喪黒「私の名は喪黒福造、人呼んで笑ゥせぇるすまん」
喪黒「ただのセールスマンじゃございません」
喪黒「私の取り扱う品物はココロ、人間のココロでございます」
―――
――
―
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/28(日) 14:10:52.61 ID:2tJaQsxt0
待ってました。
喪黒「この世は老いも若きも男も女も、心の寂しい人ばかり」
喪黒「そんな皆さんのココロのスキマをお埋め致します」
喪黒「いいえ、お金は一銭もいただきません」
喪黒「お客様が満足されたらそれが何よりの報酬でございます。
喪黒「さて、今日のお客様は・・・」
―――
――
―
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/28(日) 14:11:35.27 ID:0toaFN9p0
喪黒の喪は喪女の喪
−黒木智子(16)高校生−
【ともだち豆】
「オーホッホッホッホ・・・・・」
−15:02 原宿教育学園幕張秀英高等学校−
智子(今日もやっと終わるよ)
モブ女1「起立!礼!さようなら」
教師「おうっ、気を付けて帰れよ」
モブ男1「帰りにカラオケよってかね?」
モブ女2「いいじゃん、行こう行こう!」
智子(ちっ、またカラオケかよ。ほんと飽きねえよな)
智子(ていうかいったい何をそんなに歌うんだよ、どーせくっだらないバカしか歌わねえよな曲だろ)
智子(たとえばA○Bとか、K○ップとか)
モブ男1「早く行こうぜ」
モブ男2「そんなに急がなくてもカラオケは逃げたりしないって」
モブ女1「もう1週間ぶりだからってはしゃぎ過ぎ」
智子「・・・帰ろう」
智子(帰ったら、この前買った“ヤンデレ彼氏”でも読むか)
智子(ヤンデレとか言って実はヤンキーデレとかだったら殺すけどな)
モブ男3「ねえねえ、今日僕の家に寄っていかない?」
モブ女3「えっ///」
モブ男3「今日は両親もいないから、料理でも作ってあげようと思って」
モブ女3「そんな///じゃ、じゃああたしも一緒に作るわ」
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/28(日) 14:20:31.38 ID:OUGTKqF70
ほう
モブ男3「じゃあ一緒に帰りにスーパー寄って行こう」
モブ女3「ええ」
智子(学校内でイチャイチャしてんじゃねえよ)
智子(何が料理だよ。どーせあんな奴らが作る料理なんてろくでもないに決まってる)
智子(お粥と間違えてサムゲタンでも作って別れちまえ)
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/28(日) 14:21:18.66 ID:atIlIrb+0
おかゆでした
智子「雨だ」
智子(この前はパクられたからな(パクられてません)。今日はちゃんと折り畳み傘にしてきた)
智子(ちょうど雨が降ってきてラッキー)
智子(雨か・・・・雨なんて嫌な思い出しかない)
智子(この頃雨になるとあのおっさんに怒られた記憶が蘇ってくる)
智子(ちくしょう、あんなに怒鳴らなくたっていいじゃん)
その時、ビューッと強い風が智子に吹き荒れる。
何とか吹き飛ばされずに済んだがその代り・・・
智子「あっ、傘が!」
傘を見てみるともうすでに骨だけの状態になってしまっていた。
智子「ちくちょう、これだから安物の折り畳み傘は!」
智子(とりあえずまたどこかで雨宿りしないと・・・あれは)
目に入ったのは以前同じように傘が壊れたときに雨宿りした公園だった。
智子(また話しかけられるかもしれないな)
智子(でも今度はちゃんと落ち着いて話せば・・・うん!)
智子(誰も人いないチェッ、でもそのほうが気楽でいいか)
智子(それにしても誰もいな・・)
??「いやー、すごい雨ですねぇ」
智子「!?」
横を見ると、そこには黒づくめの格好の男が立っていた。
智子(誰だこいつ!?いつの間に横に立ってたんだ?)
??「私も急に雨が降ってきてビックリしましたよ」
智子「えっ、は、はい、しょうですね・・・(こいつなに私に話しかけてるんだ?)」
??「オーホッホッホッホ、突然話しかけて申し訳ありません黒木智子さん」
智子「なんでわた、私の名前知って」
??「申し遅れましたわたくし、こういうものです。」
差し出された名刺には“ココロのスキマ、お埋めします 喪黒福造”というキャッチコピーが書かれた。
智子(なんだこいつ、もしかして風俗の勧誘か?)
