弁理士だけど、ロウきゅーぶみたいに小学生に特許の書き方教えたい

俺「ほら、明細書はここまで書かないとダメだよ」

もっかん「スバルさんカッコイイ･･･」

0レス救済委員会です。

俺「今日からみんなの指導をすることになった弁理士の長谷川スバルです」

もっかん達「おかえりなさい！ご主人様！！」

俺「お、おいおい、俺に惚れると火傷するぞ？」

俺「じゃあ、みんなの明細書と請求項見せてー」

もっかん「は、はい、これです」

俺（紗季は、綺麗にチャレンジクレームとそのほかを分けるタイプか
　　お、真帆のは元気があっていいな･･･
　　ただ、この二人は、発明の技術的ポイントをつかみそこねてるかな）

俺（ひなたちゃんのは、ボロボロだな･･･
　　あいりはボロボロだけど、字を読むのが異様に早いな･･･これは将来伸びるかも）

俺「じゃあ、もっかんのも見せて」

もっかん「は、はい」

俺「なんだ･･･これ･･･」

もっかん「はひっ！？だ、ダメでした？」

俺「いや、綺麗だなーと思って･･･」

俺（国内だけでなく海外も視野に入れたクレームの書き方･･･
　　しかも権利範囲は広過ぎも狭過ぎもせず、審査官が探しにくい技術的なポイントを
　　別々の従属請求項に入れ込んで、単一性は満たしつつも、全請求項が容易に拒絶できない
　　だけでなく、権利行使の際も、実際の使用様態に合わせた適切な書き方が出来ている･･･
　　明細書にも技術的なポイントを盛り込んで隙がない･･･
　　これ、本当に小学生が書いたのか･･･？）

もっかん「実は、これから男子特許権利取得部との試合があるんです･･･」

俺「何その部活？男女でわける意味あるの？」

もっかん「どちらが情報処理室を使うかで揉めてて･･･」

真帆「勝てば、週の半分は女子特許権利取得部が情報処理室を使えるんです」

俺「ところで試合ってどうやるの？」

>>7はつまりどういうことだってばよ

先輩、PCT国際出願ってなんでしたっけ？

真帆「スーパー早期審査で、自分の発明を自分でクレームアップして
　　　５人のうち何人が権利取得できたかを争うんです」

俺「え、その試合って、めちゃめちゃ権利範囲狭くすれば誰でも権利取れるんじゃ･･･？
　　ていうか、自分で発明しちゃうんだね
　　発明能力のほうが重要な気がするよ」

