2 :
棚から幸子EX:2009/06/08(月) 16:53:04.04 ID:YNNNwDnqP BE:1313914368-PLT(34000)
銀様とラブラブお好み焼き作りたい
もっていかれる・・・10万を・・・
二回戦の先攻はカイジ・・・
カイジ残り20万・・・
カイジ・・・完全に意気消沈・・・
「(ありえない・・・ありえない・・・この大勝負でカンチャン待ち・・・?)」
アカギの待ちが腑に落ちなかった
カンチャンや単騎で待ってもし相手の捨て牌候補にそれがなかったら?
この大勝負でドラ付近のカンチャン・・・?
悪魔・・・!やはり悪魔・・・!
「さあ二回戦目いきましょうか・・・ククク・・・」
アカギはカイジに砂時計を手渡す
牌を全て全自動卓に流し込む
新たなヤマが出現
カイジは続行するかどうか考える
次の勝負にいってもいいのだろうか
残り軍資金の半分もかけていいのか・・・?
カイジの勝負の灯が消えかけている
もし負けたら・・・
水銀燈に負担をかけてしまう
もし倍満ならここで勝負が終わってしまう・・・!
もし三倍満なら足りない10万を銀行から引き出してこなければいけない
「(う・・・うぐ・・・う・・・)」
カイジの頭の中をifがかけめぐる
もし〜だったら・・・という考えが
そして最終的には水銀燈にいきつく
水銀燈に負担・・・水銀燈に贅沢をさせてやれなくなる・・・
そんな考えにいきつく
自分の人生が無茶苦茶になる・・・という考えは浮かばない
水銀燈・・・水銀燈の事ばかり考えてしまう
その事を考えるともう10万など受けれない・・・!
10万レートから脱落する事を決意する
「ア、アカギ・・・言いにくいんだが・・・」
「レートを下げろ・・・ですか?」
カイジは少し戸惑う
やはり読まれていた
アカギ相手に隠しとおせる道理がない
先程の際どい牌連続も自分の待ちを読んでいたからではないのか?
いや・・・それだけは絶対にない・・・!
普通の麻雀と違ってツモ切りや手出しがない
だから待ちを読む素材がすくないのだ・・・圧倒的に・・・!
それをあんな序盤でかぎつける事ができるはずがない・・・!
とにかく肝心なのはこっちだ
レートダウン・・・!
「・・・ああ・・・そうなんだ・・・恥ずかしいんだが、5万ぐらいに・・・」
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/08(月) 17:01:43.73 ID:s9kvMYeVO
しえ
カイジは赤面してレートダウンを乞う
無言のアカギにカイジは仕方なくワケを説明する
「もし俺が負けたら生活費がなくなる、そうしたら水銀燈にも迷惑をかけちまう・・・」
これは黙っておこうと思ったのだが口にしてしまう
そういう空気になってしまっていたのだから
アカギの人情にかけたのだ、実際アカギはそこまで無慈悲ではないはず
慈悲・・・アカギの慈悲を望んでいるのだ
自分はこの前アカギを助けた
それならアカギはきっと自分の要求をのんでくれるはずだ・・・と
アカギはそんなカイジを嘲笑う
「ククク・・・馬鹿ですね先輩・・・」
ざわ・・・ざわ・・・
「え・・・?」
困惑するカイジを見てアカギはまた笑う
ククク・・・ククク・・・と
「いちいちそんな事考えて打ってたんですか・・・ククク・・・救えぬお人好し・・・」
確かにそうかもしれないとカイジは言い返せない
実際今までお人好しがアダになって酷い目にあってきた
うつむくカイジに対してアカギは淡々と続ける
「大金を張ってるのはほかならぬ自分なんだからそんな事考える必要はない・・・ましてや居候の事なんか・・・」
居候のことなんか考えるな・・・?
