都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……

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1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
ここは
都市伝説と契約して他の都市伝説と戦ってみたり
そんな事は気にせず都市伝説とまったりしたりきゃっうふふしたり
まぁそんな感じで色々やってるSSを書いてみたり妄想してみたりアイディア出してみたりするスレです

今までのお話は↓でゆっくり読んでいってね!
ttp://nanabatu.web.fc2.com/new_genre/urban_folklore_contractor.html


…と、言っても、最近のスレはまとめられてないので
大事件があった前々々々スレはこれだよ!!↓

http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1250984048/
2以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 20:46:05.67 ID:d2WVyguj0
ちなみに前スレはこれ!↓
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1251755446/



そして、現在の学校町の状況

・夢の国来襲!
・「組織」ちょっぴり弱体化
・「首塚」組織のんびり勢力拡大中
・スパニッシュフライ&マッドガッサー、迷惑都市伝説大暴れ中!
・マッスル禿の進化は止まらない
3以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 20:50:03.29 ID:pvkattjIP
乙様

マッドガッサーはまだ滞在していたか・・・早く逃げればいいものを
4以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 20:50:56.15 ID:d2WVyguj0
前スレ>999
眉毛コアラの少年は5、6歳くらいのイメージっす
けつばん少年よりも幼いが…ポ○モンをプレイしていると言う共通点から友達になれるかも
5とりあえず一発:2009/09/05(土) 20:52:10.40 ID:CKLX7kBe0
>>1乙!
一発ネタだけど投下するよ!

 「遅刻だ遅刻ー!」俺は学校に遅れないように走っていた。
 学校まではもう20〜30mである。しかし―
 「やべぇ!もうこんな時間だよ!こうなったら・・・やるか!」そういうと俺は手で銃を形作った。すると―
 銃口を模した人差し指から白い糸が飛び出した!
 その糸はやがて学校の屋上のフェンスに絡みつき、しっかり固定された。そして―
 「早速行きますか。」そういって伸びてる糸を引っ張った。
 ―瞬間、俺の体が宙に浮く。俺は屋上のフェンスに絡まった糸に向かって超高速で飛んでいた。実際宙に浮いて移動してるから飛んでいるでいいだろう。
 屋上についた俺は教室目指して一目散にダッシュした。
 何とか始業のベルには間に合った様だ。
 ―八本脚の気まぐれ―
 俺は何処にでもいそうな普通の男子高校生。でも普通とはちょっと違う。
 俺はとある都市伝説と契約している。その名は「恵みと裁きの蜘蛛」。
 名前の通り、能力としては蜘蛛を操る事だ。決してマー○ルのヒーローだったり地獄からの使者だったりキノコ狩りの男ではない。ましてやマッ!なんかではない。
 他にも、他の人がいつ頃に俺の放った蜘蛛を見るかによって効果も変わってくる。
 朝〜午前中に見れば、その人には必ず幸せが訪れる。だが、夕方〜夜に見てしまえば、翌日その人は不幸になってしまう。
 だが、もし夕方〜夜に見てしまっても叩き潰す事で不幸にはならなくなる。
 でも、朝〜午前中に見た蜘蛛を潰してしまうとその家には大きな不幸が訪れてしまう。
 心優しき人でないと幸せになるべきではない。そう思って俺は毎朝蜘蛛をばら撒いているが―
 「・・・やはり結構な数が潰されてるな。しょうがない、悪いのは幸せのチャンスを蹴った自分達なんだからな?」
 夕方のニュースで家が放火されただの、空き巣に入られただの、色々報道されるが、それらは全て、俺が朝に放った蜘蛛を潰した家なのだ。
 その代わり、宝くじで1等と前後賞が当っただの、化石を発掘しただの、キャリーオーバー中のロト6が当っただの報道されるのは、気付いてないだけかもしれないが、朝の見た蜘蛛を潰してない家ばかりなのだ。
 ―俺の能力は蜘蛛を操る事、そして蜘蛛を媒介とした他人の幸不幸の操作。
 昔からよく言われている、「朝に見た蜘蛛は縁起がいいことの前触れだ。逆に夜に見た蜘蛛は縁起の悪い事の前触れだ。」と。
 心醜き現代人が多くなっているこの現状、俺にはただ、人間の勝手で死んでいく蜘蛛を放って置けなかった。
6以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 20:52:22.44 ID:+m8EtdAdO
>>1
乙!
書きたいのにネタが全然浮かばないんだぜ……
7以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 20:53:19.90 ID:zhtgoBVsO
桃…ですか……

元来、不老長寿の妙薬とされてきましたね。
古い中国の話での桃の登場率の高さも忘れてはいけません。

「お酒も百薬の長っていわれてるわー」

「そうだとしたら、貴女はなんでそんなに辛そうなんですかね?」

「……二日酔いー」
8以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 20:54:23.41 ID:CKLX7kBe0
 きっかけは朝にアパートの玄関で見た1匹の蜘蛛だった。俺は昔から生き物を※す事は出来ない性質だった。だから俺は玄関にいたその蜘蛛を外に逃がしてやった。
 すると、いきなり蜘蛛に話し掛けられた。というか、頭に直接喋りかけてきているような感じがした。
 「生き物を救うその心がけ・・・ようやっと心優しきものに巡り合えたようじゃ・・・」
 「なあ、蜘蛛さんよ。あんたが喋ってるのか?」
 「儂以外に誰がいるか?」
 「あんたは一体何なんだ?」
 「儂は都市伝説「縁起のいい蜘蛛」の一部だよ。」
 「・・・ああ、「朝に見た蜘蛛は縁起がいい」って奴か。何でまた俺のところに?」
 「儂らと契約してくれんか?儂らは今までひっそりと暮らしてきたんじゃが、最近になって儂らのような野良の都市伝説を狙う都市伝説に終われてここに来たんじゃ。」
 「ほうほう。」
 「契約すれば儂らは今までどおりひっそりとした暮らしを送れるが・・・今度お前さんが都市伝説同士の争いに巻き込まれることになるがのぉ・・・」
 「いいぜ爺さん、契約しよう。」
 「本当にいいのか?若者よ。」
 「ああ、別に構わないぜ。」
 「ありがたい・・・」フッ
 「爺さん!何処行ったんだ!」
 ―何・・・少し休むだけじゃ。力については使ってみれば分かるじゃろうて。
 その日から俺は幸福と不幸の運び屋となった。


続かない

前スレにあった蜘蛛のなんちゃら的なやつをちょっと前に書いてたんだ。
多分一発で終わると思ってたいして設定も作ってないwww
9以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 20:56:04.09 ID:d2WVyguj0
蜘蛛の人乙!!
クロスオーバーは可能かな?かな??

>>6
なぁに、ネタなんぞ人様のネタを読んでいたりちょっとぼんやりしてれば浮かんでくるもんだぜ!!

>>7
口裂けさんは二日酔い大丈夫なんだろうかwww
玉子酒どぞー
10以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 20:56:35.32 ID:KQXeUqAB0
>>1乙〜

さて、投下するとしよう

まず最初に言っておきま〜す
長いで〜す
支援・割り込み投下やら雑談等があると助かりま〜す
前回ほどの展開は望めませんが、まぁ気が向いたら読んでくださ〜い

では、いきます
11以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 20:57:34.19 ID:d2WVyguj0
wktkwktk

>>3
マッドガッサー「この町の男を全て女に変えて!俺のハーレムを作り上げる!」
 とか言ってる変態なので、多分退治しないと消えないんだぜっぜ!
12喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/05(土) 20:58:39.60 ID:KQXeUqAB0
カシマによる稽古は葬儀の翌日から既に始まっていた
まずは基礎体力作り
入念なストレッチから始まり
隣町の──以前、カシマのいた──沼へと毎日走る
そして素振りと型の稽古

「幸い、我々都市伝説は総じて疲労の回復が早い」

カシマ流では、基本的には稽古に袋竹刀を用いる
袋竹刀とは、竹刀に革製の袋を被せたもので木刀に替わるものとして使用される
重さは非常に軽く、ビニール傘程度だ
長さは定寸、袋竹刀の場合は約97cm

「そして、君の年代の筋肉は非常にしなやか且つ成長も早い」

カシマの言う通り、初日は死ぬかと思った稽古も
今では肉体も精神も受け入れ始めていた
13以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 20:59:02.81 ID:CKLX7kBe0
>>9
ろくに設定作ってないけどそれでいいなら大歓迎だぜ!

じゃあ支援保守
14喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/05(土) 21:00:42.07 ID:KQXeUqAB0
そんな稽古が2週間ほど続いた時のことだ
黒服の男が稽古中にやって来た……既に顔馴染みとなった黒服Dではない
「む……来た様だな」
黒服は無言で、抱えていた10本ほどの小太刀(脇差)を地に置く
「ふむ……これと……これ……」
カシマは置かれた刀をを手に取り
「この辺りは中々良いな……」
鞘から抜き、軽く振るなどして吟味する
3本を選び、輪に差し出す
「この3本のうちから手に馴染むものを選ぶといい」
「うん」
カシマは輪の言葉遣いを正しはしない
それは、輪には他者を敬う心が既に育っていることを知っているからだ

輪は3本を順に手に取り、ゆっくりと型をなぞる
「鞘から抜いて、もう一度やってみたまえ」
頷き、順に型を繰り返す
「……これが一番良いと思う」
輪が選んだのは、朱塗りの鞘に黒い柄巻の一振り
「では、それで良いだろう」
「うん」
「黒服殿、ありがとうございました」
「ありがとうございました」
輪もカシマに続く
用が済んだ事を理解したのか、黒服は無言で残った刀を回収し、去る
15以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:01:24.46 ID:d2WVyguj0
ルーモアの人支援!

>>13
了解なんだぜ!
16以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:01:25.29 ID:EasmvQ1m0
>>1
とりあえず不老不死はチートだと自分でも思ったから別な題材を探してくるんだぜ
投下wktkしてるから!
17以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:02:17.53 ID:pvkattjIP
>>11 よろしい、手が空いたら退治してくれる
18喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/05(土) 21:02:53.01 ID:KQXeUqAB0
「これって良い刀なの?」
「かなりの業物だな……かしてくれ……」
輪から小太刀を受け取る
長さは、外装全長69cm・刀身は40cmといったところか
カシマの持つ軍刀の全長が96cm・刀身が63cm程であるから……刀としては短い部類だ
「……刀工は」
上着から目釘抜を取り出し、刃を固定していた目釘を外して分解する
「……南冲尋定だと?!」
銘を見て驚愕するカシマ
「どうしたの?それって凄いの?」
「いや……判らん」
「判らないって……どういうこと?」
「エッチ……いや、越前国の刀工で1500年頃に作刀していたと聞いた事があるが……」
「それで?」
「噂の域を出ない話だったのでな……よもや、実在するとは思わなかったのだ」
「……そうなんだ」
「相手を傷つけずに衣服のみを斬り裂き、相手の戦意を奪ったという逸話がある」
「凄いね」
「……使い手の技量もさることながら、斬れ味あってのものと言えよう」
「でも、何か……エロいね」
「……むぅ……いずれにせよ、良い刀ではあるな」
「じゃあ問題ないね」
「うむ」
19以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:03:23.92 ID:d2WVyguj0
>>16
どんなチート能力でも調理次第だぜっぜ!!
…と、チートな連中を数名抱えてどうしよう状態な自分が無責任に行ってみる

>>17
因みに、誰も退治しなかったら責任もって俺が退治ネタ書きますw
20喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/05(土) 21:05:25.92 ID:KQXeUqAB0
「ところで、カシマさんの刀は良いものなの?」
「ん……まぁ程々だな……ワタシのこれは陸軍九五式軍刀という」
「それは誰が作った刀なの?」
「これは通常の日本刀とは違い、刀工による作ではなく機械打ちの工業刀だよ」
「へぇ……機械で作った刀か……何かもっと凄いものかと思ってたよ」
「そうか……だが、工業的に作られたものの中には……
 稀にだが標準的な出来を遥かに上回るものが出来ることがある」
「……なるほど……それがカシマさんの刀なんだね」
「そして、頑丈な実戦向きという点では本来の日本刀を遥かに凌ぐものだよ」
「そうなんだ」
「うむ、手入れも楽だしな……さて、稽古を再開するとしようか」
「うん」

稽古を再開する
これより先は真剣を用いての稽古だ
21以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:06:23.91 ID:ac0DPjJH0
なんちゅうえろさだwwwwww
22以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:07:14.57 ID:d2WVyguj0
エローイwww
支援
23喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/05(土) 21:07:30.59 ID:KQXeUqAB0
「軽くでいい、斬ってみたまえ」
輪は抜き身の刀を構える
刃のすぐそこには、カシマの腕
「……」
カシマは自分の腕を斬ってみろと言うが……
手が震え、刀がカタカタと音を鳴らす
「出来ないか?」
例え軽くだとしても……すぐに治る傷だとしても……
斬れば皮膚が裂け、肉が裂け、血が溢れる
「………………出来ない」
「ふむ……斬った後の事を想像したか?」
頷く
「……皮膚が裂け、肉が裂け、血が溢れるのが見えた」
「そうか……よし、いいだろう……当たり前と思うかもしれないが、その想像力はとても大事だ」
「……怖くて斬れないのに?」
「うむ……斬った結果、どうなるか……それを判った上で斬る、大事なことだ」
「判った上で……斬る」
「想像力の無い者は、簡単にヒトを斬れる……無駄な血を流す事となる」
「うん……判った」
24喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/05(土) 21:09:35.82 ID:KQXeUqAB0
「よし……では、もう一度だ」
「………………無理」
「焦る必要は無い……これは多くの時間をかけてもいい鍛錬だ」
「うん……そうだ……ちょっと、先に自分の指を斬ってみていい?」
「ん?……そうだな……」
しばし思案して答える
「その方がやりやすいならば……それでいい」
「うん」
深呼吸
意を決し、刃に左の親指を当て……スゥーッと引く
殆ど抵抗なく斬れる
刃を離すと皮膚が裂け、ぷっくりと血が溢れた
「……ふぅ」
息を吐く
「大丈夫か?」
「うん、平気だよ」
「では、次はワタシの腕だ」
「いや……それは、ちょっと無理」
「ははは、だろうな……血が止まるのを待って、型をなぞろうか」
「……うん、そうする」
助かったという表情の輪

カシマによる稽古は精神的な鍛錬も多い
輪にとっては、肉体的な鍛錬よりも厳しいと感じることの方が多い様だった
それは輪がその鍛錬の意味を深く理解している証でもある
25以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:09:46.53 ID:zhtgoBVsO
日本刀は、人を二、三人斬っただけで駄目になる

この都市伝説は戦時中の軍刀を使ったさいによるものだそうだ

使ったといっても、実戦でつかわれたことは稀で、
実際は捕まえた捕虜やらを試し斬りしたとかなんとか
26以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:11:14.04 ID:d2WVyguj0
>>25
刀の切れ味によっては、本読んでると色々な記述があって混乱して困る
2、3人切った後は、最早切れ味が鈍って鈍器のように使っていた、って説もあるしなぁ
だから、きちんと日頃お手入れしたんだそうだ
お手入れすれば切れ味復活
27喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/05(土) 21:11:48.91 ID:KQXeUqAB0
[♪ On the load 誰も旅の途中 本当の自分自身出逢うため ♪]
携帯が鳴る
刀を鞘に収め、脇に置いていた携帯を手に取る
「サチからだ」
「ん、もうそんな時間か」
時刻は16時前、サチからの連絡は自然と稽古終了の合図となっていた
通話する
[もしもし、輪くん?]
「うん」
[夕飯は何がいい?]
「う〜ん……ちょっと待って、カシマさんと相談する」
[は〜い]

こんなやり取りが繰り返される日々
五月蝿かったセミの声も、涼しげな虫の音に替わり
季節は、夏を送り秋を迎え始めていた
28喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/05(土) 21:14:26.05 ID:KQXeUqAB0
軍刀にも色々種類があるしね
戦時中の刀の話といえば
家宝とされていた刀を軍刀に拵えて持って行って
いざ、使ってみたら超なまくらで一人も切れなかったとかいうのもある
29以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:15:09.20 ID:d2WVyguj0
刀ってのは、日頃のお手入れも大事なんだぜ
30以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:15:10.38 ID:pvkattjIP
>>19 まぁ、ネタが思い浮かんだらさっさと書くんだけどねぇ・・・
31喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/05(土) 21:16:50.39 ID:KQXeUqAB0
学校町の北に隣接する町
山荘
付近には、この山荘以外に人家は無い

痩躯の男が車から降り、荷物を降ろす
「なんでこんなものを俺が運ばなきゃならないんだよ……」
男に抱えられたものは桃
なんの変哲も無い果物の桃だ
ただし、その量は大量
背の低い果物用のダンボールで3箱、桃の数は50〜60個といったところだろうか
「俺も嫌いじゃないけどさ……誰が食べるんだよ……」
文句を垂れながら、山荘のドアを開ける
鍵は掛かっていなかった
物騒なことだ……と魔術師は思う
だが、こんな山奥……それも私有地でもあり誰も来ないであろう事は明白
問題ないか、と思い直した
32以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:17:47.89 ID:XEyyupTR0
おめでとう、あなたは4881番目の当選者に選ばれました
またとない幸運を掴むチャンスがやってきました

手続きはとってもカンタン
↓このスレに行き
http://jfk.2ch.net/test/read.cgi/gamerpg/1250679721


ダークドレアム>>>>>人修羅


たったこれだけなんだ、しかも書けば書くほど効果アップ
33喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/05(土) 21:18:59.71 ID:KQXeUqAB0
「ぁぅぁぅ……ぅ?」
ドアを開いた途端、目に飛び込んできたのは少女
「……もも?!……もも、おぃしぃれす!」
「ぅおッ?!何だ?!チョッ……おまッ……やめろッ」
飛び掛る様にして、魔術師の抱えた桃を奪い取る
手に一つづつの桃を取り、リビングの奥にあるキッチンへと走り去る
あまりの事に、呆然と見送ってしまう
少女は、ばしゃばしゃと水で桃を洗い……そのまま食べる
「ぇ……皮ごと?……剥かないのか?」
しかも……ガリガリ、シャクシャクと硬そうに見える
「もも、おぃしぃれす」
「……美味い……のか」
軽いカルチャーショックを受ける……が
桃の産地では、取れたての硬い桃を食すのが当たり前と聞いた事があった
皮も食べられる……らしい
そんな事を考えながらもキッチンへと桃の箱を運び込む
無心に桃を齧っている少女を横目に、自分も桃を洗い齧る
「……甘い……けど……なぁ」
少女も横目でこちらを見てくる
「もも……ぅまぅま?」
「……やっぱり俺は、柔らかくてジューシーな方がいいよ」
「もも、おぃしぃれすね」
「いや……皮も……剥きたいし」
魔術師に向き直り、上から下へと視線を移す
ニコニコと笑う少女
「いや、下ネタじゃないぞ……って分かってない……か」
34以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:20:13.43 ID:d2WVyguj0
>>33
>桃の産地では、取れたての硬い桃を食すのが当たり前と聞いた事があった
つい最近のケン○ンショーで聞いたことあるな支援
35以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:22:09.97 ID:EasmvQ1m0
>[♪ On the load 誰も旅の途中 本当の自分自身出逢うため ♪]

これがすっごい気になった!
ディケイドか…?

支援
36喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/05(土) 21:22:19.88 ID:KQXeUqAB0
髪はボブ、くるりと内に巻いたソレはどこと無く桃の形に見えなくもない
年の頃は13〜14歳くらいであろうその少女は
白痴であった
知識もなく、世の善悪も知らず、それ故に純粋な存在

「はぁ……想像以上だな……面倒なものを押し付けやがって……」
カメラの男を思い出し、独りごちる
「何が『桃は好きッスか』……だよ」

カメラの男の話によると
少女は、首塚の組織によって偶然保護されたらしい
いや、本当に面倒臭い
なにせ、あほの子だ……何をするか判らない
そしてこの桃……生のものを数日ごとに仕入れなければならない
一応、桃は一年を通して手に入るルートがあるらしく
受け取りに行くだけでいいらしい

実際に眼にするまで本当に桃しか食べないなんて信じられなかったのだが……

しかしまぁ……そんな食生活でよく生きていられるものだと、半ば呆れるが
彼女の契約している都市伝説を考えれば納得せざるを得ない

───桃娘
彼女達は、小さい頃……離乳が済んだ頃から桃だけを食事として過ごす
その体臭、汗や尿にいたるまで、ほのかに桃の香りがするという
桃は不老長寿の象徴であり、桃娘は不老長寿を望む金持ちによって買われていき飼われる

そんな都市伝説だった
37以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:23:14.97 ID:d2WVyguj0
>>35
以前のスレで、登場キャラの着メロを設定するってか晒すのが流行ったんだぜ
38喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/05(土) 21:24:34.19 ID:KQXeUqAB0
一息つくと、そこでようやく気付いた事があった
この部屋は桃の香りで満ちている
桃を食べたのだから当たり前だと最初は思ったが
───この山荘のドアを開けた時には桃の香りがしていた
それも、かなり濃密な香り

「おぃさん、おぃさん……」
「ん?……俺のことか?……」
「とぃれ」
「トイレ?」
手でこっちこっちと呼ばれ、トイレへと向かう
「とぃれ、うんちつまった」
「……いや、見れば分かる」
こめかみにビキビキと青筋が浮き上がるのを感じた

便器には、結構な量の便が入っている
一度の量としては多すぎる
臭くないのが救いだった……桃の香り
本当に、桃の香りがする
39以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:26:02.29 ID:d2WVyguj0
桃娘の世話……だと……!?

童貞てめぇ俺と変われ支援
40以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:26:29.61 ID:EasmvQ1m0
>>37
ほう…
思いつきでネタを考える自分はそういうの無理だ(´Д⊂ヽ
とりあえずネタが仕上がったので投下しようかとも思ったけど文章が酷いからやめておくか…
というか人が投下してる最中だし

投下頑張ってください!
41喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/05(土) 21:26:42.16 ID:KQXeUqAB0
「……流し方……分かるか?」
「ながしぃ?」
コックを捻って流そうとするが、そっちは小の向きだ
「大と小……分かってないんだな」
流せたり流せなかったりを繰り返し、現在に至る……というわけだ
「うんち」
「チッ……分ったから……」

苛立ちながらも、やらないわけにはいかない
放っておくと、俺がトイレを使えなくなってしまう

一体、俺は何をしているんだ……
便器に向かいながら、そう思わずにはいられなかった

山荘での騒々しい日々が幕を開ける

五月蝿かったセミの声も、涼しげな虫の音に替わり
季節は、夏を送り秋を迎え始めていた
42以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:27:26.84 ID:d2WVyguj0
>>40
俺だって、ネタは常に勢いなんだぜっぜっぜ!!
そして、ここは誰かが投下中でも、遠慮なく投下することが許されるスレだ!


…その方が、サルさん予防にいいしね
43以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:28:36.83 ID:pvkattjIP
>>40 サル予防に今投下してもいいし、保守代わりに後々投下しても自由だかんな
44以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:29:15.70 ID:EasmvQ1m0
じゃあ念には念をでもう一度読み直してから投下するかな…
45以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:31:17.85 ID:KQXeUqAB0
>>40
気にせず投下するんだ!
歓迎するよ!

何せ今回、あと60レスくらいあるんだよwww
書きすぎたwww
こんなの待ってたら明日になってしまうよ
46以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:32:03.67 ID:pvkattjIP
>>45 おまwww頑張ったなwwwww
47以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:32:17.28 ID:EasmvQ1m0
>>45
マジでか……
じゃあ投下します
48「結界都市『東京』」:2009/09/05(土) 21:32:35.62 ID:CKLX7kBe0
どうも、前スレに投下したレストランネタの続編的な小ネタ出来ました。

 建速「キ、キモチワルイ・・・ウプッ」
  俺「おーい、吐くんじゃねぇぞ?全く、あんなに食べ過ぎるからだろ?」
 建速「それはマスターg」
  俺「 な ん か 言 っ た か ? 」
 建速「イエ、ナンデモゴザイマセン・・・」
  俺「それにしても、あの食べ合わせの量は半端じゃなかったな。鰻と梅干、ラーメンライス、天麩羅と氷水、天麩羅と西瓜、蛸と蕨、そしてあのミミズバーグか。」
 建速「最後のは食い合わせっていうよりただの悪ふざけの様n」
  俺「そんなこと言ってると…ほらな、やってきた。」ヤラナイカ?ヤラナイカ?ヤラナイカ?←PDAのアラーム音
 建速「な、何を言ってるんですか、マスター?」
  俺「この先俺は何があっても知らんからな?」スゴク…オオキイデス……スゴク…オオキイデス……スゴク…オオキイデス……
 建速「へ?」
  俺「じゃあ生きて帰れよっ!天照、『転移』してくれ。」アッーーーーー!シュン!
 建速「いったい何g」
 ????「 や ら な い か ? 」
 建速「ヒィッ!」
 いいおとこ「店長に言われて待ってたら気に入った男がいて良かったよ。前はあんまり好みじゃなかったしね。」
    建速「ちょっと待て。俺はそっちの趣味なんk」
 いいおとこ「その辺は大丈夫だ。俺はノンケだって構わないで食っちまうんだぜ?」
    建速「ちょっ、それ根本的な解決になってない!」
 いいおとこ「まあいいじゃない、細かい事は気にせずにさ。それよりも や ら な い か ? 」
    建速「だから根本的な解決にはってどこに連れてく気だ!」ズルズルズル・・・
 いいおとこ「なぁに、じきに分かるさ…」

その夜、静まった公園の公衆便所(ハッテン場)に無常にも激しく、そして切なく響き渡る絶叫。
 アッーーーーーーー!!!!!

一度ならず二度までもお借りいたしましたハンバーグの人に焼き土下座っ…!
49以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:32:36.01 ID:d2WVyguj0
60レスwwwwすげぇwwwwww
50寝言:2009/09/05(土) 21:33:55.52 ID:EasmvQ1m0
俺は夜の街中を歩いていた。
そう、何かを探すように。
そして裏路地に入ったその瞬間。
「ちっ、野良都市伝説か……」
そこには俗に「カオリさん」と呼ばれている都市伝説がいた。
都市伝説の内容はピアスをしている女の子の耳たぶを噛み千切って逃げてしまうというものだ。
勿論、都市伝説の内容からして相手の戦闘力は低い。
しかし、都市伝説同士が出会ってしまった、そして相手は今まさに襲いかかってこようという態勢なのだから
戦わない訳にはいかない。
「全く……俺には勝てないって分からないのか?この女……」
俺はそう呟いて都市伝説の能力を発動する。
俺の都市伝説は「寝言」だ。
人が寝言を言ったときに寝言に受け答えをすると寝ている人は一生起きてこないという都市伝説だ。
その内容を拡大解釈した俺は相手を眠らせ、永遠に起こさないようにすることができる。
「おやすみ……二度と起きるなよ……」
俺はそう相手に言って、指を鳴らす。
途端、「カオリさん」は眠ってしまった。
そして寝言を言い始めた。
「ピアスの穴から白い糸が出てきてる……引っ張ってみた方がいいのかな?」
彼女は夢の中で過去に戻っているらしい。
俺は彼女に起きられても困るので、優しく、
「引っ張らない方がいいよ。引っ張ると失明してしまうから。」
と耳元で呟いた。
「わかった。」
という返事の後、彼女が起きることはなかった。

「ちっ、<夢の国>を探してたのにとんだ野良に会っちまった……」
俺は彼女の眠りが妨げられないように山奥へと隠してから、<夢の国>を探しに学校町へと戻って行った……

おしまい
51喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/05(土) 21:34:53.35 ID:KQXeUqAB0
いつもの如く、カシマによる稽古が終わると
サチが作ってくれた夕食を3人で食べる
幸せな日々

二人が帰ると、ボクは独りになる
決して広いとは言えない部屋が……どうしようもなく広く感じてしまう
気晴らしに、散歩にでも行こう
外へ出れば気分も変わるだろう

外へ出ると、外套を羽織った女がいた
漂う雰囲気は明らかに人外のソレだ
都市伝説
だが、なんの都市伝説?
いや、それ以前の問題として……敵か……そうでないのか
刀を部屋に置いてきたことが悔やまれる
次からは持ち歩こうと心に決めるが……果たして、次はあるのか?

女が口を開く
「……カシマの弟子だな?」
「!」
弟子?……まぁ確かに……弟子なのかもしれない
しかし、問題はそこではない
ボクがカシマさんに剣を習っていることを知っている
こちらの情報は相手には知られている
だが、ボクは相手の情報を何一つ……知らない
52寝言:2009/09/05(土) 21:35:11.74 ID:EasmvQ1m0
言い訳投下

なんか中二病的雰囲気すいませんでしたm(_ _)m
もうなんか土下座したい気分ですorz
夢の国も出しちゃいましたし摩擦熱で発火するほどスライディング土下座です
思いつきのネタなので設定は細かく考えてないです…
もしも同じネタを前に使っている方がいましたら更に頭から血が出るぐらい土下座します
クロスオーバーとかその他諸々大大大歓迎です
こっちもいまいち存在が分かってないので適当にいじっちゃっても大丈夫ですよ
53喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/05(土) 21:37:10.59 ID:KQXeUqAB0
「あのだな……キミは……カシマの弱点とか……知らないか?」
「弱点?!そんなもの知らないよ……」
知っていても素直に教えるワケが無い
「では……そうだな……好物はあるか?」
「こうぶつ?」
「ああ、好きな食べ物だ」
そんなものを聞いてどうするつもりだ?
そうか……口裂け女のベッコウ飴の様なことか?
それとも……まさか、毒でも仕込むつもりなのか?!
でも、カシマさんの好物か……あるのかな……
「好物……サチの作るものは全部残さず食べてるよなぁ……」
「……また……サチ……ですか……」
「ぇ」
もの凄い殺気を感じる
「では……そう……胸はどうです?」
「むね?」
「つまり……その……おっ、おっぱいのことです」
「……?」
何を言っているんだ、この女は……理解できない
敵なのか、そうでないのか……判断できない
「大きい方と小さい方なら……どちらがカシマの好みなのでしょうか?」
「ん〜〜分からない……」
気迫に押され答えてしまう
そして、貧乳代表としてサチを思い浮かべてしまう……ごめん、サチ
54喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/05(土) 21:40:10.21 ID:KQXeUqAB0
改めて、目の前の女をよく観察する
暗色のスーツに黒い外套を羽織っている
髪は短めの金髪、瞳の色は綺麗な……翡翠の様な緑色
顔立ちは美しい
一言で言うなら、男装の麗人

さっきから、顔を赤らめてもじもじしたり
殺気立ったりと忙しい

ん?顔を赤らめてカシマさんのことを聞いてくる?
「……へぇ〜」
「どうしたのですか?」
「いや、名前をまだ聞いていなかったからさ……ボクは輪、あなたは?」
「自己紹介がまだでしたね……すみませんでした……私はジャック・ザ・リッパー」
切り裂きジャック?
女性の切り裂きジャックなんているのか……
いや、そうか……確かジャックと同時代に生きた推理作家のコナン・ドイルの説でそんなものが……
「で、カシマさんとは何処で出逢ったの?」
何やら思い出して、死にそうな表情になっている
ちょっと可愛い
「いえ……その、通りすがりに……*し合いに……」
「ぇ……*し合い?」
「違うんです!違うんですよ!……その時はカシマが手を出さなかったので……」
「戦闘は避けられたんだね」
「ええ、そうなんですよ……今にして思えば恥ずかしい過去です……でも」
思い出すように、虚空へと視線を移すジャック
55以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:40:34.82 ID:pvkattjIP
>>50

余計なお世話だけど、パワーバランスが微妙かなぁ・・・
精神的に強い相手にはなかなか効かないとか、そんな感じで使えばいいのかもしれないが。
56喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/05(土) 21:42:29.36 ID:KQXeUqAB0
「でも?」
「思い出してみると……あの時のカシマも……素敵でしたねぇ……」
自分の世界に入ってしまった
「あの……ジャックさん?……ジャックさんッ!」
「……ぁ……はい!……何でしょうか?」
「カシマさんのこと好きなの?」
「な、なに言ってるんですかッ!この子はッ!」
バチーン
と、派手な音を立てる程の強さではたかれる
痛い
この感じ、嘘ではない様だ
「サチに嫉妬しているの?」
「……嫉妬などしていません」
むすっとして応えてくる
いや、それが嫉妬だよ
「大丈夫だよ、カシマさんはサチのことを女性として意識していないと思う」
「そうですかッ!」
さっきの暗い嫉妬の混じる表情が一転する
ガシッと手を掴まれて、ギュッと両手で握られる
キラキラとした乙女チックな表情
57小ネタ:2009/09/05(土) 21:42:58.57 ID:d2WVyguj0
 じゃらり、じゃらじゃら
 指輪にブレスレット、腰には銀のチェーンベルト
 じゃらじゃら、全身に銀のアクセサリーをごてごてと身につけている青年
 金髪に程よく焼けた肌に、銀のアクセサリーが映える

 …しかし、彼はピアスだけは身につけていなかった
 幼い頃、「ピアスをあけた穴から伸びる白い糸」の話を聞いて以来、少々トラウマなのだ
 その話を聞いたのが、当時のクラスメイト相手からだけであったら、ここまで警戒はしなかっただろう
 だが、聞かせてくれた相手が相手だった

『そんな都市伝説も存在するのです。あなたも気をつけるのですよ?』

 …青年は、あの黒服の言葉を、護るようにしていた
 忠告を破ったがために、危険な目にあったのが一度や二度ではない…と、言うだけではない

 彼にとって、あの黒服は父親のような存在だった
 ……実の両親からは、愛情などかけてもらった記憶もなく、あの黒服のように、本気で心配された事もない
 母親は、自分の事など放っておいて、遊び呆けてばかりだった
 プライドの塊だった父親は、自分をまるで己が歩めなかった道を進ませるかの如く、厳しさばかりをぶつけられた
 どちらからも、息子らしい扱いなど受けなかった
 愛情もかけられた事がなく、心配された事もない

 …けれど、あの黒服は本気で心配してくれたのだ
 だからこそ、青年は、あの黒服を父親のように慕っていた
 両親以上に自分を心配してくれて、手を差し伸べてくれる黒服
 その優しさを、尊敬していた
58寝言:2009/09/05(土) 21:44:42.21 ID:EasmvQ1m0
>>55
よく考えてみれば…
そうですねorz
しっかりと受け止めて精進していきたいと思います
59以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:44:44.29 ID:CKLX7kBe0
支援俺寝るぜ保守
60喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/05(土) 21:45:01.69 ID:KQXeUqAB0
こうしてボクはジャックと知り合いになった

数日おきにだが、ジャックが尋ねてくる
サチとカシマさんが帰るのを見計らってだ
その日にあったカシマさんとの会話やジャックからリクエストされた情報などを話す

カシマさん曰(いわ)く

「弱点か……耳をふぅ〜っとされるのは苦手ではあるな(苦笑交じりに)」
「料理は味も大事ではあるが、バランスが最も大切だと考えている」
「好物か……ソバは好きだな」
「女性に対する評価を胸で測ったことはないからなぁ」
「趣味?……変わった生物を観察すること……だろうか」
「酒はたしなむ程度だよ……それほど強くは無い」
「好きな音楽か……ふむ……ジャズなどは好きだな」
「女性の髪型?……あまり気にしたことは無いが、似合っていれば良いのではないか?」
「服装は……やはり、きちんとしている方が好ましいな」

などなど

「今度、ジャックも一緒に4人で食事しようよ」
「……いや……それは……」
どうやらまだサチのことが気になっている様だ
いつか、皆で楽しく食事できたら良いのに……そう思う
61小ネタ:2009/09/05(土) 21:46:40.96 ID:d2WVyguj0
 …青年が高校受験を向かえた年、両親は離婚するかしないか、という大喧嘩をしていた
 確か、母親の浮気が原因だったと思う
 何を今更、と青年は当時、あきれていた
 父親だって、浮気をしていた
 母親の昔など、青年が小学生の頃から、ずっとそうだった
 そもそも、青年が今の都市伝説と契約したのは…母親の浮気相手が経営していた、日焼けサロンでの出来事だったし
 浮気相手の所に子供を連れて行くなど、どう言う神経をしていたのやら

 とにかく、その両親にあきれて、青年は家を飛び出した
 受験する高校も、自分で選んだ
 一人で生きることを選んだ青年に、あの黒服はまた手を差し伸べてくれた
 学校の授業料やら生活費やらを援助してくれ、成長を見守ってくれた


 …その時の恩がある
 青年は、そう考える
 必ず、必ず、その恩を返したい
 青年はそう考える


 …だから
 いつか、必ず、あの黒服を「組織」から救ってみせる
 あんな「組織」に、優しい黒服が縛られ続けないよう…解放させて見せる


 青年は、そう、強く決意し、「首塚」の部下であり続けるのだった


62喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/05(土) 21:47:10.27 ID:KQXeUqAB0
そんな事が始まり、二ヶ月ほど過ぎた頃のことだったと思う

「色々と情報をありがとう、輪……キミにこれをあげましょう」
「えっと……これ……なに?」
革のベルト状のものに、金属製の何かが3本収められている
「見れば分かると思いますが、メスです……投擲用の」
「えぇ〜と……メスに投擲用とかあるんだ?」
「あります」
ジャックにためらいは無い
「そっか……あるんだ」
仕方ない……そういうことにしておこう
「このメスは、目標に目掛けて真っ直ぐに飛ぶ様に私の力が込められています」
「へぇ〜……凄いね」
「キミになら使えますよ……何故ならキミは、カシマの弟子なのですから」
「そ、そうかな……」
どんだけカシマさんを評価してるんだよ……このヒト
「いつか、キミの役に立つことがあるかもしれない……装備しておきなさい」
「そ、そうだね……装備しておくよ」
「もう一度言いますが、持っているだけではダメですよ?ちゃんと装備してくださいね」
「う、うん……分かったよ」

こんな風にしてボクは、何故かメスを装備する羽目になった

山々は色づき初めている
季節は夏から手を離し、秋の只中にいた
63以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:48:15.24 ID:pvkattjIP
ジャックが昔のサチさんを思い出させるじぇ
64以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:48:26.72 ID:d2WVyguj0
投擲用メスてwwwww
ブラックジャック先生ですかいwwwww
支援
65以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:48:45.76 ID:CKLX7kBe0
何度も書いてるからか最近ネタが出てこねぇ!

助けて!
66喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/05(土) 21:49:49.25 ID:KQXeUqAB0
学校町の北に隣接する町
山荘

「桃……受け取ってきたぞ」
「もも!もも!おぃしぃれす!」
いつもの如く桃を奪い取り食べ始める
どうやら、新鮮で硬い状態の桃が一番好きな様だった
「もも……たべるれす?」
大分打ち解けた……というか餌付けに成功したらしく
最近は、桃を勧めてくれる
「いや、俺は缶詰を食べるからいい」
正直、硬い桃は苦手だ
小さい頃からの慣れとは恐ろしいもので
硬い桃が美味いことは知っていても、そう簡単には受け入れられなかった
そんなことを考えながらソファーに腰を下ろすと
桃娘は俺の方をじっと見つめてきていた
「ん?何だ?……またクソが詰まったのか?」
ふるふると首を振る
違うらしい
「ぃたぃ?……からだぃたぃ?」
俺の体のあちこちには火傷の跡が少し残っている
今日は桃を受け取るため、町に下りたのだが……
黒服の男やらコーラを持った男やらチャラチャラした男に……フルボッコにされた
まったく……あの町の都市伝説や契約者は乱暴なヤツが多い
アイツら……いつか絶対に倒す
67以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:50:04.13 ID:d2WVyguj0
>>65
俺が応援し続けているぜ!!!
68以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:51:23.01 ID:CKLX7kBe0
>>67
ありがとう!俺、頑張るよ!
69喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/05(土) 21:51:57.56 ID:KQXeUqAB0
いつの間にか桃娘が隣に座って、懐かしいおまじないを唱えている
「ぃたぃのぃたぃの……」
「心配……してくれてるのか……」
「とんでれぇぇぇ」
「トンデレって……おまえ……」

『べ、別にアンタのために太ったんじゃないんだからねッ!!』

豚の顔をしたツインテールの少女(?)が頬を染めつつ
殴りたくなる様なセリフをのたまっている
いや、別に頼んでないし……デブ専でもないから……
そんなツッコミをいれつつ妄想を閉じる

「とんでれぇぇぇ」
まだ飽きずに続けている
魔法で殆どは再生させたが、治りきらなかった怪我がわずかに残っていた
こんな程度の傷は自然に治るまで待てば良い
そう思っていた
「ぃたぃのぃたぃの……とんでれぇぇぇ」
必死な顔だ
「……」

俺は新しい術式を組む
ほんのわずかな詠唱で発動する魔法を……
70以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:52:30.78 ID:d2WVyguj0
トンデレwwww
支援
71以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:52:42.19 ID:F7lsQDnt0
      な      ん      で       
なんでパー速でやらないんですかああああ!?
うわあああああああ教えてくださいよねえねえ
72以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:53:03.89 ID:CKLX7kBe0
ルーモアの人に質問です!

ずっと前に俺が消させていただいたパンツの下のモノは今どうなってますか?
73以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:53:04.94 ID:pvkattjIP
トンデレwwww
74喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/05(土) 21:54:07.13 ID:KQXeUqAB0
「ぃたぃのぃたぃの……とんでれぇぇぇ」
「……とんでれ……」
桃娘の声に合わせて、小さく詠唱する
すると、小さな火傷がパッと消えた
火傷が消えたのに気付いたのか、桃娘の瞳が輝く
「わぁぁ……きぇたよ……ぃたぃのきぇたよ!」
嬉しそうに、きゃっきゃと笑う
「ぃたぃのぃたぃの……とんでれぇぇぇ」
「……とんでれ……」
パッと消える火傷
弾ける笑顔

そうこうしている内に、全ての怪我は消えてしまっていた
満足げに頷いている桃娘
「こぇで、だいじょぶじょぶ……もう、ぃたくなぃ」
魔法使いにでもなった気分なのだろうか……
実際には俺が魔法を使って直しているというだけの話だ
だが……俺はそのことを教える気は無い

「……とんでれ……」

俺の組んだ術式の中で
最も短く、最も効果が弱く、最もダサい詠唱魔法
効果は肉体の再生……掌に収まる程度の傷を癒す術式

こんなやり取りが繰り返される山荘での日々

山々は色づき初めている
季節は夏から手を離し、秋の只中にいた
75以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:55:04.70 ID:eLinoxb8O
新ジャンルでも作る気か
76以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:56:10.29 ID:d2WVyguj0
畜生……ッ童貞、俺と変われぇえええええええええ支援
77以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:58:38.44 ID:KQXeUqAB0
>>72
いやぁ〜、回復しちゃってます
でも、魔法使いすぎて勃起不全中ですね〜

で、ここからは
『ぼくのかんがえた、さいきょうのけんじゅつ』をお送りします
78以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:00:54.73 ID:CKLX7kBe0
>>77
やっぱりなwww
まあそうじゃないと童貞じゃなくなっちゃうしなw

よっしゃ童貞俺と代われ

早く寝ろっていうつっこみは受け付けないぜ!
79喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/05(土) 22:01:05.78 ID:KQXeUqAB0
型は、ほぼ全て修めていた
それぞれの型の術理も理解している
基本太刀に始まり、裏太刀、相心組太刀、実戦組太刀、合戦太刀、鍔競、倒打
以前、斬れなかったカシマの腕も既に斬る事が出来る
そして、今日は抜刀術の術理を学ぶ事になっていた

他の流派では、精神的な鍛錬として抜刀術を位置づけていることが多いらしいが
カシマ流での抜刀術つまり居合いとは、相手を*さない為の剣術である

「まずは、抜刀術が必要となる状況を想像してみたまえ」

自分は刀を鞘に収めたままで、相手は抜刀している
何故この様な状態となるのか……それは

「相手が斬りかかって来る、その限界まで抜刀しないからだ」

お互いに刀を抜けば、必ず斬り合いになる
まず必要なのは、相手を斬り伏せる事ではなく
刀を収め、冷静に相手を説得することだ

「カシマ流における抜刀術は、その為にある……この事を決して忘れるな」

戦闘を極力避けるための剣術

「そして……これに必要なのは、決して退かぬ強き心」
80以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:01:50.90 ID:d2WVyguj0
ヤンデレ&チャラ男のドキドキ拷問ターイム☆の怪我も治すくらいだからなぁww
チ○コがなくなったくらい、すぐ回復しちゃうだろうなwww
81喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/05(土) 22:03:23.26 ID:KQXeUqAB0
では、相手が斬りかかって来た後に抜刀して間に合うのか……

「答えは、否だ」

間に合わないのだ
斬りかかって来るのを見て反応したのでは間に合わない
相手が刀を振る前に、自分は刀を振る必要がある
そんな事が可能なのか……

「答えは、可だ」

斬る 若しくは 突く時は、必ず足が先に動き踏み込む
したがって、相手の足捌きを読み……抜刀すれば良い
その時、こちらは踏み込む必要は無い
相手が踏み込んで来るのを待ち構えれば……刃は届く

相手が
1.踏み込み
2.斬る 若しくは 突く
二拍子必要なのに対し

こちらは
1.抜刀をもって斬る
一拍子で済む

踏み込みを見てからでも互角となる
後は、最速の動作で抜刀すれば良い
82以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:05:32.27 ID:A95hE/N90
新ジャンル「とんでれ」
男がデブ専であると勘違いして太ってしまった女の子

こうですか?わかりません
83喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/05(土) 22:05:57.25 ID:KQXeUqAB0
「大事なのは、己の間合いを知ることだ」

抜き身の場合と違い、刀を鞘に収めた状態からの攻撃となる為
左に刀を佩いた場合、自ずと最速の太刀筋は……
左下から右上への"切上"か、左から右への"横払い"若しくは、下から上への"逆風"となる

抜刀術を使うのであれば必ず、相手が己の間合いに入って来る様に位置取る必要がある

ここで話を戻す

まず必要なのは、相手を斬り伏せる事ではなく
刀を収め、冷静に相手を説得すること
カシマ流における抜刀術は、その為にある

「そして……これに必要なのは、決して退かぬ強き心」

カシマ流 抜刀術の骨子

「大事なのは間合い そして、退かぬ心だ」

そう言って、カシマは締め括った
84以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:07:42.84 ID:CKLX7kBe0
おやすみ
ルーモアの人支援
保守
85喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/05(土) 22:08:26.91 ID:KQXeUqAB0
山荘

あの日以来、眠れぬ夜が増えた
何度も寝返りをうち、嫌な汗が体からにじみ出る
「……クソッ」
起き上がり、キッチンへ向かう
酒を飲んで落ち着こう……

「……おまえも眠れないのか?」
リビングに行くと桃娘がグラスを手に持っていた
「のむれす?」
「……」
グラスの中には黄金色の液体
「ぁぃ、のむれす」
押し付けられ、つい受け取ってしまう
桃を絞ったジュースだろうか……グラスからは、ほのかに桃の香り
「おぃしぃれす」
意を決し、飲む
「……美味い」
わずかな甘みと口いっぱいに広がる桃の香り
それでいて、サラリとした後味
「おぃしぃれすね?」
「ああ、おいしいな」
きゃっきゃと笑う桃娘
さっきまで感じていた不安や不快感はいつの間にか消え
思考がクリアになる様な気がする
「もう一杯……飲みたいな」
「のむれす?」
「……あるのか?」
コクコクと頷き……ちょっと待っていろという様に、手でジェスチャーする
86以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:09:21.00 ID:pvkattjIP
まさか・・・
87以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:09:43.50 ID:zhtgoBVsO
なるほど
88以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:09:56.02 ID:d2WVyguj0
飲まされたものは…もしやwwwww支援
89喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/05(土) 22:10:29.37 ID:KQXeUqAB0
「ん?……チョッ!……おま!」
何故か……ぱんつを脱ぎ、その場でしゃがみこむ
それにしても……相当エロいことになっているはずだが……
色気のかけらもない
不思議なことに、桃娘といても全く欲情しない
まぁ、相手はあほの子だから……そんな気分にならないのも当然ではあったし
欲情したとしても手を出すつもりは無い……というか、魔法のせいで未だに勃たない
彼女は人間なのだから、守るべき対象だ
それがこのゲームのルール

桃娘は、グラスを股間の下に置き……
ジョロロロロロ……
「ぶはッ!!」
畜生ッ!小便かッ!俺は小便を飲まされたのかッ!!
「ぁぃ!せぇすぃ!!」
差し出されたが、受け取らず洗面所へと駆け込む
「……にょ?」

蛇口を捻り、バシャバシャと水を浴びる様にうがいをする
しばらくすると気分は落ち着き、思考はクリアになっていた
鏡を見つめる
ひどい顔だ
自分の顔を見たのは、いつ以来だろう……
「知識の泉…その英知を…我に分けたまえ」
気まぐれに魔法を詠唱する
自分のステータスを見るのは初めてだった
「?!」
絶句する
「そうか……これは……ゲームだったんだ……」
90以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:11:45.88 ID:pvkattjIP
お、魔法使いがなんか思い出した
91以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:12:14.24 ID:fAwj4dch0
そろそろ投下された全作品のキャラ&世界観設定集が欲しいな
92以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:12:19.10 ID:CKLX7kBe0
どういう事かwktk
93喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/05(土) 22:12:45.68 ID:KQXeUqAB0
思い直し、リビングへと戻る

「せーすぃ……のむれす?」

首をかしげる桃娘

「……飲む」

ここは素直に飲むべきだろう……常識的に考えて……
きゃっきゃと、嬉しそうに笑う桃娘
「ぁぃ」
聖水とやらを受け取り……
……ゴクゴクと飲む

我々の業界では、むしろ御褒美です
本当にありがとうございました

「おぃさん……のむれす?」
「今日はもういい……それよりも……ぱんつを穿けぃッ!ぱんつをッ!!」

あほの子と生活すると、こっちまでアホになりそうだった
だが、それは騒々しくも穏やかな日々……
94以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:12:55.67 ID:d2WVyguj0
>>91
俺の出したキャラ&首塚組織の設定っぽいものでよければ改めて投下してくかい?
95以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:14:26.48 ID:CKLX7kBe0
>>91
なんだったら俺の設定も改めて投下するけど?
96以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:15:40.60 ID:DMVWgGCG0
>>91
俺のでよければ
97以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:16:10.76 ID:pvkattjIP
>>94 お前のキャラ設定だけで5レス進むんじゃね?


>>91 んー、学校町限定の地理ならおさらい程度に
98喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/05(土) 22:16:37.31 ID:KQXeUqAB0
ここまでで一旦、中締め
2/5くらい消化したと思う

あとは深夜にスレ保守しつつチョコチョコやるかなぁ

では、支援どうもでした!
99以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:17:30.00 ID:fAwj4dch0
>>94
それもありがたいですが
スレに投下されてる多数の話の相互関係とか
>>2に書かれてる『現在の学校町の状況』に至る経緯とかを
まとめたスレの総合的な設定集とか欲しいな、と。
100以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:17:44.11 ID:A95hE/N90
>>91
あるとクロスやりやすいよな
101以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:19:15.18 ID:d2WVyguj0
>>97
…な、何の事かな?かな??

>>99
話の相互関係かー
俺の場合は勢いでクロスとかもやっちゃってるから、正直書いてて自分でも若干混乱気味とか秘密だ

さて、どうしたもんかな…
102以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:21:12.73 ID:CKLX7kBe0
>>101
俺も結構勢いで書いてるやつも多いからな…
まあ、全部保存してるからいいけどね
103以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:23:08.31 ID:fAwj4dch0
というか、だいぶ長い間ここ来てなかったから
今、舞台の街がどういう状況になってるのか分からなくて話を書きづらいんだよね
新しい組織とか増えてるし、『組織』も弱体化してるらしいし、
暫くみない間に、いったい何があったの?w
104以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:25:25.10 ID:A95hE/N90
夢の国
首塚
そして組織の三つどもえ+α
105以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:25:40.07 ID:d2WVyguj0
>>103
いついらい来てなかったのかな?


とりあえず、新しい組織はすまん、俺が「「組織」に対抗している組織とかあったっけ?」って感じの書き込み見てノリで出したorz
106以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:26:56.27 ID:KQXeUqAB0
設定まとめかぁ
wikiとか作るべきなのだろうか?
いや、作るとしても他人任せになっちゃっうんですけど……
新しい書き手さんや離れてた書き手さんには便利だよね
107以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:27:32.39 ID:d2WVyguj0
wikiあった方が便利なのは確かだよなぁ
108以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:28:20.90 ID:pvkattjIP
>>99 えーっと・・・

夢の国来襲・・・もともと『夢の国』という単発で出された契約者キャラと『寺生まれで霊感の強いTさん』が
           戦った話から「夢の国=チート」という構図が作られ・・・その『夢の国』が襲来しているので騒ぎに

「組織」の弱体化・・・『黒服』を使って『組織』を構成する契約者を統制していたところ、『夢の国』の能力で
             多くの『黒服』が『夢の国』の手下と成り代わられ多くの契約者が不意打ちにより『夢の国』に破れた。

「首塚組織」・・・元々は『組織』を敵視する『将門の首塚』が結成した組織という勢いでできた設定・・・だよね?
          規則が『組織』より緩いため、新たな構成員が増えていっている・・・ということだったかな?

スパニッシュフライ&マッドガッサー・・・放流された都市伝説キャラ。詳しくは放流者に聞け。

マッスル禿げ・・・『都市伝説化』した元契約者の『黒服』の一人、禿げなのは過去の戦いの後遺症。



>>101 お前のキャラだけでも『学校町』溢れかえってるぜぇ・・・まぁなんだ、頑張れよ・・・
109以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:28:22.56 ID:A95hE/N90
くくく……一組だけしか都市伝説とパートナーが居ない俺の設定などすぐに乗せ終えられるわ!
110以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:30:45.33 ID:d2WVyguj0
>>108
首塚組織の設定、アバウトにそんな感じっす
スパニッシュフライは前スレでも説明乗っけたなぁw

…っつか、放流悪役だけで言えば、多分俺がトップクラスだぜwww
とっくに忘れ去られているであろう悪役が三人もいるんだぜwwww
111以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:31:16.48 ID:Q1meq0zZ0
桃娘かわええ・・とんでれしえん
112以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:31:50.14 ID:fAwj4dch0
>>105
ノートの太郎さん出した辺りかな、
PC飛んで暫くこれなかった、書溜め分も消えたし…orz
そんなに長くないか、一ヶ月くらい?

>>108
なるほど『夢の国』強いなぁ、てか『組織』フルぼっこかよw
113以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:32:12.22 ID:CKLX7kBe0
マジでおやすみ
後は任せた!
114以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:32:42.51 ID:pvkattjIP
あー・・・誤字・・・「破れた」→「破られた」。ようは戦力ダウン


>>110 魔女だかなんだかとガソリンスタンドは覚えている、あれお前だっけ?

つか『学校町』の地理とか皆ほとんど忘れてるよね!いいんだけどさその方が自由で
元々自分用のアバウトな設定だったし
115以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:33:35.43 ID:pvkattjIP
なんでまた誤字る、眠いのか俺   


「敗れた」


よーし、簡単に地理おさらいしてみようか
116以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:33:39.38 ID:ksrE0oYg0
>>108
後、『首塚』は規則が緩いから好き勝手する連中がいる
マッスル禿の設定は前レスに
はげた原因は『狐の嫁入り』の能力
117以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:35:06.29 ID:CKLX7kBe0
>>114
なんか「学校と墓地と神社を線で結ぶと星形になる」っていうのは憶えてる

確かこの設定出したのアクマの人だったっけ?
118以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:35:21.15 ID:d2WVyguj0
>>112
書き溜め消えたのは痛いな
あ〜…確かに、あの後辺りから結構色々と動いたからな…

とりあえず、前々々々スレで超大事件があった
あえて言うならば………いかん、語ろうとしただけで涙が


>>114
うん、あれ
「13階段」と「魔女の一撃」と「ガソリンスタンドの近くで携帯爆発」の三人は完全放流悪役です
あと「隙間男」も自由に放流、「スパニッシュフライ」と「マッドガッサー(女体化ガスタイプ)」も同じく
この連中は好きに退治するなりなんなんなりしていってね!
119以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:38:26.81 ID:fAwj4dch0
>>118
いったい何がw
まとめに…は載ってないのか、気になる…
120以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:39:55.40 ID:d2WVyguj0
>>119
まとめには乗ってないが、以前のスレで纏められたのが公開されたはず
まだロダに残ってないかな・・・
121以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:44:11.92 ID:d2WVyguj0
とりあえず、俺が出したキャラと他の作者様が出したキャラの関係っぽいものをさらさらっと
…書こうとしたんだが、すまん、ここまで書いて力尽きたorz

花子さんと契約者→闇子さんと契約者…携帯番号交換。花子さんは闇子さんと友達気分。
花子さんと契約者→花子様と契約者…「赤いちゃんちゃんこ」事件で知り合ったものの、携帯番号などは交換してない
花子さんと契約者→喫茶ルーモア…一回パフェを食べに来て以来、ちょくちょく通ってた
花子さんと契約者→ハジケたひきこさん…ひきこさんの被害にあった

不良教師→喫茶ルーモア…実はちょくちょく通ってた
人体模型&白骨標本→金さん…知り合いらしい

ヤンデレ弟→レストラン「うわさの真相」…バイト中
ヤンデレ弟→かごめかごめ…「首を切る能力」って事でちょっと因縁つけたけど、その後は特になし
ヤンデレ弟→童貞魔法使い…ヤンデレが豹変して必要以上に痛めつけた

黒服D→はないちもんめ…心配して見守っている。「組織」から庇っている。
黒服D→「東京」シリーズの主人公…「組織」に必要以上に目を付けられないよう、微妙に情報を抑えて「組織」に報告
黒服D→かごめかごめ…共闘経験あり
黒服D→Tさん…共闘経験あり
黒服D→黒服禿…同僚
黒服D→黒服もどき…同僚
黒服D→夢の国…過去に因縁あり?
黒服D→輪…マスターに後を任されたので、ちょくちょく様子を確認してる

赤い靴と契約者→はないちもんめ…倒されたり共闘したり助けられたり
赤い靴と契約者→輪…赤い靴がショタに目覚めた
赤い靴と契約者→女装太郎さんと契約者…契約者が色々と着せられた

首塚→組織…「組織傘下に入れ」とか言われてカッとなって対抗組織作ってみた。後悔はしていない
122以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:47:34.61 ID:ksrE0oYg0
123以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:50:45.39 ID:pvkattjIP
そういえばカボチャお化けの名前なんだっけ・・・


『学校町』・・・学校が多い町ということで通称、こう呼ばれているわりかし広い街。
         線路と川で東西南北の区に分かれている、それぞれの区の特徴は以下

東区・・・各区の中で最大面積の住宅地の多い区。『学校町』最大の中学校はここ

西区・・・工場地帯で、工業高校がある。廃工場もあるので人目を気にせず戦いたいならオススメスポッt(ry

南区・・・繁華街などがあり、おそらく『学校町』で一番栄えている。商業高校がある・・・はずなんだが。

北区・・・最小面積の区。山に面しており、麓の神社では夏祭りも行われる。田んぼとかもあり、一番のどか。

東区の中学校、工業高校、商業高校の三つの古い学校と神社、東区でもっとも古い墓地を結ぶと星型になる
これが都市伝説が町で増加している原因とみられている・・・なお、この星型の中央付近にも学校があったり・・・

各区の施設

東区:市役所(空気)・高校が二箇所、中学校も二箇所くらい、小学校と幼稚園は(ry とにかく学校が多い
              あとそれにあわせて生活用品を売っている商店街とかスーパーもあるような描写が・・・

西区:工場群とその労働者のアパート等。あと工業高校。『喫茶ルーモア』もここ

南区:ラジオ局・でかいプール・商業高校・あと諸々お店とかはここが多い。

北区:神社、あと山 


覚えている限りだとこんなん。「うわさの産物」だかがどこにあるのかが思い出せない・・・
124以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:53:08.46 ID:d2WVyguj0
>>122
そう、確かそれ

>>123
カボチャお化けって、「ジャック・オ・ランタン」?
学校町設定まとめ乙
125以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:54:34.50 ID:DMVWgGCG0
>>123
レストランは一応南区ということにしてるぜ
城みたいな無駄に大きな扉があるからか繁華街からは少し離れたところにあるが
126以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:56:50.06 ID:A95hE/N90
>>123
設定まとめサンクス
ちょっとこれでSS書いてくる
127以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 23:01:39.43 ID:pvkattjIP
まぁ、『学校町』は星型云々で理由付けしてあるから存分に暴れて構わないよ。
問題は俺がそれについていけていないという事実さ

>>124 それだ、確か能力は【不死身】と【ランプからハロウィンの怪物達を召喚する】だっけ・・・?

