「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者たち……」
おつです
スレ立て&まとめ乙です〜
避難所
>>270 代理スレ
>>624恵みと裁きの八本脚まで投下済みのはずですよー
間違ってたらすみませんorz
4 :
鼠対策(代理):2009/11/18(水) 18:14:20.30 ID:S/09OtdJ0
○月×日 20:40 二年生教室
「………っ」
ちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅう
その鼠を前に、「爆発する携帯電話」の契約者は、ジャッカロープを抱きしめたまま、怯えていた
ジャッカロープは「爆発する携帯電話」を護ろうとしているのか、しゃっしゃっ、と前脚を威嚇パンチでもするかのように動かしている
「爆発する携帯電話」の契約者は、基本的に動物が好きだ
その対象には、鼠も入る
しかし……この鼠たちは、異常だ
群れで動いている
しかも…確実な、悪意を持って
その悪意は、自分には向けられていない
だが、いつ向けられるかわからない
悪意に囲まれ、思い出す
自分を殺そうとしていた連中の事を
悪意と殺意に囲まれ、いつ、殺されるかわからなかった状態
その恐怖が……蘇る
「−−−−−−っ、ぁ」
5 :
鼠対策(代理):2009/11/18(水) 18:15:25.33 ID:S/09OtdJ0
体中を、締め付けられるような
心臓を、鷲掴みにされた様な、錯覚
強い精神的圧迫が…マッドガッサー達と行動するようになってから遠ざかっていた発作を、引き起こす
その場に座り込む「爆発する携帯電話」の契約者
ひゅうひゅうと、呼吸が安定しない
死に繋がる発作ではない
ただ、死んだ方がましだ、というレベルの苦しさを味わうだけだ
ぺちぺちぺち!
心配したジャッカロープがぺちぺちと叩いてくるが、それを感じ取る事すら出来ない
怖い
恐ろしい
悪意と殺意に囲まれたこの状態が、恐ろしくて、恐ろしくて
−−−−−悲しくて……
「爆やん!!」
「−−−−−あ」
かけられた声に、顔をあげる
見ると、教室の扉を開け放ち…似非関西弁の女性が、「爆発する携帯電話」に手を差し伸べてきていた
6 :
鼠対策(代理):2009/11/18(水) 18:16:06.78 ID:S/09OtdJ0
「こっちや!早ぅ!」
「………」
発作が、収まった
ジャッカロープを抱きなおし、似非関西弁の女性に向かって走る
共に教室を脱出し、すぐ傍の階段に向かって走った
ちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅう
鼠は、二人を追いかけてくる
「こっちだ!!」
「13階段」が、三階への階段の踊り場に立ち、叫ぶ
二人は急いで会談を駆け上がった
ちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅう
鼠たちも、その後を追いかけてくる
「13階段」は、その鼠たちを鋭く睨みつけた
「−−−引きずり込め!13階段!!」
しえんー
8 :
鼠対策(代理):2009/11/18(水) 18:17:07.89 ID:S/09OtdJ0
手が
無数の、血塗れた手が、13段目から現れる
それは、階段を上る鼠たちを次々と鷲掴みにして、階段の中に引きずり込んでいく
ちゅううううううっ!?
混乱した鼠たちの絶叫が、響き渡り
…全ての鼠を飲み込み終え、静寂が訪れる
「助かったぁ…」
「くけ…」
「大丈夫かっ!?」
「くけけっ?」
ぎゅう!と
「13階段」は「爆発する携帯電話」を抱きしめた
じたばたじたばた!!
間に挟まれて苦しいのか、ジャッカロープが暴れだし
…ごすっ!!
「あだっ!?」
角が、「13階段」の顎に直撃した
何とか気絶は免れたが、ふらふらしている
「もう、何やっとるん」
「…くけけ??」
9 :
鼠対策(代理):2009/11/18(水) 18:17:50.35 ID:S/09OtdJ0
そんな様子に、似非関西弁の女性は、やや呆れた声を出し
「爆発する携帯電話」は、不思議そうに首をかしげたのだった
「−−−マスター!映像が!」
「…うん?」
−−−ざ
ざざざざざざ………
上田とメルが見ていた映像に、砂嵐が混じりだす
そして
『オイオイオイオイオイ?オレノはにーヲコワガラセテンジャネェヨ、はーめるんノフエフキ!!』
画面に現れたのは、ポリゴンで作られた滑らかな、ゲームの登場人物のような男性の顔
じろり、上田とメルを睨みつけてくる
10 :
鼠対策(代理):2009/11/18(水) 18:18:37.12 ID:S/09OtdJ0
「ハニー?誰の事だ?」
『トボケテンジャネェ!トリアエズ、こんぴゅーたカンレンハオレサマノてりとりーダ!カッテナコトハサセナイゼ!!』
勝手に一方的に話し切って、それは画面から消えた
映像は復活………しない
「マスター、今のは…?」
「…パソコン関連…ハッキング……スーパーハカー、ってとこか?」
「…それって、都市伝説ですか?」
「びみょー」
…さて、どうするか?
突然の乱入社からの通告に、上田は今後の作戦の見直しを開始するのだった
to be ?
抱きしめんな13階段wwwwしえ
久しぶりの我が母校。といっても、まだ在学中だが。ちなみに身体乗っ取られてるんでこうやって語り部として出て来てるんだよ。文句あるか。
「さぁて、早速中へ…」
(ちょっと待て、うちの学校は最近警備システムを一新したんだ。だから迂闊に近付くと誰か来るぞ。)
「その情報は何処から?」
(勿論"ネットワーク"で)
「じゃあどうやって行けって言うの?」
(そのための「蜘蛛の糸」だろ?)
「そうだったわね。じゃあ…」
そう言ってあいつは屋上に向けて手を伸ばす。
「『蜘蛛乃糸壱式 瞬転』」
伸ばした蜘蛛の糸が屋上のフェンスに絡まり、次の瞬間には着地の際の音もなく屋上にいた。
(…なあ、唐突だがなんで俺のネーミングセンスってどうも厨二っぽいんだ?)
「…そんなの私に聞かれても知らないわよ。」
(ですよねーorz)
とりあえず俺達は屋上から登校(?)するのだった…
カズネの『蜘蛛乃糸壱式』で楽に潜入できると思ったが―
(不味い!急いで糸を切るんだ!)
「え?どうしたの?」
(屋上に…何かいる!)
その何かはこちらを捉えると、矢を飛ばしてきた!
(やばい!カズネ、急いで糸を切り離せ!)
「分かったわっ!」プチンッ!
(そして落下の勢いを―)
「『蜘蛛乃糸』で殺すっ!!」
「『蜘蛛乃糸弐式亜型 衝撃反射網(トランポリンネット)』」ボスン!バイーン!ガシャーン!
3階近辺のガラス割って潜入したけど気にしない。
(な、なんとか助かったぜ…)
「ちょっと!傷ついたらどうすんのよ!」
(気にしたらお終いだ。多分今ので心ならずもアクションが起きるぜ?)
「そうなったらどうする?」
(バトルはお前に一切を任せる。作戦は俺が立てるぜ?)
「期待してるわ。」
(とりあえず人目に付かない屋上への階段に行こう。)
「分かったわ。」
校舎内に潜入。人目に付かない場所に隠れる。そして―
(待て、近くにカメラが数台置いてある。カメラの前は危険だ。何らかの気配がする。)
「じゃあどうしろって言うのよ!」
(とりあえず五月蝿い。そうだな…ん?)
「どうしたの?」
(声を潜めろ。近くに人がいる。)
「分かったわ。それで?どうするの?」ヒソヒソ
(人の気配が去ってから行動を起こそう。手っ取り早いのは―)
「カメラを壊す事、でしょう?」ヒソヒソ
(ああ、だが実際にカメラが何個設置されているのか分からない。)
「でも、壊せば何らかのアクションがあるでしょう?」ヒソヒソ
(…そうだな。とりあえず人の気配が消えるまで待つか。)
「そうね…」ヒソヒソ
とりあえず俺達は気配が消えるまで動かないことを決めた。え?なんで俺が喋ってるのかって?だから今の俺の役目は語り部だt(ry
637 名前:糸井和弥と中身の少女[] 投稿日:2009/11/18(水) 10:02:26
とりあえず携帯から現状を
・基本、こちらからバトルはあまり仕掛けません。
・もしマッド一味以外の人と遭遇したら、適当にあしらわせてください。
・もしマッド一味と遭遇したら、バトル直前の緊迫したふいんき(何故か変換(ry)のままでお願いします。「取引」させようと思ってますので…
・「取引」の内容は、夜に投下するのでそちらを待ってください…
・本人達は隠れてるつもりでも、ド派手に突入したため、居場所はすぐ割れるはずw
・「取引」の成立如何で展開は若干変わるが、命の保障は必ずする。
・そして、現在の主人格はカズネ。(ここ重要w)
では、夜までゆっくり待っててね!!!
そーいや蜘蛛の糸はどっからでてんのかな?スパイダーマン式?
