1 :
◆DCPmUu/AIjbw :
2 :
ちんちん ◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 08:15:58.57 ID:XHxumamj0
学校
友「おはよー妹ちゃん。兄さんは元気?」
妹「おっす友、兄貴は…まぁ元気かな」
友「良かった。兄さん最近元気なかったもんね」
妹「まぁな。だがありゃ私の身内だ、お前が気にするこた無いんだぜ?」
友「でも、兄さんが落ち込んでると妹ちゃんも元気ないから…」
妹「あ? なんだそりゃ。それじゃまるで私が兄貴の心配してるみてぇじゃないか」
友「え? 違うの?」
3 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 08:16:30.38 ID:XHxumamj0
妹「私があんなモヤシっ子の心配なんかするかよ。それなら冷蔵庫に残ってるモヤシが傷んでないか心配した方がマシだぜ」
友「……妹ちゃんってツンデレ?」
妹「……あ? 友よ、最近のお前の冗談はなかなか面白いが、それは駄目だぜ。ちっとも笑えねぇ」
友「だって、何だかんだ言って私を助けてくれたり、兄さんが襲われて帰った時は凄く怒ってたじゃない」
友「ていうかブラコンだと思うよ?」
妹「ブラコン? なんだテメェ私がブラのいらねぇ体型なのを馬鹿にしてんのか? 答えによっちゃファーストキスを壁にしてやっても良いんだぞ?」
友「か、壁とキスは嫌だな…。お兄ちゃんっ子だよね、って言ってるんだよ」
妹「私がお兄ちゃんっ子? 私が、か? おいおい笑わせんなよ」
友「あ、兄さん」
妹「………おい友、そんなクソつまんねぇ手に私が引っ掛かるとでも…」
友「……」
妹「……」
友「……」
妹「……」チラッ
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 08:17:25.40 ID:kEMxt8eH0
朝からご苦労であります
何この世紀末妹
6 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 08:17:47.86 ID:XHxumamj0
友「今見たよね? ね?」クスクス
妹「ちげぇよ馬鹿。私は生まれつき飛蚊症で今も蚊が飛んでるような気がしたからそれを見ただけだ」
友「飛蚊症て」
妹「飛蚊症だ」
友「あ、兄さんだ」
妹「……」チラッ
友「……」
妹「……」
友「……飛蚊症って同じ場所に見えるの?」
妹「そうだよ」
友「……」
7 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 08:18:56.00 ID:XHxumamj0
友「もう認めようよ、兄さん心配してたんでしょ?」
妹「しつこいぜ友、それ以上言うとピーナッツバターみたいにペーストして朝食のパンに塗っちまうぞ」
友「私はイチゴジャムが好きだな。ね? 兄さんがいなくなったら寂しい?」
妹「おい友、いい加減にしろよ? いいか? 私が我慢ならないのは2つだ。1つは腹が減ってる時にピーマンの入った料理を食卓に並べられること」
妹「もう1つは誰も笑わねぇ冗談にいつまでも付き合わされることだ。分かるか?」
友「分かったよ妹ちゃん。私の口には当分の間通行禁止の立て札をしておくよ」
妹「車両制限にしときな。何も黙れとは言ってねぇんだ」
友「うん、ありがとう妹ちゃん」
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 08:19:00.08 ID:biYW30S30
0点
1つは冷めたブルヌイ
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 08:19:50.59 ID:kEMxt8eH0
俺は結構好きだぜ
11 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 08:20:01.29 ID:XHxumamj0
昼休み
友「妹ちゃん一緒に食べよー」
妹「おう、椅子持ってきな」
ガタガタッ
友「よいしょ、よいしょ……ふぅ」
妹「……友よ、お前はどうしてそんなに体力がないんだ? そんなんじゃテロリストが攻めてきた時にゃ何も出来ずに蜂の巣にされんぜ?」
友「テロリストなんて攻めてこないよ…。妹ちゃんはどうしてそんなに強いの?」モグモグ
妹「私はな……体質なんだよ」モグモグ
友「体質?」モグモグ
妹「『ヒュペリオン体質』つってな、常人より筋繊維の密度が数十倍で、2億人に一人の割合で生まれる…まぁ病気みたいなもんだ」
友「………それ漫画にある架空の病気じゃなかったっけ…」モグモグ
妹「………」
12 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 08:20:49.26 ID:XHxumamj0
妹「まぁ、私だって昔から強かったわけじゃない」モグモグ
友「あ、そうなんだ」モグモグ
妹「昔な……野良犬に絡まれて泣いたことがあるんだよ」
友「え! 妹ちゃんが!?」モグモグ
妹「小さい頃だぜ? おっと今も小さいとかいうジョークは無しだぜ? とにかく小さい頃だ。あんときゃ野良犬が地獄の番犬に見えてな」
妹「『ああ…この犬にはきっと私がスペアリブみたいに見えてんだな』と思ったら恐くてな。自分が骨までしゃぶられるところを想像して泣いてたのさ」
友「それで? どうなったの?」モグモグ
妹「泣いてる私を見付けた兄貴が野良犬を追い払おうとしてくれてな」
友「わぁ! 兄さんカッコいい! 妹ちゃんのために野良犬に立ち向かったんだ!」モグモグ
妹「立ち向かったのはいいが……野良犬がしつこくてな。結局ぶちキレた私が犬をぶん殴って気絶させて、その間に兄貴と一緒に逃げたんだよ」
友「………」
13 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 08:23:13.00 ID:XHxumamj0
友「他には?」モグモグ
妹「他にゃ大した話はないさ。兄貴は私が困った時には力になってくれるが、私が困る事なんてそうそうありゃしねぇ」
妹「兄貴は兄貴で困っても私に頼ることはねぇし、私も兄貴を頼ることはない…頼る必要がないとも言うが…」
友「ふーん」モグモグ
妹「私のお節介で兄貴を助ける事はあるがな。兄貴は不本意かも知れんが。……おい友、そりゃ私の弁当だ」
友「このだし巻き卵美味しいね。誰が作ってるの?」モグモグ
妹「私が嫌いな事を知っていながら食卓にピーマンサラダを並べるイカれた母親さ。性格は最悪だが腕はそこそこだ」
友「ピーマンくらい好き嫌いせずに食べようよ…」
妹「家じゃ食卓に並んだピーマンは兄貴が処理することになってんのさ。これはイスラム教の戒律よりも厳しい掟だ」
友「兄さんに食べてもらってるんだ…」モグモグ
14 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 08:24:02.08 ID:XHxumamj0
ガラガラ
部下「……」
友「あれ? 何かあの男子こっち来てない?…それに上級生みたい…」
部下「……」ズカズカ
友「ひっ…!」
妹「おいテメェ用があんなら後にしろ。見ての通り今は友達と飯食ってんだ」
部下「妹だな…?」スッ
バキッ
妹「ぐあっ!」ドサッ
友「妹ちゃん!」
<キャーダレカセンセイヨンデー
妹「テメェ…いきなり面白いことしてくれんじゃねぇか…覚悟はできてんだろうな?」
部下「…教師が来る前に終わらせるぞ」
妹「そうだな…テメェをワンパンでKOして、それで仕舞いだ」
妹「ランチタイムが台無しだぜクソッタレ!」ダッ
ゴスッ
15 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 08:25:15.62 ID:XHxumamj0
屋上
「悪いね、こんな所まで呼び出して」
