冬馬「ところで北原、私はどうしてパジャマを着ていたんだ?」
1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
北原「えっ・・・」
雪菜「っ・・・・」
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/16(土) 22:37:10.41 ID:jPOwAukz0
冬馬「お前は朝来たら私が倒れていたと言ったな
私の記憶もそこに倒れたところで途切れてる
当然パジャマなんか着ていなかった
つまりお前が私を見つけたときも私は制服を着ていたはずだ
もう一度訊くぞ北原、私はどうしてパジャマを着ていたんだ?」
雪菜(・・・春希君が着替えさせた?)
北原「どうしてって・・・そりゃ熱があったんだから寝巻きに着替えて安静にするのは当然だろ」
雪菜(あ、ごまかそうとした)
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/16(土) 22:43:22.90 ID:jPOwAukz0
冬馬「はぐらかすな!その答え方はお前に不利に働くぞ」
北原「・・・あぁ、どうしてってのはどうやってってことか?
なら冬馬が自分で着替えたんだよ
俺が部屋まで運んだところで気がついてさ、
『着替えるから部屋から出ろ』ってお前が言ったんだよ
憶えてないのか?」
冬馬「憶えてないな
さっき私の記憶はここで倒れたところで途切れてると言ったはずだが?」
北原「それは困ったな・・・まぁ、それだけ冬馬の意識が朦朧としてたんだろうな」
雪菜(それは苦しいんじゃないかなぁ)
冬馬「ほぉ〜う・・・」
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/16(土) 22:51:48.12 ID:jPOwAukz0
冬馬「やれやれ、柴田さんに一度来てもらっていて着替えを頼んだとでも言ってれば
それでいいかと追求せずにいることも出来たんだがな」
北原(しまった!その手があったか!!)
冬馬「なら訊くが私の着替えは一体誰が用意したんだ?」
北原「へっ?」
雪菜(誰がって・・・)
冬馬「そんな記憶にも残らないほど意識朦朧とした状態の私が着替えを用意できると・・・
いや、そもそもお前がその事に思い至らずに私を置いて部屋を出て行くなんてことがあるのか?
お節介なお前なら無断でクローゼットを漁ってでも着替えを傍に用意していったはずだ」
雪菜(あ、そっか・・・うん、うん、春希君ならそれくらいしそうだよね)
北原「うっ・・・い、言いがかりだ
いくら俺でも女の子のクローゼットを漁ったりするわけないだろ
冬馬は自分で着替えを出して自分で着替えたんだよ」
雪菜(そうかなぁ・・・繰り返すけど、春希君ならそれくらいしそうだけどなぁ)
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/16(土) 22:55:54.63 ID:jPOwAukz0
冬馬「そうか・・・
お前が用意したと認めればクローゼット漁りは私の指示と言う事で不問にしてやってもよかったんだが・・・
仕方ないな」
北原「な、何の話だ?」
冬馬「北原、私が自分で着替えたというのはあり得ん話だ
なぜなら私は寝るときはいつもブラを外している
圧迫感で寝苦しいからだ
自分で着替えたなら目が覚めたときパジャマの下にブラをしていた事の説明がつかない」
雪菜(いや、寝るときもブラはしとこうよ・・・確かに圧迫感あるけど形崩れるって言うよ)
北原「そ、そんな・・・冬馬にそんな習慣があったなんて・・・!!」
雪菜(知ってたら外してたのかな・・・)
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/16(土) 23:01:43.39 ID:jPOwAukz0
冬馬「さて、今までに明らかになったポイントは
1.私は誰かに着替えさせられた
2.北原は私が自分で着替えたと嘘を吐いた
3.私には部屋に運ばれてから意識が戻った記憶は無い
以上だが小木曽、客観的に見てどう思う?」
雪菜「・・・えっと・・・春希君が・・冬馬さんを部屋まで運んで・・・き、着替え・・させた・・・」
北原「お、小木曽!?」
雪菜「小木曽じゃなくて雪菜」
北原「あ、ゴメン、まだ慣れてないから咄嗟には・・・ってそうじゃなくて!」
冬馬「やはりそう思うか
どうやら私の考えすぎでは無かったようだな」
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/16(土) 23:06:22.53 ID:jPOwAukz0
北原「ご、誤解だ!話を聞いてくれ、冬馬」
冬馬「聞くのは構わんが少し休憩を挟もう
寝込んでいた間の洗濯をしておかないといけないんだ」
北原「わ、わかった」
冬馬「明日着る制服があるかも確認しておかないと・・・
そうだ、北原、スカートにかかったコーヒーはシミにならなかったか?」
北原「あぁ、あれならなるべく広がらないように急いで脱がせて洗ったから大分マシになったけどまだ色が残ってるんだ
クリーニングに出して落ちればいいけど・・・」
冬馬「小木曽、私たちの予測は少し外れていたようだ
どうやら私は部屋に運ばれる前に脱がされていたらしいぞ」
雪菜「・・・・・」
北原「・・・・・」
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/16(土) 23:11:40.63 ID:jPOwAukz0
北原「あの・・・休憩は?」
冬馬「そんなのあるわけが無いだろう
元々、気を緩ませてボロを出させる為の虚言だ
今私が洗濯をしにこの部屋を離れたら小木曽が危険だしな」
雪菜(えっ、私?)
