1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
期待
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:05:02.71 ID:a8VOsLDJ0
やだ
やだね
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:05:16.85 ID:OYLkBWGH0
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:05:21.40 ID:JUpc311B0
ksk
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:05:38.59 ID:boskBvSt0
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:05:58.30 ID:ZeHQYh1C0
ふん
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:06:00.07 ID:Hi8f6H+x0
あ
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:06:02.10 ID:fPaoT3Be0
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:06:08.91 ID:WRAvOHIE0
へえ
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:06:30.11 ID:LViOT5+n0
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:07:08.83 ID:LViOT5+n0
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:07:16.50 ID:ZeHQYh1C0
これは駄目かもわからんね
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:07:41.02 ID:S9/4yPTu0
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:07:53.28 ID:boskBvSt0
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:07:56.35 ID:2Yd9058S0
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:08:13.38 ID:fPaoT3Be0
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:08:36.26 ID:AECivWvN0
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:09:32.91 ID:LViOT5+n0
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:10:05.19 ID:boskBvSt0
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:10:18.12 ID:PBGtwWRv0
いえい
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:11:05.31 ID:kRFQfbxj0
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:11:23.45 ID:a8VOsLDJ0
NGが捗る
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:12:28.98 ID:kRFQfbxj0
ksk
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:13:12.35 ID:tojzlS5A0
ksk
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:13:35.84 ID:kRFQfbxj0
ksk
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:14:20.10 ID:GPfzENed0
せのは
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:14:25.34 ID:0/c7ECsG0
ksk
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:14:31.75 ID:2Yd9058S0
はい
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:14:34.46 ID:cK3NGEhp0
ksk
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:14:58.54 ID:kRFQfbxj0
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:17:07.43 ID:2Yd9058S0
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:17:54.72 ID:kRFQfbxj0
たまにはゆっくり語らうのも悪くないではないか
最安価
>>45
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:19:01.01 ID:B8GRWjrg0
ksk
はい
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:20:03.87 ID:kRFQfbxj0
ksk
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:20:23.63 ID:0/c7ECsG0
ksk
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:21:15.50 ID:2Yd9058S0
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:21:53.68 ID:2Yd9058S0
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:21:59.69 ID:kRFQfbxj0
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:22:36.14 ID:al91oTzI0
くっさ
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:25:03.18 ID:kRFQfbxj0
ksk
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:25:06.93 ID:cK3NGEhp0
荒れてるなw
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:25:17.71 ID:tojzlS5A0
いい加減語れよ
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:26:08.92 ID:kRFQfbxj0
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:26:59.37 ID:kRFQfbxj0
+ +
∧_∧ +
