1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
立ったら
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 19:32:19.90 ID:FkZ10qj+0
」
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 19:32:59.72 ID:Dwiaf5J+0
4ね
/ ̄ ̄ ̄ ̄\
/;;:: ::;ヽ
|;;:: ィ●ァ ィ●ァ::;;|
|;;:: ::;;|
|;;:: c{ っ ::;;|
|;;:: __ ::;;;|
ヽ;;:: ー ::;;/
\;;:: ::;;/
|;;:: ::;;|
|;;:: ::;;|
/ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄\
|;;:: ::;;|
|;;:: ::;;|
さげ
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 19:33:29.61 ID:VhXoDssi0
敗北がしりたい
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 19:39:30.52 ID:+yIR0DEb0
よっこらしょ。
∧_∧ ミ _ ドスッ
( )┌─┴┴─┐
/ つ. 終 了 |
:/o /´ .└─┬┬─┘
(_(_) ;;、`;。;`| |
このスレは無事に終了しました
ありがとうございました
もう書き込まないでください
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 20:23:21.36 ID:dpVERaKv0
魔王「勇者に敗れてはいけない。そう思って、毎日鍛錬をしてきた」
魔王「日に日に強くなっていくのを感じて、無邪気な子供の様に喜んだ」
魔王「ある日、自分の限界に達したと悟った」
魔王「それでも鍛錬をやめなかった」
魔王「結果、限界を遥かに超えた力を得た」
魔王「これでもう勇者に敗れる事は無い。そう思った日の夜の事だった」
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 20:26:46.67 ID:dpVERaKv0
───魔王城 大広間
魔物A「いやはや魔王様、本当にあなたは強くなりました……」
魔王「うむ」
魔物B「これで勇者なんて怖くありませんね!」
魔王「そうだな、だが、油断はならぬ」
魔物A「世界征服が完了したら、僕を高い位の者にしてくださいね!」
魔王「ははは、こやつめ、調子に乗りおって」ペシッ
そう言って、私は魔物Aの頭を軽くはたいた。
軽くはたいた、つもりだった。
トマt…
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 20:31:45.26 ID:dpVERaKv0
魔物A「ぎゃッ」
ゴロゴロゴロゴロ......ゴトンッ
魔王「はは……は?」
魔物A「………」ビクンビクン
魔王「な、なんだ、これは」
魔物B「ま、魔王様・・・?」
魔王「私が……やったのか?」
魔物C「僕の目には……軽く叩いたようにしか見えませんでした」
魔王「では、何故、こやつの頭は……無いのだ」
魔物C「恐らくですが………魔王様が、強くなりすぎた為、かと」
魔王「私が……強くなりすぎたせい、か」
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 20:32:47.40 ID:eZD/ZsoC0
ちょっとだけ支援。
あ」忘れてスマソ。
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 20:32:49.12 ID:v24N43R70
わろた
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 20:33:41.11 ID:kyALKa1Y0
こんだけ強ければ勇者とその一行をレイプできないじゃん
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 20:33:46.84 ID:dpVERaKv0
魔王「………すまぬ、少し気分が悪い、部屋で休ませてもらう」クルッ
魔物D「ひっ…」ビクッ
魔王「………お主」
魔物D「!!! は、はいィッ!!」
魔王「お主は、私が怖いか」
魔物D「そ、そんな、ことは……」
魔王「そうか」スタスタスタ
魔物D「ひっ、ひっ………」ガクガクガク
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 20:38:04.14 ID:dpVERaKv0
───魔王の部屋
魔王「………」
魔王「私は、あれほどまでに強くなっていたのか」
魔王「………………」
魔王「は、はは」
魔王「何を感傷的になっているのだ、私は。これが、願い続けた『強さ』ではないか」
魔王「そうか、そうだ、私は強くなったのだ」
魔王「………強く、なりすぎたのだな」
魔王「このままでは仲間が危険だな………そうだ、私に近付くな、と命令を出しておけば大丈夫だろう」
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 20:38:48.86 ID:v24N43R70
孤独とかきついな
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 20:41:03.72 ID:dpVERaKv0
翌日───大広間
魔王「──諸君、今回集まってもらったのは、昨日の件についてだ」
魔王「諸君らも少なからず知っているであろう。私は、強くなりすぎた」
魔王「そのせいで、昨日、仲間を殺してしまった」
魔王「私は、この力のせいでお前達を失うのが怖い」
魔王「なので」
魔王「私には近付くな。以上だ」
魔物達「チカヅクナッテ... ソンナヤベーノカヨ... ザワザワ...」
魔王(これで、良いのだろう)
魔王(少しさびしくなるが……そんな事は気にしていられぬからな)
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 20:42:54.07 ID:1ZJ9GlUn0
魔王かわいい
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 20:43:47.13 ID:dpVERaKv0
───魔王の部屋
コンコンッ
魔王「……誰だ」
側近「側近です、魔王様、お菓子を……」
魔王「いらぬ、それより、この部屋に入ってくるな」
側近「………」
魔王「お前まで失ってしまうのは、たまらなく悲しい事だ」
側近「………わかりました、では私は失礼します」
魔王「………すまぬな」ボソッ
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 20:45:57.85 ID:QcBTAY690
CV:日笠で再生すれば良い?
