俺が魔法使いになった話

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1名も無き被検体774号+

某アイドルグループの一番人気の子が脱退するとか何とかで世間を騒がせた日、俺は魔法使いになった


それは、俺の人生をその後大きく変えていく事になるわけだが
その時の俺はそんな事は知るよしも無く、いつもと同じ日常を営んでいた
朝からPCの前に張り付き、一瞬も気を抜く事なくひたすらwebサイトを徘徊していたのだ

俺はアイドルグループの看板娘の脱退ニュースを一通り流し読み、ウィンドウを閉じた
「くだらないな・・・・」
俺にとってそのニュースは大して興味をそそらなかった
そのグループのめぼしいメンバーは大体妄想の中で抱いていたが、正直、どれもあまりそそらなかった。
まず三次元の人間であるという時点で、そもそも俺にとってはかなり興ざめだ

俺の名は妄想男。今日で丁度30歳になるが、別にだからといって何か特別な事があるわけでもない
ただいつもと同じように一日中PCの前に張り付いて、平穏な日常を過ごすだけの事だ
2名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 01:28:41.48 ID:sWEMKJ7b0
長い
3名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 01:32:20.21 ID:nh3ITbQ60
おめでとうさん
4名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 01:32:38.07 ID:95D9rn8K0
産業で
5名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 01:33:18.90 ID:u+KoB3Aw0
俺はお気に入りのエロゲを立ち上げると、CGギャラリーを開いていつもの如く自家発電に励む
妄想力を振り絞り、画面内の裸の女を具現化させ、俺の望み通りのプレイを展開する
最近じゃ3D映像とやらがもてはやされているが、俺の妄想力からしてみれば笑止もいいところだ
あの程度の映像を見てイマジネーションがどうこうとか言っているヤツらの気が知れない

俺は速やかにコトを終えると、一つ大きなため息をつき、冷静になった頭で衣服をただした


その時、俺の携帯が震えた
6名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 01:37:35.41 ID:u+KoB3Aw0
俺の携帯にメールが来る事はほとんど無い
アドレス帳には10件ほどの名前しか入って居ないし、メールが来る可能性があるのはその中でも2〜3件
つまり、バイト先から何か連絡が来るか、親から愚にも付かないようなメールが来るか、どちらかだ

しかし、そのメールはどちらでも無い。知らない文字列のアドレスが送信者の欄に表示されている
どうせ迷惑メールだろう、と思いつつも俺はそのメールを開いた
すると、本文が表示されるよりも前に、携帯から何か煙のようなモノが立ち上ったような気がした

「よう、お前が妄想男か・・・まあ、思った通り冴えない面してやがるな」

聞いたことの無い声が聞こえた
7名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 01:40:11.14 ID:5Z+cWkHG0
go on
8名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 01:42:24.70 ID:u+KoB3Aw0
声がした方に目をやると、何だか緑色をした三頭身の気持ち悪い生き物が居た

妄想男「な・・・なんだ・・・おまえ・・・」

妖精「お、ちゃんと俺が見えてるみたいだな、オーケーオーケー、初めまして、俺は妖精だ」

妄想男「妖精・・・・・?いや、どう見ても妖怪じゃないか」

妖精「あーそうか?まあ妖精も妖怪も大差ないさ、細かい事は気にすんな」

妄想男「細かい事じゃない!妖精ってのはもっと可愛い小さな女の子で露出度が高いのが基本だろう!」

妖精「まあ、そういう妖精も居るには居るが、まあお前の所には俺が来る事になったんだ、運が悪かったな」

そう言うと、その気持ち悪い生き物は、気持ち悪く笑った

妄想男「来る事になった・・・って何しに来たんだよ」

妖精「ああ、そうそう、大事なのはそこだ。今日からお前、魔法使いになったから」

妄想男「はぁー?」
9名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 01:51:03.74 ID:wuFQWUBs0
go on
10名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 01:54:21.18 ID:u+KoB3Aw0
妖精「魔法使いってのは、魔法を使える人間の事だよ、知らなかったか?」

妄想男「そのぐらいは知ってるけどな、実際に魔法使いなんて居るわけがないだろう」

妖精「俺の目の前に一人いるさ、オーケー、もちろん世間一般の常識では魔法使いなんて居ない事になってる」

妖精「お前が今すぐ信じられないのもムリはない、まあ安心しとけ、俺がちゃんとレクチャーしてやっから」

妄想男「はあ・・・じゃあアレか?空飛べたり炎出せたりするのか?」

妖精「まあそれも可能性が無いわけじゃない、その辺は適性によって何が出来るかは色々だからな」

妄想男「適性とかあんのかよ、ていうかなんで俺のトコに来たんだよ」

妖精「お前知らないのか?童貞や処女のまま30歳を迎えた人間は魔法使いになれるんだよ」

妄想男「どう・・・て・・・俺がその、童貞だって証拠でも・・・」

妖精「そう顔真っ赤にすんな、俺がココに来てて、お前に見えてるって時点で立派な証拠さ」

妄想男「・・・・・・・・・・・」
11名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 01:54:45.06 ID:iXSDf5Wd0
uzi
12名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 01:56:31.48 ID:FQ14g+zpO
妖精のオーケー、っての好き
13名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 01:59:46.59 ID:u+KoB3Aw0
妖精「ただ、童貞なら魔法使いになれる可能性があるってだけで、実際にはもう一つ条件をクリアしなきゃいけない」

妄想男「条件?なんだよそれは」

妖精「その人間に、絶対に満たされないような強い欲求があるかどうかって事さ」

妄想男「どういう意味だ・・・?」

妖精「まあ、要するに童貞でも何でも、毎日が充実してるような連中ってのは、魔法使いにはなれない」

妖精「なれるのは、お前みたいに夢も友達も恋人も特技も何も無いにもかかわらず、それを熱望してるヤツだけだ」

妄想男「な・・・ふざけんな!いきなり現れて失礼にもほどがあるぞ!」

妖精「待てよ、俺は褒めてるんだぜ、お前はきっと大魔法使いになれる。保証してやるよ」

妄想男「そんな褒め言葉があるか!もう帰ってくれ!俺は今日はやる事が色々あるんだ!」

妖精「そういうワケにはいかないんだなー、俺はお前が魔力を失わない限りはずっと一緒にいなきゃならんのだ」
14名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 02:05:42.65 ID:u+KoB3Aw0
妄想男「はぁ!?ずっとって、お前ずっとこの家に居る気かよ!?」

妖精「そうなるな、まあもちろんお前が出かける時には着いてくけど」

妄想男「まてまてまて、俺、明日バイトだぞ?お前みたいな変な生き物が外に出たらどうなると思ってるんだ!」

妖精「あ、それは心配すんな、俺はお前以外の人間の目には見えないし、声も聞こえないから」

妄想男「・・・・そうなのか?それにしたって・・・あ、まてよ、お前、魔力を失わない限りって言ったな?」

妖精「おう、魔力が無くなったら俺はココに存在できなくなっちゃうからな」

妄想男「どうしたら魔力を失うんだ?」

妖精「簡単だ、童貞じゃなくなればいいのさ」

妄想男「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
15名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 02:14:04.57 ID:5Z+cWkHG0
これは良スレの予感
16名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 02:16:22.34 ID:nh3ITbQ60
明日の朝が楽しみwww
17名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 02:18:46.34 ID:u+KoB3Aw0
妖精「ま、いきなり妖精だ魔法使いだって言われて混乱するお前の気持ちもわかるよ」

妖精「でもまあどうせ否応なしにこれから毎日一緒なんだ、一つよろしく頼むぜ」

妄想男「来てくれなんて頼んだ覚えはないぞ・・・」

妖精「それじゃ、急いで脱童貞でもして俺を追い出してみるかい?ウキャキャキャ」

妄想男「・・・・・・・・・・・・・・・解ったよ、魔法使いでも何でもなってやるよ」

妖精「オーケーオーケー、そうこなくっちゃな!よし、それじゃ早速魔法使いの修行を始めようじゃないか」

妄想男「何をすればいいんだ」

妖精「まずは、ココに初級の色々な呪文が書いてある、とりあえず片っ端から何も考えずに読んでってくれ」

そういうと、気持ちの悪い生き物は、気持ちの悪い素材で出来た本を中空から取り出して俺の前に広げた
18名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 02:24:49.01 ID:u+KoB3Aw0
妖精「うーん、お前の適性はあんまり一般的じゃないのかもしれないなー」

妖精の見せたページの呪文を俺は一通り読み上げたが、何も起きる気配は無かった
注釈が書いてあり、炎を出す魔法、千里眼の魔法、空を飛ぶ魔法、天候を操る魔法など色々あったが
どれ一つとして、ピクリとも効果は無かったようだ

妖精「んー、対象者が必要な魔法だったりすると、ココじゃ試せないからな、外行ってみるか?」

妄想男「やっぱり魔法使いなんて嘘なんじゃないの?もういいよ、疲れたから俺寝るよ」

妖精「しょうがないな、まあ魔法使いの適性があるヤツなんて大体そんなモンだけどさ」

妄想男「まあ明日にでもやればいいじゃん、昼寝するから黙っててくれよ」

妖精「オーケーオーケー、そんじゃ俺はしばらく消えてっから気にしないで寝ててくれ」

そう言うと、妖精はフっとその場でかき消えた

妄想男「まったく・・・妖精?魔法使い?俺、もしかして妄想のしすぎで本当に頭おかしくなったのか・・・?」
19名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 02:26:46.60 ID:bygop/vq0
wktk
20名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 02:29:56.84 ID:u+KoB3Aw0
本気で自分の頭が心配になったが、妖精が消えてみると、別に自分に異常があるようには思えない
何にしろ、とにかく頭が混乱している、まずは落ち着く事だ、落ち着け、俺・・・

妄想男「うん、まずは落ち着こう、落ち着くって言ったら・・・アレだよな」

俺は周囲を見渡し、妖精が居ない事を確認してから、再びPCの中の画像を漁る
しばらくし、今日のオカズを決めると、精神を統一していつもの如く儀式を始める
精神を集中させていると、画面の中の嫁が徐々に立体化して行き、リアルな姿で俺の前に現れる
俺は徐々に右手の感触を忘れ、俺の妄想が作り出した嫁との性行為に没頭しはじめる
俺の左手にはずっしりとした乳房の感触が現れ、俺はそれをもみしだく
俺の愛撫に嬌声を上げた彼女は大きくのけぞり、愛液をしたたらせた
よし、このまま一気にフィニッシュまで・・・・

妖精「おい!!!わかったぞ!!!!」

妄想男「うわああああああああ!!!!」

突然現れた妖精の醜貌に、俺は叫び声を上げてひっくり返った
嫁の姿はすっかり雲散霧消しており、俺の息子はすっかりしょげかえった
21名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 02:33:02.90 ID:u+KoB3Aw0
妄想男「お前!こんな時に現れるんじゃねーよ!!何考えてんだ!!!」

妖精「おっと、悪い悪い、そういえば自慰をジャマするのは人間のマナーに反するんだったか、忘れてたよ」

妄想男「そんな大事な事を忘れるなよ!!!ああもう・・・今日は最悪の日だ・・・」

妖精「すまなかったな、今後は気を付けるよ、よし、じゃあもっかい引っ込んでるからゆっくり続きを・・・」

妄想男「できるかぁああああああ!」
22名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 02:38:17.35 ID:yap3KFtT0
リアル魔法使いも見てるよ
23名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 02:40:13.58 ID:u+KoB3Aw0
妄想男「すっかりそんな気分じゃなくなっちまったよ・・・そんで?何しに出てきたんだ?」

妖精「そうそう、お前の適性が解ったんだよ」

妄想男「どういう事だ?」

妖精「お前が今、リアルにそこの画面にある女とのセックスを想像してただろ?その時にお前の魔力がな・・・」

妄想男「ちょっとまて」

妖精「なんだ?」

妄想男「なんで俺がそんな事を想像してたって解るんだ」

妖精「そりゃ解るよ、妖精は、パートナーとなる魔法使いの思考は感じとれるんだ」

妄想男「なんだと!?!!?じゃあ俺の考えてる事筒抜けなのかよ!?」

妖精「まあ、表層で強く念じられた事しか解らないけど、さっきのお前の想像はもうそりゃあ見事だったぜ」

妄想男「ぐあああああ、これじゃ落ち着いてオナニーも出来やしない!お前ホントにどっか行ってくれないか!?」

妖精「あんまり気にすんなよ、お前、ネコ飼ってた時だってネコの前で普通にやってたろ?それと一緒だと思っt」

妄想男「だから俺の頭の中を覗くなってば!!!!」

24名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 02:45:21.11 ID:hsRA55T30
パッパグで再生してる
25名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 02:47:48.85 ID:FQ14g+zpO
俺はピッコロを小さくしたやつで再生してる
26名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 02:53:14.86 ID:u+KoB3Aw0
妖精「おっと、すまんすまん、別に意識して見てるわけじゃないんだが、お前の思考は形になりやすいんでなー」

妄想男「形になりやすい?」

妖精「ああ、そうそう、問題はそこだわ。ちょっとお前さ、何か想像してみ」

妄想男「何かって?」

妖精「何でもいいよ、あ、それでいいわ、その初音ミクのフィギュアで行こう」

妄想男「いや、だから俺の頭を・・・・・もういいや、それで何だよ」

妖精「そのフィギュア想像したまま、コレ読んでみ?」

妄想男「えーと?幻影召喚・・・?」

俺がそれを読み上げた瞬間、頭の中を何かが通り抜けたような感触があった
気が付くと俺の頭の中からフィギュアの想像が消え去っていた
そして、俺の目の前には・・・・
27名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 02:54:40.15 ID:u+KoB3Aw0
妄想男「な・・・なんだ・・・これは・・・?」

さっき想像していたフィギュアが中空に浮かんでいた

妄想男「これが・・・魔法なのか・・・?」

妖精「そういう事だ、おめでとう、お前は今から正式に魔法使いだ」

妄想男「これが・・・・・・」

信じられない思いで俺はそのフィギュアに手を伸ばした
しかし、その手は空を切り、そしてフィギュアはぐにゃりと歪んでかき消えてしまった

妖精「おっと、この魔法はただの幻影を投影するだけの簡単なヤツだからな、見えても触る事はできないよ」

妄想男「そう・・・なのか・・・でも触ったら消えちゃったぞ?」

妖精「それはお前が触れられなかった事で、その存在を疑ったからそこで効力が途切れたのさ」
28名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 02:58:52.46 ID:u+KoB3Aw0
妄想男「つまり・・・俺が無いと思ったから消えたって事か?」

妖精「そういう事。ま、お前の適性も解った事だし、これから修行を積めば、ちゃんと物体だって呼び出す事ができるさ」

妄想男「俺の適性って?」

妖精「お前はどうやら妄想力が人一倍優れてるみたいだ。だから、妄想したモノを現実に作り出す魔法が向いてるみたいだな」

妄想男「現実に作り出す・・・・・・」

妖精「まあ、アレだ、ハンター×ハンターで言うと具現化系ってヤツだ」

妄想男「ふーん・・・ってお前、マンガとか読むのか」

妖精「ああ、大好きだぜ!一番好きなのは・・・そうだな、家畜人ヤプーかな」

妄想男「マニアックな・・・」
29名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 02:59:54.69 ID:yQMYmb560
これはwktk
30名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 03:02:43.74 ID:Dt2HcYzF0
童貞なIDがとおりますよー
31名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 03:04:07.55 ID:AaKqrfsv0
誕生日だから立てたのかと思って開いたらSSだったでござる
32名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 03:07:35.36 ID:u+KoB3Aw0
俺は興奮した。想像したモノがこの世に現れる能力!なんと素晴らしいんだろう!
最初は妖精に向かって「帰ってくれ」と言ったことも忘れて、俺は妖精から魔法を習った
妖精は俺に魔術の基本と、俺が使える魔法についての詳細を教えてくれた

魔法を使うためには呪文を唱える必要がある事
魔法を使うと体力でも精神力でもない「魔力」を消費する事
「魔力」がどの程度あるかを自分で知るためには魔法に慣れて感覚を覚える必要がある事
「魔力」が尽きると魔法が使えなくなり、回復には睡眠や時間が必要である事

魔法で何かを具現化する際には、そのイメージが正確かどうかで効果時間や大きさ、強度が違う事
具現化したモノを消すには一定時間経過するか「それが存在しない」と考える必要がある事
具現化したモノを動かす事もできるが、それには莫大な集中力が必要である事
などが解った

俺は喜び勇んで練習を繰り返し、夜が更ける頃には
大好きな澪の映像にベースを弾かせる事すら出来るようになっていた
33名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 03:16:01.25 ID:u+KoB3Aw0
妄想男「あーくそ、やっぱりサビまでたどりつけない・・・」

妖精「あんまり焦るな、初日にしちゃ驚異の成長度だよ、でもそろそろ休んだ方がいいな」

妄想男「休んでなんかいられるか!今日中に一曲全部弾かせてみせるんだ!幻影召喚!!!・・・あれ・・・」

さっきまで快調に幻影を生み出していた呪文は、急に何もおこらなくなった

妖精「ほら言わんこっちゃない、もう魔力がカラッケツだよ、今日はここまでだな」

妄想男「くそっ!せっかくここまで出来るようになったのに・・・魔力を回復させる事はできないのか!?」

妖精「まあ、出来ない事はないけどな・・・」

妄想男「どうやるんだ!?」

妖精「お前が一番ニガテな事をするんだよ、そうすると、魔力は通常の何倍もの速度で回復する」

34名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 03:16:58.25 ID:u+KoB3Aw0
妄想男「苦手な事・・・・・・・?」

妖精「そう、それだよ、お前から誰かに話しかけるんだ。知らない人や苦手な人種ならなお回復量が上がるだろうな」

妄想男「また俺の頭をのぞきやがって・・・・・・っていうか、そんなのムリに決まってんだろ!」

妖精「まあ、そうだろうな、だからこそ効果があるってワケよ」

妄想男「・・・・・・・・・・いや、もうわかった、普通に寝て自然回復を待つよ」

妖精「今は別に困ってないんだからそれで充分だと思うぜ」

妄想男「それにしてもなー・・・あーあ、澪ちゃん、明日までお別れだね」

妖精「呼び出してもない幻影に話しかけるとは、お前の才能が俺は怖くなってくるぜ」

妄想男「余計なお世話だ!じゃあ寝る!明日また続き教えろよ!」

妖精「オーケーオーケー、任せておけって、じゃあな、おやすみ」
35名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 03:26:29.53 ID:u+KoB3Aw0
読んでくれてるみんなありがとー!
今日はこの辺で寝ます

タイトルがSSらしくなかったって書き出してから気付きましたw
36名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 03:39:41.99 ID:bygop/vq0

期待
37名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 12:02:02.09 ID:u+KoB3Aw0

翌日、胸が苦しくて目を覚ますと、妖精のヤツが俺の腹の上で寝ていた
想像して欲しい、目が覚めると布団の上に緑色の気持ち悪い50cmほどの生き物が居るところを
それも、大の字になって大いびきを掻いてご丁寧に鼻ちょうちんまで出している

妄想男「うわあああああああああ」

思わず跳ね起きると、そのひょうしに妖精はベッドから転げ落ちた

妖精「あいててて、随分ハードな目覚ましだな、おはよう妄想男」

妄想男「お前!なんで俺の腹の上に寝てんだよ!きもいわ!」

妖精「おっとすまねーな、お前のでっぱった腹が思いの外気持ち良さそうだったモンでつい、な」

妄想男「大体お前寝る時は消えてるんじゃなかったのかよ!?」

妖精「まあ消えててもいいんだが、アッチで寝るよりこっちの方が寝心地がいいんだよ」

妄想男「知るか!心臓に悪いからもうやめてくれ!」

妖精「オーケーオーケー、今度からはもうちょっと邪魔にならないトコで寝るよ」

妄想男「そうしてくれ・・・・」
38名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 12:14:16.25 ID:u+KoB3Aw0
妖精「そうだな、そんじゃあの本棚の上あたりが良さそうだ、後で寝床を作ってくれよ」

妄想男「お客様気取りかよ、なんでそんなモン作らなきゃいけないんだ」

妖精「そうかい?じゃあやっぱりお前の腹の上で・・・」

妄想男「わーかったわかった、じゃあバイトの帰りにペットショップに寄って買ってやるから」

妖精「お、それはすまねえな、まあ、これから一生を共にするんだ、お互い譲りあわなきゃな」

妄想男「・・・・・・・・・・」

妖精「さて、今日もいい天気だ、どうするね?昨日の続きをやるかい?」

妄想男「あー・・・まずは朝飯だな」
39名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 12:23:32.43 ID:u+KoB3Aw0
俺は近所のコンビニに朝食を買いに出かけた
普段なら昼過ぎに起きるんだが、今日はヤツのせいで朝から目が覚めてしまった
時間帯が違うせいか、弁当の棚にはロクに商品がない
仕方なく残っていた弁当から比較的マシな物を選ぶとレジへ向かった

妖精「お、唐揚げ弁当か?美味そうだなー、俺にもちょっとくれよ」

妄想男「はあ?お前も食うのかよ、妖精って普通なんか日光とかオーラとかそういうモノで生きてるんじゃないのか?」

妖精「バカ言っちゃいけねーよ、俺だって物質で出来てんだぜ?補給しなきゃ身体がもたねーよ」

妄想男「・・・そうか、何食って生きてんだ?」

妖精「そうだな、基本的には何でも行けるんだが、俺はポテチが好物だな」

妄想男「しょうがないな・・・一袋でいいか?」

妖精「あ、のりしおよりはコンソメの方が好きなんだ俺」

妄想男「まったく・・・妖精のくせに好き嫌いとか贅沢な・・・」
40名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 12:26:50.98 ID:u+KoB3Aw0

その時、横に居た買い物中のおばちゃんが俺の方を変な目で見ている事に気が付いた
それもそうか、こんな変な生き物がコンビニ居れば不審に思うのが当たり前だな、と思い
コンソメのポテトチップスをカゴに突っ込んでレジに向かったが、そこで昨日の会話を思い出した

(妖精「あ、それは心配すんな、俺はお前以外の人間の目には見えないし、声も聞こえないから」)

そうだった!コイツの姿も声もオバチャンには見えていない!
つまり、あのオバチャンには、妖精がどうとか一人でぶつぶつ呟いてる危ないオッサンの姿が映った事になる
おそるおそるオバチャンの方を振り返ってみると、こちらを何か可哀想な物でも見るような目で見ている
やめてくれ、俺は至って正常な20代・・・あ、いや昨日から30代だったが、普通の青年なんだ

顔から火が出る思いで会計を済ませ、俺は全速力で家に帰った
41名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 12:30:16.60 ID:u+KoB3Aw0

妄想男「お前!人前で俺に話しかけんじゃねえ!オバチャンに変な目で見られたじゃないか!」

妖精「ああ、すまんすまん(テヘペロ)こっちの世界は久しぶりなモンでついな」

妄想男「ついで済むか!俺は危うくあのコンビニで近所の頭のカワイソウな人として定着するトコだったぞ」

妖精「そんなにあそこ良く行くのか」

妄想男「あそこは俺の冷蔵庫みたいなもんだからな」

妖精「ふーん、不健康だなあ、まあいいや、これからはアレだ、外で俺に返事する時は頭の中で文を考えろ」

妄想男「そういえばお前は俺の頭の中が見えるんだったな・・・全く不愉快だが」

妖精「まあそういうなよ、お陰で人前でも変な目で見られずに万全なコミュニケーションがとれるんだからさ」

妄想男「別にとりたくもないがな・・・でも喋らないでも言いたいことが伝わるってのは便利だな」

妖精「そうそう、以心伝心ってヤツよ」
42名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 12:44:27.40 ID:u+KoB3Aw0
妖精「おし、試しにお前、俺に心の中で話しかけてみろよ」

妄想男「む・・・こうか?」

俺は妖精の方を向いて『早くメシを食え』と念じてみた
全く、なんだって俺がこんなヤツの面倒をみた挙げ句心の中で話しかけなければいけないんだ
大体、あのオバサンもオバサンだ、人間だってたまには独り言だって言うだろうに、変な目で見やがって
それにレジにはいつもなら可愛い女の子が居るハズなのに、時間帯が違うせいか愛想の無いデブが立っていたし
あーもうこの弁当、あのデブが触ったんだよな、いつもよりマズく感じる・・・

妖精「あー、なんかダメだな、お前の思考、とりとめが無さ過ぎてよく聞こえないわ」

妄想男「あ?どういう事だ?」

妖精「なんか今、色々な事考えてんだろ?それだと俺には漠然とした雑音にしか聞こえないんだよ」

妄想男「昨日はもっと的確に俺の考えてる事を読み当ててたじゃないか」

妖精「それは多分アレだ、お前が雑念を入れずにその事だけ考えてたから、解りやすかったんだな」

妄想男「なんだよ、テレパシーってのも難しいな・・・」

その後も何度か試してみたが、ほとんど上手く妖精には伝わらなかった
仕方が無いので、外で会話をする時には極力小声で話をする事になった
言葉として喋ってしまえばどんなに小さくてもちゃんと妖精には聞き取れるんだそうだ
43名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 12:50:09.27 ID:u+KoB3Aw0

朝食を終えた俺は、一通りネットを徘徊すると、再び魔法の練習を始める事にした
しばらく幻影召喚の練習をしていると、昨日よりはかなりスムーズに動かせるようになってきた
試しにBRSを呼び出して動かしてみたが、かなり良い動きで再生出来た
この調子でいけば、いつかアニメを丸ごと再生する事もできるかもしれない
もっとも、まだ背景までは手が回らない。修行あるのみという事か
2時間ほど経った所で幻影にも少し飽きてきたので、妖精に次のステップを教わる事にした

妖精「そうだな、じゃあ次は物質召喚をやってみるか」

妄想男「物質、ってのは、こういう机とかみたいな物質か?」

妖精「そうそう、一応この世にある物質なら何でも呼び出せるぜ?」

妄想男「じゃあ!もしかしてどんな萌えキャラでも・・・」

妖精「あー、昨日のフィギュアみたいなのだったら呼び出せるけどな」

妖精「生きてる物は呼び出せないから、動かす事はできないし、生きた肌の質感も出す事はできないぞ」

妄想男「なんだ、つまらん」

妖精「まあそう言うなよ、これでなかなか便利なモンだぜ?トイレに入って紙が無かった時とか使えるぜ?」

妄想男「最初に挙げる例がそれかよ」
44名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 12:57:10.38 ID:u+KoB3Aw0
妖精いわく、呼び出す物質はなるべく明確にイメージ出来る物が良いという事なので
手始めに毎日使っている携帯電話を呼び出してみる事にした

妄想男「物質召喚!!」

妖精「お、初めてにしちゃなかなかキレイに出たじゃないか」

妄想男「おおー、ホントに出るんだな!すごいわこれ・・・あれ?電源がはいらないぞ」

妖精「ああ、まあお前、携帯の内部構造までちゃんとイメージ出来てるわけじゃないだろ?」

妄想男「内部までイメージしなきゃいけないのか?」

妖精「そりゃそうだ、呼び出した物は物理法則に従うからな。だからそれはまあ、良くできたモックって事だ」

妄想男「なんだ・・・バイクとか車とか呼び出して乗れるかと思ったのに・・・」

妖精「お前が自動車整備工なみに内部構造に詳しくなれば出来ないこたないぞ」

妄想男「そんな面倒な事誰がするかよ・・・あ、消えちまった」

妖精「ま、初めてならこんなモンだろ、練習すれば長い時間呼び出していられるようになるさ」
45名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 13:05:15.47 ID:u+KoB3Aw0
妄想男「それにしてもさ・・・魔法ってこんななのか」

妖精「なんでだ?」

妄想男「いや、もっとなんか長ったらしい『○○の契約によって命ずる、我がナントカでカントカなるどうこう』とか」

妖精「ああ、そういうのは結構昔のトレンドだなー、最近の魔法にゃ流行らないんだわ」

妄想男「それに、呪文も日本語だしさ」

妖精「昔は単一の魔法言語ってのがあったんだけどな、今の魔法は他言語化が進んでるしな」

妄想男「そういうものか」

妖精「せっぱ詰まって呪文を忘れちまうってトラブルが結構あったんでな、今の魔法はシンプルで解りやすく、が主流だ」

妄想男「それって誰が決めてるんだ?」

妖精「さあなあ、よくわからんけど、この魔術書が知らないウチに改訂されてんだわ」

妄想男「そうなんだ・・・じゃあどうせなら呪文を口で言わないでもいいようにしてくれればいいのに」

妖精「そうはいかない、呪文を唱えるのが魔術の基本だからな、それも強く言えば強く言うほど効果が増すんだ」

妄想男「ふーん・・・でも、これ、外で唱えるの恥ずかしいな」

妖精「あんま気にすんなよ、誰もお前の事なんか見ちゃいないからさ」

妄想男「・・・・・・・そっすか」
46名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 13:46:35.53 ID:iHobQEhX0
支援
47名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 13:53:07.40 ID:FQ14g+zpO
俺のとこにも妖精きてくれ!
48名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 14:32:19.94 ID:u+KoB3Aw0
妄想男「それはそうとさ、これって逆に存在するモノを消す事って出来ないのか?」

妖精「それはまた別系統の魔法だからな、お前には使えないんじゃないかな」

妄想男「なんだ、そうなんだ」

妖精「お前の魔力の源は『こんなモノがあったらいいのに』という欲求だからな」

妄想男「どうせ俺は妄想ばっかりしてるよ」

妖精「いいんじゃねーか?『こんなモノが無ければいいのに』って考えてるよりはよっぽど健全だろ」

妄想男「そうかな・・・・」

妖精「ちなみに、何を消したかったんだ?」

妄想男「いやさ、ネトゲの最中にトイレ行きたくなった時に、小便とか消せたら便利だなーって」

妖精「普通にトイレぐらい行けよ・・・・・・」

49名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 14:36:06.48 ID:u+KoB3Aw0

妄想男「あ、そうか!トイレ行きたくなったらトイレまで通じるパイプを出現させればいいのか!」

妖精「お前、変な事にばかりアタマが回るな」

妄想男「そうすれば、そこに小便すればいいし、勝手に消えるから後始末に困る事もないじゃん!」

妖精「いいけどな、お前それ、設計が間違っててどこかに溜まってたら、消えた時にえらい事になるぞ」

妄想男「そうか・・・・ちょっとリスキーだなあ・・・やっぱ魔法って以外と不便かもなー」

妖精「お前の便利さの基準はそこなのかよ」

妄想男「あ、そうだ、それじゃこういうのはどうだ?腹減った時に魔法で食い物を出せば・・・」

妖精「そりゃその時は腹は満たされるかもしらんが、胃の中で消えるから元の黙阿弥だぞ」

妄想男「ちっ、トコトン使えないなー」

妖精「だからもうちょっとモノグサする以外の事にアタマ使えよ」

50名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 14:43:05.55 ID:FQ14g+zpO
待ってましたーっ!
51名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 15:52:09.93 ID:ATk1YwsV0
つC
52名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 16:06:39.72 ID:JMzJZfJi0
はよ
53名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 16:26:38.20 ID:CHEo1GX50
これはおもしろいな
54名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 17:03:57.83 ID:B4UE7qZS0
はよ
55名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 17:31:09.10 ID:uQKlRHKaO
面白い、いいね頑張れ>>1
支援あげ

俺は妖精をドビーで変換中
56名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 18:13:27.10 ID:u+KoB3Aw0
妄想男「ところでさ、俺以外にも魔法使いって居るんだよな?」

妖精「おう、結構いるぞ、昔は少なかったんだけどなー、最近ふえてきて妖精も大わらわだよ」

妄想男「って事は、そいつらはそれぞれで妖精連れて歩いてんのか?」

妖精「一人に妖精一体が基本だからな」

妄想男「じゃあこれから街歩いたらお前みたいのがいっぱい居るのか?」

妖精「や、妖精は、自分の担当にしか見えないから、他の魔法使いに妖精がついててもわかんねーよ」

妄想男「なんだ、そうなのか・・・・って事は、お前には他の妖精は見えるのか?」

妖精「当たり前じゃん、同族だからな」

妄想男「じゃあ、もしかして誰が処女とかすぐ解るって事か・・・?」

妖精「ああ、30過ぎてて童貞や処女で、非リア充ならすぐ解るぞ!」

妄想男「・・・・・・あんまり他の魔法使いに会いたくないな」
57名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 21:13:43.14 ID:xdlxGynt0
続きはまだかえ?
58名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 22:02:11.35 ID:B4UE7qZS0
待ってるぜ>>1
59名も無き被検体774号+:2012/03/27(火) 22:09:22.08 ID:RudLGyzm0
俺は変なスレを開いてしまったようだ・・・・・・












支援
60名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 01:31:17.94 ID:PTh/v8fb0
ニコちゃん大王で変換
61名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 01:45:27.25 ID:Ayb3mCM/O
来月30になるDT社畜だけど
ちょっとリアル捨ててくるわ
62名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 02:50:09.88 ID:GKR9Yj3yO
支援支援
63名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 04:11:51.05 ID:am8IKc2n0
で、おまえらなら、何を物質化するんだ?
俺なら隕石だして嫌いな奴に落とすわ。
64名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 05:28:51.42 ID:Cmu3OJv30
>>63
好きな人だしてダッチ
65名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 08:24:01.98 ID:GKR9Yj3yO
>>63
とりあえずお金かな、使ったあと消えても問題無いし

あと、壁とかよく使いそう…
66 忍法帖【Lv=19,xxxPT】 :2012/03/28(水) 09:14:14.89 ID:+uFpKCao0
>>65
通し番号とか細部まで妄想出来ないから無理だなそれ
67名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 09:16:12.34 ID:+uFpKCao0
>>64
女性器の柔らかさや暖かさを細部まで妄想出来るならお前はDTじゃないわけで
68名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 10:25:27.91 ID:GKR9Yj3yO
>>66
そうか…
いや、500円玉くらいならいけるwww

500円玉いっぱいだすお
69名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 11:09:44.53 ID:s+KeQ4+Y0
くっそ!なんで俺DTなんて大事なもん捨てちゃったんだ…
70名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 12:00:16.59 ID:qndv/ciK0
>>66
どうせしばらくしたら消えちゃうわけだから問題なくね?
71名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 12:51:43.32 ID:PTh/v8fb0
続きはまだか!
72名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 13:50:23.30 ID:9Dc0eBgl0
おはようございます、ちょこっと続き書きます




妄想男「でもさ、そんなに沢山魔法使いが居るのに、なんでニュースになったりしないんだ?」

妖精「ああ、それは俺らがちゃんと管理してるからな」

妄想男「管理?」

妖精「そうそう、妖精の業務の一つに、魔法使いが人間社会を荒らさないように監視するっていうのがあるんだ」

妄想男「ふーん、まあ考えてみりゃ当たり前だよな、でなきゃ魔法で完全犯罪とか簡単そうだもんな」

妖精「そういう事、殺人とか、社会に大きな影響がある事をしようとすると、俺らが魔法をストップさせるんだ」

妄想男「なんだ、じゃあ魔法でひと儲けとかできねーのかよ」

妖精「ひと儲けのやり方にもよるけどな、魔法を使わないでも出来そうな事なら止めない場合もあるぜ」

妄想男「じゃあ、例えば俺が金塊を出して、それを売るとかは・・・」

妖精「それは多分アウトだわ、金額が大きいし、金塊が後から消えたらあきらかに異常現象だしな」

妄想男「じゃあ、俺が限定版のフィギュアを出して、それの型をとってレプリカを作ったりは・・・」

妖精「それは別にオーケーじゃないかな、魔法を使わないでも出来る事だしな」

妄想男「マジか!じゃあ・・・それヤフオクで売れば・・・・」

妖精「でもお前、細部までイメージ出来るほど知ってるのか?そんなレアモノ」

妄想男「・・・・・・・・・・知らない・・・・」

73名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 14:15:40.11 ID:PTh/v8fb0
待ってました!
74名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 14:23:28.65 ID:9Dc0eBgl0

妄想男「ちっ、上手くいかねーなー、仕方ない、バイト行くか」

妖精「そうそう、勤労が一番ってこった、行こうぜ」

妄想男「・・・って、お前ついてくる気かよ」

妖精「そりゃそうだ、俺はドコ行くんでも一緒に行かなきゃいけないんだからな」

妄想男「マジか、バイト先であんま話しかけんなよ」

妖精「オーケーオーケー、大丈夫だ、お前が変人に見られたらかわいそうだからな、ちゃんと気ぃ使ってやんぜ」

妄想男「まったく、偉そうに・・・」

75名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 14:39:42.22 ID:9Dc0eBgl0

バイト先では特に変わった事は無かった
店長と二人で夕方から来る客をさばきながら、誰とも目を合わせないようにして黙々とレジを打つ
妖精のヤツは最初は立ち読みしている客の後ろに浮いてマンガを覗き見たりしていたが
退屈になったのか、途中で「じゃあ、俺昼寝するから」と言って消えてしまった

シフトの時間が終わったので、店長と深夜番の同僚に挨拶をして俺は家路についた
帰りに妖精の寝床を買いに行こうとしたが、すでに大半の店は閉まっていたので
24時間営業のスーパーで毛布だけ一枚買って、他のモノは後日買う事にした

妖精「なんだよ、夜店が閉まってるんなら昼間のうちに行けよなー」

妄想男「昼から意味もなく外に出るなんてアホのする事だ」

妖精「しょうがねーな、今夜はガマンしてやっから、明日寝床作ってくれよー」

妄想男「わかったわかった、うるせー妖精だな」

歯を磨きながら、口が異常につかれている事に気が付いた
そういえば、一日でこんなに喋ったのは久しぶりだ
考えてみれば、ここ数年の生活で
「いらっしゃいませー」「お弁当あたためますか?」「○○円のお返しになります」
以外の言葉をほとんど口にする事がなかった
喋るというのはこんなに疲れる事なのか、そう思いながら俺は眠りについた
76名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 14:46:27.55 ID:9Dc0eBgl0

ひとまずこの辺で・・・また夜に戻ってきます
77名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 16:45:06.84 ID:PTh/v8fb0
待ってるお
78名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 16:58:02.21 ID:rB3uRI/I0
何だこのスレ・・・





支援
79名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 20:21:29.61 ID:9Dc0eBgl0
ただいまー、続き投下しまーす




翌日、俺はバイトの前にペット用品店に行って犬用のベッドやら何やらを買い込んだ
意外と値が張る事を知ってちょっとイラっと来たが、まあ仕方ない
妖精とは長い付き合いになるわけだし、大体あんな生き物が俺の腹の上で寝ていたら
日常生活もおちおち送れない

レジで会計をすませ、店を出る。大荷物で前がよく見えない

ドン!!

店を出たところで、俺は沢山の犬をつれた誰かとぶつかってすっ転んだ

ワンワン!キャンキャン!!

大量の犬が、倒れている俺の周りに群がっているようだ
転んだ拍子にメガネがどこかに行ってしまい、良くみえないが10匹近い数がいるようだ

女「あ、す、すみません!!!!」
80名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 20:28:12.44 ID:W+CXePOu0
処女!?
81名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 20:29:53.04 ID:BaklzWkC0
早速妖精と別れフラグかよwwww
82名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 20:34:06.88 ID:9Dc0eBgl0
ぶつかった相手は女だったようだ、だがメガネの無い俺には顔どころか、茶色っぽいシルエットしか見えない

妄想男「あ、いえ、その、荷物で前が見えなくて・・・」

女「こちらこそボーっとしてて・・・コラ!やめなさい!」

犬「ピタッ」

女が一喝すると犬はぴたりと鳴きやんだ

女「あの、メガネ・・・・」

妄想男「あ、すみません・・・ありがとう・・・(ゴニョゴニョ)」

女がおずおずとメガネを差し出してくれた。
俺は慌てて受け取って礼を言おうとするが、他人と話し慣れていないのでつい語尾を濁してしまう
メガネをかけて改めて見てみると、茶色を基調としたゆるめの服装をした女が立っていた
年齢は20代後半から同い年ぐらいか?化粧っけがほとんど無いので逆に年齢がよくわからない
いわゆる森ガールとかそういう人種だろうか?ともかく俺は女と喋るのは苦手中の苦手だ

女「本当にすみませんでした、ケガとかは・・・」

妄想男「だ、大丈夫です、ありがとうございました!」

俺は目を合わせないようにしてそれだけ言うと、散らばった荷物をかき集めて
自転車に乗って慌てて立ち去った
83名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 20:49:07.42 ID:9Dc0eBgl0
妄想男「ふう・・・びっくりした・・・やべ、バイトギリギリだな」

妖精「おい」

妄想男「なんだよ、急いでんだよ俺」

妖精「イイコト教えてやるよ、今の女、魔女だぜ?」

妄想男「な、なに!?」

思わず俺は急ブレーキをかけて自転車を止めた

妄想男「あの犬まみれの女が?」

妖精「おう、あいつは化粧だのオシャレだのが面倒くさくて、恋愛から遠ざかってるうちに魔女になったみたいだな」

妄想男「ふーん・・・・」

妖精「でも一人は寂しいからって犬を飼いだしたらどっぷりハマっちまったらしい」

妄想男「そんな事まですぐ解るのか?」

妖精「あの女の妖精から聞いたんだ、お前がコケて犬にジャレつかれてる間にな」

妄想男「じゃあ、もしかして俺の事も・・・?」

妖精「ああ、若い頃からモテなくて二次元に逃避した妄想男だって伝えておいたぞ」

妄想男「・・・・・・・・・・・ミもフタも無い言い方するなよ・・・」
84名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 20:53:56.20 ID:9Dc0eBgl0
妄想男「そんで、あの女はどんな魔法使うんだ?」

妖精「犬を溺愛してるから、動物操作とかそっち系の魔法が使えるそうだ」

妄想男「そういう魔法もあるのか」

妖精「ああ、犬に限らず色々な動物を操ったり出来るんじゃねーかな」

妄想男「それは便利そうだな」

妖精「どうだろうな、でも犬とかに家事やらせたりは出来るかもな」

妄想男「あー、そうかー・・・・つーともしかして・・・・・」

妖精「いや、お前、バター犬思い浮かべるのやめてくれ」

妄想男「・・・・・・だから俺のアタマを覗くなってば」
85名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 20:55:15.17 ID:4geUlygp0
支援
86名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 21:01:42.27 ID:W+CXePOu0
バター犬ワロタwwwww
87名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 21:14:19.32 ID:32ql2ktE0
さっきまで割りと可愛い娘を想像してたのに
動物操作と聞いて何故か女がハイジに出てくるペータに変わってしまったorz
88名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 21:20:17.52 ID:9Dc0eBgl0
それから二週間ほどの時が経った
俺は妖精との共同生活(?)にも大分慣れて来た
他人といるのは苦手だったが、妖精はあまり邪魔にもならないし
しゃべる相手が居るのも悪くはない気分だった

魔法の方もそれなりに上達した
幻影召喚はかなり大がかりな幻影でも10分以上持続させられるようになったし
物質召喚も、結構複雑なモノでも出現させられるようになっていた
自分の中で流行っているのはピタゴラスイッチを作って動かす事だ
どうしても細部を間違ってイメージしてしまい、最後まで正常作動しない事が多い

妄想男「くそ、また失敗した・・・ココのレールはこっち向きだったか」

妖精「お前、それ好きだな」

妄想男「子供の頃から工作は好きだったんだよ、これなら材料とか道具とか要らないから手軽だしな」

妖精「でもまあお前も随分進歩したな、そろそろ次の呪文を教えても良い頃かもな」

妄想男「お!マジか!!次ってどんなのだ!?」

妖精「オーケー、落ち着けよ、次の呪文は『複製召喚』だ」
89名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 21:30:13.36 ID:9Dc0eBgl0

妄想男「複製って事は、何かのコピーが作れるって事か?」

妖精「そう、目の前にあるとか、ある程度良く知っているとか、そういう物なら何でも複製できる」

妄想男「でも、それだったら今までの物質召喚とあんまり変わらないんじゃ?」

妖精「ところがそうじゃない、この呪文は生物や機械なんかの複雑なモノでも複製出来るんだよ」

妄想男「という事は・・・・・まさか・・・・・人間も・・・」

妖精「まあ、そりゃ女の子をコピーして出現させる事は出来るが」

妄想男「!!!!!!」

妖精「でも、性格はコピー元と一緒だから、呼び出してイタズラしようったってさせてくれないと思うぞ」

妄想男「こういう時、ホントお前にアタマの中が見えるって事実が恨めしいわ」

90名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 21:31:09.80 ID:9Dc0eBgl0

妖精「複製を作る時は、対象物を見ているか触ってるかすれば、確実にすぐ作れる」

妄想男「ふむ」

妖精「対象物が目の前に無くても、ある程度見た目をイメージ出来れば、少し時間がかかるが出現させられる」

妄想男「それは便利だな」

妖精「だろ?オーケー、まずは論より証拠だ、お前のその携帯の複製を作ってみろ」

妄想男「よし・・・・複製召喚!!!」

呪文を口にすると同時に、俺の手の中に二つ目の携帯が現れた
ここまでは物質召喚でも出来た。問題はこの先だ
電源ボタンを長押しすると・・・・起動した!!!