(0゚・∀・) ワクワクテカテカ
+. (0゚∪ ∪ +
/ヽと__)__)_/ヽ +
(0゙ ・ ∀ ・ )
(0゙ ∪ ∪ +
/ヽと____)___)_/ヽ + +
( 0゙ ・ ∀ ・ )
( 0゙ ∪ ∪ +
と_______)_____)
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:27:12.67 ID:cK3NGEhp0
語ることねーから
じゃあ質問に答えよう
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:28:00.22 ID:kRFQfbxj0
違う
俺は淡々と語って欲しいんだ
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:29:59.63 ID:X+m5ZdGz0 BE:4358765568-2BP(1000)
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:32:07.34 ID:kRFQfbxj0
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:34:49.38 ID:6bOrd3qr0
kskst
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:35:57.84 ID:P0I5obMH0
語るか
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:36:14.72 ID:ZeHQYh1C0
にゃあ
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:36:45.45 ID:kRFQfbxj0
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:37:44.53 ID:rJRhdWqu0
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:40:10.44 ID:ZeHQYh1C0
じゃあ、とりあえず生い立ちから話すかね
俺は男3兄弟の末っ子に生まれた
2、3歳の頃、コタツの中で長男に足を引っ張られて捻挫したことをよく覚えている
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:40:43.10 ID:tojzlS5A0
お
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:40:50.71 ID:kRFQfbxj0
ふむ
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:44:23.13 ID:ZeHQYh1C0
幼稚園の頃、父の仕事の都合(いわゆる左遷)で某国に3年ほど住むことになった
現地の幼稚園は馴染めなかった
一番気に入らなかったのが金曜日にはダサい体操服を着て体操をしなければいけないことだった
また、いくら常夏とは言え夏休みが無いのが不満の種だった
兄たちは現地の日本人学校に通っており、夏休みも日本の学校と同じくらいあった
別段兄と仲良く遊ぶわけではなかったが、自分だけ夏休みが無いのが許せなかった
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:45:44.79 ID:kRFQfbxj0
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:48:00.51 ID:ZeHQYh1C0
そこで駄々をこねて無理やり幼稚園には夏休みを取らせてもらった
親には迷惑をかけたと思っている
現地での生活はかなり裕福だった。運転手も女中もいた。
100坪以上はあるだろう平屋に住んでいた。
俺はたびたび女中の住み込み部屋にお邪魔して他愛も無い話をしていたそうだ。
(帰国する頃には現地の言葉をかなり覚えていたそうだが、今では全く話せない)
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:49:26.65 ID:A84YI7ZA0
すげえ面白い
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:49:57.32 ID:ZeHQYh1C0
>>67 東南アジア系、とだけ
別に問題はないんだがね
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:55:02.44 ID:ZeHQYh1C0
小さな頃から植物や動物には興味があり
庭には椰子の木やバナナの木を植えてもらった
天気のいい日はそれらを眺めて過ごしていた
体がバテ気味の時は大理石の床にお腹を押し付けて涼んだりもしていた
女中とも言葉遊びなんかをして楽しく過ごしていた
家は至極快適だった
一方幼稚園は苦痛でならなかった
知らない人ばかりで、言葉も通じないように思えた
今思えば極度の人見知りはこの頃から始まっていたのだと思う
幼稚園では大人しくバナナや椰子の木の絵を描いて過ごしていた
画力は幼稚園児にしてはかなり高かったらしい
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:58:46.94 ID:ZeHQYh1C0
父親は当時3年間の左遷の予定だったが
がむしゃらに働いて1年弱で結果を出し3年間住む予定は大幅に短縮され
その年の冬には帰国することとなった
帰る間際、いつものように女中部屋に遊びに行こうとすると
女中が着替え中でひどく気まずい雰囲気になってしまった
結局わだかまり(と自分で思っていただけかもしれないが)を残したまま日本に帰ることになった
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 15:59:51.68 ID:ZeHQYh1C0
ちなみに今30歳
このペースで語り続けるといつ終わるかって感じなんだけど・・・
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 16:00:53.93 ID:A84YI7ZA0
幼稚園児に見られてもどうとも思わないんじゃね
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 16:00:57.13 ID:kRFQfbxj0
お前がよければ1スレ丸々使って良いよ
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 16:01:32.58 ID:dBxBb6DO0
面白ければ長くてもいいと思うけど
遅かったりつまんなければそりゃ人は離れてくぞ
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 16:07:31.19 ID:ghuaiHQ/i
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 16:12:00.68 ID:ZeHQYh1C0
では遠慮せずに書いてくわ
帰国後少し現地の幼稚園には通ったが、まもなく小学校に入学した
1年生の頃はひどい引っ込み思案だった
トイレに行きたい、ということも主張できずおもらしをしてしまったこともある
当時私は身長が高く、チビの同級生にやたらとちょっかいを掛けられた
あれこれされる度に「死んでしまえばいいのに」と思っていたが
その後チビの同級生は東北の方へ引越しした。正直清々した
数年後、東北の方で大きな災害が起きた
学級ではチビの安否を願うようなテープを全生徒で録音することになった
「○○君、無事でいてください」
などと皆が一様に録音機の前で話すのを見て虫唾が走った
どうして死を願うほど恨んでいた奴の安否を私が心配せねばならぬのか!