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 20:49:17.90 ID:dpVERaKv0
翌日───魔王城 城門
魔王「では、行ってくる」
側近「目的地は東の果ての山──目標物は、伝説の魔女が作ったという超魔力石、でよろしいですね?」
魔王「うむ、それで合っている」
側近「では、早速転送魔法を発動させます」
側近「──…………………──」
側近「───転送魔法」シュンッ
魔王「む」シュンッ
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 20:49:49.50 ID:kyALKa1Y0
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 20:51:41.18 ID:dpVERaKv0
───東の果ての山
魔王「……ここか」
側近「恐らく間違いはないはず……」
魔王「ではお前はここで待っていろ。すぐに戻ってくる」
側近「いえ、それでは魔王様が危険──「待っていろと言っている」
魔王「私と一緒にいるだけで危険なのだ。これ以上近くにいるわけにはいかぬ」
側近「……わかりました」
魔王「………」スタスタスタ
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 20:55:08.33 ID:v24N43R70
さるよけ
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 20:55:18.69 ID:dpVERaKv0
───東の果ての山 道中
魔王「ふむ、これが噂に聞く山守のドラゴンか」
ドラゴン「ガアアアアァァァァァ────ッ!!!」
魔王「鱗は鋼鉄よりも遥かに堅く──吐く炎はどんなものでも溶かすと言うが……」
ドラゴン「グルルル………」
魔王「さて、私は今、どこまで強いのだろうな」
魔王「参るッ!!」ダッ
ドラゴン「ガアァッ!!」ブンッ
魔王(右からか、避け───いや、)
魔王(この腕を、押さえつけることは出来るのか?)
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 20:57:56.96 ID:dpVERaKv0
魔王「ふんっ」ガシッ
ドラゴン「ガ、ガァァ……!!」
魔王「ふむ、案外軽く押さえつけられるものだな」
魔王「思っていた以上に強くなっているのか」
魔王「───おい、ドラゴン」
ドラゴン「………グ、ガ、ガガァ……」
魔王「お前に恨みは無い。よってお前を殺したくもない。だから──」
魔王「そこをどいてはくれぬか」
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:00:13.13 ID:dpVERaKv0
ドラゴン「……………」バサッ
魔王「羽ばたき──どいてくれるか、そうか」
ドラゴン「……………」クルッ
魔王「………? こちらに背中を向けて──?一体なんのつもりだ?」
ドラゴン「ガァ、ガァ」
魔王「…………乗れ、ということか」
ドラゴン「ガアッ!」
魔王「そうか──では、遠慮なく載らせてもらうぞ」ドンッ
ドラゴン「ガアアアァァァ────!!」バサッ バサッ バサッ
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:02:53.39 ID:dpVERaKv0
ドラゴン「……………」バサッ バサッ バサッ
魔王「ふむ、これは便利だな」
ドラゴン「ガア、ガアァ」
魔王「どこまで──ああ、すぐそこの山頂でいい」
ドラゴン「ガアッ」
魔王「ははは、地上があんなにも小さいぞ」
魔王「側近は……あのあたりだな」
魔王「超魔力石は山頂にあると聞いたが──」
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:03:21.88 ID:xvhFYggeO
乗ったときの勢いでドラゴンが悲鳴あげたのかと思った
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:04:37.44 ID:v24N43R70
さるよけ
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:05:08.02 ID:dpVERaKv0
ドラゴン「ガアッ!!」
魔王「む、山頂か、降ろしてくれ」
ドラゴン「………」バサッ バサッ
魔王「おっと……」スタッ
ドラゴン「ガアアアァァァ───!!」
魔王「うむ、助かったぞ、伝説のドラゴン」
魔王「さらばだ」
ドラゴン「グガアアアアァァッ!!」バサッ バサッ バサッ
魔王「───さて、山頂に来たはいいが、どこにもそれらしきものは無いな」
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:05:59.26 ID:0t2pnxFS0
良い奴
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:07:28.65 ID:dpVERaKv0
魔王「これは……火口か?活火山では無いと思うが……」チラッ
魔王「………何と」
魔王「ふはははは、なるほど、そういうことか」
魔王「伝説の魔女とやら、なかなか大層な真似をしてくれるではないか」
魔王「ここは火口ではなく───」
魔王「山───否、超魔力石の核だった、という訳か」
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:07:56.18 ID:2RoJJsRZ0
これは勇者がDQNなパターン
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:10:50.77 ID:dpVERaKv0
魔王「ならば話は早い」
魔王「この核を壊し──ただの魔力と化した魔力石を私が吸収すればいい」
魔王「はぁッ!」バッ
魔王「ふんっ」スタッ
魔王「これが核か──普通の魔力石の核とは比べ物にならぬ大きさだ……」
魔王「では早速壊すとしよう」
魔王「すぅ────っ………」
魔王「覇ッ!!」バキャア
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:11:30.42 ID:v24N43R70
さるよけ
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:14:21.45 ID:dpVERaKv0
魔王「おお、おお、おおお………」
魔王「魔力が吸収してもしきれぬほど溢れ出て来る──!!」
魔王「ふははははは!!すばらしい!すばらしいぞ!」
魔王「そして力が───魔力が、溢れてくるぞ!」
魔王「最早───私は、最強という領域に踏み込んだのかもしれぬぞ!」
魔王「はははははは!!!」
魔王「ははははは───おっと、そろそろ戻らなくてはな」
魔王「ふーむ……核を壊したことでだいぶ小さくなったな、この山も」
魔王「この高さなら飛び降りても問題なかろう」バッ
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:15:48.29 ID:v9aWTEeb0
ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:15:51.27 ID:xvhFYggeO
支援
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:16:22.54 ID:dpVERaKv0
側近「魔王様、無事でしょうか──」
ヒュウゥゥゥゥゥゥ………
側近「……ん?」
ドゴォォォォォォ!!!
