みずぽ「私とアメリカ、どっちが大事なの?私は貴方が欲しい」
352 :
1:2010/02/05(金) 23:03:19.14 ID:37Sh+AZ10
みずほが両手で力いっぱいテーブルを叩いたのだ。
ゆっくりと立ち上がり阿部に詰め寄る。
「これ以上、侮辱するようなら絶対に許さない。」
しかし阿部も一歩も引く様子がない。
「えぇ、その調子で頑張って。だけど。いつまでその強気な態度を保っていられるか・・・楽しみに拝見させてもらう。」
「・・・。」
「とにかく私は政審会長を下りる。貴女の下ではこれ以上やれない。」
「まぁまぁ、二人とも落ち着いて。党首も席に戻って。」
353 :
1:2010/02/05(金) 23:04:07.10 ID:37Sh+AZ10
重野は、まだ興奮しているみずほを阿部から引き離した。
すると今度は阿部が席を立った。
「阿部さん、どこへ?」
「こんな幼稚な人と話をしても時間の無駄。もう私、帰るから。」
「え、それは困りますよ、まだ人事について何も話し合ってないですよ」
阿部を引き止めようとすると、後方から声が飛んできた。
「重野、止めなくて結構よ。私もこの人と話す気になれないわ。もう結構!消えて!」
みずほの言葉を聞いて、阿部の顔面から血の気が引いて行くのを彼は見逃さなかった。
354 :
1:2010/02/05(金) 23:04:56.47 ID:37Sh+AZ10
「・・・重野さん、あなたきちんと党首から目を離さないでよ。それが貴方の仕事なんだから!幹事長のくせに、そんな事もできないの?!」
最後の一言は余計だ!
喉まで出かかった言葉をなんとか抑えた。
阿部が去った後、今度はみずほと二人きりになった。
これはこれで相当気まずい。
355 :
1:2010/02/05(金) 23:05:46.02 ID:37Sh+AZ10
「ドア閉めて」
みずほの命令通りに会議室の扉を閉めた。
「頭痛い・・・」
彼女は両手で顔を覆った。
「薬と水、持って来ましょうか?」
「えぇ、お願い。」
給湯室に辿り着くと、深くため息をついた。
あぁ、弱ったなぁ・・・。どうしてこうなった。
そして自分は一体ここで何をしているのだろうか、そういう気分にさせられる。
356 :
1:2010/02/05(金) 23:06:35.99 ID:37Sh+AZ10
「だいたい、水汲みなんて幹事長の仕事じゃないだろう。はぁ・・・」
気がつくと、コップから水が溢れ出していた。
「おっと、いけない。」
キュッ、っと蛇口をひねり、水を止める。
そして再びため息。
救急箱から鎮痛剤を取り出し、ポケットへ入れた。
357 :
1:2010/02/05(金) 23:07:31.36 ID:37Sh+AZ10
「あぁ、しまった。スピーチの原稿がまだ仕上がってない。今日は徹夜だなぁ。」
自分の仕事さえも満足にできない日々が続いている。
彼は人一倍、他人に気を配り、自分からやる事を決していとなわない。
お人良しすぎるのだ。
「党首、水です。」
「ありがとう。」
みずほは水を飲みきり、ゆっくりとグラスをテーブルに置いた。
358 :
1:2010/02/05(金) 23:08:27.28 ID:37Sh+AZ10
「ねぇ重野。」
「何ですか?」
「あー・・・やっぱり何でもない」
「そうですか。もう私はこれで失礼しても良いですか?残ってる仕事があるので。」
「あぁ・・・待って。」
目を閉じたまま、彼女はゆっくりと話はじめた。
359 :
1:2010/02/05(金) 23:09:16.05 ID:37Sh+AZ10
「私、やっぱり党首には向いてないのかな。」
「どうしたんですか、急に。」
「自信がなくなっちゃったの。楽しくて、すごくやりがいのある仕事だけど。自分には向いてないのかな。
だって、こんな少人数でも対立しちゃうし、それに阿部さんは絶対に私を認めてくれないし。」
「彼女には何を言ってもダメですよ。根っから貴女を嫌ってるから。」
「ちょっと、やだ、随分とストレートに言うのね」
緊張が溶けたのか、みずほの表情に笑顔が戻った。
360 :
1:2010/02/05(金) 23:10:05.69 ID:37Sh+AZ10
「冗談はさておき。ちょっとくらい不協和音があるからって、それがどうしたって言うんです?