妄想男「すげえ、ちゃんと動いた!」

妖精「どうだ、なかなか便利だろ?」

妖精は相変わらず気持ち悪い顔でニヤリと笑った

91名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 21:31:48.68 ID:W+CXePOu0
でも犯しても消えるから通報されないな

いや複製レイプして画像を本人に送りつければ・・・
92名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 21:36:32.33 ID:32ql2ktE0
ってことはこれでやっと限定版のフィギュアが作れるのか!
93名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 21:40:03.21 ID:skIe3s6w0
ってことは

確実にお金を増やせるということか?
94名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 21:46:03.11 ID:9Dc0eBgl0

妄想男「うーん、これはいいなー、便利だなー、何しようかなー」

妖精「使用例によると、乗物なんかコピーして目的地に着いたら人気の無い所で消すといいって書いてあるな」

妄想男「ああ、それは便利そうだなー、明日バイト行くのに使ってみようかな」

妖精「でも、そういえばお前、免許あるの?」

妄想男「・・・・・・ない」

妖精「まあ別に俺は人間の法律については細かい事いわねーけど、無免はやめといた方がいいんじゃ?」

妄想男「そうだなあ・・・運転の仕方もよくわからないしな・・・あ、そうだ、こういうのはどうだ?」

妖精「偽金はやめとけよ、少額ならたまには見逃してもいいけど、経済に関する事はシビアに対処しろって言われてんだ」

妄想男「ちっ」
95名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 21:54:58.89 ID:9Dc0eBgl0

妄想男「その、シビアに対処しろって、誰に言われてんだ?」

妖精「そりゃ、妖精協会からのお達しだ」

妄想男「そんなのがあるのか」

妖精「ああ、アッチの世界に本部があって、俺らは報告書を毎日出すんだ」

妄想男「へー、意外と面倒なんだな」

妖精「そこで、報告書に虚偽があったり、人間の不適切な行動を黙認してたりすると俺らが処罰される」

妄想男「そっか、お前がココいるのはそういえば仕事なんだったな」

妖精「そういう事、まあそうは言っても気楽なモンだけどな」
96名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 21:57:04.80 ID:9Dc0eBgl0

妄想男「ところで、お前らはそうやって魔法使いを育ててどんな良い事があるんだ?」

妖精「えーと、つまりお前らを魔法使いとしてレベルアップさせるだろ?」

妄想男「ああ」

妖精「そうすると、魔法を使った分だけ、アッチの世界に力が流れ込むんだ」

妄想男「へえー、それをエネルギーとして利用してるってワケか?」

妖精「そうそう、だから、強い魔法を使うほどアッチの世界にはエネルギーが入るんだな」

妄想男「だからどんどん魔法をレベルアップさせてんのか」

妖精「そういう事。そして、どんどんレベルが上がってレベルの高い魔法使いが死ぬと、更に莫大な力が生じるんだ」

妄想男「ってまさか・・・お前、俺を殺す気じゃ・・・・」

妖精「そんな勿体ない事するわけないだろ、なるべく長生きしてレベルアップしてもらった方が得だもん」

妄想男「それもそうか」

97名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 22:05:56.99 ID:9Dc0eBgl0
妖精「だから、人間世界であまり魔法使いが公の存在になると、困るんだよ」

妄想男「なんでだ?別にもっとおおっぴらに魔法が使えて妖精世界も潤いそうなもんだが」

妖精「ところが、そうもいかないんだな、そうなると魔女狩りが始まるんだ」

妄想男「あー、まあ言われてみればそういうモンかもなー、社会混乱するもんな」

妖精「事実、中世ヨーロッパでは魔女狩りが起きて、妖精界では深刻なエネルギー危機が起きたんだ」

妖精「それと、魔法使いの存在が公になると、魔法の便利さに目がくらんでみんななりたがるだろ?」

妄想男「それで何か不都合あるのか?魔法使いが増えればそっちは大もうけじゃん」

妖精「ところが、それだと世の中童貞と処女ばっかりになっちまう」

妄想男「いいじゃないか、理想的だ、俺だって大手を振って外を歩けるよ」

妖精「そしたら人間の数がへっちまうじゃねーか、今は良くても何十年後かに困る事になるんだよ」

妄想男「あ、そっか・・・なんか難しいモンだな」

妖精「そういう事、だから、今の妖精界は人間社会に魔法使いの存在がバレないように気を遣ってんだよ」

98名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 22:07:35.36 ID:skIe3s6w0
ふかいー
99名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 22:56:28.86 ID:9Dc0eBgl0

妖精「ま、妖精界としちゃ魔法使いが増えすぎても減りすぎても困るって事よ」

妄想男「ふーん、そーゆーモンかねー、あ、やべえそろそろバイトの時間だ」

妖精「帰りにポテチ買うの忘れんなよ」

妄想男「わかったわかった」


いつも通り出勤した俺はレジに立って客をさばき続けた
一通り客の列が途切れた所で店内を見回すと、不審な動きをしている高校生ぐらいの三人組が居た

万引きだな

このバイトで、万引きを見つけるのが一番面倒くさい
なぜなら、まず声をかけなければいけないのだが、それが非常にハードルが高い
そして、その後大人しくついてきてくれる万引き犯は希で、大体騒ぎになる
こういう時は店員の姿を側に見せるのが抑止力になる
俺はレジを空けて、彼らの方に近づいて行った
しかし、彼らは俺がすれ違っても、商品を詰め込んだ鞄を手にそしらぬ顔で出口に向かって歩いて行った
仕方がない、気が重いが声をかけないわけにもいかない
100名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 23:03:40.41 ID:9Dc0eBgl0

妄想男「あの、ちょっと君たち・・・・」

高校生「やべっ!逃げろ!!!」

俺が声をかけるなり、三人組は脱兎の如く走り出した
ドアを蹴り飛ばしてもの凄い速度で外に逃げて行く

妄想男「ま、待て!!!」

叫んで追いすがるが、長年運動不足の俺が十代の足に追いつけるわけがない
あっという間に高校生は駐車場を横切り道路に出て行こうとしている

妖精「おい!魔法を使え!」

妄想男「あ、そうか!物質召喚!!!」

呪文を唱えると同時に彼らの目の前にガードレールが現れる
ゴミ出しのたびに見ているガードレールなので、イメージは容易かった
三人のうち二人はガードレールにモロに躓いて転倒したが
商品を詰め込んだカバンの男は、ぶつかりつつも方向転換をしてさらに走り続けた

101名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 23:22:15.78 ID:9Dc0eBgl0
転倒した二人はうめき声を上げて転がっている
俺はガードレールを消し、更に残った一人を足止めしようと試みるが
その一瞬の間に随分距離を離されてしまった、これでは俺の魔法は届かない

妄想男「こら!万引き犯!待て!!!」

叫びながら追いすがるが、距離は離されるばかりだった
そうこうしている間に息が上がって足がもつれ始めた
その時だった

横ざまから黒い影がいくつか高校生の足下に飛び込んで来た

高校生「うわっ!!!」

万引き犯はそれに蹴躓いたのか、豪快に転倒した

高校生「いってて・・・・・」

森女「こらー駄目でしょ、万引きなんかしちゃ」

のんびりした調子で言いながら現れたのは、こないだの森ガールだった
高校生の足下に飛び込んで来たのは彼女の飼い犬だったようだ
彼の周りには大小10匹ほどの犬が並んで牙を剥きだしている
102名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 23:30:34.15 ID:9Dc0eBgl0

妄想男「ぜえ・・・ぜえ・・・あり・・・がとう・・ぜえぜえ・・・ございます」

俺は慣れない全力疾走で肩で息をしながらもなんとか礼を言った

森女「あれ・・・あなたこないだの?」

妄想男「あ・・・その、こないだはどうも・・・」

森女「私、余計な事しちゃいました?万引き犯!って声が聞こえたもんでつい・・・」

妄想男「いや、あの、逃げられそうだったんで・・助かりま・・・ゴニョゴニョ」

相変わらず女性と話をするのは苦手だった
さっさと切り上げて、万引き犯を店に連れ帰ろうとした時

森女「あの・・・良かったら後でお話できませんか?」

妄想男「え、あの、その、まだバイトが・・・」

森女「終わったらで結構ですので・・・その、あなたが私と同じ・・・って聞いて」

妄想男「あ、そちらもなんですよね、そういえば・・・でもまだ1時間ぐらい・・・」

森女「それじゃあ一時間したらココに戻ってきますね、それまでこの子達の散歩しなくちゃだし」

妄想男「わ、わかりました・・・」
103名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 23:32:47.70 ID:eEcrbyoTO
wktk
104名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 23:36:04.47 ID:skIe3s6w0
森展開wktk
105名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 23:47:03.88 ID:9Dc0eBgl0

店に戻ると店長が警察を呼んでいた
しばらくして警官が現れ、高校生3人を引き渡した
万引きされた商品を元の棚に戻したり、靴あとがついたドアを掃除したりしているうちに
一時間が過ぎて俺はバイトを上がった

森女「お疲れ様です」

森女は駐車場の横の縁石に座って犬を撫でていた
相変わらず身体のラインの見えない服に、化粧っけの無い顔をし
黒いロングヘアを後ろで束ねている。色気のカケラも無い格好だが
色気ムンムンの女性などと相対したら俺は一言も口をきけないだろうから
実のところ、俺にとってはこの女らしさを感じない姿は有り難かった

妄想男「あ、その、遅くなりました」

森女「いえ・・・そんな事は・・・」

妄想男「・・・・・・・・・・」

森女「・・・・・・・・・・」

どうやら彼女もあまり話は得意じゃないようだ
俺も何を切り出して良いやらわからず、しばらく気まずい沈黙が続いた
106名も無き被検体774号+:2012/03/28(水) 23:53:16.45 ID:9Dc0eBgl0
妖精「おい、お前俺には随分遠慮ナシに何でも言ってくるくせに、随分キャラが違うじゃねーか」

余計なお世話だ、緑色の気持ち悪い妖精と、生身の人間とじゃ違うんだ
とはいえ、このまま黙っていても気まずい時間が流れるばかりだ
とりあえず犬の事にでも触れてみよう

妄想男「あの・・・・・・・犬・・・」

森女「あ・・・もしかして犬苦手ですか?」

妄想男「いや・・・そうじゃなくて・・・かわいい・・・です」

森女「ありがとうございます!そうでしょう!良い子たちなんです!」

森女「このレトリーバーがジョンで、こっちは太郎、柴犬は右からヒューイルーイデューイで・・・」

話題が犬の事になった途端、彼女は堰を切ったようにしゃべり出した
それぞれの犬が家に来た経緯、それぞれのクセや習性、次に欲しい犬について、など
彼女の話は止めどなく続いた。

正直、そこまで興味があったわけではないが、彼女が喋り続けてくれるぶんには
俺は相づちをうつだけで済むので有り難かった
107名も無き被検体774号+:2012/03/29(木) 00:02:47.64 ID:9Dc0eBgl0

しばらく彼女の犬談義が続いた所で、ふと気付いたように言った

森女「あ、ごめんなさい、こんな所で立ち話もナンですよね、どこか入りましょうか」

妄想男「あ、はい・・・」

この時間、空いている店は居酒屋かファミレスぐらいのものだが
俺は酒が苦手なのでファミレスに入る事にした
考えてみれば女性と、いやそもそも他人と一緒に食事をするなんて何年ぶりだろうか
森女は犬たちを外のポールにつないで「大人しくしているんですよ」と言った
魔法なのか、よくしつけられているだけなのか解らないが10匹の犬たちはキレイに整列して座っていた

108名も無き被検体774号+:2012/03/29(木) 00:08:05.84 ID:9Dc0eBgl0
俺たちは席について料理を頼んだ
再び沈黙が訪れたが、しばらくして森女が口を開いた

森女「あの・・・・私、妖精からアナタが魔法使いだって聞いて・・・・」

妄想男「あ、俺も聞きました、動物に関係する魔法を使えるって・・・」

ハタから聞いたら大分おかしな会話だが、幸い店内はうるさくて
隣の話題に耳をそばだてる人間は居ないようだ

森女「はい・・・私はその・・・なって半年ぐらいになります、妄想男さんは?」

妄想男「俺は2週間前です、まだ未熟なんですけど・・・・」

森女「じゃあ、ついこの間誕生日だったんですね、おめでとうございます」

妄想男「いや、なんだかいつの間にか30歳になっちゃったってカンジで・・・」

森女「私もなんです・・・犬と遊んでるだけの毎日を繰り返してたらいつの間にか・・・」

そう言いながら、森女は何かに気付いたように黙って顔を赤くした
考えてみれば、お互いに男女差し向かいで
「私は童貞です、処女です」と告白しあったようなものだ
気まずくなって俺は話題を変えた
109名も無き被検体774号+:2012/03/29(木) 00:54:24.89 ID:VUVWnJwv0
つC
110名も無き被検体774号+:2012/03/29(木) 01:40:37.16 ID:hexZ38lt0
わたしはどうていです
111名も無き被検体774号+:2012/03/29(木) 01:59:57.99 ID:1zEA9qWy0
パルプンテ
112名も無き被検体774号+:2012/03/29(木) 02:20:35.57 ID:Q5subDfoO
最高に面白いwww期待!
113名も無き被検体774号+:2012/03/29(木) 03:54:01.55 ID:AEqN9ZlW0
面白い!続きが気になるな。

それにしても、妄想男の妖精がゼロ使のデルフで再生される
114名も無き被検体774号+:2012/03/29(木) 03:55:51.30 ID:yIiPOYnJ0
わくてかしてきた!
115名も無き被検体774号+:2012/03/29(木) 06:03:06.88 ID:awwH13+Z0
で、寿命の半分でどんな力もらえるんだ?
116名も無き被検体774号+:2012/03/29(木) 09:28:28.05 ID:MqwHXDr00
妄想男「ところで、森女さんはどんな魔法が使えるんですか?」

森女「あ、はい、私が使える魔法はほとんどが動物に関するものなんですが・・・」

妄想男「やっぱり、犬が好きだから?」

森女「はい、動物と心を通わせたり、呼び出したり、あ、あと動物に変身したりも出来るようになりました」

妄想男「へえー、じゃあ鳥になって飛べたりもするんですか?」

森女「あ・・・多分・・・飛んでる最中に魔法が切れたら怖いんでやった事ないんですけど」

妄想男「そりゃそうですよね、どんな動物でも大丈夫なんですか?」

森女「はい、ただ良く知ってる動物ほど効果は高いんです。だから犬が一番得意なんですけど」

妄想男「犬、好きなんですね」

森女「はい、大好きです、犬に変身してあの子達と遊んでると時間を忘れちゃいます」

妄想男「すごいなー、後で見せてくれませんか?変身」

森女「あ・・・それはちょっと・・・・その、洋服は変化してくれないんで・・・」

妄想男「あ・・・・・そうなんです・・ね」

妖精「おい、お前妄想しすぎwwwww」

くそ、コイツ居たんだった
117名も無き被検体774号+:2012/03/29(木) 09:59:10.82 ID:MqwHXDr00

森女「あの、妄想男さんはどんな・・・?物を出現させる魔法とか聞いたんですが」

妄想男「あ、はい、物とか映像とか出す事ができます」

森女「へえー、すごいですね、よかったら見せてもらえませんか?」

妄想男「いいですよ、物質召喚!」

俺は何を呼び出すか迷ったが、とりあえず召喚し慣れている初音ミクのフィギュアを呼び出した
目の前に突然緑色の髪の20cmほどのフィギュアが出現する

妄想男「こんな感じです、ちゃんと重量もあるし、触る事もできますよ」

森女「へ・・・へえー、すごいですね・・・」

そう言いながら指先でちょこっとミクの髪をつつく森女
思ったほど反応が良くない。地味だったかな・・・

妖精「お前、バカだな、変なモン出すなよ、引かれてんじゃねーか」

妄想男「(小声)え?」

妖精「こーゆーのはオタクじゃないヤツが見たら普通引くだろ、もうちょっとマシな物出せなかったのかよ」

しまった、そんな事まで気が回らなかった
慌ててフィギュアを消して弁解した

妄想男「あ、その、さっきちょうどバイト先で棚卸ししてたんで・・・ははは」

森女「あ、そうですか、人気あるみたいですもんね、こういうの・・・あはは」

・・・・・・・・・・気まずい
118名も無き被検体774号+:2012/03/29(木) 10:22:54.93 ID:MqwHXDr00

妄想男「そ、それにしても、こんな所で同じ魔法使いに会えるとは思いませんでした」

森女「は、はい、私も妄想男さんで二人目です。こういうお話って出来ないんで嬉しいです」

妄想男「二人目?じゃあ前にも他の魔法使いに会ったことがあるんですね?」

森女「あ、そうなんです、これはお伝えしておかなきゃって思ったんですが」

妄想男「それはどんな魔法使いだったんですか?」

森女「それが・・・・実は、私襲われたんです」

妄想男「ええっ!?」

森女によれば、こういう事らしい
2〜3週間ほど前に路上で急に「お前、魔女だな?」と言われ振り向くと
中学生ぐらいの男の子が立っていた。そして、誰何の声をかける間もなく飛びかかってきた
人間とは思えない跳躍力で、危うくその跳び蹴りをまともに食らう所だったが
犬が森女の裾をくわえて引き倒したので、間一髪の所で蹴りは空を切った

その後、慌てて犬に変身して、ペットの10匹と一緒に走りだした
中学生はやはり人間とは思えない速度で追ってきたが
町中に入ると、飼い主もなく疾走する犬の集団に周囲が騒然となった
それを見た中学生は「今日は見逃してやる、つぎはこうはいかない」と言い放ち、追跡をやめた
119名も無き被検体774号+:2012/03/29(木) 10:31:28.49 ID:MqwHXDr00

森女「考えてみれば、中学生が魔法を使えるわけがないんで、変だと思ったんですけど・・・」

妄想男「妖精には聞いてみたんですか?」

森女「はい、向こうも当然妖精を連れていたので聞いてみたんですけど、何も答えなかったって」

妄想男「そうなんですか・・・・・おい妖精、そういう事ってあるのか?」

妖精「うーん、まあこっちでの情報の共有は義務じゃないからなー、可能性はあるけどなー」

妄想男「そうなのか・・・」

妖精「それにまあ、魔法使い同士の争いは他人に迷惑をかけなければ別にオーケーだからな」

妄想男「うーん・・・とりあえず、性格が悪くて攻撃的な魔法使いが一人居るって事か」

森女「性格が悪いっていうか、なんか魔法使いを見つけたら問答無用で襲いかかって来る感じでした」

妄想男「怖いですね・・・・・・とりあえず気を付けましょう」
120名も無き被検体774号+:2012/03/29(木) 10:32:28.57 ID:MqwHXDr00

森女「その後見かける事は無いんで、もう戻って来ないと良いと思ってるんですけど」

妄想男「だといいんですけどね」

妖精「んー、でもそんな要注意なヤツがいたらこっちにも情報回って来そうなモンだけどなー」

妄想男「何も聞いてないのか?」

妖精「ここんとこ業務連絡でそういう話は聞いてないなー、後でちょっと本部行って調べてみるよ」

妄想男「頼むよ、そんなのが街をうろついてるとなったら、おちおち出かける事もできない」

妖精「ああ、とりあえず魔法使いが居れば俺にはすぐ解るから、見かけたらすぐ教えてやるよ」

妄想男「そうだな、森女さんも、妖精に周囲を警戒してもらった方が良いですよ」

森女「はい、あの事があってからは外ではいつも妖精が周囲を見張ってくれてます」

話し込んでいる間に時間も遅くなったので、お互い注意しよう
とだけ言い合って俺たちはファミレスを出た
121名も無き被検体774号+:2012/03/29(木) 10:34:04.26 ID:Q5subDfoO
これは…アニメ化できるww
122名も無き被検体774号+:2012/03/29(木) 12:54:27.50 ID:ocQFpMr90
面白い。ぶっぷたすじゃぁ落ちそうで心配。
123 忍法帖【Lv=7,xxxP】 :2012/03/29(木) 13:44:29.14 ID:13KsiujP0
保守
124 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 :2012/03/29(木) 14:48:34.51 ID:JSnqqG0k0
HoshHosh
125名も無き被検体774号+:2012/03/29(木) 15:13:26.81 ID:JgO5WK4/0
いやこれガチでアニメで見たいぞw
このハラハラする感じとかたまらん!
126名も無き被検体774号+:2012/03/29(木) 17:38:55.69 ID:RGCD+BcS0
127名も無き被検体774号+:2012/03/29(木) 17:41:16.60 ID:NReOCEEG0
128名も無き被検体774号+:2012/03/29(木) 19:09:34.53 ID:OS9AQsEA0
いつも読んでるぞー
がんばって続きよろしく
129名も無き被検体774号+:2012/03/29(木) 19:42:45.37 ID:2qtb84Dj0
引き込まれた
130名も無き被検体774号+:2012/03/29(木) 19:52:36.96 ID:JgO5WK4/0
オナホを具現化させて使用後に消せばなんか物凄い便利な気がする
131名も無き被検体774号+:2012/03/29(木) 20:17:13.18 ID:nmIys+3iO
>>130製糸は消えないのではw
新妻先生作画お願いします
132名も無き被検体774号+:2012/03/29(木) 22:17:08.45 ID:UxHM+qto0
スレタイからは想像できない良スレ
133名も無き被検体774号+:2012/03/29(木) 23:35:43.26 ID:JgO5WK4/0
>>131
じゃあ使いおわったオナホを窓から遠投して
ある程度飛んだところで消せばよくね!?
134名も無き被検体774号+:2012/03/29(木) 23:42:40.28 ID:Ze7WLC510
降 り 注 ぐ 精 液 の 雨
135名も無き被検体774号+:2012/03/29(木) 23:49:03.35 ID:0yWJlNQG0
ただいまー、小倉トーストウマー


さて、続き書きまーす
136名も無き被検体774号+:2012/03/29(木) 23:51:19.89 ID:LnlhBXHPO
稀に見る良スレ
137名も無き被検体774号+:2012/03/29(木) 23:52:48.47 ID:0yWJlNQG0

帰り道、俺は妖精に色々と質問をした

妄想男「それにしてもさ、魔法使いが魔法使いを襲うなんてあるのかな」

妖精「そうだなー、無い事はないな、いくつかパターンがあるんだが」

妄想男「どんな?」

妖精「まず、一番ありがちなのは、攻撃的な魔法を身につけて誰かに使ってみたくなる場合だ」
138名も無き被検体774号+:2012/03/29(木) 23:52:51.41 ID:RGCD+BcS0
おかえりー
139名も無き被検体774号+:2012/03/29(木) 23:56:13.97 ID:jUtK4pXl0
おかえりー
140名も無き被検体774号+:2012/03/29(木) 23:58:05.61 ID:0yWJlNQG0
妄想男「一般人相手に使ったら妖精に止められるけど、魔法使い同士ならおとがめナシってワケか」

妖精「そうそう、その場合は魔法使い同士、対等だから妖精は手出しはしない」

妄想男「俺はそういうのは興味無いけど、覚えたら使ってみたくなる気持ちはわかるな」

妖精「そういうヤツは結構居るんだ、本人同士が了承すれば、妖精を立ち会いにして決闘をする事もできる」
141名も無き被検体774号+:2012/03/30(金) 00:01:28.44 ID:0yWJlNQG0
くそ、なんか回線が規制食らってるから別回線でノート使って書いてるんだけど
レベルが低すぎてちょっとずつしか投下できない・・・・
142名も無き被検体774号+:2012/03/30(金) 00:03:32.61 ID:0yWJlNQG0

妄想男「決闘なんてあるのか」

妖精「決闘の場合は生死に関わるような事にならないように、勝敗を妖精が判定して、負けた方は魔力を失うんだ」

妄想男「うーん、命には替えられないけど、今更魔法が使えなくなるのもヤだなあ」
143名も無き被検体774号+:2012/03/30(金) 00:05:25.02 ID:jUtK4pXl0
ゆっくりでもいいよ
楽しみにしてる
144名も無き被検体774号+:2012/03/30(金) 00:05:37.66 ID:MnAb5M3p0
妄想男「他には?」

妖精「魔法使い同士が集団を作る場合があるんだが、その利害が対立した時なんかは争いが起きるな」

妄想男「へえ、集団なんて作るのか」

妖精「ああ、日本にもいくつかあるぞ、日本魔術師協会とか、魔法使い連盟とか」
145名も無き被検体774号+:2012/03/30(金) 00:08:06.23 ID:MnAb5M3p0
妄想男「そいつらって何を目的で組織になってるんだ?」

妖精「まあ簡単に言えば魔法使い同士の互助会だな」

妄想男「ふーん・・・・?」

妖精「魔法使いになるのは社会に適合できないヤツも少なくないからな、職の斡旋なんかもしてるし」
146名も無き被検体774号+:2012/03/30(金) 00:10:10.27 ID:MnAb5M3p0

妖精「あと、魔法の練習場を提供している所もあるな、ハデな魔法だとその辺で練習するってワケにもいかんしな」

妄想男「ふーん、そういう魔法もあるか」

妖精「けっこうあるかな。爆発系とか町中で練習したらすぐ通報されるしな」

妄想男「まあ、年中ドッカンドッカンやってるわけにはいかないよな」
147名も無き被検体774号+:2012/03/30(金) 00:12:13.38 ID:MnAb5M3p0
妄想男「パターンとしてはそんなトコか?」

妖精「まあ、あとは単純に怨恨とか、そういう個人的事情って事もあるな」

妄想男「魔法使い同士で?」

妖精「どっちかっていうと、その前から何か関係がある場合が多いかな」
148名も無き被検体774号+:2012/03/30(金) 00:14:16.81 ID:MnAb5M3p0
妄想男「どういう事だ?」

妖精「例えば、同い年でお互い嫌ってる間柄だったのが、魔法使い同士になって表だって争うようになるとかな」

妄想男「そういうケースもあるのか」
149名も無き被検体774号+:2012/03/30(金) 00:16:20.79 ID:MnAb5M3p0
妖精「ま、今回の場合はあんまり無さそうだけどな」

妄想男「まあ森女の交友関係は解らないけど、あの人は敵は少なそうだよな、友達も少なそうだけど」

妖精「お前に言われたくは無いんじゃないか?」

妄想男「・・・・・うるせーよ」
150名も無き被検体774号+:2012/03/30(金) 00:21:31.36 ID:Zgva2hjL0
支援
151 忍法帖【Lv=6,xxxP】 :2012/03/30(金) 00:25:29.14 ID:MnAb5M3p0
うーん、今日はここまで…明日は規制解けてるといいなあー
152 忍法帖【Lv=6,xxxP】 :2012/03/30(金) 00:29:01.57 ID:MnAb5M3p0
と、思ったけど、スマホはちょっと忍法帳高かったからこっちにコピペで頑張ってみよう
153 忍法帖【Lv=6,xxxP】 :2012/03/30(金) 00:29:32.23 ID:MnAb5M3p0
そんな事を話しながらアパートへ向かって歩いていると、突然頭上から声がした

???「お前、魔法使いだな?」

まさか!?
そう思いながら声のした方を仰ぎ見ると、二階建ての民家の屋根に一人の少年が立っていた
月を背に立つその少年の顔はよく見えなかったが、明らかに俺に対して敵意を放っている
森女が言っていたのはコイツだ!直感的に俺は悟った
呆然としていた俺に向かって妖精が叫ぶ

妖精「バカ!防げ!!!」

我に帰った俺が呪文を唱え終えるのと、少年の身体がこちらにもの凄い速度で飛来するのと、ほぼ同時だった

バキッ!!!

少年の蹴りが俺の目の前に作ったブロック塀を粉砕した
埃が舞い上がり、ブロックの破片が俺に降りかかる
154 忍法帖【Lv=6,xxxP】 :2012/03/30(金) 00:30:31.64 ID:MnAb5M3p0
人間の力で出来る破壊ではない、間違いなくコイツは何か魔法の力を使っている

妖精「次来るぞ!!」

妄想男「ぶ、物質召喚!!!」

ボヨーン!!

ブロック塀を軽々蹴り散らした少年の拳が俺の顔面を捉える寸前
俺と少年の間に巨大なゴムボールが現れ、二人をはじき飛ばす

妄想男「いてててて・・・・」

俺は無様に背中から道路に落ち、腰をさすりながら起きあがる
向こうでは少年が瞬時に跳ね起き、ふたたびこちらに走り出している
155 忍法帖【Lv=6,xxxP】 :2012/03/30(金) 00:31:17.25 ID:MnAb5M3p0
妖精「考えたな、だけどこのままじゃジリ貧だ、逃げろ!」

妄想男「わかった!物質召喚!!!」

三度目の召喚、今度はそこら一帯の空中に小麦粉を出してみた
上手くいくか自信は無かったが、2mほど上空に現れた小麦粉は
思惑通りに重力に引かれて舞い落ち、煙幕を作り出してくれた

妄想男「げほっげほっ、複製召喚!!おい、妖精!」

妖精「!、そういうつもりか!」

妖精は俺の意図を理解してくれ、即座にその場で消えた
俺は全身小麦粉で真っ白になりながらきびすを返して一目散に走り出した
突然煙のまっただ中に呼び出されて、何が起きたのかわからずオロオロとする俺の複製を残して
156 忍法帖【Lv=6,xxxP】 :2012/03/30(金) 00:32:52.09 ID:MnAb5M3p0
妄想男「ぜえ・・・・ぜえ・・・・・なんとか・・・まいたか?」

どこをどう走ったかよく覚えていないが、もう少年は追ってこないようなので
俺は近くに見えた駐車場に入って呼吸を整えた

妖精「とりあえず近くには居ないみたいだな、でもここじゃ危ない、その辺の車をコピーして中に入れ」

妄想男「ああそうか、複製召喚!!」

近くにあったワゴン車を空いているワク内に出現させ、俺は乗り込んで鍵を閉めて座席に倒れ込んだ

妄想男「なんなんだ、アイツ・・・いきなり問答無用かよ」

妖精「わからんな、あっちの妖精に話しかけてみたけど何も返事してこねえ、気持ち悪い野郎だ」

妄想男「あーもう足が痛い、今日二度目の全力疾走だ・・・・・体力には自信がないってのに」

妖精「でもお前もなかなか上手いこと切り抜けたよ、意外と機転がきくんだな」

妄想男「火事場の馬鹿力ってヤツかな、お前こそすぐ俺の考えをわかってくれて良かった」

妖精「複製をオトリとして使うって使い方は実は定番なのさ、俺がついてちゃどっちが本物か一目瞭然だからな」

妖精はいつも通りの気持ち悪い笑いを浮かべた
だが、今日ばかりはこの気持ち悪い笑いすらも頼もしく感じる
何しろ今俺が頼れる相手といえばこの緑色の妖精ただ一匹なんだから
157 忍法帖【Lv=6,xxxP】 :2012/03/30(金) 00:33:29.35 ID:MnAb5M3p0
妄想男「それにしてもすごい動きだったな・・・まるでマトリックスみたいだ」

妖精「あれは多分身体強化の魔法を使ってるな、それもかなりの高レベルだ」

妄想男「でも、どう見てもアイツは30過ぎには見えないぞ?なんで魔法が使えるんだ?」

妖精「見当がつかんな・・・変身魔法なんかを使えばできない事もないが」

妄想男「変身と身体強化と両方使える魔法使いだってのか?」

妖精「普通は人間は一系統しか魔法は覚えられないハズなんだ、誰かが協力してるのかもしれないが・・・」

妄想男「うーん・・・ここで考えてても何も解らないなー」

妖精「アッチに帰ればもうちょっと詳しい事がわかるかも知れないけどな」

妄想男「頼むよ、調べてみてくれ、これじゃ怖くて街を歩けない」

妖精「まずは家に帰ろう、ココで俺が離れるのは危険すぎる」

妄想男「でも、アイツがまだウロウロしてたら・・・・・」

妖精「それについては考えがある」
158 忍法帖【Lv=6,xxxP】 :2012/03/30(金) 00:35:02.57 ID:MnAb5M3p0
10分後、俺は家に帰り着いた
誰も居ない事を確認して幻影を消し、家に入った

妄想男「それにしても考えたな、パトカーの幻影を出してその中を歩いて帰るなんて」

妖精「公権力はこういう時は有効だからな、こっちの警察とのトラブルはあっちの妖精だって避けたいだろう」

妄想男「店長がパトカー呼んでくれてたお陰で楽だったわ。でも、幻影だってバレないのか?」

妖精「大丈夫だ、幻影は妖精にも有効だからな」

妄想男「妖精にも魔法って効くのか?」

妖精「直接妖精に魔法をかける事はできないけど、お前の幻影は空間に対してかける魔法だからな」

妖精「外部に対しては通常の物理法則と同じように光を反射するから、俺たちにも見分けはつかない」

妄想男「そうなのか・・・だったらあの時本物の小麦粉を出さないで幻影にしときゃよかった」

妖精「まあ、そうすればそんな真っ白にならないで済んだだろうな」

妄想男「早く言えよ・・・・・・」

妖精「そんなヒマ無かっただろ、ま、まずは風呂でも入って来いよ、小麦粉は消えたけどホコリだらけだぞ」

妄想男「そうするよ・・・今日はもうなんか色々ありすぎて疲れたわ」
159 忍法帖【Lv=6,xxxP】 :2012/03/30(金) 00:36:14.99 ID:MnAb5M3p0
投下完了!スマホがあって良かった

いつも読んでくれてる皆さんありがとうございます
今日はもう寝ます
また明日ー!
160名も無き被検体774号+:2012/03/30(金) 00:38:37.01 ID:Zgva2hjL0
おやすみーありがと
161名も無き被検体774号+:2012/03/30(金) 00:39:52.93 ID:bni8hl+M0
おやすみー!楽しみに待ってるぜ>>1
162 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 :2012/03/30(金) 01:49:56.08 ID:bXJoApqU0
楽しみにしてるよ!
保守
163 忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2012/03/30(金) 02:29:35.18 ID:hpyVwR/U0
おつかれー
164名も無き被検体774号+:2012/03/30(金) 06:40:48.47 ID:QNd5moqeO
楽しみにしてるC
165名も無き被検体774号+:2012/03/30(金) 09:05:16.07 ID:nYhBMcLP0
とても面白い。ココってどれぐらいの時間で保守すればイイの?無駄に埋めたくないんで教えてエロい人
166名も無き被検体774号+:2012/03/30(金) 09:40:10.13 ID:JVgP3WH20
167名も無き被検体774号+:2012/03/30(金) 11:50:23.32 ID:Do77Xq+e0
168名も無き被検体774号+:2012/03/30(金) 13:54:05.74 ID:cDVBef690
169名も無き被検体774号+:2012/03/30(金) 15:53:01.89 ID:z7BPCgd10
170名も無き被検体774号+:2012/03/30(金) 17:16:53.50 ID:Do77Xq+e0
171名も無き被検体774号+:2012/03/30(金) 17:43:25.89 ID:cDVBef690
172名も無き被検体774号+:2012/03/30(金) 18:09:59.04 ID:h6KFwfWA0
173名も無き被検体774号+:2012/03/30(金) 19:00:04.53 ID:Do77Xq+e0
174名も無き被検体774号+:2012/03/30(金) 19:17:47.37 ID:SwQpg9200
>>165
聞くだけ無駄だよ。簡単に落ちないないのに必至に保守する奴らばっかりだから
175名も無き被検体774号+:2012/03/30(金) 21:34:25.35 ID:4d5qbpPg0
176名も無き被検体774号+:2012/03/30(金) 22:48:34.42 ID:47YVYjGu0
>>174
まぁまぁ、このスレでは喧嘩のタネになりそうな発言はやめようよ
177名も無き被検体774号+:2012/03/31(土) 00:08:10.85 ID:Bzs2LNqu0
ただいまー、酔っ払いです…

とりあえず相変わらず規制中なんで、ノートで書いてスマホに転送して投下します
178名も無き被検体774号+:2012/03/31(土) 00:09:29.20 ID:MXp38dR80
待ってたぞ
179名も無き被検体774号+:2012/03/31(土) 00:29:58.36 ID:6XFUdA5V0
今北産業
180名も無き被検体774号+:2012/03/31(土) 00:48:23.32 ID:YonvtP8b0
魔法で
オナホを
作ろうよ!
181名も無き被検体774号+:2012/03/31(土) 00:50:37.97 ID:WOTanSGPO
おかえりー
182名も無き被検体774号+:2012/03/31(土) 00:56:27.97 ID:EkGCpYaq0
待ってた!
183名も無き被検体774号+:2012/03/31(土) 01:34:46.12 ID:MXp38dR80
まさか酔いつぶれてるんじゃないだろうか・・・
184名も無き被検体774号+:2012/03/31(土) 04:37:56.24 ID:8x8tQqu6O
>>183
酔いつぶれたみたいだな
185名も無き被検体774号+:2012/03/31(土) 12:06:57.71 ID:Bzs2LNqu0
すみません、昨日は書きながら寝落ちしちゃいました
今日はこれからちょっと出かけるんで、後でまとめて投下しますー
186名も無き被検体774号+:2012/03/31(土) 12:07:52.33 ID:sfmmPuET0
おかえりー
まってたよー
187名も無き被検体774号+:2012/03/31(土) 15:12:21.70 ID:ZjxSaMPV0
188名も無き被検体774号+:2012/03/31(土) 17:44:50.58 ID:pw40SQJj0
189名も無き被検体774号+:2012/03/31(土) 20:41:22.30 ID:2jqk1mjd0
190名も無き被検体774号+:2012/03/31(土) 20:42:15.66 ID:YonvtP8b0
191名も無き被検体774号+:2012/03/31(土) 21:09:25.62 ID:EGr6n36/0
ほし
192名も無き被検体774号+:2012/03/31(土) 22:05:04.28 ID:pw40SQJj0
ひゅう
193名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 00:03:52.61 ID:3nZ+On4GO
194名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 00:54:49.02 ID:aFfJOblg0
すんません、遅くなりましたー
今日は寒くなりましたね

それじゃ続き行きまーす
195名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 00:55:15.15 ID:aFfJOblg0
翌日、妖精は妖精界に調べ物に出かけた。
その間、俺は念のため身を守るのに便利な魔法の使い方をいくつか練習した
色々と考えたが、実際にできる事は多くはなかった
本当は爆弾や拳銃を作りたかったが、そんな物は見たこともないので無理な話だった
とりあえず防御壁をいつでもすぐ出せるようにする事と
幻影で色々と撹乱する方法だけ考えた

しばらくすると難しい顔をして妖精が戻ってきた
196名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 00:55:43.73 ID:aFfJOblg0
妄想男「どうだった?」

妖精「うーん、まあ色々わかったっちゃわかったんだが・・・・」

妄想男「なんだよ、歯切れが悪いな」

妖精「いやー、実はな、最近魔法使いが襲われる事件が増えているらしい」

妄想男「なんだって!?」

妖精「ここ一月ぐらいの間に、魔法使いが襲われたって届けが随分届いてるって話だ」

妄想男「それはあの子供が・・・?」

妖精「いや、場所もまちまちだし、件数もかなりのモンだから一人や二人でやってる事じゃないと思うんだよな」

妄想男「じゃあ、そういう事を組織的にやってるヤツらが居るって事か?」

妖精「そう決まったわけでもないけど、可能性は高いと思う」
197名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 00:57:44.42 ID:aFfJOblg0
妄想男「でも、襲ってる奴らも妖精連れてんだろ?だったらそいつらの名前とか能力とか・・・」

妖精「それがなー、そうもいかないんだよ、個人情報の問題があってさ」

妄想男「なんだよ、こっちもあっちも変わらねーなー」

妖精「まあ、一種のお役所だしな。魔法使い同士がこっちで何をしても関知しないってのが基本方針だから」

妄想男「じゃあ襲ってくる連中の事は俺たちは知りようが無いって事か?」

妖精「少なくとも、今んトコ妖精界の方から調べる事はできねーな」

妄想男「他に何か手は無いのか?向こうは複数なんだろ?一度に来られたらどうしようもないぞ」

妖精「一つ、可能性が無い事もない」

妄想男「なんだ?」

妖精「こっちの魔法使いの組織に相談してみるってのはどうだ?」
198名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 00:59:42.77 ID:aFfJOblg0
妄想男「ああ、そういえばなんか魔法使い協会とかあるって言ってたな」

妖精「そうそう、多分彼らも魔法使いが襲われてる事には気付いてるだろうから、何か調べてるんじゃないか?」

妄想男「そうかー・・・・・」

妖精「どうした?浮かない顔じゃないか」

妄想男「いや・・・・その・・・知らない人と話をしなきゃいけないのか・・・と思ってさ」

妖精「知らない人と話をするのと、知らない人に魔法で襲われるのとどっちがいいんだ」

妄想男「だよな・・・・・いや・・・解ってるんだけど・・・・・」

妖精「ま、考えておいた方がいいぞ、あと、森女には連絡しとけよ」

妄想男「え、連絡先なんて知らないよ?」

妖精「え・・・・・交換してないのかよアドレス」

妄想男「そんな、女にアドレスなんか聞けるわけないだろ」

妖精「・・・・・・・・しゃーねーな、森女の妖精の連絡先は聞いたから、そっち経由して連絡とるわ」
199名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 01:02:51.69 ID:TXjtDF2lO
>>1乙!
待ってた
200名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 01:07:54.36 ID:aFfJOblg0
正直なところ、俺にとって知らない人間に自分の悩みを相談するなんて
知らない魔法使いに道ばたで襲われるのと同じくらい災厄に近い
他に何も手が無い事はわかっているが、自分から動こうという気には全くなれなかった
ネットなどを見ながら鬱々としていると、俺の携帯が鳴った
開いてみると、森女からメールが入っていた

昨夜俺が襲われた事について驚いた事など
我々が「敵」に姿を見られているので注意した方が良い事
などなどが書いてあった
そして、文末に「これから会って対策など相談できませんか?」と書かれていた
201名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 01:11:00.29 ID:aFfJOblg0
妖精「森女からか」

妄想男「ああ、今から会って対策なんかを相談したいそうだ」

妖精「少なくとも襲われた時の安全度から考えれば悪くないな、一人よりは二人だ」

妄想男「うーん・・・知らない人と会うよりはよっぽど気が楽だけどさ・・・」

妖精「俺も警戒を交代で休める分楽になるし、会いに行ってみちゃどうだ」

妄想男「だけど・・・途中で襲われたりしないかな」

妖精「昼間なら大丈夫だろ、もし出てきたら大騒ぎして警察に通報でもすればいい」

妄想男「そう・・・だな、わかった」

実際一人でいるのが結構怖かった俺は、妖精のアドバイスを素直にきいてメールを返した
場所については色々考えたが、森女の要望もあって、駅近くの公園で会う事になった
理由としては公園内なら犬が側に居るので、彼らの耳や鼻を警戒に当てられるという点と
昼間の公園ならば人が多い事、またハトなどが多いので彼女が利用できるリソースが多い事などが挙げられた
202名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 01:15:27.05 ID:aFfJOblg0
妄想男「まだ来てないな、とりあえずベンチで待ってっか」

妖精「来てるぞ」

妄想男「え?」

森女「あ、あの・・・おはようございます・・・・・」

声をかけられて、振り向いた俺は目を疑った
彼女は昨日までの服装とはあまりにかけ離れた格好をしていた
太股まで大胆に露出したショートパンツに、肩まで大きくあいたニット
顔にもうっすらと化粧をして、髪までセットされている

妄想男「お・・・・・おはようございます・・・・・その・・・格好は・・・?」

森女「あの・・・あんまり見ないで下さい・・・・・その・・・ちょっと色々と練習していたら・・・・」

妄想男「練習?」

森女「その、昼間魔力がカラになっちゃって・・・・それで・・・・・・・苦手な事をしなくちゃいけなくて・・・」

妄想男「ああ、そういう・・・」
203名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 01:18:21.75 ID:aFfJOblg0
そういえば、魔力を回復させるには苦手な事をする必要があるって妖精が言っていた
森女にとってこの姿はきっと俺が街でナンパでもするくらいの勇気が必要なんだろう

森女「私、こういう格好するの・・・・本当にすごく苦手なんです・・・だけど魔力なしで外出するのは危険なんで・・・」

妖精「森女は、女性らしい格好をするのが嫌いなんだそうだ。まあ、何かトラウマがあるんだろうな」

森女「ごめんなさい、年甲斐もなく・・・見苦しいと思うんですけど、魔力を回復する間ガマンして下さい」

妄想男「いや・・・そんなガマンなんて・・・・」

俺は素直に森女をキレイだと思った。
三次元の女性がこんなにキレイに見えるなんて思わなかった
だが、それを言う勇気は俺にはこれっぽっちも無かったし
なんだかそれを言ったら余計森女を困らせてしまいそうなので黙っていた
204名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 01:35:02.06 ID:aFfJOblg0
俺たちは公園のベンチに座って話し始めた。
犬が俺たちを囲むように座り、警戒の目を光らせている

妄想男「それはそうと・・・ええと、なんか魔法使いを襲ってる連中が居るらしいんです」

森女「はい、妖精から伝え聞きました。怖いですね」

妄想男「昨日俺が襲われた時も、問答無用ってカンジで・・・森女さんから話聞いてなかったらヤバかったです」

森女「お役に立って良かったです、でもまたいつやってくるか解らないし、何か対策考えた方がいいと思うんです」

妄想男「そうですね、家までは知られて無いと思うんで、本当は閉じこもっているのが一番安全なんでしょうけど」

森女「でも、私はこの子たちの散歩に出なければいけないし、そうも行かないんです・・・」

妄想男「いや、それは俺もそうです、バイトは遅番なんでどうしても帰りは夜遅くになっちゃうし」

森女「そうですよね、やっぱり、私は他の魔法使いの方にも相談できたら良いと思うんです」

妄想男「そ・・・・そうですね」
205名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 01:38:06.42 ID:aFfJOblg0
森女「出る前に、私、ちょっと妖精に聞いてこの辺りに居る魔法使いの組織について調べてみたんです」

妄想男「はあ」

森女「もちろん、ネットには趣味のコミュニティみたいにしか書いてなかったんですが、場所は解りました」

妄想男「行ってみよう、というんですか?」

森女「はい、やはり二人で考えていても限界があるんじゃないかと思います。」

妄想男「そう・・・・・・ですよね」

森女「最寄りだと、隣の駅に一軒あるんです。よろしければこれから行こうかと思っているんですが」

妄想男「その・・・俺・・・このトシになって恥ずかしいんですが、初対面の人が苦手で・・・・」

森女「あ・・・・そうでしたか・・・でも、大丈夫です、お話は私がしますから」

妄想男「いや、そんな、すみません・・・男なのに・・・」

森女「いいえ、誰でも苦手な事はあるものです。それに、私の方が魔法使いとしては先輩なんですから」

そう言って、森女は微笑んだ
206名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 01:52:29.23 ID:8HsdglkGI
wktk
207名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 01:57:42.21 ID:TmzLRjWl0
すんません、今日はこの辺でー
208名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 02:28:22.32 ID:rNJc+Xdq0
>>207
おつかるぃ!明日も待ってるぜ。
209名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 02:28:59.20 ID:uaZdbjQ00
魔法使いになれる条件を考えてみると、組織の方にもコミュ力高いやつなんて少ないんじゃないか?
210名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 05:44:09.99 ID:hY3iiZAw0
2828
2424
なんか展開がよめたが
だからこそ続きが読みテェ
211名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 08:47:24.16 ID:yXTMTmy+0
>>209
たしかにな
212名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 10:26:57.84 ID:S2q0gE1r0
壮大な恋愛物語だな
胸熱だわ
213 【大吉】 :2012/04/01(日) 14:23:32.12 ID:XZBcUZaN0
あげ
214名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 17:07:25.75 ID:ZYMVQW8J0
森女かわいい
215名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 20:54:25.74 ID:wbNRQJBP0
こんばんは、今日はエイプリルフールですね
皆さんウソはつきましたか?
こういう日に釣りスレ立ててる方は大変ですね

さて、相変わらず規制のせいで
書き溜めと投下が同時にできないんで
まず今日の第一弾、貼っていきまーす

216名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 20:55:16.03 ID:wbNRQJBP0
結局俺はあまり強硬に反対する事もできず、今から隣街の魔法使い協会まで行く事になった
協会の詳細については妖精も知らないようなので、行ってみて考えるしかないだろう
妖精曰く「人間が勝手に作ってる同好会みたいな物だからな、こっちで内情までは把握してないんだ」
との事だった
217名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 20:55:48.37 ID:wbNRQJBP0
妄想男「ところで、どうやって行きます?その犬たちは電車には乗れないし・・・」

森女「歩いてもいいんですけど、今日は人気の少ない所はなるべく避けたいので電車にしましょうか」

妄想男「でも、犬たちはどうします・・・?」

森女「人目につかない所に繋いで行きます、向こうの駅についたら魔法で呼び寄せられますから」

妄想男「へえー、そんな事まで出来るんですか」

森女「はい、良く知ってる動物ならどこに居ても召喚できるんです」

妄想男「それは便利ですねー、じゃあハトを出したりも出来るんですか?」

森女「それが・・・私はまだ自分の犬たちしか呼べないんです、練習したらできるかも知れないけど・・・」

妄想男「そうか、残念ですねー、それ出来れば手品師になれますよ」

森女「あはは、そうですね、頑張ってみようかな」
218名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 21:00:24.56 ID:wbNRQJBP0
俺たちは電車に乗って隣の駅に向かった
電車に乗るのは随分久しぶりだった
人の多い所が苦手な俺は、きっとずいぶん挙動不審になっていたのだろう
妖精に三回ぐらい「落ち着けよ」と言われた

ついこないだまで俺の世界はバイト先とPCの中にしか無かった
カウンター越し以外で他人と喋る事なんて滅多になかったし
誰かと一緒にでかけるなんて思いもよらなかった

ところが今は会って間もない女性と一緒に電車に乗り
命の危険に怯えながら知らない人の所に向かっている

世の中というのはこんなに複雑なものだったのか
色々な事がありすぎて、俺の頭はすこし混乱していた
219名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 21:03:45.11 ID:wbNRQJBP0
森女「あの、妄想男さんは普段どんな事をしているんですか?」

妄想男「はい?いや、その、だいたいバイトをしてるだけで・・・あとは・・・」

あとは、2chを見てエロゲやってオナニーして寝てるだけだなんて言えるわけがない

森女「私は・・・犬たちと一緒に居る以外は、犬好きな数人の友人とたまに会うぐらいで」

妄想男「あ、そうですか・・・俺もほとんど普段は一人で・・・」

森女「もちろんあの子たちと一緒に居る時間は幸せだったんですけど」

森女「でも、なんていうか・・・私と、世の中の間には大きな壁みたいな物があるような気がしてたんです」

森女「みんな、お友達が沢山いて、男の人とお付き合いして・・・そういう事って私には遠い国の話みたいでした」

妄想男「あ・・・それは・・・俺も・・・」

森女「そうなんですか・・・どうしてみんな、あんなに器用に沢山の事ができるんでしょうね」
220名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 21:04:09.13 ID:wbNRQJBP0
森女「私は、あの子たちの面倒を見て、そのために仕事をして、それが精一杯」

森女「だけど、世の中の人達はそんな私の事をおかしい、って思うんですよね」

妄想男「おかしいなんて・・・そんな事・・・無いと思います」

森女「ありがとうございます、妄想男さんは優しいですね」

妄想男「いや、その、別に優しいとかじゃ・・・」

森女「ごめんなさい、変な話して」

妄想男「いえ・・・」

森女「あ、着きましたね、降りましょうか」

森女は照れたような笑いを浮かべて、先にホームに降りて行った
俺は慌てて後を追い、一緒に改札を出た
昼の陽光に照らされた森女の笑顔はかわいかった
221名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 21:04:34.61 ID:hY3iiZAw0
続きまってました
222名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 21:07:16.60 ID:TXjtDF2lO
森女さん可愛い(;´Д`)ハァハァ
223名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 21:07:57.31 ID:wbNRQJBP0
森女「動物召喚!」

駅から少し離れた駐車場で森女は魔法を唱え、隣駅に待たせていた10匹の犬を呼び寄せた
そして、森女が携帯に出した地図を頼りに、協会に向かって歩き出した
駅前の喧噪を抜け、住宅街をしばらく歩いていると、妖精が話しかけてきた

妖精「おい、後ろから一人魔法使いが歩いてくるぞ」

妄想男「なに!?」

妖精「おっと、振り向かない方がいい、向こうも俺が気付いた事は知ってるだろうが、まだ何もしてこない」

森女「現れたみたいですね、もっとも敵か味方かわかりませんが・・・」

妄想男「距離はどのぐらいだ?」

妖精「そうだな、100〜200mぐらいだ。まだ」

妄想男「その距離で攻撃をかけてくるとしたら、どんな攻撃がある?」

妖精「わからんな、ただ、飛び道具だとしても何秒かは余裕があるハズだ」

妄想男「わかった」

森女「もし、何か飛んできた時は妄想男さんお願いしていいですか?」

妄想男「はい・・・」

俺は心の中で鉄製の壁を思い浮かべながら、いつでも呪文を口にできるよう身構えた
口の中がカラカラに乾いている
224名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 21:08:53.52 ID:wbNRQJBP0
とりあえず、ここで一度切ります
また12時ぐらいから続き投下しまーす
225名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 21:10:28.42 ID:hY3iiZAw0
はーい、よろしくです
226名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 21:26:03.17 ID:S2q0gE1r0
この現実と非現実の絶妙なバランスときたらもう
227名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 22:08:28.71 ID:uaZdbjQ00
森女かわいいとか思ったけど30超えてんだよな…
228名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 22:14:36.84 ID:+3SZS1JL0
>>227
気にしたら負けだ
229名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 22:19:23.69 ID:hY3iiZAw0
30を超えてるところ
しかも森女のほうがわずかに上


リアルでよろしいww
230名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 23:23:42.16 ID:HR8/Bgd2O
スペック見てたおかげでどう魔法を使うかwktkするな
231名も無き被検体774号+:2012/04/01(日) 23:59:21.96 ID:7Nt+NRzm0
もうすぐだ…   wktk
232名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 00:10:59.06 ID:4aNXJypZO
面白すぎて毎日夜が来るのが待ち遠しいw
233名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 01:12:35.47 ID:ESLcytJu0
遅くなりましたー、それにしても寒い…

では続きをー
234名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 01:12:51.45 ID:ESLcytJu0
森女の連れた犬が突然立ち止まり、前方にむけて唸り声を上げた

耳元で妖精が叫んだ「前だ!!!」
同時に、前方から声がした

???「石弾発射!!」

前方の曲がり角から男が現れ、俺たちに向けて白い礫のような物を飛ばしてきた

妄想男「物質召喚!!!」

ドカカカカカカカカッ!!!

