魔王「ああ……世界は美しい」

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4881 ◆6IywhsJ167pP :2013/02/28(木) 16:42:39.66 ID:aJ4rDMrYP
青年「ほら、服着て」ポイ
少女「……な、んで」
青年「君、自分がいくつか解ってる?精々14、5でしょ……」
青年「そんなのに、欲情なんてしないよ、残念ながら」
少女「……でも、私他に出来る事なんて」
青年「本だけは一杯あったんだろう?」
少女「え?」
青年「君の、家に」
少女「……ええ。でも……魔導書の類は、読ませてくれなかったわ」
青年「君が……出来損ないだから、か」
少女「……せめて言葉は選びなさいよ」
青年「選んだよ。一番正しく伝わるだろうものを、ね」
少女「………」
青年「君の家での常識、だろう……それが」
青年「世間一般では、優れた加護なんて持っている方が少ないんだ」
青年「別に、君を出来損ないだと……僕は思わないよ」
少女「………」
青年「で、魔導書じゃなくて何を読んでたの」
少女「童話の類ばかりよ。姉は勉強熱心だったから」
少女「魔導書は貸してくれなかったけど……書庫からこっそりと、童話は持ってきてくれた」
青年「……重畳」
少女「え?」
青年「魔導書の知識なんて僕にはいらない。僕は……僕が本当に知りたいのは世界の謎だ」
少女「世界の、謎……ああ、そういえば貴方。勇者様についていくって……」
青年「ああ、そうだよ」
4891 ◆6IywhsJ167pP :2013/02/28(木) 16:50:47.88 ID:aJ4rDMrYP
青年「僕は……勇者様に会わなきゃいけないのさ」
青年「そして、連れて行って貰う」
少女「どうしてそんなに自信過剰で居られるの」
青年「……僕は僕でしかないからさ」
少女「……?」
青年「身の丈を知ってる。自分の限界を知ってる。あと、ちょっとばかしの世界の秘密を」
少女「……世界を、救うの?」
青年「……そうだね。勇者は、魔王を倒すから」
少女「そう。でもその頃には……私は生きてないわね」
青年「………多分」
少女「どこまで解るの」
青年「君の命の炎の……残りが少ない事はわかる」
青年「何時とはっきりは言えないけど……さっき言ったとおりさ」
少女「便利ね、エルフって」
青年「……どうかな」
少女「自分の死期もわかるの?」
青年「……僕がまだまだ、しぶとく生きそうだって事なら」
少女「そう……話が逸れたわね」
青年「ああ……エルフについて、何か知らないかい?」
少女「……自分の事なのにわからないの?」
青年「ハーフエルフについて書かれた書籍なんか殆どない」
少女「……そう、そうね」
青年「何か……知らない?」
少女「流石に……わからないわ」
青年「そうか……いや、良い。ありがとう」
少女「………ねぇ」
青年「何だい?」
4901 ◆6IywhsJ167pP :2013/02/28(木) 16:57:44.02 ID:aJ4rDMrYP
少女「はじまりの街には、何時発つの?」
青年「明日だ」
少女「……連れて行ってくれない?」
青年「……はぁ?」
少女「この町に……居場所なんてない」
青年「金も持ってないくせにか」
少女「……お願い!私、この街じゃ生きていけない!」
青年「エルフの話でも知っていれば考えても良かった……が」
青年「君にそこまでしてやる義理と、価値は?」
少女「………ッ」グス
青年「泣くなと言っただろう……慈善事業やってる訳じゃない」
少女「私に、野垂れ死ねと言うの」
青年「……僕の目の前で死ななければどうだって良い」
少女「連れていってくれないなら、今ここで、貴方の目の前で死んでやる」
青年「………」
少女「どう?」フフン
青年「………」ゴォオオオッ
少女「え……キャアッ」フワ………バン!
少女(身体が、浮いて……背中、が……壁、に……!)ズルズルズル……ベチャ
青年「それ以上ふざけた事を言うなら、この侭僕が殺してやる」
少女「………ッ」
青年「今日はベッドで寝れば良い。約束したからな」
青年「明日は、出て行け。後は……僕は知らない」パタン
少女「い、た………く……ッ」ポロポロポロ
4911 ◆6IywhsJ167pP :2013/02/28(木) 17:07:59.47 ID:aJ4rDMrYP
……
………
…………

青年「糞、飲みすぎた……」カチャ…パタン
青年(少女は……寝てるか)
青年(……涙の、後。目が腫れてる)
青年「……もう、誰も死ぬところなんてみたくない、さ」
青年(………)
青年(床で寝るか)

