御坂「これでどう!?」(再放送)

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1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
御坂「電撃城の三段磁石柱 < マグネット グレイキャッスル > 」

上条「ぐわあああああああ!!!!!」

御坂「ハンッ!どう!?三つの柱に順番に叩きつけられる気分は!?」

上条「お、俺の体が30m単位で、もて遊ばれているーー!?」

御坂「あはははは!!!!」
2以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:14:26.13 ID:kf6Grd1D0
3分前……

上条「いや〜河川敷の散歩はいいもんですね〜。
   川を見ながら歩くとか風情あります」

御坂「見付けた!!」

上条「!?」
3以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:15:23.17 ID:kf6Grd1D0
(回想終わり)

上条「何だよビリビリ!!いきなり何しやがります!!」

御坂「さすがのアンタも奇襲には対応出来なかったみたいね!!!
   今日は勝たせてもらうわ」

上条「卑怯!いけず!変態!卑怯のキワミ、アーーーーーー!!」

御坂「これでとどめよ。私の必殺技ぁ……」

???「お待ちなさい!!」
4以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:16:25.86 ID:kf6Grd1D0
白井「ジャッジメントですの!!お姉様、このザマは一体何ですか!」

御坂「黒子じゃない。今いいところ何だからちょっと黙ってて」

白井「そうはいきませんわ。離陸する運命低飛行隊 < ソースオブグリーン > 」

御坂「!?そこら辺に生えてる雑草が大量テレポートして、まるで飛行軍隊の様に突進してくる!?
   きゃああああああ……」
5以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:17:24.15 ID:kf6Grd1D0
上条「た、たすかったぜ」

白井「ふぅ。お姉様相手に勝てましたか」

御坂「それはどうかしら」

上条「どこから!?」

白井「上ですわ!」

御坂「ふふふ」

上条「浮いてる?!ありえん……人間様ではいらっしゃらないのか」

白井「どうなってますの!?」

御坂「電気粒子を操れば、足場なんて簡単よ。私がいる狭い範囲のみ可能なんだけどね」
6以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:17:56.44 ID:kf6Grd1D0
御坂「今度はこっちの番ね」

白井「磁力の剣……。上条さんお逃げください!」

上条「か、体がうごかねぇ」

御坂「この私が逃がすわけないじゃない」

上条「ぐわぁああああああああ!!!!!体中に電流がああああああ!!!!」

白井「上条さん!!」
7以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:19:22.98 ID:kf6Grd1D0
俺が何かしたか?

思えば、不幸の人生だったな。

犬のフン、開かない部屋の扉、遅刻、痴漢、パンの耳。
何一つうまくいった試しがない。踏んだり蹴ったりだった。
いつも、流されてた。己の運命に。
そりゃたまには抗ってみたりもした。
でも、最後には負けた。いい試合だって、負けちまえば終わりだ。
人生というトーナメントには、敗者復活戦がない。


だけど……
だけどよぉ……
8以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:19:56.99 ID:cECaPFPW0
はよ
9以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:21:21.08 ID:kf6Grd1D0
上条「やんなきゃ……損だよなぁ!!」

御坂「これは!?神の波動?!」

上条「神の上条……ここに爆誕」

白井「信じられません……」

御坂「お、面白いじゃない」
10以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:22:34.02 ID:kf6Grd1D0
神の上条「ビリビリ……せめてもの情けだ。一発で終わらせてやる。神光線!」

御坂「な!ただ腕を突きだしただけなのに、この威力……きゃあああああああ!!!」

白井「す、すごい」

神の上条「ふぅ」

白井「上条さんが元に戻りましたわ」

上条「すまねぇビリビリ。本気出しちまった」

御坂「アンタ。やっぱり強いじゃない」


(禁書で俺が一番好きなキャラは御坂です)


11以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:23:35.99 ID:sGCPDfEV0
えっ
12以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:24:23.36 ID:kf6Grd1D0
ttp://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1356536181/l50

御坂「これでどう!?」


なんかなんともいえない気持ちになったので再放送してみました
13以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:26:12.50 ID:AFJomtwg0
詠矢スレかぁ
14以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:26:23.82 ID:sGCPDfEV0
http://i.imgur.com/b94wE.jpg
以下美琴画像スレ
15以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:26:57.45 ID:AFJomtwg0
絶対反論(マジレス)こと詠矢空希(ヨメヤ ソラキ)は落ちていた。

それは比喩的表現ではなく、ただ真っ当な「落下」である。

地面まで数秒。その落差を計測する余裕などなかったが、それが殺意を持った高さであることは容易に想像できた。

「……つまんねえ人生だったなー……」

彼の命脈は既に尽きていた…かに見えた。

時間は数秒ほど遡る
16以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:27:34.53 ID:AFJomtwg0
打止「おかいものっ!おかいものっ!とミサカはミサカはうれしさのあまりお出かけの目的を連呼してみたり!」

一方「ったく、っせーな…。食料の買出しに行くだけだろーが…」

打止「でも一緒にお出かけはそれだけで楽しいんだよ?なんてミサカはミサカは素直に同意を求めてみたり!」

一方「ケッ…ナニ言ってやがんだ…。いいから静かにしやがれ!」

ショッピングモールに向かう橋の上を歩く少女と、それを追う学園第一位能力者の青年。青白い首筋をもたげて、なんとなく空を見る。

一方「しっかし…腹立つぐれえいい天気だな…あ?」

青年の視界、つまりは上空に何かが写った。そしてそれはすぐに人の形をしていることに気づく。

だが、形より圧倒的に重要なことは、それが自然落下してくるということだ。前を小走りに進む少女の頭上に。狙い済ましたように。

一方「ちょ…なんだアレは!!…あぶねえっっ!!!」

青年は走る。だが杖が必要な足は付いていかず、上半身だけが先行する。半ば飛び掛るような状態で、なんとか少女の頭上に手をかざすことが出来た瞬間、落下物が彼の腕に触れた。

一方「っつ!!…!」
17以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:28:14.16 ID:AFJomtwg0
彼の能力「ベクトル変換」が発動する。落下物は水平に弾き飛ばされ、橋の欄干を通り越し、水柱を上げながら水面に叩きつけられた。