間一髪俺の出した鉄の壁が間に合い、礫の襲来を防ぎ止めた
くそ、挟み撃ちか!?
後ろを振り向くと、後方にいた魔法使いらしき人物もこちらに向けて走り出している

森女「一旦逃げましょう!獣力憑依!!」

森女が俺に触れて何か魔法を唱えると、急に俺の感覚が変化した
嗅覚と聴覚が恐ろしく鋭敏になり、周りじゅうの臭いと音が俺に襲いかかってきた
鉄の匂い、地面の匂い、森女の匂い、氷の匂い、犬の匂い、そして見知らぬ人間の匂い

妖精「お前に今犬の能力が付与された、今のウチだ、走れ!」

俺は匂いと音を頼りに前方の敵が居ると思しき場所に向けて魔法を唱えた

妄想男「幻影召喚!!」

カッ!!!

???「うあっ」

鉄壁の向こうでもの凄い光が爆発した
幻影製のフラッシュグレネードだ、こちら側は壁があったが
向こうに居た敵はモロに食らったはずだ
235名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 01:13:55.08 ID:ESLcytJu0
俺たちは鉄の壁を避けて走り出すと、向こう側ではスーツ姿の男が目を押さえていた
彼を尻目に俺たちは逃げ出した
魔法のおかげで普段ではありえない速度で走る事が出来る
しかし、俺の強化された聴覚は、まだ後ろから追ってくる二つの足音を捉えていた
俺たちは何度か角を曲がりながら逃げ続けた

森女「動物呼集!!」

しばらく走った所で森女が次の魔法を唱えた

ざあっ!!
どこからともなく大量の鳥が集まってきた

森女「時間を稼ぎます!鳥たち、あそこを!!」

言いながら、森女は振り返って追ってくる男達が居ると思しき場所を指さした
すると、そこら中から集まった雀や鳩、カラスたちがそこに向かって殺到していく

???「うわっ!?なんだ!!!」

俺の耳には、大量の羽音と男の困惑した叫びが聞こえてきた
足音は二つとも止まったようだ、これで落ち着いて逃げられる・・・
236名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 01:15:57.52 ID:ESLcytJu0
???「暴風招来!!!」

そう思った瞬間、氷の男とは別の声がした

びゅおおおおーーー!!

台風のような風音が聞こえる
空を見ると、さっき集まってきた鳥たちが強風に吹き飛ばされている

石男「すまん、助かった!」

???「この程度で取り乱すな、先に追うから後から来い、空力操作!!」

男の魔法の声がすると、風の音が代わり、男の匂いが消えた
上空に高く浮かび上がってきた妖精が戻ってきて言う

妖精「まずいな、もう一人は風使いだ、飛んで追ってくるぞ!」

森女「鳥たちは?!」

妖精「ヤツの周囲は風で結界が出来ている、鳥は近づくだけでまともに飛べないだろう」

妄想男「くそ、なら撃ち落としてやる!ヤツの頭上に風なんかで飛ばないほどの鉄塊を出せば・・・」

妖精「まて!それは一般人に被害が出る可能性がある!許可できない!」

妄想男「じゃあこのままやられるのを待てって言うのか!」
237名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 01:18:17.31 ID:ESLcytJu0
妖精「そうは言っていないが、他のやり方を考えろ!!」

妄想男「他のやり方って・・・それじゃ森女と俺の複製を作って、幻影で隠れれば!!」

妖精「駄目だ、複製は一度に一つしか作れない、それに犬も居なければ騙せないぞ」

妄想男「じゃあ、幻影で偽物を作ったら・・・」

妖精「それも駄目だ、お前、風使いの風に対応して髪の毛や洋服を操作できるか?」

妄想男「ムリだ・・・それじゃどうしたら・・・」

風使い「手こずらせてくれたな、そろそろ大人しくしたらどうだ」

妖精と口論している間に、風使いは上空に姿を現していた
犬たちが風使いに向かって威嚇のうなり声をあげる
238名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 01:19:54.20 ID:ESLcytJu0
森女「あなた達は何者ですか!?どうして私たちを襲うんですか!?」

風使い「別に君が知る必要は無い、二人とも死んでもらうのだから」

妄想男「なんで俺たちが死ななきゃならないんだ!!!」

風使い「魔法使いだから、ただそれだけだよ、運が悪かったと思うんだな」

森女「どうして?あなたたちだって魔法使いでしょう!?」

風使い「そうだが、我々以外の魔法使いは必要ないのでね」

森女「自分たち以外の魔法使いを殺して何をたくらんでるの!?」

風使い「それは教えるわけにはいかんな、何しろ君たちが死んでも妖精は死なないからね」

妖精「駄目だ、ヤツの妖精もこっちの問いかけに何も答えない」

風使い「さて、そろそろ死んでいただこうか、人が集まってくるとまずいからね」

そう言うと風使いは地面に降り立ち、持っていたカバンから棒のような物を取り出した
あれを飛ばして来るつもりだろうか?とりあえず俺は防御壁のイメージを固めた
239名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 01:22:18.75 ID:ESLcytJu0
妖精「ヤツは空気以外の物は操作できない、固い物質で防げない攻撃は無いハズだ」

俺はうなずくと、アクリル製のブ厚い壁をイメージした

風使い「さ、それではさようならだ、疾風発射!!」

彼の言葉に呼応して風が巻き起こる!そして風使いの持っていた矢のような物がこちらに飛来する

妄想男「物質召喚!!!」

俺の呼び出した透明な壁が矢を跳ね返す、防ぐのは容易いがこのままでは千日手だ・・・
そう思った瞬間、もう一人の声が聞こえた

石男「そう来ると思っていたよ、石槍突出!!!」

妖精「あぶねぇ!!!」

アクリル壁の手前、俺の足下のアスファルトが盛り上がり、尖った槍となって俺に向かって伸びてくる
避けられない・・・槍の穂先はやけにゆっくり見えた
240名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 01:22:20.36 ID:gWX5KfR20
氷の男ってのは最初の挟み撃ちのときにいた石男じゃないほう?
241名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 01:24:00.25 ID:ESLcytJu0
???「防御結界!!!」

俺が死を覚悟し、目をつぶった瞬間女の声がした
目を開けると、石の槍は粉々に砕け散っていた

石男「なにっ!!!」

謎女「こっちよ、二人とも!!」

振り向くと、黒っぽい格好をした女がこちらを向き手招きをしている

風使い「逃がすか!!!暴風・・・」

???「爆炎放射!!!」

ぶわっ!!

今度は風使いの後ろから男が現れ、炎を巻き起こした
風使いは慌てて魔法を唱え直し、炎を防ぎ止める

風使い「くっ、また貴様らか!!」

謎女「急いで!!そろそろ人が集まってくる!!」

俺は森女と顔を見合わせ、謎の女の方に走り出した
242名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 01:24:56.48 ID:ESLcytJu0
>>240
あ、しまった、誤字です
氷男=石男でした…
243名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 01:25:27.80 ID:Hb4NUN/xP
やべー、超たのしー
244名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 01:25:43.66 ID:3p/gGHcJO
WKTK
245名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 01:25:58.67 ID:ESLcytJu0
森女「あなた達は!?」

謎女「質問はあと!まずは着いてきて、まだあいつら諦めてないかもしれないから!」

俺たちのピンチに現れた謎の女は、そう言うときびすを返して歩き出した
有無を言わさぬその調子に、仕方なく俺たちはだまって後をついて歩いた
しばらく歩くと、何の変哲もない十字路で彼女は足を止めた

謎女「さて、ちょっと待ってね、たしかココだったかな、教授みえてるー?ポイントに来たよー」

妄想男「・・・・・・?」

謎女「多分そろそろ呼ばれるけど、ちょっと最初は目眩とかするかもねー、覚悟しといて」

妄想男「どういう事・・・うわっ!?」

急に俺は平衡感覚を失って吐き気を覚えた、まるで地面がいきなり消失したみたいだ
慌てて俺は森女を見ると、森女も頭を押さえてうずくまっている
そして、森女の向こうに見える景色はさっきまでと全く変わっていた
十字路も民家も空も全て消え去っており、俺たちはガランとした工場か倉庫のような所に居た

謎女「ようこそ、魔術師協会隣町支部へ」

謎の女は手を差し出した
246名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 01:27:41.20 ID:ESLcytJu0
妄想男「ここは・・・・・」

謎女「だから、今いったでしょ、魔術師協会の支部よ、さっきの所からは少し離れてるけどね」

妄想男「協会・・・」

謎女「あ、そうそう、ごめん自己紹介まだだったね、アタシはゴス女、よろしくね」

そういうと、彼女は気取ったポーズで一礼した
黒ずくめに見えた服装は、よくよく見ると全身黒のフリルがふんだんについたゴスロリ姿だった
茶色い髪をツインテールに結んでおり、目はカラコンだろうか?赤みがかった瞳が見える
そして・・・差し出された腕にはたくさんの傷跡があった

森女「今のも魔法で・・・?」

謎女「当たり前じゃない、今のはこの子の魔法ね」

そう言うと、謎の女は地味な格好をしたメガネをかけた女を指さした
言うなれば全身ユニクロで揃えたパンツ姿という所だろうか
黒いショートヘアにメガネをかけ、小脇にスケッチブックを抱えている
247名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 01:28:48.40 ID:ESLcytJu0
謎女「それから、こっちが教授ね」

そういうと、女はもう一人の人物を指さした
こちらはいかにも教授といった風体で、おそらく50代か60代だろうか?
シックなスーツ姿に、白髪白髭といったたたずまいだ
教授というのはあだ名だろうか?それとも本職?

謎女「あと一人、さっき炎を使ってた火男ってのがいるけど、もうすぐ帰ってくると思うよ」

教授「ようこそ、魔術師協会へ、といっても色々あって今居るのは4人だけだがね」

森女「あの、危ないところをどうもありがとうございました、森女です」

妄想男「その・・・・・妄想男です・・・・」

教授「私が一応この支部長という事になっている、詳しい紹介については妖精から聞いてもらった方が早いだろう」

妄想男「はあ・・・・」

教授「魔法については妖精の方が詳しいだろうし、我々はあまり誇れる経歴を持っているわけではないのでね」
248名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 01:29:30.65 ID:ESLcytJu0
そう言われて俺は妖精の方を振り向いた
森女も虚空に向かって聞き耳を立てている

妖精はニヤリと笑って口を開いた

妖精「さあ、それじゃコイツらの紹介でもしてやろう、なかなか面白いぞ」

妄想男「そ・・・そうか」

妖精「まずはあのゴス女だが、あいつはまあいわゆるメンヘラだな、子供の頃からイジメや虐待を受けてたらしい」

妄想男「ちっとも面白くないぞ・・・・」

妖精「まあまあ、運良くビッチになる機会が無かったもんで去年魔女になったらしい」

妖精「何かあるとすぐ自分の殻に閉じこもる性格が幸いして、防御魔法のオーソリティだ」

妄想男「そういうの、幸いっていうのか?」

妖精「まあそういうな、かなり高レベルの防御まで使いこなすし、味方としちゃ頼もしい限りだ」
249名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 01:29:50.85 ID:gWX5KfR20
>>242
石男と風男が森女と妄想男を追いかけてたわけね 把握
250名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 01:31:29.40 ID:ESLcytJu0
妖精「それから次、あっちの女は腐女子だ、絵に関係する魔法が使える」

妄想男「ほう・・・」

妖精「さっきの魔法も、絵に描いた場所とココの空間を繋げるかなり高レベル魔法だ」

妖精「他にも、絵に描いた風景に人を閉じこめたり、逆に描いた物を具現化する事もできる」

妄想男「ふうん・・・俺と少し似てるな」

妖精「まあ妄想を原点とするって点では一緒だからな、ただ、強力な代わりに時間がかかるのが難点だな」

妖精「子供の頃からマンガを描き続けていて、今じゃ結構有名な801作家らしいぞ」

妄想男「そ・・・そうか・・・・」
251名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 01:33:23.19 ID:ESLcytJu0
妖精「そんで、あっちの爺さんは本職の物理学博士だな。千里眼の持ち主だ」

妄想男「すげえ人なんだな、そういう魔法使いもいるのか…」

妖精「昔からノゾキとストーカーが趣味でな、それが高じてそういう魔法を身につけたようだ」

妄想男「おいおいおいおい、犯罪じゃねーか」

妖精「大丈夫だ、女生徒とは何度か問題は起こしているが、示談で済ませてるから犯罪歴はないぞ」

妄想男「いやいや、表面化してなきゃいいってモンじゃないだろう」

妖精「まあ、最近じゃもっぱら魔法を使ってのノゾキしかしてないからバレる事もないだろ」

妄想男「・・・・・・・・・・」
252名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 01:33:58.70 ID:ESLcytJu0
教授「お、火男君が帰ってくるぞ、腐女子くん、頼む」

そう言われた腐女子がスケッチブックを地面に広げた
すると、光が巻き起こり、そして革ジャン姿の40ぐらいの男が現れた
目つきが鋭く、なんとも剣呑な雰囲気を漂わせている

ゴス女「あ、火男くんお帰りー、大丈夫だった?」

火男「おう、別になんてこたねーよ、あー、そいつらが?」

ゴス女「そうそう、妄想男クンに森女さんね。あ、こっち火男クンね」

妖精「コイツは放火魔だな、学生時代3回ぐらい捕まってる」

妄想男「マジかよ、大問題じゃねーか」

妖精「受験勉強のストレスで何度か放火事件を起こしたらしいな」

妖精「まあ、高校の時にそれで捕まって、少年院に入ってから人生持ち崩して魔法使いになったわけだ」

妖精「出所後はガマンしているが、炎の魅力に取り憑かれたんだろうな、今じゃ火の魔法の専門家だ」

妄想男「おいおいおいおい、クズばっかりじゃねーか、魔術師協会ってこんなんかよ」

妖精「当たり前だろ、魔法使いの条件ってものを考えてみろよ」

妄想男「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
253名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 01:35:05.46 ID:ESLcytJu0
妖精「まあ、こいつらも今じゃ犯罪を犯せば魔力が無くなっちまうからな、大人しくちゃんと暮らしてるさ」

妄想男「そう・・・か・・・ある意味魔法使いになるってのは犯罪抑止の側面もあるんだな・・・」

妖精「そうかもしんねーなー、まあさっきの連中みたいなのも居るがな」

妄想男「問答無用で襲いかかってくる奴らに比べたらそりゃマシなのかもしれないけど・・・」

森女「あの・・・妄想男さん・・・・・」

妄想男「あ、はい」

森女「ごめんなさい・・・なんだか想像してたような人達じゃありませんでしたね・・・・」

妄想男「あの、森女さんが謝る事じゃないですよ、それに、そんな悪い人達でも無さそうだし・・・」

森女「はあ・・・・・」

ゴス女「さて、大体みんなお互いの事は解ったかな?」

森女とヒソヒソ話をしていると、ゴス女が皆を見回し喋りだした

ゴス女「ま、色んな過去がある連中だけど、ここで会ったのも何かの縁って事で、ひとつヨロシクね!」

二人「あ、はい・・・・・・」
254名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 01:38:16.95 ID:ESLcytJu0
さて、ダメな人達を思う存分出して満足したトコで寝ますーwww

お休みなさーい
255名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 01:38:20.96 ID:3p/gGHcJO
きょ教授までDT……
256名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 01:59:11.27 ID:d4u3ETIn0
支援してやろうフェイカー
257名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 02:22:00.22 ID:ZZk6umwR0
折角なんで、色々キャラ出したからちょっと設定だけ追加

ゴス女(31)

子供時代父から性的虐待を受けていた事から男性恐怖症&メンヘラに
実は処女だがレズ経験は豊富
現在は雑貨屋でバイトするフリーター

イメージはデスノートのミサミサを三十路にした感じwww

傷つきたくないという欲求が高じて防御魔法の使い手に
普段、人前で見せるフレンドリーなキャラは演技で、実は豆腐メンタル
258名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 02:29:47.32 ID:ZZk6umwR0
腐女子(34)

子供の頃から漫画が好きだったが、中学時代に聖闘士星矢の801に出会い、そこから腐女子一直線
実は夏冬の祭典では壁サー級の有名作家で、相当な高年収

見た目のイメージは…あんまないや、メガネっこ
基本無口だがネット上ではキャラが違ったりする

現実に自分の書くBLのような男性が居ない事に不満を持っていたため、魔法使いに
故に使える魔法も絵の世界と現実を行き来するような物が多い

具現化力では、現実にあり得ないような物を出せたり、かなり大きなモノでも出せるが
出現させるモノのリアルさや応用力では妄想男の方が上

デッサンが狂ってると魔法に失敗したりもする
259名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 02:37:58.53 ID:ZZk6umwR0
教授(54)

某私立大学の物理学教授

10代20代は研究に明け暮れるモテない理系学生〜助手、という典型
その反動で性的欲求がノゾキなどの方向に噴出した

魔法使いになってからは思う存分欲求を満たせるようになり
ストレス解消が進んだせいか研究業績が上がり、学者としては成功する

最近はさすがに性欲も衰えてはきたが、ノゾキ好きなのは変わらず
彼の魔法は基本的に感知系のみだが、代わりに世界中をカバーする



260名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 02:49:40.58 ID:ZZk6umwR0
火男(41)

中学時代に受験のストレスから放火をした時に炎に魅入られた
高校時代に三度目の放火をし、少年院入り

出所後、グレてDQN生活を送るうち、脱童貞のチャンスを迎えるが
炎が無いと立たないという性癖故に失敗
そのまま配管工として生活するうちに魔法使いに

見た目のイメージは、ヤンキー漫画に出てくる珍走OBみたいな感じ

使う魔法はメラゾーマとかベギラゴンな感じ
もうちょっと細かい燃焼制御もできる
261名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 04:06:38.58 ID:r4vgI2Su0
>>1おつ

>>258の細かさから、この辺りの年齢の人が書いてると推測するww
262名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 05:40:22.10 ID:RpYVzYj80
おもしろいよ 支援

少年院入ってから人生持ち崩して魔法使い、とか、言い回しがいい味出してるw
263名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 07:10:28.47 ID:rmD05Rv5O
保守
264名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 10:37:57.22 ID:U037wnez0
面白い!
設定の細かさ、展開の面白さや文章力にとても惹かれるね
続き楽しみにしてるよ
265名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 11:53:17.42 ID:iDssPkaG0
死ぬまでに一度は出会いたいスレだな
266名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 16:51:02.94 ID:48qhmkrb0
魔法使えるまであと10年!
267名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 20:37:44.10 ID:/g3sF3Sx0
私怨
268名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 20:37:45.41 ID:IaPTrMs00
保守
269 忍法帖【Lv=23,xxxPT】 :2012/04/02(月) 20:42:48.92 ID:46cgz7lB0
全力保守
270名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 21:14:30.97 ID:Hb4NUN/xP
やべー、サイボーグ009みたいになってきた
wktkしすぎてボッキしそうだわ
271名も無き被検体774号+:2012/04/02(月) 22:36:55.70 ID:iDssPkaG0
略して俺マホ
272名も無き被検体774号+:2012/04/03(火) 02:40:28.21 ID:ByO/O4Iz0
来ないな
273名も無き被検体774号+:2012/04/03(火) 06:47:29.98 ID:+n2K/Hb+O
保守
274名も無き被検体774号+:2012/04/03(火) 11:04:01.02 ID:T1dq7wSK0
保守
275名も無き被検体774号+:2012/04/03(火) 11:49:17.98 ID:JEYXZrC+0
これは支援せざるを得ない
276名も無き被検体774号+:2012/04/03(火) 14:10:45.83 ID:Cb7HAbX50
兄メカ期待
277名も無き被検体774号+:2012/04/03(火) 22:19:28.98 ID:z2TwIr7AO
ぐりぐり
278名も無き被検体774号+:2012/04/03(火) 23:05:39.61 ID:OoNwH92uO
C
279名も無き被検体774号+:2012/04/04(水) 00:27:43.35 ID:Vg1uEDyv0
今日もなしか
280名も無き被検体774号+:2012/04/04(水) 00:51:24.00 ID:kuxjvnUW0
完結させてからスレ建てろって話だ
281名も無き被検体774号+:2012/04/04(水) 00:56:28.06 ID:MSFEYc5xO
>>1どこ行った?
ω・`)
282名も無き被検体774号+:2012/04/04(水) 01:15:26.76 ID:Bsg3QRez0
すみません、昨日今日と忙しくてなかなか続きがかけませんでした…

規制解除さえされれば仕事の合間とかにちょこちょこ投下できるんですが…

というわけで、続きいきまーす
283名も無き被検体774号+:2012/04/04(水) 01:16:04.85 ID:Bsg3QRez0
教授「さて」

彼はその辺にあった椅子に腰掛けると、俺たちにも座るようすすめ、話し始めた

教授「改めて挨拶をしよう、私が教授、ここの支部長を勤めている」

教授「まずは魔術師協会について少し説明させてもらおう」

教授の話によれば、魔術師協会というのは、妖精も言ったとおり
魔法使いたちによって自発的に組織された互助的な性格の強いモノらしい
主な目的は魔法使い達の生活支援で、運営などにかかる費用は
合法的な経済活動に向いた魔法を使えるメンバーによって賄われているらしい

教授「この倉庫も、数年前に未来視を使えるメンバーが株で買ったものだよ」

主な目的は生活支援で、魔法使いというのはその条件的な性格上、社会に適合できない人間が多い
そのため、彼らに職を斡旋したり、メンバー同士の共同生活の場を提供したり、などの方法で
魔法使いが生活に困窮したり、犯罪に走る事を抑止していたそうだ
284名も無き被検体774号+:2012/04/04(水) 01:16:50.72 ID:0fts8kxk0
キタ━━━━━m9(゚∀゚)━━━━!!!!!
285名も無き被検体774号+:2012/04/04(水) 01:17:32.19 ID:Bsg3QRez0
妄想男「でも・・・魔法を使って金を稼ぐような事は禁止されてるハズでは?」

教授「それは、魔法を使って不自然な活動をする事で、魔法使いの存在が人間社会に露呈するのを防ぐためだ」

教授「だから、魔法だとバレない範囲内で、あまり多額の荒稼ぎをしなければ別におとがめは無いのさ」

妄想男「そうなのか?」

妖精「ああ、だから現金を出してそれを使うのはNGだが、手品師として生活するなら別にOKだ。バレなければ、だがな」

教授「だから、例えば森女君がジョッキーになれば、妖精に何を言われる事なく大金が稼げるだろう」

森女「え?私が?」

教授「何しろ君は馬がどんな気分であろうと全力で走らせる事が出来るんだからね」

教授「もっとも、やりすぎれば不審を招くだろうし、そもそもジョッキーの資格を今から得るのは大変だが」

森女「はあ・・・・」
286名も無き被検体774号+:2012/04/04(水) 01:18:08.46 ID:Bsg3QRez0
教授「さて、まあ我々は大体そういった活動をしているわけだが、実際のところ、あまり組織としての結びつきは強くない」

教授「そもそも活動の目的が大所帯を動員するような事ではないからな」

教授「大体が、それぞれの地域で結びついた魔法使いの集団がお互いに連絡を取り合って緩く連携しているにすぎない」

教授「我々も支部と呼んではいるが、別に本部がどこかにあるわけではないのだ」

森女「そうだったんですか・・・」

教授「一応、首都にある一番大きな所を本部と呼び慣わしてはいたが、別に我々の上位組織というわけではない」

教授「そして、今、ほとんどの支部と連絡が取れなくなっている」

森女「それは・・・もしかして」

教授「そう"攻撃者"の存在だ」

教授「彼らの人数や目的は今もってほとんど解ってはいないが、一つ確実な事がある」

教授「彼らは魔法使いを襲うにあたり、高確率で魔法使いが訪れるであろう協会を監視している」

教授「社会のあちこちに散っている魔法使いを捜し出して襲うのはあまり効率的ではないからな」

教授「彼らは我々の支部の近くを見張って、君たちのように訪れる魔法使いを見つけては襲う、と」

教授「ここ半年ほどはそういった動きをとっているようだ」
287名も無き被検体774号+:2012/04/04(水) 01:19:53.75 ID:Bsg3QRez0
森女「それじゃ、まさかココも彼らに・・・?」

教授「いや、それは大丈夫だろう、ココは支部からはかなり離れているし、知るものは我々だけだ」

妄想男「ホッ」

教授「それに、私の魔法は常に周囲をかなり広範囲に渡って見る事ができる、不審な者が居ればすぐにわかるよ」

森女「そうなんですか」

教授「ああ、今日君たちを助けに駆けつける事ができたのも、私の魔法の力なのだよ」

教授「常に支部の周囲は見えるようにしてあるのでね、何かが起こればすぐに私には解る」

妄想男「ということは・・・僕らが襲われるのも見ていたんですか?」

教授「ああ、戦いが見えたので、慌てて救援に駆けつけた」
288名も無き被検体774号+:2012/04/04(水) 01:20:29.14 ID:Bsg3QRez0
妄想男「それじゃどうしてもっと早くに来てくれなかったんですか?危ないところだったんですよ!」

教授「それには二つ理由がある、ひとつには我々は常にココに詰めているわけではない」

教授「日々の生活があるのでね、普段はそれぞれの仕事をしていたり、家に居たりするわけだ」

教授「私の魔法で常に支部周辺の地域は監視しているが、どうしてもタイムラグが生じるんだ」

教授「君たちが襲われているのを見て、そこの腐女子クンに連絡してメンバーを呼び集め、救援に出るまで数分かかる」

妄想男「そうか・・・・」

教授「もう一つは、我々の数が減ってしまった事だ、単純にマンパワーが足りないのだよ」

森女「それは、やはり攻撃者たちのせいで・・・?」

教授「そうなるな、今この支部でまともに動ける魔法使いはこの4人だけだ」

妄想男「もっといるのかと・・・・」
289名も無き被検体774号+:2012/04/04(水) 01:20:59.23 ID:Bsg3QRez0
教授「前は20人以上居たんだがね、色々な理由でかなり減ってしまった」

妄想男「色々な理由?」

教授「まず、純粋に攻撃者たちによって倒されてしまった者」

教授「それから、攻撃者たちを避けて逃げていった者も居る」

妄想男「逃げていった・・・?」

教授「ネット上の情報、妖精たちからの情報を合わせると、攻撃者たちは国外には居ないようだ」

教授「だから、命の危険をさけて国外に逃げた者もいる」

教授「それから、魔力を放棄した者たち」

妄想男「魔力を放棄?」

教授「やはり攻撃者の的になる事を恐れ、決闘や、それ以外の手段を使って魔力を失って普通の人間に戻った者達だ」

教授「我々としては戦力の減退になるので望ましくは無いが、止める事はできん」
290名も無き被検体774号+:2012/04/04(水) 01:21:20.66 ID:Bsg3QRez0
教授「まあ、ざっと現状はこんなところか、それで、君たちはどうする?」

森女「どうする、と言いますと?」

教授「君たちには今、三つの選択肢がある」

教授「まず、一つ目はここを去り、今まで通りの生活を送る、という選択肢だ」

教授「ただ、一度君たちは攻撃者たちに顔を見られているから、今後彼らの襲撃を受ける可能性は高いが」

妄想男「・・・・・次来られたら、自力でどうにか出来るとは思えない・・・」

教授「そうだな、そこで二つ目の選択肢だ、つまり、魔力を放棄して普通人として暮らす事だ」

教授「幸い君たちは男女揃っているし、やろうと思えば穏便に魔力を・・・・」

ゴス女「教授!」

教授「おっと、失言だった。まあ手段は問わないが、普通人に戻れば彼らに狙われる事はないだろう」

妄想男「・・・・・・・・・」

森女「・・・・・・・・」
291名も無き被検体774号+:2012/04/04(水) 01:21:57.29 ID:Bsg3QRez0
教授「もし、それもイヤならば、3つ目の選択肢だ、つまり、我々と共闘する、という事だな」

森女「共闘?」

教授「まあ平たく言うなら協会に加入してもらう、別にややこしい手続きは無いが、いくつか注意点がある」

森女「注意点というのは?」

教授「一番大きいのは、君たちの家や職場を教えてもらう、という事だ」

妄想男「家を!?」

教授「ああ、我々の仲間になるという事は、有事の際には集まってもらう必要がある」

教授「しかし、通常の移動手段では間に合わない場合もあるので、腐女子クンに魔法で集めてもらう」

森女「はあ・・・」

教授「彼女の空間転移は、転移先を詳細に描画する必要があるのだよ」

教授「だから、家や職場など、よく訪れる場所を一度彼女に見せておかないといけない」

妄想男「あの家を・・・・・・・・・・・・」

妖精「わはははは、あのエロゲタワーを公開するのか、これはハードル高いな」

妄想男「くっ・・・・」
292名も無き被検体774号+:2012/04/04(水) 01:22:21.64 ID:Bsg3QRez0
妖精「とはいっても他に選択肢は無いんじゃないか?」

妄想男「そりゃあ・・・そうなんだけどよ」

妖精「ま、覚悟決めてお前の趣味をみんなに解ってもらうこったな」

妄想男「うう・・・・・」

結局、思い悩んだ挙げ句、俺と森女は協会に加入する事にした
全員と携帯の番号アドレスを交換し、家まで腐女子たちに来て貰うことにした
せめて他のメンバーには見られたくない、という俺の願いが聞き届けられ
森女の家、俺の家にはそれぞれ腐女子と教授だけが来る、という事になった
ただ、住所は万が一の時にそなえ、全員が把握できるようにした
293名も無き被検体774号+:2012/04/04(水) 01:34:05.47 ID:DW44mxStO
ストーリーの基本をわかってるな
294名も無き被検体774号+:2012/04/04(水) 01:39:37.61 ID:qbbm97h80
wktk 支援
295名も無き被検体774号+:2012/04/04(水) 06:39:40.71 ID:MSFEYc5xO
296名も無き被検体774号+:2012/04/04(水) 07:30:16.99 ID:jkpo0C2BO
きあにつくひらかた
297名も無き被検体774号+:2012/04/04(水) 19:20:21.81 ID:PATuSPRS0
iPhone規制激しい…
298名も無き被検体774号+:2012/04/04(水) 21:49:41.76 ID:qOQqj+5E0
299名も無き被検体774号+:2012/04/04(水) 22:02:31.20 ID:jkpo0C2BO
茄子ですな。
嫁だろ?ダメよ。
300名も無き被検体774号+:2012/04/04(水) 23:11:40.43 ID:1c3EXA5eO
妄想男さんの能力があれば森女さん共々経験しつつ童貞処女キープ可能
301名も無き被検体774号+:2012/04/04(水) 23:23:23.74 ID:PATuSPRS0
302名も無き被検体774号+:2012/04/05(木) 00:47:39.09 ID:3h3pmFq0I
>>300
その発想は無かったwww
お前ら本当そういう事にかけては天才的に頭回るのなw
のび太かよwwwwww
303名も無き被検体774号+:2012/04/05(木) 00:53:41.07 ID:S7sfBGhc0
>>300
最初処女膜再生できるかも?と思ったけど医者でもないかぎり、わからんわな
304名も無き被検体774号+:2012/04/05(木) 01:04:36.13 ID:do/4wdks0
>>303
処女膜複製召喚すればと思ったけど
膜破った段階で魔法使えなくなるから再生のしようがない
305名も無き被検体774号+:2012/04/05(木) 01:18:09.74 ID:S7sfBGhc0
>>304
いきなり自分で破る必要はない
金儲けになるか
どんな相手でも処女に再生して、DT卒業とか
306名も無き被検体774号+:2012/04/05(木) 01:20:57.18 ID:do/4wdks0
>>305
DT卒業したら魔法使えないじゃん
307名も無き被検体774号+:2012/04/05(木) 01:23:18.35 ID:S7sfBGhc0
>>306
だから、必ず処女相手で卒業できる魔法だww

医療としては使い道あるかもな
処女厨対策
308名も無き被検体774号+:2012/04/05(木) 05:47:38.97 ID:6YrilcjGO
>>180
>>89>>90
コピー先の了承を得れば可
オナホに写生しても道程捨てた事にならん
ただ女はバイブ等で膜破損が魔女卒業だとすると厳しい
309名も無き被検体774号+:2012/04/05(木) 12:16:30.15 ID:KQBSz3tgO
ほす
310名も無き被検体774号+:2012/04/05(木) 19:25:28.83 ID:0op+Jqq30
311 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 :2012/04/05(木) 20:52:08.45 ID:iGmNfZD30
全力保守
312名も無き被検体774号+:2012/04/05(木) 21:31:55.97 ID:TpFT8VH20
皆さんこんばんわ
ちょっと忙しくてなかなか続きが書けないですみません
なんとか少しずつ進めて行きますので
どうかお付き合い下さいー


というわけで続き少し


313名も無き被検体774号+:2012/04/05(木) 21:32:29.26 ID:TpFT8VH20
彼らの協会に正式に入る話をして、教授と腐女子に家をマーキングしてもらって
最終的に家に帰って一人になったのは12時を回っていた
家の中を見せる時には何を言われるかと随分臆したが
教授は特に何も言わなかった、あのトシになれば色々な人を見てきているのだろうか
腐女子には「物が多すぎ、描くのが大変」とボソっと言われた

妄想男「ふう・・・・・なんか昨日から色々ありすぎて疲れた・・・・」

妖精「ま、命を狙われてりゃあ疲れもするよな」

妄想男「それにしてもなあ、別にだれかと戦うために魔法使いになったわけじゃないのになあ」

妖精「じゃあどんなつもりでなったんだよお前wwww」

妄想男「そう言われると・・・何のつもりも無かったけど」

妖精「もっとも俺もそんなつもりでお前を魔法使いにしたわけじゃないんだけどな」

妄想男「お前だって何かつもりがあったわけじゃないだろ」

妖精「それもそうか」
314名も無き被検体774号+:2012/04/05(木) 21:32:57.26 ID:TpFT8VH20
妖精「なんにしても、降りかかる火の粉は払わないとな」

妄想男「そうだな・・・戦いかあ・・・俺、誰かと戦ったり争ったりなんて事考えた事もなかったよ」

妖精「ま、普通はそうさ、けどお前はもう魔法使いだからな、とっくに普通の人じゃないのさ」

妄想男「そうかあ・・にしてもお前、戦いに慣れてるよな、俺に色々アドバイスくれたりして」

妖精「つい100年ぐらい前まではよくあった事だからな、昔俺が担当した連中もよくやり合ってたぞ」

妄想男「野蛮な時代だったんだな・・・」

妖精「そうだなー時代は変わったな、けどまあ、その野蛮な経験を生かして色々教えてやるよ」

妄想男「うん・・・・まだ死にたくないしな」

妖精「じゃあまず、物質召喚の戦闘での使い方からだな、例えばだな・・・」
315名も無き被検体774号+:2012/04/05(木) 21:33:34.22 ID:TpFT8VH20
その後、しばらくは何も起こらずに日が過ぎた
たまに定例会議と称してあの倉庫に集まったが、特に進展は無い
隣の町で起こった失踪事件がおそらく攻撃者によるものだろう、と
教授が推理を披露し、補足となる証拠を見せられたのが唯一の変わった事だろうか
彼らはこうしている間にも魔法使いを襲い続けている

妄想男「さて、今日もバイトは終わりか、協会に連絡・・・・と」

妖精「おい、ポテチ買って帰るの忘れんなよ」

妄想男「わかったわかった、お?腐女子からメールだ、何かあったか?」

差出人:腐女子
件名:今日はあぶない
内容:教授が攻撃者らしき人間がうろついているのを見つけた。
迎えに行くからそこで待ってて

妄想男「マジか、じゃあ裏口で待ってるかな」

1分もしないうちにバイト先のコンビニ前に腐女子が現れた
何度見ても便利な魔法だ
316名も無き被検体774号+:2012/04/05(木) 21:34:00.16 ID:TpFT8VH20
妄想男「すみません、ありがとうございます」

腐女子「いい、私は漫画を書く以外することないから」

協会に入ってから何度か会ったが、腐女子はいつ会っても愛想がなくとっつき難い
とはいえ別に俺はコミュニケーションを大事にするタイプではないので、問題はないのだが

腐女子「今、森女が散歩に出ている、一緒に拾うから待って」

妄想男「あ、はい」

腐女子がスケッチブックを広げると、辺りの景色が歪んだ
かすかな平衡感覚の混乱と共に、目の前が霞み、再び視界がはっきりすると
俺たちはどこかの路地裏に着いていた
路地から通りに出ると、そこは駅前の繁華街の裏手だった

森女「あ、腐女子さん、妄想男さんも」

森女が俺たちを見つけて声をかけてきた
彼女はいつも通りアースカラーのぞろっとしたワンピースに
化粧っけの無い顔と黒いひっつめ頭だ
あの日以来、彼女は魔力の管理には注意をはらっているようで
協会に入った日のような、女性らしい格好をしていた事はなかった
俺としては、少し残念だったが、それは口にはしなかった
いや、そんな事が俺にできるはずもないのだが
317名も無き被検体774号+:2012/04/05(木) 21:34:27.33 ID:TpFT8VH20
森女「ありがとうございます、腐女子さん」

腐女子「気にしないで」

森女「あ、はい・・・・」

妄想男「それじゃあ、その、行きましょうか?」

かすかに漂った気まずさを打ち消すように俺は声をかけたが
腐女子はそれには答えず、少し首をかしげるようにして口を開いた

腐女子「・・・・・ヒマ?」

どうやら俺たちに言ったらしい、まるで独り言のようだったので、思わず返事が遅れた

妄想男「え、あ、そのバイトが終わったんでもう何もありませんが・・・」

森女「あ、私も、あとは帰ってこの子たちにご飯を食べさせるだけですけど・・・・」

腐女子「犬が飢え死にするほどじゃない」

そう呟くと、腐女子は有無を言わせずにスケッチブックを開いた
例によって三半規管が一瞬の混乱を乗り切ると、俺たちはいつもの倉庫に居た
318名も無き被検体774号+:2012/04/05(木) 21:35:10.63 ID:TpFT8VH20
倉庫には明かりがともり、壁の近くに一台のデスクが置かれていた
デスクの上にはPCのディスプレイが置かれ、周囲には本が積み上げられている
前に来たときには無かったハズだが、腐女子のものだろうか?