20:40頃
《おい、どうした? 何があった、大丈夫か?》
胸元の携帯電話から聞こえる旧友の声
だが視線は正面にいる黒服Hから外せない
初めて出会った時の手管を思い出し、全身に嫌な汗が浮き出す
「何であんたがあいつらの味方を……『スパニッシュフライ』か」
「さてな? 俺はとりあえず侵入者の撃退か足止めをしなきゃいかんわけなんだが」
黒服Hの顔のすぐ傍に髪の毛に絡め取られて浮かぶ携帯電話
その機種は――
《おーい、生きてるかー? ここいらに続々と都市伝説や契約者が集まってるぞ。そいつらに任せて退いた方g》
髪の毛で締め上げられた携帯電話は、呆気なく砕けてばらばらと床に落ちる
「……何時の間に」
「そりゃあアレだ。美少女メイドさんが目の前にいたら……本気にならざるを得ないよなぁ」
ざわり、と
目に見えて増える髪の毛の量
思わず一歩後ろに退こうとした瞬間
くんっ、と何かに引っ掛かるような感触が素肌を露出した肘に感じられ
「や、ばっ!?」
身を捻りながら横に跳ぶのと同時に、背後で蜘蛛の巣状に張り巡らされた髪の毛が袋状にメイドちゃんがいた場所を包み込む
「お、今のよく避けたな」
声と表情は笑っているが、目はまったく笑っていない
彼は本気だ
本気で――遊び、おちょくり、弄ぶ気だ
「掛かって来いよメイドちゃん。お兄さんが遊んでやるぜ? ただし性的な意味で」
「ぜってぇ嫌だーっ!?」
教室の隅に向かって駆け出したメイドちゃんの眼前で、掃除用具入れが髪の毛によって絡め取られる
「いやぁ、お互いの手の内を知ってるってのも大変だな?」
黒服Hはにやりと笑う
「棒状の得物は渡せないなぁ、俺としちゃ今回の騒動じゃ死人は出したくないし」
いつの間にか教室全体に張り巡らされた髪の毛が、じわじわと包囲を狭めていく
「女体化ガスの効果も、もうちょいのんびりしてりゃ解除されたかもしれんのにな。厄介事に首を突っ込んだ自分が悪いと反省しようか」
しゅるり、と手足に絡みつく艶やかな髪の毛
それは拘束を緩める事なく渦を巻くように這い登り
「いや待て!? ちょ、それはやばいだろ! 元は男だぞ俺!? つーか今、中途半端に治っててだな!?」
もがくメイドちゃんのスカートの中に髪の毛を潜り込ませた黒服Hは、その言葉を理解した上で
「ふたなりっ娘もいいよね」
満面の笑顔でそう答えた
――ダメだ、こいつドクター並にダメだ
「ま、怪我とかはさせないし投下できないスレ行きな事もしないが。週刊少年ジャンプぐらいのお色気シーンは覚悟してもらおうか」
「メタ発言反対ー!?」
「じゃあ是非にも全年齢では無理な事を」
「前言撤回ー!?」
その軽快かつ悲痛なツッコミに、黒服Hはふと自分が担当している少女の事を思い出す
「あの子はちゃんと大人しくしてるかねぇ」
「ちょ、遠い目しときながらそんなとこ、こら、マジやめっ、勘弁してくれーっ!?」
217 名前:名も亡き都市伝説契約者[] 投稿日:2009/11/17(火) 23:49:46
勝てるところなど微塵も想像できないのであっさり緊縛メイドちゃん
どんなことをされたかは、彼の名誉と精神の安定のために皆様の心の中に留めておいてあげて下さい
投下できないスレなんかにその思いをぶちまけていただく分には一向に構いませんけど
メイドちゃん「待てやコラー!?」
ひーとがーいなーい
しーえん
21 :
料理店(代理):2009/11/18(水) 18:25:49.88 ID:S/09OtdJ0
19:51 路上
未だになんの当てもなく学校町を走り回る三人。だがそのときだった。
「少年!上です!」
「!」
オーナーの言葉に頭上を仰ぎ見ると、そこには巨大な鳥の姿が見えた。
「あれが……教会に落ちてた羽の持ち主か…?」
「そうでしょうね。あれも都市伝説の様です。まさか本当に飛行機サイズとはとは思いませんでしたが」
「ふむ、どうやら中央区の高校の真上辺りぢゃのぅ?」
「よっしゃ行くぞ!」
「あ、待って下さい……って行ってしまいましたね。転移した方が早いんですが……」
「あほぢゃからのう、あの子は」
そう言って二人は少年の後を追う……
20:15 職員玄関前の塀
「あの鳥は!?」
「…もう見えませんね。それと、校舎の中から幾つかの都市伝説の気配がします。都市伝説そのものか、契約者かは直接見ないと解りませんが」
鳥の事は気になるが、このタイミングで校舎内にたまたま別の都市伝説が居たとは考えにくい。
「……中に入ろう。携帯のにーちゃんや司祭さん、あとよく知らねー兄ちゃんとかが居るかもしんない」
「ですが気をつけて下さいね?何があるか解りませんから」
「ああ。んじゃばーちゃん。一丁頼む」
「やれやれ、人使いが荒いのぅ?……よっこいせっと!」
22 :
料理店(代理):2009/11/18(水) 18:26:31.97 ID:S/09OtdJ0
ひきこさんが少年とオーナーを壁の上まで放り投げる。壁の上に着地した二人は、下にいるひきこさんを二人がかりで引き上げ、そのまま敷地内へと降りた。左には校舎。右は壁だ。
先に見える職員玄関から校舎の中に入ろうとする一行だったが、その時、少年が何かに気付く。
「なんだ?この模様?」
「どうしましたか?」
「いやなんか至る所に変な落書きが…」
その模様を目で追っていった時、屋上に人影が見えた。
「屋上に……女の人?…携帯のにーちゃんじゃないな。ってゆーかなんか持って「こんのバカ孫!見てないで避けなっ!」ぐふぉっ!?」
いきなり祖母に蹴り飛ばされた少年。抗議の声を上げようとしたが、目の前に突き立った物を見て顔色を変える。
「矢!?」
「オーナーさん、何か盾になる物出せるかのぅ?」
「そうですね……これなどはどうでしょう?」
そう言ってオーナーが呼び出したのは全長が少年程もある大きさのおろし金。刺の部分がギラギラと光っている。
「また凶悪そうなもんを……」
「ちょうどいいぢゃろ。あんたはそれを持っておいき」
「ひきこさんは何かいりますか?」
「いんや、あたしはこの身体一つで十分ぢゃよ」
そうですか?と呟くとオーナーは自分用に中華包丁を呼び出す。こちらは1.5m程の大きさだ。
「しっかし、なんだあのねーちゃんは!?いきなし弓矢とかマジありえん!」
「襲ってくるならば倒すだけですが…少々距離がありますね。中から階段で行きますか?」
「まあ、それがいいだろうねぇ」
しえしえ
24 :
料理店(代理):2009/11/18(水) 18:27:27.26 ID:S/09OtdJ0
喋っている間にも次々と矢は降ってくるが、ひきこさんはひらひらとした身の動きで。オーナーと少年は手にした武器で全て防いでいた。
「クソッ!しつっこいなー……って、攻撃が止んだ?」
じりじりと職員玄関に向かって進んでいた時、不意に降り注いでいた矢が止んだのに気付く。
さっきまで金属同士がぶつかる甲高い音が鳴り響いていた場所は、今は静まり返っていた。
「諦めたのかな?」
「いえ、違うでしょう。彼女も契約者でした。今の攻撃はただの弓だったようですし、次はおそらく契約した都市伝説で来ると思います」
「………むぅ?二人共静かにっ!」
そう言って身構えるひきこさん。少年とオーナーも遅れて気付く。
ズルッ、ズルッと、どこからか巨大な何かが這い寄ってくる音が聞こえる。しかしその姿は見えない。
「なんだこの音?一体どこから…」
「下ぢゃっ!」
下?
辺りを見渡してみると、少し先にあるマンホールの蓋がカタカタと揺れているのを見つける少年。それを見た瞬間、過去の記憶が噴き出てきた。
「……っ!……マンホール……そんな………そんな筈はっ……!」
脳裏に過ぎるのはオーナーと契約した時の記憶。
助ける事が出来なかった同級生達の記憶。
目の前で失われた、少女の記憶。
手にしたおろし金を握りしめる。ギチギチと手の中で歪む金属の音がする。
なぜか解るのだ。そこから何が出て来るのか。……『何』が居るのかが。
……そして、悪夢は蘇る……
25 :
料理店(代理):2009/11/18(水) 18:28:10.42 ID:S/09OtdJ0
「来るぞい!二人共、用心せい!」
「解っています。……少年?」
「……あ……あぁあ……」
「少年!?」
明らかに様子のおかしな契約者に向かって声をかけるが全く反応が無い。……いや、目の前のマンホールをじぃっと見つめたまま、動かない。
オーナーが一旦この場から離れる事を提案しようとしたその時、マンホールの蓋を押し退けて中から何かが這い出して来た。
「あれは……【下水道の白い鰐】!?まずいっ!」
「ほっほっほっ、こりゃ大物だねぇ?何、やり甲斐があるってもんさ」
「違います!ひきこさん、少年を止めて下さい!」
「むぅ?どういう意味ぢゃ?……ぬぅっ!?」
オーナーの言葉を疑問に思い、ひきこさんが振り向こうとすると、突然背後から突き飛ばされる。
その相手は自身の孫。
しかしその目は血走りその体からは異様な雰囲気が漂っていた。
「なんデだ…なんでテメエがコこニ居ル…
……こンドは、ダれヲ、クウツもリダァぁアァァッッ!!!」
地面を足でえぐりながら、一直線に白い鰐へ向かって駆け出す。
迎え撃つ白い鰐は、その巨大な顎で噛み付こうとする。が、直前で武器ごと回転し、その慣性で突進の方向を変えた少年。
「アアァぁァっ!!」
その勢いのまま、がら空きになった白い鰐の横っ面におろし金を叩き付ける。
「どうしたっていうんだい、あの子はっ!?」
「トラウマみたいなものです!以前、彼の友人が別の白い鰐に殺されていて、その時も今の様に!」
26 :
料理店(代理):2009/11/18(水) 18:28:53.00 ID:S/09OtdJ0
二人がかりで押さえ付け様としたが、おろし金を振り回している為、近付く事が出来ない。
そして少年の手にしている武器が武器なので、白い鰐に簡単には致命傷を与えられない。
「止めなくては……!このまま戦闘が長引けば、完全に都市伝説に……いや、私に飲み込まれるかもしれません!」
「ぢゃがどうやってぢゃ?ありゃあたしでも迂闊に近寄れんよ?」
「それは……」
その間にも戦闘はますます激しさを増していく。
白い鰐の尻尾の一撃を受け流すとそのまま独楽の様に回転、縦にしたおろし金を白い鰐の後ろ脚の根元に振り下ろす。
何度も、何度も何度も。
「クタばレくタバレくたバリヤガレェェェ!!」
「グルォォォ!」
流石に少しは効いたのか怒った様に体当たりを仕掛ける白い鰐。少年は足の裏でそれを受け止めると、土煙を上げながら一気に距離を空ける。
「…ダ…レモ……こロ……ス…ぎギ……マもル…守ッテ………
お…レ……が…貴サマ……シ、ね…………」
ギチギチと軋んだ声を放つ。そして再び突進しようとした時、ズンッ…、と遠くの方で爆発音が響く。
その音に動きを止める少年。
「…バ…ク……発…?」
(…っ!今なら…!)