そういう思いがあった
しかし、私は「大人しく」テープの前で月並みな言葉を発せざるをえなかった
「本音を主張しない」ということを学んだのである
もっとも、今振り返ってみると実に余計な学習だったのだが
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 16:15:51.51 ID:ZeHQYh1C0
当時私は自分は周りと何か違う、という感覚を持っていた
別に優越感だとか、選民思想とか、そういうものではなく
何かズレている、といった感覚だ
思い返せば、大人しい割によく授業中は立たされていたし、
時々衝動的にいたずらをしてしまうことがあった
いわゆるADHDという奴なのだが、当時は知る善しも無かった
ただ、自分は他の人とは相容れないというのが辛かった
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 16:21:03.27 ID:A84YI7ZA0
支援
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 16:22:39.34 ID:kRFQfbxj0
こういうまったり感望んでた
てか文章うまいね
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 16:23:58.82 ID:ZeHQYh1C0
小学校の3年頃からは学校にも馴染めた
自分が独特であるということを分かっていたから、その独特さを生かすキャラに徹した
お陰で学校は楽しくて仕方が無かった
4年生の頃には好きな子ができた(Tさん)。
当時はイケメンのK君が女子には人気であった
だが、他愛も無い話の中でTさんはK君のことはどうでもいいということと、
「俺君ならまだマシかな〜」みたいな、なんて思わせぶりなことを言っていた
その日を境に、なんとなくTさんと付き合うような感じとなった
彼女が給食の配膳係の時は私が代わりに彼女の給食を取りに行き、
私が配膳係の時は彼女がそうした
彼女が食べられないものは私が食べたりもした
授業中は机の下で足を絡めあったりしていた
その度に胸が高鳴り、息が詰まるような感覚を覚えたものだった
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 16:29:14.71 ID:A84YI7ZA0
ほ
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 16:29:51.05 ID:ZeHQYh1C0
だが、この幸せも長くは続かなかった
当時はワイドショーでレポーターが熱愛中の芸能人に突撃するなんてことが度々あった
芸能レポーターよろしく、クラスの話題の人に突撃して無礼なインタビューをするが当時の流行だった
そして例に漏れず、私もインタビューの洗礼を受けることとなった
「Tさんのことをどう思っているのですか?」
私は照れくさくてその場をいち早く切り上げたかったので
「隣に座っていると思っている」
などと受け答えしてしまった
私としては高度なはぐらかしに成功したと思っていたのだが、翌日それが間違いだったと分かった
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 16:35:04.25 ID:DqhbUocn0
真面目だな
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 16:37:17.75 ID:ZeHQYh1C0
いつものように足を彼女の机の下に滑らせてみたが
彼女の足は私の上靴をそっと押し返した
何度試してみても同じ反応だった。私はしくじったことを悟った
結局、弁解する機会もなく二人の関係は終わった
もうあの日は帰ってこないと思うと、毎晩泣きじゃくった
大好きな人と結ばれる、こんな機会を無駄にした僕はもう一生恋愛できない、とさえ思った
その後、小学校では浮いた話こそなかったものの
それなりに楽しく過ごすことができた
ただ卒業まで彼女に会いに行くことだけはどうしてもできなかった
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 16:40:58.16 ID:ZeHQYh1C0
事実、その後私は恋愛から全くと言っていいほど縁遠くなってしまった
中学校、高校ではクラスが変わるたびに人間関係を一からせねばならず
毎年のように5月病に罹った
楽しかったこともあるが、正直中高時代に特筆すべき思い出はない
それより当時は長男の暴力が辛かった
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 16:46:43.96 ID:ZeHQYh1C0
上の兄弟は往々にして下に辛く当たるものだ
「俺が高校の頃には携帯なんかなかったからお前も持つな」
などという非論理的な圧力で兄弟を支配しようとするのだ
なにかと長男とは衝突し、その度に殴られ、私は泣かされたものだ
ある夏の夜、長男がジョギングに出かけた隙をはかって
彼の部屋に暖房を効かせてやったことがある
タイマーで1時間ほどすれば切れるようにしておいたのだが、思いの外彼は早く帰宅した
「生意気な奴やのう!」私の所業だと発覚するやタコ殴りにされた
本当に死んでしまえばいいのに、と思った
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 16:47:38.48 ID:A84YI7ZA0
複雑だな