>>125 南区か、なら人が多いのも納得だなぁ・・・

>>126 おう、頑張れ
128以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 23:02:12.28 ID:KQXeUqAB0
>>123
ジャック・オ・ランタンの他には

492 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2009/09/03(木) 13:51:17.11 ID:38WJ2XeY0
都市伝説覚書

・スイカ吸血鬼

 バルカン半島辺りに残された伝承で語られる変り種吸血鬼
 取り入れど気を間違ったり収穫せずに放置すると吸血鬼になると言われる植物がある。
 それはスイカ、カボチャなど、英名で「メロン」をつく全ての果実が対象となる
 様々な原因で呪われて変身するといわれており、特にクリスマスの10日後まで収穫されていないと危険。
 吸血鬼となったそれらは唸り声をあげるほか、皮がぐっしょりと血に濡れているのですぐに見分けがつく。
 ……が、吸血鬼になっても、しょせんは果実。
 牙が生えるわけでもない為、せいぜいあたり構わず転がりまわる事くらいしかできない。

 ちなみに、美味しく食べれるかどうかは不明である。
129以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 23:02:18.30 ID:d2WVyguj0
むぅ、みな寝たっぽいな
はたして、明日の朝までにスレは残っているだろうか…


ひとまず、寝る前に「組織」の本部って「東京には巨大な地下要塞がある」の都市伝説の地下要塞なんじゃね?
と、妄想を呟いてみる

そしておやすみー
明日もスレ残ってたら何か書く
130以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 23:03:39.99 ID:fAwj4dch0
>>122
ありです
そして該当スレ部分、適当に流し読みしてたら…
まったく想像だにしてなかった言葉が……まじですかマスター…orz
131以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 23:05:14.53 ID:A95hE/N90
まだ寝てないぜー
そういやクロスする人と前もって打ち合わせできたら楽なんだけどなあ
132以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 23:05:27.15 ID:Q1meq0zZ0
イルヨー
確かに参加者名簿というか一覧は欲しいかも
133以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 23:07:00.68 ID:d2WVyguj0
おぉっと、結構起きてる人いたww

>>131
俺は、大体夜8時〜早くても10時くらいまではスレにいるんで、その時でよければ打ち合わせ必要なら応じますぜ
134以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 23:08:10.78 ID:d2WVyguj0
そして改めてお休み!

皆様が「猿夢」を見ないよう祈っておくんだぜ!
135以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 23:08:41.60 ID:pvkattjIP
>>128 ああ、あの「うぉおおおお!」の

>>129 しっかり寝ないと金縛りにあうから気をつけろよー
136以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 23:09:05.06 ID:A95hE/N90
>>133
一度笛吹きで首塚組織に接触してみたかったんだぜ
よければ今から……やらざるか
137以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 23:10:13.27 ID:ONt1UJofO
クロスやりたい人結構いるみたいだな
俺もそうなんだが
138以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 23:11:52.43 ID:W1AA3rHz0
なんだよなんだよおまえら俺がバイトしている間に楽しそうなことはなしやがって!!
前スレまでのまとめできたから貼るよ〜
139以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 23:12:54.72 ID:y87x8ClpO
妖怪「ひらめけ」が発する毒電波にやられてこんな設定に気がついた。
都市伝説って噂が素である以上、最近の漫画アニメの影響で
トイレの花子さんって凄まじい除霊能力もってないか?
140以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 23:13:00.92 ID:A95hE/N90
>>138
乙!
141以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 23:13:38.78 ID:Q1meq0zZ0
クロスやりたいんだぜ!
しかし基本的にフリーなんだよなうちのは・・というかまず設定をさらしてすらいない事に気づいた
142以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 23:14:55.64 ID:pvkattjIP
クロスするほど・・・文章力がないです・・・ははは。人のキャラの名前出したりする程度

ところで>>121、黒服Dがいかに過労死しそうかということが分かるよな。

>>139 かなり強いな、なんせ「学校の怪談」の定番だし
143以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 23:15:52.63 ID:2yhyGaIjO
wikiあるとクロスしたいときに便利だよね
144以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 23:16:47.37 ID:fAwj4dch0
クロスしたい人が自分も含めて多いようだし、一度、纏め用に
自キャラとその周辺の設定を皆で晒しあった方が良いかもしれんね
145以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 23:17:22.37 ID:A95hE/N90
おー!じゃあ設定とか細かいの追加するかー
146以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 23:18:07.67 ID:pvkattjIP
ハハッ、クロスしやすいように町設定作った俺が一番尻込みしているとかワロス

1レス分くらいゆっくり書き溜め進めてくる
147以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 23:19:20.38 ID:DMVWgGCG0
よーし、細かく設定してなかった奴とかまた設定加えちゃうぞー
148以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 23:36:20.88 ID:Q1meq0zZ0
皆設定まとめに走り回ってる模様

そして支援&保守
149以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 23:39:26.59 ID:oi9etykaO
単発しかない俺はゆっくり待つか
150以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 23:40:28.50 ID:W1AA3rHz0
で、まとめはこれよ
ttp://77c.org/d.php?f=nk10013.zip

よし、俺も設定持ってくる
151以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 23:46:33.97 ID:KQXeUqAB0
>>150
まとめ乙!

さ〜て、またちょっと投下するかな
152喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/05(土) 23:50:08.09 ID:KQXeUqAB0
ある日の夕方

「そういえば、輪くんの携帯……着信音ってどんな曲?」
「え?……ああそうか、サチからしか掛かってこないから聞いたこと無いんだね」
「そっか……なるほど……」
納得した様子のサチ
「着信音はこれだよ」
そう言って、曲を流す

[♪ On the load 誰も旅の途中 本当の自分自身出逢うため ♪]

「この声……え〜と……Gackt?」
「うん」
「へぇ〜、輪くんってGackt好きなの?……なんか、意外」
「いや、これマスターの携帯だから」
「そっか……エッ?!……じゃあ、マスターがGackt好きだったの?!」
「そうじゃなくてね……マスターが好きなのは、仮面ライダー」
「ぇ?……???」
余計に混乱するサチ
「この歌、仮面ライダー ディケイドのオープニング曲なんだよ」
混乱した思考をほぐし、考える
「……ああ……そういうことなのね」
153喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/05(土) 23:52:10.64 ID:KQXeUqAB0
「ああ見えて、仮面ライダーが好きでさ……
 毎週日曜8時からは二人で一緒にTVに齧り付いてたよ」
「何か……ふふ……可愛いね」
「それでね……仮面ライダーには "おやっさん" というポジションがあって……」
「おやっさん?」
「うん、ライダー達に助言したりバックアップしたりする役割があるんだよ」
「ふ〜ん」
「おやっさんって、大抵は喫茶店とかのマスターなんだよ」
「ふんふん」
「マスターさ……それにちょっと憧れてたんだって……」
「ぇ……まさか、ルーモアって……それで?」
「まぁ、そういうことだね……笑っちゃうよね」
「子供向けの特撮番組に影響されて……あのマスターが……」
「サチ……仮面ライダーは子供向けじゃない」
いつの間にか、ゆらりと近づき
「ぇ……ちょっと……輪くん?……ぇ?」
ガシッとサチの両腕を掴み、真剣な眼で語る
「あれは……漢字の漢と書いてオトコ……漢の子向け番組だからッ!」
「ハッ……ハイッ?!」
「って……マスターが言っていた」
天に向かって人差し指を立てながら輪
「……マスター……なんかイメージが……」
154以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 23:54:05.91 ID:ksrE0oYg0
>>153
ちょっww輪君ww
そして流石マスター、よくわかっていらっしゃる
155喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/05(土) 23:54:15.23 ID:KQXeUqAB0
わたし達の日常は過ぎていく

時にはマスターについての話題で笑うこともある
故人を思い出し、悲しむことも時には良いだろう
だが、どうせなら笑いながら話せた方がずっと良い
その方が、語られる故人も嬉しいだろう
少なくとも……あのマスターならそう思うはずだ

夕飯を皆で食べて、カシマさんと二人で家路につく

「カシマさん、輪くんの稽古は順調なの?」
「順調だな」
「……そう」
わたしは少し複雑な気分だった
「彼は、とても優秀だよ……成長ぶりはワタシの予想を遥かに超えている」
「……喜んで……いいんだよね?」
「彼は同じ過ちを殆どしない……」
「……凄いんだね」
「一度教えた事は、次に確認すると殆ど出来ている」
「……」
「自分の失敗を……予知しているからだ」
「!」
「八年……いや、五年もすれば……ワタシを越えるかもしれない」
「じゃあ……もしこのまま強くなって……」
156喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/05(土) 23:56:39.32 ID:KQXeUqAB0
わたしは不安を抑える事が出来ない

「ねぇ……カシマさん……」
「何だね?」
「輪くんは……その……ふ……ふく……」

言葉を続けることが出来ない

「……復讐……かね?」
「!……うん」

言葉の意味にビクリとする

「そんなこと……考えてないよね……」
「……判らない」
「……」
「ワタシも出来る限りの事は……しているつもりだが……」
「うん……それは、分かってるよ」

カシマさんは複雑な表情を見せる

「彼の……マスターの存在は、あまりにも……大きくてな……」
「そう……だね」
157喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/05(土) 23:58:41.38 ID:KQXeUqAB0
もし、輪くんが……あの魔法使いに勝てる力を手に入れたら……
いや、そんな事はない……復讐なんてしない
違う、考えたくないだけだ
復讐を否定できない
わたしに力があれば、代わりに……そう思った事だって一度や二度じゃない
輪くんの復讐を……わたしには止める事が出来ないのか……

「サチ殿……あまり心労を重ねてはいけない」
「……うん」
「最近、少し無理が過ぎる様に思う」
「分かってる……」
「もっと自分の人生も大切にするべきだ」
「……ありがとう、カシマさん……でも……わたしには、輪くんしかいないから……」
「……サチ殿」

季節は巡る
短い秋は過ぎ、寒く厳しい冬は目前まで迫っていた
158喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 00:00:47.73 ID:wSnpLVN50
山荘

肌寒いが、天気のいい日だった

桃娘は外へと出て行く
「あんまり遠くへは行くなよ」
シュタッという擬音が似合いそうな動作で手を挙げる
「わぁってる」
ここのところ毎日外へ出かけるが、何か面白いものでもあるのだろうか
気になる
こんな日には散歩もいいだろう
そう思い、俺も外へ出る

山荘の脇には少し開けた場所があり
なだらかな斜面を形成している

そこを駆け上がっていく桃娘が見えた
ゆっくりと後を追う
一体何があるっていうんだ
生い茂る木々
桃娘を見失い、追ってきたことを少しだけ後悔する
木々が作る何枚ものカーテンを抜けると……
蒼天
青い空が視界いっぱいに広がっていた
159喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 00:02:59.69 ID:wSnpLVN50
しばらく言葉が出なかった
「……綺麗だな」
そして出てきたのは月並みなセリフ

「おぃさんきた」
桃娘はそこに居た
「こんなところがあるとはな……」
「にょ?」
桃娘は俺の視線を追って、眼下に広がる景色を見る
民家、そしてビルさえも米粒の様に小さく見える
だが、そんな景色に目もくれず地面に視線を戻し掘り始める
「ぁ……興味ないんだ……」
「ほります」
「っていうか……何してるんだ?」
「うめます」
「何を?」
「これれす……これをうめます」
丁度、桃の種くらいの大きさの塊を上着のポケットから出して俺に見せる
うん、桃の種くらいっていうか……桃の種だな
桃の種を埋める⇒桃の樹が生える⇒桃がなる⇒もも、おぃしぃれす
……という事だろう
確かに、食べた後に残った種でも発芽するらしいが、甘い桃が出来るとは限らない
ついでに言えば
種を蒔いてから実がなるまでの期間は『桃栗3年柿8年』などと言われている
こいつは、3年も待つつもりなのだろうか
まぁ、知らないだけなのだろうが……
160喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 00:05:09.28 ID:wSnpLVN50
「寒いな……そろそろ戻るか」
「ぁぃ!」
埋め終わって満足したのか上機嫌だ
改めて足元を見てみると、掘り返した後がそこらじゅうに確認できた
全く、何本生やす気なんだよ……

「あとで聖水を一杯頼む」
「ぁぃ!せぇすぃのむれすね」

山荘に戻り、聖水を出してもらう
少し生暖かいが、体に馴染む様な気がして丁度良い
気のせいか以前よりも甘みが増した様に思う
この味に慣れてきたのかもしれない



季節は巡る
短い秋は過ぎ、寒く厳しい冬は目前まで迫っていた
161喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 00:07:25.78 ID:wSnpLVN50
ある寒い朝のことだった

いつもの様に、カシマさんとの稽古をする沼へ行く
カシマさんは既にそこにいた
このヒトは遅刻をしないどころか、ボクよりも遅く来たことは無い
「おはよう」
「おはよう、カシマさん」
いつも通りの挨拶
だが、その次の言葉は予想だにしないものだった
「すまないが、今日の稽古は昼までとする」
「ぇ?」
「実はな……昨夜、サチ殿が倒れたのだ」
「?!」
さっきの驚きを遥かに越えられ、言葉が出ない
「今は入院している」
「……病気なの?」
「そう心配するな、ただの過労だそうだ」
カシマさんは心配するなというが……言った本人も心配そうな表情を隠せずにいる
「過労……」
「今朝の話では、今日の昼には退院するそうだ」
「……そうか……良かった」
マスターを失い、更にサチまで失ったとしたら……
そう考えると、体が震える
「迎えに行こうと思うのだが……君もどうだ?」
「うん、一緒に行く」
162以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 00:09:32.11 ID:kuIGRqtsO
しえんてす
163以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 00:09:33.17 ID:999UPOlw0
魔術師が更生していく・……のか?
164喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 00:09:43.61 ID:wSnpLVN50
でも、ボクらが迎えに行ったとして……サチの家族と顔を合わせることになるのだろうか
それとも家族は来ないのだろうか?
サチから聞いている家族の感じだと、娘が倒れたとしたらずっと付いていそうな気もする
「サチの家族は?」
「……来ない」
何故か、カシマさんの口調は重い
「ああ、仕事とかあるんだよね?」
「いや」
「?……どういうこと?」
「サチ殿に……家族は……いない……昨夜もワタシが消防署に電話をかけた」
「?!……何言ってるんだよ……そんなこと……」
サチに聞いていた話と違う
優しい母、心配性の父……じゃあ、友達は?仲の良さそうな友人は?
「家族どころか……友人もいないのだ」
「そんな……馬鹿な……」
「彼女は殆ど食事を摂らない……」
確かに……夕食も通常の半分くらいだった様に思う
年頃の娘だし、ダイエットをしているのだろうと思っていた
そういえば……あの夏のプールでも……バナナを半分しか食べていなかった
「……まさか、都市伝説の?!」
「サッちゃんの歌のことか?」
「うん」
「……ワタシも最初はそれを疑った……だが、違ったよ」
「ぇ?……じゃあ……一体……」
「あれは都市伝説などではない……単純に拒食症なのだよ」
165以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 00:10:25.17 ID:kuIGRqtsO
>>163
なんだそのIDwwwすげぇwww
166喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 00:12:11.84 ID:wSnpLVN50
サチは小さい頃に親から虐待を受けていた
虐待といっても、暴行を加える様な虐待ではなく……
食事を与えられないことや、具合が悪くても病院へつれていってもらえない
そういった"ネグレクト"という消極的な虐待だった

初めは誰も気付かなかった
ようやく祖母が気付いた時には……サチは痩せこけ、殆ど意識がなかった
強引に、祖母がサチを引き取る……優しい祖母だった
それ故に、自分の娘を甘やかしすぎたのかもしれない……祖母は悔やんだ
地獄は続いた
あまりにも食事を与えられずにいたため、サチは食事を殆ど受け付けられなくなっていたからだ
それでも、祖母は諦めなかった
祖母とサチ本人の努力により
流動食から半固形、固形へと徐々に食べられる様になっていったらしい
サチは学校へも通える様になったが
その名前と彼女の家庭に対する噂から、親しい友人は出来なかった
そして、サチは自分を主張することも無く……次第に隠れる様に生活する様になっていく
名は変えることが出来たかもしれない
だが、そんな知識も頼れる人も周りにはいなかった
ただ、それだけのことだ
その祖母も昨年亡くなったそうだ

これは現実だ
作り話……都市伝説であってくれたら良かったのに……とさえ思ってしまう様な現実
167以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 00:12:22.57 ID:RDIIyJ8bO
>>69 かがぶーの事かあああああ!!!!
168以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 00:13:17.30 ID:999UPOlw0
アンドロメダまでいってくる!
169喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 00:14:18.20 ID:wSnpLVN50
「ワタシが彼女と契約した時に夢の中で知った過去は、これで全てだ」
「じゃあ……ボクに話していたことは……」
「嘘……と言えばそうなのかもしれん……だが」
「自分の精神を保つための……偽の記憶だったってこと?」
「ああ、恐らく自分でも嘘をついているという自覚は無かっただろう」
「そんな状態で今まで……」
「いや、それは……マスターが亡くなるまでの話だ」
「ぇ?どういうこと?」
「ヒトは守るべきモノが出来ると強くなるものだ」
「……ボクを守るために……」
「ああ、君を支える為に……現実と向き合い……偽りの記憶を捨て、ただただ君を助けている」

そもそも……話に聞いていた様な心優しい親が
自分の子に幸が薄い──碓氷 サチ──などという意味の名前を付けるだろうか
今にして思えば、気付くチャンスは無数に存在していたのかもしれない……

「そんな……じゃあ、今回の過労は……」

ボクがサチの負担になっていたから……

「間違っても、自分が負担をかけたなどと考えるな」
そんなボクの思考を見透かした様にカシマさんが声を掛ける
「でもッ……」
「負担ではない……これは恩だ……恩ならば……返せるだろう?」
そこでカシマさんはニヤリと笑う
「恩は……返せる……うん、そうだ……これは恩だ」
ボクもカシマさんにならってニヤリと笑った
170喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 00:16:21.45 ID:wSnpLVN50
そして昼
退院するサチを迎えに行く
病院の入り口で、サチが出てくるのを待つ

「ぁ……輪くん……カシマさん」

驚くサチ
誰かが迎えに来る
そんなことなど考えもしなかったのだろう

「迎えに来たよ」
「……うん……ありがとう」
全く……こんなことくらいで……泣かないで欲しい
「今日はボクとカシマさんが夕飯を作るよ」
「ぇ?そんな……いいよ」
「サチ殿、何か食べたいものはあるかね?」
「寒くなってきたし、暖かいものがいいよね?サチ?」
「……何でも……いいよ……なんだって……暖かいもん」
「ん〜……じゃあ、鍋焼きうどんにしようか」
「うむ、消化も良いし体も温まる……何よりも……簡単だ」
「だね」
そう言ってボクらは笑った

手を繋ぎ家路につく

「ぁ……雪……」

空からは真っ白な雪
季節は既に、その全てを冬に飲み込まれていた
171以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 00:22:57.58 ID:wSnpLVN50
続きはまた後で
……起きていられたらの話だけどね

>>167
なんだそれ、ググったら……
それはそれでちょっと可愛いじゃないか、おい
172以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 00:26:30.06 ID:6hklBhxDP
>>167 何故今かがぶー


あれ、サチの母親っぽい人過去に出てなかったっけ・・・まぁいいや。
173以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 00:27:36.60 ID:AMpIiRsp0
乙ー
マスター・・・はやっぱり惜しい人だったな

前スレで出した設定と追記した設定
少女 10歳  所属フリー
『はないちもんめ』の契約者
基本的に大人嫌い 黒服Dが例外中の例外なだけで『かごめかごめ』や『ルーモア』のマスターの事すらも内心では信用していない
その反面自分と同年代かそれ以下の子供に対しては優しい(自分に害を与える存在や金銭関係の問題は例外)
能力は『歌を引き金にして金を渡した相手の仲間を制御下に置く』という物
あくまで仲間を制御下に置くだけで金を渡した相手自体は操れない
運動神経は同年代の中では高い方かもしれないが、いたって普通の子供
しかし虐待されてた為か打たれ強さと内臓の頑丈さは異常と言っても良いレベル
成長が遅く見た目は『赤い靴』の契約者と大差ない(7、8歳程度)
クラスメイトである『友』の事は信頼してるけど信用はしてない(イタズラが酷いから)
普段は偉そうだが根っこは甘えたなので酒とかで素が出るとスパニッシュフライ飲んだ様な状態になる
好きな物 お金 黒服D 黒色の衣服 カードゲーム 特撮(特に仮面ライダー系統) 子供 甘い物
嫌いな物 大人 『組織』 自分に害為す全て チャラ男
174以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 00:29:47.96 ID:AMpIiRsp0
青年 所属『組織』
『かごめかごめ』及び『白面金毛九尾の狐』の契約者
常に丁寧な口調で見た目は大人しそうな兄ちゃん、しかし常に刀持ち歩いてる辺りどっかズレてる
能力は『四方を囲まれた空間(密室等)に相手を拘束する』と『歌を引き金に前述の能力で拘束した相手の背後に転移し首を切り落とす』 転移後の斬首は強制でキャンセル不可だが、能力なので物理的に無理な相手でも切り落とせる
子供の頃、入学式で知り合いを全員『一年生になったら』に食い殺されその際に『かごめかごめ』と契約した
皆忘れてるってか俺も忘れてたけど貧乳派つか巨乳嫌い
禿の黒服が担当 Tさんやヤン弟等と共闘の経験有り

ハク(白) コン(金) 所属『組織』
『白面金毛九尾の狐』 二匹で一つの都市伝説
口調が丁寧で面倒くさがり(肉体労働嫌い)なのがハク
好戦的なのがコン
本来の姿は狐だが能力によって様々な物へ化けれる為この二匹にとって姿はあってないような者
老若男女どころか無機物にまで化けれる
かつて禿と契約していたが異様なガチムチの筋肉空間(別名マ界)に対応できず早々に契約破棄した
その事については正解だったと思っている
かごめかごめの青年とは旧知の仲と言うか育ての親みたいな物
175以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 00:29:49.43 ID:6hklBhxDP
・・・・・・





日付が変わっていただとっ!?
176以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 00:30:28.89 ID:wSnpLVN50
>>172
それが偽りの記憶です
友人も母も
実はそんな人たちは存在しなかったのですよ
っていう話だと思ってくださいな
177以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 00:30:52.26 ID:AMpIiRsp0
>>175
変わってるな・・・何てこったい

禿  所属『組織』の黒服
禿頭の組織の黒服 別名 マ神(マッスル神の略)
禿たのはかつて戦った『狐の嫁入り』の能力
契約していた(現在は取り込まれた・・・寧ろ取り込んだ)都市伝説は『鳴らすと骨が太くなる』『青いツナギの良い男』『エイズ・サム』(何れもガチムチ)
尚『青いツナギの良い男』『エイズ・サム』の二種は複数契約していた可能性あり
『白面金毛九尾の狐』とは早い段階で契約破棄した
座右の銘『筋肉に不可能無し』を体現する男で『兄気』なる力で不可能を可能にするチートキャラ
『兄気』発動時は全身がピンクの光を纏うとか纏わないとか
普段は普通の黒服と(頭部を除いて)大差ない外見だが、脱ぐor戦闘モードになると、身長2mを超える筋肉ダルマと化す(戦闘形態は他にもバリエーションが存在する可能性あり)
かつて契約していた『九尾の狐』にすら「さっさと滅された方が世界の為」と言われる位にどうしようもない
コイツの筋肉を強調するポーズは見ただけで相手にダメージを与える精神汚染攻撃
物理的ダメージもあるかもしれない
度々東京の人の所に出向いては建速とか赤マントとか赤い靴とか掘ってる
ガチムチアニキを召還したり異空間すら筋肉で破ったりチートキャラ
一言言うなら ど う し て こ う な っ た !?
178以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 00:34:36.50 ID:6hklBhxDP
>>176 重い!すっげぇ重いけど了解したよ!
     そっかー、じゃあカシマさん(夢)と契約しちゃった辺りではもうとっくに偽りの記憶が始まっていたと。


>>177 しかも書き溜め本当に1レス分しか進んでないよ!
     禿げの黒服は・・・まぁ、時代が変人を求めていたということだろう・・・
179以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 00:35:04.31 ID:AMpIiRsp0
>>176
サチの祖母は人格的に素晴らしい人だったに違いない
もう死んでるなんて惜しいが
中年
『死人部隊』の契約者
基本普通の中年のオッサンだが妻と息子を『かごめかごめ』に殺されたと勘違いしてる為『かごめかごめ』を前にすると人が変わったかの様に襲い掛かってくる
『一年生になったら』と行動を共にし学校町でホームレス生活
『首塚の組織』の一員だが滅多に『将門』とは顔をあわせない
只今情報操作で『死人部隊』絶賛増殖+強化中

子供
『一年生になったら』の契約者
年齢性別共に不明で普段の一人称は「ボク」だが時折「私」になる
悪食で暴食 『首塚の組織』の後始末を担当する事もあるらしい
好きな物は 食べれる物
嫌いな者は 食べれない物
『かごめかごめ』がかつて倒した『一年生になったら』と同じ存在らしく『かごめかごめ』を狙う事もある
『死人部隊』の中年の本当の仇だが本人達はその事を知らない
都市伝説に取り込まれかけている末期症状
180以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 00:42:02.45 ID:LWXZmmHT0
乙でした
自分もクロスしたいかなー?なんて思うので設定を投下

電気〜の設定
「僕」 年齢:高校生ぐらい 所属フリー
「電気をつけなくてよかったね」と成り行きで契約してしまった
性格はビビリだったが、契約したことによって多少精神的に強くなった(これでも説明できないところはあるけど)
能力は暗い部屋の中で電気をつけると殺人鬼がやってきて相手を襲う(死ぬかどうかは不明)
能力の欠点は暗い部屋の中じゃないと発動できない、電気がつかないと発動できないという2点
運動神経は鈍い方
家族を捨てて学校町へ来ていることから家族との関係は良好ではなかった可能性も…

「亜子」 年齢:きっと中学生〜高校生ぐらい 所属フリー
「電気をつけなくてよかったね」の都市伝説本人
『亜子』という名前は被害者が報道された際の仮名『A子』から取った
性格は「僕」と契約する前は冷めた感じで普通に来た人間を襲ったりしていた
「僕」に出会ってからは相当態度が軟化
「僕」のことを「おにぃちゃん」と呼ぶに至ってしまった
能力は「僕」と同じ
運動神経は決して鈍い方ではないが、それは普通の人間と比べた場合
都市伝説同士で比べるなら低い方になる
きっと家族みたいな存在(「おにぃちゃん」)ができてうれしいんじゃないかな?

突貫工事じゃないけど思いつきのネタなんであんまり設定とか煮詰まってないorz
181以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 00:43:44.40 ID:6hklBhxDP
長い期間空けたせいで前編・中編・後編で口調が全然違う・・・・・・うぅ

とりあえず早く後編仕上げて投下しないと新しい話を考えられん。
そして規制解除はいつだ
182以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 00:52:05.49 ID:LWXZmmHT0
お次は「寝言」の設定
「俺」 年齢:厨房 所属フリー
夢の国を探しているらしい厨房
契約している都市伝説は「寝言」
能力は「寝言」の内容を拡大解釈したもので、「対象を寝かせて寝言に答えることで対象は二度と起きなくなる」
欠点は一人ずつしか対応できないこと、上の方で提案があったので精神力が強い人には能力が効かないこと
重度のかっこつけ
<夢の国>に対抗できるだけの力は無いくせに無駄に戦いを挑もうとしている
家出するといってどこかの学校(寮付き)に合格して家族とはそれ以来あっていない
運動神経は一般人よりは上程度

ごめんなさい、思いつきネタだったんで設定なんて今考えました\(^o^)/
これでクロスしよーぜなんて言えない…死んでも言えない…
183喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 01:08:43.51 ID:wSnpLVN50
土曜の夜のことだった
明日は休みだから……と、サチが泊まっていく事になった
なるべくボクを独りにしたくないのだろう

いつもの様に夕飯を終えて片づけをする
「ちょっとトイレに行ってくる」
そう断って、ボクは用を足しにいく……その途中
携帯の鳴る音が聞こえる
"ダッタン人の踊り"だったろうか……サチの電話が鳴るのは珍しい
少し気になったが……そのままトイレへと入った

「サチ殿……電話が……」
「……はい……カシマさん?……はい……Tさ……代わり……」
再び洗い物の音と、機嫌の良い鼻歌が聞こえてくる
「ワタシだが……ふむ……なに?!……魔法……あの男が……場所……○○市……
 国道△△号から……××山……山荘……少女と?……うむ……」
トイレの水を流す
「!……分かった……かたじけない……」
その音に反応する様に話が切られる
184喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 01:11:45.59 ID:wSnpLVN50
「いや……うむ……酒か……分かった……では失礼する」
ボクが部屋に戻ると
電話の相手とお酒を呑む約束をしている
「カシマさんが電話なんて、珍しいね」
「ん、うむ……酒を呑む約束をしていたのだ、寺生まれの御仁とな」
そういえば、以前にもTさんとお酒を呑むと言って出かけたことがあった
「ふ〜ん」
「二人にはすまないが、早速出かけることになった」
「うん、分かった」
「あんまり飲みすぎちゃダメですよ」
「うむ、程々にしておくとしよう」

カシマさんは……本当のことをボクには話してくれない
それは当然のことだと思う
カシマさんらしい、正しい判断

けど、カシマさんは知らない……
このトイレは換気扇の配置のせいか部屋での音が、かなり聞こえる

カシマさんが出て行った後、サチにも電話の内容を聞いてみる
「カシマさんに、例の約束で話があるって……呑む約束してたんだね……
 でも、あの二人……何かちょっと……似てるところあるよね?」
「ん〜〜そうかなぁ……」
どうやら、本当に呑む約束のことだと思っているらしい
185喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 01:13:56.91 ID:wSnpLVN50
翌日、早朝
カシマさんはまだ帰って来ていない、サチはまだ眠りの中だ
ボクは、ひとりで起き出し……そっと、家を出た

断片的に聞こえてきた会話から判断すると
○○市を通る国道△△号から××山に行けるルート
その山道近くの山荘にアイツが……あの男が……いる!

携帯から地図で検索し、おおよその見当は付いている

大きな通りに出て、タクシーを拾おうと手を挙げる
……が、早朝のせいかタクシーも殆ど通らない
ましてや、ボクの様な子供を乗せる為に止まってくれるタクシーなど無い

タクシーを探す内に、時間は過ぎていく

[♪ On the load 誰も旅の途中 本当の自分自身出逢うため ♪]

携帯が鳴り響く
サチからだった……ボクがいないことに気付いた様だ
無視する
鳴り続ける音楽……ようやく止まる

「おい、そこの少年」

突然、声をかけられ驚く
振り向くと、男がいた……道の脇にバイクを停めている
だが……首が無い

「……首なし……ライダー」
186以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 01:14:59.52 ID:9HqS0mJp0
では自分も、ギザ十のキャラ設定。

名前:俺(本名不詳)
種族:人間(契約者) 性別:男 年齢:20代後半
契約:ギザ十を持っていると幸運が訪れる、夜の墓場で転んだ者は死者に連れ去られてしまう、死者が映る鏡、夜に口笛を吹くと蛇が出る、太郎さんのノート
所属:組織
備考:強力な都市伝説よりも、マイナーなものや力の弱い都市伝説との複数契約を好んで行っている男。過去、幼馴染が行方不明となりその原因である「鮫島事件」の正体を追いながら「組織」の狗として活動している。一番最初に契約したギザ十の能力のお陰で異様に悪運が強い。
   
名前:幽霊少女(本名不詳)
種族:心霊型都市伝説(怪談) 性別:女 年齢:享年15歳(年霊0歳)
根源:死んだ人間は幽霊になる
所属:なし
能力:壁抜け、夢枕に立つ、軽い物なら持ち上げる事ができる。
備考:元スカイフィッシュの契約者、公衆の面前で31人の同級生を惨殺した所為で「組織」に粛清される。死因は、「俺」の「墓場で転ぶと死者に連れて行かれる」都市伝説によるもの。

名前:ご先祖様(本名不詳)
種族:心霊型都市伝説(神話) 性別:女 年齢:享年14歳(年霊500歳前後)
根源:悪霊の祟り
能力:死体繰り、疫病を撒散らす、人間を生きたまま腐敗させる、他色々。
所属:八百万の神々
備考:「俺」のご先祖様。戦国時代の人。過去、はっちゃけ過ぎて荒神として鎮められた経験あり。死因は、若年出産に体が耐えられなかった為。天然残虐腹黒非道ロリババア。でも普段はにこにこぽえぽえしてる。

名前:黒服1(本名不詳)
種族:怪人型都市伝説(都市伝説) 性別:男 年齢:不詳
根源:メン・イン・ブラック
能力:まだ考えてない
所属:組織
備考:「組織」の構成員。元契約者の成れの果て。「俺」の担当者であったが謎の都市伝説の襲撃に遭い、現在療養中。元「エペタム」の契約者であったが、その力に耐えきれず自らも都市伝説へと変貌する事となった。
187喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 01:16:33.75 ID:wSnpLVN50
どうやら悪いやつではない様だった
ボクは目的地である山荘を伝えるとヘルメットを渡されて被った
いつの間にやら、首なしライダーもフルフェイスのヘルメットを被っている
被る?どうやって?
いや……まぁそんなことはどうでも良い

「よし、いくか!」

ヘルメット内にインカムが取り付けてあり
走行中も会話できる様になっていた

濃霧の中を走り抜ける

道中は、仮面ライダー談義

ベルトは市販品を自分で改造したものだとか
カードや音声は自作したものだとか
カードを出すときには、必死に練習した手品を使っているとか
正直、バカとしか思えない程のマニアぶりだったが
聞いていてボクは楽しかった
彼もマニアっぷり全開で話せて楽しかったらしい
188以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 01:16:49.27 ID:9HqS0mJp0
名前:黒服2(本名不詳)
種族:怪人型都市伝説(都市伝説) 性別:女 年齢:二十代後半
根源:メン・イン・ブラック
能力:まだ考えてない
所属:組織
備考:「組織」の構成員。元契約者の成れの果て。黒服1が負傷したため、急遽「俺」の担当として割振られた「黒服」。元「未来視」の契約者。ある都市伝説と強引に契約する羽目となり、その力に耐えきれず自らも都市伝説へと変貌する事となった。可愛い物が好き。

名前:黒犬(本名不詳)
種族:生物型都市伝説(伝承) 性別:不詳 年齢:不詳
根源:ブラックドッグ
能力:雷を自在に放つ。
所属:なし?
備考:学校町の住宅街で子供ばかりを狙って殺し喰らっていた野良都市伝説。雨の日に雷と共に現れる都市伝説、「俺」の召喚したアナコンダに踏み潰されて圧死した。

名前:アナコンダ(本名不詳)
種族:動物界脊索動物門爬虫類有鱗目ボア科アナコンダ属オオアナコンダ 性別:雌 年齢:8歳
所属:学校町北山動物園爬虫類コーナー
備考:全長10m近い大蛇、かつてはアマゾン川周辺で殺人アナコンダとしてブイブイ言わせていた。「俺」の「夜に口笛を吹くと蛇が出る」の都市伝説によって召喚され住宅街に放置される。その後、紆余曲折を経て、北区にある学校町北山動物園で保護される事となった。

名前:ノートの太郎さん
種族:怪人型都市伝説(学校の怪談) 性別:男 年齢:不詳
根源:トイレの花子さんの恋人の太郎さん 
能力:バニシングブラックライトニング、エーテライズインフィニティ、怪談仮面TAROVへの変身、伝説巨人ラバトリーZの操縦、秘剣・外道黒屠瞬獄陣、対花子さん専用エターナルラブハート
所属:とある小学校
備考:ある小学生たちが作り上げ「太郎さんのノート」に書かれた設定がそのまま怪談となった都市伝説。しかしノートを手に入れた「俺」たちによって好き勝手に魔改造をされ、厨二能力と共に組織と対立するという設定を手に入れてしまう。花子さんには攻撃できない。
189喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 01:19:52.34 ID:wSnpLVN50
順番間違えた……この↓の話の後に>>187です

「タクシー……探してるんだろ?」
「……」
「そう警戒すんなよ……同じ趣味を持ったモノ同士だろ?……むしろ、同志ってヤツ?」
「いや……口頭で漢字の違いは判らないから」
うっかり、ツッコんでしまう
「でもよ、何となく判ってんだろ?」
「……うん……まぁ」
「じゃあさ、まずはコレを見てくれよ」

どこからか、標準的なよくあるサイズのカードを取り出し
バックル──ベルトのものとしては少し大き過ぎる──に読み込ませる

"首なしライドゥ SaSaSaサイドカー"

バックルから響く声
「ちょっと、くすぐったいぞ」
などと首なしライダーが言いながら
バイクのタンクに……ずぃっと右手を突っ込む……
ゥィーーーン ガシャ
という音と共にバイクが変形し、サイドカーが出現していた

「……す……すごい」
「おっ?……やっぱ子供は食いつきがいいな……」
気を良くしたのかどうかは分からない
……何せ顔が無い
でも……嬉し涙を流している様な……そんな気配を感じた
「ほら、乗れよ……お前の行きたい場所に連れてってやる」
190喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 01:22:21.34 ID:wSnpLVN50
>>187と同じだけど、一応順番通りに書いておきます


どうやら悪いやつではない様だった
ボクは目的地である山荘を伝えるとヘルメットを渡されて被った
いつの間にやら、首なしライダーもフルフェイスのヘルメットを被っている
被る?どうやって?
いや……まぁそんなことはどうでも良い

「よし、いくか!」

ヘルメット内にインカムが取り付けてあり
走行中も会話できる様になっていた

濃霧の中を走り抜ける

道中は、仮面ライダー談義

ベルトは市販品を自分で改造したものだとか
カードや音声は自作したものだとか
カードを出すときには、必死に練習した手品を使っているとか
正直、バカとしか思えない程のマニアぶりだったが
聞いていてボクは楽しかった
彼もマニアっぷり全開で話せて楽しかったらしい
191喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 01:24:25.69 ID:wSnpLVN50
「ついたぞ」
「うん、ありがとう」
「楽しかったな」
「うん、楽しかった……そうだ、ボクの名前は輪……ライダーさんは?」
「ふふ……それを聞くか……いいだろう、応えてやる……よく聞いとけよ」
「……(ゴクリ)」

「通りすがりの首なしライダーさ!」

分かるヒトにしか分からないネタで盛り上がる

「ところで、それ……真剣……だよな?」
竹刀袋に入った小太刀を見て言う
「……うん」
「そうか……お前の決断次第で未来は、理想にも絶望にも変わって行く……」
「分かってるさ……だから、ボクは信じた道を走る」
「くぅ〜〜〜!やっぱ、Journey through the Decadeの歌詞はいいなぁ」
「だね」
「じゃあ、元気でな!」
「うん!」

別れ際、お互いに背を向けた時に
「……死ぬなよ」
そう聞こえた気がした
192以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 01:26:37.52 ID:pW8Hhtdj0
>>189
>「ほら、乗れよ……お前の行きたい場所に連れてってやる」
ディケイドキバ編か
193喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 01:26:50.60 ID:wSnpLVN50
整地されていない道を歩く
車一台がようやく通れる様な細い道だ
雪が積もり中々前に進まない
気持ちばかりが前に出る

ボクはどうしてここまで来たのだろう
何故、独りで勝手に来てしまったのだろう

でも、すぐそこにあの男がいる
マスターを……ボクの父さんを*した……あの男がいる
衝動を抑えられなかった

*ろすのか?
ボクのこの手で……分からない
さっきまでの会話とは違い、決断できないでいた
自分が信じる道とは何なのか……

でも、会わなきゃならない
それは間違っていないと思う

アイツが今どんな風に生きているのか
まずはそれを確認しなくては……

視界には、遠くに小さくだが……山荘が見え始めていた
194以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 01:30:08.16 ID:LWXZmmHT0
支援( ゚∀゚)o彡°
195以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 01:35:12.44 ID:wSnpLVN50
う……眠い
順番間違えるし、もうダメかも試練
とりあえず風呂に入ってくる

区切りとしてはここが最後の部分なんで
一気に終わりまでやるか、止めとくかなんですけど

眠気が消えなかったらそのまま寝ますんで、すいません
196以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 01:37:48.85 ID:+0srZWmq0
乙、無理せずにねー
ルーモアの一人一人がそれぞれ切なすぎる・・・
197以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 01:39:49.10 ID:999UPOlw0
無理せずいこー。
どうなるんだろうな……
198以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 01:45:46.73 ID:kuIGRqtsO
>>182
それ逆にしてみたらどうだ
199騎士と姫君:2009/09/06(日) 01:50:46.37 ID:+0srZWmq0
保守がてらうちの契約者設定放出!

<姫君>(契約者、「彼女」)/所属:フリー
20歳代のハーフの女性。文系大学生。帰国子女(父親がアメリカ人)。
幼い頃に都市伝説の事件に巻き込まれ、以後やたらと怪異を目撃したり巻き込まれたりする様になる。
一月ほど前に学校町東区に越してきた。現在一人暮らし中。
性格はいたっておっとりのほほん。いざとなるとキリっとするタイプ。
契約した首無し騎士の事は「ホロウさん」と呼んでいる。
しょっちゅう襲われたりさらわれてはホロウさんのお世話になっている。
押しに弱い。
洋画好き。

最近引っ越してきた為、他の契約者や組織うんぬんなどの裏事情に関してはほとんど知らない状態。
一応契約者と都市伝説の関係程度の知識はある。
本人としては平穏な生活を望む為、『組織』や『首塚』共にあまり参入したがらないかも?

外見:ロングの茶髪(色素が若干薄め)、中肉中背(身長約160センチほど)、一見すると小柄な体格。
一人称:私/二人称:あなた/三人称:あなたたち

<騎士>(都市伝説「スリーピー・ホロウ」、「騎士」あるいは「首無しの騎士」)

アメリカ郊外の町に伝わる首無し騎士『スリーピー・ホロウ』の都市伝説。
独立戦争時(南北戦争時という説も有る)に駐屯していたドイツ人傭兵が敵軍の大砲による攻撃で頭を失い、以後首を探してさ迷っているというもの。
首であれば誰のものでも良いらしく、出会った者の首を手当たり次第はねるというなんとも物騒な都市伝説。
現地では広く知られる都市伝説であり、パターンも様々。
国外ではマイナーな部類に入るが、近年では映画化されたりとだいぶ知られるようになった。

身長2メートルはあろうかという巨体の男。もちろん首はない。
生前は歴戦練磨の戦士であった為、筋肉質な体つき。ガチムチではない。
主な装備などは追々。
200騎士と姫君 設定その2:2009/09/06(日) 01:57:07.82 ID:+0srZWmq0
契約者とは幼少時にスリーピー・ホロウ(アメリカ郊外の地名)で出会い、その時に半ば契約が結ばれてしまう。
その後契約者が日本に帰国してしまった為、後を追う様にしてホロウもまた日本へ。
中途半端とはいえ≪契約≫により他の都市伝説と遭遇しやすくなってしまった契約者を影ながら守り続けた。
一ヶ月程前に契約者がある事件に巻き込まれた際についに再会、完全な≪契約≫を結んだ。

首(声帯)がない為喋れない。
対策としては電子辞書に単語や文章を打ち込んで意思疎通を図っている。
ちなみに筆談させようとするとドイツ語しか書けないのであしからず。

普段はほとんど姿を現さないが、契約者に危険が及びそうになると現れ、身を挺して契約者を守ろうとする。
最近は日に日にその傾向が強まっており、契約者からは「過保護すぎる」と思われている模様。
契約者第一。契約者の敵は己の敵。
契約者に危害を及ぼした者は完全に敵と見なされ、相手の息の根を止めるか契約者が止めるまで攻撃し続ける。
ちなみに本来は死者である為、昼間はほとんど姿を現さない(ギリギリ日陰でならいくらか能力は低下するものの活動可能)
201騎士と姫君 設定その3:2009/09/06(日) 02:03:15.64 ID:+0srZWmq0
≪能力≫
・再生
一度死んだ身の為、傷を負ってもまた再生する。
その他には切られた身体のパーツの再接合など(新たな再生はできない)

・騎馬召喚
愛馬デアデビルの召喚。
いつでもどこでも何度でも。
ちなみに出現時は大抵ホロウのみで、デアデビルは後から呼ぶ事が多い。
つまりは状況次第。

・剣術
両手剣(俗に言うトゥーハンデッドソード)を扱うスタイル。
生前は戦争を潜り抜け殺戮を繰り返していただけあり経験豊富。
一対一から集団戦まで何でも来い。
一撃一撃が重く、止めは必ず首を狙う。

・死者の畏怖
半径約500メートルにいる者は恐怖や不安感を覚える。
相対した場合強烈な恐怖感や威圧感を覚え、戦意喪失などの精神状態に陥る。
一般的な精神を持った者にのみの効果。
相手の精神力や意思の強さによって効果の具合は変わる。
通常何も無い時は抑えているが、戦闘モードなどに入るとガンガン放出される模様。

≪主な装備≫
マント、チェーンメイルベスト、ブーツ(と拍車)、両手剣、革手袋

・・ぶっちゃけ映画版スリーピー・ホロウをイメージしていただければ
202騎士と姫君 設定ラスト:2009/09/06(日) 02:09:15.75 ID:+0srZWmq0
<デアデビル>(馬)

騎士の愛馬。巨大な黒毛の駿馬。
サラブレッドなどのほっそりした種類ではなく、重い装備の戦士でも乗せられる様などっしりした種類。
主人を深く信頼しており、命令とあらばどんな戦場や相手であろうと立ち向かい飛び込んでいく。
契約以後主人の注意が「彼女」に向けられがちなのが気に入らない。







嬉々として設定組んだはいいが作者の趣味がでまくりんぐwwww
信じられるか……これ一ペア分の設定なんだぜ…………。
当初は騎士に守られるお姫様的な契約者が書きたいなーと思ってただけだったのにどうしてここまで膨らんだし^p^

ホロウさん、調子に乗って結構強めに設定しちゃったけどいずれも「彼女」の身に危険が迫らない限りはほとんど戦いませんww
あくまで「彼女」を守る為だけの能力。

こんなんでよければクロス大歓迎。もれなく歓喜乱舞します。
203以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 02:21:29.02 ID:6hklBhxDP
さて、そろそろ寝ようと思うんだけど・・・んー、土曜夜は起きてる人多そうだから大丈夫かな・・・?
204Tさん:2009/09/06(日) 02:29:30.41 ID:999UPOlw0
保守がてら設定でも


俺 所属:フリー
 Tさん及びリカちゃんの契約者。一人称俺だが女の子。
容姿・社会的地位:高校生、肩口までの長さの髪を適当にまとめている。
備考:普段から鞄の中にリカちゃんを入れて持ち歩いている。

契約経緯:都市伝説に襲われていたところを偶然通りがかったTさんに助けられた。そのまま契約。
 若干厭世的な気があるがまあそれほど問題はない。たぶん

 一人称俺なのはその昔男の子たちと遊んでいるときに一人称が私だとからかわれたために俺を一人称にしてしまいそれが本人の中で定着した。カタカナ表記にすりゃよかったといつも作者は思っている。
 Tさんを憎からず思っているが親友とか兄弟とかの感覚に近いかもしれん。
 脳内ツッコミ体質。

好きなもの:Tさん、リカちゃん、コメディ、ぐうたらすること
嫌いなもの:つまらない、めんどくさい、危険
癖・趣味:面白そうなことがあると写真をとることが癖であり、趣味である。
備考:薔薇よりも百合が好き。

はないちもんめ、かごめかごめ、赤い靴、黒服D、黒服さん、口裂け女等と面識・共闘経験あり。
喫茶ルーモア関係者とも面識有り
205Tさん:2009/09/06(日) 02:32:01.90 ID:999UPOlw0
『俺』は勉学はできないが頭の回転はそれなり。


名前:Tさん 男 二十代前半
所属:フリー(人間時≪組織≫)
  都市伝説≪寺生まれで霊感の強いTさん≫元ケサランパサランとの契約者の人間。≪夢の国≫と戦闘後瀕死の重傷を負い、ケサランパサラン側から同化。命は間逃れるが都市伝説となった。
容貌:悟った雰囲気が醸し出される。
性格:半歩くらい引いた視点で物事を見ている。
  攻撃時に「破ぁ!!」と叫ぶ癖がある。
知識、知性:知識はかなりある。頭の回転も早く、有能。
趣味好物:酒、のんびりすること、契約者、リカちゃん、こちらに対して好意的なもの
嫌いなもの:自分とその周りに危害を加えるモノ
 
 知名度は低いがその話の性質上都市伝説に対して大きな優位性を持つ。
気合いやら何やらで都市伝説を一掃できるがその力の源はかつて契約していたケサランパサランの持ち主に幸せを運んでくる能力の曲解、
 お願いすると叶えてくれる能力によるところからきている。(〜があると幸せだな。が能力起動キー。口に出す必要は特にない)むしろ能力のほぼ全てはケサランパサラン譲り。
 ※便利で有用だがあまり無茶なことは叶えてくれないため専ら気合いの声と共に何か得体のしれないものが飛び出たりしてる。とりあえず死ななければけがを治したり人探ししたりくらいは出来るらしい。
 霊体、実体のシフトが自由にできる。
 身体能力は常人並。
 人間の時はケサランパサランはあまり持っていることを人に知らせない方が良いという話から人との関わりを持たなかった。
 都市伝説化して契約した当初は一人の期間が長かったため目の前の全ての問題を自分一人で解決しようと言う意思があった。(≪夢の国≫との決着も一人でつけるつもりで他のモノが≪夢の国≫の被害に遭わないようにその存在をルーモアにて触れまわった。)
 しかし猿夢以降、自らの能力は万能ではないと自覚。現在≪夢の国≫相手に暗躍中。
 人間時には≪組織≫内でもそれなりに名は通っていた。≪組織≫からの汚れ仕事はほとんど断ってきたため≪組織≫は彼を快くは思っていなかった。
 人間であった時のことは特殊事例で都市伝説化したためほとんど覚えており、都市伝説よりも人間に近い。が、本人は人間で会った時のことにそこまでこだわっておらず、ふつうに人づきあいができる現状を好いている。

 エンジェルさんのとこの情報屋をよく活用。黒服D、はないちもんめ、かごめかごめ、赤い靴と共闘経験あり。
 ルーモアをよく利用(一人でも契約者付きでも)。その関係者とも一通り面識有り。他、黒服や人面犬などとも知り合いであり、顔が広い。
206Tさん:2009/09/06(日) 02:34:12.70 ID:999UPOlw0
名前:リカちゃん 年齢:そろそろ二か月くらい 女の子
所属:フリー
 ≪ひとりかくれんぼ≫でリカちゃんと名付けられたために≪電話をかけてくるリカちゃん≫と混同して生まれた。
 綿が中に詰まったおにんぎょうさんの姿をしている。生まれて間もないため会話文はほとんどひらがな。口癖は〜なの。
 良くも悪くも無知。普段から契約者とはほぼ一緒にいる。
好きなもの:Tさん、契約者、日常、大事にされること
嫌いなもの:怖いこと、いらないといわれること

能力
 顔を知っている人間の電話を鳴らすことができ、もし出てしまったらリカちゃんに居場所が割れる。GPSみたいな感じ。
 対象に向けて瞬間移動可能。しかし移動距離はごく短いため何度も電話をかけて後を追うことになる。
 あと隠れるのがうまい。ただし消えるわけではないので開けた場所では隠れられない。感度のいいレーダー系統の能力にもあっさり見つかる。
 一方で 探す ということに関してはTさんを上回る。
 人をその手で引き裂ける程度には膂力があるがあまり契約者側は使わせる気がない。
207Tさん:2009/09/06(日) 02:36:05.52 ID:999UPOlw0
≪フィラデルフィア計画≫
契約者
名前:二十代前半の女(名前は?)。フリーター。
所属:首塚組織
容姿:黒髪ロング普乳。
組織内での立ち位置:将門のメッセンジャー兼皆のアッシー君担当。(首塚からだって学校町にひとっ飛びだぜ!)
性格:大人の女の人って感じ(どんな感じだ)。
長所:危機感知能力が高い

首塚組織参加の経緯:契約した直後に野良都市伝説に襲われていたところを≪組織≫と対立したばかりのころの将門(胴体付き)に助けられ、そのまま所属。

≪能力≫
 フィラデルフィア計画
 その中でも鉄の隔壁に守られ影響を受けなかった一部のエンジニアたちの話を能力として有する。
 鉄の箱の召喚、その中に入ると発光体が発生。それに包まれることよってほぼ自由な空間跳躍が可能。
 鉄の箱の召喚から跳躍までに十秒ほどの時間がかかるため、戦闘能力はほぼ皆無と言ってもよい。
また、無生物と同化したりなどの能力は彼女の≪フィラデルフィア計画≫は擁していない。
鉄の箱に収容できるのならその限りにおいては何人でも空間跳躍可能。さしあたって2,500km以上は跳躍可能なはず。
鉄の箱の大きさは一般的なエレベーターくらい。結界等も基本無視して跳べる。

 一応跳躍を願ってきた首塚の人間全員とは面識有り。チャラ男を苦手としている。貴腐人にはわりかし好意的。
208Tさん:2009/09/06(日) 02:38:20.62 ID:999UPOlw0
≪夢の国≫
某遊園地にて語られる都市伝説群の集合体。 所属:フリー
契約者
容姿:15〜19の女。貫頭衣のような衣服を着た腰まで伸びた長い髪の女。
口調:子供っぽくもあったりお姉さんみたいであったり。
 相手に自らの能力を語る癖がある。
 目的のために我が道を突き進んでいるため≪組織≫≪首塚≫両方に目を付けられている。でも構わず我が道をいっちゃう。
=現状戦力・能力=
・子供達を攫い、都市伝説の一部(『黒いパレード』)として使役できる。
・都市伝説を吸収することにより≪夢の国≫は強大になっていく。
・都市伝説に完全に取り込まれると、子供達は夢の国では臓器売買の為、子供さらいがいる。
の都市伝説によって臓器を抜かれるか、≪夢の国≫の持つ他の都市伝説に取り込まれる。大人たちは異形の住人になる。
 しかし、一部は本当の王様によって確保されるか気まぐれに1000匹目の幽霊として≪夢の国≫内にて発狂するまでそのまま放置される。
・夢の国著作権侵害の都市伝説の曲解により、
『夢の国の能力』を真似する能力(パサラン、ドッペル、化け狐、ムジナなど)は≪夢の国≫に触れると消滅する(解除される)。
≪夢の国≫に対して不利益を働く者のところには黒服が行く。(人間味がほとんどない存在のため、≪組織≫の黒服のような特殊存在相手でないと入れ替わりやら諜報活動とか無理無理! ぶっちゃけ役に立たn――)
・『夢の国』の契約者は、以前の自分をほとんど覚えていない。
・普段はカラスがいないのは、特殊電波を出して寄ってこないようにしているためである。の拡大解釈による人避けを張っている。(あまり契約者、都市伝説には効かない)
・何件かの死亡事故が発生したが、夢の国での死亡事故は0件である。故に≪夢の国≫の勢力圏において(楽しげな気配のある空間)夢の国の住人は死なない。
・夢の国の住人の中身は奇形の人間である。
・夢の国のマスコットキャラクターは園内の各所で見かける。しかし、あくまで彼等は世界で一人だけである。
 故に≪夢の国≫の王様は≪夢に国≫の中において一人しかいないが、どこにでもいる。(瞬間移動)
・××××
=現状被害=
・世界一有名なネズミの首がない
・クマの○ーさんが壊れた
・「"閻魔の怨凸弾(えんまのおんでこぴん)"にて契約者の額に呪が宿る。たまに痛むが正義に目覚めると消えるらしい。
人間時のTさん。≪組織≫のひとたくさん。はないちもんめ、ハーメルンの笛吹き等、所属問わず多数と戦闘経験有り
現在ある目的をめざして学校町内にて探索中
209Tさん:2009/09/06(日) 02:53:58.20 ID:999UPOlw0
拙作、クロス歓迎です!
あと普段使わさせていただいている皆さん。
使ってくださる皆さん。
ありがとうございます

ルーモアの作者様使っていただき恐悦です!
210以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 03:26:52.48 ID:97eynpqeO
みんな設定しっかり考えてるんだな〜

ルーモアの続きが気になって仕方ない
211騎士と姫君 設定付けたし:2009/09/06(日) 03:30:26.74 ID:+0srZWmq0
ねるほついでにちょっと付けたし設定なんぞ

・契約者
話し方は基本ですます調の丁寧な感じ。
若干気弱な印象。基本にこにこ。

・ホロウさん
台詞表記は基本「…………」のみ。
実はイラっとしたりすると「……」単位で増えてたり。
あとは外見について。
「映画版スリーピー・ホロウのイメージ」とあるのは契約者のイメージから。
再会の前にちょうど映画版を見ていた為、≪契約≫時にそのイメージが定着した、という設定。
決して外見設定考えるのが面倒だったとかzy
212以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 04:34:37.80 ID:999UPOlw0
寝る帆
213以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 05:40:14.70 ID:97eynpqeO
仕事行くほ
214以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 07:05:18.27 ID:SfjekInM0
215以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 07:59:58.24 ID:AMpIiRsp0

216以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 09:03:02.13 ID:+0srZWmq0
217以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 09:04:30.62 ID:pPkz36V60
おはよう
うぉぉう、俺が寝た後に皆の設定がっ!?

く、俺も設定暴露したいがすまん、これから出かける…っ!
帰ってきてからスレが残っていたら…俺が出したキャラの設定まとめて暴露していく!!
218以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 09:19:56.93 ID:ewydd9V0O
とりあえず、俺も設定晒していくよ

首なしライダー設定
主人公(坂井)男 19 首なしライダー

高校を卒業して専門学校に通う一般人
不慮の事故?により首なしライダーと生きるハメになり、なくなった自分の首を捜している
愛車は真っ青なバイク ヘルメットも青
高校の時に、後輩朝野と同じ部活に所属していた。 ちなみに彼女がいる
体格は細身、常に真っ黒なライダースーツを着用
頭にはフルフェイスのヘルメットがどういう原理かしらないがくっついている
戦闘時にはワークシューズ(爪先にプロテクターが入った靴)で相手を蹴る事が多い
 能力
・自分のバイクを自由自在に操る事が出来る、たとえライダーが乗っていなくても念じる事で動かす事が出来る
・太さや長さを自由に変える事のできるワイヤーを出す事が出来る
219以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 09:21:00.39 ID:ewydd9V0O
後輩(朝野)女 18

近くの高校に通う3年生
俺とは部活で一緒だった。ちなみに弓道部
オカルトやファンタジー系に詳しい
性格は明るく、いつも元気
同じ学年内では結構美人なほう
女王様タイプ
俺をよくパシリとして使う
首なしライダーになった先輩の首を取り戻すために契約したが
本人としては非日常に触れたいだけなのかもしれない



口裂け女

主人公に戦い方やその他の事を色々と教えるサポート役
契約しているかは不明
好物はべっこう飴
本気で走るとバイク並みのスピードが出るが、短距離限定
もちろん女
年齢は19(?)

自慢のスピードを利用して相手に接近して攻撃する
ナイフを所持している
220エンジェルさん:2009/09/06(日) 09:55:06.65 ID:nRdHWKteO
じゃあ俺も設定晒すぜ!!
エンジェルさんの契約者
・24歳 男
・身体能力も頭脳も顔も一般的
・可愛い女の子が大好き。一応恋愛経験あり。でも童貞
・一人暮らし中
・妹が夢の国に連れていかれた
・現在情報屋兼占い師

エンジェルさん
・都市伝説『エンジェルさん』
・もともとは質問に答えてくれる都市伝説
・見た目はおっさん中身もおっさんという、エンジェルさんとしてはがっかりクオリティ
・複雑なことを聞くと文字化けする
・契約者と霊感のある人には見える
221エンジェルさん:2009/09/06(日) 09:57:53.85 ID:nRdHWKteO
怪人アンサー
・都市伝説『怪人アンサー』
・質問に答えられなかった人間の体の一部を奪う都市伝説
・契約時に能力も抑えている。質問に答えられなかった人間には大きな傷ができる
・フードつきの長いコートを着ている。が、アンサーには頭しかない
・割とハンサム
・契約者と霊感のある人には見える

クロス自由ですので使いたい方は使ってやって下さい
222以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 10:05:46.04 ID:kqmVkxBXO
クロス自由ですっつうか
クロス駄目なんて言ってる奴なんて誰もいないけどね
223以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 10:26:06.09 ID:vRBsga4MO
世界観が違いすぎるとクロスするのは難しいと思うけどね
224喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 10:39:40.03 ID:wSnpLVN50
>>223
そうなんだよね、クロスしたいし
クロスしてもらうのも嬉しい
けど……基本、シリアス路線なんで
世界観やキャラの相性があって、中々すり合わせられないんだよね


あ!遅くなりましたが、Tさんたちをお借りしました!
語られてはいないけど、エンジェルさんの人にも協力をしてもらっています
情報提供ありがとうございました!