動きを止めた少年にオーナーが駆け寄り、肩を掴んで叫ぶ。
「思い出しなさい!貴方はここに何をしに来たのですか!?こんなところで道草を食っている暇はない筈ですよ!
携帯の彼や司祭様を、助けに来たんでしょう!?」「おーナー…?……オレハ……デも…あいツヲ」
しゃきーん
28 :
料理店(代理):2009/11/18(水) 18:29:36.96 ID:S/09OtdJ0
オーナーの呼びかけに少しだが応える少年。
その隙を逃さずひきこさんに指示を出す。
「今です!校舎の中に入りましょう!」
「あいよっ!」
職員玄関の扉を破るひきこさん。取って返して、二人で少年を引きずりながら中へと侵入する。
「そこに職員室があるみたいです。ひとまずそこに隠れましょう」
入ってすぐの所にあった職員室に入る三人。少年の意識は朦朧としているが、暴れ出す様子は無いようだ。
「…ゴメン……オレは…また……」
「このあほぅが。心配かけさせおって」
「仕方の無い事です。傷の手当てをしますから動かないで下さい」
「…うん」
少年の皮膚は所々破れ、血が出ている。無理をした反動だろう。すぐには動けないかもしれない。
オーナーは少年の治療を開始した。
20:35 職員室侵入
シエスタ
30 :
赤い二人(代理):2009/11/18(水) 18:31:44.51 ID:S/09OtdJ0
○月×日 20:40 中央高校敷地脇
「ふむ、到着したな」
「あぅあぅ、時間がかかったのですよ」
赤い衣服を纏った二人が、そこにいた
赤マントと、赤いはんてんだ
旧友である黒服より連絡を受け、すぐにでも駆けつけようとしたのだが……校舎内に直接転移しようとしても、それが発動しない
どの程度転移が封じられているかわからず、赤いはんてんの力でトイレをワープして移動してきたのだが、途中、スパニッシュフライの群れにも襲われ、酷い目にあった
…そう言えば、途中、スパニッシュフライに追いかけられる白装束の女性を見たが、大丈夫だったろうか
無事ならいいのだが
「恐らく、この敷地内への転移が不可能…と言ったところか」
「あぅぅ、面倒なのですよ」
「ふむ、だが…」
校舎を見あげる
屋上には、不審な物体と…人影
「目的地がわかっているだけ、楽だと思わんかね?」
31 :
赤い二人(代理):2009/11/18(水) 18:32:42.41 ID:S/09OtdJ0
「それは、同感なのですよ」
す、と赤マントは赤いはんてんを抱き上げた
そして、重力の法則を無視し…その体が、浮かび上がる
まるで、塀を垂直に走るかのように、赤マントは塀を登っていった
正確には、塀より数十ミリ程離れて、滑るように進んでいっているのだが
この赤マント、壁さえあればそこを地面のように認識し、移動できるのだ
塀を昇りきり、そこから壁に飛び移る
…傍の、職員玄関傍のマンホールが空いているのが気になったが…今は、屋上へと急ぐべきだろう
そのまま壁を昇り、一気に屋上に向かう
「−−−−っ、赤マント!」
「む!」
っひゅん!!と
放たれた矢
ひらり、赤マントはそれを交わす
見あげると、屋上で一人の女性が、赤マント達に向かって弓を構えていた
ほぼ真下に向かって射抜こうとしてくるとは…良い腕をしている
「ふむ、マッドガッサーの仲間かね?」
「あぅあぅ、そうとしか思えないのですよ!…あいつの頼みで、まだ攻撃できないのです」
旧友たる黒服は、マッドガッサーの一味を殺さずに事を済ませたいと思っているようだった
だから…赤いはんてんの能力で攻撃する訳にはいかない
接近して、青いはんてんに変身して動きを封じ込めるしかない
すなわち…どちらにせよ、接近するしかないのだ
「しっかり捕まっていたまえ!」
32 :
赤い二人(代理):2009/11/18(水) 18:33:26.43 ID:S/09OtdJ0
「わかっているのです!」
矢を避けながら、壁を駆ける
二階、三階と壁を駆け抜け…あと少し!!
だが、その瞬間
弓を構えていた女性が……笑った
「−−−−−−っな!?」
「あぅぅぅぅぅ!!??」
ぶぅぅぅぅぅぅうううううんっ!!
スパニッシュフライの群れが、一斉に二人を包み込んだ
二人の口に……スパニッシュフライが飛び込む!!
「−−−さぁさ、これであなたたちも私の虜」
そんな女性の声を、二人は確かに聞いて
20:43
二人は、スパニッシュフライの支配下に落ちた
to be … ?
しぇん
34 :
赤い二人(代理):2009/11/18(水) 18:34:08.74 ID:S/09OtdJ0
238 名前:名も亡き都市伝説契約者[] 投稿日:2009/11/18(水) 13:13:37
赤い二人、校舎に到着
…が、同時にスパニッシュフライの支配下に落ちました
二人の今後の行動は次のスレにて
赤マントの今後の行動
「さぁて…赤いマントはいかがかね?」
・赤マントはスパニッシュフライに支配されています
しかし、転移が封じられている今、彼に出来ることはほぼありません
赤いはんてんと共に行動しつつ、撹乱や挑発をしてきます
・かつて、赤マントは「子供を赤いマントを羽織ったかのように血塗れにして殺す」と言う残忍な存在になっていた時期がありました
赤いはんてんが重症を負った場合、赤マントは即座にその頃の残忍な存在に戻ります
そうなるとスパニッシュフライの支配から逃れますが、同時にバーサークモードとなって手がつけられなくなります
目の前に飛び込んできた相手を、無数のナイフでズタズタに切り裂こうと攻撃してきます!!
その状態になった赤マントを止める事が(正気に戻す事が)できるのは、赤いはんてんだけです
赤いはんてんの行動
「あぅあぅ、赤いはんてん欲しいですか?」
・赤いはんてんはスパニッシュフライに支配されています
赤マントと共に行動し、相手が赤マントの挑発や撹乱に乗った場合、青いはんてんに変身して攻撃してきます
相手が無力化された場合、赤マントと共に次の目標を探します
・赤いはんてんと赤マントは、黒服Dと親交があります
黒服Dには、絶対に攻撃を仕掛けません
○月×日 20:40 調理室
「−−−くっそ!何だよこいつらは!?」
ちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅう
荒れ狂う鼠たちを、「日焼けマシン」の契約者は問答無用で焼き殺していく
…マッドガッサーの一味に、鼠を操る奴でもいたのか?
……いや
鼠
ピンポイントで、思い当たる候補が一人
「−−っんの、笛吹き野郎!!今度顔合わせたら、焼き殺すっ!!」
ぢゅうううううっ!?
目の前の鼠の群れを焼き殺した「日焼けマシン」の契約者
ほっと一息ついたが……その時
他の鼠たちの声と…悲鳴が、聞こえてきた
聞き覚えのある、悲鳴が
「……っな、どうして…っ!?」
−−−−どうして、あいつがここに来ているんだっ!?