側近「な、何です!?」
魔王「私だ」
側近「ま、魔王様!──魔力が……桁違いに増えていますね」
魔王「うむ、この山自体が超魔力石だったようでな」
側近「………なるほど、伝説の魔女、恐ろしい人物ですね」
魔王「まあ、既に死んでいるだろうがな」
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:18:25.30 ID:dpVERaKv0
魔王「さて、帰るぞ」
側近「はい、わかりました、転送魔法の準備を──」
魔王「いらぬ、私が転送する」
側近「い、いえ、それでは──」
魔王「転送魔法ッ!」シュンッ
側近「ま、まおうさ」シュンッ
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:18:52.95 ID:v24N43R70
さるよけ
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:21:06.67 ID:dpVERaKv0
───魔王城 大広間
魔王「諸君、という訳で、私は力と魔力、双方を極めた事となった」
魔物達「オオォォーーー……」
魔王「だが、強くなった半面、諸君に及ぼす危険も増えたということだ。私に近付く時には細心の注意を払う事。以上だ」
側近「………よろしいのですか?」
魔王「構わん。奴らを失うのは、惜しいことだ」
側近「相変わらず、仲間想いの良い方ですね」
魔王「世界を征服しようなどという男に、良い奴などいるか」
側近「謙遜しちゃって」
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:22:50.20 ID:v24N43R70
敵に厳しく味方に優しい悪役好き
味方でさえも非情に利用するやつも嫌いではないけど
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:23:26.77 ID:dpVERaKv0
翌日───魔王の部屋
魔王「しかし、いくら強くなったとはいえ、油断すれば死あるのみだ」
魔王「──そうだ」
魔王「結界を張ればいいのだ。範囲は……広範囲は無理だろう。精々私の周り程度だ」
魔王「効果は──そうだな、結界の中にいる者の生命力をひたすら奪う、というものにしよう」
魔王「では早速………」
魔王「結界魔法ッ!!!」カッ
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:24:25.29 ID:jFj9yOSVT
嫌な予感しかしない
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:24:52.92 ID:v9aWTEeb0
なにそのアホな結界
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:24:58.05 ID:jFj9yOSVT
しかしこの魔王油断も隙も無いな、こりゃ倒せない
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:25:22.13 ID:v24N43R70
自分の生命力をひたすら奪うとかどんなマゾな術だ
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:25:51.21 ID:dpVERaKv0
魔王「おお、魔力が増えただけあって………かなり強力な結界が完成したな」
側近「魔王様」コンコン
魔王「!! 側近、こっちへ来るな!今、試験的に結界を張ったところなのだ!」
側近「っ! わかりました、結界を解いたらお知らせください!」
魔王「了解した!」
スタスタスタ
魔王「さて、一旦解除するか」
魔王「解除───む?」
魔王「解除出来ない?いや、そんな訳が無い。解除!」
魔王「……………」
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:26:43.90 ID:v24N43R70
魔力が増しただけで器用ではないんだな
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:26:46.80 ID:jFj9yOSVT
ほこ×たての始まりである
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:26:56.05 ID:xvhFYggeO
………
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:28:41.72 ID:dpVERaKv0
魔王「側近よ!」
側近「どうしました?」スタスタスタ
魔王「結界が解けぬ。どうやら、魔力が強すぎたようだ」
側近「……今の魔王様に解けない結界は──さすがに私でもどうにもなりません。自然に消えるのを待ちましょう」
魔王「うむ……それしかないな」
側近「もし、解けなかったら──」
魔王「いや、必ず解く」
側近「そうですね、そうですよね。では、また後ほど。」
魔王「───さて」
魔王「実は………なんとなくわかるのだ、この結界は解けない」
魔王「範囲は狭くできるのだろうが……」
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:30:40.83 ID:v9aWTEeb0
やっぱり・・・・・・・・・アホだ
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:30:54.74 ID:dpVERaKv0
翌日───大広間
魔王「諸君。今日はあまり良くない知らせがある」
魔王「昨日、私は試験的にとある強力な結界を、私のすぐ周りだけを範囲として発動させた」
魔王「しかし、超魔力石の魔力を吸収したせいで強力過ぎた結界となってしまい、解除ができなくなってしまった」
側近「…………!!」
魔王「側近ほどの者ならすぐ死ぬことはないだろうが、諸君らは結界に触れただけで死んでしまうだろう。」
魔王「それほど、効果が跳ね上がっている」
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:31:56.91 ID:jFj9yOSVT
何か世にも奇妙な物語を見てる気分になった
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:32:53.21 ID:36oziDUJ0
この間の三人の戦争の人かな?
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:33:35.92 ID:dpVERaKv0
魔王「率直に言おう」
魔王「この城から──出て行ってくれ」
魔物達「…………………」
魔王「これは、お前達を思っての事だ。だが、恨んでくれてもかまわない。私は、お前達に死んでほしくない」
魔王「これは命令だ。魔王城、城主として、お前達に言う、最後の命令。」
魔王「城から出ていった者には、平和な生活を約束する。だから、頼む、城から出ていってくれ」
魔物達「………………………」
魔王「さあ、早く出ていけ」
魔物達「…………………」ザッ ザッ ザッ ザッ
魔王「これで、いい。これで………」
頭が弱かった・・・
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:35:39.26 ID:dpVERaKv0
>>59 よくわからないけど違います
魔王「側近よ」
側近「───はい」
魔王「お前も出ていくといい」
側近「イヤです」
魔王「命令だ」
側近「逆らいます」
魔王「死んでもいいのか」
側近「構いません。私は、魔王様に一生をささげると誓った身ですから」
魔王「………迷惑かけるぞ」
側近「はい」
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:36:27.99 ID:KRi3ehSF0
切なくなってきた
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:38:31.29 ID:v9aWTEeb0
おせえ!