確かにお人好しすぎるのはよくない
だが・・・だが・・・水銀燈は・・・
バニッ
アカギの発言にカイジは台を叩いて立ち上がる
黙って聞いていたカイジもさすがに怒る
違う・・・ただの居候じゃない・・・水銀燈は・・・
「そういうわけにはいくかよ!水銀燈はもはや居候なんかじゃない、俺にとっては家族のようなものなんだ!かけがえが無さ過ぎる!」
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/08(月) 17:22:39.44 ID:ErG1FS5NO
またお前か支援
いつも傲慢な水銀燈
ヤクルトは呑み散らかすしベッドの上で暴れる
風呂の栓をいつも間違えて抜く、というか人形が風呂に入るな
部屋に羽を散らかすしたまに学校についてくるし
トランプのジョーカーを折ってしまったり麻雀牌を冷蔵庫の下に落としてしまうし
ダディの如く食い意地があるし蛍光灯のような名前だし
いいことひとつない水銀燈
それでも・・・それでも・・・
カイジはアカギに頭を下げる
「保身可愛さでレートを下げろって言ってるんじゃねえ・・・恥じを承知で頼んでんだ・・・」
突然怒りだしたり頭を下げたりするカイジに呆気を取られる翠星石
それとは相対的に水銀燈は心を打たれる
ずっと自分の事を考えて打っていたカイジに・・・!
自分の事を家族といってくれた
かけがえのない家族だといってくれた
わがままで傲慢な自分を大事な家族として思ってくれている
友達を自分のことで怒ってくれている
そんなカイジに水銀燈は心を打たれる
思えばずっと優しくしてもらっていた
5時に起こしたり一日に何本もヤクルトをのんだり
色んなことをしてきたがカイジはいつも自分の事を大事にしてくれていた
あってからそんなに経ってないがカイジは自分の事を大事な家族として扱ってくれている
「カイジ・・・」
支援に圧倒的感謝・・・!
カイジはゆっくりと腰を降ろす
アカギは積んである10万をポンと叩く
「そこまで大事な家族なら張りましょうよ、家族のために10万・・・」
ざわ・・・ざわ・・・
確かにアカギの言う通りかもしれないとカイジは思い込みはじめている
10万張りで取り返すべき・・・!
多くやればほとんどこっちが負けるはず・・・!
それなら大きく張るべき・・・!
運の要素も大きいこの勝負・・・
少なく長く張りつづけていてもジリ貧・・・!
それならば一度大きな手を和了して勝ち逃げするしかない・・・!
「・・・・・・・・・・・」
カイジの思考は完全にコントロールされつつある・・・!
負けた時のことなど考えちゃだめだ・・・
勝てる・・・!次は勝てる・・・!
今は勝つ流れ・・・!
あの臭いセリフが流れを引き寄せたはず・・・!
というくだらない理はおいておこう
そんなことは抜きとして次は勝てるとカイジは自己暗示をかける
通常の麻雀では圧倒的に不利だが17歩は別物・・・!
「(強い・・・事17歩に至っては俺の方が強い・・・!二度も転ばぬ・・・!)」
砂時計を片手にカイジはドラをめくる
運命のドラ表示牌・・・カイジ開示・・・!
ドラ表示牌・・・北・・・!
ざわ・・・ざわ・・・
これはカイジにとってもっとも避けたかったドラ
先程記述した通り字牌のドラは使いづらい・・・
満貫不成立のリスクが高まる・・・!
が・・・
それはアカギも同様・・・!圧倒的に同様・・・!
「ケッ・・・不気味なドラだな・・・だが・・・」
カイジは砂時計をかざしてアカギを指差し宣言する
「勝つのは俺・・・!俺はお前を超える・・・!」
ドニッ
カイジは砂時計をひっくり返す
来いっ・・・!
満貫・・・!
ノーテンなどあってはならない・・・!
あってたまるか・・・!
カイジはヤマをあける
カイジは嫌な予感を感じながら理牌する
「(頼む・・・頼む・・・頼む・・・!)」
理牌を終える
パッと見で感じた印象はソーズが多いという事だ
しかしソーズのホンイツは張れない・・・!
不安ながらも牌をいじる
「(頼む・・・頼む・・・!)」
牌をいじった結果・・・
張る・・・!
どうあれカイジは満貫を張る・・・
メンタンピンイーペーコーの満貫を張る・・・!
待ちは4-7筒・・・!
が・・・
4筒が来た時のみ成立という苦しい条件・・・!
いわゆる片和了りだ
苦しい待ちだがそれでもノーテンよりはマシ・・・!