……
………
…………

少女「……きて、起きて、青年!」
青年「ん……もう、朝、か……う」ズキン
青年(糞……酒が残ってる)
少女「昨日は……ごめんなさい」
青年「ん……ああ ……!どうした、その傷……」
少女「……家に戻ったのよ。窓からこっそり、姉の部屋に」
青年「……父親に見つかったのか?」
少女「いいえ。これは……姉よ」
青年「………」カイフクマホウ
少女「……ありがとう」
青年「優しい姉……じゃ無かった、のか」
少女「姉の目は何時も、優越感に溢れて居たわよ」
少女「童話を読ませてくれたのは、ただの施し」
少女「パーティの名目で好色な親父に私をあてがった時も」
少女「進言したのも姉だったわ」
少女「それぐらいしか利用価値が無いってね」
青年「……昨日、どうして家を放り出されたんだ?」
少女「いたぶる趣味がある変態が居るって言ったでしょ?」
青年「ああ……」
少女「思いっきりかみついてやったのよ。アレにね」
青年「………成る程」
4921 ◆6IywhsJ167pP :2013/02/28(木) 17:19:12.14 ID:aJ4rDMrYP
少女「利用価値が無くなったどころじゃ無い私に」
少女「……姉は、容赦なく炎の魔法を打ち込んだ」
青年「何をしに行ったんだ」
少女「………これ」ス…
青年「……何だ、これ?」
少女「表紙は無かったわ。古い童話に挟まっていたの……何かの物語のページの一部」
青年「…………」ペラペラ
少女「エルフの文字があったのを思い出したのよ……紙の質が違うし、落丁してる訳でも無かったし」
青年「話の一部しかわからないな」
少女「……最初しか読んでないけど。どうせ、前後は無いし」
青年「これの為に………戻ったのか」
少女「始まりの街に行くんでしょう?」
青年「……これで、連れて行け、と?」
少女「港街までで良いわ。あそこには確か、娼館があったはず……通るでしょ?」
青年「…………」
少女「私、他にできること無い」
青年「……良いのか」
少女「ええ」
青年「……解った。連れていってやる」
少女「………ありがとう」
青年「取りあえず、このマントを被って顔を隠せ」
少女「ん……」ゴソゴソ
青年「良し……良いだろう」
少女「もう、行くのね」
青年「船は待ってはくれないからな」
少女「……どれぐらいで着くの?」
青年「港街までか? ……数時間さ」
少女「そう……」
青年「? ……行くぞ」

……
………
…………

甲板

少女「青年」
青年「なんだ、船室に居ろよ」
少女「………マント、返す」
青年「ああ……」
少女「………」
青年「何だよ、何か話でもあるのか?」
4931 ◆6IywhsJ167pP :2013/02/28(木) 17:25:23.16 ID:aJ4rDMrYP
少女「……抱いて欲しかった」
青年「そんな気は無いよ」
少女「……時間も、無いわね」
青年「ああ」
少女「せめて、キスしてよ」
青年「……本当に君、我が儘だね」
少女「良いでしょ、それぐらい」
青年「……気が済むのか?それで」
少女「………」
青年「………」グイ
少女「あ……ッ」チュ
青年「礼だ。 ……ありがとう」
少女「………」
青年「………」
少女「行くのね」
青年「当然だ」
少女「引き留めたい訳じゃ無いわ」
青年「そうされる理由は無い」
少女「……冷たいわね」
青年「……優しくする理由も無い」
少女「嘘よ。優しいわ」
青年「どっちだよ……」
少女「貴方達が世界を救うのと……私が死ぬの。どっちが早いかしら」
青年「………さぁな」
少女「できれば、貴方が作った平和な世界を生きてみたいわ」
青年「願えば、叶うさ」
少女「……そうかしら」
青年「………」
少女「ねぇ、青年」
青年「何さ」
少女「……ありがとう」
青年「………ああ」
少女「港街に着く、わね……」
青年「………そうだね」
少女「行くわ」
青年「………」
4941 ◆6IywhsJ167pP :2013/02/28(木) 17:33:12.19 ID:aJ4rDMrYP
少女「………青年!」
青年「……なんだよ」
少女「世界を救って! ……願ってる」
青年「世界を救うのは、僕じゃなくて勇者様だけどね」
少女「願えば叶うんでしょ」
青年「そうだよ……勇者は、魔王を倒す」
少女「……ありがとう。元気で」スタスタ
青年「君も……少女」
青年(……願えば叶う、か)
青年(願っても……母さんは生き返らない)
青年「…………船室に戻るか」スタスタ

カチャ……パタン

青年「……本当に数ページしかないな……」
青年「…………」
青年(お月様は悲しみました……)