北原「は?」
冬馬「北原の本性を暴いてる途中なんだぞ
こんな防音設備で二人きりにしたら自棄になった北原が襲い掛かるかもしれん
小木曽の助けを求める声が私まで聞こえるかどうか・・・」
北原「そんなことしないよ!」
雪菜「・・・しないんだ・・・」ボソッ
冬馬「ん?」
雪菜「なんでも・・・そういうことなら私も一緒に上に行って手伝うよ」
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/16(土) 23:16:02.22 ID:jPOwAukz0
冬馬「今こいつを監視する者も無く一人きりにするのも身の危険を感じるが・・・」
雪菜「あ〜、盗聴器とか仕掛けられそうとか?」
北原「俺どれだけ信用無くしてるんだよ・・・」
雪菜「冗談だよ
冬馬さんも本気でそんな心配してるわけじゃないよね」
冬馬「・・・ふん、一人だからって変なことするなよ
行くぞ、小木曽」
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/16(土) 23:22:06.12 ID:jPOwAukz0
雪菜「冬馬さんってかわいいよね」
冬馬「なんだ?藪から棒に気持ち悪いな」
雪菜「スカート脱がせた話のあたりから顔真っ赤だったもん」
冬馬「・・・当たり前だろう
何か?小木曽は寝ている間に北原にスカート脱がされてたと知っても平然としてられるのか?」
雪菜「無理無理無理無理!!!う〜ん、当たり前の事ではあるんだけど・・・
冬馬さんはそれでも平静を装おうとしてるところがかわいいなぁって
照れ隠しに悪態ついちゃったり」
冬馬「・・・そんなわけあるか」
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/16(土) 23:28:12.79 ID:jPOwAukz0
雪菜「あっ、こっちの洗面器に浸けてあるのって春希君に脱がされたスカートかな?」
冬馬「その言い方はやめろ
・・・確かにこれはクリーニング行きだな」
雪菜「倒れたときにかかったんだよね?シャツとか大丈夫だった?」
冬馬「ああ、直接じゃなく床の珈琲溜りに浸っただけだから
薄れる意識の中、布地がコーヒーを吸い上げて這い上がって来る気持ち悪さが・・・」
雪菜「イヤー聞きたくなーい・・・アレ?これって・・」
冬馬「そう・・・確か這い上がって・・・・・・っ!!!」
雪菜「冬馬さん?」
冬馬「小木曽!お前先に戻ってアイツが何かしたり、逃げたりしないか見張っててくれ
私はちょっと一人で思い出したい・・・確認したい事ができた」
雪菜「またそんな照れ隠し言っちゃって・・・
はいはい、襲われても助けを呼べるように扉開けて待ってま〜す」
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/16(土) 23:36:06.54 ID:jPOwAukz0
雪菜「という訳で私だけ戻ってきたんだけど」
北原「それならドア付近にいなきゃダメじゃないか
俺が閉めちゃうかもしれないだろ」
雪菜「私もソファに座りたいもん
それに春希君はそんな事しないでしょ」
北原「・・・どうかな」
雪菜「しないよ
・・・私にはきっとしない」
北原「まるで他の奴には襲い掛かるような言われ方は不本意なんだが・・」
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/16(土) 23:43:17.03 ID:jPOwAukz0
雪菜「そもそもなんで最初に嘘ついたのかな?