「(大丈夫・・・!大丈夫だ・・・!)」
先打ちのカイジは迷わず牌を切る
タァニ
カイジ・・・打1筒
これはこの手に決めた時から打とうと考えていた牌だ
これの片スジの4筒をアカギに切らすための罠・・・!
浅はかな罠だが何もしないよりは確実にマシのはず・・・!
牌を横にして千点棒を供託する、点は関係ないから供託という表現が正しいのかどうかは知らないが
圧倒的不利な状況だがそれでも最悪ではない・・・とにかく張っているのだから
「リーチ」
タァニ
アカギ迷わず打東
ざわ・・・ざわ・・・
一切の躊躇無くドラ切り・・・!
アカギだからなせる離れ技・・・!
「リーチ」
続いて2歩目・・・!
カイジはチラッとアカギを見る
「(クッ・・・クソ度胸の野猿め・・・)」
ほぼノーヒント・・・!
カイジは何を切っていいか皆目わからない
が・・・
それでもあえて切るなら・・・
いや・・・
何をきっても打ちうる・・・!
安牌以外に100%の保証は基本的にない・・・!
アカギ相手だと全てがロン牌に見えてしまう
錯覚・・・!
全てがロン牌に見えてしまうという錯覚・・・!
「(くぅ・・・きな臭い・・・全て・・・)」
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/08(月) 18:40:40.14 ID:D7UXZEhkO
早く
打ちうる・・・!
この牌はヤツのロン牌・・・!それは鉄板・・・!
カイジは手に掴んだ牌をおく
そして新たな牌をつかむ
その時カイジに圧倒的閃き・・・!
「(この4枚ある2萬が通れば4順の安全が買える・・・!これを通す方法がある・・・!)」
バラッ
「あっ・・・」
2萬をカイジは倒す
急いで立て直す
「す、すまねぇ」
これがカイジの策だ
2萬を倒す
これがロン牌なら反応するかもしれない
いや、無論アカギは反応しないだろう
が・・・
ヤツは違う・・・!
そう、後ろにいる翠星石・・・!
「(あの緑の可愛こ子ちゃんは動揺を隠せそうにねぇ・・・)」
翠星石の反応から察するにこれはセーフ・・・!少し反応したが牌を倒せば反応してもおかしくない
そう読んだ感じは2萬をつかむ
翠星石の表情を確認する
見えた牌がロン牌でそれをつかんだとなるとさすがに反応する
しかし反応なし・・・!
「(セーフ・・・!これは間違いなく・・・!)」
タァニ
カイジ打・・・2萬
一度の危険で4度の安全を買える2萬・・・!
セーフ・・・!
2萬はセーフ・・・!
通る・・・2萬が通る・・・!
これで5歩目までの安全が約束される
「さあ、バトンは返したぜアカギ」
カイジは少し得意になる、浮き足立つというやつだろうか
アカギは迷わず牌を掴む
「(というかどうしてコイツは躊躇無く牌を切れる・・・?)」
ふれば最低でも10万を失う
それなのにスパッ・・・スパッと牌を切れるアカギ
そりゃ考えたって相手の手を精密に読めるわけではない
しかしそれでも少しは考えたり迷ったりするだろう
後ろにいる水銀燈が通しをしているとも考えづらい
そんな事を考えている間にアカギつかんでいた牌を打つ
タニッ
アカギ・・・打東・・・!
不可解なドラの東連続切り・・・!
「あっ・・・?」
タァニ
混乱しつつもカイジは2萬を打つ
100%セーフの牌だ
カイジは3歩歩く事に成功する
タァニ
アカギは迷わず牌を切る
が・・・
打牌は不可解な東切り・・・!
ドラ3連続・・・! 異端のドラ暗刻切り・・・!
ざわ・・・ざわ・・・
「な・・・何っ!?」
ドラ3連続切り・・・?
何故?どうして?
ドラ三つを使えば満貫をつくることができる
それなのに何故・・・?
「(まさかコイツ・・・これを使わない方が高いって手が入ったのか・・・?)」
カイジ混乱・・・! 混乱に定評のあるカイジ・・・!
後ろで見ている水銀燈も混乱・・・!
身を削ってでも3順安全を買いにきたのか?