妹「警察だって凶悪犯相手でももう少し優しく呼び出すだろうよ」
「アンタの力量が知りたくてね…手荒な真似をしてすまなかった。しかしアゴを外す必要はなかっただろう。お陰で呼び出しの旨を伝えるのが遅れたらしいよ」
妹「そりゃ悪かった。人の口に手を突っ込むと下に引っ張るクセがあってな。ところでテメェ…見たことある顔だな」
「雷華だよ…原雷華…」
妹「そうだ原雷華だ。上級生の不良グループまとめてるアンタが私に何の用だ?」
雷華「……うちの下っ端がヘマやらかしてね。他校のデカイ不良グループに喧嘩売っちまったのさ」
雷華「もちろん私は喧嘩を売る気は無かったから、その下っ端をフクロにして相手さんに送り届けて詫びた」
雷華「ところが、どうも相手さんがやる気らしくてね。詫びるなら金銭を寄越せと無茶な額を要求してきた」
妹「部下を持つと厄介事が増えるもんだな。同情するぜ。で、その額は?」
雷華「百万円」
妹「百万!? 学生がたかるにゃちょいと高すぎんぜおい!?」
雷華「下のもんに声をかけてかき集めてみたが八十が限界でね…。それで、仕方なく戦争やることにしたのさ」
妹「なるほど…それで私に助っ人を頼みに来たわけだ」
雷華「物分かりが良くて助かるわ」
16 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 08:25:52.02 ID:XHxumamj0
妹「助っ人は構わねぇが、謝礼は出るんだろうな?」
雷華「…部下に金を持たせてある。前金で二万。後は働きに応じて支給する」
妹「一人ぶっ倒すごとに一万プラスでどうだ?」
雷華「高いね。何人でも倒す自信があるならもっと低く見積もりな」
妹「なら五千だ」
雷華「二千五百」
妹「……悪かねぇな」
雷華「話は決まりね。連絡は部下を通すから、貴方もそうして」
雷華「それじゃ、『その時』にまた会いましょう。さよならトゥーハンド」
妹「トゥーハンド? 二つの手? なんだそりゃ、通り名にしてもセンスがねぇぞ」
雷華「気に入らないなら犬の餌にして構わないわ」スタスタ
ガチャ…バタン
17 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 08:27:41.94 ID:XHxumamj0
教室
友「あ、妹ちゃんおかえり。何の話だった?」
妹「戦争に手を貸してくれとさ。他校と喧嘩するらしい」
友「け、喧嘩!? 駄目だよ妹ちゃん。もちろん断ったよね?」
妹「いや、受けた。羽振りが良かったんでね。見ろよこれ、前金で二万だ。後は本番で一人ぶっ倒すごとに二千五百。当分は遊べるぜ」
友「……」
妹「……言いたい事は分かるが私も小遣いが多い方じゃねぇんだ。確かに喧嘩は嫌いだろうが、なに、この金で遊ぶ時は友も一緒に…」
友「やだ。そんなお金で妹ちゃんと遊びたくない」
妹「そんな金? おいおい友、金にそんなもこんなも無いぜ。金は金だ。過程はともかくこれは正しく私の金になったんだ」
友「でも、喧嘩でお金を稼ぐなんて…」
妹「盗みや恐喝じゃねぇんだ、需要があったから私が応えた。真っ当な報酬だ。それに、私が行かなくても始まる喧嘩なんだぜ?」
友「もう知らないよ…好きにしなよ」
妹「……そうさせてもらうぜ」
18 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 08:30:17.70 ID:XHxumamj0
自宅
妹(友は結局機嫌直らなかったなぁ…。機嫌の取り方なんざ知らねぇし、どうしたもんか…)
ガチャ…バタン
兄「ただいま」
妹「おう、おかえり」
妹(そうだ、こういうのは兄貴に…)
兄「よいしょ、と」ゴソゴソ
妹「? なんだ兄貴出掛けるのか?」
兄「ジョギングだよ。鍛えて少しは強くならないとな」
妹「あ、ああ、そうだな…」
兄「ん? 何か話あるのか? 悪いけど帰ってからに…」
妹「いや、いいんだ。何でもねぇよ。気を付けてな」
兄「ん、それじゃ行ってくる」
ガチャ…バタン
妹(相談しても、喧嘩の話すりゃ止められるだけか…)
19 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 08:30:55.28 ID:XHxumamj0
プリキュア見てくる
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 08:32:25.23 ID:oG/Dyiox0
こっちもプリキュア並みに強そうだぞ
時代はプリキュア
22 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 08:40:35.60 ID:JUa9qCdN0
日曜日
部下「雷華さん、電話です。きました」
雷華「来たね」
雷華「はい、こちら原雷華。お電話お待ちしておりました」
『お待ちしてたのはこっちだぜ原雷華。百万はどうした。道に落としたってんならこっちの部下を引き連れて探しに行ってやってもいいんだぜ?』
雷華「その必要はありません。むしろあなた方の『落とす予定』のお金を今こちらの部下が回収に向かっているところです」
『……そりゃジョークか? 笑えねぇぜ原雷華。うちとやり合えば互いにただじゃ済まねぇのは分かってんだろ』
『今回はそっちから売ってきた喧嘩だ。こっちも無駄な喧嘩はやりたくねぇから百万で手を…』
雷華「ご安心を。喧嘩にはなりません。起きるのは一方的な――」
雷華「侵略です」
プツ…ツー、ツー…
雷華「奴らの居場所は」
部下「例の廃墟です。人数は60、こちら、すぐに動かせる人数は32です」
雷華「奴らが声を掛けそうな人間を先に拘束し、奴らの本陣の人数を最悪70に抑えろ。本陣を叩くのはこちらの人数が揃ってから」
雷華「それと、トゥーハンドにも連絡を」
23 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 08:41:24.33 ID:JUa9qCdN0
自宅
プルルル…ガチャ
妹「あいよ」
雷華『仕事よトゥーハンド』
妹「やっとか。こちとら退屈で脳みそがバターになるところだったぜ」
雷華『待たせて悪かったわね。…町外れの廃墟に奴らの本陣があるから、そこに向かって頂戴。我々もすぐに向かうわ』
妹「廃墟だな分かった。私が全員ぶっ倒してても文句言うんじゃねぇぞ?」
雷華『その時は報酬を弾むわ』
妹「相変わらず羽振りが良いな。その台詞をメモしときな、その時になって忘れたと言われちゃ困るぜ姉御」
雷華『約束は守るわ。活躍を期待してるわよトゥーハンド』
プツ…ツー、ツー…
妹「さてと…」
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 08:47:02.71 ID:uN0nj9drO
エレ速まとめはよ
25 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 08:55:28.58 ID:JUa9qCdN0
兄「ん? どこか出掛けるのか?」
妹「おう、ちょっと遊びにな」
兄「最近うちと他校の不良が喧嘩してるらしいからな、気を付けろよ」
妹「おう、喧嘩を見掛けたら両成敗で全員ぶっ倒してくるぜ」
兄「俺が気を付けろと言ってるのはその事だよ妹。頼むから面倒事に首を突っ込むのはやめてくれ」
妹「ああ、大丈夫だよ兄貴、大丈夫だ。兄貴には何も迷惑かけねぇよ」
兄「ああ、そうしてくれ」
妹「…じゃあ行ってくるぜ」
ガチャ…バタン
26 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 08:55:51.82 ID:JUa9qCdN0
原雷華
部下「現在15人拘束。敵本陣は66人に抑えています。こちらの人数は48人まで集まりました」
雷華「良い塩梅ね。トゥーハンドは?」
部下「つい先ほど廃墟に向かっているのを部下の一人が確認しています」
雷華「よし、我々も動くぞ」