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 16:54:18.58 ID:ZeHQYh1C0
時はたち、私は高校生になり、長男は大学4年となった
長男はその頃になると就職活動やらアルバイトで忙しくめったに顔を合わせることがなかった
ただ、お互い成長したのでたまに会った時はそれなりの対応をするようになっていた
就職活動の合間のある日曜、自宅にマージャン好きの叔母さんが遊びに来た
昔は兄と叔母さんとおじいさんと私とでマージャンをよくやったものだ
兄は嫌いだったがマージャンの時は仲良くしていたと思う
普段忙しい兄であるが、珍しくこの日は叔母と祖母と私と兄とで卓を囲んだ
兄はなかなか上がれないようだった
暫くして兄は、煙草が切れたらしく買い出しに行くと告げると家を出た
「心配するな、ものの2、3分で帰ってくるから」。
何を大げさな、と思った。
それより彼の上がれなかった配牌を覗くことに必死だった。
きれいなタンヤオの三色だった。
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 16:58:20.74 ID:kRFQfbxj0
まさか
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 17:00:18.48 ID:X+m5ZdGz0 BE:4358765186-2BP(1000)
+ +
∧_∧ +
(0゚・∀・) ワクワクテカテカ
+. (0゚∪ ∪ +
/ヽと__)__)_/ヽ +
(0゙ ・ ∀ ・ )
(0゙ ∪ ∪ +
/ヽと____)___)_/ヽ + +
( 0゙ ・ ∀ ・ )
( 0゙ ∪ ∪ +
と_______)_____)
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 17:01:40.26 ID:ZeHQYh1C0
兄が車に撥ねられた――
バイクで煙草を買いに行った帰り道に十字路で跳ねられ、頭を打ったそうだ。
父の友人の車に乗せられ、急いで病院に向かった。
父の友人は涙でぐしゃぐしゃになりながら車を走らせた。
「もう、駄目なんだと」
病室に向かうと色々のパイプにつながれた兄がそこに横たわっていた。
「もう、止めてください」と母が言うと心電図はまもなく停止した。
兄が死んだ。
正直よく分からなかった。涙も出なかった
むしろ「これで兄から自由になれる」とさえ思ってしまった自分がいた
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 17:08:39.60 ID:ZeHQYh1C0
人の死とはその事実より「いない」と分かったときにその辛さが分かるものだ
普段はうっとうしいだけの勧誘電話も「兄はもういません」と言うのが心苦しかった
面接を受けていた会社から3次面接の電話があったが、母は「○○は亡くなりました」と伝えて
電話を切るとずっと泣いてばかりだった
私も玄関の音が鳴るたびに「兄が帰ってきたのか」と振り返り、
そうでないと分かるとその度に泣きそうになった
母は
「私があの時バイクのパンク修理を勧めたからいけなかったのよ」
「私があの子のこと、死ね死ねって思ってたから罰が当たったのよ」
そういうことを毎日のようにこぼしていた。
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 17:12:50.67 ID:ZeHQYh1C0
ずっと目の上のたんこぶだと思っていた兄が亡くなったと知った当初は
むしろ嬉しいような気すらしていたが、いまやそんな気持ちはとうに失せてしまっていた
また、人はそう簡単に変われるものでもない
私は相変わらず暗い高校時代をすごし、とりあえず親の言われるがままに勉強だけをしていた
絵を描くのは好きだったが、芸大に行こうという気にはなれなかった
次男が当時芸大に通っており、さすがに私も芸大、というのは良くない気がした
せめてどちらかだけでも無難な仕事に就かなければいけないのかな、と思っていた
97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 17:18:15.50 ID:ZeHQYh1C0
結局私はこの界隈でそこそこの私立大学に入学することにした
大学は当初馴染めず辛かったが徐々に知り合いも増えていった
おおむね楽しい時代だった
大学では芸術系のサークルに入った
後輩も何人か出来た。Sさんとはすごく相性がよかった。
その他何人か女の子はいたが当時は気にも留めなかった。
Sさんと私の関係は他人に言わせれば「キーパーのいないPK状態」
だったそうだ。
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 17:21:22.24 ID:XqDKNIzf0
面白い
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 17:21:57.05 ID:ZeHQYh1C0
紆余曲折あって、Sさんとは付き合うことになったが
私は当時ひょんなことからとてつもなく気落ちしてしまうことが半年に1度ほどあった
大抵は「会話に入れない」、「趣味が持てない」など、
注意欠陥障害のせいによるものであった(まだ当時は注意欠陥障害とは思っていなかった)
それで、ある日サークルの一室で皆が雑談しているとき私は無性に全てがどうでもよくなり
大人気ない態度をさらしてしまった。
それが原因でSさんには振られてしまった。結局彼女とは手をつないだだけだった。
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 17:28:29.63 ID:ZeHQYh1C0