全ての人間を納得させ、従えさせる人間を党首と呼ぶなら、この世には党首なんて人間は一人もいなくなってしまいますよ。」
「それもそうね」
「お互いに納得して妥協できるラインを探って行きましょう。私はいつでも党首の味方ですから。」
「ありがとう、重野。」
大丈夫、と目で合図を送り、部屋を後にした。
361 :
1:2010/02/05(金) 23:11:03.00 ID:37Sh+AZ10
彼女だけは自分が守らなければならない。
「一人前の政治家、そして社民の党首として立派に育てて欲しい。」
尊敬する村山、そして前の党首の土井にそう頼まれたのだ。
最初のうちは彼女の軽率な発言のせいで、揚げ足を取られる事が多く、何度も尻拭いをさせられた。
その度に、泣いて落ち込む彼女を励ました。時には厳しく追及したり、まるで年の離れた妹を躾けるようなものだった。
今では、大臣にもなり、結構立派に仕事をしてくれていると思っているのだが、なかなか完璧とは言えないものだ。
362 :
1:2010/02/05(金) 23:11:50.71 ID:37Sh+AZ10
あれから自分の部屋に戻ってからも、あの女たちの事を考えていた。
水と油の相性の福島と阿部を扱えるのは重野だけだ。
もちろん自分の仕事は後回し。
「とりあえずコーヒーでも」
息抜きも必要だと思い、再び給湯室に向かった。
「おや?」
数十メートル離れた給湯室の電気がついているのを確認できた。
おかしいな、さっきはきちんと電源を消したはずなのに。
不思議に思いながら給湯室を覗くと、先客がヤカンで湯を沸かしていた。
そして重野の気配に気付き、こちらを振り向いた。
363 :
1:2010/02/05(金) 23:14:40.16 ID:37Sh+AZ10
とりあえず、今日はこの辺りまでにしておきます。
重野の話を書いてるつもりなのに、なんか存在感薄っw
リクした人が喜んでもらえるかどうか、自信なくなってきたw
しばらく忙しい日々が続きそうですが、みなさんよい週末を送って下さいねー。
>>1乙!
続きが気になる…
頑張るみずぽかわいいよ
リクした人ではないが、
政治家は他の皆さんのキャラが濃すぎるからなーw
重野リクした人だけど
>>1ありがとう!
女で苦労する男と書くとすごい誤解されそうだw
ここまででも普段は影の薄い重野の存在感をぎゅんぎゅん感じるから大丈夫です
まさにこういう尻拭いが似合う苦労性な重野を求めていたんですよ
あと、やっぱりみずぽが可愛い・・・
続きも楽しみにしてます
阿部知子って雰囲気がオアシズの大久保さんに似てるよなーと思ってたせいか
みずぽ=光浦、阿部=大久保で脳内再生してしまった
すごく…居たたまれないドロ沼展開でした…
初めてこのスレ覗いたよ
どの話も真剣に読みふけっている自分がいたwここ最高だわw
>>1さん重野の続き楽しみにしてます!