打止「ひゃあっ!!とミサカはミサカは驚きを隠せないでいたり・・・」

一方「なンだ……?」

詠矢「(あれ、俺まだ意識あるな)」

詠矢「(なんかものすごい衝撃を感じたんだが)」

詠矢「(感じたってことは生きてるんだよな?)」

詠矢「(そうだ、確か水に落ちたんだ)」

詠矢「(えーっと、つまり今水中にいるわけで)」

詠矢「(…取り合えず浮上しないと死ぬ!)」

詠矢「ぶわっ!」

詠矢「あぶねえ、せっかく命拾いしたのにまた死ぬとこだった!」
18以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:28:34.13 ID:Bd6VWTOX0
再放送とかつけんなよ
寒い
19以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:28:49.49 ID:AFJomtwg0
一方「なンだテメェは!!自殺ならヨソでヤレやァ!!!!」

詠矢「えー、なんと言うか。事故なんですよ」

一方「ンだぁ?…事故だと?」

詠矢「事情を説明すと簡単なようなややこしいような…」

詠矢「とにかく、助かったよ。あんたも何かの能力者なのかな?」

詠矢「確か俺は橋の上に落下するはずだった」

詠矢「だが気づいたら川に落ちてた」

詠矢「突風が吹いたとかそんなチャチなレベルじゃなく、俺の体は弾き飛ばされてる」

詠矢「なら、やっぱり何かの能力によって助けられたと考えるべきだよな」

詠矢「というわけで、ありがとう。助かったよ」
20以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:29:28.81 ID:AFJomtwg0
一方「……なンかゴチャゴチャ回りくどい奴だな」

打止「…(ジー)」

一方「どしたぁ?」

打止「…(オカイモノ)」

一方「アア、そうだったな…」

詠矢「あー、なんか用があるなら行ってくれ。後は自力でなんとかするから」

一方「言われ無くてもそうすらァ…。じゃあな飛び降り野郎…おら、行くぞガキ…(スタスタ)」

打止「…(ペコリ)…(スタスタ)」
21以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:30:14.89 ID:AFJomtwg0
詠矢「行っちまったか…」

詠矢「ていうかあの顔どっかで見たことあるような…」

詠矢「…まあいいか、そのうち思い出すだろう」

詠矢「さあて、これからどうするかな」

詠矢「取り合えず位置検索か(ポチポチ)」

詠矢「あ…」

詠矢「完全水没、だよな…。携帯が…電源も入らねえ…」

詠矢「水没じゃ保障対象外だよなあ…。か…金が…」

詠矢「しょうがねえ、適当に地図見ながら歩くか」

詠矢「取り合えず置いてきた荷物を回収しねえとな」

詠矢「さっきのソバ屋どこかな」

詠矢「フロ屋も探さねえとな…(トボトボ)」
22以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:30:53.29 ID:AFJomtwg0
詠矢「あ、そうだ、俺は連行される所だったんだよな」

詠矢「嫌疑がかけられてるんなら、ちゃんと出頭しとかないとな…」

詠矢「これ以上ジャッジメントと事を構えるつもりもないし」

詠矢「とはいえ、何処に行ったもんだか…」

詠矢「その辺の人に聞いてわかるかな?」

詠矢「…不審者扱いされるのがオチか」

詠矢「あのツインテールの娘、名前ぐらい聞いとけばよかったな」

詠矢「さあて、どうするかな…」

嘆いたって始まらない。取り合えず俺は歩きながら考えることにした。

都市の案内板を頼りに、どうにか元の場所に戻った俺は荷物を回収することに成功した。

フロでも入りたかったがあいにく銭湯は見つからず、ネットカフェのコインシャワーで体を流すと、
万が一にと持ってきた私服に着替える。
水に落ちたときの打ち身で体のあちこちが軋む。まったく落ち着ける状況ではなかったが、考える
時間だけは十分に確保出来た。

俺は思考に結論を出し、一番近くにある図書館へ向かった。
23以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:31:32.42 ID:e+VjHH920
おまいらバカだなwww
24以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:33:21.77 ID:AFJomtwg0
第七学区 図書館)
白井「探しましたわよ…詠矢さん」

詠矢「お、いいタイミングだねえ。ちょうど一冊読み終わったとこだ」

白井「まるで見つかるのを待ってたかのような口ぶりですわね」

詠矢「そう、その通り。自分で出頭しようと思ったんだけど…」
詠矢「何処に行ったらいいかも分からなくてね」

詠矢「今日最初に会ったときも」

詠矢「俺をピンポイントで見つけてたろ?」
詠矢「だから、そちらさんには何らかの位置検索の方法があると考えた」

白井「変な所には頭が回りますわね…」

白井「確かに、監視カメラの記録であなたの姿を追跡しましたわ」

詠矢「やっぱそうか。ならここで待ってて正解だったな」
詠矢「図書館の中なら監視体制はバッチリだろうし」

詠矢「ついでにいろいろと情報を仕入れられるしな」

白井「ま、ご無事で何より…」
白井「そのご様子ですと、特に危険な場所に転移したわけでもなさそうですわね」

詠矢「それがそうでもなくてさ。気づいたら空中だっんだよ」

詠矢「これがまた結構な高さでさ。マジで死ぬかと思ったぜ」
25以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:34:13.58 ID:AFJomtwg0
白井「え…?ではそこからどうやって…」

詠矢「いや、なんか能力者の人が偶然通りかかってさ」

詠矢「多分念動系か何かだと思うんだけど」

詠矢「弾き飛ばして川に落としてくれたんだわ」

白井「たまたま?能力者に助けられたと…?」

詠矢「たまたま。運が良かったってことになるのかな」

詠矢「まあ、どっちかっていうと悪運になるんだろけどね」

白井「そうでしたの…。でも、わたくしもその悪運に感謝しないといけませんわね」

白井「危うく殺人犯になるところでしたわ」

詠矢「まー、基本俺が余計なこと言ったからだからな…以後自重するよ」

白井「そうしていただけると助かります」

白井「では、早速ご同行いただきましょうか?」

詠矢「はいはい、じゃあ読んだ本は元の位置に…」
26以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:35:00.28 ID:AFJomtwg0
詠矢「お待たせ。んじゃ行きましょうか」

白井「はい。では向こうの出口から行きますわ」

詠矢「あ、あれ…?」

白井「なんですの?」

詠矢「テレポートで移動しねえの?」

白井「…ここからでは距離がありすぎます。徒歩で向かいますの」

詠矢「なるほど距離、か。ってーことは転移にも射程があるってことだ…」

白井「…(ジロッ)」

詠矢「あ…いやいやいや、もう余計なこと言わないって…!(アセ)」

白井「…参りますわよ…」

詠矢「うーい…(なんかやりずれーな…)」
27以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:37:56.31 ID:AFJomtwg0
(ジャッジメント177支部)
白井「こちらですわ…(ガチャ)」