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:39:25.72 ID:dpVERaKv0
それから、私と側近、2人だけの生活が始まった
2人だけでは、この城はとてもとても広く感じた
勇者は攻め込んだりしてこなかった
とても、平和な時が過ぎていった。そんな時だった
魔王「む……?強力な魔力を感じるが」
側近「……!! あ、あれは……」
魔王「む!巨大爆破魔法か!!」
魔王「相殺魔法!」ヴンッ
ドゴォォォォォォン!!
魔王「あ、危なかったな……」
側近「助かりました……」
魔王「しかし、今の攻撃──まさか、勇者か」
側近「恐らくは」
魔王「ようやく攻めてきたか、この私が、攻め込んできた事を後悔させてやろう」
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:41:40.71 ID:dpVERaKv0
側近「いえ、魔王様は安全な場所で待機していてください。勇者どもは私が片付けます」
魔王「危険だ、下がっていろ」
側近「私だって、鍛錬を積みました。魔王様ほどではありませんが、だいぶ成長したと思います」
魔王「───ならば、任せたぞ」
側近「はい」
勇者「行くぞォォォォォォ──────ッ!!!!!!」
側近「……来ますか」
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:42:38.90 ID:2RoJJsRZ0
フラグや
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:43:16.90 ID:v9aWTEeb0
腹筋「ッギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:43:59.66 ID:dpVERaKv0
側近「いらっしゃい、勇者御一行。この私が相手しましょう」
勇者「……お前、側近か?なぜ手下どもはいない」
側近「お答えする義務はありません」
勇者「そうか……まあ、そんな事はどうでもいい」
勇者「そこをどけ」ギロッ
側近「嫌です」
勇者「ならば、死んでもらうしかないな」
側近「ふふっ、こんな所で死ぬ訳にはいきませんから」
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:46:34.27 ID:dpVERaKv0
勇者「戦士!前衛を任せた!魔法使いと僧侶はサポートを頼む!」
戦士「おう!任せろ!」ダッ
魔法使い「わかりました!……筋力増加魔法!」
僧侶「把握しました。防御魔法──」
側近(なかなかのチームワークですね)
側近(さて、どう片付けてくれましょうか)
戦士「うおおおォォォォォォ!!!」
側近(戦士が厄介ですね、まずは強力魔法で眠っていただきましょうか)
側近「凍結魔法」
戦士「ぐあァッ!!な、なんだ!?足が……腰が!凍っていくぞ!」
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:48:39.15 ID:dpVERaKv0
勇者「まずい!僧侶、早く回復魔法を!」
僧侶「了解、回復魔──」
側近「広範囲火炎魔法」ゴオオォォォォォ
勇者「ぐっ……!」
魔法使い「きゃあっ!!」
僧侶「くっ……詠唱を中断させられた」
戦士「う、おお、ああ……」パキ、パキ、パキンッ
勇者「戦士!!……くそっ、魔法使い!爆破魔法だ!」
魔法使い「わかりました!──爆破魔法っ!!」
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:49:13.68 ID:LJ/pUw5k0
後方支援
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:49:59.87 ID:v24N43R70
過去作特定しようとしたがるのって一体なんなの
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:50:37.82 ID:jFj9yOSVT
そこまで気にすることか?別にいいんじゃないか
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:51:50.90 ID:dpVERaKv0
側近「甘いですね……幻影魔法」
ドゴォォォォォォォン!!!
魔法使い「や、やりました!!」
勇者「……!! 魔法使い!!!」
魔法使い「へ?」
勇者「さがれッ!!上だッ!!!」
魔法使い「上───」
側近「幻影魔法に気付かないとは、まだまだ鍛錬が足りないのではないですか?」
魔法使い「あ、ああ、……」
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:55:07.82 ID:dpVERaKv0
側近「凍結魔法」パキンッ
魔法使い「…………」パキッ パキンッ
勇者「魔法使いィィィィ!!!」
僧侶「早く、蘇生魔法を………いや」
勇者「どうした僧侶!早くしてくれ!」
僧侶「勇者」
勇者「なんだ!?」
僧侶「せめて、生きて逃げるくらいはしてね」
勇者「ま、まさか、お前!やめろ!」
僧侶「自爆魔法」
側近「じ、自爆──!!まずい!!防御ま──」
ドオオオォォォォォォォォォォン
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:57:09.53 ID:dpVERaKv0
勇者「僧侶、僧侶!僧侶ォォォォ!!!」
側近「ぐ、はぁっ、はぁ、はぁ、うぐっ、………」ズルズル
勇者「お前……許さねえ!」
側近「ま、魔王、さま……今、向かいます……」
勇者「待て!逃がすかぁ!」
側近「そ、束縛魔法……」
勇者「ぐっ!こ、こいつ!」
側近「はぁっ、はぁっ、はぁっ……」ズルズル
側近(どうやら、私はここまでのようです)
側近(せめて、貴方の近くで、死にゆきたい……)
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:57:51.96 ID:v24N43R70
さるよけ
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 21:59:40.82 ID:dpVERaKv0
側近「はぁ、はぁ、………」
魔王「側近」
側近「ま、魔王、さま」
魔王「すまぬ」
側近「魔王様、は、何も悪く───」
魔王「すまぬ、私がお前を信用しすぎたばかりに」
側近「魔王様───」
魔王「見たところ、内部の破壊が激しいようだな……」
側近「は、はい……おそらく、蘇生は、不可能かと………げふっ」ボタボタッ
魔王「もうよい、喋るな」
側近「い、イヤ……です……最後くらい、貴方と、話していたい……」
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:02:53.53 ID:dpVERaKv0
側近「最初に、貴方が側近にならないか、と──あの頃は、まーくん、なんて呼んでいましたっけ……」
側近「とても、嬉しかった、ですよ──はぁっ、はぁっ」
側近「あなたは、仲間想いのとても良い魔法に、はぁっ、なりました───」
側近「側近として、誇らしい限りです……げふっ、げほっ」
魔王「……側近」
側近「ははは、魔王ともあろう者が、そんな悲しい顔しないでください、よ……はぁ、はぁ…」
魔王「側近!側近ッ!!」
側近「さ、最後に………あなたの、楽しそうな笑い声と───高らかな野望を、聞きたい、です───」
魔王「………側近……」
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:04:56.22 ID:WlI5pI0H0
まーくん・・・