あべともないわーって思ってたクチだけど、
最近の彼女の動きっぷりをみると党内抗争も
激しくなりそうで楽しくなってきたわw
みずぽの座を狙うあべとも、みずぽを守る重野、
みたいな展開もありだと思う。
内閣でのみずぽの立場がどんどん弱く…
今日も基地移設案だせなかったしなあ
どうすんだこのgdgd防衛&外交。
社民党内で女の戦い? 阿部氏「仁義なさ過ぎる」と福島党首糾弾
社民党の阿部知子政審会長は17日、福島瑞穂党首が米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)を米軍キャンプ・シュワブ
内陸部(名護市など)などへ移設するとした国民新党案を批判したことについて「(政府、与党の)沖縄基地問題検討委員会
以外の場で批判するのは仁義がなさ過ぎる」と苦言を呈した。
同時に「(移設先が)沖縄県外であってほしいという思いはあるが、それを委員会以外の場で批判し合ったら、何のための
委員会か分からなくなる」と指摘した。官邸で記者団に語った。
福島氏は15日に内陸部案を批判。これに対して国民新党の下地幹郎政調会長が「非常に不愉快」と反発していた。
ttp://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100217/stt1002172016010-n1.htm 国民新党も絡めて話が進むと面白いのだが、とリクしてみる。
冬季五輪ってこんなに人気あったっけと思うくらい日々の政治ニュースが少ない
爆弾抱えたネタ打ち内閣の存在を忘れるほど小さい扱いなのは非常に残念でござる
ところで1氏はまだ寄生虫かね
前張さん他8階の人達逃げてー小沢さんが自然発火させるって言ってるー
+ +
∧_∧ +
(0゚・∀・)
(0゚∪ ∪ +
と__)__) +
375 :
ハードM ◆hardMV6uso :2010/03/03(水) 23:48:57.26 ID:kM8m3ibp0 BE:784850827-2BP(461)
なんとなく上げときますね
ネタはいくらでもある
あとは邪まな妄想力があれば
始めて来ますたけど
もう終り??〜
前原とみずぽで誰か投下しる!
だねえ
保守がてらSS投下しながらまったりと
>>1を待つってのもいいかも
どうだろ?
>>378 確かに、ここは保守したい
といってもSS書けないし、人任せだけど…
しかし
>>1がリアル方面で無事であればいいんだが
まじで
後悔の念が募っていく。徐々に。でも確実に。
息が詰まりそうなのは、そこが暗く狭いだけではなかった。
「こんなところに閉じ込めて、私をどうするつもりだ?」
「ですから、どうもしませんよ。なにをそんな焦って…。」
「とにかく!仕事があるんだ。早く私を解放したまえ。」
「つれないですね、もうお忘れですか?匿ってほしいと飛び込んできたのは貴方だ。」
押し問答を繰り返しながら、抱きしめる腕にゆっくりと力が篭る。
不愉快だとかそういう感情ではない。
それよりもただ…困惑している?まさか!この私が?いや、この状況は確かに異常だが…
「お前に匿ってもらおうとしたのではないんだ。」
「でも、飛び込んだ先に私がいた。そして貴方は私に潜り込んだ。」
「あれは仕方がなかった。…君も分かっているだろう。」
「はは、エレベータの中は貨物で一杯でしたからね。」
「…くっ…。」
「それはそうですよ。あれは貨物運搬用だった、そして貴方は職員用には乗らなかった。」
そう言って目を細める。
幼い子に言い諭すように、ゆっくりと言葉を選んでいるのが気に触る。
382 :
--2/9--:2010/03/16(火) 23:50:48.25 ID:paT7xi/i0
「職員用には乗れない事情があったのではないですか?だからこんな埃塗れの…。」
「黙れ!」
「怒鳴らないで落ち着いて。私が守っている限り、貴方は汚れずに外へ逃げられるんです。」
「恩を着せるつもりか。」
「そうじゃない。利口な貴方なら分かるでしょう?」
落ち着き払ったその態度が余計に神経を逆撫でする。
言われていることは耳に入る。入った傍から逃げていく。うまく掴めないもどかしさだけがはっきりと感じられる。