調理室を飛び出す、「日焼けマシン」の契約者
悲鳴が聞こえてきた先…図書室の前に、視線をやる
そこには、鼠に群がられている…幼馴染の、姿があった
即座に、その鼠たちを攻撃目標に選ぶ
視界に入り込んだ鼠、その全てが…悲鳴を上げ始めた
じゅうじゅうと焼かれ、その小さな体を黒焦げにさせていく
「大丈夫かっ!?」
「あ、あぁ」
急いで、幼馴染に駆け寄る
…良かった、どこも怪我をしていない
ほっとして、しかし、すぐに尋ねる
「どうしてお前がここにいるんだよ!?」
「お前こそ、なんでこんな時間に、こんな場所にいるんだ?」
「………う」
尋ね返され、答える事ができない
…巻き込む訳には、いかないのだ
幼馴染は、都市伝説の事など知らない
当然、マッドガッサーの事なんて…知っているはずがないだろう
幼馴染を都市伝説に関わらせたくない、と「日焼けマシン」の契約者は、少年の頃からずっと考えていた
…「日焼けマシン」の契約者にとって、幼馴染であるこの青年は、「日常」なのだ
脂煙
都市伝説との戦いと言う、「非日常」の世界
そこから、「日常」へと自分を引き戻してくれる存在…それが、この幼馴染なのだ
彼を、非日常の世界に引き込みたくない
…知らない方が、ずっと幸せなのだ
だから、巻き込まないようにしてきたし…たった一度、巻き込んでしまったあの時も、黒服に頼んで、その記憶を消去してもらったのだから
「…とにかく、早くこの校舎を出ろ!」
「お前はどうするんだ?お前は、何をしにここに来たのか知らないが…また、厄介事に巻き込まれているんだろ?」
じっと、幼馴染は心配そうに「日焼けマシン」の契約者を見つめ、そう言って来た
「お前がここに残るんなら、俺も残るぞ」
「ッ駄目だ!いいから、早く出ろ!」
「嫌だね。ただでさえ、女になって腕力体力落ちてるお前の事が心配なんだ。この状態のお前が厄介事に巻き込まれているんなら、俺はお前を置いていけない」
きっぱりと、幼馴染はそう言いきってきた
…思えば、昔から少々、頑固な部分があったような気がする
「さっきの妙な鼠といい、あちこちで妙な音が聞こえてくるわ振動が響いてくるわ。絶対に危険だろ?だから、俺がお前の傍にいる。お前を護ってやるよ」
「………あのなぁ」
「この状態なら、殴り合いなら俺の方がお前より強いぞ?」
…うぅぅぅうう
反論する事ができない
まったくもって、その通りなのだ
今の自分は、酷く能力に頼った戦い方しかできない
……だが
だからと言って、この幼馴染をいつまでも、こんな危険な場所に居させる訳にはいかない
「…わかった。少し探している連中がいるから…そいつらが、この階と1階で見付からなかったら、帰る。だから、そうなったらお前もすぐ帰れよ?」
…一応、そう言っておいた
本当は、帰るつもりなどまったくない
だが、こうでも言わないと、幼馴染はここから出てくれないだろう
校舎を出た後、幼馴染と別れて、適当な塀を乗り越えてまた入ればいい
「あぁ、わかった。俺から離れるなよ?」
にこり、笑ってきた幼馴染
…人間相手なら、便りになるのだが…都市伝説相手では、やはり心配だ
2階と1階をさっさと見回って…早く、校舎の外に出さないと
−−−−「日焼けマシン」の契約者は、気づいていない
自分が蜘蛛の巣にかかってしまった事に
「日焼けマシン」の契約者は、気づいていない
幼馴染が……どこか、黒いモノを抱えた眼差しを、自分に向けていることに
to be … ?
241 名前:名も亡き都市伝説契約者[] 投稿日:2009/11/18(水) 13:50:22
チャラ男、魔女の一撃契約者と合流
以後、強制イベントまで、一緒に行動します
二人の今後の行動はこんな感じです
チャラ男
「俺は俺の護りたいもんを護るだけだ!」
・チャラ男は魔女の一撃契約者を護らなければならないと感じています
魔女の一撃契約者が攻撃されそうになった場合、彼は迷わず魔女の一撃契約者を庇います
・チャラ男は魔女の一撃契約者を信じ切っています
魔女の一撃契約者がマッドガッサーの一味だと指摘されても、面識のない相手の場合信用しないでしょう
面識があり、ある程度の交流がある相手に指摘された場合、戸惑いを見せてきます
その場合…強制イベントに突入し、チャラ男は魔女の一撃契約者に連れ去られます
魔女の一撃契約者
「…こいつの隣に立つ事が許されるのは、俺だけだ!!」
・魔女の一撃契約者は、チャラ男を裏切る機会を狙っています
21:00までに特に他者との接触がなかった場合、その場でチャラ男を裏切り、連れ去ります
・魔女の一撃契約者は、マッドガッサー一味である事を隠しています
そして、マッドガッサー一味とチャラ男が遭遇しないよう、うまく誘導して校舎を移動します
チャラ男は魔女の一撃契約者を信用している為、あっさりと誘導されてしまいます
・他者にマッドガッサーの一味である事を指摘された場合、彼はチャラ男を頼ります
チャラ男は、そんな事はないと反論してくるでしょう
しかし、チャラ男が戸惑いを見せた場合…魔女の一撃契約者はその場で本性を現し、彼を裏切ります
そして、その場から連れ去るでしょう
魔女の一撃契約者がチャラ男を連れ去るシーンは、悪いけど俺が書きます!
紫煙
○月×日 20:47
食堂前での戦いが始まってから十数分。
最後に戦っていた両者を閃光包み……閃光を操っていた都市伝説によって、「スパニッシュフライ」に操られていた少年は倒されたようだ。
これでマッドガッサー一味の戦力が減った事になる。
(……よかった)
「あちらさん、もう決着がついたみてぇだぜ」
購買から顔を出し、覗いていた大将が戻ってくる。
「……これで一安心ですかね?」
「いや……そうでもないみたいだな」
「……え?」
相変わらず食堂の方を透視し続けている占い師さん。
私もそちらを見ようとして――
「先程から視ているようだが、……誰だ?」
――その時、声が響いた。
「これ、って……私たちに向けられてますよね?」
「みたいだな。どうやらあいつら、こっちに気づいてたみたいだな」
透視をしてみると、あの都市伝説がこちらに手を向けていた。
……場合によっては、あそこからまた閃光が炸裂することになるのだろう。
紫煙草
「どうするんだ、兄ちゃん」
「さて、どうしたもんかな……。幸い、相手方に敵意はないみたいだが」
「……でも、どう見ても攻撃態勢ですよね、あれ」
「なに、本気で殺しに来るならすぐにでも攻撃してくるさ。こっちの存在に気付いたはいいが、こちらがどっち側なのかは分からない……そんな所だろう」
そこまで話した時、再び壁の向こうから声がした。
「壁を透視できたら、幸せだ」
「…………ちっ」
占い師さんは軽く舌打ちをして、向こうに語りかける。
「こっちに敵意はない! そっちが攻撃しない限りこっちからも攻撃を仕掛けるつもりはないぞ」
「……ならどうして、壁にこちらの能力を阻害する『何か』がかけられてるんだろうな?」
「話し合いっつーのは顔を見てするもんだ。そちらさんからだけ俺たちが見えるってのは、何だか不公平だと思わないか?」
「………………」
「………………」
2人の間に沈黙が降りる。
会話には参加していない向こうの私たちも、そして恐らく向こうの残り2人も、ひどく緊張していた。
……そんな均衡を、占い師さんが首を振って打ち消した。
「……全く、こんなのは時間の無駄だろうに。分かった、俺たちは購買から出てあんたたちの前に行く。あんたたちはその物騒な能力で俺らを攻撃しない。それでいいな?」
「そっちが攻撃を仕掛けてこないという保証はあんのか?」
「……その声は契約者の方か? 最初に言っただろ。そっちが仕掛けてこない限り、こっちからも仕掛けるつもりはない」
そう言って、占い師さんが立ち上る。
(……いいんですか?)
そう目で合図を送る。確か、占い師さんは今回の騒動中に、できるだけ他の人や都市伝説との接触はしたくないはずだった。
「……仕方ないだろ。見つかった以上、下手に逃げればあいつらに敵だと思われる。これから先、またあいつらと会うかも知れない以上遺恨は残したくないからな……」
私たちだけに聞こえるようにつぶやき、占い師さんが私の手を引いて、立ち上がらせてくれた。
……ほんの30分程度前に同じ事をされたはずなのに、何だかそれから随分経ってしまったような気がする。
「もしあいつらが攻撃を仕掛けてきた場合はすぐに逃げる。大将も、いつでも能力を使えるようにしといてくれ」
「任しとけ。たったの3人なら、どんに強い都市伝説でも気をそらすくらいはできらぁ」
立ち上がった大将と共に、購買の出口である扉に向かって歩き始める。
食堂前で戦っていた都市伝説達は最低限、マッドガッサーの敵ではあるはずだ。
敵の敵は味方……そんな法則が、ここでも生きてくれればいいんだけれど。
242 名前:名も亡き都市伝説契約者[] 投稿日:2009/11/18(水) 14:34:50
Tさんの方から回ってきたバトン、しっかり握ったよ!