喪黒「風俗の勧誘じゃありませんよ。わたくしセールスマンなんです」
智子(げっ、声に出してた?)
智子「私、おか、お金持ってません」
喪黒「お金は一銭もいただきません。私はただお客様の心にぽっかりと空いたスキマをお埋めするのです」
智子「私のココロにスキマなんて・・・・」
喪黒「ないとは言わせませんよ。今ここで私と話している間でもあなたのココロはスキマだらけです」
智子「うっ・・・・」
智子(やばい!完全にあっちのペースだ!ここはガツンと一言)
智子「ふぅ――――っ」
大きく深呼吸をしてひとこと言ってやろうとしたが。
智子「あの、その・・・そういうのは、ちょっと、私は・・・何でもありません」
智子(なにやってるんだあああああああああああ!)
喪黒「オーホッホッホッホ、あなたは他人と会話するのが非常に苦手なご様子で」
智子(大きなお世話だ!てか苦手じゃないし)
喪黒「いきなり踏み込んだ質問をしてしまい申し訳ありません」
智子(だからそういうのが一番困るんだって!)
智子「め、め、めっそうもない!あ、お腹いたーいなー、と、トイレ」
喪黒「ではまた何かご相談がありましたらこの名刺の裏の場所においでになってください」
智子「えっ」
振り返るとそこにはすでに喪黒の姿はなかった。
智子(風俗の勧誘じゃなかったらいったいなんなんだろう。よく分かんないけど、ゆうちゃんに話すネタにはなったかな)
−数日後 15:18 帰り道−
モブ男1「今日はせっかくの晴れだしどっかいかね?」
モブ女1「ねえねえ近くで花火大会あるんだけど行く?」
モブ男2「いいじゃんいこいこ」
モブ女2「なになに!?花火大会行くの?だったら私も行く」
モブ男1「じゃああとで学校に集合な」
智子(なにが花火大会だよ。花火なんて全く興味ねえくせによ)
智子(どーせそのあとホテルにでも行く口実が欲しいんだろ)
智子(だったらいっそのこと雨でも降って気まずくなって帰ればいいんだ)
智子「・・・・帰ろう」
智子(せっかくだ、妄想でもしながら帰ろう)
雨の降りしきる日。
智子は傘を差しながら一人さびしく帰る。そんなとき、走ってきた一人の男性とぶつかってしまう。
その男性は智子に優しく手を差し伸べる。
とても大きく暖かい手だ。
それを機に二人は知り合い、いつしか両想いにまで発展していく。
でも奥手な彼はなかなか自分に対して想いを告げてくれない。
そんなわびしい日々がいつまでも続くと思ってた。
ある日、智子の前を歩いていた彼はふと立ち止まる。
「あのさ・・・智子。ずっと言いたかったことがあるんだ」
「何?」
「俺・・・実は・・・」
「実は・・・・・智子のこと・・・・」
喪黒「大好き?」
智子「ぐぎゃああああああああ!!!」
喪黒「こんにちわ、またお会いしましたね」
智子「あ、あなたはこ、この前の」
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/28(日) 14:41:56.64 ID:WzTzBAWD0
おもしろい
喪黒「そうです喪黒です」
智子「なんのようでしゅか?」
喪黒「オーホッホッホッホ、やはりあなた心にスキマがおありで」
智子(また・・・だから私のココロに)
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/28(日) 15:06:01.43 ID:2tJaQsxt0
はよ
喪黒「ではなぜあんなところで妄想にふけっていたのですか?」
智子「それは」
喪黒「一度私に相談してはいかがですか?楽になりますよ」
結局喪黒の言われるままに智子はとあるBARに連れていかれた。
もしかしたらこの人に相談したらなにかいいことがあるかもしれないと思うと部分も少しはあったが。
−15:46 BAR魔の巣−
智子(なんだよここ、やば系の店じゃないのか)
喪黒「そんなに心配しなくてもいいですよ。まあ確かに中学生の来るところではありませんね」
智子「高校生です」
喪黒「それは失礼しました。マスター、この子にジュースを」
智子「え、あの、その・・・」
喪黒「大丈夫ですよ私のおごりです」
智子「実は・・・その、と、ともだちが学校にいなくて」