「何を望んでいる?事によっては検討の余地もある。だから」
言葉を発しながら後悔が押し寄せるのが分かった。違う、そんなことを言いたかったわけじゃない。
言葉の選び方を完全に誤ったことに気づいたが、今更どう言い直せばいいのかまでは考えが回らない。
「そうじゃない。でもその言い方は貴方らしいですね、ミスター…」
「!!やめろ!」
「ミスター検討中?」
「やめろと…言っている。」
そう応えるのが精々だった。
焦っていると思いたくはないが、体の自由が利かないだけで気持ちの余裕まで奪われている気さえする。
「まあこれが世に知られたらミスターお荷物なんて呼ばれるかもしれませんね。」
「私を馬鹿にしているつもりか?」
「まさか。でもそうだな。貴方がそんな顔するから、少しだけいたずらしたくなったのかもしれない。」
完全に見くびられていることに憤るより先に眩暈に襲われる。
383 :
--3/9--:2010/03/16(火) 23:53:12.23 ID:paT7xi/i0
「おかしなことを言っている間に早く蓋を開けてくれないか。」
「それがものを頼む態度ですか?」
「何を言ってる。人でもない君が…あ、いや、そういうことじゃないんだが。」
こいつは何を言っているんだ。
自分までおかしくなりそうだ。
「落ち着いて。深呼吸して下さい。そうでなくてもあなたは急ぎ過ぎている。」
「ここが息苦しいだけだ。まだ仕事があるので。」
「普段の方が息が詰まっているみたいですがね。今はほら、軽口を叩く余裕すらある。」
何を言っているのか、何を考えているのかは相変わらず分からない。
それでいて、ここまで自分の気持ちを踏みつけられることに、形容し難いむず痒さをも覚える。
違う。こんな奴に甘えたい訳じゃない。
状況が異常すぎて、判断がつかないだけだ。そうとしか考えられない。
「もっと素直になってもいいんですよ。」
「…そんなことは無理だ…立場と言うものがある。」
「でも、貴方はまた私に会いに来てくれた。嬉しいですよ。」
肩を包まれ、そっと髪を撫でられる。
狭い中で、篭った自分の熱気が違う匂いと混じる。なぜか嫌じゃない。
しばらく思い出すこともなかった遠く懐かしい感情を呼び起こされる。
快い圧迫感と言ってもいいかもしれない。でもだめだ。溺れてしまってはいけない。いけないのは承知している。
ただもう少しだけこの温かさに揺られているのも悪くない……。
384 :
--4/9--:2010/03/16(火) 23:55:13.34 ID:paT7xi/i0
「いいんですよ。」
「!!」
甘い葛藤を読まれたような気がして顔を上げる。
髪が当たり、軽い乾いた音がした。
素材のせいか、ぶつかった感触はなく柔らかく押し戻す圧力だけを感じた。
「会見なら事務方に処理させればいい。貴方も、山井さんですら省のことは知らないときている。」
「それは…」
言葉に詰まる。
突然、盟友の名前を出されたことでこの時間を邪魔されたような気がする一方、早く現実に戻らなければいけないという焦りの中に一気に戻されたようでもあった。
「…彼も、頑張っている。これまでの政務官とは比較にならない」
「かなり買ってますね。一生の友、でしたっけ。」
「もしかして、嫉妬しているのか?」
「はい?」
にこやかに聞きかえすその瞳の奥で何かがキラリと光ったような気がした。
せっかく温かく包まれていたというのに、却って弑逆心を煽ってしまったのではないかと背に寒いものを感じる。
「嫉妬…。そう言われると、そうかもしれませんね。」
「いや、私はそういうつもりで言ったのではないし、悪いが君の気持ちには応えられない。」
腕を突っぱね、背中の面を使って蓋を開けようとしたが、軽々と戻される。
「今更何を言っているんですか?」
しっとりと、まとわりつくように四肢を絡め取られる。
385 :
--5/9--:2010/03/16(火) 23:57:27.78 ID:paT7xi/i0
「まだそんな風に逃げられるとお思いでしたか。」
「逃げる、なんて…」
「勤怠ランプは"外出中"でしたよね。」
「なぜそんなことを!」
