「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」

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1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
ここは
都市伝説と契約して他の都市伝説と戦ってみたり
そんな事は気にせず都市伝説とまったりしたりきゃっうふふしたり
まぁそんな感じで色々やってるSSを書いてみたり妄想してみたりアイディア出してみたりするスレです

今までのお話は↓でゆっくり読んでいってね!

「まとめwiki」 ttp://www29.atwiki.jp/legends/

まとめ(途中まで) ttp://nanabatu.web.fc2.com/new_genre/urban_folklore_contractor.html
2以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 13:05:01.59 ID:YSzKsikm0
昨夜…ってか、今日前スレ1000いったんだね、落ちる前に確認できて良かった


そして、カっとなって新スレさっさと建ててしまった
正直反省している
3以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 13:05:16.51 ID:SoFVhLjsO
4花子さんと契約した男の話:2009/10/08(木) 13:18:43.50 ID:YSzKsikm0
 …秋祭りが終わった、その日の夜に
 なんとも盛大な悪夢を見た

 いや、多分、それは誰かが見せてきた夢なのだと思う
 花子さんも、妹も見たって言ったし
 …たった今、不良教師やら人体模型やら骨格標本からも、同じ夢を見た、と聞かされたからには
 それは、確実に、何者かが見せてきた夢なのだろう

 ……そう、誰かが見せた夢
 自分たちを、宴とやらに招待する夢

「…それで」
「はい?」
「お前は、行くのか?」

 タバコを咥え、不良教師がそう言って来た
 …どうしようか
 正直な所、俺は迷っている
 ……「夢の国」と、確かに俺達は戦った
 戦った、けれど
 …はたして、宴などに、正体される資格などあるのだろうか?
 そんな資格が、本当に自分にあるのか?
 それに、悩んでしまう
5以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 13:19:53.15 ID:awwmVEJW0
いちおつ&支援
6花子さんと契約した男の話:2009/10/08(木) 13:20:29.46 ID:YSzKsikm0
「…み?けーやくしゃは、行かないの?」
「うん?花子さんは行くのか?」
「うん」

 にぱ、と笑って答えてきた花子さん
 迷いなんて、全くない

「赤いはんてんちゃんがね、行くって言ってたの」

 なるほど
 友達が行くから大丈夫、という奴か
 ……花子さんや
 それって、普通は結構危ないフラグのような気がするから、気をつけような
 …とまれ
 花子さんが行くのなら、答えは決まっていく

「それじゃあ。俺も行くよ」

 俺が、そう一言、そう言うと
 花子さんは、嬉しそうに目を輝かせてきた
 俺の膝の上で、嬉しそうに笑っている

「行くのか」
「先生は?」
「………行かない」
7花子さんと契約した男の話:2009/10/08(木) 13:24:20.67 ID:YSzKsikm0
 首筋をさすりながら、不良教師はそう答えてきた
 ……何か、最近、首をさすってる事多いような気がするな、この不良教師
 首筋が寒いんだろうか?
 だったら、髪束ねないで居た方が冷えないと思うんだが…

「…その日は、教職員の歓送迎会がある」
「あぁ、なるほど」

 それなら、参加できないか
 少し納得だ

『せやから、わてらも不参加やわー』
『私達、そう簡単に学校から出るわけに行きませんし…』
「だろうな」

 うん、納得だ
 人体模型も骨格標本も、どう考えても気軽に学校から出られないだろう、常識で考えて
 …まぁ、そうじゃなくても、もしかしたら不良教師が行かないからと、行かなかったのかもしれないが

「まぁ、問題はないと思うが……気をつけろよ」
「はい」

 小さく、頷く
 …大丈夫、だとは思うのだ
8花子さんと契約した男の話:2009/10/08(木) 13:27:30.07 ID:YSzKsikm0
 夢の中に出てきた生首、平将門…あれは、嘘を付いているようには見えなかった
 ただ、宴を開けるのが、楽しくてたまらない
 そんな雰囲気を感じ取る事ができたし
 ……将門と言えば、かの有名な都市伝説「首塚」
 そんな存在が開く宴で暴れる馬鹿はいないだろう…そんな命知らず

「だいじょーぶだよ、けーやくしゃ。危ない事なんて起きないよ」

 にぱぱ〜、と花子さんは無邪気に笑う
 危険なことなんて、起きるはずがない
 友達も参加するのだから大丈夫、と心の底から信じきっている
 そんな様子だ
 俺はもふもふ、花子さんの頭を撫でてやる

「…あぁ、そうだな。安心して参加しような」
「うん!」

 俺に頭を撫でられて、嬉しそうな花子さん
 …さて、妹も参加を悩んでいたが、どうするか 
 宴の開始時間的に、帰りが遅くなりそうだったら参加を反対する所なのだが…
 花子さんの頭を撫でてやりながら、俺はもやもや、そんな事を考えていたのだった

 …不良教師が、こっそりと携帯を弄っているのに、その時俺は気づいてはいなかったのだ

fin
9以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 13:30:29.67 ID:YSzKsikm0
参加させようかなどうしようかな、と悩んでいた花子さんと契約者、宴参加決定
まぁ、花子さんが赤いはんてんと友達なんで、そっちつながりで安心して参加するんだろう、多分
ツンデレ妹はまだ保留
10以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 13:32:29.57 ID:awwmVEJW0
参加決定かー、賑やかになりそうだねぇ
11以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 13:36:46.88 ID:qNM8ETwi0
スレ立て乙!
さー昼寝もしたし宴会招待話書くぞ
12以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 13:39:59.04 ID:pI9Pojdf0
おつ!
まとめ
ttp://www1.axfc.net/uploader/H/so/89078

よし、風と戯れてくる!
13以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 13:41:34.12 ID:YSzKsikm0
まとめ乙なんだぜ!!

風と戯れるのか…それじゃあ俺はwiki更新しながらきちんとダウンロードできないパソコンに喝入れてる
14以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 13:49:20.30 ID:pI9Pojdf0
いかんいかん
パス:toshi
ttp://toku.xdisc.net/Sn2/up3/ggg/re7230.zip

よし、今度こそいってくる
15以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 13:50:05.72 ID:qNM8ETwi0
まとめ毎度乙ー! ありがたくいただいた!
16以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 13:50:23.94 ID:YSzKsikm0
>>14
今度は大丈夫!本当、毎度毎度申し訳ないorz
お詫びに、貴殿からリクエストとって何か書くんだぜ
17以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 13:52:11.44 ID:pI9Pojdf0
>>14に関しては.htmlを入れるようにしてね〜
>>16
先生、俺、変態な赤い靴が久しぶりにみたいです
18小ネタ:2009/10/08(木) 13:57:02.84 ID:YSzKsikm0
>>17
イエッサー!!なんだぜ!!!



 己の契約者は、いつも何かしら忙しい
 特に、本日は二つの習い事が続いている日であり、なおさらだ
 今のピアノ教室が終わったら、そのまま真っ直ぐ、スケート教室が待っている
 …まぁ、スケート教室自体は、テレビでフィギュアスケートの大会の様子を見て憧れた契約者自身が希望してはじめたものだから、本人も納得しているだろうが
 契約者が演奏しているピアノの音を聞きながら、赤い靴はぼんやりと、そんな事を考えていた
 契約者も大分上達してきたと思うのだが、今でも時折、間違える部分があるようで…あ、今、間違えて誤魔化した
 それがわかるようになった自分も、ある意味凄いと思う

「…よし、じゃあ、今日はここまでだな。ここ、間違えやすいみたいだから、練習しとけよ?」
「はい」

 …それにしても、ピアノ教室の先生って奴は、女性なのが主流だと思っていたのだが
 最近は、あんな金髪男子まで教えているのか
 まぁ、彼は、このピアノ教室が忙しい時限定の助っ人のような存在のようだが…
 すたすたと、契約者が鞄を抱えてやってくる

「時間は?」
「すぐに迎えの車が来るな」
19小ネタ:2009/10/08(木) 14:00:16.76 ID:YSzKsikm0
 わかったわ、と頷く契約者
 …しかし、昨今のロリは、ここまでも忙しいものだとは
 まぁ、自分の契約者が、特別忙しいだけなのかもしれないが
 ロリとしての貴重な時間、もっと謳歌してもいいのではないか?
 時折、そんな事を考える
 もっと無邪気にはしゃぎまわっても、いいだろうに
 ……そう、伝えたとしても、この契約者は聞く耳をもたないだろう
 両親のように、立派な大人になりたい
 それが、彼女の願い
 その夢をかなえるために、彼女は今から努力をしている
 ロリのそんな努力を邪魔する権利は、自分にはないのだ

「…それじゃあ、着替えてるから。絶対、部屋の中に入るんじゃないわよ?」

 スケート教室に到着して、更衣室に入る直前、契約者はそう言ってきて
 ばたん!と扉を閉め、中に入ってしまった
 …まったく、彼女と契約している存在として、しっかりと24時間傍についていてやりたいところなだが
 残念ながら、更衣室に付いていくことまでは、許されていない
 一緒に風呂に入るのはいいのだが、着替えを見られるのは却下らしい
 まぁ、それはそれで、ロリらしい恥じらいを感じられてまたいいのだが……残念である
 非常に、非常に、残念である
 もし!!
 もしも、だ!
 一緒に、更衣室まで入る事ができたなら!!
20以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 14:02:02.20 ID:qNM8ETwi0
はwwやwwいwww
そしてついにチャラ男の先生風景が・・支援!
21小ネタ:2009/10/08(木) 14:04:27.78 ID:YSzKsikm0
 他のロリたちの着替えも、見放題ではないか!!
 まぁ、若干ババアもちょっと混じっているがな!!そっちはいらん!!

 契約者が入った後も、ひっきりなしに更衣室に入っていくロリたちを眺めつつ、赤い靴はそう考え続けていた
 何分、彼の姿は、契約者である少女以外には、霊感などがない限り、普段は見えないのだ
 こうやって眺めるだけは自由である
 だからこそ、更衣室に入っても気づかれることは一切ないのだが…赤い靴の契約者の少女は、赤い靴が更衣室までついてくる事は却下している
 これは、水泳教室やバレエ教室の時も同じである

 しばし、待っていると、衣装に着替えた契約者が姿を現した
 金のかかった、愛らしい姿
 うん、ちょっと金に物を言わせている感じはするが、ロリらしい愛らしさはばっちりだ
 …デザイン書に、こっそり自分が描いた物を忍ばせておいて良かった
 赤い靴は、小さくガッツポーズをとる

「何やってんのよ?」
「いや、なんでもないぞ?」

 小声で尋ねてきた契約者には、笑って誤魔化しておく
 今日は、小さな発表会があるようで、他のロリたちも、皆、色とりどりの衣装に身を包んでいた
 …うん、素晴らしい
 素晴らしいぞ
 皆、体のラインがピッタリとわかる衣装ばかりである
 ロリ特有の、ぺったんこのようでいて少々腹が出ている幼児体型
 素晴らしい
22小ネタ:2009/10/08(木) 14:07:15.67 ID:YSzKsikm0
 素晴らしい
 素晴らしいではないか
 この体型は、ロリにだけ許される体型である
 ロリを過ぎてこの体型だったら、ただの中年太りだ
 ロリだけに許された、この愛らしい体系を見放題
 なんと言う天国だろうか
 契約者がなにやらため息をついたが気にしない…ため息をつくと幸せが逃げるらしいから、それは多少心配だが
 楽しそうに話しているロリたち
 混じっているババア?
 そんなもんはアウトオブ眼中だ
 ロリ!
 俺はロリしか見ていないからな!
 表情を滑るロリたち
 時折、ぺちょんと転んで涙目の様子や、尻を痛そうにさすっている様子がまた可愛らしい
 可愛らしいぞ!!
 契約者がスケート教室をはじめて良かった
 それを、心のそこから感謝する!!

「………全く」

 赤い靴の契約者は、おのれの契約している都市伝説のやや変胎じみた視線にため息をつき
 ……まぁ、被害が自分だけじゃなくて分散しているからいいや
 そう考えて、一応、放置してやる事にしたのだった


終わってしまえよ
23以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 14:08:23.59 ID:YSzKsikm0
>>17
と、言う訳で書いてみたよ!
大して変態じゃなかったら申し訳ないんだぜ
24以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 14:10:03.27 ID:qNM8ETwi0
おつ!
ここまで徹底してると逆に潔く感じられるのはなぜだwww
25以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 14:24:44.16 ID:YSzKsikm0
>>24
どんな変態でも突き抜ければ神である、って身内が言ってた!
26以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 14:34:59.82 ID:rw7Ro8m40
台風のお陰で休校になったぜただいまー
27以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 14:39:21.31 ID:YSzKsikm0
寒い→お茶飲んで温まる→茶のせいで尿意を催す→すっきりしてくる→寒い→お茶飲んで(ry
の、エンドレス状態
まだ台風完全にきてないのに風すげぇし寒い

>>26
おかえりー
28以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 14:39:45.18 ID:qNM8ETwi0
おかえりー
今朝はあまりに雨風がひどくて自主休講したw
29以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 14:56:06.24 ID:iwdCuKKCO
>>27
おまるを使えば
30以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 14:56:08.01 ID:YSzKsikm0
31以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 14:57:54.67 ID:YSzKsikm0
>>29
おまるなんざ家にねぇよwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
32以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 15:18:31.33 ID:YSzKsikm0
33以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 15:41:29.05 ID:YSzKsikm0
34以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 15:43:52.01 ID:qNM8ETwi0
35以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 15:51:00.52 ID:rw7Ro8m40
36以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 16:06:46.36 ID:YSzKsikm0
37以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 16:21:50.80 ID:rw7Ro8m40
38以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 16:41:31.38 ID:YSzKsikm0
夕食準備前ほ
39以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 16:47:13.24 ID:qNM8ETwi0
小ネタで終わらせるつもりが、気が付けば普通に一話分の量になってた件/(^o^)\
どうしてこうなった・・
40以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 16:55:47.87 ID:rw7Ro8m40
>>39
大丈夫、それはよくある事だwww
41以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 17:27:18.40 ID:qNM8ETwi0
>>40
ですよねーwww
しかし・・未だ書き終わらないという・・orz
夕飯までに投下できたら幸せだな・・
42以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 17:49:47.28 ID:qNM8ETwi0
43以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 17:56:14.78 ID:pI9Pojdf0
赤い靴ネタ早くて吹いたwww
乙です!
>>39
あるある。
まさかチャラ男の受難があんなに長くなろうとは……
44以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 18:17:02.39 ID:flcqtBYrO
45以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 18:23:41.15 ID:rw7Ro8m40
46ドクターとバイト青年@出会い編:2009/10/08(木) 18:38:51.69 ID:iz0poVtg0
豊かな実りを迎えた麦畑が広がる郊外の農地
月明かり星明りだけが頼りの真夜中に、まるで真昼のような明るさの場所があった
空に浮かぶのは典型的な未確認飛行物体といった風体の円盤で、周囲の明るさはその円盤から照射されているライトのせいだった
「さて、と」
物干し竿のような長い棒を担いだ青年が、周囲をぐるりと見回して呟いた
「お前ら、言葉は何が通じる? 英語か、日本語か、ドイツ語か、フランス語か」
青年を取り囲むようにいたのは、アンバランスな大きさの頭部と目をした灰銀色の人型生物
リトルグレイと呼ばれるタイプの宇宙人の群れは何かを話し合うかのように音を発し合うと
「わざわざ待ち伏せてまで我々に用でもあるのかね?」
リーダーと思われる大きな個体が、流暢な英語で青年に問い掛ける
「半月ほど前に、南の牧場にいた牛の中身抜いたのは手前らか」
「ふむ」
リーダーはよくわからない仕草をする――人間であれば顎に手を当てているのだろうか
「何か問題でも?」
「牛の数頭ぐらいなら獣とか病気だと思って諦めてやる。だが……牛の様子を見に行った牧場の娘はどうした」
「ああ、 使 っ た 」
拾った小銭で買い食いでもしたかのような、そんな軽い言葉は
青年から「何に」と問い返す冷静さを消し飛ばした
手にした棒の先端をリトルグレイの一体に狙いを定めると、その胴体に鋭い突きが叩き込まれる
「≠☆○@*!」
よくわからない声を上げたリトルグレイは、その突きの一撃で吹っ飛ぶ――事はなく、その背後の空間に押し込まれるようにして消滅した
47ドクターとバイト青年@出会い編:2009/10/08(木) 18:40:25.86 ID:iz0poVtg0
攻撃を受けたリトルグレイは状況が全く把握できなかった
胴体に衝撃を受けたかと思うと周囲の風景が一変したのだ
それまでは真夜中の麦畑にいたはずだというのに、そこは四方を分厚いコンクリートに囲まれた異臭の漂う広い部屋だったのだ
そして、そこが何処かと考える暇もなくリトルグレイは水音を立てていた
目や口、鼻に入った液体が、粘膜を焼くように刺激する
周囲は掴めば沈んでしまうようなものしかなく、必死に水面から顔を出そうと足掻くが
辺りを囲む黒い影が、手にした棒を眼前に突きつけられたかと思うと
ごつり、と棒の先端が浮かびかけた頭に押し当てられ、圧倒的な力を込められて沈められてしまう
そして、ほんの一瞬だけ水面から顔を出した時に、既に何人もの仲間が同じように棒で水中に沈められている様が見えた
何度も、何度も、何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も
それが死体となり、浮かび上がって来る事がなくなるまで
藁をも掴む思いで縋りついていた死体達と同じようになるまで
プールの周囲を囲む影達は、ホルマリンのプールに浮いてくる死体を沈めるのが仕事なのだから
そこに沈められているのは死体でなければいけないのだから
48ドクターとバイト青年@出会い編:2009/10/08(木) 18:41:41.43 ID:iz0poVtg0
「待て、私を殺せばお前の探している人間の手掛かりh」
リーダーが言葉を告げ終わるよりも早く、青年の手にした棒は最後の一人となったリトルグレイをホルマリンのプールに突き沈める
空に浮かぶ円盤は敗北を察してか、何処かへ消えた仲間達を見捨てるように空高くへ離脱しようとした、が
どこからともなく鳴り響くエンジン音
見れば暗闇の中、煌々と輝くヘッドライトが二つ
畑の中のあぜ道を暴走としか言い様のない速度で突っ込んでくるロールス・ロイスの姿
ロールス・ロイスはあぜ道から跳ねるように麦畑に飛び込み、麦を蹂躙しながらUターンをしたかと思うと
とんでもない速度で土手へと乗り上げ――空を舞った
「……はぁ!?」
青年が間の抜けた声を上げてその姿を目で追うと、放物線を描いて舞い上がったロールス・ロイスはそのまま円盤の側面にめり込んだ
車体がひしゃげる直前、運転席のドアが蹴り開けられたかと思うと、そこからはスーツと帽子でぴしりと身なりを整えた老運転手が飛び出し
次の瞬間にロールス・ロイスにワイヤーが掛けられ何処かへ消えたかと思うと、円盤の真上からもう一台のロールス・ロイスが降ってきて――結果としてそれが止めの一撃となった
空中で爆発四散する円盤を背に、麦畑のあぜ道に着地する老運転手
その背後にまたもう一台、新品のロールス・ロイスが落下してくる
「……何者だアンタ」
「それはこちらの台詞だな、青年。あの宇宙人どもには我々が用事があったのだが」
老運転手の背後、麦畑に墜落して燃えさかる円盤の炎を背に、白衣と銀髪を靡かせて立つ女性の姿
「アンタらも連中の仲間か? だったら」
舞い上がる火の粉を掻い潜り、白衣の女目掛けて駆け出した
「死ねよ」
渾身の一撃を叩き込もうとした、その瞬間
白衣の女がふらりとあぜ道から降りると――いつの間にか乗り込んだのか運転手を搭載したロールス・ロイスが砲弾のように飛び出した
青年の持つ都市伝説『死体洗いのアルバイト』の発動条件は、長い棒で対象を『押し込む』事
契約による身体強化と鍛錬により、熊程度なら平気で突き倒す腕を持っている青年だったが、正面からフルスロットルで突っ込んでくる車に対抗できるはずもなく
「ぶげはぁっ!?」
渾身の一撃であるが故に緊急回避をする事もできず、青年はロールス・ロイスに撥ね飛ばされ錐揉みしながら宙を舞う結果となった
49ドクターとバイト青年@出会い編:2009/10/08(木) 18:43:27.46 ID:iz0poVtg0
それから三日後
包帯とギプスで身体のあちこちを覆われた青年は、病院のベッドの上にいた
「都市伝説の契約者とは凄まじいものだな、アレに撥ねられて三日で意識が戻るとは。普通は死んでるぞ」
「五月蝿ぇ、殺すつもりで撥ねやがって」
窓から病院の駐車場に停まっているロールス・ロイスを見下ろしながら、感心したように頷くドクターと名乗った白衣の女
殺気の篭った目で睨んでくる青年に意地の悪い笑顔を向ける
「先にこちらの話も聞かずに死ねと言い放ったのは何処の誰かね?」
「ぐっ……そもそも言い方や登場の仕方が紛らわしいんだよ。どう見ても悪役だろアレは」
話によるとドクターは、あの宇宙人どもを殲滅するための事前調査のためにあの地を訪れていたらしい
場合によっては友好的な接触をして騙し討ちなども考えていたらしいが、青年が戦っている姿を確認してこれ幸いと便乗したとの事だ
「それで、いいように使われた間抜けに何の用だ。口封じに止めでも刺しに来たか?」
「それならあの晩、撥ね飛ばした後にバックで轢いて、止めに宙返りからの背面ボディプレスを決めようとしてた運転手を止めてまで君を病院に運んだりはしないさ」
「そこまでやろうとしてやがったのか、あのジジイ」
「ところで、だ。我が所属組織『第三帝国』は派手かつ大味な戦闘能力を持つ者ばかりでね。あの運転手でも相当大人しい戦闘能力なのだが、それでもこれから向かう土地での活動にはあまり向いてはいないのだよ」
あれでか、と辟易しながら青年は問い返す
「これから向かう土地?」
「日本だよ。あの国には戦闘航空機や戦闘車両を持ち込むのも難しいし、屋内や路地での戦闘となれば尚更だ。君のような契約者がいると非常に助かるのだが、雇われるつもりはないかね?」
「……俺は」
迷いを見せる青年に、ドクターは淡々と告げる
「君が探していた女性だが」
青年が、明らかに動揺したように身体を震わせる
「回収した円盤の残骸から、女性の身体だった『モノ』が発見されている……確認するかね?」
「いや、いい」
大きな溜息を一つ吐き
「あんた達に付き合ってた方が彼女の事も忘れられそうだ。付き合うよ」
50ドクターとバイト青年@出会い編:2009/10/08(木) 18:44:51.16 ID:iz0poVtg0
「それはいかんな」
「あ?」
「あれだけの殺意を以って仇を殲滅できるほどだ、大事な人だったのだろう? ならば忘れず永遠に愛し続けたまえ。その上で新たな愛を捧げる相手を見つけ、幸せに生きる事が君の義務だろう」
「矛盾してないかそれ。あの子の事を忘れずに愛してるのに、次の愛する人をとか」
「愛は、愛しただけ無尽蔵に溢れ出すものだろう。例え身体が一つでも、心は無限大だからな」
満面の笑顔で、これっぽっちの疑心も無く言い放つドクターに、青年は苦笑で返す
「努力してみるよ。あんた達の手伝いをするのも、あの子を愛し続ける事も」



というわけでバイトくんの能力が書きたかった、ドクターとの出会い編
運転手の方が目立ってるように見えるのは気のせいという事で
51以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 18:46:40.92 ID:B+N4+K7s0
運転手って身体能力は確か自前だよな…
52以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 18:49:45.16 ID:qNM8ETwi0
乙!
ロールスロイスが宙を舞うのが地味な部類に入るのか・・恐るべし第三帝国・・
53以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 18:58:33.47 ID:iz0poVtg0
>>51
運転手「英国紳士の嗜みでございます」
>>52
総統「黒い悪魔のドッグファイトとかスツーカの悪魔の急降下爆撃とか砂漠の狐率いる機甲師団とかも派手だが
    超科学兵器とかサイボーグ兵士とか吸血兵士とか悪役イメージが先行してるうちにどんどん派手になってな」
54以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 19:16:33.86 ID:qNM8ETwi0
夕飯食べてくるほ
55以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 19:31:03.67 ID:APP3swOG0
第三帝国乙っしたー!
バイト君……ほろり

そして、どんだけ派手な人多いんだよ第三帝国wwwwwwwwwwwwww
56以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 19:36:53.60 ID:pI9Pojdf0
乙!
運転手すげえええええ!!
あ、バイト君もすごい、よ?
57小ネタ:2009/10/08(木) 19:41:02.06 ID:APP3swOG0
 これは、ほんの少しだけ前の話

 …「首塚」と呼ばれる組織が出来上がった、その直後の話


「…おいおいおい。洒落になんねぇな」

 しゅるり
 髪を伸ばして高い所まで移動し、彼はそう呟いた
 ……全滅
 彼以外の黒服及び契約者たちが、軒並み始末されてしまった
 自分が担当している契約者たちを連れてこなくて良かった
 正直、ほっとしている

「……んで、俺も殺す、ってかい?」

 じゃきりっ
 頭に突きつけられる拳銃
 銃を突きつけている男を操っている少女に、黒服はそう声をかけた
 にぃ、と少女は笑ってくる

「と〜ぉぜぇん。だって、あんたもあたしの契約した都市伝説が何なのか、知っちゃったでしょぉ?」
「うん、わかっちまったよ、畜生め」

 まったく…可愛らしい少女相手と気を抜いていたのが悪かったか
58以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 19:43:00.38 ID:awwmVEJW0
支援
59小ネタ:2009/10/08(木) 19:43:38.79 ID:APP3swOG0
 「組織」においても、高い戦闘力を持っていた少女
 彼女を引きつれ、「組織」と敵対する事になった「首塚」平将門と戦う…
 …はず、だったのだ
 しかし、結果的に
 「首塚」の元に向かう前に、この惨状である

「「組織」を裏切るのか?」
「うん。だって、将門様の方が、ちゃ〜んとあたしを見てくれるもの!」

 嬉しそうに、楽しそうに、少女は笑う
 ……そして、ぎ、と、黒服を睨み付けたきた

「…将門様はね!!あんたたち「組織」みたく!構成員を使い捨ての駒にしたりなんかしないのよ!」
「まぁ、最近の「組織」のやり方ひでぇよなぁ。めっちゃくちゃ下克上したい」

 うんうん、少女の言葉に納得してやる
 まぁ、言いたい事はわかるのだが

「だからって、こりゃあないだろうよ」
「だぁって、こうすれば、将門様は喜んでくれるわよ?」

 …少女は、「組織」を裏切っていた
 一体、いつ、声をかけられていたのか
60小ネタ:2009/10/08(木) 19:46:32.79 ID:APP3swOG0
 彼女は「首塚」に所属してしまっていたのだ

「…「組織」の狗は、もうこりごりよ」

 くすり、少女は笑って…すぅ、と両手を広げる

「私は、女王。都市伝説「コスタリカ帝国」の女王よ。狗なんて御免」
「将門の下なら、いいってのかよ」

 …支離滅裂だ
 まぁ、それだけ、少女が「組織」を嫌っていたと思えば、納得か
 …ぐ、と銃が頭に押し付けられる
 逃げられそうにない

「…能力を知った相手に、問答無用で刺客を送りつけて殺しちまう、か。
 そりゃあ、「組織」でもトップシークレットギリギリ扱いだろうよ」
「納得してくれた?それじゃあ……………ばいばい」

 最後に、それはもう、可愛らしい満面の笑みの少女を見て
 ……せめて、尻を撫でるくらいはしても良かったかな
 そう考えながら…黒服は、背後に現れた男に、頭を銃で撃ちぬかれ………絶命した
61小ネタ:2009/10/08(木) 19:49:51.19 ID:APP3swOG0
 ーーーーーそうだ
 確かに、絶命したはずなのである
 しかし

『か〜〜〜〜〜〜っらからからからからからから!!大丈夫であるかあ?友人』
「大丈夫じゃねぇ。一回死んだ」

 …死体以外、他に誰もいない、その場で
 黒服は、頭から血を流しながら、しかし、生きていた
 …その傷すらも、再生していっている

「とりあえず、ローゼンクロイツの旦那と代わってくれや。俺にいつ賢者の石を仕込みやがったのか、一晩じっくり話し合いたい」
『からからからから!!ローちゃんは昨日から研究室に篭りっきりであるよ。あれは一ヶ月は出てこないフラグ!』

 あのおっさん、覚えていろ
 今度会った時、エロいねーちゃんが一杯の店の代金払わせるぞコラ
 しゅるり、髪を伸ばしつつ、黒服はため息をついた

「ま、死なずにすんだからいいけどよ」
『オーケーオーケー、結果オーライであるよ。死んだらもうエロ妄想もできないのだから、生きていられれば良しとするである
 ………で、友人よ、どうするであるか?』
「どうするもこうするも。裏切り者が出て作戦失敗って上に報告するだけだよ」

 あぁ、面倒くさい
 しかし、ここで死んだ事にして行方をくらます気にもなれない
62以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 19:52:46.28 ID:pI9Pojdf0
しえん
63小ネタ:2009/10/08(木) 19:53:42.84 ID:APP3swOG0
 …まだ、「組織」でやる事がある
 だから、まだ行方不明にはなれない

『そうであるか?まぁ、気をつけるであるよ。友人に投与されていた賢者の石は一回使いきりぃ!オンリーワンしか使えないものなのだよ。
 もう一度死んだら今度こそ終わりである』
「わかってる…………とりあえず、旦那にゃあ、今度俺と会ってくれるよう話つけといてくれ……あぁ」

 携帯を切り、はぁ、とため息をつく
 …「コスタリカ帝国」が裏切った
 その報告だけでも気が重いが
 作戦失敗となると、どれだけ咆哮する時気が重いか
 全く、もう少し考えてくれればいいものを

「…あ〜、そう言えば、俺生き返っちまったけど…どうなるのかねぇ」

 能力を知った相手を、問答無用で殺す力
 …一応、復活した自分の元に刺客がこない事を見ると、大丈夫なのか
 いや、それとも、自分が復活した事を知られてないから、こないだけか?

 …どちらにせよ、「首塚」には今後、関わりをもたない方が良さそうだ
 「コスタリカ帝国」にだけは自分の生存を知られたくない

 そんな事を考えながら、憂鬱を感じつつ、彼は「組織」へと、作戦失敗の方句を入れる事にしたのだった

fin
64以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 19:55:07.74 ID:APP3swOG0
黒服Hが「首塚」と関わりたがらない理由を書こうとしたらなぜかこうなった
全ては台風が悪いんだ、多分
65以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 19:59:19.31 ID:awwmVEJW0
新キャラwwww
66以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 20:09:04.26 ID:APP3swOG0
>>65
今後の登場予定はないと断言する
67以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 20:09:35.11 ID:iz0poVtg0
乙でしたー
三面鏡の少女がうっかり漏らさないように言い含めておかないと

「漏らさないよう……うむ」
「意味が違うからー!?」
68以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 20:11:32.97 ID:APP3swOG0
>>67
確かに、お漏らししないよう要注意だな


黒服H「いや、「コスタリカ帝国」については他人にはほぼ話してないけどな。死んでもいいやってやつにしか教えない。
     嫌な上司とか嫌な上司とか嫌な上司とかにしか教えてないぜ?」
69以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 20:16:58.07 ID:iz0poVtg0
>>68
いやほら、首塚の宴会に行って担当者がH氏と口を滑らせたらまずいかなと
向こうに生存が伝わるとよろしくなさそうなので

「口を滑らs」
「わーわーわーわー!」
「いやまだ何も言ってないんだが。何を想像したのかなー?」
「何も想像してなーい! してないったらー!」
70以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 20:18:38.54 ID:APP3swOG0
>>69
おぉ、確かにw
髪が伸びるエロイ変態の黒服がいると知れたら一発バレだwwwwwwwww

そして三面鏡の少女、ナイス自爆wwwwwwwwwww

黒服H「安心してくれ。この会話は全て録音しているから、あとでじっくり聞いて楽しむ」
三面鏡の少女「今すぐ消してーーーーっ!?」
71以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 20:19:56.17 ID:awwmVEJW0
>>66

えー・・・
72以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 20:22:21.78 ID:APP3swOG0
に、しても便秘が治ったと思ったら即下痢になるとは
男性キャラを辱めるネタばかり構想しまくったから呪われたか?

>>71
使えそうだったらご自由に使ってくれなんだぜ
一応設定だけはあるから、使うなら設定放流する
73以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 20:24:31.25 ID:awwmVEJW0
>>72
首塚との接点あんまりないから使えるかどうかw

放流!放流!
74以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 20:28:41.82 ID:APP3swOG0
>>73
いえっさーなんだぜ


・「コスタリカ帝国」の契約者

 17,8歳ほどの少女…だが、童顔で貧乳で低身長なので、もっと年下に見える。
 強気でわりと自分勝手でちょっといっちゃってる系の性格っぽい
 「組織」の狗やってるけど何かうざいなー、やめたいなーって思ってたら将門と出合った
 「組織」の狗よりこっちの方がよさそうじゃね?とさらっと「組織」を裏切って「首塚」所属に変更
 現在は学校町の隣町辺りで、戦闘力を持たない「組織」から逃れた契約者や都市伝説を保護している建物にて、常に警備についている

・都市伝説「コスタリカ帝国」

 厳密には都市伝説ってよりコピペネタなんだが気にしない方向で
 わずかな生き残りのみが知っている、コスタリカ共和国の真の姿…と、言うネタコピペ
 能力を知った者に問答無用で刺客が送られ、殺してしまうと言う力を持っている
 一回殺されて上げない限り、刺客は何度でも送られてくるため非常にうざい
 なお、本人がコントロールできないから一番困る
75以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 20:31:59.55 ID:awwmVEJW0
まさか、カレーおじさんのところ・・・?
76以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 20:38:37.05 ID:APP3swOG0
>>75
その通りでございます
77以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 20:40:37.53 ID:R3RRz6kW0
魔法使いになりました。
78以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 20:41:27.48 ID:O+KPElRzO
おまえらいいから勉強しろ
79以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 20:41:41.28 ID:awwmVEJW0
なるほど、これは今まで会わないわけだ。


やべぇ書き溜めしようと思ってたのにまったく進んでない
80以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 20:46:05.97 ID:1BE3XVfc0
うわっ恥ずかしい事してるんだなw
81以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 20:50:56.30 ID:APP3swOG0
>>77
あと10年で妖精さん
さらにあと10年で仙人になるんだっけ?
82以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 20:55:47.06 ID:awwmVEJW0
・・・・・・仙人だと。
83以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 21:05:06.59 ID:APP3swOG0
30年で魔法使い
40年で妖精さん
50年で仙人


…と、どっかで見たような見なかったような
84以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 21:08:10.34 ID:awwmVEJW0
じゃあ、B-No.006は・・・おっと、なんか風がうるさいな窓を確認しておかねば
85以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 21:18:18.58 ID:APP3swOG0
>>84
骨は拾うぜ…!
86以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 21:30:50.63 ID:APP3swOG0
他の書き手様がいらっしゃるまでほ
87以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 21:33:58.74 ID:awwmVEJW0
本当になんとなく窓から外見たら赤い光が二つあって、ギャアッ!?とビビった。
車のテールランプだったけどね。『火竜そば』の目って赤いのかな・・・


どうでもいい話。
ポロリ(ryはAAできたけど都市伝説のアスキーアートって少ないよね。
そもそもアスキーアートなんて一部の板しか使わんが。


書き溜めしてたら姫さんの学校での猫かぶり口調が難しすぎた。
無理やり書いてるけど、ちょっと変になりそうだ・・・
88以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 21:36:25.09 ID:APP3swOG0
>>87
それは確かにビビるwwwww

アスキーアート作るには、それなりの技術がいるからなぁ
コピペ改変だけでも結構大変なもんだ

wktkして正座で待機してる
89以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 21:41:48.88 ID:VTLVabuS0
ポロリ(ryのAAってどんなの?
90以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 21:42:02.76 ID:awwmVEJW0
こういう偶然は怖いよほんと・・・

何故か俺のテキストファイルには都市伝説っぽいAAが保存されてるけどな。
どこで拾ったのかすらもはや覚えていない・・・いや、なんとなくは覚えてるけど。


今回は本編だからながーくなりそう。
11月までに仕上がればいいが・・・
91以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 21:44:54.21 ID:flcqtBYrO
驚くほどひとがいない
92以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 21:45:41.75 ID:APP3swOG0
>>89
           ,、_________
         //<.,,_,,.>-t
        //    ・・ツ^|‐-、   
    ==fニニニニP===━_/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄__l~|
   {]ニ{ヽi!~i!~i!~l~〕~(_))~( ̄l~ ̄l ̄ ̄=l|          
   ~`' ̄ ̄~~ ∩(_))~ ふ∩-‐ソフー--=ll 
        //     | | 〈i!i!/    
        // Λ_Λ | |   ~
       | |( ´Д` // <こう言うのだよ
        \      |  っべ、別に急いでwikiからコピペしてきた訳じゃないんだからねっ!!
          |   /
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     __  |   | __
     \   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   \
     ||\          \
     ||\|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
     ||  || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
93以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 21:47:43.64 ID:APP3swOG0
盛大にズレた気がするが気にしない事にした
94以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 21:48:03.60 ID:qNM8ETwi0
人がいないと聞いて

長々投下するよー!
95以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 21:49:10.54 ID:APP3swOG0
支援体制に入るんだぜ!だぜ!!
96騎士と姫君 【夢かうつつか】:2009/10/08(木) 21:50:25.67 ID:qNM8ETwi0

 唐突に、彼女は浅い眠りから目を覚ました。
 いや、覚ましたというよりは目覚める事が出来た、と言うべきかもしれない。
 何せついさっきまで、石の十字架が立ち並ぶ洋風の墓所の真ん中で、ざんばら髪の若武者の生首に宴会の招きを受けるという、何ともカオスな夢を見ていたのだから。
 それがまた凄まじくリアルで、例えば墓場の湿った土の匂いだとか、肌を撫でる冷たい冷気の感触だとか、とにかくすべてが夢とは思えないほど現実味に溢れていたのだからたまらない。
 最後は高笑いする生首が迫ってきたところで必死に目を開こうと努力した結果、こうして現実に戻ってくる事ができたのだった。

 目覚めた時には勢いよく跳ねていた心臓や荒かった呼吸もだいぶ落ち着き、ようやくほっと安堵の息をついた。
 ふと耳を澄ませてみても、聞こえるのは虫の声とこの家の住人の微かな寝息のみで、もうあの高笑いが聞こえてくることは無かった。
 うなされてでもいたのか、気づけば額や背中にじっとりと寝汗をかいている。
 しかし、彼女の数少ない着替えはまだハンガーに干されているはずで、かと言ってわざわざあの少年のは……父親を起こすのも申し訳ない。
 とにかく今は何時なのか確かめようと、枕元に置いてある携帯へと手を伸ばした。

 ――いや、伸ばそうと、した。

 しかし、腕は彼女の意思に反し、一寸たりとも動こうとはしない。
 え、と慌てて起き上がろうともしてみるが、やはり身体は彼女の思うままにはならない。
 それどころか、全身――特に胸の上に、ずしりとさらなる圧迫感を覚えていた。

 これは、まさか。

 身じろごうとあがけばあがく程に圧迫感はますますに強まり、まるで自分だけにかかる重力が倍増したのではないかという、この懐かしい感覚。

 ――金縛りだ。

 騎士と契約する以前は幾度となく体験していたこの現象、最近はぱったりと失せていたのだが……唯一動かせる眼球で辺りを見回せば、それはいた。
 胸の上、一際圧迫感を感じる箇所にぼんやりと浮かぶ白い影。
 これがこの金縛りの原因なのかと、じっと影をにらみつけた。
97騎士と姫君 【夢かうつつか】:2009/10/08(木) 21:52:30.98 ID:qNM8ETwi0

 よく金縛りは霊がそばにいる影響だとかいう噂を耳にしたりするが、実際には身体が目覚めていないだけなのだという。
 じゃあその時に見るモノは何なのかと言えば、すべてただの「錯覚」なのだ。
 しかしその間は感覚が鋭敏になっているのも確かであり、それは時として本物を捉える事も少なくない。

 影は小柄なもので、子供ぐらいだろうか。
 どうやら胸の上に座ってこちらを覗き込んでいる体勢のようで、頭を起こせないこの体勢でも容易に顔の部分を見ることができる。
 そしてにんまりと口元を歪める様子だけが、なぜかはっきりと見て取れたのだ。

 ――さて、どうしたものか。
 普通であればパニックに陥っていてもおかしくないような状況で、彼女はひどく冷静だった。
 何せ一時期は常連様だったのだから、と言えばそれまでだが、それでも初めの頃はひどく怖がっていた。
 しかし何度も経験を重ねる内に次第に恐怖は薄れ、反対に「あ、またか」という感覚になってしまったのも確かである。
 そしてそれを何度も繰り返した結果、この手の事に関しては彼女は経験豊富になっていた。
 これまでの経験上、この手のタイプは長期化する事が多い。
 運がよければ三十分程で済んでしまう事もあるが、相手の気が済まなければこの状態が数時間に及ぶ事も珍しくはない。
 普段であればぼんやりと付き合っている間にいつの間にか自分が眠りについて終わるのだが、この日は少々勝手が違っていた。
 先程までの思わぬ悪夢から目覚めさせてくれたのは感謝してもいい。
 だが先日の逃避行の疲れが未だ身体に残っている現状で、たとえ数分たりとも再び寝なおすのを妨害されるのは彼女としても気に入らなかった。
 夜とは休む為の時間であり、それは彼女にとって至福の時間なのだ。
 それを邪魔しようというのならば、例え幽霊だろうが容赦はしない。
 少しずつくすぶり始めた怒りを糧に、彼女はきっと影をにらみつけた。