喪黒「ほぉ、ともだちがですか」
智子「いやちゃんとゆうちゃんっていう親友もいるし根っからのボッチってわけじゃないんですけど・・・やっぱり学校内でもともだちがほしいなって」
喪黒「ではあなたにこれをどうぞ」
喪黒に差し出された袋に入っていたのは、小さな豆のようだった。
大豆のようだが少しばかり小さいか。
智子「これは?」
喪黒「この豆を食べるとその人間から特異なオーラが発せられるのです」
智子「オーラ?」
喪黒「そのオーラは人を引き付ける不思議なパワーがあるのです。つまりこれを食べれば不思議と友達が増えるでしょう」
智子(そんなドラえもんみたいな道具)
喪黒「信じることです。この豆はあなたが楽しい学校生活を送るためのお守りなのです」
智子「まさか」
喪黒「何かを理解するには体験するのが一番です。どうぞ一粒食べてみてください」
智子(モグモグ・・・そんな悪くない。納豆豆にはまけるけど)
喪黒「効果は明日あたりに現れるでしょう」
智子「あっ、で、でも私そんなにお金持ってない」
喪黒「お金は一銭もいただきませんよ」
智子「た、タダ!?」
喪黒「その豆を食べていればあなたに必ず幸せをプレゼントしてくれるはずです。そして学生生活を楽しく過ごすことのできる友達を見つけてください。大丈夫、必ず見つかります」
喪黒「ド――――――――――――――――――――――――ン!!!」
智子「どひゃぁぁぁぁぁああああああああああああああぁぁぁぁぁ!!!」
−翌日 08:21 原宿教育学園幕張秀英高等学校−
智子(結局あの豆は特に体に異常なかったな。はぁ〜学校休みてえ)
智子(また授業が始まるまで寝たふりか)
モブ女1「おはよう黒木さん」
智子(えっ!?)
モブ女1「黒木さん眠そうだね。私も昨日は夜更かししちゃって寝不足で」
智子(なんで私に話しかけてるの?うそっ?これは何かの前触れ!?新手のいじめ?今までいじめはなかったと思ってたけど、ついに来たか)
モブ女1「そういえば黒木さんと話すの初めてだね」
智子「え、ああ、そだね、へ・・へへ・・・」
モブ女1「黒木さん普段何してるの?」
智子「えっと、本読んでる」
モブ女1「うっそー、私全然本なんか読まないよー、数ページ読んだだけでばたんきゅー」
智子「そ、そ、そうなんだ」
モブ女1「今度面白そうな本教えてくれない?」
智子「わ、分かった(うわぁぁあああ!!分かったっていっちゃったよ!!)」
キーンコーンカーンコーン・・・
モブ女1「あっチャイムなっちゃた。じゃあまたね」
智子(またね?てことはまた来るのか!?)
智子(いったい何なんだよ。ま、私の趣味を聞きだしてさらし者にする手口だろうけどそうは問屋が大根をおろさないわ)
智子(でもなんで・・・はっ!まさかあの時の豆)
智子(嘘だろ。でも本当だったら、まずは様子見)
教師「黒木!起立だと言ったろうが!」
智子「は、ひゃい!」
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/28(日) 15:36:04.95 ID:sAz988LkO
シエンタ
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/28(日) 15:36:16.86 ID:2tJaQsxt0
見てるよ
−09:32 休み時間−
モブ女1「黒木さんって面白いんだね」
モブ女2「ひゃいって可愛い」
モブ女1「あんたがそれやるとバカっぽいけどね」
モブ女2「ひっどーい」
智子(ひゃあああああああ!なんなんだこのリア充空間は!!死ぬ!リア殺される!)
智子(でも豆のおかげだとしたら、この好機を逃したら一生ぼっち)
占いババ『好機はいつでもあなたの目の前にぶら下がっております』
智子(誰だ!?)
モブ女1「黒木さん、もしかして私たちのこと嫌い?」
智子「いや、そんにゃこと・・・な、にゃい」
モブ女2「にゃいってやっぱり黒木さん可愛いっ」ダキッ
智子「/////////(抱き着かれた。こいつレズか!?)」
モブ女1「抱き着いてんじゃない。ごめんね、こいつすぐ抱き着く癖があって」
智子(これはリア充なりのスキンシップだったのか?)