森女「これは腐女子さんの・・・?」

同じ疑問を持ったらしい森女がデスクに近づき、上に置かれた漫画の原稿らしき物を覗こうとした

腐女子「それは見ないで」

森女「あ、ご、ごめんなさい!」

腐女子「別に見ても良いけど、あなたが愉快な気分になるとは思えない」

森女「そ、そうですか・・・」

どうやらソッチの趣味の原稿らしい

妄想男「ここで作業を?」

腐女子「ネットさえ繋がれば、漫画はドコでもかける」

妄想男「そうですか・・・・」

腐女子「緊急事態に備えてココに詰める事にした」
319名も無き被検体774号+:2012/04/05(木) 21:39:51.33 ID:TpFT8VH20
とりあえずココまで!
また夜中に登場しますー
320名も無き被検体774号+:2012/04/05(木) 21:44:37.55 ID:6YrilcjGO
>>1
続き楽しみにしてます!
321名も無き被検体774号+:2012/04/05(木) 23:35:15.05 ID:Ys5yjr1V0
少ししか更新されてないのにこの満足感!
322名も無き被検体774号+:2012/04/05(木) 23:36:35.13 ID:Ys5yjr1V0
話がおもろいから少しずつしか読めなくてもなんか満足出来るわ!
323名も無き被検体774号+:2012/04/05(木) 23:59:15.49 ID:6YrilcjGO
ちなみに魔法使いが殺されても妖精は生き残る、捕まえた妖精は自由に振り分け可能なのは内緒ですwww
324名も無き被検体774号+:2012/04/06(金) 03:01:06.33 ID:pMI3OvVR0
はいどうも、続き投下しやす
325名も無き被検体774号+:2012/04/06(金) 03:02:14.00 ID:pMI3OvVR0
>>323
ちなみに、妖精は捕まえられません
牛乳ビンに入れても、消えて妖精界に行ってしまいます
326名も無き被検体774号+:2012/04/06(金) 03:02:43.16 ID:pMI3OvVR0
森女「それで、今日はどうしたんですか?」

腐女子「少し、聞いてほしい事がある」

二人「?」

腐女子「実は、敵の意図を調べる方法がある」

妄想男「なんだって!!?」

腐女子「大きな声を出さないで」

妄想男「あ、ごめん・・・」

腐女子「私の使える魔法に『心象描写』という魔法がある」

森女「それは・・・つまり」

腐女子「簡単に言えば相手の心を読む魔法」

妄想男「じゃあ・・・それを使えば!!」

腐女子「ただし、それには対象の全身をスケッチする必要がある」

森女「つまり、敵を捕まえて来なきゃいけないって事ですか?」

腐女子「そう、そして私が絵を描くあいだ、動けないようにしておかなければいけない」
327名も無き被検体774号+:2012/04/06(金) 03:03:06.48 ID:pMI3OvVR0
腐女子「この事は一度議題に上がった事がある」

妄想男「なんで実行しなかったんですか?」

腐女子「実現不可能だったから」

妄想男「・・・?」

腐女子「私たちの魔法では、敵を倒す事はできても捕まえておく事はできない」

妄想男「あれ、でも絵の中に敵を閉じこめる魔法があるとか・・・」

腐女子「私は一度に一つの魔法しか使えない」

森女「それじゃ、絵を描く間敵を拘束するには他の方法が必要なんですね?」

腐女子「そう、だけど他の三人にはそれはできない」

妄想男「誰かが羽交い締めにするとか・・・気絶させるとか・・・」

腐女子「魔法を使われたら困る、それに人間を気絶させるのは結構むずかしい」

妄想男「そう・・・か・・・」
328名も無き被検体774号+:2012/04/06(金) 03:15:07.48 ID:pMI3OvVR0
腐女子「だけど、あなたが現れた」

そういうと腐女子は俺の方を向いた

妄想男「え、俺?!」

腐女子「そう、あなたなら敵を拘束できる」

妄想男「え・・・それは、透明な檻か何かで・・・?」

腐女子「それだけじゃ駄目、複製を使う」

妄想男「ええ・・・と・・・?」

腐女子「妖精に聞いて」

妖精「とことん愛想の無いねーちゃんだな・・・つまりこういう事だ」
329名も無き被検体774号+:2012/04/06(金) 03:24:08.67 ID:58vjQDPi0
複製 かんがえるなぁ
330名も無き被検体774号+:2012/04/06(金) 03:28:29.11 ID:pMI3OvVR0
妖精「敵を捕まえて来ても、魔法を使われたら厄介だよな」

妄想男「そうだな」

妖精「ところで、お前が魔法を使えるのは、俺が居るからだって事はわかるよな?」

妄想男「ああ」

妖精「お前の使う複製召喚は、人間に使えば記憶から見た目まで完全再現するが、妖精は複製しない」

妄想男「あ、そうか!!!」

妖精「その状態の複製は、敵の記憶を全て持った、ただの普通の人間ってこった」

妄想男「つまり、そいつを更に物質召喚で作った檻か手錠か何かで拘束すれば・・・」

腐女子「その間に私が絵をかける」

妄想男「うわっ、妖精の声聞こえてたのか・・・?」

腐女子「あなたのセリフだけで、どんな会話をしているか想像はつく」

妄想男「そ、そうですか・・・」
331名も無き被検体774号+:2012/04/06(金) 03:28:54.58 ID:pMI3OvVR0
森女「良い作戦のような気がします」

妖精が説明したのだろう、森女も話を理解していたようだ

腐女子「多分、教授も同じことを思いついている、頭の良い人だから」

妄想男「・・・じゃあなんで言い出さないんでしょう?」

腐女子「見極めようとしてるんだと思う」

妄想男「・・・?」

腐女子「作戦の要であるあなたを、私たちはまだよく知らないから」

妄想男「はあ・・・」

腐女子「あなたは自分で、今言った事ができると思う?」

妄想男「ええ!?急に言われても・・・」

腐女子「もしできると思うなら、私はやるべきだと思う、だから話した」

妄想男「でも・・・その、具体的にはどんな手順で・・・」

腐女子「それは全員で相談しなければ解らない」
332名も無き被検体774号+:2012/04/06(金) 03:29:20.44 ID:pMI3OvVR0
俺は迷った
何かを任されるなんて事は俺の人生になかった
だから、こんな時にどうして良いのかさっぱり解らない
森女の顔をちらっと見た
彼女は俺の方を真剣なまなざしで見つめている

妄想男「あの、絵を描くのにかかる時間はどのぐらいですか・・・?」

腐女子「相手がじっとしているなら30分」

そのぐらいなら、複製も物質も、充分出しておける時間だ
拘束具などについてはある程度練習が必要だろうが
複製については目の前に居てくれさえすれば良い
とはいえ、その対象は俺たちに殺意を向けている魔法使いだ・・・

妄想男「・・・・わかりません・・・・・・・」

腐女子「そう」

腐女子は顔のはしに仄かに落胆の表情を浮かべた

妄想男「でも、30分ならば俺は魔法を維持させておく事は簡単です」

腐女子「・・・・・・それで?」

妄想男「拘束の仕方について、具体的な考えはまとまってませんが、条件さえ整えば・・・」

腐女子「じゃあ、教授たちに相談しようか」

愛想の無い腐女子が、かすかに笑ったように見えた
333名も無き被検体774号+:2012/04/06(金) 03:29:49.48 ID:pMI3OvVR0
腐女子からの連絡を受けて、他の3人が倉庫に集まった
腐女子は「提案がある、詳しくは妖精から聞いて」と言って
デスクに戻ってしまった

教授「ふむ・・・・・・話は大体わかった」

ゴス女「いいんじゃないかな?アタシは賛成」

火男「俺もいいと思うぜ、このまんまじゃラチがあかねーしな」

教授「私もその手は思いついていたが、妄想男クンの意見を聞いてから、と思っていた」

教授「妄想男クンがその気なら問題はない、と言いたい所だが、実行にあたってはもう少し詰める必要があるな」

妄想男「はあ・・・」

教授「特に、複製を作ってココに連れ帰るにあたり、いかにして本体を切り離すか、が難しい」

妄想男「それは腐女子さんの魔法を使えば・・・?」

教授「彼女の転移魔法、あれは背景変換というんだが、あれは人を選べないのだ」

森女「つまり?」

教授「転移の瞬間に敵に追いつかれたら、敵ごとココに呼び寄せる事になる」
334名も無き被検体774号+:2012/04/06(金) 03:30:14.91 ID:pMI3OvVR0
妄想男「それじゃ、敵の本体は誰かが足止めをするとか・・・」

教授「その場合、腐女子くんは心象描写の作業に入ってしまうので、転移なしで敵を撒かなければいけない」

教授「もちろん、ゴス女くんや火男くんが組めば不可能じゃないかもしれないが」

教授「場合によっては、例えば敵の増援などに遭遇した場合は命に関わるリスクとなる」

妄想男「そうか・・・そうですね」

ゴス女「うん、ちょっと人数増えたらイヤかもねー、いくらアタシの防御でも死角はあるし」

教授「だから、その辺を少し考えさせて欲しい、色々考えれば解決策はあるはずだ」

腐女子「できれば今週中」

教授「厳しいな・・・まあ、頑張ってみよう、なるべく今週中に作戦をまとめるようにする」

妄想男「・・・・わかりました」

教授「さて、今日はすまんがここで、腐女子くん、大学までお願いできるかね?まだ仕事が残っててね」

そういうと、教授は腐女子の魔法で大学へと戻って行った
335名も無き被検体774号+:2012/04/06(金) 03:30:56.94 ID:pMI3OvVR0
さて、今日はここらへんでー、また明日!!
336名も無き被検体774号+:2012/04/06(金) 03:40:37.65 ID:58vjQDPi0
おつかれー
337名も無き被検体774号+:2012/04/06(金) 04:20:11.61 ID:1ufaTh3v0
おつかれー、まってるぜー!
338名も無き被検体774号+:2012/04/06(金) 04:38:48.21 ID:fs50H/ZC0
>>1
お疲れ!
待ってるぜ!
339名も無き被検体774号+:2012/04/06(金) 07:25:15.90 ID:R5RkdbJY0
ほし
340名も無き被検体774号+:2012/04/06(金) 10:41:51.60 ID:8bfbwMY6O
いってつ
341名も無き被検体774号+:2012/04/06(金) 21:48:18.28 ID:JJ8iZS030
やっふー
342名も無き被検体774号+:2012/04/07(土) 02:13:40.31 ID:nFojhWylO
今日は休みか・・・
343名も無き被検体774号+:2012/04/07(土) 02:24:04.60 ID:jzMmkiXm0
こんばんは、今日も深夜の投稿です
今日は酔っ払いじゃありませんww
344名も無き被検体774号+:2012/04/07(土) 02:24:37.62 ID:jzMmkiXm0
ゴス女も「今日は疲れたからアタシも帰るねー!」といって帰った
俺と森女も帰ろうか、と腐女子に声をかけようとした時、火男に呼び止められた

火男「なんだよ、みんな帰っちまうのか、お前らはヒマじゃねーの?」

妄想男「え?」

火男「俺明日休みだから一杯やろうかと思ってたんだがよ、せっかくだからつきあえよ」

妄想男「ええと、その・・・」

森女「あの、アタシは犬たちの世話があるので・・・」

火男「ちっ、しゃーねーな、妄想男だっけ、お前はヒマだろ?」

妄想男「まあ、何も無いっちゃ無いんですが・・・」

火男「ま、男二人でむさ苦しく飲むってのもたまには悪くねーだろ、よし、決定」

森女「それじゃ、私はこれで・・・腐女子さん、お願いします」

火男「お、じゃーなねーちゃん、コイツはちょっと借りるぜ」

森女「は、はい、それじゃ妄想男さん、またです」

そういうと、森女も帰って行った
345名も無き被検体774号+:2012/04/07(土) 02:25:00.11 ID:jzMmkiXm0
妄想男「えと、飲むって、どこか行くんですか?」

火男「本当はそうしたい所だけどよ、このご時世、そりゃ危なくていけねーからな、ココでガマンだ」

そういうと、倉庫の奥の冷蔵庫からビールとツマミを持って来た

火男「よし、男二人で寂しく乾杯すっか!」

妄想男「あ、でも腐女子さんは・・・」

火男「ああ、アイツはいいんだ、酒は飲めないし、大体あーやって自分の世界に入っちまったらしばらく帰ってこねー」

見ると、腐女子は机に向かって何事か呟きながら一心不乱にペンを走らせている

妄想男「そうなんですか・・・いただきます」

火男「おーし、かんぱーい」

そういいながら缶ビールを開けて一口飲み下すと、火男はローソクを取り出して火を付け、俺との間に置いた

火男「ああ、コレなら気にすんな、俺は火を見てると落ち着くんでな」

妄想男「そうですか・・・」
346名も無き被検体774号+:2012/04/07(土) 02:25:26.25 ID:jzMmkiXm0
火男「お前、アレだろ?妖精から俺の過去聞いてんだろ?」

妄想男「いえ、あの、過去って・・・」

火男「いいんだよ、気い使うなって、俺が放火魔だったのは知ってんだろ?」

妄想男「あ、その・・・はい」

火男「まあ、なんであんなバカな事したかな、とは今でも後悔してっけどよ」

妄想男「・・・・」

火男「ただよ、俺は小さい頃から火に魅せられちまってんだよ」

火男「子供の頃からさ、花火でもローソクでも線香でも、何でも火を見るのが大好きだったんだ」

火男「それが行きすぎてネンショーまで行っちまったけどな、まあ人死にが出なかったのがせめてもの救いだな」
347名も無き被検体774号+:2012/04/07(土) 02:25:52.16 ID:jzMmkiXm0
妄想男「じゃあ・・・魔法使いになってみて・・・?」

火男「おう、俺としちゃ願ったりかなったりだったな、大好きな炎を自分で操れる、こりゃあたまんねーよ」

火男「ま、そういう意味じゃ俺は高校んトキにとっつかまって丁度良かったのかもしんねえ」

火男「でなきゃ30になる前にもっと酷い事件起こしてまだ塀の中だったかもしんねーし」

火男「それに、今更言ってもナンだけど、俺は若い頃は結構モテたんだよ」

妄想男「そうなんですか」

火男「おうよ、ただ、ネンショー行ってる間にな、普通のヤツは女に餓えるらしいんだが、俺は火に飢えてな」

妄想男「はあ・・・」

火男「塀の外出てみたら、炎無しじゃ勃たない身体になっちまってたんだな(笑)」

火男「それも、ちっこい火じゃダメなんだ、たき火ぐらいの盛大なヤツじゃないと」

妄想男「そういうものですか」

火男「だけど、女とベッドに入っていざ、って時に部屋ん中でたき火するってワケにもいかねーじゃねーか」

妄想男「そりゃそうですよね」

火男「だからまあ、結局この始末よ、といっても、別に不満があるわけじゃないけどな」
348名も無き被検体774号+:2012/04/07(土) 02:26:12.98 ID:jzMmkiXm0
妄想男「今はお仕事は、火には・・・」

火男「ああ、直接は関係ねーが、配管周りの溶接なんかをやってっからな、毎日魔法使ってるよ」

妄想男「はあ・・・」

火男「そうだ、お前、ちょっと鉄の塊出してみろ」

妄想男「え?」

火男「そうだな、10cm四方の板を二枚とかできるか?」

妄想男「あ、はい、物質召喚」

火男「お、キレイなモンだな、じゃあちょっと離れてろよ、あ、あんまじっと見るなよ、目ぇ灼けっから」

そう言うと、火男は二枚の鉄板を並べて置き、ロウソクの火に向かって呪文を唱えた
呪文に呼応して炎がロウソクから離れて飛び上がり、鉄板の間に舞い降りた
そして、二枚の鉄板の境目が真っ白に輝きだした
しばらくすると、純白の線は徐々に光を弱め、赤い線がちらちらと踊るだけになり
やがてその赤も空気に吸い込まれるように消えると、継ぎ目の殆ど見えない1枚の鉄板が残った
349名も無き被検体774号+:2012/04/07(土) 02:26:40.60 ID:jzMmkiXm0
妄想男「すごい・・・・・」

火男「な?ちょっとしたモンだろ?ま、ビードが無いからあんまりちゃんとくっついてねーがな」

妄想男「これを仕事で?」

火男「溶接だけじゃないけどな、でもまあ、こんだけ出来ると結構いい仕事になるんだわ」

火男「ぶっちゃけ俺の溶接技術だけじゃこんな事は絶対にできねー、魔法さまさまってワケよ」

妄想男「でも、操れるのは炎だけですよね、どうやってこんなに・・・?」

火男「溶接をずっとやってっとな、どの部分をどう加熱すれば鉄がどんな動きをするかってカンが働いてくんのよ」

妄想男「へえー・・・そうなんですか」

火男「で、普通はそれを感じるのにも、実行するのにも、何年もの修行が必要なんだけどな」

火男「俺は自分の炎がどんな動きしてるかは全部わかるし、実行するのもイメージするだけでいいからな」

火男「とはいっても、ここまで出来るようになるのには5年はかかったけどな」
350名も無き被検体774号+:2012/04/07(土) 02:27:21.55 ID:jzMmkiXm0
意外だった
最初に会ったときの粗暴そうな印象と、放火魔という過去を聞いた事から
この火男は、絶対にソリの合わないDQN野郎なんだろう、と勝手に想像していた
少なくとも5年もかけて努力して何かを身につけるような人間には見えなかった
彼は過去を清算し、魔法使いとなった今、新たにしっかり人生を歩んでいる

あと10年経った時に、俺はあんなに輝いた目をして
何かにのめり込んでいられるのだろうか
ビールがいやに苦く感じた
351名も無き被検体774号+:2012/04/07(土) 02:27:56.55 ID:jzMmkiXm0
火男「おっと、俺の事ばっか喋っててもしょうがねーな、おい、飲んでっか?」

妄想男「あ、はい」

火男「お前も災難だな、魔法使いになったと思ったらいきなり生き死にの話だもんよ」

妄想男「・・・正直、逃げ出したい気分です」

火男「まあ、逃げ出すテが無いわけでもないぜ?普通人に戻れば、ヤツらも狙ってはこねーべ」

妄想男「・・・でも・・・その・・・僕も魔法が使えるようになって嬉しかったんで・・・」

火男「そりゃなー、でも命には替えらんないんじゃねーか?」

妄想男「そうなんですけど、でも皆さんは今も戦ってるのに、何かスッキリしません・・・」

火男「それに、森女も守ってやんなきゃだしな?(ニヤリ)」

妄想男「な、いや、そんなつもりは・・・・・・」

火男「はっはっは、まあいいわ、お前意外と根性あんな」

妄想男「え・・・」
352名も無き被検体774号+:2012/04/07(土) 02:28:18.75 ID:jzMmkiXm0
火男「今の日本で暮らしてたら、命をかけての戦いなんてモンと出くわしたら逃げ出すのが普通だぜ?」

妄想男「・・・・・」

火男「まあ今逃げ出されても困るんだけどよ、せっかくの反撃の芽が出てきたワケだしな」

火男「ぶっちゃけ、ココの連中はこの半年ぐらいのヤツらの攻撃でかなりストレスを溜めてる」

火男「腐女子なんて無表情で分かりづれーけど、連中のせいで毎度移動役にさせられて、多分本音は結構キてる」

火男「だから今日の話は久々の明るいニュースってワケだ」

妄想男「はあ・・・」

火男「ま、敵の事が解るだろう、ってだけで、その後どうなるかはわかんねーけどな」

火男「その辺は教授が考えるだろうけどな、あの人は死ぬほどアタマいいから」

火男「だからまあ、なんだ、いきなり巻き込まれたおめーは気の毒だけどよ、ちっとよろしく頼むわ」

妄想男「え、あ、はい」
353名も無き被検体774号+:2012/04/07(土) 02:29:13.83 ID:jzMmkiXm0
腐女子「あなたがもしイヤならば降りてくれてもかまわない」

突然背後から声がした

火男「な、おめぇいたのかよ」

腐女子「でも、できることなら私たちに協力してもらいたい」

妄想男「あ、はい・・・・その、がんばります」

火男「おう、よろしくな、てか腐女子よ、おめぇマンガはいいんかよ」

腐女子「一段落ついたからもう寝る」

妄想男「あ、すみません、お邪魔しちゃって」

腐女子「大丈夫、ゴミだけ片づけたら送る」

妄想男「ありがとうございます」

火男「ほいほい、じゃあ頼むぜ腐女子」
354名も無き被検体774号+:2012/04/07(土) 02:30:13.99 ID:jzMmkiXm0
俺は少しだけ酔ったアタマで家に帰り、妖精にポテチを渡して床についた
降りる・・・か・・・そういえば俺はその選択肢を考えた事もなかった
どうしてだろう、自慢じゃないが俺は度胸も根性も無い
イヤな事からは常に目をそらし続けてきたのに
魔法使いになれて嬉しかったから?
それもあるだろう、魔法は楽しい。生きてきてこんなに楽しい事は初めてだといってもいいくらいだ
妖精も口は悪いし気味悪いヤツだけど、意外といいヤツだ
コイツと別れるのは、きっと寂しいだろう。だけど、それだけなんだろうか・・・?
考えがまとまらないまま、俺はいつのまにか眠りについていた
355名も無き被検体774号+:2012/04/07(土) 02:46:42.03 ID:jzMmkiXm0
というわけで今日はここまでー
356 忍法帖【Lv=26,xxxPT】 :2012/04/07(土) 03:15:24.66 ID:YFAbgtkU0
>>355
お疲れ様!
また次回!
357名も無き被検体774号+:2012/04/07(土) 05:47:33.53 ID:vxdE4O/P0
おつかれー

楽しかったよ
358名も無き被検体774号+:2012/04/07(土) 06:25:16.88 ID:GH3I72VvO
359名も無き被検体774号+:2012/04/07(土) 09:53:03.06 ID:87Jh8n010
360名も無き被検体774号+:2012/04/07(土) 14:14:41.28 ID:4cRGP+6dO
これはもしかして……
火男さんと妄想男さんのアァーなフラグか(´∀`)
361名も無き被検体774号+:2012/04/07(土) 16:27:30.36 ID:NKDJopId0
てす
362名も無き被検体774号+:2012/04/07(土) 22:42:54.53 ID:NKDJopId0
いやっふぅぅうううううううう!!!!規制とけたーー!!!!!!!!



これで楽になるぜー!!!!
というわけで、今日も元気に投稿しまーす
363名も無き被検体774号+:2012/04/07(土) 22:43:13.78 ID:NKDJopId0
数日後、いつも通りバイトから帰り、魔法の練習をしていると、妖精が話しかけてきた

妖精「んー、お前さ、そろそろ次の魔法、やってみる?」

妄想男「お、マジか、次の魔法あるのか」

妖精「そりゃまあ、まだまだ魔法は奥が深いぜ?」

妄想男「考えてみりゃまだ魔法使いになって3ヶ月もたってないもんな」

妖精「ホントはちょっと早いんだが、そろそろ例の作戦も決行するかもしれないからな」

妄想男「そうだな・・・その時に、一つでも使える魔法は多い方がいい、教えてくれ」

妖精「よし、じゃあ行ってみるかな、次の魔法は『幻影具現』だ」

妄想男「ふむ?それは幻影召喚の上位魔法みたいな感じか?」

妖精「まあ、そうとも言えるかな、これはこの世にあり得ない物を召喚する事ができる魔法だ」

妖精「ある意味一番お前向きとも言えるかもしれないな」

妄想男「んー、いまいちイメージが掴めないな、どういう事だ?」

妖精「つまり、架空の物体や生物を実際に呼び出す事ができるんだ」
364名も無き被検体774号+:2012/04/07(土) 22:43:17.04 ID:alji+sXK0

がんばれー
365名も無き被検体774号+:2012/04/07(土) 22:47:15.25 ID:aYsyCyT0P
ィヤッホゥゥゥ!!
366名も無き被検体774号+:2012/04/07(土) 22:47:31.11 ID:NKDJopId0
妄想男「まさか・・・・・」

妖精「そうそう、そういうアニメキャラも出せない事もない」

妄想男「またヒトの頭の中をのぞきやがって・・・で、それはどうしたらいいんだ!」

妖精「ま、そういきごむなって、じゃあまずは一番お前が明確にイメージできる幻影を呼び出してみろ」

妄想男「うーん、誰にしようかなー、んー悩ましいな・・・」

妖精「出来ればなるべく長年触れあってイメージが固まっているキャラの方がいいな」

妄想男「だったらまあ・・・ベタだがこれでどうだ、幻影召喚!」

俺の呪文に呼応して、ヱヴァのアスカが現れた
初めてこのアニメを見てから15年以上、すでに隅から隅までリアルに思い描く事が出来る
幻影を使いはじめて解ったことだが、意外と二次元のキャラクターを三次元に脳内変換するのは難しい
しかし、アスカぐらいになればフィギュアなどで三次元の姿にも見慣れているので
すぐにリアルに三次元の映像を作り出すことができる

妖精「よし、かなりの出来映えだな、ちゃんと影まで作ってある」

妄想男「そりゃまあな、ディテールは凝らないとな」

妖精「そしたら、コイツが実際に存在するように思って『幻影具現』と唱えてみろ」

妄想男「よし・・・・・・幻影具現!」
367名も無き被検体774号+:2012/04/07(土) 22:52:59.59 ID:NKDJopId0

呪文を唱えると、幻影の足下でミシっという音がした
幻のアスカに体重が生じたためだろうか?
俺はおもわず息を飲み、アスカの幻影に手を伸ばしてみた

アスカ「ちょっと、何よ、いきなり触らないでくれる?」

突然アスカは俺の手を振り払い、腰に手を当てて俺に話しかけてきた

妄想男「え、ちょ、その・・・しゃべった!?」

そう言った瞬間に目の前のアスカは虚空にかき消えてしまった

妄想男「あれ、消えちまったぞ・・・?」

妖精「オーケーオーケー、上出来だ、今のが幻影具現だ」

妄想男「こ、こんなに短いのか・・・?」

妖精「まてまて、順を追って説明するから聞けって」
368名も無き被検体774号+:2012/04/07(土) 22:56:42.19 ID:NKDJopId0
妖精「まず、この魔法は今みたいに、幻影召喚を下じきとして発動する」

妖精「具現化したモノの能力と効果時間は、お前の中のイメージによって大きく左右される」

妄想男「イメージ?」

妖精「つまり、お前にとって、その対象がどのくらい"リアル"であるか、にかかってるわけだ」

妖精「本当にこの世に存在するに違いない!と思いこめる対象ならば、より強くこの世に存在できる」

妄想男「ふむ、だからなるべく長年イメージしていたキャラが良いって事か」

妖精「そういう事だ、で、この魔法は効果時間が今までお前の使っていた魔法に比べてかなり短い」

妄想男「短いっていうか、一瞬で消えちまったぞ・・・」

妖精「まあ、今のお前のレベルから行くと、だいたい30秒がイイトコだが、もう一つ制限がある」

妖精「それは、発動中息を止めていなければいけない、って事だ」
369名も無き被検体774号+:2012/04/07(土) 23:03:53.74 ID:NKDJopId0
妄想男「じゃあ、今のは俺が喋っちゃったから・・・」

妖精「そういう事だ、喋ったり、息をすればたちまち具現化したモノは消えてしまう」

妄想男「なんだよ!!それじゃあ・・・その・・・あ、ええと、発動中は他の魔法が使えない・・・」

妖精「そうそう、それに、そういうヤらしい事も出来ないってこった(ニヤリ)」

妄想男「・・・・・・・・絶望した」

妖精「ま、そういうな、ヤラしい目的には使えないが、それなりに使いではあるぞ」

妖精「何しろ、お前次第ではあるが、ガンダムだろうがエクスかリバーだろうが出し放題だからな」

妄想男「ああ・・・そういう、ね」

妖精「やる気だせよ、オイ」

妄想男「わかったよ・・・ちょっとガッカリしただけだよ、そんで?」

妖精「で、この魔法のある意味当然の特性として、何度も呼び出したモノほど、具現性が高まっていく」

妖精「何しろ、目の前で動いてるのを目の当たりにするわけだからな」

妄想男「呼び出したモノをこの目で見る事で、そのイメージがどんどん固まっていくって事か」

370名も無き被検体774号+:2012/04/07(土) 23:08:39.84 ID:NKDJopId0
妖精「あと、魔力の消費も激しいからな、呼び出すモノは2〜3種に絞ってよく練習した方がいい」

妄想男「ふむふむ、だったらアスカ本体よりエヴァの方が良かったかな・・・」

妖精「そんなデカいモノを出すとなると、どこか街から離れた場所行かなきゃならんがな」

妄想男「それもそうか」

妖精「それから、もう一つこの魔法には難しい点がある」

妄想男「ほう?」

妖精「それは、呼び出したモノは、お前が抱いたイメージ通りの特性、性格を持つって事だ」

妖精「今呼び出したあの女キャラ、お前が触ろうとしたら拒絶しただろ?」

妄想男「ああ」

妖精「あれは、お前の中で『彼女はああいう行動を取るだろう』というイメージがあったからだ」

妄想男「そういう事か、つまり、初対面のアスカにいきなりデレろって言っても無理な話って事か」

妖精「そうそう、だから、例えば暴走しがちなロボットを具現化したとしよう」

妖精「お前のイメージ次第ではあるが、まあ、かなりの確率で暴走する」

妄想男「なかなか難しいな」
371名も無き被検体774号+:2012/04/07(土) 23:14:53.48 ID:NKDJopId0
妖精「まあな、その辺のさじ加減が難しい所だ」

妖精「昔、この魔法を使った魔法使いで、近所の森に居ると信じられていた魔物を呼び出したヤツがいる」

妄想男「まさか・・・・」

妖精「その魔物は凶暴で人間を襲う、と信じられていたから、当然呼び出した瞬間魔法使いに襲いかかった」

妄想男「じゃあソイツは魔物に襲われて死んじまったのか・・・?」

妖精「いや、襲いかかってきた瞬間にひどい悲鳴をあげたお陰で、魔物は消えちまった」

妄想男「そりゃそうか、それにしても、何を呼び出すかかなりよく考えなきゃなあ・・・」

妖精「そうだな、できればお前の都合の良いように動いてくれて、かつ強力なモノやヒトがいいだろうな」

妄想男「うーん、すぐに思いつかねーな・・・・ちょっと考えてみるよ・・・」

実際、これを戦闘用に使うとなるとかなり難しい
まず、アニメのロボット系は大体NGだ、何か行動させるたびに音声入力をするイメージがついてしまっている
自分で勝手に行動するヒーローや魔法少女なんかは良いセン行っている気がするが
確実に俺の味方をしてくれる、と言い切れるキャラは以外と少ない
しかも、俺の中で本当に存在する気になれるほど、長年妄想したモノじゃなくてはいけないわけだ
選択肢はそう多くない
372名も無き被検体774号+:2012/04/07(土) 23:27:48.28 ID:nVfvf/rs0
スタンドとか出せたら良い感じだな
373名も無き被検体774号+:2012/04/07(土) 23:55:15.24 ID:UnSjnu8KP
俺ならドラえもん
374名も無き被検体774号+:2012/04/08(日) 00:18:17.77 ID:4gf5HsZU0
戦うミクさんもなかなか…
375名も無き被検体774号+:2012/04/08(日) 00:38:25.82 ID:74vjZUqE0
結局、俺は色々考えた末、あるモノを出す事に決め、その具現化に励む事にした
ある日、俺がバイトを終え、協会に連絡を入れて外に出ると、コンビニの前に森女が立っていた
いつも通り、ゆるい服装にスッピン顔、周りを10匹の犬たちが固めている

妄想男「あれ、こんばんは」

森女「こんばんは、お元気そうですね」

妄想男「あ、はい、森女さんも元気そうで」

森女「はい・・・・」

妄想男「どうしました?」

森女「これから帰りですか?」

妄想男「あ、はい、そうですけど・・・」

森女「じゃあ途中まで歩きませんか?」

妄想男「はあ・・・いいですよ」

俺は自転車を押しながら森女と夜の住宅街を歩いた
いつも帰り道は少し緊張するが、教授は俺たちの動向は常に見ているハズなので
危険があるようなら腐女子が送迎に現れるだろう
それにしても、森女はどうしたのだろう、少し浮かない顔だ
376名も無き被検体774号+:2012/04/08(日) 00:42:12.27 ID:yxrLJUSqO
wktk
377名も無き被検体774号+:2012/04/08(日) 00:42:37.13 ID:74vjZUqE0
妄想男「それで・・・どうしたんですか?」

森女「あの・・・妄想男さんは、魔法使いになって、どんな気分でした?」

妄想男「え・・・」

森女「私は、純粋に嬉しかったんです、私は犬が大好きですから・・・」

妄想男「僕も・・嬉しかったですよ、その、それまで僕は本当にただの冴えない30男でしたから」

森女「私も、ずっと世間から遠ざかって犬とだけ生きていて・・・」

妄想男「・・・・・」

森女「犬たちは大好きですけど、言葉を交わす事なんて出来ないじゃないですか」

森女「妄想男さん、クーンツのウォッチャーズって小説ご存じですか?」

妄想男「いや、ごめんなさい」

森女「その小説には、ヒトの言葉が解る犬が出てくるんです」

森女「それは、私の夢だったんです。犬の言葉がわかるなんて、本当にステキってずっと思ってました」

妄想男「ああ、なるほど」

森女「魔法使いになって言葉ではないけれど、犬たちと心が通い合った時に、夢がかなったって思ったんです」
378名も無き被検体774号+:2012/04/08(日) 00:46:50.20 ID:74vjZUqE0
森女「だから、私にとって魔法使いである事って、何事にも替えられない喜びなんです」

森女「妄想男さんはどうでした?」

妄想男「僕にとっては、魔法自体もすごい事だったけど・・・でも、それよりも仲間が出来た事が嬉しいです」

妄想男「僕は今まで、友達らしい友達も居なかったんです、電話帳なんて親とバイト先だけ、ははは、引きますよね」

森女「いえ、私だってそんなに変わりませんから・・・」

妄想男「それが、魔法使いになって、協会のみんなと知り合えて、そして森女さんとも・・・」

森女「私も嬉しいですよ、妄想男さんたちと知り合いになれて」

妄想男「あ、ありがとうございます///」

森女「だから・・・・最初に魔法使いを襲う人達が居る、って聞いたときに信じられない気持ちだったんです」

森女「そして、許せない、って思いました、だって、魔法使いになるっていう事は・・・その・・・」

森女「きっと色々な事情があって、今まであまり幸せじゃなかった人が多いと思うんです」

森女「その人が、30にして初めてつかんだささやかなチャンスをどうして奪う権利があるの?って」

妄想男「そうですよね、俺だってそう思います!」
379名も無き被検体774号+:2012/04/08(日) 00:51:05.76 ID:74vjZUqE0
森女「二人で協会を訪ねようとして、襲われた日がありますよね」

妄想男「はい」

森女「その時に、本当に二人の魔法使いに襲われてとてもショックでした」

森女「そして、私は自分の夢のため、協会の方々のため、そして妄想男さんのためにも戦おうって決めたんです」

妄想男「僕も・・・・自信はあまりないけど、出来る事はしようと思っています」

森女「でも・・・こないだ腐女子さんが反撃の糸口をつかんで、教授さんが作戦を立てるって」

妄想男「はい」

森女「それまで、私にとって、戦いとはいっても、それはただ危険を避けるだけのものでした」

森女「でも、この作戦が出てきた事で、戦うって事が急に現実味を帯びてきたんです」

森女「それで、私、よく考えてみたんです」

妄想男「何を・・・?」

森女「例えば、今後敵の魔法使いを倒したとします、そうしたら妄想男さんはどうしますか?」

妄想男「え・・?」
380名も無き被検体774号+:2012/04/08(日) 01:04:04.30 ID:74vjZUqE0
森女「つまり、敵の魔法使いを、動けないように拘束するとか、気絶させるとかするじゃないですか」

妄想男「はい」

森女「その敵を、どうすれば良いんでしょう?」

妄想男「あ・・・・・・・」

考えてみれば、今まで戦うという事の経験が全く無かったので、全く思い至っていなかった
敵を倒したとして、その敵をどうしたら良いのだろう・・・
拘束するとはいっても、相手は魔法使いだ、まず捕らえ続ける事は無理だろう
魔法を使えないようにする、といっても、条件が厳しい
決闘という手もあるが、相手が受けなければ成立しないし
強引に性交・・・というのはレイプと変わらない
しかし、それ以外の手段となると、もはや一つしか・・・・・・・

森女「私は・・・・・・その重さには耐えられる気がしないんです」

妄想男「俺も・・・・そんな事は考えたくもありません・・・・」

森女「でも、いつか、それも遠くないうちに選択を迫られる日が来るんですよね・・・」

妄想男「・・・・・・・・」

一体どうしたら良いのだろう?
答えは出てこなかった
381名も無き被検体774号+:2012/04/08(日) 01:12:20.24 ID:IKsdc6pQ0
深い


が、なんかいい
382名も無き被検体774号+:2012/04/08(日) 01:14:36.42 ID:74vjZUqE0

森女「だけど・・・私、魔法使いを辞めたくはないんです・・・・・」

森女「それに、私だけがここから逃げたとしても、どこかで戦いは続いていくんです」

妄想男「そう・・・ですね・・・」

森女「協会で会ったみなさんも、最初はちょっととまどいましたが、良い人達でした」

森女「私が魔法使いを辞めたとしても、あの人達がいつかどこかで戦い傷ついて・・・」

森女「きっとそんな事を考えながら、前のような生活に戻るなんて出来ないと思うんです」

森女「何度考えても、答えは出ません。なのに最近その事ばかり考えてしまって・・・」

妄想男「・・・・・・・」

俺にも当然答えなんか出せるハズが無かった、だが、一つだけ確かな事があった
ゴス女、教授、腐女子、火男、彼らの顔を思い浮かべた
そして、目の前の森女の顔をじっと見た
383名も無き被検体774号+:2012/04/08(日) 01:17:38.98 ID:74vjZUqE0
妄想男「あの・・・・僕にも答えはわかりません・・・・だけど・・・・」

妄想男「だけど、僕はみんなが・・・森女さんが・・傷つく所は見たくありません・・・」

森女「・・・・・・」

妄想男「僕が・・・人を殺せるとは思えません、でも、彼らに殺されるのもまっぴらです」

妄想男「まずは、こないだ言っていた腐女子の作戦を進める事を考えたい・・・です」

妄想男「気休めかもしれないけど、もしかしたら話し合いで片の付く事かもしれません」

妄想男「それに、何か、その、命に関わらないような上手い方法があるかもしれません」

妄想男「教授たちとも相談して、なんとかする方法がみつかるかもしれないし・・・」

妄想男「それでも・・・いつかその選択を迫られる日が来てしまったとしたら・・・」

妄想男「その時、もう一度ちゃんと悩みます」

森女「・・・・・・・」
384名も無き被検体774号+:2012/04/08(日) 01:21:00.88 ID:X7mFn3Ih0
殺さなくても決闘に勝てば魔力なくなるんじゃなかったか?
385名も無き被検体774号+:2012/04/08(日) 01:27:07.73 ID:74vjZUqE0

俺は森女とじっと目を見つめ合った
随分ながいことそうしていた気がする
しばらくすると、森女は目をそらし、顔をうつむけた

森女「そう・・・ですよね」

再び顔を上げた森女は、少し微笑んでいた

森女「先の事で今から思い悩んでいても仕方ありませんよね」

森女「その日が来るまで、私なりにもうちょっと考えてみようと思います」

妄想男「それが・・・・いいと思います」

森女「一つだけ、お願いがあるんです」

妄想男「はい・・・?」

森女「もし・・・・・私が・・・・・・・・」

妄想男「・・・・・・・?」
386名も無き被検体774号+:2012/04/08(日) 01:28:43.41 ID:74vjZUqE0
しばらく言い出しかねた顔でうつむいていた森女だが
急に笑顔を作ると、こちらを向いて言った

森女「いえ、私が魔法使いじゃなくなっても、お友達でいてくださいね?」

妄想男「え、あ、当たり前です!だって、森女さんは僕にとって初めての友達なんですよ?」

森女「あら、妄想男さんの初めてがこんな犬狂いのオバサンで良かったのかしら」

妄想男「な、何言ってるんですか、もう・・・・・」

森女は冗談めかして笑うと、そのまま急に走り出した
そして、しばらく行って振り向くと、犬を呼び集めて言った

森女「ごめんなさいね、急に変な相談して、まずは作戦がんばりましょうねー!」

妄想男「あ、が、がんばります!」

森女「それじゃ、わたし、そろそろ帰ります!この子たち、お腹すかせちゃって」

妄想男「そ、そうですか、気を付けてくださいね」

森女「はーい、妄想男さんも、おやすみなさいー!」

そういって、森女は犬と連れだって走り去っていった
彼女はあの時、本当は何を言おうとしたのだろう・・・

387名も無き被検体774号+:2012/04/08(日) 01:32:22.70 ID:IKsdc6pQ0
そういう妄想はしないのねww
388名も無き被検体774号+:2012/04/08(日) 02:06:09.63 ID:74vjZUqE0
>>384
決闘は両者の合意が必要なので、相手がもし受けなかった場合は成立しないのです
389名も無き被検体774号+:2012/04/08(日) 04:06:56.06 ID:74vjZUqE0
翌日、教授から作戦の骨子がまとまったと連絡があった
森女との昨夜の話はまだ頭のなかを駆けめぐっていたが
何はともあれまずは敵の意図を探る事が先決だ
先のことはその後で考えればいいだろう

教授「さて、全員集まったようだな」

彼はいつものように全員を見渡すと、話を切り出した

教授「先日、腐女子くんから提案があった件だが、大まかな手順を考えたので聞いてもらいたい」

教授「まず作戦の概要だが、大雑把にいえばまず敵の魔法使いを狩り出す」

教授「そして、妄想男くんがその複製を作り倉庫に拉致、それを拘束して腐女子くんが心象描写にかける」

腐女子「それはわかってる、具体的には?」

教授「作戦はおおまかに、索敵、襲撃、拉致、そして心象描写の4段階に分かれる」

教授「索敵については、基本的に私の仕事となる」

教授「本当は"個人追跡"の魔法を使えればいいのだが、残念ながら私は攻撃者と直接会った事がない」

教授「なので、一旦"範囲監視"で攻撃者を捜し出し、その後私自身が攻撃者を直視して、マーキングする」

ゴス女「でも、それ危険じゃない?」

教授「当然普通に出て行っては危険が大きい、そこで妄想男くん、君の助けを借りたい」

妄想男「え、俺ですか?」
390名も無き被検体774号+:2012/04/08(日) 04:07:16.46 ID:74vjZUqE0
教授「君に自動車の複製を作ってもらい、それを私が運転して敵を目視する」

教授「私は敵に顔が割れていないし、妖精には念のためトランクにでも隠れてもらえば問題なかろう」

教授「魔法によって敵の位置は解っているから、時間もかからないし不意打ちの危険もない」

妄想男「わ、わかりました」

教授「私自身の車を使っても良いのだが、その場合ナンバーなどが割れる事で万が一がありうるからな」

教授「複製する車については、近所に一台ガラの悪いフルスモークの車が止まっているのでそれが良いだろう」

妄想男「なるほど、中も見られませんしね」

教授「さて、これによって私は敵の一人を常時監視する事が可能になる、ここまでが一段階目だ」

教授「第一段階終了から、次の段階までは一週間ほど日をあける」

腐女子「なぜ?」

教授「敵の行動から何か解る事があるかもしれないので、しばらく泳がせるのが目的だ」

教授「ただし、対象が誰か魔法使いを襲うようであればその限りではない」

教授「その時揃うメンバー次第ではあるが、被害者の救助を優先する」
391名も無き被検体774号+:2012/04/08(日) 04:07:47.84 ID:74vjZUqE0

教授「さて、次の襲撃だが、これについては現状大まかにしか設定できない、敵の能力次第で対応策が変わるからだ」

教授「だが、大体の手順は想定している、まず、その時は全員が現場に出る」

腐女子「私も?」

教授「ああ、理由は後で説明する。そして、森女くん、君の"獣力憑依"は6人全員にかけられるかね?」

森女「え、ええと、やったことはありませんが多分大丈夫・・・あ、妖精曰く大丈夫だそうです」

教授「それでは、接敵前に、全員に"獣力憑依"をかけておく、これによって運動能力は飛躍的に向上するからな」

森女「は、はい」

教授「そして、まず遠距離から火男くんだ。敵を炎で囲んで動揺させ、行動の自由を奪ってほしい」

火男「あいよ、お安いご用だ」

教授「そのスキに、妄想男くんが敵を視認できる距離まで全員で近づく」

教授「この時に敵が予想外の行動に出た場合の対応は、ゴス女くんと火男くんに任せる」

教授「ただし、絶対に全員ひとかたまりになって行動する事」
392名も無き被検体774号+:2012/04/08(日) 04:08:06.99 ID:74vjZUqE0
教授「そして、我々が必要な距離まで近づいたら、火男くんは炎の壁を敵を視認出来る程度まで弱めてくれ」

火男「へいへい」

教授「敵を視認したら妄想男くんはすぐに複製を作る」

妄想男「は、はい」

教授「さて、この先なのだが、まず森女くん、君には犬たちを使って複製を即座に拘束して欲しい」

教授「やり方は任せるが、四肢に噛みつかせて引き倒すのが妥当だろうな」

森女「ええと・・・それだともしかしたらケガをさせるかもしれません・・・」

教授「まあ、どのみち複製だからな、30分後には消える運命だ、しかたあるまい」

森女「あ、そういえばそうでしたね」

教授「さて、ここまでの流れの中でゴス女くんの動きを指示しておく」

ゴス女「はーい」
393名も無き被検体774号+:2012/04/08(日) 04:08:28.84 ID:74vjZUqE0
教授「敵の能力次第だが、基本的には6人全員に"個人防御"をかけておいてくれ」

ゴス女「6人にかけると、ちょっと薄くなっちゃうけど?」

教授「そこで、敵の動きを見て臨機応変に防御の種類を切り替えてくれ」

ゴス女「じゃあ強力なのが来たら、"防御結界"に切り替えとかかな」

教授「そうだな、敵の能力によっては"精神防御"などの方が良い場合もあるだろう」

ゴス女「まあ上手いことディフェンスはやりくりするよー」

教授「よろしく頼んだ、そして、妄想男くんが複製を作ったら、すぐに"絶対防御"を頼む」

ゴス女「マジ?あれ、あんまり保たないんだけど・・・・」

教授「半径3mでどの程度いけるかな?」

ゴス女「うーん・・・1分は無理かなあ・・・30秒なら余裕」

教授「わかった、30秒あれば転移は可能だな?腐女子くん」

腐女子「スケッチブックを開くだけ、10秒もかからない」

教授「では、絶対防御が発動したら、すぐに転移にかかってくれ、これで拉致終了だ」
394名も無き被検体774号+:2012/04/08(日) 04:08:49.77 ID:74vjZUqE0
妄想男「絶対防御っていうのは?」

教授「ああ、説明しておこう、文字通り完全な防御魔法だ、範囲内を外界と隔絶させてしまう」

教授「可視光線をのぞいた一切のエネルギーを遮断する、魔力すら例外ではない」

教授「だから、君が石男にやられたような、防御の内側で発動するような魔法ですら防ぐ事が可能だ」

教授「ただし、そうすると腐女子くんの転移魔法すら外からは届かなくなってしまうのでね」

妄想男「それで腐女子さんも一緒に現場にくる必要があるって事ですね」

教授「そういう事だ、全員の安全を考えると、これが一番だと判断した」

腐女子「わかった、異論はない」

教授「さて、何か質問は?」

森女「あの、転移の時に、どのぐらい腐女子さんの近くに居れば良いですか?」

教授「ああそうか、彼女の転移の最大範囲はさっき言った半径3mだ」

教授「だから、腐女子くんはなるべくゴス女くんの側にいるようにしてくれ」

腐女子「わかった」
395名も無き被検体774号+:2012/04/08(日) 04:17:34.89 ID:74vjZUqE0
ゴス女「絶対防御発動のタイミングで敵がそこまで近づいて来ていたら?」

教授「その場合、敵はかなりの速度でこちらに近づいている事になる。"反射防御"でまず距離を稼いでくれ」

ゴス女「はーい」

火男「ま、よっぽどの事が無い限りは俺がそうはさせねーって、安心しろよ」

ゴス女「そだね、わかったー」

教授「唯一の問題点があるとしたら、敵が瞬間移動などの能力を持っていた場合だが」

教授「この場合は対象を変える事にする、今のところそういった魔法使いは見たことがないので大丈夫だとは思うが」

教授「さて、一応戻った後の事も説明しておこう」

教授「戻ったら、まず妄想男くんは複製を拘束してもらいたい」

妄想男「どんな物が良いでしょう・・・・?」

教授「基本的に手足と口が拘束できれば何でも良いが、その辺りは・・・」

腐女子「私の資料を後で見せてあげる」

教授「そ、そうだな・・・まあ、それが良いだろう」

一体どんな資料が出てくるんだか、少し不安になった・・・
396名も無き被検体774号+:2012/04/08(日) 04:21:12.33 ID:74vjZUqE0
教授「そうしたら、あとは腐女子くんが描写を終えればこの作戦は完了する」

教授「襲撃から拉致の段階は、非常に精密な動きが要求される」

教授「今日からしばらく、出来る限りのリハーサルを行いたいと思うが、みんな協力をお願いできるだろうか」

腐女子「私はかまわない」

火男「まあ、仕事終わってからならいいぜ」

ゴス女「右におなじー」

森女「あ、はい、大丈夫です」

妄想男「俺も大丈夫ですけど・・・バイト終わるの遅いんですけど大丈夫ですか?」

教授「それは個々それぞれ事情があるから気にしないでくれ、では、基本的に毎夜ココに集合で良いかな?」

一同「異議なし」

そして、俺たちは早速リハーサルを開始した
口で言うのはカンタンだったが、実際にやってみるとなかなか難しい
半径3mと言うが、以外と近いもので、犬や複製を含めた全てをその空間に納めるのは難しかった
結局、森女の犬のうち、体重の大きい4匹以外は倉庫に残して行くという事にしてなんとかした
397名も無き被検体774号+:2012/04/08(日) 04:21:39.28 ID:74vjZUqE0
今日はここまで!!!