エルフのお姫様の気持ちは、もう既に旅人に盗まれてしまったのかと
お月様は嘆きました
そうして、エルフの森に雨が降りました

森の中に、影が一つ落ちました
エルフの若者でした
彼は、お姫様の事が好きだったのです
こっそりと、小屋を伺っていたのです

しとしとと降る雨の中、エルフの若者は
弓を構えて旅人を見ていました
旅人が出てくるのを、じっと待っていました
何時しか、森の中に影が一つ増えました

雨の森の中、旅人が歩いていました
帰ってこないお姫様を心配し、探しに小屋を出たのです
その濡れた背中を、一本の細い矢が貫きました

青年(………ん、これは……続きのページ、じゃ無いな)
4951 ◆6IywhsJ167pP :2013/02/28(木) 17:46:01.02 ID:aJ4rDMrYP
青年(雨に濡れ、涙に濡れ、宝石の様に美しかったエルフのお姫様は…)

生まれ育ったエルフの森を巣立ち、母になりました
そうして、お姫様は死にました
それはそれは美しい、一人の娘を残して、死にました

青年(娘は……人?で………掠れてて、読めないな)
青年「こっちは……」パラ
魔王「青年、居る?」
青年「ああ、魔王様どうしたの……闇の手は?」
魔王「世界地図とにらめっこしてる」
青年「……何やってんの」
魔王「どこにどの魔物がいるのか把握して表作るんだってさ」
青年「よく働くねぇ……」
魔王「青年は何してたの」
青年「これさ……后様が僕にって……闇の手から聞いたから」
魔王「ああ、エルフの御伽噺……」
青年「で……何か用事あったんじゃないの?」
魔王「あ、うん。闇の手が手伝って欲しいって」
青年「えぇ………」
魔王「本は後でも読めるでしょ」
青年「まあ……時間はあるからね……」
魔王「きりの良いところまで終わらさないと、ご飯が遅くなっちゃうよ」
青年「人を食いしん坊みたいに……まあ、いいや。続きは寝る前にするよ」
魔王「ん……じゃあ、行こうか」
青年「え、魔王様も行くの?」
魔王「……だって、手伝えって」
青年「……こき使われる魔王様ってのも」
魔王「まあ……良いんじゃない。他にやることも無いし」
青年「そうかい……良いなら良いさ」
魔王「ん、じゃ行こうか……怒らすとしつこいからね、闇の手」
青年「違いない」クス

……
………
…………
4961 ◆6IywhsJ167pP :2013/02/28(木) 17:52:49.82 ID:aJ4rDMrYP
そうして、お姫様は死にました
それはそれは美しい、一人の娘を残して、死にました

娘は、人でありました
娘は、エルフでもありました

娘は、また娘を産みました
その娘もまた、娘を産みました

娘達は有限の時間を大切に生き
無限の世界へと死んで行きました

エルフの森は、ひっそりと
娘の心の中で、生き続けていました

地上であり地上でない、この世の物とは思えない楽園
それは、誰の心の中にも、ひっそりと生き続けていました

心優しき者には決してたどり着けず
心汚れ死者にも決してたどり着けない
不思議で優しく、怖い森

それは、誰の心の中にもある、光と闇なのでした






番外編、おしまい
4971 ◆6IywhsJ167pP :2013/02/28(木) 17:54:11.10 ID:aJ4rDMrYP
お風呂とご飯ー!

続きはまた明日−、です。

>>515
ピンクの栞に進む?
ゴールドの栞に進む?
勇者「俺は魔王を倒す!」に進む?

あー肩凝った(・ω・)
498名も無き被検体774号+:2013/02/28(木) 18:01:29.86 ID:UVWLJP+SO
乙でした!

割り込んだら雰囲気壊すかと思ってずっっとポチポチしてたw

船長や少女の切ない感じとか、ホント1さん何者だ
499名も無き被検体774号+:2013/02/28(木) 18:26:52.02 ID:royCKBBX0
ゴールドとは…
500名も無き被検体774号+:2013/02/28(木) 18:46:27.10 ID:2RcRetMRO
ピンクも捨てがたいwww
501名も無き被検体774号+:2013/02/28(木) 19:48:39.60 ID:2RcRetMRO
てか>>1もじらさないでピンク→ゴールド→俺はと書いてけば良いのにw
502名も無き被検体774号+:2013/02/28(木) 20:52:18.10 ID:Zi5YoYae0
おつ!面白かった
ココはピンクだ!
503 忍法帖【Lv=6,xxxP】(1+0:8) :2013/02/28(木) 21:12:29.55 ID:7YPdMao5O
>>1乙。明日も楽しみに待ってますよ
504名も無き被検体774号+:2013/02/28(木) 22:23:18.90 ID:2RcRetMRO
加速
505名も無き被検体774号+:2013/02/28(木) 22:52:47.88 ID:uLhYjCZK0
取り合いずピンクから
506名も無き被検体774号+:2013/02/28(木) 23:08:51.39 ID:uGnH+s7p0
ピンクからで
507名も無き被検体774号+:2013/03/01(金) 00:15:45.61 ID:/4Fh7J4l0
kskpink
508名も無き被検体774号+:2013/03/01(金) 01:01:18.95 ID:Cdl8JFwY0
加速ピンク
509名も無き被検体774号+:2013/03/01(金) 01:39:04.47 ID:S9T3Sl6cO
加速ピンク
510名も無き被検体774号+:2013/03/01(金) 01:41:38.29 ID:Ow4p5ieXP
番外編のつなぎがうますぎて感心した