 早く私を解放しなさい。
 強い念を込めて、影の顔――目と思われる箇所を凝視する。
 私は相手をする気はないのだから、もう帰りなさい。
 それを感じ取ったのか、初めて影がゆらりと傾いだ。
 ここが正念場だと、彼女はさらに力を込めて影を見つめる。
 あなたは遊びたいのかもしれないけれど、今私たちは休む時間なのだ。
 だからもうよそへ行ってくれと、念を送り続ける。
98以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 21:52:52.94 ID:APP3swOG0
姫君支援!
結局、家どうなったんだろうwwwwww
一応、「怪奇同盟」によって修復はなされているはずだが…
99騎士と姫君 【夢かうつつか】:2009/10/08(木) 21:54:39.87 ID:qNM8ETwi0

 すると再び影がゆらめいたかと思うと、顔と思われる部分が彼女の視界から遠のいた。
 視界の届く場所までその影を追えば、目の前には再び暗闇が広がっていた。
 身体は未だ重く動かないものの圧迫感はいくらか和らぎ、代わりにあの影は忽然と消え失せていた。

 どうやら運が良かったのか、今回は物分りがいい相手だったらしい。
 これでようやく眠れると、深く息をついた。




















『 やあ 』

 次の瞬間、去ったはずの白い顔がぬうっと眼前に現れた。
100騎士と姫君 【夢かうつつか】:2009/10/08(木) 21:56:45.36 ID:qNM8ETwi0
【作者も家に関しては全然考えてなかったww 修復ってどれぐらいかかるんだろう?】

『 もう終わったと思ったんでしょ? そうはいかないんだなあ 』

 逆さまにこちらを覗きこむ白い白い子供の笑み、そしてくすくすと耳元でささやく笑い声。

『 帰ってくれ、って言われてもね。あいにく僕はまだ言いつけを済ませていないから帰るわけにはいかないんだよ。いや、このままあっさり帰っちゃうなんてごめんだね。 』

 にんまりと浮かべた笑みは、暗闇の中だというのになんともくっきりと鮮やかに彼女の瞳に写り込んだ。
 今まで数え切れないほど金縛りにかかり、同時に様々なモノを見てきたが、こんな風に向こうから話しかけてくるというのは生まれて初めての事だった。
 そんなこちらの戸惑いを知ってか、笑い声はさらに高まり重なり合う。

『 ふふふ、得体の知れないものって怖いでしょ? 次に何が起こるかわからないと不安で不安でたまらないでしょ? 』

 子供は何とも楽しげに、それでいてさらに彼女の恐怖を煽るように語りかけてくる。
 もう、眠いだの何だの言ってられなかった。
 まさかの不意打ち、依然として動かせない身体、そしてニヤニヤと笑う子供の顔と笑い声。
 ここまでされて、恐怖を感じずにいられないわけがない。

『 ふふふふふふ、そうでしょそうでしょ? すごく怖いでしょ? 逃げ出したいでしょ? 』

 ここが山だとばかり、いよいよ畳み掛けるように子供は迫ってくる。

『 ふふふふふふふふふ、僕はね、そんな風に驚いて慌てるさまを見るのが大好きなん――うわっ?! 』

 刹那、明かりを消したかのように白い顔が突如として消え失せた。
 同時に身体の強張りが一気に解かれ、彼女は布団の上にべたりと突っ伏した。
101以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 21:57:24.26 ID:APP3swOG0
お家は、秋祭り三日目の朝には何事もなかったかのように修復されていたはず
…ただし、家の中のものはどうなっていたのか知らん支援
102騎士と姫君 【夢かうつつか】:2009/10/08(木) 21:59:28.64 ID:qNM8ETwi0
【とりあえず現在はコアラパパのお言葉に甘えて引き続き泊まらせてもらってる設定。支援とお答えありがとん!】

「は、離してよ、痛いってば! ちょっとからかってみただけだよ!」

 暗闇の中、まだ聞こえてくるのは先程の子供……いや、どこか聞き覚えのある声。
 それももごもごというものに変わり、静寂とまではいかないものの、いくらかの静けさが戻ってくる。
 予想外に響くその声に一瞬そう遠くない場所で眠る少年らを起こしてしまったのではないかと耳を済ませてみるが、幸いにもその気配は感じられない。
 重い身体を引きずり、携帯を手に取る。
 開けば時刻はすでに二時を回っており、ため息と共に携帯の画面をくるりと声の方へと向けた。
 その明かりに浮かびあががったのは、黄色い帽子の人形を振り回す少年の動きと口とを押さえ込む自らのパートナーの姿であった。

「……ホロウさん、とりあえず外へ行きましょう」

 聞きたいことは山ほどあったが、ここではまたいつ眠っている少年たちを起こしてしまうともわからない。その言葉に騎士は即座に動き出した。
 そうして少年を抱えて玄関へと向かう背中を見送り、彼女は再び深々と重いため息をついた。
103以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 22:00:27.26 ID:APP3swOG0
了解&どういたしましてなんだぜ支援
104騎士と姫君 【夢かうつつか】:2009/10/08(木) 22:01:40.05 ID:qNM8ETwi0

 それから彼女がお世話になっている家がある場所から少し離れた公園に、三人の姿はあった。

「つまり……私たちを送る為にここまで着いて来た、と」

 そう問いかければ、正座させられた状態で少年は力なく頷いた。

 あれから少年に問いただす気力も無いほど疲れていた彼女に代わり、かなりお怒り気味の騎士によって少年はこってりと絞られていた。
 少年曰く、あの館には代々訪れた客を送らせる為に亡霊をつける習慣があり、それに少年は任命されたというのだ。
 そしてここ数日姿を表す機会をうかがっていたのだが、今日の夜になって彼女が急にうなされだしたのを見て、心配になって起こそうとしたらしい。
 だがこの瞬間、もう一つのアイディアが少年の脳裏にひらめいた。
 この少年、何よりも人を驚かせるのが大好きでたまらない性分である。
 ならば起こすついでにちょっと驚かせがてら彼女に自分の存在を明らかにしようと思い立ち、それを実行に移したのだという。
 しかしあまり調子に乗りすぎた為か、最後には怯える彼女の気配を察知した騎士によって取り押さえられてしまったのだという。
 「初めにあんまり驚かせる事ができなくてかっとなった、今は後悔している」という少年の言葉で供述の最後は締めくくられた。

「……それで、あなたは今後どうするんです?」

 悪戯の件はこの際騎士に任せればいいとして、次に気になる件はそれだった。

「だから言ったでしょ。僕、まだゴーストホストの言いつけを済ませてないから帰れないって」

 むくれた様子で人形を抱え、少年はうつむいている。

「でも、こうして私が帰ったのを見届けたじゃないですか」
「違うよ、だってあそこは本当の家じゃないでしょ?」

 その言葉にう、と彼女の言葉が詰まる。確かにあの家はここ数日お世話になっている少年の自宅であり、彼女の自宅ではない。
 彼の言い分では、「自宅に帰るまで送り届ける」というのが達成されるまで、言い付けをこなしたとは見なされないのだろう。
 そう考え込む彼女の様子に、少年は再びあのにんまりとした笑みを浮かべる。
105以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 22:02:25.33 ID:APP3swOG0
自宅まで、か、なるほどwwwww支援
106騎士と姫君 【夢かうつつか】:2009/10/08(木) 22:04:34.07 ID:qNM8ETwi0

「だから、それまで僕はここにいるつもりだよ。だって他ならぬゴーストホストの言いつけなんだからね」

 そう胸を張って言われてしまえば、彼女には他に言い返せる事が思いつかない。
 少年が尊敬するあの主人の言いつけならば、彼は梃子でも動かないだろうというのは明らかであった。
 例え騎士がどんなに脅したとしてもその意思を変えさせる事は、それこそ少年に人を驚かす事を止めさせるのと同じぐらい困難な事に思えた。

「……わかりました。それはそちらの事情ですし、もうその件に関して私は口を挟みません」

 途端に少年の顔がぱあっと明るくなるが、すかさず「ただし条件がある」とねじ込む。

「一つ、むやみやたらに人を驚かせようとしない。二つ、私の許可無く私やホロウさんのそばを離れない。それを守るなら、これ以上何も言いません」
「うんうん! わかった、約束するよ!」

 ……どこか軽い返事に聞こえるのは、きっと気のせいではあるまい。
 ならば、ともう一つ条件を付け加える事にする。

「もし、それを一つでも破ったなら……そうですね、その時はホロウさんのお説教一晩コースでどうでしょう」

 それを聞いた途端、少年の顔が目に見えて引きつった。
 思いつきの罰だったのだが、どうやら想像以上に効果は抜群だったようだ。

「お願いしてもいいですかね、ホロウさん?」

 少年の背後で仁王立ちする騎士にそう問いかければ、右の拳で自らの胸を叩いてみせる。
 どうやらまかせておけ、という事らしい。
 あれだけこってり絞ったというのに、未だ怒りは冷めやらぬようだ。

「と言う事ですけど、どうします?」
107以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 22:05:46.00 ID:APP3swOG0
>ホロウさんのお説教一晩コース
やばい凄く怖そうwwwww支援
108以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 22:06:07.86 ID:flcqtBYrO
しえ
109以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 22:06:38.76 ID:awwmVEJW0
南の墓守「三日目の朝には元通りですよ、家具から冷蔵庫の食べかけの料理まで」
東の墓守「元通りにする、という風に話を設定したから
       後は組織に住人の記憶をいじってもらえば完璧だ」
南の墓守「先生の能力は本当にすごいんですよ!使ってると死にますけど」
東の墓守「条件さえ守れば万能なんだ。条件はかなり厳しいが」
110騎士と姫君 【夢かうつつか】:2009/10/08(木) 22:07:59.68 ID:qNM8ETwi0
【そうか、という事はかなり早い段階で自宅に帰れるのか・・!?】

 にっこりと再び少年にそう問いかけてみるが、今にも泣き出しそうな顔でじっと見つめられるのみで、返事が無い。
 ……少しばかり良心が痛むが、こちらもここで折れるわけにはいかない。
 少年の前にかがみ込むと、こちらからもじっと視線を合わせる。

「それが嫌なら大人しく帰ってください。ホロウさんに力ずくで連れて帰ってもらってもいいんですよ?」
「う……うう……」

 最後の一押しに、少年は唸りながらもだんだんとうつむいていく。
 これで駄目なら、あとは本当に騎士に任せるしかあるまい。
 今回は自分が顔見知りだったから良かったものの、これがもし評判にでもなれば、いつ他の契約者達によって退治されてしまうともわからないのだ。
 しかしとうとう腹を決めたのか、少年がきっとこちらを見据えた。

「わ、わかった、守るよ! だからお願い、帰れなんて言わないで!」

 それはおそらく少年の心からの言葉だったのだろう、先程までのふてぶてしさは全く感じられない。
 そしてじっとこちらを見つめる瞳は真剣そのもので、思いもよらぬ反応に彼女は返事も忘れて、ただ驚いた様子で少年を見つめていた。

「僕、こんな風にゴーストホストに頼まれたのって生まれて初めてなんだ。だから帰るにしても、ちゃんとこの仕事をやり遂げてからにしたいんだ。それがもし何もしないで送り返されたなんて知られたら、僕、僕……」

 最後は声を震わせ、少年は唇をかみ締める。
 それを見つめ、彼女は最後の別れのワンシーンを思い出していた。
 少年の耳元で何かをささやく主人、そしてそれに驚き、本当に嬉しそうな笑顔を浮かべた少年。
 おそらくあの時に彼は主人からこの事を言い付かったに違いない。
 初めて尊敬する人からこの任務を頼まれた、一人前だと認められたのだと、少年の胸は喜びではち切れんばかりだったに違いない。
 しかし今それが果たせぬまま送り返されてしまえば、主人はそれを聞いて何と思うだろう。
 あの人柄であれば、にこやかに「残念だったね」と慰めてくれるのかもしれないが、もしかしたら内心はがっかりしているのかもしれない。
 せっかく期待を掛けてくれた人にそんな風に思われたくないという怖れ、それに怯え、少年は今や人形を抱きしめて肩を震わせていた。
 その姿を認めた瞬間、彼女は思わず手を伸ばして少年を抱きしめていた。
111以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 22:08:34.88 ID:APP3swOG0
>三日目の朝には元通りですよ、家具から冷蔵庫の食べかけの料理まで
何!?
では、はないちもんめの寝床は安泰だから黒服Dとチャラ男と一緒に生活する理由が…
………あ、黒服Dとチャラ男に2人きりで生活させたくない、と言う理由で無問題か
黒服Dも、この機会だからはないちもんめが心配で一緒の生活は反対せんし
112騎士と姫君 【夢かうつつか】:2009/10/08(木) 22:10:22.27 ID:qNM8ETwi0

「わかりました、わかりましたから、そんなに泣かないで下さい」

 幽霊である少年を生身の彼女が抱きしめる事はできないが、抱きしめようとする事はできる。
 左手は背中を、そして右手は少年の肩を抱くように添えてやる。
 そうして触れた箇所からは氷を押し当てられたかのような冷気が伝わってくるが、今の彼女にとってそれはささいな事でしかなかった。

「本当に? 僕、一緒にいていいの?」
「もちろんですよ。あの方の頼みなら、私も引き受けないわけにはいかないですからね」

 あの時、あの主人には様々な援助をしてもらったのに、結局ろくに恩を返せないままに自分達は帰ってきてしまった。
 それだけが彼女の心残りであった今、少年の言う頼みを引き受けるなどお安い御用だ。
 
「じゃ、じゃあ……」

 もう声が震えていないのを確認してそっと腕を解けば、そこには期待と不安の入り混じった表情で、少年がこちらを見つめている。
 こうなれば、もはや答えは一つしかない。

「ええ、これからしばらくの間、よろしくお願いしますね」

 そう答えた次の瞬間、満面の笑みを浮かべた少年が勢いよく彼女の胸に飛び込んだのだった。




「ああ、もちろんさっきの約束とはまた別の話ですからね」
「えええええええ!?」


<FIN>
113以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 22:13:00.26 ID:awwmVEJW0
お疲れ様ですー
 ど う し て こ ん な に 長 引 い た し

と言うわけで、≪夢の国≫編と秋祭りの後日談でした。
ネタ詰め込もうと欲張ったせいか、そうなのか……。
前回の最後にちらりとだけ顔見せしていた幽霊少年が、これで本格参入となる……予定だったのですが、予想外に自宅復活が早まりそうな気配・・・だと・・?
・・まああの調子ならそのまま残っても大丈夫だろう、うん。

今回一応勝手に行動しないと約束はしたものの、暇を見つけては町を探検して回ってると思われます。
「ばれなきゃオッケー!」といった感じで脅かす事もたまにやってると思われるので、もし驚かされてやんよ、なんて人いればがんがん使っていただければ幸い。
・・実は夢の国編でついた姫君の怖がりイメージを払拭しよう、というサブテーマもあったりしたものの、最後結局怖がらされたりしてしまったというw

って、本題だったはずの宴会招待話が結局結論出す前に終わってしまったー!?
一応彼女は出席する気です。他の契約者を見てみたいというのと、単純に面白そうだからという理由。
ただ、ホロウさんには猛反対される模様。当日は何とか撒いてでも行くつもり。少年ももれなくくっついて行きます。

そして遅ればせながら、泊めてもらってるコアラ少年とパパの人に土下座!orz
どんな家かとか、どこに寝てるとか全くわからなかったのでぼやかしぼやかし書きました。
初め同室なのかとも思ったものの、一応パパ……なんだよなあw
ちなみにあの後の流れとしては、秋祭り三日目は疲労と筋肉痛とでダウン、回復次第自宅に帰る感じだろうか。一応財布と携帯などは持ってます。

と、こんな感じでまた長々とお送りしました。
初めはせいぜい数スレ程度の小ネタのつもりだったのにね……それが伸びに伸びて……。
誰か簡潔な文章の書き方教えてくださいorz

最後に、読んでくれた皆ありがとん!
次は宴会だー! あとその前に書ければ一本少年で書くぞ!
≪無限廊下の少年≫
古びたピ○キオの人形を抱えた少年の幽霊。
≪夢の国≫にある幽霊屋敷を模したアトラクションに出現すると言われる幽霊の中でも特に有名なもの。
夢の国開園当時から「無限回廊には幽霊がいる」という噂が広まり、いつしか都市伝説となった。
本来アトラクション内のテリトリーのみにしか現れないが、今回館のルール(館を訪れた客人を自宅まで送り届ける)に従った上という前提で学校町にやってくる。

外見
10歳ぐらいの少年。服装はサスペンダーの半ズボンにブラウスといった西洋風。
手には古びたピ○キオの人形を抱えている。

性格
悪戯っ子。人を驚かせたり怖がらせるのが大好き。初登場時はかなり辛辣な雰囲気だったが、どうやらかつて自分が居た屋敷の主人の真似をしていたようだ。
なお驚かす際の演技の口調もこれらしい。

特技
・人を驚かせる事
本場幽霊屋敷のゴースト仕込の様々なテクニックを駆使して驚かせようとしてくる
・人を怖がらせる事
こちらもゴーストたち仕込。眠っている人を金縛りに合わせる、夜中に血まみれの姿で表れるなど。
西洋式ゴーストといった感じ。

能力:エンドレスホールウェイ(果てしなく続く廊下)
少年が開けたドアは無限に続く廊下へと続いており、そこからそのドアのある建物内のどの部屋へも行き来が可能。ただしドアがある部屋のみに限る。
廊下は無限に続いており、ドアが一定の間隔で配置されている。内装はその建物のものが反映される。
少年が行きたいところをイメージしてドアを開けた時のみその効果は発揮され、少年以外がドアを開けようとしてもその先には壁があるのみでどこにも通じていない。
仮に先に少年が廊下から出て行ってしまえば、永遠に廊下をさ迷う事になるだろう。
・ある程度軽いものであれば浮かせたり引き寄せたりする事ができる。上限はぎりぎり木製椅子などが持ち上げられるぐらい。
・常に幽体。姿を消したりといった事が自由に出来る。

ちなみに今回なぜホロウさんが掴めたかは、同族(アンデッド同士とか?)だったからとか、そんな理由。
116以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 22:19:09.46 ID:APP3swOG0
乙でありましたー!
少年かぁいいよ少年

まぁ、ホロウさんは反対するだろうなぁ、宴会参加w
多分、コアラショタは「おねーちゃん、一緒に行こー!」とかって誘ってくると思う。うーうーと

大丈夫、どんな家かは俺もはっきり決めてないwww
南区のバー「黄金の夢と髭」の奥と二階が自宅…のイメージかな、一応
一応仮にも時としてパパだから、多分姫君は客室だよw
117以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 22:23:36.02 ID:qNM8ETwi0
>>116
結局最後には影ながらはらはら見守ってると思われw
ちょっとこのシチュエーションで狙ってるイベントもあるとかげふげふ。
118小ネタ:2009/10/08(木) 22:32:57.23 ID:APP3swOG0
「うー…?おねーちゃん、体痛い?大丈夫?…うー」
「え、えぇ…大丈夫、ですよ」

 心配しないで、と女性は少年に笑いかける
 お気に入りのお菓子の箱を持ったまま、少年はうーうーと、心配そうに女性を見つめていた
 …この日は、秋祭り三日目
 しかし、女性は疲労やら筋肉痛やらで、静かに力尽きていた
 少年とて、女性と一緒に走り回ったりしたはずなのだが、こちらは以外と元気そうである

「ほら、静かにしてないと駄目よ?」
「うー、僕、静かにするー」

 父親……に、言われて、少年はこくこくと頷いた
 愛らしいその様子に、女性は和んだ気持ちを覚えた
 体中あちこち痛いが、精神的には少し楽だ
 てちてちてち
 少年は、女性が寝ている部屋から出て行く

「…本当に、大丈夫?」
「だ、大丈夫です……ちょっと、休めば」
「…ちょっとじゃあ、治りそうに見えないけど」

 そう言って、少年の父親は苦笑してきた
 多分、丸1日は休む必要性がありそうだ

「ゆっくり、休んでいって?あなたはあの子の恩人ですもの」
119以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 22:35:03.75 ID:cz8eXdEVO
120以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 22:37:47.76 ID:qNM8ETwi0
早すぎる支援www

>>119
カーバンクルきたあああああ
全力でもふらせていただきますね!!
121小ネタ:2009/10/08(木) 22:38:29.30 ID:APP3swOG0
「…すみません、ありがとうございます」

 女性の言葉に、少年の父親はいいの、と微笑む
 …家の中では、流石に水っぽい格好ではないのだが、それでも、女性物の服を纏っている、その姿
 どう見ても、女性そのものである
 しかし、少年は、「パパ」と呼んでいるわけで
 ……間違いなく、男性らしい、のである
 少なくとも、染色体的には

「…ふふ、私、女性に見える?男性に見える?」
「え?……えっと」

 問いかけに、女性が途惑った様子を見せると
 くすり、少年の父親は、笑う

「どっちに見えてもいいのよ?私はあの子の父親で、母親だから」

 父親であり、母親
 どちらでもあろうとする、その様子
 本来は男性である事を、隠そうともせず、凛として見せている

「…あの子の傍にいてくれて、本当にありがとう。あの子、昔から色々と「見える」子だから…
 あぁ言うトラブルにも、巻き込まれやすいのよ」
「そうなんですか…」
「ただでさえ、ここは「学校町」だし、ね」
122小ネタ:2009/10/08(木) 22:43:25.64 ID:APP3swOG0
 そう、ここは学校町だから
 あまりにも、都市伝説が多すぎる街
 だからこそ、少年の父親は心配になる
 自分以上に「見える」が故に、息子が事件に巻き込まれはしないか、と
 幼い頃から見えすぎたが故に、少年は都市伝説を恐れない
 だから、平気で関わってしまう

 …でも
 傍に、誰かが居れば
 その無茶を、少しは我慢してくれるから
 だから…あの「夢の国」の騒動の中、この女性が息子の傍に居てくれた事実に
 少年の父親は、心からほっとするのだ

「何かあったら、呼んでね?今日はお店休みにするから。いつでも対応できるわ」
「…すみません、ありがとうございます」

 ぷしぅ
 とにかく、疲労がどっぷりと、たまってしまっていらしい
 力尽きた様子の女性に、少年の父親は、あらあら、と苦笑して
 そっと、ふとんをかけなおしてやるのだった


おしまい
123以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 22:44:52.77 ID:APP3swOG0
毎度毎度、勢いだけで書き始めるのはどうにかした方がいいような気がするのだが、どうやらこれが俺にとって一番描きやすいスタイルらしいから困る
姫君の人に焼き土下座っ!!orz


>>119
カーバンクルかわぇえええええええ!!!!!!!!
まさかの俺のイメージにピッタリ、だとぉ!?
って、カレー好きでビーム撃つカーバンクルもいるwwwwwwww
即保存したんだぜ!!!!!!
124以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 22:49:48.46 ID:cz8eXdEVO
>>123
読みやすいし面白いからいいとおもいます(^q^)

このカーバンクル、ポケモンにいそうじゃね…?
125以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 22:50:21.98 ID:qNM8ETwi0
乙! 相変わらずの筆の速さはうらやましいばかりなんだぜ・・。

パパンは人間が大きいというか、さすが滝夜叉の契約者なだけあるなあ。
そしてうちの姫君はそんな感じw 文系大学生の体力なんてたかが知れているwww

126以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 22:51:59.55 ID:qNM8ETwi0
>>124
言われて見ればイーブイに見えてきたww
127以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 22:53:00.15 ID:pI9Pojdf0
乙!
カーバンクルいーなーww

>>125
ところがどっこい考古学とかは体力ないと死ねると教授が言ってた
128以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 22:53:48.42 ID:APP3swOG0
>>124
そう言えばイーブイっぽいwwwwwww
が、可愛いので問題ない!!

>>125
コアラパパ「滝夜叉に振り回され続けたから、ちょっとやそっとじゃ動じないつもりよ?」
滝夜叉「振り回されとるのはこちらの方じゃ。何じゃ、あの胸に詰め物をするしゅじゅつとやらは…
     あんなもの、間近で見せられる者の身にもならんか」
129以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 22:55:00.67 ID:flcqtBYrO

ぱぱんいいなwww
130以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 22:58:15.64 ID:qNM8ETwi0
>>127
考古学かー確かフィールドワークとかあるんだっけ・・なるほど
131以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 23:05:55.20 ID:APP3swOG0
力尽きるんだぜ、おやすみー

俺…明日パソコン開始したときにスレがまだ残っていたら、誰かの過去ネタか何か書くんだ…
132以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 23:12:37.88 ID:flcqtBYrO
明日あたりから宴会ネタ開始だったか
133以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 23:17:38.81 ID:7O7wrkFG0
>>132
確かそのはず。
というかそのために俺は今、眠いのを我慢して宴会準備ネタ仕上げてるんだぜ…
134以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 23:28:58.32 ID:flcqtBYrO
が、がんばれ
俺は寝るほ〜
135以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 23:34:00.59 ID:qNM8ETwi0
寝る人乙ほ
136以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/08(木) 23:51:23.83 ID:pI9Pojdf0
137以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 00:06:18.73 ID:KDMhWMnY0
138以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 00:09:38.43 ID:9aod1BhD0
おやすみの保守
139以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 00:15:48.68 ID:PXVt1eer0
なにこの面白そうなスレ。おじさんも何か書こうかしら
140以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 00:18:39.73 ID:4VizjG/rO
>>139
あらぼうや…期待しちゃうわよ?
141以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 00:24:36.62 ID:KiDBoQbz0
書いてしまえ書いてしまえー
142以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 00:52:16.49 ID:F/J17Bt/0
wktk
143以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 01:18:10.83 ID:KDMhWMnY0
wktk
144以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 01:44:48.12 ID:L5m521VIO
145以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 02:07:07.19 ID:4VizjG/rO
146以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 02:15:50.35 ID:KDMhWMnY0
>>145
ふおおおおおおおおおおおおおお!!!!?
うわ、うわあああああかわいいいいいいいいいい(ry

深夜だというのに思いっきり叫んでしまった・・うわあああやばい嬉しすぎて涙がちょちょぎれるwww
うちの子を描いてくれてありがとん!!
147以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 02:23:43.86 ID:4VizjG/rO
>>146
喜んでもらえてよかったwww
こんな子でイメージしてたけど、あってますか?
148以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 02:30:51.45 ID:KDMhWMnY0
>>147
ばっちりです(*´∀`*)
実はこんな感じの金髪っ子にするかアジア系の黒髪の子にするかで迷ってたんだが、このイラストで決めた・・!
本当にありがとんー!!
149以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 02:40:38.72 ID:4VizjG/rO
>>148
ホーンテッドマンションだし多分英か米っぽい膝小僧のエロいいたずらっ子かと思ったんだ
こういうショタは好きです^^
150以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 03:04:09.02 ID:KDMhWMnY0
151以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 03:31:21.74 ID:KDMhWMnY0
152以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 03:44:16.13 ID:KDMhWMnY0
と                        ねるほ!
153以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 03:49:17.73 ID:PXVt1eer0
完成すた。長くなった。投下するぞよ
154以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 03:50:26.25 ID:PXVt1eer0
――お前はその前髪で、ちゃんと前が見えるのか?

夢の中で、そう言われた。
少し本当の世界とは違うと思うけど、ちゃんと見えてるよ。私はそのどこにいるかも分からない質問の主に答えた。
ブラインド、モザイク、すりガラス。そんな半透明の壁一枚隔てたところに世界がある感じ。
私はその感覚が好きだった。独り中空に漂い、誰からの干渉も私の芯には触れられない。
そう思うと胸が熱くなった。意図的に作り出した独りぼっちという状況下で、私はたゆたう。

 ――本当は寂しいくせに。お前は馬鹿だ。

 先ほどの質問の主が再度私に言葉を放る。真意は図りかねるが、どうやら先ほどの答えが気に食わなかったらしい。
若干の憐憫と嘲笑を孕んだ声が、私の頭に響いた。ここは私の夢の中なのだから、この質問の主も私なのかもしれない。
もし私だとしたら、その深い部分では本当は孤独を感じているのだろうか。
……例えそうだとしても、私は独りが好きなのだ。そう考えなければ私はまるで【―――】ではないか。
【―――】は嫌だ。それを認めたらきっと私は崩れてしまう。だから私は。

 ――起きろ人の子。独りぼっちの続きをしよう。
155以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 03:51:14.18 ID:PXVt1eer0
パコリと頭を何かで叩かれる。
目ボケ眼を擦りながらのそのそと机と額のドッキングを解除。視線を上に。
そこには私の机の前で嬉しそうに古典文学の教科書を振り上げる伊織がいた。
「君は私の授業が退屈だと全身全霊を持って表現してくれたんだよね。ありがとう」
 そういってもう一度私の頭を教科書で殴打すると、その豊満な尻を隠すタイトなスカートをプリプリさせながら教卓へと戻って行った。
私は己の目を覆い隠す髪を軽く書き上げると、曇り空の灰色を保持する学び舎の外にぼんやりと視線を向けた。
伊織は嫌な教授だと私は思う。
女性研究者の地位向上を常日頃声高々に叫び、男子諸君はフェミニストであれと説く。
そのくせ自分のその魅力的なスタイルを惜しげもなく誇張する服を着て、女という武器を存分に振るう。
文学専攻ということもあって、豊富な語彙とある一定の言葉のリズムの使役により軽快な会話を可能とする彼女は、
多角的好条件もあって、学生からは好かれていた。
が、私は嫌いだ。なぜなら彼女も私が嫌いだからだ。理由は知らないが推測は出来る。
私が彼女を好きではないからだろう。私が彼女を嫌いな理由が、彼女が私を好きではないから。彼女が私を嫌いな理由が、私が彼女を好きではないから。
一見すると卵が先か鶏が先かのような不可思議な条件だろうが、この矛盾にも似た理由は意外とこの世界には蔓延してると思う。
人間誰しも己を好いてくれないだけで嫌い足り得るのだ。どこにでもある矛盾の怪異。
156以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 03:51:54.76 ID:PXVt1eer0

 例えば、こんな話がある。
あるハンバーガーショップのパテにはミミズが使われている。
有名な話だが、これも矛盾の怪異の産物だ。一昔前牛肉が高騰したにも関わらず、そのハンバーガーは値上がりをしなかった。
たったそれだけの理由を矛盾に感じた人間が、その矛盾の解消のために、「このパテは牛肉ではない」とした。
さらにそこに「食用ミミズの輸入のニュース」「バラエティでミミズを食べている」等などの現実にあった情報が加味され、
「その牛肉でないものの正体はミミズである」との誤った結論に行き着いたのである。

矛盾+矛盾を打ち消す情報=怪異

 必ずしもそうなるわけではないだろうが、私はこの方程式に魅力を感じていた。
小学校の頃、旧校舎の女子トイレに幽霊が出るとの噂があった。誰もいない個室トイレの扉が開くであるだとか、
その幽霊が話しかけてくるだとか。
この怪談の成立の背景にも矛盾が関わっている。誰もいないはずの個室トイレの扉が開く。ここが矛盾に当たる。
それを打ち消すために、幽霊という情報をプラスする。これで怪談という怪異が成立するわけだ。
たとえその矛盾が、
「旧校舎のトイレはドアノブ形式で、普段から閉まっているタイプである」
「ドアノブ形式の扉は気温によっては膨張・収縮し、しっかりと閉まってなかった場合は開くことがある」
という二つの情報で解決できるとしても、子供はそれを知らないし、幽霊話の方が「面白い」ので
あたかもその怪談が真実であるように語られる。まぁ、その勝手に扉が開いたと騒ぎ立てたのは幼い頃の私なのだが。
当時はまだ少なくも友達がいた。その少ない友達が徐々に減ったのもそれが原因だった気がする。
あいつに関わると呪われる。幽霊を見た少女と話すと、幽霊が乗り移ってくる。数少ない友達も全て無くし、独りになった。
そしてそのまま大学生になった。誰一人私を知らない地方都市の大学へと進学した。そこでも私は独りだったが。
文学専攻の傍ら民俗学も、と意気込んだはいいが私の探求心を擽るような授業は二年次からだったらしく、退屈な日々を過ごしている。
157以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 03:52:38.07 ID:PXVt1eer0


「ねぇ、カタワさんって知ってる?」

 後ろの席でクラスメイト数人が集まってなにやら話している。いつの間にか伊織の姿はなく、私は授業終了まで夢想していたことに気づいた。
女学生の集団とは何故こんなにも姦しいのだろうと、終わる気配を見せない喧騒を背後に、もう一度机に突っ伏す。

「人間って、対になってる部分があるじゃない、目とか耳とか。カタワさんは、その対になってるパーツが片方ないんだって」
「それって対になってないじゃん」
「だから! 人間じゃないんだよ……きっと妖怪、化け物だよ!」
「……あんた、楽しそうねぇ」
「あたしこういう話大好きだもん。でね、このカタワさんの話には続きがあるの。そのカタワさんの失ったパーツは上から互い違いになるようにないんだって。
右耳、左目、右の鼻の穴、左手、右足ってな感じに。でもね、たまに右手と右足ってあべこべになってないカタワさんがいるの。
そのカタワさんに会ったら気をつけて。物凄く怒ってるから」
「なんじゃそりゃ。意味が分からん」
「あたしだって聞いた話をまんましてるだけだから、苦情はうけつけましぇん!」
「アホらし、学食いこ」
「あ、あたしも行く」
158以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 03:53:24.31 ID:PXVt1eer0
……カタワさん。聞いたことのない話だ。しかも話の終わりが殺されるとか呪われるじゃなくて怒ってるとは。
不気味だ。上から互い違いに無い人体パーツという設定。さらにそれを崩すヴァージョンの存在。
どんな矛盾と情報で、その怪異は出来ているんだ。交通事故、壊れたマネキン、雨で崩れた看板、悪戯。
そこにある真実に、あるはずの無い答えが付属している。出来上がるのは何だ。
何故二つのヴァージョンが存在する? どちらが先か。何に怒っているのか。
そして、出会ってしまったら……。
この地方都市には、その規模に見合わない数の怪談話が存在している。元々私が住んでいた首都圏では聞いたことも無いような
不気味で不思議な話。この大学に進学して唯一と言っていいプラス要素、それがこの都市には溢れていた。
しかしながらここに来て半年、ほとんどの怪異の話は聞きつくしたと思っていた。だがここに来て……。
背後の姦しさはとうに消え去ったが、代わりに私の頭の中が未だ五月蝿くざわついていた。
結局私という人間は、そういった矛盾に身を置く事にある種の快楽を求めているのだ。
オーパーツや未確認生物なんかよりも、ずっとずっと身近で可愛げの欠片もないお話。
ひたひたとその足音だけが耳の中を行き交う距離感。実態のないリアリティ。
子供の頃に、意図せずとも怪異を作ってしまったその時から私の中に巣食う何かがそれを求めていた。

"friend of a friend"

 友達の友達。もっとも情報の攪拌が行われやすい距離。私のその距離には、いつも怪異がいた。

159以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 03:54:05.08 ID:PXVt1eer0
――疾走。
くそ、どうして中々片足の癖に速いじゃないか。
暗闇の中、黒いコートに身を包んだ女はケタケタという不連続な反響音のような笑い声を上げる化け物を追っていた。
対になる体のパーツが上から互い違いに失われている女の化け物。まるで獣の様に狭い路地を走り抜けていく。
「速いな」
 女の背後から野太い声が響く。ああ、と短く女が応答した瞬間、化け物が反転。その醜く腫上がった片目を半月状に歪め、こちらへと再度疾走してきた。
来るぞ、と野太い声が路地に反響すると同時に女は拳を前に放った。
化け物はその拳を己に付属している唯一の掌で受け止めると、そこを支点に体を支え、女の側面をなぞるように蹴り上げた。
狙うは頭部。が、その一本足は女に届くよりも早く空中で停止する。まるで壁があるかのようにそこから足が進まない。
女の拳に己唯一の一本腕、空中に己唯一の一本足。
逆さ釣りになるような形ままの化け物だが、これ以上の攻撃は無意味と判断したのか女の拳を軽く跳ね除けると、そのまま片手で着地。
瞬間、女が踵落しを放つ。轟音。
アスファルトを砕く音。しかし化け物はその弾丸のような踵を片腕をバネのように駆使し飛び避ける。再度狭い路地裏にて睨み合う女と化け物。
「……さっさとくたばれ、パラドックス」
 女は眉間に皺を寄せて言い放つ。それに答えるように化け物はギッギと喉を鳴らし始めた。
長い黒髪に隠れるように存在する顔には、本来人間にあるはずのパーツが足りていない。その上残った部位も腐っているのか黄色い膿が所々に点在していた。
左手は無く、右腕は異様なまでに硬質化しているようだった。時たま嬉しそうに喉を掻き毟っては首から垂れる筋繊維の増やしている。
そして、一本しかない足でしっかりと立っている。器用にバランスを取っているのか、それとも何か不可解な力で自分を体を制御しているのかは知らないが
通常の人間以上の身体能力を駆使し、何度も女に攻撃を加えている。
その度女の方も人間とは思えない力と、不可侵の壁を使って防ぎ、カウンターを入れようと拳を繰り出す。
化け物と化け物染みた女の攻防は、優に二時間は超えている。
160以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 03:55:21.13 ID:PXVt1eer0

 女は軽く左掌をぶらつかせる。十分程前に防いだ一撃で手首を痛めたらしい。稼動範囲が狭い、鈍い痛みがある。
「どうした」
 女を労わる野太い声。何でもないと、女。先ほどから続くギッギという化け物の喉の音は大きさを増す。

 ――来る。
軽く丹田に力を込め、右足を前、左足を後ろへ。右肩を相手に向け、右拳を胸に、左拳を腰に。
相手に対し常に半身、攻防一体型の構え。
化け物の躯にも力が入るのが分かる。しかしここは待ちだ。でかい一発を叩き込んでやる。
「あ゛ぁ゛あぁあああああああ!!」
咆哮。思わず耳を塞ぎたくなるような爆音。奴の顔の膿がいくつか潰れるのが見て取れる。
目を逸らしてしまいたい。汚い。奴は……汚物だ。
だが、女は構えを解かない。目を逸らさない。嫌悪感よりも何よりも目の前にいる異形、
いや、その異形が存在しているという事実に憎悪の炎を燃やしている。
「くたばれ、パラドックス」
 もう一度だけ女が呟く。と同時に化け物は先ほどの咆哮を携え女へと突進してくる。
その片腕の先に付く掌を鉤爪の複合体のように広げ風を裂き、女の喉笛を自分の喉笛と同じ状態にしてやろうと力を込める。
女は動かない。ギリギリまで引き付ける。化け物との距離、残り約八メートル。
 頭の天辺から足の爪先まで氣が充填されるのを感じる。さぁ、終わりにしよう。
「私の準備も完了した」
 嘲笑を孕んだ野太い声がする。残り距離約五メートル。
「おーけー、ブっ殺す」
 残り三……二……一。
161以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 03:56:31.35 ID:PXVt1eer0
女は右足を強く前に踏み込んだ。アスファルトが抉れる。その破片が己の足を切り裂こうとも彼女の目は前だけを射抜く。
震脚と云われる強い踏み込み。大地を揺るがす程の、あくまで予備動作。そのまま息を止め、丹田に最大級の勁を練る。
「がああああああああああああ!!!」
 化け物の硬質化した腕が振るわれる。女の喉笛を切り裂くように真一文字を軌跡が描く。
が、それよりも速く女の両手が化け物の腹にあてがわれる。
それはとてもゆったりとした動作に見えたが、実際はそうではない。流れるような動作が抵抗無く掌に力を伝え、結果澱みないゆったりとした動作のように映っただけだ。
「葬華発勁」
 女が呟くと同時に、化け物が吹き飛んだ。
女に向かってくる速度よりも速くだ。そのまま奥の壁に鈍い音と共に激突、一時的に壁に絵画のように張り付き、力なく地へと堕ちた。
掌には確かに奴の肉の爆ぜる感触があった。会心の一撃。女はふぅと、軽く息を吐く。
終わった。女は安堵の表情を浮かべる。
「まだだ!」
 一際大きな野太い声に視線を素早く化け物に向ける。それは確かにボロボロだった。腕はおかしな方向へ折れ曲がり、腹も不可思議にへこんでいた。
だが、立っている。その、一本しかない――右足で。
「おい、先ほどと足が変わってるぞ。今奴が携えているのは、無かった筈の右足だ」
「くそっ!」 
 女は歯噛みをしながら化け物へと走る。
が、それよりも速く化け物は右足のみで壁を蹴りビルの上へと姿を消した。その、憤怒の表情を女へ向けて。
残された女もそれを追おうとする。
「貴様の慢心がまた人を殺すな」
嬉しそうな野太い声に舌打すると、己の体も夜の空へ、と地を蹴った。


To Be Continued…

162以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 03:59:29.76 ID:PXVt1eer0
厨臭え。戦闘モノはどうあがいても厨臭くなる不思議。
早乙女流奥義とか無差別格闘流とか使うしか厨臭さを脱するすべはないのかー!