詠矢「まいどどーも」

御坂「あ…!」

詠矢「あ……」

御坂「アンタ……さっきはよくもやってくれたわね!!(バチッ)」

詠矢「や、やめろって…!だから怒らせたのは謝るからさ…」

御坂「…謝ってすむ問題かしら?…(ビリバチッ)」

白井「お、お姉さま。支部で電撃はちょっと…」

初春「や、やめてください!パソコンが!!」

詠矢「……」

詠矢「……わかった…確かにそうだ。謝ってすむ問題じゃないかもな」

詠矢「俺も腹は括った。御坂サンの気の済むようにしてくれ」

御坂「…え?」
28以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:38:12.04 ID:+jBO4x280
やはり初代の臭さがよかったな
29以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:38:39.32 ID:AFJomtwg0
詠矢「まあ、正直俺も、副作用まで誘発出来るとは思わなかった」

詠矢「だが、御坂サンを危険な状態にしたことは事実だ」

詠矢「だから、煮るなり焼くなり、好きにしてくれ」

御坂「…アンタ、いきなり居直るなんてどうゆうつもりよ!」

白井「そんな勝手な言い分が通ると思ってらっしゃいますの!?」

詠矢「どうもこうもねえさ。俺はただ謝りたいだけだ」

詠矢「それでも許されねえってんなら」

詠矢「そっちの気の済むようにしてもらうのが一番いい」

詠矢「俺は一切の抵抗はしない。もちろん『論証』もだ」

御坂「…」
30以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:42:05.45 ID:AFJomtwg0
詠矢「…さあ。いいぜ」

御坂「…」

初春「…(ハラハラ)」

白井「…あ、あの…まさか、お姉さま?」

御坂「…」

白井「お姉さま!!」

御坂「…(ガシッ)」

詠矢「(腕を…?)」

御坂「…!(バチッ!!)」

詠矢「ぎゃうぁ(ビクンッ)!!!…ッつつ…」

白井「…!」

初春「…!」
31以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:42:38.11 ID:AFJomtwg0
御坂「フン…いいわ、このくらいで許してあげる」

詠矢「このくらいって十分痛いんですけど…(ビクビク)」

御坂「気絶しない程度に抑えといたわよ。アンタには聞きたいことがあるし」

詠矢「それは…ご配慮の程痛み入ります…(ビク)」

詠矢「まあ、これで済ましてもらえるなら安いもんだわな」

詠矢「でもなあ御坂サン」

御坂「……何よ」

詠矢「窃盗はよくねえよな?刑法的に」

御坂「…」
32以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:44:05.05 ID:AFJomtwg0
詠矢「一応反省しといたほうがいいんじゃねの?」

白井「窃盗?…なんの話ですの?」

御坂「え?…あ…えっと…」

白井「お姉さま…まさかまた…」

詠矢「また…って…常習犯だったのか?」

御坂「…え…って……、た、たまたま小銭が無くて、ちょっと面倒になったから……つい…」

白井「……」

詠矢「……」

御坂「…悪かったわよ…、もう二度とやらない…」

白井「本当ですの?」

御坂「本当だってば…」

白井「そうおっしゃるなら大目に見ますけど…、常盤台のエースともあろうお方が…浅ましい真似は謹んで下さいまし!」

御坂「だから、やらないって言ってるじゃない!もう…」
33以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:44:40.59 ID:zDU/2eie0
( ^ω^)おっ、久々の再放送やるのか
34以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:44:45.80 ID:AFJomtwg0
詠矢「えーっと…、まあ、ジャッジメントの人が大目に見るってんだから、俺がこれ以上何も言うことはねえな」

詠矢「じゃあ、この話は終わりってことで…」

白井「そうですわね…では、本題に移りましょうか」

白井「改めて自己紹介ですわ。わたくしはジャッジメントの白井黒子と申します。詠矢さん、あなたにいくつかお聞きしたいことがあります」

詠矢「なんなりと…。答えられることは答えるぜ」
35以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:45:43.04 ID:AFJomtwg0
白井「では、まずあなたの能力について…」

詠矢「名前は絶対反論(マジレス)…。能力者に対して、論証を立てることによってその能力を変質させる…」

詠矢「さっき説明した通りだね」

白井「もう少し詳しくお願いします」

詠矢「っても…。俺にもよくわかってない部分も多いんだけどな」

詠矢「お二人さんと手合わせしたことで、かなり理解出来た」

御坂「…ていうと?」

詠矢「論証が完全じゃなくても、変質は発生する」

詠矢「ハッタリでも何でも構わない。相手が俺の言うことをある程度認めた時点で、能力が発動するみたいだな」

御坂「でも私の場合、電撃が撃てないって認めた訳じゃないわよ?」

詠矢「まあ、その辺は度合いの問題でさ」
詠矢「完全に認めなくても、対象の心の中『あれ、そうだっけ?』ってレベルのわずかな引っかかりでも作れれば」

詠矢「変質は一定の効果を生む」

白井「…確かに、わたくしもあなたの言葉を聞いてから転移の精度が落ちましたわ」

詠矢「どっかで俺の言葉が引っかかって、能力の精度が落ちたんだろう」

白井「…厄介な能力ですわね…。やはり、パーソナルリアリティに干渉する力…」
36以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:47:06.03 ID:MqUl/jNp0
お、久々やんけ
37以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:48:41.74 ID:AFJomtwg0
詠矢「他に何か質問あるかい?」

白井「一通り能力に関しては理解できましたわ。ではお言葉に甘えて、もう一つ…」

詠矢「どうぞ」

白井「学園都市に来られた目的は?」

詠矢「まず第一に、自分の能力をちゃんと確かめる為」

詠矢「さっき説明した通り、俺の能力は能力者がいないと確かめようが無いんでね」

詠矢「んで次に、この能力で出来る事を探すため」

詠矢「以上二点です」

白井「意外と真っ当な理由ですわね…」

詠矢「そんなもんだよ。別に野心とか野望とかねえし…」

御坂「その割には、いきなり突っかかって来たわね…」

詠矢「いや、だからアレはゴメンって。『マジレス』を試すには、能力者と戦うしかなかったもんで…」

詠矢「その辺は白井サンも改めて謝るよ」

白井「その話はもうよろしいですわ。こちらも少し強引過ぎましたし…」
38以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:49:11.03 ID:AFJomtwg0
御坂「でもさあ、あんたどうやって自分の能力に気づいたの?」