智子「いや、大丈夫」
モブ女1「ほら謝れって」
モブ女2「ごめんなさい」
智子(あれ・・・こいつら意外といいやつなの)グゥ〜〜
智子「///////」顔真っ赤
モブ女1「黒木さんやっぱりかわいい。ねえ今日は午前中で終わりだし帰りにどっかたべに行かない?」
智子「えっ?」
モブ女2「駅前においしいアイスクリーム屋さんがあるんだ、黒木さんも一緒にいこ」
智子「え、で、でも」
モブ女2「私黒木さんともっとお喋りしたいな」
智子「それは大丈夫だけど、私なんかと一緒で良いの?」
モブ女1「いいに決まってるじゃん。それとも行きたくない?」
智子「・・・・・」
智子「・・・・・・・・・・・」
智子「・・・・・私も行きたい」
モブ女1・2「やったあ」
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/28(日) 15:49:22.70 ID:E2tboxQ00
かわいい
モブ女1「じゃあ黒木さんっていうのは堅苦しいから、あだ名で呼んでいい?なにか呼んでほしいのとかある?」
智子「もこっち・・・・もこっちって呼んで」
モブ女1「うん、これからもよろしくねもこっち」
モブ女2「もこっちだぁ!」
智子(ゆうちゃん、私もうぼっちじゃないんだよ)
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/28(日) 15:51:37.34 ID:w6vhziJM0
もこっちに救いをくれよ
SSぐらい救ってくれよ・・・
−数日後 17:54 BAR魔の巣−
今日は久しぶりに喪黒さんと会う日だ。
魔の巣に入るとやはりそこには立ってお皿を拭いているマスターと喪黒さんがブランデーを飲みながら座っていた。
喪黒「お久しぶりですね。どうですかその後の近況は」
智子「あ、あの豆のおかげで・・・た、楽しいです」
喪黒「夢のリア充生活ですか?」
このSSはまだ救われてる方だろ
もこっちが急に話しかけられても逃げずに普通に喋ってるなんて…
智子「いえそんな、でも前よりかは断然」
喪黒「今日は随分と遅い帰りだったようですが、どこかに遊びにでも行ってたんですか?」
智子「学校の友達と、その、カフェで期末試験の勉強をして」
喪黒「友達とのお勉強はさぞ楽しいでしょう」
智子「お、おかげさまで、今日はさわやかな一日でした。それに黙っている昨日以前より精神的にも健康になった気もします」
智子(こんな長台詞よく噛まずにいえたな。昔なら考えられない)
智子(やっぱりあの豆のおかげなんだ)
智子「でもあれだけのものをタダ・・・や、やっぱりなにか裏があるんじゃ」
喪黒「前にも言った通り私は人様のココロのスキマが埋まればそれで満足なんです」
喪黒「ですから御代は一銭もいただきません」
喪黒「ただし!一つだけ忠告させてください」
智子「えっ?」
喪黒「この豆を食べるのは一日に一粒です。何粒も連続して食べるととんでもないことになりますからね」
智子「分かりました。私はそこいらのやつと違って高望みしないし、何粒も食べたりしません」
喪黒「それなら安心しました。では高校生活を十分にエンジョイしてください」
−それからまた数日後 21:35 自宅−
智子「それでね、そこのフェラペチーノがおいしくて」
ゆうちゃん『へぇ〜そんなにおいしいんだ』
智子「そりゃもう全然フェラチ・・・いやなんでもない。あと2丁目のアイスクリームやさんがね・・・」
ゆうちゃん『あ、あのさ、もこっち最近アニメとか見てる?』
智子「アニメ?」
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/28(日) 16:05:18.91 ID:WzTzBAWD0
笑うせぇるすまんってハッピーエンドで終わる話ないよな…
ゆうちゃん『うん。また何か面白いアニメとかあったら教えてほしいなって』
智子「この頃は忙しくて全然アニメ見てなかったな」
ゆうちゃん『そうなんだ』