いや・・・
アカギに限ってそんな真似はしないはず
いや・・・アカギだからこそか・・・?
「(くっ・・・何を考えてんだコイツは・・・?)」
タァニ
カイジ・・・絶対安牌の2萬切り
アカギにバトンを返す
タニッ
アカギは躊躇無く4打目を打つ
4打目は1萬・・・!
「(なるほど・・・まあ2萬が今のところ3枚見えてるんだから1-4萬のスジは無いと踏んだか・・・)」
アカギの読みはそんなところだろうと思いカイジは4枚目の2萬をつかむ
アカギの暴挙はこれからということを次の打牌で知ることになる
タァニ
「((これで5歩目・・・アカギが安牌をきってくれれば俺は助かる・・・))」
バイ猿が怖いんですがどれくらいのペースで投稿すればいいんでしょうか?
タァニ
またも躊躇無く牌を切るアカギ
アカギ・・・打1筒切り・・・!
不可解な1筒切り・・・!
ざわ・・・ざわ・・・
ここでの1筒切り・・・!
ありえぬ1筒切り・・・!
何故なら・・・
「(な、何・・・!?1筒切り・・・!?)」
これ見てる人ってどれぐらいいるんでしょうか
ここでの1筒切りは誰が考えたっておかしい
思い出してほしい、カイジの第1打を
カイジの1打目は1筒・・・!
安牌を持っているならさっさと出す・・・!
それなのに安牌じゃない牌を先に通してから安牌切り・・・!
わけのわからぬままカイジは6歩目を歩くことになる
「(・・・ワケがわからん・・・迷いが頭をボォーっとさせる・・・)」
携帯からだが見てるぞ
「(東3つを捨て牌にしてるということはホンイツはありえないな・・・)」
カイジはしばし長考する
たくさんあるソーズを全て通せば安泰・・・!
牌倒しは何度もやるとさすがに怪しまれる
ここは神頼み・・・!
タァニ
カイジはアカギの待ちをソーズではないときめつけて打4索・・・!
その時思いもかけぬことが・・・
バラッ
「それです先輩・・・ロン・・・」
アカギ・・・タンヤオチートイ4索単騎・・・!
ヽ.\ \ ノ ノ ィ
\ `'<_ ̄ ` {. ( /-─:ァ
,> 、_ ヽ、 \ヽ. ∠.__
. / ./ \\| ,イ ,.ィ ヽヽ <
|,イ , ,〃ゝ.ニ'_ー<.丿.ト、 l l ヽ`
ヽ |,イ __ /{ |/l,イハV「iヘヽ∧ヘ.ト、 l l トノ
| l. f´ _{{u〉 o レ, Vrヘ\ ソ〉、j ル' 見てくれている人に圧倒的感謝・・・!
ヽヽ. ヽ.( iひ‐'^uく<::::) o ヽ.`くr' /ト{{
ヽ.\ l |‐||. v (^ソ )‘ー'ひ‐ヘ. Vソ.ハ.ヽ.
─-;>、ヽ.Lニ!Lrェェミュ' J,.ィT゙「フ,ハ V \ヽ.
::/:::::::::::`7⌒TlTエヽ`く_」⊥Lレ }Tヽ.\ ヽ.\
:{::::::::::::::::ノ | ヽl_.Ll>、ヽ⊥」ノ .く. ゝ \ヽ
:ヽ::::::::::::イ _,.>、 v -‐ヽ i- ijv )\. ヽ.\
ー-ゝ、:_:::レi く: :/ `ー 、_ u } l rく´{. トゝ \ヽ
-─‐-..二ニ''.Y\ _7rヘ`く l:::`:-ゝ.._
:::::::::::::j::/ : : l l:::::::;>:': :ノ::| \\|::::::::::::::::: ̄
:::::::::::::ソ: : : :ヽ`'く : :/:::::::Vヽ!\ヽ、::::::::::::::
こうも書き込みが少ないと虚しくなるね
不可解なタンヤオチートイ・・・!
ドラ三つを使えば単騎のチートイじゃなく両面も可能だったはず・・・!
それをわざわざ単騎・・・!
わけのわからぬ打ち筋・・・!