では、投下を再開します!
225喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 10:42:02.63 ID:wSnpLVN50
目の前には山荘
脇には車が停まっている
車は完全に冷えている
他に車は無い

窓から部屋を覗く
赤く燃える暖炉の前に、少女と男がいた
あの男だ、間違いない
あの日から、一度だって忘れたことは無い
少女はぐったりとして動かない
生気の無い顔、呼吸もしている様には見えない
死んでいる
間違いなく死んでいた
そして、何よりもあの男の体も服も全て赤い
男は血まみれだった

またか……またなのか
この男は何も変わっていなかったのか
怒りが沸き立つ
髪が逆立つ様な、錯覚
竹刀袋から出した小太刀を佩き
ドアへと向かう
鍵は掛かっていない

静かにドアを開いた
226喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 10:44:04.90 ID:wSnpLVN50
「……お前……また、ヒトを*したのか……」

魔術師が振り向く
血まみれの顔

「?!…………あの時のガキ……か……」

言いながら、ゆっくりと立ち上がる

「*したのかと……聞いている」

押し殺した声で聞く
やや、間があって魔術師は応える

「……そうだな……俺が殺した…………だ」

小さくて聞き取れない
だが、*したことを認めているのは確かだった

「外へ出ろ……」

こいつはやはり排除しておくべきなのか

「いいだろう……相手になってやる……」

山荘の脇の開けた場所、緩やかな斜面
うっすらと雪が地面を覆っている
対峙するのは、あの時以来
ボクは強くなった
今なら……巧くやれば勝てるかもしれない
227以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 10:46:08.14 ID:OxevmkXj0
wktk
228喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 10:46:09.08 ID:wSnpLVN50
「さて、やるか……ゲームの続きだ……あの日のな」
魔術師が口を開き、そのまま詠唱に入る
「優しき風よ……」
だが、続けさせはしない……腰に巻いたベルトからメスを引き抜く
「ヒュ?!」
喉に突き立つメス
抜刀と同時に駆け出し、一気に間合いを詰める
「ハッ!」
気合と共に刀が一閃する
転がる様にして魔術師はかわす
喉に刺さったメスを引き抜き、言葉を紡ぐ
「ヒュハッ……癒し……の……ヒュフッ……」
が、長くは言葉がつづかない
「シッ!」
刀を横に薙ぐ……が、またかわされる
「……と……ンで……レ!」
瞬間、魔術師の傷がふさがる
「チッ!」
距離は取らせない
そのまま連撃を放つ、再びかわされてしまう
型も何もなかった
ただ、憎しみで刀を振り回していた
だが……怒りに任せながらも、心の奥底では分かっている
*すつもりで斬りかかっているわけではないと……
心の整理が付かないでいる
魔術師は転がりながらも、詠唱し……跳び上がる様に起きる
蒼い光がうっすらと漂う様に体を覆っていた
229喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 10:48:16.51 ID:wSnpLVN50
「……随分とやる様になったな……」
「あの日から、毎日鍛錬した……今度は守れる様に、二度と失わない様に」
「こんな短期間でここまで強くなるとは……やはり都市伝説は化け物だな」
「そうだよ、ボクは化け物だ……でも、それはお前も同じだ」
「へへっ、そうかよ」
「そして、マスターは……ボクやお前なんかのために命を失っていいヒトじゃなかったんだッ!」

独りで来た理由がやっと分かった
もし、仮に……男を*すと決めた時……カシマさんの手を汚したくは無かった
サチには見せたくなかった……*す場面を……
そして何よりも、復讐心と怒りで化け物となったボクの姿を見てほしくなかった

「……都市伝説が、仇討ちとはね……驚きだよ」
「……」
「俺を*すことがお前の望みなんだな?」
「……」
「……お前の契約者はそれを望むと思うか?」
「!」
「本当にお前は俺を*せるのか?」
「……」
「*せないんだろう?……お優しいことだな」

挑発には乗らない
心を落ち着ける
だが、男の言葉が離れない
マスターは自分のために、ボクがヒトを*すことを……望んでなどいない、きっと
なら、どうすればいいというのだ
この憎しみを収める鞘などない
230喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 10:50:18.47 ID:wSnpLVN50
でも……
本当は、ボクだってヒトの命を奪いたくなど……無いんだ
怖かった
ヒトの命を奪ったボクを、迎えてくれるヒトはいるだろうか?
ボクは今のままでいられるだろうか?

ずっと結論を出せずにいた
どんなに考えても、どんなに精神を鍛錬しても……
もし、この男が改心していたら……そう願った
反省し、心を入れ替えていたら……許そうと思っていた

刀を鞘に収め
相手が先に動くのを待つ

だが、男は動かない
だから聞く

「お前は、この先も都市伝説を狩り続けるつもりなのか?」
「狩るさ……俺は都市伝説が嫌いだからな」
「そうか……なら……あの子は、なぜ死んだ?」
「?」
「さっき、お前が抱えていた人間の女の子の事だ」
「……お前に言う必要は無い」
冷静に考えれば、おかしな点があった
男は血まみれだったが、少女からは出血があった様には見えなかった
「*したわけじゃないんだな?」
「……」
「……なぜ隠す?」
こんなことを隠しても何のメリットも無いのに……
231喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 10:52:28.28 ID:wSnpLVN50
背後から雪を踏む音がする
振り返る
メガネをかけた、華奢な体格の女性
……サチだった

「サチ?!……なんで……」

思考が停止する

「邪魔が入ったな……お喋りはおしまいだ……決着を付けよう」

男は詠唱を始める

「凍てつく風よ……」

メスを投げる……が、かわされる
速い!魔法のせいか?!

「北より来りて……」

最後のメスも投擲する

「眼前の敵の命を……」

今度は掴み取られる……完全に見切られていた

「奪え!」

詠唱が完成し、右腕が蒼い冷気に包まれる
疾駆する魔術師
232喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 10:54:34.11 ID:wSnpLVN50
すぐ背後からサチの悲痛な声が響く

「輪くんッ!……やめてッ!!」

捕らえきれない速さで迫る男

マスターの命を奪ったあの魔法

瞬間、脳裏をよぎる光景

吐き気を催す様な残酷な光景

マスターが死んだあの光景がフラッシュバックする

サチは庇う様にボクの前に出る

ボクは動かずに、ただ見送る

迫る魔術師の右腕
233喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 10:56:51.83 ID:wSnpLVN50
そして

切断され、落ちる───魔術師の右腕

「?!……何故だ」

まるで最初から分かっていたかの様に
刃がサチの脇をすり抜け、腕を斬り落としていた

いや、分かっていたのだ

「これが、二度目の失敗だったからだよ」

「……二度目の失敗?」

あの瞬間、脳裏をよぎった光景
いつもよりハッキリとしたイメージ
吐き気を催す様な残酷な光景

見えたのは
サチがボクを庇って───死ぬ光景
そして、マスターが死んだあの光景がフラッシュバックする

絶対に避けなければならない結末
234喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 10:59:48.90 ID:wSnpLVN50
その予知が見えた瞬間
ボクは決断する、その全てをもって……
未来は、理想にも絶望にも変わって行くものだ

ギリギリまで刀は鞘に収める
速くても遅くても結末は変わらない
間合いに相手が入る位置
予知で相手が来る位置は分かっている
そして、決して退かぬ強き心
ボクが諦めた瞬間───サチは死ぬ

『大事なのは間合い そして、退かぬ心だ』

抜刀する───己の成し得る最速の抜刀

そして……
切断され、落ちる右腕

「お前の……そしてボクの失敗……これで、二度目になるところだった」

「……そうか……これが、お前の力──限定予知──」

*すつもりのない相手の命を奪ってしまった男
自分のせいで大事なヒトの命を奪われた少年

二度目の同じ過ちを予知する
これがボクの持つ能力
235喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 11:02:57.85 ID:wSnpLVN50
放心した様に、ドサッと崩れ落ちるサチ
刀を鞘に収め、サチに肩を貸す
「輪くん……こんな事、もうやめて……」
「大丈夫だよサチ……もう、戦う気は無い」

「……いい抜刀だった」
いつの間にか、カシマさんが背後に立っていた
ジャックも一緒にいる
二人とも随分と傷ついていた

ドサりとカシマさんは肩に抱えていた男を下ろす
男の首からは、両断されたカメラがネックストラップによってぶら下がっていた

どうやら、カシマさんたちも1戦交えてきたらしい
236喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 11:08:20.15 ID:wSnpLVN50
少し補足
================================================================================

カシマは早朝に部屋へ戻ってきた時に輪ががいないことに気付き
サチを起こして2人でタクシーに乗りここまで来た
山荘への細い道からは、速さに勝るカシマが先に向かいサチは後から追う

一方ジャックは、輪が部屋から出て行くのを目撃する
いつもの如く、カシマさん情報をもらいに来たが中々帰らないので外で待機していたらしい
様子がいつもと違った為、後を追う
首なしライダーが輪を乗せて走り出すのを霧となって後をつける
そのため、バイクは濃霧の中を走ることとなった

山荘への道の途中で、先行していたカシマさんは倒れていたジャックを発見する
カメラの男に不意打ちされ、痺れて動けないジャック
ジャックはカシマに輪を助けに行けと言うが……
カシマには目の前の女性を見捨てる事など出来るはずもない
カシマは言う
輪はそう簡単にやられたりはしない、と
貴方の弟子ですものね
ジャックはそう返した

どこからか望遠レンズのカメラでスナイプする男
カシマが気配を察知し、ジャックに指し示す
痺れながらもジャックのメスが投擲され、望遠レンズが割れる
カシマが距離を一気に詰める
近接用レンズで迎え撃つも、両断されるカメラ
返す刀で峰打ちされ、意識を失うカメラの男

彼らが戦っているうちに、サチが追い抜き……現在に至る
237喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 11:13:52.49 ID:wSnpLVN50
因みに

カシマさんは携帯電話を使うのが苦手なので
携帯使用中は、携帯に集中しすぎて周りのことが疎かになります
その為、輪が聞いているかもしれない
ということに全く思い至らなかったらしい

また、サチがカシマさんの話す声を聞いていなかったのは
泊まりでちょっと浮かれていたかららしい

カメラの男がなんで山荘に来ていたのか
童貞魔術師と桃娘を何ヶ月も放っておいてるんで、そろそろ様子を見ようと思ったらしい

なんで、丁度その日にカメラの男が来ていたのか
組織やそれに近い存在が山荘を突き止めたという情報がどこかからか入ってきたかららしい

面倒臭がりなはずのカメラの男がジャックに攻撃を仕掛けたのは
被写体として気に入り、撮ってみたい衝動に駆られたかららしい


一言でまとめると……みんな迂闊すぎる
こまけぇこたぁいいんだよ(AA略)

まぁ、そういうことにしておいて下さいよ……

================================================================================
人が居なくてサルさん来そうなんで、6分毎くらいにゆっくり行きます
では、本編に戻ります
238以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 11:17:09.94 ID:OxevmkXj0
しえーーん
239以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 11:17:57.14 ID:kuIGRqtsO
しえ
240喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 11:19:55.61 ID:wSnpLVN50
カシマさんとジャックそしてボクの3人、もう男に勝ち目は無い

「もう終わりにしよう」
「…………いいのか、それで」
「約束して欲しいことがある」
「……なんだ?」
「都市伝説を自分から狩りに行かないで欲しい」
「……無理だ……俺は今でも、都市伝説はこの世界に不要だと考えている」
「危険な都市伝説ばかりじゃない……相手から手を出して来た時だけではダメなのか?」
「……お前の様に、意思の強いヤツばかりじゃないんだ」
「ボクは、独りじゃなかったから……そして、貴方が改心してくれたらって願ってる」
「今更だな……改心してどうなる、俺はもう戻れはしない……ヒトを*しているんだからな」
「……それでもボクは願ってる」
「このゲームには、皆が幸せになる様なハッピーエンドは用意されて無い」
「皆が幸せになる方法なんて無いのかもしれない……」

『……生きるんだ、輪』
『……優しい心を、忘れるな』
『……孤独なヒトがいたら、手を繋いで……輪(わ)の中に入れてやれ』

「けどッ!……父さんがボクに……残してくれた想いを、ボクは叶えたいんだッ!」

結局、ボクが信じる道とはマスターが指し示してくれた道だった……そういうことだ

「…………ワガママな……ガキだな」

サチが口を開く
「確かに、我侭なのかも知れない……でも、わたしは……
 周りのヒトを幸せにしてくれる輪くんの我侭は……すごく……すごく素敵だと思うよ」
「ボクはまだ……親に甘えていたい様な子供だからね……」
241以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 11:25:14.56 ID:999UPOlw0
支援
242喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 11:25:45.79 ID:wSnpLVN50
「……チッ……どいつもこいつも……」

「分かったよ……ゲームの勝利者であるお前の望み……叶えてやるよ」

自分の表情が明るくなるのを感じる
皆に笑顔が戻る

「ただし……」
「?」
「俺が叶えるのは、お前が既に諦めてしまっている方の望みだ」
「ぇ?……ボクが……諦めている?」

「ああ、そうだ……お前の契約者を……生き返らせる」

「?!……そんな……こと……そんな奇跡……みたいなこと」

信じられなかった
そんなことが可能なのか?

「奇跡……それを、人は時としてこう呼ぶ……魔法とな……そして、俺は……魔法使いだ」

魔法……そうか、魔法なら……不可能と思える様な奇跡も……

「じゃあ……本当に?……マスターが生き返る……本当に……」
243喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 11:30:47.07 ID:wSnpLVN50
「……しばらく静かにしていてくれよ」
皆が頷く
魔術師は詠唱を開始する
「其は何ぞ……其は魂……其は失われし希望……」
その詠唱は長い
だが、次第に何かがそこに存在する気配を感じ始める
人型が形成されていく
「時は戻る……懐かしきあの季節……」
ボクの……何よりも大切な人の姿が形作られていく
あの時のままの姿
「天より降りしは水……命の水……我が命の水……」
詠唱は続いた
永遠とも思える様な、そんな錯覚

「……ふぅ……今度は巧く組めたな……後は目覚めるまで待っていればいい」

マスターの体が完全に再生されていた
胸が上下し、息をしているのが分かる
生きている

「ぁぁ……マスター……本当に……マスターが……」
涙を溜めるサチ
「……ありがとう……ありが、とう」
ボクはうまく言葉が出てこない
「礼はいらない……敵を倒せばお宝が手に入る……これはルールだからな」

「さて……疲れたな……少し休む……」
男は立ち上がり、山荘へと向かって行った
244以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 11:35:34.16 ID:nRdHWKteO
うおおおお!!!!
すげえwktkしてる!!
支援!
245喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 11:35:48.29 ID:wSnpLVN50
マスターが……父さんが、まぶたをゆっくりと開く
瞳に映るボク

「……り……輪……?」
「ぁぁ……父さん……父さぁぁぁん!」

しがみつく様に、抱きしめる
暖かい
マスターが……父さんが……生きて、ここにいる
何度も願い、願い続け
そして、諦めていたボクの望み
あの日から始まった悪夢が、今
ようやく、終わりを告げる
これからは、全てが……希望に満ちた日々が……
穏やかな日々が……戻ってくる

ボクは声を絞り出す

「……お帰り」

「……ただいま」

父さんは、そう言って微笑んだ

ボクの頬を……熱い雫が滑り落ちていく


長く寒い冬は、その姿を潜め
徐々にだが、春はその暖かい息吹を世界に送り始めていた
246喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 11:40:51.21 ID:wSnpLVN50
================================================================================

── これは、誰にも語られることの無いはずの物語 ──

俺は平凡な人生を歩んできた
他人からは、真面目な人間と評される
ただ、勇気は無かった
良い事をするのにも、恥ずかしさが先に立つ
そんな平凡で気弱な男だ
高校、大学も地元
それなりの学力
それなりの体力
就職も親に勧められるままに、地元の市役所へ
なんの面白みもない男
与えられた仕事をこなすだけの日々

だが、ある日……気付いた
俺が生まれた町は、子供の行方不明・事故が多すぎる
最初は、何が起こっているのか判らなかった
だが、ある日を境に……
俺は魔法を使える様になった

そして、俺を取り巻く世界は変わる
都市伝説の存在を知った今、子供達が行方不明になる理由が分かっていた
この都市には、人外の化け物──都市伝説──がいる
そらからは戦いの日々
悪しき存在を滅ぼし、子供達を救った
都市伝説を狩りつくた翌年には子供達が消える割合は全国平均と並んだ
この時、間違いなく……俺は、正義だった
それは今、冷静に考えても変わらない事実
247喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 11:46:00.37 ID:wSnpLVN50
しかし、いつの間にか俺は
敵──都市伝説──を探して歩く様になっていた
それが俺の役目だと信じていた
都市伝説は敵、悪しき存在
人間を守る為、俺は戦っている
疑う事など何一つなかった
次第にエスカレートする戦い、嗜虐性を増す俺

そして事件は起こった
起こるべくして起こった事件

ある喫茶店の善良な男を*した
*してしまった

俺は、混乱する
何故だ、何故こんなことになった……
都市伝説がいけない……ヤツらが存在するからこんな事起こる
俺は都市伝説を憎んだ
これまで以上に憎悪を燃やした

都市伝説どもが俺を狙う
何度も死にかけた
きっと俺の存在が邪魔なのだろう
俺はいずれ都市伝説のすべてを滅ぼすからだ

そう思った……そう思っていた
248以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 11:48:46.47 ID:ewydd9V0O
支援
マスターが……復活だと?
249喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 11:51:03.68 ID:wSnpLVN50
そして山荘へ退避する
白痴の娘がいた
どうしようもなく愚かな娘だった
ある日、尿を飲まされる
洗面所へと走り、吐き出す
鏡を見た
ひどい顔をしていた
───他人からは、真面目な人間と評される
そんな面影は何処にも無い
魔法を使い、自分のステータスを確認する
絶句した
何故なら……俺は……都市伝説に脳を犯されていたのだから

──ゲーム脳──

それが俺を蝕んでいた都市伝説だった

正義の名の下に都市伝説を狩る
これはゲームだった……俺にとって、本当にゲームだったのだ

いつの間にとり憑かれていたのだろうか、今となっては永遠に闇の中だ
だが、その時……ゲーム脳は消え始めていた
桃娘の力のせいだった
あの尿には不老長寿の効果、不治の病を治す効果があったからだ
何度も聖水を飲み、ゲーム脳は消え
俺は自分自身を取り戻す

しかし、時は既に遅かった
俺はもう、戻れないところまで来ていたのだから……
250喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 12:00:40.40 ID:wSnpLVN50
不幸は重なっていく

桃娘が倒れたのだ

もともと成人出来る様な食生活ではない
都市伝説によって生かされている状態だった
聖水──尿──は徐々に甘くなっていた
腎臓や血管はどうしようもない程に痛み、糖は尿に漏れ出していた

癒しの魔法をかける
だが、一向に回復はしない
俺の魔法ではこの病魔には勝てなかった

桃娘の都市伝説が消えかけていたのだ
そういう寿命を背負った都市伝説だったのかもしれない

このまま消えてしまえば……
都市伝説によって生かされている状態の桃娘は生きることが出来ない

だが、俺には何も出来なかった

そして、ある夜に桃娘は死んだ
あんなに元気だった桃娘が……

俺は悲しみを感じていた
こんなに感情が溢れたのは、いつ以来だろう
251喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 12:05:41.75 ID:wSnpLVN50
魔法──術式──を構築する

死んだものを生き返らせる魔法

詠唱する
徐々に命が戻っていく少女
だが、俺の体は魔法に耐えられない

あまりにも高度な術式
急いで創り上げた術式に、バグがあったのだ

皮膚が裂け、血が噴出す
それでも詠唱は止めない、止められるはずがない

眼を開く少女
意識が戻っていく

血まみれの俺を見て、口を開く

ぃたぃの……ぃたぃの……とんでれぇ

お前は何を言っているんだ
自分の置かれた状況が分からないのか
俺の傷のことなど後でいい
俺の為に泣くな
俺にはそんな価値は無い
ぃたぃの……ぃたぃの……とんでれぇ
お前は馬鹿なのか
嗚呼、そうだ……お前は白痴だったんだな
どうしようもなく愚かで……どうしようもなく純粋な娘だった
252以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 12:08:16.04 ID:TyntHw6nO
支援
253喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 12:11:02.22 ID:wSnpLVN50
俺は詠唱を止める
この魔法では、この娘を助けられない
死ぬ直前に戻すだけの魔法では、この娘を助けられない
だから、俺は別の魔法を詠唱する

俺の組んだ術式の中で

最も短く、最も効果が弱く、最もダサい詠唱魔法

効果は肉体の再生……掌に収まる程度の傷を癒す術式

最も暖かい響きを持ち

最も優しい心から生まれた詠唱魔法

とんでれ

桃娘の口に合わせて呟く、何度も……何度も……
癒される傷
笑う桃娘
何を……俺は何をやっているんだ……
桃娘の遺体の前で俺は自失する
254喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 12:16:08.90 ID:wSnpLVN50
朝がやって来た……運命の朝だった

問いかける声
嗚呼、そうだな……俺が*した様なものだ

少年と対峙する

だが、少年を*すつもりなど最初からなかった
戦う意味などなかったが
手ごたえが無さ過ぎるのも、少年にとっては良く無いだろう
少年には、考えた上で……納得した上で*して欲しかった
しかし、少年は俺を*せない

仕方ない、俺はあの魔法を使う
少年の契約者を*した魔法
上手く避けろよ……そして、仇を討て

だが、再び邪魔が入る
華奢な女
己を犠牲に他人を救う
馬鹿なことを考える人間がここにも居たか
ダメだ、少女を避けられない

斬り落とされる右腕
驚愕……そして、安堵
助けられた、また命を奪うところだった

しかし何故、俺は生きている
生きている価値など無いのに
どいつもこいつも、甘すぎる
255喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 12:21:10.50 ID:wSnpLVN50
これはゲームだ
ただし、主人公は俺ではない
主人公は少年、俺は悪い魔法使い
役割を演じる
だが、これは俺自身が選んだ役割
俺は倒された
悪い魔法使いは倒された
ならば、世界は平和にならなくてはならない
物語の結末はいつだってハッピーエンドであるべきだ
俺が子供の頃に夢見た冒険の結末は、いつも幸福に包まれていた
世界が無理でも、少年は幸せを手に入れなければならない
これが、このゲームのルールだ

俺は魔法を詠唱する
バグを取り除いての詠唱
だが、この術式では足りない
魔力が足りない
人の命を操作するには出力が足りない
術式に新たな一文を加える
天より降りしは水……命の水……我が命の水……
俺の生命力を流し込む
桃娘からもらった長寿の力を全て注ぎ込む
今度は巧く組めた
疲れた
もう、休もう
アイツの遺体がある、あの場所で眠ろう

都市伝説が現実に存在するのだから、死後の世界もあるのかもしれない
だが、アイツは天国で……俺は地獄……
もう二度と会えはしない
256喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 12:26:14.27 ID:wSnpLVN50
俺は都市伝説が嫌いだ

都市伝説がなければ……
俺はこんなにも苦しまずに済んだはずだ
あの娘も自然に生きることが出来たはずだ
あの少年の大切な人の命を奪わずに済んだはずだ
多くの者達を傷つけずに済んだはずだ

都市伝説などこの世に必要ない

俺は都市伝説が嫌いだ

これは誰も知らない物語

語られるべきではない物語

語られた物語は都市伝説となるかもしれない

こんな物語を元に都市伝説を生んではいけない

だから、誰にも語らない

── これは、誰にも語られることの無いはずの物語 ──

================================================================================
257以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 12:27:18.04 ID:97eynpqeO
神妙に紫煙
258以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 12:27:43.95 ID:OxevmkXj0
しえん
259喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 12:31:23.72 ID:wSnpLVN50
蒼天
眼下には、町並みが小さく見えていた

二つの墓標がある

「輪……何を祈ったんだい?」

「彼らが輪廻転生した時、幸せな形で出逢える様に……」

少年は、輪廻転生の都市伝説
だが、彼らの転生を操る事など出来ない
だから、ただ……祈るだけだ

「……そうか」
マスターは微笑む、柔らかい笑み

彼は知っている、ある魔術師の物語を
命と共に流れ込んできた記憶と想い
悲しい結末
だが、輪たちには語られるべき物語
マスターと輪たちだけが知っていればいい物語
彼らは忘れない
都市伝説に翻弄され、その生涯を終えた者がいることを

人間は、不完全ゆえにいとも容易く狂う
だが、不完全ゆえに変わることも出来る
そして、それは都市伝説も同じだ

ゆえに彼らは希望を捨てない
より良い明日があると信じて生きていく
260以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 12:35:10.61 ID:OxevmkXj0
輪くん・・・・
いいやつだ
261喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 12:37:05.91 ID:wSnpLVN50
       〜 登場人物 〜


          輪

         マスター

          サチ

        隻腕のカシマ

      ジャック・ザ・リッパー

        童貞魔術師

          桃娘

        カシマレイコ

      コーク・ロアのボクサー

        カメラの男

     首なしライダー ディケイド

       学校町のみなさん
262以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 12:41:05.17 ID:5G1bFJZt0
帰ってきてご馳走冷ましたらふぉおおおおおお!!??
263喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 12:42:27.44 ID:wSnpLVN50
      〜 スペシャルサンクス 〜


    クロスして頂いた作品の書き手の方々

    クロスさせて頂いた作品の書き手の方々


      スレ立てしてくれた方々

      スレを保守してくれた方々

     投下中に支援してくれた方々

     スレのまとめをしてくれた方々




         〜 原案 〜


「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」

         初回スレ>>1
264喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 12:46:19.94 ID:wSnpLVN50
    カラン・コロン……カラン・コロン……

        来客を告げるベル

          店内には、
  軍装の若者と彼に寄り添うように座る金髪の美女
   テキパキとオーダーを取るメガネの華奢な女性
  カウンター内には穏やかな雰囲気の中年男性
           そして
  カウンター席にはちょっとツンとした少年がいる



       ここは "喫茶ルーモア"

    噂話が交錯し、都市伝説が語られる店

     誰もが戦いから日常へと帰る場所



        『喫茶ルーモア』

                    〜 Fin. 〜
265以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 12:49:30.67 ID:ewydd9V0O
>>264
乙!!
266以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 12:50:08.88 ID:5G1bFJZt0
ハッピーエンド乙っしたー!!

最後はいい奴になって死んだか…童貞…
267以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 12:50:44.33 ID:nRdHWKteO
ルーモアの方乙ー!
童貞魔法使いに少し愛しさを感じたよ……(´;ω;`)
何はともあれマスターお帰りー!!
268以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 12:51:30.44 ID:OxevmkXj0
全身全霊を込めて乙でした!!
269以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 12:52:07.24 ID:AMpIiRsp0
正にハッピーエンド乙!!

そしてマスタァァァァァお帰りぃぃぃぃぃぃっ!!
270以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 12:54:35.29 ID:TyntHw6nO
いい終わり方でした

お疲れさまです。
271喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 13:05:34.04 ID:wSnpLVN50
最後ギリギリでサルさん来るとこだった……あぶねぇ



ふぅぅぅぅぅぅぅ、長かったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ

ようやく最終話(第一期か?)をお送りすることが出来ました
長い間つきあってくれて、ありがとうございました

マスター帰還しました!
生き返るとかダメだろ!って思ったりもしましたが……いいよね?
香典返して回りますんで!サーセンwww

そんなわけで、冬の終わり頃からは
ルーモアにマスターが戻っての通常営業です!

付近の住民や関係者さんには、組織の記憶操作で対処してもらって
(黒服Dさん、過労死しないでぇぇぇ)
死んだという事実はありません的な感じでお願いします

それから、時間軸を一人で勝手に進めててすみません(土下座
ちょっとやり辛いかもしれませんが……
まぁ、適当に調整して下さい
272喫茶ルーモア・隻腕のカシマ:2009/09/06(日) 13:08:09.55 ID:wSnpLVN50
さて、その後のルーモアの面々はというと

カシマさんはジャックにイギリス料理を振舞われたりして
結構、苦労しています……味的に
「決して退かぬ……強き心……」とか言っちゃって、ちょっと涙目
(涙がでるほど嬉しいのね!)とジャック勘違い

サチは、休憩中にワンセグでボクシングの世界タイトル戦を見て
元コーク・ロアのボクサーが勝つのを見届けます(そんなヤツもいたなぁ)
インタビューで男は
「サチぃ〜!見てるかぁ〜〜!好きだぁ!!結婚してくれぇ!!!」
とか言ってるの聞いて、ブハッとコーヒー噴いたりしてます

マスターは相変わらず穏やかにお客さんを迎え入れています
輪はツンとしながらも周りを助けたり、頼みを断りきれず女装させられたりしている様です

こんな感じで概ね平和

今後、若しくは今回のお話の途中の期間で
彼らが事件に巻き込まれることがあるかもしれませんが
それはまた別のお話

では、最後にもう一度
読んでくれて、本当にありがとうございました!
273以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 13:08:28.06 ID:5G1bFJZt0
>>271
あぃあぃさー、設定周り了解であります
大丈夫だ、多分、そこまで大規模に記憶操作とかなったら黒服D一人じゃどう考えても過労死だから他の黒服さんたちも来るはずww


とまれ、乙っしたー!
感動をありがとう!!
274以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 13:14:05.39 ID:AMpIiRsp0
>>271
乙、本当に乙
カシマさん、苦労しそうだwww

>>273
禿も行くよ
周りが迷惑被る姿しか想像できないけどね
275首塚組織の憂鬱:2009/09/06(日) 13:14:35.97 ID:5G1bFJZt0
 …死んだ、と
 そう、聞かされた
 あの魔法使いは、最後には、己が殺した人間を蘇らせて……力を使い果たし、死んだのだと言う
 死人まで生き返らせるとは…まさしく、魔法使いだ
 そのような強大すぎる魔法には、それ相応のリスクがかかる辺り、ますますそれっぽいではないか

「…将門様」
「どうした?」
「…将門様が、積極的にあいつを殺そうとしなかったのは…あぁ言う理由からっすか?」

 桃娘の力によって、あの魔法使いは「ゲーム脳」から解放された
 …本来の人格を、取り戻した
 …この、首塚は
 それを、見越していたのだろうか

「さてな。好きに考えるが良いさ」

 青年の問いかけに将門はそう返し、酒を口にする
 死した仲間たちへの、弔い酒
 死んだ桃娘と魔法使いへの弔い酒
 将門が酒を口にしている様子を眺めながら、青年は考える

 …ゲーム脳に犯されてしまっていた、とは言え
 あの男は、罪を重ねすぎた
 将門や自分が嫌悪するような行いを続けてきていた
 青年は、あの魔法使いの本当の人格など、知らない
 だから、嫌悪感などは払拭しきれず
 …だからと言って、死者に鞭打つようなことをするつもりも、なかった
276以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 13:15:03.46 ID:kqmVkxBXO
イギリス料理は美味しくないと有名だからね
277首塚組織の憂鬱:2009/09/06(日) 13:17:34.28 ID:5G1bFJZt0
「…青年よ」
「はい?」
「お前は、たとえ、誰に何と言われようとも…貫き通したい考えは、あるか?」

 じっと、将門に見つめられ
 青年は、迷う事なく返す

「ありますよ」
「たとえ、我がそれを阻止しようとも、か?」

 真っ直ぐな、真っ直ぐな
 射抜くような、視線
 しかし、青年はその視線から逃げない

「当然っす。それだけは譲れないんで」

 あの黒服を、組織から解放する
 …それだけは、譲れない
 絶対に、こちら側に引き込んでみせる
 たとえ、将門に反対されようとも、認めさせて見せる
 ……それだけは、絶対に、譲ることが出来ないのだ

 青年の答えに、将門はくっく、と楽しげに笑った

「そうだ。それで良い。我の下につくのならば…絶対に、己の信念を曲げるな。
 貫き通したい考えがあるならば、願いがあるならば、必ず貫き通せ。
 あの男は許されぬ事もしたが…最終的には、貫いた」

 だから、それで良いのだ、と
278首塚組織の憂鬱:2009/09/06(日) 13:19:05.90 ID:5G1bFJZt0
 将門は、酷く楽しそうに


 …しかし、同時に少し寂しそうに、笑った


「…俺にはよくわかんねぇっす。馬鹿なんで」
「なぁに、いつかわかるようになるさ」

 少し不貞腐れているような表情の青年に、からかうように将門は笑い
 す、と酒を満たした杯を手渡した
 青年は、一瞬迷いながらも…その杯を、受け取って
 ぐい、と満たされた酒を、一気に煽ったのだった









勢いで書いた
ルーモアの方、失礼いたしました!
279以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 13:21:10.08 ID:5G1bFJZt0
>>274
黒服D「…あなたはいつも凄いですね。時間もかけずに多数の人物の記憶を操作できる」

と、その筋肉美で同時多数催眠をかけている禿に尊敬の眼差しを送っている黒服Dの姿を幻想した


さて、ちょっくら設定こそこそと纏めてくる
280以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 13:23:08.69 ID:AMpIiRsp0
乙ー!
将門様渋いよ将門様

>>279
操作ってかトラウマ与えてで記憶消し飛ばしてるだけな気もせんではない
281以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 13:30:07.51 ID:kuIGRqtsO
>>貫き通したい考えがあるならば、願いがあるならば、必ず貫き通せ。

マッドガッサーも首塚に入れるんじゃね
282小ネタ 先にギザ十の人に土下座:2009/09/06(日) 13:31:27.97 ID:AMpIiRsp0
禿「ハァ・・・ハァ・・・」
キツイな・・・ここまで追い詰められたのは何時振りだろうか・・・
こちらが与えた傷は瞬時に再生し、全てを跳ね返す筋肉を持ってしても防ぎきれない異常なまでの力・・・
禿「分が悪い・・・と言うレベルではありませんね」
睨みつけるのは建物の上からこちらを見下ろす男
素薔薇しいセンスの仮面にマフラー、近未来的なデザインのスーツを着込んだ戦士・・・
禿「・・・貴方は一体?」
??「貴様等悪の『組織』を倒す正義の使者!”怪談仮面TAROV”!!」
ズビシッと派手なポーズを取って高らかに名乗る”怪談仮面TAROV”
・・・何の都市伝説かさっぱりわからん・・・厨ニ病?
283小ネタ 先にギザ十の人に土下座:2009/09/06(日) 13:32:10.47 ID:AMpIiRsp0
怪談仮面「次の一撃で終わらせてやる」
禿「む・・・」
あまり考えてる暇は無さそうだ・・・
怪談仮面「必殺・バニシング・・・・・・」
構える”怪談仮面TAROV”
あの技か・・・・・・この筋肉を持ってしても弾ききれなかったあの技・・・
ただ受け止めるだけではいけない、かと言って避けれるとも思えない・・・
ならば!
禿「ハァァァァァァァッ!!」ゴキッボキッベキンッバンッ
かつて無いほどに肥大化する骨
ソレによって巨大化する肉体
怪談仮面「ブラック・・・」
禿「 兄  気 解 放 !!」
ピンクに輝く肉体!
疾駆する”怪談仮面TAROV”!!
突き出す拳!
怪談仮面「ライトニング!!!」
禿「憤怒ゥッ!!」
ぶつかり合う拳と技・・・・・・そして
辺りは閃光に包まれた・・・
284小ネタ 先にギザ十の人に土下座:2009/09/06(日) 13:32:58.37 ID:AMpIiRsp0
近くの廃工場
閃光、と言うか爆発・・・にまぎれて何とか逃げおおせた
禿「クッ・・・何とか逃げ切れましたか・・・」
渾身の、全力全開の一撃をもってしても相殺で精一杯だった
禿「何と恐ろしい・・・」
正体不明の都市伝説・・・”怪談仮面TAROV”・・・
恐らく今のままでは勝てない相手・・・だが
禿「次は負けませんよ・・・」
かつて無い程の強敵に・・・何とも言えない高揚感を感じた
285以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 13:33:37.62 ID:5G1bFJZt0
っちょ、あれかwwwww
286以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 13:34:27.40 ID:AMpIiRsp0
改めてギザ十の人に土下座!
太郎さんお借りしました
あの黒服殺しの能力見てるとどうしようもなく禿と戦わせて見たかったんです!!


>>281
女子供に害・・・も与えないもんな
性別は変えるけど
287以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 13:34:35.80 ID:wSnpLVN50
>>274
禿の黒服さんもありがと〜う
地味な仕事似合わねぇ〜w

将門様もありがとうございました〜
倒れる敵役が、どれだけ格好良く散れるか……
童貞魔術師が、どん底まで落ちた株を何処まで上げられるかが重要だったんで助かります

カメラの男も自己消費して、大体余すところ無く使えたかな
回収し忘れてる伏線とかあったかもしれないけど、無いよね
うん、問題ない
288以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 13:36:17.61 ID:5G1bFJZt0
禿黒服の人乙っしたー!
なんと言う凄いバトルだww

>>281
>マッドガッサーも首塚に入れるんじゃね
将門様のことまで女にしようとしちゃうんで多分無理w
289花子さんの人のキャラ設定:2009/09/06(日) 13:43:39.32 ID:5G1bFJZt0
まだ全員分書ききってないけどちょこちょこと

・花子さんの契約者

 小学生の時に花子さんと契約した、現在高校生な主人公に見えなくもない人…だったが、現在順調に出番が減っている
 小難しく考え勝ちだったり後ろ向き思考だったり、とりあえず虐めにあいやすそうな性格
 あと、ちょっとシスコンっぽい
 外見とかは考えてなかったんで知らね。ご自由に想像してね!
 家は古くから続く極道の血筋。俗に言うヤクザとはちょっと違う。仁義大事。
 一応、学校に通う際、その事は隠していた…が、小学生のころ、虐めにあっていたのが両親にバレると同時に学校側にも暴露された。
 本人的にはあんまし知られたくない事実なので、中学生時代はうまく隠し続けた。
 高校生になった今も、隠し続けたいと考えている。
 なお、委員長からの好意にはカケラも気付いちゃいねぇ。このリア充め!!!

 使用可能武器・ドスと拳銃。ただし、ドスはいつでも家から持ち出せるが、拳銃の持ち出しは困難。
 射撃は昔、親に連れられてアメリカ旅行をした際に覚えた
 ゲームセンターで射撃ゲームをよくやっているから、と証言したのは嘘(家柄の事を察知されたくなかったから)

主な他の作者様のキャラクター等との関係

・闇子さんの契約者…携帯番号交換
・喫茶ルーモア…花子さんにパフェを食べさせる為に時折顔を見せている
・花子様&契約者…共闘経験あり
・骨粉娘…クラスメイト?
・ハジケたひきこさん…花子さんを目の前でもっていかれた
290花子さんの人のキャラ設定:2009/09/06(日) 13:45:12.39 ID:5G1bFJZt0
・花子さん
 日本全国共通女子トイレのアイドルな都市伝説「トイレの花子さん」
 全国各地に様々な花子さんが存在し、性格外見多種多様だが、彼女はもっともポピュラーな外見である
 「白いブラウスに真っ赤な吊りスカート、おかっぱ頭」と言う少女の姿をしている
 性格も人間に友好的であり、基本無邪気なお子様である
 「中年男性に殺された少女の幽霊」と言う背景設定があるようで、おじさん嫌い
 契約者の事は大好き
 「み」とか「みー」等と口にしている事が多い。口癖なのかもしれない

 主な能力はトイレの水とトイレットペーパーを自在に操る事
 そして、個室トイレを介した空間転移である
 空間転移は、任意の相手を一人だけ一緒に移動させる事が可能
 その気になれば、無理矢理引っ張り込んで転移させる事もできる

主な他の作者様のキャラクター等との関係

・闇子さん…花子さんは友達だと思っている
・女装太郎君…友達
・ハジケたひきこさん…連れまわされて色々と着せられた
291花子さんの人のキャラ設定:2009/09/06(日) 13:46:43.19 ID:5G1bFJZt0
・不良教師
 花子さんの契約者が通う高校の化学教師。常に白衣で、ヤル気なさげなダルそうな雰囲気
 かなりの愛煙家。禁煙?何それ美味いの?
 「夜動く白骨標本」と「踊る人体模型」と契約している
 基本なまけ者で面倒な事は嫌いだが、悪人ではないと思う
 それなりに生徒思いない地面ももってはいる
 両親は死亡しており、家族は双子の弟のみ
 両親は首を切られて殺害されており、犯人はいまだ不明である
 なお、家事に関しては色々と壊滅的で
 料理を作ろうとする→ゴミ量産
 食器を洗おうとする→食器全滅
 掃除しようとする→部屋の中メチャクチャ
 洗濯しようとする→柄物無地物全て一緒くたに洗濯機にぶち込んだ挙句洗剤入れすぎ
 という駄目っぷりを発揮してしまう
 本人の運動能力などに付いては、今現在不明である


主な他の作者様のキャラクター等との関係

・喫茶ルーモア…花子さんの契約者にその存在を教える前から通っていた
・骨粉娘…教え子?
292ギザ十:2009/09/06(日) 13:47:13.24 ID:9HqS0mJp0
うお、太郎さんを使ってくださるとは寧ろ感謝感激です、ありがとうございます!
しかし、改めて見るとやはり太郎さんの能力は厨二病すぎるw
そして、それに対抗できる黒服(禿)も凄まじい、ぜひ次は勝利して頂きたいですね
その後、敗北を糧に太郎さんもさらにパワーアップさせるのでww

あと、自分もちょっとした小話を投下させていただきます。
そして、この場で、先に土下座をさせてもらいます。orz
293以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 13:48:38.87 ID:AMpIiRsp0
>>その後、敗北を糧に太郎さんもさらにパワーアップさせるのでww
マジかYO
あの太郎さんこそ『首塚』でやっていける逸材だと思うんだ
294組織と夢の国と黒衣の傀儡:2009/09/06(日) 13:49:06.22 ID:9HqS0mJp0
ザクリと、肉を穿つ鈍い感触が手元に残る。
ジュルリジュルリと、怪しく蠢く刃が今まさに断たれんとする命の血肉を啜り始める。
「久しぶりですね、あなたを振るうのは……」
諦観と共に自らの手に握られた得物を見る、「エペタム」かつて自分が人間であった頃に契約していた都市伝説、
そして現在では体の一部、いや、すでに自分自身でそのものである人食い刀。
その人食い刀に喰われつつある哀れな人型に目を向ける。
自分と同じように黒服に身を包んだ意志のない繰り人形、「組織」に入り込んでいた「夢の国」の工作員である。
大粛正。「夢の国」より「組織」へと紛れ込まされていた黒服の存在が明るみになった現在。
彼は病み上がりの身でありながら、その炙り出しと排除に追われていた。
「身体能力は低い、少なくとも病み上がりの自分でも対応できる程度には……」
しかし……。
ちらりと横を見ると、組織に所属する契約者が放つ紅蓮の炎をまともに食らったはずの敵が何もなかったかのように立ち上がるのが見えた。
『夢の国の住人は死なない』
夢の国の勢力はその勢力圏内において不死であるとの報告は確かに受けている。
いつの間にか人知れず、この場所も「夢の国」の勢力圏となってしまったようだった。
「この場所は、組織の重要拠点の一つだった筈なのですけどね……」
まさか、我々組織の目を完全にかいくぐり、丸ごと勢力圏へと取り込まれるとは誰が思うだろうか…。
「まさか、それが狙いで工作員を……?」
血煙の立つ戦場に、似合わない楽しげな音楽が遠くから聞こえる。
死なない兵士、いつまでも続く闘争のパレード。
隣で戦っていた数人の黒服と契約者たちが物量に押され、飲み込まれていく。
「殺しても死なないというのは、何ともやっかいですね……」
そう呟きながらも、手に持った「エペタム」を振るう。
エペタムを振るうたびに刀身から鳴り響くカタカタという異音は、夢の国のパレード音楽を混乱させ一時的にだが彼周辺の黒服の不死を無効化させている。
目の前の工作員を袈裟切りに振り抜き、返す刀で背後より襲いかかる敵の首を落とす。
敵の中には、幼い子供のような姿も多く見えるが、一切躊躇することなく屠り続ける。
「彼は、この場に派遣されなくて僥倖だったかもしれませんね」
同僚の中でも特にお人好しで苦労人の、そして子供に対してとても甘い黒服の事を思い浮かべ苦笑する。
ある契約者たちを「組織」の追求の目から庇う彼の行動は、彼にとって理解できない事柄である、が。
「まあ、もっとも彼ほど突き抜けているよりかはましかもしれませんが……」
295組織と夢の国と黒衣の傀儡:2009/09/06(日) 13:49:46.46 ID:9HqS0mJp0
ジワリジワリと押されつつある状況の中、嬉々として敵の最中に突っ込んでいき、
その筋力でもって敵の一丸を殲滅しつつある、頭頂部の眩しい色んな意味で規格外な同僚を半眼で見やる。
彼の力もどうやら「夢の国」の勢力に効果があるらしく、自分や彼以外にも幾人かは不死の工作員を屠る事ができているようだ。
しかし、それでも。
「やはり多勢に無勢、ここまでのようですね……」
生き残った黒服や契約者たちに撤退の命令を飛ばし、自らも前線から離れ後方へと下がる。
敵を寄せ付けぬよう遠距離から援護射撃を続けている一団の中から1人の黒服を探しだす。
数秒のうちに見つかった女性体の黒服は、若干疲れているようだ。
先日、自らの担当を引き継いだ黒服の女性である、最初期の黒服であるはずだが調整の為に
時間がかかり、今回の「大粛正」が初の実戦となる彼女。
今から行わせる「仕事」のことを考えると、その程度で参ってしまっていては困るのだが…。
「B-No.002、作戦Sを発動します、準備を」
「B-No.001……本当に、あれをやるのですか?」
未だ、納得できないという表情を浮かべる彼女に呆れ顔を向ける。
「仕方ないでしょう、これ以上「組織」の敵に好き勝手させるわけにはいきません」
「……敵の中には、洗脳された子供の姿も見られますが」
「貴い犠牲です」
「他に、方法は……」
「ある事はありますが、しかし」
「では…!」
「この場を放棄、体制を整えた後に組織の契約者たちによる一斉攻撃、もちろん『彼』も参加することになるでしょう、それでも?」
長い長い沈黙、しかし答えは分かりきっている、『彼』の事を出した時点で『彼女』は首を縦に振るしかないのだ。
「わかり、ました……」
唇を噛みしめ自らの感情を押し込めようとする彼女の姿を、半ば無視するように声を上げる。
「では、味方勢が全員撤退を確認後、貴女の能力のセーフティを解除、都市伝説「鮫島事件」を発動してください」
「……了解しました」

数十分後、「夢の国」の勢力の一部が、元「組織」の拠点であった廃ビル共々消滅した。
296以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 13:54:46.93 ID:AMpIiRsp0
鮫島事件・・・だと?
297花子さんの人のキャラ設定:2009/09/06(日) 14:01:37.51 ID:5G1bFJZt0
・人体模型
 踊り好きの変態
 己の内臓をフルに使った踊りを得意とする変態
 なぜか世界各地の踊りをほぼマスターしている変態
 必殺技は「内臓ボンバー」な変態
 因みに、内臓へのダメージはもろに本人に影響する変態
 基本的にギャグ担当な変態
 って言うか、シリアスには使いにくくて困る変態
 なお、必殺技の内臓ボンバーは、テリトリーどころか学校からも離れると、内臓一個ずつしか飛ばせなくなる変体
 よって、その時は技名が「胃袋ミサイル」などに変更されている変態


主な他の作者様のキャラクター等との関係

・金さん…知り合いらしい(接触シーンはまだないはず)



・白骨標本
 骨格は男!心は乙女!な白骨標本
 控えめでおしとやかな性格。何故か料理が得意だが、自分では食べられない
 都市伝説が人を傷つけたり殺してしまうことを悲しく感じており、できる限りそれを止めていきたいと思っている
 俺が書いてるシリーズのヒロイン候補2(1は花子さん)
 一部ではどうやら大人気のようである


主な他の作者様のキャラクター等との関係

・金さん…知り合いらしい(接触シーンはまだないはず)
・骨粉娘…涎をたらされたりかじりつかれたり
298花子さんの人のキャラ設定:2009/09/06(日) 14:04:34.57 ID:5G1bFJZt0
・ツンデレ妹
 花子さんの契約者の妹。ツンデレ。現在中学二年生。
 兄の事は大事らしいが態度にあんまし出さない
 人に害なす「トイレの花子さん」に憑依された経験あり
 現在は「鏡の中の四次元婆(通称鏡婆)」と契約している
 本シリーズのヒロイン候補3
 なお、兄と違って社交的であり、学校では友達も多い
 使用可能武器はメリケンサック。護身の為に常に持ち歩いている。


・鏡婆
 正式名称は「鏡の中の四次元婆」
 白い着物に身を包んだ老婆の姿をしている
 本体は鏡の中の異空間にあり、せいぜい鏡から出せるのは腕くらいである
 対象を鏡に引き込む能力を有している…鏡に引きずり込まれた者がどうなるのか、それは不明である
 本シリーズのヒロイン候補4          ではない


・委員長
 涙の一発使い捨てキャラ…に、なるはずだったが、再登場もできた
 これで晴れてヒロイン候補4である
 都市伝説と契約していないのに都市伝説と遭遇しやすい
 俗に言う「襲われ体質」のようである
 リアリストなのか、都市伝説の存在は信じようとしない
 単に、信じてしまうと心が崩壊してしまうからかもしれない
 今現在、「黄色い雨合羽」「女性が消える試着室(ダルマ女行きルート)」「スパニッシュフライ」と遭遇している(最後のみ被害は未遂)
299以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 14:05:02.35 ID:9HqS0mJp0
「組織」の黒服勢が主役の話を書きたかったので、少しだけ黒服禿と黒服Dも出させていただきました
しかし「夢の国」の設定がこれで合っているのかかなり心配…もし解釈が間違っていたらすいません、責任とって切腹しますorz。
300花子さんの人のキャラ設定:2009/09/06(日) 14:07:28.19 ID:5G1bFJZt0
・ヤンデレ弟
 不良教師の双子の弟。どう見てもヤンデレです、ありがとうございました
 人付き合いはよく、女性にもモテるのだが、深く付き合いだすと兄さん大好きヤンデレぶりが露呈する為
 女性と長続きした事はないし、親友と呼べる友人も少ない
 兄が都市伝説と契約し、他の都市伝説と戦っている事を知った直後
 「コーラを飲みすぎると骨が融ける」という都市伝説と出会い、兄を護る為に契約した
 一時期はブログ本を出すなどして稼いでいたが、現在はレストラン「うわさの産物」にてアルバイト中
 厨房担当なのかホール担当なのかは不明。多分、どっちもそれなりにできると思う
 兄が家事全般全滅なせいか、真逆な感じで家事はパーフェクト。良い主夫になれると思う
 両親の死亡がトラウマとなっており、「幸せな家庭が壊される」と言う出来事に関して、激しい怒りを覚える

主な他の作者様のキャラクター等との関係

・喫茶ルーモア…黒服Dとの打ち合わせなどでちょくちょく利用。ただし、コーラしか頼まない
・噂の真相…バイト中。また、店の面々と共闘経験あり
・かごめかごめ…共闘経験あり。首を切る能力と言う事で少々因縁をつけたことあり
・童貞魔法使い…トラウマが刺激されたのか、必要以上に痛めつけた
301花子さんの人のキャラ設定:2009/09/06(日) 14:10:00.30 ID:5G1bFJZt0
・黒服D

俗に言う「組織」の構成員の一人。元・人間。名前がないと不便だが、彼に名前は存在しない。
よって、便宜上「D」としておく。何となくだが。
ヤンデレ弟に関わってしまった不幸な男。あのヤンデレを組織に誘ったのが悪い。
現在は組織にヤンデレ弟の監視とかを全面的に押し付けられ、ヤンデレ弟の戦いの後始末とかを任せられる日常。
いつ、胃に穴が空いてもおかしくないかもしれない。
人間であった頃契約した都市伝説とは、今でも契約し続けている。
表向きは、色んな企業で社員っぽく紛れ込み、社員同士の噂話に耳を傾けている
お昼ご飯はお弁当を買って食べている事多い。お気に入りは「月見弁当」
一応武装として拳銃(メン・イン・ブラックが持ち歩いてそうな光線銃)と盾にも出来るジェラルミンっぽい鞄を持っている
ただし、それを使って戦う事はほとんどない
なお、ジェラルミン製の鞄の中には仕事で使うノートパソコンの他
「蝦蟇の油」「河童の妙薬」「征露丸」「ユコーンの角の粉末」等治療薬系の都市伝説などが入っている
子供が犠牲になる事件を痛ましく思い、子供を狙う都市伝説を酷く警戒している
また、未成年に対しては慈悲深く、「組織」から庇っている事も多い
そのせいか「組織」以外にも知り合い多数。「首塚」組織にも数名の知り合いがいるようだ。
人間だった頃は夢の国で働く従業員だったが、その事を彼は覚えていない
「組織」は都市伝説の存在を知らぬ一般市民を、凶悪な都市伝説から護る為、さらに、都市伝説と契約してしまったものの
力の使い方がわからぬ者に力の使い方を教えるべき存在であると考えている
過去に「首塚」平将門との接触経験あり

302花子さんの人のキャラ設定:2009/09/06(日) 14:11:11.67 ID:5G1bFJZt0
改行多すぎ…だと…!?

黒服Dの主な他の作者様のキャラクター等との関係

はないちもんめ…心配して見守っている。「組織」から庇っている。
東京」シリーズの主人公…「組織」に必要以上に目を付けられないよう、微妙に情報を抑えて「組織」に報告
かごめかごめ…共闘経験あり
Tさん…共闘経験あり
黒服禿…同僚
黒服もどき…同僚
夢の国…過去に因縁あり?
輪…マスター死亡中、後を任されたので、ちょくちょく様子を確認してる
喫茶ルーモア…元々、よく利用していた。よく頼むのは「アイスハニーミルク」


「夢の国の地下トンネル」

そこが地上であれば、どこでも発動可能
使用者だけではなく、他人も引っ張りこめる
使用者が地下トンネルに入っている状態であれば、強制的に他人を引っ張りこむ事もできる
出口は世界各地の夢の国のどこか。使用者がどこに出るかを選べる
なお、同じく夢の国関連であり、地下に存在する「夢の国の地下カジノ」とも繋がっているようだ
自我など持たない都市伝説のはずだが、現在の「夢の国」の状態を拒絶しており、呑み込まれていない
さらに、「夢の国」が中に入り込むことすら拒絶し、吐き出してしまう
303花子さんの人のキャラ設定:2009/09/06(日) 14:14:18.85 ID:5G1bFJZt0
・赤マント
花子さんシリーズのしょっぱなに花子さんに流された赤マントとは別人
真っ赤なマントを纏った若い男性の姿をしている
「女子トイレに現れる赤いマントを纏った人攫い」の都市伝説であり、俗に言う赤マントが持っているような相手を切り刻むような力は無い
しかし、少女を攫う都市伝説であるが為、一瞬で少女を麻袋に詰め込み無力化させるという犯罪ギリギリの能力を持っている
熟女萌えでロリコンという、よくわからないストライクゾーンの持ち主
マイナー雑誌にてポエムコーナー連載中
ファンレターをもらった事は一度もない
なんだかんだで、赤いはんてんとはいい仲のような気がする。赤マント氏ね

主な他の作者様のキャラクター等との関係

・花子様の契約者…共闘経験あり
・喫茶ルーモア…時折通っている


・赤いはんてん
真っ赤なはんてんを纏った少女の姿をした都市伝説
「あぅあぅ」とか「なのです」と言う口調だが、別に角は生えていないし誰かの後ろをぺたぺたストーキングはしない
トイレに出現し「赤いはんてんがほしいか、青いはんてんがほしいか」と声をかけてくる都市伝説
「赤」と答えると、体中に赤い斑点が浮かび死亡、「青」と答えると全身甥斑点のような青痣だらけにされて殺される…というものでらう
もっとも、この赤いはんてんは殺しが嫌いなので、どちらも殺さない程度に手加減するようだ
赤いはんてんをひっくり返す事により、ナイスバディグラマー美女な「青いはんてん」に変身、話し方もがらりと変わる
はんてんの下にはサラシとスパッツしか身につけていない。しかも寝る時はむしろはんてんしか身につけていない
そして、何故か赤マントの布団にもぐりこんで寝ていること多し。赤マント氏ね

主な他の作者様のキャラクター等との関係

・花子様…共闘経験あり
・喫茶ルーモア…時折通っている
304花子さんの人のキャラ設定:2009/09/06(日) 14:17:08.79 ID:5G1bFJZt0
・赤い靴
童謡「赤い靴」は人攫いの歌である、と言う都市伝説から生まれた存在
日本人離れした男性の姿をしている
「10歳以上は皆ババア」と公言してはばからない真性のロリコンである
駄目だこいつ、早くなんとかしないと
能力としては、相手をい空間に引きずりこむ事と、童謡内にて「異人さん」としか歌われておらず、どこの国の出身かわからない事の拡大解釈から世界中の言語を話せる事である
また、契約者に己と同じ身体能力を授ける事もできるようだ
なお、過去には幼女を連れ攫い、残虐に殺してしまう老紳士として存在していた
しかし、現在ではそんな過去の自分を嫌い、30代ほどの男性の姿になっているようだ

主な他の作者様のキャラクター等との関係

・はないちもんめ…敗北経験と共闘経験あり。たまに使われている
・Tさん…共闘経験あり。輪君(女物浴衣着用)の写真をもらった
・かごめかごめ…共闘経験あり
・輪…ショタに目覚めるキッカケ
・女装太郎君…腕力で負けた…だと…!?
・白面九尾の狐…ぼっこぼこにされた

305花子さんの人のキャラ設定:2009/09/06(日) 14:19:33.56 ID:5G1bFJZt0
・「赤い靴」の契約者

小学校1,2年生くらいの少女
親にものすっごい甘やかされて育った我侭ガール
多分、親が会社社長なスーパー金持ち
私立の金持ち学校に通っているほか、バレエ、ピアノなど習い事多数
赤い靴と契約した経緯は不明

主な他の作者様のキャラクター等との関係

・はないちもんめ…敗北経験と共闘経験あり。助けられた事も。たまに赤い靴を使われる。
・輪…赤い靴をけしかけた事あり
・女装太郎君の契約者…色々と着せられた
・白面九尾の狐…とりあえずけしかけてみた
・キッサルーモア…アイスハニーミルクをヤケ飲みした事あり
・Tさんの契約者とリカちゃん…共闘経験あり。
306花子さんの人のキャラ設定:2009/09/06(日) 14:23:17.11 ID:5G1bFJZt0
・チャラ男
金髪によく日焼けした肌の、チャラチャラした格好の青年。シルバアクセサリーをじゃらじゃら身につけているが、ピアスだけは付けていない
都市伝説「日焼けマシンで人間ステーキ」の契約者
契約直後、黒服Dに発見され組織にスカウトされたが、堅苦しいことは嫌いだと断った
当時まだ未成年であった為、黒服Dから見逃されている
20歳を越えた現在、なぜか首塚組織の一員となり、自由気ままに生活している
黒服Dを「首塚」組織に引き込もうと頑張っている様子
なお、なぜか言動・行動が腐女子に誤解されやすい
むしろ、腐女子相手じゃなくても誤解されやすい
そのせいか、年齢=彼女いない暦である…一応、ボイン好きなのだが
ちなみに、「首塚」組織にはわりと初期の頃にスカウトされたのか、将門とも直接顔を合わせている身である

主な他の作者様のキャラクター等との関係

・フィラデルフィア契約の女性…「フィラちゃん」と呼んで嫌がられている
・はないちもんめ…嫌われている
・技の厨2病…顔を合わせたことあり
・「死人部隊」…顔を合わせたことあり
・童貞魔法使い…ヤンデレと一緒にフルボッコにした事あり
・夢の国…敗北経験あり(黒服Dに救助されている)
307花子さんの人のキャラ設定:2009/09/06(日) 14:24:49.96 ID:5G1bFJZt0
また改行多すぎとかorz

・都市伝説「日焼けマシンで人間ステーキ」
日焼けマシンで日焼けをしすぎて、人間ステーキになってしまった…と言う都市伝説。自我を持たないタイプの都市伝説
ステーキじゃなくてレアになったんだとか細部の違う話もあるが、大体結末は一緒である
この都市伝説と契約した事により、チャラ男は対象を焼き殺す能力を身につけた
ただし、じわじわと時間がかかるという弱点あり
発動条件は緩いのだが、その時間がかかるという弱点は曲者である
一応、相手に触れる事で、より早く焼く事も可能なようだ
表面だけではなく、内臓もじわじわと焼いていってしまう
なお、焼き加減を調節する事により、普通に日焼けさせるだけで抑えることもできる
チャラ男は、自分を日焼けさせるためにもこの能力を使っている
308以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 14:26:41.05 ID:kuIGRqtsO
キャラ多いとたいへんだな
設定だけで何話分かいってるんじゃないか
309以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 14:26:54.93 ID:kqmVkxBXO
さて、そろそろ投下しよう
310以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 14:28:35.68 ID:kqmVkxBXO
夜道に三人組の男女がいた。

「夢の国…今の組織にとっては放っておけない存在ですね」
一人は黒いスーツを着た男。
その正面にいるのは大きなマスクをした女。

「でも、だからといって今、総力戦を挑んでもこちら側の損害は大きなものになると思うわよ」

確かにその通りだ。
消耗しきっている現在の組織にとって、それはかなりの痛手だ。
首塚と拮抗している現状では、それはやってはならない。

「仕方ありませんね。私達だけでいきましょう」

そそくさと先を行こうとする二人を引き止めたの三人目。

「あ…あの……」

何故か巫女装束を着ている。

「なんでそんな危ないことに私が呼ばれたんでしょうか?」

そして、手には竹箒を持っていた。
311以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 14:29:52.83 ID:kqmVkxBXO
「ははは、何を言ってるんですか」

「ふふふ、そうよねぇ」

それに対し二人は笑う。
何故そのようなことを言うのか信じられない、といった具合に。

「いえ、ですから……私はそんな危ない任務には向いてないので……」

「適任ですよ」

「そうよ、貴女以外に有り得ないわぁ」
「いえ、それに、私お掃除の途中でして……その……」

「掃除はかわりの者がやってくれてます」

「ええ、適任の子達がやってるわ」

言葉を言い切る前に潰されてしまう。
巫女装束を着た女は俯いて黙ってしまった。

「では、行きましょう」

黒いスーツと大きなマスク、そして巫女装束を着た、おかしな組合わせの三人が夜の町を歩いてゆく。
312以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 14:30:41.77 ID:kqmVkxBXO
「あれって、組織の黒服よね」

そんな三人組を見つめていた女がいた。
「うふふ、まだいたのね。くろふく」

彼女の笑い声の中、ぞわぞわとわき出てくるものがあった。
どこからともなく、まさにわき出てきたのだ。

「楽しくなってきたわ」

頭のとれた元ネズミ、アヒルのおまるが突き刺さったアヒル

異形の化け物は、より異形なものへと変質しつつある。
313以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 14:31:31.09 ID:kqmVkxBXO
「どうです?いい人はできましたか?」

黒いスーツの男が巫女装束の女に尋ねた。

「……わかってて言ってますよね?」

「ははは、そうでした。それなら貴女の力は無くなってるはずですからね」

巫女装束の女の表情はむすっとしたものへと変わる。

「おっと、来たようですよ」

スーツの男が歩みを止めた。

「さてと、お仕事お仕事」

マスクの女はどこからともなく手鎌を取り出す。

「……はぁ」

巫女装束の女ため息をはいた。
314以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 14:32:16.27 ID:kqmVkxBXO
楽しげな音楽が流れた。
遊園地のパレードにでも流れてそうな音楽。
そして、列をなして現れる異形の集団。

「さぁ、貴女の出番ですよ」

スーツの男が巫女装束の女の肩を軽く叩く。

「わかりました…」

女は異形のパレードの前に立ちはだかる。

「こんなことしてる暇ないのに……」

そして悪態をつく。
315以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 14:33:31.53 ID:kqmVkxBXO
異形の集団は着実に女に向かって進んでいく。

そして、女をパレードが飲み込む。

「まずは一人、あっけなかったわね」

声が聞こえてきたのは、パレードの後方、
おそらくは、この都市伝説の契約者だろうか。

「ふふ、それはどうでしょうかね?」

スーツの男の声からは余裕を感じられる。

そのとき、まばゆい光があたりを照らす。
光の発信源はパレードの中。
といっても、そのパレードの照明などではない。
もっと、こう神秘的な光という感じのものだ。
316以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 14:34:33.74 ID:kqmVkxBXO
異形の集団。それらは確かにそこにいた。
だが、今はいない。
光とともに消え去った。
そう、暗闇を照らす光がごとく、それらを照らした瞬間、パッと消えたのだ。

「なに…よこれ…」

その契約者は驚きを隠せないようだ。
無理もない、一瞬で自身の都市伝説を消されたのだから。

「さすが清らかなる乙女ですね。退魔の力だけなら組織でもトップクラスですよ」

「わざわざ……説明しないでください」

純潔なる乙女。現在24歳である。
317以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 14:35:45.30 ID:9HqS0mJp0
女性版魔法使いかw
318以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 14:35:46.19 ID:kqmVkxBXO
あっけにとられていたパレードの主だが、瞬時に平常心をとりもどす。

それは自身の都市伝説の圧倒的な力ゆえである。

「ふん、消したくらいでいい気にならないほうがいいわよ。
何度だって蘇るのよ」

彼女の言葉通り、消えたはずの異形の軍団が再びわきはじめた。

「ええ、わかってます。ですが、これが狙いなので問題ありませんよ」

スーツの男の表情はにこやかなものだった。
まるで、これから女性をお茶にでも誘うかのような笑顔。

「そうなの、これが狙いなの」

その声がしたのは、パレードの主の後ろからである。

「なっ……」

慌てて振り向く。そこには手に鎌を持った女がいた。
口は耳のあたりまで裂け、その裂けた口で笑っていた。
319以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 14:38:17.66 ID:kqmVkxBXO
「ふふふ、本来あなたの契約していたものは。
退魔の力が効くような邪悪なものではなかったのですがね」
スーツの男が笑う。
そして口裂け女が鎌を振る。

スパッ、そんな音がした気がする。切れ味抜群の刃物が物を切る、軽快な感覚。
口裂け女は確かな手応えを感じていた。



「で、結局逃げられちゃいましたね」
320以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 14:39:27.19 ID:kuIGRqtsO
夢の国がちょっと小物っぽい
321以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 14:56:20.88 ID:+0srZWmq0
試しに設定まとめやってみてるけど、いろいろ分類わけとかやってたらだんだんわからなくなってきた
学校町、契約者も都市伝説も密集しすぎだwww 恐ろしすぎるwww
322以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 15:00:11.75 ID:kqmVkxBXO
あのとき…口裂け女が鎌を振るったとき…
敵は一瞬でその場から消えたのである。

「まさか、瞬間移動なんて芸当が出来るなんて思いもしませんでしたよ」

「そうねー、私もびけっくりしちゃったー。
あ、店員さーん。生おかわりー!」

今回は退魔に対しては絶対的な存在がいたから優位に戦えた。
しかし、それも見られてしまった今、自力が違う夢の国との戦いはやはり厳しいものになるだろう。
まだ敵の底が知れない。
スーツの男は厳しい顔つきでグラスに口をつけた。

「あ…あの…私もう帰っていいですか?」

場所は移り変わって、近場の居酒屋。
反省会と称して、マスクの女が他の二人を強引に連れてきたのである。

「な…なにしてるんだろう…私……」

巫女装束の女は目の前のビールを見つめながらつぶやいた。
純潔の乙女……もうすぐ25歳である。


323花子さんの人のキャラ設定:2009/09/06(日) 15:01:06.88 ID:5G1bFJZt0
設定投下中に二回もサルさんくらうとかorz

パワーストーンの契約者

 3,40代ほどの年齢の美しい女性。ただし、外見年齢はその美しさも手伝ってか20代後半程度に見える。
 繁華街にて、夜にタロットカードの占いの店を経営している。
 おっとりとして穏かな性格をしているが、芯は強い。
 黒服Dが人間だった頃を知っているようで、気にかけている様子
 彼に時折、自分の契約した都市伝説の力をこめたパワーストーンを手渡している
 黒服D以外にも、占いに来た客にパワーストーンを渡す事もあり

パワーストーン

 特に女性ならば、一度は聞いたことがあるだろう
 ルビーや水晶など、宝石や石の類に、不思議な力が秘められている、と言う話を
 この都市伝説は、その不思議な力を、実際、石にこめる能力である
 たとえば水晶ならば、「全ての浄化」毒や呪いの浄化及び、都市伝説によっては契約者から強制的に引き剥がす事も可能である
 石によっては、効果が本の説明などによりまちまちだが、その場合能力使用者が好きな効果を選んで付属させる事ができる
 この能力によって特殊な力を得たパワーストーンは、誰でもその特殊な効果を使用することが可能である
 ただし、力を込める事が出来るのは一日に一個のみ
 そして、力を込められたパワーストーンは、一度使用すると粉々に砕け散ってしまい、再利用不可能である
324以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 15:02:07.54 ID:kqmVkxBXO
そのころのとある神社

「なんで…私達が……」

「仕方ないよ闇子さん」

二人の小学生が境内のはき掃除をしていた。

「やっぱり納得いかないわぁあああああああああ!」

夜の境内に少女の叫びが響いていた。


とある神社の話終わり
325花子さんの人のキャラ設定:2009/09/06(日) 15:02:55.95 ID:5G1bFJZt0
闇子さんの人乙っしたー!!