雷華「同士諸君! いよいよ我々を阻む最後の壁に立ち向かう時が来た! 奴らを叩けばこの町は我々にとって住みやすい環境になるだろう! これはその為の戦いだ!」
雷華「それぞれ私の指示に従い動くように。諸君の武勲を祈る」
27 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 08:56:19.83 ID:JUa9qCdN0
廃墟
キキッ…
妹「ここか…まだ喧嘩は始まってねぇみてぇだな。チャリで来たのは私だけで姉御たちは歩きなのか?」
見張り「おい、おチビちゃん。こんな所に何の用だ?」
妹「私にその台詞は禁句だぜ木偶の坊。突っ立ってるのが仕事ならそうしてな。そうすりゃ手は出さないでおいてやる」
見張り「…随分と図にのったチビだな」
ゴスッ
見張り「ぐふっ…」ドサッ
妹「口は災いの元だぜ木偶の坊?」
妹「さて…中にゃ何人いるんだ? ま、姉御たちと合流すりゃ関係ねぇな。合流するまでに5人ぶっ倒してりゃ上々か」
28 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 08:58:09.47 ID:JUa9qCdN0
原雷華
部下「トゥーハンド、廃墟内に侵入しました」
雷華「よし、トゥーハンドの後を追って我々も廃墟内に侵入する。決して気取られるな。トゥーハンドにもだ」
…
廃墟内
ゴスッ ゴスッ ゴスッ
「な、なんだこのチビ! 化物か!」
妹「おうおう、一人二千五百がわんさかいやがる。さすがに全部は無理そうだが、稼げそうで嬉しいぜ」
「なに言ってやがるこのチビ!」
ゴスッ
「ぐはっ…」ドサッ
妹(にしても…姉御たちがやけに遅いな…てっきり電話してきた時にゃここに向かってるもんだと思ってたが…)
「バカ野郎一人で向かうな! 囲め囲め!」
妹「ちっ…男に囲まれてるってのに全くヒロイックな気分にならねぇぜ」
29 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 08:58:57.46 ID:JUa9qCdN0
「三人ずつで掛かれ!」
「おらぁ!」ダッ
妹「クソッタレ! 手をもう1つ増やしておくんだったぜ」
ゴスッ ゴスッ
ガツッ
妹「ぐっ……っのやろう!」
ゴスッ
「次だ! 次の三人かかれ!」
妹(姉御っ…まだなのかよ!)
30 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 08:59:21.38 ID:JUa9qCdN0
原雷華
部下「トゥーハンドは現在交戦中」
雷華「活躍してるわねトゥーハンド。お前たちは奴らがトゥーハンドに気をとられている間に廃墟内の深部に侵入。気取られずに奴らを包囲しろ」
部下「……雷華さん」
雷華「なんだ」
部下「なぜ奴をトゥーハンドと呼ぶんですか?」
雷華「なんだそれかい。ふっ…皮肉さ」
部下「皮肉?」
雷華「知ってるか? あの子の人間関係は、いたって普通の女の子の友達が一人に、いたって普通の兄と両親、それだけだ」
雷華「奴には自分と同等の力を持った仲間がいない。奴は何か問題が起きた時、自分の二つの手だけで何とかしないといけないのさ。私と違ってね」
雷華「だからトゥーハンド。奴は自分が思っている以上に孤独なのさ」
部下「それで奴を囮役に…」
雷華「そうさ、恨みを買ったところで奴一人じゃどうにも出来ない。この戦いでの我々の被害も最小限で済む」
雷華「トゥーハンドってのは、便利な子さ」
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 09:01:07.00 ID:H3Povbo/0
何この気持ち悪いスレ
パー速でやれよ
32 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:02:30.47 ID:JUa9qCdN0
廃墟内
ゴスッ ガツッ ゴスッ ゴスッ
妹「ぐっ…クソッタレ…倒しても倒してもキリがねぇ…」
「あと少しだ! 次は五人で掛かれ!」
妹(まだか姉御…そろそろ限界だぜ…)
「掛かれ!」
ダッ
妹「……っ!」
ゴスッ ガツッ バキッ ゴスッ
ゴッ
妹「かっ…はっ…!」ドサッ
「よし、倒したぞ! 捕まえて痛め付けとけ!」
雷華「お疲れトゥーハンド。お陰で部隊の配置がスムーズに済んだわ」
「な! は、原雷華!? いつの間に!」
妹「あね…ご……おせぇ…ぜ…」ガクッ
33 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:03:19.06 ID:JUa9qCdN0
廃墟内
妹「うっ…」パチッ
雷華「おはようトゥーハンド。制圧はもう済んだわよ」
妹「姉御…話が違うぜ…。私は助っ人で雇われたんだ。こんな使い捨ての……囮役を引き受けたつもりはないぜ」
雷華「貴方がどのつもりで引き受けたかは知らないけど、私は最初からそのつもりだったわ。次からは舞台にあがる前に自分の配役を確認することね」
妹「……そうかい…! そういう奴かい原雷華」
雷華「お陰でこちらの被害はほぼ0よ。部下の安全が確保できて助かったわ」
雷華「それで、報酬よ。私たちが来た時に倒れていた人数は15。貴方も含めると16ね。計算に入れといてあげるわ。そうすると報酬は…4万ね」
妹「割に合わないぜ原雷華。せめてその倍はもらわねぇと」
雷華「……起こせ」
部下「」バッ
妹「!」
ガシッ グイ
妹「て、テメェら放しやがれ!」
34 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:03:52.71 ID:JUa9qCdN0
雷華「いいことトゥーハンド? ここはもう私のテリトリーになったの。私のテリトリー内で過ぎた口をきけば二度と固形物が食べられなくなると思いなさい」
妹「……っ!」
雷華「抵抗した所で無駄なことは分かるでしょ? 私は貴方と違って百以上の手を持っているの。二つしか手を持たない貴方と違ってね。トゥーハンド」
妹「……そんなに手が欲しいんなら千手観音にでも弟子入りするんだな」
雷華「……」
ガスッ
妹「ぐっ…!」
雷華「コイツを反抗しなくなるまで痛め付けろ。病院沙汰にならない程度にな」
部下「……」
妹(……へっ、自業自得か。友と兄貴に笑われんな)
35 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:05:46.41 ID:JUa9qCdN0
自宅
ガチャ…バタン
兄「妹か? 今日は母さんたち遅くなるってさ。晩御飯どうする?」
妹「……適当に食っててくれ、私はもう寝る」
兄「寝るって…もうか? おい、帰ってきたなら顔くらい見せろよ」
妹「わりぃ兄貴…そんな気分じゃねぇんだ。放っておいてくれ…」
兄「妹? 何かあったのか? おい…」
妹「放っておいてくれっつってんだ兄貴! それ以上話しかけるなら二度と話せなくするぞクソッタレ!」
兄「っ! おい妹! なにがあったか知らないけどそんな言い方は…」ガシッ
妹「っ! は、放せよ兄貴!」
兄「お前っ…! どうしたんだその顔は!」
兄「痣だらけじゃないか!!」
妹「……」
36 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:08:16.96 ID:JUa9qCdN0
妹「…どうってことねぇよ」
兄「何があったんだ? お前がここまでやられるなんて…!」
妹「……原雷華だ」
兄「原雷華!? どうして原雷華がお前を」
妹「違うんだ兄貴。今回ばかりは私が悪いんだ。自業自得なんだよ」
兄「…どういうことだ?」
37 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:08:43.40 ID:JUa9qCdN0
カクカクシカジカ…
兄「……」
妹「…な? 私の自業自得だろ?」
兄「…ああ、自業自得だね。的確すぎて他に言葉が見付からないよ…。金に目がくらむなんて…」