そしてTさんの方に五体投地orz まだまだTさんのキャラが掴めてません……。
取りあえず話しかけに応じ、こちらから直接に会う事を提案させて頂きました。
Tさん側がどこまでの情報(2階に上がる方法)などを持っているかが分かりませんでしたので、ここから先はTさんの方に投げ返しm(ry
取りあえずTさんに会ってからの占い師の行動は
・何の都市伝説か確認
※能力で既に占い師は相手が何の都市伝説化は知っています。もし嘘をついた場合、占い師は即座に逃げる算段を組みます
・二階へあがる方法を知っているかどうかを確認。
・(状況によりますが) 占い師がTさんを友好的な性格だと感じた場合、共闘を申し込むかもしれません。
なお、占い師がTさんの能力を阻害していますが、あくまでTさんの能力で透視されそうになった壁に、占い師がそれを阻害するよう能力で上書きしただけです。
あくまで、Tさんと占い師の能力の優劣はなく、これといって占い師の方が優れているわけではありません。
Tさんと占い師が相矛盾する能力を使った場合、上書きしたもん勝ち、と勝手な脳内設定を作っています。もし不都合があったら申し訳ないですorz
○月×日 20:45 美術準備室
『……わかったわ。これから、その子たちは攻撃しないわ。「13階段」にも伝えておくから………あぁ、もう、ほら、泣きそうな声出さないで』
「………くけっ」
スパニッシュフライ契約者との通話を切る
ほっと、「爆発する携帯電話」の契約者は息を吐いた
ぴすぴす、ジャッカロープが鼻を鳴らす
……逃げて、くれていなかった
あの少女が、逃げてくれていれば良かったのに
なら、どうすればいい?
あの少女達を、巻き込みたくはない
自分を救ってくれたあの少女達まで、この計画に巻き込みたくない
それに…どうも、あの少女は負傷しているらしかった
契約している都市伝説の能力を、無茶な使い方でもしたのだろうか
「…………」
?、と、ジャッカロープが「爆発する携帯電話」を見あげて首をかしげる
しばし、考え込んで…「爆発する携帯電話」は、すっくと立ち上がった
「…ジャッカロープ……傷を治療する、用意を」
ぴすぴすぴす
ジャッカロープは、こくこくと頷いた
「爆発する携帯電話」は美術室に移動し…そっと、様子を窺った
先ほどまで、美術室前で鼠相手に戦闘していた魔女の一撃契約者の姿はない
静かに、教室の外に出る
「……スーパーハカー、あの子の、居場所は…」
『ショクインシツダ。キズノチリョウヲシテルゼ』
「……わかった」
ジャッカロープの乳で、傷を治してやらなければ
そして、改めて……街を離れるよう、伝えないと
日付が変更される、その瞬間の前に、出来る限り…街から離れるように
ジャッカロープを抱きかかえ、「爆発する携帯電話」は駆け出したのだった
to be … ?
避難所
>>274 いやいや起きれなかったのは自業自得ですwwww
てゆかいつもnnnnフリーズしましたしえソ
20:45頃
髪の毛の大樹に縫い付けるように吊るされたメイドちゃん
荒く乱れた息と服、そして力なくうなだれ床を向いている顔には、涙と涎の跡が見える
「いやまあ、抵抗しなくなるまでくすぐりまくっただけなんだけどね? ホントダヨ?」
思わず誰に言うでもなく説明してしまう黒服H
校舎の外や階下では戦闘の音が断続的に聞こえてくる
「名残惜しいがお前さんだけに構っちゃいられないようだし」
髪の毛の一部がしゅるりとメイドちゃんの顔に絡みつき、だらしなく緩んだ口を開かせる
「と言うわけで、お前さんにもちょっと手伝ってもらうとするか」
ぷぅん――と、メイドちゃんの口の中に飛び込むスパニッシュフライ
それがしっかりと飲み下されたのを確認して、黒服Hは髪の毛をしゅるりと元に戻す
「マッドガッサー一味については『MI6』の兄ちゃんから聞いてるだろ? それ以外の都市伝説や契約者見つけたら適当に相手してやってくれや」
「ああ……彼女はきっと守ってみせる」
彼女というのは、『スパニッシュフライ』の契約者の事だろう
そう思って黒服Hは鼻歌混じりに教室を出て行った
メイドちゃんはふらふらとした足取りで掃除用具入れに向かうと、モップの柄を手に取る
『スパニッシュフライ』によってラインが繋がれた事により、その契約者の容貌を知ったメイドちゃん
その顔は、どことなく――リトルグレイに攫われ*された恋人に似ていたのだった
※
メイドちゃん、あっさり陥落
・二階教室前廊下をうろついて迎撃、マッドガッサー一味、スパニッシュフライ影響者以外の侵入者を追い払う
・契約者及び普通の人間は説得で退去を促し応じない場合は接近戦による強制排除
・都市伝説、捕まえる、*す、それらに類した言葉に反応して静かにマジ切れし能力による攻撃
・ホルマリンプールは異空間のため脱出は十三階段のように異空間転移がないと困難
(ホルマリンは割と劇薬な上に一度落ちると延々沈められるので非常に危険)
・白兵戦能力はマリ、魔女の一撃の契約者より下なので戦闘慣れしてれば倒すのは容易
(棒状武器による近〜中距離攻撃に注意)
○月×日 20:50 校庭
ちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅう
そんな、鼠たちの声が聞こえてきた
いや、鼠の一匹や二匹いてもいいんだけど
これは異常だろっ!?
「み?ちゅーちゅーさんなの?」
「花子さん、念のため近づかないでおけ」
なんだか、この鼠たちはヤバそうだ
不良教師も、鼠の群れに警戒している
「…あの黒服からは、鼠を操る能力を持った奴がいるとは聞いていないんだが…」
そう、不良教師が呟いた…その、直後だった
空を飛んでいた魔女っ娘が、ぽい、と小瓶を、俺たちにではなく…鼠たちに向かって、投下した
小瓶の蓋が開き、薬が鼠たちに降りかかる
っぽん!
ぽぽぽぽぽぽぽぽぽん!!
鼠たちが、ファンシーな煙に包まれていく
ぽいっ、と魔女っ娘は続けて、鼠たちに小瓶を投下していた
「…どうやら、あちらさんにとっての敵だったらしいな、鼠は」
「みたいですね」
とりあえず…今がチャンスだ
俺達は、大体育館に向かって走り出す
あそこには、校庭と直結の扉がある!!
「先生!あそこに辿り着いて、鍵がかかってるってオチはないよな!?」
「鍵はかかってるだろ。だが」
ちゃらり
不良教師が、懐から鍵の束を取り出した
…この不良教師、一応学校中の鍵を預かれる立場、なんだよ、なぁ
信じられないんだが
扉に辿り着き、不良教師が素早く扉を開ける
大体育館に滑り込もうとする中、最後に俺達がグラウンドのほうで見たのは
「にゃんこー!」
「……って、花子さん、向こうに行こうとするなっ!!」
がっし!!
猫に突撃していこうとした花子さんを、俺はすんでのところで止めた
…そう、猫だ
あの魔女っ娘の薬を浴びた鼠たちは、なぜか猫に変身したのだ
……あれ…一歩間違ったら俺達がかけられてたんだよ、なぁ……
「…で、先生。校舎内に入ったからには」
「監視カメラからは逃れられないな」
でっすよねー
とりあえず……マッドガッサー一味を見つけて、まぁ、何とかしようとしますか
to be … ?
現在投下分までの代理投下終了、支援サンクス!
だが、ここまでさるさん喰らわないとは驚きだ…
もしかしてさるさんの規制条件とか変わったのか?
このペースならどっかでおさるさん襲来するなーこないなーあれ終わった!?
みたいな感じでちとビクーリしたwwww
やべ、ビックリしてて忘れてたorz 代理乙!
代理おつです!
マッドガッサーたちの決戦の個人行動方針まとめ、もし花子さんの人が作っているようなら俺は(しんどいので)
手を引きますが、やってらっしゃいますかね?