いつもの春希君なら怒られるの覚悟で正直に自分が着替えさせたって言いそうなんだけど」
北原「・・・世の中知らない方がいい事もあると思うんだ」
雪菜「それはそうだけど・・・」
雪菜(春希君がそんな空気を読むかなぁ)
ダッダッダッ
北原「あ、ほら、冬馬が戻ってきたみたいだ」
雪菜「ずいぶん慌てて下りてきたね」
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/16(土) 23:48:28.03 ID:bwmhKS6y0
WA2のSSとは珍しいな
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/16(土) 23:49:40.53 ID:jPOwAukz0
冬馬「きぃ〜たぁ〜はぁ〜らぁ〜!!!
き、きさ・・ま・・・///」
北原「・・・なんで凄い見幕で来たのに小木曽の後ろに隠れるんだ?」
冬馬「う、うるさい!」
雪菜「せ・つ・な
次間違えたら罰ゲームだからね
それで、冬馬さんはどうしたの?」
冬馬「さっき言った当たり前のことが起きているだけだ
気にするな」
雪菜「さっきよりひどくなってるよ」
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/16(土) 23:55:27.58 ID:jPOwAukz0
北原「話が見えないけど気にするなってのは無理じゃないか?」
冬馬「黙れ!誰のせいだと・・・北原、お前・・その・・アレはどうした?」
雪菜「アレ?」
北原「アレって・・・何?」
冬馬「とぼけるな!
・・・まさか・・持ち帰ったのか!?
アレに何をした?アレで何をした?如何わしい事をしたんじゃないだろうな!?」
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/17(日) 00:02:23.15 ID:LVFv4DAo0
北原「落ち着け、冬馬」
雪菜「そうだよ、どうしたの?何かなくなったの?」
冬馬「・・・着」ボソッ
北原「え?」
雪菜「ゴメン、私にもよく聞こえなかった」
冬馬「私が倒れたとき身に付けていた下着だ!上下一式!」
雪菜「えっ、だってブラしてたんでしょ?当然下だって・・」
冬馬「着替えさせられていたんだ!制服がパジャマになっていたのと同じ様に!」
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/17(日) 00:09:22.70 ID:LVFv4DAo0
雪菜「まさかぁ・・・さすがにそんな事あったらすぐ気付くよね」
冬馬「小木曽は昨日どの下着を付けてたか迷わず思い出せるか?」
雪菜「えっと、確か昨日は・・・」
冬馬「私は元々拘泥しない性格だからどれを付けてたかなんて逐一覚えてなかったし
ご丁寧によく似た色の物に穿き替えさせられてたから気付かなかったが、
あの時、確かにスカート越しに腿から下着までコーヒーが染みてきたんだ」
雪菜「ちゃんと思い出したんだから聞いてよ・・」
冬馬「そこの変態に聞かれてもいいなら好きなだけ語れ」
雪菜「私は聞かれても別に構わないけど語りたいわけじゃないし・・・春希君は聞きたい?」
北原「聞きたくないと言えば嘘になるが変態を認めるわけにはいかないから聞かないでおく」
冬馬「変態じゃないか」
北原「変態じゃない」
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/17(日) 00:16:07.96 ID:LVFv4DAo0
冬馬「ならあの時の下着はどこだ?」
北原「さぁ?洗濯物の中にでも紛れてるんじゃないか?」
冬馬「あの日以来溜まってた洗濯物はさっき確認した
念のためクローゼットの引出しも確認したが無かった
お前まさか・・・持ち帰って知らばっくれるつもりじゃ・・・」
雪菜「もしかして・・・冬馬さん、無くなったのって(ゴニョゴニョゴニョ)な感じの?」
冬馬「・・・なんで小木曽が知ってる?」
雪菜「さっき見かけたから
多分もう乾かした後の畳まれた洗濯物の中に埋もれてたんだけど」
冬馬「・・・埋もれて?」
北原「ほらな、冬馬の思い過ごしだって」
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/17(日) 00:16:14.98 ID:Hh433PNL0
捕手
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/17(日) 00:20:37.43 ID:idlgzX6u0
放送見てて俺も誰が着替えさせたんだ?って思ってたわ
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/17(日) 00:24:31.37 ID:LVFv4DAo0
雪菜「でもあれ春希君がやったんだよね?」
北原「なっ!?」
雪菜「うちも弟が手伝いで洗濯物を畳んだときに恥ずかしがって同じようにしちゃうんだけど
ブラをあんなふうに洗濯物の間に入れちゃうとカップが押しつぶされて傷んじゃうんだよ
だからあれは男の人、つまり春希君が隠したんだよね?」
北原(くっ、目を引かないように間に隠したのが裏目に!?)