「まだ戻れる。時間で言えばその通りです。」
「…」
こいつは何を知っているのか。何をしたいのか。
「目的なんか、始めからありませんよ。」
「それならどうして…。」
「言ったでしょう。少しいたずらしたくなっただけです。でも…」
少しだけ、切なそうに眉をよせる仕種をした、ような気がした。
心が揺らぎそうになったのを感じた瞬間、更にきつく抱きしめられていた。
「貴方がいけないんだ!」
呼吸が止まりそうになる。
「あの日、あんなに怯えた瞳で乗り込んできたのは貴方だ。」
「匿わずにいられなかった。本当に困っていたのは見て取れたから、後悔はしていない。でも。」
全身を拘束されて、浅く呼吸するのが精いっぱいだった。
386 :
--6/9--:2010/03/17(水) 00:00:20.13 ID:paT7xi/i0
中でもがいていることに気づかないのか、まるでお構いなしにまくし立てる。
「あれだけで終わりだと思ってた!だから忘れようとしたんです。あれは…一時の気の迷いだと。」
気の迷いも何も、ただ逃げたかっただけだ。
そう言いたいのに声が出せなかった。
「なのに貴方はまた現れた。疲れた、怯えた瞳はそのままで…。」
「…。」
「あんな顔、誰にも見せたくない。できることなら守りたかった。」
やはり理解できない。何を言っているのだ。
言われるまでもなく、市民に弱気な顔なんか向けられる訳がない。政治家なら、まして大臣職なら当然のことだ。
「本当に貴方はご自分のことをお分かりでない。」
「!!」
「分かりますよ。貴方が何を考えているかなんて。」
鼓動が乱れる。絡み付く呼気が自分のものなのかの区別もつかない。
「誰よりもプライドが高く、頭を下げることが苦手な貴方が、前大臣に頭を垂れて教えを乞うた。」
思い出したくもない。でもあの時は仕方がなかった。
「その素直さにほだされたのは確かです。」
だからなんだと言うのか。
「あれは、前大臣だからそうしたのかと思ってた。」
当然じゃないか。引き継ぎをしただけだ。
「なのにあの日、そして今日。独りぼっちで…あんな顔を見せられて…。」
あんな顔ってなんだ。ひとつも心当たりがない。
387 :
--7/9--:2010/03/17(水) 00:02:22.78 ID:paT7xi/i0
「守ってあげたいと思った。」
「ふざけないでくれ!」
黙って聞いていれば、なんのつもりだ。
「いいから放したまえ。今日の会見はやると言ってしまった以上キャンセルできない。」
「できるんですか。その状態で。」
狭い中でもがいていたせいで髪もシャツもすっかり乱れてしまっている。
スーツにも不自然な皺が寄ってしまっているだろう。
「それでもやらなければいけない。」
やらない訳にはいかない。自分には立場というものがある。
「…そうですか。」
きつい感触がゆっくりと緩む。
「振られちゃったのかな。はは、そりゃこんなことしたら嫌われても仕方がないですね。」
やっと解放されて、大きく息を吐く。
「お詫びという訳じゃないですけど、お車なら地下に用意しておきます。」
「!なんでそんなことまで…。」
「今ならまだ会見には間に合う。一度帰って着替えてからでも余裕があります。」
こんな姿にされてしまったことを改めて強調されたようで、またこの後の行動を読み取られているようで、忘れていた屈辱感が甦る。
388 :
--8/9--:2010/03/17(水) 00:04:15.74 ID:NS3ab43a0
「ほらそんな顔しないで。」
「いいから出してもらおうか。」
これまでの遣り取りからしたらあっけないほど素直に蓋が開く。
全体的に湿り気を帯びて柔らかくなっているのが上気した自分の体から発散したもののせいだと無言のまま苛む。
それがどうにも恥ずかしく、早くこの場を離れたい、帰ってシャワーを浴びたい、早く忘れなければと気ばかり焦る。
「今ならまだ電車もあります。でも、風邪をひいてはいけないから車でお帰り下さい。」
「そんなことしようにも、連絡をしたら…」
「大丈夫です。それくらいは手配してあります。」
一介の事務用リサイクル段ボールごときが一体どんな権限で…!