・キャリアウーマン(貴腐人)

 「ハンガーの生首」の契約者
 「組織」に同僚を殺された事があり、「首塚」組織に所属した
 もっとも、その同僚の死は本人の自業自得であり、彼女もそれは知っているが、割り切れないらしい
 普段は真面目なキャリアウーマンだが、同時に貴腐人でもある
 現在は目下、同じ組織内のネタになりまくりのチャラ男をネタにしている最中である
 なお、「首塚」組織内にて、彼女が貴腐人である事を知っている者は多分あんましいない


・ハンガーの生首

 とある女子高に伝わる怪談が元となっている都市伝説
「ハンガーに制服をかける時、必ず襟側が壁を向くように。そうしないと、ハンガーにかけた制服に女生徒の生首の幽霊が現れる…」
「その女生徒は昔、運悪く生乾きのコンクリートに足を踏み込んでしまい、首から下がコンクリートに埋まってしまった。彼女はそのまま乾いていくコンクリートによって圧死してしまった。首がぼきりと曲がった状態で…」
「襟側を壁に向けずに制服をハンガーにかけ、その制服を着た少女は田んぼで死体となって発見された。首が無理矢理90度曲がり、体は田んぼに埋まった状態で」
 以上が、その都市伝説である
 彼女はその伝説通りハンガーにかけられた制服に首だけの姿で現れる
 そして、その制服を来た人間を、自分と同じような状態で発見されるように殺してしまうのだ
 なお、契約により、現れることができる制服は別にセーラー服じゃなくてもよくなった
 普段は、媒介であるハンガーを契約者が持ち歩いている限り、契約者にそっとついて回っている
 こっそりと隠れ巨乳。恥ずかしがりやさんで純情派である。
 契約者の原稿をまともに見るとか絶対無理
326以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 15:03:13.44 ID:9HqS0mJp0
これだけ都市伝説が出てくると強さごとにランク分けしてみたくなるな

夢の国、組織、将門様辺りの大物都市伝説がSクラスとして
うちのキャラだと
鮫島事件、Sクラス
ご先祖様、ノートの太郎さん、Aクラス
スカイフィッシュ、エペタム、Bクラス
ブラックドッグ、黒服、Cクラス
幽霊少女、Dクラス
ギザ十、夜に笛を吹くと蛇がでる、死者の映る鏡、Eクラス

みたいな感じか
327花子さんの人のキャラ設定:2009/09/06(日) 15:04:29.60 ID:5G1bFJZt0
・「首塚」平将門

 935年、時の政府に反乱を起こした武士。桓武天皇の子孫。
 関東の新皇を名乗った時期もあるが、大軍に攻められて敗北した。
 その首は切られ、晒され……しかし、そこから平将門の呪いは始まる。
 時は流れ、現在は「首塚」に本体を置き、首塚を汚す者、壊そうとする者に呪いをかける存在となっている

 能力としては、強力で逃れようのない「呪い」の力を持っている
 それは、呪われた人間の死や不幸として、確実に実現される
 ただし、「呪い」には制限があり、首塚を汚す行為・言動。首塚を破壊するような行動をとった者・集団・組織にしか発動しない。
 ……の、わりには「首塚」を見下ろす位置にあった某銀行にも呪いがかかっている辺り、少しいい加減なのかもしれない。
 「呪い」の他、本気になると地面が揺れ(地震)、雷鳴を轟かせる能力もある。
 また、本気になっていない時は胴体がある為、普通に武器による戦闘も可能である。

 将門は現在「首塚」に隠れ里のような異空間を作り出してそこに留まっている
 その隠れ里は、将門に気に入られた人間しか入る事はできない
 普段の将門の姿は甲冑を身に纏った若武者の姿をしている
 権力を独り占めにする権力者は嫌い。弱いものを踏みにじる存在も嫌い
 現在気に食わないのは「組織」と「夢の国」
 どっちを先に潰せばいいかなと悩みつつも酒を飲む今日この頃
328花子さんの人のキャラ設定:2009/09/06(日) 15:06:34.62 ID:5G1bFJZt0
・首塚組織に所属する少年
「幸せの眉毛コアラ」と契約している5,6歳くらいの少年
「うーうー」が口癖で、普段は歳相応より若干幼いくらいの話し方
しかし、都市伝説に関する知識は深く、それについて語るときは饒舌になる
首塚組織に所属した経緯は不明だが、とりあえず戦闘能力はほぼ皆無な為、他のメンバーに護られている事が多いだろう
将門と直接顔を合わせることができているのを見ると、チャラ男たちのように比較的初期に集められた者なのかもしれない
霊感があるようで、不吉な気配を感じたりもするらしい
ちなみに、仲間であるキャリアウーマンから注ぎ込まれる視線がちょっぴり怖いらしい
正統派気弱ショタ

・「幸せの眉毛コアラ」
コア○のマーチに、低確率で眉毛付きのコアラが入っている
そのコアラを見つけると幸せになれる…と言う都市伝説
契約者は「首塚」に所属している少年
能力としては、眉毛コアラを食べると、ささやかな幸せを受けることができる
ただし、その「ささやか」の定義についてはかなり謎であり、万能性が高い
突然の不運を防ぐ効果もあるようで、危険を予防する意味でも重宝する能力である
ただし、いくつ食べても、ストックされるささやかな幸せは一個だけなので注意
契約者が眉毛コアラを発見して手渡す事によって、他の人にもそのささやかな幸運を沸ける事ができる
329以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 15:07:01.76 ID:kqmVkxBXO
能力バトルの鉄板

最強は存在しない
相性、使い方


そしてなにより「精神の強靭さ」
330花子さんの人のキャラ設定:2009/09/06(日) 15:08:17.05 ID:5G1bFJZt0

・「組織」の黒服たちが使う記憶操作について

 都市伝説のことを吹聴しないよう、釘をさすといわれる黒服
 場合によっては、目撃者の記憶を操作する事もある
 通常は、某ハリウッド映画のメン・イン・なんとかにでてくるような装置を使って記憶を消去する

 極例外に、言葉によって催眠術をかけ、記憶を消去する者も存在
 その場合、同じように催眠術をかける事により、失われた記憶や忘れてしまった記憶を呼び戻す事も可能

 例として、黒服Dの場合
「あなたは何も見ていない、聞いていない、知らない、わからない」 と言う言葉をキーワードに記憶消去を
「思い出して御覧なさい」と言う言葉をキーワードに記憶を呼び戻させる事ができる
 なお、両方とも、相手の目をじっと見つめなければ発動不可能(サングラスごしでもかまわない)


・「首塚」組織について

 「組織」は首塚の強力な呪いの力に目をつけ、組織の管理下におこうとした
 …しかし、その行為が「首塚」の怒りを招く
 「首塚」は「組織」を敵視し、同じく「組織」に敵意を抱く都市伝説と契約者を集め始めた
 ……これが、俗に言う「首塚」組織の始まりである
 その規律は酷く緩やかで、
一、己ガ信念ニ背く行動ヲトルベカラズ
一、女子供、弱キ者ニ手ヲ出スベカラズ
一、タダシ、ヤラレタラヤリカエセ
一、首塚ヲ汚ス者ニ呪イアレ!!!
 くらいしかないようだ
 ただし、女子供に手を出すような輩はあんまし許してくれないようである
 もっとも、「首塚」は「組織」以外にも夢の国など気に入らない相手は多いようで、相手によっては「組織」に手を貸してやってもいいと考えている
331以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 15:08:18.28 ID:AMpIiRsp0
流石設定量が半端なく多いな
闇子さんの人も乙

>>326
まぁ、相性とか能力強くても契約者が弱いとかその逆とかあるから簡単にはいかないけど確かにやってみたくはなる
332以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 15:10:46.99 ID:5G1bFJZt0
つ、疲れたぁ……
以上で、俺が出したキャラについての設定は大体全部、の、はず
見落としあったら御免orz


スパニッシュフライなどをはじめとした放流悪役は除いております


強さとかそこら辺は、考え出すとキリないんで考えてないんだぜ!
みんな強みもあれば弱みもある能力にしているつもりではある
333以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 15:14:00.05 ID:+0srZWmq0
巫女の人も設定も乙
現在まとめた人数を数えてみたら30人超えてて吹いたww
334以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 15:24:22.00 ID:kqmVkxBXO
とりあえず今回出てきた処女の設定のみ

現在24歳、もちろん男と付き合った経験無し。
別に残念な顔や体型というわけではない。

実家に住んでおり、その実家は代々神社の管理、父親は神主をしている。

仕事柄もあり、父親は男性関係に厳しく、娘もその環境で育ったため、少し偏った考え方をしている。

初めては結婚した人と、という考えだけは25歳間近の今も変わっていない。
現在は、神社の仕事を手伝いながら花嫁修業だけは欠かさない毎日を送っている。

都市伝説は「純潔の乙女」
処女の神聖性により、退魔の力を有する。
邪なものに対しては絶対的だが、それ以外には一切の効果が無い。

例としてあげると、エンジェル様のような聖なる力や殴る蹴る等の通常攻撃

これらには無防備
335以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 15:25:57.62 ID:5G1bFJZt0
俺の出したキャラオンリーの人物関係図書き直そうとして挫折したorz

花子さん ←契約← 俺 ←兄妹→ ツンデレ妹 →契約→ 鏡の中の四次元婆

人体模型 ←契約← 不良教師 →契約→ 白骨標本
                ↓
                兄
                弟
                ↓
    コーラ ←契約← ヤンデレ弟 →協力体制→ 黒服D →契約→ 夢の国の地下トンネル
                          ↓ ↑
                          見 尊
                          逃 敬
                          す
                          ↓ ↑
       日焼けマシンで人間ステーキ ←契約← チャラ男 →仲間→ キャリアウーマン
                           ↓
                           上
                           司
                           ↓
                          平将門 →部下→ 少年
336以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 15:27:07.43 ID:5G1bFJZt0
そして盛大にズレたorz
337小ネタ:2009/09/06(日) 15:40:59.76 ID:5G1bFJZt0
 考えろ
 該当する都市伝説を思い出せ

 しかし、どんなに考えても、思い出せなかった
 該当する知識が、思い当たらない

 ぽたり、ぽたり
 …出血が、続いている

「…あなたは、何者なのですか?」

 黒服は、銃を構えたまま、その都市伝説を静かに睨みつけた
 まるで、子供たちが夢見るような、仮面をかぶったヒーローのような姿
 はて、こんな都市伝説の噂…聞いたことがない

「怪談仮面TAROV”!!世界を揺るがす悪の組織め!退治してくれよう!!}
「…悪、ですか」

 小さく、苦笑する
 …自分はそれを、完全に否定する事ができない
 あぁ、そうだ、「組織」の存在は、こんなにも罪深い

「とどめっ!!」

 怪談仮面TAROVなる者が、こちらにとどめをさしてこようとしている
 …黒服には、それを避けるだけの気力も、体力も残っていなかった
 がくり、膝をつく
 怪談仮面TAROVの攻撃を受け、体中傷だらけ
 出血多量で、視界も霞んできている
338小ネタ:2009/09/06(日) 15:44:28.64 ID:5G1bFJZt0
 ーーーーここまで、か
 たっぷりの皮肉をこめて、口元に笑みを浮かべる

 所詮、自分は「組織」の歯車
 「組織」の部品の一部に過ぎない
 自分が死んだところで、どうせ誰か、代わりが補充されるだけ
 自分が死んだとしても…なんら、変化などおきないのだ

 心残りがない訳ではない
 しかし、ここで自分が死ぬというのなら、それを受け入れよう
 所詮、自分が生き続けた所で、誰かに変化を与えられる訳でもあるまい…

「必殺!バニシングブラック……」

 怪談仮面TAROVが、黒服に攻撃を放とうとした…
 その時

「っ!?」

 ばしゃぁん!!
 横から飛んできた、水撃
 …そう言えば、ここは公園
 傍には公衆トイレがあった
 ……まさか?

「大丈夫ですか?」

 ざ、と、黒服を庇うように、立った少年
 その姿を見て、黒服は再び苦笑した
339以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 15:53:05.99 ID:+0srZWmq0
黒服支援!
340以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 15:55:03.29 ID:kqmVkxBXO
太郎くんだし出てくるのは……
341以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 15:57:45.70 ID:kqmVkxBXO
サルっぽいね
342以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 15:59:59.33 ID:6R6pdWKf0
支援がてら設定投下だ!

契約者
高校1年生男。両親は仕事の関係上海外出張中で独り暮らし。妄想癖あり。友達微妙にいる。
成績は下から数えたほうが早く、最近の都市伝説との戦いとかのせいで下降中らしい。また最近は「都市伝説大好き」と周りから思われている。
ハンバーグジジイとの契約のお陰で「自分の食べた物のエネルギーを消費しハンバーグを作る」能力を手に入れた。
数少ないツッコミ担当だが、一般常識に少しだけ欠ける。座右の銘は「成り行き任せ」
ラジオ内ではDJミートJrと名乗ってる。

携帯着信音「光る風を追い越したら 何が待っているのかな」


ハンバーグジジイ
フロントガラスにハンバーグを張り付ける爺さん。過去に契約者の家の車にもハンバーグを張り付けた。
都市伝説なので仕方ないが身体能力はすごい。大好物は無論ハンバーグ。特に「びっくりドン○ー」が大好き。若干のエロジジイ。
能力は「対象の目の前にハンバーグを瞬間移動させる」能力。いろいろと応用が効くらしい。
一般の人間にも見える。本来は普通の爺さんなので仕方ないが。爺さん、婆さん系の都市伝説と親交が結構ある。

携帯着信音「ステーキ焼き肉食べ放題〜 食べ放題ヨロレイヒ〜」


ベートーヴェン
結構昔から契約者の学校にいる憑依型の「絵の眼が光る」系列の都市伝説。たまにバッハとかモーツァルトに移る。
契約によって憑依能力が強化され、絵の人物を実体化させ、その体に入るという能力を手に入れた。

制約:人物以外は憑依、実体化させられない。人物についた装飾などは実体化できるが、離れると消えてしまう。
   写真には無効。あくまで描かれたもののみ実体化できる。元が絵の印刷はおk。

本体は霊体っぽい光の玉。本体に意思はあるが、性格、性別はない。絵の人物によって男性にも女性にもなる。
普段は漫画のキャラに憑依している。元が絵なので水に弱い。
343小ネタ:2009/09/06(日) 16:00:27.10 ID:5G1bFJZt0
(…彼には、関わるな、と言われているのですがね…)

 コーラの契約者の兄が勤める学校の、生徒
 トイレの花子さんの契約者ではないか

「みー!弱いもの虐めは駄目なの!」

 ぴ!と、少年の前に立ち、怪談仮面TAROVを指差すのは、トイレの花子さん
 …弱いもの、と来たか
 困ったように、黒服は苦笑した

「……おぉぉ……」

 …花子さんの激流を喰らっても、怪談仮面TAROVはほぼ無傷だった
 ……これは、不味い
 何とか、意識を集中させ、「夢の国の地下トンネル」を発動しようとする
 この少年たちを、逃がさないと…

「……花子、さん?」
「み?」

 ……おや?
 花子さんを見つめ、固まっている怪談仮面TAROV
 …知り合い、なのか?

「花子さん?知り合いか?」
「ん〜ん、知らない」
344小ネタ:2009/09/06(日) 16:01:18.38 ID:5G1bFJZt0
 ぷるぷる
 少年の問いかけに、花子さんは首を左右に振った
 知り合いでは、ない?
 では…あの怪談仮面TAROVは、何故、花子さんを知っている

「は、花子さん…何故、そんな奴を庇うんだ!?」
「…みー?」

 かっくん
 花子さんは、怪談仮面TAROVに叫ばれ、首をかしげる
 そして、ぴ!と怪談仮面TAROVを指差し、返答した

「弱い者いじめは悪い事なの!!」
「!!!」

 ガガガガガン!!…と、怪談仮面TAROVはショックを受けた、ようだった
 何せ、仮面を被っているのだから、表情などわからない
 ただ、小刻みにぷるぷると震えているのを見ると、確実にショックを受けているのだろう

「お、おのれぇえええ!!!悪の組織め!純真無垢な花子さんをたぶらかすとは…っ
 お、覚えていろぉおおおお!!!!!」

 と叫んで、走り去ってしまった
 それはもう、もの凄い勢いで


 …一体、何だったと言うのか
 とりあえず、助かったのは、事実だが
345小ネタ:2009/09/06(日) 16:02:01.75 ID:5G1bFJZt0
「…助けていただき、ありがとうございます」
「いえ…っつか、本当に大丈夫ですか?」

 少年が、心配そうに見つめてくる
 心配ありません、と返し、鞄から蝦蟇の油を取り出す
 …また今度、補充しなければならないな、と残り残量を見て、そう考えた

「おねーさん、だいじょーぶ?」
「あなたも都市伝説契約者か…最近物騒だし、気をつけた方がいいですよ」

 ……?
 おねーさん?

(……あぁ)

 しまった、まだ自分は男に戻っていなかった
 あと一日
 あと、一日なのだが…

「そうですね…あなた方も、お気をつけて。この街は、都市伝説が多すぎますから」

 蝦蟇の油で傷を治し、黒服は花子さんと、その契約者の少年の前から立ち去った
 …できれば、女性の姿の自分の事など、あの二人がさっさと忘れてくれる事を、祈りながら


終わってしまえ
346以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 16:03:08.10 ID:1Ibhybs90
つまんね
347以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 16:03:08.60 ID:5G1bFJZt0
>>341
その通り、本日三度目のサルを喰らってたよ!orz



さて、そろそろ夕食作ってくるー
夕食食べ終わって風呂上がった頃に戻ってくる
348以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 16:03:10.05 ID:6R6pdWKf0
友人
ハンバーグジジイの契約者の親友。小学校からの付き合いである。虫好き。
元々都市伝説好きで、最近よく聞いてくるようになった主人公のために、都市伝説を探していたところ
しゃべるシャクトリムシ(シャクトリ様)から契約の話と、知り合いが契約していることを知らされる。
そして親友と共に闘うため、そして共通の話題を増やすために契約。そして多数の虫系の都市伝説と契約した。
今のところの契約は『蠢く羽毛布団』『体育館の天井裏にはGがひしめいている』『Gは死なない』
『シャクトリムシが頭のてっぺんまで登ると死ぬ』『虫の知らせ』の5つ(最後のは都市伝説かどうか微妙だが…)
都市伝説(おもに虫系)に好かれる体質らしく、ポテンシャルも高い。
ラジオ内ではDJブラックGと名乗ってる。

携帯着信音「もっと駆け抜けて行け 信じてるものこの胸に抱きしめて」


シャクトリ様
尺取虫。人外と会話ができるようだ。普段は契約者の方などに乗ってる。
人間に対しては多分契約者以外話すことはできない
349以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 16:04:48.24 ID:6R6pdWKf0
クーさん
ハンバーグジジイの契約者の知り合い。そして片思い中である。読書好き。クーデレ。
博識で、特に都市伝説とかの類の話が好き。都市伝説を引き付ける不思議な力があるらしい。
金華猫に取りつかれて以降、隠れている都市伝説を目視できるようになった。想い人と共にいるために『よだそう』と契約した。
キャライメージは某エロゲのミステリアスクーデレ僕っ娘。

携帯着信音「思い出は果てなく広がる 色あせない未来への」


『よだそう』
午後四時の図書館に出没する都市伝説。クーさんと契約した。クーさんと同じく読書好き。
見た目は小学校低学年くらいだが、クーさんと同じくらい博識である。
自由に生きたいが、都市伝説という存在と、自らの噂による「ルール」に縛られて、嫌々ながら姿を隠し、図書館に忍び込んでいた。
「自らの存在を他人に認識されない限り、限定的ではあるが事象を嘘に変える」能力。自分の名前を逆から読むと『うそだよ』になることに由来。
「ルールだから」が口癖。故に出来ることも出来ないことも「ルールだから」で片づけること多し。
350以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 16:06:17.37 ID:6R6pdWKf0
店長
25歳あたりの「レストラン うわさの産物」の店長。小学校の頃こっくりさんと契約した。巷では「イケメン店長」と呼ばれてるらしい。
飲食店の店長、のはずなのだが考案する料理はゲテモノが多く、店員や爺さん、こっちゃんに試食をさせて罵られること多し。
料理は普通に作れば美味しい。のだが、アレンジを加えたり、独創性を追求しすぎるのでまずくなるようだ。
戦いは苦手らしく、都市伝説たちを店でアルバイトさせることで更生をさせている。ほとんど厨房でだが。
実際は、本気になれば強い。が、能力は体に負担がかかってしまうので使いたくない。

携帯着信音「キュー○ー3分クッキングのテーマ」


こっちゃん
こっくりさんの狐耳霊体少女。かわいい無口系ツンデレ。店では仕入れなど担当。
店長が小学校の頃に契約してからずっと店長とともにいて、すみかが無くなったためか本来の場所でなくても店長と一緒なら力が発揮できるようになった。
不本意ながら一緒にいると言ってはいるが店長大好き。だが店長は気づいていない。都市伝説の情報を契約者たちに知らせて討伐を依頼している。
能力は「五十音表に10円玉を乗せて念じると未来のキーワードを教えてくれる」能力他多数。普通の人には見えない。
元々妖怪の類らしいが、都市伝説と呼ばれるほうが好きらしい。「こっちゃん」という愛称は嫌いではないが…
店長と憑依して戦ったり、結界はったりします。


ノミ沢(本名小野沢)
『ちっちゃいおっさん』にして『三十歳まで童貞だったら魔法使いになれる』都市伝説の契約者。紳士だが、酒が入るとやばい。
うわさの産物に長いこと勤務しており、接客係兼用心棒。最近同じ能力を持つものが出てきたと聞いて対抗心を燃やしている。
なお、彼の能力は「魔力」が切れると使えなくなる。魔力はチョコレートを食べることによって少し回復する。眠ると全快。

携帯着信音「じ〜んせ〜い 楽ありゃ苦もあるさ〜」
351以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 16:07:48.54 ID:kqmVkxBXO
>>346
俺はお前を評価する

馴れ合いムードの強くなった今、そういうハッキリとした発言ができないからね
352以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 16:10:12.20 ID:6R6pdWKf0
金さん
二ノ宮金次郎像。双子の兄がいたが、ハンバーグジジイの契約者たちによって倒された。
元々仲が悪かったので、本人は気に留めていない。某海賊団の骸骨音楽家みたいな性格。うわさの産物に勤務。
必殺技名は本のタイトルからすべてつけられている。本人は太宰治が好きらしいが、必殺技名は特に気にしないご様子。
また、「花子さんと契約した男の話」に出てくる人体模型や骨格標本と知り合い。
とりあえず作者様に何度も土下座!!

携帯着信音「チャンバ〜ラ〜 チャンバ〜ラ〜」


『いいおとこ』
公園に現れるガタイの「いい男」。とある漫画から生まれた都市伝説。
自らのテリトリーに入ってきた気に入った男(都市伝説・非都市伝説かまわず)をとにかく公衆便所(ハッテン場)に連れ込む。
ノンケだろうとエイズだろうとかまわず食っちまう。店長の高校時代の知り合い。
昔は店長を狙っていたが、こっちゃんの意思に負け、店長を狙うことはなくなったそうな。
高校時代に「夜な夜な男子トイレで叫び声が聞こえる」という怪談話があったが、その正体でもある。
都市伝説となったのは中学の時。初体験は中3の夏。もちろん男。

スレ内でいままでヤった方々
エイズ・ハリー
創造の厨二病(好みではない)
建速(結界都市『東京』の方、すみません…こんなの使っていただいて…)

携帯着信音「ウホッ!いい男!」
353以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 16:11:56.96 ID:6R6pdWKf0
『厨二病』の契約者(技)
首塚の組織所属。将門さまの信念に心動かされ所属することとなった。
「思い描いた必殺技を自由に使える」能力の持ち主。

制約:自らの体の構造を変えるような技は使えない
技の名前を叫ばないと必殺技が出せない
遠距離攻撃系の技は一定の範囲内しか届かない

技名は「(その技の属性に関する言葉)の〜」となることが多い。
自分の世界に入り込むことが多い。敵に対してのみドS。

携帯着信音「掴もうぜ!ドラ○ンボール!」
354以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 16:15:06.16 ID:8Yt/doAe0
所見の為にまとめがあるといいな
355以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 16:53:21.50 ID:kqmVkxBXO
落ちるころか
356以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 17:24:13.68 ID:97eynpqeO
ほし
357以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 17:24:13.95 ID:vRBsga4MO
358以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 18:00:52.95 ID:nRdHWKteO
359「結界都市『東京』」:2009/09/06(日) 18:03:40.90 ID:X4ZQV1lg0
なんか出遅れた気がするが
マスターお帰り!そして童貞( ´;ω;`)ブワッ

じゃあ改めて設定晒すぜ!!

 主人公:男、高校生
  成績:中の上
 その他:スポーツ万能(特に武道の心得あり)
都市伝説:「結界都市「東京」」(っていうか完全に日本神話の側面が強いかもw)
  構成:三人組(男1:女2)
男(建速):モデルはご存じ建速須佐之男命
    外見年齢は30ちょい前 天照に殴られたり主人公に十七分割されたりと忙しい人w
    剣のモデルは勿論「草薙剣」でも見た感じは日本刀w因みにハイパーモードになると金ピカになるぞ!
    更に力を開放して「ゴルディオンセイバー」となる!ゴルディオンセイバーに光に出来ないものは(殆ど)無い!
    普段は愛すべきへタレだが棒状の物を持つと途端に勇敢になる不思議な人。
    最近姿が見えるようになってきて「速水建流」と名乗っている。
女(天照):これもご存じ天照大御神
    外見年齢は20前後
    今ではすっかり面倒見の良いお姉さん的存在にw
    見えるようになって「天野照子」と名乗っている。
女(月読):これまたご存じ月読命
    外見年齢は13〜14ぐらい
    なぜ弓なのかは「日本書紀」において月読と書かれたり月弓と書かれたりするから
    最近主人公との距離が一番近い。ロリめ。寡黙だからと言って銀髪で色白の女の子ではなかったりする。
    肌の色は白いかもしれないがw
    見えるようになって「月夜美奈子」と名乗っている。
    最近色々な電子機器やネットワークに瞬時に干渉できるようになってきた。
この4人が「メガフュージョン!」することで精神融合体ゴッドシルバーとなる!え?黄金勇者のパクりだって?全然違うんだっゼ!
360「結界都市『東京』」:2009/09/06(日) 18:05:27.35 ID:X4ZQV1lg0
 外伝その1
 主人公(ほしゅ・A・スゲナスゲまたはクリスチーヌ剛田):本編主人公と同じ高校に通う高校生。成績は本編主人公の次に頭が良い。
             スポーツだって何でもこなすが本編主j(ry程ではない。
  いつも上位にいる本p(ryを自分のライバルと位置付けている。といっても向こうからしてみたら只の良い迷惑だが。
  無駄遣いは極力しない方だが、UFOキャッチャーには手を焼いている様子。
  皆のお陰で「ほしゅ・A・スゲナスゲ」or「クリスチーヌ剛田」という名前を手に入れたw
  勿論男である。愛称はもちろん「剛田」w
 邇邇芸:言わずと知れたヤンデレシスコンな弟君。今回初めて姉のもとを離れはしたが、剛田を通じて姉の行動を逐一監視しているらしい。
 離れていてもヤンデレは炸裂するらしい。
 新たな契約者のお陰で姉である天照が使えなかった本来の太陽神としての力を持つ事が出来た。
 また、その力の延長線として、自在に炎を操る事が出来るようになった。破壊と再生を操るなんて…まさに神だ。
この二人が「シンメトリカル・ドッキング!」する事で精神融合体『朴念仁』となる。名前はアレだが結構強いぞ!
 外伝その2
 主人公(委員長):この子もまた本編主人公と一緒の高校に通う。成績は本編主人公の上である。だから成績順に並べれば委員長>主人公>剛田である。
 クラス委員長ではあるが委員長キャラではない。また自分が委員長である事にすごい不満を持っている。
 スポーツの方もこれといって苦手なものはない。更に上から75:60:70と誰もが羨むボディラインの持ち主である。尤も、本人からすれば「邪魔なモノ」扱いだが。
   勿論女性である。委員長キャラは昔から女って決まってんの!
 櫛名田:言わずと知れた素直クールなお姉さま。阿呆でヘタレな旦那に愛想を尽かして出て行ってしまった。
 力の方はこちらの方が上である。水で八岐大蛇を作って使役したり雷落として感電させたりつっこむ手段には事欠かない。
 実際は邇邇芸と対になるようにして出来た「水を自在に操る能力」によるもの。
 しかし旦那が嵐の神であることから電気エネルギーも自在に操れるようになった。2人して恐ろしい子っ…
 この二人が「シンメトリカル・ドッキング!」する事で精神融合体『凍竜神』となる。名前の通りかなり強いぞ!
 そして、本編主人公と天照・月読・建速・邇邇芸・櫛名田がファイナル・フュージョン!することで超精神融合体イザナギマスターとなる!
 ただし、変身すると、本体である主人公に負担がかかり、自分が都市伝説に取り込まれかねないため普段は滅多に変身しない。
361蜘蛛の人:2009/09/06(日) 18:23:18.62 ID:X4ZQV1lg0
さて、次は一発で書いた蜘蛛の方も設定投下するよ!

設定
 主人公(俺):男、高校生
    成績:上の下
   その他:特に筆記事項なし。強いて言えば殺生が嫌いな所と運試し的な事が好きな所
 契約した都市伝説
    名前:「縁起のいい蜘蛛」→「恵みと裁きの蜘蛛」
    能力:蜘蛛の能力(糸を出すなど)の使用、蜘蛛を媒介とした人間の幸不幸の操作
       ただし、朝に蜘蛛を見た時にを殺しさえしなければ自然と良い事が起こるが、夜に蜘蛛を見た時に殺さなければ相殺されて、結果良い事も悪い事も起こらない。
       また、朝に見た蜘蛛を殺してしまうとその家には救われないほどの不幸が訪れる。
       都市伝説自体に意思はない。が、意思疎通はできる。
       元ネタは「朝に見た蜘蛛は縁起がいいから殺すな。逆に夜に見た蜘蛛は縁起が悪いから殺せ。」という言い伝えの曲解。


こんなんでよければ使って下せぇ
362以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 18:57:44.95 ID:X4ZQV1lg0
さぁて、保守だ。
363以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 19:11:35.49 ID:+0srZWmq0
夕飯前保守!
364以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 19:13:03.40 ID:X4ZQV1lg0
365以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 19:29:24.61 ID:EuYukp5D0
ただいま
366以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 19:33:36.47 ID:X4ZQV1lg0
おかえり
367以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 19:44:31.21 ID:EuYukp5D0
368以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 19:51:18.35 ID:X4ZQV1lg0
369以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 20:02:35.31 ID:EuYukp5D0
370以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 20:08:35.63 ID:X4ZQV1lg0
371以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 20:17:17.62 ID:EuYukp5D0
372以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 20:17:58.82 ID:X4ZQV1lg0
373以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 20:27:29.57 ID:EuYukp5D0
374以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 20:31:02.95 ID:X4ZQV1lg0
375以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 20:41:30.34 ID:EuYukp5D0
376以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 20:42:08.64 ID:X4ZQV1lg0
377以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 20:49:38.30 ID:EuYukp5D0
378以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 20:56:55.47 ID:+0srZWmq0
379以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 20:58:36.48 ID:X4ZQV1lg0
380以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 20:59:18.27 ID:EuYukp5D0
381以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:01:33.19 ID:X4ZQV1lg0
た?
382以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:07:17.43 ID:8Yt/doAe0
>>367-381
どう考えても、死亡フラグ
383以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:09:27.72 ID:ieqUC9jUO
マタギじゃ、マタギを呼ぶんじゃ! 早くっ!!
384以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:12:08.48 ID:EuYukp5D0
「くまと出会ったら死んだフリ」は都市伝説
385以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:12:24.44 ID:kqmVkxBXO
よし投下
386以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:12:52.43 ID:EuYukp5D0
>>385
wktkカモーン!
387以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:13:20.91 ID:kqmVkxBXO
とある神社

僕たちは神社のはき掃除という、特別任務をうけていた。

「なんで私が…」

ぶつくさと悪態をつく闇子さん。

「そう言うけど、きっきり掃除してるよね」

なんやかんや文句を言っても、闇子さんは、こういう仕事をきっちりとこなす。

「……中途半端は嫌なのよ」

こういうとこが可愛いなぁ、と僕は思う。
388以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:14:17.78 ID:kqmVkxBXO
「それにしても…」
ひとつ疑問が浮かんだ。

「なによ」

闇子さんは箒を動かしながらこたえる。

「闇子さんって妖怪だよね?なんで神社に入れるの?」

闇子さんの動きがピタリと止まった。

「妖怪って言い方やめてくれない?」

元々キツめの目つきがさらにキツくなる。
ちょっとこわい。

その迫力に、思わず「すいません」と謝ってしまった。
389以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:15:16.32 ID:EuYukp5D0
妖怪じゃないよ、都市伝説だよ支援
390以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:15:40.38 ID:kqmVkxBXO
「まぁ、確かに現代妖怪なんて言われてるけどね」

僕が謝ると、闇子さんの目つきは元のちょっとキツめのものへと戻った。

「現代妖怪?」

「花子さんや口裂け女、人面犬みたいなののことよ。
所謂都市伝説で出てくるお化けみたいなのね」

「へぇ」

意外と博識なんだな闇子さん。

「で、現代妖怪な闇子さんはなんで神社に入れるの?」

また睨まれた。

「日本の神様にたいする考え方のいい加減さのせいじゃないかしら?」

「いい加減さ?」
391以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:16:29.32 ID:kqmVkxBXO
「やおろずの神なんて言うでしょ」

「やおろず?」

「こう、八百千万って書くわ」

そう言うと闇子さんは箒をひっくり返し、地面に文字を書きだした。

「はちひゃくせん…まん?」

「ようするにいっぱいってことよ。
それに神社って言っても神様以外のものを奉っているのとこもあるくらいだしね」

「ふーん」
392以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:18:58.90 ID:kqmVkxBXO
「だから、仏教がきたときも、日本に元々あった神道とも問題なく一緒になれたのよ」

ふーん

「あ、つまり、ここは神様を奉ったとこじゃないから闇子さんは平気でいられるんだね?」

再び闇子さんの動きが止まった。
得意げに片手の指を立てた状態で完全にフリーズしている。

「え…ええ…たぶんそうよ…」

歯切れのわるい返事だ。

そのとき、闇子さんの後ろにある看板が目に入った。
「○○大明神」と書いてある。

「あ、う…うん、そうなんだ…」

もしかしたら、闇子さんの力が弱すぎて、お化けとして認識されてないのではないだろうか?


「さ、さっさと掃除終わらせるわよ!」

闇子さんは再び箒を動かし始めた。

そんな闇子さんを眺めていると、おかしな考えをしていた自分が情けなくなった。

だって、こんな一生懸命に掃除をしている、良い子の闇子さんを神様だって拒んだりはしないはずなのだから。

393以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:19:16.13 ID:iyg13OPI0
保守ついでに

契約都市伝説「ハーメルンの笛吹き」
確認される伝説の中でもほとんど最古の都市伝説。
契約には大きな代償を求めるが一度契約してしまえばリスクは少ない。
代償とは自分の周囲の人間が持つ自分の記憶。
都市伝説の能力は二つ
・ネズミや子供の操作
・効果を受けている者の姿を効果を受けていない者から隠す
ちなみにネズミは特殊な病原菌を保持しているので戦闘後に苦労することが多い。


394以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:20:04.25 ID:iyg13OPI0
上田明也の詳細
某私立大学に通う元・大学三年生、法学部。
格闘技マニアで、良くテレビで見た技の真似をする。
かなりのロリコンで幼女だろうが容赦なく食ってしまう。
勿論誘拐は契約した都市伝説を用いて行う。
反面、正義感が強く、周囲の平和を乱す者や理由無く他者を傷つける人間には容赦ない。
しかし自分こそが平和を愛している男でありながら沢山の他者を傷つけていることを自覚している。
他人を誰よりも愛しながら誰よりも他人を傷つける。
自分の矛盾に気づきながらそれもまた自己と肯定する滅茶苦茶な人格。
自分の欲望の為に都市伝説の力を勝手に使用して謎の組織に追いかけ回されることになる。
口が上手く、相手を騙す能力に長けている。
良心が完全に欠如しており、目的の為に手段を問うことがない。
相手の心は知識として言葉として感じ取り表現することができるのだが同じ気持ちは持てない。
何をしても罪悪感を持つことがないが、感覚だけは学ぶ為に新月の夜は普通の人間の振りをする癖がある。
自分こそが最高の存在と考えて居て他人は60億分の1としか考えてない。
でもメルに対しては比較的心を開いている。
武装はH&KのUSPを用いている。組織の暗殺者から強奪した拳銃でどこかから銃弾を調達している。
また、車はポルシェの993。とりあえずドイツの物が好き。
服は大抵スーツかジーンズにポロシャツ。

395以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:20:13.07 ID:EuYukp5D0
闇子さん可愛いなぁ乙!!
396以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:20:46.10 ID:iyg13OPI0
リロードし忘れてた!
乙!
397以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:22:14.02 ID:X4ZQV1lg0
闇子さんの人乙!

残念なお知らせだが「やおよろず」は「八百万」なんだぜ!
398以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:22:36.14 ID:AMpIiRsp0
闇子さん乙!

しかしこうやって設定見てると、本当にたくさん居るな・・・
399以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:22:55.50 ID:EuYukp5D0
ハーメルンの人も設定乙ーー!!

VSハーメルンの笛吹きネタがもやもや浮かびつつも固まらないぜ
400以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:22:56.20 ID:iyg13OPI0
ハーメルンの笛吹きの詳細
ハーメルンの笛吹きの姿は少年、少女、成人男性のどれか三つになることが可能。
しかしその姿は本質的には軍団(レギオン)であり悪魔である。
でも基本的に上田の趣味で少女。
上田に良いようにこき使われている。
上田の暴挙によってハーメルンの笛吹きとして存在できるようになったという負い目があるので、
上田の他人を顧みない行動に何も言えず、自分も良いように使われている。
直接戦闘型ではないので殴りかかられると弱い。
服装は上田の選んだドレスであることが多い。
たまにホットパンツとか履かされて迷惑している。
401以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:24:16.53 ID:iyg13OPI0
>>400
kwsk!
こっちからもアイディア出せたら出したいぜ!
402以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:24:32.45 ID:kqmVkxBXO
おっと「はちひゃくまん」だったか

知ったかぶりおはずかしい
403以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:26:16.25 ID:EuYukp5D0
>>401
それは自己レスなのか>>399へのレスの間違いなのか


とりあえず、こちらはオチだけが浮かんでいる状況なんだぜ
そのオチまで持っていくべくどうするかもやもや悩むんだぜ
404以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:27:18.45 ID:9YmPpge2O
ちなみに
やおろず(八百万)は
それくらい沢山いる!
とか
実際にそれだけいる!
って意味じゃないからね
405以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:28:36.48 ID:X4ZQV1lg0
>>402
間違いは誰にでもあるさ気にすんな!
俺だってずっと前に書いたの見なおしてると結構変換ミスとかあるもんなんだぜorz
406以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:29:59.87 ID:EuYukp5D0
ミスとか間違いは誰にでもあるもんさ!


…うん、その、毎回勢いで書いて読み直さずに投下しちゃってるからミスだらけで御免or2
407以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:31:14.25 ID:iyg13OPI0
>>403
どうみてもうっかりです本当に(ry
ほうほう、明也の行動領域は基本的に南区。
時間帯は夕方から真夜中。
敵として出てくるときはターミネーターみたいなのをイメージしてた
408以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:32:40.82 ID:X4ZQV1lg0
>>406
おい!そんな恰好してると…
シンニッポリ!!!ヤラナイカ?シンニッポリ!!!ヤラナイカ?シンニッポリ!!!ヤラナイカ?シンニッポリ!!!ヤラナイカ?
俺は知らないからな?
409以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:34:19.66 ID:EuYukp5D0
>>407
なるほど…子供をゴートゥーヘルしようとしてた所を遭遇、みたいな感じで考えてみるかな
もぞもぞと妄想固めてみるんだぜ!
今のうちに焼き土下座なんだぜ!orz

>>408
勢いでor2にした
後悔はしているが反省はしていない


…おや、こんな真夜中にお客様かな?
410以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:36:45.56 ID:iyg13OPI0
>>409
了解
そのSS投下し終わったら、上田視点で物語書いておk?
411以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:37:51.86 ID:X4ZQV1lg0
>>409
ムチャシヤガッテ・・・


最近いいネタが浮かばない…
412以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:38:20.69 ID:EuYukp5D0
>>410
はい、問題ないでつ!


…あ、そうだ、ついでなので質問
上田君は、メルちゃんがありったけ+αの勇気振り絞って上田に反抗してきたらどうするでしょ?
413以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:41:07.46 ID:kqmVkxBXO
闇子「ま、間違ってないわよ!
妙法蓮華経の八百千万億那由他ってのと勘違いしただけよ!」

少年「あ…あまり知ったかぶりに知ったかぶりを被せないほうがいいよ。
余計にボロが出るから」

闇子「知ったかぶりじゃないわよ!せっかくググッ……ぐぐっと思い出したんだから!」

少年(必死だなぁ……)
414以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:42:07.68 ID:EuYukp5D0
>>411
はっはっは、同じようなオチしか浮かばないのに勢いで書こうとしている馬鹿がここにいるよ!!

orz

>>413
知ったかぶりな闇子さんも可愛いぜwwww
ググったのかww
415以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:42:14.15 ID:iyg13OPI0
>>412
迷い無く殴り飛ばすな、うん。
その状況だと勝ち目も無いから出来るだけ早く逃げ出す筈。
416以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:46:28.66 ID:EuYukp5D0
>>415
あいあいさー、了解であります!

容赦ないな、上田wwwwww
だが、それがいい
417以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:47:48.48 ID:iyg13OPI0
>>416
書いていて「ああ、最低だ……」と思ったよww
それがいいと言ってくれる人が居て良かったぜ!
418以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:49:23.71 ID:X4ZQV1lg0
wktkしつつ俺は寝るぜ

明日また会おうぜ!
419以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:51:41.06 ID:6hklBhxDP
やおろず≠八百万  やおよろず=八百万


これは俺の使っているパソコンがおかしいのか
420以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:53:35.96 ID:EuYukp5D0
俺のパソコンは「やおよろず」でちゃんと「八百万」って変換されるな
421以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:55:12.69 ID:iyg13OPI0
やおよろず→八百万ってなるぜ
422以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:56:48.64 ID:X4ZQV1lg0
俺も八百万h…


すまなかったちょっと禿こっち来いor2
423小ネタ:2009/09/06(日) 22:06:33.71 ID:EuYukp5D0
 笛の音色が聞こえてくる
 それは愉快で、楽しげで……しかし、同時に、どこか残酷な音色
 メロディに誘われたように、ぞろぞろ、ぞろぞろ、ぞろぞろぞろ
 子供たちが、集まってきている
 皆、一様に視点が定まっておらず、何かに操られているように
 舞台は、廃墟ビルの屋上
 そこに集められた子供たち
 一人の男が笛を奏でる
 愉快に、楽しげに、ご機嫌に……残酷に
 傍らにいる少女は、何とも複雑そうな表情で、男と子供たちを交互に眺めていて

 …ふらりっ
 子供が一人、立ち上がり
 その屋上から、飛び降りようと…


「…………っ!!」

 これ以上、見ているだけなど…彼には、できそうになかった
 彼は、懐から数個、月光を浴びて輝く石を取り出すと…集められた子供たちに向けて、放り投げた
 男が、その石に気付く
 キラキラ、キラキラ
 放り投げられた、オニキス、水晶、ターコイズ、エトセトラエトセトラ…
 それらは、子供たちの頭上までやってきて

 ぱぁん、とはじけて、キラキラ輝いた
424以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 22:09:09.09 ID:X4ZQV1lg0
支援保守


毎度のことながら早く寝ろっていうつっこみh(ry
425以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 22:11:15.87 ID:iyg13OPI0
速い!支援だぜ
426以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 22:12:11.51 ID:AMpIiRsp0
支援

>>422
筋肉の世界にようこそ!!
427以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 22:13:04.50 ID:+0srZWmq0
wktk支援
428小ネタ:2009/09/06(日) 22:14:04.93 ID:EuYukp5D0
 びくりっ!
 子供たちの体が、跳ね上がる
 一瞬、その瞳に、正気を取り戻したように光が戻り…そして、バタバタと、その場に倒れこんでいく
 キラキラ輝く石のカケラ、子供たちに降り注ぐ
 …まるで、子供たちを、護るように

「…はじめまして。ハーメルンの笛吹きさん」
「……組織か」

 少女を護るように立つ男
 ハーメルンの笛吹き
 彼は、じっと男と少女を見詰める
 さて、どちらが都市伝説本体だ?
 威風堂々とした様子すら感じられる男
 若干、ビクビクしているように見えなくもない少女

 ……何となくだが、少女の方が都市伝説のような気がしてきた
 それは、彼の感のようなものだったのだが

「…何故、こんな事をなさるので?」
「ふん…こんな連中。生きていても、将来、害悪にしかならないだろう?」

 …こんな夜遅くまで、外を出歩いていた子供たち
 不良予備軍、もしくは不良たち
 ……だが、それでも
 彼には、納得は出来ないのだ

「そうとは、言い切れないでしょう…未来ある子供だからこそ。いくらでも、やりなおせます」
429小ネタ:2009/09/06(日) 22:18:25.71 ID:EuYukp5D0
 彼が男にぶつけるのは、怒り、というよりは……悲しみ
 彼は、怒りと言う感情がどうにも希薄である
 いや、そもそも、黒服である彼はありとあらゆる感情が希薄なのだが…その中でも、どうにも、怒りと言う感情がなかなか、表に出ない
 それよりは先に、悲しみや、哀れみといった感情の方が強くなる
 それが、彼が人間だった頃の人間性に関係しているのか否か?
 …それは、彼が人間であった頃を知る者にしか、わからない

「組織にも、随分と慈悲深い奴がいたんだな……だが」

 男が、笛を構える
 彼は素早く、銃を抜いた
 …ハーメルンの笛吹きは、笛の音色で子供や小動物を操る
 ならば、笛を破壊してしまえば!

「っ!!」

 攻撃の意思を察したのだろう
 少女が、男と黒服の間に割り込んだ
 離れた光線は、男の笛には当たらず…少女の顔に命中し、っふ、と少女の姿が消える

「く…!?」

 子供の姿をした者を攻撃してしまった
 その事実が、彼の次の行動を鈍らせる
 だが、それが甘いのだ
 消えたはずの少女は、もう一人、男の前に出現し

 …そして、笛の演奏が、始まった
430小ネタ:2009/09/06(日) 22:22:41.06 ID:EuYukp5D0
 ちゅうちゅう、ちゅうちゅう、ちゅうちゅうちゅう
 鼠たちが集まってくる
 都会に鼠などいない?
 …否、都会だからこそ、鼠は「い」るのだ
 ギラギラと瞳を輝かせ、鼠たちは、獲物である彼に襲い掛かる
 彼は鼠たちに銃を向けるが…あんな銃だけで、これだけの大量の鼠を同時に防ぐなど、できるものか
 男は、勝利を確信するように、演奏を続ける


 ……ぢゅぅううううううううううううううううう!?


 鼠たちの悲鳴が、メロディに混じり不協和音となる
 じゅううううううううううううううううううう
 鼠たちが、焦げていく
 灰色の毛並みを焦がし、一匹、二匹、三匹と
 次々と、床に倒れ付していく
 一斉に、同時に、と言う訳ではない
 しかし、鼠たちの体は、一匹一匹順番に、次々と焼かれていく

 それでも、鼠たちは減らず、彼に襲い掛かり

「駄目だよ、そんなんじゃあ」

 楽しげな声
 茶色の液体がどこからか飛んできて、鼠たちを包み込んだ
431以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 22:25:38.29 ID:iyg13OPI0
支援支援!
432小ネタ:2009/09/06(日) 22:26:05.68 ID:EuYukp5D0
 ごぽごぽごぽごぽ
 どろ、ぐちゃり
 茶色の液体は、鼠ごと床を溶かして、穴を空けていく

「…やりすぎですよ」
「御免ね。久しぶりだから、加減が効かなくって」

 彼の、背後に
 青年が二人、現れた
 一人は、ニコニコ微笑み、コーラのペットボトルを手にしていて
 もう一人は、金髪にチャラチャラとした格好で、随分と不機嫌そうな表情で、男を睨みつけていた

「だから言ったろ。容赦なくさっさと片付けた方がいい、って!」
「…せめて、ある程度は説得したかったのですが」

 ざ、と
 二人は、彼の前に立つ
 容赦などするつもりはない
 そんな様子で、男に対峙する

「っち。一人じゃなかったのか」
「流石に、そこまで無謀ではありませんよ」

 …できれば、この二人の力は借りたくなかった
 彼は、そう考える
 自分の力不足を、嫌でも痛感してしまうのだ
433小ネタ:2009/09/06(日) 22:30:25.01 ID:EuYukp5D0
「マ、マスター!」
「問題ない」

 男は、笛を手に演奏を続ける
 ちゅうちゅう、ちゅうちゅう、ちゅうちゅうちゅう
 どれだけ、潜んでいたと言うのか
 再び現れる、鼠の群れ
 じろり、金髪の青年が鼠たちを睨みつけると…ぢゅぅうううう!?と、一匹ずつ焼け死んでいく
 小さな鼠の体、焼けるのは、人間相手と比べればずっと早い
 鼠だけでは、埒があかない、そう考えのだろうか
 少女も、数人に増えてこちらに迫ってくる

「う……!?」

 向かってくる少女の姿に、金髪の青年はたじろぐ
 …子供相手出は攻撃しにくいのだろう、金髪の青年の性格から考えて
 しかし

 くすくすくす、コーラのペットボトルを持った青年は笑う
 ごぽり、ペットボトルから溢れ出すコーラは、向かってくる少女たちを容赦なく攻撃した
 じゅうううううううう
 少女たちの体が溶け、消えていく

「…っ子供たちを巻き込んではいけませんよ」
「は〜い、わかってるよ」

 にっこり微笑み、容赦なし
434小ネタ:2009/09/06(日) 22:35:00.76 ID:EuYukp5D0
 どうやら、近頃沈みがちだった精神状態は戻ったようである
 …思えば、沈みがちだった頃の方が、まだ可愛げがあったかもしれない
 少女相手に容赦する気など0のペットボトルの青年を、金髪の青年は、やや嫌悪を含んだ眼差しで見つめていた

「…なぁ。毎度思うけど、こんな鬼畜どS、さっさと見捨てね?」
「そう言う訳には行きませんよ。彼は、一応は私の担当なのですから」

 金髪の青年の言葉に、小さく苦笑する
 鼠を、少女を、撃退していく
 …しかし、このままでは膠着するだけだ
 彼は、銃を構えた
 男に狙いを定めるが…しかし、少女は男を庇うことを優先しているのか
 なかなか、狙いを定めさせてはくれない
 ここは、屋上だ
 互いに隠れる場所などないから、狙いさえ定める事ができれば…

「−−−−っ!?」

 がしり
 腕を、少女に捕まれた
 き!と少女はこちらを睨んでくる

「…マスターを、攻撃なんてさせない!」

 はっきりとした、意思
 子供たちを操る男を見ている間は、何とも複雑そうな表情だったが
 しかし、契約者を護る、と言う意思は、確かに本物だ
435小ネタ:2009/09/06(日) 22:39:32.01 ID:EuYukp5D0
 どちらも、本物の彼女の意思

「………」

 ふと、彼は考える
 こちらの腕を捕まえてくる少女は、微かに震えているようにも見えた
 こちらの懐に、飛び込んだのだ
 攻撃される確率とて、高い
 その恐怖を振り払い、勇気を振り絞って、こちらに飛び込んできた
 …男に、何か言いたげで、でも、言えずにいたあの時よりも、勇気を振り絞り

 ……もし
 あの、何か言いたげな時、これほどまでに勇気を振り絞れていたら
 もしくは、これ以上の勇気を振り絞れていたら?

 彼は、スーツの内側から、ある石を取り出そうとする
 しかし、少女はそれを許さない
 振り払おうとしたが、少女姿が相手、無意識に手加減してしまっているのか、それとも、彼が少女一人振り払えぬほど、非力なのか
 少女は、彼から離れない
 動きの鈍る彼に、鼠が迫り…

「このっ!」
「きゃっ!?」

 ばんっ!と
 少女を彼から引き剥がしたのは、金髪の青年だった
 ぺしゃり、尻餅をついた少女
436小ネタ:2009/09/06(日) 22:44:28.33 ID:EuYukp5D0
 ぢゅうっ!?と鼠も、他の鼠と同じように、焼け焦げる
 金髪の青年は、ぎ!と少女を睨みつけ…こう、怒鳴った

「俺の大事な奴に、何をしやがる!!」



 この、瞬間
 確かに、この場の空気が凍りつき
 きっかり、30秒程の静寂が訪れた

 少女は、ぱちくりと、彼と金髪の青年を見つめてきて
 男の笛の演奏も、一瞬、止まっていた


 ほんの30秒
 しかし、それで充分だ
 彼は、懐からその石を取り出して、少女に投げつけた

 投げつけられた琥珀
 ぱんっ!!と少女に触れてはじける

「く……戻れ、メル!」
「は、はいっ!?」

 どんな攻撃を受けたのか、判断つきかねたのか
 男が、少女を引き戻す
 笛のメロディが、また変わる
 今度は、鼠ではなくて
437小ネタ:2009/09/06(日) 22:47:36.53 ID:EuYukp5D0
 子供を、操るメロディに変わる
 −−子供たちを、盾にするつもりか

 どうか効いてくれ、と彼は思う
 彼が投げたパワーストーンは、操られていた子供たちを解放した
 …しかし、あの瞬間だけだ
 再びメロディで操られれば、それを解放するには、同じように石を投げつけないと
 しかし、相手はそれを許してくれるか?

