1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
和「ロンです。8000の一本場は8300ですね」
チャラ男「チッ!…ここじゃ一本場は1500点だって言ってんだろ」
和「あ、すいません…」
私は今、連勝している。それも今日だけでなく、ここ一か月間の連勝
別に私にとっては普通の事だが…。場所、そしてレートが異常に違っていた
私が今いるのはマンション麻雀。違法だとはわかっている…。だが、やめるわけにはいかない
いや、正確に言うとやめられない…。
勝つ……!勝てる……!勝つ……!勝てる……!この無限ループが、私を魅了する………っ!!
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 04:15:33.92 ID:1WwjctVl0
和「ロン、2000点ですね」
太った男「うぅ…。またかぁ」
きっかけは単純なものだった。全国大会に向けた特訓。そして腕試しのため、私はこの場所を選ばされた
部長の「やってみなさい」という、あまりにも無謀な提案があった……そのせいだ
私と宮永さんは嫌々ながらマンジョン麻雀を始めた。最初は年々貯めていたお年玉で一回の清算が払える場所に行っていた…
だが、その必要すらなかった。私たちは最初から勝った。勝った。勝った。勝った!
負けることなど知らず、私は…。今のビンタという特殊ルールがありの場所に足を踏み入れた
すでに私の脳裏から特訓という言葉は消えていた。今の私は金……いや、勝つためだけ。それだけ、それだけの為に打っていた
和「ツモ。1000オール…。ラストですね」
胡散臭い男「ッケ!また嬢ちゃんの勝ちかよ」
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 04:16:36.08 ID:BHaRXZ4lT
これはもう完全にエロ同人ですね・・・
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 04:19:15.22 ID:VTeuIB70O
傀「支援です」
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 04:23:28.04 ID:NY8WkhH50
ふむ
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 04:24:18.63 ID:1WwjctVl0
太った男「1000オールのおかげで俺はクビつながったか…ふぅ」
クククク…馬鹿な男。つながったんじゃない。もうお前は、私が狩りはじめているんだ
雀荘に来て分かったこと。それは、カモを絶対に逃がさないこと。いくら勝とうと、相手がいなければ意味がない
そう、その方法の一つとして、3コロはしないこと…。それが絶対条件
そうすれば、クビがつながった馬鹿は続ける。金は減らない安心を生む。そして…狩る
勝つという事がこれ程簡単だったなんて…。思いもしなかった。今はエトペンはいらない
勝てるから…。あれがなくても勝てるから…。冷静に打てるから…。そう、私は今、狩れる。
和「それでは次に…」
チャラ男「あ、ちょい待ち。…ごめん、もう金ねーわ」
和「はぁ」
チャラ男は財布から2万円を取り出した。もうそれすら、狩れないというのか
チャラ男「わり!これだけしかねーから帰るわ!ごめんね、ホント…やっぱスランプは怖いねぇ、うん」
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 04:31:55.02 ID:1WwjctVl0
チャラ男「こっちが飯を食う用で、こっちがタクシーと考えても…足りねーかな」
和「そんなに遠いんですか?家」
チャラ男「いんや。ただ、俺は万札以外の金は肌身につけねぇ主義なんだよね」
和「なんですか、それ」
チャラ男「飯屋にタクシー出して…。飯屋に出して…そっからまたタクシーで帰ったら…あー、やっぱたんねーわ」
チャラ男はそう呟きつつ帰って行った。なんだったんだろうか、アレは。理解できない
しかし、これで空き時間ができてしまった。恐怖の時間だ
何が恐怖か?それは、他の連中も帰る機会ができてしまった事。これに乗じて他の連中も帰ると言い出したら…
せっかく、タラフク食わせた餌の意味がなくなってしまう…。そう思っていた時だった
黒服の男「…打てますか?」
マスター「ちょうど欠けたところですよ」
黒服の男が入ってきた…。チャンスだ!これでまた打てる…。
それに見た感じ、そこそこの金は持っていると判断できた。…今まで餌をあたえてきた連中よりも…だ
つまり、私のやるべきことはただ一つ
今の男どもは狩り、そして…この黒服の男に餌をあたえる。そして…また狩る
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 04:34:54.51 ID:+3iGPyYk0
哲也かアカギか竜か
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 04:37:23.37 ID:BQenh+4wT
ボロ負けして払えなくなってAV出演するんですよね?
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 04:37:32.36 ID:1WwjctVl0
和「それでは、お願いします」
黒服の男「はい。場所はここで…結構です」
和「そうですか」
黒服の男は私の対面に座った。私の思いはただ一つ…。狩る!狩る!狩る!…。
ただその意欲だけだった。それ以外の愚かな想いは一切なくした
和「ロン、2000点です」
胡散臭い男「やっべ…」
お前はどうでもいい。これぐらいでいい。むしろ、クビがあろうがなかろうが関係ない
問題は…
太った男「ふぅ、ラッキー。次にそれ切ろうと思ってたんだ」
お前だ。ご存じでしょうか…。豚は太らせてから食えっていう教えを…
知らないでしょうね。だから…その体に教えてあげましょう…。一度の負けは、致命傷になるってことを…!
和「ロン…24000」
太った男「ヒィ!」
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 04:42:35.85 ID:r2rlQ4810
咲さんは絶対にだすなよ!!絶対にだすなよ!!!
絶対にだぞ!
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 04:47:49.42 ID:1WwjctVl0
太った男「やっちゃったー!ここで大物につかまったー!」
浅い…浅い…浅すぎる!ここで捕まった?違う…お前はずっと前から私に捕獲さている事に気づかない…
クククク…さあ、存分に踊りなさい!この私の掌で!鳴り出した狂詩曲は…アナタへのレクイエムよ
和「……」
張った。が、手はタンピンだけの手。…これでとどめをさすわけにはいかない。もっと、もっとでかい手に…
黒服の男「……」っ5萬
マスター「?」
和「!?……ろ、ロン。2900は4400」
なぜだ…なぜこいつは今私の当たり牌を出してきた?…たんなる偶然?
いや、これはラッキーだ。連荘できて、なおかついい手が入る流れだ…
狩りの事はもうどうでもいい。次回から目指すとしよう
それよりも…肥やした豚を狩らなければ
和「ロン。…48000は51000。役満祝儀…もらえますよね?」
太った男「ひ、ひぃぃぃぃ!!!」
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 04:52:59.87 ID:y0sGlDzf0
のどっちが肥え太らされている
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 04:53:08.14 ID:NY8WkhH50
C
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 04:54:22.14 ID:1WwjctVl0
よし、まずは第一段階突破。これでこいつがビンタやレートを倍にしようと言ってくれれば…
胡散臭い男「あー、やめだやめ。今日は勝てる気がしねぇ。…マスター!パンクだから抜けね」
和「え」
何言ってるんだ!あんたの鞄にはまだたんまりと金が詰まってそうじゃないか…!まだパンクじゃないでしょ!
胡散臭い男「いや、『え』って言われてもね。勝ちすぎの嬢ちゃんに言う台詞じゃないでしょ」
太った男「じゃあ俺も…明日早いし…帰ろうかな」
何だと!?ふざけるな!お前が帰ったら今まで作戦がパァどころか、場がたたない…!
せっかく……せっかく…新しいカモを見つけたのに…!
カランコロン
若い男「すいません、打てますか?」
青年「あ、俺も打ちたいんですけど」
…クククク。やはり私はツイている。こんなにも簡単に…カモが見つかるなんて
最高だ。これ以上にない…快感。そして…興奮。さあお前ら、狩りの時間だよ
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 04:58:55.98 ID:2HOwZfQY0
エロ展開ですか?
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 05:03:07.80 ID:1WwjctVl0
若い男「場所は…」
黒服の男「どうしますか?」
青年「いいですよ、このままで。あ、俺沖本。沖本瞬っていいます」
名前なんてどうでもいいよ…。どうせ、狩るだけだし
豚Aとでも呼んでやってもいい
若い男「名前…言うんですか?」
瞬「一応…礼儀かなーと。まあ、レートがレートだし、言わなくていい世界なのかなとも思ったけど…」
若い男「変わってますね…。あ、でも俺は一応コードネーム…いや、あだ名でいいですかね?」
瞬「いいよ。そっちの方が親しみやすいしな」
若い男「皆からは…兎、と呼ばれています」
瞬「兎な…あんたは?」
黒服の男「……カイ、と呼ばれています」
豚二匹に兎か…。たいそうなごちそうだわ
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 05:05:28.29 ID:NY8WkhH50
C
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 05:05:47.59 ID:R1XcKIBT0
初期の兎ならなんとかなりそうな気がする
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 05:07:07.13 ID:7XBlo2j+0
瞬と兎とはまた珍しい
黒沢さん出ねえかな
のどっちオワタ
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 05:09:58.98 ID:1WwjctVl0
和「私は原村、原村和です」
兎「原村さんね…よろしく。それじゃあ始めますか」
兎君…。なんともひ弱な名前。あんな可愛い動物を狩るのは趣味じゃないけど
仕方ないわよね…。対面のカイとやらを狩らないといけないんだから…ちょっと、犠牲になってね
和「リーチ」
チートイの5萬待ち。…迷彩はたっぷりと効いてる。筒子を全然きってないから…出してくれるでしょ?兎君
兎「……」ピキィ
タンッ!
5ピンかぁ…。これはむかってるってこと?どちらにしろ振りそうね。ごめんね兎君。相手が悪すぎね
瞬「……」タンッ!
マスター(ジュンチャン、三色がきまりかけているのに…ここで5萬をとめるのか…)
7ソウ…コイツも…きてる?あんたを狩る気はまだないんだけど?
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 05:11:30.00 ID:VTeuIB70O
人の鬼きたー!
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 05:12:06.46 ID:NY8WkhH50
C
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 05:17:58.56 ID:1WwjctVl0
================
なぜ!?なぜ私の5萬を出さないの!?迷彩は完璧なのに!
それにツモれない…。あがれない…。きてよ…来なさいよ!5萬くらい!
和「…聴牌」
最悪だわ…。あがれずに5萬単騎という無様な待ちを見せるとは…。
きっと、他の連中も聴牌ね。あそこまで突っ込んでいたし…
瞬「…ノーテン」
!?嘘…でしょ。あそこまで突っ込んでいたのに、ノーテンだなんて!
マスター(いや、本当は5萬単騎のオナテン…だからこそ、ノーテンと言って牌を伏せるのか)
傀「ノーテン」
兎「ノーテン」
なんなのコイツら…異常。異常すぎる!
…でもこれで分かった。……こいつら素人だ…。今日も勝てる!勝てる!私の勝つべき試合なんだ!
あぁ…宮永さん。これが終わったら…一緒にご飯でも行きましょうね。お寿司でもなんでも奢るから
さあ…豚にはもっと…肥えてもらうっっっ!!
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 05:23:03.15 ID:VTeuIB70O
脱いだ
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 05:26:54.29 ID:1WwjctVl0
マスター(おそらく、傀も兎とかいう坊やもオナテンだったはず…。こいつら、底が知れねぇ)
東風戦ではスピードが命…!そして私はすでに一番…!ノーテン罰符がこれほどうれしいことはない
けど、それじゃあ満足できない…。さあ、踊ってもらおうか
和「リーチ」
迷彩の聞いた5萬待ちの次は、ストレートな1,4,7ソウ待ち…。どう判断できる?皆さん
ま、これならどうせツモるだろうから…。どうでもいいけど!
兎「……」ピキィ
兎(安パイなしかぁ…。ま、あんな早いリーチなら当たり前か…。でも、それでも俺は分かる!)
タンッ!
マスター(浮いている1ソウを止めた…。坊やはわかっているのか?当たり牌が)
瞬「……」
瞬(聞こえる…牌の声が。今の俺のすべきことが…わかる)
タンッ!
チッ!当たらない…!こいつら…私の当たり牌を出さないけど、突っ張ってきてる…
おかしい…なぜだ?おかしい…私はちゃんと、セオリー通りに打ってるんだ!
人鬼>沖本≧兎>壁>和
ってイメージだな。
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 05:33:46.87 ID:1WwjctVl0
兎「ロン」
和「!?」
兎「1000の一本場は、2500」
あた…った。私の多面待ちをかわしてきた…!?
!?…あ、頭に1ソウ?…なぜだ?ではなぜ2ピンをトイツ落としした?
そっちだとタンヤオがつくし…。2ピンも無筋で良い牌とは言い難い…なぜだ?なぜでなかった!?
コイツ…本当にただの素人なのか…それとも、できるのか?
兎「俺の親ですね」カラカラカラ
いや…どうでもいい!どちらにせよ、1ソウを出さなかったのは運がよかっただけでしょ!
ビギナーズラックってやつ!…今のところはどう考えても1ソウ落としだし…!
素人相手だとリズムが乱れる…今度は、こっちの豚を…
瞬「ロン。3900」
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 05:41:24.61 ID:1WwjctVl0
和「完全に…」
完全にリズムが…崩れた。私の勝ちへのリズムが…っ!!!
いや、まだだ!私のラス親が待っている!ここで粘ればいい!
いや、マンガンでもいい。あがればトップ!
終わらせる…。くくく…。
それに、ロンあがりならば、私以外にも誰かが浮く…っ!
これは私の狩りが…始まるっ!!!
和「ククク……」
GGG六六六222DD677
ああ、神様はなんて慈悲深いの…。私に対して、ここまで勝利の運をくれるだなんて……っ!
終わらせる…終わらせる…6ソウを切って…終わらせる!
和「リーチ!」
タンッ!
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 05:47:33.32 ID:1WwjctVl0
傀「ロン」
!?
和「な……!?」
傀「16000」
タンピン三色ドラ3赤ドラ1…………
7ソウ切りだと…当たっていない……!?
傀「アナタがラストで終了ですね」
和「…っ!」
兎「ビンタのおかげでクビはつながったか…ふぅ。これで愛さんに怒られずにすむ」
瞬「愛?誰?恋人?」
兎「やべっ!…えーっと…行きつけのバーのママ…ですよ」
瞬「ああ…」
何会話を楽しんでるんだ素人ども!…お前らのせいで…お前らのせいで…!!!
クソ…この台詞を私の口から言わせるなんて…覚悟しなさい!
和「よろしければ…ビンタを倍にしませんか?」
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 05:54:13.23 ID:1WwjctVl0
瞬「俺は…かまいませんけど」
兎「……っ。…大丈夫です」
和「…カイさんは?」
傀「…構いませんよ」
…勝った。今の私がどれだけの金を持っていると思っているんだ?
一か月間無敗。しかもマンション麻雀で…だ。…勝つまで。勝つまで倍に…倍にし続ければ…必ず勝てる!
この素人二人にも!マグレで私に勝った対面の豚にも!…私は覚えている
最初に打った時に出した、アマアマの5萬を…!そう、アンタのレベルなんてそんなもん!
いつもの私なら勝てる…。いつもの私なら…。こいつらを凌駕するぐらい!
兎「ツモ」
勝つぐらい…っ!
瞬「ロン」
素人には負けないぐらい…っ!
傀「ご無礼。ロンです」
お前らに負けないくらい……
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 05:59:50.67 ID:kDydx4fY0
C
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 06:00:58.84 ID:1WwjctVl0
カランコロン
マスター「いらっしゃいませ」
咲「…原村さん、いますか?」
!?…宮永さん!?なぜここに!?
マスター「原村さんでしたら…あちらに」
咲「どうも。彼女を待っているので、見学させていただきます」
マスター「それでしたらいいですよ…。おや?雨か。濡れてますけど大丈夫ですか?」
咲「タオルを…いただければ」
なぜ?なぜここにきたの?…まあいい。こっから勝てば…勝てばいい!
もうお金はそこそこになってきた。…だから倍にはできない…けど、ここで勝てばいい!
FFF五五五333七七ABB
また…あの時と同じような手…
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 06:04:40.60 ID:kDydx4fY0
C
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 06:08:26.86 ID:1WwjctVl0
同じ失敗は二度としない…!欲を張れば当たる…!そういうことでしょ?
ならここで私が切るべきなのは…3ピン!これでいいはず…無理に役満を狙わなくていい
私がほしいのはトップ。そして、全員のくびを持って帰る事。それだけ、それだけでいい
さて…そろそろ
咲「死ねば楽になるのに……」
和「!?」
宮永…さん?
マスター「どうなさいましたか?」
宮永「いえ、今日他のマンション麻雀でこんなこと言っていた人がいましてね。それを思い出したんです」
マスター「はあ…」
宮永「狂気の沙汰ほど面白い…そういってました。…私は正直最初分からなかったけど、冷静になってわかりました」
マスター「狂気…ですか」
宮永「ええ。…理解できたときは既に遅かったですけど」
死ねば…楽になる…死ねば…楽になる…死ねば…楽になる
タンッ!
Aで勝負しない…意味はない
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 06:11:00.19 ID:XpOrxpv30
しえん
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 06:15:00.67 ID:kDydx4fY0
C
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 06:15:28.06 ID:1WwjctVl0
自分の思考回路が滅茶苦茶になってることはわかってる…。けど、けど…
狂気の先に勝利があるなら…。これで間違っていないはず…!!
咲「フフ…」
マスター(この娘…アドバイスした…のか?いや、分からない…。しかし、なぜそんなことを?)
傀「……」
マスター(!?傀が3,6ピン待ち…。それが分かったというのか?…いや、だとしても…)
傀「……」タンッ!
和「あ…ろ、ロン!!!16000!」
兎「ドラ3かぁ…」
瞬「…なぜ、このタイミングで…?」
やったわ。やったよ!宮永さん!これで多少の負け分は取り戻せた!
次に勝ては流れは戻るだろうし、ようやく勝ちが見えてきた!
傀「では、オラースですね」ニヤァ
咲「やはり…。このレベル…っ!戦えない……っ。これじゃあ人鬼とは……十分に戦えない……っ!」
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 06:16:44.03 ID:Mbxgp5t+0
むこうぶちが相手か…終わったな
支援
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 06:22:51.84 ID:1WwjctVl0
終わらせる…早い手で終わらせる…。鳴いてでもいい手で!
兎「……」タンッ!
和「チー!」
タンヤオでいい…。流れを呼ぶためにも、ここであがらないと!
マスター(焦りすぎ…だな。今鳴いていた牌、入ってたぞ。…おかげで瞬の手が一手進んだ)
瞬「……」タンッ!
和「ポン!」
チーしてから六巡かかったけど…ようやく聴牌!ポンテンってのが気にくわないけど…っ!
233CDE八八
ここは3ソウ落とし…。なんてヘマはしない。タンヤオかくていの2ソウ落とし!これ以外ない
タンッ!
傀「……」
ご無礼もなし…!決まった!
咲「ククク…狂気の意味、存分に体で教えてもらいないよ……っ!原村さん……っ!」
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 06:28:02.85 ID:1WwjctVl0
だせ…だせ…だせ…
瞬「……」タンッ!
違う!…く…終われ!終われ…終われ!
バフォンッ!
!?
傀「ご無礼…ツモりました」
2ソウ…北の…シャボ…
傀「16000オール。…終了ですね」
スーアン……
咲「これが狂気…っ!すべてを凌駕する……狂気っ。……原村さんにはないもの……っ!」
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 06:34:19.20 ID:1WwjctVl0
なぜだ…なぜ…
和「なぜですか…。なぜ私の2ソウであがらなかったんですか?」
傀「……ツモれる流れを殺したくなかったので」
和「何よ…それ。くっ!もう一度……」
咲「やめようよ、原村さん」
宮永さん…
咲「お金…ないんでしょ?」
和「お金なら…か、貸してください!返せなかったら、私体を売りますから!」
瞬「おいおい、さすがに言い過ぎだって。五体満足のまま帰った方がいいぜ」
兎「そうだよ。体を売るだなんて…」
和「私は傀さんと……」パチンッ!