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:05:05.90 ID:KRi3ehSF0
魔法かよ
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:05:22.66 ID:dpVERaKv0
魔王「ふ、ふは、ふはははははっ!!この世界!!この私が征服してくれよう!!ふはははははは!!」
側近「ああ、それです、それでこそ、まおう、さま───」
魔王「ふははは、はははは」ポロポロ
側近「さいご、に、ひとこと、だけ………」
魔王「側近ッ………」ボロボロボロ
側近「あり、が、とう──────」
魔王「ッ─────!!!」
勇者「……やっと追い付いたぞ」
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:05:22.72 ID:v24N43R70
側近ェ
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:07:25.03 ID:dpVERaKv0
魔王「勇者か」
勇者「お初にお目にかかるな、魔王」
魔王「……私は、恨みの無い者は殺さぬ。だが」
魔王「お前には既に恨みが──側近の恨みがある。」
魔王「私は、お前を殺す」
勇者「はっ、やってみろ」
魔王「ゆくぞ」
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:09:59.01 ID:JHZcnU2Q0
勇者何もしてない
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:10:01.90 ID:dpVERaKv0
魔王「凍結魔法」
勇者(凍結魔法だと?その距離から当たるとでも思っているのか?)
バキバキバキバキバキバキバキィ!!
勇者「!!!!!」
勇者(な、なんだこの範囲は!ありえない!伝説の大魔道師ですら、こんな事はできないぞ!)
魔王「火炎魔法」
ゴオオオオオオオオォォォォォォォッ!!
勇者「ぐ、が、があああああぁぁぁっ!!!」
魔王「爆破魔法」
ドォォォォォォォォォォォォォン!!
勇者「く、そっ……こんな、ところで……」
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:11:02.57 ID:v24N43R70
さるよけ
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:11:30.26 ID:LJ/pUw5k0
【算数】たかし君は1個70円のりんごと1個30円のみかんを握り潰してこう言いました。
「次はお前がこうなる番だ」
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:12:00.05 ID:LJ/pUw5k0
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:13:22.54 ID:dpVERaKv0
魔王(どうだ側近、美しいだろう)
魔王(凍った大地は大きな炎が反射し、煌めく)
魔王(その上で弾ける爆発は、花火のようだ)
魔王「………」ザッ ザッ ザッ
勇者「……はっ、とどめってわけか」
魔王「………」シャキンッ
勇者「………やれよ」
魔王「さらばだ、勇者」
勇者「……できるだけ、綺麗な死体にしてくれよ」
魔王「承知した」ブンッ
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:14:24.75 ID:Xd38eFGr0
【算数】たかし君は1個70円のりんごと1個30円のみかんを握り潰してこう言いました。
「次は
>>90がこうなる番だ」
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:16:08.12 ID:dpVERaKv0
数日後───魔王の部屋
魔王「───とうとう、一人になってしまった」
魔王「これから──何人もの勇者を殺さねばならぬのだな」
魔王「ははは、世界征服など、容易いことだろうな」
魔王「ははははは………」
魔王「………側近………」
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:17:10.07 ID:8MHz7pt0O
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:17:31.13 ID:v24N43R70
せっかく強くなり過ぎたんだから側近にまかせず自分で戦えば良かったな
やはり頭が弱いのか
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:18:16.16 ID:dpVERaKv0
『目標、魔王討伐!!』
魔王「……新たな勇者か」
魔王「城を破壊されては面倒だ、城門で片付けてしまおう」
───城門
魔王「……貴様ら、勇者か」
勇者「いかにも」
勇者「お前を、殺しに来た」
魔王「そうか」
魔王「ならば死んでもらおう」
97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:20:02.57 ID:LJ/pUw5k0
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:21:56.25 ID:dpVERaKv0
魔王「──雷撃魔法」
勇者「か、はっ………」
魔王「ここまでのようだな」
勇者「ち、くしょ……」
魔王「どう殺してほしい」
勇者「……俺は、負けた。あんたの好きなように殺せ」
魔王「そうか」
魔王「では、一瞬で楽にしてやろう」
勇者「………そうか」
魔王「さらばだ、勇者」ブンッ
勇者「くそぉっ………」
ズバッ
なにこの鬱展開…oh
勇者殺すと見せかけて自殺するか思ったのにw
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:25:11.89 ID:dpVERaKv0
───明くる日も、明くる日も、勇者と戦い、そして殺した
魔王「何か言い残すことはあるか」
勇者「はっ……死んじまえ、クソヤロー」
魔王「……良い勇気だ」ブンッ
勇者「じゃあな、お袋……」
ズバァッ
ただひたすら、殺した。
勇者「来るな!バケモノ!怪物!!うわああぁぁぁぁっ!!!」
魔王「醜いな」
勇者「み、醜いのはお前だ!!くそっ!!なんでこんな事に!!」
魔王「死滅魔法」
勇者「か…ぁっ……」バタンッ
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:25:28.62 ID:whR6TwtL0
待っては殺し…待っては殺し…
そんなことを繰り返してたら、飽きるか、来るのが楽しみになるか
どっちかになりそうだな
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:28:21.71 ID:dpVERaKv0
どの勇者も、私の足元にも及ばなかった。
勇者「わ、私は、諦めない……この命、尽きようとも!!」
魔王「立派で、良い覚悟だ」
勇者「はああぁぁぁぁぁッ!!!」ダダダダッ
魔王「せめて、楽に逝け」ブンッ
ズバッ
勇者「く、そ…っ 正義は……まけた、のか」バタン
その非現実的な日常が崩れ去ったのは
最早、勇者に投げかける言葉すら無くなりかけていた時だった
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:28:48.25 ID:v24N43R70
心が死にそうだなこれ
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:30:24.51 ID:dpVERaKv0