とある喫茶店にて。
「ククッ…遅かったな」
「あぁ、チョイとたてこんでてな…。(迷ったとは言えない…。)」
「ふ、選ばれし者のさだめか…何かに巻き込まれたか?」
「いや…別に…。で?わざわざ呼び出すほどの用ってなんだ?…あ、こいつと同じものを」
「ご注文はおきまりでs…え?」
「ククッ、まだ注文していないぞ…」
「(しまったーー!!)あ、じゃあ、えっと…えすぷれっそ?っていうので!」
「…太陽の恵みを受けし葉より抽出せし琥珀に澄んだ…」
「…アイスティだそうです。」
「おまたせしましたー。こちらエスプレッソとアイスティーになります」
「本題だが…。」
「早くしろ。せっかくの休み、お前と過ごすのはごめんだ。(ん?少ししかないのか?)」
「問題はその休みなのだ…。なぜ学校閉鎖なのか?」
「インフルエンザだろ?(うぇ…苦い…。)」
「ありきたりな返答だな…もちろんそうだ。表向きはな…」
「表?(水…)」
「裏では何か事件が…」wktk
「それはないだろ。(飲みきれない…)」
「ククッ。やはりそうか…」シュン
「たとえば学校を使って籠城戦とか…」
「警備会社の人が来て終わりじゃないか?」
「スーパーハッカーが警備システムをのっとって…」
「っていうか何のための籠城だよ」
「町全体を汚染する準備とか…」
「なんだそりゃ」
「いざとなったら巨大生物が…」
「ロボットかなんかと戦うのか?」
「ククッ、ないとは限らない」
「まぁ、都市伝説が実在するくらいだもんな…」
「洗脳された味方を正気に戻すための戦いとか…」
「実際にありうるから怖いよな…」
「こうしている間にも他の同志たちは戦っているかもしれない」
「なんかいつも戦ってばっかりだな…」
「選ばれし者はつねに戦いに身を置くさだめなのだ…」
「俺たちあんまり戦ってないよな…」
「…。」
「そういえば新技を考えた」
「ククッ、聞こうか?」
「名付けてフジツボエレベーター!フジツボを増やしながら上に乗って上昇する技だ!」
「…いつ、使うんだ?」
「えっと…階段を封鎖された時とか…」
「ククッ…天井はどうする…?」
「えっと…お前が筋肉バカになって壊すとか?」
「却下」
277 名前:厨二病コンビな人[sage] 投稿日:2009/11/18(水) 19:02:00
なんかノリで蚊帳の外な人を書いてみた
こいつらたぶんマッドガッサーのことすら知らない
**********************
蚊帳の外ワロタwww
マッドガッサー騒動が終わってから荒れ果てた学校を見て呆然としてそうだなw
○月×日 20:40
まだ「骨が溶けるコーラ」の契約者が他の都市伝説と戦っている頃――
「ひゃあっ、何ですかこれっ!?」
「ちょ、何だこのネズ公はよっ!?」
――私たちのいる購買は、ある種の阿鼻叫喚状態だった。
「……これを操っているのはハーメルンの笛吹き男、か。あいつは確かマッドガッサーの一味じゃなかったはずだが……」
「う、占い師さんも離れて見てないで助けて下さいよっ!」
「悪いな、さっき鼠が持ってるカメラを一台無力化したのはいいんだが、まだ他にもいるかもしれないからな」
「カメラより私たちの体の方が大事でしょうが!」
体を登ってくる鼠は、払い落してもすぐにまた登ってくるのだ。
しかも体中をかじって攻撃をしかけてくる。
「うひゃぁっ! 変な所に入ってる、入ってる!」
「…………こりゃ、さすがにまずいか」
やっと、カメラを探すのをやめる占い師さん。
「くそっ、マジでどうしようもねぇな、こいつらっ!」
「……大将、『戦争状態の購買』の能力で何とかならないのか」
「………………おおうっ。そういやあったな、そんなの」
ポン、と手を打つ。
「手を打つのはいいですから! 早く何とかしてくだ……うわひゃっ!」
「…………なぁ、兄ちゃん。これはこれで……」
「できないのなら俺がやるだけだが」
「へいへい……わぁったよ、ったく、これだけの数を操んのは面倒なんだがなぁ……」
大将が頷き、目を閉じる。
……ふと、その体が一回り大きくなったような気がした。
ちゅうちゅうちゅうちゅう…………
それと同時に、私の体を這い上がっていた鼠がするすると体から下りていく。
部屋の中にいた鼠も、走りまわるのをやめ大将を見上げていた。
「そら、出ていきやがれ。もう来んなよ」
ちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅう
大将の声に従うように、鼠たちは競うように購買の外へと出て行った。
(…………助かった)
思わずへたり込んでしまう。
「……今の、ハーメルンの笛吹きに気付かれたと思うか?」
「何、あんだけ大量の鼠を完全支配すんのはどんな都市伝説でも基本無理ってなもんよ。ある程度は鼠の自主性に任せてるにちげぇねぇ」
くっくっと笑う大将。
「俺の能力は支配するっつーより俺の思った方向に『促す』だけの能力だからな。気付かれる事はあるめぇ」
「そうか。……悪いな、手間かけさせた」
「なーに言ってんだよ、兄ちゃん。ここまで来ちまったんだ。どんどん使ってくれてかまわねぇよ…………ってことで、俺は観戦に戻るわ」
大将が、手をひらひらと振って入り口へと向かった。
やっと落ち着いた私と占い師さんも、透視での観戦に戻る。
『――――っておい、このままじゃまずいんじゃ?』
『ああ、包まれたらジリ貧だな。鼠たちと同じ目に遭う羽目になる』
あの人たちの戦いも、いよいよ佳境に入っているようだった。
279 名前:占い師と少女[] 投稿日:2009/11/18(水) 19:17:25
また規制ってどういう事なの……。
投下し忘れていた占い師御一行の鼠対策。
Tさんとの接触前の話になります。
部屋一杯に広がる鼠……想像するだけで、怖い……。
**********************
俺は部屋いっぱいに広がる鼠よりも、服の中に潜むカメムシの方が恐ろしい
あいつら服とか布団に入り込むんだよ…
鼠の対策が思い付かん
物理攻撃しか手段が無いんだが…☆ゅ
セロ弾きの保ー守
避難所
>>286 ありがとうございます!
でも読み返して気付いた。この鼠、危害加えない限り知らない人は襲わない…?
部屋中に鼠いたらとりあえずシバくけど
まあその方法やるにしても爆発(ryに会ってからですけどね!知らないしw
69 :
赤い靴(代理):2009/11/18(水) 21:00:12.66 ID:S/09OtdJ0
○月×日 20:45 裏門傍
「…やれやれ、ようやく付いたな」
「まったくだわ」
タクシーを降りた女性と少女
赤い靴と、その契約者だ
赤い靴は相変わらず、爆乳美女の姿のままである
「まったく…異空間は発動させられるのね?」
「あぁ。だが、異空間を通って敷地内に入る…と言うのは無理そうだな。異空間に身を潜めるくらいはできそうだが」
それと、あとはせいぜい他の異空間にちょっかいをかけられるくらいか
…とまれ
この高校に、マッドガッサー一味はいるのだ
「さて、監視カメラが見えるな…門から入る訳にはいかないな」
「でしょうね」
ひょい、と
赤い靴は、契約者の体を片腕で抱き上げた
そして、ったん!!と
軽々と、塀を飛び越える
女性の体になっていても、これくらいの身体能力はある
すたんっ、と着地も軽やかだ
「だが、校舎内に入るにはどうしてもカメラの前を通るぞ?」
「わかってるわよ。でも、気づかれるのが遅いにこしたことはないでしょ?」
「まぁ、その通りだな」
70 :
赤い靴(代理):2009/11/18(水) 21:00:59.84 ID:S/09OtdJ0
契約者を抱き上げたまま、壁沿いに進む
とにかく、校舎内に侵入する出入り口を探さなければ
−−−だが、その時
「っ!?」
「きゃっ!?」
どすっ!!と
二人の傍に、矢が突き刺さった
頭上を見上げると…屋上から、誰かが狙いをつけてきている!
「赤い靴っ!」
「わかっている!!」
即座に、異空間を形成し、避難する
ここにいながら、ここではない空間を作りだしそこに入り込む、引き込む
それが、赤い靴の能力だ
普段ならここに入り込んだまま移動できるのだが…この敷地内では、なぜかそれが使えない
(…恐らく、あちこちに描かれている魔法陣のせいだと思うが…)
視界に入ってくる魔法陣を見やりつつ、そう考える赤い靴
全て消してしまえばいいのかもしれないが、そんな時間はない
こうやって隠れているだけでも、タイムロスなのだ、本来は
だが、今はこうするしかない
自分達に、遠距離攻撃手段はないし……自分の戦闘力は、落ちてしまっているから
71 :
赤い靴(代理):2009/11/18(水) 21:01:43.10 ID:S/09OtdJ0
契約者を危険に巻き込まないためにも、仕方ないのだ
「あぁ、もう、じれったいわね…!」
「そう言うな…誰かと合流できれば楽なのだが、今は慎重に行くしかあるまい」
苛立つ様子の契約者の頭を撫でつつ、赤い靴は苦笑した
…相手の正確な人数、戦力も不明の今現在
そして、校舎内にどれだけの戦力が入り込んでいるかも、はっきりとはわからない
……とにかく、自分たちはひたすらに慎重に進んでいくだけだ
to be … ?