結局いつも、私は私が原因で女に振られてしまうのである。
その後も、一時知人の紹介で女性と付き合ったが結局私がどうしようもないせいで
愛想を尽かされ、振られてしまうのだった。
大学卒業後、私はしがないメーカーに就職したが特に何も無かった。
営業職は私には向いていなかった。
ホームセンターのバックヤードで問屋やメーカーが輪になって雑談する時が一番辛かった。
何を話していいのかが分からない、どこに興味を持てばいいのか分からない。
先輩との話も続かない。仕事は「何が分からないのか分からない」。
先輩は「仕事に興味がないからだ」と言う。
確かにそうかもしれない。
だが私はどうあがいても興味の無いものに興味を持つことができなかった。
先輩のことは嫌いではなかったが、
先輩は私が彼らのことを嫌っているのだと捉えたようで、あまり良好な関係を築けなかった。
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 17:33:10.84 ID:kUInJc/J0
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 17:34:16.62 ID:ZeHQYh1C0
結局メーカーでの仕事を1年半ほどで辞め、
翌年からデザイン系の専門学校に通うことにした
遅ればせながら、自分の興味ある道を選ぶことにした。
新しいクラスのほとんどは高卒の若い子ばかりであった。
2、3人大学上がりのような人もいるが、少なくとも私が最年長であるようだった。
私は彼女らに手を出すつもりは全くなかった。
ある女の子のグループの中に見覚えのある女性を認めた。
そういえば、大学のサークルにいた子のような気がするな、と思ったが確信は無かった。
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 17:39:12.21 ID:ZeHQYh1C0
デッサン授業の終わりに、彼女のほうから声をかけてきた
「○○大学の芸術サークルにいてましたよね?」
その時はあまりに唐突だったので生返事がやっとだったが、
それを機に次第に距離を縮めていくことになった
私は「人は一生の間に運命の人と3回出会う」という変な恋愛哲学に縛られていた
私はこの機を逃してはいけないと思った。
言いたいことも言えずに自然消滅した小学生の頃の恋愛、
大人気ない態度で全てを無駄にしてしまった大学の頃を振り返り
決して同じ過ちはすまいと心に決めていた。
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 17:48:14.19 ID:kRFQfbxj0
ほ
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 17:49:15.13 ID:ZeHQYh1C0
それからの行動は我ながら早かったと思う
4月の末に初めてデートに誘い、7月の下旬には告白をした
当時彼女は別の彼氏に振られたばかりで「考えさせてほしい」と答えたが
私は駄目だ、と振り切った
そして彼女との交際が始まった
しばらくの間彼女の下宿先に入り浸り、なかば通い妻のような状態であった
だがその後彼女は2年に進級する際に心が折れてしまった
専門学校の課題は多く、彼女にはとてもこなせない量だった
私は何度か説得を試みたが、やはり限界らしく
結局彼女は専門学校を中退した。それでも彼女との交際は続けたが
彼女は実家に帰ってしまい、遠距離恋愛となってしまった。
私は努めて彼女に「好き」と伝えるようにしていた。
思いを伝えないことで辛い思いになることを知っていたからである。
この人を手放してはいけない。本当に好きな人と一緒になれるのはこれが最後だ、と思っていたからである。
106 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 17:49:25.77 ID:rkq5agg10
引き込まれるいい文章を書くな
107 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 17:53:19.53 ID:Mqrtx0gO0
長いね、いいけど。
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 17:53:48.09 ID:ZeHQYh1C0
その後も交際は続いたが、彼女は心身が衰弱してしまっており
2ヶ月に一度会えるかどうか、といった具合であった
そうこう言っている間に私も就職することになった
当初グラフィックデザインの勉強をしていたのだが、
訳あってWEB製作会社の面接を受けたら、サクっと受かってしまった。
専門学校の斡旋による内定は断れないとかいうルールがあったため
(今振り返れば反故にしてしまってもよかったのだろうが)
そのままその会社に就職した。
この会社は何日も帰れない、といったようなブラック企業ではなかったものの
そこそこブラックな会社だった。どうりで内定を簡単に出すわけだ、と後々になって気づいたが遅すぎた。
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 18:00:54.21 ID:kRFQfbxj0
そろそろ定期的な保守が必要なじかんだな
110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 18:09:01.49 ID:kRFQfbxj0
書き手がいなくなってしまったため最安価
>>115