真帆「私たち、男子特許権利取得部に勝ちたいんです！！！」

>>9
とにかくすごいって感じです

俺「とりあえず突っ込むのはやめて、男子特許権利取得部について教えてもらえる？」

もっかん「男子特許権利取得部は、全国大会の常連なんです」

俺「商売上がったりの大会キタコレｗｗｗ」

真帆「だから、情報処理室を毎日使って、毎日仕事したいって彼らは言うんです」

俺「俺も仕事変わってもらいたいな」

やはりロリコンは害悪

もっかん「私たち、この部活を守りたいんです」

ひなた「ひなも明細書書くの大好きー(*´ω｀*)」

あいり「お願いします！長谷川さん！！！！」

俺（もっかんは何とかなるにしても、他の４人は･･･
　　それに男子特許権利取得部は全国大会の常連なんだろ････）

俺「試合の日は？」

もっかん「一週間後です」

俺「無理
　　てか事務所の新人が、一週間後までに俺の実力挙げてくださいとか言ってきたら
　　総スカンくらっちゃうよ」

真帆「そ、そんなぁ･･･」

あいり「コーチしてくれるんじゃないんですか！？」

俺「無理なもんは、無理」

俺「そういうもんじゃないから
　　士業は経験がものをいうんだよ、一週間で実力上がったら商売あがったりだ」

真帆「バカ･･･」

俺「え」

真帆「スバルのバカっ！！！！！」ダッ！！！

俺「真帆！？！？」
　（バカはお前だっつーのｗｗｗ）

メガネ「長谷川さん、ごめんなさい･･･ちょっと行ってきます」ダッ！

俺「んー･･･んじゃ、俺、そろそろ帰ったほうがいいかな」

もっかん「へ？」

俺「何か空気悪くなっちゃったし･･･」

もっかん「でも、まだ３時間ありますよね
　　　　　ご迷惑じゃなかったら、教えてもらえませんか？」ﾆｺｯ

俺「（ドキッ･･･この子なんて表情するんだ）う、うん･･･分かった」

もっかん「クレームアップするのは、ここだと思います」

俺「どう書くの？」

もっかん「扇風機のホコリをまき散らすためにしきい値を設定するでどうでしょう」

俺「願望クレームと取られかねないけど、最近は審査段階で通っちゃう例もあるからね
　　３６条を打たれたらどうする？」

もっかん「実施例レベルに落としたくないので、この部分をクレームアップします」

俺（すごい･･･小学生と話してる感じがしない･･･
　　深い知識、経験･･･この子一体何回特許を書いてきたんだろう）

俺「そろそろ、時間かな」

もっかん「あ、長谷川さん･･･明日も来てもらえますか？」

俺「いいけどさ･･･でも、他の４人をどうこうするとかできないぜ？」

もっかん「別にいいんです」

俺（ズキッ･･･胸がいたいな）

俺「わかったけど、期待はしないでくれよ」

３日後

俺「コーチの約束は今日までだったので、今日で俺は部活を去ります」

もっかん＆一同「ありがとうございました」

俺「真帆は最後まで来なかったか･･･まぁ仕方ないけど
　　で、男子特許取得部との試合だけど･･･」

もっかん「大丈夫です、何とかします！」

俺「なんとか・・・って・・・」

俺（ダメだ、言っても仕方ないことだ･･･）

俺「わかった･･･」

もっかん「それじゃ、お元気で」

夕方の河原

俺「ちょっと、悪かったかな･･･」

もっかん「あ、スバルさん」

俺「あ、もっかん･･･か、帰り？」

もっかん「は、はい」

俺「･･･であれば、自転車の後ろ空いてるんだけどさ、乗ってく」

もっかん「･･･は、はい」

俺（ヤベェｗｗｗｗちょっとおっぱいが当たってるｗｗｗｗｗｗ）

もっかん「いけないこと、してる」

俺「すみませんっ！ごめんなさいごめんなさい！」

もっかん「へ？」

俺「いやいや、続けてどうぞ」

もっかん「自転車、二人乗りだから」

俺「いけないことさせてごめんな（キリッ）」

もっかん「は、はぁ」

sienn

来たら何か始まってた

つまり…竹中の双子の妹が真帆の書類を見てあほまほとか言ったりするのか…。

もっかん「長谷川さん･･･あの･･･勝負してくれませんか？」

俺「勝負？」

もっかん「はい、特許権利取得勝負です」

俺「正気？これでも俺、５年目の弁理士だけど･･･」

もっかん「は、はい」

俺（尊大なわけでもない･･･こんなに控えめで物分りのいい子がどうして･･･）

俺「それはいいとして、勝負に勝ったら何かあるの？」

もっかん「私が勝負に勝ったら、もう一度コーチしてください！！！」

俺「いや、だから･･･」

もっかん「ご迷惑なのはわかっています
　　　　　だけど、私、あの部活を潰したくないんです！！！！」

俺「勝負って言っても、スーパー早期審査でも一発特許じゃない限り数ヶ月かかる」

もっかん「そ、それでも･･･」

俺「詳しく話して、もらえるかな？」

もっかん「は、はい･･･」

おおお

もっかん「私、一度転校してるんですよ･･･
　　　　　人間関係、･･･あんまりうまくなくて」

俺「うまくやってるように見えたけど･･･」

もっかん「あの子達は特別なんです
　　　　　私、前の学校では浮いた子だったんです
　　　　　特許のことばかり考えてて、自分にも周りの子にも厳しく接してて
　　　　　気づいたら、周りに誰もいなくなってました」