魔王「また勇者か」
───城門
魔王「勇者か、貴様で何人目だろうな、30を超えたところから数えるのをやめてしまったからな」
勇者「公式の勇者なら59人だ」
魔王「ほう、覚えているのか」
勇者「同僚だったからな」
魔王「では、記念すべき60人目は貴様ということになるな」
勇者「待て、早まるな」
勇者「別にお前と争いに来たわけじゃない」
魔王「……なんだと?」
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:31:16.63 ID:G7zE1bE20
勇者って誰でもなれる設定?
106 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:33:38.57 ID:dpVERaKv0
勇者「ひとつ、質問をする」
魔王「何だ」
勇者「お前、『限界』を超えたな?」
魔王「……それは、どういう意味だ」
勇者「そのままの意味だ。己の限界を超えてしまったな?」
魔王「そうだ」
勇者「……俺もなんだよ」
魔王「そうか、だからどうしたというのだ」
勇者「お前ならわかるだろう、強すぎる者の辛さが」
やっぱり60人目だねしょうがないね
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:35:59.91 ID:dpVERaKv0
>>105 血筋云々とかじゃなくて、一定の期間で募集されて、もっとも優秀だった数名が勇者になる、みたいな感じ
魔王「………わかる、が」
勇者「俺はもううんざりなんだよ」
勇者「3年間だ」
魔王「何がだ」
勇者「俺が鍛錬した期間だ」
魔王「私もその位だが」
勇者「違う」
勇者「3年間、一度も休まずに剣を振った」
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:38:10.99 ID:dpVERaKv0
勇者「50人、回復魔法に長けている僧侶を雇った」
勇者「一定の間隔で回復魔法を使わせて、ただひたすら、3年間剣を振るった」
勇者「その結果、限界を超えた先の限界に到達したよ」
魔王「超えた先の、限界───」
勇者「尤も、強大な魔力を持っているあんた相手なら、俺は勝てない」
勇者「だけど、勝ち負けの前に、俺は戦わない」
魔王「意味がわからぬな」
勇者「俺はさ、もう嫌なんだよ」
110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:38:15.37 ID:Y4hds5HW0
鬱すぎワロタ
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:40:42.11 ID:dpVERaKv0
勇者「強大すぎる力を手に入れたら、周りからバケモノって言われたよ」
勇者「国からも追放された」
勇者「わかるか?国を守る為に強くなろうとしたら、国から追い出された」
勇者「悔しかったさ」
勇者「もう、そこで俺はこの世を諦めた」
勇者「自殺もしようとした。だけど」
勇者「強過ぎたんだ。昔に使った防御魔法が、未だに消えない」
魔王(私と──似ているな)
おっ!相殺か!!
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:42:18.53 ID:giKubA4/0
しえん
114 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:42:43.01 ID:dpVERaKv0
勇者「だけど、59人もの勇者を殺したあんたの噂を聞いて、確信したよ」
勇者「あんたなら、俺を殺してくれる、って」
魔王「……つまり、私にお前を殺せ、と」
勇者「そうだ」
魔王「ふん、珍しい勇者もいたものだな」
勇者「勇者、か───もう、そう呼んでくれるのは魔王、お前くらいだぜ」
勇者「さて、そんな話はいい」
勇者「早く、殺してくれ」
115 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:43:05.02 ID:whR6TwtL0
類は友を呼ぶか
苦労人だな
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:46:56.02 ID:dpVERaKv0
魔王「断る」
勇者「なっ…!」
魔王「要は、生きる希望をなくしたから死のうなどと考えたのだろう?」
勇者「……そういう事だ」
魔王「ならば、希望を与えてやろう。」
魔王「強すぎて、辛い思いをする者が現れない───そんな、平和な世界を築こう」
魔王「どちらが上とか、そんなものはない」
勇者「はっ……この騒乱の世を平和に、ね」
魔王「面白いとは思わぬか?」
勇者「はー……冗談にしちゃあ行き過ぎてるぜ」
勇者「だが」
勇者「乗った」
117 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:49:43.27 ID:KRi3ehSF0
魔王と勇者の無双が始まる
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:50:52.39 ID:giKubA4/0
しえん
119 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:58:39.28 ID:Xd38eFGr0
ほ
120 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 22:58:44.32 ID:xvhFYggeO
支援
121 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 23:02:00.88 ID:1ZJ9GlUn0
しえ
122 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 23:04:12.77 ID:Y4hds5HW0
寝たか
123 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 23:10:17.68 ID:LJ/pUw5k0
落ちるかな
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 23:10:19.82 ID:xT3gZikz0
スレタイから分かってたがワンパンマンだな魔王も勇者も
125 :
忍法帖【Lv=3,xxxP】(-1+0:15) :2013/07/03(水) 23:12:07.23 ID:vwUOf77D0
はよ
126 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 23:12:43.51 ID:dpVERaKv0
───その一言から、世界の変動は始まった
私達は、最初は力、つまり暴力を使った
その内に、力を使わなくてもいいようになってきてから、ゆっくりと世界を治めていった
日に日に世界は良くなっていった
気がつくと、私達は世界征服を達成していた
魔王「ふはははは!中々良い世界になったではないか!」
勇者「ああ、ほんとだよ……良い世界だ」
魔王「平和で──争いも無く、素晴らしい世界だな」
勇者「生きててよかったと、今以上に思った事はないな」
127 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 23:13:22.21 ID:v24N43R70
展開はええ
これからどうなる
128 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 23:20:14.26 ID:v9aWTEeb0
なに!