御坂「能力者に会わないと解りようが無いじゃない」

詠矢「あ、それ説明してなかったな。なかなか鋭いね御坂サン」

詠矢「実は俺、能力者に会ったのは御坂さんが初めてじゃないんだ」

詠矢「俺の近所に、学園都市で能力開発してた奴がいてね」

白井「まあ、どちら様ですの?」

詠矢「白井サンも知らないような低レベル能力者らしいんだけどね」

詠矢「で、そいつが帰省で家に帰って来た時に、なんかつまんないことで言い合いになってさ」

詠矢「話の流れで、相手の能力を変質させちまったんだよ…」
39以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:51:27.32 ID:AFJomtwg0
御坂「それで自分の能力に気づいたわけね」

詠矢「そうなんだ。変質はすぐに収まったんだけど、もしかしたらって思ってね」

詠矢「で、ここに来た目的、につながる訳ですよ」

白井「一応、話の筋は通ってますわね」

詠矢「信じるか信じないかはそちらさんの自由だけどね。嘘は言ってねえよ」

詠矢「さて、尋問は以上かな?終わりなら…帰らせてもらっていいかい?」

白井「そうですわね…事情聴取はこれぐらいですわね…」

白井「初春、調書の方はよろしいですの?」

初春「はい、バッチリです…(カタカタ)」
40以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:52:37.46 ID:AFJomtwg0
詠矢「へえ、そっちの娘、初春サンっていうのか」

詠矢「俺は詠矢空希ってもんだ。よろしくなー」

初春「あ、はい…どもです…(ペコリ)」

白井「では、今日はこれでお引取り頂いて結構です。但し!」

白井「次に出頭をお願いすることがあったら、素直に従うように」

詠矢「へいへい」

詠矢「じゃ、部屋に荷物が届くころなんで」

詠矢「そろそろ帰らせてもらうわ。んじゃ…あっと、白井サン」

白井「なんですの?」

詠矢「俺にも一つだけ聞きたいことがあるんだけどさ、いいかな?」
41以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:55:27.35 ID:AFJomtwg0
白井「答えられることなら答えますわ」

詠矢「白井サンの能力。射程はどれくらいなんだい?」

白井「…お答えするのは少し躊躇しますわね」

詠矢「俺のことを信用出来ないのも無理は無いと思うが…」

詠矢「どうしても確認したいことがあってね。頼むよ」

白井「ま、よろしいですわ。わたくしの空間移動の射程は最大81.5m…」

詠矢「当然、直線距離だよな…。なるほど…81.5mか…」

白井「なんですの?」

詠矢「いや、まだアレだな…。話すにはまだ立証が足りないかな…」

白井「…」
42以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:56:55.31 ID:AFJomtwg0
詠矢「んじゃ、皆さんまたなー」

御坂「またって…もう会いたくないんだけど…」

詠矢「まあ、そう言いなさんな。縁があればまた会うさ」

詠矢「そんじゃまた」

佐天「(ガチャ)やっほー、こんにちわー。遊びに来たよー!」

詠矢「…」

御坂「…」

白井「…」

初春「…」

佐天「…」

佐天「(え…何この空気…)」
43以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 18:58:12.93 ID:Td/5S0Dy0
二期か
44以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 19:00:06.80 ID:AFJomtwg0
初春「…あ…佐天さん…こんにちわ…」

佐天「うん…こんちわ…初春」

詠矢「…んじゃ、入れ違いで失礼するわ」

佐天「えっと…あなた…は…?」

詠矢「容疑者だよ…(ニヤリ)」

佐天「…へ?」

詠矢「…」

佐天「…?(行っちゃった)」

佐天「初春、今の人は?」

初春「ちょっと、事情を聞いていた人…ですね。なんか特殊な能力者みたいで…」

佐天「へえ…能力者…なんだ」

初春「レベルは0みたいなんですけど」

佐天「…ふーん…」
45以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 19:01:08.55 ID:AFJomtwg0
白井「……」

白井「本当レベル0なのかどうかは、本格的な検査を待つ必要がありますけど…」

御坂「どうしたの黒子?さっきからなんか考えてるけど・・・」

白井「あの方がわたくしに聞いたこと、少し気がかりですわね」

御坂「黒子の能力の射程の話?」

白井「ええ、なぜあの情報が必要だったのか…。何も裏が無ければよろしいのですが」

御坂「さあ…何考えてるわかんないヤツだし。確かに気にはなるわね」

白井「…本当に、何も無ければいいのですが…」
46以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 19:02:25.96 ID:AFJomtwg0
(学生寮 自室)
詠矢「ふう、荷解きはこんなもんかな」

詠矢「やっぱ荷物は少なめにして正解だな」

詠矢「しかし学生寮って言うから、もっとみすぼらしい部屋を覚悟してたんだが」

詠矢「なかなかどうして、立派なモンじゃねえの」

詠矢「ベットもでかいしな…よっと(ゴロン)」

詠矢「(しかし、初日からいろいろあったなあ…)」

詠矢「(流石にちょっと疲れたかな…)」

詠矢「(考えることも増えたしな)」

詠矢「……」
47以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 19:03:39.38 ID:AFJomtwg0
詠矢「(白井サンの転移の射程は81.5m…)」

詠矢「(俺が飛ばされた橋の上は、それよりはるかに離れた場所だった)」

詠矢「(このことが何を意味するのか…)」

詠矢「(俺が、絶対反論の定義を)」

詠矢「(能力の『変質』だとあえて言った理由)」

詠矢「(ある一点の可能性を考えて、だったが・・・)」

詠矢「(まだ立証する根拠が足りないな)」

詠矢「(だが、もしかすると、もしかするかも知れんねえ…)」

詠矢「(まあ、いいや。また今度考えよう)」

詠矢「(ねむ…)」

詠矢「……」
48以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 19:04:34.08 ID:H6me9iRw0
詠矢さんマジで良キャラ
49以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 19:07:19.64 ID:AFJomtwg0
詠矢「……」

詠矢「ん…」

詠矢「あれ…?寝ちまったのか?」

詠矢「うわ、もうこんな時間じゃねえか…」

詠矢「今日中に携帯を変え行くつもりだったのに」

詠矢「まあ、いいか。明日にすれば…」

詠矢「しかし…腹減ったな…」

詠矢「時間も時間だし当然か」

詠矢「今からなんか作るのも面倒だな…」

詠矢「コンビニでも行くか…」
50以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 19:10:15.15 ID:AFJomtwg0
店員「ありがとうございましたー」
詠矢「やっぱコンビニ来ると高く付くなあ」
詠矢「安いスーパー探して、ちゃんと自炊しねえとな」
詠矢「あー腹減った…先に唐翌揚げ食っちまうか(ムグ)」
詠矢「(モグモグ)…」
詠矢「(モグ)…あれ?」
詠矢「寮はどっちだっけか?」