兄「どうして俺に一言……言ってたら止めてたか」
妹「そういうこった。金に目がくらんで天罰がくだったのさ。今ごろ神の野郎は私を指差してゲラゲラ笑ってるだろうよ」
兄「その神をぶん殴って勝手なことするなと怒鳴り付けてやりたいね。まったく…どうしてお前そう面倒事を起こすんだ。原雷華がこれで終わりにするとは思えないぞ」
妹「認めたくないが同感だ。あの様子だと明日にでも次の喧嘩のお誘いに来そうだぜ…」
兄「……俺が話をするしかないか」
妹「…! 兄貴それは駄目だぜ! 兄貴を巻き込むつもりはねぇんだ!」
兄「妹がやられて黙ってられるわけないだろ! 他に方法があるわけでも無いんだ!」
妹「だ、だけどよ…」
38 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:09:10.99 ID:JUa9qCdN0
兄「良いから俺に任せてくれ。たまには兄貴らしいことさせろよ、な?」
妹「兄貴……大丈夫なのか?」
兄「大丈夫だ。その代わり、お前は二度とこんな事に首を突っ込むなよ」
妹「ああ、それは肝に命じとくぜ。ここが教会なら懺悔を聞いて貰ったお礼に六万を丸ごと寄付してやりたい気分だ」
兄「それなら是非俺にその不浄の金を寄付して欲しいもんだね。……ところでお前、怪我は痛むか?」
妹「ああ、こんなもん怪我の内にゃ入んねぇよ」
兄「どれ、見せてみろよ」グイ
妹「あ、兄貴やめろよ。大した怪我じゃねぇんだ…」
兄「腕にまで痣が…原雷華の奴やってくれたな」
兄「痛かったろ? 明日俺が原雷華に言ってやるからな…」ギュ…
妹「……ああ兄貴、思い出したぜ…」
兄「…何をだ?」
妹「昔私が野良犬に絡まれて泣いてた時……、兄貴は私の手をずっと握っててくれたんだっけな…」
兄「なんだ、そんな昔のこと」
妹「兄貴……ありがとな」
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 09:09:11.51 ID:KVrauKMi0
剛力番長!
40 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:11:01.65 ID:JUa9qCdN0
翌日、学校昼休み
兄「原雷華」
雷華「上級生にはさんを付けるのが礼儀よ。なにかしら?」
兄「……うちの妹を喧嘩に巻き込んだらしいですね」
雷華「ああ、トゥーハンドのお兄さんかい。……巻き込んだとは言い掛かりも甚だしいね。あの子は自分の意思で参加したんだよ」
兄「それにしたってあの痣は……妹たちはアンタ達がやったと言っているぞ」
雷華「それは誤解だよお兄さん。『運悪く』私たちの到着が遅れてね。頭を酷く打っていたようだから、恐らく相手さんと私たちを勘違いしてるんだわ」
兄「くだらない冗談に付き合う気はないんだ…! 妹を囮役に使ったのは知ってるんだぞ原雷華」
雷華「……だったら何かしら? あの子は一人で突っ走って行ったのよ。私は『廃墟に向かって』と言ったけれど、『喧嘩をして』とは言ってなかったわ」
兄「だけど…! 事前に囮役の話をしてくれていれば妹はこんな喧嘩に参加しなかった!」
雷華「……『知らなかった』『こんなはずじゃなかった』、それで世の中渡っていけるほど甘くはないのよお兄さん?」
兄「……っ!」
41 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:13:25.95 ID:JUa9qCdN0
兄「……分かった、今回は妹の自業自得でいい。だが今後は妹を喧嘩に巻き込むのは止めてくれ」
雷華「あら、それは出来ないわ。あの子は便利な子よお兄さん。使わないと勿体ないわ。また誘わせてもらうつもりよ」
兄「うちの妹がまたうんと頷くと思っているのか…!」
雷華「それは本人の意思を尊重するわ」
雷華「ところで、トゥーハンドは『お兄さん想い』かしら『友達想い』かしら?」
兄「…! 妹を脅迫する気か!」
ガシッ ダンッ
兄「ぐっ…!」
雷華「そろそろ終わりにしましょうお兄さん。次からは周りを見て喧嘩を売ることね。このクラスにだって私の部下がいるのよ?」
ガタ…ガタ…
部下「……」
兄「……っ!」
42 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:15:19.12 ID:JUa9qCdN0
教室
友「もう…だから言ったのに…」モグモグ
妹「悪かったよ友。お前の言う通りだ。喧嘩なんかで稼ぐもんじゃねぇぜ。反省してるよ」
友「君子危うきに近寄らず、だよ妹ちゃん」モグモグ
妹「有り難いお言葉だが、そりゃ君子に言ってくれ。私の場合喧嘩が向こうから寄ってきたんだ」
友「断る勇気!」
妹「……どっかの標語みてぇな台詞だが分かったよ。次からはキチンと断るさ」
ガラガラ…
部下「……」ズカズカ
友「い、妹ちゃん…」
妹「見てな友、今ビシッと断ってみせるからよ」
43 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:15:51.94 ID:JUa9qCdN0
部下「……原雷華が待っている」
妹「ランチのお誘いかい? 悪いな、私はランチタイムを友と過ごすと決めてんだ。寂しいなら他をあたってくれと伝えてくれ」
友「そ、そうよそうよ!」
部下「……分かった。昼食は我々と原雷華、そしてお前の兄と食べることにしよう」クルッ スタスタ…
妹「おい」
部下「……」ピタッ
妹「テメェ今なんつった?」
44 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:16:30.52 ID:JUa9qCdN0
屋上
雷華「こんにちはトゥーハンド。昨日はご苦労だったわね」
妹「兄貴!」
兄貴「うう…」
雷華「ついさっき教室で私に噛み付いてきてね。恐ろしいもんだから悪いが拘束させてもらったよ」
兄貴「や、やぁ妹……、ははっ…でかい口叩いてこのザマだ…情けないよまったく…」
妹「兄貴を放せよ原雷華…! 用があるのは私なんだろ」
雷華「用があるのは貴方だけど、話はこのまま始めさせてもらうわ」
妹「……もうテメェには協力する気はないぜ」
45 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:17:16.61 ID:JUa9qCdN0
兄貴「そ、そうだ原雷華。こんな交渉は無駄だ」
雷華「……」
妹「……兄貴を放せよ原雷華」
雷華「……どうやら『お兄さん想い』ではなかったようね」
ガチャ…バタン
友「や、やだ…放して……っ! 妹ちゃん!」
雷華「なら『友達想い』かしら?」
妹「友!」
兄「卑怯だぞ原雷華! その子は無関係だ!」
雷華「無関係になるかどうかは、これから貴方が決めるのよトゥーハンド」
友「い、妹ちゃん」
妹「テメェ…兄貴と友に手を出すってんなら……」
雷華「だったら何かしら? 私と戦争するのかしら? 私『たち』と。ねぇ? 『トゥーハンド』」
妹「……っ!」
46 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:18:57.57 ID:JUa9qCdN0
雷華「私には百以上の手足があることを忘れないことね」
兄「……妹、頷け」
妹「兄貴!?」
雷華「賢い選択だわお兄さん。それとも何か考えがあるのかしら?」
雷華「先生方なら、すでに手を回してあるわ。ずっと前からね。訴えたところで揉み消されるだけよ?」
兄「……っ!」
妹「兄貴どうすんだ! 頷いていいのか!?」
雷華「頷く以外の選択肢があると思っているの?」
兄「……原雷華の言う通りだ妹。今は友の安全を優先しよう…」
友「わ、私のことは気にしないでください!」
妹「……分かった原雷華。これからもアンタに協力しよう」
友「妹ちゃん!」
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 09:19:08.73 ID:XFuJIjjbO