72 :
赤い靴(代理):2009/11/18(水) 21:02:49.23 ID:S/09OtdJ0
赤い靴と契約者、現場突入でした
二人の行動は以下の通りです
赤い靴&契約者
「うむ、ロリに被害が出なければそれが一番だ」
「馬鹿な事言う暇あったら動きなさいっ!!」
・二人は基本的に、決して離れる事はありません
急いで移動する場合、赤い靴は契約者を抱き上げて移動します
・戦闘力が落ちている今現在、二人はなるべく戦闘を避けようとします
敵対行動を見せた相手が居た場合、異空間へと即座に避難します
その場から相手がいなくなるまで、二人は隠れ続けます
・赤い靴の能力で、異空間に引きずり込まれる攻撃(「13階段」やバイトちゃんの能力)で引きずり込まれた人間を救助する事が可能です
そのような被害者が出た場合、二人に頼めばいいでしょう
73 :
Tさん:2009/11/18(水) 21:17:23.62 ID:eEpeSxnU0
――そっちが仕掛けてこない限り、こっちからも仕掛けるつもりはない。
そう言って俺たちの所まで歩いてきたのは、短い銀髪の兄ちゃんと長い黒髪の姉ちゃんと――
「……なんで八百屋さん?」
THE・八百屋な格好のおっさんだった。
「人形頭に乗っけてる奴に言われたくねえよ」
「あ、テメ、リカちゃんに突っ込み入れる前に人一人背負ってるTさんの方に突っ込めよ」
「なの」
人形より人の方が目立つだろうに、そう思っていると黒髪の姉ちゃんの方がリカちゃんが喋るのを見て、
「あ、かわいい……」
と呟いた。
とりあえず顔見せが終わったところで短い銀髪の兄ちゃんが一行の前に出て、
「さて、顔を突き合わせたところで」
交渉を仕掛けてきた人と同じ声で言った。
うむ、とTさんは俺の横で頷き、
「いろいろと確認し合おうか」
そして対話が始まった。
代理おつー
避難所
>>293 任されました!遅いけどorz
支援
76 :
Tさん:2009/11/18(水) 21:19:57.46 ID:eEpeSxnU0
●
なにやらめんどくさそうな会話を始めた二人を見てなんとなく思う。
「うーん、微妙に似てるかもしれねえなー」
「お兄ちゃんとぎんのかみのおじさん?」
リカちゃんも似たような意見のようだ。頷いて。
「そうそう、――世間に溶け込んでるように見えてその実何故か一部分で大きくズレてたりしてそうな辺り、特に」
「ズレてるの?」
「ズレてない人間は光の玉とかぽんぽん撃ったりしないんだぜ?」
そんなことを話していると、
「……あの」
長い黒髪の姉ちゃんが窺うように話しかけてきて、
「ん? どうした姉ちゃん」
姉ちゃんは俺の頭上を見、
「その子、見せていただいてもよろしいですか?」
興味ありげに言ってきた。
あー、珍しいだろうからなー。
「おーけーおーけー」
笑顔で頭からリカちゃんをとって姉ちゃんに渡す。
姉ちゃんは正面からリカちゃんを見て、
「お名前は?」
「わたし、リカちゃん」
「あ、俺はTさんの契約者な」
そんな感じで交流を図っていると暇そうにしてた八百屋スタイルのおっさんが声をかけてきた。
代理乙
しぇん
79 :
Tさん:2009/11/18(水) 21:22:41.98 ID:eEpeSxnU0
「ほお〜、この人形本当に生きてんのか?」
「生きてるの!」
応えるように手をビシッと挙げたリカちゃんを見ておっさんは、
「すげぇなー」
目を丸くしていた。
「あ、私は聖未来です。占い師さんの契約者です」
どうやらこの姉ちゃんは契約した都市伝説≪必ず当たる占い師≫と同じような占い師になるために頑張ってるらしい。
健気だ。
占い師の姉ちゃんに続いておっさんも自己紹介してくれた。
「俺は八百屋の大将な」
「あ、本物の八百屋さんなんだ」
「こんな格好趣味でする奴いんのかよ?」
……ほら、女装とかする人、いるしさ…………させてたとかそんな言葉聞こえない聞こえない。
「今度買いに来いよ」
八百屋の大将はニカッと笑う。
「安くしてくれよ」
「ああ、ただし、店は戦場だぜ?」
「よし、Tさんに任せよう」
「アッハハ、そいつぁいい!」
「だよなー!」
笑い合っていると、
「――っておいそこっ!」
「ん?」
「なんなの?」
≪必ず当たる占い師≫の兄ちゃんがこっちを指さしてきた。
しえんー
81 :
Tさん:2009/11/18(水) 21:24:38.37 ID:eEpeSxnU0
Tさんもコーラの兄ちゃんを背負い直しながら、
「契約者よ、一応正体が掴めるまでは警戒しておこうか」
多少呆れたように言われた。
「んなことTさんがやってくれてるじゃん。とりあえず大丈夫だって判断したから俺が親交を深めるのを止めなかったんだろ?」
Tさんを見返して言うと、
「まあ、な」
ため息と共に頷いた。
その後Tさんは≪必ず当たる占い師≫の兄ちゃんに向き直り、
「敵対性は無し、とりあえずこの騒ぎの原因を叩きにいくという目的は一緒。それが俺の判断だ。そちらは?」
「能力に関する虚偽が見受けられないし、まあ信じてもいいだろう」
そうか、
Tさんはそう言うと今度は俺に話しかける。
「契約者」
「ん?」
「≪スパニッシュフライ≫がこの青年を操っていたらしい。最悪契約者も飲む可能性がある、気をつけろ」
「お、おう」
≪スパニッシュフライ≫ってーとアレだ。確か媚薬効果のある蠅だったっけか。
「リカちゃん、もしもの時は俺を殴り倒して気絶させてくれ」
「わかったの」
くれぐれも頼む、とリカちゃんに言ったTさん。続けて、
「校内の構造も大体把握した、変に迷うこともなくなるだろう」
「学校で迷うもくそもないと思うけどな」
それもそうだな、と軽く笑うTさん。そこに≪必ず当たる占い師≫の兄ちゃんが、
「ところで二階へ上がる手段を持ってるか?」
変なことを訊いてきた。
82 :
Tさん:2009/11/18(水) 21:29:06.59 ID:eEpeSxnU0
「え? んなもん普通に上がっちまえばいいんじゃねえの?」
「それがそうもいかない。≪13階段≫の契約者の能力が階段に張られていた」
「≪13階段≫か」
Tさんが腕を組む、≪13階段≫か、たしか、
「くろふくのおじさんがいってたの」
「黒服のおじさん?」
怪訝な顔をする占い師の姉ちゃんに、
「知り合いだ」
と言って、Tさんは持っている一味の情報を全て話しだした。
「――俺たちが今持っている一味の情報の全てだ」
話が終わったのを見計らって確認する。
「マッドガッサーって屋上にいんだよな」
「ああ」
≪必ず当たる占い師≫の兄ちゃんが頷く。
「外には≪魔女の一撃≫がいるという話だったな」
Tさんは唸っている。
「あの魔法陣もその魔女のせいだったりすんのか?」
魔女という単語に連想して訊いてみる。
「おそらくそうだろうな」
それなら、と占い師の姉ちゃんが言う、
「屋上に行くには階段を上る方が安全ですよね?」
≪必ず当たる占い師≫の兄ちゃんが返答する。
「≪13階段≫がなければな」
Tさんは腕組みを解くと、
「では、――階段を破壊するか?」
階段に向かって歩いて行きながら言った。
支援させていただく
84 :
Tさん:2009/11/18(水) 21:30:36.90 ID:eEpeSxnU0
「あー、食堂もう既にあんなだし、ま、いいか? 壊しちまっても」
他に方法ないならそれでもいいんじゃねえかな。と思いながら同意する。
「≪夢の国≫の時もいろいろと直っていたな。黒服さんは携帯の電源を切っているようだし、――ミサイルの爆発は午前零時という話だったな?」
「間違いなく」
では、
「彼らになら直せると信じて、破壊させてもらおうか」
そう言って階段の前に立った。
「Tさんまたあの人に頭が上がんなくなるな」
にやけながら若干意地悪に言ってやると、
「……この青年を助けたのでチャラには……ならんか」
ため息をつきながら手を突き出した。
21:00
85 :
Tさん:2009/11/18(水) 21:32:27.67 ID:eEpeSxnU0
だがしかしここで終わり。
・占い師さんたちにwikiの
「マッドガッサーと愉快な変態達:黒服さんからの追加情報を聞いて……」
「マッドガッサーと愉快な変態達:黒服Hと腹の探り合いと……」
で言及されている情報がわたりました。(写真は≪組織≫から持ち出しとの事なので持っていません)
・Tさんは21:00のタイミングで階段の破壊(階段を抉って坂道にする)を敢行するつもりです。
問題があったならば黒服Dさんが合流するか花子さんたちに「ちょおっとまったああああ!」と言わせるか、赤い靴に任せるなりで制止してください。(刺客差し向けでもおk)
・占い師さんたちのこの後の行動はお任せします。敵陣に突っ込む感じなので付いてくる場合は確実に発見されます。
・占い師さんたちには≪組織≫の名は一切出さず、話してはいません。
友人「交渉をバックで流す……だと?」
『いや、だって戦後交渉とか腹の探り合いとか結構やったし、あと今回の騒動で解説役多くさせたし』
友「能力も前回説明してたしな」
『だからのんびり会話させてみた』
友「ふーん、契約者に名前つけたら?」
『名前を付けないのは一種の挑戦だから名前はつけないよ』
友「エロイのマダ―?」
『書かねえよっ!?』
――以上、作者と友人の会話。何が言いたいのかと言うと説明を色々はしょったのはサボったわけでは(ry
乙です〜
舞台裏www
87 :
店長の気まぐれ:2009/11/18(水) 21:41:49.98 ID:u/UruZDP0
○月×日 20:55 高校上空
アナザーモアーコックピット
「まもなく高校上空に到達する…」「よし、景気づけに一発やるか…昆虫少年、準備いいか?」
胴体部分
「問題ないぜ…ったく、何でこんな兵器思いついたんだか…」
ため息をつく青年の隣には…何やら大量の何かが中で蠢いている茶色いカプセル。
「よっしゃー!もし新入り君とかその他のいい人たちいたらごめんなさーい!」ポチッ
20:56…高校校舎に向け「Gカプセル」射出。
…校舎内がおそらくえらいことになっているだろうが、そんなことはお構いなしに、空での戦いは始まろうとしていた。
「!…斜め上から…何かが超速度で近づいてくる…!」「きやがったか…空中兵器さんよぉ…!」
emergency!emergency!本艦はただいまより緊急戦闘モードを発動します!乗組員の方たちは各自、武器などの準備に備えてください!
さぁ、来い…!お前を倒す手段は一通りそろってるぜ…!
校舎内侵入組の方々、申し訳ありません!またもやカプセルを投下させてしまいました!
・G達は意の赴くままに行動します。友は操れる能力はありますが今回は行いません。
・このG達は 不 死 です。斬られようが潰されようが這いまわります。
対処法は溶かす、焼くなど体を残さないことです。またGホイホイなどに簡単に引っ掛かるので家庭科室あたりにおびき寄せれば…
寒さにも非常に弱いです。
・Gは、放っておくと『一匹見たら二十匹いると思え』によって超増殖を始めます。一分ごとに倍くらいになります。
ただあまりにも増えすぎると勝手に共食いを始めます。
乙っした!