 むくり、むくり
 起き上がった子供たち
 ゆらり、こちらに向かってきて…


「マ、マスター!やっぱり、子供を盾にするなんて、外道なような…っ」
「何を言う。社会のゴミだ。問題ない」
「………!」

 …き!と
 少女が、男を睨みつけた様子を
 彼は、確かに見た

「ッ駄目です!やっぱり、駄目です!」
「な……っ」

 はし!と
 男の腕にしがみ付いた少女
 男の演奏を妨害する

 ぱたり、ぱたり
438以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 22:49:19.29 ID:nRdHWKteO
チャラ男はまた問題発言を……wwww
支援
439以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 22:50:18.35 ID:AMpIiRsp0
最近マシになってたのにwww
誤解はまだ広がるのかwwwww
440以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 22:52:02.64 ID:+0srZWmq0
チャラ男www
いや、今の性別ならなんら問題はないがwwww
441以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 22:55:06.26 ID:999UPOlw0
いや、ヤンデレがいるってことはもう性別は戻っているんじゃ?
442以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 22:55:08.50 ID:iyg13OPI0
チャラ男の恋の行方に注目☆
443>>440 御免、男に戻った後のネタ:2009/09/06(日) 23:00:39.11 ID:EuYukp5D0
 演奏が途切れた事で…子供たちは、再び意識を失い、倒れる

「っの!」
「きゃんっ!?」

 っが!!と
 男は、容赦なく少女を殴り倒した
 きゅう、と少女は目を回して気絶する

「ってめ!そいつはお前が契約した都市伝説なんだろ!?」
「逆らったから、愛の鞭を加えたまでだ」

 金髪の青年の怒号に、男はきっぱりと答えた
 ひょい、と少女を持ち上げている
 …逃げるつもりか

「逃がさないよ?」

 ごぽごぽごぽごぽ
 コーラのペットボトルを持った青年は、微笑みながら男を見つめる
 コーラはごぽり、溢れ続け
 じわじわと、男に近づいていっている

 …笛が、鳴り響く
 小動物を操るメロディ
 恐らく、このビルに残っていた、最後の鼠たちだろう
 それが、群れとなって…一斉に襲い掛かってくる!
444小ネタ:2009/09/06(日) 23:01:37.75 ID:EuYukp5D0
「面倒だなぁ」

 ごぽりっ
 彼ら三人の周囲を、コーラが覆う
 攻撃、ではない
 防御行動である
 ドーム状のコーラに、次々と突進してくる鼠たち
 ぢゅぅううううううう
 次から次へと、溶けていく

 …鼠たちの悲鳴が、途絶えた時
 男と少女の姿は、そこにはなかった
 後には、気絶した子供たちだけが残される

「…ッ畜生!」
「逃げられちゃったね」

 心の底から悔しそうな金髪の青年と、対して悔しそうでもない、ペットボトルを持った青年
 …とまれ、彼はほっと、息を吐いた

「…とりあえず、子供たちは無事なのです。それで、良かったとしましょう」

 子供たちに犠牲が出なかった
 …まずは、それでいい

 不服そうな金髪の青年と、まだ何か手伝わされるの?と面倒臭そうな表情を浮かべるペットボトルを持った青年を前に
 彼は、操られていた子供たちを一人一人家まで返す方法を、考えはじめるのだった
445以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 23:02:55.38 ID:ieqUC9jUO
四つ巴になるのかな。
壮観だわねぇ……昨晩書いたばかりだけれど、また一本置き逃げしようか。
とりあえずは今のお話の行く末を見守りましょ。
446以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 23:03:40.18 ID:EuYukp5D0
さて、まずはアレだ
ハーメルンの人に紐なしバンジーしながら落下地点に熱した鉄板置いて焼き土下座っ!orz
上田とかの話し方とか能力の解釈間違ってたら御免なさい!!

メルちゃんが反抗したのはアレです
「大きな勇気を与える」力を持つアンバー(琥珀)の力を受けちゃったせいです
一時的なものなので、気絶から復活したらいつも通りさ

途中サルさんくらっちまいました
長々と申し訳なかったorz
447以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 23:07:06.54 ID:iyg13OPI0
>>445
支援!
>>446
いえいえ、こちらこそクロスさせていただいてホワイトアルバムに突っ込んでから冷凍土下座!or2
ちなみに笛は破壊されてもメルから供給してもらえば大丈夫。
メルが行動不能な場合は笛がないと能力の使用が不可になります。
メルを反抗させてくれたおかげでまた話が一つ書けるぜ、ありがとうございます!
448以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 23:08:36.31 ID:EuYukp5D0
>>447
>メルが行動不能な場合は笛がないと能力の使用が不可になります
うぉっと、しまった、気絶状態なのに鼠操らせちまった
…あれだ、辛うじて意識あったんだよ、メルちゃん(苦しい言い訳

そして>>445支援!
449以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 23:10:02.38 ID:AMpIiRsp0
乙!
チャラ男の行く末は何処
ハーメルンの人のキャラは一回使って見たいけど構想纏まんないぜ

>>445
支援!!
450以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 23:11:41.37 ID:EuYukp5D0
ちなみに
>>438>>439>>440>>449
黒服Dとセットでいる時に他人と会って誤解されないチャラ男なんてチャラ男じゃないと最近思うようになった
451以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 23:12:19.45 ID:ieqUC9jUO
>>446
乙です。
だが支援されるほどの者ではないと申し上げよう。

んじゃ、ボチボチ落としていきますね。
今日は携帯からだけど、改行とかしっかり出来ているかしら。
452以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 23:12:25.90 ID:nRdHWKteO
乙です!
チャラ男に対する誤解が広がっていくwwww

>>445
wktk
453以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 23:13:45.40 ID:odpuk4QQ0
454逢魔ヶ刻は静かに暮らしたい:2009/09/06(日) 23:14:40.86 ID:ieqUC9jUO
眼下でブラブラ歩いている二人組。チャラチャラした金髪の小僧と、年端もいかない餓鬼。

あいつら、契約者だな。

今日は廃ビルの非常階段よりお送りしております。逢魔ヶ刻です。
契約してからこっち、妙に利きが良くなった俺の嗅覚が、その二人は契約者だと語りかける。
どちらも契約している都市伝説は見えない。だというのに濃密なこの臭い。
両者共に能力系と判断していいだろう。

欲張れば痛い目を見そうだな。さて、どうするか。

餓鬼を※せば小僧が反撃してくるだろう。逆に、小僧を※せば……餓鬼は逃げるか?
迷う間に、二人は人通りのない路地に入っていく。こいつァ好都合。

よし、最悪餓鬼は逃がしちまおう。

結論付け、逢魔ヶ刻を発動。
対面のファーストフード店前で笑顔を振り撒くオッサンの置物と入れ替わり、そのまま後をつける。
455以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 23:15:35.43 ID:EuYukp5D0
貴殿でしたか!
支援する!
456以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 23:15:52.47 ID:+0srZWmq0
しえーん!
457逢魔ヶ刻は静かに暮らしたい:2009/09/06(日) 23:18:17.66 ID:ieqUC9jUO
物陰に隠れるように様子を伺うと、影響範囲に入ったことを認識したのか辺りを警戒している小僧が見えた。

……あのチビと入れ替わって平気か?

以前、力士とヒョロメガネを入れ替えたときに酷い目眩に襲われたことを思い出す。

まぁ、あの時よりゃ条件がいい。なんとかなるだろ。

隠れたままで鉈を抜き出し、十二分に振りかぶった姿で餓鬼と己の位置を入れ替える。
と、うぉあ。

ボッ

やはり制限に抵触する差があったようだ。
一瞬平衡感覚を失い、強打者のホームランよろしく明後日の方向に振り抜かれた鉈。
小僧も随分勘がいい。咄嗟に身を屈めやがった。掠めてもいない。

……しくじった。
458逢魔ヶ刻は静かに暮らしたい:2009/09/06(日) 23:20:54.51 ID:ieqUC9jUO
一瞬退くことを考えたが、まだ体勢的に分がある。
手首を反して、振り返りつつあるその頭をカチ割ろうと鉈を落とす。

「なん……なんだよ……手前は……ッ」

唸るように小僧が吐き捨てる。そいつァこっちの台詞だっつうの。
白刃取り。なんだそりゃ、どこの剣聖だ。
ナイフだったら抉ることも出来たろうが、刃の広い鉈ではそれもかなわない。
睨み合う俺と小僧。視界の端に餓鬼を認める。

……潮時か。いや……

ここで退くのは、なんというか物凄く悔しい。
素晴らしい芸当を見せてくれた礼に、やっぱり手傷ぐらいは負わせたい。
空いていた手でナイフをッ!?

「ぐぁう!?」

利き手に尋常でない痛みを感じ、飛び退く。鉈は小僧に奪われていた。
459以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 23:21:46.34 ID:EuYukp5D0
wktk支援!
460逢魔ヶ刻は静かに暮らしたい:2009/09/06(日) 23:23:07.03 ID:ieqUC9jUO
今度はこっちが睨み返す番だった。小僧が投げ捨てた鉈は、目に見えて赤くなっている。
このツンデレめ、死ね。……じゃなしに、どうも炙られたようだ。状況から見るに、小僧の手に。
得体の知れない能力だな。思い当たる都市伝説がねぇぞ。栄光の手か?

「さぁて……形勢逆転だな。覚悟はいいか?」

駆け寄ってきた餓鬼を背に隠し、小僧が指を鳴らす。
覚悟? ンなもん出来てませんよっと。
素早く身を翻し、大通りに向かって走る。当然小僧は追ってくる。
若いっていいね。足が速い。ハハハ、こりゃやべぇぞ。
射程圏内にウィンドウショッピングに夢中なオバハンを捉えた。制限を満たすため、俺も足を止める。背後に気配。……ギリギリ間に合ったか。
461以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 23:23:24.41 ID:nRdHWKteO
支援!
462以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 23:25:44.45 ID:ieqUC9jUO
人混みの中をノロノロと歩く。どうせスーツ姿だ、怪しまれることもない。
当面の課題は鉈に代わる得物の確保。後はさっきの連中に見つからないよう気を付けるぐらいか。
まぁ、自分で言うのもなんだが特徴のないツラだ。後のは気にしなくてもいいかもな。
煙草を取り出し一服。……してたらオッサンに取っ捕まって罰金を取られた。
……クソッ、今日は厄日だ。



金髪さんとマr……もとい、眉毛コアラのショタ坊やをお借りしました。
里親さんに御礼申し上げます。
……何気に首塚を敵に回したけれど、逢魔ヶ刻の明日はどっちだ。

※今回切り札(遠方への入れ替わり)を使わなかったのは、ただの節約です。
いちいち方々にマネキン置き逃げするのは面倒なんだそうです。
463以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 23:27:23.01 ID:EuYukp5D0
乙っしたー!
チャラ男とマリアもどきショタ使っていただき感謝!

さて、力尽きるぜ、おやすみー
明日もスレ残ってたら逢魔ヶ刻様のネタのチャラ男たち視点書いてみる
464以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 23:29:30.27 ID:nRdHWKteO
乙ー!!
逢魔ヶ刻さんもなかなかハードな生き方してるなwwww
465以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 23:30:13.60 ID:kuIGRqtsO
栄光の手って死体の塩漬じゃn

乙ですー。
466以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 23:31:48.48 ID:+0srZWmq0
作者さん方乙!
今日中に書き上げられれば投下したいな・・とか・・
467以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 23:37:24.38 ID:999UPOlw0
乙でしたー
最初に入れ替わられたサンダースさんはどうなってしまったのだろうw
468以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 23:49:31.64 ID:AMpIiRsp0
乙ー!!

試しにこのスレで設定書かれたキャラの数を数えて見た
数え間違いありそうだけど大体75
設定まだ書いてない人の合わせると100超えるなコレは
469以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 00:13:52.34 ID:3hQaAwIWO
そんなにいるのか…
さすが学校町
470以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 00:16:50.90 ID:DzyfHZ4pO
もう誰か全部まとめてゲーム化しちゃえよ
471以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 00:18:53.15 ID:hdk/xlUL0
>>468
なん・・・だと・・・?
学校町の人口規模とか出てないが、これは結構な割合で契約者と都市伝説がひしめき合ってるな・・w
そしてもうちょいしたら投下するよ!
472以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 00:31:58.32 ID:yyx+Q0XiO
wktk
473逢魔ヶ刻は静かに暮らしたい:2009/09/07(月) 00:35:49.84 ID:h9224KQbO
部屋の隅でガタガタ震えて命乞いする心の準備をしていたけれど、意外にも暖かい反応が。
なんとも恐縮です。

>>463
ありがとう御座います。
クロスは大歓迎に御座います。wktk
>>464
初登場時に組織に目をつけられてる風な書き方したから、事実上の孤立無援ですね。
基本的に通り魔紛いのことやってるようなので、立ち位置としては序盤から中盤でやられる中ボスみたいな感じかしら。
>>465
GS○神の方なんだ。すまやい。
逢魔ヶ刻は情報を仕入れる先が乏しいため、未知の都市伝説と遭遇した場合はテキトウな予測をするのです。
というか、まぁ小ネタの類と思っていただければ。
>>467
歩くサンダースさんの都市伝説フラグが立ったようです。
474騎士と姫君 クモから始まる奇妙な一日:2009/09/07(月) 00:40:40.86 ID:hdk/xlUL0

 某県某所、通称「学校町」。
 住宅地が広がる東区のとあるアパート、その二階に彼女は住んでいた。
 つい最近この町の新しい住人となったばかりの彼女だったが、この町で暮らすようになってからすでに早一ヶ月が経とうとしていた。

「よし、次の電車は8時ちょうど……ん?」

 早朝7時45分。いつもであればまだ布団の中でうとうとしている時間だが、生憎本日は朝一講義がある日。
 彼女はすでに出る支度を整え、最後にテレビを消そうとしたまさにその時であった。

 目の端に何か動くものがいる。
 そんな気がして、ふと彼女は後ろを振り返った。
 すると確かに目の前には小さなゴミが……いや、よく見るとそれは数ミリ程の小さなクモである。
 小さかろうとクモはクモ、虫嫌いであれば間違いなく悲鳴を上げざるをえない状況なのだが……。

「あれ、クモさんですか」

 彼女はのほほんとそんな一言をのたまった。
 何の事はない、彼女は虫好きなのだ。
 今でこそこのおっとりとした性格だが、子供の頃は率先してトンボ捕りに精を出し、またある時はアリの巣を半日観察し続けたりと虫には馴染み深い生活を送っていた。
 それは成人してなお変わらず、今もぷらんとぶら下がったクモをしげしげと見つめて「ちっちゃいですねえ」などと明るい声でクモに話しかけてすらいた。
 おそらく洗濯物を干していた時にでも入ってきてしまったのだろうか。

「うーん……とりあえずクモさん、あなたはこんな所にいてはいけませんよー」

 そうクモに話しかけながら、クモの十センチほど上の部分――細いクモの糸を指でつまむ。
 そうして手前に引っ張れば糸はぷつりと切れ、当然その先にぶら下がった小さなクモも一緒に揺られて付いて来る。
 しかし急に足場が不安定になったせいか、クモは下へ逃げようと急激に糸を伸ばし始めた。
475騎士と姫君 クモから始まる奇妙な一日:2009/09/07(月) 00:44:04.91 ID:hdk/xlUL0

「あっ、すぐ出してあげますからそんなに焦らな……ちょ、待ってくださあああい」

 若干悲鳴を上げながらも、とにかく急いで窓を開けてベランダへと出る。
 部屋の中でまた行方知れずにでもなられたら大変だ。
 「彼女」としてはこんな小さな一匹程度であれば、クモと同居というのも一向に構わないのだが(最近どうも小バエがうるさい)、何かの拍子にうっかり……という事態も考えられる。
 それならば広々とした外へ逃がしてやるのが一番だろう。
 晴れ渡った空に手をかざせば、クモはかろうじてまだ糸の先にぶらさがっていた。
 そうして風になびく糸をもう一度切ってやれば、クモはふわりと風にのって飛んでいった。

「元気で頑張るんですよ〜」

 そうやって小さなクモの旅立ちを見送ると、彼女はご機嫌な様子で室内に戻る。
 朝からいい事をした、それだけで幸せな気分になれる。
 テレビに映る天気予報も全て晴れマーク。
 今日は良い日に……

『7時55分! 7時55分!』

「って……!」

 ……なるかもしれない。
476騎士と姫君 クモから始まる奇妙な一日:2009/09/07(月) 00:48:16.29 ID:hdk/xlUL0

 そうしてスタートした彼女の一日。
 しかしそれは確かにいい事尽くめの一日であったのだ。

 まず駅に着くと、なんとすでに発車したはずの列車がホームにいた。
 どうやらダイヤの乱れで発車を見合わせていたらしく、彼女が車内に滑り込んだ直後に列車はまた動き出した。
 その後授業開始の時間から20分ほど送れて大学に到着、しかし教授がまだ教室に来ておらず遅刻を免れた。
 それからも自販機でジュースを買えば二本出てくる、不意打ちで行われた小テストは自分が得意な題目だった為さほど苦労せず、
極めつけはこの日最後の時間の授業が急遽休講になるなど、まさに幸運続き。
 そうして彼女は予定よりも少し早く、夕暮れ時ではあったが、いくらかまだ明るいうちに学校町の駅ホームに降り立った。

「帰りもちょうど良く急行列車に乗れましたし……本当に今日はついてる日ですねえ」

 鼻歌の一つでも歌いたい様な良い気分でするりと改札を通り抜ける。
 さて、この空いた時間をどうしようか。
 このまま真っ直ぐ家に帰ってのんびりするのもいいが、まだあまり見た事のない南町の商店街をウィンドウショッピングというのも魅力的だ。
 それとも……といくつかの案を思い浮かべている時にふと一人の青年が彼女の目を捉えた。

「あれ、あの人……」


 おぼろげだが、記憶の断片がわずかに引っかかる。
 そうだ、確か大学構内で何度か見かけた顔の様な気がする。
 名前も学科も、学年すら知らないが、なぜか彼の事を彼女は覚えていた。
 最後に見たのはもうかなり前だろうか。
 楽しそうに笑うグループの中にいて、ほんの一瞬だけとても冷めた目をしていた。
 満ち足りたように見えて、とても空虚な――そんな印象を感じさせる青年だった。
 おそらく同じ列車に乗って来たのだろうか、傍らには可愛らしい格好をした少女を連れている。
477騎士と姫君 クモから始まる奇妙な一日:2009/09/07(月) 00:50:52.47 ID:hdk/xlUL0

「家、こっちだったんですね……妹さんかな」

 兄を迎えに来たのだろうか、青年の後ろをちょこちょことついて歩く姿がとても可愛らしい。
 彼女の目にはそれが仲のよい兄妹に映り、ちょっぴり微笑ましい気分になったのだった。
 そうしてしばらく彼らの事を目で追っていたのだが、二人はやがて人混みの中へ消えていった。

「……あ、そういえばもうティッシュがないんでしたっけ……じゃあ買い物がてら南町を探検しに行きましょうか」

 よし、と満足げに頷くと、彼女もまた南町へ続く路地へと歩き出した。


 ――これも一種の幸運だったのだろうか。
 まさかこの青年が世を騒がす殺人犯「ハーメルンの笛吹き」だと、この時彼女は知る由もなかった。

478以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 00:53:44.88 ID:yyx+Q0XiO
番組は目覚ましテレビだな
479以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 00:54:09.56 ID:PSObQnO/O
あれ?ハーメルンは確か代償で契約者はみんなに忘れられて社会的に死んでなかったっけ?
480騎士と姫君 クモから始まる奇妙な一日:2009/09/07(月) 00:55:15.04 ID:hdk/xlUL0
「お、重い……」

 それからしばらくたった南町商店街。
 大量の荷物を抱えた彼女は、じりじりと家に向けて歩き続けていた。

 実はあの後もまだ彼女の幸運は続いていたのだ。
 たまたま入った古本屋では長年探し続けた本を見つけ、店を出てからその本を開いてみるとなんと一万円札が挟まっていた。
 それ以降もささやかながらも様々な幸運が次々と続いていく。
 最後には夕食の買出しに入ったスーパーの抽選で、見事一等の500mlペットボトルのお茶一箱分を引き当てたのだった。
 初めこそ「これでしばらく大学で飲み物を買わなくて済む」と喜んでいたものの、店を出る時になってようやく我に返った。

 数十キロあろうかというこのダンボール箱、一体どうやって持って帰ろう。
 
 おりしも食材をいくらか買い込み、すでに両手は塞がった状態。
 それからなんとか荷物をまとめようと努力した結果、ようやくすべてを自力で持つ事に成功したのだが、これが尋常じゃないほど重い。
 仮にも文系大学生、体力にはほとんど自信はない。
 最近した運動といえば、気まぐれに一時間ほど散歩したぐらいである。
 それでもどうにか荷物を引きずり商店街を抜けたものの、まだ自宅までは15分ほど歩かなければならない地点である。

 ああ、まさか幸運続きの一日がこんなオチになってしまうとは。
 せめて自転車でもあればまだマシなものを。
 これはきっと明日はひどい筋肉痛になってしまうんだろうか……。

 そんな事を考えつつ再びダンボールを抱えなおそうとした次の瞬間、重さによろめいた足が段差に引っかかった。

「うひゃっ……!」

 転ぶ――!
 視界がぶれ、次に来るであろう痛みと衝撃に身を固くしたその時――後ろからしっかりと彼女を支える手があった。
481以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 00:55:50.45 ID:FA+r0dXAP
>>479 都市伝説や契約者にはその効果が薄かったり効かなかったりって設定があったような
482騎士と姫君 クモから始まる奇妙な一日:2009/09/07(月) 00:55:58.44 ID:hdk/xlUL0
>>479
契約者だった同級生は覚えてた描写があったので記憶してる描写をしてみたんだが…まずかったかなあ
483騎士と姫君 クモから始まる奇妙な一日:2009/09/07(月) 01:01:03.12 ID:hdk/xlUL0

「…………」

「あれっ、ほ、ホロウさん?」

 どこからともなく現れたのは首の無い大柄な男――首無しの騎士「スリーピー・ホロウ」、彼女の≪契約≫した都市伝説だった。
 騎士はすぐさまぽかんとした様子の彼女を立たせると、たちまち彼女の手からダンボール箱をもぎ取った。

「………………」

「す、すいません……ちょっと足がもつれちゃったみたいで」

「……………………」

 しばし重々しい(と彼女は思った)間が流れた後、不意に騎士がダンボール箱を抱えたまま歩き始めた。

「ちょ、ホロウさんその荷物」

「……………………」

 無言。
 慌てて追いかけてくる彼女を振り返ろうとすらせず、ひたすら騎士は前に進み続ける。
 しかしそのスピードはひどくゆっくりとしたもので。

「……じゃあ、その荷物お願いしてもいいですか?」

「…………」

 重かった空気が少し、軽くなった気がした。
484以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 01:02:29.23 ID:yyx+Q0XiO
ホロウ:かなり前に見かけた
   ↓
ハーメル:社会的に死んだ
   ↓
ホロ:今見かけた、契約者だから覚えてた

ってことであってる?
485以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 01:05:06.27 ID:PSObQnO/O
や、なんかいきおいで書いてしまった。そういえば1話で覚えてた人いたな〜。とか>>481みて思い出した。
投下に水を差してすまない。

486騎士と姫君 クモから始まる奇妙な一日:2009/09/07(月) 01:05:48.28 ID:hdk/xlUL0

「さて、今日は本当にお疲れ様でした」

「…………」

 学校町東区、彼女の自宅にて。
 ワンルームの中央、テーブルを挟んで彼女と騎士が向かい合って座っていた。
 テーブルにはそれぞれ一人分の夕飯、そして電子辞書が置かれている。
 ちなみに今日のメインディッシュは今が旬のサンマの塩焼きである。

「一時はどうなる事かと思いましたけど、本当に助かりました。
 今日はありがとうございました、ホロウさん」

 そう言って頭を下げる彼女に対し、騎士はパタパタと電子辞書に何かを打ち込むと、くるりと画面を返してみせる。

『主を助けるのは当然です』

 そんな一言が液晶に浮かんでいた。

 スリーピー・ホロウは本来海外、アメリカ発祥の都市伝説である。
 所変われば言葉も当然変わるもの、彼女が≪契約≫してから最初に心配したのが「果たしてお互い意思疎通は可能なのか?」といった事であった。
 しかしその問題は意外にもあっさりと解決する。
 ≪契約≫はいわば両者の間を繋ぐ絆の様なものであり、彼女の言葉を騎士は確かに理解していたのである。

 ならば今度は騎士から何か意志を聞き出そうと、まず彼女が用意したのは紙とペン。
 筆談ならば喋れなくとも会話する事ができる、そう踏んでのことだった。
 しかし実際に騎士が書いてみせたのは英語とも違った並びのアルファベットの羅列であり、当然彼女にそれを読む事は出来なかった。

 一体、騎士が使うのは何の言葉なのだろうか?
487以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 01:06:57.24 ID:XD7zW4lfO
そういやなんかそんな感じの読み切り漫画があったな
赤マントとかいうやつ
488騎士と姫君 クモから始まる奇妙な一日:2009/09/07(月) 01:12:08.49 ID:hdk/xlUL0

 それから友人をも巻き込んで検討した結果、二つの案にたどり着いた。

 一つ、言語の正体はおそらくドイツ語ではないかという事。
 友人の一人がかつてドイツ語の授業を取っており、一目であの文章をドイツ語だと見抜いたのだ。

 二つ、そういった事ならば電子辞書を使ってみてはどうかという事。

 電子辞書は今では旅先のコミニュケーションツールとしても定番の品だという。
 早速ドイツ語対応の電子辞書を用意してみると予想は的中し、無事騎士の意思を知る事が可能となった。
 それからというもの、夕食時はこうやって二人でテーブルを囲み、彼女話す事に騎士が電子辞書で相槌を打つという一風変わった風景が見られる様になったのだった。

『でも、なぜあなたはすぐに私を呼ばなかったのですか?』

「あの辺りは人通りも多いですし、ちょっと無理ですよ」

『あなたの身体が心配です。無理をするのはやめてください』

「お、大袈裟すぎますよ……」

 ずいと差し出された騎士の言葉に、彼女は何度目かのため息をついた。
 当初は普段の雰囲気や仕草からするととても男らしいのかと思っていた。
 しかし一旦こうやって相手の意思がわかるようになると、投げかけられるのはほとんどが自分の身を心配するものばかりだったのだ。
 一見すると小言に思えてしまう時すらあるぐらい、騎士は彼女の身を案じているようだった。
 それぐらい大切に思ってもらえているのは、確かにとても嬉しい。
 でも自分だって仮にも成人して一人暮らしをしている身、ちょっとぐらい信じてもらいたい気持ちもあったのだが。
489騎士と姫君 クモから始まる奇妙な一日:2009/09/07(月) 01:14:21.42 ID:hdk/xlUL0

『今度から買い物の後は路地に入ってください。そうすれば人から見られにくいでしょう』

「うーん、まあそれなら確かに……」

『では決まりです』

「え、でもそんなわざわざ」

『決まりです』

「うっ…………わ、わかりましたよう……」

 こちらが意見を言う前に、すかさずねじ込まれたのは頑固な騎士の一言。

 結局押し切られる形で、買い物帰りの帰りの同行の約束を取り付けられてしまうのだった。

490騎士と姫君 クモから始まる奇妙な一日:2009/09/07(月) 01:21:20.56 ID:hdk/xlUL0

 夕飯が終わると、今度は騎士が夜の闇へと帰っていくのをベランダで見送る。
 団らんが終わればあとはお互いプライベートの時間、その辺りは騎士も比較的わかってくれたのだった。
 ……もっとも、初めはずっとそばにいると言って譲らなかったのを、かなり譲歩した結果がこれだったりするのだが。

「私……そんなに頼りないですかねえ……」

 ふと心の内をぽつりとつぶやいてみると、一緒に幾度目かのため息が落ちる。
 確かに重いダンボール一つ持てないし、さっきみたいによく転ぶし、欠点など数え上げたら切りがない。
 加えて友人から「どこか放っておけないよねー」などと言われたのを思い出してしまい、そのままぐたりと手すりに寄りかかった。

 自己嫌悪と己を理解して欲しい気持ちと、他にもいろいろなものがごちゃ混ぜになって頭の中はもうゲシュタルト崩壊寸前な状態だ。
 今にも「ぼふん」とか言って煙が上がりそうな気分である。

「……なんか、どうでもよくなってきたかも」

 もともとうだうだ悩むのは性に合わない。
 こういう時は熱いシャワーを浴びて、早々にベッドに入ってしまうに限る。
 そうだ、そうしようと己に活を入れ、起き上がろうとしたその時、ふと何かが彼女の目に端に止まった。

「……あれ、クモさん?」

 丁度手すりの間、小さな巣を張り巡らせていたのは、今朝見たのと同じぐらいの小さな小さなクモ。
 目を凝らせばどうやら今夜は大漁らしく、最近よく見かけた小バエから一センチぐらいありそうな比較的大き目のハエ――よく見ると焦げたような不思議な模様のハエだった――まで、数匹が網に捕らえられていた。
 一瞬「夜クモ」の話がちらりと脳裏に浮かぶが、虫好きの彼女にとってみれば、こんな小さなクモをわざわざ殺す気は到底起きなかった。
491以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 01:22:36.15 ID:FA+r0dXAP
さて、寝るか
492騎士と姫君 クモから始まる奇妙な一日:2009/09/07(月) 01:23:07.19 ID:hdk/xlUL0

「それに外なら文句はありませんよ、頑張って食べて大きくなってくださいね」

 そうやって穏やかな声でクモに話しかけると、自然と彼女の顔に笑みが浮かぶ。

 こんな小さなクモだって毎日一生懸命生きているのだ。
 それなら自分はこんな事でめげててどうする。

 もう一度だけクモを見つめると、よし、と彼女は立ち上がった。

 明日、あの頑固な騎士に会ったらもう一度ちゃんと話をしてみよう。
 今度はきちんと自分の意見を聞いてもらって、もし聞き入れてもらえなくとも、そうすれば少しは納得できるかもしれない。

 先程とは打って変わって晴れやかな気分で、彼女は満点の夜空を見上げたのだった。



<Fin>
493騎士と姫君 クモから始まる奇妙な一日:2009/09/07(月) 01:35:31.31 ID:hdk/xlUL0

まずは各方面に土下座!!!
朝グモ夜グモの方、ハーメルンの笛吹きの方、スパニッシュフライの方、勝手にクロスというか使わせていただきました・・!
特にハーメルンについては勝手な解釈で書き進めたところもあり、本当にすみません・・・
もし間違った解釈だった場合今回起きた事はスルーしてください orz

今回はとにかく「クロスしたいぞおおおお」ってコンセプトで始めたら、また長々と・・・
一応小ネタのつもりだったんだが・・・気づいてみればこんな状態です。
しかもほのぼのにするつもりがいつの間にかうだうだ悩む様な内容に・・・見切り発進って怖いね!
ホロウさんの心配性はひどくなるし。どうなるんだコレ。

>>484
そうそう、その解釈でおkです。
実際覚えてたと言っても「こんな人とすれ違ったな」程度のつもりではあるんですが。

>>485
いや、たまに忘れたまま勢いで書いてる事が結構ありがちなんで、突っ込んでくださるとすごくありがたいんだ・・・
ご指摘どもでした


最後に、こんな時間まで付き合っていただきありがとん!
次があればまたよろしくお願いしますー





ちなみにクモへの対応は作者がモデルだったり
クモかわいいよクモ
494以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 01:37:59.21 ID:yyx+Q0XiO
乙です〜


朝タランチュラとか朝セアカコケグモとか出たらやだな
495以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 01:46:46.07 ID:hdk/xlUL0
朝は害虫を食べるクモが、夜は毒グモが多いらしいよ
496以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 01:48:14.12 ID:UPr9EJbMO
なんだぁ〜、新スレ立ってたの気が付かなかったぜぇ〜

いつも『「』でスレタイ検索するから、無いと気付けないんだよなぁ……


久しぶりの新スレっぽいけど、書き手さんはみんな帰ってきてる?

もしかしたらオレと同じように難民ちゃんがいるやも知れぬ
497以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 01:49:26.62 ID:FA+r0dXAP
・・・・・・あれ、俺なんで寝てないんだ?


>>496 都市伝説で検索すれば確実なんだけどね

さて、おやすみなさい。朝まで残っていますかねぇ・・・
498以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 02:06:35.06 ID:hdk/xlUL0
保守!
499以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 02:33:28.64 ID:hdk/xlUL0
500以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 02:46:02.60 ID:UPr9EJbMO
あれ? sage進行?

ルーモアさん、花子さん、はないちもんめさん、ハンバーグさん、ギザ十さん、結界都市さん、切り裂きジャックさん、逢魔ヶ刻さん……


なんだ、ほぼ全員帰ってきてるんだね、安心安心っ
501以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 03:32:53.08 ID:PSObQnO/O
502以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 04:05:15.53 ID:hdk/xlUL0
503以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 04:52:29.62 ID:UPr9EJbMO
504以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 05:11:52.16 ID:H3UwanjlO
>>500
オレ的にテケテケさんとかがきてないことに絶望なんだが
505以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 06:28:40.60 ID:mRcLhrSj0
>>500
合わせ鏡のアクマさんや人面犬と不良JKの人カムバック!

>>504
テケ子の人も最近見ないな・・・
506以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 07:04:39.29 ID:8fonTbWf0
おはよう
遅ればせながら騎士の人GJ!
まさか使っていただけるとはw
…みんな早くカムバック!
507以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 07:35:21.37 ID:UPr9EJbMO
>>504あ゛?
空気読めよお前ってかンなのいらねーよ
せっかくみんな楽しくやってんのにゴミクズ持ち出してくんな空気読め
508以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 08:01:10.87 ID:cVqxwRC7O
509以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 08:29:59.02 ID:PSObQnO/O
510以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 08:35:00.79 ID:CAL2Bq7qO
相も変わらず手厳しい評価されているねぇ、あの人
能力とかまともな方だと思うんだけどなぁ・・・
511以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 08:53:29.36 ID:3hQaAwIWO
512以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 09:03:27.97 ID:UPr9EJbMO
>>510なーんかさ、カンに触るんだよあの書き手
みんながワイワイ書いて楽しく話してんのに、ろくに会話もしねぇでひとの投下中に割り込んできたりして、『おまいらはこんなので感動しちゃうゆとりだろバーカ』みたいな空気がウザいつかキモイ

ぜってーこの書き手(笑はゆとり学生かニート
513以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 09:26:46.21 ID:Wh13+UogO
書き溜め無しはちょい嫌だな
一時間使って投下とかざらだったし
514以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 09:33:35.04 ID:Ci1r/rch0
>>513
基本書き溜めせずにその場その場で書いて投下の俺涙目
515以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 09:42:21.92 ID:30M5bT78O
>>514
(´・ω・`)つハンカチ
516以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 09:43:42.32 ID:Ci1r/rch0
っと、騎士と姫君の人乙っしたー!
俺は…昨日夜トイレに入ったらデカい蜘蛛がいたんで涙目で避難するくらい蜘蛛苦手だから、蜘蛛平気なのが羨ましいんだぜ

>>515
ありがとう、ハンカチ受け取るよ…
つ □
517以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 10:10:21.51 ID:hdk/xlUL0
書き溜めしてても投下直前にもう一回チェック・・とかやってると大抵長引くんだよな・・サーセンorz
518以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 10:14:04.40 ID:UPr9EJbMO
>>514テケテケのやつの場合はタチが悪いんだよ
『24時間勤務の仕事の合間に書いてます〜』とか

24時間とかwww
労働基準法違反だってのwwww

バイトもしたことないようなゆとりが思いつきそうな激務w
519以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 10:18:57.77 ID:Ci1r/rch0
24時間勤務か…


〆切間際にそれに近くなった事はある……な
どう考えても〆切ギリギリまで原稿描いていないのが悪いです
ありがとうございました
520以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 10:27:25.33 ID:L/YCSp/cO
24時間なんか言ってたっけ
521以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 10:32:01.83 ID:Ci1r/rch0
書きながら投下は嫌われるらしいのでぱぱっと書いたぜ!
お昼ご飯食べ終わった後に誤字脱字チェックして投下する!
522以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 10:32:52.52 ID:30M5bT78O
wktkしつつ待ってるぜ!!
523以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 10:33:33.48 ID:CAL2Bq7qO
会話がないのは馴れ合いが嫌い、もしくはそれを意識して
元々会話が苦手とか好意的な解釈もできるんだが・・・
まぁ肌に合わないものはしかたないな
524以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 10:45:23.95 ID:UPr9EJbMO
>>519モノホン作家ktkr
>>520たしかスレがパート化した最初のころ言ってたぜ
違ってたらごめーんね

ま つまんねーモノはつまんねーのよ
こんだけ言っときゃもしこのスレみつけてももう書かねーだろ
そして平和はおとずれた・・・・なんちゃてwwww
525以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 11:13:43.53 ID:PSObQnO/O
ほし
526以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 11:16:26.63 ID:yyx+Q0XiO
ぼし
527以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 11:35:25.52 ID:CAL2Bq7qO
ふと存在に気づかれないことを悲しいと思うのは、
馴れ合い好きで人生経験の足りないゆとり学生だからなのかと
少し悩んだ
528以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 11:35:26.89 ID:fDdnVhB30
529以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 11:58:15.51 ID:zRQQqSr/0
遅れたけど騎士の人ありがとう!
上田は社会的には死んでいるけど契約者である人、
もしくは契約者になった人は覚えていたり思い出したりするよ!
530以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 11:58:50.30 ID:h9224KQbO
保守
531以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 12:28:30.79 ID:CAL2Bq7qO
なんか今日はダメだな、おとなしくしていよう

保守
532以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 12:53:05.85 ID:PSObQnO/O
>>529
ほら俺やっぱりいらんこと言ってるよ!
533以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 13:08:08.43 ID:m1F3Qaed0
ごちそうさまっしたーー!
ゆっくり投下開始してみよう
534首塚組織の憂鬱:2009/09/07(月) 13:09:34.59 ID:m1F3Qaed0
 うーうーうー♪
 少年は、ご機嫌に鼻歌を歌っている
 俺はこいつの歩く速度に合わせて、ぶらぶらと歩いていた
 将門様の下へ報告に向かう途中、たまたま顔を合わせたのだ
 将門様に会いに行くと言ったら、自分も行く!と言って聞かなかった
 まぁ、いいだろう
 こいつ、なんだか将門様に気に入られているみたいだし
 うーうーうー♪
 少年は、ご機嫌に、ご機嫌に、歌っていたが

「……うー?」

 …ふと
 その歌が止まった

「どうした?」
「うー……不吉。不吉の気配。うーうー」
「不吉?」

 …他の都市伝説が
 それも、俺たちに友好的ではない都市伝説が、接近しているのか?
 こいつは、どうにも霊感的なものが強いらしい
 契約した都市伝説の能力とは関係なく、都市伝説の気配を感じ取る事がある
 
(…まずいな)

 こいつには、戦闘能力はない
 もし戦闘能力があったとしても、こんな子供を戦わせるなんて嫌である
535首塚組織の憂鬱:2009/09/07(月) 13:10:42.63 ID:m1F3Qaed0
 …きっと、あいつだって、そんな事は嫌がるだろうし
 何とか、こいつを護りながら戦わないと

「…おびき出すぞ」
「うー!」

 人通りの少ない路地へと、足を向ける
 てちてち、こいつもそれについてきて

「うー!ステーキのおにーちゃん、これあげる!」
「ん?…あぁ、ありがとうな」

 渡されたのは、幸せの眉毛コアラ
 見つけた者に、食べた者に、ささやかな幸運を
 一種の保険でもあるそれを、口に放り込んだ
 ほのかな甘味が広がる

「……うー…不吉。近い、近い……うーうー!」

 っと、こいつは、ますます、警戒しだした
 …相手の能力の影響下に入ったか?
 いつ、相手が仕掛けてきてもいいよう、警戒する

 毎度思うが、俺の能力は不意打ち相手にはどうにも相性が悪い
 発動まで、時間がかかりすぎるのだ
 相手の肌がいい具合にこんがり焼けたら…そこからが、本格的な攻撃なのだから
 こちらから不意打ちする分には効果的なのだが、相手から仕掛けられるのは苦手だ
 いっそ、他の都市伝説とも契約しちまうかなぁ…
 …いやいやいや
 それをやると、都市伝説に飲み込まれやすくなるから駄目だ、と言われている
536首塚組織の憂鬱:2009/09/07(月) 13:11:39.64 ID:m1F3Qaed0
 特に、同じようなタイプの都市伝説ならいざ知らず、まったくタイプの違う都市伝説との多重契約は危険だ、とあいつに釘を押されていた
 …それは、最後の手段なのだ

 ……と、その時
 俺の隣にいた少年の姿が、消えた

「−−−−−っ!?」

 代わりに現れたのは、男
 その手に、鉈を持ち…振りかぶった、体勢で
 こちらに向かって、鉈を振りぬいてくる!

「っと!?」

 何とか屈んで、その攻撃をかわした
 ……っぶな!?
 あんなもんで切りかかられたら、流石に死ねるぞ!?
 どう考えても、敵意あり、殺意あり
 敵とみなして、問題ないだろう

 と、言うより
 …少年はどこに消えた!?
 少年を探そうとすると、男が、今度は鉈を脳天に向かって振り下ろしてきて

 っが、と
 俺は、何とかそれを白刃取りして防いだ

「なん……なんだよ……手前は……ッ」

 頭カチ割られた死体なんて、そんなジェイソンに殺されたような死体になるのは御免だっ!
537首塚組織の憂鬱:2009/09/07(月) 13:12:38.39 ID:m1F3Qaed0
 こちとら、高校の頃からしょっちゅう喧嘩に巻き込まれてきた
 鉄パイプやら何やら、色々と頭上に振り下ろされた経験があるのだ
 これくらい、防いでやらぁ!
 ……まぁ、一部は幸せの眉毛コアラの効果のお陰もありそうだが

 ちらり、視界の隅に少年の姿が見えた
 …良かった、無事なようだ
 てちてちと、慌ててこちらに駆け寄ってきている
 …それなら
 巻き込まない為にも、さっさと終わらせるべきだ!

 男は、懐から何か取り出そうとしていた
 予備の武器があるのだろう
 そんなもん、使わせるかっ!

 能力を発動する
 対象は、男ではなく…俺が触れている、鉈
 別に、対象が人間である必要はない
 生物・無生物に問わず、俺が意識すれば、熱する事ができる
 この大きさの鉈なら、さほど時間はかからない!
 熱による痛みを感じたのだろう、男が鉈から手を離して飛びのいた
 じゅう、と金属部分が溶けてきた鉈を投げ捨てる
 刃の部分が溶け始めていたから、あれはもう使えないだろう

 てちてちてち
 駆け寄ってきた少年は、俺の背後に隠れた
 そうだ、これでいい
 この男に他に味方がいないとも限らない
 こいつが怪我したら大変だ
538首塚組織の憂鬱:2009/09/07(月) 13:13:51.36 ID:m1F3Qaed0
「さぁて……形勢逆転だな。覚悟はいいか?」

 この男から攻撃してきたのだ
 正当防衛というやつである
 なんら問題はあるまい
 しかし、男は素早く身を翻し、大通りに向かって走り出した

「っ逃がすか!」

 その後ろ姿を、慌てて追いかける
 …こっちの方がスピードはある
 追いつける!

 ピタリ、男は足を止めた
 観念したか、それとも、反撃でもしてくるつもりか?
 反撃の隙など、与えるものか
 能力を発動しようと、男を睨みつけた瞬間…

「え?」
「へ?」

 ……んなっ!?
 男の姿は、なぜか買い物袋をたっぷりと持ったおばさんと入れ替わっていた
 …相手の能力か!?

 急いで、そのおばさんから飛びのき、路地に戻る
 関係のない人間を巻き込む戦闘なんざ御免だ

「うー?逃げられた?」
「あぁ……くそっ、どう言う能力なんだよ、あのおっさん!?」
539首塚組織の憂鬱:2009/09/07(月) 13:14:52.42 ID:m1F3Qaed0
「うー……逢魔ヶ刻…うーうー!」
「逢魔ヶ刻?……入れ替わりかよ!?」

 タチの悪い能力め!
 じっと見上げてくる少年に、苦笑した

「カッコ悪いとこ見せちまったな」
「うー!そんな事ない!ステーキのおにーちゃんカッコ良く戦った!うーうー!」

 白刃取りー!と真似してくる少年
 …勘弁してくれ
 照れ隠しに、わしゃわしゃこいつの頭を撫でてやる

「…に、しても、だ。あのおっさんはこっちを襲ってきた訳で…俺達の敵だよな?」
「うー!敵!将門様の敵ー!うーうーうー!」

 そう、敵だ
 俺達「首塚」組織に、敵対の意思ありと見ていいだろう
 あの男の事も、将門様に報告しないと

 そうだ、あいつにも話しておこう
 「組織」の人間だったなら、何か話してくれるかもしれないし
 もしそうじゃなかったら、無差別に能力者を襲う危険な奴がいる、と警告できる
 あいつの力になれるかもしれないじゃないか
 そう考えると、少し嬉しくなって
 俺は、少年の手を引いて、将門様の下へ急いだのだった



540以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 13:17:29.03 ID:yyx+Q0XiO
チャラ男視点きたー
乙ですー
541以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 13:18:14.57 ID:m1F3Qaed0
さて、投下を終えた俺が、まずすべきことは決まっている

…逢魔ヶ刻の人様に焼き土下座っorz
昨夜言っていた、チャラ男たち視点で書いてみました
本当、こいつらをクロスしていただき感謝の極み
542以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 13:23:23.70 ID:30M5bT78O
乙ー!!
まともに戦うチャラ男はかっこいいなwwwwww
543以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 13:27:18.52 ID:fDdnVhB30
乙!
男前なチャラ男好きですww
544以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 13:38:34.58 ID:m1F3Qaed0
>>542>>543
チャラ男をかっこいいとか男前とか言われると嬉しいけどなんだかむずむずするwwww

こいつはきっとアレだよ
黒服Dさえ絡まなければ多分きっと恐らくカッコイイタイプ
ただし、黒服Dが絡むと誤解ワードで全て台無し
545以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 13:40:28.17 ID:hdk/xlUL0
おつ!
戦闘シーンかっこいいなー
546以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 13:57:27.74 ID:m1F3Qaed0
547逢魔ヶ刻の人:2009/09/07(月) 14:08:39.97 ID:h9224KQbO
>>541
乙でした。そして、ありがとう御座います。
補完していただきたかった箇所を望み通りに動かしてもらえています。もうニヨニヨしっぱなし。

さて。逢魔ヶ刻に濃厚な死亡フラグが立っている件。
逃げてー
548以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 14:12:42.04 ID:m1F3Qaed0
>>547
おぉっと、ご本人様がいらっしゃった
そう言っていただけるとほっとする


それでも、逢魔ヶ刻なら…逢魔ヶ刻なら、きっと逃げ延びてくれる…!
549以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 14:27:48.37 ID:m1F3Qaed0
550以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 14:27:59.07 ID:PSObQnO/O
おつでしたー。
逢魔ヶ刻、がんばれ、超がんばれ!
551以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 14:43:30.76 ID:m1F3Qaed0
552以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 14:53:45.11 ID:hdk/xlUL0
553以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 14:59:24.40 ID:m1F3Qaed0
554以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 15:10:42.41 ID:m1F3Qaed0
555以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 15:20:39.49 ID:m1F3Qaed0
556以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 15:31:48.92 ID:PSObQnO/O
T
557以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 15:44:18.23 ID:m1F3Qaed0
夕食後生還する
558以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 16:10:18.37 ID:fDdnVhB30
絶対生還するから
そう言った>>557は変わり果てた姿で発見されることとなる保守
559以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 16:28:42.51 ID:hdk/xlUL0
保守
560以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 16:33:19.79 ID:zRQQqSr/0
今の時間なら誰もいない筈
投下チャンス!
561以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 16:34:24.47 ID:30M5bT78O
ω・`)
562以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 16:34:37.47 ID:UPr9EJbMO
オレはSSなんか書く気ないけど 読むのは楽しいね

夜になったら都市伝説たちも目をさましてくるかな
563ハーメルンの人:2009/09/07(月) 16:35:48.19 ID:zRQQqSr/0
【ハーメルンの笛吹き〜上田明也の協奏曲W〜】

「あの店の親父はまだ居るんだろうか……。」
俺はいつも通りメルと都市伝説を広めに行く前に、
昔、休日になると家族でよく行っていた南町の商店街に来ていた。
昔から俺の親父の行きつけのナイフショップがそこにはあるのだ。
店主は元々家の庭師をやっていた男で引退してからの趣味としてその店を始めた。
俺も当然父親に連れて行かれてそこに並べられたナイフに目を輝かせた物である。
店主はかなりの年寄りなのでそろそろお迎えが来てるんじゃないかということが心配だ。
564ハーメルンの人:2009/09/07(月) 16:37:52.65 ID:zRQQqSr/0
【人が居たアッー!】
「マスター、何買いに来ているんですか?食料品も昨日買ったばかりです。」

メルはいかにも不思議であると言った面持ちで尋ねる。
「ナイフ、すごい良い奴。」
「私達は使わないと思いますけど……。」
「お前の能力は近寄られたりすると圧倒的に弱いし、瞬発的な攻撃力を生み出せないだろう。
 それにお前が幾ら丈夫だとしても俺は普通の人間なんだから出来る限り武装しないとな。」

「へぇ………。」
興味なさそうだ。
くそ、ナイフとは使って手入れすればするほど切れ味が増していく可愛い武器なんだ!
銃なんかとはちがう!そういう情緒の有る武器なんだ!
母さんも妹も……、そのあたりまったく解ってくれなかった。
父親と良くぼやいたのを思い出す。
565以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 16:40:59.36 ID:hdk/xlUL0
|∀・)wktk
566ハーメルンの人:2009/09/07(月) 16:41:40.22 ID:zRQQqSr/0
「まあ良い、とにかく着いたぞ!」
その店は古い民家をそのまま商店にしたかのような佇まいをしている。
近代化していく町に、世界に、忘れられてしまったかのような気配の薄さ。
「えいんえるべ?」
「……まあ良い。」
看板がドイツ語なので発音……できないのかこいつ!?
確かハーメルンの笛吹きってドイツの話じゃなかったか?

そんな疑問を胸に秘めつつ店に入るとまるで魔法使いのような姿をした老人が待っていた。
この人が店主である、昔はよく遊んで貰ったものだ。
「おや、ぼっちゃん久しぶり。」
この人も俺を覚えていないのか……残念だな。

は?
567ハーメルンの人:2009/09/07(月) 16:43:34.47 ID:zRQQqSr/0
何故俺を覚えているんだ?
契約者以外に俺の存在を覚えている人間は居ない筈。
店に誰もいない事を確認。
迷うことなく銃口を店主に向ける。
「爺さん、なんで俺を覚えている!!」
「いやですねえぼっちゃん、私がぼっちゃんを忘れるわけ無いでしょう?
 しかしまあびっくりですねえ、ぼっちゃんがハーメルンの笛吹きと契約なさるとは……。
 その様子だと契約なさったのでしょう?奴と。」
「おまえ……、メルのことまで!?」
「昔、契約主ごとたたきのめした筈なんですがねえ?」
「――――――!!」
メルは店の外に逃げ出してガタガタ震えていた。
呼吸も満足に出来ていない。
余程怖い思いをさせられたのか?
「爺さん、妙な真似はしてくれるな!俺はあんたにガキの頃から色々と恩を感じている!」
「坊ちゃん、安心なさい。あの時の契約主は私の子供を浚おうとしていたから倒しただけです。
 私はこの能力を使ってちょっと良い思いしながら生きていきたいだけの老いぼれ。
 そこのお嬢ちゃんにも何もする気はありません。坊ちゃんがそのこと何をしているのかは聞いていますが……。
 前の契約者に比べれば少なくとも私に迷惑のかかることじゃございません。
 むしろ家の刃物を悪用する悪ガキが減ってせいせいしています。」
「…………信用して良いのか?」
「はい。此処で嘘を吐けば旦那様に顔向けができなんだ。」
老人はそういってうなずく。
568ハーメルンの人:2009/09/07(月) 16:45:39.43 ID:zRQQqSr/0
「済まなかった、じいさん。」
銃をポケットに入れて謝った。

「ちなみに儂の契約した都市伝説はくねくね、まだ儂が鼻を垂らしたガキの頃に契約したんじゃったのう。」
「ああ……、だからか。」
くねくね、は精神を破壊する都市伝説。
メルはずっと昔にその攻撃を受けてしまったのだろう。
落ち着いてきたがまだ店の隅で震えている。

「で、ぼっちゃん、刃物が入り用なんでしょう?
 都市伝説相手にも使える刃物。」
「ああ……、適当なの見繕ってくれ。」
「はい、じゃあ儂のとっておきをもってきましょうかね。」
そういうと店の奥から刃渡り20cm位のナイフを持ってきた。
「……ちょっとでかくね?」

「服の下に入れておけば案外解りませんよ。
 ゾーリンゲンのとある工房で作られた高級な物ですから大事に……、なんて言わなくても解りまさぁね。」
「勿論だよ。」
「研ぐ時のための油は買っていきますか?」
「いや、家にあるから良いよ。」
コートの中にナイフを入れ、店主に代金を払う。
「また来なさいよ、ぼっちゃん。」
店主は俺に向けて優しく微笑んでくれた。
変わらない人の温かさが今の俺には嬉しかった。
569ハーメルンの人:2009/09/07(月) 16:46:48.72 ID:zRQQqSr/0
店を出てそのまま商店街をぶらつく。
しばらく待っていれば夜になるのだ。
偶にはこういうのも悪くはないだろう。

歩いているとこちらをチラリ、と見る女性が居た。
同じ大学だった人間だ。何度か構内ですれ違ったことがある。
同じサークルの奴らに紛れて楽しい振りしていた時に俺を見ていた奴。
あの時、まったく楽しんでいないということを彼女は知っていたのだろうか?
もしかして契約者か?なら今のうちに叩きつぶしても良いだろう。
刃物を突きつけて路地に引き込む?尾行して能力で急襲する?もしくは残り弾数の少ない銃を使う?

「アイタタタタタタタ!!!!」
メルが急に騒ぎ出した。
「蜘蛛!蜘蛛に噛まれました!!上田さん!私虫駄目なんです!」
「安心しろ!俺も駄目だ!」
と言いつつ蜘蛛をつぶす。
俺にとってキライ、ということは殺したいってことであり、
決して怖いとか見たらキャー!とか言っちゃうってことではない。
蜘蛛をつぶして辺りを見回すとさっきの女は居なかった。
運の良い奴だ。
だがその幸運さが益々怪しい。次にあったら何か手を打とう。
570ハーメルンの人:2009/09/07(月) 17:00:39.41 ID:zRQQqSr/0
【猿喰らったのでネズミを召喚して退治してきます】
その後、俺たちはある廃ビルの屋上に陣取って夜を待っていた。
ネズミはすでにそれなりの数を集めている。
これで問題は無い。
月がポッカリと天蓋に風穴を空ける頃。
俺はハーメルンの笛吹きとしての仕事を始めていた。
いかにも楽しそうに笛を吹く。
いかにも残酷そうに笛を吹く。
だが俺はナニも思っていないのかもしれない。
この時間、この笛の効果範囲に居る人間達なんて概ねロクデナシだったから。
一度くらい、善良な子供が誤って入ってくることがあるかもしれないと思ってたんだが……。

そして本日の最初の一人がビルから落下しようとしていた。
落ちた死体はネズミに片付けさせる、効率的だ。
「つまらんなぁ……。」
そう呟いた瞬間だった。
視界が光に包まれる。
571以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 17:01:38.19 ID:fDdnVhB30
しえん
572ハーメルンの人:2009/09/07(月) 17:03:00.90 ID:zRQQqSr/0
綺羅星のように目の前に現れては消えていく輝き。
冷静に注視するとそれは宝石やパワーストーンと呼ばれる類の石だった。
間違いなく敵だ。
しかし強敵ではない。
本当に強敵だったならまずは俺を狙いにかかるはずだったから。
奴は俺を仕留めるチャンスを失った!
子供達への操作は解けてしまったらしいがまあ良い。
こいつはここで

―――――――――――殺す!

「…はじめまして。ハーメルンの笛吹きさん」
男が一人立っていた。
間違いなく敵だ。
「……組織か」

挨拶代わりに軽く威圧する。
背後からの不意打ちに警戒させる為にメルを後ろに下がらせた。
そして俺が前に出る。
やはりメルは戦闘の前には震えてしまうようだ。

「…何故、こんな事をなさるので?」
「ふん…こんな連中。生きていても、将来、害悪にしかならないだろう?」

口先だけ、悪役ぶってみる。
正直言ってメルが有名になって力を取り戻しさえすれば良いのだ。
だから本当にどうでも良いこいつらを犠牲にすることにした。
573ハーメルンの人:2009/09/07(月) 17:05:20.81 ID:zRQQqSr/0
俺だって未来を信じ、懸命に努力する人間を手にかけるのは少しばかり申し訳ない。
しかし刹那の快楽に身を任せ、あまつさえ人に迷惑をかける人間の一人や二人や沢山なんて、別に良いだろう?

「そうとは、言い切れないでしょう…未来ある子供だからこそ。いくらでも、やりなおせます」
それなら責任を持ってお前がやりなおさせると言えるのか?
言えないならそんなこと口にすべきじゃない。
こいつにはまだ可能性がある、そんなこと言って良いのは『こいつ』とやらを責任持って世話する人間だけだ。

「組織にも、随分と慈悲深い奴がいたんだな……だが」
こいつは慈悲深い。
だが、慈悲で人は救えない、救えたなら法は要らない。
銃弾を節約しようとして笛を構えてネズミを呼び出そうとする。
だがそれよりわずかに速く敵が銃撃をしかける。

「っ!!」

メル(その2)が俺をかばう。
かばってすぐに消滅。
574以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 17:05:21.55 ID:30M5bT78O
しえーん
575以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 17:05:31.38 ID:yyx+Q0XiO
家のハムスターがいなくなりました
576ハーメルンの人:2009/09/07(月) 17:06:39.89 ID:zRQQqSr/0
>>575 彼は立派に猿と戦って……散ったよ、すまなかった】
「く…!?」

相手は子供を攻撃したことに戸惑っていたようだった。
敵ならば女子供でも容赦するな、と親に教えられなかったのだろうか?
普通子供にそんな教育施す親など居るわけないのは解っているのだが疑問である。
親でなくとも戦場に身を置いているなら誰かがそうやって教えてくれている筈だ。
まあ良い。
そして悪魔の旋律が廃ビル中に響き始める。

ちゅうちゅう、ちゅうちゅう、ちゅうちゅうちゅう
鼠たちが集まってくる
どこにでもネズミというのは居る物だ
ギラギラと瞳を輝かせ、鼠たちは、獲物である彼に襲い掛かる
彼は鼠たちに銃を向けるが…あんな銃だけで、これだけの大量の鼠を同時に防ぐなど、できるものか
俺は勝利を確信するように演奏を続けていた


 ……ぢゅぅううううううううううううううううう!?
577ハーメルンの人:2009/09/07(月) 17:09:17.34 ID:zRQQqSr/0
鼠たちの悲鳴が、メロディに混じり不協和音となる
じゅううううううううううううううううううう
鼠たちが、焦げていく
灰色の毛並みを焦がし、一匹、二匹、三匹と
次々と、床に倒れ付していく
一斉に、同時に、と言う訳ではない
しかし、鼠たちの体は、一匹一匹順番に、次々と焼かれていく

それでも、鼠たちは減らず、彼に襲い掛かり

「駄目だよ、そんなんじゃあ」

楽しげな声
茶色の液体がどこからか飛んできて、鼠たちを包み込んだ

ごぽごぽごぽごぽ
どろ、ぐちゃり
茶色の液体は、鼠ごと床を溶かして、穴を空けていく

「…やりすぎですよ」
「御免ね。久しぶりだから、加減が効かなくって」

彼の背後に青年が二人、現れた
一人は、ニコニコ微笑み、コーラのペットボトルを手にしていて
もう一人は、金髪にチャラチャラとした格好で、随分と不機嫌そうな表情で、男を睨みつけていた


578以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 17:10:24.27 ID:yyx+Q0XiO
そうか……逝ったかハムスター……
579ハーメルンの人:2009/09/07(月) 17:11:17.87 ID:zRQQqSr/0
「だから言ったろ。容赦なくさっさと片付けた方がいい、って!」
「…せめて、ある程度は説得したかったのですが」

「っち。一人じゃなかったのか」
「流石に、そこまで無謀ではありませんよ」

当たり前と言えば当たり前だ。
援軍がいつ来たっておかしくはない。
だが、問題無い。
次の行動はあの二人の実力を計ってからだ。

「マ、マスター!」
「問題ない」

敵の数は問題ではない。
敵の質が問題なのだ。
あくまでまだ二対三。
あの二人が最初の男みたいな奴らであれば問題は無い。
悪魔の旋律を再開させ、相手を大量のネズミで圧殺することに決めた。
下手に攻撃を緩めればあの茶色い液体が俺たちを襲うだろう。
更にメルも使えば最初の男は封じられる。
580ハーメルンの人:2009/09/07(月) 17:13:32.38 ID:zRQQqSr/0
【奴は勇敢な戦士だった……】
「う……!?」

金髪も止まった。
甘い、な。
そう思っていると先程のネズミを溶かした男は容赦なくメルを攻撃した。
よく見ると手に持っているのはコーラ。
甘い、な。
ってそっちの甘いじゃないから!!
まあとにかく敵は実質あの金髪だけということは把握できた。

「…なぁ。毎度思うけど、こんな鬼畜どS、さっさと見捨てね?」
「そう言う訳には行きませんよ。彼は、一応は私の担当なのですから」

なんか話しているのが聞こえる。
あの二人は一旦捨て置いても構うまい。
コーラの男に向けて9mmパラベラムを何発か撃ち込む。
あの男は鉄は溶かせるのだろうか?
コーラ男はしっかりと不意打ちの銃弾を凌いでみせる。
コーラの男も銃弾にはそれなりに対応出来るようだ。
でもメルとの二人がかりならば行けるか……?
とにかくわりとやることは解った、温い戦闘じゃないようだ。
一旦、退くことも考えるべきだろう。
581ハーメルンの人:2009/09/07(月) 17:15:47.39 ID:zRQQqSr/0
そう考えていた時だった。
「俺の大事な奴に、何をしやがる!!」
いきなりの怒号。


この、瞬間
確かに、この場の空気が凍りつき
きっかり、30秒程の静寂が訪れた

腐ってやがる!
俺はそう思った。


ほんの30秒
しかし、それで充分だ ったらしい。
宝石男は、懐からその石を取り出して、少女に投げつけた

投げつけられた琥珀
ぱんっ!!とメルに触れてはじける

「く……戻れ、メル!」
「は、はいっ!?」

何の攻撃かが解らない。
ここは安全策をとるべきだ
582ハーメルンの人:2009/09/07(月) 17:17:11.45 ID:zRQQqSr/0
子供達はちゃんとビルから突き落としてやりたかったが仕方がない。
放っておいた子供達を再び操り始める。
コーラ男単体ではなく、こいつらをグループとして考えれば子供に手は出せない。

「マ、マスター!やっぱり、子供を盾にするなんて、外道なような…っ」
「何を言う。社会のゴミだ。問題ない」
「………!」

…き!と
メルが俺を睨みつける。
良い根性だ、まだ殴られ足りないらしい。

「ッ駄目です!やっぱり、駄目です!」
「な……っ」

はし!と
俺の腕にしがみつくメル。
馬鹿野郎、ここで手を止めたら俺たちがやられるだろうがよ。
大学にいた連中を思い出す。
お前もあの大学で漫然とモラルを振り回してた奴らと同じなのか?
583ハーメルンの人:2009/09/07(月) 17:19:24.46 ID:zRQQqSr/0
思い切り殴って気絶させる。
これで笛を壊されてしまうとアウトになるが仕方がない。

「逃がさないよ?」

勘違いも甚だしい。
逃げられないのは
――――――お前らだ!