智子「ごめんね。今度暇なときにアニメ見たら教えてあげる」
ゆうちゃん『最近もこっちと遊んでないよね』
智子「そういえばそうだったね。近いうちにゲームセンターとか行こう」
ゆうちゃん『じゃあいつにする?もこっち来週は空いてるかな?』
智子「来週はクラスメイトと試験勉強会なんだ。ごめんね」
ゆうちゃん『うん・・・・』
−07:45 通学路−
智子(ついこの前まではバカだのビッチだの思ってたけど案外違うんだな)
智子(ようはそんなこと思ってるのは単なる僻みだってこと)
モブ男α「畜生、どいつもこいつもイチャイチャしやがって」
智子(お前もモテないなりに頑張れよ)
智子(まあ私も以前はあんな感じだったからそこまで上から目線にはならないが)
智子(となると今度はゆうちゃんみたいにオシャレしないといけないのかな)
智子(でもさすがにファッションセンスまではな・・・)
智子(そうだ。試験が終わったらゆうちゃんと一緒にしまむらにでも行こう)
−その頃学校では・・・−
モブ女1「もこっちって頭いいよね」
モブ女2「うん。昨日の宿題とかももこっちに手伝ってもらってすぐ終わったよ」
モブ女1「あんたはただ写してもらっただけでしょう」
モブ女2「てへ、そうだっけ」
モブ男1「でもさ。お前らはいいけどもこっちは大丈夫なのか?」
モブ女1「どういうこと?」
モブ男1「だからもう試験までまじかだろ?もこっちここんとこ毎日勉強会に参加してくれてるじゃん」
モブ女1「それがどうし・・・あっ」
モブ女2「なになにつまりどういうこと?」
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/28(日) 16:15:24.83 ID:K9I5ExDp0
やめろ
やめろ
モブ男1「だから俺たちのせいでもこっちの成績が下がるんじゃないかってこと」
モブ女1「確かにもこっち、質問したら必ず答えてくれるもんね」
モブ女2「私にも」
モブ女1「そうそう。私なら30秒でさじ投げてるわ」
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/28(日) 16:16:18.92 ID:Ff/M0t4E0
しえ
モブ男1「つまりだ。これで成績が下がったらもこっちにも悪いし。ここは心を鬼にして」
モブ女2「もこっちの成績が下がったら私たちのせいだよ・・・どうしよ」
モブ女1「友達ならやっぱりそういうとこも考えないと」
智子「おはよう」
モブ女1「もこっちおはよう」
智子「あ、あのさ、今日も勉強会するの?」
モブ女1「えーと・・・」
モブ女1「ふぅ〜〜〜。もこっちあのね」
智子「何?」
モブ女1「試験終わるまでは勉強会は私たちだけでやろうと思うの」
智子「えっ?」
モブ女1「だから、私たちのせいでもこっちの成績が落ちたら大変だしね。そのかわり試験が終わったらみんなで遊園地に遊びに・・・」
智子(嫌われた嫌われた嫌われた嫌われた嫌われた嫌われた嫌われた嫌われた嫌われた嫌われた嫌われた嫌われた嫌われた嫌われた嫌われた嫌われた嫌われた嫌われた嫌われた嫌われた嫌われた嫌われた嫌われた嫌われた嫌われた嫌われた嫌われた嫌われた)
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/28(日) 16:22:40.30 ID:cYdjijEk0
フラグ回収はええ
−23:45 自宅−
智子「も、も、もしもしあのさゆ、ゆうちゃん。明日の休みって空いてる?」
ゆうちゃん『ごめんねもこっち。明日は用事があって遊べないの』
智子「そ、そうなんだ。ごめんね」
智子(昨日遊びに誘ってくれたから空いてると思ったのに。そりゃ来週とは言ったけどさ)
智子(やっぱり嫌われたんだ)
智子(なんで・・・私何も悪いことしてないのに)
智子(もしかしてこの豆に耐性がついちゃったの?)
智子(一日一粒)
智子(だけどもうそれだけじゃ効かない!もうまたあの日々に戻るのは嫌だ!ぼっちに戻るのは嫌だ!)