もしも裏が乗れば跳ね・・・
乗るな乗るなと祈るカイジと水銀燈・・・!
「ククク・・・ククク・・・」
スパーァニ
アカギは裏ドラを強打・・・!
カイジと水銀燈はビクッとする
「(の、のっちまったのか・・・?!)」
アカギはゆっくりと指を離す
裏ドラ・・・乗らず・・・!
「び、びっくりさせるな・・・!」
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/08(月) 19:16:21.75 ID:oRNVO/oR0
マージャンはまるでわからないが、カイジとか好きだから面白いぜ!
不幸中の幸いというべきだろうか
裏が乗らずに助かる
が・・・
またももっていかれる10万を・・・
残り10万・・・!
もしも跳ね万以上ならパンク・・・!
カイジ完全に意気消沈、茫然自失
骸・・・視界がぼやける
ローザミスティカを抜かれたような状態だ
「ククク・・・良かったじゃないですか、裏がのらなくて・・・ククク・・・」
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/08(月) 19:23:20.53 ID:nMMmZkKI0
時間が時間だし人少ないのは仕方ないんじゃね?
3回戦目の先攻はアカギになる
カイジは毒気を抜かれて勝負をする気を失う
戦意喪失・・・!
アカギの魔性に踊らされる・・・!
自分の考えの裏をとられる・・・!
これを通さねば17歩にいきつくのは不可能というソーズの群れを見事に討ち取られる・・・!
まるで捨て牌候補にソーズがたくさん残ることを知っていたかのよう・・・!
悪魔・・・!
「ククク・・・人の精神が崩壊する様はいつ見ても楽しい・・・」
>>40 レベルの低さ+時間帯、それでも見てくれている人には圧倒的感謝
悪趣味なアカギにさすがの翠星石も引く
さすがに可哀想になってきたのか翠星石はアカギの背中にとびとく
「し、しげる、もうカイジのライフは0ですよ、今日はこれで・・・」
今日はこれで帰ろう・・・
と言おうとしたのだがアカギはあっさりと却下する
「断る・・・倍プッシュだ」
>>38 麻雀のルールについては2スレめあたりでふれてると思います
アカギは卓に20万を積む
ざわ・・・ざわ・・・
無法の倍プッシュ・・・!
20万を失ったカイジに対してアカギは20万を積む・・・!
残り10万のカイジが受けられる道理がない・・・!
「勝負の後は骨も残さない・・・どちらかが破産するまでいく・・・」
悪魔アカギ・・・!
悪魔に命を狙われるカイジ・・・!
バニッ
この法外な倍プッシュに水銀燈は卓を叩く
「こ、このお馬鹿さぁん、そんなの認められるわけないじゃなぁい」
とてもじゃないが受けれない、そもそも卓に積む金がないのだ
もはや勝負どころじゃない・・・しかしアカギは知っている・・・!
「まだまだあるんでしょ?出してくださいよ・・・」
ざわ・・・ざわ・・・
アカギはまっすぐな目でカイジを見る
カイジは反射的に目をそらす
「まだまだ金を隠し持っているんでしょ?先輩・・・」
ざわ・・・ざわ・・・
図星のカイジは唇を噛締める
「・・・ねぇよ、そんなモン・・・」
「ククク・・・まあ俺は別にこのまま引いても構いませんよ?でもこのままじゃカイジさんは負けっぱなし・・・」
20万をもっていかれたまま終わってしまう
しかしカイジはこの安っぽい挑発には乗らない
博打は熱くなった時点で負け・・・!
アカギの挑発に乗って突っ込めば突っ込んだ分だけさらわれる
そもそもこの30万は前に書いたとおり宝くじで当てた金・・・いわゆる泡銭だ
無理して取り返す必要はない・・・!