笛が、鳴り響く
小動物を操るメロディ
このビルに残っていた最後の鼠たちだ
それが群れとなって一斉に襲い掛かってくる!

「面倒だなぁ」

ごぽりっ
三人の周囲を、コーラが覆う
攻撃ではない
それは防御行動
ドーム状のコーラに、次々と突進してくる鼠たち
ぢゅぅううううううう
次から次へと、溶けていく

鼠たちの悲鳴が、途絶えた時
男と少女の姿は、そこにはなかった
後には、気絶した子供たちだけが残される
584以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 17:20:42.26 ID:yyx+Q0XiO
しえん
585以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 17:26:55.95 ID:hdk/xlUL0
ハムスター追悼支援
586以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 17:29:18.02 ID:fDdnVhB30
ハムスター……
587以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 17:34:50.30 ID:30M5bT78O
ハム追悼
588以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 17:59:30.29 ID:8fonTbWf0
バイトから帰ってきた俺参上!
ハーメルンの人乙!
俺もごたごた終わったら投下するから首を長くせずに待っててね
589以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 18:00:11.93 ID:zRQQqSr/0
【さるうううううううう!!!!、そしてハムスター君に黙祷】
とっくに廃ビルからの脱出に成功した俺たちは家へ帰る始発の電車に乗っていた。
計算通り、電車を追ってこれる能力者はそうそう居るわけがない。
あの金髪がそうである可能性もあるが多分これで逃げ切れた。
あの場に置き去りにした子供達をあいつらはどうするのだろう?
しばらくすれば正気を取り戻すと思うが……、まさかわざわざ家まで送るのだろうか?
だとしたら愉快だ。
愉快で愉快でしょうがない。
顔がばれてしまったのを補ってなお余りある愉快。
しかしまあそうやって俺と同じ気持ちを学んで貰うのも悪くはないだろう。
まあとりあえずこいつにも色々学んで貰う訳なのだが……。
そう思って俺は隣で寝ているパートナーの頬をつまんだ。

【上田明也の協奏曲W〜男達の挽歌〜 fin】
590以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 18:02:03.64 ID:zRQQqSr/0
本当に猿を二回もきめちゃって……orz
でも猿ってた間に某人形劇ゲームでレアな人形をゲットしたよ!
591以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 18:09:08.73 ID:QyKQtlHF0
592以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 18:16:03.30 ID:30M5bT78O
乙ー
593以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 18:27:37.21 ID:hdk/xlUL0
ハーメルンの人おつ!
そしてまさかの逆クロスありがとん!
わーいなんてこった向こうからも知られてたとは
しかもロックオンされた・・だと・・?
滾ったのでちょっと一本書けたら書いてくる
594「結界都市『東京』」:2009/09/07(月) 18:47:25.51 ID:8fonTbWf0
改めてハーメルンの人乙!さて、風呂入って飯食ったからゆっくり投下するよ!!!

―第39章 お帰りなさい―
 休日を特にやる事もなく過ごしていた俺は、久しぶりにあの喫茶店へ行く事にした。
 そう、1回しか行けず、そのままになってしまった喫茶「ルーモア」へ―
 「いらっしゃいませ。」
 不意に聞き覚えのある声がした。でも…この人は既に亡くなったはずでは?そう思い、俺は声のする方を向いた。そこには―
 そこには、本来居るはずのない、いや、本来居るべき場所に戻ったマスターがいた。
 「…お久しぶりです、マスター。あれから来れなくてすみません。」
 「『ビールと枝豆』以来ですね。そのうち来てくれる、とは思ってましたよ。」
 「それにしても、あなたは一度死んだはず。どうやって戻ってきたんですか?」
 「「その話は僕(私)達にさせてください。」」
 その声はマスターの後ろから聞こえた。目を向けると、少年と女性が立っていた。
 「あなた方は・・・?」
 俺はその少年と女性から事の顛末を聞いた。
 なるほど、あの童貞が一枚噛んでたのか…しかし最後の最後で正気に戻った、って一体どういう事だ?
 「…そうでしたか、お疲れ様です。じゃあオーダーいいですか?俺はコーヒー。」
 「じゃあ私はチョコレートパフェ!」
 「私は前に来た時に頼んだのがいい……」
 「アイスハニーミルクだな?」
 「じゃあ俺は二階堂のロックとソーセージ盛り合わsぶべらっ!!!」バキゴキグシャメメタァ!!!
 「全く…ここは居酒屋じゃねえんだ。二階堂なんてある訳g」
 「いや、ありますよ?ちゃんとソーセージもあるのでご安心を。」
 「じゃあケチャップとマスタードも一緒に!」
 ……一体何なんだこの店。居酒屋にでもなるつもりか?おいおい、酒の匂いにつられてか変な坊さんと隻腕の軍人さんが混じってきたよ。とりあえずあんたら真昼間から酒盛りすんな。
 俺はただ、目の前のカオスな状況を天照・月読と共に見ている事しか出来なかった……
 「……あの童貞、実はさぁ一度俺達が追い詰めてたんだぜ?wwwwww」
 あいつ、笑い上戸なのか?
 「おーい、マスターさん!こっちに二階堂もう一本!wwwwwwあと、鶏の唐揚げとソーセージ、いかぽっぽと焼きそば追加で!wwwwww」
 よし、アルコール抜けたらこいつマジで〆る。
595「結界都市『東京』」:2009/09/07(月) 18:50:04.83 ID:8fonTbWf0
ゆっくり投下するって言ってもこれだけしかないけどねorz
とりあえず、ルーモアの人・Tさんの人に焼き土下座っ…!
そしてルーモアの人には喫茶店を居酒屋にしてしまった自責の念でちょっくら東京タワーからロープなしバンジーしてくる
596以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 18:54:32.09 ID:hdk/xlUL0
おつー
お前ら酒盛りすんなwww
あのマスターならなんでも揃えてそうな気はするがwww
597以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 18:55:34.73 ID:30M5bT78O
乙ー
酒盛りwwwwwww
喫茶店で酒盛りイクナイwwwwww
598以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 19:19:51.79 ID:8fonTbWf0
>>596-597
二階堂でもよかったけど実は森伊蔵でもいいなと思ってたんだよ。
更に欲を言うと鍛高譚でもいいかなとも

焼酎にヒートアップしすぎたちょっと禿に掘られてすっきりしてくるor2
599以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 19:33:52.06 ID:qP+vV3WJ0
ごちそうさまただいま

ハーメルンの人と東京の人乙ー!!

そうか、上田から見ても腐ってるようにしか見えんか、チャラ男www
上田視点感謝です!!
600以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 19:39:48.28 ID:fDdnVhB30
ハーメルンの人も東京さんも乙!
601Tさん:2009/09/07(月) 19:45:09.02 ID:fDdnVhB30
 東地区のとあるスーパーの前で俺は張り紙をペタペタ貼る作業をしていた。
「なんでこんなことを……」
 俺の愚痴に手に持ったメモを見ながらTさんが答える。
「準備ができているのとそうでないのとで被害は変わるもんだ」
「つっても」
 この文面で分かるのか?

 ――近日中、学校町にて≪夢の国≫が大きなパレードを開催する。
   各々方注意されたし。――

「分かるやつには分かる」
「そうかねえ」
 そう言いつつも張り紙を貼り終わる。
「あなた方でしたか」
 さて次に行こうとしたところで女の人に話しかけられた。
 …………あっれー?
「……」
「……」
「あ、あのときのおじさ……ん、なの?」
 リカちゃんの戸惑いの声が聞こえる。そう、目の前には(おそらく)この前会った黒服がいたのだ。
 女体化して身体の線が細くなっている上に一体誰の趣味なのか、巨乳だったが。
「「うはははははははっ、ははははははっ!!」」
「笑わないでください」
「いやだってさっ……、っく、ふ、ははは!」
 やばい、笑いが止まんねえ、多少落ち込んでいるような黒服さんに悪いと思いながらも落ち着くまで待ってもらう。
602Tさん:2009/09/07(月) 19:47:04.05 ID:fDdnVhB30
 そして、
「いや、うんごめんごめん」
 黒服さんは、まあいいですが。とか言っている。
 そんな黒服さんだが、なんというか、格好がやたらとエロイ、
これは、たぶんブラとか着けてないんじゃないか?
「この前のドナドナとか猿夢の時に会った黒服さんだよな?」
「ええ」
 一応確認してみるとやっぱりあの時の黒服さんだった。
 話を聞いてみると、どうもマッドガッサーとやらに女体化ガスを食らったらしい。
「そうかそうか、そいつはいい」
 俺と一緒に盛大に笑っていたTさんが面白そうに言う。
「笑い事じゃありませんよ」
 うんざり顔の黒服さん。まあとりあえず、
「はい、チーズ」
 パシャ
 写真を一枚。
「……なんですか? いったい」
「趣味だからあまり気にしないでくれ」
 ああ、また俺のアルバムに良いモノが追加されるな〜。
 それはそうと、
「こんなとこで会うもんなんだな」
 俺はてっきり黒服さんみたいのは社会の裏で仕事をしているもんだと思ってたんだが、
「いえ」
 張り紙を指差し
「これの貼り主を探していたんですよ」
603Tさん:2009/09/07(月) 19:48:56.32 ID:fDdnVhB30
 今現在張って回っている紙をそのしなやかな指で指差している。
 ちなみに今日は朝からずっとこの紙を貼って回っている。
「おいTさん、やっぱり勝手に張り紙して回るのはやばかったんじゃないのか?」
「まあ、普通に考えてまずいだろうな」
 この野郎、言いだしっぺのくせにしらっと言いやがって。
「いえ、確かにまずいといえばまずいのですが」
 黒服さんが言うにはまずいのは世間一般的な意味でではなく、
「この内容の方に問題がありましてね」
「そうだろうな」
 当たり前のようにTさん。
 黒服さんの言うことも分かる。俺もつい先日作戦やらなんやら吹き込まれた身だが、
それでも今現在Tさんがとっている行動はやはり異常に映る。
「なんですか? これは」
604Tさん:2009/09/07(月) 19:49:50.13 ID:fDdnVhB30
「内容通り、≪夢の国≫が学校町に盛大にパレードを展開するから気を付けろ〜。ってことじゃねえの?」
 黒服さんに言うと、黒服さんは、
「それはそうですが、情報の出所はどこなんですか? 組織でもこんな情報は持ってませんよ」
 とのことだ。Tさんは懐に手を突っ込むと、
「これを見てくれ」
 折りたたまれた紙片を差し出した。
「これは?」
「≪夢の国≫の内部告発文書」
 黒服さんはそれを受け取ると紙を広げていく。
「これは」
 広げられた紙には穴が開いていた。更にそのほとんどが赤黒いなにかで変色しており、
「文字が」
 消えかかった文字があった。

  ――ゆめのくに まちを とりこむ まち としでんせつ いっぱい

「これをどこで?」
 紙片を返しながら黒服さんが言う。
「≪夢の国≫と戦って、刺されたときに一緒にナイフに刺さっていた」
 おかげで血塗れでかなわん。とTさん。ってこれ血かよ!
「信用できるんですか?」
 黒服さんが疑問顔で訊いてくる。
605Tさん:2009/09/07(月) 19:51:40.91 ID:fDdnVhB30
「おそらくは。そもそもこんな微妙な情報じゃあ罠にしようがない。最初は"まち"と言ってもどこの町のことだかわからないんで正直あまり役には立たない情報だと思っていたくらいだしな」
 だが、
「現在、≪夢の国≫がこの町に侵入しているな? どういうわけか知らんが活発に活動もしているみたいだ。
知り合いの情報屋兼占い師の占い結果だと≪夢の国≫はこの学校町に"侵攻"してきたらしい」
 そうなると先程の紙片にも意味が出てくる。とTさん。
「それはつまり」
 黒服さんが先を促すように言う。
「≪夢の国≫が取り込む"まち"というのがこの学校町のことなんだと思う」
 確証がないのが残念でならないが。と付け足した。そして溜息を一つ吐き、
「まあなんとなく奴さんの狙いが判明したんでこうして注意喚起の張り紙をしていたんだ。で、そんなことをしつつ」
 そう言って俺を指差す。
「組織の人間がこの不審者を見つけに来るのを待っていた」
「あ〜、確かにこんなことしてれば組織の人が来そうだわ」
 俺は張り紙を改めて見る。どうも都市伝説界隈では≪夢の国≫は結構大きな存在らしい。そんなものが危険なことしますよ〜、
と各所で触れまわっているんだから組織としてもちょっとその面拝もうかなくらいには思うだろう。
 そしてこの野郎、自分は不審者に含んでねえっ!
「違う黒服だったら話が面倒くさそうだったがあなたなら話が早そうだ」
 Tさんは人の良さそうな笑みで黒服さんに近寄っていく。
 この手の人間がそういう笑顔で人に近づいて行くという光景は正直怖い。
「明日、是非とも付き合ってもらいたいことがあるんだ」
 笑顔だ。笑顔なのだが、有無を言わせない雰囲気だ。威圧している。
606以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 19:54:02.52 ID:qP+vV3WJ0
支援
って、女体化姿写真に収められたwwwwwww
607Tさん:2009/09/07(月) 19:54:25.35 ID:fDdnVhB30
「はぁ」
 まあ明日なら、毒ガスも抜けると思いますし。と黒服さん。
 なんだ、戻っちまうのかよ。勿体ないと多少思わないでもないのに……。
「よろしくお願いします」
 Tさんは相も変わらず笑顔だ。あ、そうだ。
「ついでにこいつもよろしく」
 俺はそう言って張り紙を残りの半分程渡す。
「……これは?」
「張り紙だな」
「張り紙じゃん」
「はりがみなの」
「いえ、どうしろと」
 む、確かにこのままではどこに貼ればいいのかわからないだろう。
「Tさん」
 呼びかけるとTさんはすぐに察してメモをいくつか渡す。
「このメモは?」
「情報屋から仕入れたこの町のいくつかの都市伝説が行動範囲としている場所のメモだ。あと俺の携帯番号」
 メモをよく見る黒服さん。
「文字化けが激しいですね」
「大体の場所が分かれば問題ないんじゃね?」
 別に個人個人に一枚ずつ渡して回るわけじゃないんだしな。
「この張り紙を見てくれるかどうか、信じるかどうかは人それぞれだろうが、『何かあるかもしれない。』
と思うことは突発的に事に巻き込まれるよりも有利に立ち回れる。と、いうわけで」
 頼んだ。とTさん。
608Tさん:2009/09/07(月) 19:56:14.38 ID:fDdnVhB30
「いいでしょう」
 黒服さんもうなずく。
「で、まずはどこから――」
「西区の端の方だな」
 ここは東区である。
「……」
 黒服さんが何か言いたそうにこちらを見てくるが場所指定のメモを渡したのはTさんだ。
俺は悪くない。
 ともあれ、
「頑張れ」
「頑張って!」
「がんばれ、がんばれっ!」
「…………では、また明日お会いしましょう」
 俺たちに背を向ける黒服さん。その美しい後ろ姿がひどく哀愁漂って見えた。
 あ、周りの人間が(特に男)黒服さんを見てる。本人これに気づいたらどう思うかねえ?
609Tさん:2009/09/07(月) 19:57:57.64 ID:fDdnVhB30
 
           ●


 学校町西区にある廃工場の一つ、そこに彼女の姿はあった。
「ここも良くはないなぁ」
 立ち並ぶマネキンや、その残骸が散らばる中、彼女は嘆息をもらす。
「他の工場にも回ってみようか」
 そう言った視線の先には首のない、影絵のようにまっ黒な世界一有名なネズミがいた。
「あんまり遊んでいないでその首戻したらどう?」
 ネズミは手をぶんぶん振って拒否する。
「キミはもともと好奇心が強い子だからしょうがないのかな」
 首がない今の状況を楽しんでいるのかもしれない。と彼女は思う。
「キミも、そのオマルを抜かないとね」
 帽子をかぶったアヒルにも声をかける、しかしこちらも現状に特に不満など無いようだ。
「まったくもー」
 女――≪夢の国≫の契約者は、その外見から推し量れる年齢よりも妙に似合う子供っぽい口調で言うと、己の腕を、そこに刻まれた呪に触れる。
「これもなんなんだかよくわからないし、この町の人はみんな強いねー」
 思い出してみると、この町に入って一週間と少し、ずいぶんな数の契約者や都市伝説と戦った。
「≪夢の国≫の黒服さんも何人か組織から帰ってこないし」
 彼等は≪夢の国≫から離れ過ぎていた。おそらく皆消されているだろう。
「正義ってなんだろうね?」
 腕に呪を刻んだ契約者が言っていた言葉を思い出して呟く。これが分かると呪も解けるそうだが、周りの≪夢の国≫の住人たちも自分も回答が出せない。
「私はみんなで夢の国で楽しめればいいのに」
610Tさん:2009/09/07(月) 19:59:06.44 ID:fDdnVhB30

 
  彼女には夢の国の歪さが分からない 
  彼女には自分が出したメッセージの記憶は無い
  彼女には夢の国に反抗する人間のことがよく分からない
  彼女には夢の国にみんなを招く義務がある

  
     だから、夢の国は拡大を望む。
611以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 19:59:06.73 ID:qP+vV3WJ0
wktk支援
612以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 19:59:49.47 ID:8fonTbWf0
よし、支援
613以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:01:44.14 ID:mRcLhrSj0
夢の国との決戦も近いな
wktk支援
614以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:05:27.76 ID:30M5bT78O
そろそろ決戦か……
支援
615Tさん:2009/09/07(月) 20:06:23.96 ID:fDdnVhB30
だがしかしここで終了だったり。

さて、まずは……黒服さんをこき使ってすいませええええええええええええん!!
過労死しないでください。マジで!

東京さん!うちの子も酒盛りに混ぜていただきありがとう!
とりあえず夢の国がすんだらルーモアさんのは書くぞー、おー!
616以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:07:45.15 ID:qP+vV3WJ0
>>615
おっと、終了だったか乙っしたー!
いえいえ、黒服Dを使ってくださり感謝
大丈夫、ぶっ倒れる事はあっても過労死はギリギリしないwww
617以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:08:15.05 ID:8fonTbWf0
他に酒が似合いそうなキャラって誰かいる?
618以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:08:53.46 ID:qP+vV3WJ0
>>617
似合いそうな、となると誰だろうなぁ
619以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:09:57.45 ID:mRcLhrSj0
>>617
似合いそうってだけなら・・・将門様とかチャラ男とか『首塚の組織』の連中は割りとイケそうなイメージ
620以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:10:56.77 ID:zRQQqSr/0
上田がビールをスタンバイし始めたようです
621以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:11:28.12 ID:8fonTbWf0
>>618-620
みんなで酒盛り!とかやってみたいなぁと思ってな?

まあ、色々と動いてる今はやらないと思うけど
622以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:15:18.05 ID:qP+vV3WJ0
>>619
首塚組織ではよく酒盛りしてるからなぁww

俺のキャラだと

・酒が飲める人々…不良教師、人体模型、ヤンデレ弟、鏡婆、赤い靴、赤マント、赤いはんてん、
            将門、チャラ男、キャリアウーマン(貴腐人)

・酒飲めない人々…花子さんの契約者、花子さん、ツンデレ妹、赤い靴の契約者、コアラショタ(以上、未成年組み)
            白骨標本(まず、飲食不可能)黒服D(下戸)

こんな感じか
623以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:16:09.45 ID:zRQQqSr/0
>>621
上田は敵対している人多い中でどうやって酒盛りに出そうか……
624以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:17:01.59 ID:qP+vV3WJ0
おっと、酒飲めない中にハンガーの生首(未成年&体がない)を入れ忘れていた
625以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:21:02.09 ID:8fonTbWf0
俺はまず主人公自体が高校生なためまず不可能
出せるとすれば建速ぐらい
…あれ?確か神様って年齢ってほとんど関係ないよね?
っていうか、元々抜粋した日本書紀・古事記自体1000年以上たってるし
月読もロリババアって事に


おや?トイレから物音が
626以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:23:22.62 ID:fDdnVhB30
うちはTさんとフィラデルフィア計画の契約者くらいかな
627以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:24:28.70 ID:PSObQnO/O
おつでしたー
>>615
張り紙の情報はみんなに伝わったの?
628以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:24:32.78 ID:30M5bT78O
俺のキャラでいくと

情報屋→成人済み。酒はまあまあいける
エンジェルさん→飲める
アンサー→飲めない(飲食不可)
629以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:26:08.89 ID:Wh13+UogO
うちは、闇子さんコンビくらいしか酒飲めないのいないかも
口裂け女コンビはほぼ毎日飲んでると思う。

んで投下
630小ネタ:2009/09/07(月) 20:26:45.77 ID:qP+vV3WJ0
「………」

 寺生まれのTさんから受け取った、張り紙
 それを運びつつ…黒服は、携帯を取りだした
 もし、この張り紙の内容が…真実で、あるならば

「……私です………『夢の国』が、学校町にて、大規模にパレードを行おうとしているようです
 …………それが、ですね。どうやら、この町ごと、『夢の国』に取り込もうと企んでいると思われます
 ……そう、ですか。『首塚』もそれは気に食わない、と…………。…………っ!?あなたは……
 …わかり、ました。こちらでも、学校町の契約者たちに、注意を促すつもりです
 既に、注意を促す行動を取っている者がいます…………わかりました。どうか、ご無理はなさらぬよう」

 …通話を切る
 まさか、途中で彼が割り込んでくるとは
 ……まぁ、いい
 これで、あちらにも注意は促した
 あちらがどんな行動をとるかはわからない
 ただ…あちらとて、無謀な行動はとるまい
 『夢の国』という脅威に対し、備えをとるだろう

 …共闘することになるか
 それとも、ただ、対岸の火事と見られるか
 それは、黒服には、判断できる事では、なかった
631以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:27:24.84 ID:Wh13+UogO
「あの、すいません」

確かに誰もいなかった。
そこには人などいない…はずだった……

だが、確かにそこには人がいた。
見た目からすると二十代半ば程度の女。喋りかたからは、おっとりとした雰囲気を漂わせている。

「…メル、敵だ」

男は焦っていた。常に身の回りの警戒はおこたっていないはずだった。
それなのに、今、目の前にいる女の接近にまったく気づけなかったからだ。

メルと呼ばれた少女も、突如の敵の存在に震えていた。
632以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:28:29.75 ID:Wh13+UogO
「組織か……」

「…組織?なんのことでしょう?」

女は首を傾げた。

「白々しいな」

男にとって、この女が組織に所属しているかなんて、本当はどうでもよいことだった。
この会話は、ただ単に時間を稼いでいるだけである。
そう、目の前に突如現れた敵に対応するだけの時間を稼いでいるだけなのだ。

「あのですね、最近ネズミが……」

男は確信した、こいつは組織の人間だ。
今生きてる、自身の能力を把握している奴らは組織に所属している人間だけのはずだからだ。

男は会話中に、少女から後ろ手で預かったものを即座に使う。
子供や鼠を意のままに操る笛を。

ざわわわわ……鼠がわきだした。
この周辺に住み着いていたであろう鼠達。
それが四方八方から現れた。
633以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:29:44.93 ID:Wh13+UogO
地面を埋めつくすほどの鼠の群れ。
しかし、女はそれをみても驚く様子はない。

「…やっぱりあなただったんですね」

ふにゃぁああ

そのとき、猫の鳴き声が聞こえた。しかも、それはひとつやふたつではない。
女と男の周囲から聞こえる猫達の鳴き声。

「とりあえず、ご飯にしましょうか」

女がぽんっと手を叩くと更なる鳴き声…いや、唸り声をあげ、無数の猫が現れる。

猫は鼠に飛びつく。
これが数匹ならば、逆に返り討ちにあったのかもしれない。
しかし、現在この町周辺にいる野良猫、家猫の殆どがここに集結していたのだ。

鼠はあっというまに蹴散らされてしまった。
634Tさん:2009/09/07(月) 20:29:49.90 ID:fDdnVhB30
>>627
はい、

 張り紙が学校町各所に貼られました。
 内容を信じる信じないは各キャラの性格次第です。
 張り紙についてはひきこもりでない限りは発見可能です!エンジェルさんすごいです!
635小ネタ:2009/09/07(月) 20:30:23.99 ID:qP+vV3WJ0
【♪〜 負けないで もう少し 最後まで 走りぬけて 〜♪】

「……ん?」
「あら、あなたの電話?」

 携帯に、電話が
 誰からだろうか
 携帯の液晶画面を見て…俺は、慌てて電話をとった

『……私です』
「な、なんだよ、お前かよ…どうしたんだ?」

 黒服から電話!?
 何かの事件か何かか!?
 …に、しても、声は女の状態
 確か、明日で戻るんだったか?
 ……畜生、勿体無い
 そんな事を考えつつ、黒服の話を聞いていたのだが…
 …おいおい、やばくないか!?

「っど、どう言う事だよ!?」
『それが、ですね。どうやら、この町ごと、『夢の国』に取り込もうと企んでいると思われます』
「マジかよ…」

 ちらり、将門様に視線を送る
 こちらの会話は、ある程度聞こえているようだ
 その内容に、不快感を示している

「んな事、将門様も許すわけねぇだろ」
『……そう、ですか。『首塚』もそれは気に食わない、と』
636以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:30:31.02 ID:Wh13+UogO
この男も万事休す……かと思いきや、

すでにその場に男の姿はない。
猫と鼠が大乱闘をしている間に逃げたのである。

まぁ、当たり前と言えば当たり前かもしれない。
別にこの男は、敵と戦うのが目的なわけではない。
どちらかというと、面倒なこの場から逃げ切れれば十分という感じだろうか。
637以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:31:29.57 ID:Wh13+UogO
「猫を操る能力か……?」

男は先程敵対した相手の能力を考察していた。

「俺と同じ系列か。…まぁ、それがわかればなんてことはないが」

そして、その能力に対する対応策も既に考えている。
が、ひとつわからないことがあった。それは、何故あの女は突如現れたのか?

「あの…」

男は直ぐさま声のする方向に向き直る。
そこには先程の女がいた。
もちろん男が気を抜いていたわけではない。
638以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:33:24.53 ID:Wh13+UogO
「複数契約者か…いや…何かがひっかかるんだよな…」

男は頭をフル回転させる、あらゆる可能性を考えた。

何かを見落としている。その何かとは何か……
そして、男がその答えにたどり着くのに、たいした時間はかからなかった。

「お前、人間じゃないだろ」

「あら、わかっちゃいました?」

女は少し驚いた顔をした。

男の推理は見事に的中した。
確かに、あのとき人間はあの場にいなかった。
そう「人間」はいなかったのだ。

「私の名前はミケといいます」

女は深々とお辞儀をした。

「ミケ……猫か…」
639小ネタ:2009/09/07(月) 20:33:55.18 ID:qP+vV3WJ0
 当たり前だ
 それを伝えようとしたら

「あ!?」

 ひょい
 将門様に、携帯を奪われてしまった
 っちょ、将門様!?

「…そのこと、確かだろうな?」
『……っ!?あなたは……』
「情報、感謝しよう。我らの同胞に、その情報を伝える。貴様らも、充分に注意を促すが良い」

 くっくっく、と
 将門様は、笑っている
 敵に塩を送るような、黒服の行動が気に入ったようだ

「『夢の国』が町を飲み込むというのであれば、我ら同胞にも被害がでる
 それを防ぐ為にも…場合によっては、協力してやらんでもいいぞ?」
『わかりました。どうか、ご無理はなさらぬよう』

 …通話が、途切れた
 将門様が、俺たちを見やる

「…聞こえていたな。我ら同胞に、この情報を伝えよ」
「「「はいっ!!」」」

 俺達は、それに答える
640以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:35:05.97 ID:Wh13+UogO
ミケと名乗る女。化け猫である。
パッと見どころか、どこからどう見ても人間にしか見えない。

「あのですね、あなたにお願いがあるんです」

今のところ化け猫に動きはない。しかし男が警戒をとくことはなかった。

「ネズミが最近このあたりからいなくなったのは貴方のせいですよね?」

「それが?」

「そのせいでお腹を空かせて困っている子達がいるんです。
鼠を使って何かをするのは止めていただけないでしょうか?」

「別にいいけど」

男はあっさりとそれを承諾した。
それには、男と共にいた少女も驚いている。

「マスター、どういう風のふきまわしですか?
他人の言うことを素直に聞くなんて、まるで真人間みたいで、ふぁあ!?」

げんこつがとんだ。少女は頭を抑えて唸っている。
641以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:36:27.11 ID:Wh13+UogO
「そうですか、わかっていただけたみたいで嬉しいです」

「ああ、腹が空くのは辛いだろうからな」

男がそう言うと、化け猫は軽く会釈をして帰っていく。

そして男は銃をかまえた。
もちろん、この化け猫を撃つために。

男はもちろんこれからも鼠を使うつもりだ。
そして、そのためには、この化け猫は邪魔な存在になりうると考えた。

「甘いぞ化け物…人間は嘘をつくんだぜ」

少女が制止する。
男はそれを蹴りとばして引き金を引いた。
642小ネタ:2009/09/07(月) 20:36:44.95 ID:qP+vV3WJ0
 …夢の国
 餓鬼の頃の、敗北の記憶が蘇る

(…だが)

 あの時と同じようになって溜まるか
 もう、あんな無様な敗北などしない
 それに、「夢の国」が本格的に動くなら…あの黒服が、動かないわけがない
 あいつは、「夢の国」に取り込まれた子供や契約者たちを、助けようとしているから
 少しでも、力になりたい
 そう、強く思った

「…ところで、将門様。携帯返してくださいよ。情報伝達できないんすけど」
「む?おぉ、すまんすまん……に、しても。人間は随分と便利なからくりを作り上げたものよの」

 我にはよくわからん、と将門様はそう言って
 ぽん、と俺に携帯電話を投げて返した
 さて…とりあえず、技の厨2病辺りから連絡してやるか
 キャリアウーマンやらフィラちゃんやらがあちこちに連絡している横で、俺も連絡を開始したのだった


643以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:37:28.53 ID:Wh13+UogO
カチンッ

……が、弾丸が発射されない。

カチンッカチンッ

再び引き金を引く、しかし、やはり弾はでない。
銃を調べるが特におかしなところはない。

視線を戻すと、化け猫は既にいなくなっていた。

銃弾が放たれていたら、化け猫といえど無事ではすまなかったかもしれない。
しかし、運よく銃弾は発射されなかったのだ。

男は知らない、この現状がその化け猫により引き起こされていたとは。


644以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:37:51.22 ID:qP+vV3WJ0
とりあえず、「首塚」組織に情報伝達いきました
まぁ、連絡網なんてはっきりしてない組織なんで、どこまで連絡行くかは知らんがな!!


そしてミケの人支援
645以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:37:51.84 ID:8fonTbWf0
支援
そして将門様かっけぇ!!!!
646以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:38:58.96 ID:zRQQqSr/0
ミケの人クロスサンキュー!
嬉しかったぜ!
647以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:39:58.16 ID:qP+vV3WJ0
っと、支援したつもりが終わってた
乙っすー!
ミケさん素敵だ
648以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:39:59.43 ID:8fonTbWf0
俺も思い切ってバーっとクロスさせてみたいなぁ…
649以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:44:36.80 ID:qP+vV3WJ0
ところで、今気づいたが
>>628
以前ルーモアで、紅茶をストローもらって飲んでなかったっけ
650以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:44:52.99 ID:30M5bT78O
将門さんもミケさんも素敵なんだがww
651以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:45:22.18 ID:Wh13+UogO
丁度サルでした

すいません上田をゲス野郎みたいに書いてしまいました
652以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:46:27.91 ID:30M5bT78O
>>649
あ……すまん、飲食はできるが酒が飲めないことにしてくれor2
653以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:46:46.33 ID:fDdnVhB30
お二人とも乙でした!
黒服さんと将門さん動きはええww
654以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:48:00.00 ID:PSObQnO/O
>>634
了解です
655狂籠手鍵莉 ◆aRLw.nxrjo :2009/09/07(月) 20:48:40.78 ID:IerK7Eme0 BE:1779721294-PLT(13653)

こういうフリゲあったよな
656以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:49:07.72 ID:zRQQqSr/0
上田はだまし討ちしようとしたけどミケを殺すまでは鼠使うの少し我慢するよ!
扱いはまあ概ねゲス野郎だし良いんじゃねえかと
657以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 20:51:41.50 ID:qP+vV3WJ0
>>652
了解っすーヤボな突っ込みですまない

きっと酒に弱いんだよ、黒服Dのように…とここまで書いて、つい黒服D(下戸)って書いてしまったが、
以前「下戸と言う訳ではないが」って感じで書いていた事を思い出したorz

…あ、あれだよ、下戸ってほどじゃないけど弱いんだよ、うん
本人曰く、酔うとその時の記憶が飛んでいるのであんまし飲みたくないそうだ
658以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 21:04:08.14 ID:qP+vV3WJ0
659以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 21:08:50.68 ID:8fonTbWf0
660以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 21:12:08.98 ID:Wh13+UogO
ミケさんの設定忘れてる人……というか知らない人のが多いかもしれないんで再記


ミケ

猫好きの男の家に昔からいた猫。
男がもの心ついたころからいて、何歳なのかは不明。
男からは「ミケさん」と、さん付けで呼ばれている。

自身を男の保護者と思っている節があり、引っ越しの際についてきた。

能力としては「招き猫」の福や人を招く力をもっており、
とってもラッキーなヒーローのように幸運を招き続け無敵である。

もちろんミケ猫のメス
661ギザ十:2009/09/07(月) 21:23:32.39 ID:240sgu/NP
おわ、俺が日常パートを書いているうちに何か急展開な流れに…どうしよう、
北区の動物園って、パレードに巻き込まれますかね? 状況次第では自分もクロスしてみたいですし
662以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 21:24:49.27 ID:8fonTbWf0
俺、もう寝るぜ…
夜組の皆さん保守ヨロだぜ…
663以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 21:25:13.26 ID:Wh13+UogO
基本的にミケさんはあまり話に出さない予定でした

個人的には、「弱い」「限定的」などという高二病的な能力が好きだからです

なので、鎧武者軍団や死を司るデュラハンのようなキャラクターはあまりテンションが上がりません

基本的に高スペックの口裂け女みたいなのより、基本的に低スペックの闇子さんが好きです
664以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 21:26:11.29 ID:mRcLhrSj0
皆乙!

酒なぁ・・・うちの連中だと
人並みに飲める人 『かごめかごめ』の契約者 『死人部隊』の契約者
飲めない人 『はないちもんめ』(飲めない訳じゃないけど酔ったら色んな意味で暴走) 友人(未成年なので)
酒豪 『白面金毛九尾の狐』 禿(そもそも酔ったって状態が無さそう) 『一年生になったら』
665以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 21:26:25.51 ID:qP+vV3WJ0
>>661
今のところ、巻き込まれている描写はなかった…と、思う
見逃しあったらすまない
666ハーメルンの人:2009/09/07(月) 21:28:44.84 ID:zRQQqSr/0
【上田明也の協奏曲X〜ネコイラズ狂想曲〜】

俺は確かにネズミを使ってきた。
ああ、そうだ。
酷使していたと言っても過言ではない。
給料無し休暇無し福利厚生無し
そのうえに不定期労働
死者続出の大変な職場である。
労働団体に持っていけば間違いなくネズミの皆様が勝訴だろう。

でもさ
「にゃー」
でもさでもさ
「にゃーにゃー」
でもこの状況はねえよおおおおおお!!!!

「うに゛ゃああ゛あぁぁぁぁぁあああああああ!!!!」
「マスター逃げましょう!これ無理!絶対無理!数の力見くびっちゃ駄目ですよやっぱり!!」
「うっせぇ!戦場においては百人の兵士より一人の英雄ってポリシーなんだよ!上田家の家訓なの!」
「一将成りて万骨枯るって諺があるだろうがこのスカタン!雑兵なめんなや!ウィニーデッキつかってるあたしに謝れ!」
「てっめぇ、どさくさにまぎれて生意気言ってんじゃねえ!!
 ウィニーなんざ俺の黒で一掃してやるよ!!」

猫だ。
俺たちはいっそ清々しい位の数の猫に追われていた。
普段から使っている鼠が最近あまりにも減りすぎたということで猫の代表らしき女に襲われていたのだ。
猫・女と聞くとゲゲゲの鬼太郎の猫娘が最近可愛くなっていることに
不満を持っているのは俺だけじゃないに違いない、とか関係無いことが急に頭に浮かんでくる。
とりあえず猫を操る能力は解った。
間違いない。
667以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 21:29:08.83 ID:qP+vV3WJ0
>>664
禿が酔ってるところとか想像できないwwwwwww
酒豪というランクをつけるなら、俺のキャラだとヤンデレと将門がそうだなぁ
酒豪ってか、ほぼうわばみ
668以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 21:31:07.12 ID:240sgu/NP
>>665
そうですか、じゃあ普通に日常パートで進めるかな?
でも、「組織」に属するうちのキャラや、その担当が事態を見逃すというのも変な気も…うーん。

あ、ちなみに酒に関しては
「俺」は程々に飲める、幽霊少女は未成年、ご先祖様は無類の酒好きだけど辛み酒
黒服1はザル、黒服2は下戸、アナコンダはウワバミです
669ハーメルンの人:2009/09/07(月) 21:31:39.10 ID:zRQQqSr/0
「猫を操る能力か……?」
口に出してみる。
「俺と同じ系列か。…まぁ、それがわかればなんてことはないが」
その通り、問題無い。
あ、良いなこれから俺の口癖にするぜ、問題無いorなんてことはない。
いかにも格好良い!
で、操作系ならば対抗策も単純。
操作している者を叩けばよい。
それ以外にも色々あるんだが一番これが現実的。
相手の対策をくぐり抜ける度胸と根性さえあれば一番手っ取り早い。

だが二つだけ解らないことがある。
一つは俺とメルの透明化及び最大出力時のハーメルンの悪魔のような奥の手があいつにも有る筈ということ。
もう一つは……

「あの…」

猫女め、どうやって出てきた?
しかし割と美人だな、ロリコンじゃなかったら口説いているんだけどね。
メルも俺も直感には優れている以上、ここまで相手が察知できないというのは変だった。
何かしらの形で『隠れる』能力が使用できると考えるべきか?
ふはははは!しかし所詮は猫頭よ!
最初から手の内を晒していては勝てないぞ!
670以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 21:32:55.45 ID:qP+vV3WJ0
っと、ハーメルンの人支援!!


数の暴力舐めちゃいけないぜ!と思いつつ、「百人の兵士より一人の英雄」には厨2展開大好きな俺が同意しよう!!
671以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 21:33:07.48 ID:Wh13+UogO
支援するしかあるまい
672以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 21:34:06.83 ID:fDdnVhB30
>>661
いまのところ≪夢の国≫は学校町を自由に徘徊中です!
673以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 21:34:10.55 ID:30M5bT78O
支援しようではないか
674以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 21:34:36.30 ID:8fonTbWf0
ハーメルンの人支援



毎度のごとく早く寝ろt(ry
675ハーメルンの人:2009/09/07(月) 21:35:26.98 ID:zRQQqSr/0
「ありえるのは複数契約者か…いや…何かがひっかかるんだよな…」
女一人ならば俺は恐れなくて良い。
操作系の都市伝説は総じて身体能力が低い。
爺さんから貰ったナイフで充分相手できる。
しかし複数で契約しているなら俺の逃げるルートを予想したりそっくりさんになるように変装する必要がある。
隠れる。
木を隠すなら森の中。
■を隠すなら猫の中。
こいつは大量にいた猫の中に隠れていたんじゃないか?
そうだ、こいつは猫なんじゃないか?
すくなくとも

「お前、人間じゃないだろ」
「あら、わかっちゃいました?」

女は少し驚いた顔をした。

「私の名前はミケといいます」

女は深々とお辞儀をした。
か〜わいいー!
だが性的な意味ではなぁ……。

ロリコンでサーセンw
676以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 21:35:59.06 ID:qP+vV3WJ0
このロリコンめ!支援
677ハーメルンの人:2009/09/07(月) 21:37:34.35 ID:zRQQqSr/0
「ミケ……猫か…」
俺の推理も捨てたもんじゃないね。
ミケと名乗る女。化け猫である。
パッと見どころか、どこからどう見ても人間にしか見えない。

「あのですね、あなたにお願いがあるんです」
今のところ化け猫に動きはない。だが警戒をとくことはできない。
「ネズミが最近このあたりからいなくなったのは貴方のせいですよね?」
「ああ、それがどうした?」
「そのせいでお腹を空かせて困っている子達がいるんです。
鼠を使って何かをするのは止めていただけないでしょうか?」
「別にいいぜ」
問題は無い。鼠が使えなくても勝つ為の策はあと7つ程用意している。
「マスター、どういう風のふきまわしですか?
 他人の言うことを素直に聞くなんて、まるで真人間みたいで、ひぎぃ!?」
俺はエブリディエブリウェアー真人間だ。
俺の中では。
そうなんだよ俺は真人間だ、少なくとも……テメェの中ではな。
678以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 21:39:20.91 ID:240sgu/NP
>>672
なら大丈夫か、よし、ではまずとりあえずは張り紙の入手から始めよう、今から書いてきます。

そして、ハーメルンの人支援、猫娘に関しては禿しく同意w
679ハーメルンの人:2009/09/07(月) 21:40:10.95 ID:zRQQqSr/0
「そうですか、わかっていただけたみたいで嬉しいです」
「ああ、腹が空くのは辛いだろうからな」

俺がそう言うと、化け猫は軽く会釈をして帰っていく。
「メル、これからその勝つ為の七つの策の一つを見せてやろう。」
ガチャリ

「甘いぞ化け物……、人間は嘘をつくんだぜ」
H&KのUSP、9mmパラでもこれくらいの奴なら一撃だろう。
それにあわよくば奴の奥の手も見せて貰えるかもしれない。
メルが制止する。
俺はそれを猫から死角になる方向に蹴りとばしてから引き金を引いた。
最悪俺が反撃にあえばメルがその隙をつけるだろう。
カチンッ

……が、弾丸が発射されない。
680以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 21:40:42.00 ID:Wh13+UogO
支援

なんと無理して上田サイドを書いていただけるとは

サーセン
681ハーメルンの人:2009/09/07(月) 21:42:49.65 ID:zRQQqSr/0
カチンッカチンッ

再び引き金を引く、しかし、やはり弾はでない。
銃を調べるが特におかしなところはない。
っていうか銃弾が詰まって居る時にこんなことしたら、
本来だったら暴発して腕が吹っ飛ぶこともあり得るんだが気にしない。
これが、こんな偶然が奥の手かい?

「ふん、とりあえず次に会うまで約束は守ってやるよ、幸運すぎる猫さん。」
だとしたら……どうすれば勝てる?
幸運はどんな緻密な策すら凌駕する。
必然では偶然に勝てない。
とりあえず今晩は猫関係の都市伝説を調べてみることにした。
メルが蹴り飛ばされた方向から何か張り紙を持ってくる。
俺はそれが面倒な戦いの始まりであることをまだ知らない。
【上田明也の狂想曲X〜ネコイラズ狂想曲〜】
682以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 21:43:40.10 ID:qP+vV3WJ0
ハーメルンの人乙っしたー!

相変わらず外道すぎるぜ上田wwww
外道キャラ書くのが苦手な俺は、その外道さに痺れて憧れるぅ!!!
683以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 21:44:59.80 ID:8fonTbWf0
ハーメルンの人乙!


俺なんか真逆だぜ?
684ハーメルンの人:2009/09/07(月) 21:46:00.56 ID:zRQQqSr/0
外道キャラ書いているとさ、
少しずつ自分の駄目な部分を肯定できるようになってくる気がする。

そしてみんな支援ありがとう!
上田サイド書いてみたぜ!そして都市伝説物のミステリを書く作業に戻る。
685以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 21:47:05.88 ID:8fonTbWf0
じゃあ改めておやすみ
686小ネタ:2009/09/07(月) 21:47:40.68 ID:qP+vV3WJ0
「…………」

 その張り紙に気付いてしまい、俺は小さくため息をついた
 …夢の国、か
 弟から、話は聞いている
 随分と厄介な都市伝説らしい

「…まったく」

 これ以上、厄介ごとなど背負い込みたくないのだが
 首筋をさすりながら、そう考える
 だが、見つけてしまった以上、放置する訳にも行くまい
 花子さんの契約者のあの青少年にも、教えてやらないと
 そうすれば、あいつの妹にも、自然と話は伝わるはずだ

「………さて」

 もし、自分は夢の国と遭遇したら


 …殺される事が、できるだろうか?


 そんな事を考えながら、俺はタバコをくわえながら、校舎に入っていったのだった


to be …?
687以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 21:49:16.03 ID:Wh13+UogO
拳銃の知識なくてサーセンでした
小銃しかつかったこと無いもので

おそらくリボルバーではないことくらいしか、ググッてない自分にはわかりません

とりあえず、ジャムったか弾詰まりか……
見てみたら一切問題無い状況っつな感じだと思います。
てなかんじで書いたのかもしれないかもしれないです。

ようするに有り難うございました
688以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 21:49:56.86 ID:qP+vV3WJ0
花子さん組に夢の国情報伝達完了
テリトリー外では不利なこの連中、夢の国には積極的に関わらない、かな?
襲ってきたら防衛の為に戦う程度かと
689以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 21:51:17.59 ID:zRQQqSr/0
>>687
こまけぇこたぁいいんだよ!
自分も割とうろおぼえだし
690以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 21:51:37.37 ID:8fonTbWf0
俺も明日に情報伝達完了ネタを書きあげるから長い首をさらに長くせずに待っててね
691以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 21:51:39.21 ID:30M5bT78O
ハーメルンさん乙ー
上田wwwまさに外道wwwwww
>>686
何か……フラグが立ったような……
692以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 21:53:14.16 ID:mRcLhrSj0
ハーメルンの人乙

総キャラ数
・・・昨晩数えた時点で75ちょっとだったが、まとめの方の設定欄のキャラを足すと130以上
100なんてレベルじゃなかったぜ
693以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 21:55:49.28 ID:qP+vV3WJ0
>>691
>何か……フラグが立ったような……
はっはっは、何の事かな?かな??
…ヤバいんじゃね?フラグは前々からこっそりと準備済さ!!!

>>692
>まとめの方の設定欄のキャラを足すと130以上
マwwwwジwwwwwかwwwwwwwwww
694以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 21:58:29.99 ID:mRcLhrSj0
>>693
マwwwwジwwwwwさwwwwwwwwww
まぁ、台風一家を5人って数えたりしたけどさ
それでも途中で面倒くさくなって死んだのと一発キャラ削って良いよね?答えは聞いてないと削って139位だったんだよ
うん、学校町カオス過ぎるだろうw
695以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 21:58:36.47 ID:zRQQqSr/0
とりあえず夢の国の情報手に入れたけど……
下手に出て行くとみんなに狙い撃たれるぞ……!
696こねた:2009/09/07(月) 21:59:29.09 ID:DzyfHZ4pO
黄色いビートルって知ってるか?

黄色いビートルを1日に三台見ると幸せになれる。
という都市伝説。

俺達はそれと契約した走り屋さんだ。
その世界じゃあちょいと有名で「黄色い三連星」なんて言われている。

二朗「今日は商店街と●●幼稚園の辺りを流そうぜ兄貴。」

一郎「ああ、時間は夕方の4時くらいからで良いな。」

三郎「一番人が多いもんね。」

おっと、勘違いしてもらっちゃ困るぜ。
俺達は暴走しに行く訳じゃない。
都市伝説の力を使って、この町の人達にささやかでも良いから幸せを届けに行くんだ。

697以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 22:00:43.69 ID:qP+vV3WJ0
>>695
VS夢の国限定で、その時だけ共闘すればイーンダヨ!グリーンだよ!!

今だけだからなっ!?みたいな
そう言うのが萌え…じゃなくて燃えな俺
698以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 22:01:03.15 ID:cVqxwRC7O
道ですれ違う人は皆契約者とかワロエない
699以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 22:03:47.15 ID:zRQQqSr/0
>>697
「ふん、貴様らの仲間になったわけではないわ!」
こうですか?わかりました。
700以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 22:05:57.23 ID:qP+vV3WJ0
>>696
黄色い三連星カコイイwwww
なるほど、それで自分たちが幸せになると言うよりは、他人に幸せを届ける系か

>>699
そうそう
「ふん…っ、貴様らの仲間になった訳ではない。貴様ら程度が、我を縛り付けられると思うでない
 …気に食わぬ相手なのだよ。だが、我だけでは手が足りぬ。貴様らを駒として使ってやろう
 ありがたく思うが良い!!」
みたいな感じで!
701以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 22:07:20.36 ID:zRQQqSr/0
>>700
おkおk
そして寝る!おやす!
702以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 22:07:29.24 ID:hdk/xlUL0
ハーメルンの人おつ!

130人wwwっうっはwwwww
ただ学校町(通称だから実際は市かも?)の総人口がどれぐらいによるからな・・
もしこれが人口2万人中の130人とかならまだ許容範囲じゃね?
703以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 22:12:32.46 ID:mRcLhrSj0
>>696
ダメだ
真ん中が踏み台にされる姿しか想像できねぇww

>>702
許容範囲だな
学校町の総人口何人位だろ?
とりあえず『はないちもんめ』や『赤い靴』に都市伝説の気配云々言わせてたけど
学校町では都市伝説の気配が無いほうが異様だと言う事は判った
704以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 22:14:39.71 ID:HyNJRi7dO
口裂け女「久しいな…この空気…!」

メリー「ソロモンよ…私は帰って来たデース!」

男「何かっこつけてんだ」


メリー「デモまさかあんな事があるとは思わなかったデース…」

口裂け女「まさか中の人がスレを見失って絶望してたなんてね…」

男「何!?いきなり中の人いじりすんの!?久々に来て一発目がこれ!?」

メリー「書き溜め見て『やばいこれ友人や兄弟に見られたら恥ずかしいな…消すか』なんて言ってた中の人ときたら…」

男「やめてやってええぇ!!中の人をこれ以上傷付けないでえええぇ!!!」

口裂け女「そんな事より結婚しなさいよ!!」

男「いきなり初期のネタ繰り返すなああぁ!!!」
705以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 22:18:26.38 ID:Wh13+UogO
やばい……都市伝説から日々逃げながら生活しているうさぎちゃんの日常がヤバイ……

前も後ろも右も左も全ルートに都市伝説がいたらヤバイ……

ここまで多くなるなんて思わなかった
706以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 22:19:21.43 ID:qP+vV3WJ0
>>704
ふぉおおおおおお!!!!????
お、おおおおおおお、お久しぶりであります!!
ってか、中の人ネタwwwwwwwwwww
707以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 22:19:31.64 ID:mRcLhrSj0
>>704
>>口裂け女「そんな事より結婚しなさいよ!!」
久しぶりで吹いたぜww
708以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 22:20:08.71 ID:30M5bT78O
>>704
もしかしてファンキーな口裂けさんか?
スレ見失ってたのか、乙
709以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 22:24:51.79 ID:DzyfHZ4pO
まとめられなくなった後のZIPはゲットしたから、全部読んでから今までの続きとかを投下しようと思ってたけど・・・

お、多すぎるぜ・・・ゆっくり読んでるからまだ全部読めない。学校町ヤバい。
東京で有名人に会うより遭遇率高いだろ、コレ。
710『はないちもんめ』 閑話:2009/09/07(月) 22:27:49.05 ID:mRcLhrSj0
何時もの散歩道、見慣れないチラシ
――近日中、学校町にて≪夢の国≫が大きなパレードを開催する。
  各々方注意されたし。――
これは、つまり、アレか
この前の夏祭りの時に戦ったあの『化け物』が学校町に襲来したと言う話は黒服から聞いていた
その奴が、もうじき大暴れすると・・・
少女「・・・・・・どうしよっかな」
正直に言えばこの前の傷の借りを返してやりたいと言う思いは・・・ある
けど、勝てない相手だと言う事もわかっている
もし・・・もし襲われたらその時は・・・
少女「戦うしかないかな・・・」
そうなったら・・・また都合よく黒服が助けてくれるとは思えない
少女「・・・・・・」
チラシから視線を外して歩き出す
少女「できれば、遭遇したくないわね・・・」
711以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 22:29:31.06 ID:HyNJRi7dO
メリー「ところで、何故中の人がスレを見失ったのかと言うと」

男「え!?まだ続けるの?いい加減にしないと飽きられるよ!?」

口裂け女「そんなことより結こ(ry」

男「てめええぇは黙れえええぇ!!!」

メリー「あれは暑い夏の日だったデース…」

男「もう言ってもいいけど長くなりそうなら巻きでお願いします!!」

メリー「携帯止まって電気止まっていろいろ止まってミイラのようになってたらしいデース」

男「そんな駄目人間に書かれてんだ俺達!!?」

口裂け女「まあ生きてたからいいじゃない、結婚して」

男「しつこいよ!ボケの繰り返しも程々にしないとキレがなくなるって!」

口裂け女「じゃあ離婚して」

男「まず結婚してねぇよ!!!」
712以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 22:31:46.25 ID:mRcLhrSj0
情報伝達終了〜
とりあえず『はないちもんめ』の黒いパレードに対する支配権はまだ生きています
アレ以降に増えた分には効かないでしょうけど

>東京で有名人に会うより遭遇率高いだろ、コレ。
歩けば都市伝説に当たる町
それが学校町
713以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 22:32:48.90 ID:qP+vV3WJ0
はないちもんめの人乙ー!

口避けさんwwwwwww
大丈夫!ボケの基本は繰り返しだって姉が言ってた!!!!
714小ネタ:2009/09/07(月) 22:37:59.29 ID:qP+vV3WJ0
「……ふぅん」

 そのチラシを、真っ赤な靴を履いた少女は興味なさげに見つめていた
 背後に立つ赤い靴が、少女に尋ねる

「手は出すなよ?」
「わかってるわよ。無理無理。ラスボスどころか隠しボスクラスじゃないの」

 そう答え、ぺい、とチラシを捨てる少女
 赤い靴は、少女の返答にほっとした
 …己の契約者に、こんな危険な都市伝説と積極的に戦って欲しくない
 赤い靴は己の願いが叶った事に、酷くほっとした



「………」

 そして
 少女が投げ捨てたチラシを拾った女性が、一人
 そのチラシを見て…憂鬱な表情を浮かべた

 …あぁ、あの都市伝説が、何かこの町に災いを運ぶと言うのか
 きっと、あの人はこれを見逃さない
 たとえ、敵わないとわかっていても…取り込まれた人間たちを救おうと
 そして、「夢の国」それ自体を救おうとして…無理をしてしまうかもしれない
 自分の命なんて、顧みず

 どうか、無茶をしないでください
 もう、命を落とさないで
 彼女には、ただ、祈る事しかできなかった
715以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 22:39:47.47 ID:qP+vV3WJ0
赤い靴とパワーストーン契約者に伝達終了
この二人も積極的には関わらず
赤い靴たちは遭遇したら逃げる優先だろうし
パワーストーン契約者は……まず、戦えないんだよなぁ、能力的に
初期に考えていたタロットカードと契約な設定のままだったら戦えたんだが、ボツ設定だし
716以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 22:42:44.69 ID:240sgu/NP
さて、書けた、が勢いだけで書いたから変なところあるかも、まあいい…か?