冬馬「どういうことか全部説明しろ」
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/17(日) 00:32:17.20 ID:LVFv4DAo0
北原「・・・まず言っておくが俺にやましいところは無い」
雪菜「まぁ、春希君はそうだろうね」
冬馬「やましくなければ何をやってもいいとか思ったら大間違いだからな」
北原「・・・あの日倒れた冬馬に熱があるのはすぐわかった
抱きかかえて部屋に運ぼうとしたらスカートが床にこぼれたコーヒーに浸かってたんで
被害が広がらないように少し移動してからスカートを脱がせた」
冬馬「〜〜〜っ!!」
雪菜(冬馬さん、背中に頭押し付けてくるのはいいけど擦らないで〜)
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/17(日) 00:38:17.82 ID:LVFv4DAo0
北原「そしたら太腿とパンツにも少し移ってたんでとりあえず太腿だけ手持ちのタオルで拭き取って
スカートのように巻きつけてから部屋まで運んだんだ
そのままベッドに寝かせてから似たようなパンツを捜して穿き替えさせた」
雪菜「痛い痛い!冬馬さん、背中のお肉摘まもうとしないで
春希君は完全アウト・・・面会には行ってあげるね」
北原「なんでっ!?ちゃんと目は瞑って手探りでやったし、
そのときの感触もちゃんと忘れてたし、この会話が無ければ二度と思い出すことも無かったのに」
冬馬「てっ、手探りっ・・・感触っ!?」
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/17(日) 00:45:51.16 ID:LVFv4DAo0
雪菜「つまり今は思い出してるんだね・・・
何でわざわざ似た下着捜したの?それって隠ぺい工作だよね?それってやましかったからじゃないの?
北原「違う!俺が忘れて冬馬が気付かずに済めばそれが一番冬馬にとっていいと思ったんだ
どうせ着替えさせなきゃならない以上、下着姿までの被害は自覚しちゃうんだから
それ以上の事は冬馬の為に隠し通してやろうと思ったんだ
だから脱がせた下着も見つからないよう持ち帰って綺麗に洗ってから
洗濯済みのところへこっそり潜り込ませたんだし」
雪菜「へ〜、『冬馬さんの為』に下着を持ち帰ったんだぁ
ちゃんと手洗いしてあげた?」
北原「当たり前だろ
うちの家族の手前もあるし何より洗濯機に入れて金具が引っかかったりしたら大変だからな
幸い下着のコーヒーは染みた量も少なかったし、元々の色もあって普通の洗濯物同然になってよかったよ」
26 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) :2013/11/17(日) 00:48:53.60 ID:K6Jao/130
て
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/17(日) 00:53:52.74 ID:LVFv4DAo0
雪菜「全く悪びれた様子が無いわね・・・
だ、そうだけどどう思う?冬馬さん」
冬馬「・・・・・」
雪菜「あれ?冬馬さん?冬馬さ〜ん」
冬馬「・・・・・」
雪菜「・・・気絶しちゃってるね」
北原「なら部屋に運んで寝かせてやらなきゃ
小木曽、ちょっとどいて」
雪菜「・・・罰ゲーム何にしよっかな♪」
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/17(日) 00:56:38.58 ID:LVFv4DAo0
飽きたしゴールデンタイム→WA2始まるからこれで終わり
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/11/17(日) 00:59:43.65 ID:1u6+JPat0
おい冬馬とのハッピーエンドまで書けよ
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
面白かった!