皆様良い日曜日をー
398名も無き被検体774号+:2012/04/08(日) 04:42:10.95 ID:74vjZUqE0
あ、そうだ、一応ここまで教授の口から出た魔法の設定をば


「個人追跡」

ストーキング魔法。一度直接目視した人間をいつでも視る事が出来る
メモリー可能な人数はレベルによるが、教授は10人ぐらいまで可能
ハンター×ハンターのパームの能力と大体一緒

「範囲監視」

設定したポイントから半径100m程度の空間を認識できる
ポイントを設定するにはやはりその場所を直接目視する事
設定できるポイントの数は同じくレベルによる


教授の魔法は基本的に「視る」事に特化しているので、音は聞こえない
だから、メンバーの私生活もある程度見えてはいるが、会話は聞こえていない
399名も無き被検体774号+:2012/04/08(日) 04:46:46.16 ID:74vjZUqE0
「個人防御」

「人」にかける防御魔法、ある程度までの攻撃を無効化する
複数にかける事もできるが、効果が落ちる
利点は、空間にかける魔法ではないので、ゼロ距離からの攻撃などにも効果がある


「防御結界」

任意の空間上に不可視の防壁を設置する
一方通行で、術者側からは自由に通過できるが、逆は不可
空間に設置するので、動かす事はできないが、代わりに高い防御力をもつ
防壁の大きさや強度はレベルに依存する


「精神防御」

やはり「人」を対象とする防御魔法、精神に対する作用を無効化する
魔法以外の、外部からの精神ストレスや薬物などに対しても効果がある
同じく複数に対して効果があるが、対象の数が増えると防御力はおちる


「絶対防御」

究極の防御魔法。範囲内と外部を完全に隔絶させる
可視光線以外のすべてのエネルギーを遮断する、また可視光線も一定以上の出力では透過しない
隕石だろうが核爆発だろうが全て跳ね返す無敵の結界
ただし、効果時間は短く、熟練者でも数分が限界
また、発動中は術者は一切動いてはいけない、少しでも動いたら効果は消える
発動時、境界に物体があった場合、中か外どちらかに移動する事は可能だが
一度境界から出てしまえば、二度と通過はできない
400名も無き被検体774号+:2012/04/08(日) 04:55:45.68 ID:74vjZUqE0
一つ忘れてた


「反射防御」

術者に向かってくる任意の物体やエネルギーを、全て正反対の方向に同じ速度で跳ね返す
対象には、運動ベクトルが変化した事による衝撃は無い
つまり、時速60kmで走ってきた車は、何のショックも無く、突然時速60kmでバックし始める事になる
当然ながら、そのあと後続車と衝突した時には普通にショックがある
401名も無き被検体774号+:2012/04/08(日) 05:53:39.36 ID:n80ZFlVD0
面白すぎるよ
いつもありがとう
毎回とても楽しみにしてる。次回も楽しみ。
402名も無き被検体774号+:2012/04/08(日) 07:04:39.42 ID:IKsdc6pQ0
細かい描写素晴らしい
続きも頑張ってね
403名も無き被検体774号+:2012/04/08(日) 19:08:28.89 ID:p0pEQybg0
404名も無き被検体774号+:2012/04/08(日) 19:42:21.52 ID:rrXtmqpv0
こんなに続きが気になるのは久しぶりだ
405名も無き被検体774号+:2012/04/08(日) 19:46:11.49 ID:r/1AiYeO0
今北休業
406名も無き被検体774号+:2012/04/08(日) 21:42:09.70 ID:sibnwLhQ0
>>405
童貞
処女
いっぱい
魔法使い
いっぱい
今から
悪の組織
捕獲
407 忍法帖【Lv=28,xxxPT】 :2012/04/08(日) 22:25:28.21 ID:3pKOCH8J0
保守
408名も無き被検体774号+:2012/04/08(日) 23:13:49.93 ID:p0pEQybg0
ほす
409名も無き被検体774号+:2012/04/09(月) 00:58:06.70 ID:cZToTzu2O
ほしゅ
410名も無き被検体774号+:2012/04/09(月) 08:45:56.23 ID:yK7ddM2R0
保守
411名も無き被検体774号+:2012/04/09(月) 14:04:16.80 ID:3n6Pzv2Y0
久々に楽しい読み物だぜ
412名も無き被検体774号+:2012/04/09(月) 19:15:42.49 ID:2LM188xH0
ホセ
413名も無き被検体774号+:2012/04/09(月) 22:42:32.54 ID:cZToTzu2O
保守
414名も無き被検体774号+:2012/04/10(火) 00:14:11.96 ID:6p1J7FpA0
面白い!
が冷静に考えると登場人物の平均年齢30以上…
415名も無き被検体774号+:2012/04/10(火) 01:51:12.70 ID:HQZWd2Hw0
こんばんは、ちょっと昨日今日とまた忙しくて続きが書けていません
明日あたりはなんとかなりそうな気がするんで、すみませんが気長にお待ち下さい・・・

読んでくれているみなさん、保守してくれてるみなさん
いつもありがとうございます!!
416名も無き被検体774号+:2012/04/10(火) 01:55:35.36 ID:F8qUu3D00
>>415
お疲れ〜!
楽しみにしてるよー。
417名も無き被検体774号+:2012/04/10(火) 11:56:05.56 ID:AP7IZttuO
保守(´∀`)
魔力を貯める為の苦手な事って他の登場人物の設定が気になる
火男さんはクーラーガンガンでかき氷一気とかかな
ゴス女は嫌いな男性にボディタッチ
腐女子は普通のコテコテ恋愛物読み書き
教授は見る能力特化だから見られる事は苦手そうだから羞恥プレイでかな
wktkしながら続き待ってます
418名も無き被検体774号+:2012/04/10(火) 22:15:37.87 ID:rumtGGXO0
保守
419名も無き被検体774号+:2012/04/11(水) 00:31:04.45 ID:/UuB+/QZ0
こんばんは、久々の投下になっちゃいました
すみません、待っててくれてる皆さんありがとうございます


というわけで、続きいきまっせー
420名も無き被検体774号+:2012/04/11(水) 00:31:20.60 ID:/UuB+/QZ0
数日後の昼、教授から連絡が入り敵のマーキングに行く事になった
相手は前に俺たちを追い込んだ風使いになるとの事だった
大体二日に一度は顔を見せているそうで、どうやら、彼は支部の周辺を担当しているのだろう

妄想男「でも、危なくないのかなー、風を操るって事は、空気の動きが解るんだろ?」

妖精「まあ何かを操作する魔法使いはだいたいそうだけどな、それがどしたよ」

妄想男「だったら、車の中の空気を操れば、中に何があるかとか解るんじゃ?」

妖精「そりゃ、わざわざそれをやればな、だけどお前、そんな面倒な事するか?」

妄想男「うーん、言われてみればそうかもしれないけど・・・」

ともあれ、倉庫に行ってみる事にした
腐女子にメールを打ち、例によって転移で呼び寄せてもらう
421名も無き被検体774号+:2012/04/11(水) 00:31:38.19 ID:/UuB+/QZ0
教授「ふむ、君の懸念はもっともだが、まあおそらく心配はあるまい」

妄想男「どうしてです?」

教授「これは妖精に聞いた事だが、彼らは見えないところの空気を操る事はできない」

妄想男「はあ・・・」

教授「そして、君が今日コピーする車はフルスモークだ、一時間も走っていれば警察に止められるような代物だ」

妄想男「あ、そういえば」

教授「さらに言えば、我々が車で移動する可能性を考えて、通りがかる車の中を調べる事があるとする」

妄想男「はい」

教授「当然、対象は30歳以上、なあ、30にもなってそんなガラの悪い車を乗り回すと思うかね?」

妄想男「ああ・・・確かに・・・あ、でも例えば本職のヒトとか・・・」

教授「あの車はそういうタイプではない、どうみても20歳そこそこの自己顕示欲の固まりみたいな人物が乗り回す代物さ」

妄想男「そういうモノですか」

教授「さて、納得してもらえたかね?では行くとしよう」
422名も無き被検体774号+:2012/04/11(水) 00:31:58.57 ID:/UuB+/QZ0
俺たちは腐女子に駐車場まで送ってもらい、問題の車をコピーした
下品なエアロに径の大きなホイール、リアガラスには何やら意味不明な団体名が難しい漢字で書かれている
確かに、これに30以上の人間が乗っていると想像する事は困難だ
教授は「いや、これは何ともうるさい車だね、ははは、では行ってくる」
と苦笑して、風使いの居る方角へと走り去った

15分後、先に倉庫に戻っていた俺たちの所に教授が戻ってきた

妄想男「おかえりなさい」

教授「拍子抜けするほどカンタンだったよ、後ろから近づくと、彼は眉をひそめてこちらを振り向いただけだったよ」

妄想男「気付かれた様子はありませんでしたか?」

教授「ああ、今は彼は支部の近くの公園で座っているね、魔法で支部周辺の様子を探っているのかもしれん」

妄想男「それにしても・・・なぜターゲットを風使いにしたんですか?」

教授「ん?それはまあ、単純にあの辺りを張っていて、確実にマーキング出来るのが風使いと石男の二人だからだよ」

妄想男「でも、石男の方が扱いやすいんじゃあないでしょうか?風使いは飛ぶ事もできますし・・・」

教授「どちらのパターンも考えたのだが、拉致の事を考えると実は風使いの方が与しやすいのだよ」
423名も無き被検体774号+:2012/04/11(水) 00:32:27.28 ID:/UuB+/QZ0
教授「なぜなら、君は複製を作る時に、相手を見なければいけないだろう?」

妄想男「はあ・・・記憶まで詳細にコピーするならその必要がある、と妖精に言われました」

教授「石男がもし火男の不意打ちに驚いて、自分の周囲を石壁で覆ったらどうするんだい?」

妄想男「あ・・・・・」

教授「その場合、石壁を破る必要があるが、こいつはなかなか骨の折れる作業だ」

妄想男「そうですね・・・考えもしませんでした」

教授「まあ、風使いは風使いで厄介な側面がないわけでもない」

教授「まず、空気の動きを感知できるとなると、不意打ちは難しいだろうからな」

教授「作戦の細部を少し変更しなければならないだろうね」

妄想男「どんな風に・・・?」

教授「それはこれから考えるが、多分森女くんに頑張ってもらう事になるかな」
424名も無き被検体774号+:2012/04/11(水) 00:32:44.43 ID:/UuB+/QZ0

翌日、バイトが終わっていつものように作戦シミュレーションのために倉庫に行くと
教授が変更点について話をはじめた

教授「さて、みんな毎日お疲れ様、今日は、作戦の細部について目処が付いたのでそれについて伝達したい」

ゴス女「まってました!!」

教授「まず、昨日連絡したようにターゲットは風使いに決まった」

火男「あのヤロウは随分いろいろやってくれやがったからな、思い知らせてやりたいトコだったぜ」

教授「まあ、そう熱くならんでくれ、あくまで目的は複製の拉致だ」

教授「さて、彼は風使いだけに、周囲の空気の動きをある程度感知できる」

教授「妖精いわく、その範囲はだいたい半径200m程度、これはなかなかの障害だ」

教授「そこで、作戦を少し変更する、みんなよく聞いてくれたまえ」

一同「はい」「はーい」「おうよ」
425名も無き被検体774号+:2012/04/11(水) 00:33:00.18 ID:/UuB+/QZ0

教授「まず、250mまで接近したら、初手は森女くんだ」

森女「え、わたしですか?」

教授「そうだ、先日やったように、鳥を使って敵を攻撃してくれ」

森女「あ、はい」

教授「そのスキに全員で走り寄る、"獣力憑依"があれば20秒かからないだろう」

教授「そして、射程に入ったら火男くんは即座に火炎で攻撃」

火男「あいよ」

教授「この時、ハデさを優先してくれたまえ、攻撃力よりは敵を冷静にさせない事が重要だ」

火男「任しといてくれ、ハデな花火をあげてやるぜ」

教授「同時に、あたり一面に適当に炎を散らしてくれたまえ、ただし我々の障害にならないように頼む」

教授「これは、風使いの空気感知を攪乱するためだ、鳥の巻き起こす羽風でかなり攪乱されるだろうが、念のためだ」

教授「そして、複製を作るのに視認するに充分な距離まで近づいたら、あとは元の作戦通りだ」

一同「了解」
426名も無き被検体774号+:2012/04/11(水) 00:33:18.61 ID:/UuB+/QZ0

ゴス女「しつもーん」

教授「なんだい?」

ゴス女「支部の近くって、道が入り組んでて250mも直線があるトコってあんまり無いと思うんだけど・・・」

教授「ああ、そうだったな、それについて説明を忘れていた」

教授「森女くんは、動物共感が使えるね?」

森女「あ、はい・・・」

教授「では、まず250mまで近づいた時点で、君は適当な鳥を選んで共感し、鳥の視野から敵を視認してくれたまえ」

森女「わ、わかりました・・・鳥は試した事がないんですが・・・」

教授「では明日にでも試してみてくれたまえ、そして、動物共感と動物操作は同時に行えるね?」

森女「はい、大丈夫です」

教授「それでは、鳥になって敵を視認し次第、動物操作でバードアタックをかけてくれ」

教授「そして、攻撃開始と同時に共感を解いて、我々と一緒に突入だ」

森女「わかりました」
427名も無き被検体774号+:2012/04/11(水) 00:41:12.45 ID:/UuB+/QZ0

俺たちは、変更点に対応した作戦の動きを何度もリハーサルした
といっても、俺なんかはあまりやる事に違いはない
火男は少し手順が変わったが、さほど難しい事はないようだ
苦戦したのは森女だった

妄想男「森女さん大丈夫・・・?」

森女「うう・・・・吐きそう・・・・」

妄想男「しばらく休んだ方がいいですよ」

森女「すみません・・・おさまったらまた続きやります・・・うう」

鳥との共感の練習用に、ゴス女が知り合いの所から文鳥を借りてきたのだが
鳥の感覚器を共有する、というのが実は森女にとってかなり辛いらしかった
森女いわく「視界がグルグル回って酔う」のだそうだ

考えてみれば、鳥の視界というのがどうなってるのかは解らないが
目が頭の両端についている状態で空を飛ぶというのはなかなか普通では考えられない経験だろう
獣力憑依で犬の能力を付与された時ですら、そこらじゅうの匂いが強すぎて頭が混乱したのだから
ましてやメインの感覚器である「目」を他の動物とリンクしたら大変なことになるだろう
428名も無き被検体774号+:2012/04/11(水) 00:47:48.62 ID:oSN8BlAlO
wktk
>>1さんが負担にならない範囲で投下お願いします
429名も無き被検体774号+:2012/04/11(水) 01:40:39.72 ID:/UuB+/QZ0
今日はこの辺でー

また明日ー
430名も無き被検体774号+:2012/04/11(水) 01:58:50.83 ID:IA1mDw6CI
乙!
盛り上がってきたね
次回も楽しみだ
431名も無き被検体774号+:2012/04/11(水) 05:05:40.56 ID:TVrL3A6C0
今回も面白い ありがとー
432名も無き被検体774号+:2012/04/11(水) 05:30:40.05 ID:DptmHF1L0
きたーありがとう
433名も無き被検体774号+:2012/04/11(水) 11:19:18.52 ID:bBQQdpZ40
保守
434名も無き被検体774号+:2012/04/11(水) 21:01:03.22 ID:NVH0EpX60
重力憑依でダニになってナイスバディ!な女の人の谷間に入り込むんだい!
435名も無き被検体774号+:2012/04/11(水) 21:10:54.16 ID:syD1911j0
>>434
おめーそれサイズ変わんないからキモ男がダニみたいな動きで美女に体当たりしてるだけだぞ
436名も無き被検体774号+:2012/04/11(水) 21:28:04.90 ID:rHOocHm00
>>435
ワロタwwww
437名も無き被検体774号+:2012/04/11(水) 22:53:04.36 ID:NVH0EpX60
>>435
それでも興奮するから俺は満足だ!
438名も無き被検体774号+:2012/04/11(水) 23:32:25.67 ID:0SVHbfLL0
保守
439名も無き被検体774号+:2012/04/11(水) 23:34:51.42 ID:IA1mDw6CI
>>437
お巡りさん、ここです
440名も無き被検体774号+:2012/04/12(木) 06:17:02.59 ID:YdUmWFLvO
保守
441名も無き被検体774号+:2012/04/12(木) 06:50:16.91 ID:A3qvTorV0
一週間後、ついに捕獲作戦の決行の日がやってきた
ターゲットは昼間は二日に一度はこちらの支部の監視にあたっているそうだ
教授の話によれば、風使いは普段は近くの会社の営業職に就いているらしい
週の半分も仕事をサボっていてよく首にならないものだ、と思わないでもないが
まあ俺が心配する筋合いの事ではない。魔法を何か上手く使ってインチキをしているのかもしれない

一応当日のターゲットの動きを見て連絡をする、との事だったが
さきほど教授から「予定通り決行、12時に倉庫に集合」とのメールが来た

妄想男「ついに本当に敵と対決するのか・・・」

妖精「ま、あんま緊張すんなって、お前がやる事は複製を作るだけなんだから」

妄想男「そうだけど・・・・それにしても、敵は何を考えてるんだろうな」

妖精「さあな、もうすぐそれは解るんだから、今考えても仕方ないんじゃないか?」

妄想男「うん・・・でも、だからって今気にならないってワケにはいかないよ」

妖精「まあ、敢えて言うなら、敵が妖精のルールに精通してるっぽいって事が気になる点かなー」

妄想男「どういう事だ?」
442名も無き被検体774号+:2012/04/12(木) 06:50:44.66 ID:A3qvTorV0

妖精「俺らは特定の条件下でのみお前らの魔法や魔力に干渉する権限が与えられてるワケだ」

妄想男「アレだろ?魔法使いの存在が世間にバレないように、って事だろ?」

妖精「まあそうなんだが、そこには細かい内規が色々あんだよ」

妄想男「そうなんか」

妖精「これは俺の感触なんだが、なんとなく敵はそこに抵触しないように上手く活動してるっぽいんだよな」

妄想男「その内規って俺たちには教えてもいいのか?」

妖精「教えてもいいが、結構ながいぞ?」

妄想男「どんくらい?」

妖精「そうだな、全部並べると辞書一冊ぐらいになるかもしんねーな、俺も全部覚えてるわけじゃないが」

妄想男「・・・・・・・・そうか、俺は聞かないでいいよ」

妖精「ま、それが普通の反応だわな」

443名も無き被検体774号+:2012/04/12(木) 06:51:24.99 ID:A3qvTorV0

妄想男「すると、敵にはマメで頭の良いヤツが居るって事か・・・」

妖精「そんだけの事をしているヤツらだとしたら、何にしても一筋縄でいく組織じゃないかもな」

妄想男「そうか・・・・・・やっぱり話し合いでカタはつかないかな」

妖精「わからんけど、とりあえず今まで会った敵の妖精は話し合いに応じてくれる雰囲気じゃねーなあ」

妄想男「やっぱりか・・・・・・・・なあ、お前、何か方法しらねーのか?」

妖精「アレか?魔法使いを殺さずに無力化する、って話」

妄想男「ああ・・・・・・俺、ヒトを殺すなんて想像した事ないし・・・・」

妖精「ま、まずカンタンなのは決闘に応じさせる事だな」

妄想男「そんなとりつく島もない相手が応じてくれるかな・・・・・」

妖精「あとは、少し乱暴な方法になるだろうなあ」

444名も無き被検体774号+:2012/04/12(木) 06:51:42.72 ID:A3qvTorV0

妖精「まずカンタンに思いつくのはレイプだな、男が相手だと少し面倒だろうけど」

妄想男「・・・他には?」

妖精「あとは重症を負わせるって手もある、全治何ヶ月ってケガなら、いくら魔法が使えてもそうそう動けないだろ」

妄想男「それもキツいなあ・・・・・・」

妖精「それから、声を奪うって手もあるな、魔法は基本的に声を出さないと発動できないからな」

妄想男「それって・・・・・・」

妖精「ま、平たく言えば声帯を傷つけちまえばいいのよ」

妄想男「それもヤだなあ・・・・・」

妖精「だろうな、とはいっても、殺さずに決闘もせずに、となるとこのぐらいしか思いつかねーよ」

妄想男「だよな・・・・・・」

妖精「ま、まだ話し合いの余地がないって決まったワケでもないし、まずは目の前の事を片づけろよ」

妄想男「ああ・・・・それしかないな・・・・・」
445名も無き被検体774号+:2012/04/12(木) 06:52:08.59 ID:A3qvTorV0

時間が来た
俺たちは倉庫に集合し、いつもの通り教授が口を開くのを待った
やはり全員緊張した面持ちをしている
犬たちまでもが何かを感じ取ったかのように、静かに座って森女の顔を見つめている
森女は特に大役を任せられたためか、かなり顔がこわばっている
鳥との感覚リンクには大分慣れたものの、やはり緊張しているのだろう

教授「さて、諸君、いよいよ決行だ」

教授「我々は攻撃者たちが現れてから半年、何度かの戦闘を経験している」

教授「しかし、今までのそれは全て敵の攻撃に対して対処する、という形ばかりだった」

教授「今回のようにお互いのコンビネーションを綿密に決めて行うのは初めてだ」

教授「だが、連日のリハーサルによって、君たちの動きはかなりの精度を見せている」

教授「落ち着いて、それぞれ自分の役回りをしっかり果たしてもらいたい」

教授「そうすれば、おそらく数分でカタはつく。頑張ろうじゃないか」

一同「はい!!!」「おうよ!」「はーい!!!」

446名も無き被検体774号+:2012/04/12(木) 06:52:29.47 ID:A3qvTorV0

教授「あと一つだけ言っておく事がある」

教授「相手も魔法使い、どんな事を仕掛けてくるか、完全に予測する事は不可能だ」

教授「万が一、予想外の事態に陥った時に、絶対にするべき事がひとつある」

一同「????」

教授「各自、自分の妖精を頼れ、彼らは我々の誰よりも魔法について精通し、そして戦闘経験も豊かだ」

教授「しかも、彼らは魔法の対象と成り得ないゆえ、冷静に判断が下せる」

教授「もしも、パニックに陥りそうになったら、妖精の指示を仰げ」

教授「また、私の想定している万が一の時の動きを私の妖精には伝えてある」

教授「君たちの妖精は、私の妖精からそれらを聞いておいてもらいたい」

教授「私が緊急時にどのような動きをとるつもりで居るか、それらを把握しておいてくれ」

教授「想定外の事態が生じた時には、それを元に皆にアドバイスをしてもらいたい」
447名も無き被検体774号+:2012/04/12(木) 06:52:43.01 ID:Obu19lnL0
おはよー
朝からうれしー
448名も無き被検体774号+:2012/04/12(木) 06:52:51.34 ID:A3qvTorV0

妖精「さすがだな、あのオッサン、ただの覗き魔じゃねーわ」

妄想男「教授の妖精から話は聞いたのか?」

妖精「ああ、お前らに今伝えないのは、余計な事を覚えようとして混乱するのを防ぐためだろうな」

妄想男「確かに・・・今新しい事を言われても正直覚えられる気がしない」

教授「以上だ、質問はあるかな?」

一同「・・・・・」

教授「では、いよいよ決行だ、敵は例によって今も支部近くの公園内のベンチに座っている」

教授「準備は良いな?」

一同「はい」

教授「では、行くぞ、腐女子くん、頼む」

腐女子「わかった」

俺たちは腐女子の周囲に集まった
腐女子は、静かにスケッチブックを開いた
449名も無き被検体774号+:2012/04/12(木) 06:54:46.49 ID:A3qvTorV0
おはようございます、昨夜は寝オチしてしまったので
朝っぱらの投下でござんした

いつもお付き合いありがとうございます


それから、ダニ男の怪奇の話がありましたが
森女さんの魔法は脊椎動物にしか効果がありませんので
残念ながら虫は守備範囲外なのです

450名も無き被検体774号+:2012/04/12(木) 09:51:14.55 ID:z71My/2J0
読ませるねぇ
451名も無き被検体774号+:2012/04/12(木) 11:53:41.02 ID:kP5LOB0A0
めっちゃおもろいよ
452名も無き被検体774号+:2012/04/12(木) 14:00:49.53 ID:A3qvTorV0
いつもの軽い目眩が終わると、俺たちは住宅街の真ん中に居た
全員が顔を見合わせ、うなずく

教授「さて、ここから風使いまで約300mだ、まずは獣力憑依をたのむ」

森女「は、はい」

彼女がそれぞれに触って魔法をかけていく
犬の鋭敏な聴覚と嗅覚がやどり、俺の感覚は一気に広がって行く
連日のリハーサルのお陰でこの感覚にもかなり慣れてきた
慣れてくると、仲間たちの身体から発する化学物質の違いからか
多少ならば体調や感情まで読みとれるようになっていた

全員に魔法が行き渡ると、教授は手元の電子パッドの地図を見ながら俺たちを誘導していく
なんでも鳥瞰視覚の魔法によって、航空写真のように街を見下ろしながら
地図上の縮尺と合わせて距離を算出するらしい

教授「ここでちょうど250mだ、では森女くん、頼む」

森女「はい、では・・・・・・・・動物共感!!」

森女は、手近な電線にとまったハトを見つめ、魔法をとなえた
彼女は目を閉じて「行きます」と一言いうと、ハトが羽音を響かせて飛び立った
453名も無き被検体774号+:2012/04/12(木) 14:01:07.88 ID:A3qvTorV0

ゴス女「じゃ、今のうちに個人防御かけておくよ」

ゴス女が俺たちに防御魔法をとなえる
特に何も実感は無いが、この状態でならば包丁の刃程度なら通さないほどの防護力がある
どこまで耐えられるのかは試していないので解らないが
これだけでもかなり安心感が違う

そうしている間にも、森女はターゲットに近づいているようだ

教授「見えるかね?森女くん、あの公園の入口のベンチに座っているのが風使いだ」

森女「ええと・・・はい、見えました」

教授「あと少しで辺りから通行人が居なくなる・・・・・・・よし、OKだ」

森女「はい、では始めます、動物呼集!」

森女の声に反応し、辺りに鳥の声が増えはじめる
そして・・・・
454名も無き被検体774号+:2012/04/12(木) 14:01:25.03 ID:A3qvTorV0

森女「準備は良いでしょうか?」

教授「オーケーだ」

ゴス女「いいよ、いつでも!」

火男「こっちもオッケーだ」

腐女子「はじめて」

妄想男「だ、大丈夫です!」

森女「行きます、動物操作!!」

森女は、魔法を唱えると同時に両目を開く
即座に教授は「行くぞ!」と言って走り出す
とても50を越えた初老の学者とは思えない身のこなしだ

それを追う俺たちも、獣力憑依の力により、アスリート並の速度で走りはじめる
火男が教授を追い越し、先頭を切って走り出す

風使い「うわっ!!なんだ!!!???」

犬の聴覚がまだ200m先に居る風使いの声をハッキリと聞き取る
聴覚域のちがいのためか、随分低くくぐもった声に聞こえた

敵を視認するまであと20秒
455名も無き被検体774号+:2012/04/12(木) 14:01:45.39 ID:A3qvTorV0

風使い「くそ、攻撃か!?風力防壁!!!」

教授「敵が気付いた、気を付けろ!!!」

火男「火炎招来!!!」

火男は魔法をとなえると、掲げた右手の先にサッカーボール大の炎塊を生み出した
そして、炎は彼の意志に反応し、見る見るうちに大きくなって、上空から公園の方へと飛び去って行く
リハーサルで、匂いや音で敵の場所がある程度把握できれば
見えない場所への攻撃が可能だという事が解ったのだ
まずは飛んで逃げられないよう、炎で頭上を塞ぐという手はずになっていた

森女「鳥たち、逃げていいわ!」

鳥が炎に巻き込まれる事を避けるため、森女が一旦操作を解く

風使い「炎!?やつらか!!!!」

敵まであと10秒
456名も無き被検体774号+:2012/04/12(木) 14:14:00.72 ID:dGjh5b860
C
457名も無き被検体774号+:2012/04/12(木) 15:43:29.17 ID:dGjh5b860
空気壊さないために一言Cだったが、長い あと10秒 になるのかー

とても面白いよー
458名も無き被検体774号+:2012/04/12(木) 17:25:49.77 ID:L3gJB1jp0
459名も無き被検体774号+:2012/04/12(木) 18:55:16.33 ID:wLhnr5By0
…ダニは無理か…
460名も無き被検体774号+:2012/04/12(木) 19:22:38.73 ID:jnvtwWey0
追いついた
すごく面白い
期待してます!
461名も無き被検体774号+:2012/04/12(木) 20:19:45.35 ID:GcW6NYe90
規制解除されてた━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!

全力で支援
462名も無き被検体774号+:2012/04/12(木) 22:07:20.45 ID:sBiJH5FV0
追いついた
463名も無き被検体774号+:2012/04/13(金) 00:10:09.98 ID:/NvEQeS90
おい、10秒がなげぇよ。待ち遠しいよ。
464名も無き被検体774号+:2012/04/13(金) 01:17:38.47 ID:XXBCiyAu0
いつもどうり保守
465名も無き被検体774号+:2012/04/13(金) 01:53:32.05 ID:6Lp1Ltv40
こんばんは、長い長い10秒が経過しました



続き、投下しまーす
466名も無き被検体774号+:2012/04/13(金) 01:53:48.74 ID:6Lp1Ltv40
公園の入口まであと100m、敵が路上に居ないためにまだ見えないが
あと数十メートルで公園の入口から風使いの姿が目に入るはずだ
炎と風のために匂いは解らないが、風使いの起こす風の音は未だハッキリと聞こえる
俺たち6人と4匹はひとかたまりになり、更にスピードを上げて走り続ける
俺は、複製召喚の呪文をとなえるべく心の準備をはじめた

最後の民家の前を通り過ぎると、家並みが隠していた中天の太陽が俺たちを照らした
見えた!!!炎に囲まれた風使いが一人立っている!!
靴の裏で地面をこすりながらスピードを殺しながら風使いをにらみ
俺は複製召喚の呪文を口にした


いや、口にしようとした
467名も無き被検体774号+:2012/04/13(金) 01:56:01.80 ID:6Lp1Ltv40

俺が急ブレーキをかけ、体勢を整えようとしていると、真後ろから声が聞こえた

???「黒影呪縛!!!」

なにっ!?どこに居た?教授が見逃すはずが無いのに
いや、構わない、ここまでくれば後は複製を作って逃げるだけだ!
一瞬の間にそう判断した俺は呪文を唱えようとした
しかし、声が全く出ない、俺の口は凍り付いたようにだらしなく開いたまま固まっていた
何だ!?何をされた!?思わず周りの仲間を見渡そうとするが、首も動かなかった
いや、全身、指先から何からピクリとも動かす事ができない!
どうしたっていうんだ!!

妖精「まずい!影使いだ!全員つかまったぞ!!!」

なんてこった!指一本動かせないんじゃ戦う事も逃げる事もできやしない
焦る俺の後ろからのんびりした声が聞こえてきた

???「ふう、いやー、危ないトコだったね風使い、何するつもりだったのかわかんないけど」

風使い「出るのが遅いぞ、影使い、少しキモを冷やした」

影使い「いやあ、だって仕方ないじゃないか、コイツらここまでずっと日向に出てくれなかったからね」

影使い「あ、どうも、自己紹介が遅れたね、僕は影使いというんだ、って君たちの後ろにいるから見えないかな」
468名も無き被検体774号+:2012/04/13(金) 01:57:56.41 ID:6Lp1Ltv40
俺たちは振り向く事もできないまま、彼らの会話を聞いていた
公園の上空には火男がさっき出した火がまだ渦巻いているが
直径1mほどの火球になって動く様子が見えない
影男の魔法は、魔法使いの操作する炎までも呪縛してしまうのだろうか


影使い「いやいや、でも良かったね、敵が僕の影を見破れないタイプで」

影使い「今までのこの地区での活動から、コイツらの中に感知系の魔法を使うヤツが居る事はわかってたけど」

影使い「それが、視覚なのか聴覚なのか、全然違う感覚なのか解ってなかったからね」

風使い「お陰で随分ココに人員を割く事になったからな、とはいえ6人も居るとは、その甲斐があったよ」

影使い「もういいよ、出ておいでよ」

影使いがそう言うと、公園の地面が盛り上がり、中から二人の男女が現れた
一人は前にも見た石男、もう一人は年齢不詳の長い黒髪の女だった

石男「あー、やっぱ外の空気はいいな、こいつら俺たちにも気付いてなかったみてーだな」

風使い「地面の下を探る能力はなかったようだな、さて、どうだ?占い女」

そう呼ばれた黒髪の女は何事かつぶやくと、かぶりを振った

占い女「危険予知の反応は薄くなったわね、1割ってトコ」

影使い「君の占いはどうも振れ幅が大きいからなあー、でもまあ9割安全なら信じていいかな」

占い女「占いとはそういうものよ」
469名も無き被検体774号+:2012/04/13(金) 02:01:04.86 ID:6Lp1Ltv40

影使い「さてさて、どうしようね?コイツらの仲間とか背景とか気になるトコではあるけどねえ」

風使い「だが口を解放すればヤツらは呪文が使える、さっさと殺しておいた方が安全だろうな」

影使い「そうだねえ、6人も仕留めれば僕らの手柄としても充分かなあ」

どんなに力んでも、何をしても、身体は1ミリも動かなかった
呼吸や鼓動だけは勝手に続いているようだし、視覚聴覚は全て正常なのだが
随意筋を動かそうとすると、まるで痺れたように何もできない
くそ、俺はこのままココで殺されるのか・・・

妖精「最後まで希望を失うな!ヤツの術は"黒影呪縛"任意の人間を一切動けなくする強力な術だが」

妖精「代わりに、お前たちの影がはっきりと見えていて、しかも術者は両足を地面につけてなければいけない」

妖精「太陽が隠れるか、ヤツが体勢をくずせばこの呪縛は解ける!!」

そうは言っても、今日は雲一つない晴天で、そして俺たちは誰ひとりとして動けない
影を消す方法も、影使いの体勢をくずす方法も何ひとつあるとは思えない

影使い「しょうがないね、それじゃ風使い、君がやっていいよ、僕はコイツらを呪縛してなきゃいけないからね」

風使い「俺はまだそいつの炎を押さえつけておくために真空の断層を作ってるんだ、石男、お前やれ」

影使い「そうだったね、物質操作系は一度に一つの事しかできないからねえ」

石男「ま、このまんまじゃ俺は今日ただ隠れてただけになっちまうからな、せっかくだからやらせてもらうかね」
470名も無き被検体774号+:2012/04/13(金) 02:05:27.00 ID:6Lp1Ltv40
石男「さて、この女が居るって事は何か防御魔法がかかってんだろうから、少し大技使わないとダメだな」

石男「影使い、ちょっと離れてろ・・・・ってワケにもいかねーか、面倒だが窒息でもさせるかな」

影使い「ははは、風使いのお株を奪っちゃうんだね、でも僕の影を消さないように気を付けてくれよ」

石男「こまけーな、大丈夫だよ、少量の砂でこいつらの鼻と口を塞げば終わりだ」

風使い「なんでもいい、早くしろ」

石男「おう、土砂操作!」

呪文に応えて、公園の土がボコリと持ち上がり空中に浮かび上がった
土塊は6つに分かれ、俺たちの方へとゆっくり漂ってくる
あれが俺たちの顔に張り付けば終わりだ・・・・・
471名も無き被検体774号+:2012/04/13(金) 02:09:57.90 ID:6Lp1Ltv40

バサササササ!!!

俺がいよいよ覚悟を決めようとしたその時、急に辺りが暗くなった
雲?いや、この匂いは鳥だ!!大量の鳥が・・・森女か!!!

影使い「な、なんだ!!!?」

身体が突然自由になった
呪縛をふりほどこうと全身に無茶な力をこめていたため
勢いあまってたたらをふむ
そんな事をやっている間に火男が魔法を唱えた

火男「爆炎放射!!!!」

火男の手元から出た灼熱の炎が石男の操作していた土塊を一気に焼き尽くす
岩石が溶けるほどのすさまじい高温に、肌がチリチリと灼ける

妖精「幻影だ!太陽を遮れ!!!」

そうか!鳥が影を作ってる間に!!!

妄想男「幻影召喚!!!」

俺は上空に大きなUFOの幻影を浮かべた
これでとりあえずは影男に呪縛される事はなくなった
幻影だから風に吹き飛ばされる心配もない
472名も無き被検体774号+:2012/04/13(金) 02:10:24.18 ID:6Lp1Ltv40

影使い「逃がすか!!陰影陥穽!!」

俺たちの足下が急に黒くなったかと思うと、地面の感触が急に無くなった
やばい!落ちる!!

腐女子「鳥獣戯画!!!」

空中でもがく俺の胴を何か白いモノが締め付けた
見ると、巨大なクラゲのような触手のバケモノが俺たち6人と犬たちを捕まえていた
どことなく立体感が無く、ペラペラした見た目だが、感触はちゃんとある

腐女子「触手モノはあまり好みじゃないけど描いておいて良かった」

元の絵がどんなものなのかが激しく気になったが、今はそれどころではない
この中で一番やっかいなのはおそらく影使いだ
他の二人の攻撃は多分ゴス女の防御でどうにでもなるだろう
俺は影使いに攻撃を集中する事にした

妄想男「物質召喚!!」

大量の刃物が影使いの頭上に現れ、重力に従って落下する

影使い「うわわわ!影体変化!!」

刃物の雨が影使いに到達する直前、ヤツの身体が真っ黒に変わり
そのままドロリと溶けて地面と一体化してしまった
やはり厄介な能力だ、姿が見えなくなっただけじゃなく
俺の強化された嗅覚でも何も見つけられない
473名も無き被検体774号+:2012/04/13(金) 02:11:04.07 ID:6Lp1Ltv40

クラゲの化け物は俺たちを少し離れた所に降ろすと
腐女子のスケッチブックに吸い込まれるように消えて行った
俺が着地すると、妖精が耳元で叫んだ

妖精「よし、今だ!複製作れ!!!」

妄想男「あ、そ、そうか!!複製召喚!!!」

召喚する場所は打ち合わせ通り、4匹の犬のそば
虚空から突然、風使いの複製が現れる

森女「犬たち!捕まえて!!」

森女の声に従った4匹の大型犬が複製に殺到し、四肢に噛みついた
突然呼び出されて混乱してるであろう風使いの複製は、声もなく地面に引き倒された

教授「ゴス女くん!!!」

ゴス女「あ、そっか、絶対防御!!!!!」

突如、周囲から音が消えた
いや、厳密には俺たちの呼吸の音や犬に押さえつけられている風使い(複製)の怒号は聞こえるが
公園内で炎や風などが巻き起こしていた大音響が一切きこえなくなった
視覚的にはまだ風使いたちは見えているし、公園も街もそのままなのに
音や匂いは一瞬にして全てが消え去ってしまった
獣力憑依で五感を総合して周りを認識していた俺は
急にモニター越しに映像でも見せられている気分になった
474名も無き被検体774号+:2012/04/13(金) 02:16:41.08 ID:6Lp1Ltv40

教授「よし、腐女子くん、転移だ」

教授の声を聞いて、俺たちは腐女子の周囲に集まる
結界の外では何やら風使いたちが魔法を唱えているようだが
この中にはどんな魔法であろうと届かない

腐女子「行く」

短く言った腐女子がスケッチブックを開くと光が巻き起こり・・・



気付くと、俺たちはいつもの倉庫に居た

ゴス女「やった・・・の?」

森女「は・・・はい、大丈夫みたいです」

森女の愛犬は未だに頑なに風使いの複製を押さえつけている

複製「な、なんだココは、貴様ら!!!」

状況が解っていない複製はひたすら叫び続けている
何度となく呪文を唱えるが、妖精は居ないので魔法は発動しない

腐女子「本番はこれから、複製を拘束して」

妄想男「そうだった、物質召喚!!!」

俺は腐女子に見せられたSM趣味の資料を思い出し、拘束台と猿ぐつわを召喚した
それも、風使いにしっかりと装着された状態で

風使いはまだ呻きながらもがき暴れていたが
俺たちが鎖の長さを調節し、動かせないようにするとやがて大人しくなった
475名も無き被検体774号+:2012/04/13(金) 02:16:59.01 ID:6Lp1Ltv40
今夜はここまでー!おやすみなさいー
476名も無き被検体774号+:2012/04/13(金) 02:24:18.97 ID:Xg5CQExaI
乙!
今日も面白かった
次回もwktk
477名も無き被検体774号+:2012/04/13(金) 02:37:56.80 ID:/bQldV1c0
安定の面白さ

次回も期待してる
478名も無き被検体774号+:2012/04/13(金) 06:04:38.48 ID:gWDOuY4d0
ひきこまれちまった
たのしみにしてるよー
479名も無き被検体774号+:2012/04/13(金) 06:04:58.20 ID:EDGBhhY90
今回もとても面白かったー ありがとー!
読ませるねー 次も楽しみにしてるよ〜
480名も無き被検体774号+:2012/04/13(金) 06:35:25.93 ID:6JEeG/ti0
んんああぁぁ〜。。俺も大人しく観念するぜ!
つーかおもろすぎるよなー。
無理しないで楽しませてくれー!
481名も無き被検体774号+:2012/04/13(金) 16:45:26.27 ID:/VDltPKf0
保守
482名も無き被検体774号+:2012/04/13(金) 17:33:45.59 ID:6Lp1Ltv40
はいみなさんこんばんは、今日は飲みに行くので
その前に少し続きを投下しておきます
多分夜は酔いつぶれてると思うので・・・・・・www


483名も無き被検体774号+:2012/04/13(金) 17:34:55.66 ID:6Lp1Ltv40

複製の用意はできた、あとは腐女子がスケッチするだけだ
腐女子は座り込んでスケッチブックを取り出した
しかし、珍しく少し困惑したような顔でこちらを振り向いた

腐女子「一つ問題が生じた、教授」

教授「なんだね?」

腐女子「スケッチブックのページがもう無い」

火男「なんだそら、新しいの使えばいいじゃねーか」

腐女子「私の魔法は"魔力画帳"をかけたスケッチブックで発動する、他のではダメ」

教授「ふむ・・・転移ポイントをいくつか消すしかないな・・・どれ、見せてくれ」

教授は腐女子のスケッチブックを覗き込むと「うむ、ここはいいんじゃないか?」とか「これは必要だな」とか
ぶつぶつ言いながら付箋をはさんでいった
484名も無き被検体774号+:2012/04/13(金) 17:35:49.37 ID:6Lp1Ltv40

教授「その5ページは要らないだろう、消して良いと思う」

腐女子「わかった・・・白紙還元!」

彼女が魔法を唱えると、ごちゃごちゃと書き込まれていたスケッチブックのページが真っ白に変化した

腐女子「スケッチに入る、複製の残り時間は大丈夫?」

妖精「問題ねーな、あと1時間ぐらいはいけるだろう」

妄想男「あ、うん、大丈夫、1時間ぐらいいけるって」

腐女子「わかった」

教授「さて、みなご苦労だった、腐女子くん以外は皆しばらく休んでくれ」

そういうと、教授は椅子に座って目をつぶった
他の面々もみなかなり疲れたようで、ゴス女などは床にへたり込んでいる
森女も床に座り、犬たちにエサをやって話しかけたりしている

俺自身、身体の底に澱のような疲れがたまっているのを感じ
冷蔵庫から飲み物を出して、椅子に座り込んだ
485名も無き被検体774号+:2012/04/13(金) 17:36:21.83 ID:6Lp1Ltv40

妖精「お疲れだったな、どうなることかと思ったが、無事でよかった」

妄想男「文字通り死ぬかと思ったよ・・・それにしてもさ、今考えると不思議なんだが」

妖精「なんだ?」

妄想男「俺たちは完全に金縛りになってたじゃん?どうして森女は鳥を呼べたんだ?」

妖精「ああ、アレか、森女は鳥に自由に逃げるように指示しただけで、操作を解いてなかったんだよ」

妖精「操作系は、一度操作しちゃえば思考だけで対象をコントロールできるからな」

妄想男「そうだったのか・・・あの時パニクってて何が起きてるのかさっぱりだったよ」

妖精「それは全員そうだったぜ、多少なりとも冷静だったのは教授ぐらいだ」

妖精「あとはみんな耳元で妖精が叱咤激励してたんだぜ」

妄想男「ああ、ありがとう、切り抜けられたのはお前のおかげだもんな」

妖精「ま、お前の命を守るのも、適切に魔法を使えるようにアドバイスするのも俺の仕事さ」

妄想男「うん、でも、ありがとう」

妖精「素直で気持ちわりーな(笑)」

妄想男「疲れてるからなあ、調子が狂ってんだ」
486名も無き被検体774号+:2012/04/13(金) 17:36:38.52 ID:6Lp1Ltv40

妄想男「ところで、あの影使いってさ、どういう魔法が使えるんだ?」

妖精「まあ、影を利用した魔法だな、ちょっと特殊なタイプだ。詳しく知りたいのか?」

妄想男「うん・・・アイツは教授の監視にも引っ掛からないし、今後出会う事があったらきっと厄介だ」

妖精「そうだな、まあレベルが解らんからどの程度かはしらんが、基本的なトコは教えてやるよ」

妄想男「たのむ」

妖精「まず、影使いの基本は、黒影操作っつって、自分の影を自由に操る魔法をかけておく所から始まる」

妖精「そんで、お前らを金縛りにしたのは黒影呪縛っつってな、ニンジャの影縫いみたいなモンだ」

妄想男「ふむふむ」

妖精「これはさっき現場で言ったように、相手の影がくっきり見えてる必要がある」

妖精「その状態で、対象の影に自分の影で触る事で対象を金縛りにできる」
487名も無き被検体774号+:2012/04/13(金) 17:37:15.90 ID:6Lp1Ltv40

妖精「あとは、よく使うのは影の中にモノを出し入れ出来る能力だな」

妖精「お前らが落とされそうになった落とし穴もそういう魔法の一種だ」

妖精「影の中にしまったモノは、どこでもない場所に保管されて、任意に取り出しができる」

妄想男「便利な四次元ポケットみたいなものか」

妖精「ああ、ただもちろん効果時間があるから、時間がすぎれば術者の影の中から勝手にわき出て来る」

妖精「それから、自分が影になる事もできるな、最後に使ってた影体変化ってのがそうだ」

妖精「教授の目を欺いたのもその効果だな、あとコイツは隠れ身の術としちゃかなり優秀でな」

妖精「その最大の利点は、妖精も一緒に影の中にはいっちまうんだ」

妄想男「マジかよ」

妖精「だから、俺たちでも見つける事はできねーのが厄介なところかな」
488名も無き被検体774号+:2012/04/13(金) 17:37:39.10 ID:6Lp1Ltv40

妄想男「攻撃手段とかは?」

妖精「一般的なのは、実影操作ってヤツで、影を立体化して好きに操作する事ができる」

妄想男「ほう」

妖精「ただ、これは基本的に物理的な攻撃になるから、ゴス女の防御で大体防げるハズだ」

妄想男「弱点はないのか?」

妖精「ある、実はお前の魔法とは非常に相性がいい」

妄想男「マジか、どうすればいいんだ?」

妖精「影使いは、影が無ければ何もできない、つまり、影を無くしちまえばいいのさ」

妄想男「どういう事だ・・・?」
489名も無き被検体774号+:2012/04/13(金) 17:37:55.31 ID:6Lp1Ltv40

妖精「例えば、俺が光源だとするだろ?そうすると、お前の後ろに影ができる、それを消すにはどうしたらいい?