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 18:09:48.31 ID:a8VOsLDJ0
ksk
112 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 18:10:23.86 ID:kRFQfbxj0
ksk
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 18:12:47.33 ID:kRFQfbxj0
ksk
114 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 18:13:15.62 ID:ZeHQYh1C0
まずやっている仕事が胡散臭かった
業務の一環としてWEB広告事業をやっていたのだが
クライアントには「何万通配信され、そのうち数十件が制約に結びつくメルマガです」
などと説明した上で
社員にサクラとしてクライアントの広告案件に会員登録をさせるのである
(無論、実際には何万通どころか、一通もメルマガは配信していない)
一応広告の体をなしていないとクライアントに疑われるためメルマガ配信元のダミーのサイトをいくつか作ったりもした。
作る内容もギャンブルや出会い系など、悲惨なものだった
ジャンルも酷いうえに、クライアントを騙すような仕事であり、
あまつさえ自分が作っているものは完全に社会に貢献しないダミーでしかないと分かると
仕事のやる気は次第にそがれていった
また、次々と病んで辞めていく社員や社長に良い様にこき使われている社畜社員を見るにつけ、この会社には先がないと思った
115 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 18:14:31.05 ID:kRFQfbxj0
あ、書いてたのか
すまんすまん
マターリ続けてくれ
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 18:16:17.62 ID:ZeHQYh1C0
とりあえず連投規制が辛いのでもう切り上げるわ
以降の展開としてはなんだかんだでこの仕事も2年くらいでやめちゃうけど
新しい職場に就いたオレ&臨床心理士目指す彼女
今でも仲良くラブラブだよーって話です。特にオチもありません
117 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 18:18:09.46 ID:kRFQfbxj0
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 18:20:59.40 ID:kRFQfbxj0
ksk
119 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 18:24:04.22 ID:kRFQfbxj0
ksk
120 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 18:27:28.88 ID:ZeHQYh1C0
にゃあ★
121 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 18:28:00.59 ID:kRFQfbxj0
122 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 18:29:05.64 ID:ZeHQYh1C0
嘘です。ごめんなさい。。。
ついやってしまいました・・・再安価
>>125 でいいですか?
123 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 18:31:50.53 ID:ZeHQYh1C0
どうも進まないみたいなので、枝葉の話でもします・・
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 18:35:46.61 ID:rkq5agg10
頑張れ
125 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 18:36:16.48 ID:kRFQfbxj0
レスしたいが俺も連投規制かかってきた
もし書き込めてたら誰か保守たのむわ
126 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 18:38:01.27 ID:ZeHQYh1C0
父は無念の人だと思う
直接本人から聞いた訳ではないが、漏れ伝わったところを総合する限り
決して安泰なサラリーマンではなかったようだ。
父と母はお見合い結婚だった。
母は会長の姪にあたり、父は結婚によって「会長派」としての立場を明確にしたそうだ。
父は海外事業部(?)で海外出張を頻繁に行うような、やり手の社員だったようだが、
快く思わない人も多かったらしく、随分足を引っ張られたようだ。
それで例の東南アジア左遷となったそうだ。
不採算部門を3年で黒字化するように、というかなりの無理難題だったそうだが
父は1年弱で黒字化に成功し、帰国を果たした
127 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 18:46:20.57 ID:ZeHQYh1C0
また、本社としては快挙とも言えようこの業績であったが
それが正当に評価されることはなく、帰国後は工場に左遷された
その後何とか本社に戻ったものの、出世競争には敗れてしまった
結局最終的には課長までにしかなれず、早期退職を申し出た