安価ならピンク
511名も無き被検体774号+:2013/03/01(金) 02:49:26.69 ID:ybqHHng+0
かそピン
512名も無き被検体774号+:2013/03/01(金) 06:28:39.45 ID:tMkXWX0c0
加速ピンク
513名も無き被検体774号+:2013/03/01(金) 07:57:02.67 ID:3mEz5bk10
加速
514名も無き被検体774号+:2013/03/01(金) 08:56:38.52 ID:10Ld1YDu0
加速ピンク
515名も無き被検体774号+:2013/03/01(金) 08:58:14.31 ID:ugd6lOb70
ぴんくー!
5161 ◆6IywhsJ167pP :2013/03/01(金) 09:19:36.17 ID:pYCHjcI2P
おはよー

ピンクりょうかいー
結局全部書くんだけどねw
安価したかっただけだよぅ、すまんwww

朝ご飯食べたらかくー
5171 ◆6IywhsJ167pP :2013/03/01(金) 10:01:28.36 ID:pYCHjcI2P
「さて、そろそろベッドに寝かして貰えるとありがたいんだけどね」
「あ、ああ……悪かった…… ……」
小さな欠伸を零し、ベッド傍のスツールから船長は立ち上がる。
退こうと身を捩る剣士の両腕を掴み、ゆっくりとその身を組み敷いた。
「……眉間に皺刻んでんのもイイね、アンタ」
ぺろり、舌で赤い唇を舐める船長の声が、剣士の顔へと降り注ぐ。
「………何故、上に乗る」
「男と女が一つの部屋で一人きり……他に何するんだい」
「………」
剣士が船長を見上げ、諦めたような吐息を落とした後、船長はからりと笑む声に喜びを乗せた。
「諦めが早いのは良いことだ。アンタ、得するよ……この世界ではね」
「断れる状況でも無いだろう」
船長の柔らかそうな胸が、剣士のそれの上へと押しつけられる。
徐々に近づく唇はその侭剣士の吐息を阻害した。剣士に、抵抗の意思は無い。
「おまけに、飲み込みも早い……アンタ、海賊に向いてるよ」
嬉しそうに告げられる、些か悦を含んだ船長の声。ちゅ、ちゅ、と湿った音を響かせて
船長は剣士の唇へと舌を這わす。
「……褒められているのか、それ…は… ……」
柔らかい感触に、剣士の声は途切れ途切れ。熱を帯びた吐息はどちらのものともつかず
剣士の身は組み敷かれた侭、力が抜けていく。