と、言う訳で、今から、投下しても大丈夫ですかね?
717以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 22:44:04.42 ID:Gi3JvBO50
>>716
気にするな、さぁ来い!
718以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 22:45:02.54 ID:qP+vV3WJ0
>>716
カモーーーーンっ!!
719以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 22:45:11.07 ID:hdk/xlUL0
しえーん
720以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 22:45:12.64 ID:DzyfHZ4pO
闇ちゃんカワイイ
721以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 22:45:24.57 ID:mRcLhrSj0
>>715

パワーストーンと言えばタイチンルチル辺りが欲しいぜ、つか、『はないちもんめ』が欲しがりそう
苦労せずお金が入る らしいし

>>716
バッチコイ!
722ギザ十と幽霊少女とご先祖様と組織の狗:2009/09/07(月) 22:46:57.21 ID:240sgu/NP
では、お言葉に甘えて投下。

学校町北区に存在する、北山動物園。
その爬虫類コーナー、10m近い巨大なアナコンダの入った檻の前で俺はボヘッとした間抜け面で突っ立っていた。
チラリと、手元に持つ古ぼけた鏡を見ると十数メートル離れた場所にあるレッサーパンダの檻の前で
なにやら楽しそうにはしゃいでいる、ご先祖様と幽霊少女が見えた。
空を見上げる。
雲一つ無い青空、燦々と照らす太陽が眩しい。
「で、なんであんたはこんな場所にいるんだ?」
俺の隣に立つ、無表情を崩さない黒ずくめの女を半眼に見やりながら言う。
「それはこちらの台詞です、何故このような場所に?、しかも男1人で」
数日前から元担当だった黒服に代わり、俺の担当者となった女が逆に問いかけてくる。
周りを見ると、家族連れや、カップル、老人夫婦や、学校行事だろうと思われるリュックを背負った子供たちと引率の教師たちは見えるが。
野郎1人で休日の真っ昼間にアナコンダの檻の前で寂しく黄昏れる奴などは俺以外には居なかった…。
確かに、今日の俺の行動は端から見ると怪しかろう、「組織」が俺の行動を不審に思い黒服を寄越してくるのも当たり前の事かもしれない、
もっとも、実際には、二本足で直立するレッサーパンダを前にはしゃぎまくっている幽霊ズに強引に連れてこられたからと言う事情があったのだが…
しかし、その事を言う事はできない、「組織」は、ご先祖さまと幽霊少女の事を知らないのだ、そして今後も知られてはいけない。
あの二人は後々、俺が「組織」と敵対する際の「切り札」になり得る存在なのだから。
黒服の女の視線から逃れるように顔を背け、そこで丁度よく目のあった御仁に親指を指す。
「そりゃあ、こいつの様子を見に来るためさ、何せ俺が遙か遠いアマゾン川から召喚し、共に戦った戦友だ、彼のその後の生活も気になるというものだろう?」
顔の直ぐ横で、俺の言葉に応えるように檻の中の大蛇が鎌首をもたげ、チロチロと舌を出す。
さすがに良い訳臭いかと更なる追求を覚悟した俺だが、しかし、何故かそんな適当な俺の返答にも突っ込む事なく。
黒服女は少し青い表情で小さく呻き声を上げると、後ずさるように蛇と俺から離れようとする。
723以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 22:47:59.25 ID:30M5bT78O
>>716
どんとこい!!
724ギザ十と幽霊少女とご先祖様と組織の狗:2009/09/07(月) 22:48:02.94 ID:240sgu/NP
「なんだ……黒服のくせに蛇が苦手なのか?」
「いえ、そうでもありませんが……」
言いながらも、かなり、そうでもありそうな様子の黒服女、「組織」の黒服のくせに妙に人間臭いところがあるな…。
「そうだな、別の場所に移るか、何処が良い?」
冷静冷徹無表情なはずの「黒服」の意外な表情を見てしまい、つい魔が差したのか俺は彼女に向かってそんな事を言っていた。
「別に、この場所でも私は問題はありません」
「そうか? まあ、でも俺も実は大型の爬虫類は苦手でな、そろそろ別の動物を見に行こうかと思っていたんだが」
「そ、そうですか、まあ貴方がそう言うのなら、ではそうですね、次はキリンさんの所にでも…」
一瞬、妙な沈黙が俺たちの間に落ちる
「では、そうですねキリンの所にでも行ってみましょうきゃ」
先ほどの言葉を無かった事にしようとしたのか冷静を装い静かな凛とした声で言い直し、しかし最後に盛大に噛んで失敗する黒服の女。
長い長い、とても長い沈黙。
蒼天の下、燦々と降り注ぐ木漏れ日を掻き分けるように清涼な風が吹く。
遠くから聞こえる、動物園を楽しむ子供たちの笑い声に目を細めながら俺は、隣で顔面を熱暴走させて完全にフリーズしている女に向かって優しく声をかけた。
「そうだな、じゃあキリンさんの所にでも行ってみようきゃ」
その言葉と吐いた瞬間、猛烈な勢いで脇腹に炸裂したレバーブローに倒れ悶絶する俺。
どうやら、「組織」の「黒服」たちは全て無感情な冷血人形という認識をこれからは改めねばならないようである…。
725以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 22:48:55.33 ID:qP+vV3WJ0
黒服女かぁいいよ支援
726ギザ十と幽霊少女とご先祖様と組織の狗:2009/09/07(月) 22:50:35.62 ID:240sgu/NP
さて、それからどれ程の時間が経っただろうか。
腹部に負った、強烈な鈍痛が何とか収まった頃、俯せに倒れていた身体を起すと
直ぐ隣にいたはずの、怒れる黒衣の雌獅子は影も形も無かった。
空を見上げると赤い空、すでに夕方となっていた。
「調子に乗って、怒らせ過ぎたか?」
あの程度で堪忍袋の緒がクラッシュするとは少々短気すぎると言わざるを得ない。
まあ、あの黒服が、真っ赤になって大いに焦る姿という世にも珍しい物もみれた事だしそれは大目に見る事にしよう。
さて、こうして倒れている間に手に握りしめていたため若干汗で湿った鏡の中を見ると、ご先祖様と幽霊少女が
俺の直ぐ近くで、なにやら妙な紙を広げて読んでいるのが見えた、何だ?
「あ、やっと起きた、おっそいわよ馬鹿、気持ち悪い仕草で何時間も地面の上をのたうち回ってるんじゃないわよ馬鹿」
打てば響くような罵詈雑言、それが今まで苦しんでいた人間に対する第一声かこの糞ガキ…怒りを通り越して何かに変身しそうです。
まあ、某太郎さんと違うので変身なんぞ出来ない俺は、幽霊少女のこめかみがある辺りに両拳を当ててグリグリと捻るように動かす。
相手は幽霊の為感触は無いが、幽霊少女自信には効果があるのか
「あうぐぐぐぐ、痛いたいたい…やめ、あたたたたっ!?」
などと意味不明な言葉を発しながら涙目になっている、ふむ、これってもしかしてエロイ事もできるんじゃね?
とか、アホな事を考えていると、どうやってか俺の煩悩を察知したのか、妙にドス黒い触手を俺の首に巻き付けながら
いつもの三割増しのニコニコ笑顔を向けてくる。
727以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 22:50:58.26 ID:ekMZtwfT0
すいましぇん
728以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 22:51:13.60 ID:fCRDB9fj0
やばいこれはこれで死ねるwww
729以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 22:52:53.10 ID:qP+vV3WJ0
エロイ事考えるなwwwww


いや、むしろ考えてください
ってか、ご先祖様、黒い触手とかそれなんてエロに使えそうな…



おや?何か悪寒が…?
730ギザ十と幽霊少女とご先祖様と組織の狗:2009/09/07(月) 22:53:08.75 ID:240sgu/NP
ご先祖様の姿が俺の眼前に存在した、ていうかご先祖様、実体化してるし、これ本気で怒ってる?
「マジすいません、超冗談です」
そう言いながら平謝りする俺に向けて、ご先祖様はあきれたような表情でこちらに、先ほど見ていた妙な紙を渡してくる、ふむ?
渡された紙をのぞき込むと、そこには「夢の国」のパレードがこの学校町全体で行われるという事がまことしやかに書かれていた。
「「夢の国」か、こいつら自身には興味はないが…しかし「組織」はこいつらの所為で打撃を受けている、これはむしろチャンスになり得るかもしれんな」
考える。この町全体を巻き込む大パレード、この未曾有の大事件に「組織」は全勢力を結集するだろう、もしかしたら「組織」の「首領」すら表に現れる可能性がある。
ならば、その時、俺がそいつを押さえれば「組織」の暗部、「鮫島事件」に手が届くかもしれん……。
夕日が沈みゆく空を見上げる、赤の消えゆく世界を眺める。
「時が来た、という事なのか? 今この時が……まだ、準備不足だというのに……だが……」
ポケットの中から、十円玉を取り出す、いつも肌身離さず持つギザ十。
蛍の光の音楽と共に閉園を知らせる放送が園内を鳴り響く中、俺は鈍く光る硬貨を指で空に向かって弾く。
数秒後、開いた手のひらの上に佇む十円玉を見た俺は、一つ無言で頷くと携帯を取り出しある番号をコールした。
隣で表情を無くしたご先祖様と、戸惑うような顔で俺を見上げる幽霊少女を、意図的に視界から外しながら
俺は、3コール目で出た、電話越しの相手に向かって声をかける。
「ああ、もしもし……俺だ、そうだ始まるぞ、少し早いが待ち望んだ舞台の幕がもうすぐ上がる、心の準備はオーケーか?」
そうか、なら始めよう。
全ての役者が揃う舞台の中、招かれざる俺たちは舞台の袖で踊り狂おう。
舞台は学校町、役者は全ての都市伝説、狂った道化師は俺自信。
そして、舞台の裏で道化師と共に踊るのは、道化師が作り出した歪な歪な繰り人形。
「あぁ…今からとても楽しみで、待ちきれずに気が狂ってしまいそうだ、お前もそうだろう、なあ……」




「太郎さん?」
731ハンバーグと店長と厨二病:2009/09/07(月) 22:53:33.04 ID:Gi3JvBO50
「…これは…」
図書館にて、驚いた顔が二つ。自慢げな顔が一つ。

「どうだ…?これが新聞部でもある俺の情報の速さよ」
友が持ってきた『夢の国』襲来の張り紙。それを見た俺とクーさんはとにかく驚くしかなかった。

『夢の国』。外国生まれの苦しいことは何もない、まさしく夢の国。
その住人は永遠に年を取らない、夢がかなう、などといった理想のような世界。

しかし、黒いうわさもなにかとある。
友の戦ったことのある『夢の国』によると、その住人の顔を模倣するものは消されるらしい。
夢の国で連れ去られた子供は臓器を抜かれ売り飛ばされるらしい。
あの有名なパレードの中の人たちは皆奇形らしい。といったようなもの。

「俺が戦ったようなチャチな奴じゃねぇ…本物の『夢の国』だ…」
「噂はかねがね聞いているよ。黒いパレードに瞬間移動、さらにはパレードと契約者は不死だという話だ」
「…何たるチート…」

正直、俺は不安だ。
そんな強い者を前に、戦えるのか。何も出来ずに、負けてしまうのではないか。
732以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 22:54:33.09 ID:fDdnVhB30
御先祖様wwwかわいいwwww
733ハンバーグと店長と厨二病:2009/09/07(月) 22:55:22.53 ID:Gi3JvBO50
「…戦わないと…この町が、飲み込まれる」「えぇっ!?」「…これは驚いた」
なんてこったい。戦わないとどの道夢の国にやられるってのかい…

「…じゃあ、やるしかないのか」「あぁ、この町を護るためにもな」

いつか、思ったことを思い出す。

成り行きで契約し、共に戦って、共に暮らしてきた…仲間。
もしも、爺さんが、ベートーヴェンが、友が、クーさんが危険になった時。俺は彼らをかばって死ねるだろうか。

今の思いは、違う。

仲間たちが危険になった時。俺は、守ってみせる。生きて、守ってみせる。

だからこそ、俺は『夢の国』と戦ってみせる。そして、生きてみんなと笑い合ってやるさ。
734以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 22:56:44.05 ID:mRcLhrSj0
太郎さん来るのかwww
735ハンバーグと店長と厨二病:2009/09/07(月) 22:56:45.27 ID:Gi3JvBO50
「…『夢の国』か…」
五十音表に置かれた十円玉の動きは、その名をしっかりと物語っていた。

「店長…」
十円玉を動かしていた張本人であるこっちゃんは恐ろしそうにこちらを見る。
「…まぁ、いざとなったら『アレ』を使うしかねぇかな」

重大なことに備え秘密裏に作っていたもの。メニューを考える合間にひそかに設計していたもの。
全ては、大切なものを護るため。
うちの従業員。お客さん。

そして、こっちゃん。

「…誰が相手だろうと、お前を消させはしねーよ」
「…ふ、ふん。私の前に、じ、自分の心配をしろ…」「俺はお前のほうが重要だぜ?」

「……私は、あなたのほうが、重要…だから…」


俺たち以外誰もいない、レストラン内で起こるしばしの沈黙…


「…消さしゃしねーよ、お前も、俺も」「…私も、私とあなたを消させはしない…」


「『夢の国』ねぇ…いい男はいくらくらいいるかね」
公園で、青いツナギの男が一人チラシを持ってベンチに座っている。
「ま、俺には関係ないな。その住人が男だったらヤる。ただそれだけだ」
736ギザ十:2009/09/07(月) 22:57:34.15 ID:240sgu/NP
と、まあ、こんな感じで「俺」に情報が伝わったという感じで

しかし、さて、後先考えずに突っ走った所為で未来が見えない件どないしよw
まあ、何とか収集つけるために、暫く頭を悩ませる事にしますかぁ
737ハンバーグと店長と厨二病:2009/09/07(月) 22:57:50.93 ID:Gi3JvBO50
「…へぇ」
これは、なかなかに面白い情報だ。

あいつが、また動くのか。
「掴もうぜ!ドラ○ンボール!」不意に俺の携帯が鳴る。
「へいこちら厨二。応答願う」「…その応対いい加減にやめろよ」
電話の相手は、同じ組織のチャラチャラした男。携帯には「ホモ」と登録してやってる。

「で、用件は?『夢の国』か?」「おー、流石に情報が早いな。”鳳凰の千里眼”とやらか?」
「まぁな。あいつとは多分因縁あるし」「多分…?」

遭遇した時に打っておいた、あの呪い。奴が正義になるまで、永遠に消えない地獄へのチケット。
その痛みは、不死のあいつをどれだけ痛めつけてるだろうか。おそらく今まで受けたことのない痛みにもだえているに違いない。
そんなことを考えただけでもぞくぞくする。

「で、用件はそんだけ?」「あ、それと将門さまからの伝令。『場合によっては、別の組織のものと手を組め』とのことだ」
「珍しいな、協力だなんて。そんだけ奴が強いってことか?」「あぁ…黒服たちも手を焼いてるようだしな」
まぁあの瞬間移動は大分チートだ。俺の音速の拳を避けるほどだ。それに”蒼炎のカガリ火”が反応しないのも気になる。

「ま、了解ということにしとくわ。他の奴らと戦う、っていうのも面白そうだしな」

中途半端だけど終わりだよ!
738以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 22:59:27.14 ID:hdk/xlUL0
ほwwwもwwww
739小ネタ:2009/09/07(月) 23:00:23.82 ID:qP+vV3WJ0
 …彼らにとって、それは知ったとしても、なんら今までと変わりはないのである

「あぅあぅ…夢の国ですか…」
「うむ、どうやら、本格的に動くようだな」

 …いや
 微かに、変化はある
 赤マントの膝に座る赤いはんてんの表情が……曇った
 その理由を悟り、赤マントは赤いはんてんの頭を撫でてやる

「関わらないよう、なるべく逃げ回ろうではないか。私は消えるつもりはないし
 ……君にも、消えて欲しくはないのだよ」
「……そう、ですね。私も、赤マントに消えてほしくないのですよ」

 にっこり、赤いはんてんは笑った
 しかし、微かに残る不安を、払拭し切れていない


 赤マントは知っている、己の相棒の、不安の原因を
 赤いはんてんは、いい加減振り切らなければ、と思いつつも、それを払拭しきれない



 二人以外、もう誰も知らない
 かつて、赤いはんてんには契約者がいた事を
 いや、もしかしたら、夢の国は覚えているかもしれない


 だって
 赤いはんてんの契約者を殺したのは、夢の国なのだから
740以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 23:01:02.21 ID:Gi3JvBO50
というわけでこっちの登場人物たちに情報伝達完了…約一名自力だけど
チャラ男使用させていただきました…作者様にまたもや土下座せざるを得ない!

『いいおとこ』以外は積極的に参加するようです
741以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 23:01:22.00 ID:qP+vV3WJ0
ギザ10の人とハンバーグの人乙ー!!

っちょwwwww厨2の携帯wwwwwwホモwwwwwwwwwwwwwwwww


とまれ、赤マントと赤いはんてんにも情報伝達終了
何かのフラグは立てたが、2人が夢の国に関わるかどうかは不明で未定
742以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 23:03:29.00 ID:mRcLhrSj0
ホモwww
やっぱりこっちゃんと店長の組み合わせは良いな

赤いはんてんの契約者・・・だと?
743以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 23:05:25.69 ID:hdk/xlUL0
皆続々と伝わってるな・・とりあえず作者さん方乙!
やっぱり皆それぞれの反応で見てて興味深いなー
744以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 23:05:38.97 ID:DzyfHZ4pO
中途半端に終わってたのをちゃんと終わらすのと、夢の国伝達どっちが先が良いかな?
745以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 23:06:01.27 ID:fDdnVhB30
赤い靴……

赤いはんてんの契約者だと?
746以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 23:08:24.45 ID:fDdnVhB30
>>744
中途半端な奴が終わるまで俺がのんびり出来るから夢の国の本戦は動かさないという手が思いついた!

どうこれ?名案!?
747以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 23:10:08.75 ID:hdk/xlUL0
>>744
ひとつひとつ順番に終わらせていくのがいいんじゃなかろうか
748以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 23:10:18.22 ID:qP+vV3WJ0
寝る前に限ってネタ電波大量とか
今夜中に書くとか無理だよ畜生明日に回すか

>>742>>745
いたんだよ……昔、ね
希望があれば明日辺りそのあたりの事情書いてみる
749以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 23:12:21.74 ID:DzyfHZ4pO
おk。順番にやることにするぜ
750以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 23:18:16.43 ID:qP+vV3WJ0
そして寝るんだぜ!おやすみ!

明日もスレが残っていたら幸せだな
751逢魔ヶ刻は静かに暮らしたい:2009/09/07(月) 23:19:11.27 ID:h9224KQbO
おーおー、ついに本格的に動くのかい。

壁紙をバールのようなもので剥ぎ取り、一読して投げ捨てる。

まぁ、あんまり獲物が減ってもつまらんしな。
組織側に期待ってとこかね。

真っ向勝負で敗れた以上、下手な手出しは下策というもの。
今回は傍観に徹するか……いや。

こいつを存分に振るってみるか――



逢魔ヶ刻は消極的に参戦します。多分主戦場には現れない。
ちなみに、彼が拾った新しい顔……もとい、得物はこちら。

都市伝説『バールのようなもの』
一見、尺の長いボロのバール。しかし実際は、無数の事件に携わった小道具である。
鈍器の範疇に収まるものなら、その形態を自在に変化させられる。
最大の特徴は『閉所の突破能力』。異界だろうがなんだろうが、問答無用で抉じ開ける。
使用にあたり、特に制限はないが、持ち主は何らかの形で罪を犯すという呪いがかかっている。
逢魔ヶ刻は既に一級の犯罪者であるため、意味はなかったが。
752以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 23:20:58.31 ID:fCRDB9fj0
「警察のようなものは犯人のようなものを捜索中です」ってやつですね分かります
753以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 23:21:02.07 ID:HyNJRi7dO
口裂け女「夢の…国…」
メリー「あれは…あれだけは…」

男「おいおい中の人いじりの次はシリアスか?勘弁してくれよ打ち切り寸前の漫画かよ」

口裂け女「…よし!決めたわ!!」
メリー「夢の国にカチコミにいくデース!!」

男「まてまてまて、言っとくが俺はバトルなんてごめんだぞ、喧嘩は嫌いだ」

口裂け女「なら…男は私達の側にいてくれるだけでいい!」
メリー「男さんは危険な目に合わせませんデース」

男(そういう問題じゃないだろ…)

口裂け女「…よし!準備するわよ!」

男「準備っておいおい、まさか武器でも…?」

メリー「チッチッ、武器なんて使いませんデース、私達は知恵で勝負デース」
男「知恵?」

口裂け女「まずは回るルートを決定!!」バン!
メリー「乗りたい乗り物をピックアップ!!」ドン!
口裂け女「並んでる時の暇潰しに携帯ゲーム!!」ザン!
メリー「そして夢の国での小ネタ等をネットで検索デース!!」ババン!

口裂け・メリー「これで勝つる!!」ズガガーン!

男「遊ぶ気かよ!!何だったんだあの空気!!」
754以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 23:23:21.64 ID:hdk/xlUL0
遊ぶ気満々www
最近夢の国のテレビの特集やらCM見るだけで吹くんだが
755以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 23:25:08.73 ID:mRcLhrSj0
>>最大の特徴は『閉所の突破能力』。異界だろうがなんだろうが、問答無用で抉じ開ける。
何て『かごめかごめ』殺しの能力ww
密室に閉じ込めても突破されるのか

>>754
あるあるwww
ミッ○ーとかプ○さんとかヤバい
756以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/07(月) 23:43:18.23 ID:yyx+Q0XiO
【バール のようなもの】のちからは内側から外側のみ働くのか
757エンジェルさん:2009/09/07(月) 23:50:40.25 ID:30M5bT78O
男「えーこれは『突っ込まれる前に自分で解説しておこう』という中の人の思い付きによる解説コーナーです」

エ「今までも思い付きとその場のノリで書いてるから矛盾しているところがあるかもしれない」

男「『Q1,なぜ占い師を始めたのか』うん、ぶっちゃけ情報屋だけだと生活がきつい。占いは女子高生に割と人気です」

エ「『Q2,手書きなのに文字化けとはこれいかに』一応文字化けと表記してあるが、単純に文字がぐちゃぐちゃで読めない状態になっている」

怪「『Q3,アンサーはなぜ酒が飲めない?』私が酒を飲む。飲む。バランスがとれなくなる。なる。落ちる。落ちる」

男「つまり普段は浮いている状態なのが、墜落して動けなくなる、つーことです。その場合は鞄に入れてお持ち帰り」

エ「他にもおかしなところがあったら教えてくれ」

男「なんかあったらよろしくお願いします」

758逢魔ヶ刻の人:2009/09/07(月) 23:53:05.50 ID:h9224KQbO
>>755
どちらかというと赤い靴みたいな異界にお持ち帰りするタイプの敵が最大の見せ場。
閉所でも外部の様子がわかる場所なら、逢魔ヶ刻自体の能力でなんとかしちゃいそうですし。
でも赤い靴にとっては明らかに守備範囲外くさいね、逢魔ヶ刻。

>>756
双方向のつもりだけれど、彼のやり口からして内から外がメインの使い方になりそうです。
そも、異界を察知する能力はありませんし。
759以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 00:07:37.70 ID:3V+hppbz0
760首なしライダー:2009/09/08(火) 00:15:45.01 ID:lKH9GAfqO

 俺が首なしライダーになってしばらく経った気がする

 最近は、夜な夜な都市伝説を狩ったりするついでに、自分の首を探すため情報を集めながら学校町を走り回っている
 今のところはそれらしい情報はないけれど

 今日も俺は自分の首に関する情報を探すために昼間から都市伝説を探そうと思っている

テレビで見る限り
人間の首が見つかったなんてニュースはやっていないようだ。

俺はテレビを消すと
頭のない首にフルフェイスのヘルメットを乗せ部屋から出た。

「さてと、今日はどこで情報を集めようかなっと…」
761ギザ十:2009/09/08(火) 00:16:09.14 ID:T82i+WXYP
あー眠いのにネタが溢れて眠れない。
とりあえず、暫くはパレード(決戦)前の準備期間になるんですかね?
できれば準備期間の間に首塚組織と接触しておきたいところだなぁ、
「組織」に反旗を翻す訳だからもしもの時を考えて逃げ道を確保しておきたいし
しかし将門様が、うちのキャラにどういう反応をしてくれるのだろうか…
特に、ご先祖様への対応が気になる、個人的には
「ふむ、久しいな、山ン本五郎左衛門よ…」
とか将門様に言って欲しい。いや時代が合わないか、ああ、だめだ眠気で頭が変になってる
すません、恥ずかしい妄想は自重して無理にでも寝る事にします。
それでは、みなさんもお休みなさい。
762以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 00:16:29.92 ID:55tFz8wn0
【35歳以上】高齢喪女【ひきこもり】9
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/wmotenai/1252313680/

悲惨なオバチャンのスレwww
突撃ーーーーー!!
763首なしライダー:2009/09/08(火) 00:17:21.85 ID:lKH9GAfqO
 都市伝説を探しながらバイクを走らせ続けて一時間
 公園や路地裏を覗いてみたが、どこにも都市伝説はいない

「やれやれ、ここにもいないのか…」

 ヘルメットを被った状態なら外見は人間に見えるので昼間でも行動できる
しかし…生憎と都市伝説が見つからない

「都市伝説ってそんなに多くないのか?」

 そもそも、俺には都市伝説を察知できるような便利な能力は備わってないようだ。

「って、何だこれ…?」

俺は壁に貼られたチラシに気が付いた。

[近日中、学校町にて≪夢の国≫が大きなパレードを開催する。
各々方注意されたし]
「パレードねぇ…先頭が仮面の男だったら是非とも付いていきたいな…」

って、そんな事言っている場合じゃない
これは誰かが都市伝説に向けて発信したメッセージのようだ。

俺は携帯のカメラでチラシの写真を撮るとメールで朝野に送信した。
764首なしライダー:2009/09/08(火) 00:23:40.76 ID:lKH9GAfqO

「夢の国に注意ねぇ…」
朝野は休み時間の教室でのんびりと携帯を弄っている

都市伝説の話を集めた携帯サイトにアクセスし、情報を集めるのだ。


「面白そうだから先輩に夢の国と戦うように命令しようかな」

微笑みながらメールの返信をする朝野だった。


以上?
765首なしライダー:2009/09/08(火) 00:25:39.72 ID:lKH9GAfqO
とりあえず、首なしライダーと、契約者にはこれで伝わったけど……

もういっそ組織か首塚のどっちかに所属しないと
夢の国と戦えない気がするのは気のせいだろうか…


まぁ、いざとなったら偶然居合わせたから戦うって方向にするかな…
766以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 00:26:25.18 ID:3V+hppbz0
首なしライダーおつ!
この様子だと強制参戦か・・南無w
767ギザ十:2009/09/08(火) 00:27:25.48 ID:T82i+WXYP
首なしライダーの人乙です!

さて、そろそろ本気で寝るか…
768以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 00:29:59.84 ID:a6JmbNqy0
>>765
そんなことはない
Tさんが外道な作戦考えてるから!
769以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 00:52:53.53 ID:3V+hppbz0
よし、≪夢の国≫情報伝達話書けたので投下しますー
770以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 00:55:57.04 ID:lKH9GAfqO
支援ーそしてwktk
771騎士と姫君 嵐の前触れ:2009/09/08(火) 00:56:43.76 ID:3V+hppbz0

「ホロウさん、これ何の事だか知りませんか?」

 そう言って彼の人からぴらりと見せられたのは一枚の紙きれ。

 ―― 近日中、学校町にて≪夢の国≫が大きなパレードを開催する。各々方注意されたし。 ――

「今日帰りに駅前で配ってたんです。
 ≪夢の国≫のパレードって……近い内に何かイベントでもあるんですかね?」

「………………」

 「うーん」と考え込む彼女から再び紙に目を戻すと、≪夢の国≫とひときわ強調された部分が嫌でも目に飛び込んできた。

 ≪夢の国≫、その噂はここ数日で急速に広まり、己の耳にもそれは届いていた。

 『異形のものたちを率いた少女が夜な夜なこの学校町に現れ、子供達を連れて行く』

 そしてそれは時に都市伝説をも取り込み、≪パレード≫は日に日に拡大しているという。
 彼女と共にこの町で暮らす様になって約一月、日が経つにつれ騎士はこの町の異様さに気づき始めていた。

 それは常に付きまとい続ける他の都市伝説達の色濃い気配だった。
 確かに現代では都市伝説は数え切れない程存在し、それぞれが人々の暮らしの中にうまく紛れて暮らしている。
 しかし大抵は存在するだけで精一杯な力の弱いものばかりであり、ごく稀に己の欲求や本能を抑えられないものが人を襲ったりしてその存在を主張する。
 しかしそばに居るだけ、何もしない状態ですらいくつかの反応を感じるというのはさすがに異常だ。
 加えて以前まで彼女が暮らしていた場所と比べても、はっきりとした反応など数えるほどしかなかったというのに、だ。

 つい先日も、影ながら強い契約者の反応を感じ取っていた。
 それははっきりと彼女に向けられていて――幸い気づかれる前に彼女自らがその場を離れたので事なきを得たのだが。
772騎士と姫君 嵐の前触れ:2009/09/08(火) 01:00:24.70 ID:3V+hppbz0

 それに追い討ちをかける様に飛び込んできたのは≪夢の国≫という未知の都市伝説の存在。
 突如現れては消えるという≪パレード≫は夜な夜な他の都市伝説やこの町に暮らす契約者と火花を散らし、ある時は敗れ、ある時は追い返してみせたりと一進一退を繰り返しているらしい。

 ……もし万が一そんな輩が己の契約者と接触してしまったら。
 そして彼女の身に危険が及ぶような事があれば――そう考えるだけで言い知れぬ不安にかられる。

 かつて己は、自分の身勝手な願いで幼い彼女と≪契約≫を結んでしまった。
 しかしそれは半ばしか果たされず、その上ようやく己のしてしまった事に気づいた頃には、彼女は遠く離れた国へと渡ってしまった後だった。

 それからすぐに己は彼女の後を追いかけた。
 日々彼女に迫る都市伝説達を何人も影で葬り、必死で彼女の身を守り続けた。
 それらはすべて己が招いた事の償いであり、再び彼女に≪契約≫を迫る気は全くなかった。
 しかしそれでも、彼女には何度も怖い目にあわせてしまった。
 そしてそれは完全な≪契約≫が交わされた今もなお続いているのだ。


「ホロウさーん?」

 ふと聞こえた声に我に返ると、不思議そうな表情を浮かべた彼の人がこちらをじっと見つめていた。

「どうしたんですか? あ、もしかして何か知ってます?」

 期待に満ちた様子で身を乗り出してくる彼女に、電子辞書に短い文章を打ち込む。

『いいえ 何も知りません』

「あれ、ホロウさんも知りませんか……じゃあ何なんでしょうね一体」

 残念そうにつぶやく彼女に、今度は別の文章を打ち込んでみせる。
773騎士と姫君 嵐の前触れ:2009/09/08(火) 01:01:57.44 ID:3V+hppbz0

『それより 今日あなたはもう寝る時間ではありませんか?』

「あっ、そうだ明日朝一の授業でした……じゃあ今日はお開きですかね」

 はあ、とため息を一つ、彼女は空になったマグカップを持ってを流しに向かう。
 そのわずかな間に、ひそかに一文の書かれた紙を懐へとしまい込んだ。


 そう、それでいい。

 貴方はそれ以上『こちら側』を知らなくていいのだ。

 貴方に降りかかる災いは全て己が引き受けよう。

 だから、せめて貴方にはいつも変わらず笑っていてほしいのだ。



 私の愛しい≪姫君≫よ、どうかそのままで――。
 






<Fin>

774騎士と姫君 嵐の前触れ 後書き:2009/09/08(火) 01:03:44.22 ID:3V+hppbz0
ああ恥ずかしいwwwww

というわけで、ホロウさんの一人称でお送りしました。
もうちょっとサクッと終わらせるつもりが・・・長引いた・・・・・。
≪夢の国≫の情報は、こちらはホロウさんにのみの伝達です。
彼としては契約者を巻き込みたくないので、基本契約者のそばで護衛モードです。
しかし放っておくと彼女の身にも危険が及ぶと判断した場合、ホロウさんオンリーで参戦するかも…?


まあぶっちゃけ作者の気分次第です。
最近無性に戦闘シーンが書いてみたい作者でした。
775騎士と姫君 嵐の前触れ 後書き:2009/09/08(火) 01:14:44.97 ID:3V+hppbz0
しまった言い忘れた・・!
ここまで読んでくれた方々ありがとん!
776以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 01:32:53.97 ID:3V+hppbz0
保守〜
777以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 01:46:51.15 ID:EjpwZEKaO
保守





いまさらだけど

>>668の最後
誰が上手いこと(ry
778以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 02:04:33.40 ID:3V+hppbz0
ほしゅ
779以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 02:27:26.66 ID:3V+hppbz0

780以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 02:53:27.30 ID:3V+hppbz0
保守
781以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 03:32:20.22 ID:3V+hppbz0
ほしゅー
782以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 03:56:43.62 ID:3V+hppbz0
ねるほ

だ、誰かバトンタッチ頼む・・・
783以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 05:07:15.31 ID:lKH9GAfqO
保守っと
784以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 05:15:55.54 ID:9IEebNm0O
 皆様、お久しぶりです「教授とテケ子」の者です。

 スレッドの存在に気付くのが遅れてしまいました。

 一回一回をその場のテンションで書いてしまう自分は、書き溜めという行為が酷く苦手でして、
 けれどやっぱり、投下するにはある程度書き溜めていないと他作者様の迷惑になってしまいますから……。

 このスレッドにおける、書き手としての最低限の『ルール』すら守れない自分は、このまま失礼させていただきますです。
 もし、「教授とテケ子」を楽しみにしてくれていた方がいらっしゃってくれたのなら、済みません。
 自分なりの、けじめとさせてもらいたくて、この書き込みをさせていただきます。

 スレの雰囲気を壊してしまい申し訳有りません。保守の代わりになれば、幸いです。
785以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 06:14:03.37 ID:V2v92UKGO
わらた
786以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 07:04:26.68 ID:hS553fVVO
黙祷
787以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 07:18:58.96 ID:1wiezlHq0
おはよう
>>784
嘘だと言ってよバー(ry

俺、あんたをずっと待ってたんだぜ…
ネタの続きをもう一度!!
実質俺だって若干自己満足の部分があるんだから

あ、情報伝達ネタは夕方までに書きあげるから待っててね
788以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 07:52:35.25 ID:hS553fVVO
保守
789以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 08:47:42.38 ID:VZ+qRgtTO
790以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 08:59:40.36 ID:tE10Za+sO
>>784
なんだよお前、かまってちゃんかようぜぇ 死ねよ

どうせそうやって>>.787みたいな書き込みされんの待ってるんだろ?

このスレの住人はわりと仲が良いけどさ、ココは2ちゃんだぜ?VIPだぜ?SSスレだぜ?
書き手に対しての誹謗中傷なんて日常茶飯事だろぅが

ルールなんてあってないようなもんなんだし、書きたいんだったら書け、好きなだけ書いて、散々罵倒されたあげくに氏ねば?


要約すると さっさと書け
791以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 09:05:00.31 ID:V2v92UKGO
ツンデレわろす

馴れ合ってばかりだったから良い刺激になった
792以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 09:12:36.93 ID:rh8DLOOlO
そういえば、ここVIPだったw
あんまりにも空気が穏やかなもんで忘れてたわぁ
793以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 09:36:09.11 ID:+DDZEF8oO
伝達ネタか・・・ゆっくり本編書いてる間にことが終わりそうw
794以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 09:53:29.87 ID:e2U8TcvV0
おはよー今日も腹痛が酷いんだがどんな都市伝説の攻撃だ
皆様乙っしたー!!

>>758
どう考えても守備範囲外だなぁwwww

>>761
将門様の事なんで、ギザ10の契約者のご先祖様と顔見知りでもおかしくないかも
極稀に契約者が現れて、その人の復讐をお手伝いした事もあるイメージなので、将門様
ただし、契約した人間は復讐完了後、将門との契約に耐え切れず都市伝説化したり死んでしまったり
「首塚」組織への接触はいつでも大歓迎なんだぜ!

>>784
ここに書き溜め苦手な人間がもう一人いるぜ!!
常に勢いで書き下ろしなんだぜ!!
ここは投下ペースも何もかもフリーダムなんだから気にするな!と言いたいんだぜ!!
795以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 09:57:21.20 ID:PnE+bBwj0
夢の国もうすぐ来るの?
もうちょっと時間おいてからきてほしい…


俺が書く前にいろいろ終わりそうってだけだけど
796以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 10:05:43.69 ID:AJ4rtwOIO
保守
797以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 10:19:39.71 ID:a6JmbNqy0
>>795
もう一週間くらいかけてのんびりと状況を整える予定なのでたぶんのんびりしてても大丈夫な、はず?
798以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 10:29:09.84 ID:W3sfaBA90
やっと追い付いた
保守
799赤い二人:2009/09/08(火) 10:34:44.08 ID:e2U8TcvV0
 これは彼女の記憶
 これは私の記憶


 これは、私たちの、記憶





               Red Cape
800以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 10:35:44.41 ID:+DDZEF8oO
支援
801赤い二人:2009/09/08(火) 10:37:26.84 ID:e2U8TcvV0
むにに〜……アイスハニーミルクお代わりなのですよ〜…」

 すぴすぴ
 ふと、目を覚ませば、胸の上から赤いはんてんの寝息
 …また、布団にもぐりこんできたのか

「まったく…」

 苦笑しつつ、その小さな体をそっと抱きしめた
 むにむに、赤いはんてんは眠りから覚めない


 …そして、ふと、考える
 私に、彼女を抱きしめる権利など、あるのか?

「………」

 彼女は、まだあの悲劇から解放されていない
 …そして
 私も、また、あの日の悪夢から、解放されていない



 …賑やかなパレードだった
 しかし、それは悪夢のパレードだった

「あぅあぅ!一時退却なのです!」
「あぁ…!」
802赤い二人:2009/09/08(火) 10:38:39.96 ID:e2U8TcvV0
 赤いはんてんが、契約者の手をひいて走る
 若い、誠実な青年だった
 彼女に相応しい契約者だった
 あの契約者といる時の彼女は、本当に幸せそうで
 たとえ、何が相手になろうとも、彼女たちには敵わないだろう
 少なくとも、私はそう考えていた

 きっと、彼女たちもそう考えていたのだと思う
 しかし、相手が悪すぎた

「逃がさないよ?」
「−−−−っ!!」

 彼女たちは、あっさりと『夢の国』の王様に追い詰められた
 相手が、悪すぎた
 そして、そこは赤いはんてんのテリトリー外だった

 …全ての条件が、悪すぎた

 『夢の国』の王様が、彼女の契約者に攻撃を加えようとする
 当然、彼女は契約者を護ろうとした
 …しかし

「…え?」

 ぱっ、と
 飛び散る鮮血

 −−−−赤いはんてんの契約者は、彼女が傷つく事を拒絶した
 代わりに、自分が刺された
803赤い二人:2009/09/08(火) 10:39:35.95 ID:e2U8TcvV0
「あ………あぁぁ…………!?」
「っ……だい、じょうぶ、かい?」

 血塗れの姿で
 にこり、あの契約者は笑っていた
 首を切り裂かれ、もはや、ほとんど喋る事など出来ないはずだと言うのに
 …それでも、赤いはんてんを安心させようと、笑って

 ぞろり、黒い畸形たちが現れる
 赤いはんてんと、その契約者に止めを刺そうと

 …その前に、とでも言うように
 彼女の契約者は、口を開く

「…君との契約を、解除する」
「−−−−!?」
「……だから。君だけでも、逃げて。生き延びるんだ」

 …あぁ、きっと
 あの契約者は、本当に、赤いはんてんの事が好きだったのだろう
 だから、そんな方法を選んだのだ
 その優しさが、どれだけ彼女の心に傷を残すかも知らずに

 畸形たちの攻撃が届くよりも、先に
 彼女の契約者は目を閉じて……その命の灯火を、消してしまった

 彼女は泣いていた
 その大きな瞳から、涙を溢れさせて
804赤い二人:2009/09/08(火) 10:40:21.14 ID:e2U8TcvV0
 そして、ぼそり呟く

「…殺してやる」

 ぽつんっ
 黒い畸形に、赤い斑点が浮かびだす

「……っ殺してやる!!!」

 契約者を失った事で、力を弱体化させたはずの、赤いはんてん
 しかし、怒りが、憎しみが、悲しみが、むしろ彼女の力を増大させていた

「殺してやるっ!殺してやるっ!!殺してやるっ!!!殺してやるっ!!!!殺してやるっ!!!!!!」

 ぽつん、ぽつん
 黒い畸形に、マスコットたちに、『夢の国』の王様に
 次々と赤い斑点が浮かび上がり、皆倒れ付していく

 だが、ここは『夢の国』のテリトリー
 倒れた者共は、そのうちまた起き上がるだろう
 彼女には、分が悪すぎる

「…っ逃げるぞ!」
「っ!?放すのです!赤マント、放すのです!!!」

 姿を隠していた私は、赤いはんてんの前に姿を現すと…自身の能力で、彼女の行動を封じた
 一瞬で、その体を麻袋に押し込めると…マントを翻し、姿を消す

 私は赤マント
 人攫いの赤マント
805赤い二人:2009/09/08(火) 10:41:54.70 ID:e2U8TcvV0
 私はどこにでもいて、どこにもいない
 だから、どこにでも現れることができる


 赤いはんてんと、『夢の国』が戦っていた場所から、遠く離れた場所に、姿を現す
 …ここまで、来れば

「…ぅお!?」

 ばり!!と
 麻袋が突破された
 はんてんを翻し、青いはんてんになった彼女が…私を、睨みつけてくる

「っどうして、邪魔をしたの!?」
「君では、『夢の国』に敵わない。分が悪すぎる」
「どうして!!どうしてよっ!!」

 私の言葉は、青いはんてんに届かない
 鉄拳が、私に襲い掛かる
 …私はそれを避けない
 それを避ける権利は、私にはない

「どうして……っどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして!!!!!」

 ぽろぽろと、涙を流して彼女は泣いている
 契約者を護れなかった、事実に
 その仇をとることすら許されなかった事実に 
 ただただ、涙を流し続けていた
806赤い二人:2009/09/08(火) 10:43:17.15 ID:e2U8TcvV0
 …彼女の拳が、止まった
 彼女は泣き続けている
 ぼろぼろ、大粒の涙をこぼし続けている

 …彼女が泣いている顔など、見ていたくなかった
 きっと、彼女の契約者も、彼女が泣き続ける事を望んではいなかったはずだ

 …だから
 私は、泣いている彼女に手を伸ばした

「…あそこで、君が命を落とす事を…君の契約者が、望んだと思うかね?」
「………っ」
「彼の事を想っていたならば。生き延びたまえ。『夢の国』を倒す手段が見付かるまで…立ち向かうべきではない」

 …彼女は、がくり膝をついて
 そして、子供のように、泣きじゃくり続けた
 私は、その体を抱きしめる
 そんな権利などない、と知りながら

 優しい契約者だった
 血に塗れていた私にすら、手を差し伸べて…私を、一昔前の赤マントに戻してくれた
 私は、契約こそしなかったが
 赤いはんてんとあの契約者が共にいる様子を、見ているだけで楽しかった
 …それ以上は、何も望まなかったのに
 あの契約者は、赤いはんてんを庇って死んでしまった
 もう、彼女を愛した契約者は、どこにいない

807赤い二人:2009/09/08(火) 10:44:06.48 ID:e2U8TcvV0
「むにゅ〜…」

 すぴすぴ
 眠り続ける赤いはんてん
 小さな体を抱きしめ続けてやる

 …『夢の国』
 この町に、現れたと言うのか
 もし、赤いはんてんが、『夢の国』と遭遇してしまったら…
 ……また、怒りに、我を忘れてしまうのではないか?
 そんな恐怖が、頭からこびりついて離れない

 私には、彼女を護る事すらできないかもしれない
 一昔前の赤マントに戻った私には、戦う力がないのだから

 …だから、せめて
 赤いはんてんが、命を落とさないよう
 『夢の国』と彼女が遭遇してしまったら…遠く遠く、はるか遠くに逃がしてやろう
 そのためにも…彼女から、離れない
 赤いはんてんの重みを感じながら、私はそう、誓った




808以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 10:44:32.13 ID:lKH9GAfqO
支援
809赤い二人:2009/09/08(火) 10:45:09.42 ID:e2U8TcvV0
 貴方の望みを叶えたい 貴方の事を想うから

 貴方に傷ついて欲しくない 貴方の事を想うから


 だから、どうか傷つく事を望まないで
 それが、それだけが
 …………私の、願いです





           Red Cape
810以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 10:46:35.03 ID:e2U8TcvV0
昨夜ちらっと匂わせた、赤いはんてん過去ネタでした
赤いはんてんは、この時の体験がトラウマとなったのか、新たに他の人間と契約を結ぶことが出来ないままです
代わりに、赤マントがずっと彼女の傍にい続けています


んじゃ、お昼ご飯の買い出し行って来るぜ!!
昼過ぎにスレ残ってたらも一本くらいは書く
811以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 10:53:14.14 ID:lKH9GAfqO
乙でした!
812以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 11:20:30.15 ID:+HljHoBGO
乙です!
813以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 11:35:51.48 ID:+DDZEF8oO
お疲れさまです
814以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 11:48:33.06 ID:VZ+qRgtTO
乙ですた
と同時に(´;ω;`)
815以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 11:56:01.18 ID:3V+hppbz0
乙!
二人とも切なすぎるぜ・・・
816以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 12:33:10.86 ID:rqvGAUPM0
お昼ご飯ターイム!
817以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 12:52:38.54 ID:rqvGAUPM0
都市伝説「くねくね」を発見したので貼っておきますね


ヽ(∵(ノ 
((  )  ) ))
  (  (
818以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 13:17:27.60 ID:a6JmbNqy0
819以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 13:17:28.73 ID:rqvGAUPM0
 迫ってくる 迫ってくる
 貴方は逃げられない きっと逃げる事ができない

 迫ってくる 迫ってくる
 貴方は逃げられない 貴方は逃げない

 迫ってくる それの気配を感じながら
 貴方は 何を考えているのですか?





                        Red Cape
820以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 13:20:39.47 ID:rqvGAUPM0
 積極的に関わるつもりなんざ、毛頭ない
 面倒な事は御免なのだ

 …とは言え
 生徒や、弟が巻き込まれるようであれば、俺はこの件に関わらざるをえないだろうし

 ……それに

「…ったく」
「うー?」

 ぶらん
 俺に持ち上げられたその餓鬼は、きょとんとした表情で…はたして、事態を把握できているか否か
 目の前には、「夢の国」でおなじみのマスコットたち
 ただ、あえて突っ込みたい事は、何故、最近黄色い電気鼠に人気を押されがちな富士額の鼠の首から上がないのだ、とか
 某アヒルにおまるが突き刺さっているんだ、とか
 突っ込み所は大量にある訳だが…
 …間違いなく、これは「夢の国」
 あのチラシで注意を促されていた存在だ
 …そして、このマスコット共は
 どうやら、この餓鬼を獲物にしようとしていたようだ

「うー?………うーうー」

 少年は、己が置かれた状況に、首をかしげている
 思考が、現実に追いついていないようだ
 泣き叫ばれるよりはマシだから良しとしようか

 さて、どうするか?
 この餓鬼を助けたのはいいが…このマスコット連中は、俺たちを見逃してくれるとは思えない
821以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 13:23:46.69 ID:rqvGAUPM0
 …ここは、校外
 当然、人体模型も白骨標本も連れて来てはいない

 ……今の自分に、「夢の国」と戦う力は、ない

「…夢の国?うー…?」
「…あぁ、そうだな、夢の国だな」

 じり、じり、と
 夢の国の狂ったマスコットたちが、こちらに迫ってきている
 …取り込もうとでも、言うのか
 その、狂ったパレードの中に
 俺はひとまず、餓鬼を抱えたまま、じりじりと下がる
 最悪、この餓鬼だけでも逃がす事ができればいいのだが

「……うー…違う」

 …ぼそり
 餓鬼が、何やら呟いた


 ピタリ

 まるで、その言葉に反応したように
 マスコットたちの動きが、一瞬止まった

822以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 13:26:43.58 ID:rqvGAUPM0
「うー……違う、違う。こんなの、夢の国じゃない!うーうー!」

 うーうーうー!!
 餓鬼が、うーうー騒ぎ出す
 まるで、癇癪を起こしたかのように、うーうーうーうー騒いでいる
 それは、まるで、欲しかった物とは違う物を渡された子供のような…


「うーうーうー!!違う、違う、違う!!夢の国は魔法の国ー!みんなが楽しむ魔法の国!!
 こんな怖いの夢の国じゃない!こんなの夢の国じゃないっ!!うーうーうーうーうーうーうー!!!」


 それは、拒絶の言葉
 夢の国を拒絶した言葉
 目の前の夢の国は、夢の国ではないのだと言う、否定の言葉

 餓鬼の叫びに、夢の国のマスコットたちの動きが、目に見えて鈍った
 子供の叫びが、「夢の国」の今の姿を否定する、拒絶する叫びが

 本来、子供たちの「夢」を受け止めるはずだった夢の国を
 本来、子供たちに「夢」を届けるはずだった夢の国を、苦しめる


 …今が、チャンスか
 俺は、餓鬼を抱えたまま走り出した
 このまま、「夢の国」のテリトリーから脱出する
 戦う必要などない
 逃げ延びられればいい
 生き延びられれば、それでいい
823以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 13:29:07.67 ID:rqvGAUPM0
 マスコットの一体が、苦しみを振り払うように迫ってきた
 どこか間の抜けた、犬のマスコット
 カリブの海賊にでも借りたのだろうか
 海賊が振り回すような剣を手に、それは迫ってきて
 俺に向かって、その剣を振り下ろしてきた


 あぁ、死ねたか?
 この時、確かにそう考えたのだが


 マスコットが振り下ろしてきた剣は、俺に届かなかった
 その剣は、何かによって受け止められ
 ざんっ!!と
 マスコットの腕が、切り落とされた

「………っち」

 多分、マスコット連中や…この餓鬼には見えていないであろうその存在に、俺は舌打ちした
 あぁ、畜生めが
 てめぇは、どうしても、自分の手で俺を殺したいってか?
 自分が到着するまでは
 その時が来るまでは
 …他の連中には、俺を殺させないというのか?

 リスの姿をしたマスコットが二体、腕を切られてうめく犬を尻目に襲い掛かってきた
 しかし、それらも、「あれ」に切り捨てられていく

824以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 13:32:45.52 ID:rqvGAUPM0
 走る
 とにかく、走る
 「あれ」は俺を死なせない
 自分の手で殺したいのだからと、己以外の存在に俺を殺させようとしない
 迫ってくる連中は、「あれ」に任せればいいだろう
 その間に…俺達は、逃げられる



「うー?逃げられた?」
「……らしいな」

 ……疲れた
 が、ここまで走れば、もう問題はないだろう
 「夢の国」に遭遇してしまっていたのは、夕方頃
 …そろそろ、空が暗くなり始めている
 ちらり、餓鬼の様子を見た
 とりあえず、落ち着いているようだ
 …花子さんくらいか、それよりも幼く見える外見なのだが…結構しっかりとしているようだ
 ぱ、と手を離し、下ろしてやる

「お前、一人で家に帰れるか?」
「うー!帰れる!僕、ちゃんと帰れる!」

 うーうー!
 そう言って、携帯電話を見せてきた餓鬼
 …なるほど、その気になれば、家に連絡も可能か
 多分、さんざ親に怒られるだろうが
 ………と、言うか、最近はこんな小さな餓鬼でも携帯を持っているのか
 時代は変わったもんだ
825以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 13:36:15.91 ID:rqvGAUPM0
「そうか。それじゃあ、気をつけて帰れよ」
「うー!気をつける!うーうー!」

 くるり
 俺は、その餓鬼に背を向けた
 あの心配性の弟を心配させないよう、さっさと帰ろうとして

「…うー…………でも、不吉」

 ぽそり
 餓鬼が呟いたその言葉に
 思わず、足を止めた

「おにーさん、不吉……おにーさんの後ろ、不吉、不吉!うーうーうー!!」
「…不吉?」
「うー!首、危ない!不吉不吉不吉!うーうーうーうー!」

 俺の方を、じっと見て
 餓鬼は、そう訴えてくる
 す、と俺の後ろを指差して
 見えていないはずのそれを指差して…宣言する

「死の呪い、狙われてる………不吉、うーうー!」
「………」

 …ごそり
 俺は、懐からタバコを取り出した
826以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 13:40:35.23 ID:rqvGAUPM0
 それを咥え、ライターで火をつけ…

「………あぁ、知っているさ」

 と、そう答えた
 う?と、こちらの反応に、餓鬼はきょとんとして
 …俺は、その間に、さっさとこの場を立ち去る事にした

「……………」

 首筋をさする
 「夢の国」は随分と強大な都市伝説だ
 だからこそ、「あれ」を出し抜く可能性も考えていたのだが
 ……駄目だった、か
 まぁ、死にたい、という願望がある訳でもないが

「…怯えて、神にでも祈ってガクガク震えてろ、ってか?」

 ………冗談じゃない
 来るなら、さっさと来い
 その時が、てめぇの最後だ
 俺は、逃げも隠れもしない
 てめぇを殺す為に、てめぇを見つけ出し、死の宣告を受けたのだ
 さっさと来い、俺を殺しに来い

 その時が、俺の最後ではなく………てめぇの、最後だ



「………うー」
827以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 13:43:09.87 ID:rqvGAUPM0
 じ、と
 少年は、白衣を着た男が立ち去っていく後ろ姿を見つめる
 少年には、はっきりと見えていた訳ではないが…感じ取れた
 あの男の首を狙う、不吉な存在を

 しかし、あの男は、それを知っていると言っていた
 ならば、問題はないのかもしれない
 自分は、あの存在を指摘した
 不吉だと、そう教えた
 …あとは、彼の問題なのだ

 てちてち、少年は帰路に着く
 そうしながら、携帯で……いくつかの掲示板に、書き込みをはじめた
 少年には、戦う力はなかった
 少年が契約している都市伝説には、他の都市伝説と戦えるような力はない
 ……だから
 少年は、戦えない代わりに、自分ができる、精一杯の事をするのだ
 少年は、同じ「組織」の仲間たちが大好きだから
 だから、仲間の為に、できる事をするのだ

 それは、噂の操作
 「夢の国」に、弱点を作ってやる
 うまく行くかどうかは、わからない
 賭けのようなものだが…やってみる価値は、あるだろう

 さぁ、忙しくなる
 掲示板への書き込みだけじゃない
 自分ができることを…自分はこれからたくさんたくさん、やっていかなければならないのだ!!
828以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 13:46:33.40 ID:rqvGAUPM0
 うーうー、知ってる?「夢の国」!「夢の国」のお話!
 僕は知ってるよ。知らないなら教えてあげる。うーうー!

 …夢の国の着ぐるみの中の人は、奇形なんだって
 夢の国では、子供を捕まえて、臓器を取り出しちゃうんだって
 夢の国に不利益な事をいうと、黒い服の男の人がやってくるんだって

 きひひひひひっ、怖いよね?
 そんなの、「夢の国」なんかじゃないよね?

 そうだよ、「夢の国」は僕らに夢をくれる場所だ
 「夢」をくれる為に対価は必要だけれども、確実に夢を与えてくれる
 それは、「悪夢」なんかじゃない、輝ける夢じゃなきゃいけない

 わかるかな?
 そんな怖い噂、「夢の国」なんかじゃない
 だから、ね、そんな怖い「夢の国」に襲われそうになったら、こういえばいいのさ

「お前たちなんて、「夢の国」じゃない!!」

 ってね
 そうすれば、あいつらは苦しむはずさ
 「夢の国」であるはずなのに、それを否定されるんだから
 自己の存在を否定されて、苦しむのさ
 その隙に逃げればいいんだよ

 そうそう、これ、みんなにも教えてあげてね?
 みんなで知っていれば、大丈夫
 みんなで対策法を知っていれば、襲われたって、大丈夫だからね
 きひひひひひひひひひひひひっ!!!
829以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 14:01:29.16 ID:rqvGAUPM0
 「夢の国」はいつ気付く?
 「本当の王様」の願いに

 元あるべきだった、あの姿を
 はたして、「夢の国」はいつ気づく事が出来るでしょうか?





                           Red Cape
830以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 14:02:23.85 ID:rqvGAUPM0
最後の最後にサルったぁ!?orz


…と、言う訳で、不良教師とコアラショタを「夢の国」と遭遇させてみた
ただし、逃亡する!!この二人で勝てる訳ないだろう、常識で考えて

とりあえず「夢の国」関係者に焼き土下座っ!!orz
御免ね、グー○ィーの腕きり飛ばして御免ね
チッ○と○ールもきっと酷い事になってそうで御免ね
弱点はつくかどうかはわからない
全ては書き手様次第


そして、不良教師にこっそりと「死亡予告」
ただし、これは回避できる予告であり、不良教師が根性入れればきっと何とかなる
いつか書こう書こうと思ってネタが固まらず放置され続けていたので、ここでフラグだけしっかりと立てておいた
反省はしていない
831以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 14:05:01.73 ID:+DDZEF8oO
お疲れ様
832以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 14:06:07.53 ID:3V+hppbz0
おつ!
ついに夢の国に弱点が・・?!
833以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 14:24:17.16 ID:rqvGAUPM0
>>832
弱点になるかどうか、は「夢の国」の書き手さま及びTさんの人次第だぜっぜ
834以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 14:26:10.76 ID:nSx/069kO
少し前のジャンプの読み切りに似てる…?
835以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 14:53:16.20 ID:rqvGAUPM0
836以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 15:00:33.03 ID:EjpwZEKaO
837以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 15:19:41.10 ID:rqvGAUPM0
838以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 15:19:48.23 ID:rh8DLOOlO
839以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 15:32:06.61 ID:rqvGAUPM0
840以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 15:52:26.45 ID:rqvGAUPM0
841以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 15:56:41.37 ID:3V+hppbz0
842以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 16:09:36.39 ID:rqvGAUPM0
843以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 16:21:48.17 ID:W3sfaBA90
844以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 16:32:01.10 ID:rqvGAUPM0
845以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 16:55:50.20 ID:3V+hppbz0
846以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 17:07:24.62 ID:18oHcUNq0
847以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 17:12:05.67 ID:lKH9GAfqO
848以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 17:24:25.48 ID:18oHcUNq0
849以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 17:44:00.46 ID:lKH9GAfqO
850以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 18:06:39.71 ID:+HljHoBGO
851以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 18:15:26.73 ID:a6JmbNqy0
852以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 18:19:44.20 ID:1wiezlHq0





飯食ったら投下する待っててね
853以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 18:21:40.36 ID:3V+hppbz0
854以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 18:43:51.64 ID:1wiezlHq0
855以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 18:57:09.24 ID:1A2J5p9p0
856以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 19:22:48.23 ID:+HljHoBGO
857以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 19:23:13.78 ID:EjpwZEKaO
858以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 19:25:59.10 ID:1wiezlHq0
859ギザ十:2009/09/08(火) 19:33:36.79 ID:T82i+WXYP
決戦前に、ちょっとした小話を投下してみる。

あの、張り紙を手にしてから数日、決戦の準備の合間に俺は、ある廃校となった古い小学校を訪ねていた。
「たーろーさーん、あそびましょ!」
ドンドンドンドン、と目の前の扉を激しく叩く。
返ってきたのは返事ではなく、小さく呻く子供の声。
強引に扉を開くと、そこには古びた個室トイレの中で全身の痛みに耐えるように蹲る血塗れの少年の姿があった。
「よう、元気か太郎さん」
「うん……元気」
「全然、そうは見えんぞおい」
そう言いながらも、顔を蒼白にしながら力なく頷く太郎さんを抱えてトイレを出る。
廊下を歩き一番近くにあった教室へと入り、机の上に太郎さんを座らせると
持ってきた救急セットで太郎さんの全身の傷を手当していく。
「あの超再生は効いてないのか?」
「うん、なんか、変身後じゃないとあまり効果がないみたい」
「あー、もしかして変身能力の後に、再生能力の設定を書いたからか?」
「そうかも…」
痛みに震えながらも小さく苦笑を漏らす太郎さん。
全身の裂傷から止めどなく滲み出てくる血液に、こんな市販の救急セットでする応急手当など焼け石に水だろう。
しかし、俺は治療の手は緩めず、消毒と化膿止めを傷に塗り太郎さんの身体に包帯を巻いていく。
「ありがとう……ごめんね」
「ばっか、これくらい気にすんな、俺たち友達だろ」
むしろ、本当なら、俺が太郎さんに謝らなければならない立場な筈だ
本来、超どマイナーな都市伝説な為、力も強くないはずの彼の身体は、俺たちがノートに書き連ねたチートレベルの
強大な超能力群の所為で、いつ内側から崩壊してしまうか分からない状態になっている。
「友……達……」
俺が罪の意識から逃れるために半ば反射的に出した軽口に、だが太郎さんは強烈な反応をしめす。
ボロボロと涙を流し、しゃくり上げるように泣き出した、目の前の少年を前に盛大に混乱し、かける言葉を無くす俺。
目の前で途方に暮れる情けない俺の様子に、少し表情を緩め、太郎さんは語り出した。
860以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 19:38:30.03 ID:z2ys08Lj0
支援!
861ギザ十:2009/09/08(火) 19:39:13.32 ID:T82i+WXYP
「僕はね、今までずっと一人だった、最初に僕を作った子供たちは花子さんが寂しくないようにという理由で
 僕を作り出したけど、生まれてきてみれば、この学校には花子さんは居なかった。ずっと寂しかった、
 トイレの窓から見える校庭で遊ぶ子供たちを眺めてはいつも仲間に入れて欲しいと思ってた、
 いつしか、ノートが書き換えられて、子供を殺し喰らう化け物になれ果てた後も、僕はずっと望んでた。
 子供たちのはらわたを食い破りながら、こんな事はしたくない、殺したくない、食べたくない、
 ただ、ただ僕の友達になって欲しい、一緒に疲れ果てるまで笑い合って遊びたいと願ってたんだ。
 人食いの化け物が願うには罪深すぎる僕の夢、でも、そんな僕を変えてくれた人がいた。
 化け物だった僕を、格好良い正義のヒーローに変えてくれた人がいた。
 子供を殺すしか能がない僕に、悪と戦う力を与えてくれた人がいた。
 僕はさ、ずっと前から変身ヒーローに憧れてたんだ、学校の子供たちが良く遊んでたヒーローごっこ
 遠くから眺めながら彼らが叫ぶ台詞を必死に覚えてさ、「組織」との戦いでは、その時の台詞を元にして本物のヒーロらしく振る舞ってるんだ。
 戦いと言えば、この前、敵に面白いおじさんが居てさ、ちょっと変な人だったけど凄く強かった、次に合うときはもっと強くなってるんだろうな
 きっと、次は楽に勝たせてくれないと思う、こういうのってライバルっていうのかな? ありがちだけどヒーロー物には必要だよね。
 この前、花子さんにもあったよ、でも「組織」の味方をしていたんだ、あの娘は「僕の花子さん」じゃない事は分かってたけど
 突然の事で、ひどく狼狽してしまって、意味の分からない事を口走って逃げてしまった、あれは後で凄く後悔したなぁ。
 ねえ、そんな顔をしないでよ、僕は今、とても幸せなんだ。
 確かに、とても痛くて、とても苦しくて、とても辛いのは確かだけど、でも、今の僕はそれ以上にとても充実してる。
 だから僕は君を恨んでなんかいない、それどころか感謝してる。
 君が僕を利用しようとしてるのは分かってる、でもそれはきっと君の大切な誰かのためなんだよね?
 なら僕は、例えどんな事があろうとも、恩人の君の、友達の君の手助けをしたいんだ」
そう一息で言い放つと話疲れたのか大きく息を吐くと、絶句する俺へ向かって純真な笑顔を向けてくる目の前の少年。
そんな彼に、俺はどうすれば良い、どんな返答を返してやれば良い。
真っ直ぐに信頼の視線を投げかけてくる太郎さんを、俺は自分の目的のために使い潰す事が出来るのか?