To Be Continued…とかあるけど、多分続かない。乙っした

163以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 04:47:33.91 ID:F/J17Bt/0
おつ
164以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 06:03:52.91 ID:U7WEXQw3O
165以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 07:00:08.53 ID:Xf+eI/ACO
おはようほ
166以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 07:31:55.14 ID:F/J17Bt/0
いかん、眠い
167以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 08:11:36.81 ID:F/J17Bt/0
168以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 08:35:51.16 ID:F/J17Bt/0
169以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 09:06:46.79 ID:U7WEXQw3O
170以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 09:32:49.11 ID:qiynZprNO
☆ゅ
171以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 09:48:58.26 ID:Xf+eI/ACO
172以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 10:20:28.64 ID:4VizjG/rO
渡る世間は鬼ばかりが面白い
173以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 10:38:48.33 ID:2K7GjwG10
おはよう
イラストの人とカッコイイ戦闘シーンの人乙!!!
174以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 11:01:34.46 ID:2K7GjwG10
昼過ぎまでにスレが残っていたら幸せだ
175以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 11:09:46.72 ID:NDRZMRZHO
ゆ、夢だったんだ…
どこからが夢なんだろう。
確か昨日は土砂降りの中、彼氏がずっと待っててくれて
夜中に病院を抜け出したんだっけ…
今頃みんな捜してるだろうな、先生も看護婦さんも、
そして佐々木さん達も。
そんな事よりも早く行かなくちゃ、レジェンドシティへ★
176以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 11:43:21.66 ID:AEhb+iH4O
ある所に8歳の少女がいた
「わたしは鳥なの。空を飛べるの」
というのが彼女の口癖だった

ある日、彼女が庭に倒れているのが発見された
死因は急激な気圧変化による内臓の損傷だった

はたして彼女は本当に……
177以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 11:47:31.48 ID:U7WEXQw3O
信じようと、 信じまいと−
178以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 12:01:10.66 ID:/20VM2Se0
誰もいない…。ふと思いついたリスペクト型長文ぶっこむなら今のうち…

神隠しのご先祖様、第1.5話という名の何か
179『神隠しのご先祖様』―死に逝く者達の物語―:2009/10/09(金) 12:02:14.04 ID:/20VM2Se0
『神隠しのご先祖様』―死に逝く者達の物語―


京介が宗太と契約してから、特に変わった事も無く時間は流れていた。
いつも通り学校へ行き、今まで通りの生活は今まで通り繰り返されていた。
 
宗太はあの日神社で言っていた通り、京介以外には見えていない様だった。
父親も母親も姉も、学校の友達も先生も、通りすがりの人も、宗太については全く触れていない。
流石、天狗、と言ったところか。

宗太は現代社会に恐ろしいまでの速度で慣れていた。
最初、京介の家に来たときはテレビを点けただけで飛び退いていたが、今ではPCでサイト巡りまでしている。
現代語も少しずつ覚えてきている。呆れるほどの適応力の高さ。これも天狗の力なのだろうか。

そして、肝心の「俺と一緒に動く」だが、特に何をしたという訳ではない。
宗太との契約で、某週間漫画雑誌のようなハチャメチャが押し寄せてくると思っていた京介は肩透かしを食らった気分だった。
宗太は基本的に京介と一緒に動いているが、不定期に2〜3日姿を消すことがある。
自分なりにやりたい事があるのだろうか。特に聞いたことはないが、何やら色々と忙しいらしい。
不意に帰ってきては「疲れた」と言って寝てしまう。そして、またしばらく京介と共にいる。そんな感じだった。
天狗も寝るんだなぁ、とか思いながら、京介は京介で平和な毎日を謳歌していた。

それは夏も過ぎて、そろそろ半袖では肌寒くなってきた頃
京介は、いつものように昼休みに学校の非常階段で隠れて煙草をふかしていた
180以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 12:03:49.44 ID:/20VM2Se0
「おい」
「ん?」

宗太の声に反応して、煙草の火を消し排水溝に隠す京介。宗太が先生が近づくのを感じ取ったら、京介に知らせる手筈になっている。
京介が頼み込んで宗太に協力してもらっている唯一の事だ。これで、煙草で停学などという事態にはならない。
宗太も別に「…まぁ、暇だし」といった感じで受けてくれた。学校にいる時はこれが日常に為りつつある。

「あぁ…、いや、誰かが来たわけではない」
「なんだよ。一本無駄にしたわ」
「すまんな」
「で?なに?」
「あぁ、今日の夜、お前も俺と一緒に来い」
「今日の夜?まぁ、明日は学校も無いからいいけど…、なんかするのか?」
「行ってからのお楽しみだ」
「要領を得ないな。まぁ、いいけどさ…」

京介はめんどくせぇと思う半分、ワクワクしていた。ついに、自分も大冒険の中に身を投じるのだと。
海○王か、ハン○ー試験か、謎のテレホンカードか、忍術か、死神か、黒猫か、何が起こるのか。
ぶっちゃけ「To L○VEる」的な展開もありだ。作者的にはプリティ○ェイスやエム○ロの方が好きだが。
そんな不良少年の淡い妄想は、その日の夜、恐怖という現実によって叩き潰されることになる。

時は夕暮れ。京介は宗太と共に帰宅の途についていた。一旦、帰ってから日付が変わる頃に動くらしい。
若干、悪寒を覚えながらも京介はまだ幸せな妄想に耽っている。
ニヤニヤが止まらない玄孫を可哀想な目で見る曽祖父。既に十分奇妙な二人組みは家路を急ぐ。
181以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 12:05:35.72 ID:/20VM2Se0
時計の針の音だけが聞こえる室内で、宗太は座禅を組み瞑想をしている。京介はというと目を瞑り雑念塗れの瞑想の真似事を。
時刻は深夜0時を回った頃。宗太が音も無く立ち上がった。

「行くぞ」
「ん…?おぉ…、了解」

半分寝ていた京介は、頭を振り無理矢理覚醒する。家族に気取られぬようにそろりそろりと家を抜け出す。
人通りは無いが、まだ明かりの点いている家は多い。

現代人は電気という自由な明かりを手に入れて闇を恐れなくなってきた。
それこそが、闇にとっては都合のいい事だとも気づかずに。

「…」
「どうした?」

宗太は家々の明かりを無言で見つめている。

「今の人間は夜になっても寝ないんだな」
「ん?まぁ、な。昼夜逆転してる奴もいるし」
「…」
「…なんだよ」
「…。そうだ、お前に渡しておく物がある」

そう言って、宗太は一つの箱を手渡した。
京介は手に取り、箱を開けると葉を紙で巻いたらしき物が30十本程入っていた。
182『神隠しのご先祖様』―死に逝く者達の物語―:2009/10/09(金) 12:09:22.88 ID:/20VM2Se0
「煙草?葉巻?両切りじゃん。洋モクか?…吸えるかなぁ」
「吸えるようになれ。洋モクと言うよりは妖モクだな」
「タール数は?」
「知らん」
「知らんって…。まぁ、貰っておくわ」
「それは『神依木』の葉を巻いた物だ。どうしようもない時はそれを吸え」
「かみよりぎ?」
「神木の一つだ。それから出る煙自体が結界の役割を果たすだろう」
「だろう、って…、っていうか、どうしようもない時って何だよ」
「どうしようもない時だ」
「あ…。どこ行くんだよー…」

そう言い切ると、宗太はさっさと歩き出してしまった。腑に落ちない表情のまま京介も歩き出す。
神依木の煙草を見ながら京介は、少しずつ後悔していた。もしかして、ロクでもない事が待っているんじゃないかと。
今更、帰るとも言えない京介は宗太の後を追うしかない。

宗太はさっきから黙って歩き続けている。なんだかピリピリとした緊張感を保っていて話しかけ辛い。
歩き始めてどれくらい経っただろうか。携帯電話で時刻を確認すると、午前1時。
もう随分と歩いている。道は宗太に任せていたので京介はここが何処かも分からない。
いつの間にか人家も消えて、京介はなんだか不思議な感覚を感じていた。
周りの景色がぐるぐると回るような、ぼやけて霞んでいくような…。
その内に何も考えられていられなくなり、宗太の小さな背中を見つめながら、ただボーっと歩き続ける。
だんだんと気温が下がっていくのを京介は感じていた。視力が急激に落ちていく。
周りの景色は、黒くなったり、青くなったり、赤くなったり。京介の意識はだんだんと薄くなっていき、ついには…、
183『神隠しのご先祖様』―死に逝く者達の物語―:2009/10/09(金) 12:12:49.53 ID:/20VM2Se0
…………。
………。
……。
…。


遠くから声が聞こえる。

「………!………!」
「……ぉぃ!……おい!京介!」

「!!」

宗太の怒号で京介は我に帰った。空には月が綺麗に見える。

「…宗太?」
「ようやく気づいたか…。全く、どうしようもない時は神依木の煙草を吸えと言ったはずだ」

京介はいつの間にか砂利道の真ん中で寝ていて、宗太は京介の横に座り例の神依木の煙草を吸っている。
宗太が紫煙を吐き出すと、煙は霧散せずに二人を取り囲むように周りを漂う。その煙に包まれていると、不思議な安心感があった。

「ここは?…俺は、…何を…?」

まだぼやけた頭でそう呟く京介。頭痛でもするのか辛そうな顔で頭を抱える。

「ここは「再思の道」でお前は「近藤京介」だ」
「誰かは聞いてねぇよ…。…あぁ、クソッ…!」
184『神隠しのご先祖様』―死に逝く者達の物語―:2009/10/09(金) 12:15:21.13 ID:/20VM2Se0
起き上がり、何かを振り払うように頭を二度振って、京介は煙の向こうを目を凝らして見渡した。
そこは、人二人が並んでる歩ける程の小道だった。暗くてよく見えないが、前も後ろも地平線まで道が続いているようだった。
道がある以外は見渡す限り真っ赤な彼岸花が咲き乱れているようだった。赤い絨毯の真ん中に一本道が続いているだけの景色。

「…ここは?」
「再思の道。二回目だ」
「さいおんの道?」
「…。道に迷った人間がふらりと迷いこむ、この世とあの世を結ぶ道だ」
「道に迷った人間が…」
「道と言っても、こういう道ではなく人生だ。つまりは自殺者か自殺志願者。生きるか死ぬかに迷った人間が迷いこむ」
「なんで俺達こんな所に?」
「この先に目的地があるんだよ」
「目的地?そろそろ教えてくれよ。その目的ってやつを」
「…いいだろう。(会話が成り立ってきたな、もう大丈夫か)」
「…」
「目的地は「無縁塚」。「無縁墳墓」ともいう。目的は「桜の木」だ」
「無縁塚って、身寄りの無い仏さんが入れられる場所か…?」
「あぁ。その通りだが今回はただの無縁塚じゃない。自殺者が辿り着く場所で、さっきも言った通り直接あの世と繋がっている」
「直接…、あの世と?」
「つまり、そこに入った時点で、死を望んでいなくても即死する可能性がある」

京介は血の気が引くというのを初めて感じた。
185『神隠しのご先祖様』―死に逝く者達の物語―:2009/10/09(金) 12:18:15.73 ID:/20VM2Se0
「即死…」
「運が悪ければな。無縁塚は魂の迷いを解き放ち、死者を在るべき世へと送り出す為の場所。
 もし、送り出すその瞬間に出くわせば、俺達も他の魂とまとめて一緒にあの世逝きだ」
「マジかよ…。天狗パワーでどうにかなんないの?」
「一介の天狗如きが世の法則に抗える訳がないだろう。
 どうにかするとすれば、それは生と死を概念として操る行為。そんな事が出来たら「神」を名乗れる」
「じゃあ…、もし、俺達が無縁塚にいる時にその送り出しが始まったら…」
「死ぬ気で無縁塚から逃げる」
「間に合わなかったら…」
「死ぬ」
「………」

京介は此処に来たことを心底後悔した。

「さぁ、休憩は終わりだ。行くぞ」
「ん?…。お、おう!」

気づけば、気分も大分良くなっていた。これも、神依木の力だろうか。

「歩く前に、神依木の煙草に火をつけて咥えておけ」
「なんでさ?」
「この辺は、彼岸花の毒が常に充満している。死ぬ気の無いお前にとってはただの毒だ。煙がお前を毒から守ってくれる。
 死にかけの人間にとってはこの彼岸花の毒は生を再び思い起こす活力剤となるがな。故に、再思の道」
「なるほど…。彼岸花に毒なんてあったのか」
「此処のは少し違ってな、毒は風に乗り飛ぶ。一輪の毒は極微量だが、ここまで大量に群生していると、俺でも咽る」
「そうなのか…」

言われたとおりに神依木の煙草に火をつける京介。興味本位で吸ってみる。
186『神隠しのご先祖様』―死に逝く者達の物語―:2009/10/09(金) 12:21:19.38 ID:/20VM2Se0
「!?苦!?…これ、煙草じゃないだろ!葉巻よりキツいぞ!ただの煙…、おぅえ!ゲホッ!」
「その苦味で目が覚めるだろう。天狗はこれを嗜む」
「マジかよ。俺、天狗にはなれないわ…」
「行くぞ」
「あ、待って…、うぉえ!」

京介と宗太は再思の道を進む。京介だけが煙と毒に四苦八苦しながらも月明かりを頼りに再思の道をひたすら無縁塚へと進む。

「なぁ、…おぇ」
「なんだ」
「目的が桜の木ってのはなんだ?」
「無縁塚には十本の桜の木がある。その桜が散る時、死者の魂はこの世界から解放される」
「ってことは今は秋だし大丈夫だな」
「いや、季節は関係ない。無縁塚の桜の開花は無縁塚に眠る死者の数で決まる」
「無縁塚に眠る死者?」
「桜の木の下には死体がある」
「は?そんな噂話…」
「あるんだよ」
「…」
「あるんだy」
「分かったよ!」
「…」
「どうした?」
「あそこが無縁塚だ」

京介は煙に包まれていたので気づかなかったが、いつの間にか地平線には広大な森が広がっていた。
道の続くその中心。ぽっかりと開いた空間には、後ろの漆黒とは違う紫色が見える。少し光っている…?
187『神隠しのご先祖様』―死に逝く者達の物語―:2009/10/09(金) 12:23:45.10 ID:/20VM2Se0
「桜ってピンクだと思ってたぜ…」
「無縁塚の桜は紫色だ」

「もう神依木の煙草はいいぞ」

宗太がそういうと、京介は火を消した。元々が中身も巻紙も神木の葉でフィルターも無いのでポイ捨てでもいいらしい。
だんだんと紫色の光が大きくなっていく。
途中からは、なだらかな下り坂となり桜の木もよく見えるようになってきた。
煙が完全に晴れると京介の目の前には十本の桜が見事なまでに咲き誇っていた。

「すげぇ…」

思わず京介は感嘆の声を上げる。今まで、こんな見事な桜は見たことがなかった。
よく見れば桜は、幹も枝も花もうっすらと光を放っている。無縁塚自体が淡く輝いているようだった。

「まー…ずいなー…」
「え?」
「桜が輝いているだろう?」
「あぁ…。うっすら光ってる」
「そろそろ無縁塚に留まれる魂の量が限界だ」
「それって…」
「桜が散り魂の解放が始まる直前だ。夜明けと共に桜は散るだろうな」
「…隊長殿。本日は一時、戦略的撤退とし、後日、改めて出陣という案が」
「却下だ」
「ですよねー」
188以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 12:24:57.24 ID:AEhb+iH4O
じー
189以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 12:25:19.59 ID:L5m521VIO
お昼休みしえん
190以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 12:37:48.07 ID:zN4fhBj/O
さるについても勉強しないと…
俺のが長すぎるのか…
191以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 12:41:51.87 ID:657vtKSG0
しえーん
192『神隠しのご先祖様』―死に逝く者達の物語―:2009/10/09(金) 12:57:26.49 ID:mVAWeKfv0
宗太は一人でずんずんと無縁塚の中へと入っていく。京介も慌てて追いかけた。
無縁塚は再思の道に開け、桜の木が九本周りを等間隔で囲むようにあった。その中心に一際大きな桜の大木が鎮座している。
宗太は周りの木に目もくれず、大木に真っ直ぐ向かっている。

京介も続いて無縁塚に入り桜の大木へと向かう途中、何かに足を捕まれたような違和感が。
何かと見てみると、白骨化した手が足首を掴んでいた。

「た!た!た!た!た!た!た!た!た!た!た!た!隊長!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「なんだ。うるさい」
「私の足元に今日一番の怪異が!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「死者の亡骸だ。害は無い。振り払っとけ。解放されるってんで嬉しくて出てきたんだろう。此処は死者には優しくない場所だからな
 それにお前は生きた人間だ。無縁塚には存在しないはずのな。無縁塚にとって一番の怪異はお前の存在だよ」

宗太は、それがどうしたという風に言い捨てると、大木の周りを回り何かを確認しているようだった。
京介は涙目で必死に手を振り払う。振り払った時に掴んでいた手の人差し指の骨が飛んだ気がしたが、見なかったことにした。
京介も大木へ近づくと一層大木が輝いた気がした。

「触るなよ」

京介が手を伸ばそうと思った瞬間、宗太から注意が飛ぶ。

「一瞬で持っていかれるぞ」

何を持っていかれるのかは分からなかったが、十分危険であることは分かった。
193以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 12:59:53.85 ID:657vtKSG0
支援するであります
194『神隠しのご先祖様』―死に逝く者達の物語―:2009/10/09(金) 13:00:27.07 ID:mVAWeKfv0
「ここで何をするんだ?」
「この木を切り倒す」
「はぁ?そんなことしていいのかよ?必要なんじゃないのか?」
「木を殺す訳ではない。この木は力を持ちすぎた。現代人が自殺し過ぎたせいでな」
「自殺したせいで?」
「あぁ。このまま放っておけば、危険だ。間伐ではないが、力の調整をしてやらねばならん。手入れだな」
「手入れ、か…」
「もう無縁塚は限界なんだよ」

宗太は何やら難しい顔をしながら、色々な角度で大木とにらめっこしている。

「俺は何をしたらいい?」
「特に無いな。こんな見事な桜はそう見れん。花見でもしているといい」

じゃあ、なんで連れて来たんだよ。とは思ったが、宗太は何も答えなかった。
仕方なく周りの木を見ようと歩く。しかし、見事な桜だった。
最初は違和感しかなかったが、今となっては紫色というのも、なんだか高貴な色のように良く見えてくるから不思議である。
桜には触れないように、一本、また一本と見て回る。

五本目に移動した時、桜の木の後ろ側で何かが動いた気がした。
桜に見惚れて油断していたのか、不意に覗き込んでしまった。

そこに居た少女と目が合った。
195以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 13:01:48.44 ID:657vtKSG0
wktk支援
196『神隠しのご先祖様』―死に逝く者達の物語―:2009/10/09(金) 13:04:20.62 ID:mVAWeKfv0
何故…。
それだけが頭を駆け巡った。少女は目を合わせたまま動かない。京介は目を合わせたまま動けない。

『どうしようもない時は…』、神からのお告げが言葉が頭を過ぎった。

「…(今だ!)」

京介は、少女から目を放さず、自分でも驚く速さでポケットから神依木の煙草を取り出した。…これで勝てる。
一応、少女に見せ付けるようにしてみるが、特に反応は無い。目を合わせたまま動かない。瞬きすらしない。なんなんだこの子。
見つめ合うと素直にお喋りできないので、京介は煙草を盾にして、ずりずりと後ろへと下がる。
油断したところをバクッ!と一口でやられるかもしれない。
心臓はさっきから、お前こんなに早く動けたんだ、っていうくらいの高速で脈を打ち続け、脳内の警鐘は鳴らし過ぎて既に壊れている。
冷や汗は滝の如く流れ、京介は身体的にも精神的にも色々とクライマックスだった。

「ふふ、ふフフふふフふふふ…」

何故か笑いながら、後ずさる京介。少女は目を合わせ続けたいのか木の裏側から出てきた。少女との距離は2m程。
静かに箱から一本取り出し、震えすぎている手でライターを少女に見せつけた時、少女は突然、京介に向かって歩き出した。

…嗚呼、お父さん、お母さん。先立つ息子の不幸をお許し下さい。

京介が自分の未来を諦めると、少女はそのまま京介に近づき、そのまま京介を無視して京介の横を通り過ぎていく。

「………は!?」

事態が全く飲み込めない京介は、反射的に振り返る。少女はトコトコと歩き、真っ直ぐに大木へ向かっている。
大木の傍には宗太が。しかも、運悪く後ろを向いている。
しまった…!奴の狙いは宗太だったか!あのジジイ、肝心な時に!…京介は叫ぶ。
197以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 13:05:23.98 ID:657vtKSG0
支援
198『神隠しのご先祖様』―死に逝く者達の物語―:2009/10/09(金) 13:09:18.02 ID:mVAWeKfv0
「宗太!!そっちに行ったぞ!!!」

即座に振り返る宗太。少女と向き合う形となった。
さぁ!そのスーパー天狗パワーで謎の少女に引導を渡してやるんだ!

宗太は少女を見るも何かをする様子は無い。無防備に少女の接近を許してしまう。
少女は宗太の目の前まで来ると宗太を見つめたまま立っている。宗太と同じくらいの身長だ。

「………ダメ」

少女は宗太にも聞こえるか聞こえないかの小さな声でそう呟いた。

「邪魔をするな」

間髪入れずに宗太は冷たく言い放つ。少女は暫らく俯いて黙っていたが、踵を返すと桜の向こうへ走り去ってしまった。
二人は無言で少女を見送る。少女の姿が完全に消えると、実況に徹していた京介は宗太に駆け寄る。
199以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 13:13:39.00 ID:657vtKSG0
書きながら支援
200『神隠しのご先祖様』―死に逝く者達の物語―:2009/10/09(金) 13:15:06.71 ID:mVAWeKfv0
「いまのは…!」
「死んでからも自らの姿を保っているということは亡霊…、か?、自殺者でもない霊がなぜこんな所に…」
「亡霊…って、幽霊か?」
「いや、幽霊とはまた違う。死んでも自分が死んだ事に気づいていないか、生への未練が強すぎると亡霊となる。」
「じゃあ、さっきのも」
「あぁ…。…一旦、亡霊になってしまうと、その目的を成就させるか、死体が供養されるまでは永遠に救われない」
「救われないってのは」
「成仏できないんだよ。未来永劫、在るべき世にも行けず、この世を彷徨い続ける哀れな存在だ」
「…なんか…、可哀想だな」
「ところでお前大丈夫だったのか?」
「何が?」
「亡霊は言ってしまえば、精神体だ。強靭な精神力だけで存在し、肉体すら‘自分は死んでいない’という思い込みだけで作っている。
 だから、生身の人間が亡霊に会うと、それだけで精神を侵される。声なんて聞いたら一発で発狂だな」
「あー…、…会った時は、まぁ…、色々とヤバかったが今は大丈夫だ」
「そうか。良かった」

宗太は準備が整ったのか

「そろそろ始める。俺の後ろにいろ」

そう言って、大木の正面に立った。
京介も移動し、再思の道を背に宗太を挟んで大木を見据える。
201『神隠しのご先祖様』―死に逝く者達の物語―:2009/10/09(金) 13:20:47.81 ID:mVAWeKfv0
「…(切るって言っても、触れもしない木をどうやって…)」

京介がふと目をそらした僅かな間に、宗太はどこから取り出したのかよくある真っ赤な鼻の長い天狗の面を持っていた。
その面を付け、京介が見上げる程高く飛び上がり空中で後方へ宙返りする。
着地した宗太は、これも真っ赤な一本下駄を履き、鳥の羽を編んだのか顔の二倍ほどの大きな羽扇を右手に持っていた。

「伏せていろ。飛ばされるなよ」

天狗の面で表情は窺い知れないが、真剣な声に京介は黙って伏せる。

宗太はまた飛び上がると下駄の足と足を打ちつけ、カンカンと二度、音を立てて
右足で着地し、左足を添える。左手を前に出し、羽扇は頭上に掲げて。

「落鳳羽(らくほうは)の舞」

そう言って、羽扇を薙いだ。
その瞬間。無縁塚に猛烈な突風が吹き荒れる。
宗太は右腕を頭の上で一回、二回、三回、と計四回、回した。
一回薙ぐごとに風は激しさを増し、京介も身体が半分浮き風に攫われそうになりながら必死に耐える。
桜の幹もしなるほどの風だが不思議と花が散る事はない。

「(飛ばされるな、ってこういうことかよ…!)」

吹き荒れる風の中、宗太は右足に体重を乗せ、左足を前に出し、身体ごと捻り羽扇を頭の後ろへ構えてそこに左手を添えた。
風は宗太を中心に竜巻のようにうねり回転し、羽扇に向かって収束していく。
静寂が場を包み、宗太は狙いを定めるように左手をかざす。

その時、さっきの少女が物陰から現れ宗太と大木の間に走って割って入ってきた。
少女は宗太を涙目で睨み歯を食いしばって、両腕を広げ大木を庇う様に立ちはだかる。怖いのだろうか、膝が震えている。
202以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 13:21:25.48 ID:657vtKSG0
天狗本領発揮支援
203『神隠しのご先祖様』―死に逝く者達の物語―:2009/10/09(金) 13:27:37.16 ID:mVAWeKfv0
京介は突然の事に驚きを隠せない。宗太は少女が見えていない、気にしていないという感じだ。
まさか、このまま…。京介が最悪の事態を予感した時

「…おい、そうt」
「一…、閃!!」

宗太は力いっぱい右腕を横に振るった。爆風を伴なった風の刃が少女に向かう。少女が何か叫ぶ。猛烈な風の壁に遮られ聞こえない。
少女は先行する爆風に吹き飛ばされ、後ろへと転がり大木の根元に打ちつけられる。
そのすぐ上を凶器と化した風が通過し、大木を真っ二つに切り裂いた。

大木は重力に従い、後方へと轟音をたてて倒れた。瞬間、周りの桜が一斉にざわめき、一際鮮やかに輝く。
宗太は瞬時に後方へ跳躍すると、京介を左手一本で軽々と担ぎ上げ無縁塚から離れるように上空へ飛んだ。

「なん…!…っ!…うお!」

京介は強烈な重力加速に息を詰まらせたが、風を感じて目を開けると
眼下には地平線まで続く彼岸花畑、前方には光り輝く無縁塚、右手側には今まさに登ろうとしている太陽の頭が見える。
宗太は京介を抱えたまま下り坂の手前に、ゆっくりと着地する。
京介を降ろすと宗太は歩き出した。京介も追う。無縁塚を見下ろせる所まで来ると、そこには神秘的な光景が広がっていた。

暫らく無言でその光景を見つめる二人。

「…あの女の子は!?」
「知らん」

京介は目を凝らして、大木の根元を見るが少女の姿はどこにも無かった。

「…自殺者の末路を知ってるか?」

いつの間にか宗太は天狗の面も外れて、いつもの宗太だった。
204以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 13:31:44.54 ID:657vtKSG0
しえーーん!
205『神隠しのご先祖様』―死に逝く者達の物語―:2009/10/09(金) 13:37:51.26 ID:mVAWeKfv0
「いや。…地獄行きとか?」
「地獄に行けるならまだ良いんだがな…」
「どういうこった?」
「自殺者は、天界に行くことや輪廻転生は勿論、地獄にすら行けない」
「…じゃあ、何処に行くんだよ」
「何処にも行けないんだよ。その場で消滅だ」
「マジ…?」
「自殺は大罪中の大罪とされる。自殺者は死後の審判すら受けられない。罪を償う機会さえ与えられないんだ」
「じゃあ、此処に眠ってる死者達は…」
「あの世へ送られて、消える。」
「あんまりじゃないか…?更生の余地くらい…」
「そんなものは無い。今日、生きる事を放棄した人間に、明日を生きる権利など無い」
「それは…、そうかも知れないけどさ」
「閻魔王が決めたことだ。俺達に逆らうことは出来ん」
「閻魔様が…。なんか…、勝手だな」
「閻魔王が自殺を嫌い、裁けないのにも理由はある」
「…なんでなんだ?」
「この世で一番最初に死んだ人間で、しかもその死んだ理由が自殺だからだ」
「え…」
「この世に死という概念を生み自殺という死に方を生み出した閻魔王の罪は重く、永遠に彼岸で死者を裁き続けるという罰を受けている」
「閻魔様も…、咎人だったのか」
「だから、閻魔王は自殺を嫌う。死そのものが罪である上に自ら命を絶ったとなれば、その魂に価値は無いとな」
「苦渋の決断で自殺するしかなかった人とかもいるだろうに…」
「例え、どのような人生であれ、与えられた生を全うし、その命尽きるまで生き抜いたという功績に勝る善行は無いんだよ」
「…あれだ。お前がなんとなく過ごした今日は、昨日死んだ奴らが死んでも生きたかった明日だ、とかなんとかいうやつ」
「それは、生き方を問いているのだろう。自殺に他人は関係無いさ、自身の問題だ。
 自殺者を裁けない。それは閻魔王の自身への罰でもある。死者を裁くために罰を受けているのに裁けない死者がいることがな。
 潔い死の美徳なんてものは生き物の傲慢な考え方だ。死んだあとは通用しない」
206以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 13:39:06.77 ID:657vtKSG0
自殺すると天国にいける…って言う考えも世界にはあるからなぁ
全ては考え方次第、複雑なもんだ支援
207『神隠しのご先祖様』―死に逝く者達の物語―:2009/10/09(金) 13:48:26.00 ID:mVAWeKfv0
「…(なら、この魂も…。自殺者も亡霊も救われない。救われない奴ばっかじゃん…。なんだよ…)」
「…生とは死の幻想であり、死は生の幻想だ。どちらが本質ではなく、どちらも真実だ。死ぬ為に生きるのではない。
 あるがままに生き、あるがままに死ぬ。人はいつから自然に生きられなくなったのか…。俺を含めてな」

宗太は自傷気味に笑った。京介は何か言いたかったが、上手くまとまらなかった。

桜は散り続ける。その姿に華やかさなど一切無く、それはまるで無縁塚全体が泣いているような錯覚を覚える。
いくつもの自殺者の魂は輝きゆっくりと天へと昇っていく。向こう側で消される為に。未来の無い未来に向かって。
魂は笑っているようにも泣いているようにも見え、京介は桜吹雪の中、雪が天に向かって降っていくようだと思った。

「どうして躊躇わずに切った?」
「あれは生き物ではないからだ」
「それは、正しい事なのか?」
「さぁな。死者を殺したことは無いから分からん」
「…あの木はあのままでいいのか?」
「あぁ。自然に浄化される」
「そうか…。あの子も逝っちまったのかなぁ…」
「それならそれで本望だろう。…もうここに用は無い。帰るぞ」
「…。あぁ…」
「お前を連れてきて正解だった」
「?。どういう…、あっ!おい!」

宗太は京介の返事も待たずに無縁塚に背を向け歩き出す。
京介が振り返ると朝日に照らされた広大な彼岸花畑だけが広がっている。

「またここを歩くのか…」

京介は軽い眩暈を覚えながら神依木の煙草に火をつけた。
208以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 13:49:18.17 ID:657vtKSG0
君が!投下を終えるまで!!支援を止めない!!!!支援
209『神隠しのご先祖様』―死に逝く者達の物語―:2009/10/09(金) 13:51:25.26 ID:mVAWeKfv0

…。

京介達が去った後。

桜舞い、無縁塚が自らを浄化する中、一人の少女が現れた。悲しそうな顔で大木だった切り株を白く細い指で撫でる。
無縁塚の力をもってしても救われない少女は、無言のまま切り株に腰掛け、たった一つだけ知っている歌を歌った。


『神隠しのご先祖様』―死に逝く者達の物語―


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第一・五話終了です。長々とお疲れ様でした。
自殺。ダメ。絶対。
これから都市伝説との戦いに身を投じていく二人の準備段階的な第一話と第二話の間のちょっとした(?)お話し。

今回も殆ど都市伝説関係なかったね!(桜の木の下には死体があるの行がなんとかこう…、こじつけ的なアレで…、どうにか…)
何かに気づいた人は気づいたまま黙ってて下さい。お願いします。

書いてるうちに、大木(たいぼく)が、大木(おおき)に見えてきた。新キャラ決まったな…。
210『神隠しのご先祖様』―死に逝く者達の物語―:2009/10/09(金) 13:53:03.95 ID:mVAWeKfv0
・神依木の煙草
宗太お手製の神木の葉100%の煙草、というか葉巻というかただの葉っぱ。
燃やした時に出る煙は結界の役割をはたし、良くないものから京介を守ってくれる。多分。
宗太が作中で「天狗はこれを嗜む」と言っていますが嘘です。天狗ジョークです。こんな物嗜みません。

・再思の道
人生に迷った人間が迷いこむ道。年中、彼岸花が一面に咲き乱れている。
毒は人間には耐えられず、思わず引き返したくなる(自殺を思いとどまる)。そのまま行けば先には死しかない。
この不可思議な風景に自分は死んだと勘違いして、そのまま死んでしまう人もいる。

・無縁塚
自殺者だけが集まる不思議な場所。安住の地かと思いきや、そうではない。
無縁塚の桜は自殺者の魂を吸い上げ花を咲かせる。魂のみの存在になった彼らには苦痛でしかない。
入り込んだ者を無差別にあの世送りにし、桜舞うその風景も悲しげで花見にも向かないこの場所は
あらゆるモノに対し危険度が非常に高く、人間以外の色々なモノも近寄ろうとしない。

宗太が言っていた「無縁塚の限界」とは、あまりに死に慣れすぎた桜の大木を放っておけば、いずれは桜も自ら死を望み死んでしまうこと。
そうなれば、死の病は無縁塚中に蔓延し無縁塚が崩壊し、さらにはこの世にまで溢れ出し取り返しのつかない事になってしまう。
それを防ぐ為に、宗太は桜を切り倒すという荒療治に打って出た。一度、桜の死への思いを消し無縁塚の再生に賭けたのだ。
失敗すれば、その場で崩壊する危険な賭けだったが、溢れた力は他の九本に分かれ無事送り出しが始まったのを見て、宗太は安堵した。
大木は長い長い年月を掛けて、ゆっくりと再生し、いずれは元の姿を取り戻すだろう。自殺者がいる限り。

・亡霊(?)少女
無縁塚にいて、桜の大木を守ろうとした少女。宗太は亡霊と言ったが、亡霊なのだろうか。
小さい(宗太と同じくらい)。高そうな艶やかな刺繍入りの黒の着物に高そうな黒の下駄。長い黒髪を一つに結い、かんざしには鈴が二つ。
結局、この話でセリフは一言だけしかなかった哀れな少女。
宗太も京介もあの世に逝ったと思ってる。しかも今後の登場予定は今のところ無い。本当に哀れな少女だ。
211以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 13:53:11.15 ID:657vtKSG0
乙でしたー!!
自殺駄目、絶対
イシュタム様みたいな自殺者を祝福する女神なんて珍しい存在だからな、普通はこうやって祝福されん

大丈夫!桜の木の下に死体が埋まっている、で問題ないさ!


さて、俺も短いけどこそこそと投下開始するんだぜ
212蝦蟇と髑髏は黄金の夢を見るか? 昔の記憶:2009/10/09(金) 13:55:16.54 ID:657vtKSG0
 幼い頃から、色んなものが見えていた
 柳の木の下に立つ、半透明の白い着物の女性、とか
 お花見で皆が楽しく騒いでいる中、どこか陰気に俯いている男性とか
 首のない人血塗れで歩き回っている人腰から下を無くして這いずり回っている人
 色んなものが見え続けていた
 はじめは、よくわからなかった
 自分たちと同じ存在なのだ、と信じていた
 ……しかし、ある時から、それらが他の人々には見えていないのだ、と私は気付いてしまった
 不思議だった
 どうして、皆には見えないのか
 当時の私は、その理由すら考えようとせず、その人々がどんな存在なのか、考えもしなかった

 ……そう、あの瞬間までは


「はぁ……っ」

 当時の私……いいえ、当時は僕、と自分を呼んでいた
 僕は、それから必死に逃げていた
 今まで見えていたものは、こちらが見ている事に気づいても、こちらに危害なんて加えてこなかった
 親しげに、笑い返してくれる人もいたから…僕は、それらが怖いものである、なんて、考えた事がなかった

 襲われる、だなんて、考えた事も、なかったのだ

「ほらほらぁ、逃げないでおくれよぉ?」

 血塗れた刃物を持った男性が、追いかけてくる
 こちらを殺そうと、追いかけてくる
213蝦蟇と髑髏は黄金の夢を見るか? 昔の記憶:2009/10/09(金) 13:57:03.39 ID:657vtKSG0
 怖い
 怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い
 ただただ、恐怖に支配されて、逃げ続ける

「−−−−っあ!?」

 けれど
 子供の足で、大人から逃げ切れるはずもなく
 足をもつれさせ、転んでしまった
 ガクガクと足が震えて、立ち上がれない

 顔をあげると、狂気に支配された笑みを浮かべた男性が、刃物を振り上げてきていて…

 殺される
 瞬時にそう考え、僕は目を閉じた

 −−−−−−−くぅ

 突然、場にそぐわない、何かの鳴き声が聞こえてきて

「……え」

 ひょい、と
 その体を、優しく抱き上げられた
 恐る恐る、目をあけると…知らない男の人が、心配そうに見つめてきていて

「大丈夫、ですか?」
「あ……う、うん」
214蝦蟇と髑髏は黄金の夢を見るか? 昔の記憶:2009/10/09(金) 14:00:58.84 ID:657vtKSG0
 …何が起こったのか、わからない
 男の人の足元には、僕と同じくらいの年齢の男の子が、見た事もない生き物を抱いて、ぎゅう、と男の人に脚にしがみ付いていた

 …聞こえてきたのは、絶叫
 思わずそちらに視線をやると、こちらを殺そうとしていた刃物を持った男性の脚が……なくなっていた

 小さな、小さな……幼稚園児くらいの女の子が、男性の脚を、その小さな腕で抱きかかえている
 切断されたと思わしきそれは、しかし、切断面から血が流れてすらいなかった
 女の子は、逞しい体つきの男の人に片腕で抱き上げられていて、にこにこ、上機嫌に笑っていた

「今だ、やれ!」
「わかってるわよっ!」

 きらきらと、視界に輝くものが入り込んできた
 キラキラ、キラキラと舞い散るそれは……金粉
 それが、両足を失った、刃物を持った男性に降り注ぐ
 その体が、金色に染まりあがっていく

「−−−−−−−っ!!」

 刃物を持った男性が、苦しげに暴れ出した
 キラキラ、キラキラと
 輝く金粉が体を覆うたび、苦しみ、暴れる

「子供を襲う、なんて悪い事は駄目よ?切りかかりおじさん」

 キラキラ
 金粉を周囲に漂わせた女性が、刃物を持った男性を見下ろしている
215蝦蟇と髑髏は黄金の夢を見るか? 昔の記憶:2009/10/09(金) 14:05:46.22 ID:657vtKSG0
 刃物を持ったおじさんは、もがいて、もがいて、苦しみ続けて……
 とうとう、全身を、金粉に覆われてしまった

 直後、その体はびくりっ!!…と、大きく痙攣して
 がくり、力尽きたように、動かなくなってしまった

 さぁ、と
 その存在が、初めからなかったかのように、消えていく
 小さな女の子が抱きかかえていた両足も、一緒に消えてしまった

 ほっと、僕を抱きかかえてくれていた男の人が、息を吐く

「終わりましたね…もう、大丈夫ですよ」
「ぁ…」

 優しく、頭を撫でられた
 …助かったのだ、と
 ようやく、僕はそれを実感して
 男の人に抱きついて、わんわんと泣いてしまったのを、よく覚えている


 あの後、赤いはんてんを纏った男の人も、駆けつけてきて
 他のも片付けた、とか、そう言う事を話していた
 眠くなってきていた頭で、ぼんやりと聞いていたら…あの刃物を持った男性は、「都市伝説」と呼ばれる存在らしかった
 今まで自分が見えてきたものも、大半はそうなのだと、その時に理解する
 …そして
 自分を助けてくれた、この人達も、また
 その、「都市伝説」と呼ばれる力を使って…悪い都市伝説から、人々を護っているのだと
 子供ながらに、自分はそう理解して
216以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 14:07:48.37 ID:mVAWeKfv0
1時間で投下するつもりが、さるって2時間もかかっちまった…。
いろいろな方に迷惑をかけた(特に投下待ちだった方)ようで…、すいません。。。

最近、刹那的生きている人が多いです。そんな人はもう一度、自分の生を見つめ直してみて下さい。



しえーーーーーーーーーーーん!
217蝦蟇と髑髏は黄金の夢を見るか? 昔の記憶:2009/10/09(金) 14:08:27.27 ID:657vtKSG0
 …その存在に、憧れた
 自分を助けてくれた人々
 自分も、いつか、こんな風になりたいな、と
 そう、子供心に感じたのを、はっきりと覚えている


 あの人達が、あの後どうなったのか…私は、よく覚えていない
 むしろ、あの後、自分があの人達と別れた瞬間すら、よく覚えていないのだ
 ただ…確実であるのは
 私が滝夜叉と出会い、契約したのは……それから、さほど時間のたっていない時期だと言う事

 滝夜叉と契約することで、私は「都市伝説」に積極的に関わるようになった
 あの人達のように、誰かを護りたかった、誰かを助けたかった
 その思いだけで、「都市伝説」に関わり続けた

 息子が生まれて、息子を産んだ女がいなくなって………今のお店を、初めて
 自由な時間は確実に減ってしまったけれど、今でも、できる限り、「都市伝説」にかかわり、悩んでいる人を、苦しんでいる人を助けようと、救おうと、努力し続けてきた

 …そして、これからも
 それは、変わらないのだ

「うー!パパ、早くー!うー!」
「あらあら…落ち着いて。焦らなくても、大丈夫よ」
『きひひっ、そうじゃぞ?焦らずとも、父上は逃げんわ!』

 …そう言う滝夜叉だって、気が急いているのが、よくわかる
 ぐいぐい、私の手を引っ張ってきている息子に負けず劣らず…楽しみで、仕方ない様子

 ……当たり前だ
 彼女は、久しぶりに、父親に会えるのだから
218蝦蟇と髑髏は黄金の夢を見るか? 昔の記憶:2009/10/09(金) 14:10:33.71 ID:657vtKSG0
 息子が、何かしらの都市伝説の集団と関わっている事は知っていた
 …けれど、それがまさか
 滝夜叉の父親が率いる集団だったなんて
 もっと、早く教えてくれれば良かったのに
 そうは思ったけれど、息子は「うー?」と首を傾げてくるだけだった
 滝夜叉も、知っていたようだったけれど、私に話してくれなくて
 …もしかしたら、こちらが忙しい、と思って、遠慮してくれていたのかもしれない
 だとしたら、滝夜叉には悪い事をしてしまった
 父親と会えるチャンスを、ずっと放棄させてしまっていたのだから

「うー!これからはパパも一緒ー!一緒に「首塚」で将門様の部下ー!うーうー!!」

 楽しげに、楽しげに、息子は笑っている
 …そうだ、私も、きっと楽しい
 「首塚」に入れば、都市伝説と関わる機会が、増える
 …都市伝説に困っている人達を、もっと救えるようになるかもしれない

 まだ、私はあの人達には、きっと、遠く及ばない
 もしかしたら、あの人達には一生敵わない

 …でも、ほんの少しでも
 あの人達に近づきたい
 あの人達のような存在になりたい

 ……私のその願いは、きっと、永遠に変わらないのだ
 

fin
219以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 14:12:00.57 ID:657vtKSG0
ちょこっとコアラパパンの昔の話
ついでに、宴前日、コアラパパン「首塚」参入決定
宴当日は、コアラパパンも料理の手伝いやってます

>>216
お気になさらずなんだぜー
大作乙!!