俺「マジ、か･･･」

もっかん「その内イジメられるようになって転校したんですけど、
　　　　　最初は怖くて、人と接することもできなかった」

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もっかん「そんな中、学校の授業で特許を書くことがあったんです」

俺「最先端の知財教育を施す学校だね･･･」

―――――。

真帆「なんだこれ、ぜ、前記･･･わけわかんなーい！！！」

咲「同じ単語がいっぱい出てきて、読みにくいわ･･･授業だからとっとと終わらせましょ」

先生「ともか、本気、出していいんだよ？」

もっかん「はいっ･･･」

――――――。

真帆「す、すごい！！！かっこいい！！！」

咲「何この速さ！！」

真帆「カッコイイ！！！私にもできるようになるかな！！！」


―――――――。

もっかん「それから、女子特許権利取得部の活動が始まりました」

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お前あの東大卒の弁理士？

もっかん「女子特許権利取得部は、私が唯一自分らしくいられる場所なんです。
　　　　　　私、もし女子特許権利取得部がなくなったら、特許書くのやめようと思います」

俺「な、なんで？」

もっかん「今は特許よりあの子達が大事なんで･･･特許じゃなくても、あの子達といれる何かがあれば」

俺「そ、そっか･･･」

もっかん「でも、悪あがきで、長谷川さんにコーチを頼めればなと思って･･･ご迷惑でしたよね
　　　　　　ごめんなさい、やっぱりコーチの話はなしで･･･」

これはワロタ
いい>>1

でも小学生単独じゃ出願できないよ。

俺「本当に特許書かなくていいのか？」

もっかん「は、はい･･･仕方ないです」

俺「あんなに綺麗な書類を書くのに？」

もっかん「だって、仕方ないじゃないですか･･･今はあの子達のほうが･･･」

俺「き、君は･･･特許を書くのをやめちゃダメだ
　　　もう特許は書きたくないのか
　　　あの書類を書けるようになるまで、どれだけの年数を費やしたんだ」

もっかん「書きたくないわけ･･･ないじゃないですか」

俺「じゃあ、辞めるな！！！」

どうでもいいけど本気でこれを面白いと思って投下してるのか

もっかん「無茶言わないでください！！！！」

俺「俺は君の気持ちを聴いてるんだ！！！」

もっかん「気持ちって、だって･･･」

俺「いいから！」

もっかん「そりゃ･･･特許だってあの子達だって大事にしたいですよ！！！
　　　　　でも無理じゃないですか！！！無茶言わないでください！！！！」

俺「大丈夫･･･俺が守ってやる！！！」

もっかん「ま、守る」

俺「君の大事なものは俺が守る！！！いや、守らせてくれッ！！！！」

もっかん「す、スバルさん！」

家

俺「試合まであと、２日か･･･どうすりゃいい？考えろ･･･」

俺「てか、試合ってなんだｗｗｗ
　　ルールがわからんｗｗｗｗ」

俺「そうだ、ひらめいたぞ！！！！」

俺「もっかん！！！ウルトラＣがあった！！！ちょっと相談に乗ってくれ」

もっかん「そ、そんなことが可能なんですか？」

俺「ああ、大丈夫だ！レギュレーションを見て思いついたんだ！！！
　　これなら必ず勝てる！！！」

もっかん「す、凄いです･･･長谷川さん！！！」

数ヵ月後

竹中「やい、女子特許取得部！！！お前らどうだった？」

男子Ａ「俺は請求項を３ページに渡って書いて、一発で特許をとったぜ？」

竹中「俺たちの成績は５出願中、４出願に権利が付与された･･･さぁ、お前らの見せてみろ」

もっかん「どうぞ？」ニコッ