129 :
忍法帖【Lv=4,xxxP】(-1+0:15) :2013/07/03(水) 23:20:59.63 ID:vwUOf77D0
ほお
130 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 23:21:02.80 ID:G7zE1bE20
お、起きてたか
支援
131 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 23:22:07.34 ID:dpVERaKv0
魔王「のう、勇者よ」
勇者「何だ?」
魔王「昔に、超魔力石の魔力を吸収したという話はしたな?」
勇者「ああ、聞いたな。ありゃあすげえ話だった」
魔王「実はな」
魔王「あの頃の私なら、心身ともに強く、その魔力を制する事ができていた」
魔王「だが平和になり、鍛錬する必要がなくなってしまった今、とても弱くなった私では」
魔王「この魔力を制する事が、難しくなってきた」
勇者「……おい、それってどういう」
魔王「つまり、このまま行けば魔力は暴走する」
132 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 23:24:08.86 ID:dpVERaKv0
魔王「暴走した魔力は、何の魔法に変化するかもわからない。だが、あの量の魔力であれば、世界中を混沌の渦へ巻き込んでしまう」
勇者「……冗談も大概にしろよ、縁起でもねぇ」
魔王「冗談ではない。これは本当に危うい事態なのだ」
勇者「仮にそうだとしてよ、俺にどうしろってんだよ」
魔王「率直に言おう」
魔王「私を殺せ」
133 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 23:26:07.86 ID:v9aWTEeb0
あらやだ 物騒ねぇ
134 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 23:26:18.82 ID:dpVERaKv0
勇者「断る」
魔王「………そう言うと思っていた」
勇者「昔、あんたに同じセリフを言われたからな」
魔王「そういえば、そんな事も言ったな」
勇者「とにかくお断りだね。どうにかしたいなら今から鍛錬するなりすればいいじゃないか」
魔王「間に合わぬ」
勇者「おい、そんなに時間ってやべーのかよ」
魔王「私も、必死に暴走を食い止めてきた。だが、そろそろ限界なのだ」
勇者「………………」
135 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 23:29:35.93 ID:dpVERaKv0
魔王「死者の魔力は何にもならぬ、故に私を殺せば、世界は平和なままだ」
勇者「ふざけんなよ」
勇者「俺は絶対に嫌だ。悪以外は絶対に斬らない。昔、国に誓ったんだ」
魔王「悪以外は斬らない───か」
魔王「なるほどな」
魔王「ならば私が悪となろう」
勇者「…………は?」
魔王「はははは、悪の大魔王、再臨か。滑稽だな」
勇者「おい」
魔王「止めるな」
魔王「私は再び悪の魔王に戻る。そして私を殺せ。名誉を勝ち取れ」
136 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 23:31:45.47 ID:dpVERaKv0
魔王「さらばだ、勇者。魔王城跡地にて待つ」
勇者「………止めねえよ」
勇者「アンタが悪事を働くまで俺は何もしねえ」
勇者「だが、何かしでかしたら、それはもう、いままでの関係なんかどうでもいい」
勇者「俺はアンタを殺すだろう」
魔王「良い決心だ」
魔王「───私は、平和な世界を、もっと見ていたかったよ」
魔王「転送魔法」シュンッ
勇者「………………」
137 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 23:34:33.71 ID:dpVERaKv0
数日後、私は国を一つ消した
住民は全て転送魔法で他の国へ移しておいたので、死傷者は0のはずだ
だが、国を一つ消した罪は重い
やがて彼が来るだろう
私を討ちに
勇者「よぉ」
魔王「何日ぶりだろうか」
勇者「そんなもんどうでもいい」
勇者「国を一つ消したってな」
勇者「アンタはもう仲間じゃねえ。ただの───魔王だ」
勇者「殺すぜ」
魔王「ふははははは!!それでいい!!さあ、踊ろうではないか!結末の確定しているラストダンスを!!!!」
138 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 23:36:43.18 ID:dpVERaKv0
魔王「火炎魔法ッ!!」ゴオオォォォォッ
勇者「水流魔法!甘ぇな!」
魔王「自ら視界を悪くしてどうする!」ダッ
勇者「…直接斬ってくるか!ならば!」シャキンッ
魔王「ふんッ!」ブンッ
勇者「はァッ!!」ブンッ
キィンッ!