詠矢「えーっと…」

詠矢「うわ…完全に迷っちまったな…」

詠矢「携帯無いといろいろ面倒だなー」

??「ハァ…ハァ…くそっ!!」

詠矢「…?なんか人の声が…?誰かいるのか?」

??「うわっ!…(ドサッ)」

詠矢「?(路地から人か…)。おい、アンタ大丈夫か!?」
51以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 19:11:49.37 ID:AFJomtwg0
??「来るな!!巻き込まれるぞ!!」

詠矢「巻き込むって何の話だよ…ってなんだ、あちこち怪我してるし」

詠矢「これは…火傷か?…まあとりあえず病院行こう。肩貸すぜ…よいしょっと」

??「マズイ追いつかれたか!?。とにかく逃げないと!」

詠矢「へ?なんかヤバイの?…あれ…なんか…熱い?」

??「伏せろ!!」

詠矢「…!!!」

路地の奥から、空間を嘗め尽くすように赤い波が近づいてくる。それは猛烈な熱を伴った炎だ。

詠矢「…!お、おい。なんだありゃ!」

??「くそっ!!(キュイーン!!)」

詠矢「なっ!炎が…消えた!?」
52以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 19:13:06.27 ID:AFJomtwg0
??「……」

詠矢「…こりゃあんたの言うとおり、逃げるのが正解かね」

詠矢「とりあえず…そうだな、あっちのビルの影にでも隠れよう」

詠矢「上手くいけばやり過ごせるかも知れねえ」

??「いや、あいつらの狙いは俺なんだ。通りすがりの人を巻き込むわけにはいかない」

詠矢「…面白いじゃねえの。そんな台詞、リアルで聞けるとは思わなかったぜ」

詠矢「というわけで、ちょいと関わらせてもらうぜ?」

??「え?って…あんた、何考えてんだって…おい!!」

詠矢「はいそうと決まったらとっとと走る!!」
53以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 19:14:34.33 ID:AFJomtwg0
詠矢「…ふう…少し落ち着いたか…」

詠矢「ここは路地からも死角になってる。そうそうは見つからないだろう」

??「…あんた…どうゆうつもりだ…」

詠矢「面白そうだから関わらせてくれって、さっき言わなかったか?」

??「面白くなんかねえよ!これは冗談で踏み込んでいい世界じゃない」

??「相手はこっちの命なんかなんとも思ってないんだ」

詠矢「生きるか死ぬかってんなら、アンタも同じだろ?それを解った上で、俺だけを逃がそうとした」

??「……」

詠矢「そんな人を、見捨てて逃げたくはねえな」

??「…あんた…」

詠矢「そういうこった。ま、数が多い方が生存確率も上がるぜ」

詠矢「とりあえず、情報を整理しようか」
54以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 19:16:04.96 ID:AFJomtwg0
詠矢「まずは自己紹介からだな。俺は詠矢、詠矢空希ってもんだ…よろしくな」

??「…俺は上条…当麻…だ。よろしく」

詠矢「上条サンねえ…了解」

詠矢「で、順番に行こう。まずはさっきの炎だが…」

詠矢「火炎放射器って訳でも…なさそうだな…」

上条「ああ、そうだ。あれはそんなもんじゃない」

詠矢「じゃあ、やっぱ発火系の能力者かな?」

上条「いや、それも違うんだ。あれは『魔術』だ」

詠矢「…『魔術』!?…って要するに『魔法』のことなのか?」
55以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 19:18:35.18 ID:AFJomtwg0
詠矢「そんなもん実在するのかよ」

上条「ああ、実在する。科学とはまったく概念の違う力だ」

詠矢「はー…またいきなりな話だな。流石の俺も思考が止まるわ…」

詠矢「まあいい。今そこに突っ込むのは時間の無駄だ。丸呑みにするとしよう」

上条「俺も魔術に関してはあんまり詳しい訳じゃ無いんだ。そうしてくれると助かる」

詠矢「お互い、話が早くていいな。それともう一つ、気になることがな…」

上条「言いたいことは大体わかる。やっぱ説明しといたほうがいいか…」

詠矢「じゃあ、あの消えた炎、やっぱりあんたの『力』なのか?」

上条「俺はレベル0の無能力者だ。ただ…」

上条「この右手には、あらゆる異能を打ち消す力が宿ってるんだ」

詠矢「打ち消すって…能力者の能力もか?」

上条「そうだ。『あらゆる異能』ってのは、魔術も能力も含んでる」

上条「この右手で触れさえすれば、全て打ち消すことが出来ちまうんだ」
56以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 19:19:12.96 ID:AFJomtwg0
詠矢「はー、そりゃまた…。なんとも問答無用な能力だな」

詠矢「ま、おかげで命拾いしたわけなんだが…」

詠矢「(右手がどうやって異能の力を見分けてるのか)」

詠矢「(触れる、とは言っても、厳密な効果範囲は何処から何処までなのか)」

詠矢「(なんとも『論証』しがいのありそうな能力だねえ…)」

上条「じゃあ、俺も聞いていいか、えっと…」

詠矢「俺のことは詠矢でいい」

上条「そっか。じゃあ詠矢、お前こそ何者なんだ?」

上条「この状況で、まるで緊張感もねえ。それどころか楽しんでるように見える」

上条「まだわかってねえんじゃないのか?相手は本気なんだぞ…」
57以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 19:21:15.84 ID:AFJomtwg0
詠矢「こんなことは初体験でね。まだ臨場感が足りないのは事実。だが、状況は理解してるつもりだ」

詠矢「それとな、俺にとって知識と経験はそのまま力になる」

詠矢「誰だって、成長を実感してるときは楽しいもんだろ?」

上条「…どういうことだ…全然わかんねえよ」

詠矢「そらそうか。俺の能力説明してねえもんな」

詠矢「俺も能力者だ。が、上条サンと同じレベル0。能力の名は絶対反論(マジレス)」

詠矢「能力に対して論証を…」

詠矢の言葉をさえぎるように、空中に次々と火の玉が浮かぶ。その数は、あっと言う間に目で追える限界を超えた。

上条「くそっ!もう見つかったか!」

詠矢「なんだ、これ…これが敵の攻撃か?」

上条「そうだ、コイツがヤバイんだ…逃げるぞ!!」

詠矢「いかにも襲ってきそうだしねえ…おうさ!」
58以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 19:22:19.77 ID:AFJomtwg0
火の玉は躊躇無く彼らに襲い掛かり、次々と炸裂する。

