「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」

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1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
ここは
都市伝説と契約して他の都市伝説と戦ってみたり
そんな事は気にせず都市伝説とまったりしたりきゃっうふふしたり
まぁそんな感じで色々やってるSSを書いてみたり妄想してみたりアイディア出してみたりするスレです


「まとめwiki」 ttp://www29.atwiki.jp/legends/


まとめ(途中まで) ttp://nanabatu.web.fc2.com/new_genre/urban_folklore_contractor.html


避難所は↓だよ!規制中やスレが落ちている間はこっちでゆっくりしていようね!
ttp://jbbs.livedoor.jp/otaku/13199/
2以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 20:15:28.38 ID:PLGyKkaz0
よくある質問



 このスレってジャンプの某読みきりと関係あるの?



始めにこのスレを立てた>>1が何を考えて、スレを立てたのか
今となっては、その真相はわからない
ただ、ここに集まった者たちは、各自思い思いに妄想をぶちまけていき、今のこのスレの形となっていった


まぁ、結果としては関係あるかどうかとか、どうでもよくね?
ぶっちゃけ、ほぼ関係ない内容だし
3以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 20:18:32.12 ID:PLGyKkaz0
まさか1000行く前に容量オーバーするとは思わなんだwwww
4以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 20:21:11.39 ID:YbO+5pI90
まさかの容量オーバーにビビったwwwwwwwwwww
前スレで貼ってたネタ、一応最初から貼りなおしていくからちょっと待ってー!
5バレンタインネタを書き散らすテスト:2010/02/13(土) 20:22:12.43 ID:YbO+5pI90
 何故だ
 何故、自分が男相手に告白しながら、チョコレートを渡さなければならんのだ
 そのイケメンは、己の不幸を激しく呪った
 何だよあのメイド、この街の銃刀規制はどうなっているんだ!?
 どんなに愚痴っても仕方ない
 まずは、命令されたことを実行しなければ、自分が死ぬ

 メイドが指差した先…そこにいた相手は、少年と青年の、中間に見えた
 もしかしたら、実際には既に青年と言う年齢なのかもしれないが、左右に居るほかに青年より小柄な事と、若干童顔で中性的な顔立ちな為、少年に見えるのだ
 金髪のチャラチャラした、冬の格好にしては薄着を纏った青年と、服の上からでも、かすかにわかる程度に体を鍛えているであろう青年に挟まれ、それは歩いていて

 誤解しないでくれよ
 これは、俺の命の為なのだ!!!
 イケメンは、覚悟をもって!!!
 その(推定)少年に近づいた!!!

「好きです!!」
「……む?」

 チョコを差し出しつつ、告白してきたイケメンに、その推定少年はその淡白な表情をきょとん、とさせた
 当たり前だろう
 見知らぬ男に、いきなりチョコレートつきで告白されたのだ
 あっけにとられない方がおかしい

「…何だよ、お前。直希に何か用か?」

6バレンタインネタを書き散らすテスト:2010/02/13(土) 20:22:58.39 ID:YbO+5pI90
 ずい、と
 金髪の青年が、その直希と呼ばれた(推定)少年を庇うように前に出た
 威嚇してきているような表情
 明らかに、敵意をもたれている

「知り合いか?」
「いいや、初対面だが」

 もう一人の青年に尋ねられ、直希は本を手にしたまま、首を傾げている
 あぁ、もう、どうでもいいんだよ 
 とにかく、チョコを受け取ってくれ!
 俺の命の為にも!!!

「好きなんだ、受け取ってくれ」

 ずい、と
 チョコを、その直希に手渡す
 直希は、それをじっと見つめてきて……

 ぱす

 受け取ってくれた


 −−−−ひゃっほう!!!
 ありがとう、俺は明日も生き延びられる!!

「っちょ!?直希、受け取るなよ!?見知らぬ相手からのなんて受け取るなよ!・しかも男からっ!?」
「別に、敵意は感じないから問題ないだろう」
「そう言う問題じゃないだろ、そう言う問題じゃないだろっ!?」
7バレンタインネタを書き散らすテスト:2010/02/13(土) 20:24:13.89 ID:YbO+5pI90
 盛大に突っ込んでいる金髪の青年
 うん、気持ちはわかる
 すごくわかるぞ!!!!
 だが、仕方ないんだよ
 俺の命の為だからっ!!

「なぁ、直希。それを受け取るって、告白を受けた、って事にならないか?」
「…?……あぁ、そう言えば」

 ぽん、とその直希は、もう一人の青年の言葉に手を打って
 ぺふ、とイケメンの肩を叩いてきた

「申し訳ないが、告白的な物を受ける事はできない。が、チョコレートは食べたいので頂くとしよう」
「駄目だろ、それ。ありとあらゆる意味で駄目だろっ!?}

 金髪の青年が突っ込んでいるが、知った事か!?
 こちとら、生き延びる為に精一杯なのだ
 こうしないと死ぬのだから!
 第一、女は好きじゃないってのはあの女は好きじゃないって意味で、女自体が嫌いな訳ではなくて
 むしろ、こんな男なんてもっと嫌い…
 …………

「……?何かね?」

 イケメンの視線に、首を傾げてくる直希
 ………
 ふむ
 中性的な顔立ち、小柄な体型
 その長い髪が真っ赤なリボンで結ばれているせいで、女物のコートを着ていたら、きっと女にしか見えない
8以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 20:26:02.42 ID:uXXFmq0K0
容量オーバーだとw
9バレンタインネタを書き散らすテスト:2010/02/13(土) 20:27:19.55 ID:YbO+5pI90
 その淡白な表情は、どこかクールな雰囲気が漂い
 ………
 あ、やべ
 女だったら好みかも?
 むしろ、こいつ、実は女だったりしないか?
 いやいや、直希と呼ばれていたし、多分男……

 ……………
 いや
 男、でも、良いかも?

 す、と
 チョコレートを持っている直希の手を、イケメンは、両手で掴んだ

「…告白が駄目なら、交換日記から!!」
「だが、断る」

 即答っ!?
 だが、そのクールさが良い!!!!

「っこ、交換日記が駄目なら、せめてメルアドをっ!!!」
「何がせめてだっ!?要求エスカレートしてんだろ!!」

 ずい、!!と
 金髪の青年が、直希とイケメンを、強引に引き離してきた
 ………む
 チョコを直希に渡した時の反応といい、まさかっ!?

「まさか、あんた、この子の彼氏!?」
「違うわっ!?」
10以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 20:27:36.95 ID:uXXFmq0K0
支援
11以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 20:28:09.95 ID:l8+w2iIc0
容量オーバーだって!?w支援
12バレンタインネタを書き散らすテスト:2010/02/13(土) 20:30:03.00 ID:YbO+5pI90
 即座に帰ってきた、否定の言葉
 だが、信用できるかどうかはわからない!?

 …そして
 イケメンの、その豪快に勘違いした言葉に、静観モードに入りつつあったもう一人が、激しく反応する!!

「何だと!?翼は俺のもんだぞ!?」
「誰がてめぇのもんだっ!?」

 ごがっ!!!と、金髪の拳が、もう一人に豪快に叩き込まれた
 …な!?
 さ、三角関係……だと!?
 男だらけで、なんと言うトライアングル!?

 …と、くるぅり
 もう一人を叩きのめした金髪の青年が…ゆっくりと、イケメンに向き直った

「…なぁに、誤解を招きまくる勘違い言いまくってくれてんだ、てめぇは…」

 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
 その背後に背負うは、怒気のオーラ

 ……あ、やばめ?
 だが!!
 今、新世界の扉を開こうとしている自分が!
 それから!!逃げる訳にはいかない!!!

「誤解も勘違いもない!俺は、その子と付き合う為に、あんたに決闘を申しこぐはっ!?」
「盛大に誤解しまくってんだろうがっ!?」
13以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 20:30:19.70 ID:uXXFmq0K0
駄目だ、ここで容量オーバーと聞くと黒服化しか考えられないw
14バレンタインネタを書き散らすテスト:2010/02/13(土) 20:31:56.84 ID:YbO+5pI90
 金髪の、容赦ない拳がイケメンに飛んで
 拳どころか、そのままエルボー、膝蹴り…と連続コンボが次々と華麗に決まっていった為
 イケメンは、あっけなく意識を飛ばしてしまったのだった



 そんな、盛大に誤解に誤解が積み重なった、その光景
 事の発端であるメイドは、ぐ!と親指立てつつ、ビデオカメラを回して永久保存する体勢に入っていて
 ある意味、騒動の中心にされてしまった直希は、とっくに我関せずと言わんばかりに、イケメンから渡されたチョコレートをさっさと頬張っていて


 今後、あのイケメンがどうなったのか
 それは、誰にもわからない



 終わってしまえ
15以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 20:32:44.12 ID:PLGyKkaz0
なんという速筆www支援
16以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 20:32:57.89 ID:YbO+5pI90
花子様の人のメイドのネタ読んだら、一瞬でこんな馬鹿なネタが思いついたんだ
正直反省している
花子様の人に焼き土下座orz



っつか、まさか容量オーバーとはなぁ
はじめてそんな場面に出くわしてビクーリした
17以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 20:35:51.49 ID:YbO+5pI90
っと、大切な事を言い忘れていた
新スレ乙でした!!
18以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 20:37:14.41 ID:uXXFmq0K0
投下&新スレ乙でした
orzタワーでもないのに容量オーバーとかビックリだわ
と言うわけで次行かせて貰おうかな。
19以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 20:39:24.74 ID:l8+w2iIc0
新スレ&投下乙!
来てすぐで一体何事かと
20以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 20:39:46.59 ID:PLGyKkaz0
AAすら無いテキストのみでも容量オーバーするんだな
びっくりしたわww
21以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 20:41:14.21 ID:YbO+5pI90
前スレ、一応「むちゃしやがって…」なAAが一個だけあったけどなwww
だとしてもすげぇや


そして、支援に入る!!
22花子様のひと:2010/02/13(土) 20:41:55.24 ID:DZ5A3PYc0
おつ!
避難所見て容量オーバーってなんぞ?そんなでかい画像かなんかうpしようとしたのか?
と思ってたらこういうことだったのかw
スレって容量オーバーとかあるんだな
23:2010/02/13(土) 20:42:59.64 ID:uXXFmq0K0
【上田明也の協奏曲14〜夜の帳と極楽鳥〜】

夢を見ていた。
子供の頃の夢。
何一つ不自由のない暮らし。
でも欲しい物は簡単には手に入らなかった。
必死に努力してそれでなんとかギリギリ手に入った。
欲しい物はどんなことをしてでも手に入れる、ただしそのリターンに見合う方法で。
父と不出来な弟が笑っている。
部屋の奥では、ああ、母じゃないか。
嫌いな母親だったが心からの感謝はしていた。
飼っていた秋田犬が嬉しそうに駆け寄ってくる。
俺に撫でられて嬉しそうにしている顔がグニャリと歪んだ。
驚いて飛び退くと、どろどろと犬は溶け出してしまった。
振り返ると家族は居ない。
そこにはただ、真っ赤な道が続いている。
道のど真ん中に穀雨が待っていた。
悲しそうな顔をしている。
伸ばしたその手を掴もうとすると……。
ああ、地面が崩れていく。
訳のわからない夢だった。
24以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 20:43:36.11 ID:YbO+5pI90
支援
25:2010/02/13(土) 20:43:50.09 ID:uXXFmq0K0
ガバッ、とベッドから身体を起こす。
喀血、肺がやられているらしい。
呂布にやられた筈の胸元を見ると大きな疵痕が出来ていた。
……何故まだ生きている。
「アキナリさん、まだ動かないで下さい。」
普段の朗らかな口調から一転して真剣さを感じる雰囲気、俺の寝ているベッドの傍には茜さんが座っていた。
「ああ、……すまない。」
そう言って素直に寝転ぶ。
「サンジェルマンさんが来て手術して下さいました。
 貴方が倒れてから……もう三日経っています。」
「その間寝続けていたのか……。
 あいつ、ハーメルンの笛吹きについて何か言ってなかったか?」
「えっと……、『貴方が動けない以上、私が始末をつける』と言ってました。」
「くそ……!」
仕方がないことだ。
このままあいつに野放図に人を殺させればどうなるか解ったものではない。
「あともう一つ……、アキナリさんの傷はハーメルンの笛吹きが大量に人を殺して力をつけていたからこそふさがったそうです。」
「皮肉だな……。」
「ええ。」
奴を止めあぐねていたから……、生きていたとでも言うのか?
「茜さん、世話かけたな。」
「いえ、好きでやってるんです。」
「弱い俺に失望したか?」
「いえ、貴方ならどんな貴方でも付いていきましょう。」
「ありがとう、すこし力が沸いてきた。」
自分の身体に巻き付いている点滴の管が煩わしい。
今すぐ彼女を抱き寄せたいというのに。
26以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 20:45:43.84 ID:YbO+5pI90
上田支援
27:2010/02/13(土) 20:46:15.68 ID:uXXFmq0K0
「今、俺がやるべき事は……。
 ハーメルンの笛吹きを止めて、穀雨ちゃんを誘拐して、組織のろくでもねー奴らぶっ殺して、
 ……それからあの黒服に明日をボコボコにした件を言い訳する。
 そこで気になるんだがハーメルンの笛吹きはまだ生きているか?」
まずはそれが一番大事な問題だ。
「サンジェルマンが言うには彼女を殺し尽くすには四日はかかるそうです。」
ふふん、大口を叩いているがあいつではメルに勝てるかも怪しいものだ。
戦闘センスが無いのだ、あいつは。
「オッケー、一日は余裕があるな。」
「穀雨ちゃんはどうだと言っていた?」
「明後日、組織の黒服が迎えに来るそうです。」
「時間がないな……。」
「三日も眠っていれば当たり前ですよ。
 穀雨ちゃんを迎えに来るのにはそれ程人数が居ないみたいです。
 まあ当たり前ですよね、モルモット一匹に手間かける研究者は居ない。」
「……ガキをモルモット扱いする奴らか。」
自分の身体が小刻みに震えているのが解る。
自分は善とか悪という物が解らない。
善悪を語れる立派な人間じゃない。
目的の為には何でもする、人を殺しても心は痛まない。
そう、他人の犠牲など当たり前だ。
しかしそんな俺――異常者でも“やっちゃいけないこと”が世の中にあることは知っている。
自分の身体の中の何かがはっきりと告げている。
それは許してはならないと。
俺みたいな人間がそんなことを言うのも冗談みたいだが。
28:2010/02/13(土) 20:48:06.18 ID:uXXFmq0K0
「茜さん、俺な、子供の時に親父に言われたんだよ。」
「なんですか?」
「リスクとリターンが釣り合う限りにおいては目的の為に何をやっても良い。
 ただし、それを自分の心が理由もなく許せないと感じたときは絶対にやるな。
 そして目の前で許せない行為が行われていたら徹底的に叩きつぶせ。
 俺の息子である以上、お前にはその能力が有るし権利もある……んじゃね、多分。」
「無茶苦茶な人ですね。」
「ああ、帝王学と称して様々なことをやらされたよ。
 勉学と弁舌以外は全部才能無かったけど。」
「アキナリさん、意外と不器用なんですね。」
「………そうだよ。」
自分は一人じゃなんにも出来ない人間なのだ。
改めてその事実に気付かされる。
「アキナリさん、貴方は本当は良い人なんじゃないですか?」
「そんなこと今となっては無意味な問だよ。」
「良い人だから、わずかでもまともな人間を殺すことに呵責を覚えるんじゃないですか?
 良い人だから、子供を好きになれたんじゃないですか?
 良い人だから、悪人になってでもハーメルンの笛吹きを助けようとしたんじゃないですか?
 良い人だから、……この世の汚さに絶望できたんじゃないですか?」
「ふむ……。」
こいつは参った。
思ったより物が解るじゃないか茜さん。
でもそれだけじゃないんだよ。
「まともな人間は俺の殺しの対象より生産的で、生かしておけば何か役に立つかもしれないから。
 子供が好きなのは弱者を自分の思うとおりに染め上げるのが快感だから。
 ハーメルンの笛吹きと契約したのは俺の欲求を満たす道具になると判断したから。
 俺はこの世が幾ら汚くても、逆に俺みたいな人間が存在して良いと喜んでいる。
 茜さんは俺を高く評価しすぎだ。」
29:2010/02/13(土) 20:49:12.81 ID:uXXFmq0K0
俺の瞳を綺麗な赤い瞳で覗き込む茜さん。
不思議と安心できる。
「今は……。」
「今は?」
俺の寝ているベッドに腰掛ける茜さん。
「今はそんなに強がらなくても良いんです、はい。ここは外じゃないんですから。
 誰の目にも届かない場所です。」
「俺の今言ったことは決して嘘ではない。」
「ハズレですか?」
「ああ、ハズレもハズレ。大ハズレだね。」
「ふふふ……。」
可笑しそうに笑う茜さん。
「膝枕してくれよ。」
少し疲れた。
喋りすぎたのかもしれない。
「人は俺を殺人鬼だの悪人だの言うがねえ……。」
「どうしたんです?」
「俺達が今こうして幸せに過ごしている間にも世界では死ななくて良い命が死んでいるじゃないか。
 それらを見過ごしている時点で手前らも充分殺人鬼だよ。
 必死でもがいて手を伸ばす人間を平気で見捨てて殺せるなんてお前ら人間じゃないよ。
 俺が殺してきた人間の命のなんて軽かったことか。
 まるで死を求めるように俺の元に群がってきたことか。
 別に良いじゃないか、全く同じ命一つ、砂の向こうで禿鷹の餌になろうと、殺人鬼の刃の錆になろうと。
 俺もお前もどうせ生きてても死んでても変わらないよ。」
「……アキナリさんが居ないとわわわ、私は……困ります。」
「ありがとう、誰もがそう言ってくれる人を持っていたんだろうが……。
 俺は俺だ。茜さんの言葉はどこまでも特別だよ。」
お腹にぺたんと顔を貼り付けてみる。
暖かい香りがする。
30以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 20:49:48.60 ID:YbO+5pI90
支援
31:2010/02/13(土) 20:50:23.17 ID:uXXFmq0K0
俺の瞳を綺麗な赤い瞳で覗き込む茜さん。
不思議と安心できる。
「今は……。」
「今は?」
俺の寝ているベッドに腰掛ける茜さん。
「今はそんなに強がらなくても良いんです、はい。ここは外じゃないんですから。
 誰の目にも届かない場所です。」
「俺の今言ったことは決して嘘ではない。」
「ハズレですか?」
「ああ、ハズレもハズレ。大ハズレだね。」
「ふふふ……。」
可笑しそうに笑う茜さん。
「膝枕してくれよ。」
少し疲れた。
喋りすぎたのかもしれない。
「人は俺を殺人鬼だの悪人だの言うがねえ……。」
「どうしたんです?」
「俺達が今こうして幸せに過ごしている間にも世界では死ななくて良い命が死んでいるじゃないか。
 それらを見過ごしている時点で手前らも充分殺人鬼だよ。
 必死でもがいて手を伸ばす人間を平気で見捨てて殺せるなんてお前ら人間じゃないよ。
 俺が殺してきた人間の命のなんて軽かったことか。
 まるで死を求めるように俺の元に群がってきたことか。
 別に良いじゃないか、全く同じ命一つ、砂の向こうで禿鷹の餌になろうと、殺人鬼の刃の錆になろうと。
 俺もお前もどうせ生きてても死んでても変わらないよ。」
「……アキナリさんが居ないとわわわ、私は……困ります。」
「ありがとう、誰もがそう言ってくれる人を持っていたんだろうが……。
 俺は俺だ。茜さんの言葉はどこまでも特別だよ。」
お腹にぺたんと顔を貼り付けてみる。
暖かい香りがする。
32:2010/02/13(土) 20:51:05.87 ID:uXXFmq0K0
「知っているか?茜さんってひきこもりのNEETのくせにお日様の香りがするんだぜ?」
「私に私の香りはわかりませんよ。
 でもね、明也さん。あなたが血を誤魔化すようにつける香水の香りの奥から……石鹸の香りがするんですよ?
 血の香りじゃないんですね。」
「それは何度でも洗い流せるもの。」
「そんなもんですか?」
「死ねばそんなもんなんだよ。」
「死なないですよね?」
「だって俺にはやることがあるもん。」
「もし、やることが終わったらアキナリさんは死ぬんですか?」
「まあ無理矢理生かしておいては貰えないよね。」
多分、今まで生きてきたのは何かやることがあってそれで生かされてきたんだろうと思うときがある。
そうでもないとやってられない。
「私、この三日間ネトゲーやってないんですよ。」
「へぇ、そいつぁ驚きだ。」
えらいな、と言いつつ頭を撫でようとしたが身体が思うように動かない。
血が足りない。
「まあほとんど廃人だから三日ぐらい放っておいても誰にも抜かれませんよ。」
「大したもんだ。」
ふと、俺は思い出した。
「茜さん、寂しいから一緒に寝てくれ。」
「はい?」
「俺は小学生の間ずっとぬいぐるみが無いと眠れなかったんだ。」
「……寂しがり。」
「寂しがりは人の美徳だ。だから他者と繋がっていられる。」
茜さんはごそごそとベッドに入ってきてくれた。
この際点滴も少し抜いておこう、死にはしないはずだ。
33以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 20:52:12.85 ID:YbO+5pI90
上田…………だが、もげろ支援
34:2010/02/13(土) 20:53:41.13 ID:uXXFmq0K0
「俺は悪人だからさ。」
背中に茜さんのぬくもりを感じながら語る。
「勝手なルールだが絶対に泣かないように決めているんだ。」
「なんですかそれ?」
「だって泣くのは正義の味方の役目だろう?
 人の悲しみに涙してあげられるのは善人だけだろう?
 悪人になったなら笑うべきなのさ。
 泣きたくないから誰かを傷つけるんだもの。
 他人を食い物にしておいて嘆いてみせるなんてみっともない。
 傲岸不遜に笑って笑って、幸せに生き続けなければ傷つけた人間にも申し訳が立たない。
 あんたの幸福うばっといてこの様でした。
 なんて格好が付かない。」
「良いじゃないですか、格好が悪くたって。」
「悪人はね、常にクールでスタイリッシュじゃないと駄目なんだ。
 誰もが思いつかないような方法で悪事を働いて高笑いと共に去っていく。
 そういうのが有るべき姿なんだ。
 だって悪人が泥臭くたって誰も心惹かれないだろう?
 見た人間が思わず見惚れるような凄惨さと凄絶さと優雅さを必要とするんだよ。」
「真面目すぎ。」
怒られてしまった。
真面目すぎか……。
普段の態度は軽くなるように真剣に務めているんだが……。
これは自分の性分なのだから許して欲しい。
「そんなに真面目にやっていたら何時か限界が来ますよ?」
「そうだな、人間は幾らでも大きく成長できるが所詮は有限の存在だ。
 絶対に、たとえ那由他の先でもそこに限界は来るからな。」
世界が羨む敵役の自分でも限界がある。
最近すっかり忘れていた。
35以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 20:54:22.29 ID:YbO+5pI90
しぇえええん
36:2010/02/13(土) 20:56:01.52 ID:uXXFmq0K0
「頑張って下さいよ。」
背中を叩かれるが少々痛い。
「そうだな、俺の怪我は何時になったら動ける程度に治るんだ?」
「貴方の身体のことくらい貴方に聞きなさい。」
やれやれだ。
「まったくだな、じゃあ今すぐ動くとしよう。」
「いや、それは!!」
「あと一日しか余裕がないんだろう?」
「そうですけどぉ……。」
「助けたいものは全部助ける!壊したいものは全部壊す!」
止めるのも不可能だと判断したらしい。
茜さんはため息を吐くと俺をベッドから助け起こす。
「それじゃあ行ってくるわ。」
返事も聞かずに俺は赤い部屋を飛び出した。


さて、一方その頃。
37以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 20:56:28.75 ID:YbO+5pI90
支援だ!
38:2010/02/13(土) 20:56:55.96 ID:uXXFmq0K0
神社の境内で、一人の男が走っている。
全身白のスーツに金髪碧眼の彼はそのぼろぼろの姿から解るように敗走していたのだ。
彼の名前はサンジェルマン伯爵。
古今無双の錬金術士だ。
とはいえ、それと彼が戦闘を得意とするかはまったく関係がない。
ていうか滅茶苦茶弱いのだ。
まあ確かに彼が本気を出せばとてつもないことが出来るのだろうが、それは未来にどんな影響を与えるか解らない。
だから彼は基本的に自分で動くということが出来なかった。
彼を追うのは真っ黒な影。
近くに居る人々などに乗り移り、成り代わりその人々を人質にしてサンジェルマンを追い詰めていた。
「「「にげないでよ……。」」」
子供達の声。
それらは全て黒い影の中から現れて周囲に残響する。
「くそ……、やはりやるしかないか。良いでしょう、私の宝物庫に納められたコレクションを見せてあげます。」
サンジェルマンは祈るように手を合わせる。

地面が揺れる。
39:2010/02/13(土) 20:57:47.49 ID:uXXFmq0K0
「良いでしょう、私の都市伝説を使うときが来たようです。」
「「「遊んでくれるのおにいちゃん……?」」」
「遊びは終わりです。貴方は貴方が主と慕うものの所に帰りなさい!」
「「「じゃあ水遊びしましょう?」」」
「――――――え!?」
サンジェルマンが何かするよりも早く、地面は真っ二つになっていた。
そもそもハーメルンの笛吹き男とは一瞬にして130人の子供が消失した事件が元ネタだ。
子供達は死んだとも遠い土地に移民したとも言われているが……
今、ハーメルンの笛吹きが使った能力はその死亡説の中でも“土砂崩れ説”を応用したもの。
サンジェルマンはその圧倒的なまでに強力な都市伝説を使う前に大口を空けた地面の中に飲み込まれたのだ。
「っつぅ!水遊びじゃないじゃないか!」
崖に捕まりながら叫ぶサンジェルマン。
「「「違うよ、水遊びだよ!」」」
とにかくこの穴に飲み込まれれば危ない。
そう思ったサンジェルマンは今度こそ自らの都市伝説を呼び出そうとし始める。
彼の手に黄金の光が灯る。
「来たまえ、黄金……ゲホッ!ゴホゴホッ!」
「「「ほら、水遊びだよ!」」」
突如、水も何も無いところだというのにサンジェルマンの肺の中に水が満ちた。
「これは……溺死説の力か!?」
「「「みんなで一緒に遊びに行くんだよ、どこか遠くに遊びに行くんだよ?」」」
声はなおも続く。
何者でもない影の中から、まるで遊びに興じる子供のような声で。
「行くならば貴方達だけで行きなさい!それに他の人々を巻き込む権利はない。」
空を裂く音と共にサンジェルマンの手の中から黄金のロケットが飛び出す。
それに引き上げられてサンジェルマンは地表になんとか戻ってきた。
40:2010/02/13(土) 20:58:42.43 ID:uXXFmq0K0
「仕方がない、今度こそ本気で決めましょう。
サンジェルマンが今度こそ都市伝説の発動の準備をする。
「「「もっと遊ばないの?」」」
「――――――え?」
それは例えるなら地球が一瞬で一週分の自転を終えてしまったかのような感覚。
大穴から登ってきたサンジェルマンが目にしたものはひたすらに巨大で巨大な岩石の固まりだった。
「ああ……。」
迫る。
迫る。
巨岩が迫る。
それはメリメリと濡れた木を無理矢理折るような音を上げながら
額にめり込んで彼を再び地の底にたたき落とす。
ゴォン!
その夜、学校町に一つ大きな山が出来た。
しかも神社の境内に。
【上田明也の協奏曲14〜夜の帳と極楽鳥〜fin】
41以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 20:58:48.69 ID:YbO+5pI90
メル洒落にならねぇ支援
42:2010/02/13(土) 21:02:03.00 ID:uXXFmq0K0
この後、上田が格好良くメルを止める予定。
サンジェルマンは弱いんじゃないけどメルが上田のせいで
無茶苦茶に戦い慣れたから実力を発揮できない状況なんだよ、うん。
43以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 21:03:24.59 ID:YbO+5pI90
っと、支援と思ったら終わってた
乙でしたー!!


あと…上田、御免…
多分、黒服Hはどんな言い訳を聞いたとしても、上田に明日を痛めつけられた分の仕返しはしてくると思う…
マジゴメン、上田(の尻)
44:2010/02/13(土) 21:07:08.07 ID:uXXFmq0K0
>>43
だとおもったよ……。
頑張れ上田、謝り逃げだ。
45以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 21:08:35.43 ID:YbO+5pI90
>>44
心が壊れてるせいか、言い訳とか謝罪が心に届かないんだよ、あいつ
ちょっと治りかけてるけど、まだ届きません
つまるところ、逃げろ上田
46以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 21:13:52.34 ID:uXXFmq0K0
頑張れ上田。
逃げろ上田。
作者的にはvs糸使い(というのだろうか髪だし)はすごく書いてみたい
47以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 21:15:33.37 ID:YbO+5pI90
>作者的にはvs糸使い(というのだろうか髪だし)はすごく書いてみたい
俺………もし、黒服Hの復讐完了編を書く事になったら、上田VS発狂モードの黒服H書くんだ……

糸使い、でもいいと思う
三面鏡の少女とか黒服Dが見てない場所での本気モードの戦いは、ほぼ糸使いな感じだし
48以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 21:21:43.05 ID:uXXFmq0K0
糸使いとかもうモロに好きなジャンルだからなあ。
いかにも伝奇物っぽい感じだし。
髪って普通に人間の肌を裂けると実感した今日この頃。
49以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 21:23:32.21 ID:YbO+5pI90
>>48
>髪って普通に人間の肌を裂けると実感した今日この頃。
そうそう、裂けるんだよね、意外とあっさり
自分の髪手櫛ですいてて指の皮膚軽く切っちまった
50以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 21:28:03.29 ID:uXXFmq0K0
>>49
あれって如何に力が入っているかじゃなくて
如何に素早くスッと引けるかなんだよね
単にギリギリ締め付けるのだと痛いだけみたいな
51以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 21:36:49.97 ID:YbO+5pI90
>>50
みたいだな
紙で指切る時じゃないが、その瞬間は気づかなくて後で気づいたりするし


>単にギリギリ締め付けるのだと痛いだけみたいな
黒服H、本当に憎くて殺したい相手は、そうやって苦しめながらちょっとずつ切り刻んでいくのが好みだぜ
52以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 21:39:10.38 ID:uXXFmq0K0
>>51
それは痛いだろうなあ……。
ナイフで切るのが如何に優しい殺し方か良く解るわw

まあ上田が勝ちを狙いに行けるパターンは
村正で超反応発動→ハーメルンの笛吹きで牽制→赤い部屋の応用で無力化
くらいだな。
かなり面倒だから勝ち筋は薄いなあ
53以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 21:41:45.82 ID:YbO+5pI90
ちなみに、今、リアルタイムで髪で軽く切っちまった指が痛いです
一回切っちゃうと、そこが脆くなってるのか切れやすくなっちゃって血がじわじわと

>>52
シンプルに暴風のように荒れ狂う髪で相手を捕縛
それだけ書けばかっこいいが発動条件思い出すと情けないのが黒服H
54以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 21:48:02.50 ID:uXXFmq0K0
>>53
切れなくてラッキーだったな俺……と思うことにしよう。
お大事に。

妄想も暴風のように暴走している訳だ……。
糸は話を書いている身としては良い武器だよなあ。
本当に格好良いし応用効くし……魔界都市ブルースだし。
55バレンタインネタを書き散らすテスト:2010/02/13(土) 21:49:01.49 ID:YbO+5pI90
 今日は、バレンタイン
 「首塚」本部にいる将門の元にも、翼からチョコレートケーキが届けられていた
 たまたま本部に来ていた「幸運の眉毛コアラ」と契約している少年と共に、将門はそのケーキを食べていた

「…うむ、美味いな」
「うー!ステーキのお兄ちゃんが作るケーキ美味しいー!」

 うーうー!
 嬉しそうに笑っている少年
 将門は、そんな少年の頭をもふもふと撫でている

「ばれんたいん、であったか…想い人に、このちょこれえととやらを渡す日、だったか?」
「うー!大好きな人やお世話になった人にチョコレートをプレゼントー!」

 無邪気に説明する少年
 将門は、少年の説明を聞いて……ふむ、と何か思いついたように、笑った



 その日の夜
 学校町内、とある墓場前にて

「盟主よ、ばれんたいんだから、ちょこれえとを持ってきてやったぞ」
「持ってこられても食べられないんですが。何の嫌味ですか、落ち武者」

 そんなやり取りがあったそうだが
 とりあえず、プラズマが発生したわけでもないため、おおむね平和であった


終われ
56以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 21:51:39.51 ID:uXXFmq0K0
乙っした。
意外と平和に終わったwwwwww
57とある可能性の終着点(代理):2010/02/13(土) 21:55:12.64 ID:uXXFmq0K0
それは少女の瞳に映る
相手の姿とその瞳
目と目があったその瞬間に
それは互いを映しあい
合わせ鏡が出来上がる

「ひ、いっ!?」
男の脳裏に瞬時に流し込まれる死の体験
光の速さで繰り返される無限の死の連鎖
一つの死の体験が精神を蝕むヤスリの一削りなら
それは猛回転するグラインダーのように
男の精神を根こそぎ削り尽くしていった
泡を吹いて倒れる男の隣で、もう一人の男が視線から外れようと大きく跳んだ
「くそっ、くたばれっ!」
何かの能力だろうか
少女の頭があっさりと爆ぜ
鮮血を撒き散らしながら倒れた少女の向こう側に
また同じ少女が立っており
視線を逸らした先にも同じ少女が立っており
「目を合わせなけれ、ばっ!?」
咄嗟に目を伏せた男の脳天に、少女が持っていた金属バットが振り下ろされた
鈍い音がして金属バットと男の頭がひしゃげ
同じ姿をした少女達は倒れた男に群がり
金属バットを
鉄パイプを
角材を
ブロックを
金槌を
倒れた男に向かって次々と振り下ろす
「あはははは」
58以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 21:57:02.05 ID:YbO+5pI90
支援!
59とある可能性の終着点(代理):2010/02/13(土) 21:57:07.40 ID:uXXFmq0K0
少女は笑う
それはとても楽しそうに
「あははははははははははは」
少女も嘲笑う
それはとても楽しそうに
笑う
笑う
笑う
笑う
笑う
笑う
さも可笑しそうに
さも楽しそうに
あちらの少女も
こちらの少女も
向こうの少女も
町のあちこちにいる少女達は
誰一人として違う顔をしておらず
まるで合わせ鏡に映したように全員が同じ姿をしていた
「あははははははははははははははははははははははははははははは」
その瞳はまるで鏡のようで
その瞳はただ光を返すのみで
まるで、何も見ていなかった

「ねえ」
少女は一人語り出す
「人も物もいつかは必ず死んでしまうから」
少女は鏡に向かって語り出す
「命の価値はみんな平等だから」
出会った時と変わらないあどけない顔で
60とある可能性の終着点(代理):2010/02/13(土) 21:58:37.67 ID:uXXFmq0K0
「だったらいつ死んでも同じだよね?」
鏡からは少女と同じ姿をした少女が次々と飛び出して
部屋を出ようとしたところでぴたりと動きを止める
まるで蜘蛛の巣に掛かった蝶のようにじたばたと蠢いたかと思うと
その身体がばらばらに切り刻まれてどちゃどちゃと床に零れ落ちる
「なのに、なんで」
少女は振り返りもせずに呟く
「なんで、邪魔するの」
血の滴る漆黒の蜘蛛の巣が解きほぐされ、しゅるりと男の頭部に納まっていく
「ねえ、なんで、邪魔するの、Hさん」
振り返りもせず、鏡越しに背後に立つ黒服Hを不思議そうに見詰める三面鏡の少女
「お前をな、守ってやるってな……約束したんだ」
「だったら、邪魔しないで?」
鏡から飛び出した少女の分身が、様々な鈍器や刃物を手にHに襲い掛かるが
それらはあっさりと切り刻まれ、鮮血を撒き散らしながら消滅していく
「お前がそっち側に堕ちるならな」
血塗れの三面鏡がぱたりと閉じる
少女は慌ててそれを開こうとするが、それは絡みついた髪の毛によってがっちりと拘束されていた
「お前が完全に呑まれちまう前に」
少女の首に、するりと黒い筋が浮かぶ
それは巻き付けられた一本の髪の毛
その髪の毛が巻きついた跡は
町中に溢れる少女達全員の首筋に浮かび上がり
「ああ、そっか」
少女は振り返り、出会った頃と変わらない笑顔を浮かべる
「そういえば、そんな死に顔も見たんだっけ」
ぶつり、と音がして
少女がかくりと膝をつき
少女がごとりと畳の上に落ち
少女がどさりとその身を横たえた
61とある可能性の終着点(代理):2010/02/13(土) 22:00:33.42 ID:uXXFmq0K0
溢れる鮮血の中、最後に見せた笑顔を浮かべたまま
町中に溢れた少女達もまた、本体に引き摺られるように首を落とし、消えていく
消えていく
消えていく
消えていく
掬い上げた砂が指の間を零れ落ちていくように
一つの出来事が呆気なく消え
一つの存在が呆気なく消え
思い出の中に笑顔だけが一つ、残された

DEAD END



この話はIFであり本編の登場人物や今後の展開とは一切関係ないと思います
たぶん
62以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 22:01:20.14 ID:YbO+5pI90
支援
63以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 22:02:28.52 ID:YbO+5pI90
っと、終わってた
代理乙でした!!!
64以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 22:05:40.13 ID:uXXFmq0K0
久しぶりに代理したなあ。
ごめんね!
普段働いて無くて!
65以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 22:26:23.01 ID:YbO+5pI90
66以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 22:27:54.10 ID:uXXFmq0K0
67保守ついでに駄小説 BTM団:2010/02/13(土) 22:44:36.48 ID:RaBuOZvZ0
あと少しでバレンタイン
街中にバレンタイン関係の飾りや商品が見える
その中を歩く人たちは眩しいほどに幸せそうだった

・・・そんな:光景とは正反対に、、ある家から邪悪なオーラが目に見えるほどにじみ出ている
周りに落ちている小動物達の死因はこのオーラではないことを願いたい

その家の扉には、どこぞの緑眼の橋姫すら霞んで見えるほどの恨みのこもった字で「BTM団」と書かれた紙が貼られている
中では外へにじみ出ていた真っ黒のオーラが異常なほど渦巻いていた

リビングでは先ほどのオーラがさらに深くなっている
・・・そのオーラの発生源は数人の「人間」
その中でリーダーだと思われる一人が口を開く

「B(バレンタインで)T(チョコ貰った奴)M(みんなもげろ)団・・・活動開始・・・!!」
68以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 22:45:20.55 ID:YbO+5pI90
BTMの意味wwwwwwwwwwwww
支援
69保守ついでに駄小説 BTM団:2010/02/13(土) 22:45:31.63 ID:RaBuOZvZ0
BTM団

リーダー
「もげろ」の契約者
能力は対象を視界に入れ、「もげろ」と呟くと四肢のどれかがもげる
ただし使用可能数は一人に対し一度のみ
「甘くない原料」の契約者
能力は自分から半径1kmのチョコレート(能力使用一回につき一塊ずつ)を牛の血(液体〜スライム状のどれかランダム)に変える

「カップルが別れるデートスポット」の契約者
能力は能力発動中自分から半径20kmの中にカップルが入るとそのカップルが別れるような「何か」が起こる


※団員募集中だったりする
※バレンタインデー終わったら自然消滅します
※「ネーミングセンスねーなおい」とかいわない
70以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 22:48:19.91 ID:YbO+5pI90
乙でしたwwwwwwww

せんせー!
チョコレートもらったってのには、野郎からもらったのもカウントされますか!?
71以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 22:49:45.62 ID:uXXFmq0K0
友チョコならぬホモチョコってねwwwwww
男だらけの環境にいる人には洒落にならん……
72以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 22:50:59.54 ID:YbO+5pI90
>>71
翼と直希が大分チョコ配ってますが何かwwwwwwwwwwwwww
誠はせいぜい、翼と直希とマッドガッサー一同にしかあげてないが、あの二人は割りと知り合いにチョコ遠慮なく配ってるぜwwwwwwwww
73保守ついでに駄小説 BTM団:2010/02/13(土) 22:51:27.58 ID:RaBuOZvZ0
>>70
一応なりますがこの団の標的にはなりません はい
74以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 22:51:45.46 ID:l8+w2iIc0
乙!BTM団…だと…
たった今もげろなネタを書き終えたところだ…なんだか不吉な予感だぜ
75以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 22:54:11.14 ID:uXXFmq0K0
>>72
立派なト(ホ)モチョコじゃないかw
なにをやっているんだwwww
76以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 22:56:09.77 ID:YbO+5pI90
>>74
wktk

>>75
翼「え、おかしかったか?俺、昔から誠や黒服にチョコやってたけど」
直希「僕も、退院してからは毎年知り合いに配っているが…何か間違っていただろうか?」
 多分、翼の勘違いは誠のせい
 直希の方は姉であるエリカのせい
77花子様のひと:2010/02/13(土) 22:57:11.22 ID:DZ5A3PYc0
駄犬はセーフだろう。「貰って」はいないし
おれも入団してえよ
78以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 23:00:46.35 ID:YbO+5pI90
>>77
仕方ない、俺が家族用に買ってきたチョコを分けてやろう
さぁ、口をあけるがいい、「はい、あ〜ん」してやろう!!!
79以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 23:01:48.26 ID:uXXFmq0K0
>>76
それはなんというか……

ホイホイだな
80保守ついでに駄小説 BTM団:2010/02/13(土) 23:01:52.52 ID:RaBuOZvZ0
>>77
どうぞどうぞ え、俺?コンビニにいた女性からチョコ貰ったからいいや
え?いや違うよ買った訳じゃないよただコンビニの棚においてあったチョコをその女性に渡してお金を出しただけだよ

あ、言い忘れましたが「甘くない原料」の設定の「一塊」というのは
板チョコの場合一回でどうなるか そのまま→全部牛の血化 バラバラ→一ピースのみ牛の血化
つまり「一つのチョコから連鎖しているもの全て」が一塊です
・・・うーわ、俺の説明ヘタすぎる
まぁどちらにしろ瞬間的に連発できるので特に意味はありません
81以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 23:02:05.59 ID:PLGyKkaz0
よし、チョコもらった奴ら全員こいつらに襲われろ!
でも先生、チョコレートってChocolateだと思います
82保守ついでに駄小説 BCM団:2010/02/13(土) 23:04:25.14 ID:RaBuOZvZ0
>>81
そんなこと知ってますあえてTにしただけです別に俺が馬鹿なんじゃありません
83黒服H バッドエンドIF:2010/02/13(土) 23:04:40.18 ID:YbO+5pI90
 少女の落ちた首を抱えて、黒服Hは河川敷に来ていた
 笑顔を浮かべた、その首
 自分が殺してしまった少女

「…佳奈美」

 小さく、その少女の名を口にする
 ズキリ、壊れたはずの心に痛みが走った

「……御免な」

 それは、はたして、誰への謝罪だったのだろう

「約束……守れなかった、な…」

 ごほごほと、咳き込みだす黒服
 その手が、血で染められていく

「…あぁ、畜生……結局…………俺は、化け物だった、って事か…」

 約束を、護る事ができなかった
 約束を守るということ
 それは、彼という存在に、人間であると言うエッセンスを辛うじて与えていた
 そして、それは……辛うじて、彼の存在を保たせていて

 約束を、護る事ができなかった
 それを、認識した瞬間……その、蜘蛛の糸よりも頼りなかったそれは、一瞬で崩壊した

 がくり、膝をつく
 少女の頭を抱えたまま、黒服は激しく咳き込み続けた
84黒服H バッドエンドIF:2010/02/13(土) 23:08:10.55 ID:YbO+5pI90
 体が、内部から崩壊していっている感覚
 内臓系統が、ぐちゃぐちゃに壊れ、消滅していく
 口から吐き出される血は、とっくの昔に致死量を超えていた

「かな……み………」

 しっかり、しっかりと、少女の首を抱えて
 黒服は、自嘲するように、笑った

「…大人になったら…いい女に、なったろうになぁ………御免、な……」

 まるで、せめて、その首だけでも、護りきるかのように
 しっかり抱え込み、笑って

「………お前の、婆ちゃんとの約束………破っちまって……御免、な………」

 最後に、そう、呟く様に、口にして
 黒服は、静かに目を閉じ………意識を、閉じた



「−−−−−−っ!!」

 あぁ
 間に合わなかった
 息を切らせ、そこに駆けつけた辰也が見たものは………消え行こうとしている、黒服だった
 都市伝説は、死ねばその存在は消滅する
 …もう、死んでしまっているのだ

「…畜生が…!」
85以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 23:09:03.16 ID:l8+w2iIc0
支援!
86黒服H バッドエンドIF:2010/02/13(土) 23:09:06.64 ID:YbO+5pI90
 もう、投薬も間に合わない
 救う手段など、存在しない
 消え行くその存在を、この世に留める手段を、辰也は持っていない

「…この……馬鹿野郎が…「組織」の研究者連中、全員皆殺しにしてやるんじゃ、なかったのかよ…!」

 自分達の復讐
 それを、成し遂げるのでは、なかったのか?

 辰也が毒づいている間にも、黒服の存在は、光の粒子に変わって消滅していって


 後には、黒服が大切そうに抱えていた、少女の生首だけが
 何かに護られ続けているかのように、そこにあり続けたのだった




BAD END
87以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 23:10:29.52 ID:YbO+5pI90
三面鏡少女のIFエンド読んでて唐突に思いついた
反省はしていない





実際、彼女が死んだらガチでこう言う展開になりかねないのはひみちゅ
88以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 23:12:02.18 ID:4ekfnUQI0
バレンタインならBじゃなくてVじゃないのか……?
89以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 23:12:09.28 ID:RaBuOZvZ0
乙です
これがギャグ調だったらピーとかピーとかがあれば復活するんでしょうね・・・
90以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 23:14:24.41 ID:RaBuOZvZ0
>>88
なんかもうじゃあVCM団でいいです
馬鹿ですみませんでした
91以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 23:18:35.29 ID:YbO+5pI90
転載


767:名も亡き都市伝説契約者 :2010/02/13(土) 23:16:19

本スレ>>90

いや、Bの方がより残念な感じが滲み出てるから、嫌いじゃないぜ!!
92以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 23:20:03.67 ID:4ekfnUQI0
確かに字面もVよりBの方がいいなww
93両思いなのに伝わらない初々しさっていいよね:2010/02/13(土) 23:20:39.37 ID:l8+w2iIc0
目覚めたとたんにわかる、部屋中、いや家中に広がる甘ったるいにおい。

「あぁそうか…世はバレンタインか…」

村井要(高校生独身)は、バレンタインという日には毎年無縁な存在であった。
一応男ではあるので、そわそわしたり学校の机の中をチェックしたりはするが、自分からチョコを求めることなどはなかった。
好きな女の子もいるにはいたが、結局告白などする機会もなく卒業してしまった。


今年も俺には関係ねぇや…そんなことを考えながらリビングへと向かう。

「おh「ハッピー・バレンタイ〜ン!はいあなた〜」「いやぁー、毎年毎年ありがとう〜」……ハァ」

全く、この二人は倦怠期ってものを知らないのか…
「あら要、おはよう」「おはよう…朝っぱらから元気だな」
「もちろんだとも、母さんの手作りチョコは毎年の楽しみなんだから〜」「もぉ〜あなたったらぁ〜」

…よくもまぁ息子の前でこんなにもいちゃいちゃ出来るものだな…。要はそう思う。
それと同時に、どこまでも見せつけおってからに…と嫉妬の念も膨らむ。


「というわけで今日は一日デートだから」「…あぁ、そういや毎年そうだったな」
「じゃあ後はよろしくね〜」とだけ言って、足早に家の外へと出ていく。
94以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 23:21:19.98 ID:iMj2QvUx0
さてみんな、Xデーまで残り30分だぜ! とホワイトな生チョコを手作りしながら煽ってみる俺は独り身
95両思いなのに伝わらない初々しさっていいよね:2010/02/13(土) 23:22:21.93 ID:l8+w2iIc0
「はぁ、あいつらには倦怠期ってのが来ないのかね…ん?」
ため息をついた後、テーブルの上に置かれた書置きを見つける。

〜老人会でチョコレート工場見学に行ってくる〜
 〜店長に店の手伝い頼まれたから行ってくるぜ〜

「……誰も、いないのか」
要の口からぽつりと、そんな言葉が漏れ出した。



……

「…鬱だ」

バレンタインだというのに、バレンタインだからこそ暇だ。
いつもは学校でチョコが無い連中と集ってワイワイやってたものだ。


だが。

今年のバレンタインは日曜日。
96以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 23:22:57.84 ID:YbO+5pI90
もげろと叫びつつ支援
…俺は寂しくないもん、家族でチョコ送りあうから
97両思いなのに伝わらない初々しさっていいよね:2010/02/13(土) 23:24:49.19 ID:l8+w2iIc0
休日のバレンタインほど過酷な日はない。

家にいたならチョコもらった糞どもが見せびらかしに来たりする。
外へ出たなら糞どもに浮足立っていると馬鹿にされる。

もてない男に、安住の地など、ない。


バレンタインを祝日にしない国は偉いと思える。

休日のバレンタインだけは、糞どもの巣窟と化す…




「そうだ、友人に…」
友人に電話しようか、そう言いかけて、携帯を持った手をおろした。

そういえばあいつも、うわさの産物の手伝いしてるんじゃなかったか?
聞く話だと、最近入った女の子といい感じになってるとか…

あぁ、俺の周りには俺を慰めてくれる奴はいないのか…
98以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 23:25:46.09 ID:YbO+5pI90
しええええんn
99以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 23:26:13.80 ID:uXXFmq0K0
sien
100両思いなのに伝わらない初々しさっていいよね:2010/02/13(土) 23:28:22.90 ID:l8+w2iIc0
「…こうなったらカードに思いをぶつけにいこう。きっと俺と同じ思いの人がたくさんいるに違いない…」
そう決めた要は、さっそくいつものジャンパーにデッキを仕込む。

「自転車で裏道飛ばせば糞どもに会うこともないだろう。糞どもめ」
なんかもう憎悪とかのせいで別人になってるような気がする…



「デッキ全部良し。忘れ物なし…と」準備を終え、玄関の戸をあける。




「……あ」「……お」


…ごめん、どういうことなの…?

……何で、何でクーさんが、家の前にいるのさ…?
いや別に期待してなかったわけでもないいやただのもらえればいいな〜っていう妄想に過ぎなかったんだがそりゃ誰だって好きな女の子からチョコもらいたいって思うだろ
そこだけは俺の妄想壁間違えた妄想癖の産物じゃない今回だけは断固否定させていただく他の面は否定しきれないこと多すぎるから
101両思いなのに伝わらない初々しさっていいよね:2010/02/13(土) 23:30:36.04 ID:l8+w2iIc0
……これは本当に予想外だ。

チョコを渡しに好きな人の家まで来たはいいものの、インターホンを押す勇気がでない…
なんていう漫画などでありがちなことが起こっていたら、まさか要君のほうからでてくるなんて…
どうしよう、まだ心の準備が…

二人の間に流れる、気まずい青春の匂い溢れる沈黙…



「「あのっ」」


何とか沈黙を打ち破ろう。そう思って発した二人の言葉がきれいに被る。青春してんなぁ、おい。



「…か、要君。これから何か用かい?」「い、いや別に大した用事はないんだがな。クーさんこそどうしたのさ?」
「大したことではないんだが君に用事があってね」


案ずるより産むが易い、とはよく言ったものだ。
さっきまであれこれと思案していたものが、こうも急に進展するとは。
こうなったらなるようになってしまえ。
102以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 23:32:32.63 ID:YbO+5pI90
し、え、ん!!!
103両思いなのに伝わらない初々しさっていいよね:2010/02/13(土) 23:34:30.34 ID:l8+w2iIc0
何か思案していたようなクーさんが突然こちらに向き直って何かを差し出す。
「…チョコレート。君にはいつもお世話になっているからね」

「…え、あ、うん。ありがとう…うん」「じゃ、僕はこれで。また明日」

そう言ってすたた、と駆けて行ってしまった…


……?
………?チ、チョコレート?貯古齢糖?

えっと、今日はバレンタインで…クーさんがチョコをくれたわけで…
……夢、じゃないよな?

そう思って自分の頭を殴ってみる。
「いってぇぇ!現実だぁぁ!うわぁぁぁぁ!」
頭の痛みと現実でチョコを貰ったことへのうれしさとで狂喜乱舞する。
とりあえず、近所の人から変人として見られていることなどとうの本人は気づいていないだろう。
104以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 23:34:54.46 ID:uXXFmq0K0
si--e’n---d,a
105両思いなのに伝わらない初々しさっていいよね:2010/02/13(土) 23:36:38.46 ID:l8+w2iIc0
その夜。
毎年来る、チョコを貰えない男の集いの誘いメールが来た。

「悪いな、今年は行けねーや」
そうとだけ返信をし、チョコをぱくり、と一つ口の中に放り込む。


そのチョコは、今までに食べたどんなチョコよりも甘く感じた。




深夜、一通のメールが届く。

そこには


「裏切り者!」


とだけ記されていた。

2/14 バレンタイン・終焉
106以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 23:39:56.01 ID:J1yNXPW50
皆さんもろもろ乙でしたー
容量落ちとか皆頑張って書き過ぎだろう最高だ
で、まとめ
パス:toshi
ttp://kissho4.xii.jp/50/src/5yoshi13749.zip.html
107以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 23:39:59.23 ID:l8+w2iIc0
なんとかバレンタイン前に書き終えたよ…もげろもげろとっとともげろ、な二人。
個人的にこういう甘酸っぱい青春の1ページなネタ大好きなんだ、うん。
次回の目標は二月中に雪歩編を終わらせること、で
108以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 23:40:32.26 ID:YbO+5pI90
畜生もげろぉおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!
乙でありました!!!!!!!


そして、まとめの乙!!!!
109以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 23:43:14.45 ID:l8+w2iIc0
まとめ乙です!
110以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 23:43:48.68 ID:PLGyKkaz0
ちくしょう純愛だなもげろよちょくしょう!
投下乙!そしてまとめも乙です!
111以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 23:49:56.58 ID:uXXFmq0K0
投下とまとめ乙
いいのう、甘酸っぱいのう
112以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 23:53:45.80 ID:YbO+5pI90
そろそろ寝よう、おやすみー


俺…明日、スレが残っていたら、花子さん契約者とか黒服Hのバレンタインネタと、
翼が黒服Dや望や厨2病にチョコ渡すネタ書くんだ…
113以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 00:07:48.42 ID:snA2QxLA0
今日はもうバレンタインデーDA!
そんなことより>>67に「ニコ厨乙」ってレスがついてないことに驚きだ
いやニコ厨≠東方厨≠東方を知っている人 だからいいんだけど
114以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 00:11:05.17 ID:m7PFqJAz0
俺、とうとうアレな結果だった模試も終わったから、明日からは散々溜め込んであったネタを書いて書いて書きまくるんだ・・・
115以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 00:12:30.96 ID:tupfY69wP
なんの話かと思ったら橋姫のくだりか
全然気にしてなかったわ
116ソニータイマー バレンタインネタを投稿してみる:2010/02/14(日) 00:20:33.44 ID:QAcxWBHR0
「バレンタインデーなんて都市伝説だよね」
ああ…妬ましい…妬ましい。この時期は本当に妬ましくなってくる…そして今日は…2月14日。
バレンタインデー。ああ…妬ましい…
疾風「…妬ましい!」
不幸「フフフフフフ…またこの日だ…」
堂寺「今年も今のところ0個…か」
香々緒「本当何のために有るんだろ、バレンタインって」
「「「「どうせチョコなんて貰えるわけないのに……!!」」」」
毎年チョコを貰えない4人が集合していた。
堂寺「ところで、どうして香々緒君はチョコをそんなに持ってるの?」
香々緒「ああ、これは自分で買ったやつだよ」
堂寺「なるほど…」
不幸「フフフフフフ…それじゃあいきますか…」
「「「「バレンタインにチョコ貰ってるリア充爆発しろ!!!!隊 活動開始!!!!」」」」
なにやら意味不明な活動を開始しようとする4人。
117以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 00:21:02.35 ID:JG5jycLa0
なんかアレだな。
「ク・・」とかいうUMAを学校町に呼び出して
参加者全員で協力しながら倒すとかやりたいな。
118ソニータイマー バレンタインネタを投稿してみる:2010/02/14(日) 00:22:32.37 ID:QAcxWBHR0
4人が歩いているとそこにチョコレートを貰っている男子が…しかも食べていた。
疾風「…妬ましい!リア充死ね!爆発しろ!!!!」
堂寺「ソニータイマーを男子のお腹にセット…起動!腹痛で苦しむといいよ…クククッ」
香々緒「とりあえず今回は…鼻にしておこう。さて、どのくらい血が出るか…」
不幸「……クロ。フフフフフフフフフ……これで君達にもうすぐ不幸が訪れるよ…」
突然、チョコレートが爆発した。男子は鼻血と腹痛で保健室へ運ばれた…そして…
その日、この男女は仲が悪くなったらしい………
「「「「作戦成功♪」」」」
不幸「フフフフ…隊長…向こうの教室にチョコを持ったカップルらしき二人組みを発見しました…」
堂寺「只今、バカップルっぽい行動に出ています」
疾風「ああ…妬ましい…では、作戦を開始します…」
「「「了解」」」
疾風「ああ…妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい…!!!
    リア充死ね!爆☆発☆し☆ろ」
堂寺「ソニータイマーを肩にセット…起動!お前は脱臼すればいいんだ…」
香々緒「今回は鼻血じゃ済まさない!吐血しろ!!!!!」
不幸「黒猫4匹が通りまーす…フフフフ…この2人に不幸を運んでやる…!!」
と、このようにバレンタインにリア充をとことん邪魔していく4人。すると…
119ソニータイマー バレンタインネタを投稿してみる:2010/02/14(日) 00:24:21.62 ID:QAcxWBHR0
「何してるの?」
突然、後ろから声がした。えーとこの人は…確か如月 十四日(きさらぎ とよひ)だったと思う。
堂寺「うん。ちょっとね」
疾風「リア充に嫉妬心を爆発させてるだけだよ…」
十四日「そうなんだ。それじゃあ、僕も仲間に入れてよ。チョコ貰ったこと無いから」
十四日が言ってきた。
疾風「問題ないよ。ただし…」
十四日「都市伝説でしょ? 問題ないよ。僕も契約してるから。『バレンタインデー』と」
疾風「それなら大丈夫だね。じゃあ、あとはリア充に嫉妬と羨望をぶつけるだけだよ…」
メンバーが1人増えた。ちなみに如月十四日の契約した『バレンタインデー』の能力は1日1種類
自分の指定した物を、自分の好きなタイミングで自分の手元にワープさせる。しかしこの時、対象物
が自分の視界に入ってないと効果が無い。というものである。ちなみに今日はチョコレートを指定している。
そしてまた、チョコレートを貰っている人が…
疾風「…妬ましい妬ましいっ!!…爆発しろ!」
堂寺「ソニータイマーセット…起動!」
香々緒「今回は鼻血にしておこう」
不幸「クロ…」
十四日「そして…そのチョコレートは没収だよ」
そんなことを5人でやりまくっていたため、2月14日の学校の保健室は、男子生徒でいっぱいになったという…
そして、その男子達はみんなこういったそうだ…「チョコレートが爆発した…」「血が…止まらない…」と。

          2月14日…本当にこの日は誰も彼もが妬ましい…

                  fin

なんかBTM団の人とネタがかぶってしまった…すみませんorz
120以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 00:54:41.51 ID:J6C16RlJ0
乙ですねるほ
121以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 00:57:46.90 ID:snA2QxLA0
保守
122以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 01:33:26.34 ID:kOkByrKi0
守保
123以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 02:09:12.69 ID:snA2QxLA0
ねるほー
124以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 03:08:08.62 ID:eFj/xQiF0
オレ、寝て起きてスレが落ちてなかったら……投下するんだ
保守
125以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 04:04:34.59 ID:kOkByrKi0
保守
126以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 04:59:37.47 ID:kOkByrKi0
127以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 05:53:39.57 ID:2vDlmJuK0
路地裏の散歩者、第三話。書きあがったので投下します。
128路地裏の散歩者:2010/02/14(日) 05:55:24.42 ID:2vDlmJuK0
 都市伝説。人によって生まれた噂の産物は時に人を魅了し、時に人を襲う。
今日もどこかで誰かが噂する。その噂が自分を脅かす存在になるとも知らずに。

 また新たな都市伝説が出るようになった。
いつものように友人にそう教えられいつものように町を徘徊する。
こうしているうちにまた自然と遭遇するだろう。都市伝説同士は引かれあう。
いつからかそんな都市伝説が存在するようになり、その効力を存分にふるっているという。

 いつものように当てもなく路地を徘徊する。いつもと違うのは隣に立つ男。
友人に今回の話を教えられると同時に紹介された。契約者だから一緒に連れて行けとのことだ。

「本当にただ歩くだけで見つかるのか?」
 何をするわけでもなく当てもなくさまよい続けることを不安に思ったのか沈黙を破って尋ねてきた。

「大丈夫ですよ。そのうち必ず見つかるから。今まではそうでした」
 その答えに納得がいかないらしく不満げな顔で黙り込んでしまう。
180cmを超えるであろう長身に厳つい顔つき。この容貌で睨まれると少々落ち着かない。

 何とか会話を続けようと必死に問いかける。
「えっと、藤堂さんもあいつに誘われて巻き込まれたくちですか?」
「いや、俺は自分から頼んだんだ。木曜三限、大講堂の後ろの席に都市伝説に詳しい奴が座っていると聞いてな」
「自分から? それは珍しい。たいていの人はあいつに巻き込まれて契約者になるっていうのに」
 しかし、まさか噂になっているとはな。あいつに振り回されている誰かが広めているのだろうか。
それとももしかしたら人手欲しさに自分自身で噂を振りまいているのかもしれない。
129路地裏の散歩者:2010/02/14(日) 05:56:19.17 ID:2vDlmJuK0

「それで、藤堂さんは何と契約を結ばされたんですか? 見たところ何も連れてないようだし能力系ですか」

「いや、それは、まあ、な。それに俺はもともと契約者だ。お前は違うのか」
 どうやら言いたくないらしい。話をそらされてしまった。
しかし人に教えない方が効力を増すものもあるし、もしかしたらその類かもしれない。

 あまり突っ込んで聞くのも野暮だろう。そのまま話を続ける。
「もとからってそれこそ珍しいですね」
「まあな。昔ちょっと都市伝説がらみのことに巻き込まれてな」
 そういって顔をしかめる。どうやらあまりいい思い出ではないようだ。

「それで、今回の都市伝説ですけど」
 再び話題を変えようとしたところに妙な音が聞こえてきた。
足音。しかし足音にしてはおかしい。間隔が短すぎるのだ。
あまりにも速いためにまるで連射式の銃声のような音になっている。

「来たな」
 頷き合い、道の端と端に寄る。
 音が近づいてくる。姿が目視できる所まできた途端にそいつの目の前に藤堂さんが立ち塞がった。
対象は派手な音をたててブレーキをかける。車は急に止まれない。しかしババアはそうでもないようだ。
130路地裏の散歩者:2010/02/14(日) 05:57:38.37 ID:2vDlmJuK0
 ある男性が車で深夜に車を走らせていた。
しばらく走っていると後から変な音が聞こえてくる。
後に車が来ているのかと持ってミラーを見たが、ライトの光は見えない。
気のせいだと判断し再びスピードを上げる。
「ドンドン!」
 しかしその瞬間、車の窓が叩かれた。
びっくりして窓を見ると、そこには車に併走しながらニヤリと笑う老婆の姿が――。
老婆は車を追い抜いていってしまい、その後男性は事故を起こして死んでしまったという。


 これが通称ターボババア。
バリエーションとしては深夜の高速道路に出るものが主流だが、今回のは道でさえあれば所構わずでるようだ。

 しかしなぜ、ババアなのか。この類の都市伝説は不思議とババアのものが多い。ジジイではなくババア。
都市伝説を語るのは小学生程度の男子。それからしてみると老婆というのは一種不気味な存在なのかもしれない。
131路地裏の散歩者:2010/02/14(日) 05:58:41.34 ID:2vDlmJuK0
 急ブレーキをかけたババアの後ろに回り背中にシールを貼る。
ここまでは打ち合わせ通りだ。問題は予想通りに効果が出てくれるかなのだが。

 予想に反し、再び高出力で走り去ってしまうババア。失敗か。
 自分の背中のシールを追ってくるくると回るのではないかと考えたのだが。
自らの尻尾を追ってその場で回り続ける犬のようになると思ったのに。

「失敗ですね。出力が足りないみたいです。他に何か策を考えた方がいいかもしれません」
「いや、あと何枚か重ね貼りすればいけるだろう。このまま続けよう」
「でもどうやって貼りましょうか。今回みたいな奇襲は一回きりですよ」
「大丈夫だ。俺に考えがある」
 やけに自信満々に答えるな。何か策があるのだろうか。

「地面にシールを貼ればいい。そうすればそこ目掛けて突っ込んでくるはずだ」
「一回分はそれでいいとして、せめてあともう一回貼らないと効きませんよ」
「大丈夫。それは任せておけ。二度目が成功すればその時点でこちらの勝ちだ」
 尚も自信満々に言い放つ。大丈夫だというののなら聞き入れるしかない。
それにこの人と口論をする気もない。誰だってこの厳つい男と争いたくはない。
132路地裏の散歩者:2010/02/14(日) 05:59:43.70 ID:2vDlmJuK0
 再び音が近づいてきた。身構える二人。

「いけ、今だ」
 シールを地面に貼り付ける。狙い通り。ババアはシールの真上で立ち止まった。
すかさず追撃をかけようと背後に回り込む。

 ババアの背に手を伸ばしたその時、首が半回転しババアと目があった。
にっと不快な笑みを向けてくる老婆。まずい。そう思った時には腹部に衝撃が走っていた。

「塩崎っ!?」
 息が止まる。あまりの痛みに呼吸すら思うようにならない。うずくまる。
 ババアは地面のシールを蹴った。ジュッと音がしてシールが溶ける。
そしてそのまま背を向けてどこかへ走り去って行った。

 激痛に身悶える俺のもとへ藤堂が慌てて走り寄ってきた。
「痛むか? まってろ、今すぐ治してやる」
 声も出ず、返事も返せない。治してやる、治してやる?
疑問に思うがそのことも同様に声に出すことはできない。

 そんな俺の腹部に手を当てる藤堂。
「いたいの痛いの飛んでけえ!」
133路地裏の散歩者:2010/02/14(日) 06:00:58.83 ID:2vDlmJuK0
 急に何を言い出すんだ。ご丁寧に手のふりまでついてやがる。

「何をやってるんだ?」
 怒りが混じった声で問いかける。しかし本人は気にする様子もない。

「治ったろ」
 何を言って……。痛くない。さっきまで身動き一つできなかったというのに。

「俺の契約した都市伝説。いたいの痛いの飛んでけ、だ」
 いたいの痛いの飛んでいけ。そう言いながら痛みが飛んでいくことを現すジェスチャーをする。
転んでしまって痛みのあまり泣き出してしまった小さい子を落ち着かせるためのおまじない。

 どことなく決まり悪そうに説明する藤堂。
「痛みは消えるが完治したわけじゃないからな。この戦闘が終わったら治療はした方がいい」
 そういって顔をそらす。心持ち恥ずかしそうだ。

 なるほど。能力を説明したがらなかったのはこういう訳か。
ガタイのいい男が、飛んでけえ、だもんな。そりゃ恥ずかしくて言いたくないかもしれない。

 現に今だって、傍から見たら奇妙な光景だろうな。
大学生の男が二人で、いたいの痛いの飛んでけって。しかもそれで治ってるし。爆笑もんだろう。

「人に見られてたら死ねるな」
「ああ、いいから早く片づけよう」
 お互いに自然と笑みがこぼれる。
134路地裏の散歩者:2010/02/14(日) 06:01:58.52 ID:2vDlmJuK0
「それで、シールは貼れたか?」
「ああ、もちろん。攻撃は喰らっちまったが、ちゃんと背中にもう一枚」

「良かった。それなら次に繋がる。これで俺達の勝ちだ」
 それって一体どういう意味だ、と説明を求めようと口を開いたその時、再び音が近づいてきた。

「来たな。良し、とどめだ。もう一度シールを貼ってやれ」
 そんなこといってもあのスピードで移動しているものにどうやって貼ればいいんだ。

 俺の疑問なんてお構いなしに音はその大きさを増している。
来た。「くそっ」なかば自棄になって手を伸ばす。触れた。
「貼れた……のか?」

 ババアがくるくると回り出した。今はとにかくこのチャンスを逃してはいけない。
ターボババアに接近しとどめをさす。
しばらくはくるくると回っていたババアだったが、やがて力尽き消えていった。
その動きはまるで駒が力を失って倒れるようだった。

「どういうことだ」
 疑問の感情をそのまま口に出して呆然とする俺。そこへ藤堂が近づいてくる。
「俺のもう一つの能力、二度あることは三度ある、だ」
 あの自信はそういうことか。二度目の攻撃が成功した時点で三度目の成功も決まっていたのか。

「ありがとう、藤堂さん。今回は助けられてばかりだった」
「佑太でいいよ。同い年だろ。それに俺はひとりじゃ何もできないからな。
戦ってくれる人がいないとどうにもならない。助けられたのはこっちの方だ」

 ふたり笑い合う。随分と久しぶりに新しい友達ができた気がする。
135路地裏の散歩者:2010/02/14(日) 06:03:13.56 ID:2vDlmJuK0
「もともと契約者だって言ってたけど、そもそも何で契約したんだ。
普通に生きてたら都市伝説と直に関わる機会なんてそうそうないだろう」

「ああ、そのことか……。都市伝説と契約した目的。そうだな一言でいえば復讐、だな」
「復讐……」
「むかし、昔の話だ。俺がまだ小学校にあがったばかりの頃だ」
 まずいことを聞いてしまったのではないかとうろたえるが、気にする様子もなくあとを続ける藤堂。



 暗闇の中、藤堂少年は目を覚ました。寝つきは良い方なので寝ている途中で目を覚ますことは珍しい。
入学の記念として自分の部屋を与えられていたのでこの時はひとりで寝ていた。
まだひとりで寝るのに慣れていないのだろうか。寝ぼけた頭で考える。

 その時、ふと胸騒ぎがした。感じる違和感。
 不安を抑えきれなかった少年は両親の寝室へと向かった。
比較的しっかりとしていた少年は親に迷惑をかけるのを嫌っていたが、この時の感情をまだ幼い藤堂は抑えることができなかった。

 そっとドアを開ける。この時すぐには中で何が起きているのか分からなかった。
 目に飛び込んできたのは赤。薄暗い部屋の中でも見分けがつくほどの鮮明な赤。
 微かにうめき声が聞こえた。ベットの近くまで近寄ると腹部を押さえ苦しんでいる母の姿があった。

「どうしたの、おかあさん。大丈夫? 大丈夫? 痛いの? お母さん、お母さん」
 慌てて飛びよったが母は呻くばかりで返事はない。
 この日。少年はひとりになった。

136路地裏の散歩者:2010/02/14(日) 06:04:16.03 ID:2vDlmJuK0
「犯人は捕まらなかった。あとで分かったことだが、都市伝説の仕業だったようだ」
 淡々と、感情を殺した声で説明は続く。

「いまだにどの犯人がどの都市伝説だったのかは分かってない。
ちなみにその時に契約したのがいたいの痛いの飛んでいけ、だ」
 やはり恥ずかしいのか痛いの飛んでけと口に出す瞬間は顔を背けた。

 いたいの痛いの飛んでいけ。
どうやって契約したのかは聞かなかったが、俺の脳裏には苦しむ両親を前にその言葉を叫び続ける少年が浮かんだ。

「俺に都市伝説の仕業なんじゃないかって教えてくれたばあちゃんはもういない。だから俺が仇を討たなきゃいけないんだ」
「それで、あいつに近づいたのか」

「ああ、俺は戦えないから。戦闘力のある能力を持った奴を探していた」
「俺で良かったらいつでも協力するよ」

 ありがとな、答える藤堂はそれでもやはりどこか寂しそうだった。
「できればあれが何の仕業だったのか分かる能力の人にも会いたかったんだが、そう都合のいい力は無いらしい」
 ま、気長に探せばいい。こうして都市伝説を退治しているうちに分かることもあるだろうしな。そう言ってほほ笑む藤堂。

「それにこうすることで誰かを守れる」
「ああ、俺と同じ思いをする奴は少なければ少ない方がいい」
「都市伝説を倒せばその分こっちの力も増すしな」
 藤堂はその言葉に不思議そうな顔をしてこちらを見てきた。

「なんだ知らないのか。奴らを倒せばその分の力が自分に足されるんだ」
 存在の消えた都市伝説。それが再び語られることはない。
持っていた力そのものは存在を消し去った者へと受け継がれる。
「あいつから聞いてなかったか」
 話を聞いて、何か気にかかることがあるのか黙り込んでしまった。
137路地裏の散歩者:2010/02/14(日) 06:05:44.66 ID:2vDlmJuK0
 復讐か。協力するとは言ったものの、あまり気は乗らない。
都市伝説への復讐。それ自体とても虚しい響きがする。

 人の噂でしかない都市伝説に執着することがひどく滑稽に思えてしまう。

 彼はいつか復讐を遂げるのだろうか。その時何を思うのだろう。
「どこかに飲みにでも行くか」
「いいな。駅前にいい店がある」

 幸せになれればいいな。
 自分がとか彼がとかではなく、ふとそう思った。
138以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 06:08:24.89 ID:2vDlmJuK0
終わりです。このままひっそりと書いていきます。
この先の方向性も決まっているので、なるべく早いうちにどうにかしたいです。
スルーといったものの本当にバレンタインとか無視。まあ動くほどキャラが生きてませんしね。
それでは、お邪魔しました。
139以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 08:57:57.77 ID:JG5jycLa0
乙でしたー
140以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 10:07:42.75 ID:mQNL9PgAO
141復讐者たち:2010/02/14(日) 10:57:41.38 ID:eFj/xQiF0
学校町南区

道を行く人々は皆、寒さから逃れる様に足早に歩いて行く
冷気が静かに降り積もり、大気を重く冷たく押しつぶしている様だった
それでもまだ
人々の巻き起こす活気にあたり、街は芯まで凍えてはいない

だが、ここは暗く、人通りは無い
心の芯まで冷えそうな路地裏で
引き摺る様に歩を進める者たち

路地裏には似つかわしくない童女
そして、血で変色し所々破れたスーツを着た男───浅井達だ

身を隠し、逃げる為にその道を進むのか
他者を巻き込まない為にその道を進むのか

怪我をかばう様にスーツの破れた箇所を手で押さえながら歩く
142復讐者たち:2010/02/14(日) 11:00:37.25 ID:eFj/xQiF0
「おい、おっさん」

不意に声が投げかけられた
背の高いひょろりとした男
積み重なり、ビニールの紐でくくられた浅いダンボール箱を脇に抱えている

沈黙
浅井と童女は警戒する様に細い男を見つめている
胸元から赤い燐光を放っている石が見えた

「ボロボロに見えるんだが、大丈夫か?」

平然と問いかける

「効かねえか……お前、契約者だな?」
「おいおい、ちょっと待てよ……俺は何もする気はないさ……そう睨むなよ」

お互いの距離、思惑を測る

「おとーさん」
「ん?」
「無理、しないでね?……やくそく……さっきしたよ?」
「……そうだったな……すまねえ、さっちゃん」

「……」

そのやり取りを見て、顔をしかめる細身の男
143復讐者たち:2010/02/14(日) 11:11:54.79 ID:eFj/xQiF0
「心配してくれた様だが、こっちは問題ねえ……気にしないでくれ」
「そうか、ならいいんだけどよ」

そう言いながらも、浅井たちへと近づいて行く男
警戒を解かずに、身構える浅井
さっちゃんがきゅっと浅井のスーツの端を掴む

「ああ、あれだ……あんたらの後ろにある車、俺のなんだ」
「そうかい」

振り返らずに浅井が返す

「嘘じゃねえって……」
「どうだかな」
「早く帰りたいんだけどなぁ……全く、面倒な話だ」
「そう簡単に契約者を信じられねえだろうよ」
「違いない……さて、どうしたものか」

ゆっくりと歩を進めながらも言葉を継ぎ続ける

「にしても……おっさん、そんなもんと契約してると命を縮めるぞ」
「チッ、全てお見通しってことか……」
「便利な能力なんでね……それよりも、あんた修羅道にでも堕ちるつもりか?」
「修羅道ねえ……そうかもしれねえ、復讐ってのはそういうもんだからな」
「復讐ねぇ……大切なものでも奪われたのか?」
「まあ、そんなところだ」
「ちょっと聞かせてくれないか、復讐者の気持ちってヤツをさ」
「断る」
「だよな……悪かった」
144復讐者たち:2010/02/14(日) 11:12:57.84 ID:eFj/xQiF0
立ち止まり、目を閉じて思案する男
本当に争う意思はない様に見え、つい惹きこまれてしまう

「何故そんなことを聞きたがる?」
「ちょっと、大切なものを奪ってしまったかもしれないんでね」
「……」
「復讐者は何を望む?」
「……」
「大切なものの重みってのはどうやって測ればいい?」
「……」
「じゃあ、これだけ教えてくれ」
「……なんだ?」
「復讐するってことは、奪われたものが大切なものだったって事でいいんだよな?」
「……そうだな」
「それは都市伝説も同じか?」

「おなじだよ」

「おにーたんは、さっちゃんに優しくしてくれたもん……
 楽しかったもん……だから、大切だもん!
 だから……だから……だから……だから……だから!!」

童女のつたない言葉に圧倒され、後ずさる

「……」
「どうだ、判ったか?」
「……あ、ああ……すまない」

呆然と立ち尽くす男をそのままに、浅井と童女は歩き始める
145復讐者たち:2010/02/14(日) 11:20:57.86 ID:eFj/xQiF0
「待て……いや、待ってくれ」
「まだ何かあるのか?」
「いや、礼をしていなかったからな」
「礼などいらねえ」

男は浅井の体に向け手をかざす
ひょろりとした外見からは想像出来ないほどに素早い
身構え、童女をかばう浅井
男は小さく何度かつぶやく

「……れ」

何の衝撃もなく、静寂が戻る

「?」
「だから、礼だよ」
「……傷が?」
「まぁ、適当だけどな……これで傷口を押さえなくてすむだろ」
「ああ、そうだな……助かる」
「んでな……ガキの手、あいてるぞ」

ポリポリと頭を掻きながら言う

「ん?……嗚呼……ああ!……駄目だな男親ってのは……」

ポリポリと頭を掻きながら言う
146復讐者たち:2010/02/14(日) 11:21:37.51 ID:eFj/xQiF0
童女を返り見る

「おとーさん、お話おわった?」
「終わったよ、さっちゃん……手……繋ぐか?」

スーツの端を掴んでいた童女の手が離れる

「うん!」

互いに歩き出し
すれ違い様に目が合う
細身の男は、どこか悟った様な、諦めた様な、そんな貌をしていた

「まるで、仏だな……」

浅井は振り返らずに言う

「?……俺が仏?……仏どころか地獄道に堕ちてるさ」

男も振り返らずに応える

「地獄道に修羅道か……六道輪廻だな」
「ああ、輪廻だ……俺はそいつに絡めとられて逃げることも出来ない」
「どうだか……逃げる気がないんだろ?」
「さあな」

それが交わした最後の言葉
147復讐者たち:2010/02/14(日) 11:22:44.83 ID:eFj/xQiF0
車に乗り込みエンジンをかける
フロントガラス越しに、手を繋いで歩くふたりが見えた
その姿は本当の父娘の様だった

「復讐か……もし、俺の所へアイツ本人が来るのなら……
 認めなきゃならないんだろうな……だが……それでも俺は……」

溜め息を吐きながら、自分の手のひらを見る

「にしても……こんなちっぽけな力だが、不思議なもんだな……
 いや、力の大きさや性質が問題ではないのか……」

力の使い方が問題なのだろう

「とんでれ……か」

魔術師は、帰りを待っているであろう桃娘を想い自然と笑みがこぼれる

「待っているのは桃の到着か、それとも……
 おっと、雪か……積もらないうちに早く帰らないとな」


空からは真っ白な雪
季節は既に、その全てを冬に飲み込まれていた
148復讐者たち:2010/02/14(日) 11:25:20.19 ID:eFj/xQiF0
すっかり読み手に回って、こっそり覗いるわけですが

>>前スレの単発の人(小文字の奇跡)
ありがとうございましたッ!!
これ読んで、自分が書き手でもあったことを思い出しました
いつか、カモミさんとは絡められれば絡めさせて頂こうと思います!
それから、マスター帰還の時期は
大体3月末くらいの話ということで想定していましたが、適当でも問題ないです

ってところで、Tさんと花子さんの人に
ルパンダイィーーーヴ土下座(何だか謝っている気がしない、誤っている)

以上、ルーモアでした
149構図はちゃんとできてるんだがうまく文章にできない:2010/02/14(日) 11:40:55.39 ID:snA2QxLA0
街の中の空き地に、一つの怪しい店が立った
立てかけられている看板にはこう書かれている
「絶対にかなわない貴方の恋
そんな人はこの店へどうぞ
あなたの二次嫁からチョコレートが貰えます
               一人につき 5000円」

『私のチョコ、受け取って欲しいな』
『す、少し作りすぎたから捨てるのももったいないし、貴方にあげるわよ 私に感謝しながら食べなさいよね!』
『なんていうか・・・・あの・・・その・・・チョコ・・・受け取ってもらえませんか・・・?口に合わないかもしれませんが・・・・・・』
『ねぇねぇ○○君、チョコいる?じゃあこれあげるよ』
『貴方のような豚はどうせ誰からもチョコを貰わないんでしょう?なら、とーっても慈悲深い私が貴方にチョコをあげるわ いらないなんていったらどうなるかわかってるわよねぇ?クスクス』
『ご主人様、えと、その、チョコ・・・ハイ、貴方に・・・だから今日はもっと・・・もっと強く罵って・・・いっぱい痛めつけてください!』
『チョコをあげるわ え?な、何も入ってないわよ?あ、ちょ、捨てないでよ 何も入ってないってば!』


・・・一瞬で店の前にできた長蛇の列
男達が入り口においてある賽銭箱もどきに五千円札を入れて店の中に入り、出口からチョコを持ちながら笑顔で出てくる
・・・あぁ、なんて悲しい光景だろうか
まぁ、本人達が幸せならそれでいいだろう
それに喜ぶのは本人達だけではなく・・・

「いやー 自分でやっといてなんだけど本当にボロい商売だなー」
音符マークを飛ばしながら現実にいるはずのない女の子を召還している青年
彼もまた、今日幸せになった者の一人だろう
もうすでに賽銭箱もどきは3つほど満タンまで五千円札が入っている
そろそろ他のものと同様に満タンに近づき始めた4つめの賽銭箱もどきを見ながら、彼は笑った

150構図はちゃんとできてるんだがうまく文章にできない:2010/02/14(日) 11:42:36.34 ID:snA2QxLA0
青年
年のわりには少し童顔
顔立ちは結構整ってるが対女性恐怖症(二次は別 どうしてなったかは知らん)のため彼女もいないしチョコも貰えない

「二次元への扉」
能力は「二次元への移動」と「その世界での自分の設定(容姿も変えられる)」、そして「二次元からの召還(性格等はあまり変えられないが「特定の人が好きor嫌い」だったり隠れS/Mに設定したりできる)」



スレの皆さんバレンタインが妬ましすぎて死にたくなったらここに来るんだ
151以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 11:54:06.43 ID:rRYBNgot0
お二方投下乙ー

先生、二次元への扉の向こうに永住することは可能ですか
152Tさん:2010/02/14(日) 12:44:25.68 ID:J6C16RlJ0
>>138
>>本当にバレンタインとか無視
ナカーマ! 俺も期末考査とかあって(ry
続き期待してる!

ルーモアの人乙!
スーツより背広と表記した方がより煤けた感じがしたかなと人様が書いたのを呼んで思ったりした。
自分で書いた奴だとどうも読者視点で読めませんねー
ルパンダイヴ土下座……脱いだのかwww

三月末に帰還とのことですが早漏してTさんがカシマさんに連絡するところを書かせていただくことになるやもしれませんです。パッションが……パッションが……!!


>>『貴方のような豚はどうせ誰からもチョコを貰わないんでしょう?なら、とーっても慈悲深い私が貴方にチョコをあげるわ いらないなんていったらどうなるかわかってるわよねぇ?クスクス』
『ご主人様、えと、その、チョコ・・・ハイ、貴方に・・・だから今日はもっと・・・もっと強く罵って・・・いっぱい痛めつけてください!』
ここ、この二人!! 一万っすね!? おーけー!!!
153以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 13:20:07.66 ID:5WYRcDX10
帰ってきましたこんにちは
皆様乙なんだぜー!!!!
154バレンタイン単発ネタ〜女は意外と冷静なもの (代理):2010/02/14(日) 13:27:59.45 ID:5WYRcDX10
バレンタインデー
そんなものは職場の雰囲気を悪くする環境セクハラでしかない
ただでさえ忙しい年度末への繁忙期に、あれこれ手の込んだものを作ったり選んだりなどやっていられない
渡された男は茶化され浮かれ、渡されなかった男は無闇にテンションが下がり、仕事の能率は落ちるばかり
そんなイライラもあってか、その右手にはいつもの数倍の勢いで嫉妬の炎が燃え上がる
嫉妬でこの手が真っ赤に燃えてお前らもげろと轟き叫ぶほどにだ
だが普通の仲睦まじいカップルの男をもごうとは思わない
彼女がもいできたのはTPOを弁えないバカップルや、もてる事をひけらかし異性をはべらせているクズだけだ
そういった輩は周囲からの嫉妬チャージも凄まじいので、迅速かつ的確にもぐ事ができる
だが実際のところ、しばらくすれば治るもぎ方をした輩は同じ事を繰り返す
《イッソ首デモモイデヤレバイインジャネェノ?》
誰かが頭の中でそう囁いた気がした
この能力、応用すればバストサイズを妬む力を集めて乳をもぐ事も可能
ならば顔の作りが良い輩の首をもぐ事も可能なのでは
何なら試してみるといい、ほら丁度良く嫉妬の力が集まっている
ターゲットはあの――
「やかましい」
彼女が軽く手首を捻ると、頭の中で囁いていた何かの概念的股間がもぎり取られる
何か悶絶するような思念がぱちぱちと弾け、そして消えていった
「私がもいで回るのは義務でも何でもない。仕事が片付かないのにそんな事やってる暇があるかバカ」
どちらにせよ、町のあちこちで何やら騒ぎが起こっている
この町は毎年、いやカップルが現れるイベントの度にこうなのだ
目の前に精神衛生上よろしくない輩がいない限り、率先してこの力を行使するつもりは無い
職場の喫煙室兼給湯室の窓から見下ろす町の様子に溜息を吐き
彼女は手にした可愛らしいラッピングをされたチョコレートを窓から投げ捨てたのだった



クリスマスに出した『もげろ』の契約者
ブラック企業で働くタフなお姉さんですが彼氏はまだ出来てません
155バレンタインネタを書き散らすテスト:2010/02/14(日) 13:47:56.70 ID:5WYRcDX10
保守的なバレンタインネタ

IN 首塚所有の離れ小島にて


「さぁ!バレンタインだからチョコレートを用意してやったわよ!受け取りなさい!」

 そう言って、コスタリカ帝国の契約者が、カレーおじさんの契約者にチョコレート…らしき物を、手渡した
 ラッピングすらしちゃいねぇ

「炭だろ。それはチョコじゃなくて炭だろっ!?チョコを湯銭しないで直に火ぃかけただろ!?」

 そして、そのチョコレートと言う名前の炭を見て、盛大にカレーおじさん契約者は突っ込んだ
 どう見ても炭です、本当にありがとうございました

「口に入れちゃえば同じよ」
「っちょ、ま、無理矢理入れんな、ぎゃーーーーー!?」



 …何だか、断末魔の悲鳴が響きましたが
 コスタリカ帝国契約者作成の炭は、ちみっこ達の口には入らなかったので平和でs



終われ
156バレンタインネタを書き散らすテスト:2010/02/14(日) 14:07:06.30 ID:5WYRcDX10
 それは、バレンタイン当日の事
 街を歩いていた少女、逢瀬佳奈美

「あ……Hさんと、歌手のおねーさん」

 黒服Hと、呪われた歌の契約者の女性の姿を見かけた
 ちょうど、女性が、黒服にチョコレートを渡していたところだったようだ
 ……邪魔しちゃ、悪いかな?
 少女が、声をかけようかどうか、悩んでいると

「ん?……よぉ」
「あ」

 Hに、見付かってしまった
 女性も、少女に気づき、笑みを浮かべてくる
 ちょっぴりの気まずさを抱えながら、少女は二人に駆け寄った

「こんにちは。お買い物の帰り?」
「あ、はい……その、Hさん、どうぞ」

 おねーさんが渡した後なのに、いいのかな、と思いながらも
 す、と少女は黒服に、可愛らしいラッピングのチョコレートを渡した
 ちらり、その拍子に、黒服が女性から渡されたチョコレートが入っているであろう、包みに視線が行く
 恐らく、女性が自分で包んだであろう物
 きっと、手作りだ

「あぁ、ありがとうな」

 チョコを受け取り、黒服は楽しそうに笑うと、少女の頭を撫でた
 何となく、子供扱いされているような…いや、黒服から見れば、少女はまだ子供だろうが
157バレンタインネタを書き散らすテスト:2010/02/14(日) 14:09:17.36 ID:5WYRcDX10
 楽しげに楽しげに笑いながら、黒服は続けた

「来月、楽しみにしとけよ?」
「来月?………あ」

 あ、そうか
 3月には、ホワイトデーがあるのだった
 ちょっぴり、忘れかけていたけど

 …この、黒服のお返し…
 ………
 …………
 ……………

「−−−−−にゃ!?」

 なぜか、想像が卑猥な方向に向かって
 ぽしゅ!!と少女は頬を真っ赤に染め上げた

「うん?どうした?」
「な、なななななな、なんでもないです!」

 あぅあぅあぅ
 慌てて、ぶんぶんと首を左右に振る少女
 黒服はからかうように笑い、女性はあらあら、と優しく微笑んできている

「んじゃあ、俺はこれで。またな」
「えぇ、さようなら」

 ひらひらと、手を振ってこの場を後にする黒服
158バレンタインネタを書き散らすテスト:2010/02/14(日) 14:11:42.80 ID:5WYRcDX10
 そんな黒服の背中を見送りながら、少女はやや気まずそうに、女性に話し掛ける

「えっと…邪魔、しちゃいました?」
「あら、そんな事はないわ」

 ふわり、柔らかく笑う女性


 彼女は知っている
 自分は、彼にとって、恋愛対象にはなりえない事を
 それでも、かすかな希望を込めて、想いを送る
 自分にできるのは、ただそれだけで
 その想いが叶う事は、決してないと知っているから

 …だから、何も問題などは、ないのだ


「あぁ、そうだわ。あなたにも、どうぞ」
「ふぇ?」

 す、と
 小さな、ラッピングされた箱を渡されて
 少女はきょとん、とそれを見つめる

「彼に渡した分の、あまりで申し訳ないのだけれども」
「はわわ!?もらっちゃっていいんですか?」
「えぇ。貰い手がいなかったら、自分で食べるしかないのだし」

 くすくすと微笑む女性
159バレンタインネタを書き散らすテスト:2010/02/14(日) 14:14:24.62 ID:5WYRcDX10
 彼女とてモテるのだから渡す候補くらい、たくさんいるはずなのだが…しかし、彼女はあの黒服以外の男性にチョコレートを渡すつもりは、これっぽっちもないのだ

「あ、ありがとうございます……えっと」

 す、と
 チョコレートの、お返しをするように
 少女は、予備で買っておいたチョコレートを取り出す

「お姉さんにも、どうぞ」
「あら…ありがとう。いただくわね」
 
 優しく微笑み、チョコレートを受け取る女性
 どこか、暖かな空気が、周囲を包み込む


「−−−ハッピー・バレンタイン!」

 ずい!!!
 そんな、暖かな空気に、割り込むように
 幼い少女の声が響き、少女と女性に、チョコレートが突きつけられた

「え?」
「あら?」

 ちょーーん
 そこには、黒いゴスロリ服に身を包んだ、幼女が一人
 どこか、偉そうな表情で立っていた

「お前達、H-No.360が担当しておる契約者じゃな。それならば、間接的に妾の部下じゃ。受け取るが良い!」
160バレンタインネタを書き散らすテスト:2010/02/14(日) 14:17:06.81 ID:5WYRcDX10
 ずずい!
 問答無用で突きつけられるチョコレート
 勢いに負けて、二人は受け取ってしまった

「さて、次はH-No.360じゃが……むぅ、あいつめ。何故、妾から逃げ回るのじゃ?あいつには、特別に妾が手作りでチョコレートを作ってやったと言うのに」

 くるり、黒いレース生地の日傘を回し
 ゴスロリ幼女はてちてちと、嵐のように走り去ってしまった
 後には、少女と女性だけが取り残される

「……えっと…Hさんの知り合い、だったのかな?」
「そうみたいですわね。あの方も、知り合いが多い方だから」

 うにゃーん?と首をかしげる少女
 …そんな少女を尻目に、女性は
 走り去るそのゴスロリ幼女に…どこか、羨ましいような、妬ましいような、そんな複雑な視線を送っているのだった



fin
161以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 14:17:57.34 ID:5WYRcDX10
野郎同士でチョコのやり取りとか、スレ的に誰得なシーンばっかり書いていたので、スレの需要に乗って女性同士のやり取りも書いてみた
正直反省している
162以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 14:38:23.35 ID:5WYRcDX10
にゅ
163やる気なさそうな人 (代理):2010/02/14(日) 14:54:55.66 ID:5WYRcDX10
「ただいま戻りましたー」

 髪をトリプルテールにした少女が部屋へと入ってきた
 部屋が暗い
 電気をつけ、手に持っている紙袋を机の上に置いた

「む? No.0様、寝ちゃダメですー、眠くなるなら夜更かししないで下さいー」

 ソファで仰向けに寝ている部屋の主、Y-No.0の体をゆさゆさと揺らす。一部が余計に大きく揺れている
 Y-No.0は薄目を開けた。そして体を揺らしている手をいきなり掴みとった

「…………何を連れてきた?」

「? 何の事ですか?」

 不思議そうに首を傾げ答えるトリプルテール
 Y-No.0はそれを意識を集中させながら見つめている

「誰かと会った?」

「特に変な人には会ってないと思うです」

「…………、ちょっと椅子に座って」

 トリプルテールは頷き、椅子に腰を下ろした
 Y-No.0は椅子の正面に立つと周りに結界を展開した
 透明感のある薄紅色のもやが二人を覆う


164やる気なさそうな人 (代理):2010/02/14(日) 14:55:57.79 ID:5WYRcDX10
「……もう少し濃度を上げとくか」

結界の力の密度があがる。大きさも一回り大きくなった

「私の、目を見て」

「はい」

Y-No.0はトリプルテールの頬に手を添え、顔を近づけていく
トリプルテールは正面に立つ少女の瞳を真っすぐに見つめている
熱を測るように額をくっつけ、瞳の中を覗き込む
トリプルテールの目は既に焦点を失い、Y-No.0の瞳を映しこんでいる

「……」

夢を媒介にして心を覗き見る
意識を目の内側へ、その奥へと移していく

(……相変わらず綺麗だな)

素直でまじめな性格を表すように整っていて白くて綺麗で

(だからこそ、私の能力もよく効くのだけど)

(……ここじゃない。もっと奥へ……)
165やる気なさそうな人 (代理):2010/02/14(日) 14:57:39.63 ID:5WYRcDX10

(……見つけた)

 雪原の上に岩でも置いたように、明らかな異物があった
 嫌な気配はそこから漂っている

(これは……蛹、いや、卵のような?)

 卵の中には良くないモノがいる
 ねっとりと絡み付くような黒い感情が、ぐるぐると渦巻いている
 これの中身が出てくれば、心は濁り腐ってしまう

 孵化する様子はないが、ほって置いてよいモノではない

(こんなモノで私だけのキャンバスを汚さないでほしい)

 卵を結界で包み込み叩き潰した
 砕かれた殻も中身も塵となって消えた


 歪な気配はもうしない




.


166やる気なさそうな人 (代理):2010/02/14(日) 15:01:35.83 ID:5WYRcDX10

「ふぅ」

 くっつけていた顔を離して息をつく
 周りに張っていた結界を解いた

 トリプルテールの目に光が戻り、Y-No.0を見上げる

「……どうでした?」

「んん、もうだいじょぶ、心配ないよ」

「……あぅ……すみません」

 俯いた顔を顎に手を添えて上げさせる
 猫にするように顎の下をくすぐる

「気をつけてね〜、君はそういうの弱いんだから」

「……はい。あの、くすぐったいです」

 Y-No.0は、くふふ、と笑うと手を止め、ソファに寝転んだ
 そのまま寝息をたて始めた


167やる気なさそうな人 (代理):2010/02/14(日) 15:02:33.78 ID:5WYRcDX10
「あっ! だから寝ちゃダメですって! 起きて下さい!」

「君に力使ったから眠いんだよ」

「えぅ、私のせいですか…? ぅ〜ごめんなさいぃ〜、でも起きて下さい〜。夜更かしするから眠いんですー」

 ゆっさゆっさと揺すられるが起きようとしないY-No.0
 揺する手を捕まれ、ソファに引っ張りこまれるトリプルテール

「さぁさぁ君もつかれたろ? くふ、一緒に寝ようじゃないか」

「午後は予定が入ってたはずです、寝たら、間に合わなく、なります」

 暴れる少女を両腕でがっちり捕まえるY-No.0
 結界も重ねているので暴れたくらいで抜け出せるはずもない

「時間までに起きれば何も問題は……ない……さ……」

「うぅー……起きた事無いから言ってるのに……」

 トリプルテールの少女は抜け出すことを諦めた

終わり


168以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 15:23:05.42 ID:5WYRcDX10
にゅ
169以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 15:43:54.32 ID:5WYRcDX10
にゅう
170バレンタインネタを書き散らすテスト:2010/02/14(日) 15:55:25.39 ID:5WYRcDX10
 …雪が、ちらついている
 今日はバレンタイン
 街中は、カップルで溢れている

「………はぁ」

 小さく、私はため息をつく
 こう言う日も、私は進学塾に通っている
 自分で、選んだ事だ、後悔などしていない
 でも、時折…無性に、寂しさを感じてしまう

 …鞄の、中には
 昨日の夜作り始めて、結局明け方までかかって完成したチョコレートを入れた箱が、入っている
 ……何を期待しているのだろう、私は
 今年のバレンタインは、日曜日、休日だ
 そんな日に、たまたま、彼と出会うことなんて…あるはず、ないのに
 そんな、都合のいい、小説のような事は…

「………あ」

 …と、その時
 前方に見えた、それに、私は気付いた
 彼、だ
 傍に、おかっぱ頭の、白いブラウスに真っ赤なつりスカートの女の子の姿も見えるような気がした

「…あぁ、委員長。今から、塾か?」
「あ、う、うん」

 彼、龍一君も、こちらに気付いて話し掛けてきてくれた
 おかっぱ頭の女の子は、こちらを見上げて小さく首を傾げてきている
171バレンタインネタを書き散らすテスト:2010/02/14(日) 15:58:41.69 ID:5WYRcDX10
「えと…ご、獄門寺君、は?」
「用事の帰りだ」

 やや気だるげに、そう答えてきた龍一君
 …少し、疲れているようにも見えた

「そっか…あ、そ、そうだ」

 さり気なく
 さり気なく、だ
 そう、自分に言い聞かせる

「これ、バレンタインだから」
「…?もらっても、いいのか?」

 何故、チョコレートを持ち歩いていたのか
 幸い、その点に関して突っ込んでこないでくれた龍一君
 チョコレートを…受け取って、くれた

「うん、せっかくだし」
「そうか、ありがとう」

 お礼を言われて、ほっとして
 …その、瞬間
 無性に、恥ずかしさが込み上げて来た

「そ、そそそ、それじゃ!」
「あぁ、また明日」

 逃げるように、私はこの場を後にした
172以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 16:00:02.33 ID:3H5SrQ620
支援
173バレンタインネタを書き散らすテスト:2010/02/14(日) 16:00:22.40 ID:5WYRcDX10
 龍一君の隣に居たおかっぱ頭の女の子が、バイバイ、とでも言うように、手を振っていたのに気づく余裕すら、なく




「…委員長からも、渡されるとはな」

 親父の使いの帰り道、さっきは逢瀬とも顔を合わせて、チョコレートを渡された
 そういえば、今日はバレンタインだった
 帰ったら、蛇城さんと卯月さんも、お袋や妹と一緒にチョコレートを作っていて、組のみんなとかに振舞うのだろう

「み、チョコレート?」
「あぁ、帰ったら一緒に食べようか、花子さん」
「うん!」

 キラキラと瞳を輝かせ、笑顔で頷いてきた花子さん
 やっぱり、甘い物が好きなんだよな、花子さんは
 花子さんと契約して以来、バレンタインで受け取ったチョコレートは花子さんと一緒に食べるようにしていた
 誰かと一緒に食べた方が、美味いし

「さて、親父には日景さんからの伝言伝えて、と……」

 その後に、茶でも入れて、花子さんと一緒にチョコレートを食べようか 
 帰ってからする事を順序だてながら、俺は花子さんと手を繋いで、帰路についたのだった




終わる
174以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 16:01:40.02 ID:5WYRcDX10
花子さん契約者のバレンタインでした
一応、花子さんからも受け取ってるよ
ただし、花子さんと一緒に食べる
175以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 16:23:11.92 ID:5WYRcDX10
みゅ
176以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 16:33:33.72 ID:mQNL9PgAO
人じゃない女の子、クラスメイト、委員長、実妹、父親の部下
これなんてエロゲ
177以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 16:36:09.88 ID:snA2QxLA0
>>174
よし、行けBTM団
178以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 16:36:28.78 ID:oFHuC3K20
バレンタイン 死ね って検索して急上昇ワードにあげるスレ
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1266063402/

空白なしで支援頼む
179バレンタインネタを書き散らすテスト:2010/02/14(日) 16:38:12.00 ID:5WYRcDX10
 それは、翼が「死人部隊」の契約者達に、チョコレートケーキを渡した直後
 同じラブホテル内の、別室にて

「ほら、厨2病。チョコレートケーキ」
「何故、男が男に渡す」

 厨2病の、あまりにも真っ当な突っ込みに
 翼は、首を傾げた

「何かおかしかったか?」
「いや、なんつーか………いいや、面倒臭いし。っつか、俺、甘いもんそんなに好きじゃないんだが」
「あぁ、お前用はそんなに甘く作ってないから」

 そういえば、クリスマスに渡されたケーキも、厨2病好みの甘さ控えめだった
 その辺りは、ちゃんと考えて作っているようだ

「んじゃ、受け取っておく」

 翼からのチョコレートケーキを受け取った厨2病
 箱の大きさから見て、クリスマスに渡されたような一人用のホールケーキなのだろう
 かすかに聞こえてきた、死人部隊たちの声などを聞くに…こいつ、一体いくつケーキを作ったのやら
 多分、「首塚」で保護している子供達用にも、作ったのだろうし

「じゃあ、俺はこれで」
「ん?何か用時でもあるのか?」
180バレンタインネタを書き散らすテスト:2010/02/14(日) 16:39:21.74 ID:5WYRcDX10
 いつもなら、バイトがなければ翼は「首塚」本部やこのラブホテルのような拠点で、ぶらぶらしている時間だ
 それが、出るという事は用事があるという事

「あぁ、ダチと会って来るから」

 それじゃ、と部屋を後にする翼
 一人取り残され、厨2病は首をかしげる

「…ダチって、マッドガッサー騒動の時のアレだよな………新世界の扉開いたって聞いたけど、この時期にそんな奴と顔合わせて大丈夫なのか?」

 告白タイムに使われやすい日にち的に
 あいつ、知り合い相手の警戒心が薄すぎるような…

 ……まぁ、自分には関係ないから、いいか
 そう結論付けて、厨2病はとりあえずケーキを食べる事にしたのだった




終われ
181以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 16:40:36.47 ID:5WYRcDX10
だから、どうして俺は需要なんぞない野郎から野郎へのチョコ渡しを書いて(ry
店長の人に焼き土下座なんだぜorz


>>176
改めてそう言われるとそれなんてエロゲ
まぁ、花子さん契約者の外見は、ギャルゲにありがちな前髪で顔がはっきり見えない男主人公のイメージではあるが
182以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 16:54:13.27 ID:5WYRcDX10
夕食の準備してくる
夜もスレが残ってますように!
183以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 17:22:52.29 ID:mQNL9PgAO
ほし
184以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 17:52:19.35 ID:6KQfuNlK0
で、戦果は?
185喫茶ルーモア:2010/02/14(日) 18:03:26.19 ID:eFj/xQiF0
>>152
情報提供についても勝手に書かせてもらいましたし、是非もないですッ!

>>スーツと背広
確かに背広はくたびれたイメージがしやすくて、スーツはキチッとしている感じがするかも
コピペしちゃったから深く考えなかったけれど、人によって感じ方が違うし些細な違いですよ

あ、感覚の違いとチョコの話で思い出したけど

この前、チョコレートスパークリング飲んだんですよ、チョコレートスパークリング
不味いんですよ、アレ
でも、相方は飲めるっていうんです
自分はあずきペプシのが飲めるって言ったんだけど、相方はチョコレートスパークリングのが良いって言う
他人の好みや感じ方って本当に理解できないって思ったもんです
でもまぁ、一歩引いて大きな枠で見ると両方不味かったっていうのは同じ意見だったんですけどね

そんな感じ

>>184
今日は一歩も外に出てないし、家族以外に会っていないわけですが
バレンタインデーはあれですか?振り替え休日みたいに月曜にも有効になったりしますか?
そうですか、しませんか

orz
186以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 18:06:23.32 ID:snA2QxLA0
保守
187以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 18:38:37.69 ID:mQNL9PgAO
188以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 18:39:54.16 ID:rRYBNgot0
帰宅保守
189以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 18:53:31.54 ID:JG5jycLa0
シリアスなものばかり書いていると気分もシリアスになる今日この頃
190以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 19:20:09.66 ID:eChwvofg0
>>185
母と姉からちょっとお高いチョコを一個ずつ

>>186
マスターが復活した頃になったら、チャラ男がマスター殺害の件について「首塚」の人間として謝罪に行くネタ書く予定の俺が、今のうちに貴殿に焼き土下座orz

確かに、なぜかスーツの方がキチっとしてる感じで、背広はくたびれたイメージがしやすいですよね

不味いといえば、しそペプシもいい勝負ですぜ、旦那
191以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 19:25:05.05 ID:m7PFqJAz0
チョコレートスパーキングもあずきペプシも美味しかったと思ってるけど、やっぱこのへんは味覚の違いかー
え、しそペプシ? 復刻希望ですがなにか?

そして、友人にチョコあげたらホモ扱いされた件
192以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 19:26:43.88 ID:eChwvofg0
>>191
>そして、友人にチョコあげたらホモ扱いされた件
え、俺何年か前から普通に友人にチョコあげてるけどホモ扱いされたことないぜ
193以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 19:32:12.09 ID:m7PFqJAz0
>>192
おそらくチョコ以外の要因が深く関係してると思われる
しょっちゅう泊まりにいってたり、一緒の布団で寝たり、ちょくちょく甘いもの作っては食べさせにいってるからなあ
・・・噂によると、カップリングさえ成立してやがるとか。腐女子自重しろ
194以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 19:34:23.87 ID:eChwvofg0
>>193
>しょっちゅう泊まりにいってたり、一緒の布団で寝たり、ちょくちょく甘いもの作っては食べさせにいってるからなあ
OK、そりゃ誤解されるわwwwwwwwww
俺も、友人とよくケーキバイキングとかには行くけどな、お茶しに行ったり

>・・・噂によると、カップリングさえ成立してやがるとか。腐女子自重しろ
貴腐人「私達の辞書に、「自重」の言葉はないわぁ」
追撃者「妄想するだけなら自由よ?」
 って、身内の腐女子が言ってた
195以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 19:34:57.53 ID:J6C16RlJ0
>>185
ありがたやありがたや!!

>>スーツより背広のがくたびれた感じをイメージしやすい
そうかんじるのが俺だけじゃなくてよかったと安心しております。
些細な表現の違いはこだわるかどうか微妙ですよねー、おそらく書く人間の無駄なこだわりですし。

あと、小豆ペプシは割といけた。シソは飲んだことないな……機会があったら飲みたいかも……できれば他人の金で!

チョコか……俺、今日一日家で課題やってるからもらえないのは仕方ないんだ……そうさ、仕方ないんだ……!!
196以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 19:42:07.00 ID:eChwvofg0
>>195
>チョコか……俺、今日一日家で課題やってるからもらえないのは仕方ないんだ……そうさ、仕方ないんだ……!!
休日がバレンタインなんだ、外にでなければもらえないのは当たり前さ……!!

そんなスレのチョコもらえてない人達は、是非妄想の中でチャラ男か直希からチョコを受け取ってやってください
どうせなら、チャラ男は女体化バージョンでもなんらかまわな(このレスはレアステーキにされました)
197以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 19:46:55.29 ID:QlGLmtX/0
jo
198以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 19:47:20.02 ID:HOMRBAWi0
>>192 友人がキミを好いているとは考えられんかね?
199以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 19:49:19.29 ID:m7PFqJAz0
>>194
その身内様には是非「お願いですから自重してください」とお伝えください
いや、妄想だけならまだしも、声と態度に出すのは勘弁してほしいんだ・・・心が痛いから

>>195
しそペプシはマジで美味しいと思う。
少なくとも俺はしそペプシこそがマイふぇいばりっと
200以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 19:51:09.96 ID:eChwvofg0
>>198
まさかぁ
友人、彼女いるんだぜ
今日だって、俺からチョコ受けとった後は彼女とデートで今彼女の家にいるはずで……

もげろ友人

>>199
隣に居た身内に伝えておいたぜ!
しかし、声と態度に出すのはいかんな、腐女子のマナーとして
201バレンタインネタを書き散らすテスト:2010/02/14(日) 19:53:09.47 ID:eChwvofg0
 翼が家に帰ってきたら、望がほぼ全裸に近い姿で黒服の部屋で気絶していた
 何となく理由は察したので、とりあえず黒服と共に望を介抱しておいて、詩織はウルトラの母の刑に処しておいた

 望が起きた所で、翼は黒服達三人用に作っておいたチョコレートケーキを出す

「…それにしても、よくもまぁあんなに作ったわよね、ケーキ」

 翼がケーキを切り分けている様子を見ながら、望が半分、呆れたように言った
 「死人部隊」の中年と一年生になったら達に渡す分だけでも4個作っているのだし、「首塚」で保護している子供達への分だってかなり作っていて
 軽く10個以上は作っているのだ、この日のバレンタインに向けて
 よく、作った物である

「そうか?」

 望の言葉に、翼はけろりと答える
 料理自体は好きだから、作るのも別に苦ではないのだろう

 ………いや
 それよりも、何よりも
 もっと、突っ込むべき事がある事を、望は思い出す

「…と、言うか、男がバレンタインにチョコを配るのは、どうかしら?」
「え?だって、他の国では男が女に贈り物したりするんだろ?」

 …うん、まぁ、そうだけど
 そうなんだけど

 …………
 ふと
 嫌な予感を感じて、望は黒服に尋ねる
202バレンタインネタを書き散らすテスト:2010/02/14(日) 19:57:11.76 ID:eChwvofg0
「…黒服、まさかだけど、昔から翼からバレンタインにはチョコ、受け取ってた?」
「……そう言えば、受け取っていましたね」

 やっぱり!?
 やっぱり、黒服に気があるのではないだろうな、こいつ!?
 軽く嫉妬の炎を燃やす望の様子に…多分、その嫉妬の理由は察していないだろうが…小さく苦笑しつつ、黒服は続ける

「その…誠さんが、バレンタインに男性から贈り物をしてもおかしくないのだ、とあの子に教えたようで」
「諸悪の根源はそっちなのね」

 昔から新世界の扉を開いて居たのか、それとも当時はただからかって遊ぶだけだったのか、どっちだ
 黒服ではないが、軽い頭痛を覚える

「どうしたんだ?」
「…いえ」

 あぁ、もう
 突っ込むだけ、馬鹿らしくなってしまうではないか
 軽く頭を抑えていると…す、と
 切り分けたケーキが乗った皿を、渡された

「ほら、望」
「…ありがとう」

 受け取って、ぱくり、口にする
 …腹が立つ事に、美味しい

「どうだ?」
「…まぁ、不味くはないわ」
「そうか」
203バレンタインネタを書き散らすテスト:2010/02/14(日) 19:58:59.75 ID:eChwvofg0
 良かった、と
 ほっとしたように笑う翼
 黒服からも、美味しいですよ、と声をかけられて、嬉しそうで

 …本当に
 褒められて、こんなに喜んでいる様子は子供みたいだな、と
 改めて、そう感じた

「ん?ノロイも欲しいのか?……っつか、ネズミがチョコ食って大丈夫なのか?」
「ノロイの分よりも先に、私の分は?」
「っとと、ちょっと待ってろよ、詩織」

 自力でケージから出てきたノロイが、ちゅうちゅう、翼にじゃれついてケーキを欲しがっている
 そのノロイの相手をしながら、翼は詩織の分もケーキを切り分けていて


 ……まぁ
 こう言う賑やかなバレンタインもいいかな、と
 望はこっそりと、そう考えたのだった



fin
204以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 19:59:05.45 ID:m7PFqJAz0
>>200
つチャラ男への誠の対応
あとは・・・わかるな?

俺と友人とのラブロマンス(妄想乙)の始まりは二年ほど前の今ごろ、モンハンをさっさとやるために友人に手を引かれて帰っていた俺の様子を見ていた奴が
「あいつら、手ぇ繋いで帰ってたぜー」
と言いやがった時でした
205以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 20:00:27.12 ID:eChwvofg0
はないちもんめの人に焼き土下座orz
多分、前スレでの望から黒服へのバレンタインネタの後辺りです
介抱された望が起きた後辺り

そして、ノロイは半分都市伝説になってるので、ハツカネズミだけどチョコレート平気だと思う
206以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 20:02:18.16 ID:HOMRBAWi0
友人「俺、>>200のことが好きなんだ…。お前といると、彼女といるときにはないトキメキを感じるんだ。
   お前じゃなきゃダメなんだ!…男同士なんておかしいと思ってる。でも、お前がいけないんだからな。
   バレンタインにチョコくれたりするから…だから…責任を、とって貰うぞ。」
>>200「アッー!」




メイド「と、いうのはどうでしょう?いささか無理やりな感は否めませんから、
    より完成度高くやり直してもよろしいですよ?」

友人は彼女とチョコレートのように、甘くとろける時を過ごしてるんだろうな。もげろ。
義理ならたとえ友(♀)に貰ってももげなくて良いのだろうか?その辺の線引きってどうなの?
207以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 20:06:47.92 ID:eChwvofg0
>>204
>と言いやがった時でした
あー、そう言えば中学の頃、学年1の不良(♂)を生活指導の先生(♂)が自分の車に乗せて学校に連れてきた時
「教師×生徒キタコレ」
って感じの事言ってる女子いたわ、って思い出した

>>206
メイドてめぇwwwwwwwwwwwwwwww
噴いた生チョコ返せwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

>友人は彼女とチョコレートのように、甘くとろける時を過ごしてるんだろうな。もげろ。
チョコの他にも、夕飯作ってもらうって言ってたよもげろ
208以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 20:18:49.92 ID:eChwvofg0
ところで、>>206のメイドの妄想を自分と友人で想像するのは精神衛生上アレなので、モンスの天使契約者と仲介者で想像してみたんだ



…あれ、結構いけそうじゃn(このレスは天使の一斉攻撃を受けました
209以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 20:26:53.27 ID:HOMRBAWi0
>>207 しかも『不良』ってのが醗酵を促すな。
教師「お前の腐った性根を俺の男根で叩き直してやる!」

生チョコとか…俺なんてフリスクだぜ
210以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 20:39:08.49 ID:eChwvofg0
>>209
他にも、その教師がその不良の尻を撫でているところを見たという目撃情報があったもんだ
流石に見間違いだと思うが



さすが五○軒の生チョコ、美味いです
211以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 20:56:10.91 ID:m7PFqJAz0
生チョコが食べたい、そんなあなたにおトク情報!
市販の板チョコと生クリームを2:1の割合で混ぜ合わせると生チョコができるよ!
212以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 21:02:10.47 ID:rRYBNgot0
>>211
生チョコってそんな簡単に作れるのか、と思って検索したら、Wikipediaの生チョコが荒らされててワロタ
これも嫉妬団の仕業ですね
213以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 21:04:22.46 ID:eChwvofg0
嫉妬団恐るべしwwwww
214以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 21:07:39.36 ID:m7PFqJAz0
>>212
正確には、たぶん生チョコ“風”・・・そもそも生チョコというものの定義がよくわからないんだけど。
まあ生チョコみたいになるのには違いないのでセフセフ。生クリームを多めに入れるとトロッとなるよ!
嫉妬団には頑張ってもらいたいもんだが、荒しはいかんよな。もっと紳士的に嫉妬しないと
215バレンタインネタを書き散らすテスト:2010/02/14(日) 21:14:55.14 ID:eChwvofg0
 バレンタイン
 それは、禁じられた兵士の結婚を認めた司祭が処刑された日だ
 今では、思いを伝え合う日だったり、そんな感じになってはいるようだが
 特に、この日本と言う国では、想い人にチョコレートと共に愛を伝える日になっているようだ
 主に、女性から男性に
 誰からもチョコレートを受け取れなかった男性は、激しい嫉妬心を抱くもの、らしい

 俺、祐樹 ペリシャは、その嫉妬心はよくわからない
 日本を離れていた期間が結構長いから、女性が男性にチョコレートを送る、その感覚がよくわからないのだ
 幼い頃、日本に居た頃は………あの、地獄に等しい施設にいた頃は、そんな習慣とは縁もなかったし、尚更だ

 だから、決して、寂しくなどない
 今日一日、確実に誰からもチョコレートをもらえなかったとしても
 寂しくなどないのだ、決して



「ただいま」

 雑貨店をかねている住居に帰ってきた祐樹
 ククージィが、それを出迎える

「お帰り。寒かっただろう?」
「いや、平気だ」

 …相変わらず、客があまり来た気配はない
 正直、商売が成り立っているのかどうか、微妙である
 だからこそ、祐樹は仲介者を名乗る、顔も知らない相手から仕事を受け取るのだが
216バレンタインネタを書き散らすテスト:2010/02/14(日) 21:18:17.83 ID:eChwvofg0
「……?爺ちゃん、それは?」

 と、祐樹は、カウンターの棚に、明らかに商品ではないチョコの箱を置いているのを見つけた
 どうしたのだろう?
 あぁ、とククージィはすぐに答えてくる

「あの黒服が置いていったよ」
「…スウィート・ポイズンが?」
「あぁ。お前と私で食べればいい、と」

 ………あぁ
 相変わらず、彼は優しいな、と思う
 ほんの数回しか顔を合わせたことのないこちらの事まで、気遣ってくれるのか

「まだ開けてないから、祐樹一人で食べるといい」
「…いや、甘い物、あまり好きじゃないし…」
「じゃあ、わしが一人で食べてもいいのか?」
「いや」

 甘い物はあまり好きじゃない
 けれど

「…あまり好きじゃない、から。少しずつ、食べていこうと思う」
「そうか」

 なら、そうしなさい、と笑ってきたククージィ
 祐樹はチョコの箱をそっと開けて…一口サイズのたくさんのチョコから一つ、適当に取ると
 ひょい、と口に放り込んだのだった

fin
217以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 21:20:34.80 ID:eChwvofg0
バレンタインネタ全部書いた気になってたら、祐樹を忘れてた
こいつは、本気で女に縁がないから困る
218以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 21:29:56.76 ID:rRYBNgot0
投下乙ー

>こいつは、本気で女に縁がないから困る
帰国子女(?)だし、いろんな人と触れ合う機会があればもげろ要員になると思うんだがな…
219以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 21:35:02.59 ID:eChwvofg0
>>218
>帰国子女(?)だし、いろんな人と触れ合う機会があればもげろ要員になると思うんだがな…
学校に通っていないせいか
それとも、リアル厨2病気味なせいか
積極的に外を歩き回っているのに、一行に知り合いが増えないのが祐樹です
誰か、知り合いになってくれると(俺が)喜びます


それと同じく、ククージィの店のアルバイトとお客さんもいつだって募集中だぜ
女装少年がバイトしてくれるとは言ったが、毎日来る訳にもいかんだろうし
220以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 21:46:00.70 ID:HOMRBAWi0
個人的には口どけの良いチョコって好きじゃないんだよな。
冷凍庫に入れてパキパキにしたやつが好き。

221以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 21:56:32.53 ID:m7PFqJAz0
あ、そういえば、ククージィさんとこの店ってどんな形でバイト募集してますか?
エンジンかかってきたから、バイトネタ書いてついでにチョコも届けさせてもらおうと思うんだ・・・
222以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 21:57:55.15 ID:eChwvofg0
>>221
店内にバイト募集のチラシが張ってあるよー!
チョコwktk
223ソニータイマー バレンタイン分も含みます:2010/02/14(日) 22:05:18.60 ID:QAcxWBHR0
「電化製品は叩けば直る」
堂寺「さて、ソニータイマーとの契約のときに壊れてしまったプレ○テだけど…どうしよう?」
任天堂寺は自室のP○2の前に立って頭を抱えている。
堂寺「新しいのを買うか? それとも修理に出すか?…でもなー」
堂寺は自分の財布を見ながら言った。正直、お金に余裕はない。
堂寺「…そうだ!」
何かを思いついたように堂寺の表情が明るくなる。
堂寺「確か、『電化製品は叩けば直る』って聞いたことがある…まあ、無理かも知れないけどとりあえずやってみよう」
パン!勢い良くP○2を叩く堂寺。すると…
堂寺「あ!映った!」
なんと、○S2が直り画面が映った。そして、その画面には契約完了の文字が…
堂寺「契約? ああ、都市伝説か。2つも契約することになったけど、大丈夫みたいだね」
そして、画面が都市伝説の説明に切り替わった。
《“都市伝説『電化製品は叩けば直る』について”
  主な能力:叩いたものの破損、故障などを修復する
  制約:生き物にも一応効くが、ひどめの傷の場合、治りが早くなるだけになる》
堂寺「なるほど。結構親切な都市伝説だな(説明的な意味で)
224以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 22:05:41.88 ID:m7PFqJAz0
返答ありがとうございます!
うっしゃ、書くぜひゃっはぁ!
・・・書くネタ溜まりすぎていつ負債を返済しきれるのかわからないのはひみつ
225ソニータイマー バレンタイン分も含みます:2010/02/14(日) 22:06:08.27 ID:QAcxWBHR0
堂寺は画面を見ながら呟いた。
堂寺「さて…プ○ステも無事直ったことだし、ゲームでもするか」
トントン
誰かがドアをノックしているようだ。
堂寺「どうぞー」
「入るよ」
堂寺の部屋に入ってきたのは任天 小奈美(にんてん こなみ)。堂寺と光輝の妹である。学年は小学4年生。
堂寺「どうしたの、小奈美?」
小奈美「お兄ちゃん、チョコ作ったからあげるね。(義理だけど)それじゃ、バイバイ!」
と、言って堂寺にチョコを差し出した。
堂寺「ありがとー♪」
小奈美は帰っていった。
僕が毎年この日に貰えるチョコは妹からのこの1つだけ。でも、それが結構嬉しかったりする。

堂寺「ふふ…それじゃ、今日もモン○ンの続きをやるとしよう…。でもその前に、このチョコを食べておかないと」
小奈美から貰ったチョコを口に入れる。
堂寺「美味しいな…今度作り方教えてもらおうかな」
           
                   つづく
226以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 22:13:06.38 ID:eChwvofg0
ソニータイマーの人乙!!

>>224
wktk
安心してくれ、俺も書くネタがそうとう溜まって(ry
227以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 22:13:49.31 ID:rRYBNgot0
ソニータイマーの人、投下乙ー

うん、家族からのチョコはまだ許せる
「お兄ちゃん大好き!」とか言わんものなら、一気にもげろの対象と化すが
228以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 22:40:52.64 ID:eChwvofg0
っと
229俺は悪くない、全ては>>206のせいだ:2010/02/14(日) 23:02:01.50 ID:eChwvofg0
「…天地?」

 とさり、と
 己をベッドに押し倒してきた相手…モンスの天使契約者である門条 天地を、直希は不思議そうに見上げた
 リボンで結ばれた長い髪が、寝台に投げ出されている

「直希……好きだ」
「…?僕も、君の事は友人として好きだが?」
「違う、そうじゃないんだ」

 顔が、吐息を感じる程に…近くなる

「俺、直希 のことが好きなんだ…お前といると、天使達といるときにはないトキメキを感じるんだ。」
「…?トキメキ、と言うのは、恋をしている時は心臓の鼓動が早くなる、というあれか?」

 首をかしげる直希に、あぁ、と天地は頷いた
 …ふむ、と直希はやや困ったように、天地を見上げる

「しかし、だな。残念ながら、僕は君と一緒に居ても、その手のトキメキと言う奴は感じない。君には美しい天使たちがいるし、君ほどの男ならば、女性などいくらでも…」
「お前じゃなきゃダメなんだ!」

 直希の言葉を、遮るように
 怖いほどに真剣な表情で、天地は直希を見つめ続ける

「…男同士なんておかしいと思ってる。でも、お前がいけないんだからな」
「……僕が?」

 首を傾げ続ける直希に、そうさ、と天地は低く、笑う

「バレンタインにチョコくれたりするから…」
230以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 23:03:20.26 ID:3H5SrQ620
支援しようか
231俺は悪くない、全ては>>206のせいだ:2010/02/14(日) 23:05:29.46 ID:eChwvofg0
「…?」

 …あれの、どこがおかしかったのだろう?
 長かった入院生活を終えて以来、直希はバレンタインには、知り合いに手作りのチョコを配り続けている
 男性女性、区別なく
 ずっとそうしてきたが、今まで、特に問題など、なかったはずなのだが

 …だが
 その行為が、天地にこの行動を取らせたことは、事実だった

「…だから…責任を、とって貰うぞ」
「………っ!」

 この段階になって、ようやく、直希は危機感を感じた
 逃げ出そうとするが、直希のか細い体では、天地の力から逃れられない
 その、細い両手首を片手でベッドに結びつけ
 あいた片手で、直希の顎を捕える天地
 そのまま、ゆっくりと顔を近づけて……………





>>206の書き込みでここまで妄想した
完全にIFであって、モンスの天使契約者の名前以外は一切本編に関係ありませんと断言して終わる
232以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 23:26:21.18 ID:eChwvofg0
よし、みんな寝たな
おやすみー

明日もスレが残っていてくれれば幸せだ
233以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 23:27:28.49 ID:m7PFqJAz0
グッドです花子さんの人。
俺は三次元のBLはダメだが、二次元BLならイケるように進化? した!
234以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 23:31:47.37 ID:eChwvofg0
人いたwww
>俺は三次元のBLはダメだが、二次元BLならイケるように進化? した!
進化といっていいのかそれwwwwwwwwwwwwwwwwwww


今度こそ寝るぜおやすみー
俺…明日、スレが残っていたら、将門と盟主様が協力して戦うネタ書くんだ…
235以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 23:35:28.34 ID:3H5SrQ620
>>234
>将門と盟主様が強力
そんなことがありえる状況ってどんなだよ・・・wktkしとくぜおやすみー
236以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 23:51:13.53 ID:m7PFqJAz0
ふふふ、今から明日の英語小テストに向けて猛勉強なのさ・・・英語マジ意味わかんねえorz

>>234
おやすみなさーい
幅広い嗜好に対応できるようになったんだ、進化と言って何が悪い!
・・・や、なんだか自分でもむしろ退化だろとは思いますが

そしてネタwktk
一体どんな相手ならその二人の相手が務まるんだ・・・?
237以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/15(月) 00:17:58.46 ID:SdKm8BTl0
238以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
>>236
呂布さんとかナー

誤字してたはずい