妄想男「ええと、後ろにも光源を用意する?」

妖精「そう、ただしそれだと、前後どっちからも光が当たらない空間にやはり影ができるよな」

妄想男「ああ」

妖精「だったら、お前達を取り巻く空間全てを光源にしちまえばいい」

妄想男「そうはいっても、そんな事現実には・・・・・あ、幻影か」

妖精「そう、そこら中の空間をすっぽり覆う光源を幻影で出せば、ヤツは何もできない」

妄想男「でも・・・それじゃまぶしくて目が開けられないんじゃ?」

妖精「まあな、でも、教授や森女がいるだろ」

妄想男「ああそうか、魔法で見たり、匂いや音を頼ればいいのか」

妖精「そういう事、魔法ってのは複数のコンビネーションで色々な可能性があるんだぜ」

妄想男「面白いな・・・・」
490名も無き被検体774号+:2012/04/13(金) 17:38:14.02 ID:6Lp1Ltv40
というわけで、この辺で

皆様良い週末をー
491名も無き被検体774号+:2012/04/13(金) 17:43:10.99 ID:WTlPrA30O
乙!
飲み会楽しんで下さい
492名も無き被検体774号+:2012/04/13(金) 18:15:24.68 ID:9HIkX6Lji
いい飲み会をー
493名も無き被検体774号+:2012/04/13(金) 18:45:46.90 ID:oHzKC2KA0
おいついた
おもしろすぎw
494 忍法帖【Lv=18,xxxPT】 :2012/04/13(金) 20:38:38.19 ID:cnGNwSW60
スケッチブックの画像消去がなにかのフラグでないことをいのる。
495名も無き被検体774号+:2012/04/13(金) 23:05:21.92 ID:Xg5CQExaI
書籍化希望
496名も無き被検体774号+:2012/04/14(土) 04:34:28.92 ID:HX9iOQ+P0
まじおもれえ。
魔法使いになりたくなった。俺の童貞返せ!
497名も無き被検体774号+:2012/04/14(土) 12:00:14.48 ID:4GAKQMY80
>>496
返せってお前レイプでもされたのかよ・・・
498名も無き被検体774号+:2012/04/14(土) 12:20:27.25 ID:HiTYfYCCO
>>496
後二年で魔法使いの資格が得られる俺に隙はないぜ!
(´Д`)アハハハハハ
499 忍法帖【Lv=31,xxxPT】 :2012/04/14(土) 12:38:56.22 ID:XZ0a9Rr00
>>498
女子からの好きは無いのでござるか
500名も無き被検体774号+:2012/04/14(土) 15:22:11.90 ID:LWmxmRJ7I
>>499
だれうま
501名も無き被検体774号+:2012/04/14(土) 18:46:42.27 ID:eV+fGIhs0
書籍化希望
502名も無き被検体774号+:2012/04/14(土) 21:44:30.62 ID:Jh1cX0QXO
ちょっとしたラノベ読んでる気分だ
毎晩楽しみ
503名も無き被検体774号+:2012/04/14(土) 23:17:53.51 ID:2Jzb8Q9w0
発想が素晴らしすぎる
504 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 :2012/04/14(土) 23:30:11.00 ID:DpDwrht2i
ここまで才能ある>>1も珍しい。
作家になったらいいと思う。
505名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 00:53:01.54 ID:3CBbJi770
支援
506名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 02:35:35.26 ID:3CBbJi770
今日は来ないのか..
507名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 10:42:16.74 ID:E5bYN/RtO
この>>1のストーリーなら
書籍化<漫画化<映画化

映画化で難しいのはイケメン&美女は使うと色々突っ込みがきそうな事か
508名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 11:11:00.86 ID:TSOUOgCcO
やらずの三十路で魔法使いって設定が一般に通じるかどうかww
509名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 19:16:58.56 ID:PoulMoSL0
おはようございます、昨日は二日酔い→急な仕事のコンボで書けませんでした、すみませぬ



そんなワケで今日も少しずつ投下していきます
510名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 19:17:16.04 ID:PoulMoSL0

腐女子がスケッチを始めて10分ほど経った時、教授が口を開いた

教授「皆、疲れていると思うが、聞いてもらいたい」

ゴス女「どしたの?」

教授「先ほどから風使いの動向を追っていたのだが、彼らがタクシーに乗った」

教授「まだ離れているので確証は無いが、この倉庫の方角に向かっている」

森女「まさか!ココは誰にも・・・・」

教授「そう、そのはずだが、一つ可能性がある、占い女の魔法でココを割り出されるという事はありうる」

火男「偶然って事は無いのかよ?」

教授「もちろんその可能性もある、ただ、私が把握している風使いの住居、職場とおぼしき場所はどれも方向が違う」

妄想男「アジトに帰るだけ、という事も有り得ますよね?」

教授「ああ、それも否定できないが、私が個人追跡で風使いを追っていた一週間、彼はそういった場所に行く事はなかった」

教授「もしかしたら彼らはそういう集合場所は持っていないのではないかと私は考えている」

511名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 19:21:35.21 ID:uvIaeWr+0
きたー
おかえり
512名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 19:25:19.16 ID:PoulMoSL0

森女「それで・・・どうしましょう?」

教授「取り急ぎ万が一の場合の対応策を考える。もし真っ直ぐここを目指したとしたら10分ほどで到着する」

教授「そういうわけだから、まずは心の準備をしておいてくれ、それから、魔力の方は問題ないかね?」

妄想男「あ・・・俺まだ自分でわからないんです・・・・妖精、どうだ?」

妖精「まあ、お前別に大した事した訳でもないからな、心配するほど減ってねーよ」

確かに、気分的には激闘だったが、よく考えてみれば実のところ影使いに拘束されていた時間がほとんどだから
魔法を使った回数は実際たいした事はない。他のメンバーも心配する必要は無いようだった

教授「さて、腐女子くんはあと20分は動けない、どうしたものかな」

森女「あの・・・一旦ここは逃げた方がいいんじゃないでしょうか?どこか違う所に移ってからもう一度"心象描写"を使ったら

・・・」

教授「ふむ、それはそれで一つの手ではあるが、しかし転移先にあまり良い場所が無い」

教授「腐女子くんのスケッチブックにある転移先はほとんどが君たちの家か、どこかの路上だ。スケッチの続きをするにはやや

不向きだな」

教授「まあ、最悪の場合はスケッチを諦めて全員で転移で逃げる、という選択肢もありうるが」

教授「ただ、今回の件で我々の能力が一部敵に知られてしまった事を考えると、今後のリスクはかなり高まったと言える」

教授「だから、出来るだけ腐女子くんの"心象描写"は成功させておきたい、攻めるにせよ逃げるにせよ情報は重要だ」

513名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 19:32:28.10 ID:PoulMoSL0

火男「だったら、むしろ先手打って攻めて出るってのはどーよ?ココがバレる前に10分ぐらい足止めすりゃあいんだろ?」

教授「ふむ、しかし、相手がタクシーに乗っている間は不可能だな、一般人を巻き込むのはご法度だ」

火男「じゃあ降りたトコを奇襲って事でどーだい」

教授「彼らがタクシーを降りるのは、おそらくこの倉庫の目の前だと思うよ」

火男「ちっ、そりゃそうか」

妄想男「それじゃ、こういうのはどうでしょう?敵が来た時にもぬけの殻に見せかける、っていうのは」

教授「ふむ、それは幻影を使うのかね?」

妄想男「幻影だと、風使いに感知されてしまうので、何かハリボテのような物でも出して、その中に隠れれば・・・・」

教授「もしも敵が魔法で"我々がここに居る"事を確信していた場合、彼らは隠れられそうな場所を片っ端から探すのではないか

な?」

教授「倉庫のド真ん中に我々全員が隠れられるような大きさの何かがあったとしたら、敵はそこを見逃すとは思えないな」

妄想男「それは・・・・・確かにそうかも知れません・・・」

教授「いや、だが着眼点は悪くないな、とにかく敵を迷わせて10分という時間を稼げばよい」

教授「つまりだ・・・・・・」
514名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 19:42:29.41 ID:PoulMoSL0

約10分後、教授の睨んだ通り、彼らは倉庫の前にたどり着いた
俺たちは打ち合わせ通りに配置に付く
彼らは少し離れた場所でタクシーを降り、ここまでは歩いてきたようだ

石男「な、なんの騒ぎだコレは!?」

風使い「ちっ、厄介だな、このタイミングで警察か・・・」

倉庫の前には、大量のネズミがうろちょろと走り回り
慌てふためいた警官がパトカーで応援を呼んでいる
赤色灯が煌々と瞬き、周囲には野次馬の壁まで出来上がっている

影使い「うーん、これは何か狙ってるよねー、時間稼ぎなのかな?」

風使い「わからんな、おい、占い女、ヤツらは中に居るのか?」

占い女「ココに居る可能性は7割って所ね」

影使い「それはまた何とも言い難い確率だねえ」

占い女「ただし、範囲を半径100mに広げると9割まで確率は跳ね上がるわ、倉庫の中ではないのかもしれないわね」
515名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 20:03:20.52 ID:PoulMoSL0

石男「どうすんだコレ、一旦出直すか?」

風使い「む・・・・・そうだな、とにかくこんなに人が居たのでは何もできん、裏から回るぞ」

影使い「そうだね、どうする?僕の魔法で行くかい?」

風使い「いや、お前の弱点を敵が知っている可能性もある、ここは石男に頼む」

石男「あいよ、じゃあとりあえずそこの角曲がって人の目の無い所で地下に潜ろうぜ」

彼らは倉庫の正面を離れ、一度ブロックの角をまがろうとしている
ここまでは完全に教授の読み通りだ

教授「よし、予定通りだ。さすが日本の警察は優秀だね、110番からちゃんと5分でやってきてくれる」

火男「でなきゃただの税金泥棒だぜあんなの、そんじゃ次は俺らの番だな、行くぞ」

妄想男「は、はい」

ゴス女「はーい、あーあ、やだなあ・・・」

火男「贅沢言うんじゃねーよ、俺だって好き好んで行くわけじゃねーんだ」

教授「よろしく頼むよ、排気の出口についてはくれぐれも慎重にね」

火男「あいよ、多分かなりの高温になるからな、ちゃんと気を付けるさ」
516名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 20:07:15.95 ID:Semlrk360
いい流れのところすまんが"心象描写"は写真をスケッチじゃだめなのか?
517名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 20:13:00.87 ID:PoulMoSL0
火男「さて、こんなトコだな、さすがにこの温度でこれだけの範囲やると疲れるな」

ゴス女「魔力は平気なの?アンタウチのフォワードなんだから、肝心な時に息切れとかカンベンしてよね」

火男「まあ、まだなんとかなんだろ、俺も昨日今日に魔法使いになったわけじゃないからな」

ゴス女「さて、そんじゃ次はキミだよ、さっさとやってこのクサいトコから帰ろ!」

妄想男「ハナが利く事がこんなに辛いと思いませんでしたよ・・・では行きます、物質召喚!!!」

火男「おおー、なかなか壮観だな、コレ、ちゃんとぐるっと行ってんのか?」

妄想男「はい、大丈夫・・・なハズです」

火男「いまいち頼りねーな、ま、とりあえず一応は任務完了だ、戻るべよ」

ゴス女「もうさっさと行こう、熱いし臭いし・・・もうサイアク」

俺たちはたった数分の作業ですっかり疲れ果て、倉庫へと戻った
教授いわく、敵は引き続き予定通りの行動を取っているようだ
518名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 20:14:16.70 ID:PoulMoSL0
>>516
心象描写は、人間を対象とする魔法なので対象物が目視できないとダメ、という設定です
写真見てスケッチするだけで心が読める、とかだとちょっと強力すぎるかなーって
519名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 20:19:59.44 ID:Semlrk360
>>518
なるほど
姿だけなら幻影召喚とかでも良くなっちゃうしな
520名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 20:20:11.11 ID:9wbkdWcq0
キテターーー
521名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 20:26:16.55 ID:FuRoOVOk0
待ってました!!
522名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 20:32:32.03 ID:PoulMoSL0

石男「む、なんだこりゃ?」

風使い「なんだ、どうした?」

石男「見ろコレ、鉄の壁だ、金属は俺の魔法じゃ操作できねえ」

風使い「なんでそんなモノが地下に埋まってる・・・ああそうか、やつらの中に召喚系が一人居たな」

影使い「どうやったのか解らないけど、地下に急遽防壁をはりめぐらせたってワケだね」

石男「どうする、どこまで続いているかわからねーが、とにかく上下か左右に穴を広げてみるか?」

風使い「そうだな・・・影使い、お前の魔法でなんとかならんか?」

影使い「うーん、これだけ大きいモノは僕の影に放り込む事も出来ないしねえ」

影使い「ここから平面が続いていれば僕の魔法で進めるんだけどね、どうだい風使い」

風使い「・・・・いや、ダメだな、ここの空気は倉庫までは続いていないようだ」

石男「しょうがねえ、迂回するしかねーだろ」

523名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 20:49:37.57 ID:2GITv+nw0
敵キャラにも過去設定があるの?すごく気になる
524名も無き被検体774号+:2012/04/16(月) 01:21:40.94 ID:cEb0MLXQ0
525名も無き被検体774号+:2012/04/16(月) 01:28:27.13 ID:m/bHoPdT0
面白い 支援
526名も無き被検体774号+:2012/04/16(月) 07:04:44.32 ID:Xey00Ekz0
全力で保守する
527名も無き被検体774号+:2012/04/16(月) 12:28:21.53 ID:i3L02lLAi
8時間ぐらいがめやすかなぁ
528名も無き被検体774号+:2012/04/16(月) 13:53:32.06 ID:sUJZsrEK0
下がってんぞ
529 忍法帖【Lv=33,xxxPT】 :2012/04/16(月) 16:42:25.07 ID:i5QHRjLBi
ほーしゅ、ほーしゅ、ほしゅ
530名も無き被検体774号+:2012/04/16(月) 18:35:42.49 ID:DdU/YR7BO
続きが楽しみ
531名も無き被検体774号+:2012/04/16(月) 18:49:21.37 ID:3GvOAnG+0
おもしろい
532名も無き被検体774号+:2012/04/16(月) 22:19:18.20 ID:5yXdBP1X0
かなり面白いww
533名も無き被検体774号+:2012/04/16(月) 22:43:40.90 ID:eik3qxmY0
支援
534名も無き被検体774号+:2012/04/17(火) 01:08:45.36 ID:SvWddPsb0
今日はくるかなー
535名も無き被検体774号+:2012/04/17(火) 01:35:39.28 ID:Do+Um3Je0
スレが埋まるだろーが
時間考えろや
536名も無き被検体774号+:2012/04/17(火) 06:03:52.09 ID:HA6Y5KAc0
お仕事お疲れ様
保守がてら
537名も無き被検体774号+:2012/04/17(火) 06:34:21.56 ID:I5ffeo2Y0
he
538名も無き被検体774号+:2012/04/17(火) 07:08:43.68 ID:eNxHyoLE0
was
539名も無き被検体774号+:2012/04/17(火) 10:42:05.18 ID:QhfbHRCmi
very
540名も無き被検体774号+:2012/04/17(火) 14:23:23.34 ID:SvWddPsb0
virginity
541名も無き被検体774号+:2012/04/17(火) 15:08:23.82 ID:49AUPcB+0
やっべ
おいつちった

C
542名も無き被検体774号+:2012/04/17(火) 18:25:40.69 ID:YhqXwNYli
543名も無き被検体774号+:2012/04/17(火) 19:53:02.77 ID:i5fhryFpO
ほしゅちて!チュ!志帆。
544名も無き被検体774号+:2012/04/17(火) 22:08:46.85 ID:HA6Y5KAc0
今日はくるかな?
545名も無き被検体774号+:2012/04/17(火) 23:22:07.48 ID:wtdvc9zFO
待ってるよー
546名も無き被検体774号+:2012/04/18(水) 01:29:58.27 ID:e812whFW0
今日はこないかな?
547名も無き被検体774号+:2012/04/18(水) 04:10:16.22 ID:3X6y0bNo0
548名も無き被検体774号+:2012/04/18(水) 04:56:01.50 ID:8yAF4D6Y0
初歩的な魔法を教えてやろう。
「無限精子」
この魔法を使えば賢者タイムに陥ることなくイキ続けることができる。
これでおまえの魔法使い生活が捗るな。
549名も無き被検体774号+:2012/04/18(水) 10:45:52.09 ID:3X6y0bNo0
550名も無き被検体774号+:2012/04/18(水) 11:08:24.58 ID:hTg2j8u+0
551名も無き被検体774号+:2012/04/18(水) 11:50:14.59 ID:3hVvwjI00
すみません、>>1です、ちょっとまた忙しくなってました・・・
今夜は戻ってまいります
待ってくれてるみなさん、すみませんー
552名も無き被検体774号+:2012/04/18(水) 12:28:45.39 ID:tvJbsJea0
>>551
無理しなくていいよー 時間のある時で。
気長にゆっくり待ってます
553名も無き被検体774号+:2012/04/18(水) 13:15:17.43 ID:jtNlxBL7i
何これ面白すぎる
スレタイのせいでスルーしていたw
554名も無き被検体774号+:2012/04/18(水) 13:24:02.03 ID:3X6y0bNo0
下げんなー
555名も無き被検体774号+:2012/04/18(水) 17:41:25.47 ID:U5ald6Sr0
期待
556名も無き被検体774号+:2012/04/18(水) 17:49:01.00 ID:ZLjqQ+1Li
超絶に期待
557名も無き被検体774号+:2012/04/18(水) 21:16:52.59 ID:3X6y0bNo0
558名も無き被検体774号+:2012/04/18(水) 23:23:16.25 ID:U5ald6Sr0
今日は戻ってこないのだろうか

保守
559名も無き被検体774号+:2012/04/19(木) 02:08:33.57 ID:lN6fuDQo0
560名も無き被検体774号+:2012/04/19(木) 03:22:21.29 ID:YndnhW5r0
来ないかー

まぁ無理はせんで
561名も無き被検体774号+:2012/04/19(木) 03:49:21.28 ID:O6q36RcyO
保守
562名も無き被検体774号+:2012/04/19(木) 07:55:46.71 ID:duuti/tvi
仕事頑張ってー
563名も無き被検体774号+:2012/04/19(木) 08:08:35.68 ID:l/HXxa/f0
いやーおもろいな
漫画化して欲しい
564名も無き被検体774号+:2012/04/19(木) 08:10:11.49 ID:3CDyPrlt0
劣化キメラアント編って感じだな
565名も無き被検体774号+:2012/04/19(木) 13:00:04.64 ID:6ovG+xUB0
俺、獣力憑依って動物に変身するんだとおもってた
犬が物使ったりできなくね?って…
でも、人間そのままの形で、能力だけが上がるってことでおけ?
566名も無き被検体774号+:2012/04/19(木) 14:50:25.98 ID:YndnhW5r0
567名も無き被検体774号+:2012/04/19(木) 17:56:48.29 ID:Qidhuj4+0
568名も無き被検体774号+:2012/04/19(木) 17:59:08.18 ID:Kix9+AbG0
569名も無き被検体774号+:2012/04/19(木) 18:07:00.08 ID:hVdnmqAr0
570名も無き被検体774号+:2012/04/19(木) 18:39:30.49 ID:uoK4xMNe0
571 忍法帖【Lv=36,xxxPT】 :2012/04/19(木) 19:02:49.84 ID:7b4W2KSdi
572名も無き被検体774号+:2012/04/19(木) 19:19:54.31 ID:46mSVb8pO
獣力憑依だから獣の力(能力や感覚)が人間に憑依だと思う
見た目が変わるなら獣力憑依じゃなくて獣化とか変身で別系統でしょ
573名も無き被検体774号+:2012/04/19(木) 22:43:22.65 ID:ecT1V3YMi
574名も無き被検体774号+:2012/04/20(金) 00:33:39.82 ID:X8JFrRDa0
今日は来るかな
575名も無き被検体774号+:2012/04/20(金) 01:15:11.91 ID:Q26esksx0
こんばんは、なんだかお久しぶりになってしまいました
すみません、間があいちゃって

久々の続き投下でございます
576名も無き被検体774号+:2012/04/20(金) 01:21:26.17 ID:UxQBW+Re0
まってた!

でも、もうねるので明日読ましてもらいます〜
577名も無き被検体774号+:2012/04/20(金) 01:41:51.38 ID:0aKBm+7f0
wktk
578名も無き被検体774号+:2012/04/20(金) 01:44:45.02 ID:Q26esksx0
>>522の続き



そして、地下から轟音が響き渡った
地鳴りが収まると、外では野次馬や警官が騒ぐ声が聞こえる

教授「どうやら上手く行ったようだな、外には被害は出ていない」

教授「ま、向こうも風使いが居るからダメージは大して無いだろうが、しばらくは動けまい」

教授の立てた作戦というのはこういうものだった
まず、警察を呼んで、彼らが来たときにそなえて地上に人を集めておく
これによって敵の侵入ルートは、地下か上空、もしくは影使いの能力で来るかに絞られる
上空や影で来た場合は、俺の魔法をつかって、敵を警察の目にさらす事で時間稼ぎは達成できる

地下から来る場合は、俺が鉄の壁を作って敵の侵入を阻む必要があった
そこで、まず火男が敵の侵入ルートまで穴を掘り、俺がそこに鉄板を召喚して道をふさいだ
敵を下水道本管まで誘導するように鉄板を敷設したあと、俺たちは倉庫に戻り待機
そして、敵が下水道本管に侵入した所を見計らって、下水道内に撒かれたガソリンに火男が着火した、というわけだ
579名も無き被検体774号+:2012/04/20(金) 01:51:59.09 ID:Q26esksx0

教授「さて、腐女子くん、あとどのぐらいかね?」

腐女子「あと5分」

教授「ではその間、警戒にあたるとしよう、みな、もう少しだ」

火男「そんで、相手の様子はどーよ?」

教授「暗いのとそこら中に飛び散った汚水であまりよく見えないな・・・」

教授「だが、風使いを見ようとすると下水が見えるということは、まだ下に居るようだな」

森女「まだ見えませんか・・・私のネズミもまだ熱くて近寄れません」

教授「そうか、とりあえず外のネズミ達はもう解放して良いと思う」

教授「もうマンホールや下水口から人を遠ざけておく必要も無いしね」

ゴス女「でもアイツらどうしたのかな、まさか死んじゃ居ないだろうけど、諦めたかな」

教授「風使いが真空で火を防いでいたようだよ、その後は業火に撒かれて見えなくなってしまったが」

教授「だが、火が収まってもそこらじゅう高温の汚水や燃え残りの火で埋まっているからね」

教授「しばらくは動けないんじゃないかな

影使い「それは甘いんじゃないかなあ」

一同「!!???」
580名も無き被検体774号+:2012/04/20(金) 01:57:43.69 ID:Q26esksx0
影使い「いやいや、やるもんだね君たち、占い女が気付かなかったら危ない所だったよ」

火男「てめぇ!!どこにいやがる!?」

影使い「まあ落ち着きなよ、とりあえず僕らも無傷っていうワケにはいかなくてね」

教授「そうか、キミは影になって移動すれば高温だろうが関係なく動けるというワケか」

影使い「そうそう、火が燃えてくれたお陰で、影がちゃんと作れたからね」

俺は影使いの姿を探したが、どこにも見あたらない、多分まだ影の状態で居るんだろう
今妖精に教わったフラッシュを使えばヤツの姿をいぶり出せる

妄想男「幻影・・・」

影使い「おっと、待った、それはやめて欲しいなあ、僕はココだよ」

影使いの言葉と同時に、声が急に方向性を持って聞こえた
声のする方を振り向くと・・・

影使い「とりあえず、動かない方がいいなあ」

腐女子の傍らに、拳銃を持った影使いが居た
彼女の頭に銃口を突きつけて
581名も無き被検体774号+:2012/04/20(金) 02:06:11.45 ID:Q26esksx0

火男「てめぇ!!!!」

影使い「君たちが、風使いのニセモノとこの女の子を使って何をしようとしていたのか知らないけど」

影使い「一旦ストップしてもらおうかなー」

教授「どこからそんなモノを?」

影使い「そりゃあ、外の警官からに決まってるじゃないか、僕の影はスリにはピッタリなのさ」

影使い「おっと、ゴス女くん、君もじっとしていてくれよ」

影使い「君の魔法でなら銃弾を防ぐぐらい朝飯前だろうけど、多分僕の人差し指の方が早いと思うんだ」

影使い「なんなら試してみてもいいけどね」

ゴス女「・・・・・わかったわよ・・・」

影使い「ああ、腐女子さんだっけ?君もちょっとスケッチブックから手を離してもらえるかなあ」

影使い「君の魔法は僕もよく解ってないんでね、そうそう、閉じたままで床に置いてくれたらいいよ」

腐女子は無表情のまま、スケッチブックを床に置いた
銃口を突きつけられているというのに、態度はいつもと変わらない
肝が座っているのか、それとも、あまりの事に混乱しているのか・・・
582名も無き被検体774号+:2012/04/20(金) 02:16:56.19 ID:Q26esksx0
教授「それで、君は何をしに来たのかね?何か話があるのかな?」

影使い「お?どうしてそう思うんだい?単に残りの三人が君たちを殺しにくるまでの時間稼ぎかもしれないよ?」

教授「それならばわざわざ自分から声をかける必要は無かろう」

教授「不意打ちで腐女子くんを殺すなり、拉致するなりして逃げれば済む事だ」

影使い「まあね、でも、時間稼ぎってのは本当なんだよ」

教授「つまり、話はあるが、その交渉相手は君ではないという事だね」

影使い「そう、僕は単にそれまでに君たちが逃げてしまわないように引き留めに来ただけさ」

影使い「さすがだね、教授、伊達にトシは食ってないみたいだよ、なあ風使い」

そういうと、俺たちの真ん中から声が聞こえた
いや、真ん中の地点の床下から、というべきか

風使い「ああ、半年以上も我々を出し抜いてこの支部を維持していただけの事はある」

ひゅごぉっ!!!!

風の音がして、床にあった排水溝のフタが弾け飛んだ
そして、その後から風使いが姿を現した
583名も無き被検体774号+:2012/04/20(金) 02:33:57.41 ID:Q26esksx0
影使い「遅かったね、風使い、ケガは大丈夫かい?」

風使い「ああ、一応な」

見ると、風使いの腕は痛々しい火傷に覆われていた

風使い「真空で炎と熱は防げたが、飛んでくる熱水は防ぎきれなかったのでな」

教授「なるほど、それは悪い事をしたね、別に傷つけるつもりはなかったのだがね」

風使い「ふん、それは随分人道的だな、我々は貴様らの命を奪おうとしていたというのにな」

教授「私たちは文明人なのでね、ハムラビ法典に従って暮らしているわけではないのだよ」

影使い「さすがだねえ、素晴らしいよ、やっぱり人間は知的じゃなきゃね」

教授「それで、私たちに話があると聞いたが、それは君から話してくれるのかな?風使いくん」

風使い「そうだ」

教授「また一体どういう風の吹き回しなのかな?私たちはいつも問答無用で命を狙われていたのだが」

風使い「貴様らの実力を認めたからな、話し合う必要があると思った」

教授「ほう、すると、さしずめ用件は君たちの仲間になれ、という事かな?」

風使い「・・・・何故わかった」

一同「!!???」
584名も無き被検体774号+:2012/04/20(金) 02:41:14.70 ID:MZILNEix0
見てるよーwktk
585名も無き被検体774号+:2012/04/20(金) 02:44:13.60 ID:Q26esksx0

教授「人質まで取っているわりに、態度が紳士的だからね」

教授「かといって、君たちの今までのやり口を考えれば休戦なんて提案が出てくるとも思えないのでね」

風使い「・・・今までこの地区で我々が苦労してきた理由がよくわかったよ、さすがだ」

風使い「改めて、言わせてもらおう、貴様ら、我々の仲間にならんか?」

火男「てめぇ、一体どういうつもりだ!?」

ゴス女「そうだよ!今までこれだけずっと命を狙っておいて何いってんの!?」

風使い「それが我々の使命だからな、別に水に流してくれとは言わない、だがこれは必要な事なのだ」

教授「使命か、便利な言葉だな、自らの行動の責任を負わなくて済む」

風使い「なんだと!?」

教授「いや、失礼、続けてくれたまえ、まだ話は終わりじゃないだろう?」
586名も無き被検体774号+:2012/04/20(金) 02:51:06.47 ID:Q26esksx0
風使い「・・・・いいだろう、そう、我々はこの世界から魔法使いを根絶する事を目標として動いている」

教授「ほう、それはまた何故かね?」

風使い「それはまだ言えん、だが、これは世界を救うために必要な事だ」

教授「世界とはまた大きく出たね、だが、世界を救うというなら別に誰に恥じる事もない立派な目標だ」

教授「もしかして理由が得心いくものならば、我々とて納得して協力するかもしれない」

教授「なのに何故その理由を秘密にするのか、それが知りたいな」

風使い「それは、私がそれを説明する事は出来ないからだ」

教授「ほう?説明できない理由はあるのかな?」

風使い「これ以上は言えん」

教授「ふむ・・・・・ではそれはいいとしよう、それで君たちの組織に加わったなら、私たちはどうなるのかな?」
587 忍法帖【Lv=7,xxxP】 :2012/04/20(金) 03:03:12.17 ID:x5Xzdqyj0
おっ!続きや(^_^)たのしみにいつも見てる( ´ ▽ ` )ノ
588名も無き被検体774号+:2012/04/20(金) 03:04:18.98 ID:Q26esksx0

風使い「まず、最初に我々の・・・そうだな、上司としておこう、彼と会ってもらう」

風使い「そして、その後しばらくは研修を受けてもらい、そしてその後どこかに配属という事になるだろう」

教授「ほう、それにあたって、私たちの生活はどうなるのかな?」

教授「私たちは当然ながらいい年をした社会人だ、みな、仕事や立場がある」

風使い「日常生活については支障がないよう取りはからわれる」

風使い「配属や任務も、居住地や仕事を勘案して決定されるだろう」

風使い「また、転職や就職、転居を望む者が居ればそれも善処される」

教授「それは随分と良いハナシだな、福利厚生はバッチリというわけだ」

風使い「ああ、また当然ながら魔法使いの能力を研鑽するにあたってのバックアップも万全だ」

教授「ふむ、しかし、やはり君たちを見れば解るが、時には命がけの任務になる」

教授「報酬は存在するのかね?」

風使い「詳しい事は言えんが、ただ働きというわけではない」

風使い「ただし、基本的には世界を救う事が目的であって、我々は営利団体ではない」

風使い「だから、当然ながら莫大な報酬という物を期待されても困る」
589名も無き被検体774号+:2012/04/20(金) 03:15:18.39 ID:Q26esksx0

教授「ふむ、つまり理念に共感した者だけが所属できるというわけだね」

風使い「そういう事だ、金目当てで働くような俗物には用は無い」

教授「しかし、その理念は今は聞かせてもらえないわけだ、という事は君の上司から説明があるのかな?」

風使い「ああ、最初の研修でそれについてはしっかりとたたき込まれる」

教授「すると、もしもその理念を聞いた上で、意見を異にした場合はどうなるのかね?」

風使い「その場合、去る時に魔力を放棄してもらう、もう一つ選択肢はあるが、それについては言うまでもなかろう」

教授「そうだったな、魔法使いの根絶が君たちの目的だったね」

風使い「さて、もうそろそろ良いだろう、問答には飽きた、そろそろ答えが聞きたい」

教授「まあ、概ね答えは出た。だが最後にもう一つだけ質問してもいいかね?」

風使い「なんだ?まだあるのか?」

教授「ああ、カンタンな事だ」

風使い「いいだろう、早くしろ」

教授「君たちは、なぜそんなに簡単に殺人を犯す?」

風使い「なっ!?」
590名も無き被検体774号+:2012/04/20(金) 03:29:34.04 ID:Q26esksx0

教授の質問に、それまで尊大で余裕綽々だった風使いが目に見えて狼狽した

教授「私たちのように、現代の日本で生まれ育った者は殺人に対して大きな禁忌がある」

教授「君たちは、当然ながら日本人のようだ。何故そのタブーを軽々と乗り越える事ができたのかね?」

教授「それも、私たちのように追いつめられて仕方なく、ではない、自ら進んで殺人を犯すために日々任務についている」

教授「もちろん、日本人だって紛争地域などに暮らせば、ほどなく銃を取り他人を殺す事を躊躇わなくなるかもしれない」

教授「しかし、それは生活の場が戦場だからだ、君たちはこの平和な日本に住んでいる」

教授「しかも、身にまとう雰囲気は決して殺人者のそれではない」

教授「にも関わらず、私が今まで何度となく見た君たちの襲撃シーンにおいて」

教授「君たちは、躊躇も歓喜も罪悪感もなく、ただ当然の事をするかのように殺人を犯す」

教授「そのような心境に至った理由は何なのか、教えてもらえないだろうか?」

風使い「・・・・・・・・・・・」
591名も無き被検体774号+:2012/04/20(金) 03:46:29.11 ID:Q26esksx0
風使いは、それまでの雄弁がウソのように黙り込み
顔を歪めて苦悶の表情を浮かべていた
たたみかけるように教授が言う

教授「私たちとしても、妖精の法はいざ知らず、この日本の法律を今後大々的に破る事になるわけだ」

教授「まあ、自身でそれをしないにしても、少なくとも荷担する事になる」

教授「だとしたら、その動機については知っておきたいと思うのは当然ではないかな?」

風使い「それは・・・・・・・」

言いよどむ風使いの言葉を、影使いが遮った

影使い「もういいんじゃないかな、やっぱりこの人達はさっさと殺して・・・」

風使い「黙れっ!!!!この件の責任者は私だ!余計な口を出すな!!」

影使い「そうかい?じゃ、せいぜい頑張って説得するんだねえ」

風使い「教授、貴様の疑問はもっともだ、だが・・・・」

一瞬逡巡した後、風使いは意を決したように言い放った

風使い「だが、今は言えん!その内貴様らにもわかるだろう」

風使い「さあ、質問は終わりだ!答えを聞こう!」
592名も無き被検体774号+:2012/04/20(金) 05:16:47.77 ID:Q26esksx0

教授「そうだな、だがその前に内部の意思確認をしておこう」

教授「皆、聞いていたと思うが、この誘いについてはそれぞれ意見もあるだろう」

教授「しかし、これについては私に一任してもらいたい」

森女「・・・・理由を聞かせてもらえますか?」

教授「我々はお互いに家や職場、能力など、お互いの事をよくしっている」

教授「もしこの誘いに対して我々が分裂した場合、残留した者は様々な個人情報を握った敵に狙われる事になる」

教授「物事に絶対は無いが、おそらく勝利はおぼつかないだろう」

教授「ゆえに、乗るにせよ断るにせよ、今まだ我々が同胞でえある以上は、全員で同じ結論を出すべきだ」

教授「本当は、我々だけで話し合って結論を出すべき事柄だが、今彼らがそれを許してくれるとも思えない」

教授「彼らから誘いをかけられる、というのは我々としても"想定外の事態"だ」

教授「そういった事態に対して自分がどう動くべきなのか、少し考えてみてもらいたい」
593名も無き被検体774号+:2012/04/20(金) 05:58:51.98 ID:UWns/pdb0
きたー
いつもありがと!
594名も無き被検体774号+:2012/04/20(金) 06:28:49.66 ID:XsklC48b0
1さん天才だな
595名も無き被検体774号+:2012/04/20(金) 07:09:08.00 ID:Q26esksx0

何を言っているんだろう、この人は・・・
こんな事を考えても統一された答えが出るハズがない
俺は、殺人者の群れに荷担するなんてまっぴらゴメンだ
だけど腐女子の命、そして自分の命の事を考えれば、言下に断るというわけにも行かない
何か手があるというならともかく、腐女子の頭に銃口が突きつけられたこの場で、適切な解答があるというのか?

想定外な事態にもほどがある、俺は混乱しかけた頭で考えた
いや・・・・想定外の事態!?

妄想男「!!」

俺は思わず妖精を振り返った

妖精「バカ、慌てて振り向くんじゃねーよ、気付かれたらどうすんだ」

やはりコイツは何か手を考えているのか?
それともこっそり教授から何か?

妖精「教授から伝言だ"この話には裏がある、人として生きるなら乗るな"だそうだ」

妖精「それからもう一つ、俺が合図したら、工場内全域にフラッシュをかませ」
596名も無き被検体774号+:2012/04/20(金) 07:16:34.54 ID:Q26esksx0

どういう意味だろう・・・しかし、やはり教授は何か考えているらしい
俺だってこいつらに荷担するのはイヤだ、何か作戦があるならばそれに賭けてみたい
解った、と言う意思表示のために、俺はうなずいた
それにしても、教授はどうやって妖精に伝言を伝えたんだろう・・・

妖精「オーケー、じゃあ油断すんなよ、あと、腑に落ちない顔をしてるがな」

妖精「お前と違って、教授はちゃんと文章を頭の中で浮かべて妖精と意思疎通が出来るんだ」

妖精「だから、密談し放題ってワケさ。ま、敵もある程度想定してるかもしれないけど」

妖精「あんだけ喋りながら、裏で作戦を練って妖精に伝えてるとは思わないだろ」

確かに・・・あれだけ能弁に、それも敵の意図をさぐりながら会話をかわしながら
裏で妖精に意志が伝わるほど明確に文章を思い浮かべるというのは、どういう頭の構造をしているんだろう
俺なんて喋りながらメールを打つだけで、喋っている内容を間違えて打ち込んでしまうというのに・・・
597名も無き被検体774号+:2012/04/20(金) 08:06:11.37 ID:e4hnd7dR0
今日はここまで




ですか?
598 忍法帖【Lv=2,xxxP】 :2012/04/20(金) 09:20:27.43 ID:lfj9ti/Vi
ここまで何日も楽しめるスレがあるなんて…
599名も無き被検体774号+:2012/04/20(金) 09:32:10.65 ID:d/YxoYtoi
今朝見つけて夢中になって読んでいたら遅刻w
600名も無き被検体774号+:2012/04/20(金) 10:38:00.82 ID:qXl3lFiR0
支援揚げ
601名も無き被検体774号+:2012/04/20(金) 11:13:56.15 ID:TGXnyfMq0
ジャマなレスは控えた方が良いのでしょうが、ホントに面白いです。完結して下さい。
602名も無き被検体774号+:2012/04/20(金) 15:52:40.53 ID:MZILNEix0
支援
603名も無き被検体774号+:2012/04/20(金) 20:54:33.20 ID:apcGdvSw0
604名も無き被検体774号+:2012/04/20(金) 23:29:18.73 ID:lj3pN4fh0
605名も無き被検体774号+:2012/04/20(金) 23:30:18.02 ID:n8rNsay40
606名も無き被検体774号+:2012/04/20(金) 23:45:45.98 ID:4dZN8dl40
607名も無き被検体774号+:2012/04/21(土) 00:11:17.91 ID:FTplqA7OO
保守
608名も無き被検体774号+:2012/04/21(土) 00:16:42.38 ID:A8v+YPmHI
教授かっこいいやん!変態覗き魔の童貞オヤジだってこと忘れそうwwwww
609名も無き被検体774号+:2012/04/21(土) 04:06:24.07 ID:VXuFXmhc0
なんかXーMENな雰囲気になってきた。
プロフェッサー・・・でも、みんな30以上の童貞・処女なんだよな・・・

今後に期待。
610名も無き被検体774号+:2012/04/21(土) 07:16:59.16 ID:vdhuU/dZ0
教授はなんでDTなんだっけ?
研究一筋だったんだっけ?
611名も無き被検体774号+:2012/04/21(土) 09:29:59.11 ID:hxewrMYL0
支援
612名も無き被検体774号+:2012/04/21(土) 15:00:54.25 ID:FTplqA7OO
作者の教授の説明
>>251>>259
613名も無き被検体774号+:2012/04/21(土) 20:02:17.91 ID:vN90c9pL0
苗字はたぶん 柳沢〜
614名も無き被検体774号+:2012/04/21(土) 20:26:44.95 ID:E9SCseyOi
これは史上稀に見る良スレ。
待ってる!
615名も無き被検体774号+:2012/04/21(土) 23:53:48.53 ID:nkeOgXbSO
ほしゅちてちゅしほ
616名も無き被検体774号+:2012/04/22(日) 02:30:51.37 ID:Lgh/qNJp0
支援
617名も無き被検体774号+:2012/04/22(日) 05:36:40.10 ID:Z9jB/tdA0
ho
618名も無き被検体774号+:2012/04/22(日) 10:32:01.98 ID:lnWtyjSE0
おはようございます、また間が空いちゃいました
皆さんは週末いかがお過ごしでしょう?


さてさて、そんでは続きを書きたいと思いまーす
619名も無き被検体774号+:2012/04/22(日) 10:32:27.65 ID:lnWtyjSE0
教授「そういうわけだ、返事は私がする、という事で良いかな?」

教授は俺たちを見回しながら言った

火男「おう、任せた」

ゴス女「いいよー」

腐女子「構わない」

森女「はい、わかりました」

皆が緊張した面持ちで返事をした
俺も意を決し、短く「はい」と言った

もう一度、教授は俺たちの顔を見回すと、風使いの方を向きなおった

教授「よし、いいだろう、それでは今日から君たちと歩調を共にするとしよう」

森女「教授!?」

火男「マジかよ!?!」
620名も無き被検体774号+:2012/04/22(日) 10:38:50.79 ID:lnWtyjSE0

教授「引っ掛かる事が無いわけではないが、私は他の魔法使いたちよりも、君たちの命を優先したいのでね」

風使い「賢明な判断だな」

教授「それに、学者としての好奇心もある、世界を救うという言葉は軽々に発するものではない」

教授「世界を危機に陥れているものが何なのか?それを知らずに判断する事は出来ない」

教授「故に、まずは彼らの話が聞いてみたい」

教授「もちろん、その過程でやはり抜けたいと思う者は自由にしてくれて構わない」

教授「まあ、それにあたっては魔力を放棄しての脱退をおすすめするが」

教授「ここまで戦ってきた意地という物もあるかもしれないが、命には替えられないだろう?」

ゴス女「教授・・・・・・・」

教授「さて、それではこの支部の6人、世話になるよ。ええと、責任者は君だったね、風使いくん」

風使い「あ、ああ」

教授「では、よろしく頼む」

そう言いながら、教授は歩み寄ると風使いに手を差し出した
戸惑ったように手を出した風使いと、握手を交わす教授
621名も無き被検体774号+:2012/04/22(日) 10:43:57.18 ID:6Y8xeXq+0
おはようございます!

妖精の設定ですが、
自分の妖精しかみえないんだっけ?

今の教授の作戦を妖精同士ではどうやって伝えてるの?
敵の妖精には伝わらないの?
622名も無き被検体774号+:2012/04/22(日) 10:49:05.58 ID:lnWtyjSE0

教授「ああ、影使いくん、君もよろしく頼むよ」

そういうと、教授は影使いにも手を差し出す
風使いと教授の握手によって、その場はなんとなく弛緩した空気が漂った

妖精「お前もアイサツぐらいしといたらどうだ?」

妖精に言われ、なんとなく森女と目を合わせると、俺は風使いの所へ行って
「あ、よ、よろしくお願いします」とだけ声をかけた
他のメンバーも集まって来て、なんとなく釈然としない面持ちながら
風使いに挨拶をしている。向こうもまた戸惑ったように俺たちの挨拶に声を返す

教授はその間に影使いと会話を交わしていた
見ると、影使いは未だ腐女子の頭に拳銃を突きつけたままだった

影使い「ふーん・・・・・あなたは断ると踏んでたんだけどねえ」

教授「断ったところで私たちには死が待っているだけだろう?」

教授「少なくとも腐女子くんの命は無い、選択の余地はないさ」

影使い「この子の命一つでみんなが助かるんだとしてもかい?」

教授「私には、当然ながら子供や孫は居ない、彼らは私にとって、子供達のようなものなのだよ」

影使い「ふーん、学者ってのはもっと無味乾燥な理屈屋ばっかりだと思ってたけどね」

教授「ははは、そういう者も居るが、もっと多くの者達がしっかりと家庭を築いて子孫を残しているのだよ?」

影使い「それもそうかもね、ま、まだ僕は君たちを信用は出来ないけど、一応よろしくって言っておこうかな」

そういうと、影使いはようやく緊張を解き、左手を差し出した
だが、右手は拳銃を握ったままだった

623名も無き被検体774号+:2012/04/22(日) 11:10:49.72 ID:lnWtyjSE0
>>621
その辺については後で書こうと思っていたんですが
とりあえず、前に書いたように人間は自分の妖精しか見えません
妖精同士は、視認はできますが、会話についてはちょっと色々設定があります
というわけで、続き





妖精「今だ!!!!」

耳元で妖精が叫んだ、そうか、そういう事か!

妄想男「幻影召喚!!」

俺の魔法が発動し、倉庫内を光が埋め尽くす
視界が真っ白になり何も見えなくなる
同時にあちこちから色々な音が聞こえた
魔法を唱える声、もみ合うような物音、そして乾いた破裂音

破裂音!?まさか腐女子が・・・

妖精「大丈夫だ!誰も死んでねぇ!!!それより腐女子のトコに走れ!」
624名も無き被検体774号+:2012/04/22(日) 11:14:30.91 ID:lnWtyjSE0

目が何も見えないため一瞬戸惑ったが、すぐに思い出し音と匂いを頼りに腐女子や教授の居る所へと走り寄る
迎撃前にかけておいた獣力憑依が残っていて助かった
他のメンバーも同じく走り寄ってきているようだ。影使いはどういうわけか随分離れた所に居る
まてよ、その近くにさっきまで無かった匂いが二つ・・・

教授「今だ!腐女子くん、頼む!!!」

腐女子「背景変換!!」

石男「させるか!!砂塵暴乱!!!」

ぶわっ!!という音と共に体中に砂粒のような物が当たる感触があった
かなり痛いが、ケガをするほどではない、向こうも混乱しているのだろうか
バサっ!!とスケッチブックを開く音がしたかと思うと
おなじみになった方向感覚の喪失があり、音が消えた


目眩がおさまると、俺たちは知らない森の中に居た
いや、俺は、というべきかもしれない
周囲を見渡すと、森女も、教授たち協会のメンバーも
そして敵の風使いや影使いも居なかった

妄想男「どこだ・・・・・・・ここ・・・・・?」
625名も無き被検体774号+:2012/04/22(日) 11:14:53.43 ID:6Y8xeXq+0
ありがとー
本編含めて楽しみに待ってる。

失礼しました。
626名も無き被検体774号+:2012/04/22(日) 11:39:37.16 ID:ah5QoOhDO
この続きは6月20日発売の本で読めます
627名も無き被検体774号+:2012/04/22(日) 11:57:17.40 ID:lnWtyjSE0

周囲を見回すが、どちらを向いても背の高い木が鬱そうと茂っているばかりで誰も見あたらない
みんなの名前を呼んでみるが、木々の間に吸い込まれていくばかりで、返事は帰ってこない
そういえば、妖精はどうしたんだろう?