衣服を身に纏う侭、シーツの合間で身を捩りあう。
剣士はそろりと動きを封じられた両手を解放する様力を込めた。
解けた二人の両腕は、互いの身を抱きしめ合う。
「こんな良い女を抱けるんだ。喜んで欲しいね?」
「……自分で言うか」
「不満かい?」
「……否」
剣士は船長の細い腰を抱きしめた侭、身を起こす。
ごろりとシーツの上を転がって、場の逆転。
頬が触れるか触れないか、近い距離で船長の情熱的な赤い瞳を見下ろした。
5181 ◆6IywhsJ167pP :2013/03/01(金) 10:15:12.03 ID:pYCHjcI2P
ふ、と一つ吐息を落とし、船長の細い指は剣士の漆黒の髪を梳く。
「……綺麗な顔だね」
「…………」
剣士は答えない。
船長の項へと唇を押しつけ、白いそこへと舌を這わす。
ああ、と一際大きな歓声と共に、船長の背が弓なりに反る。
項から胸元へ。指で大きく開いた衣服をずらし、つつ、とゆっくりと、舌を滑らせていく。
「………ッ 、ァ……ッ」
ひくひくと小刻みに震える船長の身をきつく抱きしめた侭、剣士の舌は白い肌を唾液で濡らして行く。
胸の頂きへとちゅ、と小さな口づけの後、軽く、そこへと歯を立てた。
「………ッ イ、ァ……!」
「……痛い、か?」
「……ん、いィ………だい、じょ……ン……ッ」
再度。再度。
徐々に力を込め、舌を這わす。
ゆっくりと舐め上げた後、痛み。
それだけで達したかの様に、船長の身は大きく一度剣士の腕の中で跳ね、脱力する。
「………フゥン」
どこか楽しげな響きを帯びた、剣士の声に、潤んだ瞳で不思議そうに船長は剣士へと視線を向けた。
ぐったりと力の抜けた船長の上から身体を離し、剣士はするりと衣服の上から船長の太股を撫でた。
随分と熱を帯びた肌はしっとりと汗に濡れているのが解る。
小さく反応を返した船長の足を執拗に撫で、ゆっくりと衣服をはぎ取っていく。
「ん、……ちょ、 と……アタシ、だけ……?」
「何だ、恥ずかしいのか?」
「………ッ」
声で反論する代わり、船長は剣士から顔を背ける。
一糸纏わぬ姿に、悦と羞恥の含まれた赤い頬、表情。
ちらりと、ゆっくりと一瞥をくれた後、剣士は柔らかい船長の腹へと頬を埋めた。
5191 ◆6IywhsJ167pP :2013/03/01(金) 10:29:46.06 ID:pYCHjcI2P
口を開き、肉を食む。
臍の辺りへと舌を這わせ、また、食む。
剣士の頭を無造作に掴む船長の手は、引き離そうとする様にも。
押しつけようと、する様にも。
声を堪える様に唇を噛み、その隙間から漏れる甘い甘い声を、どうにか剣士に届けまいとする。
ちらとその表情を盗み見る剣士の唇は、愉悦に孤月を描く。
船長の裸体を、その腰を抱きしめる。
唇は柔らかい肉を味わうように、甘く食む動作を繰り返しながら、剣士は背へと腕を回し
その白い背へと軽く爪を立てた。
「ぁ、あ……アッァ……ッ !!」
「……気の強そうな顔をして、被虐されるのが好みなのか」
「………ッ ァ ……ン……ッ」
熱に、蕩けた顔だった。
剣士の声だけですら、船長の身に快楽を刻む。
「……何度達した? ……言え」
「………ッ」
剣士の声は、船長の耳の傍で。
顔を背ければ指で顎を挟まれ、強制的に剣士の瞳を覗き込まされる。
深淵に似た、深い紫色をしていた。闇色の、瞳。
ゆるゆると顔を左右に背け、口付けをせがむ。
どちらからともつかず、深く舌を絡め、体液を共有する。
「……わからんのか、言いたく無いのか……まあ、良い」
生娘ではあるまいと。一度身を離し、剣士は手早く衣服を脱ぎ捨てた。
再度船長の柔らかい旨へと己のそれを押しつけ、剣士は一気に船長の身を貫いた。
「ア……ッ  ………!!」
歓喜とも、苦痛とも、切なさともつかない、船長の儚げな、声にならない声が狭い船室に響き渡る。
ゆるゆると動き、止め、動き……剣士は、数度繰り返した後、己の身の下で悶える船長の項へと
そろりと手を沿わせた。
軽く、力を込める。
「ひ…… ィ、ヤ ……!?」
「嘘吐け」
520名も無き被検体774号+:2013/03/01(金) 10:40:08.23 ID:S9T3Sl6cO
ドS剣士wwwwwww
5211 ◆6IywhsJ167pP :2013/03/01(金) 10:41:39.15 ID:pYCHjcI2P
力を緩めない侭、剣士は身体をぐ、と押しつける。
己の指毎、船長の首筋を舐め上げる。
悲鳴に似た声。されど、歓喜をひたひたと含んだ、船長の声が、切なげに震えた。
剣士自身を締め付ける柔い肉の感触に、達したのだと察し、剣士はまた動き始める。
ああ、ああ、と……細い喉から何度も何度も、船長の声が漏れ続ける。
「……変態」
剣士は一言だけを小さく、苦しげに落とし……快楽の限界を見た。
身体の奥からせり上がってくる熱い物を放ってしまえば、ぐったりと船長の汗ばんだ肌の上へと身を落とす。
ハァハァと苦しげな、されど満足を含んだ二人分の吐息だけが、互いの脳裏に反響していた。
「……変態は、どっちだい」
「……さぁな」
外から微かに吹き込んでくる、潮風が汗ばんだ肌に心地よかった。
一度身を離し、再度抱きしめ合う。
衣擦れの音に、まだ切なげな熱の余韻を含んだ声が混じる。
「………疲れた!寝る!」
「……あ? ……ああ」
ゴロン、と船長は剣士に背を向け、身を縮めた。
剣士はクスクスと呆れた様に笑って、背中からそっとまだ熱っぽい身を抱きしめた。
微かに赤く、爪の跡。そこへと、舌を這わせる。
「きゃ……ッ ちょ、 …っと!?」
「……なんだ」
「……ッ ね、寝るって言った……ァ …ン」
「まだ足りないのか」
「アンタが……ッそ、ん ……な、事、する……か………ッ」
「するから?」
「………」
剣士は、船長の頬へと。そして振り返り、文句を言う唇へと、軽く、小さく口付けた。
そうして、手で船長の顔を向こう側へと押しやって、背からそろりと抱きしめる。
「………俺も、疲れた」
「……寝ろよ、もう」
「………」
剣士からの返答は無く、代わりに小さな寝息が船長の耳へと届く。
5221 ◆6IywhsJ167pP :2013/03/01(金) 10:45:23.70 ID:pYCHjcI2P
「……ッ こいつ、は……ッ」
はぁ、とまだ微かに震える吐息……呆れた吐息を吐き船長は、己の身に回された無骨な、されど細い腕を抱きしめた。
「大した男だよ……とんだ拾いモンだね」
まだ余韻の残る身を、剣士の腕毎己の腕で抱きしめる。
再燃しかけた身の中に、産まれかけた欲望がチラチラと睡眠を阻害する。
全くもう、と再度の吐息。ぎゅ、と瞳を閉じ、眠れないだろう時間を憂う。
されど、激しく身に刻まれた心地よい疲労感はすぐに、船長の身を犯し、甘い吐息はすぐに
安らかな寝息へと変じていった。