こんなん書いてて恥ずかしくないのかしら
48 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:19:28.43 ID:JUa9qCdN0
雷華「分かってくれて嬉しいわトゥーハンド。これからもよろしく頼むわね」
雷華「二人を解放しろ」
部下「…」パッ
友「きゃっ!」
兄「いてて…」
雷華「それじゃ、約束は守ってもらうわよ。仕事があればまた連絡するわ」
雷華「さよならトゥーハンド」
ガチャ…バタン
妹「……クソッタレ」
兄「やれやれ困ったことになったな…」
友「……こ、これから妹ちゃんはあの原雷華さんって人の言うこと聞くの? 私のせいで?」
妹「いや、友のせいじゃないさ…元々は私が撒いた種さ。二人に迷惑はかけられねぇ…私一人が黙って付いていきゃ済む話だ」
兄「……いや、その必要はない」
49 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:20:05.63 ID:JUa9qCdN0
友「え?」
妹「どういう事だ兄貴?」
兄「これ以上原雷華の好きにはさせない。友ちゃんに危害を加えさせないし、妹を利用することも許さない」
兄「原雷華のグループは確かに巨大だが、それを良く思っていない勢力もいるはずだ」
妹「そいつらと手を組むってのか…!」
兄「ああ」
兄「上手く行く保証は無いが、このまま大人しく言いなりになるよりはマシだ」
妹「面白ぇぜ兄貴…! 私もアイツに言われて拳を振るうよか兄貴のために振るった方がやりがいがあるぜ」
兄「結局、力関係はお前任せになってしまうな…すまない。だけど、これは必要な戦いだ」
兄「原雷華と戦争しよう」
50 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:20:51.93 ID:JUa9qCdN0
職員室
「いったい俺に何の用だ?」
兄「幾つか質問と、お願いをしに」
「……教職者としては、生徒の相談にのる義務がある。可能な限りリクエストには答えるぜ。言ってみな」
兄「ありがとうダッチ……いや、伊達先生」
伊達「教師を愛称で呼ぶのは感心しねぇな。で、話ってのは?」
兄「原雷華の息のかかった教師がいるってのは本当か?」
伊達「原雷華か…、名前だけで面倒な臭いをさせやがる。……ああ、本当だ。情けない話だが、男性教員はほぼ奴の言いなりだ」
兄「ほぼ!? いったいどうやってそんな事を…!」
伊達「色仕掛けさ。奴は配下にいる女を使って男性教員の弱味を作りだしたのさ」
伊達「しかも弱味を握って終わりじゃねぇから質がわりぃ。継続的に旨味を吸わせるんだ。すると教員たちは喜んで原雷華の言いなりになるってわけさ」
兄「そんな…そこまでして…」
51 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:22:14.66 ID:JUa9qCdN0
兄「ダッチは…伊達先生はそれを知ってて黙っているのか?」
伊達「話してどうなる? 全員を退職か転勤にでもするのか? 手続きはどうなる? 授業の引き継ぎは? この学校の評判が下がれば廃校だって免れんぞ」
兄「それは…」
伊達「いいか兄? 正義を振りかざすだけが事態を良くするとは限らねぇ。それで今が上手くいってるならそうするしかねぇんだ。わかるな?」
伊達「うちの教員共にほんの少し自制心があれば色仕掛けには引っ掛からなかっただろう。だが、そうはならなかった、そうはならなかったんだ兄。だから、この話はここでおしまいなんだ」
兄「……分かったよダッチ。二つ目の質問…いいかな?」
伊達「おう、構わねぇぜ」
兄「全生徒の力関係を把握してる生徒はいるか?」
伊達「…そいつは物騒な質問だな兄。この学校の勢力図でも書き換えるつもりか?」
兄「そこまでやるつもりは無いんだ。ただ俺達の安全を確保できたらそれで良い」
伊達「……二年にやたらとそういうのに詳しい奴がいる。そいつは臆病者でな、自分の身を守るために学校中の全生徒を調べあげたのさ」
伊達「だが…それが災いして、その情報を狙った奴らに連日取り引きを持ち掛けられる哀れな奴さ。そいつの名は紅 俊太郎」
伊達「通称はベニーボーイだ」
52 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:23:00.30 ID:JUa9qCdN0
兄「……」
伊達「…どうした?」
兄「そいつなら同じクラスだ。知らなかったな」
伊達「俺じゃなくクラスの奴に聞くんだったな。わざわざ職員室までくる手間が省けた」
兄「いや、ダッチには頼みがあるんだ」
伊達「俺は誰の側につく気もねぇぜ。それで良いなら聞こう」
兄「それで良い。実は…」
…
伊達「それで良いなら付き合おう」
兄「ありがとうダッチ。お礼に今度家にダッチワイフを送るよ」
伊達「よしてくれ。本物のワイフに見付かったら面倒なことになっちまう」
兄「冗談だよ。助かったよダッチ」
53 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:23:37.04 ID:JUa9qCdN0
二年、教室
紅「おや、珍しいお客さんだね」カタカタ…
兄「まさかベニーボーイがそんな情報通だったとはね。どうりで大人しいのに柄の悪い奴らが寄ってくるわけだ」
紅「兄と仕事の話をするのは初めだね。それで、何の用かな?」
兄「原雷華のグループに属してない奴で、妹と同等かそれに近い戦力を持った人間のリストが欲しい」
紅「OK、君の妹だね。君の妹と同等となると、数が限られてくるなぁ…」カタカタ…
兄「えっと…謝礼とかは必要なのかな?」
紅「謝礼? いや、必要ないよ。僕が奴ら相手に商売してるのは気に食わないからさ。君のような一般の生徒からはお金はとらないよ」
兄「そ、そうか良かった…」ホッ
紅「それで、リストはいつまでに必要なのかな?」
兄「出来るだけ早く頼む」
紅「OK分かった。放課後には印刷して渡せるようにするよ」
兄「ありがとう。助かるよベニーボーイ」
54 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:24:25.43 ID:JUa9qCdN0
放課後
妹「どうだった兄貴、何とかなりそうか?」
兄「さっき手を貸してくれそうな人達のリストをもらった所だ。声を掛けるのは明日からになるな」
妹「すまねぇな兄貴任せっきりで…。こういうのは私は苦手でな」
兄「適材適所さ妹。お前はお前に出来ることをやれば良い」
友「あ、あの、私は…?」
兄「え?…あ、ああ友ちゃんは………………戸締まりをちゃんとしてて…ね」
友「はい! 戸締まりちゃんとします!」
妹「いいんだよ友、お前は何もしなくて。これは本当なら私一人が何とかしなきゃいけない問題なんだ」
友「そんな事ないよ! 妹ちゃんが悩むなら私は一緒に悩むし、手伝って欲しい事があるなら何だってする! 一人で抱え込もうとしないでよ!」
友「妹ちゃんはトゥーハンドなんかじゃないよ!」
妹「友…」
友「私は何も出来ないけど」
妹「……お、おう…」
兄「……」
55 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:25:04.47 ID:JUa9qCdN0
兄「ま、まぁ原雷華の事は俺達に任せて、友ちゃんは自分の安全を第一にね?」
妹「そうだぜ友。適材適所だ。お前は私の友達をやってくれてる。それだけで充分助かってんだ」
友「ホントに!?」
兄「本当だよ。こんな妹の友達になってくれてありがとう」
妹「おい兄貴、こんな、は余計だぜ」
友「そうです兄さん!妹ちゃんは友達想いでお兄さん想いの良い子です!」
妹「おい友、車両制限の標識無視だ。それ以上は切符を切るぜ」
友「あ」
兄「?」
妹「とにかく明日は頼んだぜ兄貴」
兄「あ、ああ、何とか仲間に引き込めるよう努力するよ」