幼い頃は帰ってくるのも遅く、休みの日は無駄に早起きで僕ら兄弟をたたき起し、
「好きな仕事なんてできるわけがない」と子供の夢を打ち砕き、嫌な父だと思ったが、
今ならその偉大さも苦労も分かるというものだ。
退職後、山奥に篭って畑を耕したり、
母校の大学で後輩の部活指導をしたりと悠々自適に過ごすようになった。
母はあまり畑仕事とかは快く思っていないようで、手伝わされるのも嫌なようだった。
128 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 18:52:43.70 ID:ZeHQYh1C0
こんな父の働きぶりや無念を垣間見ていたので
自然と「サラリーマンなんて嫌だ」と思うようになっていた。
事実職を転々としており、今では小さなデザイン事務所を知人と立ち上げるに至っている。
収入は正直に言って不安定だ。
だが、私のようなタイプの人間には「サラリーマンはできない」ことも分かる。
今の仕事は天職とまではいかないが、自分に合った働き方ができる職場だ。
さて前の職場のことはあまり思い出したくないのだが
いくつか記憶の整理も兼ねて書いていこうと思う
129 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 18:58:44.53 ID:ZeHQYh1C0
私は前の職場で2度ほど「出向」させられている。
一度目の出向先はとりあえず新入社員が一度は出向させられるとの説明であったが
これは明らかに嘘であった。
この出向先は表に出せない仕事、例えば先述の詐欺まがいの広告代理業や
アダルト・ギャンブル・出会い系などのいかがわしい案件を扱う会社だった。
男性デザイナーということもあり、格好のカモだったのだろう。
2度目の出向は、退社後に知ったのだが私の知らない間に勝手に出向手続きがされていた。
おそらく税金対策か何かだろう。そういう胡散臭い会社だ。
税金逃れをするために頻繁に会社の住所を変えたりダミー会社間でお金を行き来させたりして
「つじつまの合う数字」になっていることを自慢げに語るような社長である。
今更怒る気もなかった。
130 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 19:03:26.37 ID:ZeHQYh1C0
2度目の出向先のことはほとんど知らない。
現に出向になったからとて勤務先が変わったわけでもなかったし、まったく秘密裏に行われたことなのである。
ただ2度目の出向先のこの会社は、昔危うく刑事事件沙汰になりそうになった経緯があり、
今は表に出せず、かといって潰すのも惜しいということで半ばダミー会社化している会社らしかった。
したがって2度目の出向先については特に語ることはない。
これから語るのは主に1度目の出向先での出来事だと考えて差し支えない。
131 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 19:06:13.44 ID:rkq5agg10
C
132 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 19:10:59.85 ID:ZeHQYh1C0
先述のとおり、ここでの仕事は詐欺まがいの胡散臭い仕事ばかりであった。
外には「SEO被リンクサイト」の量産をさせられていた。
SEOとは簡単に言えば「ホームページが検索で上位にヒットするための施策」
である。
検索エンジンは一般的に「他のサイトからたくさん紹介・引用されているサイトは優れている」
というアルゴリズムに則ってサイトの順位を決定している。
この仕組みを逆手にとって、ゴミクズのようなサイトを量産し、
各サイトに取引先サイトへのリンクを設置するのである。
コピペテキストのでっち上げサイトを1日に何十個も作るのである。
営業も、制作も関係なく社長命令で期日までに作り上げなければならないのである。
そのためにはお盆もゴールデンウィークも関係ない。
自宅でテキストエディタを開いては他のサイトからテキストを盗み取り、
サイトを量産する日々だった。
一度私は限界を感じ、知人に給料を払って手伝ってもらったこともある。
期日は破れない、生産性や遣り甲斐はとてつもなく低い、そんな仕事だった。
133 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 19:16:45.47 ID:ZeHQYh1C0
毎日毎日、ダミーの広告媒体サイトを作るか、
コピペのSEOサイトをつくってばかりだった。
ただ、その全てが無駄と言う訳ではなかった。
泥臭い方法にせよ「被リンク」の効果を会社のお金で検証する良い機会でもあったし
ダミーとはいえ、それっぽく見せるためには媒体サイトを定期的に更新しなければいけない。
だがサイトの数は何十にも及ぶ。サイトを管理する上で少しでも楽をするためにphpも覚えた。
(特にphpは未だに下手の横好きレベルとは言え、現在の仕事でも度々使う場面があるため有意義であったと感じている)
134 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 19:20:51.54 ID:kRFQfbxj0
みてるぞ
135 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 19:26:00.39 ID:ZeHQYh1C0
2年ほど勤めた春先、私にもようやく後輩ができた。
5人ほど入社した。会社の規模から言えば相当大人数である。