一応、ここは他人の投下中でも(さる防止の意味も含めて)投下してもオッケー!ではあるんだけどな
220以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 14:18:42.36 ID:mVAWeKfv0
>>219
乙ですー。

なるほど。確かにそれはいい考え(読む人は読みにくいだろうなぁ…まとめもあるけど
221以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 14:21:13.50 ID:657vtKSG0
>読む人は読みにくいだろうなぁ
うん、そのせいか、最近は他の人が投下中は自重する事が多いかな
…まぁ、その分サルの恐怖がやってくるわけだが、そこは支援で支えていくしかない
222以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 14:27:13.21 ID:mVAWeKfv0
>>221
うーん、難しいところ。(運営さん。さるもうちょっと改良してくれ。同じ語句の連発を規制するとかそんな感じに)

二回の投下で二回さるった自分としては、複雑。
この長文癖どうにかならないものか。簡潔にまとめられる人が羨ましい。

支援の大切さを思い知った。
223以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 14:32:01.56 ID:657vtKSG0
連続して二個小ネタを投下した際、その両方でサル喰らった俺もいるぜ!!
投下中の支援って本当に大事
人いない時、こっそり投下の際にサル喰らったら解除されるのを待つしかないのがつらいところ

むしろ、長文書けるの羨ましいんだぜ!
最近短いのばっかり書いてる俺がそう主張
224小ネタ:2009/10/09(金) 14:49:40.07 ID:657vtKSG0
「あ、兄さん?………………うん、わかった。じゃあ、僕も参加するね………謝らないでよ、兄さん。
 僕も、参加してみようかな、ってちょっと考えてたんだし……うん、それじゃあね」
「ん、お兄さんからか?」
「うん」

 兄の携帯から送られてきた、突然のメール
 その内容を見た青年は、すぐに兄に電話をかけていた
 メールの内容に付いて詳しく聞いて……今、話がついたところである

「店長、店長たちも呼ばれてる宴だけど、やっぱり、僕も参加するね?」
「お?そうか?じゃあ、料理を運ぶのを手伝」
「僕、それを料理だって認めたくないなぁ。特に天麩羅とか」

 にっこりと、青年は笑顔で言い切った
 自分がアルバイトしている店の店長相手の言葉づかいじゃない
 ぐさり
 流石にちょっぴり傷ついたのか、店長はいじけている

「…いや、な?流石に見た目Gそのものだから、食欲湧かないよな、とは思うが」
「うん、少なくとも日本人はよほどのゲテモノ食いじゃなきゃ食べないと思うな」

 にこにこ
 笑顔で青年は続ける
 ますます、自分がアルバイトをしている店の店長にかける言葉じゃない
 わりと傷ついたらしい店長の様子に、副店長である少女が、抗議の視線を青年に送った

「……あんまり、いじめないで」
「料理の感想は素直に言ってくれた方が参考になる、って店長言ってたよ?」
「……食べてすらいない感想は感想にならない」
225以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 14:50:07.39 ID:QDRJLMeH0
二つ同時は悲惨だwその待ち時間がだるいんですよねー。
今日は待っても解除されないんで、回線引っこ抜いて無理矢理ID変えて投下してました。

話しが進んでいったら、そのうち座談会的な小ネタも書いていきたいという妄想。
流石にこのままあの子を消すのは不憫すぎる。
226小ネタ:2009/10/09(金) 14:53:08.63 ID:657vtKSG0
 じと、と副店長に睨まれ、青年は御免ね、と謝った
 しかし、心の底から謝っているかどうかは、不明である

「料理と認めるつもりはないけど、運ぶのは手伝うよ。僕は食べないけど」
「さらっと心が傷つく事を言い続けるな……まぁ、手伝ってくれるならありがたいが」

 「首塚」主催の宴
 料理の持込可能、とのことで店長は色々と持っていくつもりのようだ
 …まぁ、青年も、この店でアルバイトをしている身なのだし、料理を運ぶくらいは手伝う
 ……ただし、その料理に手をつけるつもりは、一切ないが

 はじめは、宴に参加するつもりはなかった
 けれど、兄に頼まれたのだ
 …教え子が参加するようだから、念のため見ておいてくれ、と
 兄に頼まれたのだから、参加しない訳にはいかない

『……お前を、危険な事に首を突っ込ませるようで、すまない』

 と、兄には謝られたが
 謝る必要なんて、全くないと言うのに
 むしろ、嬉しいのだ
 兄に頼まれごとをされたのが、青年は純粋に嬉しい
 昔から、兄はなかなか、頼み事なんてしてこなかったから
 頼まれたこのチャンス、逃す訳がない
227以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 14:54:29.44 ID:KDMhWMnY0
皆おつ! そして長文と聞いて^p^
前々回?にさるってから五分ぐらいして、もう一度トライしてみたらなぜか投稿できたな・・0分になったわけでもなかったのに。
未だに仕組みがよくわからない・・
228以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 14:57:34.12 ID:QDRJLMeH0
ちょw回線弄ってないのにまたID変わったw

天狗の仕業か…。支援
229小ネタ:2009/10/09(金) 14:57:43.20 ID:657vtKSG0
「店長、運ぶ料理は、そのおぞましい物だけでいいの?」
「おぞましいもの言うな。せっかくだから、あともう一品くらいは作ってもいいかなー、とは思っているところだが…」
「リリカン丼は?一時期、そんな鼠の肉を牛丼と称して売ってた、って都市伝説聞いたことがあるよ」

 青年が、うろ覚えの知識を引っ張り出して、そう言ってみると
 ぽん、と、店長は手を打った

「それもいいな。じゃあ、リリカンって鼠は日本ではそう手に入らないだろうから、代わりに…」
「溝鼠は病気もってそうだからやめた方がいいだろうし、ハムスターは動物愛護団体に訴えられると思うな」

 自分で提案しておきながら、さらりと作成方法を縛る青年
 鬼である、鬼畜である
 ますます、店長相手の台詞じゃない
 副店長からの視線が、ますます痛いところなのだが…青年は、さほど気にした様子もない

 ……楽しいな、と
 純粋に、そう考えてはいるのだ
 この店でのアルバイトは、今まで経験してきたアルバイトの中で、一番楽しい
 自分を隠さなくてすむ、と言うのはなんとも気が楽である
 できれば、これからも続けていきたいな、と
 こっそり考えながらも、青年は口には出さないのだった

「…ところで、このブラックコーラなんだが」
「僕の力で操れない物はコーラと認めないよ」

 にっこり、差し出された黒い液体を、青年はそう言いきって受け取り拒否しているのだった
230以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 15:00:56.80 ID:657vtKSG0
うわさの産物の店長に焼き土下座ぁあああ!!!!!!!orz
ヤンデレ弟はチャラ男と違い、バイトが長続きした事がない設定で、しかし、その理由は決めてなかったが…書いてて理由がわかった。駄目だこいつ

首塚宴、ヤンデレ弟参加決定
店長が料理持っていくのも手伝うよ。食べないけど


>>225
その待ち時間が確かにきつい
人以内時間帯に、解除目安まで30分以上かかる時とか規制中にスレ落ちるなよー!って思う
…っつか、この書き込みを書き込む瞬間にサルくらった俺を見てくれ、どう思う?

小ネタwktk

>>227
サルの仕組みはわかったような気がしても、時々わからなくなるんだよなぁ…
231以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 15:09:21.76 ID:qiynZprNO
宴会が本格的に始まるのかー
232以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 15:17:26.91 ID:QDRJLMeH0
>>230
投下中に落ちたらやりきれんなw
すごく…、バイバイです。

宴会にwktkwktk

ちょいと出かけます。また次回にでもお会いしましょう。乙でした。
233以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 15:38:59.60 ID:657vtKSG0
夜に俺が風邪とか下痢とか吐血とかでダウンしてなかったら宴会開始ネタを書きたい心意気
234以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 16:00:48.59 ID:ODbik+1V0
235以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 16:21:16.79 ID:ODbik+1V0
236以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 16:55:16.75 ID:ODbik+1V0
237以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 17:06:39.61 ID:4VizjG/rO
238以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 17:18:48.35 ID:U7WEXQw3O
239以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 17:40:08.50 ID:KDMhWMnY0
240小ネタ:2009/10/09(金) 18:02:10.53 ID:9D3HY/6M0
『私もチャラチャラの料理食べたい食べたい食べたい〜!!』
少女「うっさい」
駄々っ子幽霊再び
少女「そもそもアンタこの前私が作った佃煮拒否ったじゃない」
結構な自信作だったのに・・・チャラ男も食べてくれなかったけど
『いや、だって・・・あれは・・・』
少女「何よ?」
『いや、その・・・そうだ!洋食、洋食が食べたいな!』
洋食・・・ふむ?
少女「なら、私が作ってあげる!」
『また!?』
少女「パンなんてどう?焼きたての」
『あ、それ嬉しいかも!』
少女「ならちょっと、材料買ってくる!!」



帰宅、そして調理シーンは面倒なのでカット
241小ネタ:2009/10/09(金) 18:03:12.03 ID:9D3HY/6M0
少女「むしパン完成!!」
『あ、確かに良い臭いが・・・ヒィィィッ!?』
少女「何よ?」
『それ・・・何?』
私の手に持っているのは一つのパン
所々黒いのがはみ出してるけど
少女「何って虫パン?」
ちなみに材料は捕獲したカブトムシ・・・高級食材じゃない?
『虫パン?っじゃないよ!?それ食べるの!?』
少女「失礼ね!?前回も言ったけど虫は立派な食材足りえるのよ?!」
『ゴメン、私遠慮する!!』
少女「あ、コラ?!」
再び逃げる幽霊
残る虫パン・・・あ
少女「もうすぐ宴会か」
蝗の佃煮と虫パン持込決定

終わっちまえ
242小ネタ:2009/10/09(金) 18:04:19.92 ID:9D3HY/6M0
虫パン・・・元ネタはデモベですね、えぇ
最初は元ネタ宜しく少女に「カブトムシ・・・ウメェ」させようかと思ったけど余りにアレなんで止めた
別に普通の料理も作れるはずなんだけどなぁ
味は別としても
そして、明日以降パソ触れるか微妙すぎるのが地味に怖い

以上、お目汚し失礼しました
243以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 18:06:39.49 ID:KDMhWMnY0
おつ! 文字通りの「むしぱん」か・・gkbr
244以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 18:31:29.97 ID:KDMhWMnY0
245以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 18:32:05.41 ID:AEhb+iH4O

客「茶碗蒸し下さい」

店「当店の茶碗に虫は付いておりません」

みたいなのなんだったかな
246以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 18:47:29.44 ID:U7WEXQw3O
三面鏡少女がコスタリカ帝国を知った場合、鏡の中の彼女達が狙われる事はあるのだろうか。
247以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 18:57:22.83 ID:Xf+eI/ACO
248以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 19:00:03.88 ID:ObQ0FXGO0
>>246
「本体が鏡に映って増えてるから本体死んだら終わりじゃない?」
「というわけで多分狙われるのは本体一人だけど死ぬのは皆一緒」
「一蓮托生ってやつよねー」
「というわけで死なないように頑張れあたし、応援だけはしてるぞー」
「ちなみにこの会話はフィクションであり、実際には関わってないし知らないからまだ狙わないで下さいねー」
「まだって何!? まだって!?」
「あたし達が鏡から出れるようになれば、身代わりぐらいはできるかもね」
「一人殺せば大丈夫なんでしょ?」
「じゃあ誰死ぬ?」
「あたしはやだー」
「あたしもパス」
「御免こうむりまーす」
「のーさんきゅー」
「じゃあ本体のあたしという事で」
「「「「「意義なーし」」」」」
「あたしが死んだら終わりなのにっ!?」
「痛いのも怖いのもパスー」
「鏡の中でだらだら暮らしたいでーす」
「死に顔伝える仕事があるのであたし自体が死んだら意味がありませーん」
「……あたし、ホントどうしてこんな都市伝説と契約しちゃったかなー」
249以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 19:10:13.08 ID:F/J17Bt/0
会場はやはりそれなりに綺麗に飾られているんだろうか?
250以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 19:35:30.12 ID:L5m521VIO
251以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 19:43:18.86 ID:AEhb+iH4O
>>249
血飛沫とかさらし首とかで?
252以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 19:44:18.60 ID:tkBlC2/i0
はないちもんめの人と三面鏡の人乙!!
むしぱんwwwwwwwwwwwwwwwいや、確かにむしぱんだがwwwwwwwwwwww

黒服H「安心しろ、死なれたくないのでコスタリカ帝国の事は彼女には伝えん。
     大事な相手に伝える訳がないだろう」
253以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 19:46:23.31 ID:tkBlC2/i0
>>249
>>251
何そのお化け屋敷的内装wwwwwwwwwwwwww

多分、飾りつけは夢子ちゃん率いる夢の国におまかせなヨカーン
将門様がその辺気が回るとは思えん
254以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 19:47:35.70 ID:KDMhWMnY0
宴会前話が書きあがったのに出かけなきゃならないとか・・うがー!離脱!
255以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 19:48:17.19 ID:9D3HY/6M0
>>243
>>252
ゴキブリ=安物(何時でも何処でも手に入るから食料難の時に便利)
カブトムシ=高級食材
多分こんな認識

>「……あたし、ホントどうしてこんな都市伝説と契約しちゃったかなー」
鏡の中のも自分なんだから都市伝説よりも本体の方が問題なんじゃry
256以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 19:52:01.96 ID:KDMhWMnY0
と思ったらちょっとだけ間があった!
今のうちに投下するよ!
257騎士と姫君番外編:2009/10/09(金) 19:52:45.59 ID:KDMhWMnY0
 波乱の秋祭りが幕を閉じた次の日、東区の一角をスキップ交じりの歩調で歩く人影があった。

「るんるーんるーーーん♪」

 ふわふわの金髪を風になびかせ、黄色い帽子の操り人形を抱えた少年である。
 鼻歌交じりにきょろきょろと物珍しげに辺りを見回し、散策の真っ最中であった。

「すごいやここ、見た事ないものばっかり。やっぱり来てよかった!」

 生まれてこの方どんよりと暗い屋敷の中しか知らなかった少年にとって、この町の存在はまさに驚きそのものだった。
 たとえば人々が暮らす建物は皆三角だったり四角だったりだとか、太い路地に出れば見た事ないほどの人間が群れていたりだとか、はたまたここかしこを車輪のついた鉄の箱が走り抜けていくだとか。
 たった数日の間に、少年はまさにおとぎの世界に入り込んだような感覚に陥っていた。

「ようし、全部覚えてゴーストホストに教えてあげなきゃ!」

 そんな決意も新たに、少年は次なる出会いを求めてまっしぐらに駆け出した。
258以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 19:53:10.04 ID:tkBlC2/i0
wktk
宴会開始直前ネタはもうちょっと待ってー!

…そして、明日、絵画展に行く予定をすっかり忘れてたとか
明日はヘタしたら夜しか書けねぇorz
259騎士と姫君番外編:2009/10/09(金) 19:54:07.07 ID:KDMhWMnY0
【前というか昼間(もしかすると別の日?)話だった・・まぎらわしい発言サーセンorz】
 そうして気の赴くままやって来たのは、真新しい角張った建物の前である。
 それまでに見てきた似た建物と照らし合わせてみると、中にたくさんの部屋がある構造の建物のはずだ。
 確かに目の前の建物からは大勢の人の気配が感じられる。
 しかし、それに混じって感じるある独特な匂いを、少年は感じ取った。

「ここ……もしかしてゴーストがいるのかな?」

 しかし彼の概念で言えば、ゴーストは古びた建物を好むもの。
 こんな真新しい建物に好んで居つくゴーストなど、彼には到底考え付かなかった。

「……ま、いいや。よし、ちょっと挨拶に行ってみようっと」

 細かい事は放っておくに限るという持論に従い、少年は気配を追って建物の中へと潜り込んだ。
 こういう時にドアや壁といった障害物を気にしなくていいのは幽霊の特権である。

 初めに覗いた部屋には誰も居なかった。
 次に覗いた部屋では小さな女の子がぽかんとこっちを見ていた。
 その次に覗いた部屋では、気難しそうな男がじっとパソコンをにらみつけていた。

「あれ、おかしいなあ……この辺りのはずなのに」

 確かに近くに自分と同じ存在の気配を感じるのに、手当たり次第に部屋を覗いてみても居るのはいずれも生きた人間のみである。
 首を傾げつつ、もう一度注意深く気配を探ってみる。

「うーん……この先かな?」

 そうして振り返った先は、真っ白な壁。
 確かこの部屋は角部屋だったから、本来ならばこの先は何もないはずなのだが。
 とにかく確かめてみよう、と少年は何のためらいなく壁を潜り抜けた。
260騎士と姫君番外編:2009/10/09(金) 19:54:48.95 ID:KDMhWMnY0

「がるるるる〜……」

 壁を抜けた先にあったのは空ではなく、床に突っ伏し、四角い箱をにらみつけてうなる女性の姿だった。

「うううー……もーチャラチャラのばかあああああああ!!! たこおおおおおおおおおおお!!!」

 突然奇声を発してばたんばたんと床の上を転げ回り始めた女性に、少年は呆然とした様子でその光景を見つめるしかなかった。

「なによーー!! あんなに溜め込んでるんだから別に五つか六つぐらい食べたっていいじゃああああん!!!」

 ごろごろごろごろごろごろごろごろごろ

「あんなにいっぱい来るかもわかんないのにいいいい!! もう虫入りのごはんなんていやあああああああ!!!」

 ごろごろごろごろごろごろごろごろごろ

「プリンプリンプリンーー!! あのプリンちゃんたちは私が食ーべーるーのー!!!!」
「プリン?」

 思いもよらない返事に女性はびく!とその体勢のまま凍りついた。

「え、え、え? いいい今返事したのって誰? そんなわけないよね?」
「あるよ」
「キャーーーー!!?」

 「あ、悪霊たいさんーー!!」と叫びながら後ずさる女性の幽霊に、少年は目をぱちくりとさせる。
 何やらよくわからないが驚かせてしまったらしい。
261以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 19:55:44.99 ID:tkBlC2/i0
っちょ、女幽霊wwwwwwwwwwwwwwww
支援!!
262騎士と姫君番外編:2009/10/09(金) 19:55:57.38 ID:KDMhWMnY0

「って、なんだお仲間じゃん! び、びっくりさせないでよー!!」

 こちらが口を挟む隙もない、見事な一人ボケツッコミである。
 それ以前に幽霊が幽霊に驚かされるというのもアレだと思うが、という突っ込みはさておき。

「ね、それよりその箱にプリンが入ってるの?」

 そう目の前の箱――冷蔵庫を指差して尋ねれば、突っ伏していた女性が突如がばりと起き上がる。

「そう! そうなの!! あそこにはチャラチャラ特製のすっっっっごくおいしいであろうプリンがどーっと詰め込まれてるの!!!」

 瞳をぎらつかせ、女性はまくし立てる。
 チャラチャラ、という単語がひっかかったものの「おいしいプリン」という単語に少年の関心は一気に高まった。

「本当に? でもそれだったら、箱から出して食べちゃえばいいのに。鍵もかかってないんでしょ?」
「ふふふ……鍵ぐらいならなんてことないわ……」

 そうつぶやく女性が示した先には、こんもりと盛られた白い山。
 一見すればそれだけなのだが、何とも不快な気配がじわじわと迫ってくるのが少年にも感じられる。

「清め塩、アレに触ったら一瞬であの世行きなのよう……ああ、でもあんなプリンもう絶対に巡り会えない……!」

 「どうするの私ー!?」と葛藤に苦しむところを見ると、どうやらあの白い山は相当に怖いものらしい。
 しかし、それを補って余りそうなほど箱の中に秘められたプリンはおいしいものでもあるらしい。
 はあ、と沈み込む女性の背中を見た瞬間、少年の脳裏にある事がひらめいた。

「そっかあ……もしあの箱が勝手に開いてくれらば、僕らプリン食べれるのにね」
「ううう……あの憎き塩さえなければあんな冷蔵庫の扉ごとき、私にかかればぽーんと開いちゃてもおかしくないのよう……」
 その言葉を聞いた途端、少年はあのにんまりとした笑みを浮かべた。
263以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 19:56:03.39 ID:ObQ0FXGO0
支援がてらー

>>255
「痛いところを突かれたねー」
「いやホント、あたし達全員あたしだもんねー」
「好き放題生きてるとこんな風になるから真面目に生きれー」
「反面教師ってやつよねー、鏡だけに」
「上手い事言ったつもりかー!?」

鏡の中には自分達しかいないので他人に気を遣うという事を知らない奴らなのです
人付き合いを知ってる本体の少女は真っ当な人間だと弁明をさせていただきたいw
264騎士と姫君番外編:2009/10/09(金) 19:56:43.68 ID:KDMhWMnY0

「塩塩塩……いや、一度開いちゃえば中のプリンだって……!」

 む!と女性が箱を睨みつけた瞬間、少年もまたこっそりと箱の扉に念を込める。
 すると、扉は何の抵抗もなくぱこっと音を立てて開いたのだ。

「……うええええ!!?」

 まさか本当に開くとは思ってもいなかったのか、女幽霊は穴が空きそうなほどに箱を見つめた。

 それは、まさに宝箱であった。
 一つの棚にプリンカップがこれでもかと並べられており、その他の棚にも蓋がされたタッパーがこれまた山の様に詰め込まれているのだ。

「すごーい! お姉さんがにらみつけたら扉開いちゃったー!」

 我ながらわざとらしいと思いつつも、いかにも女性がやったと信じているかのように歓声を上げる。
 初めこそ困惑の表情で固まっていた女性だったが、歓声に気をよくしたのか「ふん!」と胸を張ってみせる。

「と、当然よ! 今日の私は一味違うんだから!」
「じゃあ、プリンももしかしたら来るかなー?」

 そう可愛らしく尋ねれば、「まっかせなさい!」と何とも頼りがいのある返事が返ってくる。
 そうしてまた箱に向かう女性の背中を見つめ、少年は密かにほくそ笑む。

「さあ、プリンちゃんよ! 私の胸に飛び込んできなさーい!!!」

 むん!と再び女性が箱を睨みつけるのにあわせて、再び少年も小さなプリンカップに念を込めた。
 すると、カタカタと二つのプリンカップが震えだし、ふわりと宙に浮かび上がる。
265以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 19:57:25.27 ID:QDRJLMeH0
支援しえーん
266騎士と姫君番外編:2009/10/09(金) 19:57:38.92 ID:KDMhWMnY0

「むむむむむむ……!」

 おそらく必死に念を込めているのだろうか、彼女の額にはうっすらと汗が光っている。
 その視線の先にあるプリンカップといえば、しばらく空中でふるふるを漂っていたのだが、やがてゆっくりと女性へと向かい始める。

「むむむむむむむむむむむ……!」

 あともう少しでプリンカップが塩の山を越える。
 そうすればプリンは自分のもの。
 ひたすらその思いで、プリンカップをにらみつけた。

「むう……かもおおおおおおおん!!」

 気合一発。
 それが決め手となったのか、ついにプリンカップが塩の山を越えて女性の手の中へ飛び込んだ。

「……いやったああああああああああ!!」

 ついに、ついにあれほど焦がれた念願のプリンを手に入れる事に成功し、女性は勝利の雄たけびをあげる。

「見たかチャラチャラーー!! 私だってやればこれぐらいできるんだもーん!!」
「ほー、そりゃ凄いな」
「ふっふっふ、そうでしょそうでしょ! ついにチャラチャラも私の事……を……え?」
「ああ、俺がなんだって?」

 背後から聞こえる声は、先程の少年のものではなく声変わりした青年のもの。
 しかも、最近特によく耳にする声だと気づいた瞬間、女性の顔からざあっと血の気が引いた。

267以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 19:57:43.43 ID:tkBlC2/i0
しえーん

>>263
そう言えば、以前少女の台詞でちらっと不良教師らしき人を知っている記述が会ったが、花子さんの契約者と学校同じなのかww
268騎士と姫君番外編:2009/10/09(金) 19:58:28.96 ID:KDMhWMnY0

「あーあ、もうちょっとだったのにな」

 先程の建物の外、すべての張本人がたたずんでいた。
 名残惜しそうに見つめる先には窓も何もないが、ぎゃいぎゃいと騒がしい気配だけが伝わってくる。

「ま、今度遊びに来た時に取っておこうっと」

 またここへ来る楽しみが増えたと、少年は楽しげな笑みを浮かべる。
 もしかしたら、今度はもっとおいしいものがあるかもしれない。
 それを思い浮かべながら、少年は建物にくるりと背を向けたのだった。

<Fin>
269騎士と姫君番外編:2009/10/09(金) 19:59:38.33 ID:KDMhWMnY0
ごろごろ話を読んでからずっとこれがやりたかった。後悔はしてない。
というわけで女幽霊お借りしました!土下座!orz
勢いで書いたら女幽霊がハイテンションすぎたかも・・しかし楽しかったwww

よしいってくる!
270以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 20:05:34.39 ID:tkBlC2/i0
乙っしたー!!
女幽霊、あれでなんら問題ないですwwwwwww

そして、読んでたら優先順位ガン無視で勢いで書きたくなった
271小ネタ:2009/10/09(金) 20:06:29.11 ID:tkBlC2/i0

「う〜…あんなに怒らなくてもいいじゃない〜」
「自業自得だ」

 うーうーうー
 幽霊を殴る…事はできないので、清めの塩を少量かけて軽くお仕置きしたところ
 女幽霊は、部屋の済で丸まっていじけ出した
 …外見こそ青年より年上なのだが、精神年齢は完璧に年下である

「いいじゃん、一個くらいー。プリン、プリンー」
「……全く」

 …まぁ、誰かに背負われない限り、このマンションから出る事の敵わない身
 食事を必要としない癖して、テレビのスイーツ特集などを見まくっているから、無駄に食への好奇心はあるときた
 青年は、小さくため息をつくと

「ほら」
「みょ?」

 とんっ、と
 女幽霊の前に、一つ、プリンを置いてやった
 当然、スプーンとセットで

「それ食って我慢しろよ」
「!わ〜い!」

 プリン〜♪と、踊りだす女幽霊を前に、青年は小さく苦笑するのだった

終われ
272以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 20:10:10.93 ID:ObQ0FXGO0
乙でしたー
ああもう可愛いなー!

>>267
学生だしなんとなく接点があるかなーと思いながら書いたような気がします
特に何も考えてませんでしたが!(ダメじゃん)
273以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 20:13:40.07 ID:tkBlC2/i0
>>272
大丈夫だ、俺なんて、今だに花子さんの契約者が通う高校がどこの区の高校か決めてない!
よって、彼の通う高校は同じ学校に通っていると思われるキャラ(骨粉少女や三面鏡の少女)の通っている学校がどこの区か発表され次第、そこに準じます
不良教師の勤務地同じく



そう言えば、冷静に設定を見直したらヤンデレ弟がうわさの産物の店長より年上だった件
274以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 20:14:19.59 ID:F/J17Bt/0
騎士と姫君おつっしたー!

>>253
じゃあちょっとそのネタを書くぞー!
275以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 20:17:50.35 ID:q7l9Cj8hO
学生キャラの所属学校一覧表
みたいな奴あれば便利だな

さて、久しぶりに話を載せようかな
276首なしライダー:2009/10/09(金) 20:22:15.18 ID:q7l9Cj8hO
 夢の国との戦いが終わり

 無事に秋祭り3日目も終わって

 今、俺は朝野と共に祭り会場から帰宅をしている途中です

 しかし……ちょっと困った事になった。


「ちょ、先輩www何ですかそれwww」

朝野が爆笑している

「………!」
 声を出そうとしても何故か声は出ない。

そして

何故か違和感のある体

……誰か助けてください

 どうして俺の体が女性の体になっているんですか?
277以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 20:22:43.25 ID:tkBlC2/i0
>>274
>>275
wktkと宴会準備ネタ書きながら全裸…は寒いのでその上にちゃんちゃんこは追って正座で待機
278首なしライダー:2009/10/09(金) 20:24:02.20 ID:q7l9Cj8hO
 話は数分前に戻る

 朝野に誘われて祭り最終日を楽しんだ俺

 首のない格好で出歩いたので仮装大会の参加者と間違われたのか、何故かカメラ撮影をされまくった。

 朝野はそれが目的のようだったが…


いや、そこまではいい

で、普通に時間も遅くなっているのでそろそろ帰ろうかと思い
 朝野と暗い夜道を歩いてバイクを停めている場所まで歩いていたら……

「すいません」

 後ろから声を掛けられた。

「はい?」

 俺は何気なく後ろを振り向くと…


次の瞬間

俺の体はガスに包まれた。

279以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 20:25:05.44 ID:tkBlC2/i0
ついに黒服D以外の被害者がwwwwwwwwwwww支援!!
280首なしライダー:2009/10/09(金) 20:26:10.81 ID:q7l9Cj8hO
「先輩!」
 どこからか朝野の声がする
それと共に、走り去る靴音

 ガスのせいで何も見えないぞ畜生!

 突然の事で俺は声も出せないまま、ガスはゆっくりと消えていき

 ガスが晴れるとすぐ傍に朝野がいた。

 …どうやら朝野はなにも異常がないようだ
何だったんだ今のは…イタズラか?

「先……輩…なんですかその格好…?」

 朝野が驚いた表情で俺を見ている
 何だ?なにかおかしいのか?



「先輩が…女性になった…」


朝野の視線の先には
 首のない、ライダースーツに身を包んだ女性がいた。

281以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 20:26:45.38 ID:b3++/F9e0
ただいまー
>>276
ちょwwwまさか女体化ガッサーかwwwwww
支援
282以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 20:27:12.81 ID:F/J17Bt/0
マッドガッサーwwww
283首なしライダー:2009/10/09(金) 20:32:41.30 ID:q7l9Cj8hO
で、現在

「あー笑いすぎてお腹痛い」
 朝野は爆笑しすぎて涙目になっている

[いや、笑い事じゃないから!]
と、俺はホワイトボードに文字を書く

 女性になってしまった体でとりあえず俺の家に戻って俺は現在の状況を把握する

・体が女性になってしまった
・何故か声が出ない
・どうやらこれも、都市伝説の仕業のようだ

アニキに襲われるし
変なガスで女性になってしまって
……とことんついてないな、俺

284以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 20:33:05.56 ID:tkBlC2/i0
まさか声まで出なくなるとは…ww
支援!
285首なしライダー:2009/10/09(金) 20:33:48.58 ID:q7l9Cj8hO
[もういい…とりあえず、疲れたから今日は寝る、明日から色々と考えようよ]

 部屋にあったホワイトボードに文字を書き、朝野に見せる

「了解です…しかし先輩、その格好は間違いなく危ないから何か着た方がいいですよ?」

[……その辺も明日から考える]
 いいや、もう今日はとにかく寝よう…なんていうかもう、悲惨すぎる

 俺はベッドに横になって朝野には構わずに寝た。


 その夜、首塚からのお誘いの夢によって首なしライダーは真夜中に朝野の家に直行するハメになったとかならないとか

以上?
286以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 20:37:26.08 ID:tkBlC2/i0
首なしライダー乙っしたー!


…もしや、女体化状態で宴参加か!?wwwwwwwwwwwww
287首なしライダーの人:2009/10/09(金) 20:39:04.25 ID:q7l9Cj8hO
前からやってみたかった
首なしライダー女体化ネタです

まずはマッドガッサーの方に土下座ぁぁぁ!


声が出なくなったのは
体女なのに声は男って微妙じゃね?という個人的な趣味だったりww
そして、首なしライダーと朝野は首塚の宴会に参加予定です

首なしライダーは飲み食いができないので調理とか料理運びでも頑張ってもらおうかと勝手に考え中…
288首塚組織の憂鬱:2009/10/09(金) 20:41:04.57 ID:tkBlC2/i0
 ……っぽ
 ぽっぽっぽ、と 
 誰も居ないはずの廃ビルの一角に、灯りが灯りだした

 招かれた者だけが入り込める宴の準備が、始まろうとしているのだ


「ちょっと、そこの豆板醤取ってくれるか?」
「これかしらぁ?」

 …「首塚」主催の宴が開かれる予定の廃ビル
 その中に、ガスコンロやら何やら、色々と持ち込んで、数名の人間…と、都市伝説が調理を行っていた
 まぁ、何せ、「夢の国」及び「鮫島事件」との戦いに参加した者全員を招待しているのである
 流石に、全員来るとは思えないが…料理は多い方がいいだろう
 余ったらどうとでもなるが、足りなかったら悲しいものがある
 だからこそ、多めに料理は作らなければならない訳で
 作り置きが効く物はある程度作ってきたとは言え、それでも大変だ

「お野菜、切れたかしら?」
「はい、これでいいわね?」

 金髪のチャラチャラした格好の青年、スーツ姿のキャリアウーマン風の女性、長いロングヘアの女性に、水っぽい服装の……女性に見える、男性

「ご主人様、そろそろ弱火に致しませんと」
「あぁ、そうだな……後は、焦がさないようにするだけだな」

 洗練されたシェフを連想させる男性と、その男性と共にカレー鍋に向かう男性
 これら、「首塚」のメンバーたちは、宴直前まで調理を続けていた
289首塚組織の憂鬱:2009/10/09(金) 20:43:18.62 ID:tkBlC2/i0
 「夢の国」たちも手伝ってくれると言ってくれたが…一応、そちらには会場の飾り付けを任せて置いている
 なぜか?
 …そう言えば、飾り付けの事なんて、すっかり考えていなかった事を、当日になって気づいたからである
 将門も、その辺りは気が回っていなかったようだ…と言うか、多分、最初から気にしてもいなかったのだろう

「宴会、しっかりとした開始時間が決まってないのよねぇ…まぁ、それなりに人数が集まったら開始かしらぁ?」
「そうなるんじゃないのか?」

 時折、妙な所がアバウトな我等が首領は、開始時刻なんか告げてすらいなかった
 夕刻以降、としか言っていない
 …まぁ、皆各自勝手に集まって飲め、みたいな雰囲気なのだし、仕方在るまい
 ……ちゃんと、未成年も来るだろうから酒以外も準備はしている
 多分、きっと大丈夫だ
 祝勝会に戦いを持ち込む無粋な奴もおるまい……そんな奴がいたら、「首塚」の総力を持って排除するが

「ふふっ、でも、色んな都市伝説が集まるのは、楽しみね」

 外見は女性だが染色体的には男性の彼女…否、彼が、そう微笑む
 「首塚」には参加したばかりの彼だが、息子が先に「首塚」に所属していたせいか、あっさりと馴染んでしまった
 息子が前もって、父親の事をよく話していたお陰もあるだろう

「変なのが混じってこなければいいんだけど」
「問題ないんじゃないか?将門様のお力とかで、招待してない奴以外は入り込めないはずだろ?」
「招かれざる客は、立ち入り禁止でございますから」

 ロングヘアの女性の言葉に、カレー鍋の前に立つ二人が答える
 そう、資格のある者以外は入り込めない
 …だからこそ、さほど警戒もせず、料理に集中できているのだ
 そうじゃなかったら、流石にもうちょっと警戒する
290首塚組織の憂鬱:2009/10/09(金) 20:45:43.22 ID:tkBlC2/i0
 一応、敵対しているはずの「組織」の人間も若干名招待しているから…完全に、無警戒でもないが
 まぁ、わざわざ敵対組織の招待に乗ってくる相手だったら、そんな無茶などしまい

「…ま、いざとなったら、どうにでもなるさ。地の利はこっちにあるんだしな」

 青年は、どこか気軽にそう呟いて
 っじゃ、とフライパンを気軽に操っているのだった



 ……開始まで、あともう少し
 廃ビルから、美味しそうな匂いが、ふわり、ふわり、漂いだした

 …宴の開始まで、あと、もう少し




to be … ?
291以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 20:47:30.92 ID:tkBlC2/i0
のんびりと、宴開始直前っぽい?シーンでした
宴に参加してくださる方は、灯りがともる不審な廃ビルまでお越しください
292以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 20:54:23.38 ID:F/J17Bt/0
乙っした!
ではこちらも
293Tさん・夢の国:2009/10/09(金) 20:56:05.91 ID:F/J17Bt/0

「Tさん」
「なんだ? フィラちゃん」
 長い黒髪の女性、≪フィラデルフィア計画≫の契約者の女は一瞬動きを止め、しかしまた動き出した。
「会場の飾り付けに少し手を借りたいのだけど」
「ん、ああ」
 Tさんと呼ばれた青年は対面で問題集を枕に居眠りしている己の契約者の頭にハリセンを叩き落としつつ返事をする。
「意外だな、将門公がそんなことにも気を使うとは」
 濡れタオルを起き上がった契約者の顔に放り投げて青年が言う。
「気を使わなかったからこのタイミングでこうして頼みに来てるのよ」
 フィラちゃんは疲れた顔で言う。
「あ〜、なるほど」
 青年が苦笑する。宴は明日だ。
「っし、じゃあ俺に任せて――」
「契約者はその問題集終わるまで宴には参加禁止」
「んな殺生な!」
 契約者のたわごとを無視して青年は立ち上がり、別の問題集を解いていた二人に声をかける。
「人形の嬢ちゃん、契約者をしっかり見はっておいてくれ」
「わかったの」
「夢子ちゃん」
「はい?」
「新生≪夢の国≫の初仕事だ」
 そう言って青年は夢子を伴ってフィラちゃんについていった。
 後ろから裏切り者ーと叫ぶ声がこだましてきた。
294以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 20:57:02.89 ID:tkBlC2/i0
Tさんしえーん
295Tさん・夢の国:2009/10/09(金) 21:01:48.19 ID:F/J17Bt/0

            ●

 とある廃ビルの中、虚空に発光体が現れ、中から鉄の箱が現れる。そしてその中から――
「ここか」
「たしかにこのままではお祝いでは使えませんね」
「まあ、そんなわけなのよ」
 青年と夢子、フィラちゃんが出てきた。
 お願いできるかしら? とフィラちゃんが言うと、夢子は「はい」と即答する。
「いい返事で助かるわ」
「さて、では俺たちは何を手伝えば――」
 青年が言いきる前に、彼らの周囲に莫大な気配が唐突に出現した。
「っ!」
 廃ビルには似つかわしくない楽しそうな、愉快な、華やかな気配。
 そして誰もいないはずのビルのあちこちから感じられる何かの視線、息遣い。
 一人、また一人と現れる住人とマスコット。
 いつの間にか周りにはパレードが現れていた。
 そしてそのパレードの主は張りきった声で告げる。
「みんなっ! 綺麗に飾ろう! 皆をもてなす飾りをつけよう!
 これが私たちが生まれ変わってから初めての、≪夢の国≫のお仕事だよ!」
「これは」
「手伝いなどいらんな」
 緊張したようなフィラちゃんの声と呆れたような青年の声。
 彼等の目の前では≪夢の国≫が高速で会場の飾り付けをしていっている。その飾り付けは上品に整えられており、
 もっとファンシーな飾り付けをしてくると思ったが、
 青年が予想と違った趣向の飾り付けをこなす≪夢の国≫に多少驚いていると、
「あの子、変わったわね」
 緊張を緩やかに解いたフィラちゃんが話しかけてきた。
296以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 21:04:44.95 ID:tkBlC2/i0
新生夢の国初仕事支援
297以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 21:06:53.46 ID:L5m521VIO
登場の仕方が悪役のときのままwwww
298Tさん・夢の国:2009/10/09(金) 21:08:06.31 ID:F/J17Bt/0
「それはそうだ。あの御老体さえいなければ彼女らはずっとこの調子で生きていたはずなんだ」
「……」
 青年の言葉にフィラちゃんは無言だ。
 確か、夢子ちゃんとフィラちゃんはまだ≪夢の国≫が歪んでいた時にあったことがあるんだったか。
 青年は考え、話しかける。
「夢子ちゃんへの恐怖は消えたか?」
「どうでしょうね」
 彼女は肩をすくめる、
「でも」
 と言って息を長く吐き、
 私はあの子たち、好きになれそうだわ。
 そう言って、料理の手伝いに行くからと告げてビルの奥に消えていった。

「ふむ」
 青年は思う。
 ≪夢の国≫は皆にまたきっと受け入れてもらえるだろう。と、
「あの子が王である限り」
 そのまま≪夢の国≫の仕事ぶりを眺めていた彼だが、
「あ、料理係がビルの中にいたのか……」 
 いきなりパレードが料理係の所に現れて大丈夫なのだろうか?
 思った。
「フィラちゃんが言うか。たぶん」
 楽観的に考えることにした。
299Tさん・夢の国:2009/10/09(金) 21:10:19.97 ID:F/J17Bt/0
と、言うわけで内装は間に合うでしょう。

登場の仕方はもうしょうがないww
300以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 21:11:35.13 ID:tkBlC2/i0
Tさん乙っしたー!
契約者、まぁ、勉強頑張れwwwwwwww
301以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 21:16:59.16 ID:tkBlC2/i0


そう言えば、宴準備中将門様は何してますか?



酒飲んだり寝てたりしてます
準備の手伝いとかどう考えても無理です、この人
料理の場いても飾り付けの場にいても、どっちも邪魔です
302以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 21:34:23.76 ID:L5m521VIO
将門さん自分から企画しといて役にたたねぇwwww
303以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 21:39:05.34 ID:tkBlC2/i0
>>302
料理してる将門様も飾りつけしてる将門様もどっちも想像できなかったんだよwwwwwwwww

チャラ男「まぁ、将門様は首領なんだし」
キャリアウーマン「どぉんと構えていらっしゃればよいのよぉ、あの方はぁ」
カレーおじさんの契約者「あの方の手を煩わせるまでもないしな」
フィラデルフィア計画「………(もしかして、将門様があぁなのってこの連中が甘やかしているからじゃ…)」
カレーおじさん「突っ込みたい事は多々あるでしょうが、諦めてくださいませ」

…フィラちゃん、「首塚」の常識係は君だけが頼りだ…!!
304エンジェルさん:2009/10/09(金) 21:44:54.17 ID:Xf+eI/ACO
 秋祭り……いや、契約者にとっては夢の国と対決してから少したってからのこと……。


「夢の国消滅に伴い、妹を探しに行こうと思います」
「ああ、そういえばそのために俺と契約したんだしな」

 そう、妹を探すためだけにこのおっさんと契約をしたのだ。……いや、この生活も悪くないとは思ってるけどな。

「ということでおっさん、『妹はどこにいますか』」

『東**丁目**家』

「東区……実家か」

 東区には俺の実家がある。妹が向かうとすればそこしかないだろう。……俺のところに来ないかとか期待したわけじゃないんだからねっ!!
305以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 21:46:03.91 ID:tkBlC2/i0
エンジェルさん支援!
306エンジェルさん:2009/10/09(金) 21:46:48.70 ID:Xf+eI/ACO
「まあそれほど遠くないし、いくか」

 ひとまず会うことが先決だ。


「よし、行くぞ」

 実家の呼び鈴を鳴らす。そういえば帰ってきたのも久しぶりだ。それほど遠くない位置に住んでいるけど。
 そんなことを考えていると、家の扉が開いた。

「妹!! 大丈夫だったか?!」

 いつもと変わらない顔がそこにあった。怪我などは見えるところには無い。

「兄上……ですか?」
「……は?」

 ……見た目は変わらなかった。だが、こんな話し方はしていなかったはず。

「お前誰だ?」
「申し遅れました。私、妹殿と契約させていただきました、『鏡の国』でございます。以後、お見知りおきを」
「『鏡の国』……? 夢の国の類似品か?」
307以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 21:47:54.84 ID:L5m521VIO
おおっと、エンジェルさんしえん
308エンジェルさん:2009/10/09(金) 21:48:32.62 ID:Xf+eI/ACO
「俺が説明してやろう。『鏡の国』とは、『鏡に映った人物と鏡の中の人物が入れ替わり、最終的に世界全体が鏡の国と入れ替わってしまう』と言う都市伝説だ」
「おいおっさん、お前何キャラなの? 解説キャラなの?」

 いきなりおっさんがしゃしゃり出てきやがった。頬を挟んでやったら手のひらにひげが刺さった。ちょっと痛い。

「で、その鏡の国が何? 妹に手出ししたら容赦しねえぞ?」
「いえ、私は……」
「兄ちゃん?! 鏡ちゃんに何やってんの?!」

 家の中から妹が飛び出してきた。……正確には俺にとび蹴りをかましてきた。この感触は、本物だ。
309エンジェルさん:2009/10/09(金) 21:49:36.04 ID:Xf+eI/ACO
「鏡ちゃんは私の恩人なんだから!!」
「わわわわ分かったって……」

 妹は俺の上に馬乗りになり、襟首をつかんで激しく揺らしてくる。うん、わかったから離してくれないか?

「あの、妹殿、その辺で……」

 鏡の国の一言で俺は解放される。ありがとう、この恩は忘れない。

「取りあえず入ってよ。居間で詳しく話すから」


 居間に入り、適当に座る。しばらく誰もいなかったせいか、いたるところに埃がたまっている。

「……そういえば後ろにいるおっさんと首だけ人間、誰?」
「俺はエンジェルさんだ」
「怪人アンサーだ! アンサーだ!」
「ふーん」
「それだけ?!」

 ふーんで済ますなよ妹。もっとなんかあるだろ服装とか服装とか。

「で、お前どうやって夢の国から逃げたんだ? あれはかなり強力なはずだろ?」
「ああ、それね。えっとね……」
310エンジェルさん:2009/10/09(金) 21:50:56.87 ID:Xf+eI/ACO
――
 少女は走っていた。どこを目指すわけでもなく、後ろから迫りくる異形のものから逃げるために走り続けた。

「っ……」

 目に付いたミラーハウスに逃げ込む。

「何なのあれっ!! なんでこんな目にあわなきゃいけないの?!」

 異形のもの達に感づかれないように小さく毒づく。
 しかし、異形のもの達は着実に少女に迫っていた。

「来ないで……誰か、助けてっ!!」
『ならば、こちらへ……』
「え……」

 異形のものが少女の場所にたどり着いたときには、そこにはすでに少女の姿は無かった。


「大丈夫ですか?」
「え、は……い?」

 少女の目の前には自分とまったく同じ顔をした人物が座っていた。

「え、ええええっ?!」
「驚かせてしまって申し訳ございません。私、『鏡の国』と言う都市伝説でございます」
311以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 21:50:57.75 ID:tkBlC2/i0
ナイスとび蹴り支援
312エンジェルさん:2009/10/09(金) 21:52:11.39 ID:Xf+eI/ACO
 礼儀正しく頭を下げる。

「都市伝説って……あの、噂話みたいに伝わってるやつ?」
「まあそんな感じです」
「で、その都市伝説がどうしたの?」

 別段違和感を持つことも無く受け入れる少女。異形のものに追いかけられた時点で、受け入れる体制が出来てしまったのかもしれない。

「私と、契約して欲しいのです」
「契約?」

 少女が小さく首を傾げる。

「私達都市伝説は、人間と契約することによって大きな力を発揮します。このままでは、あなたもあの者らに取り込まれてしまいます」
「あいつらに取り込まれる? そんなの嫌よ!」
「ならば、契約を」

 鏡の国が手を差し出し、少女もその手を取る。そのとき、まばゆい光が二人を包み込んだ。

「契約、完了です」
「で、どうすればここから逃げられるの?」
「残念ながら、私の力ではここから逃げられる自信はありません。……待ちましょう、あの者らを鎮めてくれるものを」
「……そうね、私もあいつらには近づきたくないし」

 少女らは、そのまま時を過ごした。
313エンジェルさん:2009/10/09(金) 21:52:59.60 ID:Xf+eI/ACO
――
「と、言うわけなの」
「えっとつまり、妹は鏡さんと一緒に鏡の中で夢の国が倒されるのを待ってた、っつーことか?」
「そういうこと」
 
 しかも妹がいなくなった日って事は、契約者としては俺より先輩……?

「鏡さんは鏡に入ったり出たり出来るんだろ? この家の鏡から出ることは出来なかったのか?」
「残念ながら、私は入った鏡からしか出ることが出来ないのです。移動は道を歩くしか方法は無かったのです」
「そうか……」

 便利そうに見えるが割と不便だな。

「私が出来ることは、『鏡の中に人を招く』『鏡から私本人が出る』のみなのです。あまり、お役に立てる能力ではないのですが……」
「……まあ、妹と契約したって事は妹も狙われる可能性があるんだろ? 妹をよろしく頼むよ」

 仲は悪くなさそうだし礼儀正しいし、任せても大丈夫だろう。

「じゃあ、俺は帰るよ」
「うん、じゃあね」

 ……別に『帰らないでよー』とか言って欲しかったわけじゃないんだからねっ!
314以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 21:56:01.33 ID:tkBlC2/i0
しえーん
315エンジェルさん:2009/10/09(金) 21:56:27.93 ID:Xf+eI/ACO
やっと妹救出編が書けたんだぜ……
この契約者、どう考えてもシスコンです。本当にありg(ry
316以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 21:59:25.70 ID:tkBlC2/i0
エンジェルさん乙でしたー!
この家庭も妹の方がしっかりもののよかーんwww
317以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 22:14:39.78 ID:tkBlC2/i0
318以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 22:22:55.37 ID:KDMhWMnY0
ただいまーそして皆乙! いよいよ宴会が・・!
妹ww再会してまず飛び蹴りかwww
319以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 22:27:42.64 ID:q7l9Cj8hO
全体的にどの話をでも女性が強いな…
320以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 22:36:44.49 ID:tkBlC2/i0
>>318
おかえりー!

そうだ、ちょいと質問
姫君が宴会に向かうシーンとか、構想してます?
321以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 22:39:25.67 ID:KDMhWMnY0
>>320
うーむ、まだ特にネタが降りてきてないので、どうとなってもおkな感じですかねー
322以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 22:41:57.91 ID:PXVt1eer0
宴会ネタ以外って投下しにくい感じなりけるか?
323以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 22:42:08.20 ID:AEhb+iH4O
>>313
このカガミの国は
入ったカガミ割れるとどうなるの?
324以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 22:42:11.35 ID:tkBlC2/i0
>>321
あいあいさー、涼界っす
回答感謝
325以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 22:43:08.04 ID:tkBlC2/i0
涼界ぢゃねぇ、了解だよorz相変わらず妙な誤変換を…

>>322
気にせずカモーーーン!だぜ
326以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 22:44:08.39 ID:KDMhWMnY0
>>322
時期ネタに限らず基本何でもありだよ!
327以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 22:48:28.95 ID:Xf+eI/ACO
>>323
無理やり出てくる
粉レベルまで粉砕されたら脱出不可能だが、ある程度形が残ってれば出てこれる、はず
328以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 23:02:24.26 ID:KDMhWMnY0
329以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 23:11:45.67 ID:tkBlC2/i0
みんな寝た予感
俺ももうちょいwiki更新したら力尽きて寝よう
先におやすみー

明日もスレが残っていてくれたら幸せだ
330以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 23:12:49.82 ID:0UmIprY80
自分の文才のなさが恨めしい
料理描写と服描写無理ぽ……
331以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 23:25:58.07 ID:KDMhWMnY0
>>330
料理は描くのも書くのも難しいよなあ・・服装は自分の場合名称に頼りがちだw
332以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 23:40:45.55 ID:Xf+eI/ACO
ねるほ
333題決定:2009/10/09(金) 23:48:15.45 ID:0UmIprY80
   誰かいるかわかんないけど投下開始ー


将門様の宴会当日。
昨夜…というか今日の深夜まで起きていたその代償に、いつもよりも遅く起きることになったこっちは、今台所に立っている。
理由は簡単。
昨日ふと、「宴会になにも持ち込まないなんて失礼なんじゃね?」と思い付いたからだ。
これまで"宴会"なんてものを体験したことがないので、ぶっちゃけそのへんがよくわからない。
まあ持ってって損はないだろうということで、とりあえず料理を開始しよう。

…と、その前に。
冷蔵庫の中を覗き、買ってきた食材とあわせて足りないものがないか確認。

「…と、生クリームおけ。チョコもいいし…薄力粉とベーキングパウダーも。―――よし!」

食材が完璧なのを確かめ、次に用意するのは入れ物。
これには運びやすさを考えて、重箱とバスケットを使うことにする。
クローゼットの中からそれらを探しだし、今度こそホントに料理の開始。
ちなみに、面倒な下ごしらえ、時間をおかないといけないものは、昨日の内にやっておいた。

まずは、いなり寿司作りへと取りかかる。
油揚げはすでに油抜きをしてあり、落し蓋をして煮ている最中だ。
鍋の様子を見ると、煮上がるまでもう少し。
なので、その間に酢飯を作ることにする。
用意するのは四つの飯台。そのそれぞれに、ご飯とそこに対応する具を入れていく。
ご飯は水を増して昆布と一緒に炊いたもので、それに甘めに仕上がるよう、砂糖:酢:塩を12:15:1の割合で作った合わせ酢を振りかけ、まんべんなく混ぜ合わせていく。

「……………、」
「……どうしたの、クイちゃん…?」
334題決定:2009/10/09(金) 23:49:02.81 ID:0UmIprY80
「……………、」
「……どうしたの、クイちゃん…?」

視線を感じて振り向くと、そこにはこちらをじーっ、と見つめているクイちゃんの姿があった。
はて、なんだろうか、と首をかしげ……ふと気付く。

「…もしかして、混ぜたいの?」

そう訊くと、答えはコクコク、という首の上下運動で返ってきた。
そういうことならやってもらおうか、と、ご飯をまんべんなく切るように混ぜるよう言い渡して、油揚げの様子を見る。

「―――ん。煮汁もなくなってるし、ちょうどいい頃合いだね」

鍋から油揚げを取り出していく。
今回は「ただのいなり寿司じゃあつまらないだろう…常考」という考えの元に、四種類のいなり寿司にチャレンジしているのだ。
一つ目は、最もよくみる形であろう俵型。これには白ゴマを混ぜた酢飯を詰める予定。
二つ目は、巾着型。こちらには、作り置きしておいた栗の甘露煮とゆでたぎんなんを酢飯と一緒に詰め込み、ゆでみつばで口を結んで作る。
三つ目は、しのだ巻き。これは、かっぱ巻きののりの部分を油揚げにした、というと形がわかってもらえると思う。
ゆでたきゅうりを中心に、酢飯を油揚げで巻いて、これまたゆでみつばでくくって仕上げ。
最後のは、単純に三角形の油揚げに酢飯を詰めたもの。それだけだと味気ないので、酢飯にじゃこや白ゴマを混ぜることにした。
暇そうにこちらを見ていたトバさんを誘い、三人でクイちゃんが仕上げた酢飯を油揚げに詰め込んで、しっかりと形を整える。
できあがったいなり寿司はそのまま、サランラップを敷いた四段重ねの重箱にぎっしりと並べていく。が……。

「……うーん、作りすぎちゃったかー」

決して小さくはないその重箱を占領してなお、けっこうな数のいなり寿司が余っていた。
いやまあどうしようっていっても、方法は一つしかないんだけど。
335題決定:2009/10/09(金) 23:49:58.95 ID:0UmIprY80
「うー……ねえ、もうこれ昼ごはんでいい?」

そのこっちの問いに、「いいですよー」「…おいしそう」という、それぞれの色よい返事が返ってきた。…まあ、聞く前からわかってはいたけどね。
でも、昼ごはんを作らなくてもいいというのはけっこうありがたい。
もうすでに時刻は昼過ぎ。移動時間も考えたら、ちょっと危なめである。

「…あとはなにつくる?」

こっちを見上げながら、クイちゃんが訊いてきた。
うーん、作るものか……一応、予定では……。

「カステラは作ってあるから、とりあえずドーナツとビスケット。それとシュークリームも」

この三つなら手元にある素材で十分作れるし、簡単な方だしね。

(ビスケットは焼くだけでいいにしても、ドーナツとシュークリームは急がないとなー)

そんなふうに考えていると、

「…手伝う」
「まあ、いつも美味しいご飯を食べさせてもらってますし…手伝ってあげましょう!」

という、同居人たちからの嬉しい言葉が。
……うん、よし。
人の厚意は無下にするなとも言いますし、手伝ってもらいますか!
ちょっちタンマ、と同居人たちを制し、パパッと材料を用意。
さらにドーナツのレシピを簡単にはメモにまとめ、トバさんに手渡す。
336以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 23:50:26.06 ID:q7l9Cj8hO
支援
337以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 23:50:55.05 ID:KDMhWMnY0
しえーん!
338題決定:2009/10/09(金) 23:51:41.86 ID:0UmIprY80
「ふむ。この通りにやればいいんですか?」
「うん、そう。まあ、わからないところがあったら無理せず訊いてくれい」

了解しました、と助っ人両名。
今回二人に任せたのは、半分ほどをチョコでコーティングするドーナツだ。
チョコの種類はストロベリーとホワイト。
ストロベリーチョコは普通の生地で作ったドーナツを、ホワイトチョコはココアを練り込んだ生地で作ったドーナツをコーティングする。
まあ生地を作って揚げるだけだし、注意するところも大概メモに書き込んであるから…心配はいらないだろう。
さっそく同居人たちが薄力粉とベーキングパウダーをふるい始めたのを横目に確認しつつ、

「さて、こっちはシュークリームを作りますか!」

シュークリームの材料を揃え、気合いを入れる。
シュークリームの中身は四種類。
ホイップクリーム、チョコクリーム、カスタードクリーム、キャラメルクリームの四つだ。
まずは簡単なカスタードクリームから。
ガラスのボールに卵、砂糖、コーンスターチと小麦粉を入れてダマの出来ないようによく混ぜ、牛乳を少しずつ加える。
そうしたらそれを電子レンジでチン。
取り出しては混ぜ取り出しては混ぜを繰り返し、十分加熱できたら、バターとバニラエッセンスを投入して完成だ。

次に作るのは、シュークリームの本体であるシュー皮。
鍋に水とマーガリンを入れて煮溶かし、火からおろしたあと、ふるった小麦粉とベーキングパウダーを入れてダマにならないようによく混ぜる。
混ざったら弱火にかけて、こがさないようにかき混ぜながら、二分くらい練っていく。
それを火からおろし、卵を一つづつ割って入れながら手早く混ぜ、190度にあっためておいたオーブンに入れて、クッキングシートをひいた天板に丸くたねを落とす。
あとは190度で10分、160度で10分、150度で15分焼けば、それで完成。
この時注意することは、絶対にレンジの扉を開かないことだ。開いてしまうと、シュー皮がぺっちゃんこにしぼんでしまうのである。
339以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 23:53:06.44 ID:KDMhWMnY0
普通にうまそうだ・・支援
340題決定:2009/10/09(金) 23:53:37.19 ID:0UmIprY80
さて、シュー皮を焼いている間に、残る三つのクリームを作ってしまうことにする。
チョコクリームもキャラメルクリームも同じく、ベースになるのはホイップクリームだ。
細かく刻んだチョコを牛乳と一緒に溶かしておき、その時間を利用して大量のホイップクリームを作る。
砂糖を入れた生クリームをハンディミキサーで手早く泡立て、その三分の一ほどに溶かしたチョコを加えれば、それでチョコクリームのできあがり。
キャラメルクリームの方も同じ作り方のため、ひとまずキャラメルを作ることにする。
フライパンを用意しようとすると、三つあるコンロの内の一つで、助っ人たちによってドーナツが揚げられていた。

「おー、トバさん、クイちゃん。ドーナツどんな感じよ?」
「お陰さまで、いい感じですよ」
「…あとは、チョコをつけるだけ」

うん。頼もしいことに、トバさんもクイちゃんもしっかりドーナツ作りをこなしているようだ。
時計を見て、「この勢いなら間に合いそうだなー」と安心しつつ、キャラメルを作り始める。
フライパンにグラニュー糖とバター、蜂蜜、生クリームと牛乳を入れ、茶色くなるまで煮詰めていく。
いい匂いがしてきたところで火から下ろし、残りのホイップクリームの半分と混ぜることによって、キャラメルクリームの完成である。
これでクリームが全て完成したで、そのそれぞれを絞り器に入れ、焼き上がったシュー皮をオーブンから取りだしておく。
これでシュークリームはもうほとんど完成だ。
トバさんたちの様子を窺ってみると、あちらももうほとんど完成しているようだ。
それならばと、シュー皮を冷ます間にビスケットを焼くことにする。
冷凍庫から作り置きのビスケット生地を取りだし、トントントン、とリズミカルに生地をスライス。
厚みは五ミリくらいにし、切った生地はクッキングシートを敷いた天板に乗せて、オーブンで焼いていく。
焼く時間は短め。
今回は焼きを甘めにして、ウェット感をだすことにした。
341以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 23:56:28.17 ID:F/J17Bt/0
題……決定、だと?

>>303
もともと彼女はグロいの大好きキャラにする予定だったとか、言えない……
342以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/09(金) 23:58:40.36 ID:KDMhWMnY0
これは子供らが大喜びしそうだww

>>303
自室にはそういうコレクションがずらり・・とかw
343題決定:2009/10/10(土) 00:00:54.39 ID:vWvXWJdR0
と、ここまでくれば、料理は完成した同然。
なので、もう一つの重大な用件を済ませてしまうことにする。
ドーナツを作り終わり、そのやりきった感を満喫しているトバさんとクイちゃん。
その二人の目と鼻の先にまで近づいていく。

―――もうすでに覚悟は決めてある。

―――あとは実行するだけだ。

こっちは床に正座し、真っ直ぐに同居人たちを見つめる。
彼女たちもなにかを察したのか、無言でこちらを見つめてきた。
その二人の顔を静かに見回し、言う。

「―――こっちを、女にしてください」

そう。
女装がバレたらヤバいのなら。
あえて女装に全力を尽くし、バレないようにすればいいのだ。

「……わかりました。そこまでの覚悟があるのなら……クイちゃん、やりましょう」
「…私も全力をつくす」

…二人の目に若干の喜色が浮かんでいることは、気にしないことにした。
そんな頼もしい(けれど少し不安な)返事を受け、こっちは立ち上がる。
生まれて初めて、自分の意思で女装をするために。
344題決定:2009/10/10(土) 00:02:17.24 ID:vWvXWJdR0
化粧のやりかたを伝授され、着せ替え人形になること十数分。
目の前にあるのは、鏡に映った自分の姿。

顔には、実際にされていた自分でさえ「…あれ?」と思うような自然な化粧(ナチュラルメイクというらしい)を施された。
…いまいち違いがわからないのは、きっとこっちがそういうのに興味がないからだろう。
着ているのは淡い紺色の短いワンピースに、肩がでる形の黄緑の上着。
上着は前でとめるようになっていて、そこに花の形のモチーフみたいなものがあしらわれている。
その長い袖の先のヒラヒラしたフリルが可愛らしいなあ、と思う。
下は白とピンクの縞々の二ーソックスに、確か……ガーターベルトとかいうやつを着けている。
まあ、全体的に見て、可愛くなくはない、と思う。
胸元と肩が露出しているのは気になるが、こちらはまだいい。
問題なのは……。

「…あのさ、トバさん」
「なんですか、少年? 大丈夫、似合ってますよ」
「うん、まあありがと。でも、でもさあ……これ、いくらなんでも短すぎない?」

裾を手で抑えながらい、そこのところを抗議してみる。
そう、ワンピースの丈が本当に短い。
スカート部分がふんわりしているのは別にいいのだが、太ももの三分の二くらいが完全に露出しているのだ。
いやまあ、寒いのは平気だとしても、これはさすがにはしたないような気がしなくもない。

「えー、こんなもんですよ。ねー、クイちゃん?」
「…可愛いんだから、問題なし」
「そうそう。……て、少年。そろそろ料理、仕上げないとヤバくないですか?」

トバさんのその声に時計を確認すると、確かにそのとおりだった。
345題決定:2009/10/10(土) 00:03:16.66 ID:vWvXWJdR0
(………まあ、恥ずかしいのは我慢すればいいか……はあ)

そんなふうに、服については諦め、自分を納得させておいた。
ドーナツとビスケット、そして昨日の内に作っておいたカステラをトバさんたちにバスケットに入れてもらい、その間にこっちはシュークリームの仕上げにかかる。
シュー皮の上の方に切れ込みをいれ、その隙間からクリームを流し込んでいく。
ジャストでシュークリームを仕上げた時には、全ての準備をトバさんとクイちゃんが整えてくれていた。
最後のシュークリームをバスケットにいれ、あとは出発するばかり。

「よっしゃ、行ってきます!」
「気をつけて行くんですよー」
「…いってらっしゃい」
「はーい! 手伝ってくれてありがとー!」

と元気よく挨拶を交わし、右手にいなり寿司の入った重箱を、左手に各種お菓子の入ったいくつものバスケットを持った。
バスケットはそれぞれの大きさや持ち手の長さを変えているため、同時に持つことができるのだ。
自宅のあるマンションを飛び出し、お菓子が潰れないよう慎重に、かつ宴会に遅れないよう急ぐ。

―――どんな人たちに会えるんだろうか。

そんな期待に胸を踊らせつつ、夕暮れ時の街を歩いていった。
346題決定:2009/10/10(土) 00:07:38.04 ID:vWvXWJdR0
投下終了。急いで書いたので変なとこはスルーしてくだされ。
少年はこのほかにもパーティーグッズなんかを持ってった模様。
これに関しては明日wikiの方に書いときます。

ところで、名前が決まりました!
友人曰く「ハリーポッター的な感じでよくね?」とのことで、
『女装少年と愉快な都市伝説』と相成りました。
これからもよろしくお願いします。
あとwikiの方、もしできたら名前を変更していただけるとありがたいです。
ではおやすみなさい。
347以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 00:09:56.05 ID:WHcmss3d0
乙!
そしてタイトル決定おめでとうー! でもタイトルにまで女装の文字がwww

少年よ・・ついに完全変身を遂げたかwww
そしてカレーおじさんに見つからないよう健闘を祈るwww
348以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 00:10:28.67 ID:yEL749QQO
349以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 00:10:44.88 ID:WHcmss3d0
>>347
カレーおじさんの契約者だった・・カレーおじさんはジェントルマンじゃまいか・・orz
350以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 00:25:08.32 ID:W7fqvxo/0
おやすみ前の保守
351以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 00:26:08.03 ID:5brJELal0
やっと完成したぞよ。>>161の続きぞよ。長いぞよ。疲れたぞよ。投下するぞよ。
352以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 00:26:31.09 ID:WHcmss3d0
wktk支援
353以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 00:26:48.78 ID:5brJELal0
"Wer mit Ungeheuern kampft, mag zusehn, dass er nicht dabei zum Ungeheuer wird.
Und wenn du lange in einen Abgrund blickst, blickt der Abgrund auch in dich hinein."


全ての講義をこなし、私は帰路に付く。
もう午後八時を廻ったというのに、学内の喧騒は続いている。
窓の外から見える比較的広く設けられている中庭には、ライトアップされた桜の木が静々とその花を散らしていた

夏の蒸し暑さがちろちろとその舌を覗かせる四月の終わりの夜は、どこか物悲しい。

散際の桜の花びらは春が流す涙なのだと、誰かが言っていた気がする。
私が初めて怪異に触れたのも、そのせいで友達を失ったのもこの季節であったと記憶している。
幼い私は、少ない語彙を駆使して私を罵倒する同級生の輪の中心にいた。
彼らの言葉の鎖は小さな私の心を怪異へと傾倒させる錘にでも付属していたのか、
少なかった友人を手放さざるを得なかった事と引き換えに、私はオカルト染みた知識を得ることになる。

暗い青春時代をほぼ図書館で過ごした。

奇怪な話を好んで読み漁った。異形に関する文献を紐解いた。
ありもしない真実に権威と信憑性という飾りを施した噂の数々。
友人のいない私の友人は、本の中だけ存在することが出来る怪異のみだった。
私なら、どんな化け物とでも仲良くできる。私なら、どんなに恐ろしい状況でも打開できる。
それだけの知識と、境遇を私は所持している。
外から見たら無為に空費したとしか判断できないこの時間に意味を持たせるため、
私はそういう強がりにも似た自信を心の内で育てていくことになる。
354以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 00:27:28.92 ID:5brJELal0
外灯の少ない住宅街は、地方都市という立場にあるこの場所をある種浮き彫りにしてる。
常に光に溢れていた都会よりも、私はこちらの方が好きだが。
時折聞こえる団欒の様相を背にして、下宿先のアパートへと歩を早める。
家族というものに対して良い思い出のない私にとって、その団欒を感じさせる音は不愉快だ。

薄手のコートのポケットに手を突っ込み、前を睨むようにして歩いた。
私は、独りで、こんな所で、何をしているんだろう。

思わず、はぁとため息が出る。
ただモラトリアムの延長の為に大学へと進学し机上の空論ばかりを弄ぶ生活に、何の価値があるのだろう。
途端に悔しくなった。下唇をギュウと噛む。私は、独りだ。


――――暗闇。
気付けば私の視界に入る全ての外灯はその明りを失っていた。
広がる暗闇。月も星も雲に隠れ、空の輝きも期待出来そうにない。
住宅街にも関わらず、その全ての家に光が確認できない。
ただ暗闇が、私を覆っていた。

こうなると本当に暗いものだなと思いつつも、足を運ぶには支障はないと判断する。
先ほどから止まっていた歩を再度進める。地面を軽く擦りながら歩く私の癖のせいで、気味の悪い音が空間を満たしている。
ざり、ざり。この癖も早く直したいところだ。

不気味な暗黒はまだ続いている。
355以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 00:28:37.10 ID:5brJELal0
しかしながら、よく目を凝らすと小さな明りが点滅しているのが確認できた。
恐らく私のアパートの手前にある自販機だろう。故障でもしているのかそれが放つ光は不規則に揺れていた。
そしてその不規則な光に照らされて、人の姿が見て取れる。髪の長い、女性のような体躯だ。
ギッギギと自販機に内臓されている蛍光灯が振動する音がする。苦手な音だ。
それ以外に私の足音しか聞こえない。これ程静かだから、あれほど離れた自販機の振動音も聞こえるのか。
その女性のような人影の左半分は見えない。自販機の光が弱いので右半分しか照らせていないのだ。
何かを買う様子もなく、体をこちらに向けて立ち尽くすそれは時折頭を掻き毟っている様だった。

その人影との距離が近づくにつれ、私の頭の隅がざわつく。
伊織の講義の時にみた夢。その中で私に問いかけた声。
それと同じ声が頭の片隅から私を嘲笑っている。

――――さぁ、人の子。お前の望んだ怪異だ。

ギッギ。
自販機の蛍光灯の放つ音だと思っていた。左半身が映らないのは光が足りないのだと思っていた。
目の前で頭を掻き毟る【ソレ】は、喉を鳴らしながら憤怒の表情を私に向けた。
目が一つしかない。鼻の穴も片方潰れている。顔面は所々皮膚が破れ、膿が破裂したような跡にまみれている。
喉からは赤いそうめんのようなものが穴から吹き零れ、ギッギと鈍く音を立てていた。
薄汚れた赤いワンピースは所々破れ、中から紫色に変色した皮膚が覗いている。
そして、その深淵に飲み込まれるようし存在する左半身には手も足も存在していなかった。
356以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 00:29:24.65 ID:5brJELal0
「カタワさん……」

思わず口から零れる名前。後ろの席で話されていた怪異なる化け物。
矛盾と情報の生んだ怪物がそこにいる。存在し得ない矛盾の空白を埋めるために誰かが作った空想の産物。
それが現実の質量と質感を伴ってそこに存在している。生々しい腐敗臭を纏って私を睨む。
おかしい、ありえない、こんなこと。だって、あるわけないじゃないか。噂だ。噂のはずなんだ。
どこにでもある、誰かが作った、ただそれだけのもの。私は望んでいない。こんなことがあればいいだなんて思っていない。
私は嘘つきじゃないなんて証明の為に、こんな状況を求めていたなんて、ソレこそ嘘なんだ。
望んでいない。冗談じゃない。私は嘘つきでいい。私が怪異を望むのは、ホントにお化けはいるんだよって皆に認めて欲しいからじゃない。
鼓動が早い。涙が零れる。怖いからじゃない。惨めだからだ。
存在し得ない存在の肯定が、私の過去の弱さの肯定に繋がるなんて、惨めだ。
己の境遇からの逃避のための手段の怪異が、私の卑小さと弱さの証明だなんて、惨めだ。

化け物が私を睨む。お前は惨めだと、消えろと睨む。




カタワさんの失ったパーツは上から互い違いになるようにないんだって。

でもね、たまに右手と右足ってあべこべになってないカタワさんがいるの。そのカタワさんに会ったら気をつけて。



物凄く怒ってるから。


357以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 00:30:05.46 ID:5brJELal0
「あ゛あ゛ぁ゛あぁあああああああ!!!!!」

唸りを上げる異形。立ちすくむ私。
人間いざと言う時には何も出来ない。指の一本も動かない。
カタワさんは自販機に爪を立てる。そのまま力任せに腕を下へと振り下ろす。
ガとキの連続した破壊音の末に五つの溝を深く刻む。
切り裂かれた自販機に己の末路を見る。潰れた膿から黄色い液体を滴らせ苦しそうに再度咆哮する異形。
ニゲロ、と誰かが叫ぶ。ムリダ、と私が叫ぶ。目を硬く閉じた。
一本足とは思えぬ速さでこちらへ向かってくるカタワさんをかわす術は、今の私にはない。
己の無力さと矮小さを自覚したまま死ぬ。殺される。

そんなの、嫌だ。


列車の急停止のような高音が静寂を引き裂いた。
薄く目を開けると、そこには突き出されたカタワさんの右腕の先が火花を上げているのが見える。
何かに遮られる様にして奴の腕はそれ以上進まない。
再度、より強い力を持って刺突を繰り出す。が、同じように不可視の壁に遮られるようにして火花が上がるばかりである。
何が起こっているのか私は理解できなかった。未だ生を保っていられるのが幸福に感じられない。

「があああああああああああああ!!!!!!!」

咆哮が耳を劈く。と同時に怪物の体が宙へ舞い、そのまま半壊した自販機に叩けつけられた。
ロングコートを翻し、女が先ほどまでカタワさんがいた場所へ降り立つ。
高い位置で一本に結われた漆黒の長髪が遅れてふわりと降りる。
軽く手首を回すと、完全にアウトだわと短く漏らした。

「連続で撃つからだ」

野太い声が女に呼びかける。だがその声の主が見当たらない。
358以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 00:30:11.71 ID:WHcmss3d0
支援
359以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 00:30:46.05 ID:5brJELal0

「あなたは……」
「あんた、生きてる?」
「……」

答えることが出来ない。生命機関は正常に作動し、思考も出来る。その思考を人体に伝達させ動かすことが出来る。
だか、私は、私の小さな自尊心は、それに保たれていた私の心は、死んだ。

「生き人形かこいつは。結局ガラクタだな」
「うっせ。しゃべんな」

見えない何かと女が会話をする。私は俯いて下唇をかみ締める。

「ビビった? 発狂? 廃人コース? もしもし?」

女は私の目の前で手を振ってみせる。そのスレンダーな体でどうやってあの化け物を吹きとばしたのか。
この応答にすら答えることの出来ない私の悔しさは膨れ上がるばかりで、女はそんな私を見て悲しそうな表情を浮かべる。

畜生、と短く漏らした女の腹部から一本の槍が生えた。
ごぽ、という音と同時に女の口から血が零れる。
女は一瞬苦悶の表情を浮かべると、私を抱えて前方へと飛んだ。
女の腹から槍がずるりと抜けた。

「大丈夫ですか!」
「ちゃんと喋れるなら元からそうしろ阿呆」

脇腹に開いた穴を片手で塞ぎ、もう一方で口元の血を拭う。
女の肩越しに、一本槍――――その血塗れの片腕を嬉しそうに見つめるカタワさんが見えた。
その血を自分の顔に塗りつける。
360以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 00:32:22.64 ID:5brJELal0
「モドレ、モドレ、モドレ、モドレ、モドレ、モドレ」

呪詛のように同じ言葉を繰り返しながら女の血液を塗りたくる。嬉しそうに、胸糞悪くなるほどの笑みを浮かべて。
体の端々をビクンと痙攣させて、なお喚起に打ち振るえている。

「ドアホ、なんでパラドックスが滅してないのを言わなかった」
「お前が喋るなと言ったからだ」
「ぜってぇ面白がってんだろ糞が」
「喋ると背中の穴から血が噴水みたいに出て面白いぞ」
「ぶっ殺す」
「『契約者』ならパラドックスの消滅の有無くらい判断できると」
「あー、もういい。いずれにせよ穴はもう塞がんねェよボケナス」

見えない何かと会話する彼女はしっかりと後ろの怪異の塊に気付いているようだった。
それから、後ろの化け物にも声を掛ける。

「おい化け物。どんなに人間の血を塗りたくっても、目も鼻も耳も元には戻らねェよ。
その情報は流れてからまだ日が浅い。ここ最近付属された情報だ。影響が弱すぎる。
その情報が完全にパラドックスに定着するまで少なくともこの地方都市全域にその設定が行き渡る必要がある」

カタワさんは血を塗りたくっていた手を止め、女の方に向き直る。女は続ける。

「あと三日もあれば、この地区の異常なエーテル情報化合率も加味して余裕で間に合ったな。だが、ここで終わりだ。
その醜い異形のまま、くたばれパラドックス」

「モドラナイ? ニンゲンニ、モドラナイ?」

「元から人間じゃねェだろ。てめェはただの化け物だ、ボケ」
361以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 00:33:52.84 ID:5brJELal0
静……。
一瞬の静寂。天使が通っただとか、ハッピーアイスクリームといえばアイスをおごって貰えるとか、そんな噂のある静寂。
その静寂を食い破る。カタワさんの、泣き声。

「モド! モドレナイ! モドラナイ! モドリタイ! キャアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!」

女の頭部目掛けて鉄槌のような豪腕が振るわれる。直撃すればトマトのように頭が吹き飛ぶだろう。
にも拘らず女は動かない。静かに目を閉じ、私の頬に掌を重ねている。
来る! と私が叫んでも一向に迎撃の姿勢を見せない。いや、女の体は最早迎撃出来るだけの状況ではないのかもしれない。
脇腹に開いた穴からは、今なお湧き水のようにどす黒い液体が滾々と流れ出ている。

「おい間抜け。ラスト、双崩」

女は小さな声でそう告げた。
え、と私が声を上げるより早く、了解との返答が誰もいない空間から帰ってきた。お前死ぬな、とその後に続けて。

化け物の異様に捩じれた体躯から最大級の溜めをもって放たれる横薙ぎの拳。遠心力という武器を纏い女を粉々にせんと轟音をもって急接近する。
と同時、女は体をカタワさんに向ける。左足のひざを地面につけたまま、右足を強く踏み込む。
その衝撃でアスファルトが大きく揺れる。先ほどまで女に抱きとめられた体が地に落ちる。女の腹部からは血が噴出す。
カタワさんの右腕が女の頭部へ吸い込まれるような軌跡を描いて近づく。女は腹の痛みに顔をしかめるがそれも一瞬。
飛来する豪腕だが所詮腕。人体の一部の形を成している限り、彼女の技は通用する。
素早く化け物の二の腕に右手の甲を滑り込ませる。そのまま自分の肘の側面を硬く握られた拳の下へあてがう。
幾度となく潜り抜けてきたパラドックスとの戦闘。経験と鍛錬が、一分の遅れすら許されないシビアなタイミングを完全に合致させた。

女はそのまま己の右腕ごと化け物の体を、大きく逸らす。ぐら付き崩れるカタワさん体に叩き込まれる、二度目の『崩』

362以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 00:34:33.30 ID:WHcmss3d0
しえん!
363以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 00:36:09.79 ID:YcnFK2ZKO
支援

これがハム速にのるとしたら管理人さん優しいからオレのカキコも載せてくれるはず…
364以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 00:39:27.30 ID:WHcmss3d0
カタワさんの叫びが無性に物悲しい・・支援
365以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 00:42:28.97 ID:vTrRbBBhO
さ、さるったぞよ。


これが人生初バイバイありがとうサヨウナラさるさんというものか!


バイバイさるさん……っ!


圧倒的ウザさ……っ!
366以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 00:45:31.73 ID:WHcmss3d0
さるった時の絶望感はすさまじいよな支援
367以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 00:50:16.83 ID:vTrRbBBhO
携帯投下だと改行が上手くいかぬ。

さる解除までゆるりと秋の夜長を堪能して欲しく存じ上げ奉りそうろう


あいやすまぬでござる
368以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 00:51:47.25 ID:WHcmss3d0
焦らず自分のペースでやってほしいんだぜー
369以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 00:59:18.91 ID:5brJELal0
「――――仙華双崩」

捻るように回転を加えた左掌を、異形の腹部を押し上げるようにブチ当てる。
十分に練られた勁とはいえないが、崩れた体にとって十分すぎる威力の一撃である。

ギッと息を漏らし、そしてそのままガクリと膝を突き、更に横倒しになる異形。
ヴァエ゛エ゛と死にかけの蝉の様な音を喉からだし苦しみももがいている。
血液と吐瀉物を撒き散らしてなお、消えはしない。
私はあまりの出来事に声を無くしていたが、女のほうも地面に倒れこんだのと酷い異臭で我に返った。
あわてて女を抱き起こし声を掛ける。

「大丈夫ですか! ねぇ、ちょっと!」
「あ゛? 大丈夫に見えるかフシアナ。体中痛ェよボケ」

悪態をついてはいるが、額に珠のように汗が浮かび体温も高い。
目の焦点もあっていないように思える。

「おい、まだだ。まだ滅せていない。やはり、この都市は異常だ。この程度のパラドックスが『口裂け』並みの耐久をしている」

370以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 01:00:28.24 ID:5brJELal0
野太い声の主の言葉に、マジで? と女は答える。

「ウチはもう無理。これ以上はマジでデッドする」
「『契約者』だ。それ位分かる。処置しなければ残り二時間程度の命だ」
「くそ、誰かに連絡して助けてもらうか」
「ダメだ。それでは私の情報量が増えない」
「お前、ウチと自分どっちが大事だカス」
「無論、私だ」
「……契約解除してェ!っ痛ェ!」
「私はエーテル体に干渉する能力を持ち合わせていないから、もうちょっとお前頑張れ」
「そろそろ体外にしとけハゲカス。あーもうどうすりゃ納得すんだよ。もう早く連絡入れて帰りたい」
「……そのガキを使うのはどうだ」

不可視の野太い声の主と死にかけの女の会話は、ある一つの結論で纏まったらしい。
非常に嫌な予感がする。先ほど己の矮小さに打ちひしがれていた者には到底不可能な何かを私にやらせる算段だ。

「仮契約程度でも十分……上手く行けば適合体もゲットか」
「どうだ、美味い話であろう」
「よっしゃ、背に腹は代えられネェ。背にも腹にも穴は開いてるが、それでいこう。おい、お前」

……はい。私は苦笑いをして返事をする。額に汗を浮かべた女も薄ら笑いを浮かべている。
野太い声が私に話しかける。
371以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 01:01:08.70 ID:5brJELal0

「餓鬼、今からお前にそのパラドクスを滅してもらう」
「なに、簡単だぜェ。二秒で終わりだ」
「む、無理です! 私みたいな一般人には」

海老の背に包丁を入れたときのように痙攣を繰り返すカタワさんを横目に私は答える。

「一般人? 笑わせんなタコスケ。自分からこっちに来といてそんな言い訳通用するか」
「奴には『一般人』を引きずり込むだけの力は残されていなかった。お前は自らこちらへと歩を踏み出したのだ」
「さっきからなんなんですか! こっちってなんなんですか!」

ロア、と女は口の端を吊り上げて答える。
深淵、と野太い声は嘲笑うように答える。

「さぁ人の子。お前の名を示せ。仮契約だから名だけでいい。さぁ、名を」

野太い声がゆっくりと言葉を紡ぐ。私は、それに逆らうことが許されていないかのように口を開いた。

「……薫。薫です」

「薫か。厭な名だ。だがまぁ仕方あるまい。さぁ薫。矛盾を滅するために矛盾を欲せ。お前を象る矛盾を見せろ!」

野太い声が叫びを上げる。瞬間、私の目の前から黒い光が溢れ出す。この夜よりも暗い暗い輝きが空間を歪めるように湧き出す。
心臓が痛い。誰かに強く握られているような感覚。呼吸ができない。眼球の裏で蟲が這いずっている。痛い。痛い!
黒光は際限なく溢れ続けるかと思われたがやがて収縮を始める。その空間ごと切り取るように収束する。
372以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 01:02:03.14 ID:5brJELal0
腕が、浮いていた。

獣と人間を合わせたような掌。中指には気味の悪い色を放つ指輪がはめられている。手首から肩口までは手甲のようなもので覆われていた。

「仮ではここまでだ。名も明かせん。だが、力は確かに譲渡する。制限はあるがな」

心臓の鼓動は更に大きくなる。眼球の裏だけでなく血管の隅々まで蟲が這いずっている感覚がある。
吐息が熱い。耳鳴りがする。断続的に続く断末魔のような耳鳴り。気分がいい。気持ちがいい。

「上玉だ。ラッキーだねえェ」

女がいひひと子供のような無垢な顔で笑った。
仮とは言え契約者だ、このくらいでないと困ると腕が喋った。

「ど う す れ ば い い」

自分の物とは思えないほど下衆びた声が喉から出た。口の端が吊り上ってるのが分かる。
目が半月上に歪んでるのが分かる。怪異だ。私は怪異になった。怪異の証明が私だ。
最高だ。今まで私を蔑んだ奴ら全部ぶっ殺せそうだ。殺せる絶対殺せる。

「簡単だ。この腕が触った部分を思ったようにぶっ壊せ。ただし武器は不可だ。お前の身体だけでぶっ壊せ」

武器なんて要らない。拳が、脚が、口が、指があるじゃないか!
373以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 01:03:02.13 ID:5brJELal0
宙を漂う腕がゆっくりと降下を始める。やがて汚物に塗れるように痙攣を繰り返す獲物の頭部の高さで止まる。
そしてそのまま優しく、優しくその頭をなで始めた。

そこ、そこなんだね。そこを壊せばいいんだね。私ね、さっき凄いのを見たんだ。地面を揺るがすほどの踏みつけ。
あれ、やりたいなぁ。
大きく右足を振り上げる。上がるギリギリの高さまで。精一杯。目一杯。その分だけ威力が上がる。きっと、上がる。
ここで、これを壊してしまうのが勿体無いと若干の逡巡があったが、すぐに解消される。
だって。だってこの世にはまだまだ一杯、矛盾【化け物】はいるんだもの。

私は思い切り足を振り下ろした。


――――ぐちゃ……。






"怪物と闘う者は、その過程で自らが怪物と化さぬよう心せよ。おまえが長く深淵を覗くならば、深淵もまた等しくおまえを見返すのだ。"






                                                                                     To Be Continued…

374以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 01:05:29.73 ID:5brJELal0
続きは書かないかもとかいっときながら書いてしまったでござる。
戦闘描写なんてものをやったことがなかったからこのスレと共に
そんな技能をのばしていけたらと思う今日この頃。

さぁ、なのは見ようっと。
  _
   \ヽ, ,、
     `''|/ノ
      .|
 _    |
 \`ヽ、|
   \, V
      `L,,_
      |ヽ、)
     .|
    /           ,、
    /        ヽYノ
   .|       r''ヽ、.|
   |        `ー-ヽ|ヮ
    |            `|
   ヽ,    ,r      .|
     ヽ,r'''ヽ!'-‐'''''ヽ、ノ
 ,,,..---r'",r, , 、`ヽ、 ヾ
 ヽ、__/ ./ハレハ i`ヽ、 `''r`ミ_
   .レ//r,,,、 レ'レハヾ,  L,,_ `ヽ、
    "レ, l;;;l   l;;;l`i.リレ' リ ̄~~
     ヽ、 ワ `"/-'`'`'
       `''''''''"
                ┼ヽ  -|r‐、. レ |
                 d⌒) ./| _ノ  __ノ
375以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 01:07:28.48 ID:WHcmss3d0
おつ! 描写が細やかで話に引き込まれたんだぜー
あとよければタイトルつけてもらえると嬉しいな!
376以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 01:19:34.64 ID:5brJELal0
タイトルを今から考えるでござるの巻。

ちなみにここまでで一話という構想でござった。
377以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 01:35:49.34 ID:WHcmss3d0
wktkほ
378以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 01:51:05.23 ID:5brJELal0
@Abyss paradox:ガチ厨二っぽい。戦闘描写訓練の名目で継続するにはちょうどいい足かせになるが、いかんせんハズい

A矛盾少女!パラドックス☆かおる:今なのは見てる。飽きたらギャグに転向可能なタイトル。これもハズい

Bもぐたん:シュール系。タイトルと本文になんの関係もない。

Cパラドックスはかく語りき:名作もじり系。タイトルに縛られる可能性大。出版界では本当にこれでいいの? と心配される。

D某地方都市に関する調査資料:いろいろと伏線張りやすい系。でも大抵こういうタイトルの小説は強さインフレしてる。

Eフォークロア:まんま系。ポケモンはポケモンがメイン。メダロットは(ry 意外と楽で堅実。

FRumorRadio:オサレ系。意味なんてない場合が多い。Radioって入れればとりあえずオサレ(笑)

H怪異蒐集:和風系。オサレ系と変わらない匂いがする。同じく意味なし。

○ここはエロいよ!:まとめ釣り系。まとめで見たときに思わずクリックしてしまうタイトル。まさに乞食。


時間下一桁で決定だぞよ!
379以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 01:53:23.57 ID:5brJELal0
378 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 01:51:05.23 ID:5brJELal0
                                                           ↑
378 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 01:51:05.23 ID:5brJELal0
                                                           ↑
378 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 01:51:05.23 ID:5brJELal0
                                                           ↑



もぐたんで頼むぞよ……
380以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 01:54:05.18 ID:WHcmss3d0
もぐたんwww なんというギャップ作品なんだwww
381以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 01:56:05.90 ID:5brJELal0
一眠りして二話目を書くぞよ!

読んでくれた人サンキューなり
382以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 02:01:45.72 ID:WHcmss3d0
おつ! 続きwktk
383以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 02:16:12.61 ID:WHcmss3d0
384以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 02:22:45.74 ID:anknRM/p0
ねるほ
385以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 02:51:02.13 ID:WHcmss3d0
ほしゅ
386以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 03:17:25.31 ID:WHcmss3d0
ねるほ
387以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 04:38:51.61 ID:Pahc/LG9O
保守
388以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 05:53:16.66 ID:OxGukC1TO
☆ゅ
389以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 06:44:40.38 ID:SgZlubHOO
保守
390以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 07:34:50.49 ID:anknRM/p0
まほ
391以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 07:53:04.61 ID:xTfCd4hOO
おはよう
タイトルもぐたん決定に不覚にも笑った。

茂倉薫、あだ名はもぐたんとか
土竜大好きあだ名はもぐたんとか
思考が暴走するタイトルですね。
392以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 08:18:27.08 ID:anknRM/p0
393以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 08:39:57.60 ID:W7fqvxo/0
394以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 09:02:03.56 ID:MkUV1+ksO
395以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 09:36:35.72 ID:93K4vS8V0
おはよう、お二方乙!!!!!
少年、女装で来るのかwwwwwwwww
…カレーおじさんの契約者をカレーおじさんだけで抑えるかそれともチャラ男にも手伝ってもらうかどうしようwwwwww

くそう、戦闘描写がカッコイイんだぜ…!羨ましいんだぜ……!!
しかし、タイトルもぐたんwwwwwwwwwwwwwwwwwww


さて、11時待ち合わせなのにさっき目を覚ました俺を見てくれ、どう想う?
396以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 09:41:21.40 ID:93K4vS8V0
>>341
グロいの大好きキャラでも問題ないと思うんだぜ!
397以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 09:43:39.53 ID:HYrLlVIS0
夢の国戦書いてないけど戦ったことにして
宴会に呼ばれてもいいかなぁ…
398以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 09:46:46.46 ID:93K4vS8V0
>>397
構わないんだぜ!

俺だってカレーおじさんたちの戦闘シーン書いてないけど参加してたことにした
399小ネタ:2009/10/10(土) 09:58:14.08 ID:93K4vS8V0
「うー!おねーちゃん、早く、早くー!」
「あ…そ、そんなに手を引っ張らなくても…」

 うーうー!
 お菓子の箱を持った少年が、無邪気に女性の手を引いている
 待ちきれない、そんな様子の無邪気な笑顔
 …でも、待ちきれないのは、こちらの女性も同じ
 ちょっとした悪戯を共有しているような、そんな表情

「…あ、あそこ。灯りが灯ってるよ」

 女性の後ろをついてきていた、人形を持ったふわふわした金髪の少年が、指差した先
 古ぼけた、もう長い間使われていないであろうビルの、その一角に…ぽぅ、と灯りが灯っている

「うー!あそこー!あそこにみんな居るー!うーうー!」

 早く早く!と少年が女性の手を引く
 少年に手を引かれ、女性は幽霊少年と共に、その廃ビルへと入り込んでいった

 ……時は夕刻
 宴の時は、近い
400小ネタ:2009/10/10(土) 10:02:41.53 ID:93K4vS8V0
 −−−−−−ひらりっ
 人気のない路地に、突如現れた真っ赤なマント
 それが開くと、少女が2人、少年一人が姿を現し…最後に、マントの主が姿を現す

「ふむ、ここからは歩いていった方が良さそうだな。目撃者が発生する意味で」
「ありがとー!」
「悪い、俺と花子さんまで移動させてもらって」
「あぅ!大丈夫なのですよ、花子さんは友達なのです。そして、お前は友達の契約者なのですよ」

 俺は、花子さんと赤マントと赤いはんてんと共に、将門なる人物の主催する宴に参加すべく、西区までやってきていた
 親には、友達の家に言ってくるとごまかし、花子さんと共に公園のトイレで待ち合わせ、そこから赤マントの能力で移動
 …この赤マントの能力、マントに入る限り、多人数の移動も可能らしい
 まぁ、以前も、花子様の契約者と一緒に移動させられた事があるからちょっとはわかっていたが…
 ここまでの遠距離移動も可能だったとは
 すっげぇ便利な能力だ

「み、けーやくしゃ、あそこのビル、変なの」
「うん?……あぁ、あそこだけ灯りがついてるな…あそこか?」

 ぽぅ、と
 不自然に灯る、廃ビルの灯り
 …目立たね?
 あれ、目立たね?
 大丈夫なのか、都市伝説の存在を隠す意味で
 ってか、一般人がうっかり紛れ込んだらどうするんだ?
 疑問に思いつつ、俺たちはそのビルへと向かって、歩き出したのだった
401小ネタ:2009/10/10(土) 10:06:06.74 ID:93K4vS8V0
「………」

 …ひらり
 ロングスカートの裾が、風にたなびく
 仕事の時の衣装とは違う、しかし、どこか神秘的な雰囲気を漂わせ…彼女は、そのビルを少し遠くから眺めていた
 今から、自分が向かう場所
 ……今でも、自分に参加資格が本当にあるのかどうか
 まだ、わからないけれど

「…参加させていただきますね、将門様……あの人に会える口実を造ってくださり、ありがとうございます」

 …こっそり、そう呟いて
 彼女は、ゆっくりとそこへ向かう
 きゅう、と握り緊めているパワーストーンはアベンチュリン
 感情をコントロールし、安定させてくれる石

 ……断ち切ったはずの想いに引きずられてはいけないから
 だから、この石で落ち着ける
 
 静かに、静かに、ゆっくりと
 一歩一歩、踏みしめるように歩きながら…パワーストーンの契約者は、宴の会場を目指す
402小ネタ:2009/10/10(土) 10:10:50.75 ID:93K4vS8V0
「…御免、少し準備に時間がかかったわ」
「いえ、構いませんよ」

 …幽霊マンションにて
 黒服は、少女と待ち合わせていた
 向かう先は、「首塚」主催の宴の会場
 日焼けマシンの契約者の青年は、準備もあって先に会場に行っている
 …時間帯的にも、少女を一人で歩かせるのは気が引けて、黒服が少女を迎えに来たのだ

『いってらっしゃ〜い………うぅ、付いていきたいよぅ』

 若干めそめそしている女幽霊をあっさりと部屋に置いて
 少女は部屋を出て、黒服と並んだ

「…「組織」からも、人は来るの?」
「若干名、参加するようですね…まぁ、いくらなんでも、将門公の前で騒ぎは起こさないでしょう」

 …そうだとは、信じたいが
 「組織」と敵対する形になっている少女の事が心配である事に変わりは内
 …なるべく、目を離さないようにした方がいいかもしれない

「さぁ、行きましょうか」
「ぁ………」

 そっと、少女と手を繋いで、黒服は日が沈みかけた街を歩き出した


 ……宴の時は、近い
403以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 10:11:52.43 ID:93K4vS8V0
出かける前に、宴直前ネタパート2
会場に集まる人々たちな感じで
404以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 10:16:12.30 ID:SgZlubHOO
乙ー!
さて、俺も小ネタ書かないと…
405以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 10:16:18.05 ID:HYrLlVIS0
>>398
サンクス
夕方にでも投下します

406以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 10:24:03.08 ID:W7fqvxo/0
乙でしたー!
さて、俺も書きあげるか…
407以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 10:42:20.37 ID:93K4vS8V0
くそ、もう一本くらい書きたかったが流石に時間間に合わないっ!?


夜に帰ってくるまでにスレが残っていてくれたら幸せだっ!!
408以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 10:45:39.70 ID:r6MB7rQk0
みんな乙!

黒髪メリーさんをあのタイミングで投下したのは間違いだったようだ…
祭り三日目から宴会参加決定までの話も書かなきゃだし、絵もやり始めたし、
他人様のも読まなきゃだし…うわあああああああああああああああ
409業物一閃:2009/10/10(土) 11:03:48.14 ID:W7fqvxo/0
久しぶりにチョットだけど投下するよー

 …そういえば、今日は宴会がどうとか言ってた日だったな。とりあえず手土産を用意しようかな。

 すっかり忘れてた。部屋いっぱいに置かれた食材の数々を。どうしようか…。

 「しょうがない、軽トラでも使うか。」

 何故かは知らないが、実家から送られてきた軽トラに部屋いっぱいの食材を載せていく。

 …結構重労働だなこれ。米一袋だけで30kgはゆうにある。野菜類も段ボールいっぱいに入っている。先程届いたばかりの魚介類も発泡スチロールの箱いっぱいに入っている。

 「…すっかり秋だな、この食材を見る限り。」

 箱の中身はすべて旬の食材だった。魚介類ならば秋刀魚、鯖、車海老、鰯があるから持っていこう。

 果物ならば葡萄、梨、柿を持っていこう。

 野菜はこれからの季節ぴったりの南瓜と薩摩芋、それに高級食材松茸もつけて持っていくことにしよう。

 米については実家から届いた「ひとめぼれ」と親戚から譲ってもらった「あきたこまち」を持っていくことにしよう。

 …食材を運ぶだけで筋肉痛を起こしそうだった。

 「さて、行くとしようかな。」

 そう言って俺は西に向けて軽トラを走らせた…

食材乗っけた軽トラが廃ビルに向かって走って行きましたとさw
ちょっと幅取ってみたけど、こっちの方が見やすいかな?
410以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 11:21:48.98 ID:yEL749QQO
wikiから「結界都市『東京』」がきえている気がするのだけど。
411以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 11:23:06.36 ID:WHcmss3d0
皆乙!
おお、うちの子引っ張ってってもらっちゃった・・ありがとん!
よし書くぞー

>>408
宴会シーンから始まるのもありだと思うよ!
そしてイラストwktk
412以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 11:27:25.54 ID:WHcmss3d0
>>410
設定ページは確認できたけど、作品ページかな? かな?
413東京の人:2009/10/10(土) 11:32:36.91 ID:W7fqvxo/0
>>410
あー、それは多分(って言うか絶対w)作品ページに今まで投下した奴を載せてないからだと思うんだ…

作品の乗せ方がいまいち理解できてないから起こった俺の怠慢の所為だ…ごめんね?
414以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 11:34:43.39 ID:WHcmss3d0
>>413
そんなあなたに
つ http://www29.atwiki.jp/legends/pages/501.html

レッツトライwiki編集!
415以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 11:36:42.23 ID:W7fqvxo/0
>>414
thx!
これからちょっと出かけてくるから帰ってきたら編集する事にするよ…
416以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 11:55:18.86 ID:e89+FQUO0
宴会会場へ行く話書いたほうがよさげかな・・・
417以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 12:27:57.62 ID:e89+FQUO0
お昼ごはんが菓子パンでした保守
418以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 12:34:56.59 ID:yHDUxlcdO
チョコレートケーキ焼きながら保守
419以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 13:01:31.99 ID:MkUV1+ksO
420以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 13:24:14.91 ID:WHcmss3d0
今日もカレーだったほ
421以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 13:36:34.86 ID:SgZlubHOO
保守
422以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 13:49:07.40 ID:p19HvC/e0
一昨日カレーだったほ
423以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 14:00:55.51 ID:J3+nZ7MH0
ごま豆腐おいしい保守
424以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 14:21:55.74 ID:xTfCd4hOO
昼寝すると金縛りによくあう・・・そんなわけで昼寝と早めの☆
425以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 14:48:31.17 ID:MkUV1+ksO
426以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 15:14:17.89 ID:WHcmss3d0
誰もいない・・保守がてら投下するなら今のうち

 僕はゴーストだ。
 素敵な古めかしいお屋敷で、数え切れないほどのゴーストたちに囲まれて暮らしてきた。
 当然それだけの住人が居ればいじわるなやつだとか、タチの悪いやつだってわんさかいる。
 仲良しのゴーストたちは「そんなやつらほっとけ」ってよく言ってたけど、僕はよく気の会うやつらと一緒にそいつらをからかって遊んでたりした。
 もちろん出会い頭に急に『追いかけっこ』が始まる事もよくあったから、こう見えても逃げ足には自慢があった。
 けど、けどさあ。

「こんなの無理だよおおおおお!!?」

 叫んでみても、急に僕の足が速くなるわけでも『追いかけっこ』の相手がいなくなるわけでもない。
 でも、それぐらいやらなきゃやってられないぐらい今僕はピンチなんだ。
 こうしている間にも、振り返ってる暇なんてまったくない。
 でも後ろからガシャガシャいう鎧の音と、すっごく怒ってますってオーラがびしばし背中にぶつかってくるのがいやってぐらいわかる。
 あああもう、こんな事ならあんなに簡単に引き受けるんじゃなかった……!

428以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 15:16:38.48 ID:2Gi5VWsJO
支援

「え、お願い?」

 時はさかのぼって今日の朝。
 日差しがさんさんと降り注ぐまぶしいベランダに、僕とあの人はいた。

「はい、あなたじゃなきゃ頼めない事なんですよ」

 ちょっと困った顔で、洗濯物を手にあの人はそう言う。
 僕じゃなきゃ頼めない事、ってなんだろう?
 その一言が僕の興味を引き付けた。

「なになに? どんな事?」

 そう聞き返してみれば、とたんにぱあっとあの人の顔が明るくなる。
 思えばこの時『お願い』をきっぱり断ってればよかったんだけど……まあ、この時はそんな事予想もできないんだよね。

「今日、夜に宴会があるのは知ってますよね?」

 宴会……ああ、あのパーティの事かな?

 この前うとうとしてた時の夢の中で、僕はあるパーティに招待されていた。
 本当はこの町で起こった戦いに参加してなきゃダメらしいんだけど、僕もある意味その戦いに参加してたんだって。
 パーティはお屋敷でも何度も開かれてたんだけど、外のパーティに呼ばれるなんて初めてだったんだよね。
 だからあの人と一緒に、この日を楽しみにしてたんだけど……それを喜ばない人が一人だけいた。

「うん、でもスリーピー・ホロウはどうするの?」

 そう尋ねれてみれば、ううっとあの人の顔が引きつった。やっぱりね。

 スリーピー・ホロウは僕の大切な人たちを救ってくれた首なしの騎士のこと。
 初めて会った時はそれはもうかっこよかったんだけど……こっちに来てみてから一つわかった事がある。
 それは、実はあの人に対してものすごく心配性だって事。
 いや、あれはもう……なんだっけ、コーホー?
 ちょっとちがうや、えーと……そうそう、「カホゴ」っていってもおかしくないレベルだよ、うん。

「一応あれから何度も話したんですけどね……ダメだの一点張りで……」

 明るい日差しの中だっていうのに、あの人の背中はずーんと影が落ちている。
 どうしてこんなに落ち込んでるのかというと、どうやらあの招待状はスリーピー・ホロウにも届いてたみたいなんだ。
 それがすごく気にいらないらしくって、次の日の朝にあの人が「行きたい」って言うのを聞いた瞬間、もう全力で反対し始めたんだよね。
 そりゃ初めはどうしてなんだか全然わからなかったよ。
 だってパーティに呼ばれるなんて嬉しいに決まってるのに、なんで喜ばないんだろうってね。
 でもしばらく二人のやり取りを眺めていて、僕はもう一つのことに気が付いた。
 どうやら彼、パーティに行くとあの人が危険な目にあうと思い込んでるみたいなんだ。

「はあ……確かに生首が主催の宴会なんて聞いた時は私もびっくりしましたけど、あの子も知ってたみたいですし……それにパパさんも……」

 ああ、そういえばあのおちびさんもそんな事言ってたっけ。
 おちびさんは僕らのお屋敷へやって来たもうひとりの客人で、パパさんはその子のお父さん。
 お父さん、っていうのは僕にとってのゴーストホストみたいな人らしい。
 この家には居ないけど、同じようにお母さん(これは女の人に使うんだって)っていう人もいるんだって。
 でもこっちの世界ってそのお父さんもお母さんも一緒でもいいんだね。
 じゃあゴーストホストがこっちに来たら、ドレスを着るのかな。

「最近飲み会だってほとんど行かせてもらってないのに……そんなに遠いわけでもないんだし、いいじゃないですかあ……」

 ぶつぶつと何かつぶやきながら、あの人はタオルを引っ張って伸ばしている。
 そうすると乾いても皺にならないかららしいんだけど……それ以上やったら穴が空いちゃいそうなんだけど、いいのかな。
【きゃー人がいた! 支援ありがとん!】

「ふーん、じゃあどうするの? 行かないの?」

 それなら僕一人で行ってきちゃうけど。
 僕、パーティは何度も参加してるから慣れてるんだ。

「そ、そんなの嫌ですよ! あの子にももう行くって言っちゃったんですから!」

 ものすごい勢いで否定されちゃった。
 そりゃそうだよね、僕だってとっても楽しみだもの。

「そんなに行きたいなら、こっそり抜け出しちゃえばいいじゃない」

 僕だったらそうするな。
 でも見つかったら何があるかわからないんだけど……ああ、昨日のことを思い出しちゃう。
 ちょっぴり散歩してきただけなのに、あんなに怒ることないじゃないか、もう!

 その時の事を思い出していたからか、いつの間にかあの人がすぐ目の前にいたのに僕は気づかなかった。

「じゃあ、ひとつ頼まれてもらえませんか?」

 すごく真剣な、それでいて必死な顔。

 この時初めて、僕の中でちょっぴりいやな予感がし始めていた。
432以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 15:22:53.56 ID:2Gi5VWsJO
しえん

 で、その頼みっていうのが今僕がやってること……そう、おとりだったんだけど。

 計画はこうだ。
 午後になったら、あの人は直った自分の家を確認するためだと言って外へ出る。
 それで帰る時になったら僕がこっそりそばから抜け出すふりをして、それを追いかけるようあの人がスリーピー・ホロウに言う。
 そうして僕が逃げ回ってる間に、あの人はこっそりまたおちびさんのところへ戻ってそのままパーティへ行っちゃおう、って作戦だった。

 結論としては、すごくうまくいった。
 いや、うまくいき過ぎちゃった。
 よくお屋敷での『追いかけっこ』では、わざと相手を怒らせてスリルを味わうっていうことをやってたものだから、僕、調子にのっていろいろ言っちゃったんだよね。

 逃げ足には自信があったし、いざとなったら僕の能力で簡単に逃げられると思ってた。
 でもそうしたら…………うあああ、思い出すだけで怖いよ!
 そもそもなんで鎧着てるのにあんなに早く走れるのさ!?

「………………………………………………………………」

 怖っ!
 首がないから何も言わないのは当然なんだけど……いや、それがむしろ怖い。
 いっそ「待たんかこのクソガキがあああ!!!」とか言ってくれた方がどれだけいいか。
 それと時々時間をかせぐために壁とか障害物ををすり抜けるんだけど……もうそれも目に入ってないみたいで、全部なぎ倒して追いかけてくるからさらに怖い。
 僕、これで捕まったら何をされるんだろう……か、考えなきゃよかった!

「うううう……ま、負けるもんかああああああああ!!」

 一生懸命足を動かし、腕を振る。
 暗くなった空にはもう星がちかちかまたたいていて、ちょっぴり欠けはじめたお月さまもゆっくりと昇ってきている。
434以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 15:25:57.33 ID:xJGUX6dT0
思ったより早く帰ってこれたぜ!
業物の人乙ー!食材豊富だw
そして姫君支援!!

 よし、あともうちょっと引きつけたら、あの建物でスリーピー・ホロウを撒いてしまおう。
 それは昨日の散歩で見つけた建物で、今はもうだれもいない廃墟なんだ。
 ラッキーなことにそこにはドア付きの部屋がいっぱいあって、しかもやたらと広かった覚えがある。
 そこでならいくらあの騎士が頑張っても、僕の能力を使って逃げ切れること間違いない。

「よおおし……もうちょっとだけ、がんばらなきゃ!」

 ふんわり輝くお月さまを見上げて、僕はそう決意する。
 なんせこれさえ逃げ切れば、あとは楽しい楽しいパーティの時間なんだから。
 それにあの「お願い」を聞いてもらえれば、これ以上ない最高な夜になるはず……ああ、考えるだけでもう楽しみで楽しみでしかたない。
 そしてそのためにも、今はなんとしても捕まるわけにはいかない!

「いっくぞおおおおおお!!!」

 ゴール地点のパーティ会場を目指し、僕はさらに握りこぶしに力を込めた。




<To be...?>
>>399で彼女がこっそり抜け出せたのはなぜか?」の舞台裏話でした。
やった! ようやく一人称を書くことに成功したぞー!

少年はこの後に無限廊下の能力でホロウさんを撒いた後、こっそりとパーティ会場に向かう予定。
ホロウさんはしばらくその辺りをうろうろ探し回ってるでしょう。

ここまで読んでくれた人たちありがとんー!
宴会wktk!


437以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 15:31:00.53 ID:xJGUX6dT0
乙っしたー!
幽霊少年、頑張ったなwwwww
438以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 15:35:04.64 ID:WHcmss3d0
>>437
彼女が行けなきゃ結局は自分への監視の目が厳しくなるわけだから、もう死に物狂いだよwww
439以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 15:37:23.20 ID:xJGUX6dT0
>>438
そりゃあ、死に物狂いだろうなwwwwwwww
そして、さり気なくコアラパパの存在が何か色々と幽霊少年に誤解を与えたヨカーンwwwwww
440以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 15:56:58.07 ID:WHcmss3d0
441小ネタ:2009/10/10(土) 16:01:50.18 ID:xJGUX6dT0
 か〜〜〜〜〜〜っらからからからからからかからからから!!!
 グゥゥゥゥ〜〜〜〜〜〜ドイブニィ〜〜〜〜〜〜〜〜ッング!!!!
 今夜は、「首塚」主催で宴があるらしいのである
 友人から話を聞いたが故に、我輩興味津々である!

 …しっかぁし!!
 我輩アンラッキー!!宴には招待されている身でないのであるよ
 何分、我輩がジャッパァンに来たのは、戦いが終わってからである
 参加なんてしてないであるよ
 ……まぁ、そもそも、それより以前からジャパンに来て「夢の国」と戦う機会があったとしても、我輩参加する気0である!
 暴力沙汰はノンノーン!ノーバトル!戦うのは苦手なんのであるよ、これが
 よって、どちらにせよ招待される権利ナッシーーーング!か〜〜〜〜らからからからからからから!!!

 でも、ちょっぴり興味はあるである
 宴が行われると思わしきビルに潜入開始ぃ!
 こちらスネーク!大佐、指示をくれ、なのであるよ、からからからからからからからからから!!

 ……ふむふむ、しかし、これは、さてはておやおやぁ?

 ……オーマイガっ!さすが将門であるよ
 我輩のような招かれざる客が来る事計算済であるか
 ビルの外側から見て…確かに、灯りが灯っていたのは、この辺りの部屋のはずである
442小ネタ:2009/10/10(土) 16:05:24.53 ID:xJGUX6dT0
 …なのに、だぁれもいない!!
 灯りは灯ってないし宴の準備の気配もなし!
 不思議に思って建物出れば、やっぱりあの位置に灯りが灯っているである
 これは、おかしいであるよ

 …つまりぃ
 「首塚」は、あの宴会場に結界を張っているであるよ
 宴に参加しかくのない者はあそこにたどり着けない!!
 つまり、我輩のような者は永遠に宴会場につけないのである
 我輩、寂しいであるよ、タダ酒飲みたかったである

 ………うん?
 なら、尻尾を巻いて帰るのかって?
 ノンノンノーーーーーーーーーーッン!!
 我輩、この程度でへこたれないである!
 ビルの出入り口辺りを、ちょっと離れた所から見張るであ〜る
 そうすれば!もしかしたらカワイコチャンの姿を見かけるかもしれないであるよ
 か〜〜〜〜〜〜っらからからからからからからから!!
 この国は美少女や美女が多くて目の保養である!

 …何?仕事をしろって?
 きつい事言うなであるよ、ローちゃん
 我輩、ちょっとは休暇も欲しいである
 ……なぁに、薔薇十字団的にやばそうなのがいないかもチェエエエエエック!するので許して欲しいである
 からからからからからからからからからからから!!!!!
443以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 16:05:57.44 ID:WHcmss3d0
何か来たwww支援www
444以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 16:07:21.92 ID:xJGUX6dT0
…そんな訳で、宴をする廃ビル入り口を、どこかから不審な人物が見張っているようです
一見、葉巻咥えたヤクザ紳士風の外人ですが、どう考えても不審人物なので通報しても構いません

何となく変態一人称を書きたくなっただけだった
正直反省している
445以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 16:09:23.03 ID:WHcmss3d0
乙! 帰るかと思ったら張り込みおったwww
あれ、そういや警察も≪夢の国≫参加してたんだっけ・・?
446以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 16:19:11.08 ID:xJGUX6dT0
変態は転んでもタダでは起きないからしぶといんだってばっちゃが言ってた

そう言えば、警察は「夢の国」戦参加してたんだろうか
秋祭り三日目に全裸禿を全力で追い掛け回していたのがいる事は知っているが…
447以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 16:38:22.89 ID:xJGUX6dT0
448以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 16:52:55.33 ID:WHcmss3d0
449首なしライダー 小ネタ:2009/10/10(土) 16:53:29.28 ID:SgZlubHOO
 鏡の前に立って自分の姿を確認する

膨らんだ胸
くびれた腰

 どっからどう見ても鏡の前のこの体は女の体だ

「なんでそこまでスタイル抜群の体になるんですかねー…」

 朝野が後ろから羨ましそうに眺めている


首塚の宴当日
 俺と朝野は誘いを断る理由もなく、指定された場所に向かう準備をおこなっていた。

[これってちゃんと元に戻るのか?]
 ホワイトボードに書いた文章を朝野に見せる

「一応昨日パソコンで調べたんですけどねー…どこにも情報がないんですよ」

[情報がない?]
 …いちいち文字をホワイトボードに書くのが面倒になる
450以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 16:54:05.00 ID:WHcmss3d0
こっちもナイスバディなのか支援w
451首なしライダー 小ネタ:2009/10/10(土) 16:55:02.86 ID:SgZlubHOO
「私だって都市伝説の事を全て知ってるわけじゃないですからねー」

 朝野は俺の部屋の冷蔵庫から数本のペットボトルに入ったジュースを取り出し、ビニールの袋に次々と入れながら答える

[…]
 俺はふと自分の胸をライダースーツの上から突いてみる
当たり前のように柔らかい

…こんな格好で首塚主催の宴会に参加する事になるとは…

「先輩、そろそろ行きますよ」

 いつのまにか移動した朝野が外から呼んでいる
 俺は家の前に停めてあるバイクに向かって歩きだした。

 日は傾き時刻は夕方
 都市伝説が集まる宴会まで後少し…


以上?
452以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 16:58:05.02 ID:xJGUX6dT0
首なしライダー乙!!!
ナイスバディになるのはあれだよ…多分、マッドガッサーの(むしろ俺の)の趣味だ

女体化のまま来るかwwwwwwww
大丈夫だ…黒服Dに聞けば、元に戻る方法教えてくれるはず…!!
453以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 16:58:36.74 ID:SgZlubHOO
宴が始まる前の小ネタでした

会場前になんかいるのかwwww
454以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 16:59:36.20 ID:WHcmss3d0
乙!
でもその状態で行くと言うことは玄関前の変態レーダーに引っかかりそうだなwww
455以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 17:02:24.85 ID:xJGUX6dT0
>>453>>454

 か〜〜〜〜〜っらからからからからからからからからから!!!
 さっそく来たであるよ!ナイスバディのレディ?が!!
 ん?どうして疑問系かって?
 何せ、あのレディ?顔がないである
 首から上がないのであるよ
 あれは、首なしライダーとか言うこの国の都市伝説である
 首なしライダーは男の場合とレディの場合があるから、どちらなのかは体で判断するしかないである
 そこから考えるに…

 おぉっと、疑問系にするのは失礼であった
 あれは間違いなくレディであるよ
 ぼんきゅっぼんのナイスバディ!
 これは友人だったらうっかりと髪を伸ばしているところである
 ライダースーツにナイスバディ、それも、恐らくは胸部を覆う下着を着けていないであろうその姿!!
 なんとも目の保養なのであるよ
 か〜〜〜〜っらからからからからからからからから!!!



こんな感じですか?わかりません!!
456以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 17:08:07.64 ID:OxGukC1TO
雷落ちまくってるんだけど、これって将門様の呪い?
457以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 17:18:43.08 ID:SgZlubHOO
>>454
>>455

「宴会宴会〜って、先輩どうしました?」

[なんだか寒気がする]

「ライダースーツだけしか着けてないからじゃないですか?」

[いや、なんか誰かに見られてる気が…]

「気のせいじゃないですか?」

[…](絶対気のせいじゃない気がする…)

ってな感じで
458以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 17:38:08.54 ID:xJGUX6dT0
>>457
頑張れ首なしライダー
正直、ナイスバディにライダースーツはエロいと想うんだぜ!
459以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 17:49:41.81 ID:WHcmss3d0
朝野さん下着教えてあげてwww
というか貸したりは・・ああ、そうかサイズが・・・・

おや誰か来たみたいだ
460以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 17:49:47.45 ID:xJGUX6dT0
wiki編集一段落して夕飯の準備してくりゅー

…ちなみにまだ終わらない
あと…あと、もうちょっとのはず…!!
461以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 17:51:04.27 ID:xJGUX6dT0
>>459
おっと、夕飯前に一言

…多分、元々男性だから、女の体になったからって女物の下着をつける事は激しく抵抗感があると想うんだ、変態じゃない限りwwwww
黒服Dだって女体化中は男物の下着のままだったぜ
462以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 17:51:59.13 ID:W7fqvxo/0
>>460
俺なんか昼寝してきて今から風呂入って来るからまだ手をつけてすらいないんだぜwwww
463以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 18:18:48.82 ID:yHDUxlcdO
ほしゅ

花子様と下僕ってどっちかメガネかけてたっけ?
464以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 18:35:32.64 ID:2Gi5VWsJO







黒服Y「首塚主催の祝宴があるのは知ってますよね、それの食料持ち込みの資金は出ませんか?」

上司「いやでも相手が首塚だし……」

黒服Y「首塚だからですよ。ここで協力とかすれば敵意が無いことを相手も分かってくれるでしょう(すでに首塚も敵意はないと思うけど)」

上司「だからと言って……」

黒服Y「過剰な敵意は災いを招きますよ。それに今回の闘いでは皆かなりの危険をおかしたし被害も出た。それに対する労いとか弔いとかの意味も込めて……」


同僚「Yの奴、半年分くらいのやる気出してんな」
465以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 19:05:59.98 ID:yHDUxlcdO
Yのやる気に惚れた

保守
466閑話:2009/10/10(土) 19:09:18.06 ID:JLUbuXLZ0
禿「では、行って来ます」
青年「・・・・・・」
ハク・コン「「・・・・・・・」」
何故か三人ともorzのポーズで項垂れている
禿「何か?」
青年「いや、貴方が普通に服を着ていることに違和感を覚えた自分に情けなさを感じてるだけです」
ハク「本来はこれが当然のはずなのに・・・!!」
禿「失礼な・・・」
私だって礼儀くらいはわかっているつもりなんですが
禿「・・・良いんですか?貴方達も招待されたのでは?」
コン「いや、アタシらは行きたいんだけど・・・なぁ?」
青年「僕、首塚の連中嫌いなんでパスで」
そうだった、この青年は『首塚の組織』に限らず自分達と敵対する物は基本的に全部嫌いだったな・・・
確かに、宴会で暴れられても困る
禿「そうでしたね・・・では、改めて行って来ます」
そうして、私は宴会へ向け出発した
467以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 19:11:43.28 ID:JLUbuXLZ0
皆乙〜
ってな訳で禿出発編
少女の方はDさんが連れて行ってくれたようなのでそちらで
多分、武器とデッキと虫料理を持参してるのでしょう

禿は普通にスーツ姿です
何時もの全裸ではありません
取りあえずは禿てるだけで普通の黒服です
現時点では

では、お目汚し失礼しました
468鏡合わせのアクマ〜宴会へ:兄妹の場合〜:2009/10/10(土) 19:14:58.85 ID:e89+FQUO0
東区、日の傾き始めた頃のあるアパート

「ほら兄さん、早く行きますよ!」 「ちょっと待て。今、鍵かけるから」
ドアに鍵をかけて、足元に置いておいたクーラーボックスを手に取る。
中には宴会へ持ち込む料理が、タッパーで小分けにされていくつも入っている。
「これ本当に運ぶのか?確かに足りないよりは余るほうがいいが・・・」
「いいじゃないですか。自転車の荷台に乗っけていくだけなんですから」
「いやでも重い荷物なんてほとんど乗せたことないし、バランスが・・・」
「ぶっつけ本番でもなんとかなるものですよ。さ、いきましょうザクロさん」
「はいですわ、お乗りくださいませ」
よいしょ、と妹がザクロに乗っかる間に手早くクーラーボックスを荷台にくくりつける。
「ブレーキ、よし。ライト・・・ちゃんとつくな」
「安全確認ですか?高校生にもなって心配性ですねぇ」
「食べ物乗っけてるんだから、慎重にもなるわ」
最後に、先にカゴに入れておいた鏡を確認する・・・大丈夫、割れてないな。
「契約者ー。なんで大きい鏡も持ってくのさ?」
「戦闘は起こらんと俺も思うが・・・・・・一応、な」
宴会のノリで乱闘とか起きたら困るし、うん。
「だから心配しすぎなんですって、兄さんは。早くいきましょうよー」
「分かった分かった・・・っと」
自転車にまたがってペダルを漕ぎ始める。目指すは・・・西区。
具体的な時間は知らされていなかったが・・・まぁたぶん日が落ちるくらいじゃないか?
と、適当なあたりをつけて出発。大丈夫だろ・・・・・・たぶん。

それから、少しして。太陽が沈みかける頃、西区にて
「あのビルですね、明かりが灯ってますよ!」 
「いや廃ビルに明かりって不気味すぎるだろ・・・」
「まぁとりあえず、近くで待ってる?」 「アクマの意見に賛成ですわ」
「自転車は・・・近くに置けばいいな。よし、腹をくくって行こうか」
こうして3人と1匹の都市伝説は、宴会会場へとゆっくり歩き出した・・・・・・・・・
469以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 19:15:02.33 ID:JLUbuXLZ0
>あれ、そういや警察も≪夢の国≫参加してたんだっけ・・?
警官上司以外は夢の国にノータッチ
上司も戦闘には参加してない・・・筈
470以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 19:21:06.15 ID:e89+FQUO0
禿は『まだ』スーツなのか。つまり脱ぐ可能性はいくらでもあると
471以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 19:23:26.03 ID:JLUbuXLZ0
>>470
あるだろうなぁ
酔ったり酔ったり酔ったり良い男見つけたり

問題はこの後何時までパソを触ってられるか微妙すぎる所だ
何時親に取られるかわからん
472以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 19:28:35.73 ID:W7fqvxo/0
今思ったんだが、沢山の食材を軽トラに乗っけたは良いが、どうやって中に運ぼう?
473以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 19:31:47.52 ID:2Gi5VWsJO
>>472
1、自分で一つずつ運ぶ
2、会場にいたヒトに手伝ってもらう
3、トラックで会場に突っ込む
474東京の人:2009/10/10(土) 19:36:17.80 ID:W7fqvxo/0
>>473
> 1、自分で一つずつ運ぶ
> 2、会場にいたヒトに手伝ってもらう
> 3、トラックで会場に突っ込む

> 3、トラックで会場に突っ込む

> トラックで会場に突っ込む

らめぇ!お野菜とかお魚とかお酒とかお米とか全部駄目になっちゃう!
475以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 19:38:38.93 ID:matFS1zM0
禿の人とアクマの人乙!!