兄「それで、妹には明日、リストに乗ってるこの子を任せたいんだけど…」
妹「ん?……ああ、コイツは兄貴より私が適任だろうな。安心しな、コイツはぶん殴ってでも仲間にしてみせるぜ」
兄「出来れば穏便に頼むよ…。俺は他の人達を上から順に訪ねてみるよ」
56 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:26:07.94 ID:JUa9qCdN0
翌日、昼休み
三年教室
「そいつは無理な相談だな」
兄「そんな…原雷華に対抗できるグループはアンタだけなんだよ。張本さん」
張本「無理なもんは無理だ。確かに原雷華のグループが消えればうちのファミリーは動きやすくなるが、だからと言ってお前さんの思い付きで戦争を始める気はねぇ」
兄「だ、だったらせめて人を少し貸してくれるだけでも…」
張本「おいおい、兄と言ったか? うちは組織の切り売りはしてねぇんだ。そんなピザみてぇに切り分けてたら小さくなった所を叩かれちまう」
張本「だいたい、相手はあの原雷華だ、勝算はあんのか?」
兄「そ、それは…」
張本「そんな勝算も利益もねぇ喧嘩にうちのファミリーを貸し出すわけにはいかねぇな」
張本「半端に叩いて俺達にまで飛び火したんじゃ迷惑だ。お前も、ローストハムにされたくなかったら止めておくんだな」
兄「いや…アンタの協力を得られなくても、俺達はやるしかないんだ…」
張本「……ファミリーは貸し出せねぇが、俺のリアルファミリーを紹介してやろう」
57 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:26:30.72 ID:JUa9qCdN0
兄「リアルファミリー?」
張本「二年に俺の妹がいる。俺には及ばねぇが足手まといにはならねぇはずだ」
兄「妹? 妹ってまさか…」ゴソゴソ…
兄(リストにある同じ張本苗字の女の子…)
張本「名前は鶴って言うんだ」
兄(間違いない…! リストにある張本鶴だ!)
張本「鶴は一応俺のファミリーには属してねぇから、いざとなればどうとでも言い訳がたつ」
兄「でも…良いんですか?妹さんを…」
張本「なに、万が一お前らが原雷華に勝ったなら、これほど楽なことはない。うちの組織と関係ねぇところで喧嘩するのは大いに構わねぇのさ」
兄「ありがとうございます張本さん。さっそく鶴さんの所に行ってみます」
張本「鶴に伝えてくれ。『大好きなお兄ちゃんのためにローストハムになってくれ』とな」
58 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:27:08.46 ID:JUa9qCdN0
駄菓子屋『夜蘭駄』
妹「……相変わらずセンスのねぇ名前だぜ。喫茶店か何かのつもりかよ」
ガラガラ…
婆「おや…珍しい顔だね」
妹「おうババァ生きてやがったか。いい加減天に召されて神の野郎とファックしてると思ってたぜ」
婆「…一度顔を見せに行ったら神からチェンジと言われてね、まだ当分はこの世に居座るつもりさ」
妹「歯が全部抜け落ちたらもう一度行ってみな。口の具合が良いと重宝されるぜ」
婆「相変わらず口の悪いチビだね…用はあの子になんだろ? ……おい、降りてきな馬鹿娘! 珍しいのが来てるよ!」
ギシ…ギシ…
「何だよ婆ちゃん。私は今、晩御飯がステーキになるよう神にお祈りしてるところなんだ。邪魔しないでおくれよ」
婆「それなら神より私に祈りな、ハンバーグくらいにはしてあげるよ」
「チーズは入れてくれよ婆ちゃん」
妹「よう、久し振りだな不登校。……江田」
江田「! やったね婆ちゃん!たまには神にも祈ってみるもんだぜ。コイツからは金(ステーキ)の臭いがするよ」
59 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:28:39.07 ID:JUa9qCdN0
二年、教室
鶴「頭下げるネ」
兄「え?」
鶴「それ人にもの頼む態度違うですだよ。礼儀身に付けて出直すネ」
兄「あ、ああごめんよ…。でも君のお兄さんの許可は貰ってるんだ。もちろん君の意思を尊重するけど…」
鶴「oh、兄貴がカ? 兄貴なんて言ってたネ?」
兄「『大好きなお兄ちゃんのためにローストハムになってくれ』って…」
鶴「そのジョークのセンスの無さは間違いなく兄貴ですだよ。まぁ兄貴が言うなら仕方ないネ」
兄「じゃ、じゃあ…!」ホッ
鶴「でもその前にお前の力見せるネ。私弱い奴の下につく、それ嫌ネ」スッ…
兄「……へ?」
鶴「どしたネ。早く構えるですだよ」
兄「い、いや俺は……」
鶴「構えなくても手加減なしヨ。いくますよ」ザッ
兄「ちょ! うわあ!」
60 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:29:53.99 ID:JUa9qCdN0
駄菓子屋『夜蘭駄』
江田「原雷華と? そりゃまた馬鹿やらかしたね妹」
妹「ちっ…お前にはあまり話したくなかったがな」
江田「へっ、それでお前の大好きなお兄様が、可愛い妹のために尽力してるってわけかい」
妹「……学校に来たくないならその脚をへし折ってやろうか? どうせ使わねぇ脚だろ?」
江田「私は学校に行きたくないんじゃなくて、行く必要がないのさ。私の進路はこの駄菓子屋に決まってるからね。……それで、私は何をしたら良いんだい?」
妹「お前にゃ子守りを頼みたい。なに、難しい仕事じゃ無ぇ。ただ突っ立ってりゃそれで良い。案山子に任せるか悩んだくらいだ」
江田「で、その案山子役には幾ら出るのさ?」
妹「一万だ」
江田「1日の仕事にしちゃ上出来だけど、相手があの原雷華だと割りに合わないねぇ。三万でどうだ?」
妹「ちっ…強欲め。神もテメェを見たら唾を吐きかけるだろうよ」
江田「なに、神と金は一文字違いさ。ちょいと信仰するもんを間違えたと言えば許してくれるよ」
61 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:31:08.36 ID:JUa9qCdN0
二年、教室
ビュッ ブンッ ダッ
兄「う、うわぁ! ちょっと待ってくれ!」
鶴「oh! お話にならない。お前逃げるばかりで向かてこない。それつまらないですだよ」ビュンッ
兄「お、俺は戦いは専門外なんだよ!」バッ
鶴「じゃあどうやって原雷華とやるか? カミカゼか? 私それ嫌ですだよ」
兄「戦うのは妹だよ!」
ピタッ
鶴「妹てあのトゥーハンドか? 噂聞いてるます。なるほど原雷華に仕返しネ。それを早く言うネ。…ということは」
鶴「お前が原雷華に楯突いて何も出来なかった例のボンクラか?」
兄「ボ…ボンクラ……」
鶴「何か間違てるか?」
62 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:32:23.56 ID:JUa9qCdN0
一年、教室
兄「やれやれ肉体的にも精神的にも疲れたな…。次は…これも変わった名前だな」
「それは私の名前ですわね」
兄「!?」バッ
「後ろから失礼いたしますわ。通りかかったところ、その紙に私の名前が書いてるあるのを見たもので」
兄「そ、それじゃあ君が…」
「はじめまして、冥土でございます。以後お見知りおきを」
兄「あ、ああ…初めまして…」
冥土「それで、貴方のような御仁が私にいったい何のご用でございましょうか?」
兄「あ…ええっと実は……」
63 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:33:14.34 ID:JUa9qCdN0
カクカクシカジカ…
冥土「…確かに私も大きい顔をしている原雷華の部下には制裁を加えたい所ですが、貴方の話を聞く限り無謀としか思えませんわ」
兄「そ、そこを何とか…」
冥土「何とかもかんとかもありません。話はそれだけでございますか? なら私はもう失礼させていただきます」
兄「ちょ、ちょっと待ってくれ」ゴソゴソ…
兄(確かにリストに何か書いてあったはずだけど……っ!これだ!)