妄想男「おい、妖精?」

妖精「お、呼んだか?」

妄想男「良かった、居た・・・・・・」

妖精「居なくなるワケねーだろ、俺はお前の担当なんだから」

見慣れた気味の悪い顔に、安堵感がこみ上げてきた
その拍子に緊張の糸が切れて、俺はへたり込んでしまった

妖精「お、それにしても随分ヘンなトコに出たな、ドコだここ?」

妄想男「お前もわからないのか・・・?」

妖精「ああ、GPSとかそういう便利なモンは持ってないんでなあ」

そうか!携帯!
俺は慌ててポケットから携帯を出して画面を見るが、そこには圏外の二文字が書かれていた
なんてこった、この電話のGPSは電波が入らない所では役に立たない
というか、このご時世に圏外って、一体どんな山奥に飛ばされたんだろう?
いや、そもそもココは日本なんだろうか?
628名も無き被検体774号+:2012/04/22(日) 12:06:17.83 ID:lnWtyjSE0

周りに生えている植物や空の感じは、さほど見慣れない感じはしないが
そもそも山がどんな風景かなんて俺はロクに知らない
アマゾンのジャングルくらい印象的な風景じゃない限り、見ただけでどこかなんて解るはずもない

妖精「なんだか辛気くせー景色だなあオイ、しかもちょっと寒いし」

言われてみれば、空気がずいぶん冷たい
俺が居た街は、すでに桜も散って上着無しで外出しても平気な気温だったのに
ここは随分と気温が低い、まだ冬だと言っても過言ではない

妄想男「物質召喚!!」

俺は着慣れたダウンジャケットを召喚し、羽織った

妄想男「どうしたらいいんだ?ていうか何が起きたんだ?みんなはどうしたんだ?」

妖精「まあ、まずは落ち着けよ、まずは見晴らしのいいトコにでも出てみたらどうだ?」

妄想男「確かに、これじゃ何もわかんないな・・・・・」

妖精「話すのは後だ、獣力憑依が残ってる間に道のあるトコに出た方がいいだろ」

妄想男「そうだな・・・普段の俺の体力で、道も無い山奥を歩き回るなんてゴメンだ」
629名も無き被検体774号+:2012/04/22(日) 12:19:12.92 ID:lnWtyjSE0

しばらく歩くと、峠道のような場所に出た。左右どちらを見ても、車や人は居ない
人が歩く事はほとんど想定されていないらしく、歩道のような物は無かった
匂いをかいで人里があると思しき方向に向かって歩いていく事にした

しかし、程なくして獣力憑依が切れた
急に耳にと鼻に何かが詰まったような感覚が襲い、身体が一気に重くなった

妄想男「く・・・そ・・・普段の俺ってこんなに体力なかったのかよ・・・・」

妖精「だってお前、どう見たって運動不足じゃねーか」

妄想男「そりゃあそうだけど・・・さ・・・はあはあ」

妖精「そういえば、下り坂はゆっくり歩いた方が疲れないらしいぞ」

妄想男「早くなんて歩いてる体力ねーよ・・・」

重い足をひきずってしばらく歩くと、すこし見晴らしの良い休憩所のような場所があった
俺は自販機でジュースを買うと、そこのベンチに身体を投げ出した

妄想男「くあー、疲れた・・・人里まであとどんくらいあるんだろ」

妖精「さあなあ、ココ、見晴らしいいけど山しか見えねーな」

妄想男「でも、日本でよかったわ、とりあえず自販機が使えたもんな」

まて、自販機?だったら住所ぐらいは書いてあるんじゃ?
そう思った俺は自販機の側面を見てみたが、書いてあるのは故障時の連絡先だけだった
ただ、その連絡先から、ここがどうやら長野県のどこからしい、という事だけは解った
630名も無き被検体774号+:2012/04/22(日) 12:26:42.72 ID:lnWtyjSE0

妄想男「長野って・・・・・・寒いわけだわ、つーか長野って来た事もねーぞ、何もしらねー」

妖精「ふーん、長野って、アレだっけ、富士山とかあるトコか?」

妄想男「ちげーよ、もっと北。お前日本の地理とかよえーのか」

妖精「まあ、コッチの世界来たのって実は100年ぶりぐらいなんでなあ」

妄想男「じゃあ・・・前は明治かよ・・・って、明治にも長野県ってあったんじゃないのか?」

妖精「あっただろうけど、縁の薄い地方だったからなー、それにあの頃みんなまだ古い地名で呼んでたしな」

妄想男「じゃあ、信濃とかか?」

妖精「ああ、それなら解るわ!アレだろ、上杉謙信と武田信玄が決戦したトコ」

妄想男「川中島か・・・なんでそんな事だけ知ってんだ?お前歴史マニアか?」

妖精「いやあ、マンガやアニメ、映画とかなら沢山見てるからさ」

妄想男「じゃあ、他の長野県の知識は?」

妖精「んー、第2新東京市?」

妄想男「役にたたねえな、おい」
631名も無き被検体774号+:2012/04/22(日) 12:33:05.10 ID:6Y8xeXq+0
妖精のくせに、エヴァww
632名も無き被検体774号+:2012/04/22(日) 12:37:28.91 ID:lnWtyjSE0

妄想男「それにしてもさ、なんで俺こんなトコに飛ばされたんだ?他のみんなはどうしたんだ?」

妖精「うーん、俺もお前のフラッシュで何も見えてなかったから、推測しかできないけどな」

妄想男「それでもいいよ」

妖精「最後に、石男が魔法使ったじゃん?砂塵暴乱ってヤツ」

妄想男「ああ、っていうか、アイツどこから現れたんだ?」

妖精「多分影使いの影の中に潜んでたんだろ、お前がフラッシュしたから引きずり出されたわけだ」

妄想男「そうか、だから匂いが急に増えたんだな・・・んで、砂塵暴乱がどうしたって?」

妖精「そうそう、アレって、適当な範囲内に砂嵐を起こす魔法なんだけどな」

妄想男「うん、身体に何かパシパシ当たって痛かった」

妖精「そう、お前さ、自分のシャツ、良く見てみ?」

妄想男「?」

妖精に言われて上着を脱いで、シャツを見てみると、一面に真っ黒い汚れが付着していた
手ではたいてもなかなか取れず、そして異様な匂いがしていた
633名も無き被検体774号+:2012/04/22(日) 12:46:13.08 ID:lnWtyjSE0

妄想男「うええ、くっせぇ、何だこれ」

妖精「鼻が鈍くなってから気付くなよ、なんでさっきまで平気だったんだ」

妄想男「いや、なんか下水入ってた後遺症か何かだと思ってたから・・・」

妖精「まあ、おんなじ匂いだからな、多分それ、下水の汚泥だと思う」

妄想男「うえー、きたねぇなー、なんで石男はそんなモン持ってきたんだ?」

妖精「おそらく腐女子のスケッチブックを汚すためだろうな」

妄想男「どういう事だ!?」

妖精「要するにさ、腐女子の魔法って、スケッチブックに書いてあるモノに応じて発動するわけよ」

妖精「で、腐女子が魔法を発動した瞬間に、この汚泥でスケッチブックが汚されたから」

妖精「多分、そのせいでヘンな風にバグっちゃったんだろうなー」

妄想男「敵もこっちへの対応策を考えて来てたって事か」

妖精「ま、そゆこったな、本当は真っ黒にして使えなくするつもりだったんだろうけど」
634名も無き被検体774号+:2012/04/22(日) 12:52:01.45 ID:lnWtyjSE0

妄想男「つーか、顔や手にもついてんじゃねーか、うげー、風呂入りてえ」

妖精「入ればいいじゃねーか」

妄想男「いや、どこにもねーだろ風呂なんて」

妖精「バカだなお前、魔法で風呂桶とお湯出せば済む話だろ」

妄想男「そうか、それは気付かなかった」

妖精「つっても、どこか森の中か物陰でやれよ、人が来たら完全にただの変態だからな」

妄想男「わかってるよ・・・」

俺は森の中に踏入ると、適当なスペースのある所で風呂桶を出して風呂に入った
外は寒かったが、湯は熱めにイメージしたので以外と良い気分だった
ちょっとした露天風呂というわけだ

妄想男「いやー、極楽極楽、やっぱ日本人は風呂だよなあ・・・・」

妖精「のんきなヤツだな、さっきまで死にそうな顔してたくせに」

妄想男「まあ、それはそれだよ、いやー、いい気分だ」
635名も無き被検体774号+:2012/04/22(日) 13:05:18.49 ID:8q3ZHEbMO
妄想男「森女さん、お風呂どうぞ!」
妄想男「あっ魔力切れちゃった、テヘペロ」
636名も無き被検体774号+:2012/04/22(日) 13:13:39.86 ID:lnWtyjSE0

妄想男「そんじゃそろそろ上がるかなー、お湯がさめてきたし」

妖精「湯沸かし器まではさすがに召喚出来ないだろうからな」

妄想男「でもなー、せっかく身体がキレイになったのに、もっかいこの服着るのか」

妖精「じゃあ洗えばいいじゃねーか」

妄想男「この気温じゃあ乾くまで随分かかるだろ?その間どうすんだよ」

妖精「バカだな、服を洗うだろ?んで、魔法を解くだろ?そしたら水はどうなる?」

妄想男「あ、そうか!!まだまだ魔法の使い方に頭がついてかないな・・・」

妖精「お前の魔法は応用力が高いんだ、色々ちゃんと考えて使った方がいいぞ」

妄想男「そうだな、努力するよ」

服も身体もキレイになって少し元気になった俺は、再び麓に向かって歩き出した
そろそろ日が傾き始めている、春分を過ぎているとはいえ、山の夜は早いと聞く
夜中にこんな山道を歩くのはできたら避けたい
637名も無き被検体774号+:2012/04/22(日) 13:24:44.45 ID:3EJyOemW0
おもしろい
638名も無き被検体774号+:2012/04/22(日) 14:16:25.30 ID:lnWtyjSE0

妄想男「みんなどうしてるのかな・・・・心配だなあ」

妖精「ま、よっぽどヘンな所に飛ばされない限り、大丈夫じゃねーか?」

妄想男「ヘンな所って?」

妖精「うーん、海の上とか、戦場のまっただなかとか?」

妄想男「それは確かに困るなあ」

妖精「ま、教授以外は物理的効果のある魔法が使えるからな、みんな何とかやってんだろ」

妄想男「火と防御と動物か・・・場所にもよるけど何かと使えそうだよな」

妖精「そして、教授はあのアタマと、目があるからな、人間が居る所ならばなんとかするだろ」

妄想男「そうだなあ、あの人の頭の良さは異常だよなあ・・・」

妖精「ま、そんな事より目の前の事を心配しろや、そろそろ暗くなってくるぞ、日がずいぶん落ちてきた」

妄想男「げー、山の夜道はイヤだなー」
639 忍法帖【Lv=26,xxxPT】 【ねぐせ】 :2012/04/22(日) 14:23:09.45 ID:p7I9aJJj0
4円
640名も無き被検体774号+:2012/04/22(日) 15:40:18.15 ID:lnWtyjSE0

妄想男「そうだ、車を出して乗ってったら早いんじゃね?」

妖精「そうかもしんないけど、お前運転できんのか?」

妄想男「やった事はないけど・・・なんとか見よう見まねで覚えらんないかな」

妖精「やめとけ、広い平地なら何も言わないが、ココは下りの峠だぞ?」

妄想男「だよなあ・・・落っこちたら話になんないもんな」

妖精「そうそう、下りの峠を攻めるんなら、小さいときから豆腐の配達してないとな」

妄想男「またマンガかよ・・・ホントよく読んでんなあ・・・まてよ、下り?」

俺はふとひらめいた、さっきからこの道はずうっと下り坂だ
それなら・・・
641名も無き被検体774号+:2012/04/22(日) 15:43:51.27 ID:cP4s9/mR0
きてたー
いつもありがと
642名も無き被検体774号+:2012/04/22(日) 16:09:01.83 ID:lnWtyjSE0

妄想男「物質召喚!!」

俺は愛用の自転車を呼び出した

妖精「おー、考えたな、確かにチャリならいつも乗り慣れてるもんな」

妄想男「そう、この調子で下り坂なら、こぐ必要もないしな」

妖精「でも、途中で上り坂があったらどうすんだ?」

妄想男「そりゃ仕方ない、自転車消して歩くよ・・・」

妖精「まあそうだな、でもそれ、ちゃんと機構までイメージできてんのか?」

妄想男「多分・・・な、俺のチャリはギアもついてないし、カンタンな構造だから」

妖精「上手く行ったらおなぐさみ、だな、そんじゃ行ってみようかー」

俺は愛車にまたがってペダルを踏んだ
心配をよそに、自転車は快調に走り出してくれた

妄想男「お、ちゃんと上手くいったみたいだ、乗り心地までウチのチャリと一緒だわ」

妖精「ま、それはいいんだが、その音はなんとかなんねーのかよ」

俺の愛車と寸分違わずイメージしたせいか、ブレーキをかけるとキィキィとうるさい音をたてる
そんな所まで再現しなければ良かった・・・

643名も無き被検体774号+:2012/04/22(日) 16:12:22.99 ID:lnWtyjSE0
今日はこの辺でー、また明日・・・・・?とか明後日とか・・・
644名も無き被検体774号+:2012/04/22(日) 16:14:00.88 ID:cP4s9/mR0
はーい、おつかれさまー
645名も無き被検体774号+:2012/04/22(日) 16:15:30.21 ID:CKKYe4SG0


期待してる
646名も無き被検体774号+:2012/04/22(日) 16:33:55.42 ID:8q3ZHEbMO
>>1乙!
例えば砂漠で迷って水出して飲んだ水はどうなるの?
途中で魔力切れたら干物化?
尿化するまでまてばセーフ?
647名も無き被検体774号+:2012/04/22(日) 16:53:42.07 ID:+2PrA1dw0
C
648 忍法帖【Lv=38,xxxPT】 :2012/04/22(日) 21:07:08.99 ID:TA8VSV/r0
しえん
649名も無き被検体774号+:2012/04/22(日) 21:36:36.36 ID:UbA8inKs0
しゅ
650 忍法帖【Lv=23,xxxPT】 :2012/04/22(日) 22:44:27.28 ID:5aNZZoyu0
紫炎
651名も無き被検体774号+:2012/04/23(月) 01:45:46.34 ID:uHjbPR2t0
652名も無き被検体774号+:2012/04/23(月) 02:15:41.74 ID:K99jfFn90
影使い CV.神谷浩史
風使い CV.小野大輔


影使い(*´Д`)ハァハァ
>>1先生楽しみにしてます!!!
653名も無き被検体774号+:2012/04/23(月) 02:17:02.11 ID:tnJvpa1k0
>>652
腐ってやがる…
それだけイケボでもDTだから!
654 忍法帖【Lv=16,xxxPT】 :2012/04/23(月) 09:46:03.83 ID:1gIHQ2iU0
もうすぐスレ立てから1ヶ月たつのか…

この>>1は凄すぎるわ
655名も無き被検体774号+:2012/04/23(月) 10:10:06.28 ID:3bZ3QWwn0
魔法使いならマスタースパークの一発や二発、千の雷、貼り付けの呪文くらいやってもらわないと。
656名も無き被検体774号+:2012/04/23(月) 16:02:00.91 ID:VZonCbkq0
完結希望C
657名も無き被検体774号+:2012/04/23(月) 16:54:31.91 ID:ITt5vRlD0
むしろ完結はしないでずっと読ませて C
658名も無き被検体774号+:2012/04/23(月) 17:21:20.83 ID:wkU2v3ac0
C って何?
659名も無き被検体774号+:2012/04/23(月) 17:25:45.76 ID:10S5F5O70
支援ってことだろ
660名も無き被検体774号+:2012/04/23(月) 17:58:08.12 ID:2EA6pcMlO
|∧∧
|・ω・`) そ〜〜・・・
|oCo
|―u'

| ∧∧
|(´・ω・`)
|o   ヾ
|―u' C <コトッ

| ミ  ピャッ!
|    C

h
661名も無き被検体774号+:2012/04/23(月) 21:44:23.65 ID:uHjbPR2t0
維持
662名も無き被検体774号+:2012/04/24(火) 01:39:19.14 ID:n7AIt5j/0
来るか!
663名も無き被検体774号+:2012/04/24(火) 04:45:45.61 ID:w/VDbr/A0
このスレの読者何人くらいいるんだろな。
シエンタ
664名も無き被検体774号+:2012/04/24(火) 05:47:43.54 ID:DfhOSiw50
書き込み一人あたりROM専が2000人いるから、10人書き込んだら2万人の読者がいるな
665名も無き被検体774号+:2012/04/24(火) 07:19:51.89 ID:PG0qX13R0
|∧∧
|・ω・`) そ〜〜・・・
|oCo
|―u'

| ∧∧
|(´・ω・`)
|o   ヾ
|―u' C <コトッ

| ミ  ピャッ!
|    C

h
666名も無き被検体774号+:2012/04/24(火) 07:33:03.69 ID:2+VzpPC2i
>>664
そんなにいるの?
667名も無き被検体774号+:2012/04/24(火) 07:53:35.31 ID:BCA2xvBsi
最初からずっとリアルタイムでみてる俺は勝ち組
668名も無き被検体774号+:2012/04/24(火) 08:22:01.12 ID:QVMEL0P+i
>>667
それなら俺も勝ち組

最初って言っても>>12からだけど…
669 忍法帖【Lv=39,xxxPT】 :2012/04/24(火) 08:28:26.75 ID:EtVsO1Iwi
そう言えば妖精のオーケー最近聞かないなw
670名も無き被検体774号+:2012/04/24(火) 09:18:48.47 ID:95Ag2wP70
オーケーオーケー
671名も無き被検体774号+:2012/04/24(火) 11:33:00.08 ID:oNRNrhweO
ズキューン、ズキューン!
672名も無き被検体774号+:2012/04/24(火) 14:46:30.72 ID:DfhOSiw50
妖精は、オーケーじゃなくて包茎と言っていたのさ
673名も無き被検体774号+:2012/04/24(火) 14:56:15.81 ID:bYs3kp7+0
ホーケーホーケー
674名も無き被検体774号+:2012/04/24(火) 19:27:51.51 ID:Cv7f+wej0
>>667
俺も勝ち組だなw
675名も無き被検体774号+:2012/04/24(火) 19:40:33.30 ID:x7kJKrv60
>>674
安心しろ!
ここにおるやつ
人生は負け組
676名も無き被検体774号+:2012/04/24(火) 20:07:41.64 ID:DX+get/X0
>>675
俺だけは勝ち組だがな
677名も無き被検体774号+:2012/04/24(火) 21:51:36.85 ID:x7kJKrv60
>>676
なぜ?
678名も無き被検体774号+:2012/04/24(火) 22:05:11.34 ID:DX+get/X0
>>677
いや…えっと、ごめんなさい
ただの冗談です
679名も無き被検体774号+:2012/04/24(火) 22:47:03.12 ID:M6vnYVE80
>>675
俺彼女いるわ勝ち組すぐるw







という夢をみた
680名も無き被検体774号+:2012/04/24(火) 22:57:25.61 ID:w/VDbr/A0
実は魔法使いな奴、手あげて〜?!
自分は18で捨てた。マラソン大会のあと。
681名も無き被検体774号+:2012/04/24(火) 22:58:54.32 ID:Cv7f+wej0
魔法が使えたらそれはとってもうれしいなって
682 忍法帖【Lv=17,xxxPT】 :2012/04/24(火) 23:17:25.15 ID:XcR+yrRp0
読み手が増えるのは>>1も嬉しいだろうがあんまレス消費すんなよ
683名も無き被検体774号+:2012/04/24(火) 23:49:14.65 ID:QVMEL0P+i
妖精のオーケー大好きだぜ!
今日、人生で初めて女の子デートに誘ったらオーケーもらった、嬉しすぎ

オーケーオーケー
684名も無き被検体774号+:2012/04/25(水) 00:06:26.04 ID:80dX/m2z0
>>683
これはおめを言わざるおえない
685名も無き被検体774号+:2012/04/25(水) 00:07:25.28 ID:Or+i8FEq0
>>683
君が勝ち組!がんばれよ
686名も無き被検体774号+:2012/04/25(水) 00:13:35.88 ID:eEobILP7i
>>684
>>685
ありがとう!おまいらも>>1も大好きだ!
19歳にして、ついにデートできるよお母ちゃん!
687名も無き被検体774号+:2012/04/25(水) 00:15:18.35 ID:HorWG13n0
いやお前らのオナニーはどうでもいいよ・・・


そうです嫉妬ですはい
688名も無き被検体774号+:2012/04/25(水) 00:29:25.31 ID:j7lziySD0
いちいちウゼェ書き込みやめてくれ
689名も無き被検体774号+:2012/04/25(水) 03:48:03.46 ID:6kLlsD3ei
更新があったかと思って楽しみにしてたのに...
690名も無き被検体774号+:2012/04/25(水) 10:56:12.76 ID:S0QtHuQh0
保守
691名も無き被検体774号+:2012/04/25(水) 18:21:59.66 ID:emsMKGZH0
維持
692 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 :2012/04/25(水) 20:59:44.33 ID:rMVmCC0mi
待ってる


         ____
        /― ― \
      /(●)  (●) \
     /   (__人__)     \
      |    ` ⌒´      |
      \           /
        /         \
       |   ・    ・     )
.     |  |         /  /
       |   |       /  / |
       |  |      /  /  |
      (YYYヾ  Y (YYYヽ |
     (___ノ-'-('___)_ノ
693名も無き被検体774号+:2012/04/25(水) 21:30:40.80 ID:cvde5kC30
こんばんは、>>1です
今、GW前進行で仕事がカオスになってるので、なかなか書けません・・・・・・
とりあえず、今夜は絶望的なので、先に謝っておきます
694名も無き被検体774号+:2012/04/25(水) 22:08:48.16 ID:uQUKfzwzO
>>1乙!
続きは楽しみだがリアル優先が当然なのでまったり待ってます(>_<)
695名も無き被検体774号+:2012/04/25(水) 22:20:16.07 ID:emsMKGZH0
>>693
まぁ無理しないでくれ
696名も無き被検体774号+:2012/04/26(木) 07:41:56.40 ID:YrlBTFDw0
保守
697名も無き被検体774号+:2012/04/26(木) 14:38:49.84 ID:a+6Cw15f0
今日は風が強い
保守
698名も無き被検体774号+:2012/04/26(木) 18:39:44.29 ID:G8WcNeNCi
保守ってどのくらいの頻度ですればいいの?答えてエロい人!
699名も無き被検体774号+:2012/04/26(木) 23:27:13.63 ID:J6lwsxbP0
700名も無き被検体774号+:2012/04/27(金) 03:09:56.76 ID:wn6OsrE00
701名も無き被検体774号+:2012/04/27(金) 04:57:23.58 ID:IbGuNBbNO
>>698
3時間に一回くらい
702名も無き被検体774号+:2012/04/27(金) 07:56:56.86 ID:W+bpFwHOi
>>701
ってか保守って何ですか?
ど新規ですいません( ;´Д`)
703 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 :2012/04/27(金) 08:02:41.30 ID:amDXxYEQi
>>702
一定時間書き込み無いとスレッドが落ちてそのうち書き込み出来なくなる
わかりやすく言うとこんな感じ
704名も無き被検体774号+:2012/04/27(金) 08:45:48.32 ID:i/bfLM6Hi
びっぷらはそんなに頻繁じゃなくても落ちないよ
8時間くらい大丈夫だと思う
705名も無き被検体774号+:2012/04/27(金) 12:46:05.66 ID:cyyLHMnk0
706名も無き被検体774号+:2012/04/27(金) 15:37:21.95 ID:F1pGi6W60

707名も無き被検体774号+:2012/04/27(金) 16:05:25.64 ID:uKRll+uBO
保守
708名も無き被検体774号+:2012/04/27(金) 20:00:28.23 ID:NrxeHCsOi
ほしゅっしゅっしゅ
709名も無き被検体774号+:2012/04/27(金) 23:03:45.84 ID:I2XGU956O
びっぷらは半日近く落ちなくね?
このペースじゃ保守で埋まりそうだなw
710名も無き被検体774号+:2012/04/28(土) 07:21:06.08 ID:5/Z/k/lP0
711名も無き被検体774号+:2012/04/28(土) 14:32:39.28 ID:F1Jsd1xQ0
712名も無き被検体774号+:2012/04/28(土) 15:07:38.64 ID:MO2ojLbE0
713名も無き被検体774号+:2012/04/28(土) 18:19:23.97 ID:JQZ0ofEg0
714名も無き被検体774号+:2012/04/28(土) 19:15:30.91 ID:bl+sVKYIO
保守
715名も無き被検体774号+:2012/04/28(土) 21:29:50.64 ID://X9ioiN0
ほしゅ
716名も無き被検体774号+:2012/04/29(日) 00:59:58.86 ID:DAIIRZri0
スレタイ的には>>1が魔法使いなわけだが、こんだけ待たせてどんだけリア充やねん!!!

なんてね。続き期待してるぜ。GWだし、近いうち来るかな。
最後バラバラになってるし、新たな魔法使いとの出会いとか。
女性キャラで。森女との間で揺れ動く恋心。
717名も無き被検体774号+:2012/04/29(日) 09:33:40.69 ID:kdJl0AiR0
718名も無き被検体774号+:2012/04/29(日) 09:47:20.41 ID:9XksgYJ00
719名も無き被検体774号+:2012/04/29(日) 09:49:23.45 ID:lLCtgmmKO
保守
720名も無き被検体774号+:2012/04/29(日) 13:33:43.84 ID:MzTXY/kTi
721名も無き被検体774号+:2012/04/29(日) 18:35:03.05 ID:B/B2HMJM0
722名も無き被検体774号+:2012/04/29(日) 19:31:40.49 ID:lLCtgmmKO
保守
723名も無き被検体774号+:2012/04/29(日) 21:27:29.43 ID:MzTXY/kTi
724名も無き被検体774号+:2012/04/29(日) 22:14:18.32 ID:B/B2HMJM0
725名も無き被検体774号+:2012/04/29(日) 22:18:03.50 ID:2zeaa6d50
726名も無き被検体774号+:2012/04/29(日) 22:28:28.44 ID:B/B2HMJM0
がっ
7271 ◆j8FuYjcAOc :2012/04/29(日) 23:18:56.99 ID:aF//PRDv0
こんばんは、>>1です、すっかりご無沙汰しちゃいました

ようやくGWに入りつつあります
ので、今日は久々の投下でございます
まだ待っててくれたみんな、ありがとうございます!



あ、あと、なんとなくトリつけてみました
7281 ◆j8FuYjcAOc :2012/04/29(日) 23:19:39.70 ID:aF//PRDv0

一時間ほど自転車を走らせていると、遠くに集落のような物が見えてきた
どうやら道は間違っていなかったようだ
俺はカーブで一旦自転車を止め、遠くに見える建物の集まりを眺めた

妄想男「あー、やっと人の居るトコにたどり着けそうだな」

妖精「でも小さな村っぽいなー、泊まるトコとかあんのか?」

妄想男「わかんないけど・・・山の中に居るよりはよっぽどマシだろ」

妖精「んだな、あれ、どんくらい離れてんだろな」

妄想男「わかんないけど、この道下りきればあそこに着くだろ」

妖精「ま、あとひと踏ん張りだ、頑張れよー」

妄想男「途中に上り坂がないといいな」

俺は再び自転車にまたがり曲がりくねった下り坂を走り始めた
道を照らす太陽はかなり傾いてきており、オレンジ色の光をなげかけていた
729名も無き被検体774号+:2012/04/29(日) 23:23:32.51 ID:xbBYmI370
おつ!
おかえり
730名も無き被検体774号+:2012/04/29(日) 23:24:02.37 ID:2JGS6Z8r0
「おかえり」とか無駄レスでスレ消費すんなよ
ただでさえ無駄保守で残り少ないんだから
7311 ◆j8FuYjcAOc :2012/04/29(日) 23:24:37.47 ID:aF//PRDv0

いくつかのカーブを曲がった所で、俺は小石を踏んでよろけた

妄想男「おっとっと」

ヒュンッ!!!!
その時、耳元を何か風のような物が走り抜けた
なんだろう、と思ってその何かの軌跡を追って振り返ると
道路脇の石垣に一本の棒が突き刺さっていた
一体こんな物がどこから・・・?
そう訝しんでいると、突然妖精が叫んだ

妖精「バカ!防御だ!!」

攻撃を食らった、という事に気付くまで数瞬を要した
慌てて俺は防御用にいつもイメージしていたアクリル壁を召喚する
鉄などよりは強度が落ちるが、その分厚みを増す事でカバーしてある
向こうが見えない状態で攻撃を食らうと、その後の動きに支障が出るからだ

カカカッ!!!

その呼び出したアクリル壁に続けざまに三つほど何かが衝突した
見ると蜘蛛の巣のようなヒビがいくつか入っている
7321 ◆j8FuYjcAOc :2012/04/29(日) 23:27:22.52 ID:aF//PRDv0

妄想男「くそ、敵か!どこから嗅ぎつけてきたんだ!?」

妖精「わからん、見回した限りは妖精も人間も見あたらない!」

ドカカッ!

再び衝撃音が響くと、さっきより大きなヒビがアクリル壁に入る
まずい、さっきよりも威力が高くなっている

妄想男「どうしたらいいんだ!」

妖精「まずは逃げろ!森の中に隠れるんだ!」

妄想男「わ、わかった!!」

俺は慌てて森の中に駆け込んだ
後ろでガシャーン!!という音がした
アクリル壁が砕け散ったのだろう
7331 ◆j8FuYjcAOc :2012/04/29(日) 23:34:23.74 ID:aF//PRDv0

俺は下草や灌木などに足をとられながらも、転びまろびつ森の奥へと走り続けた
しばらく走った所で、妖精が一度止まろう、と言い出した

妄想男「はぁ・・・はぁ・・・だ、大丈夫なのか?こんなトコで止まって」

妖精「多分な、敵の攻撃は全部アクリル壁にぶつかって防がれたからな」

妖精「少なくとも自動追尾系の魔法じゃないから、この木の深い森に入れば攻撃は届かないだろう」

妄想男「そうか・・・・敵の能力は何だと思う?」

妖精「まだ情報が少なくて分からないが、次の敵の行動は追い打ちか待ち伏せだろうな」

妄想男「なんで?」

妖精「今ココでゆっくりしてても全く次の弾を撃ってくる気配がないからな」

妖精「って事は、森の外からお前を攻撃する事が出来ないか、お前を見失ったかどっちかだ」

妄想男「うん、そんで?」

妖精「だからといってそうカンタンに諦めるとも思えないからな、だったら選択肢はその二つだろ」

妄想男「そうだな・・・・どうしたらいいんだろ・・・」

妖精「いくつか手がある、まずは追撃の可能性に備えた方がいいな」
7341 ◆j8FuYjcAOc :2012/04/29(日) 23:40:45.07 ID:aF//PRDv0

俺は、即席の隠れ場所をつくり、枯葉や土などを呼び出してカモフラージュをした
そして、周囲にはカンタンな罠や警報用のロープなどを張り巡らし
これまた幻影でカモフラージュをした

妖精「オーケー、これでそうカンタンには近寄る事はできないだろ」

妄想男「でも・・・もし待ち伏せだったら?」

妖精「そしたらココでしばらく休めるし、対策も色々考えられるだろ」

妄想男「まあな・・・それにしてもアイツら、どうして俺の居場所が分かったんだ・・・」

妖精「さあな、でも向こうには占い女も居たし、組織の内情を少しでも知った人間が逃げたら、捜索はするだろうな」

妄想男「まったく・・・全国区かよあいつら、こっちはバラバラにされて一人だってのに」

妖精「でも、向こうも一人みたいだから、全国に大量に人を配るほど人材が居るわけでもなさそうだな」

その時、周りに敷き詰めた枯葉がカサカサと、仄かに音をたてた

妄想男「なんだ!?」

人が歩いて踏んだ時の音とは違う、もっと小さな、何か枯葉そのものが動き回っているような音だ
一体何が・・・?
7351 ◆j8FuYjcAOc :2012/04/29(日) 23:47:03.22 ID:aF//PRDv0
突然、音が大きくなり、ザァツ!!!という音と共に周囲の枯葉が舞い上がった
思わず俺は隠れ場所から飛び出した、すると、俺の周りだけではない
そこら中の枯葉が宙に舞い上がっている

妄想男「な、何が起きてるんだ!?」

女「ああ、やっと出てきたね、ドコに居るかと思っちゃったよー」

声は頭上から聞こえた
見上げると、木の枝の上に一人の女が立っていた

女「あなたが妄想男?ふーん、風男たちから逃げきるなんてやるもんだねー」

妄想男「やっぱりアイツらの仲間なのか?」

女「ああ、そうよ、あなたが変な所に飛ばされたせいで、私こんなトコまで来なきゃいけなかったんだから」

女「アタシにそんだけ苦労かけるのってどんな人かと思ってたけど・・・まあ、あんまり冴えない顔してるわねえ」

妄想男「あ・・・あたりまえ、だろ、魔法使いなんてみんなそうじゃないのかよ」

女「ま、そうなんだけど、風男なんて案外イケメンだったでしょ?」

言われてみれば、確かに随分と堂々として、なんだかあまり魔法使いらしい感じは無かった

7361 ◆j8FuYjcAOc :2012/04/30(月) 00:11:35.84 ID:vQ44WQv90

女「まあいいや、ちょっと興味もあったけど、探すのに手間取ってもうこんな時間だしねえ」

女「さっさと死んでもらっちゃおうかな」

妄想男「冗談じゃない、ゴメンだ!!!」

俺は、きびすを返すと森の中を駆けだした
この先には俺のしかけた罠がいくつかある、向こうが追って来れば引っ掛かるだろうという目論見だ
しかし、俺はそもそも来る時にあの女がなぜ罠に引っ掛からなかったのか、という事に考えが及んでいなかった

走り出した瞬間に平衡感覚が混乱し、俺の足が空を切った
落ちる!?
内蔵が浮くようなイヤな感触があり、そして、気付くと俺の身体は"上に向かって"落下しはじめていた

妄想男「くそ!物質召喚!!」

俺は慌ててロープを手近な木に引っ掛かった状態で召喚し、身体を支えた

妖精「わかったぞ、アイツは慣性制御の魔法使いだ!」

慣性制御?なんだそりゃ、どうしたら対抗できるんだ
口を開く余裕もなく、上に向かってぶら下がった俺は、敵の姿を探した
737名も無き被検体774号+:2012/04/30(月) 10:07:44.01 ID:QaAcWBDL0
支援 いつもありがとう
続き楽しみにしてるよー
738名も無き被検体774号+:2012/04/30(月) 14:06:15.96 ID:DYjQPwqQ0
保守
739名も無き被検体774号+:2012/04/30(月) 18:59:34.58 ID:MXrubRdK0
保守
740名も無き被検体774号+:2012/04/30(月) 22:48:38.34 ID:+jkGaRAc0
7411 ◆j8FuYjcAOc :2012/05/01(火) 02:10:26.85 ID:7ZoJJH6v0
こんばんは、今日はよく寝ましたwww

とりあえず、ちょこっと投下ー
7421 ◆j8FuYjcAOc :2012/05/01(火) 02:10:52.89 ID:7ZoJJH6v0

女「はいはい、もう森の中で追っかけっことか面倒だから逃げないでね」

妄想男「くそ、はなせっ!!」

女「ん?ああ、コレ(慣性制御)のこと?いいよ、はい」

突然俺の身体は、木の枝から"空中に浮いてぶら下がっていた状態"から地面に向かって落下を始めた
慌てて俺はロープを手繰り、落ちていく身体を支える
ガクンという強い衝撃が腕に走り、今度は俺は地面に向かってぶら下がった状態になる
まずい、こんなぶら下がった状態じゃ身動きが取れない

妖精「小麦粉だ!女の周り!!」

妖精が叫んだ。俺は言われるままに物質召喚で女の周囲に大量の小麦粉を召喚してやった

女「ちょ、なによこれ、げほっげほっ」

妖精「今のウチだ、咳き込んでるスキに逃げろ!」

妄想男「わ、わかった」

俺はロープから手を離し、着地すると(みっともなく尻餅をついたが)即座に駆けだした
女はまだむせかえっている。このスキに視界の外まで逃げたい所だ
743 忍法帖【Lv=34,xxxPT】 :2012/05/01(火) 02:16:23.27 ID:JZ2p8yzl0
きたー!
7441 ◆j8FuYjcAOc :2012/05/01(火) 02:17:13.44 ID:7ZoJJH6v0

走っている俺の耳元では妖精がアドバイスを続けている

妖精「いいか、慣性制御には対象型と範囲型がある、だが、同時に二つ以上の魔法は使えない」

妖精「いくらお前が運動不足でも、女の足で追いつくのは無理だ、ヤツは慣性制御で飛んで追ってくる」

妖精「だから逃げてる間は攻撃される心配は無い」

だからといって、いつまでも走り続けるような体力は俺には無い
こうしてみると、本当に森女の獣力憑依は便利な魔法だった

妖精「そして、ヤツの攻撃だが、おそらく3種類だ」

妖精「物を飛ばしてくる攻撃、お前を宙に放り上げて落っことす攻撃、そして重力を増やす攻撃だ」

妖精「物を飛ばすのはこの森の中じゃ不向きだ、だから、残り二つの攻撃で来るだろう、そこでだ・・・」
7451 ◆j8FuYjcAOc :2012/05/01(火) 02:20:52.80 ID:7ZoJJH6v0
しばらくすると、予定通り俺は女に追いつかれた
というか、敵は体重を消して枝から枝へと飛び移って追ってくる
いくら枝や灌木が生い茂っているとはいえ、上から俺の姿を見失うほどではない
予定通りもなにも、運動音痴の俺の足で逃げ切れる道理がなかった

女「まったく、やっと観念したの?あんまり手をかけさせないでね」

妄想男「・・・・・・」

女は、俺の立っているすぐ上の木の枝に止まり、俺の事を見下ろしている

女「まずはうろちょろできないようにしようかな、重力増幅!!!」

突然、俺の身体が数倍の重さになり、骨がきしんだ
俺は地面にはいつくばり、声を出さないようにして自重に耐える

女「さ、これであとはこのナイフをあなたの上に投げれば終了ね」

女「お友達も私の仲間が後からそっちに送ってあげるから、心配しないでいいわ、じゃあね」

そういうと、女はポケットから取り出した何本かの刃物を俺に向かって落とす
ナイフは通常では考えられない加速度で落下し・・・
7461 ◆j8FuYjcAOc :2012/05/01(火) 02:35:11.72 ID:7ZoJJH6v0
そして、俺の身体に吸い込まれて消えた

女「なにっ!?」

妄想男「物質召喚!!!!」

俺の魔法の声と同時に女の真上に大きな鉄アレイが現れた
だが、女は重力を操れる、当然ながらこれだけではすぐに防がれる

女「く、慣性制御!!!」

鉄アレイは不自然な軌道を描いて真横に飛び去っていった
だが、これは布石。俺は続けて魔法を唱える

妄想男「物質召喚!!」

続いて呼び出したロープを、俺は力一杯引っ張る

女「きゃあっ!!!!」

女の足に絡まるようにして現れたロープが、彼女の足をとり枝から落下させる
5mの高さの枝から落下するのにわずか1秒、さすがに魔法を唱えるヒマはない
7471 ◆j8FuYjcAOc :2012/05/01(火) 02:49:17.57 ID:7ZoJJH6v0

ドスン!!!

背中から地面に激突する女、おそらく息が詰まったハズだ
今の内にもう一丁!!!

妄想男「物質召喚!!」

仰向けで悶え苦しんでいる女に、風呂桶一杯分ほどの水を召喚して浴びせかける
突然水を浴びせられた女は当然ながら器官に水が入ったとみえ、激しく咳き込んだ
身体を丸めて何度も咳き込む女に駆け寄り、俺はしばらく様子をみる

しばし咳き込んだ女は、ようやく水を器官から追い出し、息を吸おうと大きく口を開けた
俺が待っていたのはその瞬間だった

妄想男「物質召喚!!」

俺は、彼女の口元にしっかり噛ませた状態で猿ぐつわを召喚した
風使い拉致のために練習しておいた成果だ

女「むぐぐぐぅ!!!!!」

これで女はもう魔法を唱えられない
あとは女を組み伏せ、さっきのロープで手足を縛るだけだった
幸い、かなりやせ形の華奢な女だった事もあり
格闘経験ゼロの俺でもなんとか縛り上げる事が出来た
7481 ◆j8FuYjcAOc :2012/05/01(火) 02:51:17.85 ID:7ZoJJH6v0

妄想男「はぁ・・はぁ・・・なんとか上手く行ったな」

妖精「お前の幻影も随分進歩したもんだな、お前自身とほとんど見分けつかなかったぞ」

妄想男「まあな、色々練習したおかげかな」

妖精の作戦とは、途中で俺が幻影と入れ替わり、敵に攻撃をさせて
そのスキをついて相手に魔法を唱えるヒマを与えずに拘束するというものだった
敵の魔法が一度に一つの対象(もしくは範囲全体)にしか使えない、という点を突いたのだ

妄想男「それで、これどうしよ」

妖精「ま、どのみちロープも猿ぐつわも召喚物だからな、数時間もすれば消えるしほっとけば?」

妄想男「でも、また追ってきたら?」

妖精「数時間あれば街につくだろ、人里じゃああんまりハデな事もできないから、少しは安心していいんじゃねーか?」

妄想男「まあ・・・・・な、それしかないかな・・・・」

妖精「それか、あとは・・・・言わないが、お前にはそりゃできんだろ?」

妄想男「そうだな・・・・・・俺には出来ないな」

結局、縛り上げた状態のまま、この女は放置する事にした
携帯と財布と、あと靴だけ取り上げて、俺はその場を後にした
携帯と財布は敵の仲間に連絡をされたり交通機関を使って追ってくる事を防ぐため
靴は、山の中の移動を困難にするためだ
もっとも、この女は慣性制御で移動が出来るからどの程度効果があるかは分からないが
何もしないよりはマシだろう
749名も無き被検体774号+:2012/05/01(火) 06:13:17.00 ID:xJ/lPTE00
自分の分身を召喚してレ○プで魔法剥奪って無理か・・・
750名も無き被検体774号+:2012/05/01(火) 11:40:21.61 ID:5NoxLkTVO
分身レイプは試した方が良いと思う、女魔法使いの卒業条件調査の為にも
後はわざわざ殺さなくても裸で縛って放置しとけば優しい人が卒業させてくれるかも
751名も無き被検体774号+:2012/05/01(火) 16:27:40.11 ID:rQLIVVIkO
妄想男にはそんな度胸ないだろw
7521 ◆j8FuYjcAOc :2012/05/01(火) 20:59:25.33 ID:7ZoJJH6v0
こんばんは、今日も元気に更新していきたいと思いますが
溜まっていた家事をやらなきゃなんで、ちょっとまた後で


とりあえず、場つなぎに悪役たちの設定でも公開w



悪役設定 (ただし、組織関係の部分はネタバレになるので割愛)


・風使い

 子供の頃から非常にエリート育ち、顔も良いしアタマも良いというリア充だったが
潔癖性という欠点を持つため、性交どころか、他人と肌を触れ合わせる事を考えただけで虫ずが走る
二十代の頃に上司に目をかけられ、出世するが上司の娘との結婚を拒んだため失脚
現在子会社で営業部に配属されている

 他人に触れたくない、他人の吐いた息すら浴びたくない、という心理から空気を操作する魔法使いになる
空気を自在に操作するタイプの魔法と、決まった動きしか出来ないが(例えば一方向に風を吹かせるとか)
強大な威力を誇る魔法が使える


・石男

 登山部出身の山男、学生時代から男社会で育ち、モテない人生を送ったが
気にせずに登山にばかりのめり込んでいたため、そのまま女に縁が無い
二十代後半に、ケガで山に登れなくなり、それが元で屈折していた所、魔法使いに

 山を愛しているが故に岩石を操る魔法を使えるようになる
砂、土、コンクリート、アスファルトなどは一通り扱う事ができるが純粋な鉱物は対象範囲外
操作系の常として、自在に操作するタイプと、一定の動作をするタイプの魔法が使える
7531 ◆j8FuYjcAOc :2012/05/01(火) 21:10:23.10 ID:7ZoJJH6v0

・占い女

 いわゆるスピリチュアル系喪女
中高時代からおまじないや占いにのめり込み、喪女として青春時代を送る
片思い経験は非常に多かったが、思いこみの強さと、そのスピリチュアル性が災いして
ことごとく成就せず、魔法使いになる

 当然ながら、使う魔法は占い関係のものばかり
ダウジングやタロットなど、器具に対してまず魔法をかけ
それらを使って一定の儀式を踏む事で様々な事を知る事ができる
魔法のスタイルとしては腐女子と似ている


・影使い

 小学校時代から目立たない存在で、影が薄い事をトラウマとしている
大人になってからもその性格は治らず、常に一歩引いた所から他人を眺めていた
そのため女性に対しても自己主張をする事ができず、そのまま魔法使いに

 「影が薄い」という単語に対する心理的こだわりから、物理的に影を支配するようになる
ちなみに、現在の不自然な人を喰ったような態度は魔法使いになってから作り上げた仮面人格
影に関連する様々な魔法が使え、応用範囲が広いが、「影」が存在しないと何も出来ないのが弱点
754名も無き被検体774号+:2012/05/01(火) 21:11:30.04 ID:+2MQ+hEvi
いつも楽しみにしてるよ
頑張ってね
7551 ◆j8FuYjcAOc :2012/05/01(火) 21:16:58.33 ID:7ZoJJH6v0
・重力女

 体重に対して偏執的な強迫観念を持つ拒食症ダイエッター
自分が太っている、デブの自分が恋愛なんてもってのほか、と思いこんでおり
そのため今まで処女のまま魔法使いになった

 体重に対する異常なこだわりから、慣性(重力)を操作する魔法使いに
対象一つを選んでかけるものと、範囲を選んでかけるものに分かれる
2G程度までなら自由に慣性を制御できる(つまり、真上に使った場合地球の重力と相殺して-1G)
一度に一つの魔法しか使えないため、使い勝手は悪いが
どんな大きさの物に対してでもかけられるため、パワーという点では屈指の力を誇る


・謎の少年

 身体強化系の魔法が使えると思われる
中学生ぐらいの姿をしており、なぜ魔法が使えるのかは謎である
いつかそのうち出てくるだろう
756名も無き被検体774号+:2012/05/01(火) 22:17:56.43 ID:HZUnKqhk0
毎日このスレ開くのが日課になってます
本当に面白いです!
これからも期待してます!
757名も無き被検体774号+:2012/05/02(水) 06:59:13.75 ID:fqUozFUxO
758名も無き被検体774号+:2012/05/02(水) 10:37:13.23 ID:Ld4BxeFe0
ほす
759名も無き被検体774号+:2012/05/02(水) 16:09:55.93 ID:asiCGvrx0
保守
760名も無き被検体774号+:2012/05/02(水) 21:40:22.09 ID:gR5oeUNv0
保守ぬるぽ
761名も無き被検体774号+:2012/05/02(水) 22:31:14.52 ID:dk+J5bUXO
保守ガッ!
762名も無き被検体774号+:2012/05/02(水) 22:32:52.51 ID:+1AQvK7h0
保守

ガッ
763名も無き被検体774号+:2012/05/02(水) 22:32:57.20 ID:WxJL4FaV0
ほらな保守をあんまり理解できてないバカがでてきた
764名も無き被検体774号+:2012/05/02(水) 23:21:40.75 ID:IUrQrMWC0
一日2、3回で大丈夫そうだな
765名も無き被検体774号+:2012/05/03(木) 01:57:51.52 ID:DW0tM5zGP
11時間に一回でもお釣りがくるレベルで大丈夫だから
もうこれ以降無駄保守すんな
766名も無き被検体774号+:2012/05/03(木) 12:35:21.77 ID:U7VctlOO0
保守
7671 ◆j8FuYjcAOc :2012/05/03(木) 15:58:12.57 ID:OMPJaQzl0
こんにちは、皆様GWは楽しくお過ごしでしょうか?
私はいきなり風邪を引いて寝込むという大技を繰り出しました


さて、そんなワケで筆が遅めですが、続きを投下しますー
7681 ◆j8FuYjcAOc :2012/05/03(木) 15:58:27.93 ID:OMPJaQzl0

俺が山のふもとにたどり着き、人里に足を踏み入れたのは日が沈んだ後だった
かなりの田舎と見え、すでに路上に人影はまばらだった
鉄道も無いらしく、明かりがついているのは農協のスーパーだけ、という有様だ
高齢化が進んでいるのだろう、買い物袋を下げて歩く人もお年寄りが多い

妄想男「あ、やっと携帯が入った・・・良かった、町も圏外だったらどうしようかと思ったよ」

妖精「おー、バスは17時で最終だとよ、えらいド田舎に来たな」

妄想男「今日は帰れないか・・・泊まる所あるのかなあ」

妖精「人に聞くのが早いだろ、ココじゃ案内板なんかも出てるとも思えねー」

妄想男「人に聞く・・・・・かあ・・・・・」

妖精「ま、今日はお前、随分魔法使ったから、回復がてらちょっと聞いてこい」

妄想男「うーん、そうだな、でもその前に教授に・・・」

妖精「待て、ノンビリしててこの暗い路上でまた襲われたら厄介だ、まずは人の多い所に行け」

妄想男「あ、それもそうか、農協の辺りで教授に電話して、それから宿を取るだな」
7691 ◆j8FuYjcAOc :2012/05/03(木) 15:58:49.25 ID:OMPJaQzl0

しかし、教授の電話は通じなかった
電波が通じない所にいるのか、電池が切れているのか
無事でいるのだろうか・・・?
俺は不安に駆られて何度もリダイヤルを繰り返したが
何度かけても教授は出なかった

妖精「まあ今ここで気をもんでも仕方ないだろう、他のメンツにかけてみろ」

妄想男「そうだな・・・森女さんは無事かな・・・」

森女に発信してみると、こちらはすぐに出た

森女「あ、妄想男さん?無事でしたか!!」

妄想男「は、はい、森女さんも無事みたいで・・・」

森女「あの、長いこと誰も連絡が取れてないみたいで、心配してました」

妄想男「電波の通じない山奥にいたんで・・・あの、森女さんはどこに居るんですか?」

森女「私は今九州なんです、鹿児島の方に飛ばされたみたいなんです」

妄想男「九州・・・・・遠いですね・・・・あ、そういえば、敵に襲われませんでしたか?!」

森女「大丈夫でした、私が飛ばされたのは街の中だったので」

妄想男「そうですか・・・・良かった・・・あの、敵はこちらの居る場所が分かってるみたいです」

妄想男「町中だから手を出さないだけで、機会を狙ってる可能性もありますから、気を付けてください」

森女「はい、他のみなさんにも言われました、気をつけます」
7701 ◆j8FuYjcAOc :2012/05/03(木) 15:59:04.74 ID:OMPJaQzl0

妄想男「他の人達とは連絡が取れたんですか!?」

森女「はい、火男さんと腐女子さんは連絡が取れました」

妄想男「みんな無事で?」

森女「火男さんは敵に襲われたそうですが、撃退したそうです、腐女子さんは無事です」

森女「火男さんが飛ばされたのは隣県だそうです、腐女子さんは岡山の辺りって言ってました」

妄想男「教授とゴス女さんは行方不明ですか?」

森女「はい・・・誰もまだ連絡が取れてないそうです、どちらも電話がかからないらしくて・・・」

妄想男「そうですか・・・でも僕みたいに山奥で立ち往生してる可能性もありますからね」

森女「はい、そうですね、あと腐女子さんの話だと海外の可能性もあるとの事です」

妄想男「海外・・・・そうか、それなら電波は通じないですもんね」

森女「そうなんです、でも、海外なら逆に攻撃者は居ないみたいですから、安心です」

妄想男「ああ、そういえば彼らは日本にしか居ないんでしたね」
7711 ◆j8FuYjcAOc :2012/05/03(木) 15:59:22.84 ID:OMPJaQzl0

妄想男「それで、これからどうしましょう?」

森女「それが・・・・まだ何も決まってなくて・・・」

妄想男「え、帰らないんですか?」

森女「初めはそう思ったんですけど、考えてみれば私たちの素性って相手に筒抜けだと思うんです」

妄想男「あ・・・・そういえば・・・・」

考えてもいなかったが倉庫が敵に制圧されたという事は
腐女子のパソコンも調べられているだろう
少なくとも彼女の個人情報は駄々漏れになるわけだし
我々との間で送受信したメールなども見られている可能性がある
そうなると、家に帰るのもかなりの危険を伴う事になる

妄想男「それじゃあ、どこかに集まるとか・・・?」

森女「多分、今はそれが一番いいとは思うんですけど・・・まだ決まってないんです」

妄想男「そうですか・・・」

森女「今まで、何かを決める時は大体教授が考えて、みなさんそれに従ってきたので」

妄想男「確かに、僕らも今回の事とか、頼りっぱなしでしたね」

森女「はい、だから、どうしていいか・・・・・・」
7721 ◆j8FuYjcAOc :2012/05/03(木) 16:00:29.50 ID:OMPJaQzl0
妄想男「どっちみち僕は今日はここから動けないので、まずは一晩寝て考えます」