男子B「なにいいいいいいいい、権利書が５通だとおおおおおおお」

もっかん「５出願中、権利取得は５件、私たちの勝ちってことでいいかな？」

男子C「ど素人軍団が、どうして･･･？」

もっかん「実は全件私が書いたの」

竹中「まて、それルール違反じゃ」

もっかん「レギュレーションには、本人が特許請求の範囲、明細書、及び、図面を書くこととあるよ」

竹中「ほら、だとするとルール違反だろ」

もっかん「どうして？だって、チーム５人の各人が出願を行うこととしか書いてないよ」

竹中「わかった･･･こいつら共同出願をしやがったんだ」

もっかん「共同出願が禁止されてない以上、チーム５人で全件共同出願してもいいよね」

竹中「ちっくしょおおおお、こんな試合なしだ！なしだ！」

小学生からこんなことできたら死ぬまで安泰だな

弁理士ってやっぱ悪だわ
ソースはマスターキートン

俺「いや、試合結果は試合結果だと思うよ」

竹中「うっ」

俺「ていうか、やっぱり学校の部活なんだから、みんなで仲良く情報処理室を使うべきだと思う
　　今回こういう結果になったのは、学生の部活動という面からもよかったんだと思うよ」

もっかん「長谷川さんありがとうございます！」

俺「いやいや、俺は何もしてないよ」

俺（というか、もっかん･･･全件書いて全件で特許を取りにいけって言ったら
　　本当に全件で特許をとってしまうんだ･･･才能が恐ろしい･･･）

俺「もっかん、本当に良かったな」

もっかん「本当に、本当にありがとうございます」

俺「うん、じゃあ、俺はこれで･･･」

もっかん＆一同「ありがとうございました！！！」

俺（俺も少しはみんなの役にたてたのかな）

あれ？こいつなんもしてなくね？

帰り道

俺「あ、あれ？もっかんも今帰り？」

もっかん「いえ、いつもはもうちょっと遅いんですけど･･･」

俺「そうなんだ」

もっかん「す、すばるさん」

俺「何？」

もっかん「しょ、勝負してくださいっ！！！！」

俺「もう試合には勝ったでしょｗｗｗどうしたん？」

もっかん「私もっともっと特許うまくなりたいんです！！
　　　　　そのために、コーチになって欲しいんです！！！」

俺「またかよｗｗｗｗ」

もっかん「ご迷惑で･･･すよね」

俺「いや、嘘嘘ｗｗｗ」

もっかん「良かった･･･それじゃあ･･･」

俺「というかもう付き合おうぜｗｗｗ」

もっかん「え、いや、そんなっ！！！」

俺「じゃあ、俺が勝ったら付き合う　負けたらコーチ　これでどうよ？」

もっかん「んー、どうしようかな」

俺「どうしたん？」

もっかん「すばるさんが勝ったらコーチというのは？
　　　　　私全力で負けますから！！！」

俺「ひでぇｗｗｗｗけどいいよｗｗｗｗ」

俺「じゃあ、俺が負けたら付き合うのか･･･だったら俺も負けに行くな」

もっかん「いや、付き合うのはそもそもなしで」

俺「えｗｗｗｗ」

もっかん「んー、やっぱコーチもなしで！」

俺「いや、やるよやるよ」

もっかん「いや、お時間もありますし、ご迷惑かけられませんし！！」

俺「いいって、やるやる！！！」

もっかん「嫌ですー」

俺「あっちのコーチもするよ！！」

もっかん「いやっ、助けて！！！」

警察「お前何してる！！」

俺「あの、俺コーチを」

もっかん「この人があっちのコーチをするとか言ってくるんです･･･」

警察「あっちってなんだ？」

俺「エロいコーチです！！」

警察「ほどほどにしとけよー」

俺「じゃあコーチやるよ、俺」

もっかん「よくわかんないですけど、よろしくお願いします！！！
　　　　　　すばるさん好きです！！」


俺たちの戦いは始まったばかりだ！！


END