兄「き、君は確か…弟がいるんだよね?」
冥土「……」ピクッ
兄「ほ、報酬を出すから……そのお金で弟君にプレゼントなんかしたら喜ぶんじゃない…かな?」
冥土「……」
兄「一緒に遊園地なんか行けたら…た、楽しいだろうなぁ…」
冥土「………………仕事の内容を教えてくださいまし」
兄「……」
64 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:34:04.57 ID:JUa9qCdN0
放課後
妹「おう兄貴、江田の奴は何とかなったぜ。午後の授業にも間に合った。ちょいと出費がオーバーしたがな」
兄「こっちも何とか二人確保した。張本さんを引き込めなかったのは痛いけど、これはこれで上手くいくかも知れない」
妹「張本の旦那は駄目か…。あの人には私もかなわねぇから、味方に出来りゃ頼もしい限りなんだが」
兄「俺の力不足だ、すまない」
妹「よしてくれ兄貴。兄貴を責めるつもりは無いんだ。それより、二人以外には全部断られたのか?」
兄「いや、まだ声を掛けていないのが二人いるんだ。この二人は…ちょっと怖いから妹と一緒に行こうと思って…」
妹「情けねぇぜ兄貴。昨日の威勢はどうした。どれ、その二人は誰だよ? リストを貸しな」ガサッ…
妹「…ああ、こりゃ私も出来れば関わりたくないね…」
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 09:34:32.28 ID:/OCOYtDt0
その内本物の暴力団に喧嘩売って地獄を見そうだなこの厨二集団
66 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:35:05.24 ID:JUa9qCdN0
校庭、砂場
「つまらないわね兄様」
「つまらないよ姉様」
妹「間違いねぇな…あの二人だ。互いを兄様姉様と呼び合うイカれた双子だ」
兄「ね、猫を首だけ出して砂に埋めてる…!」
妹「イカれてんのさ。奴等の本名を覚えてんのは教師くらいだ。みんな通称で呼んでる。通称は――」
「あら、誰か来たわ兄様」
「ホントだ姉様。遊んでくれるのかな?」
妹「――ヘンゼルとグレーテルだ」
兄「ど、どっちが?」
妹「どっちもだよ」
ヘン「うふふ、貴方トゥーハンドね」
グレ「噂は聞いてるよね、姉様」
兄「と、とりあえず話を聞いてくれないかな…?」
妹「無駄だと思うぜ…兄貴」
67 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:36:42.02 ID:JUa9qCdN0
カクカクシカジカ…
ヘン「…楽しそうな話ね兄様」
グレ「楽しそうだね姉様」
兄「そ、それじゃあ…!」
ヘン「でも、貴方たちの味方にはなれないわ」
兄「そんな…」
グレ「僕たちは楽しい方につくよ」
妹「……」
兄「ほ、報酬も少しなら出せるんだけど…?」
ヘン「あら、そんなのいらないわ」
グレ「それより僕たちと遊ぼうよ」
妹「……兄貴さがってろ。コイツらやる気だ」
ヘン「うふふ」ダッ
グレ「あはははは」ダッ
68 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:37:32.51 ID:JUa9qCdN0
ヘン「右よトゥーハンド」ダッ
グレ「違うよ左だよトゥーハンド」ダッ
兄「挟み撃ち!?」
妹「両方だろうがイカれ野郎め!」ダッ
ヘン「あら後ろに跳ばれたわ兄様」
グレ「せっかく挟んだのにね姉様」
妹「双子だけあって面倒くせぇコンビだぜクソッタレ…!」
兄(……あの体を埋められた猫…どうして鳴かないんだ…?)