森女「そうですね、今日はだいぶ疲れてますから、一晩寝たら少しはいい考えが浮かぶかもしれませんね」

妄想男「はい、でも、気を付けて下さいね、敵はいつ襲ってくるか分かりませんから」

森女「はい、きっと大丈夫です、夜中は犬たちが警戒してくれてますから」

妄想男「あ、そういえば犬も一緒なんですね、どこに泊まるんですか?」

森女「その、一人でビジネスホテルにチェックインして、部屋についてから犬たちを召喚しました」

森女「本当は良くない事なんですけど・・・・・犬たちを外に置いておくわけにもいきませんから」

妄想男「ああ・・・非常事態だから仕方ないと思いますよ、それに寝てる間の見張りとしては頼もしいし」

森女「でも、明日チェックアウトした後、掃除のおばさんがビックリしちゃいますね」

妄想男「え?」

森女「だって、私一人しか泊まってないのに、部屋は毛だらけなんですよ、ふふふ」

妄想男「そういえば(笑)それじゃ、気を付けてください、おやすみなさい」

森女「妄想男さんも。おやすみなさいー」

俺は電話を切ると、メーラーを開いて全員宛に
自分が長野の山奥に居る事、重力使いに襲われた事、などを書いて送った
火男と腐女子からもメールが届いていた、それぞれこの状況にかなり戸惑っている事がわかる
そして、ゴス女と教授からはメールもやはり届いていなかった・・・
773名も無き被検体774号+:2012/05/03(木) 16:08:21.49 ID:GQ0oM2LH0
お大事に
774名も無き被検体774号+:2012/05/03(木) 16:25:13.56 ID:8o3rr1LuO
>>1乙!
ゆっくり養生して下さい(>_<)
775名も無き被検体774号+:2012/05/03(木) 16:58:47.71 ID:ZeDlLzvq0
無理しないでください(><)
776名も無き被検体774号+:2012/05/03(木) 22:19:55.40 ID:g2Ut0Ol00
こういうときに保守するんだよ
777 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 :2012/05/04(金) 01:01:31.15 ID:lwG25YmUi
ㄘんㄘん(๑╹ω╹๑ )
ՇƷƕ╰ꂹ╯ՇƷƕ
 ㄑㄜ੭(΄◞ิ۝◟ิ‵)
778 忍法帖【Lv=17,xxxPT】 :2012/05/04(金) 07:31:24.90 ID:S0DKSpyy0
779名も無き被検体774号+:2012/05/04(金) 07:36:32.13 ID:C3+X2vN4i
保守
780名も無き被検体774号+:2012/05/04(金) 14:22:30.26 ID:ZZQK34ADi
捕手
781名も無き被検体774号+:2012/05/04(金) 18:34:29.04 ID:eaW021280
そろそろかな捕手
782名も無き被検体774号+:2012/05/04(金) 21:58:21.74 ID:6HlUl6Y0P
おまえら馬鹿だろ
>>765を1000回音読してこい
783名も無き被検体774号+:2012/05/04(金) 22:54:07.53 ID:6OsgPyiiO
阿部慎之助
784名も無き被検体774号+:2012/05/05(土) 09:23:08.03 ID:uF5bpoTsO
楽しく読んでるぞホス
785名も無き被検体774号+:2012/05/05(土) 16:38:53.04 ID:ykTcX9Dp0
保守
786 忍法帖【Lv=38,xxxPT】 :2012/05/05(土) 22:46:00.73 ID:RaGFcU5L0
ho
787名も無き被検体774号+:2012/05/06(日) 07:52:06.18 ID:CLwQv7LO0
788名も無き被検体774号+:2012/05/06(日) 15:09:45.12 ID:R51nJfVx0
789名も無き被検体774号:2012/05/06(日) 19:00:22.64 ID:0WHV76Twi
790名も無き被検体774号+:2012/05/07(月) 00:16:17.52 ID:i22MhrwR0
791 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 :2012/05/07(月) 07:19:51.53 ID:SrrpTOxc0
792名も無き被検体774号+:2012/05/07(月) 16:30:16.20 ID:7q2cp4mC0
793名も無き被検体774号+:2012/05/07(月) 16:48:50.30 ID:Uds3+cI60
毎度毎度言われてるだろ?
そんなに保守要らないんだよ。
荒らしと同じじゃねぇか。
794名も無き被検体774号+:2012/05/07(月) 20:35:57.21 ID:gm+LUSaV0
同じってか荒しだろ?
795名も無き被検体774号+:2012/05/07(月) 21:09:52.27 ID:uI82tyB3i
そう思うなら保守目安を逐一書いておくといいと思うぞ

消費スマソ
796名も無き被検体774号+:2012/05/07(月) 21:13:47.25 ID:HDIIgk0A0
>>795
>>782を1000回黙読しろよ
797 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 :2012/05/07(月) 21:51:10.37 ID:SrrpTOxc0
>>793
今までの保守の間隔見ろよ…って釣られた…
7981 ◆j8FuYjcAOc :2012/05/08(火) 02:35:27.55 ID:tkUIc9iM0
こんばんは、ようやく風邪が治りました
せっかくのいい天気の休日を概ねフトンの中でムダにしたのは日頃の行いのせいでしょうか・・・・



ひさびさに今夜は時間ができたので投下していきます
7991 ◆j8FuYjcAOc :2012/05/08(火) 02:35:45.13 ID:tkUIc9iM0

俺はその町で一軒だけ開いていた民宿に駆け込み、宿を取った
この辺りにはスキーシーズン以外に観光客が来る事は珍しいとの事だった
もっとも、スキーが斜陽産業と化してしまった昨今では冬場も閑古鳥が巣を作っているようだが
その民宿も普段はもっぱら農家として生計を立てているらしい

だからこんな時期の、それも夜になって転がり込んできた冴えない30男は
彼らの好奇心と不信感をくすぐったようだ、
女将は不審気な顔で俺に「なんでこんな何も無い所に突然?」と聞いてきた
気の利いた言い訳なんて思いつくわけもない俺は
この辺りの民間伝承を研究しに来たとかなんとか、適当な事を言ってお茶を濁した

とりあえず、自殺未遂者や、犯罪者ではない、と納得してくれたらしく
なんとか俺は今夜の宿を確保した

妄想男「ふう・・・とんでもない一日だったな」

女将が出してくれたあり合わせの晩飯を食い、風呂に入ってようやく人心地ついた俺は
浴衣を着て、布団に寝っ転がって妖精に話しかけた

妖精「そうだな、朝から随分色々あったもんだ、ま、無事でなによりだな」

妄想男「それにしても、明日からどうしたもんかなー」

妖精「うーん、帰るのはオススメしないなあ、奴等が張ってる可能性は高い」

妄想男「だよなあ・・・とはいっても、帰らないとすると、どこでどうしたらいいんだろ」
8001 ◆j8FuYjcAOc :2012/05/08(火) 02:36:00.84 ID:tkUIc9iM0

妖精「まずは、今居場所が分かってる連中だけでも集まるのがいいんじゃねーかな」

妄想男「集まるっつってもなあ、俺は長野、森女さんは九州、火男は関東で腐女子は岡山だろ?」

妖精「場所だけでいうなら、関西辺りが全員から近いのかな」

妄想男「関西かー、うーん、金かかるなあ・・・こないだ給料日だったから金はあるけど・・・あ!」

妖精「どうした?」

妄想男「バイト!明日から俺またシフト入ってたんだった」

妖精「どうしようもないだろ、とりあえず病気って事にして店長に連絡しておけ」

妄想男「だよなあ・・・あーあ、休みが長くなったら俺、クビだよなあ・・・」

妖精「命あっての物種だぜ?」

妄想男「そりゃそうなんだけどさー、このトシで新しいバイト見つけるのも楽じゃないんだぜ」

妖精「じゃあいざとなったらアイツらの組織にでも入るか?」

妄想男「それはちょっとな・・・・・・あ、そういえば」
8011 ◆j8FuYjcAOc :2012/05/08(火) 02:36:16.94 ID:tkUIc9iM0

妄想男「教授がさ、風使いとの交渉の時に『人として生きるなら乗るな』って言ってたじゃん」

妖精「ああ、言ってたな」

妄想男「あれってどういう意味なんだろ」

妖精「わからんが、いくつか推測する事はできるぞ」

妄想男「例えば?」

妖精「まず、教授は殺人のタブーについての話をしてたよな?」

妄想男「うん」

妖精「教授も言ってたとおり、現代日本で育った人間がいきなり殺人のタブーを乗り越えるってのは不自然だ」

妄想男「そうなんだよなー、あいつらごく普通の日本人みたいに見えるのに、躊躇ないもんな」

妖精「とすると、何か不自然な事が彼らの精神に対して行われた、と考えるのが自然だよな」

妄想男「それって、洗脳とかそういう事か?」

妖精「というより、魔法の可能性が高いだろうな、精神系の魔法使いが敵の中枢に居るんだろう」

妄想男「そういう事か・・・・」
8021 ◆j8FuYjcAOc :2012/05/08(火) 02:36:32.48 ID:tkUIc9iM0

妖精「とはいっても、敵はそれなりの人数が居るハズだ」

妖精「そいつら全員に継続的に効果を及ぼす魔法となると、かなりの高レベルだ」

妄想男「マジかよ・・・・こええな」

妖精「精神系はお前の魔法じゃ防ぐのが難しいからな、相性は悪いな」

妄想男「もし出くわしたらどうすればいいんだ?」

妖精「ま、逃げの一手だな。精神系は、効果を発揮するのにクリアするべき条件が多い」

妖精「だからよっぽどの事が無い限りは、肉体的に拘束されてなければなんとかなるだろ」

妄想男「そうか・・・でもやだなー、思考を読まれたり操られたりとかって、なんか気持ち悪い」

妖精「でもお前、俺には思考読まれてんじゃねーか」

妄想男「そりゃそうだけど・・・それはまあ慣れの問題っていうか、そもそも敵じゃないしさ」

妖精「ま、もしそういう魔法使いが居たとしたら、そいつは敵の組織の生命線だ」

妖精「そう易々と人前には出てこないだろうから、出会う心配はあまり無いんじゃないか」

妄想男「それもそうだな、そいつが居なくなったら組織は崩壊するもんな」
8031 ◆j8FuYjcAOc :2012/05/08(火) 02:36:48.55 ID:tkUIc9iM0

妖精「ま、疲れた頭で考えててもしょうがない、まずはさっさと寝て体力と魔力を回復させとけ」

妄想男「そうだな。明日起きたらみんなにどこかで集まろうって話をしてみるよ」

妖精「それがいいな、明日になればもしかしたら教授からも連絡があるかもしれないしな」

妄想男「あったらいいなあ・・・あの人の頭脳がこんな時に無いってのはすごく心細いよ」

妖精「無事だといいんだけどなあ」

妄想男「あ、無事かどうかって、妖精界からは調べらんないのか?」

妖精「ああ、そういえばその手があったな、人間界の事はプライバシーになるから情報交換できないが」

妖精「担当の妖精は一応顔見知りになってるから、まだ誰か担当してるのかどうかぐらいは分かるハズだ」

妄想男「じゃあ調べてきてくれよ、それが分かるだけでも随分気分が違う」

妖精「おう、夜のウチに向こうに行って調べてみるわ」

妄想男「たのんだぜ、じゃあ、おやすみ」

妖精「おやすみ」

俺は昼間の激闘からくる疲労で、電気を消すとすぐに眠りの底へと落ちて行った
804名も無き被検体774号+:2012/05/08(火) 02:53:44.59 ID:6+M+ECQ+0
つC
8051 ◆j8FuYjcAOc :2012/05/08(火) 05:03:09.14 ID:tkUIc9iM0

翌朝、俺は女将の「朝ご飯できてますよー」の声に起こされた
時計を見ると朝の8時、こんな時間から起きるなんて何年ぶりの事だろう
寝ぼけ眼をこすりながら、すぐ降りますと答え、服を着替える
くたびれたGパンに脚を通していると、妖精が現れた

妖精「おい、朗報だ、教授は生きてるぞ!!」

眠気の残滓が一気に吹き飛んだ

妄想男「マジか!どこにいるんだ!?」

妖精「そこまでは調べられないが、伝手をたどって聞いた話じゃ、教授の妖精はまだ勤務中だそうだ」

妄想男「よかった・・・・これで少しは希望が持てる」

妖精「ついでに、というワケじゃないが、ゴス女も生きてるみたいだ、こっちも妖精が戻ってきた様子はない」

妄想男「そうか、仲間たちに死人が出てないのは不幸中の幸いだなあ」

妖精「多分まだ連絡の取れない所に居るんだろう、今は待つしかないな」

妄想男「そういえば、みんなにまだ連絡してないな、起きてるかな・・・」

妖精「人によっちゃまだ寝てるかもな、とりあえずメールでも流しとけ」

妄想男「そうだな」

俺は、関西方面で集結する提案をメールで流すと、顔を洗って朝食を食べた
8061 ◆j8FuYjcAOc :2012/05/08(火) 05:03:24.67 ID:tkUIc9iM0

朝食を終え、部屋に戻ると腐女子からメールが届いていた

『京都に私の生家がある、集まるならそこを奨める
 それから、大阪には魔法使いの知己も居る
 ただし、少し準備が必要、三日ほど待って欲しい』

との事だった

妄想男「生家って・・・・・腐女子って京都生まれだったのか!?」

妖精「あの喋りからじゃ出身なんて分かりっこないな」

妄想男「それにしても、どう育ったらあの愛想のカケラも無い女が出来上がるのか興味があるなあ」

妖精「そいつは俺も同感だな」

妄想男「でも、準備に三日ってどういう事だろ?」

妖精「さあな、人に見せられない同人誌でも隠すのに時間がかかるのかもな」

妄想男「今更じゃないか・・・?それに、三日もかかるか?」

妖精「当てずっぽうで言ってみただけだ、気になるなら聞いてみたらどうよ」

妄想男「いやあ・・・・・・なんか聞きづらいし返事は帰ってこない気がする」

妖精「俺もそう思うよ、ま、他の連中の返事も待とうぜ」
8071 ◆j8FuYjcAOc :2012/05/08(火) 05:03:40.54 ID:tkUIc9iM0

結局、森女も火男も他に良いアイディアも無かったため
三日間身を隠してから京都で集合する、という事で話がついた
俺は、バイト先に急病でしばらく入院する事になった、と連絡をしてから
民宿の女将に三日の延泊を願い出た

女将「あらまあ、こんな所に三日も若い人が居て、退屈せんのかねえ」

妄想男「いや、その、それがええと、この地方の伝承が俺・・・私の研究にどうやら重要なようでして」

女将「へえ、伝承って、アレでしょ?昔話とかそんなんでしょ?」

妄想男「ええ、そうですね、ええとまあ、そういう形で色々と残っている民話とかが・・・」

口から出任せをしたツケで、俺はしどろもどろの嘘を上塗りしつづけるハメになった

女将「あらそう、いい若いモンがそんな辛気くさい事にねぇ・・・」

妄想男「まあなんでしょうその、私も研究室のアレがナニで・・・・」

女将「そう?まあそれだったらいいけど、あ、そうそう、それだったらアレよ、いい人が居るわ!」

妄想男「え?人?」

女将「そう、あのね、北の神社に一人おばーちゃんが住んでんだけど、その人がね、昔話とか詳しいから」

女将「ま、変わった人でね、あんまり人前に出てこないけど、あの神社の巫女さんをずっとやっててねえ」

話が長くなりそうだったので、適当な所で礼を言って切り上げ、部屋に戻った
女将の好意は嬉しいが、実際は俺は民俗学の研究者でも何でもないので
そんな事を教えてもらってもどうしようもない
8081 ◆j8FuYjcAOc :2012/05/08(火) 05:03:57.19 ID:tkUIc9iM0

妖精「そんで、三日間どうすんだ?」

妄想男「どうするっていってもなあ・・・ココじゃネットも通じないし、やる事ねーなあ」

妖精「魔法の練習ぐらいは出来るけど、あんまり魔力を使うといざという時キビシイからな」

妄想男「外を出歩くのも危ないし、とりあえず宿で引きこもって今後の作戦でも考えるかねえ」

妖精「でも、お前フィールドワークに出た学者のフリしてんだから怪しまれるぞ?」

妄想男「そうはいってもなー、たった三日間なんだし、多少怪しんでも追い出しはしないだろ」

妖精「まあな、でも、もしかしたらさっき女将が言ってたばーさんは会ってみる価値があるかもしんないぜ」

妄想男「え?なんで?俺この地方の昔話なんて興味ねーぞ?」

妖精「問題はそこじゃねーよ、さっき女将が巫女さんって言ってたろ?」

妄想男「ああ、全く、巫女さんってのは若いからこそ萌えるんであってババアじゃしょうがねーよ」

妖精「いや、そうじゃなくてさ、巫女ずっとやってるって事はさ、まだ処女の可能性が高いんじゃねーか?」

妄想男「だからなんだよ、ババアが処女だからって・・・・あ、そうか!」

妖精「そういう事、もしかしたら魔法使いかもしんないだろ?」
8091 ◆j8FuYjcAOc :2012/05/08(火) 05:04:14.64 ID:tkUIc9iM0

とはいっても、ここで知らない魔法使いに会うのは、危険な賭けとも言えた
何しろ、敵はどこまで手を伸ばしてるのか分からない組織だ
場合によっちゃ俺は飛んで火にいる夏の虫を地でいくことになりかねない

しかし、色々考えた挙げ句、俺はその神社に向かう事にした
理由は単純で、日本中の魔法使いを狩り出そうとしている攻撃者達が
貴重な仲間を、こんな過疎の村に置いておく事は考えにくい、という理由だ
少なくとも俺が敵の立場だったら、仲間はなるべく人の多い地域に派遣して
一人でも多くの魔法使いの情報を集めるなり、襲わせるなりするハズだ

俺は、村人の一人に集落のはずれまで車で送ってもらい、神社の入り口へと向かった

妄想男「げぇ・・・・なんだよこの石段」

妖精「昔から寺や神社は高いトコに造るもんだからなあ、頑張って登ってくれや」

妄想男「他人事だと思って・・・上りじゃ魔法でどうにかする事もできねえ」

妖精「ま、少しは身体を動かした方がいいぜ、昨日だってもうちょっと脚が早かったら随分楽だったろうに」

妄想男「はぁ・・・はぁ・・・・勝手な事いいやがって・・・・・くそ、重力女がうらやましいぜ」
810名も無き被検体774号+:2012/05/08(火) 05:10:40.45 ID:kQPA7ST4i
らめえええええええ重力女フラグ!!
811名も無き被検体774号+:2012/05/08(火) 12:21:40.07 ID:7X12yFqxi
風邪お疲れ。

無理線程度に完結させてくれ!
面白すぎる!

しえん
812 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 JK改めダメ人間:2012/05/08(火) 21:42:27.74 ID:zEftEsS70
813名も無き被検体774号+:2012/05/09(水) 07:54:19.75 ID:UnNLTnxW0
814名も無き被検体774号+:2012/05/09(水) 14:37:11.00 ID:dicd3/Zr0
815名も無き被検体774号+:2012/05/09(水) 19:01:12.60 ID:6Mx4Vr+H0
816名も無き被検体774号+:2012/05/09(水) 19:02:43.73 ID:w1jofmdFO
保守
817 忍法帖【Lv=28,xxxPT】 :2012/05/10(木) 05:46:47.30 ID:5MA5QDkTi
818名も無き被検体774号+:2012/05/10(木) 11:20:08.21 ID:EzAHfVQ00
819名も無き被検体774号+:2012/05/10(木) 20:06:03.43 ID:5pbVNI/ti
くそっ!
追いついてもーた!

はよはよはよはよ
820名も無き被検体774号+:2012/05/11(金) 02:36:57.29 ID:H5o5SFCV0
いつもありがとう
禁断症状が出るぐらい面白い C
821名も無き被検体774号+:2012/05/11(金) 08:39:45.58 ID:Rf4dfZ6n0
支援
822 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 :2012/05/11(金) 16:49:27.52 ID:Le6mMe6M0
そろそろ保守かな?
823名も無き被検体774号+:2012/05/11(金) 21:40:22.10 ID:h6aZki470
824名も無き被検体774号+:2012/05/12(土) 03:09:29.15 ID:mvSiTmWE0
1は、体調大丈夫かな 支援
825名も無き被検体774号+:2012/05/12(土) 10:26:37.32 ID:59Ks8LM20
ほす
826 忍法帖【Lv=30,xxxPT】 :2012/05/12(土) 19:01:39.87 ID:pmG43l6d0
827名も無き被検体774号+:2012/05/13(日) 03:37:51.32 ID:MdNdzQXki
828 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 :2012/05/13(日) 10:09:30.11 ID:jqLx+My30
うぃー
829名も無き被検体774号+:2012/05/13(日) 18:35:33.60 ID:Nf8uJCMt0
大丈夫かなぁ
830名も無き被検体774号+:2012/05/13(日) 21:11:49.38 ID:ar3EBy6S0
心配になってきたなぁ〜
831名も無き被検体774号+:2012/05/13(日) 23:48:49.79 ID:Q+os/ef8i
そんなことよりあと二週間で魔法使いになりそうなんだがどうしたらいい?

どんな魔法が使えるようになるのか心配で夜も眠れない、、
832名も無き被検体774号+:2012/05/14(月) 01:20:49.48 ID:FdCaT+Yt0
>>831
そんときゃ祝ってやんよ
833名も無き被検体774号+:2012/05/14(月) 05:54:01.15 ID:rUDqnYG/0
>>831
オーケー、オーケー。
君が使えるようになる魔法は、ラリホーだ。
834名も無き被検体774号+:2012/05/14(月) 08:09:17.41 ID:1uwNYwp6i
>>833 マジで⁈

ちょっと現実的にラリホーが使えるか考えてみよう。

窃盗とかは妖精に止められるんだよな?
エロ系は我慢できなくなって魔法を失いそうだな

職場全員眠らせて強制お昼寝タイム、、
う〜ん、使えそうで普通のリーマンには難しい?
835名も無き被検体774号+:2012/05/14(月) 10:23:31.10 ID:ZgVxPJgo0
雑談してると、スレ消費があーだこーだという仕切り厨が来るぜ
836名も無き被検体774号+:2012/05/14(月) 18:11:48.64 ID:pacEudm3i
なるべく長く完結して欲しいぜ
837名も無き被検体774号+:2012/05/14(月) 19:10:24.74 ID:bnQqkOjUi
>>835
間違いないww
838名も無き被検体774号+:2012/05/14(月) 19:19:52.55 ID:KJX7xsX00
スレ消費以前にSS読みに来てるのに雑談レスは邪魔
他所でやってくれないかな
839名も無き被検体774号+:2012/05/14(月) 19:39:01.41 ID:RzNtCaSa0
ぶっちゃけ帰ってくるかもわからんしもう消費してもよくないか?

最悪次スレ立てればいいし
840名も無き被検体774号+:2012/05/14(月) 19:49:06.38 ID:coVhbPmj0
自治厨なんて自分が一番邪魔な事に気が付いてないんだからどうでもいいわ
841名も無き被検体774号+:2012/05/14(月) 19:53:08.71 ID:9AgX0QXX0
丸一日もつんだからユックリまちな
842名も無き被検体774号+:2012/05/14(月) 23:25:13.04 ID:at7J+AwV0
いちおほす
843名も無き被検体774号+:2012/05/15(火) 01:52:55.38 ID:Yv0DtymX0
追いついた
続き楽しみ
844名も無き被検体774号+:2012/05/15(火) 13:06:37.88 ID:+vnPJuB0i
そろそろ保守かな
845名も無き被検体774号+:2012/05/15(火) 19:35:49.17 ID:bTDtdj7fi
物凄く面白いだけに放置が残念すぎる。
いつ>>1は来るんだー?
846名も無き被検体774号+:2012/05/15(火) 20:39:37.52 ID:sODmwAhH0
まぁまぁ、この前もこんな感じに間隔あいただろー?
気ながに待てー
847名も無き被検体774号+:2012/05/16(水) 04:47:06.65 ID:TSAf1JHi0
気長に待ってるよ〜
支援支援
848名も無き被検体774号+:2012/05/16(水) 15:22:38.09 ID:UKwAUdVB0

849名も無き被検体774号+:2012/05/16(水) 21:45:59.95 ID:kwrgC2c4i
支援
850名も無き被検体774号+:2012/05/17(木) 04:18:36.26 ID:g5UyQVuni
851名も無き被検体774号+:2012/05/17(木) 12:48:29.42 ID:IxmV2+L+0
852名も無き被検体774号+:2012/05/17(木) 13:03:59.28 ID:gOYa0Yl70
ほす
853名も無き被検体774号+:2012/05/17(木) 22:11:46.73 ID:+avOUN/R0
もう何日経つよ・・・
忙しいんだなぁ
854名も無き被検体774号+:2012/05/17(木) 23:40:14.97 ID:OvVNuzgf0
>>1生きてる?
まさか風男たちの組織に消されたんじゃあ……((((;゚Д゚)))))))
855名も無き被検体774号+:2012/05/18(金) 00:29:22.44 ID:3zuaRCy50
ちょっとの報告でも良いから欲しい
856名も無き被検体774号+:2012/05/18(金) 11:14:40.28 ID:5f1UkbXD0
ほす
857名も無き被検体774号+:2012/05/18(金) 22:28:00.96 ID:h49eTt3f0
だめだなこれ
858名も無き被検体774号+:2012/05/18(金) 23:30:12.53 ID:AC8abmal0
もし>>1がいなくなったら、>>831が継いでくれるだろう
859名も無き被検体774号+:2012/05/19(土) 01:03:27.21 ID:fXfOQ3JJ0
ほす
860名も無き被検体774号+:2012/05/19(土) 01:28:40.86 ID:H9zpJ5+w0
中途半端にするなら始めからスレ立てないで欲しい。マジで面白かったから残念すぎる。
861名も無き被検体774号+:2012/05/19(土) 04:48:37.62 ID:PMy9gcOg0
中途半端でも、ここまでとても楽しめたから、スレ立ててくれて感謝してるよ
862名も無き被検体774号+:2012/05/19(土) 07:39:34.04 ID:yF0cuiho0
いや、>>1は、必ず来る
863名も無き被検体774号+:2012/05/19(土) 09:51:23.11 ID:T8Q2aV9e0
待ってます
864 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 :2012/05/19(土) 09:53:40.86 ID:Q6+dU2XCi
待ってる


         ____
        /― ― \
      /(●)  (●) \
     /   (__人__)     \
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      (YYYヾ  Y (YYYヽ |
     (___ノ-'-('___)_ノ
865名も無き被検体774号+:2012/05/19(土) 14:31:08.04 ID:e1a4AWNx0
おれ>>1が来るまで息止めて待ってるわ
866名も無き被検体774号+:2012/05/19(土) 19:15:08.98 ID:tdZBnqAz0
>>865
もうそろそろ死んだか?
867名も無き被検体774号+:2012/05/19(土) 21:11:26.02 ID:gfyo3Gup0
>>865
あーあ…
868名も無き被検体774号+:2012/05/19(土) 22:45:54.83 ID:T8Q2aV9e0
>>866
返事がない ただの屍のようだ
869名も無き被検体774号+:2012/05/19(土) 22:52:26.45 ID:yF0cuiho0
>>865
組織による被害者か…
870名も無き被検体774号+:2012/05/19(土) 23:32:57.24 ID:H9zpJ5+w0
うめるか...。
871 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 JK!:2012/05/19(土) 23:43:17.08 ID:cy7VgKFU0
なんで、埋めるんだ
872名も無き被検体774号+:2012/05/19(土) 23:48:20.15 ID:zCOaWqS/0
死体は埋めるのが世の習わしってもんよ
873名も無き被検体774号+:2012/05/19(土) 23:53:09.99 ID:tdZBnqAz0
海に流した方が安くつきそう
874 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 JK!:2012/05/19(土) 23:59:29.87 ID:cy7VgKFU0
え、え(゚o゚;;
875名も無き被検体774号+:2012/05/20(日) 06:08:30.93 ID:dHCTuwZ20
丸一日保守なしで持つ

だから気長にまつ?
今規制もあるしね
876名も無き被検体774号+:2012/05/20(日) 15:19:05.45 ID:6V3tdY720
ほし
877名も無き被検体774号+:2012/05/21(月) 00:38:27.16 ID:yiwiqKRP0
878名も無き被検体774号+:2012/05/21(月) 03:50:38.03 ID:KW63OTqOi
うめ
879名も無き被検体774号+:2012/05/21(月) 08:27:58.82 ID:VXzQMRZw0
880名も無き被検体774号+:2012/05/21(月) 18:45:27.35 ID:trQN02Kji
ようへい
881忍法帳【Lv=999999999,xxxxxxxxxxxxxPT】 ◆JAPAN//.xc :2012/05/21(月) 22:49:54.40 ID:fzfa75WY0
ほす
882名も無き被検体774号+:2012/05/22(火) 02:05:34.32 ID:KaW9v4ym0
まだかなー保守
883 忍法帖【Lv=18,xxxPT】 :2012/05/22(火) 10:52:24.71 ID:mO5VPJqRi
>>1はもう飽きたかな?
ほしゅのあき
884名も無き被検体774号+:2012/05/22(火) 17:39:45.11 ID:KlelxFKF0
         ,. -──  .
       /       `ヽ
      /             \
    /               ',
    !                  l
    ;           --‐‐ .'  =
    レ ⌒ヽ'' ‐‐ - ,,__   rッr⌒ ;rァr 、
    { レ ゝ       ゙ '' ‐l   ハ/   !
    rハ  ゞ           ヽノ  :. ノ
 / {  ヽ .__          ヘ - 、ノ
/ !:::::ハ            ッツ;竺ヾ
  l::::::::\   \     y''ヽニフi}!
   l::::::::::::\   \  ,;ィ{,. ァ;ァ;}}
   !::::::::::::::::::::....__ >州川州i}}
  / l::::::::::::::::::::::::::::::::/''ツ彡州'
 /   l::::::::::::::::::::::::::::::|  ヽ  \
/    ハ::::::::::::::::::::::::::::|  /    ハ

  コーレハヒ・ドイク=ソスレ [Кolёhahi・doiи=soЭ]
   (1921〜1989 物理学者ロシア)
885名も無き被検体774号+:2012/05/22(火) 23:43:44.99 ID:rgwfxbDjP
まあ規制なんだろうが、規制ならモリタポくらいあげるが…
886名も無き被検体774号+:2012/05/23(水) 09:27:24.29 ID:ZYiWHLlP0
887名も無き被検体774号+:2012/05/23(水) 09:58:29.61 ID:do9yVmWRi
うめ
888名も無き被検体774号+:2012/05/23(水) 19:19:00.28 ID:bj3RQYSL0
ほも
889名も無き被検体774号+:2012/05/23(水) 21:55:08.94 ID:Fpsj/msuO
 (⌒ヽ ―― ○ ――
 (  )  //|\
(⌒ヽ⌒ヽ / | \
(     )  (⌒ヽ
⌒    ヽ  (  ヽ
___/ ̄\_____
〜 / ゚ ゚ \ ザバン
~/     \ 〜〜
(0 vwWWwwv 0) 〜
|V    V |〜〜
/∧_∧   | \へr
(´∀`)~~~~ ~~~〜
(ニし二二) 〜〜 〜〜
~~~~~~~~~   /∞∧
〜〜 〜〜Σ(゚∀゚ )
〜〜〜 〜〜(二二しニ)
 〜〜   ~~~~~~~~~
890名も無き被検体774号+:2012/05/24(木) 08:05:19.54 ID:p/H7f7ol0

    ∩_∩  ちぇっちぇっ  ∩_∩    こりっ
   ./) ・ω・)')        ('(・ω・ (ヽ
(( /     / ))      (( ヽ    ) ))
  し――J             し――J

   ∩_∩  ちぇっこ          ∩_∩  りっさ
  ('(ヽ・ω・)            (・ω・ /)')
(( )     ヽ ))         (( /     ( ))
  し――J             し――J

    ∩_∩  りさんさ    ∩_∩   まんがん
  o(・ω・ )o          o( ・ω・)o
(( /     ( ))          (( )   ヽ ))
  し――J             し――J

   ∩_∩  さんさ         ∩_∩   まんがん
   ( ・ω・)          (・ω・ )
(( / u uヽ ))        (( /u u ヽ ))
  し――J             し――J

   ∩∩  ほーまん       ∩∩   ちぇちぇ
  (ω- )っ            (ω- )っ
  )    (               )    (
  <,――J            <,――J
891名も無き被検体774号+:2012/05/24(木) 12:46:22.25 ID:XqXXu3/Hi
まだか
892 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 JK!:2012/05/24(木) 20:08:16.95 ID:Lql1/n1J0
age
893名も無き被検体774号+:2012/05/25(金) 07:04:56.07 ID:Ek5CUIYD0
894名も無き被検体774号+:2012/05/25(金) 18:15:04.14 ID:eoZIR4D3P
保守
895名も無き被検体774号+:2012/05/26(土) 00:38:02.19 ID:8aV+WgACi
どーなってんのー?
やめるならやめるっていってね!
896名も無き被検体774号+:2012/05/26(土) 00:38:36.63 ID:yFHoJwzo0
続けたまえ
897名も無き被検体774号+:2012/05/26(土) 09:51:40.57 ID:L9E3X1jQ0
ほっ
898名も無き被検体774号+:2012/05/26(土) 17:05:13.41 ID:lHkl3paO0
しゅっ
899名も無き被検体774号+:2012/05/26(土) 20:34:00.92 ID:IwOeYnn00
↓ホッシュのAA
900名も無き被検体774号+:2012/05/26(土) 22:13:42.01 ID:F83mvDzt0
聞いてくれよ、このスレたったの2ヶ月だぜ
>>1のレスが途絶えたのが2週間とちょっと前だぜ?
なんか凄いな
901 忍法帖【Lv=10,xxxPT】 :2012/05/26(土) 22:22:38.16 ID:1cz0xtH90
>>1は書き込めなくて悩んでるのかな?
902名も無き被検体774号+:2012/05/26(土) 22:24:58.78 ID:/pNksDoni
やめるなら、やめるって言ってくれ
903名も無き被検体774号+:2012/05/26(土) 22:53:42.46 ID:mkyv9MtZ0
待ってる
904名も無き被検体774号+:2012/05/26(土) 23:20:18.46 ID:uK7j5sHY0
>>1は、なにかあって書き込めないだけだと信じてる
この作品最後まで読みたい
>>1さん、よろしく頼む
905名も無き被検体774号+:2012/05/27(日) 00:05:05.27 ID:IwOeYnn00
なんか、出なかったから自分で
        ,.- '´  ̄ ̄ `  - 、
        r'   _,. -―-- .、  ヽ
       l r '´        `ヽ  l
       l'.......-―.:::::: ̄ ̄:::::::::::‐.`L.._
     ,-:::´::::::::::-::‐ ''  ̄ ̄  ‐-、:::::::::::::ヽ
   r':::::::::::::::::::/          lヽ:::::::::::::::i
  .i'::::::::::r:、:::::l   _       i:::::::::::::::::::::!
  .l::::::::::i:rヽヾ  ri't:Tヾ、 ;::::- 、 !:::::::::::::::::::/
    ヽ:::::lヽ.、     ̄ノ :.'`-'ヽ`ir' )::::::::::;r'
     ` ヽニ:.      ,.   ::.`   'i:.r'::;;-'´
        l::.   ,,..--`-:く   /'-' ´
        イ :.  "'''''''"';;;;:ミ .!
    r:::'::::::l  :..      `/
 ,.-:':::::::::::::::::!ヽ   、.    i'
':::::::::::::::::::::::::::i ヽ    ̄ /!ヽ、
::::::::::::::::::::::::::::::i,.--ヽ._,〃´l:::::::::ヽ、
::::::::::::::::::::::::::::::l  _/_i_l   ,!、:::::::::::::::ヽ

     ホッシュ [Sred Hossu]
     (1875〜1934 イギリス)

906名も無き被検体774号+:2012/05/27(日) 10:57:45.46 ID:DxZJPPSe0
ほっしゅ
907名も無き被検体774号+:2012/05/27(日) 12:53:06.85 ID:USloGENp0
続きはやくー(´・ω・`)
908名も無き被検体774号+:2012/05/27(日) 13:03:58.56 ID:zdBDl35ji
やっと今追いついた
909名も無き被検体774号+:2012/05/27(日) 18:05:37.68 ID:KBuks7M80
「やっと追いついた」とか報告いらねえからwww
910名も無き被検体774号+:2012/05/27(日) 23:11:48.43 ID:mMvs2Hyp0
追いついても続きは来ない
911名も無き被検体774号+:2012/05/28(月) 02:37:55.48 ID:FHHNLytE0
    /「\     ___
    |:::||::::;>-<_     ` 、   っ
     \:::/ ,. -、/_`ヽ._   \   っ
     /[_|/´   `ヽ/ \  ヽ.  っ
    /:::::/ /  /- !    ̄\/、  ハ
    |==:| |  |rハ/|   ハ- 、  Y \イ
     ̄)イ  7 り .!/ァテr、|  |\_)
.       レ ,イ""'    !__ソノ/  Y
        /.人  r-、 ""/ '|    |
.       〈   |/\__,,. イ  /    ハ  し、仕方ないから保守してあげるわっ
       `ヽ|\, イ7_/|/|    ノ
        / ∧   / / \, イ ト 、
     /ゝ,/ // ム\/.r'    ヽ| /::::::ヽ.
   /::::::レ'´ /K_」  〈r、     〉':::::::::::::':,
   ,'::::::::{   }|レ'´   、〉ー-イ:::::::::::::::::::l
   !:::::::::ゝ、 {|{      ル!   |::::::::::::::::::::|
   ',:::::::::∧  ̄ >ー-‐ '<j ,  ハ:::::::::::::::::;'
    ヽ:::::! ヽ,..___   `ヽ/  `'、:::::::,:'
.    ヽ!  ,.}_ }|{ _`r  , , 〉    )/
       `ーr`-''ー-/`ー‐<
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        /` :::::;'  /::    ヽ
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        /:.     /        .::::::    ヽ.
.    / :::..   ,'       ..:::::::      \
912名も無き被検体774号+:2012/05/28(月) 02:38:13.42 ID:FHHNLytE0
      ゴガギーン
             ドッカン
         m    ドッカン
  =====) ))         ☆
      ∧_∧ | |         /          / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     (   )| |_____    ∧_∧   <  おらっ!出てこい>>1
     「 ⌒ ̄ |   |    ||   (´Д` )    \___________
     |   /  ̄   |    |/    「    \
     |   | |    |    ||    ||   /\\
     |    | |    |    |  へ//|  |  | |
     |    | |    ロ|ロ   |/,へ \|  |  | |
     | ∧ | |    |    |/  \  / ( )
     | | | |〈    |    |     | |
     / / / / |  /  |    〈|     | |
    / /  / / |    |    ||      | |
   / / / / =-----=--------     | |
913名も無き被検体774号+:2012/05/28(月) 08:18:51.28 ID:0VEUVSOxi
うめうめ
914名も無き被検体774号+:2012/05/28(月) 08:19:12.90 ID:0VEUVSOxi
うめうめ
915名も無き被検体774号+:2012/05/28(月) 11:30:09.38 ID:9gjXRMUb0
うめ
916名も無き被検体774号+:2012/05/28(月) 12:41:08.39 ID:+a4J5yIpi
はよ








はよ
917名も無き被検体774号+:2012/05/28(月) 23:31:19.66 ID:DM3bBOvD0
まだか
918名も無き被検体774号+:2012/05/29(火) 13:47:03.62 ID:VZ146fefO
まだだね
919名も無き被検体774号+:2012/05/30(水) 01:12:08.27 ID:lVks6lOY0
まだなんだね。
待ってるよぉぉ
920名も無き被検体774号+:2012/05/30(水) 02:48:46.27 ID:OBugrYtBi
うめ
921名も無き被検体774号+:2012/05/30(水) 10:02:37.13 ID:uMjC3yM6i
うめ
922名も無き被検体774号+:2012/05/30(水) 11:42:15.93 ID:GZBgcYumi
もう来ないのか…
923梅子:2012/05/30(水) 18:28:21.60 ID:NdipT/uo0
うめ
924 忍法帖【Lv=36,xxxPT】 :2012/05/31(木) 00:51:33.25 ID:Fm0QZ3N5i
もう埋めようぜー
925名も無き被検体774号+:2012/05/31(木) 02:00:33.38 ID:XJG+DhGM0
(´;ω;`)続き気になる
926名も無き被検体774号+:2012/05/31(木) 03:10:19.35 ID:xv30/4040
重力女に潰されたのかもわからんね

復活できたら、新スレ立てて続きを是非是非よろしくお願いします。
スレタイの中には 「俺が魔法使いになった話」 を含めてくれると助かる
927名も無き被検体774号+:2012/05/31(木) 06:24:59.24 ID:rI7trEfK0
うめ
928名も無き被検体774号+:2012/05/31(木) 17:33:07.74 ID:B54epR/aO
>>926
同意
929♂ ◆sr89gRROmU :2012/05/31(木) 20:00:49.23 ID:JfOannYOi
俺たちはまってるぞ
930名も無き被検体774号+:2012/05/31(木) 20:34:04.97 ID:t9wOrV300
まさかの主人公=>>1だったのか
931名も無き被検体774号+:2012/05/31(木) 20:50:38.29 ID:E5wGgVTs0
>>930
俺がって書いてあるwww
932名も無き被検体774号+:2012/05/31(木) 20:52:38.63 ID:SxbwC/LY0
そうだったかぁ またねー
933名も無き被検体774号+:2012/05/31(木) 22:45:43.07 ID:uEX2MacO0
そんなことより
>>1
は無事なんだろうな?
934名も無き被検体774号+:2012/06/01(金) 00:25:04.73 ID:/iSvnvCv0
きっと無事だよ、妖精がついてるからね
935名も無き被検体774号+:2012/06/01(金) 07:00:25.27 ID:cp6gUCgzi
うめ
936名も無き被検体774号+:2012/06/01(金) 14:52:29.14 ID:ml+3Yh4ni
うめるか
937名も無き被検体774号+:2012/06/01(金) 15:48:57.36 ID:fnI8Ucmx0
うめ
938 忍法帖【Lv=31,xxxPT】 :2012/06/01(金) 19:32:54.46 ID:n1+bij7y0
うめ
939名も無き被検体774号+:2012/06/01(金) 21:02:48.13 ID:JJvRev6ci
うめ
940名も無き被検体774号+:2012/06/01(金) 21:54:59.32 ID:bWiOZW2W0
残そうぜ
941 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 :2012/06/01(金) 23:36:40.46 ID:vcUPlQo00
>>940
同意
942名も無き被検体774号+:2012/06/02(土) 09:01:12.38 ID:FF72+NNM0
943名も無き被検体774号+:2012/06/02(土) 16:29:30.29 ID:wWaXujN/i
うめ
944名も無き被検体774号+:2012/06/03(日) 01:00:54.42 ID:2frIAvvJi
諦めが肝心









ほしゅ
945 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 :2012/06/03(日) 01:04:53.17 ID:vRNVTij10
>>940
同意
946名も無き被検体774号+:2012/06/03(日) 08:34:16.87 ID:DJgRLBSk0
うめ
947日本列島 ◆JAPAN//.xc :2012/06/03(日) 12:44:23.85 ID:LRwk//gE0
長くなりましたがこのSSはこれで終わりです。
ここまで支援、保守をしてくれた方々本当にありがとうごさいました!
パート化に至らずこのスレで完結できたのは皆さんのおかげです(正直ぎりぎりでした(汗)
今読み返すと、中盤での伏線引きやエロシーンにおける表現等、これまでの自分の作品の中では一番の出来だったと感じています。
皆さんがこのSSを読み何を思い、何を考え、どのような感情に浸れたのか、それは人それぞれだと思います。
少しでもこのSSを読んで「自分もがんばろう!」という気持ちになってくれた方がいれば嬉しいです。
長編となりましたが、ここまでお付き合い頂き本当に本当にありがとうございました。
またいつかスレを立てることがあれば、その時はまたよろしくお願いします!ではこれにて。
皆さんお疲れ様でした!
948名も無き被検体774号+:2012/06/03(日) 14:56:32.01 ID:DJgRLBSk0
うめ
949名も無き被検体774号+:2012/06/03(日) 20:54:36.95 ID:camOIuka0
>>947
いやまて完結してない
950名も無き被検体774号+:2012/06/03(日) 22:37:27.57 ID:faxkQ64N0
皆さんありがとうございました
951 忍法帖【Lv=9,xxxP】 :2012/06/04(月) 00:33:00.06 ID:xe7eLg550
てすと
952名も無き被検体774号+:2012/06/04(月) 00:35:20.34 ID:B3nKEkjp0
うめ
953 忍法帖【Lv=36,xxxPT】 1:2012/06/04(月) 00:49:16.10 ID:GvjSs2Vi0
次スレ

俺が魔法使いになった話
http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/news4viptasu/1338738514/
954 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 :2012/06/04(月) 01:51:53.22 ID:vzm1anzP0
>>1よ来てくれ…
955名も無き被検体774号+:2012/06/04(月) 14:31:44.74 ID:8qGB6MwIi
>>953
なんで>>1が戻って来ないのに次を立てるの?バカなの?

うめ
956名も無き被検体774号+:2012/06/04(月) 14:47:57.65 ID:B3nKEkjp0
>>955
はげどーぅ
957名も無き被検体774号+:2012/06/04(月) 16:49:52.04 ID:bDf1lSEj0
もうすぐ来なくなって1ヶ月かぁ…
せめて安否だけでも知らせてほしいな!
何か病気とかしてなきゃいいけど。
958名も無き被検体774号+:2012/06/04(月) 19:58:41.64 ID:uRRo5/eI0
続きは書いて欲しいけど、もう来ないんじゃね?
959名も無き被検体774号+:2012/06/04(月) 20:01:53.72 ID:rDAjvWgC0
じゃあもう誰か乗っ取っちゃえば
960名も無き被検体774号+:2012/06/05(火) 05:16:36.47 ID:r5vXWCKu0
>>953
thx

1が戻ってこないと決まったわけじゃなし、気長にまってるよー
961名も無き被検体774号+:2012/06/05(火) 17:53:55.37 ID:NszlHEd7i
追い付いた

保守の件
今のところ俺が立てたスレが38時間放置されている
以下保守は1.5日に一回
962名も無き被検体774号+:2012/06/05(火) 18:05:09.26 ID:GPwJW/8G0
次スレ立ったんならもうどーでもいい希ガス
963名も無き被検体774号+:2012/06/06(水) 03:59:52.21 ID:ecXQfKYT0
とりほ
964名も無き被検体774号+:2012/06/06(水) 08:07:16.42 ID:+b1AzMjYi
次スレに今までのコピったらいいんじゃない
俺はやらないけど
965名も無き被検体774号+:2012/06/06(水) 10:13:03.38 ID:ecXQfKYT0
いいねそれ
かなり著作物の体を成しているから無体財産権的にどうなのかわからんけど

俺もやらないけど
966名も無き被検体774号+:2012/06/06(水) 12:26:15.18 ID:YKInJD2wi
まぁまぁ、>>967がやるだろ
967名も無き被検体774号+:2012/06/06(水) 20:35:11.91 ID:iZbRdFh20
いやいや>>968がやるでしょ
968名も無き被検体774号+:2012/06/06(水) 21:13:56.25 ID:j3tOBPl40
俺、前スレで初めて1000獲ったんだ。。。
969名も無き被検体774号+:2012/06/07(木) 10:41:40.21 ID:bgohkeVk0
まつる
970名も無き被検体774号+:2012/06/07(木) 21:38:55.07 ID:z3EPz8ER0
うめ
971名も無き被検体774号+:2012/06/07(木) 22:06:12.13 ID:Vx207WrC0
うめ
972名も無き被検体774号+:2012/06/08(金) 05:10:03.30 ID:m5NAY7naO
うー
973名も無き被検体774号+:2012/06/08(金) 07:49:16.58 ID:4T6RnzVD0
うめ
974名も無き被検体774号+:2012/06/08(金) 08:11:39.41 ID:EvGjaQ1lO
>>965
なんで?違法なの?
前スレ内容を、次スレにコピペなんか
どの板でもみるよ?
975名も無き被検体774号+:2012/06/08(金) 08:32:15.23 ID:FNtjCAko0
うめうめ
976名も無き被検体774号+:2012/06/08(金) 22:05:17.77 ID:Pkhwid840
>>974
どっちでもいいからコピペ頼んだ
977名も無き被検体774号+:2012/06/09(土) 20:08:15.20 ID:NRxv784H0
頼んだ
978 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 :2012/06/09(土) 22:51:56.32 ID:PGQr4MBG0
あげ
979名も無き被検体774号+:2012/06/10(日) 02:01:52.27 ID:HWQ5hZyl0
面白くって一気に読んだけど完結してなかったw
続ききになるなあ〜
980名も無き被検体774号+:2012/06/10(日) 20:47:51.21 ID:aGzIQDN20
ほしゅ
981名も無き被検体774号+:2012/06/10(日) 20:48:08.30 ID:aGzIQDN20
もうこっちは保守いらないかw
982名も無き被検体774号+:2012/06/11(月) 08:11:13.71 ID:3AInj5Uc0
>>1
見てたら、↓こっちへ続きをお願いできたら嬉しいな。

俺が魔法使いになった話
http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/news4viptasu/1338738514/l50
983名も無き被検体774号+:2012/06/11(月) 16:22:25.45 ID:0Mkapt3Ni
うめ
984名も無き被検体774号+:2012/06/12(火) 10:51:39.19 ID:JuWktIZI0
おかか
985 忍法帖【Lv=31,xxxPT】 :2012/06/12(火) 20:59:02.61 ID:VSTx7R3n0
うめ
986名も無き被検体774号+:2012/06/12(火) 23:31:18.11 ID:rhA0e0XM0
海苔
987名も無き被検体774号+:2012/06/13(水) 01:50:38.05 ID:Mwvbnixai
うめ
988名も無き被検体774号+:2012/06/13(水) 02:43:04.24 ID:vc5XH61pi
こんぶ
989名も無き被検体774号+
おかか