「(だが・・・)」
47 :
【ハム速転載禁止】www36.atwiki.jp/anti_hamu/【詳しくはwikiへ】:2009/06/08(月) 19:40:25.04 ID:9TUHxpan0
は?なんだよこのアカギの口調
てめえなめてんのか
カイジはアカギの捨て牌を見る
「(勝てるかもしれねぇ・・・アレが通れば・・・!が・・・アイツは悪魔だ・・・そう上手くいくかどうか・・・)」
アカギ殺しの浅はかな策を瞬時に練ったカイジは立ち上がり、机の上に置いてある広辞苑を開く
突然の不可解な行動に呆然とする水銀燈と翠星石
広辞苑の間にはさんであった封筒を取りだす
封筒の中に手を突っ込んで中にあったものを取り出し卓につむ
「・・・受けてやるよ、レート倍プッシュを」
>>47 アカギの口調をそのままにするとやたらと気まずくなりそうだったので・・・
ざわ・・・ざわ・・・
カイジ・・・20万勝負に乗る
ざわ・・・ざわ・・・
「カ、カイジ・・・!いくらなんでもそれは無茶よぉ・・・!」
さすがの水銀燈も困惑する
カイジの不可解な挑戦、しかしそれは勝算があってのこと・・・!
「(大丈夫・・・俺は二度も転んでいる・・・三度は転ばない・・・!)」
アカギはクククと笑いながらドラをめくる
運命のドラ表示牌は1筒・・・!
ドラは2筒・・・!
アカギは砂時計をかかげる
「ククク・・・先輩・・・行きますよ・・・」
どうぞ・・・とカイジは落ち着いた声でいう
負ければ破綻・・・
勝てばジェットコースター・・・!
世界がめまぐるしく・・・などと考えている間に砂時計が返る
「(来い・・・!アカギを殺せる配牌・・・!)」
ヤマをオープンするとすぐにピンズのホンイツが見える
カイジはあまりにも超絶幸運に驚きを隠せない
何故なら・・・
役はリーチホンイツドラ1の1-4-7・2-5-8の6面待ち・・・!
この土壇場で6面待ち・・・!
オマケに仕掛けを打つこともできる・・・!
引き寄せたのだ・・・土壇場の状況がこの牌達を・・・!
「(勝てる・・・!いかにアカギといえどこれは振る・・・!)」
カイジの待ちは実は6面待ちではない・・・!
表向きは6面だが実は8面待ち・・・!
砂時計が落ちきり3回戦目の聴牌選択が終わる
掛け金は20万・・・!無法の20万・・・!
カイジは左手を手牌に添える
タァニ
アカギは躊躇無く牌を切る
「リーチ」
アカギの一歩目は無難な南だ
幸いにも南はカイジも持っている
タァニ
カイジは絶対安牌の南で一歩目を踏み出す
「リーチ」
カイジは両手を手牌に添える
タァニ
アカギはまたもよどみなく牌を切る
「(アカギを殺す摩訶不思議なトリックがある・・・オマケにそれはヤツの打ち筋の天敵・・・!)」
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/08(月) 20:11:55.63 ID:nl2JzkNA0
__ /{ __
/⌒Y V´ ∠_
/ /⌒\ /⌒ヽ. イ ロ
_ノ ′ _Y/_ \_ | ン
. `ア V ,∠ ニ==ミ }ノ<´ ペ
. / / `ヽ ヽ |
{ / ヽ } コ
、_ノ ,′// /{ ハ ハ ハ { |
`T l |/ ハ { }/ | |}`
. ヽ.| | 二.._\{ _..二| l/
八 `T弋_フ 弋_フ j /{
_/ヽ{` ノイ>―- 、
/ ,二`>-へ二、 -<´ ヽ
ヽ、 く/_ \ \>J) ノ
二二二二二,二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二
/ ,.へ ヽ
___________________________ __
│六│六│六│七│八│◎│◎│◎│七│七│八│八│九│|九|
│萬│萬│萬│萬│萬│◎│◎│◎│萬│萬│萬│萬│萬│|萬|
アカギ・・・打・・・東・・・!
バラッ
カイジは泣きながら牌を倒す
後ろで見ていた水銀燈は驚愕する
何故牌を倒す・・・!?
「(っ!?チョ、チョンボよぉ・・・!?)」
, ‐ァ
-=ニ _ ̄Y´ ´ ̄≧
, '' ´ ヽ
∠-ァ ゝ ロンッ‥‥!
/ i
,' / ∧ l
/ '.i´ 人 ヽ.∧Nヽ r‐、l ロンッ‥‥!
l /l /\バ/∠ !ヒl l ヽ ロンッ‥‥!
|' l/|,ヘ >〉 ~ij~ノ ゙l,ノ^ト ≧‐- 、_
ヘ~/ _ 、 -‐、 | l ヽ ロンッ‥‥!