詠矢「うおっ!!爆発とかシャレになってねえぞ!」

上条「だからヤベエつったろ!!」

詠矢「(今のところ逃げ回ってれば何とかなるが、この手数、いずれ追い詰められるな)」

詠矢「なあ上条サン、敵の数は何人かわかるか?」

上条「多分、四〜五人、そのうち一人がこの魔術を使ってる魔術師だ」

詠矢「よし、大した数じゃねえな。ならこっちから攻めに出よう」

上条「そりゃ俺だってそうしたいけど…。逃げるので精一杯だろ!!」

詠矢「確かにまあ…うおっ!!(ドドドドドッ)」

上条「詠矢!俺の後ろに!!」

詠矢「たのむ!!」

上条「こなくそっ!!(キュイーン)大丈夫か!」

詠矢「…いや、助かったぜ。ありがとさん」

詠矢「しかし…このままじゃジリ貧だ。どうしたもんか…」

上条「なんか手があるのか?詠矢」
59以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 19:23:47.88 ID:AFJomtwg0
詠矢「…上条サン。敵の人数が解ってるってことは、一旦相手と接触したんだよな?」

上条「ああ、攻撃が始まってからしばらくして、何人かに囲まれたんだ」

上条「その中の一人が、炎の魔術を撃ってきて…」

詠矢「なるほど…つまり。奴らには接触する必要があったってことか…」

詠矢「さっきからのこの火球の攻撃、散発的過ぎると思ってたんだ」

上条「この攻撃は奴らの決め手にはならないってことか」

上条「実際、逃げ回ってればなんとかなるわけだからな」

詠矢「そう、その通り。これは敵を追い詰める手段に過ぎない」

詠矢「逆に言えば、こっちが消耗する前に、やっぱり打って出る必要があるな」

詠矢「…」

上条「なんだよ、急に黙って」

詠矢「…上条サン、酷いこと言っていいか?」

上条「なんだ…?」

詠矢「囮になってくれ」

上条「…はい?」
60以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 19:26:08.40 ID:AFJomtwg0
(空き地)
路地を抜けた奥にある少し開けた場所。鉄骨が組み上がっただけの建設中のビルと、その資材が並べられている。
その中央に一人立つ青年、上条当麻である。

上条「…さあて」

上条「さあ、魔術師、もう弾切れか!?。俺はここにいるぞ!!」

??「……」

影からにじみ出るように現れる5体の人影。それは、ちょうど星形になるように上条の周囲を取り囲む。

魔術師「ついに観念したか。上条当麻」

上条「あきらめてなんかいねえよ。ちょっと追いかけっこに飽きただけだ!」

魔術師「逃げるのをやめたのなら同じこと…。生きて帰れると思うなよ」

上条「やっぱりそうか…」

魔術師「…ん?」

上条「俺を殺したいのなら、さっきの魔術でやればいい」

上条「わざわざ姿を見せたってのは、そうする理由があるからだ」

魔術師「ハッ、何を言うかと思えばその程度の事か。それがわかったとろで何になる」
61以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 19:29:29.31 ID:AFJomtwg0
魔術師「どの道お前の命が尽きることには変わりはないわ!」

上条「どうかな…お前に俺が倒せるか?」

上条「その炎じゃじゃあステイルの足元にも及ばないぜ!」

魔術師「あのイギリスの魔術師か…。結構、私が劣るというのなら…逃げおおせてみることだな!」

魔術師「……」

魔術師が詠唱を始めると、周囲の兵らしき者が、懐から得物を取り出す。

兵A「…(シャキン)」

兵B「…(シャキン)」

兵C「…(シャキン)」

兵D「…(シャキン)」

上条「(なんだ、武器が変形して伸びた?3mぐらいないか?どうするつもりだ…)」

魔術師「[ピーーー]っ!!」

上条「うわっ!!」
62以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 19:30:54.00 ID:AFJomtwg0
魔術師の両手から放たれる一条の炎。それは扇状に広がり、あっという間に上条を包み込む。

上条「…!!(キュイーン)…」

上条「(くそっ!。この炎!!。確かに威力はステイル程じゃないが…」

上条「(効果範囲が広すぎる…。右手じゃ消しきれねえ!!)」

兵A「…(ザッ)」

兵B「…(ザッ)」

兵C「…(ザッ)」

兵D「…(ザッ)」

上条「(距離を…詰めてきやがる…。ダメだ、身動き取れねえ!!)」

詠矢「(ザッザッザッザッ)うりゃあ!!中段蹴りぃ!!」

兵B「…なっ!!」

何処からとも無く走ってきた詠矢の蹴りが、振り返ろうとした兵の脇腹に見事に命中した。
63以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 19:31:50.01 ID:AFJomtwg0
兵B「…ぐあっ!!…ゲフッ…(ガクッ)」

詠矢「よし、一人無力化…」

魔術師「なんだと!!伏兵か!」

上条「(…魔術が弱まった…集中が途切れたか?今なら抜けられる!)」

上条「…っ!!(ゴロゴロ)」

魔術師「しまっ…た!!」

詠矢「上条サン、大丈夫か!」

上条「ああ、おかげさんでなんとか…」

上条「あと、解ったぜ、奴らの狙いが…」

詠矢「狙い…ってーと?」

上条「魔術の攻撃は、俺を押さえ込むための手段でしかない」

上条「火球や炎で動きを封じて、あの長い武器で範囲外から攻撃するつもりだ」

詠矢「なるほど…魔術では上条サンを倒せないと初めから解ってたんだな…」

詠矢「あの武器…ハルバードってヤツかな…。しかしセコイ作戦だなあ」

魔術師「……」
64以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 19:33:23.30 ID:AFJomtwg0
詠矢「そこまで解れば話は早い。要するにだ」