ピンクの栞、おしまい。
523名も無き被検体774号+:2013/03/01(金) 11:02:00.04 ID:S9T3Sl6cO
ふぅ…
乙!次はゴールドか。
5241 ◆6IywhsJ167pP :2013/03/01(金) 11:11:30.02 ID:pYCHjcI2P
「ここは……私、は?」
きょろきょろと、少女は当たりを見回した。
灰色の空の下だった。
背後には鬱蒼とした森が広がり、地面は不気味にも薄く光っている。
「……ここは……ここ、は……最果て、の……」
考えると、頭が重かった。
数度瞬きをした後、ずしんと肩に重い何かを感じて、少女はその場に蹲る。
「私、は………」
少女の金色の双眸から、一筋の涙が零れた。
何故か、妙に悲しい。
「お前は、勇者だった」
「……誰!?」
頭の中に響くような、声が聞こえた。
少女はその場で身を縮めた侭、空を見上げる。
「そしてお前は、魔王になった」
「ま……おう」
そうだ。
自分は勇者だった。そして……魔王になった。
そう思った瞬間、涙が地面へと落ち砕け、光が少女の身を包んだ。
「……ッ」
「魔王は、世界を滅ぼす……勇者は、魔王を倒す」
「……誰だ! ……姿を、見せろ!」
少女は、立ち上がる。その手にはいつの間にか、光り輝く剣を握りしめていた。
「お前は、世界を救うのか?それとも……滅ぼすのか?」
「……」
少女は、剣の柄を握る手に力を込め、そっと瞳を閉じた。
意識を、集中する。
暗闇の視界の中。閉じられた瞼の奥に、もやもやと紫色の靄が浮かぶ。
私は、この声を知っている。
私は……この姿を知っている。
「……私は、勇者だ!勇者は必ず、魔王を倒す!」
少女は、金の双眸を見開いた。そして、地面を蹴り、駆けた。
少女の眼前には何も無い。だが、少女の瞳は一点を見据え、そこへと
頭上に振り上げた光の剣を力一杯振り下ろす。
5251 ◆6IywhsJ167pP :2013/03/01(金) 11:20:48.91 ID:pYCHjcI2P
空を切る筈であろう光の剣に、少女のか細い腕に、衝撃が走る。
紫の靄の中から、すらりと伸びた黒い腕。
その長い指に握られた、一降りの鋼。
それが少女の剣を受け止め、微かに震えていた。
「私は貴方を知っている――剣士。過去の魔王の残照。闇の欠片の一部」
「そうだ、俺はお前を知っている……最強にして最後の魔王。汝の名は、勇者」
靄の中から、それが晴れるに伴い、姿を現したのは少女のよく知る姿だった。
もう、二度と少女の視界にその姿を映す事が叶わない、かつての仲間の姿だった。
「……最後の魔王」
「そうだ。お前で最後にするのだろう。そうで無ければ俺は、無かったはずの命を賭けた甲斐も無い」
「…………」
「私は世界を滅ぼす魔王。そして、世界を救う勇者だ」
「ならば、やることは一つ」
先に力の均衡を崩したのは剣士だった。
打ち合わせた剣をすらりとなぎ払い、その勢いを殺さず、少女の右肩へと袈裟懸けに振り下ろす。
「……ッ」
太刀筋と反対へと凪がれた剣の勢いに、少女はくらりと身を崩す。
その侭地面へと転がり、後方へと身を避けた。
――間一髪。激しい金属音、剣士の鋼は少女の足下の地面を打つ。
「強くなれ、魔王。身の内に、強い勇者を育める様に」
剣士の攻撃は、容赦が無い。
ゆるゆると足は、離した筈の距離を詰めに歩む。
少女は慌て身を起こし、思わず背を向け駆けていく。
「背を向ける阿呆が居るか」
5261 ◆6IywhsJ167pP :2013/03/01(金) 11:33:48.35 ID:pYCHjcI2P
「………ッ あ、ァ …ッ!?」
トン、と軽く地面を蹴った剣士の足は、易くその小さな背へと追いついた。
空中で振り上げられたろう、軽やかな剣先は少女の背を深く切り裂き、少女はその場に身を崩す。
――不様、この上無く。少女はべちゃりと地面へと伏し、力無く四肢を投げ出した。
どくどくと音を立て、赤い鮮血が地面を染めていく。
「もう終わりか」
チャキ、と小さな音を立て、背後から剣士の剣先が首筋へ迫る。
ちらりと頭上を仰げば、無表情の剣士の視線が降り注ぐ。
「……く、まだ……ッ あ、ゥ…ッ !」
ぐしゃり、と音が響いた。
剣士の靴底が、少女の剣を持つ拳を踏みつけ、力を込める。
ミシミシと骨がなる。
激しい痛みに呻く少女に、容赦の無い冷たい声が落ちてくる。
「お前は魔王なのだろう。お前は勇者なのだろう。
このまま自我を失い、この世界の存在その物を無に返すのか。
……この美しい世界を、紡いできた想いを、消し去るのか」
「………ち、違う! …うぅ…ッ!」
「ならば、どうする」
「私は……私は、勇者だ!勇者は、魔王を……倒し、世界を……!
この、美しい世界を救うんだ!」
少女は、踏みつけられた拳を剣士の足の下から力任せに引き抜いた。
光の剣の剣先は何かを切り裂くは叶わずとも、その眩い光は剣士の瞳を眩ませた。
微かに身を揺らし、背後へ一歩蹈鞴を踏んだその身へと、少女はゆるゆると立ち上がり対峙する。
「……そんなふらついた身で、瞳を闇に染めていく身で、光を用いる気か」
「この光は、勇者の光。私が……次代の勇者へと引き継ぐべき光」