袋からすべての豆を取り出す。
そしてそれを一気に飲み込んだ。
智子(これで大丈夫だ。明日からまた・・・)
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/28(日) 16:31:09.28 ID:QEgo5FuM0
紫煙
オーホッホッホッホ・・・・
どこからか声が・・・
後ろを向いてもだれもいない。
すると智子の影の形が変化し、さらにそれがゆっくりと浮き上がっていき・・・
喪黒「黒木さん・・・」
喪黒「私の忠告を守らずに、その豆を大量摂取してしまいましたね」
智子「そ、それは・・・」
智子「それはこの豆の効き目が切れたからよ!」
智子「一日一粒を守っていたのに急に皆に嫌われちゃったから」
喪黒「それはあなたの思い違いですよ」
喪黒「学校のみなさんはあなたのことを思ってあえてあなたを誘わなかったのですよ」
喪黒「親友の成瀬さんもそうです」
智子「そんなはずない。どうせ嫌われるならこのままぼっちでよかった」
喪黒「そうですか。しかし、約束を破った以上あなたがどんなことになっても私は知りません」
喪黒「ド――――――――――――――――――――――――ン!!!」
智子「うわぁぁぁぁぁああああああああああああああぁぁぁぁぁ!!!」
智子はその日から学校に来なくなった。
モブ女1「今日で試験終わりなのにどうしたんだろう」
モブ男1「あれからだからもう5日か」
モブ女2「ねえ今日、もこっちの家に行ってみようよ」
モブ女1「そうだね、行ってみよう」
モブ女2「私ももこっちのおかげで平均点以上とれたんだから」
モブ男1「そうだな、じゃあ行こうぜ」
−30分後 智子の家−
モブ女1「ついたわ」
モブ男1「結構いい家なんだな」
ゆうちゃん「あれ?あなたがたは」
モブ女1「私たちはもこっちのクラスメイトよ。あなたは?」
ゆうちゃん「私は中学時代の友達で。今日は・・・これを」
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/28(日) 16:42:50.79 ID:K9I5ExDp0
支援
手に持った袋の中に入っていたのはゆうちゃんの手作りケーキだった。
ゆうちゃん「この前の休みに作ったの。もこっちに食べてもらいたくて」
モブ女2「いいなもこっち。こんな美人の友達がいて」
ゆうちゃん「//////」
モブ女1「とりあえず中にいるか聞いてみましょう」
ピーンポーン
智貴「はい。あの、どちら様ですか?」
モブ男1「俺たちもこ・・・いや黒木さんの友達です」
智貴「ねえちゃんの?」
モブ男1「黒木さんがこの頃学校に来てないから」
智貴「ねえちゃんは・・・・5日前から部屋から出てきてないんだ。鍵もかかってて開けられない状態で」
モブ男1「それってやばくねえか」
モブ女1「とりあえず案内してくれるかな?」
智貴「ええ」
2階の智子の部屋に案内される一同。
耳を当ててみても声が聞こえる様子もない。
まるで誰もいないみたいだ。
モブ女2「う〜ん、う〜ん、開かない」
智貴「それ引くんじゃなくて押すんです」
モブ女2「あっそうなの。う〜ん、う〜ん、それでも開かない」
モブ男1「こうなったら力づくで開けるしかないな。弟君、タックルするの手伝ってくれる?」
智貴「は、はい。分かりました」
二人で勢いよく何回かタックルするとようやく扉が開いた。
部屋の中は真っ暗で何も見えない。
智貴が手探りで電気のスイッチを見つけてつけた。
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/28(日) 16:52:22.30 ID:cYdjijEk0
他人の家でタックルっていう発想が出るモブ男に引く
智貴「うそだ」
モブ女1「なんで・・・」
モブ女2「でも・・・」
モブ男1「あれは」
ゆうちゃん「もこっち!!!」
部屋中に巻き散らかされた豆
一本の長い蔓が部屋一面に巻きついている
その蔓は一人の女の子の口から生えていた
女の子はミイラのように痩せこけ、白髪で、目は真っ白で幽霊のようだ、もはや生きているとはとうていいえない
そしてそこから放たれる尋常ではない腐敗臭と思われる臭い
こってりと絡みつき、離れない臭いが・・・・
「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああ」
喪黒「自分に対する自意識が高いせいで、せっかくの楽しい高校生活を失ってしまいました」
喪黒「残念ですなぁ」
喪黒「しかし友達がいなくても人生が楽しい人はいっぱいいますよ」
喪黒「私のように」
喪黒「オーホッホッホッホッホッホッホ・・・・」
終わりです
楽しんで(?)いただけましたか?
もこっち好きにはラストは申し訳ありませんでした
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/28(日) 17:06:06.08 ID:K9I5ExDp0
面白かったよ
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/28(日) 17:07:55.81 ID:cYdjijEk0
SS初めて?
1レスの量が半端で読みにくかった
>>100 数か月前に1本だけ書いたことがあります
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/28(日) 17:10:39.04 ID:E2tboxQ00
乙
悲惨なオチが待ってるのは分かってたけれど楽しめた
面白かった
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/28(日) 17:28:27.26 ID:2OUoldIO0
書き終わったあとに感想聞くな気持ち悪い
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/28(日) 17:30:24.62 ID:ZVwEqWMQ0
106 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/28(日) 17:41:11.76 ID:gR5cRdg80
いつも思うが感想聞くな云々ってのはどうなのよ…晒してる分反応気になるのは普通だと思うが?
107 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/28(日) 17:43:57.55 ID:cYdjijEk0
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
もこみちに見えた