乙です!…が、しかしなんつーものをwwwww
ダッシュで逃げよwww
91 :
小ネタ(代理):2009/11/18(水) 21:58:49.44 ID:eEpeSxnU0
○月×日 21:00 食堂横階段前
「−−−−動くな」
聞こえて来たのは、低い、低い声
声は、すぐ傍の大体育館の、入り口辺りから聞こえてきていた
Tさんたちが振り返ると、そこにいたのは
(…あれ?)
Tさんの契約者は、小さく首をかしげる
そこにいた、白衣を着た男は…先ほどまでTさんが戦っていた、「骨を溶かすコーラ」の契約者に、瓜二つだったのだ
白衣の男性、高校生らしき少年、そして、おかっぱ頭で白いブラウス、真っ赤な吊りスカートの少女
少年は、銃を手にしていて…よく見ると、その銃は水で出来ているようだった
「…お前らが何者だ、とか、何をしようとしているのか…とかは、興味がない」
「うぉいっ!?不良教師っ!?」
男性の言葉に、少年が精一杯突っ込んだ
少女は、みー?と首を傾げている
「ただ、とりあえず…何故、人の弟を背負っているのか、説明してもらおうか?…弟が、気絶している事も含めて」
92 :
小ネタ(代理):2009/11/18(水) 21:59:45.18 ID:eEpeSxnU0
その声に含まれているのは、警戒間とかすかな敵意
弟、と「骨を溶かすコーラ」の青年を刺して、その男はそう言った
姿が酷似しているところから見ても…
「…そう言えば、黒服さんがこの青年には兄がいるような事を言っていたな…」
「確かに、兄弟のようだ…それも、双子の」
銀髪の青年が、そう呟いた
なるほど、双子なら、ここまで似ていても不自然ではない
「少なくとも、俺たちはマッドガッサー達の敵だ」
Tさんの言葉に、少年が銃を降ろした
傍に居た少女に「花子さん」と、声をかけると、少女がこくりとなにやら頷いている
「………」
だが、男性は警戒を解かない
鋭い視線を、向け続けてきている
…その時
「……んん」
もぞもぞ
Tさんの背中で…「骨を溶かすコーラ」の青年が、動き出した
93 :
小ネタ(代理):2009/11/18(水) 22:01:18.92 ID:eEpeSxnU0
「…んん……兄、さん…?」
青年が、うっすらと目をあける
もう、気絶から回復したのか
もぞもぞ、青年はTさんの背中から降りた
「何があった?」
白衣の男が、青年に話し掛ける
眠たそうに目をこすりながら…青年は、すぐに答える
「えっとね、スパニッシュフライを飲み込まされて、操られてたみたい」
「え…覚えてるんですか?操られていた間のこと」
長い黒髪の少女がそう尋ねると、青年はうん、と頷いた
……じ、と
Tさんと契約者が、何か言いたげな視線を青年に向ける
青年は、しばしきょとんとして……ぽん、と手を打つ
「御免ね?」
「反省してないだろ」
「うん」
きっぱり
Tさんの契約者の言葉に、青年は清々しく即答した
支援
95 :
小ネタ(代理):2009/11/18(水) 22:02:24.29 ID:eEpeSxnU0
それはもう、清々しく
本当に、一辺の反省すら、していない
「だって、僕、操られてただけだし。僕、別に何も悪くないよね?」
「いや、ここはちょっとは反省するところっ!?」
「えー、別に、兄さんには迷惑かけてないもん」
「っちょ、先生、いい加減弟さんのブラコンはどうにかするべきだと思います!」
「どうにかできるなら、高校の頃にどうにかしている」
−−−−−駄目だこのブラコン、早く何とかしないと!!
青年と、お子様な花子さんとリカちゃんを抜かして
この場にいたほぼ全員の心が、一つになった瞬間であった
to be ?
支援
97 :
小ネタ(代理):2009/11/18(水) 22:04:31.59 ID:eEpeSxnU0
とまれ、ヤンデレ弟を起こしましたー
うん、カケラも反省しちゃいねぇヤンデレが書きたかった。「御免ね?」を言わせたいだけだった
正直反省している
目を覚ましたヤンデレの行動は次のレスの通りです
309 名前:名も亡き都市伝説契約者[] 投稿日:2009/11/18(水) 21:58:35
ヤンデレ弟の行動
「兄さんが無事なら、別にどうでもいいかな、って」
・ヤンデレは常に不良教師と行動を共にしたがります
戦闘に巻き込まれた場合、何よりも兄を守る事を優先します
それ以外はどうでも良さそうです
・ヤンデレは、操られていた時の記憶を全て保っています
しかし、操ってきたスパニッシュフライ契約者に対し「一晩中鳴かせたいくらい好きだよ」と宣言して怖がられた為、マッドガッサー一味とはほぼ行動をとっていません
よって、相手のメンバーの顔はあまり把握していません
・ヤンデレはTさんとの戦闘で疲労しています
あまり積極的に戦えないかもしれません
***
ヤンデレ弟、仇がとれたのに相変わらずで安心したwwww
代理乙
○月×日 20:58 中央高等学校上空
−−−−来たか
それは、翼をはばたかせて、雲の間から姿を現した
その巨大な姿が翼をはばたかせるだけで、周囲には嵐のような暴風が吹き荒れる
『−−−小さき友よ!これより、我はあの鉄の塊を撃墜する!!』
「わかった、だが、無理はするなよ!!」
建物の屋上に居た友に声をかければ、友は即座に返事を返してきた
まだ、友の望みが叶うには、時間がかかりそうだ
ならば、自分はその時間稼ぎをするだけだ
…友のしている事は、正しいか?
そんな事は、自分はわからない
どうせこの世界に、正しい事など何一つ存在しはしないのだろう
正しい事が存在するならば…己を信じてくれていた者達が殺し尽くされたのは、正しい事だったのか?否か?
その、答えなき迷宮に、また自分は落ちるだろう
答えをくれた、友の為にも
自分は、この力を振るおうではないか
…この街を、壊さない程度に
−−−雲の間から姿を現したのは、巨大な鳥…に、見えた
暗闇の中、月明かりを半ば隠しながら現れたそれは、赤い羽毛を纏った鷲に似た姿をしていた
…しかし…その巨大さ以外にも、それを鳥と呼ぶ事に、やや抵抗を覚える部分がある
その、胴体に……巨大な、人の顔が浮かび上がっていたからだ
「何だ、ありゃあっ!?」
「あれが、巨大飛行型都市伝説か…!」
ばさり、ばさり
暴風を生みながら翼をはばたかせ、それはロボに接近する!
「あちきにほいなん、およのまにこお」
その巨大な嘴と、人間の口が動き、意味不明な言葉を紡ぎだす
「これ…もしかして、逆さま言葉…?」
が、すぐにクーさんが、その言葉の正体に気づいた
巨大な鳥は、こう言っている
『大きな者よ、何をしに来た?』
と
その巨大な鳥は……こう呼ばれる存在である
サンダーバード、と
アメリカで語られる存在だ
様々な原住民によって語られるその存在は、姿も、性格も、語られる話によって様々である
彼は、そんなサンダーバードの一羽だ
彼は、神に等しい存在として、語られてきた
そんな存在が、何故、マッドガッサーの味方になどなっているのか?
…それは実のところ、マッドガッサーすら知らない…このサンダーバードだけが把握している事実である
それは、彼がその気にならない限り、決して語られないだろう
とまれ
サンダーバードは、雄叫びを上げ、翼をはばたかせ続ける
空に、ゆっくりと暗雲が立ち込め始め…ゴロゴロと、雷でも落ちそうな音が鳴り始め
空での戦いが、始まろうとしていた
to be … ?
えー、そんな訳で散々引っ張っておきながら、特に捻りもないマッドガッサー一味の秘密兵器、登場です
ギリギリまでサンダーバードとロック鳥とどっちにするか悩みましたが、やっぱアメリカに絡ませたかったんで
サンダーバードの行動は以下の通りとなります
『小さき友の望みを、我は叶えたいのだ』
・サンダーバードはあまりに巨大な姿をしています
翼をはばたかせるだけで、辺りに強風が巻き起こります、外に居るキャラはご注意を
なお、マッドガッサー一味はこの強風で行動を阻害される事はありません
・サンダーバードは雷を発生させる事ができます
敵対者には、容赦なく雷を落としてきます!!
ただし、己の力の強大さを自覚している為、多分、巨大ロボ以外には落とさない…と、思いたい
・サンダーバードは、逆さま言葉で話します
逆さま言葉とは、全文をアルファベット表記にし、それを逆さに発音する話し方です
ぶっちゃけ書くのが面倒な話し方なので、普通と違う鍵カッコにして同時通訳で書くのが一番です
***
だれもまさかこの最終兵器が変態だとは(ry
8時47分くらい
グラウンドで魔女と白衣と子供2の戦いの様子を伺いつつ
物陰に隠れながら移動していたんだけど
そんなことしてる場合じゃ無くなった
足元を大量のネズミが駆けていく
慌ててそばに転がっていた変な台に乗ってネズミをやり過ごす
と言ってもさっきから何匹か上がってくるんだけど
グラウンドの方に目を向けると
地上の3人が体育館の方へ駆け出していくのが見えた
魔女の方はネズミの群れに何か投げているようたけどよく見えない
ネズミの群れが途切れたから台から降り魔女の目に止まらないうちに正面玄関に向かって走りだした
寝るほ
ほ
し
ねる