5271 ◆6IywhsJ167pP :2013/03/01(金) 11:48:52.48 ID:pYCHjcI2P
少女は、痛みに霞む瞳で、剣士を睨み付ける。
剣士は、上体を低く、剣を構え治した。
「私は、最強の魔王になり、最強の勇者を育てる……そして、この世界を救う!」
少女は、ふらつく足で光の剣を握りしめ、一歩剣士へと近づいた。
剣士は、薄く笑む。
「そうだ、母となれ、勇者。その身でしか叶わない夢を願え。人の子の命の理を用い、光を用い……
この腐った世界の、腐った不条理を、その手で断ち切れ!」
「うわああああああ!」
少女は、光の剣を振るった。その刀身は剣士には届かずも、剣先から迸る激しい光は
闇の欠片である偽りの器を灼いた。
「……見事」
少女は、肩で息をし、がっくりとその場に項垂れる。
剣士の身は変わらず、そこにあった。
光は、闇に絡みつき、きらきらと光るに留まっていた。
「気付いているだろう。これは……夢だ」
「夢……」
そうだ、と剣士は言葉を続ける。
「俺はあの時、器を空に還し、不条理を断ち切る為の光と闇へと孵った」
「………そう、だ ……った」
「寝てみる夢は夢に過ぎん。現実に描く夢は……お前達が紡ぐ物だ」
そう言うや否や、剣士の身は光に飲まれた。
きらきらと輝く、金と闇色の光。
ふわふわと周辺を漂い、それは勇者の身へと吸い込まれ……消えた。
「光と闇、勇者と魔王、全て表裏一体……全て、お前の物だ。
強くなれ、世界を滅ぼす程に。強くなれ、世界を救う為に……光と闇の獣、汝の名は人間
………お前の、事だ」
「剣士!……ッ」
急速に、少女の身から力が抜けていった。
視界に飛び込んできたのは、既に見慣れた魔王城の天井。
涙に濡れた双眸に、朧に映る見慣れたそれだった。
「……ゆ、め」
「大丈夫ですか、魔王様!?」
「え……闇の手?何で……」
少女は、魔王だった。そうだった……と、見知った仲間の顔を見て、漸く思い出す。
「何で、じゃないだろう……急に倒れるから吃驚したよ……」
「青年……」
顔を見て、名を呼んだ。もう一人の仲間であり、つい昨夜も愛を交わしたばかりの、不安げなその顔に
魔王は力無く笑みを向ける。
そうだ。私は会議をしていた。
次代の勇者の事を、三人で話し合っていた。
5281 ◆6IywhsJ167pP :2013/03/01(金) 11:57:42.90 ID:pYCHjcI2P
「うん……御免、大丈夫……」
魔王は濡れた頬を、ごしごしと手で擦る。
二人の心配そうな顔を見、にっこりと笑みを浮かべる。
「もう大丈夫……どこまで話たっけ」
「今日はもう、話し合いは中止ですよ、魔王様……ゆっくり休んでください」
不安を消した闇の手の、どこか嬉しそうな声に、魔王は疑問を乗せて視線を向ける。
「……どこか、悪いのか?」
魔王と同じ動作の、青年の声は、どこか不機嫌にも聞こえた。その正体が不安と、心配である事は火を見るよりも明らかで
魔王は思わず眉間に皺を刻む。不気味な温度差を感じ、闇の手の声の続きを待った。
「ご懐妊ですよ、魔王様……気持ち悪く、無いですか」
「……え?」
魔王は思わず、青年と闇の手、掛け替えの無い二人の顔を交互に見やる。
「そ、そうか……じゃあ……僕と、魔王様の子が……勇者が」
産まれるのか、と。青年は、どこか惚けた声を続けた。
心から愛しいと思えるかと言えば、そうでは無い。
だが決して、愛しくないと断言する事もできない、エルフの血を引く青年。
何度も何度も、未来の為だけに身体を交えた。
青年は何時も愛を囁く。
それが心地よく、苦痛でもあった。
応えてやれない、複雑な思い。
そして、その子に己の命を絶たせなければならない呪いの様なこの世界の
不条理に対する、複雑な思い。
5291 ◆6IywhsJ167pP :2013/03/01(金) 12:06:57.93 ID:pYCHjcI2P
そして、未だ夢に見る、叶わなかった切ない、勘違いに似た淡い……剣士への思い。
魔王には、自分には、勇者には。
何もかもを背負い、全てを消化し断ち切る義務がある。
世界を滅ぼす程強く、世界を救う程強く、あらねばならない、選ばれた者としての義務。
「青年さん……そんな馬鹿面してないで、魔王様の分も働いてくださいね?」
「だ、誰が馬鹿面だよ失礼だな……解ってるよ」
「魔王様は、とにかく休養が必要です。これからはご無理なさいませんように」
「……うん」
闇の手の言葉に、魔王の思考は遮られた。
離れがたそうな青年を半ば引きずるようにして、二人が出て行った部屋で、寝具の上で。
魔王は、考える。
ゆったりとしたシーツに身を横たえ、考える。
私は、勇者だった。
私は、魔王になった。
仲間に誓った。
魔王は、最強の盾となる。世界を滅ぼす為に。
勇者は、最強の剣となる。世界を救う為に。
誰にも、拒否権なんか与えられていない。
世界は、きっと美しい。
勇者は必ず魔王を倒し、この美しい世界を守る。
腐った世界の腐った不条理を断ち切り
誰もが望んだ世界を手に入れる。
5301 ◆6IywhsJ167pP :2013/03/01(金) 12:14:12.10 ID:pYCHjcI2P
例え、その時、私は存在しなくても。
世界はきっと美しい。
私は、その礎にならなければいけない。