, ‐〉<ニ-‐0 ̄l/ヽ 、} } ロンッ‥‥!
,. ' ol ヘヒニニフ ,l. ,'. / ロンッ‥‥!
イ l \ ´/ /l / /
/ .', 0ヽ < `´ヽ l l/|ノ
/ ヽ ヽ \0 〉 |/|' _,, -‐ '" ロォー―ンッ‥‥‥‥‥!
/ヽ ヘ. 0 `iヘ/ V| 「
/ \ ト -- ―l ヽol ! ロォー―ンッ‥‥‥‥‥!
/ ヽ ', l ',ノ | _,,
/`、 人 ! Ц l-‐''' ´
/ ヽ、_ / lヽ、 _.l ! ロォ〜〜ンッ‥‥‥‥‥!
,', -‐- 、 ソ ', !ヽ ヽ ロォ〜〜ンッ‥‥‥‥‥!
{ _ `く ヽ | ヽ ヽ_,, -
゙` ''‐- 、,,_! / _ノ^'^\、 l ヽl \ ヽ , ロォ〜〜ンッ‥‥‥‥‥!
V ,ノ 、ヽヽ 、 | 〉、 ヽ r'⌒
`l 、\ ヽ」ノ ゙̄` ''‐- 、,,_ /⌒⌒  ̄`ヽ
\\\ )、_} / /´// ,ィ ノ
` ‐`^ `´ /_/_//ノ´
もうすぐ風呂行ってきます
カイジ・・・リーチ一発ホンイツドラ2・・・東・2筒シャボ待ち・・・!
後ろで手配選択を見ていた水銀燈は唖然とする
水銀燈が見ていたときは確か1-4-7・2-5-8筒の6面待ちだった
それがシャボ・・・!
待ちが変わっている・・・!
水銀燈混乱・・・!
「・・・!裏1・・・!倍満・・・!」
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/08(月) 20:35:30.81 ID:nMMmZkKI0
おおお
カイジ・・・倍満を和了する
摩訶不思議なシャボ待ちで・・・!
「(・・・!?2筒と東が入れ替わってる・・・!?)」
水銀燈は全てを悟る
カイジは摩り替えたのだ・・・!
東の刻子から一枚東を抜き取り2筒を入れたのだ
待ちは狭くなって圧倒的不利・・・!
が・・・待ちを精密に読めるアカギ相手には利く・・・!
圧倒的奇手・・・!
「さぁ40万・・・!」
9筒を抜くという方法もカイジにはあった
つまりカイジの待ちは・・・1-4-7・2-5-8・9筒+東
8面待ち・・・!
オマケにこのすり替えなら必然的にドラが増える
アカギといえど8面待ちはかわしようがない
捨て牌候補にロン牌が5牌以上あれば必然的に振ってしまうのだ
それにこのすり替えは変則の事態だ
すり替えに気付いていたとしても何に摩り替えたか?何を抜いたか?抜く前の手は?
つまり寄る辺がない、その時のヤマに何があったか・・・
「し、しげるが負けた・・・?」
麻雀については勉強中の翠星石だがアカギが負けたということぐらい理解できる
カイジはこのイカサマで見事に40万を手に入れる
これで+20万・・・!
しかしもう同じ手は使えないだろう、成功したのが不思議なくらいだ
「さあこの辺でお開きといくか」
もう勝てないと判断したカイジは手仕舞いにしようとする
アカギはそれをとめようとしなかった
負けたのがショックだったのだろうとカイジは解釈する
「(ククク・・・さすが先輩・・・相変わらずとっぽいな・・・)」
不服そうな翠星石を抱っこしてアカギはカイジ宅を後にする
二人が帰ったのを確認してから水銀燈はカイジに抱きつく
「貴方天才よぉ〜最高だわぁ」
胸のふくらみがあたり顔を赤くするカイジ
とにもかくにもアカギを打ち負かす・・・!
鬼の子アカギしげるを紙一重で出し抜く・・・!
逆転の気質・・・!