139 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 23:39:55.15 ID:dpVERaKv0
魔王「剣が──」
勇者「両方、折れた、か」
魔王「はははははは!!いいぞ!互角な勝負!実に久しい感覚だ!!」
勇者「さっきから……へらへら笑ってんじゃねぇよっ!!爆破魔法!」
魔王「ふははははは!!相殺魔法!!」
勇者「しぶといヤローだな!氷結魔法!」
魔王「ふんっ!!」バキィッ
勇者「な……魔法を素手でぶっ壊すか──めちゃくちゃだな、おい」
140 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 23:41:07.90 ID:v24N43R70
さるよけ
141 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 23:41:30.38 ID:giKubA4/0
しえん
142 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 23:42:38.47 ID:xvhFYggeO
しえ
143 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 23:43:05.27 ID:jFj9yOSVT
しえん
144 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 23:43:49.02 ID:dpVERaKv0
勇者「って、話してる場合じゃねえよなっ!雷撃魔法っ!!」
魔王「………………」
魔王「防御ま」バシイイィィィィィィィィンッ!!!!
魔王「が………はっ………」
勇者「や、やった、か……?」
魔王「ふ、はは、やるようになったではないか、勇者………」
勇者「……おい、まさかお前」
勇者「最後、わざと詠唱を遅らせて………」
魔王「はははは……何を言っているのだ、お前は。さあ、早く殺すがいい」
勇者「……悪いな」
魔王「何を敵に向かって謝る必要がある」
145 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 23:46:11.44 ID:dpVERaKv0
勇者「本当、悪いと思ってるよ」
勇者「お前は、仲間想いの本当良い奴で」
勇者「俺達が危険な目に遭うのを避けようと、死のうとしてよぉ……」
勇者「最後の最後で、殺されるってのに手加減とかさぁ……」ポロッ
勇者「本当………ごめんな」ポロポロポロ
魔王「勇……者…… 英雄となる者が……無様に無くんじゃない…ぞ…」
勇者「………魔王、俺は、アンタを殺す」
魔王「……………やれ」
146 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 23:50:34.01 ID:dpVERaKv0
勇者「……心臓を一突きにする。一瞬で楽にしてやる」
魔王「あり……がとう……」
勇者「──俺は、あんたに敬意を表す」
勇者「友として──仲間として、パートナーとして」
勇者「あんたをすごいと思ってなかった日はないぜ」
魔王「ふはは……それはそれは、嬉しい事じゃ……ないか……」
勇者「だから………一瞬で殺す」
魔王「………たのむ」
勇者「さらばだ!!!!」
勇者「俺の、最高の戦友よ!!!!」
魔王「………さらばだ」
勇者「火炎魔法ッ!!!!!」
147 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 23:51:37.11 ID:dpVERaKv0
>>146 なんかおかしいから修正
勇者「……一瞬で楽にしてやる。苦しみは味わわせない」
魔王「あり……がとう……」
勇者「──俺は、あんたに敬意を表す」
勇者「友として──仲間として、パートナーとして」
勇者「あんたをすごいと思ってなかった日はないぜ」
魔王「ふはは……それはそれは、嬉しい事じゃ……ないか……」
勇者「だから………一瞬で殺す」
魔王「………たのむ」
勇者「さらばだ!!!!」
勇者「俺の、最高の戦友よ!!!!」
魔王「………さらばだ」
勇者「火炎魔法ッ!!!!!」
148 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 23:51:57.79 ID:v9aWTEeb0
最後に滑っちゃうか
149 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/03(水) 23:59:46.83 ID:xvhFYggeO
支援
150 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/04(木) 00:03:02.13 ID:DxeAR6AqO
さるったか
151 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/04(木) 00:04:59.16 ID:SFPb+JXnT
俺のちんぽも火炎魔法で守られてる
152 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/04(木) 00:05:23.91 ID:B/XSVuit0
しえん
153 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/04(木) 00:06:07.88 ID:DxeAR6AqO
あげ
154 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/04(木) 00:10:17.37 ID:Qkniazmz0
あの後、国は落ちついたよ
お前が死んで、脅威は去った、ってな
───俺は、寂しいよ
最高のパートナーを、この手で殺してしまった。
頼まれていたとはいえ。
殺した。
勇者「平和で、いい世界だ」
勇者「人々も楽しそうに暮らしている」
勇者「なのに、お前はいない」
勇者「なんで、お前がいないんだよ……」
155 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/04(木) 00:10:27.84 ID:DxeAR6AqO
ほ
156 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/04(木) 00:13:16.89 ID:Qkniazmz0
お前が残してくれた、この平和な世界を、死ぬまで守り抜くと約束しよう。
魔王。
俺が尊敬した、最高の友へ、約束する。
勇者「さて、今日も平和だといいんだがね」
おわり
157 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/04(木) 00:14:22.30 ID:Qkniazmz0
正直眠かったから最後適当
見てくれてありがとう
158 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/04(木) 00:14:23.80 ID:DxeAR6AqO
乙
159 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/04(木) 00:14:49.95 ID:7TCSG5MP0
勇者と魔王が協力し合っている描写も欲しかったな
乙
160 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/04(木) 00:14:54.45 ID:vPT+5n/x0
なんで乗っ取りなのに書き溜めしてあんだよ・・・
161 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/04(木) 00:14:56.27 ID:Pu+YsnqY0
おつ
162 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/04(木) 00:15:24.62 ID:Qkniazmz0
163 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/04(木) 00:21:34.08 ID:SjIFe4M+0
乙
164 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/04(木) 00:22:24.44 ID:O54v9AQN0
乙
遥(ほるるか)。
治める(あろそめる)。
嘔作める(オサメル)。
滅(ほろび)。
嘘(うそ)。