普通にスーツ着てる禿に違和感感じちゃうなんて……っく、くやしい!でも(ry

やっぱ、廃ビルに灯りは不気味だよなぁwwwwwwwww
が、将門が気にしてなくて部下が誰一人突っ込まなかったから仕方ないwwwww
476以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 19:39:46.18 ID:yHDUxlcdO
>>472
4、峠を攻めに行く
477以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 19:44:00.70 ID:matFS1zM0
黒服Yのヤル気に噴いた件wwwwww
478鏡合わせのアクマ〜宴会へ:姫さんの場合〜:2009/10/10(土) 19:45:14.71 ID:e89+FQUO0
「それじゃあ、行ってくるからね」
「お友達に迷惑がかからないようにねー」
「娘よ・・・・・・・・・カバンにゴムは入れておい」「死ねクソ親父」
隣にいた夫が一瞬で間合いをつめられ家の中へ蹴りこまれても、母は動じない。
「あら、随分強くなったわよね瑞姫ちゃんも・・・誰に似たのかしら。お父さんじゃないわよね」
「ちょ・・・母さん、少しは私の心配をグハァ!?」
「まだ意識があったか・・・」
今度こそ沈黙した父親を一瞥して、彼女は改めて外に出る。
「今度こそ・・・行ってきます」
「夜道は気をつけてねー・・・大丈夫だとは思うけれど」 「はーい」

「・・・・・・ふふっ」
両親には、友達のところで遅くまで遊ぶと言っておいた。
反対されるかとも思ったが、母も私を信頼して送り出してくれたし・・・父はあんな態度だし。
「××も来るんだよね・・・」
父の言葉が気になってカバンを探ってみると、本当にこん・・・ごにょごにょが入っていた。
「・・・・・・・・・まぁ捨てるのも面倒だし入れたままでいいや」
別にいつか使おうとか思ったわけではない。いや、本当に・・・と心の内でつぶやき続ける。
「にしても、強い人どれくらいくるのかなぁ・・・なんか、ワクワクする」
大きめのカバンの中には、「アレ」も入っている。・・・・・・ケンカの準備は万全だ。
「でも××や妹ちゃんには止められるかなぁ・・・まぁいいや、その時はその時!」

・・・遠くから、ビルに灯った明かりが見える。
おそらくあれが宴会の会場だ。そして・・・・・・戦場でもある。
「『エベレストの筋肉男』だったかな。ひょっとして宴会に来るかなー」
あの戦いの最中、奴を目撃した人は多い。もしかすると招かれているかもしれない。
「だとしたら・・・またとないチャンス!」
来るべきその時のことを思うと・・・・・・ゾクソクするわね!
こうして姫さんは色々な意味で興奮しながら、廃ビルへ向けて歩を進めていった・・・・・・・・・
「ん?どうした」 「いえ、大丈夫です兄さん・・・ちょっと嫌な予感がしただけです」 
479以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 19:50:57.50 ID:matFS1zM0
>>464

「い〜んじゃないすか?ちょっとくらい資金出しても」

 普段やる気がない黒服が、何やら異常なやる気をだして上司を説得しようとしている様子を見て
 何となく、助け舟を出してやる事にした
 どうせ、自分はあの宴会に出席するつもりはないし
 これくらいは、いいだろう

「お前か。だがな…」
「あの過労死候補の奴とか、某最強マッスル禿も参加するんですし…ちょっとくらいはいいでしょ
 ……………それに」

 きゅう、と
 どこか意地悪く唇を釣り上げ、その黒服は続けた

「風の噂ですが、「第三帝国」が「首塚」との接触を図ろうとしてるらしいですよ?
 …「首塚」が「第三帝国」相手に友好的になったらまずいだろう
 こっちも敵意が無い事をしっかりと伝えた方がいい」

 こちらの言葉に、上司は唸る
 …さぁ、もう一息だぞ、と言うように、普段やる気のない黒福に視線を送ってやるのだった
480以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 19:51:50.97 ID:matFS1zM0
黒服Yに、黒服Hより援護射撃させてみた
食料代を経費で出してもらえるまであともうちょっと!!


姫さんの父親貴様っ!?wwwwwwwwwwwww
娘の鞄に何を入れてるんだwwwwwwwwwwwwwwwww
481以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 19:55:42.71 ID:e89+FQUO0
>>480
娘への気遣い方がおかしいよね。ただそれを温かく見守っている母もズレてる。

次は・・・盟主様かな
482以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 19:57:15.73 ID:yHDUxlcdO
いい父上じゃないかwwwwwww
483以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 19:58:20.76 ID:aFZxrtn3O
姫さんって瑞姫って名前なんですか?
484花子様の:2009/10/10(土) 19:59:25.62 ID:+XBkIGqt0
>>463 どっちも眼鏡をかけてるって明記してないぜ。
花子様は気分によってダテ眼鏡をかけたことはあるけどね…
この際駄犬は眼鏡男子にしておこうか。
某ゲッサムの下僕みたいに
485花子様の人:2009/10/10(土) 20:00:11.80 ID:+XBkIGqt0
人←つけ忘れた
486以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 20:06:52.52 ID:matFS1zM0
眼鏡か…眼鏡キャラは良い
眼鏡をかけた自分には萌えんが、眼鏡キャラには萌える

そのくせして、俺の出したキャラには眼鏡かけてるってしっかり明記してるのがいないなぁ
委員長が眼鏡かけてるのと、黒服DとHがサングラスかけてるのが決定事項なくらいか…
487以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 20:07:22.60 ID:2Gi5VWsJO
>>480
まさかの黒服Hの援護wwwありがとwww

しかし経費ゲットまでが思いつかない('A`)
488以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 20:14:03.33 ID:matFS1zM0
>>487
いっそ、経費ゲットできたことにしてさっさと会場に来ちゃう手もあり
489鏡合わせのアクマ〜宴会へ:墓守達の場合〜:2009/10/10(土) 20:21:31.24 ID:e89+FQUO0
「・・・南の墓守よ、いますか?」
「はいはーい!そろそろ時間ですか?盟主様」
南区にある、とある共同墓地に彼らはいた。
「準備はいいですか?実体化は疲れますから少しでも気を落ち着けないと・・・」
「大丈夫ですよぉ、長時間の実体化ができるように先生も練習付き合ってくれましたし」
「・・・俺も実体化にはあまり自信がなかったからな」
「それなら良いのです。私は街の中でさえあれば大丈夫ですが、あなた方は・・・」
「そりゃ区内から離れれば負担はかかりますよ、元々動けない都市伝説ですから私達」
「最近になって、土地の力が強まってきましたからこういうことができるんですよね」
「ええ、以前は私でも難しかったんですよ。ほんとあの神主いっぺん酷い目に遭えばいいのに」
「・・・盟主様?」 「なんでもありません、行きましょう」
(め、盟主様の霊力が一瞬跳ね上がったぞ・・・それだけ怒りを感じているということか)
「では、まず近い墓場まで移動しましょうか」
若い女性がそう言い、パンと手を打つと・・・彼らの姿が墓地から消えた。

西区、宴会会場の廃ビルから少し離れたところにある墓地に彼らの姿はあった。
「・・・どうしました?」
「酔いました」 「同じく・・・」
地面に手をつく若い男と女の子を見て、女性は首をかしげる。
「あ、そういえば独特の感覚がありますからね転移って」
「私達の転移は時間がかかる分、心構えができるんです・・・」
「盟主様の転移・・・いきなりすぎでちょっと心構えが間に合わなかったというか・・・」
「・・・帰りは浮遊していった方が良さそうですね」
「すみませぇん・・・」 「面目ない・・・」
「しかたありませんよ。・・・さて」
女性が辺りを見渡す。
「あっちですね・・・あ、行きますよ」
「あっ・・・ま、待ってください盟主様!」 「まだ酔って・・・」
「早くしないと置いていきますよー♪」
フラフラ動き出す二人を後ろに従え、『怪奇同盟』の盟主は会場へと向かうのであった・・・・・・
490以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 20:23:51.31 ID:matFS1zM0
盟主様wwwwwwwww神主への怒りで霊力がwwwwwwwwwwwww
491鏡合わせのアクマ〜宴会へ:墓守達の場合〜:2009/10/10(土) 20:27:28.86 ID:e89+FQUO0
>>482
いい「性格した」父上ですよね

>>483
前に作った裏設定
名前をはぐらかしてばかりだと・・・苦しいシーンもあるからね。

>>490
キレた盟主様って想像できないけどな
492以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 20:29:31.53 ID:matFS1zM0
>>491
>名前をはぐらかしてばかりだと・・・苦しいシーンもあるからね。
あるあるorz
しかし、俺のキャラは契約者陣に個体名つける気ないぜ
……厨な名前しか思い浮ばないからな!!

キレた状態想像できないキャラっているよなぁ
確かに盟主様のぶちキレモードは想像できんかも
493以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 20:34:37.68 ID:eN0lumoV0
>>492
そんな貴方に「行方不明」。
読みは「なめかた・しれず」
494以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 20:35:58.87 ID:yHDUxlcdO
>>484
レスd
某ゲッサムの下僕ってカミンgゲフンゲフン?wwwwwww
495以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 20:36:55.25 ID:e89+FQUO0
ちなみに主人公はいまだ「××」のまま。たぶん、これからも。
妹の方も別に決まっていないから妹ちゃんとはぐらかしてます。
・・・なんで姫さんだけ名前あるんだろ、と思ったらルーモアのサチさんに便乗したんだった。


たぶん、生首状態の将門様は完全に制するよ。呪いも霊力っぽい何かで中和する。
もっとも将門は本体から離れているから本来の実力とはいえないだろうけどさ。
禿の攻撃は完全に防げるだろうけど、盟主の攻撃もたぶん効かないだろうし互角。
496業物一閃:2009/10/10(土) 20:37:17.31 ID:W7fqvxo/0
久しぶりの同時進行で行くぜー!

 ここは学校町西区にある一軒の古びたビル。そのビルの前に1台の軽トラックが止まっていた。

 「…しかし、この大荷物、どうやって運ぼうか。」

 俺は若干困っていた。自宅から食材を沢山持ち込み、更に酒屋に寄ってビールにワインに日本酒、焼酎、それにブランデー他数種類の酒類を買い込んできたのだ。

 問題なのはどうやって食材や酒類を中に持ち込むかだった。

 「…俺、こんなに持てないわw」ちょっと自虐的になる。

 まあいい、とりあえず持てるだけ持っていくことにしようか。

 でも今はちょっとヤバいかも…流石に積みあげた食材をまた運び入れるのはちょっとキツイものがある。

 かと言って手っ取り早くビルに特攻をかけるのもどうかと思うが…

 そもそも食材が駄目になってしまうだろうな。

 さて、どうしたらいいものか…


 ちょうどその頃…
497「結界都市『東京』」second stage:2009/10/10(土) 20:38:51.81 ID:W7fqvxo/0
 そういえば、今日は将門公率いる「首塚」主催の宴会がある日だ。

 日中はかなり暇なため、街にいる事が多い。今日もまた街にいた。

 そして夕方、人の通りが少なくなってきたころを見計らって私は西区の廃ビルを目指す。

 「…結構な人数が集まってるんでしょうね。」

 一人そう呟くと、夕日に向かって歩き出した。


 更にその同時刻…
498以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 20:40:13.77 ID:matFS1zM0
>>495
さすが盟主様、そこに痺れて憧れるぅ!!


将門「…まぁ、本当に怒り心頭になった状態で恐ろしいのは、その者の実力よりも、その気迫よ
    ………まさか、あの黒服の背後に般若を見る事になるとは思わんかった
    他人の背後に鬼を見るなど、久々の経験だった」
チャラ男「秋祭りから宴会までの間にあいつと会った時に何やったすか将門様!?」


そして東京の人支援
499以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 20:40:24.79 ID:yHDUxlcdO
シエンタ
500恵みと裁きの八本脚:2009/10/10(土) 20:41:02.65 ID:W7fqvxo/0
 変な夢を見てから数日後。そういえば、「宴会やるから来るやつは来い」とかいう内容だったな。

 暇だし、行ってみることにするか。

 そう思って自室を出る。どこに行くのかって?決まってる。西区だ。

 そこに行けば、宴会場への何らかの手掛かりがある筈だ。

 早速俺は行動を起こすのだった…


さてと、これで自キャラ全員宴会参加決定だなw
とりあえず食材をどうしようか…
501以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 20:41:59.89 ID:matFS1zM0
>>500
乙っしたー!
食材、俺のキャラで良ければ運ぶの手伝わせるかい?
502以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 20:42:41.65 ID:e89+FQUO0
>>498
気迫の問題は確かにあるww
503以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 20:53:33.12 ID:matFS1zM0
みんな夕食タイムの予感
今のうちにネタ固めておこう
504以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 20:57:34.12 ID:PnzXcUmH0
よし、今のうちに投下だ

【上田明也の協奏曲]T〜会い宴奇縁@〜】

「へいマスター。」
「どうしたんだメル?」
町へ繋がる道を軽快に走り抜ける一台の白い車があった。
「本当に宴会に行くんですか?」
「行くに決まっている。これから戦う相手も共闘する相手も居るかもしれないしな。
 まさか宴席で戦闘が起きるとは考えづらいし遊びに行くくらい良いだろう。
 それに俺は酒が飲みたい。」
「マスター、人は何故酒を飲むのでしょうね。」
「酔う為だとよ。」
「何で酔おうと思うんですか?」
「酔うのが恥ずかしいことを忘れる為にだってさ。」
「ならば飲まなければ良いだけの話、ちがいますかね?」
「いやはや、まったくだ。でも俺はちょっと違うと思ってる。」
「と、言うと?」
「酒を飲むのは本当にシンプルなたった一つの理由。
 友人と踊る為さ。」
「ロシアの人みたいなこと言いますね。ところでマスター友達居るんですか?」
「昔から居なかったよ。仲良くしてくれる人は沢山いたがそれを友人とは呼ばない。」
誰も理解してくれない。
俺を理解する人間は誰も……。
505以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 20:58:08.72 ID:matFS1zM0
ハーメルン支援!
506以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 21:01:33.54 ID:PnzXcUmH0
「まあ酒はあの国の物が一番好きだよ、癖が無くて。」
「飲酒はアルコールだぜ!!とでも言うんですか?」
「お前は今まで飲んだ酒の量を覚えているか?」
「0、私は幼女ですわ。」
「そうだな、二十歳以上の幼女だものな。」

そんなことをしばらく喋っていると遠くに廃ビルが見えてきた。
どうやらあれらしい。

「もうそろそろ着くぜ。お土産はウォッカとコミックLOだ。潰れないように気をつけろよ。」
「あいよ、戦闘は本当にしないんですか?」
「今回の目的はたった一つ、将門公に幼女のすばらしさを伝えきることだ!」
「うわぁ………。」
「最初はいかにも優しげな好青年を装っていこう。
 正体に気づいた人々のがっかりした顔を見るのが大好きだ。」
「うわぁ………。そういえば誰かに狙われたらどうするんです?」
「………問題無い、真っ二つだ。契約者の直接操作を狙っても良いし。」
腰に差した蜻蛉切りを見せる。
白い車から降りた二人組は廃ビルの中に入り込んでいった。
【上田明也の協奏曲]T〜会い宴奇縁@〜】
507以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 21:02:49.90 ID:matFS1zM0
ハーメルン乙ー!
本気で幼女のすばらしさを伝える気か上田wwwwwwwwwwwwwwww
時代的に、将門も少女レベルなら平気そうではあるがwwwwwwwwwwww
508以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 21:06:53.08 ID:e89+FQUO0
上田wwww

さて、もう一組ぶんくらい書こうか・・・
509以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 21:07:01.79 ID:PnzXcUmH0
人が居ない頃を見計らったが……まだ居たか^p^
上田は本気で将門にロリの良さを説き始める予定です、変態のみんなで一緒に将門公を口説き落とそうぜ!
510以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 21:08:35.90 ID:matFS1zM0
>>509
貴腐人「口説き落とす、ですって!!??」
ハンガーの生首「!?」(涙目)

うん、そう言う意味じゃないとわかってるんだけどついwww
511以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 21:12:08.75 ID:PnzXcUmH0
くそっ……腐ってやがる……!
そういえばメルみたいに細かなネタふりについてこれる彼女が欲しいっす
512小ネタ:2009/10/10(土) 21:19:25.25 ID:matFS1zM0
「……ふむ」

 ちらほらと、人が集まりだした宴会会場
 そこで、カレー皿を運びつつ、思案している男が一人

「どうなさいましたか?ご主人様」
「何か足りない物でもあったか?」

 そんな男に、洗練されたシェフの姿をした男性と、チャラチャラした格好の、よく日焼けした金髪の青年が声をかける
 2人に声をかけられ、うん、と男は頷いた

「なんだか、今回の宴会には、俺好みの女装男子が来そうな予感が」
「なぁ、この馬鹿を止めるにはレアとミディアムとウェルダン、どれがいいんだ?」
「そうですね、ビーフカレーとポークカレーとチキンカレー、どれと一緒に煮込めば止められるでしょうか?」
「え?何その扱い」

 わりと本気で能力発動しようとしている青年の様子に、若干逃げ腰の男
 戦闘向きではない能力のこの男、「首塚」でも攻撃能力の高い青年に勝てる要素はない

「ちょっと予感するくらいいいだろうが。夢を見させろ、夢を……うん、可愛い女装男子は良いぞ良いぞ。
 男なのに…っ!という背徳感が、また」
「やめろ、寒気がする……っ!」

 うっとりと語る男の様子に、青年は本気で寒気を感じたように離れていった
513「はないちもんめ」:2009/10/10(土) 21:20:45.44 ID:JLUbuXLZ0
チャラ男から聞いた『首塚の組織』の内容
『組織』を滅ぼす為に将門が結成した勢力で、その規律は『組織』に比べて格段に緩く、しかも私も納得できる内容で、正直私が参加しない理由は無い・・・
黒服は反対するかもしれないけど
だから、今回の宴で私は見極めようと思う
将門がどんな人物なのか、を
少女「よし・・・」
黒服D「どうかしましたか?」
少女「何でも無い・・・早く行きましょう」
今回の宴の目的は
1、 将門の人柄を知る事
2、 この町の他の契約者達について知る事
3、 お酒
の三つ

宴の会場はもう、目前だった
514以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 21:22:17.38 ID:JLUbuXLZ0
>>512
被った・・・orz
すいませんorz

少女と黒服の道中の話
コレを機に少女を『首塚』に参加できたら良いなぁ・・・的な
後、酒を狙っております

お目汚し失礼
支援
515小ネタ:2009/10/10(土) 21:22:45.47 ID:matFS1zM0
 まったく、失礼この上ない、と男は思う
 …以前、青年が女装させられた時、その姿を見て抱きつき、即座に事に及ぼうとした記憶を、この男はとっくの昔に飛ばしている

「…まぁ、いい。発見したら、そこでどうするか考えるのみ!まずはカレーの準備だ」
「了解であります、旦那様。ラッキョウに福神漬け、ピーナッツに干し葡萄、付け合せの物も完璧に用意させていただいております」

 ふむ、付け合せはそれだけで足りるか?
 一応、カレーの辛さも甘口中辛辛口三種類用意したが、大丈夫だろうか?
 …まぁ、カレーの腕には、契約した都市伝説の関係で自信がある
 皆が、喜んでくれるといいのだが

 性癖以外は、わりとまともなこの男
 自分の自信作のカレーを前に、しばし思案するのだった



 …宴会開始まで、あと、もう少し



to be … ?
516以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 21:24:07.82 ID:matFS1zM0
カレーおじさんの契約者、女装男子の気配を感ずる
女装男子の方へ、変態に抱きつかれたら問答無用で殴ってもきっと問題ないよ


はないちもんめ乙!!
目的の中に酒がwwwww
作者的にははないちもんめが「首塚」に参加してくれると喜ぶ
突っ込み役が増える意味でも
517以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 21:26:08.01 ID:matFS1zM0
おぉっと、一箇所「ご主人様」と書くべき場所が「旦那様」になってた
wikiに乗っける時には直そう
518以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 21:26:21.79 ID:PnzXcUmH0
二人とも乙!
宴会が楽しみだのう……
519以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 21:26:47.15 ID:JLUbuXLZ0
>>516
問題は何度も言ってる様に安定してパソに触れない事なんだぜorz
本当に少しづつしか書けないって言うorz

>突っ込み役が増える意味でも
そこかwww
520以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 21:28:56.54 ID:matFS1zM0
>>519
大丈夫だ、俺も今日だったか明日だったかあさってだったか、回線工事があるだかないだかで10時以降回線繋がらなくなるかも、な恐怖
もしそうなったら書きためるしか…!

一応チャラ男もある程度突っ込んでくれるけど、ボケ専用(将門、貴腐人、コアラショタ)が多すぎると思うんだぜ、首塚は
521厨二病コンビ:2009/10/10(土) 21:28:57.68 ID:Fb/Spd+20
……眠れない。
昨晩も十分に眠れなかったのだから今日はしっかりと寝たいのに、眠れそうにない。
昨晩見た悪夢のせいだろうか。

夢で、生首が出てきた。
恐怖であまり話を聞けなかったがとりあえず宴会に招待された。


あれは夢だった。わかっているのだ。
そんな宴会なんてきっとないだろう。生首が実在するわけがない。
…まぁ、なんかの都市伝説ならあり得るけど…。

とにかく、夢に違いないのだ。
なのになぜだろう、あの生首の発言は現実に思える。
宴会は本当にある気がする。

あれはやっぱりなんかの都市伝説だろうか…。
だとしたら、まだ見ぬ他の契約者たちも来るのだろうか。

相方が祭で捜していた強力な使い手とやらも。

考えてると余計に眠れなくなってきた。
別にまた夢を見るのが怖いわけではない…。はず…。
522以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 21:29:20.85 ID:anknRM/p0
>>515
>>『…以前、青年が女装させられた時、その姿を見て抱きつき、即座に事に及ぼうとした記憶を、この男はとっくの昔に飛ばしている』ね、
 ふふ……地下カジノのカメラの映像が入手できれば……ふふ……
「何を不気味に笑っている、契約者。とっとと問題集を終わらせろ」
「わ、わかってるよTさん」
523厨二病コンビ:2009/10/10(土) 21:30:24.78 ID:Fb/Spd+20
散歩することにした。
夜中2時。さすがに人通りも少ない。

もちろんこの時間に出没する都市伝説もいるだろう
念のためペットボトルを持ち歩く。

やっぱりあの生首は都市伝説何だろうか。
自分も契約者だというのに都市伝説に関する情報をあまり持っていない。
危機感が足りないのだろうか。
祭で謎のパレードに襲われたように、今後も都市伝説に襲われる可能性は十分ある…。


……やめた。わからないことを深く考えても仕方ない。
そもそも契約したのだって偶然に近いし。

さて、コンビニでも寄ろうかn…あれ?

向こうの通りを見覚えのある男が走って行った。
一瞬目があった気がする。

気のせいだと思いたい。俺の相方は夜中にひとりでジョギングするほど運動好きではなかったはずだ。

「おぉーーい!!フジツボしょうねーん!」

大声が聞こえた。
走り去ったものが戻ってきたようだ。
524以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 21:31:23.68 ID:matFS1zM0
厨2病コンビ支援!

>>522
地下カジノのカメラの映像だが、姫君たちに頼めばきっとあっさりくれそうな予感wwwwww
525厨二病コンビ:2009/10/10(土) 21:32:02.31 ID:Fb/Spd+20
深夜、ファミレス。
ドリンクバーだけの俺とステーキセット(大盛)の相方。
いや、今の人格は筋肉バカか。

「その筋肉バカってのはやめてほしいな、ははは!」
「じゃあ、名乗ったらどうなんだ?」
「名前なんてないも同然だ、私はもう一度死んだ身だからなぁ…心臓以外は!はっはっは。」

何が面白いんだろうか。そういえばこいつ死んでるんだよな。
だから臓器提供したんだもんな。

「だがなぁ、私も生前は君よりはるか年上だったわけだ!いわば人生の先輩だろう!」
「だからなんだよ」
「私だって体育会系だからな!先輩を馬鹿呼ばわりはよくないぞ!はっは!」

とはいえ体は同級生なのだ。敬語とかめんどくさい。

「だから敬語は妥協してるじゃないか!せめて呼び方だけでも年上として扱ってくれよ、少年。」
「ならあんたもちゃんと名前で呼べよ。おっさん。」
「おっさんか、まぁ、筋肉バカよりはいいだろう!フジツボ少年!これでいいかな?」
「だからフジツボじゃなくて藤久保だ。」
「はっはは、似たようなもんだ!」

調子が狂う。
526厨二病コンビ:2009/10/10(土) 21:33:19.50 ID:Fb/Spd+20
「ところでおっさんは夜中に何してたんだ?」
「もちろんトレーニングだ!主人格が寝てる間くらいしかできないからなぁ!」

おっと、契約者には内緒だぞ!と言いつつやたらステーキの最後の一切れをほおばる。

「勝手におっさんの意思で人格変えられるのか?」
「いや、普段はできんが主人格の意識が弱い時なら大丈夫だぞ!寝てる時とかな!」
「それであいつはたまに寝不足な顔をしてるのか。」
「体は休んでいないからな。はっはっは!で、フジツボくんは何をしてたんだ?」
「あぁ、寝れないんで考え事をね。変な夢を見たし。」

悪夢を見たくないから、とは言えないけどな。
おっさんはまたメニューを見始めた。まだ食うのか、夜中に。

「そうか、私たちも昨日は変な夢を見たぞ!」
「たち?」
「私と主人格だ。二人とも同じ夢でな!生首が出てきたのだ!
 フジツボくんも同じものを見たんじゃないかと思うがな!」
「まさか、宴会に招待された?」
「そうだ。夢の国と戦った者って言ってたからな!私と少年で戦っただろう!」
「あの奇妙なパレード?」
「推測だがなぁ!はっはっは!」
527以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 21:33:51.79 ID:anknRM/p0
厨ニコンビ支援!

>>524
(コレクションが増えた!)
「後少しだ、がんばれ」
「おうともさ!」
「やる気だな。うん、いいことだ」
528以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 21:33:59.71 ID:matFS1zM0
しえーん
529厨二病コンビ:2009/10/10(土) 21:34:21.27 ID:Fb/Spd+20
おっさんの推測が正しいなら、あの奇妙なパレードも、あの生首も都市伝説だったのか。
やっぱりもう少し情報を持っておいたほうがいいのかな?
宴会に行けば他の都市伝説とも会えるんだろうか。

「うむ、やめておこう。この体は胃袋が小さすぎる。」

おっさんはメニューを置きながらぼやく。
深夜2時にそれだけ食えば十分だろう。きっとまた朝になって相方が胸やけで苦しむんだろう。

「で、おっさんは行くのか?」
「クククッ、これぞ選ばれし者の宿命。行かない理由はないだろう、同志よ。」
「いつの間に人格戻った!?」
「って言ってたぞ!主人格が!」

紛らわしいことをするな。驚くだろうが。
正直なところ、相方よりもおっさんのが話しやすい。
というか、相方は厨二病過ぎて話が通じない時がある。

「行ったところでどうせ私の人格は表に出してもらえないだろうがな!はっはっは!」



「 おっと、そろそろ部屋にもどらないと!主人格が起きてしまう!」

では、またな!少年!と言い残して筋肉バカは去って行った。


……金もおかずに。
530口裂け女の憂鬱:2009/10/10(土) 21:35:39.81 ID:a8NJzSwt0
・・・都市伝説は知ってる者が多いほど力を増す
そして彼女はおそらく殆どの人が知っているはずだ
なのに・・・なのに・・・
「どうして私は毎回毎回かませ犬役なのよー!!」
周りの家に響き渡る、怒ったような悲しんでるような叫び
近所迷惑なその声に住民達は窓を開け、声の聞こえた方向に顔を向ける
その視界に飛び込んできたのは、マスクをつけた女性がorzの体制をしている光景だった・・・
531以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 21:35:49.96 ID:matFS1zM0
支援!

>>527
チャラ男「…何か悪寒が!?」
コアラショタ「うー?ステーキのおにーちゃん、風邪ー?うー??」

どうでもいいが、最近チャラ男を泣かせたくて溜まらない件
おかしい、俺は変態ではないはずなのに…!
532厨二病コンビ:2009/10/10(土) 21:36:17.97 ID:Fb/Spd+20
ということでうちの子二人とも参加です。
夢の国戦は描写してませんがこいつらも何がなんだかわからんまま巻き込まれたようです
あと地味にフジツボクンの名字判明
533以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 21:38:16.37 ID:matFS1zM0
厨2病コンビ乙!!
なぁに、戦闘シーンだって、気が向いた時にこっそり書いてみるという手もあるさ
しかし、真夜中にステーキは腹にきそうだなぁwwww
534以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 21:40:05.83 ID:WHcmss3d0
厨二病の人きてたー乙!
その時間にステーキはやばいwww

>>531
チャラ男の受難と聞いて
535鏡合わせのアクマ〜宴会へ:彼と彼女の場合〜:2009/10/10(土) 21:41:09.93 ID:e89+FQUO0
東区の、とある共同墓地前

「遅いぞモヤシ!かれこれ10分は待ったぜ」
「それでもまだ待ち合わせ15分前だよ、君どれだけ来るの早いのさ」
「口答えするなぁ!」ドカッ 「いたっ!?」
大学生と思われる地味な風貌の青年を中学生くらいの女子が蹴る。
「痛いなぁ、もう・・・それじゃ行こうか」
「おう、楽しみだなぁ宴会!!」
先日、将門から夢で招待されて以来・・・彼女はずっと待ちかねていた。
「他の契約者なんて滅多に会わねぇからな・・・この機会にツラ拝んでおかなきゃいけねぇだろ?」
と、主張する彼女に
「いや、ただ単に騒ぎたいだけでしょ?」
と青年がつっこみ、制裁を受けたあげくつき合わされたのは昨日のこと。
「にしてもさ、その言葉遣いなんとかならないの?」
「いいじゃねーか。この方が性に合ってるんだから」
「僕としては生首の夢を見たときみたいに、『きゃあっ!?」とか可愛い反応が多いと心がやすまァ゛!?」
「だから能力で人の私生活を覗くのはやめろ、この変態モヤシ!」
「ちょ、僕は君の事を心配して・・・」
「やっていいことと悪いことがあるだろうが!」
(・・・こんな言い合いをできるのが、コイツだけってのがむかつくよなぁ)
同年代とはいまだ馴染めず、壁を作ってしまいがちだ。
少ない友達と話すときさえ、彼女はここまで感情をさらけ出すことは無い。
(まぁ理由は分かってるんだけど・・・・・・だから余計ムカつく、殴りたい)ゴンッ
「痛い!?なんで今殴ったのさ!」 「ムカついた」 「何に!?」 「お前の存在」
(・・・まったく、馬鹿な話だ。なんで俺はコイツなんかに―――)

――――惚れて、いるんだろうなぁ・・・・・・ハァー・・・・・・・・・

存在がムカつくと言われ地味にへこんでいる青年と、恋に悩む少女のゆく道を
沈みかけた太陽と、浮かびだした月が優しく照らしていた・・・・・・・・・
536以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 21:43:26.87 ID:matFS1zM0
じれったい2人乙
甘酸っぱいじゃねぇか畜生wwwwwwwww羨ましいwwwwwwwwwww


>>534
はじめの頃は、黒服Dを大変な目にあわせるのが楽しかった
最近はなんだかチャラ男を泣かせたい
俺は変態じゃな(ry
537以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 21:45:47.97 ID:WHcmss3d0
おつ! 青春真っ只中すぐるwww

>>536
それは変態というよかドSのようnうわなにをする
538以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 21:46:07.79 ID:JLUbuXLZ0
>どうでもいいが、最近チャラ男を泣かせたくて溜まらない件
何か、凄い、良くわかる
>>536
チャラ男って決してMでは無いが根本的には受けっぽいよなぁ・・・
しかも忠犬キャラ・・・
あぁ、雰囲気がイジメられっ子なんかもしれんwww
539以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 21:48:42.74 ID:e89+FQUO0
たまに創作するとき、ほぼ確実に恋愛要素を加えてしまう俺。
ただそれも純愛じゃなくてあくまでコメディ重視で作るっていう。


>>536
チャラ男を泣かせるには将門様か黒服Dを一枚噛ませないとな
あの二人がいないと隙を見せないよね
540以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 21:48:49.41 ID:anknRM/p0
おつ!
いいなぁ、甘酸っぱい青春
541以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 21:51:07.25 ID:matFS1zM0
>>537
馬鹿なっ!俺の心理テンスとの結果は100%どMだったはず!?
100%どSの結果を叩きだしたのは姉の方だぜ!?

>>539
チャラ男を動物に例えると若干馬鹿な大型犬なイメージな件
つっぱったキャラにするつもりだったのに、何かおかしいww

>>539
>たまに創作するとき、ほぼ確実に恋愛要素を加えてしまう俺。
あるあるwwwwwww

そして、確かにその2人が居ないと隙見せないな
542以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 21:53:09.29 ID:JLUbuXLZ0
>>539
恋愛要素皆無の俺としては羨ましいけどねwww

>あの二人がいないと隙を見せないよね
首塚の拠点でコアラの少年とかと居る時も割りと隙は多いような気もするがなぁ・・・
平時は割りと隙ありそうなイメージがあるんだが
543以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 21:57:39.96 ID:matFS1zM0
さて、マジで回線の工事いつだっけーやべぇ思い出せない
10時以降俺の書き込み途絶えたら工事が始まったんだと思ってくれい

>>542
>首塚の拠点でコアラの少年とかと居る時も割りと隙は多いような気もするがなぁ・・・
信頼している相手の前では、わりと隙だらけかもしれんなぁ
バイト先でも、割合警戒してないから隙多いかもしれん


そして、チャラ男を一番泣かせられそうな将門が、わりと最近黒服Dにチャラ男をあまり虐めないようにと釘を指されている罠
544以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 21:58:32.63 ID:e89+FQUO0
甘酸っぱい青春を書きたいのは俺が灰色の青春を突き進んでいるからに違いない。


>>541
つっぱりキャラには、既に見えない・・・


>>542
男女で対になるキャラを作れば自然と・・・年齢とかはあるけどね。

隙はあっても、簡単につけいれるほど大きな隙ではない。
チャラ男に恥ずかしいことさせるには大きな隙がひつy・・・ん?体が火照って・・・・・・
545以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 22:01:08.79 ID:matFS1zM0
>>544
はじめに黒服Dに言い寄……「首塚」に誘ってきたときは、そんな雰囲気で書こうとしたんだぜ
何時の間にかこうなってた

大きな隙か…むぅ
546以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 22:03:11.23 ID:WHcmss3d0
>>541
確かクロスさせてもらった時の描写を「一見つっぱって見えるが人の良さが伺える」的な事を書いた気がするんだぜwww
547以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 22:08:47.63 ID:JLUbuXLZ0
>男女で対になるキャラを作れば自然と・・・年齢とかはあるけどね。
成る程・・・見事に年齢バラバラなんだぜ

>チャラ男を動物に例えると若干馬鹿な大型犬なイメージな件
確かにチャラ男は大型犬だなwww
他のキャラを動物に例えるなら何かな?
少し気になった
548以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 22:09:19.41 ID:matFS1zM0
>>546
うん、書いていただいて感謝なんだぜ!!


高校時代辺りから両親のもとはなれて吹っ切れて金髪に染めたりして世間から外れようとしつつも、不良グループに絡まれていたクラスメイト助けようとして相手を全員ボコボコにしたりして結局どこか言い人
それがチャラ男
549以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 22:11:14.72 ID:WHcmss3d0
>.547
動物か・・聞いて一番に浮かんだのが「はないちもんめ=野良の子猫」っていうww
550以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 22:14:57.52 ID:JLUbuXLZ0
>>548
不良になろうとしたけど不良になりきれなかった的なwww

>>549
自分でもそんなイメージだったんで同じイメージ持ってくれてる人が居たのが
何気に凄い嬉しいんだぜwwww
551以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 22:14:57.86 ID:matFS1zM0
>>547
花子さんの契約者…鷹
花子さん…気まぐれ子猫
不良教師…毒蛇
ヤンデレ弟…毒蛇そっくりの無毒な蛇
人体模型…人体模型
骨格標本…骨格標本
ツンデレ妹…気の荒い猫
鏡婆…老いた猫か犬
赤い靴…熊
赤い靴の契約者…すぐ爪を出す猫
赤マント…番犬
赤いはんてん…小型犬
黒服D…黒豹
チャラ男…若干馬鹿な大型犬
将門…狼
キャリアウーマン…蛇
ハンガーの生首…ハムスター
コアラショタ…子犬
コアラショタのパパ…虎


ぱっと思いついたのはこの辺
552以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 22:16:11.75 ID:JLUbuXLZ0
>人体模型…人体模型
>骨格標本…骨格標本
そのまんまwwwwwwww
動物ですらないって言うwww
553以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 22:17:17.04 ID:GIi2jn0c0
動物か…うちの女装少年は性格設定的にカバあたりかな?
そして宴会ネタラッシュの今になって他の話を書いている俺はなんなんだろう。
554以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 22:17:46.96 ID:matFS1zM0
>>550
>不良になろうとしたけど不良になりきれなかった的なwww
まさしくそれwwwwwww
555以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 22:18:42.94 ID:e89+FQUO0
>>545
キャラの変質とかあるある。俺のキャラじゃ姫さんと盟主がそうだ。


主「ところでなんか言い忘れてないか?」
俺「あー、そうかそうだな。今回の宴に参加するのは
   主人公・アクマ・ザクロ・姫さん・妹ちゃん・『怪奇同盟』盟主
   東の墓守・南の墓守・東区守護同盟員コンビの3人と1匹と6体です」
行「なんで俺ら一纏めなんだよ、おかしいだろ!」
ア「二人とも名前が長いからでしょ」
東「都市伝説を1体2体と数えていますが・・・主人公も都市伝説扱いなんですか?」
盟「彼と妹さんは微妙なところですよね」
俺「でも、やっぱり都市伝説ですから。そこははっきりしないと」
相「そういえば、他の同盟員は・・・?」
南「『ダルマ女』ちゃん達は明日、仕事があるからーって」
ザ「北区を守っていたお二人も、来られないそうですわ」
姫「書き手の都合で、ね・・・」
妹「少年は借り物だし、ご老体は健康のために早寝するだろうからってことらしいです」
俺「何せ散歩が趣味の老人ですから・・・以上、忘れてた説明終わり!」
556以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 22:20:31.21 ID:matFS1zM0
>>555
>キャラの変質とかあるある
俺のキャラでそれが特に凄いのはチャラ男だなぁ
黒服2人も若干そんな感じだがさほど酷くない

って言うか、そもそもチャラ男はプロット時点では黒服だっt(ry
557以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 22:22:24.93 ID:Fb/Spd+20
>って言うか、そもそもチャラ男はプロット時点では黒服だっt(ry

な、なんだってー!
558以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 22:24:30.85 ID:JLUbuXLZ0
>>555
>キャラの変質とかあるある
あるあるww
こっちで特に酷いのは禿か・・・
あれ、最初の予定ではあんな変態じゃなくてラスボスの予定だったんだぜ・・・

後は少女が最初の予定より丸くなってるかな
これはDさんとか他の方のキャラとのクロスの影響も大きいけど

後は明らかに空気化が進行してる『かごめかごめ』
最初は主人公の予定だったのに
559以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 22:25:22.20 ID:JLUbuXLZ0
>って言うか、そもそもチャラ男はプロット時点では黒服だっt(ry
意外すぎるwwwwww
560以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 22:26:48.92 ID:matFS1zM0
>>557>>559
初期段階では、「組織」内に置いて裏切りギリギリの行動を取る黒服Dに「そんな事していいと思ってるのか?」的にちょっかいかけてくる奴のはずだった
ただ、そのネタが書きあがらないうちに「首塚」設定が出てきて、どうせならそっちの奴にしようと変更
そうなると黒服の格好だとアレなので、完全に方向性の違うチャラチャラ外見に……正直、黒服Dにちょっかいかけてくる、という点以外はほぼ別人だww

>>558
>最初は主人公の予定だったのに
こちらで言うと花子さんの契約者がそんな感じだwwww
561以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 22:29:32.46 ID:e89+FQUO0
チャラ男どんだけ生まれ変わったんだwww


主「・・・俺、主人公だよな?」
妹「大丈夫ですよ兄さん、とってかわられるほどキャラ出てません」
562以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 22:32:30.28 ID:WHcmss3d0
酔っ払った父の相手をしている間になんか衝撃事実が・・!?