光と闇の獣、人間
強くもあり弱くもある、人間

私は、人間を産み、育てる
私を、倒して貰う為に

この、美しい世界を救って貰う為に

光に選ばれた特別な存在、勇者と言う人間を産む

「……決めた。勇者が産まれたら」

私は、魔王として最初で最後の大きな仕事をしよう
この美しい世界を守る為
この腐った世界の腐った不条理を断ち切る為に

「人間共に、宣戦布告を。私は魔王……世界を、滅ぼす!」


ゴールドの栞、おしまい
5311 ◆6IywhsJ167pP :2013/03/01(金) 12:16:14.41 ID:pYCHjcI2P
次で最後ですー
勇者「俺は魔王を倒す!」に続けます。

なんだかんだでほぼ一ヶ月。
沢山の人に見て貰えて、嬉しかったですー

スレ立てしたらまた、報告にきます。
取りあえずお昼ご飯〜

ここは好きに使って下さいませ。
532名も無き被検体774号+:2013/03/01(金) 12:59:59.94 ID:9Z7vOn/y0
1乙。サイコーやで!!
次で最後か… 毎日楽しみにしとったから
、ちとさみしいなぁ。
5331 ◆6IywhsJ167pP :2013/03/01(金) 13:11:41.47 ID:pYCHjcI2P
次たてさせて貰いました。
バイトまで、ちょっとだけ。

http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/news4viptasu/1362110935/

>>532
ありがとー!
そう言って貰えると本当嬉しい
もう少しだけ、付き合って戴けると嬉しいー
534 忍法帖【Lv=7,xxxP】(1+0:8) :2013/03/01(金) 13:13:53.27 ID:XEorG1vxO
>>1乙。頑張って
535名も無き被検体774号+:2013/03/01(金) 13:53:10.67 ID:S9T3Sl6cO
>>1乙!
頑張れ〜
もう少しだよ〜
536名も無き被検体774号+:2013/03/01(金) 14:08:37.38 ID:V08YL2MnO
こ、この展開は…
クライマックスに相応しいアツいプロローグ


このスレ始まった時の比じゃなく盛り上がるわ
ある意味失礼だけどw
537名も無き被検体774号+
>>1乙です、ずっと読んでましたお、もう終わっちゃうのね…
寂しいけど最後まで頑張ってね。