詠矢「周りのザコを倒せば、その作戦は成立しなくなる!」

詠矢「上条サン、あの偉そうなヤツは後回しだ。あと一人引き受けるから、残りは頼むぜ!(ザッ)」

上条「勝手にノルマ決めるなよ!まったく…(ザッ)」

上条「さあて…悪いが、しばらく眠っててもらうぜ」

兵D「…(ガシャン)」

上条「…(武器を放した…まさか!)」

兵D「…!(ヒュッ)」

上条「とっ…とととっ!!(ザザッ)」

兵D「なにっ!!避けた、だと!?」

上条「懐から短刀か…あっぶねえ。もうちょっと気づくのが遅かったらヤバかったな」

兵D「貴様、いったい…!」

上条「黙ってろ!(ドカッ)」

兵D「…!!(ゴロゴロゴロ)…(ガクッ)」
65以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 19:45:03.41 ID:AFJomtwg0
詠矢「(うわ、吹っ飛んだよ。すげえパンチ力だな…)」

詠矢「さあて、こっちも負けてられねえな」

魔術師「やらせんぞ…」

魔術師「やらそんぞーーーーー!!!(ゴオッ)」

上条「うわっ!!!」

詠矢「また炎か!。上条サン!!」

上条「…!!!(キュイーン)…」

詠矢「(ダメだ、炎の効果範囲が広すぎて消しきれてねえ)」

詠矢「(あれが有る限り、まだ相手の有利は覆らない…)」

詠矢「(イチかバチか、やってみるか…)」
66以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 19:46:24.61 ID:AFJomtwg0
詠矢「おい、そこの魔法使い!!」

魔術師「…私は魔術師だ!」

詠矢「この際どっちでもいい!」

詠矢「魔術だか何だか知らないが、炎を起こしてることには変わりないな」

詠矢「それだけ膨大な火を起こすには、それ相応の可燃物が必要だ」

詠矢「しかもこれだけの範囲に広がるということは」

詠矢「可燃物は気体か液体のはず」

詠矢「見たところ、あんたはボンベもタンクも持ってるようには見えない」

詠矢「そんな大量の可燃物、どっから調達してるだ?」

魔術師「…ハハッ…」

魔術師「ハーッハハハハ!!愚か者め!!」

詠矢「…なんだ?」

魔術師「これは魔術!可燃物など必要ないわ!!」
67以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 19:48:37.34 ID:io2au/yn0
これ続きがあったのかよ
68>>67 現在4期まであるよ:2012/12/27(木) 19:50:16.75 ID:AFJomtwg0
魔術師「独自の原理によって生み出される力だ。科学側の前提など関係あるものか!!」

詠矢「な…なんだと!そんなインチキがあるか!」

詠矢「可燃物が必要ねえなんて…じゃあその炎は『燃焼』じゃ無いってのか!」

魔術師「同じ事を何度も言わせるな!。これは純粋な『魔術』の炎だ!」

詠矢「(くそっ!。やっぱりダメか。魔術を論証するには情報が少なすぎる)」

詠矢「(最初の計画通りザコを倒して…)」

魔術師「おっと…お前にも動かれては困るのでな…(スッ)」

詠矢「…!!炎と火球を同時に!」

詠矢「うわっ!!(ドカドカドカッ)」

上条「詠矢ー!!」

詠矢「(ぐっ…やべえ…逃げ回るのにも限界が…)」

詠矢「(諦めるな、諦めるなよ…何か手があるはずだ…)」
69以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 19:51:07.44 ID:AFJomtwg0
魔術師「さあて、仕上げといこうか…」

魔術師「上条当麻…。貴様の首と右腕、貰い受ける」

兵A「…(ジャキン)」

兵C「…(ジャキン)」

詠矢「上条サン!!」

魔術師「…死して我がローマ正教の礎となれ!!」

詠矢「…」

詠矢「…あ?」

詠矢「…お前今なんて言った?」

魔術師「なんだと…?」

詠矢「ローマ正教っていやあ、十字教の一派だよな?」

詠矢「あんたら宗教関係者なのか?」

詠矢「っていうか、風体からして僧侶だよな?」
70以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 19:55:57.75 ID:AFJomtwg0
魔術師「…?」

詠矢「僧侶がなんで炎なんか撃ってるんだよ」

詠矢「僧侶が使えるのは回復と補助、あと風系の攻撃呪文だけだろうが」

詠矢「世間の常識ひっくり返してんじゃねえよ…」

魔術師「お前は何を言ってるんだ」

詠矢「それに…神ってのは慈愛と許しの象徴だよな?特に一神教はそうだ」

詠矢「その神の使徒である聖職者が、人を傷つけることしか出来ない攻撃魔法を」

詠矢「平気で使ってるんじゃねえよ」

魔術師「な…なんだと…。これは、その教えを守るために」

魔術師「神が我々に与えて下さった力だ!!」

詠矢「じゃあ何か?おまえんとこの教義には」

詠矢「『目的のためには手段は選ぶな』とか」

詠矢「『邪魔なヤツは抹殺してかまわない』とか」
71以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 19:57:22.53 ID:AFJomtwg0
詠矢「書いてあるってのか?」

詠矢「だとしたらその宗教ってのは」

詠矢「どんでもねえ邪教だなあ!!」

魔術師「な、何を言う!ローマ正教の教義は…!!?」

魔術師「(…なんだ、魔術が…安定しない!!。炎が…消え…る…!)

詠矢「…!?(ちょっとまて、今のはキレてぶちまけただけだぞ)」

詠矢「(これでも効果あるのかよ!?)」

上条「炎が…?弱く…」

詠矢「上条サン!なんだかよくわからんが今だ!」

上条「わかった!!…(ザッ)」

魔術師「あ…慌てるな。詠唱の再構築を…」

上条「遅え!!」

魔術師「…く…そっ…炎よ!(ゴオ)」

上条「この程度…かき消せる!(キュイーン)…弾けろっ!(ドカッ)」

魔術師「ぐふぁぁぁっ!!!(ゴロゴロゴロ)……(ガクッ)」
72以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 19:57:55.72 ID:AFJomtwg0
上条「はあっ…はあっ…」

詠矢「…やったな…上条サン」

詠矢「さあて…残りはあんたらか?」

兵A「…(ガシャン)…(ササッ)」

兵C「…(ガシャン)…(ササッ)」

上条「逃げたか…」

詠矢「正直、助かるな…これ以上はキツイわ…」

上条「休んでるヒマねえぞ。結構な騒ぎになっちまった」

上条「すぐにアンチスキルが来る」

詠矢「なるほど…こっちも退散したほうがよさそうだな」

上条「詠矢、お前も寮生か?」

詠矢「ああ。そうだそうだ、ちょうど迷ってたところなんだわ」

上条「よし、じゃあとりあえず寮まで戻ろう。話はそれからだ」

詠矢「うい、賛成。案内してくんなー」
73以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 19:59:10.24 ID:H6me9iRw0
どっせい!支援正拳!
74以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 20:00:08.80 ID:AFJomtwg0
(窓のないビル)
理事長「わざわざ君のほうから来るとは珍しい」