「貴方の悪党っぷりに感動したわぁ」
家に帰ってからも翠星石はずっと不機嫌だった
あのアカギが惨敗したのだから無理も無い
「ククク・・・さすがカイジ先輩だ・・・見事なすり替えだった」
アカギのこの発言に翠星石は耳を疑う
やはりアカギは気付いていたのだ
カイジがすり替えをおこなった事に
わかってたがあえて指摘しなかった・・・というところだ
「す、すり替えですか?」
麻雀のことはあまり知らない翠星石だがすり替えぐらいはわかる
それがイカサマだという事までわかる
アカギは卓の上に散乱している牌で先程のカイジの手牌をつくる
いや・・・
和了したときの手ではない
イカサマをする前の手配だ・・・
東暗刻・2・3・4・5・6・7・8筒・9筒暗刻
翠星石はこの複雑な形を見て混乱する
「えっと・・・待ちはえっと・・・」
初心者がこの手の待ちが何かパッと見で分かるとは思えない
翠星石が混乱するのも無理はない
「待ちは・・・」
アカギが待ちを言おうとした時、翠星石は振り返って両手を突き出す
「い、言うなです!これぐらい自力で解いてやるです!」
いい志だとアカギは翠星石の頭を撫でる
20万失った直後とは思えないほど清々しい、やはりあえて振ったのではないだろうか
翠星石は牌を並び替えたりして考えている
「う〜ん・・・皆目わからんですぅ・・・」
牌をカチャカチャ言わせる事10分
助言したいという気持ちをおさえるアカギ
やっとの事で翠星石は待ちの一部を発見する
「えっと・・・とりあえず2-5-8筒はわかったですぅ、でもこれだけじゃない気が・・・」
アカギは翠星石の頭を撫でる
3面待ちに気付き、まだ待ちがあることを見抜いた事に対するご褒美だ
「ククク・・・まあ最後まで頑張れよ・・・」
カイジは何かがひっかかっていた
本当にアカギはすり替えを見逃したのか?
カイジはアカギの捨て牌候補を見て唖然とする
あった・・・!
もう一枚南があった・・・!
アカギはもっていたのだ、南対子を・・・!
それならばそれで2順稼ぐ事もできた
それなのにあえて東切り・・・!
オマケに一発で振り込むという失態・・・!
この二つの符号が意味するのは一つ・・・!
「態打ちだ・・・!」
「態打ち〜?」
水銀燈は首をかしげる
カイジは簡潔に説明してやる
「ヤツは振込みを回避する事ぐらいで簡単にできた、しかしあえて振り込んだ」
カイジはそういって手元にある金をポンと叩く
何故この大勝負で負けてくれたのか
その理由は二つ・・・
「俺達の生活のためってのが一つ・・・もう一つは暗示だ」
「暗示・・・?」
カイジは牌を同じ種類同士集める
作業をしながら説明をしてやる
これはあくまで憶測だが・・・と前置きしてから
「放課後の麻雀で取り戻してみせるっていう暗示だろうな」
あの男ならありうると水銀燈は納得する
カイジは水銀燈の方を振り向いて微笑する
「もしもそうだとしても俺は勝ってやるさ」
とにもかくにも一段落ついた
「それはそれとして水銀燈・・・」
「何よぉ」
カイジはためいきをつく
大勝した後のためいきというのも変な感じがするが無理も無い、水銀燈が今日30本目のヤクルトを飲んでいるのだから
「これじゃあ20万なんてすぐに飛ぶぞ・・・」
アカギとの17歩は通常の歩数に換算して170歩である編 完
時間の都合で終わります
婆のヒステリックさには参りますね
おやすみなさい
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/08(月) 21:29:30.95 ID:oRNVO/oR0
おつ!
よくやった
焼却
75 :
空気議長:2009/06/08(月) 22:11:19.88 ID:cHVlADnv0
__、、=--、、 __
/ ・ ゙! /・ `ヽ
| ・ __,ノ (_ ・ |
ヽ、 (三,、, <リーチ _) / <それロン親マン
/ー-=-i'’ (____,,,.ノ
|__,,/ |__ゝ
〉 ) ( )
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/08(月) 22:18:28.60 ID:8N5A+st60
全部読んだら終わってた
乙
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
ククク・・・・乙