しかし、あれよあれよと言う間に新入社員が消えていく。
また経理で中途採用された社員は欝で休職してしまった。
前々より「まずい会社」だと思っていたがいよいよ潮時かと感じ始めた。
この頃私には上述の仕事に加え「アフィリエイトサイトの運営」も任されていた。
これがまた社会の裏側を見るようで気乗りのしない仕事であった。
簡単に言えば「この商品すごいですよ!」といった「素人臭いサイト」を量産していく仕事なのである。
1つ忠告しておくが、世に蔓延る「口コミサイト」のほとんどはアフィリエイトの息が掛かっている。
しかも、実際に使用した感想を書いているのならまだしも、ほとんどは「コピペ」で量産しただけである。
化粧品のクチコミを男性が書いているなんてことも決して珍しくない。
仕事の上では高度なデザイン性は求められない。
あくまで「素人臭さ」を求められるのである。
また使ってもいない商品のコピーライティングをさせられたりもした。
そこでは「デザイナーとしての私」は求められていなかった。
「社長に忠実な作業員としての私」が求めれれているに過ぎなかった。
もっとも、会社なんてこんなものなのかもしれない。
まさしく「好きな仕事なんかできるわけない」のかもしれない。
ただ、私はどうしても自分を曲げることができなかった。
136 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 19:32:23.44 ID:ZeHQYh1C0
誤解を恐れずに記すが、
私は「自分を曲げられる人」が羨ましい。
私は嘘をつくことができない。別にポリシーとして嘘が嫌とかそういう高尚なものではない。
単に嘘をつくのが下手で、顔に出てしまうのだ。
いわゆる「ごますり」や「よいしょ」もできない。
やろうとすると「これは自分ではない」という感情が先行してしまい、どうしてもできないのだ。
潔く自分を捨てたり偽ることができれば、もっと人生は楽だっただろうと思う。
つくづく不器用ゆえ、ストレスも無意味に蓄積してしまう。
彼女にも嘘はつけなかった。
「仕事が辛いよー」だの「辞めたいよー」だの、さんざん彼女には愚痴をこぼした。
彼女には申し訳なく思うが、同時に優しく慰めてくれた彼女の存在はありがたかった。
彼女がいなければとうに廃人になっていたかも知れない。
137 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 19:39:13.40 ID:kRFQfbxj0
ほ
138 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 19:41:56.48 ID:ZeHQYh1C0
彼女は現在臨床心理士を目指して大学院に通っている。
自分が専門学校で挫折した経験、これまで関心を持っていた分野などを振り返り
臨床心理士が相応しいと考えたようだ。
確かにフィールドワークの報告や勉強の成果を嬉々と話す彼女を見ていると
向いているのだろうな、と思う。
施設で子供を扱ったりしているうちに私の扱いもうまくなったようだ。
彼女は年下なのに、私は「なでなで」されたり「よちよち」されたりしている。
結局、私も胃を壊してしまったのを機に仕事を辞めた。
彼女は「良かったじゃん」とだけ言ってくれた。
前々より「いつか一緒に仕事をしよう」と言ってくれていたサークルの同期と
今では小さなデザイン事務所を開いている。
少なくとも前の職場よりはデザイナーらしい仕事をしているし、
余計なプレッシャーもない。
まっとうなサラリーマンからすれば「逃げ」だと思われるかもしれない。
事実私は「普通のサラリーマン」に憧れるし、尊敬もする。
ただ、私にはそれを全うする能力がないのである。
「好きな仕事なんてあるわけない」というのは正しい。
しかし「好きな仕事でなきゃできない」のが私であるようだ。
半ばフリーランスの生活は楽ではない。
彼女と付き合い始めてはや5年ほどになる。
そろそろ結婚なんて言葉もちらつく頃である。
いち早く仕事を軌道に乗せ、彼女を迎え入れたい。
そしてできることなら両親が生きているうちに孫の顔を見せてやりたいと思うのである。
以上
139 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 19:46:08.82 ID:kRFQfbxj0
140 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 19:47:30.53 ID:ZeHQYh1C0
すみません。これでおしまいです。
結局続きみたいな感じかつ、特にオチもなく、半分愚痴のような内容でしたが。
特に問題なければ
>>145に後は任せたいと思います。
141 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 19:48:48.75 ID:ZeHQYh1C0
142 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 19:48:49.69 ID:kRFQfbxj0
143 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 19:56:41.54 ID:kRFQfbxj0
誰か語れよ
安価下
144 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/16(月) 20:03:49.35 ID:kRFQfbxj0
age
安価下
145 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: