淡「部室でエロ本読むのやめません?」

このエントリーをはてなブックマークに追加
1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
 なんだいきなり、と心底意外そうな表情で菫先輩はこちらをみやる。

 レギュラー五人だけのミーティングだった予定の日。部室には、私の菫先輩のふたりだけだった。
 たまたま進路指導や委員会が重なり、他の三人は遅れるという。

 しばらくふたりきりの部室。席に腰掛けて、菫先輩は本を取り出す。それで時間をつぶすつもりなのだろう。
 だけど、だ。しかし、だ。
 なんでそんな本をここで広げてんだよ。
2以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 04:34:57.11 ID:apS+oWnu0
「……ただの人体の写真集だろう?」
「そんなことはエロ雑誌じゃなくて資料用の写真集もってからほざいてほしいな」
 いや、資料用だったらいいのかといえば、そんなことはまったくないのだけれど。
 にらめつける私に、菫先輩は弁解を続ける。「だがな」。
「これはこれで急所を射抜く眼を養えるんだぞ」
 そんなことより、卓上を見る眼を養えよ。
「私はお前と違って牌フェチじゃないんだ。そんなものをみてもしょうがない」
 私の至極まっとうなはずの意見を、菫先輩はわけのわからないことばではじき捨てる。

「……牌フェチ?」
 なんのことだかわからず、私は尋ね返した。
「牌に愛されてるお前と、そうでない私じゃ性癖が違うのも当然だろう」
 ふざけんなよ?
3以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 04:35:43.51 ID:vvuYnYCz0
さっそく立てたのか

うなぎドッグをおごってやろう
4以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 04:37:11.16 ID:apS+oWnu0
「……菫先輩、ひとつ言っていいかな」
 こめかみに痛みを覚えながら、私は言う。
 まず、根本的な問題点をひとつ、確認しよう。

「あなたは麻雀のシャープシューターであって、弓で相手の身体に穴を開けるシャープシューターじゃないでしょ」
「あたりまえだろう? じっさいにひとに向けて矢を放つなんてことがあってたまるか」
「……じゃあ、部室でエロ本を読む意味はなんなのよ」
「だから、私の眼の修練だと言っているんだが」
 けっきょく菫先輩は真顔で、話題を振り出しにもどす。

 ……もう私、キレてもいいよね?
5以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 04:37:52.02 ID:apS+oWnu0
「じゃあ私と打ってよ。その眼が麻雀で何の役に立つのか、見せて」
「2人打ちか? まあ、たまにはかまわないが……」
 あなた曰くの、牌と私の愛ってやつでその眼を潰してやるよもう。


「あ、すまない、牌を落としてしまった」

 そうして。菫先輩は。
「淡、私の眼なんだがな」

 卓の下に潜り込み。
「たとえばほら」

 落とした牌を通り過ぎて。
「こうして」

 かがんで、私の椅子にすり寄って。
「お前のここを突いてみると……」

 ――――甘い電撃が、走った。
6以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 04:40:08.00 ID:g5yc1L4a0
シエンスルデー
7以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 04:40:16.49 ID:XLHLaA4t0
モッモッモッのエロ漫画かと
8以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 04:42:02.21 ID:apS+oWnu0
 ――身体を火照らせ、スカートの中をぐっしょりと濡らす私に、菫先輩は言った。
「そろそろやめにしないと誰かが来る頃合いだな。これで証明されただろ?」
「なにが、よ……」
 淡々と言い放つその姿に、息を乱しながら視線を据える。
「麻雀の怪物を、こうして無力化できているじゃないか」
「麻雀、関係ないじゃん」
「これも立派な盤外戦だと思うんだが」
 
 盤外過ぎて論外だわ。

「……なに、他の対戦相手にもこういうのやってたの?」
「まさか、普通に卓上で射抜いているだけさ」
 弓ではなく、ばきゅん、と拳銃を撃つ仕草をする。
 その、指先を見てると、胸にうずきがこみ上げてくる。

「……決着に不満があるなら、ミーティングのあとでもう一戦するか」
「な――」

 ことばに、詰まって。逡巡して。
 身体は、快楽への期待で震えて。

「……もっと、やさしくしてくれるなら、受けてやってもいいよ」

 強がる私に、菫先輩は、笑った。
 私を愛しむ微笑みで。
9以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 04:43:58.52 ID:apS+oWnu0
「っていう夢を見たんだ」
「ミーティングの居眠りから起きた第一声がそれか……?」


 END.
10以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 04:46:39.74 ID:XERU+w4U0
敬語あわあわを久しぶりに見れるかと思ったら終わってた、乙乙
続けても良いのよ
11以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 04:51:40.49 ID:jSRA8ZOA0
わっふるわっふる
12以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 04:51:52.92 ID:apS+oWnu0
ごめん、なんだかいろいろ描きたい描写がふくれあがって
ちょっとすぐには終わらせられないと判断して夢落ちにしちゃいました。

ちゃんと描いたら、また同じスレタイで立てようと思います。
13以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 04:52:42.66 ID:JS4DgKWA0
おう期待してるぞ
14以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 04:55:53.83 ID:XERU+w4U0
なるほど待ってる
15以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 05:27:13.22 ID:CnCqN7Uv0
終わりなの〜?乙なのよ〜
16以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
さっそく書いたのか

乙ぞ!!