つい口をついて出そうになったが、寸でのところで押し留めた。
扉が開く。
「貴方は心配しなくていいんですよ。お気をつけて。」
その言葉には応えず、嘘を吐くなと軽く憤りながら眼鏡を外し、レンズを拭う。
389 :
--9/9--:2010/03/17(水) 00:06:04.53 ID:NS3ab43a0
果たして、地下出口には黒塗の公用車が待っていた。
「まさか…。」
まだ着いたばかりのようで、こちらに気付いた様子はない。
咄嗟に物陰へ隠れてしまったが、その必要がないことは分かっている。
乗ってしまえば、いくら道路が渋滞しようとも20分とかからず帰れる。
…あんな奴の据膳に食らいつく訳には…。
呼吸を整えるようにゆっくりと携帯電話を取り出す。
つい数日前まで世話になっていたタクシー会社の番号は発信履歴からすぐに見つかった。
いろいろなことが脳裏を過り、親指に力が入らない。
逡巡しながら電話帳情報をランダムに呼び出し、思いを振り切るように発信ボタンを押した。
まだ、19時を少し過ぎたばかりだった。
勢いで書いてしまったはいいけどどこに上げたらいいか分からなかったのです。
叩かれたら逆切れしそうなくらいドキドキしています。すんません。
箱x妻を考え出したらなんだか止まらなくなりまして。
彼のナルシスっぷりとキョドり具合が段々面白くなってしまった自分の負けです。
所々文章が変なのはどうにもご容赦ください。
3レスくらいでまとめるつもりだったんすけど、長くなっちゃってすみませんでした。
しかし段ボールの性別って一体どっちなんでしょうね〜。
読んでくれた人、ありがとあーした!
>>1の身を案じてたら違う人が来てた!乙!
不思議な感覚で読んだよ
公用車を準備できるダンボールにワロタw
>やらない訳にはいかない。自分には立場というものがある。
そんだけ繰り返しておいて結局会見バックレとかなwwwwww
ダンボールかっこえええ
素晴らしい梱包力、じゃない包容力w
394 :
381-390:2010/03/17(水) 09:49:20.18 ID:jX+b4O100
>>391-393 ああああ温かい反応ありがとうございますマジ感謝っす!
このスレ見て、政治家でこんなお話作れるんだと知り、衝撃を受けた者です。
中でもみずぽの可憐さと前鉄のアッパー具合には脳天撃ち抜かれました。
勝手にスレ使っちゃってますが前述の保守ついでってことでどうかひとつー。
>>1が無事でありますように。
これで名無しに戻ります。貴重な経験ができました。
すごい才能を見た。なんとなく安部公房の「箱男」思い出した。
他に勇者はいないか?
ほ
テスト
テスト
結局郵貯は上限2000万までに決めるみたいですが
いい歳した大人がネタ臭いドタバタ劇をやってた裏の駆け引きは?とか気にしてみる
菅氏「聞いてない」亀井氏「耳が悪いんだよ」 郵政改革法案、閣内の混迷深刻
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100328/plc1003282052008-n1.htm 菅氏「私は(限度額の)数字を知りませんでした」
亀井氏「全部申し上げました」
菅氏「聞いてません」
亀井氏「菅さんとの電話はテープにとっておかないといけない。あんた、耳が悪いんだよ!」
谷垣総裁「論評のしようがない」とあきれ顔。
みずぽ消費者・少子化担当相「離婚間際の夫婦はもっと会話がなくなりますから。大丈夫です!」
菅氏「がんがん議論をしている間は離婚なんか絶対しない。うちの嫁さんとの関係と同じですから」
仙谷国家戦略担当相「(限度額が)変わってもらわなければ困る」
若林「私は代打だから」
続きのネタが思い付かないw