>>551
ヤンデレ弟が無害なのに吹いたww 嘘付けwww
将門様は狼か・・なんつーか、個人的には虎とか鵺なイメージだわw
563以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 22:35:16.07 ID:matFS1zM0
>>561
生まれ変わった結果が、今のいじりがいのある奴だよ!!
誤解されやすい設定辺りはそのままだがな!!

>>562
ヒント 無毒でも絞め殺す事は可能

っつか、鵺って動物でいいのか?wwwwwwww
564以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 22:35:50.07 ID:JLUbuXLZ0
>>560
チャラ男wwwww
>こちらで言うと花子さんの契約者がそんな感じだwwww
>主「・・・俺、主人公だよな?」
青年「貴方達まだ、活躍あるじゃないですか、こっち最近全く活躍してなry」

>>562
鵺な
確かに納得

>赤い靴…熊
>コアラショタのパパ…虎
この二つも結構意外だった
565以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 22:36:54.44 ID:GIi2jn0c0
そうだよな…創作してるとキャラが自分でも思わぬ方向に行きがちだよなあ
こっちの女装少年も、最初はちゃんとしたシリアスキャラなはずだったんだぜ…今ではもう立派なギャグ要員だがな!
566以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 22:39:43.51 ID:WHcmss3d0
>>563
なるほど・・確かにじわじわくびり殺しそうだw
将門様、普段はのっそり構えてて、ふとした瞬間いきなり飛び掛ってくるイメージ
鵺は・・あれだ、得体が知れない辺りとか

>>564
赤い靴は大型犬のボルゾイとかのイメージだったんだぜ。一見優雅。
パパン・・パパンこそ狼とか?
567以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 22:40:02.10 ID:e89+FQUO0
>>563
いじりやすいキャラって、動かしやすくもあるよね・・・

盟主「私はどうなんですか?」
俺「キャラが安定してないのであんまり出て欲しくないっす・・・」
盟主「だが、断る」

動かしにくいけど重要な位置のキャラって困る。


>>564
禿が目立ったのが一番の原因か・・・
568以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 22:40:41.15 ID:matFS1zM0
>>564
花子さんの契約者「OK、wikiに登録されている俺達の中の人が書いたネタの数を見てくれ
            「首塚」ネタ増えすぎだろ、常識で考えて」
まさか、花子さんたちのネタの数をあっと言う間に抜くとはな…
569以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 22:42:30.41 ID:JLUbuXLZ0
>>赤い靴は大型犬のボルゾイとかのイメージだったんだぜ。一見優雅。
あぁ、何か判る

こうして見ると幼女やツン要素のあるキャラは猫なのか・・・?

>禿が目立ったのが一番の原因か・・・
目立ちすぎたorz
いや、何かほっといても勝手に動いてくれる位使いやすいから・・・orz
570以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 22:44:53.07 ID:JLUbuXLZ0
>>568
後黒服Dネタも結構多いと思うんだww

こっちはダントツではないちもんめが多いなぁ・・・
人様に使ってもらえてる率が高いのは禿orアニキ達だが
571以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 22:46:42.36 ID:GIi2jn0c0
>人様に使ってもらえてる率が高いのは禿orアニキ達だが
たぶんというか間違いなくそれは彼らの存在感がすごすぎるからだと思うんだぜ、あと目立つし
572以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 22:47:28.00 ID:WHcmss3d0
>>569
>幼女やツンキャラは猫
あーなんかわかるな
でも赤い靴の契約者辺りはは血統書付きの小型犬でもいいかも。キャンキャン吠える感じのw

>>570
黒服Dは学校町を縦横無尽に駆け巡ってるよなww
573花子様の人:2009/10/10(土) 22:50:27.42 ID:rqyCWxVo0
皆様を乙りながら三日目の追い込み。

とりあえず
男→犬(従順だけど芸ができない雑種)は確定だな。
574以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 22:51:20.53 ID:JLUbuXLZ0
>たぶんというか間違いなくそれは彼らの存在感がすごすぎるからだと思うんだぜ、あと目立つし
喜ぶべきか嘆くべきか微妙すぎるwwworz

>「はないちもんめ=野良の子猫」
>赤い靴の契約者辺りはは血統書付きの小型犬
ちっこい野良猫と犬が公園で睨みあっていると・・・うん、俺によし

>黒服Dは学校町を縦横無尽に駆け巡ってるよなww
扱いやすさというか、そういう作る側にしてみれば万能キャラっぽいしなぁ
どんな話にでもある程度介入可能と言うか登場可能と言うか
575以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 22:53:45.97 ID:matFS1zM0
黒服Dは出番が増えれば増えるほど仕事も増える不遇な奴だがなwwwwwww
こいつを女体化させてた頃は、こいつを泣かせたくてたまらなかった
結局泣いてくれなかったが、さて、チャラ男を泣かせる事が俺にできるか!?
576以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 22:56:00.78 ID:GIi2jn0c0
>結局泣いてくれなかったが、さて、チャラ男を泣かせる事が俺にできるか!?
黒服Dさんに「もう私の傍に近寄らないでください」と言わせれば一発で泣くと思うんだ
577以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 22:57:19.35 ID:WHcmss3d0
>>576
不覚にも吹いたwwwwwwww
578以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 22:57:46.23 ID:matFS1zM0
>>576
それは間違いなく泣くwwwwwwwwwwwwwwwww
が、問題は黒服Dがその台詞を言ってくれそうにない事かwwwwwwwww
579以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 22:57:49.43 ID:e89+FQUO0
>>576
夢オチになりそうな気がする
580以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:01:00.96 ID:JLUbuXLZ0
>>576
大ダメージ過ぎるwwww

>>579
あぁ、確かにwwww
581以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:01:59.38 ID:rqyCWxVo0
>>579 貴腐人の新刊のワンシーンとか。
そのうち貴腐人→汚超腐人→腐ェニックスと進化するだろう。
582以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:02:38.02 ID:matFS1zM0
>>579
なるほど、つまり、三人同居を初めてから


「−−−っ!!」

 悪夢から跳ね起きる
 夢の中で、黒服に「もう、私の傍に近寄らないでください」と言われた
 …夢だ、夢だったのだ
 しかし、夢だとわかっていても、不安で、不安で

「おはようございます………?どうかなさったのですか?」
「ッ黒服!!」
「?」

 ぎゅう、と
 部屋に入ってきた黒服に、抱きつく
 黒服は、逃げる事無く、抱きとめてくれて

「…俺、お前の傍にいてもいいよな?」
「?…特に、問題はありませんが」

 何かありましたか?と
 小さく、首を傾げられて
 …ほっとしたやらなにやらで、気が緩んで
 ただ、ぽろぽろと涙が溢れ出す
583以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:03:18.55 ID:JLUbuXLZ0
>そのうち貴腐人→汚超腐人→腐ェニックスと進化するだろう。
超進化過ぎるwwwwwwww

支援
584以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:04:28.48 ID:e89+FQUO0
>>581
御超腐人の方が神々しくね?腐ェニックス吹いたwwww
585以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:05:32.05 ID:matFS1zM0
「どうしました?怖い夢でも見ましたか?」
「う〜…」

 ぽんぽん、と
 子供にするように、背中を撫でられた
 ーーこいつの中で、俺は未だに、能力を制御できずに、他人を殺してしまって泣いていた子供のままなのかもしれない

 だが、子供扱いのままでもいい
 父親代わりの、この黒服に
 この世ではじめて、俺を心配してくれた子の黒服に、見捨てられたら
 多分、それは俺にとっての世界の終わりで

 …その世界の終わりが訪れたのではない、と言う事実に
 ただ俺はほっとして、こいつに抱きついたまま、みっともなく泣き続けた


 泣き続ける青年を、黒服は優しく抱きとめ、慰めてやっていた
 …初めて出会った時の、泣きじゃくっていた姿と、重なって
 泣き続けるこの青年を、どう慰めたらいいものあ
 あの時と同じように、黒服は悩み続けたのだった


って事があるんですね、わかります!
…あるぇー?2レスも使うネタになっちゃったよ?
586以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:07:53.92 ID:e89+FQUO0
そういえば腐女子が最近出なくなったし、『怪奇同盟』に引き込もうかな・・・・・・
587以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:08:24.88 ID:matFS1zM0
>>581
貴腐人「私の書いているネタではちゃんと泣いてるわよ、性的な意味で。
     ただし、黒服さん相手は性的な意味で泣かせてるのが多いけど……
     ……ふふふふふ、生真面目スーツ×チャラ男もいいわね……!」
ハンガーの生首(涙目でぷるぷる震え続けている)
588以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:09:25.17 ID:GIi2jn0c0
>泣き続ける青年を、黒服は優しく抱きとめ、慰めてやっていた
そしてそれを見たはないちもんめの少女がまた勘違いするんですね、わかります
589以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:10:40.52 ID:WHcmss3d0
ちょっと目を放した隙に超展開www
きっと悪夢の原因は女幽霊だろうなwww
590以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:11:06.55 ID:JLUbuXLZ0
>>587
×泣いてる
○鳴いてる
って事ですね、わかりまry

>そしてそれを見たはないちもんめの少女がまた勘違いするんですね、わかります
部屋の配置次第だけどその可能性は高そうだwwww
591以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:12:05.50 ID:matFS1zM0
>>588>>590
はないちもんめの誤解が永遠にとけそうにないのは気のせいか?wwwwwwwwwww

>>589
>きっと悪夢の原因は女幽霊
それ以外考えられないwwww
592以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:13:02.28 ID:e89+FQUO0
>>587
毎度毎度のことだけどハンガーの子の反応がかわいいw

そっかー・・・チャラ男受けなんだー・・・
593以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:14:17.16 ID:GIi2jn0c0
>>587
「…っく」
「、大丈夫、ですか? やはり、やめておいたほうが…」
「い、いや、大丈夫だ。俺は、お前に気持ちよくなってもらいたいだけなんだから…」
「……そう、ですか。でも、無理はしないでくださいよ…?」

そして、黒服Dの先端が、チャラ男の中へと―――――

ここまで書いて書いてる自分に鳥肌立った。腐女子こわい
594以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:14:50.62 ID:WHcmss3d0
>>593
おまwwwwwwww
本気でコーヒー吹きかけたわwwwwwwwwwww
595以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:15:45.97 ID:matFS1zM0
>>593
っちょwwwwwwwwwwwwwwwww
家族俺以外全員寝てるのに盛大に噴いたじゃねぇかwwwwwwwwwwwwwww


って言うか、姉のせいでその手の資料には事欠かないので、普通にそう言うの書けそうな自分が嫌です
596以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:16:07.67 ID:e89+FQUO0
>>593
ダメだBLに強い拒否反応がッ――し、静まれ俺の右腕・・・画面を殴ろうとするんじゃない!!
腐女子怖いね
597以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:16:56.03 ID:JLUbuXLZ0
>はないちもんめの誤解が永遠にとけそうにないのは気のせいか?wwwwwwwwwww
気のせいでは有るまい・・・
その内本格的なはないちもんめVSチャラ男始まるな
はないちもんめから一方的に

>>593
ちょっ、おまwwwwwwwwww
何書いてんだwwwwwwwwwwwwwwww
598以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:18:32.13 ID:3lU7FoRP0
>>593
リアルに何やってんだと言っちまったじゃねぇかwwww
599以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:19:31.71 ID:e89+FQUO0
>姉のせいでその手の資料には事欠かないので

たとえ資料が合っても読んでいるうちに拒否反応が起こる俺はBLへの道が閉じている。
・・・と見せかけてギャグ系のBLなら大丈夫なんだよな。どうなってんだ俺
600以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:20:13.17 ID:WHcmss3d0
貴腐人は毎度こんな光景がフラッシュバックしてるのか・・・そりゃハンガー少女も泣くわwww
601以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:20:25.21 ID:matFS1zM0
>>597
>その内本格的なはないちもんめVSチャラ男始まるな
チャラ男が勝てる気しねぇwwwwwwwwwwwwwww

>>599
>ギャグ系のBLなら大丈夫
俺も最初はそうだったな
602以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:21:39.72 ID:JLUbuXLZ0
>チャラ男が勝てる気しねぇwwwwwwwwwwwwwww
チャラ男からは殆ど攻撃しそうに無いしな・・・少女は容赦無いのに

>ギャグ系のBLなら大丈夫
やらないか アッー な感じのとか
603東京の人:2009/10/10(土) 23:23:12.42 ID:W7fqvxo/0
勉強のため一時的に抜けてたぜすまん!

いないうちにどんどんと人集まって来てるなぁ…

そして汚超腐人ってwwwwwwww

だれか食材を運びに来ていただけると幸いです…はい…
604以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:23:23.39 ID:e89+FQUO0
>>601
慣れか、慣れなのか・・・・

>>602
あれは・・・なんだろう、イラストに拒否反応が起こった。そんなこと滅多にないのに・・・
605以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:23:36.99 ID:WHcmss3d0
>>597
>>601

その光景を黒服Dが遠くから「ああ、あの子にもようやく友人が・・・」とか微笑ましく見てる光景を幻想した
606以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:25:09.19 ID:e89+FQUO0
>>605
ああ、すんなり想像できる光景ですね
607以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:26:28.54 ID:matFS1zM0
>>605
多分、そんな感じwww

>>603
イエッサーなんだぜ!


「うー、トラックー!」
「トラック?……あら」

 うーうー、窓からビルの入り口を見下ろしてそう言う少年の言葉に、少年の父親もその様子を見た
 何やら、色々と食材を載せた軽トラックが、ビルの入り口付近に止まっていて…なにやら、傍らで困っている人影が

「あの人も、将門様がお呼びになったお客様かしら?」
「お客さん?うー?」
「…う〜ん、どうだろうな」

 よく日焼けした青年も一緒にその様子を見下ろし、首をかしげる
 …何分、どれだけの数が招待されたか、どれだけの人数がやってくるか
 ……そして、招待客の顔も、まったくわからないのだから

「少し、様子を見てくるわね」
「大丈夫か?」
608以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:27:21.89 ID:WHcmss3d0
>>605をさっきの動物verに当てはめてもう一度


なにこのほのぼの風景
609以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:27:50.58 ID:W7fqvxo/0
>>607
ありがとう!じゃあ早速つなげる感じで書いてくる!
610小ネタ:2009/10/10(土) 23:29:20.27 ID:matFS1zM0
 …一応、少しは警戒している青年の言葉に
 あら、と少年の父親は微笑む

「大丈夫よ、一応、銃も持っていくもの」
「うー!パパは大丈夫ー!うーうー!」

 少年も元気にそう言うものだから、青年も止める訳にはいかず
 少年の父親は、銃を片手にビルの入り口へと向かった


「あなたも、将門様に招待されたの?」
「え?……あぁ、はい」

 突然、彼に話し掛けられ、男性は困惑しているようだった
 廃ビルから、突然、ライフル銃を持った水っぽい服装の女性…に見える人物が出てきたのである
 普通は、驚くだろう


「そのトラックの荷物は?」
「差し入れですけど…どう運んだらいいものか、と思って」

 あらあら、と彼は声をあげる
 お客様、で正解だったようだ
 銃を持ってこなくても、良かったか

「手伝いましょうか?何だったら、人手を呼びますし」
611以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:31:09.49 ID:WHcmss3d0
おお、搬入話が来てたのか支援

って、パパンwwwナチュラルに銃をwwww
612小ネタ:2009/10/10(土) 23:31:33.01 ID:matFS1zM0
「あぁ、助かります」

 それじゃあ…と、彼は軽トラックに近づく
 そして、気軽に米袋に手を伸ばした

「あ、それは重たいからやめた方が…」

 ひょいっ

「どうかなさった?」
「……いえ、何も」

 軽々、30キロはありそうな米袋を片手で担いだ彼の様子に、男性が一瞬、固まったように見えたが
 さほど気にせず、彼は米袋を担いで運んでいくのだった


終わっちまえ
613以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:32:08.93 ID:2Gi5VWsJO
>>609
もう少し落ち着けと



黒服Yは動物に例えると……
いつ見ても寝てる柴犬……とか?
614以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:34:50.94 ID:W7fqvxo/0
>>613
大丈夫、今書き始めたばかりだ。
615以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:36:35.82 ID:WHcmss3d0
おつ! パパン、さすがすぎるwww

>>613
>いつ見ても寝てる柴犬
妙に納得したww

616以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:37:36.77 ID:e89+FQUO0
お疲れ様です。確かに目の前で担がれたらビビるなw
617厨二病の行く果てに…:2009/10/10(土) 23:38:09.97 ID:3lU7FoRP0
「へ〜い、準備のほうは進んでるぅ?…っと」
何か昼寝してたらだいぶ寝過したので超高速で来た次第…
そこにいたのは男と…『夢の国』。男のほうは多分色々と噂に聞いてるTさんとかいう人だろう。

「…痣は、無くなったみたいだな。うん、よかったよかった」「あ、貴方は…」
腕の痣と以前戦った時の禍々しさのようなものが消えているあたり、正義に目覚めたのだろう。
「いやぁ、ずいぶんと丸くなったみたいで安心安心。こっちも無駄に地獄に人送りたくないからな」


ずいぶん前に、この技で結構な数地獄送りにしたところ、いきなり死神とか名乗るおっさんに「そんなに送ってると魂抜くぞコラ」ときなことを言われた。
そんなわけで、あまりにも強大な相手、後に正義に目覚める相手にしか”閻魔の怨凸弾”は撃たないようにしている…という後付け設定がある


「少年、夢子ちゃんと面識があるのか?」Tさんだと思われる男が話しかけてくる。
「前に一回だけな。その時に腕に痣をつけたんだ。あ、自己紹介がまだだったな。首塚の組織の一人、技の『厨二病』だ」
「…あの痛がってたのはそれが原因か…俺は…『寺生まれで霊感の強いTさん』ってやつだ」
やっぱり、と厨二病は思った。何となく物事の境地を知っている感じ。そんな雰囲気を醸し出しているというのもあったからだ。
618以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:40:10.49 ID:Fb/Spd+20
厨二病の契約者とうちのリアル厨二病をからませたいしえn
619厨二病の行く果てに…:2009/10/10(土) 23:40:39.18 ID:3lU7FoRP0
「そういや、俺なんか手伝うことないのかね?…てか、今何してんの?」「とりあえず、この部屋の飾り付けだな。まぁ大体は夢子ちゃん達がやってくれてるが」
あたりを見渡すと、夢の国のパレードたちが何やら楽しそうに部屋を飾りつけていた。

その中に、先日俺が凍結させたまま放置してた着ぐるみが見えた。


あぁ、誰かにやられたんだな…ま、凍ったまま放置よかはいいよな。何となくそんなことを考えた。

「俺料理できないしなぁ…ここ手伝うか。”錬金の理”!」

”錬金の理”とは、物質から別の物質を作り出す某漫画の錬金術のような技であるッ!
小さな工芸品から巨大な大砲まで素材さえあればなんでも生み出してしまうぞ!

厨二病の叫びと共に、彼がその辺に落ちてた木材に手を添える。そうすると…

その木材が光に包まれ、木のテーブルへと一瞬で変化した。
「おーし、後は椅子とかだな。大量に作らねーとな!」

とまぁ、準備に張りきる厨二病なのでありました。
620わが町のハンバーグ:2009/10/10(土) 23:42:58.36 ID:3lU7FoRP0
時を同じくしてハンバーグジジイの契約者の家…


「…これで、全部か」
定番のデミグラスソースから、醤油風味の和風ソース、ホワイトシチューにきのこあんかけ。
トッピングには和風ソースに会う大根おろしに、ちーず、目玉焼きにパイン。

どう見てもびっくり○ンキーです。本当に(ry

これらはすべてびっくりドン○ー大好きな爺さんの指導によって作ったものだ。
爺さんくらいになると食べるだけで煮込み時間まで分かるものなんだな…

ハンバーグは爺さんの「ハンバーグはやはり出来立てが良い」という意見を尊重し、その場で生成することになった。
まぁそっちのほうが荷物すくなっていいしな。皿くらいたくさんあるだろ…
「んじゃ、こいつら運ぶの頼むぜ」「任せときな。こんなもん楽々だぜ」
こんだけの材料を常人三人が運ぶのは厳しいので某魔法先生の筋肉師匠状態のベートーヴェンに運ばせることにした。


「さて…っと」
料理の準備が終わったので、俺個人の準備を始めることとする。
おなじみのジャケットの裏に、デッキを6つ。
さらに全デュエリスト必携のカードケースにデッキを6つ。これで計12…!

これでいつ決闘をしかけられても大丈夫…!
621以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:43:30.03 ID:WHcmss3d0
そういや廃墟って事はそういう家具もなかったんだな・・なるほど支援

>>618
厨二病トリオwwぜひ見たいwww
622以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:43:37.69 ID:matFS1zM0
支援
623わが町のハンバーグ:2009/10/10(土) 23:45:36.43 ID:3lU7FoRP0
準備を一通り終えたところで、来客を知らせるインターホンが鳴った。

「やあ、もう出発できるかい?」「こっちは準備万端だぜー」
クーさんと友が来た。とりあえず俺の家に集合してから、ということにしてたしな。
「おう、たった今準備完了したところだ。そういや、お前たちは何持ってくんだ?」

「俺はじいちゃんが大量に送ってきたリンゴとかそれ使った料理とか色々と」
「僕は久々にゼリーを作ってみたんだ。最近作ってなかったから量が多くなりすぎたけど、多いに越したことはないと思うよ」
友の段ボール箱に、大量のリンゴとアップルパイとか。クーさんのクーラーボックスに色とりどりのゼリー。

「二人ともずいぶんと大荷物だな…ラ○ンよ、二人の荷物まで頼めるかね?」

「おーぅ、任しときな。そんくらいの荷物、俺にとっちゃ増えたって関係ねーぜ」
体が大きすぎて玄関から出られないようで庭のほうから出てくるベートーヴェン。
「うお…これはまた…」「『エベレストの筋肉男』と間違われても不思議じゃないね…」

いや、まぁ確かに上半身裸の筋肉丸出し状態だけども、禿げてはないから大丈夫…多分…

「よし、それじゃあ出発するとしようかの…宴会へ!」「「「「おーー!」」」」
624以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:45:45.54 ID:2Gi5VWsJO
>>廃墟


トイレどうするの?
625以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:47:28.54 ID:matFS1zM0
しえーん

厨2トリオか…www
そう言えば、チャラ男も特殊ではあるが厨2病と多重契約してんだよなぁ

>>624
不思議と底はちゃんと動いてます
626業物一閃:2009/10/10(土) 23:47:48.45 ID:W7fqvxo/0
よっしゃー、書きあがったぜー!

 「さて、どうやってこの中に運び入れようか…」
 正直言ってこの量はもう無理だ。運べない。諦めて特攻をかけようかと思った時―
 「あなたも、将門様に招待されたの?」
 振り返ると、そこにはライフルを携えた水商売のような格好をした女性が立っていた。
 「え?……あぁ、はい」
 内心、ライフルの存在にはビビったが、どうやらここで間違いはないらしい。
 「そのトラックの荷物は?」
 「差し入れですけど…どう運んだらいいものか、と思って」
 「手伝いましょうか?何だったら、人手を呼びますし」
 これは有難い!これだけ荷物が多いけど複数人で持っていけばさほど時間はかからないだろう!
 「あぁ、助かります」
 それじゃあ…と、彼女は軽トラックに近づく
 そして、あろうことか米袋に手を伸ばした。
 おいおい、それは女性一人じゃまともに持ちあがらないぞ?
 「あ、それは重たいからやめた方が…」

 ひょいっ

 嘘…だろ……?30kgをいとも簡単に…?
 「どうかなさった?」
 「……いえ、何も」
 …この人、ただの女性じゃない!そう確信したのだった…

この女性一体何者なんだ…?と青年の目には映っているはずですwww
627以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:49:07.17 ID:matFS1zM0
>>626
普通、ライフル持ってこられちゃビビるよなwwww
乙っしたー!!
628以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:50:12.81 ID:WHcmss3d0
おつ! 彼の目には女性として映っているのか・・w
629以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:50:14.38 ID:e89+FQUO0
みんなたくさん食料を持っていくなぁw





でもほとんど『一年生になったら』が食べると
630以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:52:02.28 ID:3lU7FoRP0
というわけで厨二病、爺さんの契約者たち出撃しました。
そういえばTさんと厨二病面識なかったよなーとか思いつつ土下座ぁ!
店長たちの出撃は>>224


>厨二トリオ
とりあえず臓器提供の契約者がうちの厨二病に技名指南してるのをフジツボ君がやれやれ、という感じで見ている
そんなのを妄想した

そういえば金さんどうしよ…
631以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:52:11.30 ID:W7fqvxo/0
>>627
ですよねーwww

そしてベートさんがラk



おや?向こうから大量の剣g
632:2009/10/10(土) 23:52:20.24 ID:rqyCWxVo0
やっと祭り三日目から参加決定までいったあああ
gdgdだけど投下よろしい?

やっぱり差し入れいるかな〜?
633以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:52:59.66 ID:WHcmss3d0
>>629
たしかにwww
しかし一年生になったらにはぜひともG料理とはないちもんめの虫料理をだnうわなにをする
634花子様の人:2009/10/10(土) 23:53:01.39 ID:rqyCWxVo0
「の」じゃねえよ…
635以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:53:44.99 ID:matFS1zM0
乙っしたー!!

>>632
wktk
だが、俺もそろそろ力尽きるので、こちらも寝る前2歳後に投下していくぜ!!
636以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:54:06.08 ID:WHcmss3d0
しえん!
637以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:55:05.98 ID:W7fqvxo/0
>>628
当り前じゃない、あからさまなのだったら見抜けるが、綺麗なのだったら多分見抜けないと思うんだぜ?

それか、ライフル見せられて若干気持ちの余裕がなかったからだったりしてwww


ヒケン、ツバメガエシ!ギャー!
638小ネタ:2009/10/10(土) 23:55:44.20 ID:matFS1zM0
 まだ、宴会は始まっていないようである
 ちらほらと客人たちは集まっているようで、見知った顔も見かけるが…まだ、ほんの少ししか、集まっていないだろう
 しかし、準備は着々と進んでおり、すでに会場はふわりと、食欲を誘う香りで満たされていた

「お、来たな」

 ぱたぱたと、日焼けマシンの契約者の青年が駆け寄ってきた
 宴の準備も終盤に入り、手が空いたようだ

「ほら、これ。差し入れ」
「ん、サンキュ…って、佃煮の方は見覚えがあるとして、この黒いモノがはみ出しているパンは何だ」
「虫パン」
「蒸しじゃなくてかっ!?どの虫だ、どの虫を入れたっ!?」

 青年と少女の、和やかな会話を聞きつつ…黒服は、ざっと会場を見回す
 …将門の姿は、見えない

「将門公は?」
「あぁ、今、娘と親交深めてる所じゃないか?久しぶりに会ったって言ってたし」
「…娘?」

 首をかしげた少女に、あぁ、と頷いている青年
 娘…
 …まさか

「滝夜叉、ですか?」
639花子様の人:2009/10/10(土) 23:55:54.34 ID:rqyCWxVo0
なんだこれは?お化け屋敷クオリティ高すぎだろ。
今まで、少なくない数の都市伝説。一種の人外の存在を見てきたし、
そういうものを花子様が容赦なく散らせるのも結構見てきた。
俺自身、仮にも都市伝説の花子様と一緒に暮らしてるわけだ。
作り物のお化けなんて、そこまで怖くないだろうと思ってた。
でも…

男「怖えええ…」

花「なによ、やっぱり頼りないのね。でもガクブルする駄犬も…イイ♪」

男「花子様だって俺の後ろ歩いてきて…怖いんですkうごあ!!」
花「違うわよ!!後ろからお前の脅える姿を楽しむためよ。」

お化け屋敷に入ってから、首輪を付けられ、首輪から伸びる鎖を花子様に握られている。
俺が早足過ぎたりすると鎖をグイっと引かれ、叱ってくる。
それが、花子様も怖くて、俺を先に行かせるのか、ホントに俺を震えさせて遊んでるかは分からない。
でも、気持ちイイからいいか。
時々、花子様が「ヒッ!?」とか声を出したり、ビクッとしている気もするが…。
花子様は後ろにいて見えないので分からない。

640花子様の三日目:2009/10/10(土) 23:57:20.07 ID:rqyCWxVo0
そうこうしながら、理科室のような所に入った。
そこにいたのは、踊っているようなやたらと肉っぽいというか柔らかそうな人体模型と、
カチャカチャ動く、内股の女々しい骨格標本だった。

男「すっげーリアル…ぐえええええええ」

ぐいいいっと鎖を引かれ、よろけて数歩後に下がると、背中に軟らかい二つの感触が…。

男「は、花子様、当たってますよ…。」

花「馬鹿、そういう場合じゃないわよ。あの二人は『本物』よ。」

男「都市伝説…ですか?」

花「こんなとこで働いてるあたり、敵ではないと思うけど…」

641小ネタ:2009/10/10(土) 23:57:27.24 ID:matFS1zM0
「あぁ、そう言ってた」

 …滝夜叉まで、都市伝説化していたのか
 これが「首塚」に入ったとなると……これで、「組織」が余計なちょっかいを出さないようになればいいのだが…

「将門様、嬉しそうだったぞ。娘に会えたから」

 そう言う青年も、将門が喜んでいることを、まるで自分の事のように話す
 …それだけ、この青年は将門に心酔しているのだ
 主の喜びを、まるで自分の事のように喜ぶ
 ……今の青年に、嬉しそうに降られている犬の尻尾が見えるのは、きっと気のせいだ

「それじゃ、ちょっと待っててくれよ。あともう少しで始まると思うから」
「はい、わかりました」

 また仕事が出来たのか、青年はシェフのような姿をした男性に呼ばれて、駆けていった
 …忙しいのはわかるのだが、無理をしないといいのだが

 自分の事は棚に上げ、そんな事を考えながら
 黒服は少女と共に、宴の開始を待つのだった


終われ

そしておやすみ!
明日、俺がパソコン弄るまでにスレが残っていたら幸せだ!
642以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:58:05.89 ID:e89+FQUO0
>>630

主「そういえば、二宮金次郎像はどうした?」
妹「先に会場へ行ってもらってます」
ア「なんで?」
妹「だって持ち主来るかな、と思ったので。感動の再会は邪魔しないのが鉄則です」


会場へ送り出したよ!
643花子様の三日目:2009/10/10(土) 23:58:21.36 ID:rqyCWxVo0
理科室に一組の男女が入ってくる。

骨「ヒソヒソ…都市伝説と一般人のカップルみたいですね〜。素敵です。」

人「ヒソヒソ…ここは二人を急接近させるために、ワイが一肌脱いだるわぁ!」

骨「ヒソヒソ…もう肌を脱いでるじゃないですか〜、文字通りですけど。
  あんまり過ぎた事しないほうが…って聞いてくださいよ〜」

人「ほれほれ〜内臓が飛び出すで〜」

となりにいる人体模型から色艶やかな内臓が飛んでいく。
644以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:59:38.00 ID:WHcmss3d0
おつ! そして花子様支援!
645以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/10(土) 23:59:49.25 ID:Fb/Spd+20
>とりあえず臓器提供の契約者がうちの厨二病に技名指南してるのをフジツボ君がやれやれ、という感じで見ている
>そんなのを妄想した
真性厨二病による技名指導…
646以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 00:00:04.33 ID:qCtPyDIB0
トラウマktkr

俺もおやすみ保守
647以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 00:00:05.14 ID:EtDqNfYL0
支援!ていうか模型、なにやってるwww
648花子様の三日目:2009/10/11(日) 00:01:10.10 ID:MTryv2Ob0
グロイ内臓が飛来する?まさか、罠だったの?
客を脅かすにはやりすぎだ。しかも、この内臓の飛来速度は「脅迫」というより「攻撃」のそれに感じる。
花「ちっ」
人「ゆえgcvydcvyっいぇふゅ!!!!」
内臓を蹴り落とし、直撃を避ける。どうやら自身の内臓ゆえ、本体もダメージを受けるらしい。しかし…
圧倒的に部が悪い。見たところ、ここは向こうのテリトリーで、私には何の力もない。逃げおおせられるなら逃げるべきだ。
花「駄犬!走るわよ!!!」
男「は、はい!」
鎖を引いて理科室から出るために走る。ドアに手をかけるが…

花「あ、開かない!?」
閉じ込められた。そうか、こうやってノコノコやってきた都市伝説を喰らっていたのか…。
振り返ると、人体模型は自分の内臓を再度腹に収め、骨格模型も近づいてくる。
もう逃げられない…ここで終わり?そんなのは嫌だ。せめて…アレだけは…。

花「駄犬!」  男「へ?ごあ!?」
一度も「本番」をせずに死ねるものか。
押し倒した男の上に体を這わせながら、浴衣をはだけさせる。

花「駄犬…」 
男「は、花子様…むぐぅ」

男と唇を重ね、舌を絡ませる。ぷはっと唇を離しても顔は近いままだ。
私の熱っぽい吐息が、駄犬の眼鏡が少し曇る。
最後まで、できるだろうか?その前に※される可能性の方が高いが…。

花「愛してるわよ…。」
649以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 00:01:41.34 ID:utwOlD+10
>>642
おおっと、ありがたいのぜ!
再会シーンを書くかなんやかんやで再会ってことにして端折るかは書くときの俺のきまぐれによってきまるぜ!

…実は金さん、石像だから飲み食いできないっていう設定なんだ…運搬係にでもまわしておきましょう…
650以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 00:01:49.82 ID:XIaUZUBW0
皆々様おつです
>>630
いえいえ、使ってくれてありがとうございます。
651花子様の三日目:2009/10/11(日) 00:02:06.46 ID:MTryv2Ob0
脅かしたカップルの様子がおかしい。怖がり方が奇妙だ。
内臓ボンバーを防ぐあたり、戦い慣れてはいるようだけど…。
そう思ってるといきなり焦り初めて逃げようとして、ドアが開かないと更に焦る。
そっちのドアは締め切りなのに。伝えようにもタイミングが掴めない。
ここの出入り口は二枚の扉がスライドするごく普通のタイプのドアで、
二人が開けようとした方はスライドしないのだ。焦ったと思ったらいきなり女性が男性を押し倒して…

骨「ええええええええ!?」
人「盛り上がってきたで〜」

骨「エッチなのは、いけないと思います!!!」

ガラっとドアを開けて二人に出るように促す。

骨「私たちは貴方達を倒そうなんて考えてませんから、こんな所でそんな事始めないでください!」

何か言いたげな二人を問答無用で締め出す。
正直、自分でも驚くほど強気で、力強く行動したと思う。
あのあと二人がどうなったかは分からない。
652花子様の三日目:2009/10/11(日) 00:03:19.18 ID:MTryv2Ob0
何故か乙女な骨格模型に追い出され、訳が分からないままお化け屋敷を出る。
崩れた浴衣を直し、適当に座れる所に腰掛け、一休みすることにした。
よく分からないがドッと疲れ、二人もたれ掛かりあい、ため息をつく。
ボーっとしていると携帯が鳴った。
『〜お揃いね私たち これでお揃いね嗚呼幸せ〜』

メールの着信…

花「な!?」
男「どうしたんですか?」

花「花子さんの契約者から『言い忘れたけど、祭りに行くならお化け屋敷は止めた方が良い。気持ち悪いから…』って」

花・男「「おそいよ!!」」
ハモった叫びは祭りの雑踏に消えた。

花「あ、そうだ。」

ついでだ、あの悪夢について聞いてみよう。
返信メールで何か知らないかと送信してみる。

この後少し遊び、金魚すくいの錦鯉を回収し、帰路に着いた。
帰宅後にケータイを見ると着信1。あの悪夢はしらないとの事だった。
653以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 00:03:25.02 ID:dY5ZZoMy0
花子さま何やってんだwwwwwwwwwww
654以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 00:03:30.87 ID:EtDqNfYL0
花子様エロす。だがそこがいい支援
655以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 00:03:38.08 ID:Lkr7fr7d0
はwwなwwこwwさwwまwwww
656以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 00:04:31.73 ID:utwOlD+10
いろいろとやばいwwwwwww
657以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 00:05:25.63 ID:EtDqNfYL0
明日の朝ってみんな暇かい?
いやまあ、べつに意味はないんだけど
658以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 00:08:37.42 ID:imNE07gw0
花子様さすがw

>>657
仮面ライダー見るつもり。というわけで間に合うために今から寝るよ、おやすみ
659花子様の三日目:2009/10/11(日) 00:09:12.02 ID:MTryv2Ob0
翌朝。
さすがに二晩続けて悪夢を見ることは無かった。
朝食後、ケータイには着信が、花子さんの契約者からだった。
花子さんも契約者も昨晩あの夢を見たらしい。どうやら、宴会はガチらしい。
となれば気になるのは…
花「『アナタたちは行くの?』っと。」
罠の可能性は捨てられない。万が一の事を考え、この二人が行くかで自分の参加を決めようと思った。

『花子さんの友達の都市伝説…ああ、以前一緒に戦ったコも行くから行くって花子さんが言うから行こうと思う。』か。
決まりね。なら私も行こう。臆病とか言いたければ言うが良いわ。
罠にはまって駄犬を失うよりずっと良いもの。


660以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 00:09:13.97 ID:XIaUZUBW0
乙でした!
エロいっすwwたまんねぇっす
661以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 00:10:27.54 ID:EtDqNfYL0
うん、じゃあ投下明日の朝にしよう。
今日このスレに書き込んだ全ての人に乙と感謝を。
では、おやすみ。
662以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 00:10:42.75 ID:Lkr7fr7d0
乙!
最近花子様の契約者の愛されっぷりがうらやましくなってきた俺が居るwww
663花子様の三日目:2009/10/11(日) 00:12:47.68 ID:MTryv2Ob0
そうと決まれば早速彼女に電話だ。
花「あ、メイド?なんか宴会行くことになったから、差し入れの酒かなんか適当に用意して頂戴。」
メ『あの夢ですね。どうせこうなると思って差し入れを含め、参加準備は完璧です。』
準備がいい。さすがメイドだ。
花「アレは用意した?」
メ『アレですね?最強の器…』
花・メ「『タッパー!!』」

私たちに死角は…無いっ!!!


花子様と駄犬とメイドさん参加決定。
チャラ男他多数の料理を持ち帰る気満々で乗り込むので…。
あとは人体模型と乙女な骨格模型の人に内臓ボンバー!!
キャラを崩して無ければ良いのだ…
664以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 00:14:40.77 ID:Lkr7fr7d0
しまた、フライングした・・改めておつ!
ついにタッパーktkr
確かにそろそろ食べきれなそうな量だよなwww
665以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 00:15:24.73 ID:XIaUZUBW0
今度こそ乙!
ゲテモノを持ち帰らないように注意だwww
666花子様のひと:2009/10/11(日) 00:21:15.51 ID:MTryv2Ob0
キャラ崩壊してなければ良いのだ…じゃなくて「〜良いのだが…」だorz
なんか今日はいろいろひどい。

>>664>>665 お茶こぼして拭いてたんだ。フライングさせてすまない。 
667以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 00:36:38.88 ID:JrlVsvlJO
668花子様の人:2009/10/11(日) 00:39:57.56 ID:ldmM+eorO
黒髪メリーも書き上げてしまおうと思ったら、寝てた。
今日はもうダメだ・・・おやすみ。
669以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 00:48:35.14 ID:Lkr7fr7d0
おやすみほ
670以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 00:51:18.34 ID:utwOlD+10
今までに出した技をまとめてみたら厨二病の量が半端なかった件

俺も寝るべおやすみー あ、そういえば店長料理の中に数匹まだ生きてるGがいるのでご注意を…
671以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 00:52:33.87 ID:Lkr7fr7d0
>>670
ちょwwそれはまずすぎるwww
672以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 00:55:02.86 ID:7rTSxnVuO
日付がかわる前に来ようと思ってたのにしくった
正直色鉛筆に限界を感じます(^q^)
http://imepita.jp/20091011/007960
673以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 00:58:22.76 ID:Lkr7fr7d0
花子様ktkr! これは美人・・色っぽいなあ・・
そして契約者が予想外にイケメンで吹いたwww
674以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 01:16:53.10 ID:Lkr7fr7d0
675以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 01:25:56.71 ID:XIaUZUBW0
>>672
ktkr!!
契約者がうらやましいぜ!
676以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 01:41:52.03 ID:JrlVsvlJO
677以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 01:46:30.20 ID:NsmrFjQ+0
678以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 02:07:28.86 ID:B1LM9931O
679以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 02:17:17.49 ID:dY5ZZoMy0
花子さんの声劇第5話聞いてきた
680以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 02:57:25.97 ID:JrlVsvlJO

まだ1話しか聞いてないや
携帯だから
681以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 03:18:55.53 ID:Lkr7fr7d0
眠い・・ねるほ
682以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 03:31:51.25 ID:XIaUZUBW0
ねるほ
683以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 03:55:58.75 ID:JrlVsvlJO
いつのまにか4じだ
ねよう
684以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
ほっほっほっほっほっほっほっほ