その答えを最後まで出す事ができないまま。
その日、俺は、ただ力なく頷くことだけしかできなかった。
862以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 19:45:19.98 ID:z2ys08Lj0
太郎君……支援
863ギザ十:2009/09/08(火) 19:45:25.58 ID:T82i+WXYP
という感じで、太郎さんが盛大に自分の死亡フラグを立てる話でした。

しかし、キャラの長語りって難しい…内容がイミフになってたらすいません。
864以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 19:46:54.34 ID:3V+hppbz0
おつー
太郎くん・・・(´;ω;`)ブワッ
865以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 19:47:57.36 ID:z2ys08Lj0
乙っしたー

太郎君切ないよ太郎君

あの花子さんは組織の味方って訳ではないが、そうとしか見えない状況だっただろうしなぁ
866以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 19:50:05.76 ID:a6JmbNqy0
太郎君……
867以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:03:58.42 ID:z2ys08Lj0
みんなまだ夕食中とみた
まったりとネタ構想していよう
868「結界都市『東京』」:2009/09/08(火) 20:05:09.79 ID:1wiezlHq0
よし皆お待たせだぜ!投下するよ!


caution!
長いです。超長いです。っていうか蜘蛛と同時進行で書いたから読み分け出来る人でないと厳しいかも?
あと、蜘蛛が若干超展開になってるんで気をつけて

みんなの準備でき次第投下する
869以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:06:21.06 ID:z2ys08Lj0
>>868
wktk支援!
870「結界都市『東京』」:2009/09/08(火) 20:09:46.25 ID:1wiezlHq0
>>869
おk!まかせて!とりあえず見やすいように主人公ごとに分けてみた

―第40章 決戦の火蓋はまだ切って落とされない―
 『東京』side
 最近良く目にするこのチラシ―
 ――近日中、学校町にて≪夢の国≫が大きなパレードを開催する。
  各々方注意されたし。――
 ……≪夢の国≫がついに動き始めるか。しかし、今の俺は≪夢の国≫相手に全力を出して戦う事が出来ない!
 せいぜい7〜80%位になってしまう。自分の中にはヒトである事を捨てる覚悟はあるつもりなのに、両親や妹、それに友人の存在がその決心を鈍らせる。
 「……あの時は手が出せなかった。しかし、今は違うっ!」
 そう、同じ志を持つ者たちがいる。それが『組織』だろうと、「首塚」組織だろうと関係ない。皆≪夢の国≫の存在を危惧している者たちばかりだ。
 そして―



短いけどこっから先が長いよ!
871以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:10:29.29 ID:z2ys08Lj0
ゆっくり支援していくよ!
872「結界都市『東京』」:2009/09/08(火) 20:10:29.29 ID:1wiezlHq0
 ここにもチラシに目をやる少年がいた。
 蜘蛛side
 「……≪夢の国≫、まさかあの?」
 ≪夢の国≫が攻めてくるって言ったって俺には攻撃手段なんてほぼ皆無に等しいぜ?一体どうすれば―
 そんな時、ふと時計を見ると、16:59:59の表示で止まっていた。
 ついにこの時計も壊れたか?と思っていると、目の前に黒い塊が現れた!
 「何だ!?お前は一体―"逢魔ヶ刻"だな?俺と契約したいのか?」
 黒い塊―逢魔ヶ刻だ―はどうやらそのつもりらしい。
 「…ちょうど攻撃手段に悩んでいたところだ、いいだろう。その契約、結んでやる!!」
 瞬間、黒い物体は俺の中に入り込んだ!
 どうやら俺は多重契約者となったみたいだ。
 "逢魔ヶ刻"、どうやら俺の蜘蛛さん達とも相性がよさそうだ。
 能力としては夕方の一定時間の時だけ時の流れを止める。入れ替わりだなんてそんな大層な能力はないみたいだ。どうやら俺の契約した"逢魔ヶ刻"は空間支配の側面が強いようだ。
 更に、自分を中心とした半径20m以内を切り取って隔離し、その空間を擬似的に夕方、あるいは夜更けギリギリの時間にする事。
 また、さっきの能力を夜に使えば逆の事が起きる。つまり、夜に発動させれば擬似的に朝方、あるいは夜明けとなる。
 夜が明けた状態で俺は蜘蛛さん達を放つ。ある意味賭けのようなものだが、≪夢の国≫が蜘蛛さんを潰してくれれば不幸が起きる!そしてもう一つの賭け、矛盾はするが幸せの象徴である≪夢の国≫相手に不幸がどれだけ効くのかは分からない。
 ただし、これはあくまで襲われたときの保険のためだ。俺はあくまで傍観させてもらう。自分からは積極的に戦闘などしない性質なのだから―
873「結界都市『東京』」:2009/09/08(火) 20:11:10.27 ID:1wiezlHq0
 『東京』side
 俺はすかさずあいつら―剛田と委員長―に今すぐ家にくるように伝えた。対策を練るためだ。
 そして地下室―
 「≪夢の国≫が近日中に攻めてくるって本当!?」
 「ああ、そういう文面のチラシがそこら辺に貼ってあった。」
 「信用できるのか?そのチラシ。」
 「少なくとも、これを書いた人物は≪夢の国≫と接触したことがある、と考えるべきだろう。だから俺は信用する。」
 「で、具体的にはいつ?」
 「それが分かれば苦労はしない。」
 「じゃあ意味ないじゃnぶべらっ!!!」
 「少し黙ってろ。ともかく、このチラシのお陰で、『組織』も「首塚」組織も動いてきてるんだ。近いうちに戦闘があってもおかしくないだろう。」
 「じゃあ、私たちはどうするの?」
 「俺は戦う。あとはお前達次第だ。戦いたくなければそれでいい。ただし、戦わないなら邇邇芸・櫛名田を返してもらいたい。俺は消えても構わない!」
 「何故お前が消える必要があるんだ?」
 「実は、今の俺は人間と都市伝説の狭間にいる。前に逢魔ヶ刻のおっさんと戦ったときの事を憶えているか?」
 「ええ、あなたが真の力を解放したときの事でしょ?」
 「どうやら俺はこいつらとの融合で更なる力を得るが、その代償として俺自身が都市伝説に侵食されつつあるんだ。」
 「都市伝説となったらあなたはどうなるの?」
 「おそらく、人間としての俺はこの世から姿を消すだろう。代わりに都市伝説―「結界都市『東京』」―としての『俺』が存在し始めるだろうな。」
 「そんなっ!私たちだって融合は出来るわ!なら何故あなただけが!?」
 「それは多分、お前らよりも融合する人数が多いからだろうな。お前らは1:1だが俺は違う。俺の場合は1:3ないしは1:5なんだ。つまりお前らの3倍〜5倍負担がかかってるって事だ。」
 「……分かった。私も一緒に戦うわ!」
 「しょうがねぇな。俺も付き合ってやるよ!」
 「だが、この戦いで命を落とす事だってあr」
 「「それは承知の上よ!」だ!」
 「お前ら……ありがとう!」
 どうやら重荷にならずにすみそうだ。
874「結界都市『東京』」:2009/09/08(火) 20:11:53.20 ID:1wiezlHq0
 蜘蛛side
 蜘蛛さんだけでなく"逢魔ヶ刻"とも契約はしたが、それでもなんか決定打に欠ける。なんかこう……一瞬で戦闘離脱とかそういう感じの能力の都市伝説とかないのか?
 ただしあの『厨二病』とかいうのは断固として拒否するからな!
 まあいいや、いざとなったら空間切り取って夕方にして時の流れを止めて離脱すれば逃げれる。
 大事なのは戦闘に巻き込まれないようにすることだ。
 せめてもの頼みとして、俺の放った蜘蛛さんを戦いに出る皆が潰さない事を祈るのみである。
 俺の蜘蛛さんは朝のうちだけは幸福の象徴なのだから……
 そう思って歩いていると、後ろから変な気配がする。振り返るとそこには死装束で白目をむき、手には藁人形を持った女性が立っていた。
 時刻はA.M.2:30。となると―
 「……"丑の刻参り"ってやつだな。」
 俺も暇じゃない。さっさと片付けよう。
 「今、この空間を半径20mだけ切り取る!」
 周りと隔離され、今の周囲の風景は朝方。そして―
 「この空間を更に10m切り取るぜ!」
 隔離された空間からも隔離され、風景は夕方。そこから―
 「現在の時刻は16時59分59秒。お前の時の流れを止めるッ!イブニング・ザ・ワールドッ!!!」
 時が止まった世界、半径10mだけの空間で動いているのは俺ただ一人。
 そして俺は蜘蛛の糸を出し女の首に巻きつけた。
 「俺を呪い殺せなかったのはあなたのせいじゃない。俺がちょっとばかり強かったせいだ。さようなら。」
 そう言って俺は引っ張る力を強めた。そのうちに手ごたえがなくなる。
 「そして時は動き出す…ってね。」
 時が動き始めると、女の首がゴトリとその場に落ちた。後に残ったのは、消えかかった首と体だけとなった。
 「果たして俺の体が三重契約に耐えられるかな?今この時を以って、"丑の刻参り"と契約を果たす!」
 その瞬間、消えかかった体が光になって俺の中に入った。…どうやら女性の姿は仮の姿らしい。本体は体もなければ意思もない。
 能力としては、呪い・不幸・その他負のベクトルに働く力の増幅、そして近くの神社への瞬間移動である。やった!これで不利になった時に逃げられる!
 蜘蛛さんの不幸を丑の刻で増幅し、やばくなったら逢魔ヶ刻で時の流れを止めてから神社に逃げ込む。……うん、最強。
 どうやら俺は意思のない都市伝説に好かれるようだ。…使いこなせるかは知らないが。
875「結界都市『東京』」:2009/09/08(火) 20:13:38.10 ID:1wiezlHq0
 『東京』side
 俺は月読に頼んで、学校町全体の組織・全契約者の動向を探ってもらっていた。
 どうやら『組織』と「首塚」組織は本当に一時的に協力関係を築くようだ。そして―
 「……やはり≪夢の国≫戦に向けて動き出す契約者が多いな。かく言う俺達もその一人だが。」
 だが、相手は≪夢の国≫。そう簡単にやられてはくれない。おまけに≪夢の国≫の契約者と着ぐるみ達は死ぬ事はないし、黒いパレードは何度でも生成可能ときたもんだ。
 果たして勝ち目は…いや、勝つんだ、絶対に。半ば無限ループになろうとも。例え、俺しか残ってなかろうとも!
 この身を犠牲にしても、学校町を護る!その意思に変わりはない!
 そして≪夢の国≫の契約者、半ば≪夢の国≫に侵蝕されてると見た。
 「俺と同じか…」
 ただ、向こうは自我を保てているようにはあまり感じられなかった。
 ―強すぎる力はいつかその身を滅ぼす。果たして≪夢の国≫を倒した時、少女はどうなるのか?
 非常に気になる事だらけだ。


とりあえず情報伝達完了。っていうか蜘蛛の方がついてけねぇよ!って人のためにこの後設定投下するから待っててね
876小ネタ:2009/09/08(火) 20:14:25.05 ID:z2ys08Lj0
 …ぷぅん
 それは、静かに飛び続ける
 あちらこちらにチラシが張られているが、それはそんな物に興味はなかった
 そもそも、それに文字を読めるだけの知能はない

 ぷぅん、ぷぅん
 それは、静かに飛び続けた
 目の前から迫ってくるパレードにも気付かずに

 ぷぅん、ぷぅん、ぷぅうぅぅぅうう………
 ……………



 この日
 一匹の、黒こげの蝿が、夢の国に取り込まれたが
 恐らく、それはこの事態に、なんら影響を及ぼす事はないだろう






うん、ただそれだけ
影響は絶対ない。むしろあったら噴く
877以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:14:48.94 ID:T82i+WXYP
支援!
878以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:15:37.64 ID:z2ys08Lj0
多重契約しまくりな蜘蛛の人が心配だぜ支援
879以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:16:33.24 ID:V2v92UKGO
投下するかの
880「結界都市『東京』」:2009/09/08(火) 20:19:18.30 ID:1wiezlHq0
じゃあ宣言通り設定晒すよ!


設定
 主人公(俺):男、高校生
    成績:上の下
   その他:特に筆記事項なし。強いて言えば殺生が嫌いな所と運試し的な事が好きな所、頭の回転が速いこと、ついでに言えば携帯のストラップにちっちゃい藁人形
   着メロ:♪〜You get to burning 君らしく誇らしく
 契約した都市伝説
    名前:「縁起のいい蜘蛛」→「恵みと裁きの蜘蛛」
    能力:蜘蛛の能力(糸を出すなど)の使用、学校町全体の蜘蛛の個体数把握と使役、蜘蛛を媒介とした人間の幸不幸の操作
       朝に蜘蛛を見た時にを殺しさえしなければ自然と良い事が起こるが、夜に蜘蛛を見た時に殺さなければ相殺されて、結果良い事も悪い事も起こらない。
       ただし、朝に見た蜘蛛を殺してしまうとその家には救われないほどの不幸が訪れる。
       都市伝説自体に意思はない。が、意思疎通はできる。
       元ネタは「朝に見た蜘蛛は縁起がいいから殺すな。逆に夜に見た蜘蛛は縁起が悪いから殺せ。」という言い伝えの曲解。
    name:"逢魔ヶ刻"
    能力:夕方の一定時間だけ時の流れを止める。どっかのおっさん(?)よろしく入れ替わりはできない。どっちかって言うと空間掌握の側面が強い。
       自分を中心とした半径20mを切り取って隔離し、その空間を擬似的に夕方、あるいは夜更けギリギリの時間にする事。
       夜に使えば逆の事が起きる。つまり、夜に発動させれば擬似的に朝方、夜明けギリギリとなる。
       言わずもがなだが有名な都市伝説"逢魔ヶ刻"の曲解によるものである。
name:"丑の刻参り"
    能力:能力としては、呪い・不幸・その他負のベクトルに働く力の増幅、そして近くの神社への瞬間移動。
       これは勿論"丑の刻参り"を曲解に曲解を重ね、更に改変したものを濃縮還元したものである。
881以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:19:49.21 ID:V2v92UKGO
「殿!殿ぉ!」

うっとおしい叫び声。声の主は部屋のドアをドンドンとせわしなく叩く。

「インターホンあるんだから使えよ……」

よっこらせとジジ臭い掛け声で立ち上がり、いまだ叩かれ続けられているドアへと向かう。

「はぁ…こいつ、いい加減携帯電話の使い方くらい覚えてくんないかな……」

俺はドアを開け、唯一報告を口頭で直接伝えにくるメンバーを迎えいれた。

「殿、ただいま帰りました」

しかし、殿ってのは何なんだろうな。
多分、時代劇口調だからなんだろうな。
882以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:20:09.30 ID:z2ys08Lj0
wktkしえーん!
883以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:20:50.10 ID:1wiezlHq0
支援だッ!
884以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:20:55.82 ID:V2v92UKGO
「おう、どうかしたのか?」

「これを見てくだされ」

そう言って手渡してきたのは一枚のかみ切れだった。

「……夢の国?ああ、これが噂の」

「殿、知っていらっしゃったのですか」

「ああ、うちのサイトでも噂になってたからな」

ちなみに、うちのサイトとというのは、SFSという名前のウェブサイトである。
とある世界一可愛い女性のファンクラブサイトみたいなものだ。
そのサイトのひとつのコーナーで都市伝説を扱ったものがあり、そこの掲示板にはこの町の色々な噂や都市伝説などが飛び交っていたりする。
885以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:21:29.57 ID:EjpwZEKaO
>>876
何かやたらとイチャイチャしてる着ぐるみの目撃情報が……
886以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:22:09.74 ID:V2v92UKGO
「いやはや、掴みどころの無い奴でした。
斬っても斬っても蘇り、さらには我等の兵を飲み込み、自らの傀儡へとしてしまうなどという怪しげな妖術まで使う始末…」

妖術というのなら、お前も使っているだろうが、
死んだ武者の軍団を使うなど、天草四郎もビックリなはずだ。

「…って、お前会ったことあるのかよ」
「いかにも、ついこの前刃をあわせました。
しかし、いかんせん噛み合わない相手でして……
殿、次はぜひ殿に指揮をとっていただきたく……」

「ほっとけよ。そんなの」
887以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:22:27.87 ID:z2ys08Lj0
>>885
ミッ○ーの着ぐるみがデ○ジーの着ぐるみとイチャイチャして、○ニーの着ぐるみとド○ルドの着ぐるみにフルボッコにされるんですね、わかります
888以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:23:38.18 ID:V2v92UKGO
「……殿、今なんと?」

「ほっとけって言ったんだよ」

そんな奴の相手なんてしてられるか。
ネット上で流れている噂を見てるだけでもやる気のなくなる……
そんな面倒な奴とは関わらないに限るだろう。

「何故ですか!」

ああ、うっとうしい……

「いいか?この町には組織だとかいう怪しげな集団や、
それに対抗するなんてぬかしている首塚だとかいう奴らがいるんだ」

「それは殿から聞いております」

「そいで、その夢の国とかいう奴がそのかみ切れに書いてあるとおり、
近々本格的に暴れだすらしいってのを知って、組織も首塚も総力戦を仕掛けるとかいう情報が流れてるわけだ」
889以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:24:37.68 ID:z2ys08Lj0
>「ほっとけよ。そんなの」
なんと言うやる気なし支援
890以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:25:32.78 ID:V2v92UKGO
「殿!わかりました!」

「………あ?」

「その三つがぶつかり合い消耗したところに我等が仕掛けるということですな!
桶狭間のように!」

……いや、別にそういうわけじゃないんだが。
勝手に潰しあってくれるなら、放っておこうと考えてたつもりなんだけどなぁ……

「そうと決まれば、拙者は戦の準備をしてくるでござる」

まぁ…いっか……

「……おう」

勝手に戦の準備でもなんでもやっててくれ、俺は知らんからな。
891以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:28:49.40 ID:V2v92UKGO
組織?首塚?夢の国?
そんなもんはどうでもいい。

俺は彼女さえ無事ならいいんだ。
このような馬鹿な騒ぎで都市伝説どもが潰しあってくれるのなら万々歳だ。

パソコンのディスプレイに目を向けた。
赤い壁紙の中央に、ある女性の写真が写しだされている。

「はぁ…どこいっちゃったのかなぁ……」


892以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:30:34.70 ID:V2v92UKGO
終わりでござる。

今回の、町を全て巻き込む大決戦。
参戦しない奴らだっているだろうという話でした。
893以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:31:31.98 ID:3V+hppbz0
例えが桶狭間かwww さすが武者wwww
894以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:31:49.33 ID:z2ys08Lj0
乙っしたー!!

…学校町内にうさぎちゃんがいることわかったら、反応が違うんだろうなぁ
うさぎちゃんが戦いに間決まれる可能性もある、と考えるだろうし。それを知れば
895以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:33:04.32 ID:1wiezlHq0
乙です!

バイト中にもかかわらず筆が進んでしまった今日の昼
896以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:35:06.45 ID:3V+hppbz0
東京の人と鎧武者の人おつ!
急な多重契約は死亡フラグに見えてならん・・どうなる蜘蛛青年

そして鎧武者がだんだん愛しく思えてきた自分が居る
897以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:36:18.58 ID:AiX6zvfe0
皆乙!!
夢の国の情報が着々と皆に伝わって行ってるな
今までに無く派手な戦いになりそうだ

ギザ十の人、あんな禿を太郎君のライバルと呼んでくれてありがとうございます!
>>ちょっと変な人だったけど
あれをちょっとで済ませる辺りこの太郎君も許容範囲広いな
898以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:37:30.73 ID:1wiezlHq0
>>896
本人があまり戦闘を好まないため死亡フラグをへし折るかもw

でも本人への負担掛かり過ぎで黒服化かな?
899以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:39:08.77 ID:V2v92UKGO
今回出てきた奴も久しぶり過ぎて知らない奴いると思うので設定をば


赤い部屋の契約者

うさぎちゃんとは、小学生のころから大学にいたるまで一緒(高校、大学はうさぎちゃんに合わせて入学した)
小学生時代に、うさぎちゃんに心奪われ、
中学入学とともにSFSという、うさぎちゃんファンクラブを設立。

大学卒業後、彼女を見失うのだが、この町で見かけたという情報を聞き駆け付けた。

ちなみに、うさぎちゃんの学生時代のあだ名は、シロちゃん(小学校で飼育されてたうさぎと同じ名前)
SFSはシロちゃんをフォローするサークルの略

赤い部屋はパソコンにあまり詳しくない契約者のかわりに、殆どの操作をしてくれている。
900『かごめかごめ』閑話:2009/09/08(火) 20:40:13.04 ID:AiX6zvfe0
青年「チラシ見ました?」
コン「『夢の国』のアレか?」
ハク「戦いは避けれないでしょうね・・・面倒くさい」
青年「コラ、何面倒くさがってる」
コン「まぁ、確かに楽に戦える相手じゃねぇよな・・・今までの敵とは規模が違いすぎる」
青年「まあ、イザとなったら・・・と言うかほぼ確実に禿さんも参戦するだろうからそんな心配もいらない気がするんですが・・・」
ハク「あの、言い難いんですが・・・コレ」
差し出されたのは携帯
画面に映し出されるは一つのメール

この前久々に戦りがいのある相手を見つけたのですが、力及ばず敗退してしまいました
そのリベンジの為に、少し修行の旅に出ます
しばらく学校町には帰りませんが、仕事はサボらない様に
黒服より
901以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:40:57.95 ID:z2ys08Lj0
っちょwwwwwww禿wwwwwwwwwwww
こんな時に限って、修行の旅wwwwwwwwwwwww
902以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:42:49.28 ID:1wiezlHq0
禿wwwwwww
903『かごめかごめ』閑話:2009/09/08(火) 20:44:52.27 ID:AiX6zvfe0
「「「・・・・・・・・・」」」

青年「えっぇぇぇぇぇぇぇ!?」
コン「あんの筋肉バカ!こんな時に限って!!」
ハク「と、言うわけで私も少し旅に・・・」
コン「逃げんな」
ハク「いやぁぁぁぁ!絶対無傷じゃすみませんて!今ならまだ間に合いますから!逃げるが勝ちですよ!!」
コン「意外と何とかなるって!多分!何処か行った私らの最後の一匹は後鳥羽上皇の8万の軍勢とも戦えたらしいし!」
ハク「戦えたけどその戦いで死んでるじゃないですか!!」

大規模な戦いになると予想される対『夢の国』戦
恐らくは屋外だろう・・・『かごめかごめ』の能力が使えない以上、あの二匹の狐でどうにかするしかない・・・が、できるんだろうか?
目の前で逃げる逃げないで揉める二匹を見て、頭が痛くなるのでした・・・
904以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:45:33.75 ID:a6JmbNqy0
ええええええええええええええwwww
905以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:46:12.88 ID:z2ys08Lj0
頑張れかごめかごめwwwwwwwww
906『かごめかごめ』閑話:2009/09/08(火) 20:51:01.56 ID:AiX6zvfe0
てな訳で『かごめかごめ』『白面金毛九尾の狐』の『夢の国』伝達話
禿はギャグゆえのチートキャラなためシリアスな戦いになるだろう『夢の国』戦には参戦しません
その分『かごめかごめ』が貧乏くじ引きます
>>久々に戦りがいのある相手
無論太郎君の事
この修行の旅とやらで禿がどんな化け物になるかは俺も判らん
>>ハク「戦えたけどその戦いで死んでるじゃないですか!!」
死んだ結果が俗に言う殺生石
本筋には何の関係も無い
907以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:52:30.51 ID:3V+hppbz0
乙www
はwwwげwwwwww
908以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:52:33.47 ID:z2ys08Lj0
乙っしたー!

禿が今以上の化け物に進化したら、一体どうなると言うのだwwwwww
909以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:54:06.40 ID:EjpwZEKaO
殺生石
  ↓
パワーストーンの契約者がちからを込める
   ↓
まわりの奴らがどんどんしぬ
910以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:54:47.27 ID:AiX6zvfe0
>>908
取り合えず禿の目標はパンチ一発で地球割ったり、石投げて月割れるレベルじゃないかな?
取り合えず禿は戦っても戦わなくても居ても居なくても回りが被害を被る人種なので
911以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:55:01.39 ID:1wiezlHq0
乙!

とりあえず禿さんwww

修業の成果が何処で活かされるのかwwww
912以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:55:07.71 ID:z2ys08Lj0
>>909
殺生石ってパワーストーンに含めてもいいのか?wwwww


っつか、殺生石って近づいただけでヤバイレベルだったような
913以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:01:22.75 ID:T82i+WXYP
あれえええええええええええ
太郎君、この決戦で命散らす気まんまんなんですけどーー
参戦した禿にぶつけて、止めてもらおうと思ってたんですがw


まあ、それはともかく、「組織」のボスって今まで出てきてましたっけ?
この前、自キャラに「首領」を狙うとか言わせてしまったけけれど、勝手に作っていいんでしょうか?
そして、もし倒してしまったら普通に「組織」が壊滅しそうな気がするし…
しまった、もっと良く考えて書けば良かった…orz
914以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:02:33.32 ID:3V+hppbz0
>>912
毒ガスを撒き散らす巨大な石だぞwwww
915以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:04:25.81 ID:1wiezlHq0
俺、うちの主人公にパワーストーンを使わせようと思うんだ…
916以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:05:20.48 ID:z2ys08Lj0
>>913
今のところ、出てないんじゃないかな、組織のボス
アレだよ、ギリギリまで首領に近づけたものの、倒すことができなくて後でリベンジなフラグを立てればイーンダヨ!!

>>914
だよなぁwww
近づけないwwww

なお、パワストーンの力の込め方

1 力を込める石を、水晶の原石(クラスター)の上に一日置いておく
2 朝陽に2,3時間あてる
3 月の光に一晩当てる(満月だとパワー増大)
4 ミネラルウォーターにあて、自然乾燥させる

こんな感じっす
917以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:05:30.58 ID:AiX6zvfe0
>>913
mjk!?
すみません!マジすみません!!シリアスに対応しきれない禿は逃げましたor2
土下座しながらビルから飛び降りて詫びます

組織の構成は黒服すら理解してない為ボスも何も登場してないはず

>>914
何という危険物
そんな危ない石だったのか
918以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:06:35.41 ID:z2ys08Lj0
おっと

4 ミネラルウォータで洗い、自然乾燥させる

の間違いだったorz

>>915
wktk
919以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:10:00.14 ID:T82i+WXYP
>>917
まあ、こちらが勝手に参戦するものと勘違いしてた所為なので自業自得ですw
>>916の言うとおり志半ばで敗北後、組織を抜けて将門様の元にでも転がり込ませてもらって
リベンジを狙う方向で行かせてもらいますww
920以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:10:46.88 ID:1wiezlHq0
>>918
ほら、今俺の所には都市伝説一歩手前の奴がいるだろ?

はあ…こうなったら占い師さん借りてみるかな

もしそうなったら全力で焼き土下座をば
921以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:11:42.93 ID:z2ys08Lj0
>>920
パワーストーンの契約者は、占いのお客さんにもよくパワーストーンを渡している設定
…彼女のタロット占いの店へGO!だ
922以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:11:54.57 ID:AiX6zvfe0
>>919
そう言って貰えるとありがたい
禿は『夢の国』戦が終わったら狙った様に帰ってくることでしょう
923以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:13:32.27 ID:1wiezlHq0
>>921
…分かった。俺、頑張るよ!!

借りたら改めて焼き土下座するんで
924以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:14:58.75 ID:V2v92UKGO
もうひとつ投下といこう
925以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:15:59.49 ID:z2ys08Lj0
wktk支援開始
926以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:16:09.74 ID:V2v92UKGO
ここは、とある廃校の男子トイレ。
そこに入っていく一人の女の子がいた。
いや、違う。女の子ではない、女の子の格好をした男の子なのだ。
だから、男子トイレに入ってもなんら問題は無い。
彼の名前は太郎くん。トイレの花子さんの派生の怪談である。

「…あれ、君もしかして」

誰もいないはずのこのトイレ。
どこからともなく声が聞こえてきた。
幼い声だ。小さな男の子の声だろうか。

現れたのは、やはり男の子だった。
彼の名前も太郎くん。
今入ってきた太郎くんとまったく同じ学校の怪談である。
927以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:16:56.01 ID:V2v92UKGO
太郎くんは女の子の格好をした太郎くん……太郎ちゃんに駆け寄る。
駆け寄るといっても、よたよたとした危なげないあしどりである。

「き…君…花子さんだよね」

違う。

「あ、ぼ、僕太郎…あ、あのね花子さん…」

違う。

しかし、太郎ちゃんはそれを否定しようとする様子はない。
ただニコニコと微笑んでいた。
928以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:17:05.26 ID:VZ+qRgtTO
wktk
929以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:18:20.14 ID:z2ys08Lj0
っちょwwww
否定しろよ、女装太郎君wwwww
930以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:18:47.52 ID:AiX6zvfe0
女装太郎君と太郎君だとwwwww
931以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:18:53.98 ID:V2v92UKGO
同じ系統の怪談ということもあるのだろう。
何より完璧なまでに女の子の姿をしている太郎ちゃん。
そしてそれを、花子さんだと間違える太郎くん。

「あ、あはは…僕ね……花子さんに会うのが夢だったんだ。
あ、でもね前にも会ったことあるんだよ。
…敵同士だったみたいなんだけどさ」

本来太郎くんは無口なはずだ。
しかし、花子さんに出会えたと思い、テンションが上がっているのだろ。

「でも、君は僕と友達になってくれるんだよね」

太郎ちゃんは笑顔で頷いた。
932以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:19:38.02 ID:V2v92UKGO
その後、学校をあとにする太郎ちゃん。

校門には一人の女が待っていた。

「用事はすんだの?」

太郎ちゃんは頷く。

「お見舞いだっけ?」

頷く。

「元気そうだった?」

………頷く。

「そう、よかったね」
933以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:21:03.02 ID:a6JmbNqy0
いかん……黒服Dさんがマジで過労死しそうだ…………
犠牲って、ひつようだよね?
934以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:21:07.23 ID:V2v92UKGO
「さてと、用事もすんだことだし…」

女は肩にかけていたバッグから何かを取り出す。

「隣の小学生に行って、可愛い子達の写真でも撮っていこうかな」

カメラだった。

太郎ちゃんは笑っていた。

苦笑いだった。


935以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:22:46.43 ID:z2ys08Lj0
太郎ちゃん乙しったー
お見舞いだったのか、優しい子だなぁ

>>933
まだ過労死させる訳にはいかんのだよwww
936以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:24:40.90 ID:a6JmbNqy0
太郎ちゃんやさしいなー
新たなカップルが生まれそうでそれはそれでおもしr怖いが
937以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:24:51.26 ID:1wiezlHq0
よっしゃ今から書きあげる

付け焼刃のアルカナの知識を見せつけてやるwwww
938以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:25:40.54 ID:z2ys08Lj0
>>937
ははは、安心しろ、俺だって姉からタロットの本借りてそれ見ながら書いたから、占いシーンはwww
939以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:26:49.63 ID:1wiezlHq0
>>938
何を言うか俺はwikiで10分程度見ただけだwww
940「はないちもんめ」:2009/09/08(火) 21:33:19.79 ID:AiX6zvfe0
多分、ルーモアのマスターが復活した直後位の話
少女「流石にあの半分こキックは斬新過ぎない?私始めて見た時目が点になったわよ?」
輪「確かにそっちも衝撃的だったけど、ルナのアレも・・・」
少女「確かにどこぞのゴム人間みたいだったわね・・・RXで言うバイオライダーのポジション?」
輪「液状化能力は酷いね」
少女「RXが強すぎるのよ、Wは中々良いわね平成ライダーでは久々にマフラー付いてるし」
輪「平成だとアナザーアギト位だもんね」
サチ「・・・・・・輪君、その子は?」
以前黒服の人と良く来てたけど、と続けるバイトの女の人に輪君は首を傾げて答える
輪「・・・さぁ?」
サチ「さぁ・・・って」
少女「簡単に説明するとね」

前までは『組織』が経営してたから私みたいな札付きは少し近寄り難い場所になってたけど、死んだはずのマスターが復活し通常営業に戻ったから久々に『喫茶ルーモア』に来店
アイスハニーミルクを注文すると、どこからか
[♪ On the load 誰も旅の途中 本当の自分自身出逢うため ♪]
と曲が聞こえてきて、探すと携帯弄る輪の姿が
目が合う→何か通じ合う
そのままライダー談義へ
941以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:34:02.90 ID:z2ys08Lj0
ライダー談義wwww
そう言えば、新しいライダーの必殺技はすっげぇ斬新だと聞いてたなwwwwwww
942「はないちもんめ」:2009/09/08(火) 21:34:36.35 ID:AiX6zvfe0
少女「こんな感じよ」
サチ「はぁ・・・」
輪「だから、碌に名前も名乗ってなかったね、僕は輪・・・君は?」
少女「『はないちもんめ』の契約者よ、よろしく輪君?」
輪「よろしく」
サチ「・・・でも、ライダーって女の子が見ても面白いのかしら?」
少女「あら、少なくともそこら辺の少女漫画よりは面白いと思うけど?」
輪「わかる人にはわかるんだよ」
少女「個人的にはギルスとかアナザー、真みたいな生物的なデザインが好きなんだけど・・・」
輪「真は続編が出来てたらどうなってたのかがry」
再び盛り上がる私達
話についていけず混乱するバイトの女の人
それを見て笑ってるマスター
久々に来たルーモアは、前に来た時と何一つ変わっていなくて、私みたいなのでも落ち着いて過ごせる場所のままだった
943「はないちもんめ」:2009/09/08(火) 21:37:34.75 ID:AiX6zvfe0
マスターが復活したので『はないちもんめ』の喫茶ルーモア来店話
後は同じ趣味で近い年齢の輪君と絡ませて見たかった
虐待云々の話もさせて見たい所ではありますが
口調とか違ったらゴメンなさい
ルーモアの人に土下座!!
>>そう言えば、新しいライダーの必殺技はすっげぇ斬新だと聞いてたなwwwwwww
右半身と左半身が時間差で射出されるキックと言うか・・・
944以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:39:10.32 ID:z2ys08Lj0
乙!!
>>943
おっと、俺は体が右半身と左半身に別れて、間に敵を挟んでサンドイッチアタック!って聞いてたんだが…
…………くそっ!?騙されてたのか!!??


さて、今のうちからはないちもんめの人に土下座しつつネタ構想続き頑張るんだぜ
945以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:42:03.29 ID:AiX6zvfe0
>>944
wktk
946以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:42:41.16 ID:V2v92UKGO
遅ればしながら謝罪

太郎くん繋がりということで会わせてみました。
少しでも元気のでるよう偽ですが花子さんを見せてみようかと
947以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:46:55.42 ID:T82i+WXYP
まさかこう来るとは予想外w
これで少しは、太郎さんの死亡フラグが減ってくれたかな?

女装太郎さんの人ありがとうございました!
948以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:51:23.56 ID:+HljHoBGO
「太郎君×太郎君ですって!? あ、あたらしい」
949以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:52:50.80 ID:z2ys08Lj0
>>948
腐女子てめぇ最近大人しいと思ったらwwwwww
950以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:53:08.02 ID:T82i+WXYP
ライダー談義かぁ、怪談仮面TAROVと会ったらどんな反応するんだろう…
とか考えたら、何か色々細かい部分のダメ出し喰らって涙目になるTAROVしか思い浮かばなかった件
951以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:54:50.77 ID:z2ys08Lj0
因みに、何年前からか、特撮は大人でも楽しめる出来になっているらしいな
5年以上前だかだが、ヒーローショーのバイトに行った時、花束抱えた若奥様集団見た時はびっくりしたww
952以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 22:01:25.58 ID:V2v92UKGO
若奥様のお目当ては中の人だけどな
953以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 22:06:25.77 ID:JYW0G3BfP
さーて、規制がいっこうに解除されんのはどうしたもんか。


『夢の国』の本格侵攻か・・・どう参加させようか
954以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 22:07:43.41 ID:AiX6zvfe0
>>948
思わず同意しかけたじゃないか

>>950
太郎君は可哀相なキャラなのか

>>951
10年位前かな
955以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 22:11:33.67 ID:1wiezlHq0
>>954
クウガだっけ?
956以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 22:13:30.15 ID:AiX6zvfe0
>>955
10年前のクウガ、9年前のアギト辺りから大人でも楽しめるようになった
後は真
アレは絶対子供向けじゃない、変身シーングロい、どう見ても怪人
957首塚組織の憂鬱:2009/09/08(火) 22:17:36.47 ID:z2ys08Lj0
 …街中で、ポスターを貼っているあいつの姿を見かけた
 正直、顔色はあまりよくない
 相変わらず、あまり休んでいないのだろう

「よぅ」
「あ…あなたですか。最近、よく会いますね」

 小さく、会釈してきた黒服
 ぷるんっ、とのその拍子に胸が揺れて
 ……だから、そこを見つめてばっかりじゃ駄目だろ俺ぇえええええ!!!

「明日で、元に戻るんだったか?」
「はい。明日には、毒ガスの効果が抜け切るはずですから」

 …あぁ、やっぱり勿体ねぇよなぁ…
 ……って、だからそうじゃなくて!!

「ご用件は、それを聞きにきただけですか?」
「いや、そうじゃねぇよ…」

 手を差し出してやる
 首を傾げてきた黒服に、続ける

「貸せよ、そのポスター。貼っていかないと駄目だんだろ?」
「……いえ。これは、私が頼まれた仕事ですから」

 …頼まれた?
 こんな疲労困憊のこいつに、頼み事をしたと言うのか
 どこのどいつだ、そのやろうは!?
958以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 22:19:59.88 ID:AiX6zvfe0
相変わらず胸と会話してやがるww
959首塚組織の憂鬱:2009/09/08(火) 22:23:59.05 ID:z2ys08Lj0
 この黒服は、頼み事を断るのが苦手だと言うのに!
 ムカムカしたものを抱えつつ、俺は手を引っ込めない

「お前一人でその量は大変だろ?半分くらい、俺が張ってきてやるから」

 全部、と言ったら、こいつはきっとやらせてくれない
 さっき言ったとおり、自分が頼まれたから、といって引かないだろう
 …だから、半分だけ
 せめて、これだけは請け負いたい

「……それでは、お言葉に甘えましょうか」

 苦笑して、ポスターを半分ほど、俺に手渡してきた黒服
 それと、メモを渡された
 …何か、文字がぐっちゃぐちゃになってて読めない部分が大半なんだが…

「このメモの…ここから、下の部分。大体の住所しかわかりませんが、この辺りに張ってきてください」
「わかった。つか、メモ、俺に渡して、場所わからなくならないか?」
「メモの内容は暗記していますから、問題ありません」

 記憶力も良くないと、黒服の仕事はやっていけないものなのだろう
 こともなげに、こいつはそう言って見せた
 …そうか、と頷く
 
「……なぁ」
「はい?」
「『夢の国』に対して、そっちの「組織」は、どう言う動きを?」
960首塚組織の憂鬱:2009/09/08(火) 22:26:58.89 ID:z2ys08Lj0
 俺の、言葉に…黒服は、やや、悲しそうな表情を浮かべた
 こいつにとって、あまりいい内容ではなさそうだ

「…取り込まれた子供の身も、契約者の身も考えずに…相手の戦力を削る作戦が、つい先日、決行されたそうです…」
「………っ!」

 …それは、つまり
 「夢の国」に取り込まれている子供や、契約者が…一部、犠牲になったということか
 なんと言う、非道な作戦
 将門様が知ったら、激怒するだろう
 …そして
 こいつは、その事実に悲しんでいる
 その作戦を、止められなかった己の無力さを…悔やんでいる

 あんな組織、さっさと抜けてしまえばいいのに
 こいつは、どこまでも、自分は「組織」の歯車であると言って、縛られ続けている
 …あんな組織、こいつには似合わないのに
 こいつは、それから離れることができない

「…胸糞悪ぃな」
「……同感です」

 苦笑してくる黒服
 力なく、首を振ってくる

「これが…組織、ですから」
「……………」
961以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 22:29:35.13 ID:a6JmbNqy0
黒服さん……ほんとうに、ごめん……
962首塚組織の憂鬱:2009/09/08(火) 22:31:11.46 ID:z2ys08Lj0
 …こいつは
 組織に不満を持ちながらも
 しかし、自分は組織の歯車だからと……組織から離れたら、生きられないと、そう考えて
 組織から、離れることができないまま

 俺は、こいつを組織から解放させてやりたいのに
 ……未だに、それができないままだ

「…しかし。これ以上、そんな事をさせる訳にはいきません…一人でも多く、「夢の国」の黒いパレードに取り込まれてしまっている子供たちを、救う事ができればいいのですが…」
「……無理、すんなよ?考えがあるなら、俺にも協力させてくれよ?」

 今回の件について、ある程度「組織」と協力体制をとってもいいと、将門様から言われている
 特に、この黒服に協力するのなら、文句は在るまい
 こいつは、俺たちにも、この危機を教えてくれたのだから

 俺の言葉に、黒服はどこか自嘲気味に、笑ってきた

「…そう、ですね。その時が来たら…ご協力、願うかもしれません」

 きっと、こいつは
 己の無力さを嘆いているのだろう
 自分には、戦う力がないと、嘆いているのだろう

 どうか、嘆かないでくれ
 あんたには、戦う力はないかもしれないけれど

 
 …俺は、そんなあんたに、救われたんだ
963首塚組織の憂鬱:2009/09/08(火) 22:34:14.38 ID:z2ys08Lj0
「…それでは、これで。……お願い、しますね」
「あぁ。任せろ」

 黒服は、俺に小さく頭を下げてきて
 そして、少しふらつきながら、この場を後にする

 …くぉら、周りの男共
 あの胸に見とれてんじゃねぇ!!
 いや、俺だって、うっかり胸に注目しちまったけど!!
 後半、わりと頑張って見てなかったんだぞ、こら
 あれに触りたい誘惑は、最後の最後まで堪えたんだ!!
 だから見るんじゃねぇえええ!!!!!!

 黒服の胸に見とれてやがった野郎共を、威嚇してから
 俺は、ポスターを張りに行こうと歩き出し…

「………げ」
「………」

 …小さな、餓鬼が
 こっちを見ている事に、気付いた
 以前、顔をあせた事がある、少女

「…また会ったな」
「…………」

 向こうは、ぷい、とそっぽを向いてきた
964以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 22:36:23.94 ID:T82i+WXYP
>取り込まれた子供の身も、契約者の身も考えずに…相手の戦力を削る作戦が


剣山土下座orz
965首塚組織の憂鬱:2009/09/08(火) 22:37:13.79 ID:z2ys08Lj0
 なんだ、俺とは会話もしたくないってか?
 どうやら、黒服が、今、気にかけているらしい少女
 多分、契約者で……あまり、恵まれた環境にいるのでは、ないのだろう
 だから、あいつが気にかけている

 …そして
 多分、以前会った時の態度から、するに
 こいつも、あの黒服の事を、少しは気にかけている

 ……それなら
 この話を持ちかける価値は、あるかもしれない

「……お前、あいつのこと、心配か?」
「え?」
「それと……お前は、「組織」の一員か?」

 俺の、その質問に
 こいつは、前半には答えてこず、後の方にだけ答えてきた

「…あんな組織、できれば関わりあいたくもないわよ」
「………そうか」

 良かった
 こいつは、組織の一員ではないのか
 それなら…話しても、いいだろう

「…あの黒服が心配なら、ちょっとついて来い。話がある」
966以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 22:39:27.29 ID:1wiezlHq0
支援

もうちょっとで書きあげるから待ってて
967首塚組織の憂鬱:2009/09/08(火) 22:40:53.02 ID:z2ys08Lj0
「……?どういう事よ」
「いいから」

 そう言って、俺はさっさと歩き出す
 少し迷ったようだったが…そいつは、俺の後をついてきた
 やっぱり、あいつの事が心配だったようだ
 なら……俺と、同じだ
 ひとまずは、このポスターをある程度貼っていかないと
 安心して放せる場所を探しながら、俺はポスターを張って回る事にした

 …そして
 結局行き着いたのは、カラオケ店
 態度の悪い店員が一人きりで、管理なんぞおろそかな店
 多少、客の組み合わせがおかしくとも、店員は何も言ってこない
 だから、俺たち「首塚」組織の面子で、たまに会議とかに使っている店だ
 入っても、歌う訳じゃなく、相談しあったり、近況を話し合ったりするのによく使っているのだ
 適当な部屋を取って入り…話を切り出す

「…ぶっちゃけて言う。俺は、あの黒服を組織から解放したい」
「……解放?」
「あぁ」

 そうだ
 解放してやりたいのだ
 あの黒服は、あの組織に相応しくない
 …いや、違う、逆だ
 あの組織が、あの黒服に相応しくないのだ
968首塚組織の憂鬱:2009/09/08(火) 22:44:18.23 ID:z2ys08Lj0
 あいつは優しいから、慈悲深いから
 …あんな非道な組織、あいつに相応しくない
 それに…

「解放はできなくとも……もし、万が一。あいつが組織に消されそうになった時、助けたいと思っている。
 ……あいつは、組織に消されかねない行動もとっている。お前も、それはわかってるだろ?」
「…………」

 少女は、俺の言葉に俯いてきた
 多分、わかっているのだろう
 あいつが、そんな行動も取っている事に
 かなりの数の都市伝説や契約者を見逃し、時には庇っている事を

「…方法が、あるというの?そんな時、黒服を助ける方法が」
「ある」

 きっぱりと、俺は答える
 …やっと、一つ見つけたのだ
 その、方法を

「あいつは、「組織」の黒服だ。「組織」に不要だと判断されたら、その時点で消えかねない
 ここまでは、わかるな?」
「………」
「そうなっちまうのは、あいつが「組織」の黒服だから…「組織」と言う都市伝説の、一部だからだ」

 「組織」
 それは、都市伝説
 そして、黒服は都市伝説の、一部
969首塚組織の憂鬱:2009/09/08(火) 22:48:18.87 ID:z2ys08Lj0
「つまり、あいつも「都市伝説」である事に、変わりはない。
 どれだけ、人の心を残していても、あいつは「都市伝説」なんだよ」
「…何が言いたいの?」
「つまりだ……あいつだって、都市伝説なんだから。人間と、契約できるはずなんだよ」

 ぴくり
 こちらの言葉に、少女は反応した
 はっとしたように、顔をあげる

「ぶっちゃけ、「組織」の実態自体は、構成員すら知らないって言われているらしいな
 「組織」の首領が、「組織」と言う都市伝説と契約しているのか、そもそも、バカデカイ野良都市伝説なのか
 その辺りは、よくわからねぇが……少なくとも、黒服たち事態、都市伝説なんだ
 契約は可能なはずだ」
「…つまり…黒服と、契約すれば……黒服が、「組織」に不要だと、判断されても
 ……消滅しないかも、しれない。そう言う事?」

 お、頭の回転の早いお子様だ
 そうなれば、話は早い

「そうだ、だから…俺は、あいつと契約したいと思っている」
「…………」

 こちらの言葉に、むっとしてくる少女
 だが、無視して俺は続ける

「だから、お前も協力しろ」
「…なんで、私があんたなんかが、あの黒服と契約する手伝いを…」
「お前も、あいつと契約してくれ」
970以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 22:48:19.12 ID:a6JmbNqy0
支援
971以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 22:50:26.10 ID:+HljHoBGO
「!! そうか!重婚ルート!」
972首塚組織の憂鬱:2009/09/08(火) 22:50:50.13 ID:z2ys08Lj0
 ………
 ……………

「え?」

 俺の言葉に
 少女は、きょとん、としてくる

「…私、も?」
「あぁ…ぶっちゃけ、俺一人があいつと契約しようとしたら、絶対、あいつに反対される
 …属性が違いすぎる多重契約は危険だ、って言われてな」

 そうだ
 きっと、あいつは反対してくる
 多重契約して、都市伝説に飲み込まれやすくなる事を心配して
 絶対に、反対してくるに決まっている
 …だから

「多分、お前が一人で、あいつと契約するといっても、それは同じ結果になる。反対してくるはずだ
 …だが、俺とお前。二人であいつと契約するなら、問題ないはずだ」
「………ストップ」

 何だよ
 調子よく話しているのに

「…一つの都市伝説が、多人数と契約なんて、できるの?」
「半分、裏技みたいなもんだがな。可能だぜ」

 それは、確かである
973以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 22:57:09.04 ID:VZ+qRgtTO
しえーん
974首塚組織の憂鬱:2009/09/08(火) 23:00:18.65 ID:z2ys08Lj0
 はるか昔、復讐のために、2,3人の男が将門様と契約した事があったらしい
 一人だったら、将門様の強大すぎる力に、あっと言う間に飲み込まれる
 だが、それを複数で分担して背負えば…ある程度は、耐えられたらしい
 そうやって、その男たちは将門様の力を借りて、復讐した

「ほぼ同時に契約を結べば、それは可能だ。そして、それなら…多重契約でも、都市伝説に飲み込まれるリスクは下がる」

 それなら
 あいつは、承諾してくれるかもしれない
 俺は、それに賭けたいのだ

「俺一人が申し出ても無理だ。でも、お前も一緒に申し出れば、あいつは承諾してくれるかもしれない」
「………」
「今すぐ、返事をしろとは言わねぇ。俺の携帯の番号教えとくから、答えが決まったら返事しろ」

 そう言って、紙に俺の携帯の番号を書いて手渡す
 …悩んでいたようだったが、こいつはそれを受け取った

「…あ、それと。抜け駆けすんなよ!?俺は、あいつと契約して、あいつの力になりたいんだ。他の奴を割り込ませるなよ!?」
「……わかってるわよ」

 やや不機嫌そうに、少女はそう言って来た


 今日は、ここで別れる
 返事は出来るだけ早く、とだけ言っておいた
975以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 23:01:35.39 ID:a6JmbNqy0
>>971
腐女子wwwww
976首塚組織の憂鬱:2009/09/08(火) 23:02:03.82 ID:z2ys08Lj0
 …そうだ
 これが、俺が見つけた答え
 あの黒服を、助ける方法

 これしか、見つけられなかった
 そして、この唯一の方法は…俺一人では、実行できない

 だから、必要だったのだ
 俺のように、あの黒服を心配しているであろう…気にかけているであろう、奴が

 俺にとって、あの黒服は父親のようなものだ
 あの少女にとって、あの黒服がどんな存在かは、わからないが…気にかけているのは、心配しているのは、きっと事実
 だから、その唯一をあいつにも話した

 あいつが話に乗ってくれれば、俺は黒服を助けられる
 乗ってこなかったら…
 その時は、他に話に乗ってくれそうな奴を見つけ出すか
 これが唯一であると諦めず…他の方法を探すかだ

「…絶対に、あいつを……俺たちのものに、してやる」

 二人がかりで説得すれば、きっと大丈夫だ
 絶対に、諦めない
 あいつから預かったポスターを抱えながら
 俺は、その決意をしっかりと抱えるのだった



to be …?
977以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 23:03:54.18 ID:z2ys08Lj0
またもや途中サルったんだぜ!orz
いい加減サルの間隔覚えないと駄目だなぁ


そして、はないちもんめの人に土下座っ!!!!orz
チャラ男が無茶な話振ってきて御免なさい
チャラ男が、頭若干足りないなりに考えた黒服Dを救う方法がこれでした
即実行!と言う訳ではありませんが…万が一の保険のようなもの、です


では、長々と失礼しましたー
これは…今夜中に1000行って次スレもたつ、かな?
978以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 23:06:25.79 ID:3V+hppbz0
乙!
契約シーンがプロポーズにしか思えない件www
979以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 23:09:02.43 ID:JYW0G3BfP
お疲れ様。次は、うーん・・・微妙、かな?

時に、一応後編が完成したんだが投下していいかい?
前編・中編とかなり間が空いたから分からん人が多いと思うんだがまとめて再投下したほうがいいんだろうか?
980以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 23:10:20.33 ID:EjpwZEKaO







腐「チャラ男がロリを連れてカラオケ店に……この間はショタと仲良く路地裏に入っていったし……いったい何を考えているの」
981以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 23:11:21.49 ID:z2ys08Lj0
>>979
後半wktk…といきたいが、残りが微妙だなぁ
次スレ立ってからの方がいいかもしれん
誰が立ててこようか


>>890
毎度毎度どっから見てるんだwwwwww
982「結界都市『東京』」:2009/09/08(火) 23:12:25.85 ID:1wiezlHq0
よし、まだ残ってたか!じゃあ早速できたてを!

―第41章 占いなんて信じない訳ない―
 俺はやはり暇な休日をのんびりとそこら辺を散歩しながら過ごしていた。
 だが、もうすぐここは戦地になるのだ。それなりの備えはしなければ―
 そんな時に偶然目に入ったのが小さなテント。「タロット占いの館」と書かれた看板がある。どうやら中で占いをやっているのだろう。
 暇つぶしも兼ねて入ってみることにした。
 中には如何にも占いやってます的な女性が座っていた。
 「何かお悩みごとですか?」
 「いや、悩みっていうかなんというか…俺の未来を占っていただけませんか?」
 どうせ占いだ、当たるも八卦、当たらぬも八卦とよく言うじゃないか。
 「未来、ですか…分かりました。ちょっと待ってて下さいね?」
 そう言うとトランプより長めのカードを取り出した。
 占い師はテンポよくカードを切っていく。時々俺に手伝わせたりしながら6枚を円形に並べた。
 何が出てくるかちょっとドキドキするが…
983以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 23:14:33.88 ID:JYW0G3BfP
俺はP2だから無理だなぁ・・・

結界都市wktk



前編から流すと時間がかかるんだよな・・・
できれば後編だけ投下したい、まとめられてたっけ中編
984「結界都市『東京』」:2009/09/08(火) 23:14:53.72 ID:1wiezlHq0
 めくられたカードは「世界」の逆位置、「月」の正位置、「力」の正位置、「戦車」の逆位置、「塔」の逆位置、「審判」の逆位置だ。
 …なんか見た感じやばそうなカードがいっぱいあるんですが
 「…貴方は不完全なままの不安を抱え、自分自身を制御できずに良くない結果を招くことになるでしょう。また貴方はそれを後悔することになるかもしれません。」
 ……占いとはいえ、ズタボロにされちまったよHAHAHAHAHAHA…orz
 「そんなあなたにこれを…」
 と言って占い師は俺に中に何か入った布の袋を3つ渡してきた。
 「これは…?」
 「お守りの様なものです。中を見てもいいですよ?」
 そう言われて中を見ると、小さな石が一個づつ入っていた。
 「赤っぽいのがコーラル、赤茶色っぽいのがガーネット、緑っぽいのがモルダバイト、というパワーストーンです。」
 パワーストーン、か。呪い事にはあまり疎い俺ではあったが、折角の好意を無駄にはしたくない。
 占い師によると、コーラルは潜在能力の開花、ガーネットは精神の強化、モルダバイトは他の石のパワーを極限まで高めるそうだ。
 「…あ、ありがとうございます。」
 「あまりにも内容が悪かったのでちょっとサービスしちゃいました。あと、ついでにこれも。」
 そう言って占い師は同じような小さな袋を1個俺に差し出した。
 「追加でこれも差し上げますね?中身はラピスラズリ。貴方に全ての幸運を引き寄せます。」
 「あの、これってお金とかは…」
 「ああ、追加料金は要りませんよ?」
 「じゃあこれで…お釣りは結構ですんで…」
 そう言って俺は諭吉を差し出して店を後にした…


とりあえずパワーストーンの人に焼き土下座っ…!
コーラルゲットだぜwww
985以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 23:15:38.65 ID:EjpwZEKaO
どの話のことなのかと
986以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 23:18:48.29 ID:JYW0G3BfP
コーラルいいなー、俺もなんとかしてもらえるような話作ろう・・・


>>985 あー、ごめんごめん。鏡合わせのアクマ〜神隠し編〜
987以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 23:19:40.71 ID:z2ys08Lj0
結界都市の人乙!!!
見事に不吉なカードばっかwww死神の正位置がでなかっただけ良しとしようぜwww

>>983
このスレたてたのも俺だが、またスレ立ていってみる
もし、10分立ってもたってなかったら…ホストか何かで弾かれたと思ってくれorz

合わせ鏡のアクマ様、中編、まとめサイトにて確認したぜ!!
988以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 23:20:31.81 ID:1wiezlHq0
アクマの人ktkr

全力で待ってるぜ!

と思ったけど眠い…寝るぜ保守
989以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 23:21:18.26 ID:AiX6zvfe0
>>977
乙!!
まさかそんな裏技で来るとは・・・予想外だったんだぜ
このネタで何か書きたいけど時間がな・・・
取り合えず少女的には答えはOKです
990以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 23:22:26.24 ID:1wiezlHq0
>>987
最初は死神の正位置あったんだぜ?
でも考えに考えた結果審判と塔の逆位置だったんだぜ!
991以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 23:22:30.67 ID:z2ys08Lj0
くひゃっはっはっはっはっは
スレ建てに成功したぜぇええええ!!!
アクマの人、次スレにカモーーーン!!!
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1252419661/

>>989
おぉ、少女的に答えはOKか!感謝なんだぜ!


実は、多人数で一つの都市伝説と契約、は前々からこっそり考えてたネタだったり
やっとお披露目できたんだぜ
992以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 23:22:46.70 ID:JYW0G3BfP
様はいらないです、様は・・・


確認したら後編たった7レスかよw相変わらず少ないww
993龍王 ◆JZ1SFn6i7c :2009/09/08(火) 23:22:46.79 ID:ejT22/TmO
1000なら俺は最強の能力者
994以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 23:23:22.55 ID:V2v92UKGO
さて次スレで投下しようかね
995龍王 ◆JZ1SFn6i7c :2009/09/08(火) 23:23:27.13 ID:ejT22/TmO
>>993に同じく
996以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 23:23:48.94 ID:LJmzMuaaO
1000ならこのスレ今回で終了
997以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 23:24:17.11 ID:z2ys08Lj0
1000なら、このスレは末永く続いていくでしょう
998以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 23:25:07.84 ID:1wiezlHq0
>>1000なら次回も続く


っていうか>>1000じゃなくても続く
999以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 23:25:12.31 ID:z2ys08Lj0
>>990
あったのか、最初はwww
吊るされた男もやばいけど、一番やばいのはやっぱ死神だよなwwww
1000以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 23:25:15.11 ID:MIuc20wTO
かか
10011001
16歳♀暇だから全レスします☆     こちらスネーク        1990年生まれ集まれ〜☆       安価でお絵描き
   中学生      遊戯王        新ジャンル    VIPで本格的にRPG作ろうぜ   XBOX360
        全力で釣られるのがVIPPERだろ!w   ポケモン      コテデビューする                  ら
が    カレシと別れそう・・・   初心者   鬱病♀だけど     彼氏/彼女いないVIPPERちょっとこぃ♪       き
っ      唇スレ         mixi招待するお     釣った厨房に安価でメールwwwww               ☆
こ  さみしい・・・誰かかまって       425はどこも変えてなかった              ピカ厨       自    す
う     時代の流れ     デブきめぇんだよ           捨てアド晒してメル友     メンヘラ     殺     た
い  VIPヌクモリティ   顔晒し      馴れ合いスレ  「〜だお」              コテ雑         し
き     今のVIPが嫌ならVIPから出てけww        A雑    大阪VIPPER集まれ!!☆        ま
た 工作員 18歳♀が16歳♂に安価メール   VIPでMMO           ネタにマジレスの嵐         す
く    隠れオタ           skype       パートスレ   Skype         mp3垂れ流し
な  住所ギリギリまで晒して近かったらラーメン               二番煎じ
い       空気読め    リア充          ニコニコ動画   >>1 そっヵ、残念やわ(´・ω・`)
お   付き合ってくだしあ><       今から元カノに痛メする  >>3 ウチは高校生だぉ☆
                                           >>9 うはwwこれがVIPクオリティw
    ∩∩ V I P は ぼ く ら の 時 代 だ !!  V∩     >>2 自重しろwwwww          Be
ハ  (7ヌ)                               (/ /    >>7 ブラウザゲーやらないか?
ル  / /                 ∧_∧         ||                          モリタポ
ヒ / /  ∧_∧     ∧_∧  _( ゚ω゚ ) ∧_∧   || 埼  >>5 2chって有料なんですか?
  \ \( ゚ω゚ )―--( ゚ω゚ ) ̄      ⌒ヽ( ゚ω゚ ) //  玉  >>6 え?俺マジ貧乏なんだけど
    \       /⌒   ⌒ ̄ヽ ゆとり /~⌒    ⌒ /    O  >>8 お母さんに何て言えば
     |      |ー、      / ̄|    //`i構って女/     F   安価で絵描くお
低    | 恋愛 | | 厨房 / (ミ   ミ)  |    |     F   14歳♀中学生処女だけど質問ある?  ハ
年    |    | |     | /      \ |    |                                  ム
齢    |    |  )    /   /\   \|       ヽ   PCに詳しい人ちょっときて!!!   イ      ス
化    /   ノ | /  ヽ ヽ、_/)  (\    ) ゝ  |        電車男              ミ       タ
     |  |  | /   /|   / レ   \`ー ' |  |  /  サーセンwwwwwwwwwwwwwww   フ      |


                                                              ニュー速VIP
                                                             http://yutori7.2ch.net/news4vip/