理事長「なんの用だね?」

土御門「ちょっと確かめたいことがあってな」

土御門「単刀直入に言おう。ヤツの能力…どう見る?」

理事長「新たに発見された原石のことかね?」

理事長「…君こそ、既に対象に接触したようだね」

土御門「ああ、ちょっと前になるがな」

土御門「まさかカミやんに先を越されてるとは思わなかったが…」

土御門「話によれば、魔術にも効果を発揮したらしいぜ?」

理事長「こちらでも情報は掴んでいるさ」

理事長「既に、レベル5である御坂美琴の能力を抑えた実績も有る」

土御門「へえ…あのレールガンをねえ…」

土御門「そこまで知ってて放置してるってのは…何か考えでもあるのか?」
75以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 20:01:22.16 ID:AFJomtwg0
理事長「いや…わからんさ」

土御門「なに?」

理事長「私とて、全てを知っているわけではない。全てを予想できるわけでもない」

理事長「特に彼の能力は未知数で不確定だ。どんな可能性を持っているかもわからない」

理事長「今の段階で、下手に介入するわけにもいかないのでね…」

土御門「だからといって、このままってわけにもいかんだろ?」

理事長「それはわかっている」

理事長「今まで通り監視を続ける。必要とあればこちらからも動く」

土御門「開発部の方で不穏な動きも出ている」

土御門「手遅れにならなきゃいいがな…」
76以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 20:01:27.91 ID:1cK76+Qz0
2期は普通に面白いから困る
77以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 20:02:20.83 ID:AFJomtwg0
とある街角)
佐天「…」

詠矢「…(さて)」

佐天「…」

詠矢「…(歩いてはいるが)」

佐天「…」

詠矢「…(話すことねえなあ)」

佐天「…」

詠矢「…(空気が重い)」

佐天「…」

詠矢「…(どうしたもんか)」

佐天「…あの」

詠矢「…はいっ!?(ビクッ)」

佐天「そこ左です…」
78以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 20:03:15.92 ID:AFJomtwg0
詠矢「あ、はいはい…」

詠矢「…」

佐天「…」

佐天「…えっと…」

詠矢「ん?次はどっちに曲がるのかな?」

佐天「じゃなくてですね…」

佐天「自己紹介、してなかったですね…」

詠矢「ああ、俺もそうか…」

詠矢「俺は詠矢、詠矢空希ってもんだ、よろしくなー」

佐天「佐天、涙子です…。よろしくです!」

詠矢「お、元気な声出たねえ」

佐天「あはは・・・、実はですねえ」

佐天「詠矢さんって怖い人なんじゃないかって思ってたんですよ」

詠矢「俺が?」

佐天「白井さんと御坂さんの話を聞く限りでは…そんな感じで」
79以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 20:04:10.20 ID:AFJomtwg0
詠矢「…どんな風に伝わってるのかすごく気になるんですが」

佐天「でも、意外と話しやすい人なんですねえ」

詠矢「ああ…そいつはどうも…ありがとう」

佐天「で…能力者…なんですよね?」

詠矢「そうだね…」

佐天「レベルは0だけど、すごい能力だって…」

詠矢「あのさあ?」

佐天「は、はいっ!」

詠矢「喉渇いてないかな?」

佐天「え…?」

詠矢「ちょいと軽く運動したんでね。ちょうど自販機もある。何がいい?」

佐天「い、いえいえ!私が買います!」

詠矢「いや、でもさすがに女の子に買わせるのもねえ…」

佐天「いーえ、せめてこれぐらいは奢らせて下さい!!」

詠矢「んー、じゃあお願いしちゃうかな…。あ、俺は普通のコーヒーでいいよ」
80以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 20:08:17.77 ID:AFJomtwg0
佐天「はい!じゃあ(チャリン)…えっと(ゴトン)…これで…」

詠矢「うい、どうもー(プシッ)」

佐天「私も何か…(チャリン)…(ゴトン)」

詠矢「じゃあ、話の続きだね」

詠矢「俺は能力者ではあるが、正真正銘レベル0だよ」

詠矢「こないだ、正式な測定ってやつを受けたんだけど」

詠矢「やっぱり数値は検出されなかったよ」

佐天「でも、実際に効果はあるんですよね…」

詠矢「うん。効果は間違いなく有るね」

詠矢「ただ、効果と測定される数値との間にどんな関係が有るのかは」

詠矢「俺にはわからんしね…」

詠矢「レベルってのは目安みたいなもんだし、俺にとっちゃ結構どうでもいいんだよ」

佐天「…」

佐天「…私もね、レベル0なんですよ」

佐天「学園に来て…能力開発とか、自分なりに頑張ってるつもりなんですけど…」
81以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/27(木) 20:09:23.54 ID:AFJomtwg0
佐天「全然数値が上がらなくて…」

詠矢「…」

詠矢「大変なんだねえ…」

詠矢「俺は、気が付いたら能力を持ってたからなあ…」

詠矢「なんの努力もしてないし…なんか悪いな。能天気で」

佐天「いえいえ、そんなつもりで言ったんじゃ…(アセ)」

佐天「ただ、私と同じレベル0で」

佐天「確かな力を持ってるって、どんな人なのかなあって…」

佐天「ちょっと興味があって…」

詠矢「…」

詠矢「…うーん…」

詠矢「ちょっと質問いいかな?」
82以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
佐天「はい、なんですか?」

詠矢「能力開発ってやったこと無いんだけど…」

詠矢「具体的に何やるのかな?」

佐天「投薬とか、電気刺激とか…。あと普通に勉強もします」

佐天「能力に対して知識を深めることも必要らしくて…」

佐天「でもやっぱり、パーソナルリアリティの獲得には、イメージトレーニングが重要ですね」

詠矢「なるほどねえ…それは解るな」

詠矢「やっぱり能力って、感情や精神から強い影響を受けるみたいだしね」

詠矢「イメージは重要だわな」

佐天「そうなんですよ。私はあんまりその辺が得意じゃなくて…」

詠矢「んー…そうだなあ…」

佐天「…?」

詠矢「佐天サン。レベル0とはいえさ、能力の種類とか起こせる事象とかは解ってるのかな?」

佐天「はい、それは…」

佐天「実は私、前にある事件に関わって…」