痛い…。なぜ?なぜ今殴るの…??宮永さん。アナタ、そんな人じゃ…
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 06:40:21.91 ID:1WwjctVl0
咲「悪いけど…。見損なったよ。体を売っても今の原村さんなら…その金は死に金だね」
和「宮永さん…」
咲「…ごめんなさい、皆さん。私の友人が迷惑をかけたみたいでして」
瞬「いいよ別に。…それより、このお兄さんに根こそぎやられる前に帰りな」
兎「俺もそろそろ…行かないとなぁ」
咲「すいません…いずれまた。…ほら、行くよ」
和「…私は……私は……私は……」
マスター「卓割れ…ですね」
兎「ですね…。では、自分はこれで」
瞬「俺もそろそろ行こうかなぁ」
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 06:44:22.29 ID:1WwjctVl0
瞬「楽しかったですよ。…当分会えないと思いますけど」
兎「どこかに行くんですか?」
瞬「ああ、これから関西の方に行こうと思って…。初めてだからちょっと楽しみだけどね」
兎「そうですか」
瞬「兎君は?」
兎「俺は……家族と麻雀ですかね。」
瞬「へー。…楽しそうでうらやましいなぁ」
兎「いえいえ。…ちょっと、命がけですけどね。やんちゃな兄や姉がおおくて…。それに、妹もいい腕みたいですし」
瞬「ふ〜ん。…今度お手合わせ願いたいもんだ…。おっと、そろそろ新幹線にいい時間だな…。じゃあ」
兎「では」
傀「…いずれ、また」
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 06:46:31.74 ID:Mbxgp5t+0
終わり? 乙
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 06:51:44.88 ID:1WwjctVl0
====================
無様だ…。なんて無様なんだろう…。
この一か月の勝利がすべて水の泡となり、無様に負けたところを…よりによって宮永さんに見られた
しかも、あんな醜態をさらすだなんて…
怖い…怖い…怖い…
咲「目が覚めた?」
和「え?」
咲「原村さん。馬鹿しすぎ。…体を売るだなんて無茶だよ」
和「私は……」
咲「分かったでしょ。過信と油断は禁物だって…。だから特訓終了!」
そうか、これは部長の言っていた特訓。…すっかり忘れていた
けど
和「特訓って…どこが?ただの馬鹿をやって負けただけ…」
咲「それが特訓なんだよ。麻雀って…負けることが重要なんだよ。勝っても得られないものが、負けてわかるんだからさ」
和「負けて……わかる」
咲「そう。いままでの原村さんは過信しすぎ。それが弱点だと今回でわかりましたとさ、めでたしめでたし」
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 06:53:24.00 ID:I1YNHgdV0
C
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 06:55:15.38 ID:1WwjctVl0
咲「やっぱり麻雀は…負けるから楽しいんだね」
和「そう…ですね」
私は、ようやくわかった気がする。麻雀でどうあるべきかが
それはどう打つかとか、そういうこともあるけど…。私は、何が足りないのか
そして、なにをしてはいけないのかが…ようやくわかった
あの日の事は…忘れない。醜態をさらしたことも、スッカラカンになったことも
全部忘れない
それで…今、大事に麻雀を打てている…そんな気がする
けど…ちょっと気になるのが…あれ以来、宮永さんの様子がおかしいような気がする…
咲「……そろそろ、行くかな…」
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 07:01:00.07 ID:1WwjctVl0
少年「…打てますか?」
マスター「もうちょっとしたらもう一人来る予定ですよ…あ、きた」
咲「…打てますよね?」
マスター「ええ、ちょうど揃いましたから…どうぞ」
白髪の青年「やっと揃ったか…」
咲「お久しぶりです…。あの時はどうも…。あ、宮永です」
少年「ああ…。ケイです。Kと呼んでください」
白髪の少年「…アカギ…アカギしげる」
傀「…カイ…と呼ばれています。…それでは、始めますね」カラカラカラ
狂気の夜は…いつまでもつづく…。たとえ、時代が変わろうとも… -fin-
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 07:02:11.89 ID:1WwjctVl0
終わりです。なんだか長くなってすいませんでしたー
また次回も頑張れれば頑張ります
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/11(月) 07:06:11.76 ID:I1YNHgdV0
乙乙
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
乙乙
読み応えあって面白かった