ヘン「私はこっちよ」ダッ
グレ「違うよ僕はこっちだよ」ダッ
妹「同じ顔でグルグル回りやがって…見分けがつくように私が拳で目印付けてやるよ。…っ!」バッ
ヘン「残念外れたわ兄様」
グレ「次は当てようよ姉様」
69 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:38:16.80 ID:JUa9qCdN0
「おいテメェら! そこで何してやがる! 部活でもねぇ奴はとっとと帰るんだ!」
ヘン「あら怖い」
グレ「遊んでるだけなのにね」
妹「ダッチ…!」
伊達「またテメェら虐待してやがったな…!」
ヘン「誤解だわ先生。その猫ははじめからそうなっていたのよ」
グレ「いいから逃げようよ姉様」ダッ
ヘン「…」チラッ
兄「?」
ヘン「トゥーハンドのお兄さん、良いものを見せてあげるわ」ガシッ
兄(?……なんだ? 砂に埋まった猫を引っ張り出し…)
ズルッ…
兄「っっ! ね、猫の体が……っ!!」
妹「クソが…! 胸糞わりぃもん見せやがって…」
ヘン「うふふ、また遊びましょ」ポイッ …ダッ
70 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:39:35.17 ID:JUa9qCdN0
伊達「クソッタレ…! 奴ら猫ちゃんになんてヒデェことを…」
妹(『猫ちゃん』……)
兄(『猫ちゃん』……)
伊達「おい、お前らも用が無いならさっさと帰るんだ。この猫ちゃんは俺が埋葬しておく」
妹(『猫ちゃん』……)
兄(『猫ちゃん』……)
伊達「…テメェら聞こえてんのか? 帰りたくねぇなら今から教室に戻って俺の特別授業を受けさせてやっても良いんだぞ?」
妹「…いや、帰るぜダッチ。その『猫ちゃん』の埋葬は頼んだぜ」
伊達「当たり前だ。俺が立派な墓を作ってやる」
兄(反応しない……)
妹(素かよコイツ…)
兄「じゃ、じゃあさようならダッチ。日曜はよろしく頼むよ」
伊達「ああ分かっている、任せておけ。気を付けて帰るんだな」
71 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:40:38.90 ID:JUa9qCdN0
帰り道
兄「……ダッチ猫好きなんだな…」
妹「……悪い夢を見た気分だぜ…」
兄「…まぁ、とにかくあの双子を引き込むのは無理そうだな。というより知り合いにもなりたくないな」
妹「いいさ、他の二人は引き込めたんだろ? 江田と私を合わせて四人だ、暴れるには充分だ」
兄「できればもっと人数が欲しい所だけど、これ以上は原雷華に目をつけられるかな」
兄「明日昼休みに集まってもらって、顔合わせしておこうか」
72 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:41:58.51 ID:JUa9qCdN0
翌日、昼休み屋上
兄「……」
妹「……」
江田「……」
冥土「……」
鶴「お前トゥーハンドか? お前噂で強い聞いたですだよ」
江田「…随分ポンコツな日本語だね。それは私じゃないよ」
妹「…原雷華に踊らされた間抜けならこっちだよ『ですだよ姉ちゃん』」
鶴「ohお前か。酷い小さいネ。それで原雷華とやれるますか?」
妹「…おい兄貴、何だこの日本語ポンコツの姉ちゃんは? いくら腕がたっても指示が伝わらないんじゃただのロデオだぜ?」
兄「い、いや…ちゃんと日本語は通じてる…と思う」
鶴「おいボンクラ、コイツ酷い口が悪いネ。お前いったいどういう教育してるますか?」
妹「テメェ人の兄貴をボンクラ呼ばわりするならそれなりの覚悟してんだろうなですだよ姉ちゃん?」
鶴「なにかアバズレ? 私事実言っただけネ。私こんなボンクラ兄貴だたらとっくに縁切ってるますよ」
江田「いいね兄。ずいぶん面白いの集めたじゃないか」
73 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:45:59.90 ID:JUa9qCdN0
妹「上等だテメェ、実力がどんなもんか今私がみてやるよ」ザッ
鶴「それこちらの台詞ネ。お前弱かたら私これ抜けるですだよ」ザッ
江田「本番前に破綻しても代金はしっかり頂くよ」
兄「ああ…誰か助けてくれ…」
冥土「……貴方が早く用件を話さないからでございましょう? こんな下らない争いで時間を浪費しないでくださいまし」
妹「…そうだテメェは見たことあるぜ冥土。確か『猟犬』だとか呼ばれてたな」
兄「…妹、頼むから何でもかんでも噛みつかないでくれ……これじゃまるでお前が犬だ…」
冥土「それもとんでもない駄犬のようでございますね」
鶴「お前面白いこと言うネ。それ正しいですだよ」
妹「兄貴…私がコイツらぶっ殺した経験値でレベルアップするから本番は私と江田でやらせてくれ」
江田「それなら私は二人分の報酬を貰うよ」
兄「妹…ゲームじゃないんだ。二人を倒しても経験値は貰えないよ…」
江田「いいから話を始めな兄。みんなアンタが黙ってるから悪いんだよ」
兄「悪かったよ、俺が悪かった。江田の言う通り、別の戦争が始まる前に話を進めるよ」
74 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:47:26.26 ID:JUa9qCdN0
カクカクシカジカ…
鶴「……お前バカか? 頭の中もボンクラね。それ上手くいくはずないですだよ」
江田「私もそれで勝てる気はしないねぇ」
冥土「貴方様の仕事が少なすぎますわ。もっと働いてくださいまし」
妹「兄貴、原雷華を抑えるところまでは良いがその後が空っきしだ。そんなんじゃ私たち全員なぶり殺しだ」
兄「ま、待ってくれ…! 今は言えないが他の方法も考えてあるんだ!」
鶴「それ勝てる確証あるか? 私の戦う無駄にしたくないですだよ」
兄「か、確証があるとは言えない…。運に頼るところも大きいけど…勝てる可能性はある」
妹「…ま、私は何してもやらなくちゃならねぇんだったな。分かった、兄貴の言う通りにするぜ」
江田「私は案山子だからね、一番安全な役回りだから受けるよ」
冥土「…私はお受けできませんわ」
鶴「私もこれ嫌ね。いくら兄貴の頼みでも無駄死にはゴメンですだよ。これ負け戦ね。分かるか?」
兄「……嫌ならやめて貰って構わない…」
妹「兄貴…」
江田「やだねぇ、それだと戦うのは妹だけかい。これだと勝利の女神がビッチだったとしてもアンタには股を開かないね」
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 09:48:15.81 ID:LuQokPiW0
乙ー
楽しかったよ
76 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:49:09.92 ID:JUa9qCdN0
鶴「それじゃ私バイバイさせて貰うネ。応援はしてるますから、せいぜい頑張るですだよ」
ガチャ…バタン
冥土「……では私も…」
兄「待ってくれ冥土ちゃん」
冥土「?」
兄「妹と江田も聞いてくれ。実はまだ話があるんだ」
妹「?」
江田「アイツには聞かせられない話かい?」
77 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:50:15.95 ID:JUa9qCdN0
カクカクシカジカ…
江田「……結局運に頼ってるけど、なかなか面白い話だねぇ」
冥土「…それならお受けしてもよろしゅうございます」
妹「最高だぜ兄貴…! それが上手くいきゃ友の安全も確保できる」
兄「上手くいくには君たちに相当暴れて貰わないといけないけど…」
妹「暴れるのは得意だ。任せときな」
兄「それで…出来れば鶴を呼び戻し欲しいんだけど…。やっぱりあの子の戦力も欲しいんだ」
妹「任せとけ兄貴。私がケツの毛引っ張ってでも連れ戻してきてやるよ」
兄「女の子にケツの毛があるのはあんまり想像したくないな…。出来れば穏便に頼むよ」
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 09:53:14.69 ID:sjJNuMVj0
最近よく見るけど何スレ?
ブラクラが元ってことはわかるが
79 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:55:12.68 ID:JUa9qCdN0
二年、教室
鶴「それ本当か? 絶対勝てる方法あるか?」
妹「おう。うちの天才兄貴が考えた作戦だったら100%何があっても勝てるぜ」
鶴「あのボンクラが考えた作戦か? ならそれ教えるネ」
妹「途中で抜けたお前にゃ教えねぇよ。黙って戻ってこい。お前は日本語はポンコツだが腕は立つんだろ? こちとら少しでも戦力が欲しいんだ」
鶴「お前ホントにアバズレね。断ってやりたいところだけど、勝てるなら戻ってやるます。私もなるべく私紹介した兄貴の顔立てたいですだよ」
妹「よし決まりだ。さっさと戻ってこいですだよ姉ちゃん」
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 09:56:03.70 ID:/OCOYtDt0
やってる事が学生の喧嘩だと思うとひたすら寒い
81 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:57:39.41 ID:JUa9qCdN0
屋上
兄「それじゃあ、日曜日に。皆よろしく頼むよ」
江田「任せな。農家も泣いて逃げ出す立派な案山子をやってみせるよ」
冥土「承知してございます」
鶴「任せるねボンクラ。お前よりは役に立つですだよ」
妹「任せろ兄貴。千手観音もどきの手なんざよか私の二つの手が強いことを証明してやるよ」
兄「後は神に運を委ねるばかりか…」
江田「それなら尻を綺麗に洗っておきな。神は自分にケツを向ける奴としかファックしてくれないからね」
兄「……神が屍姦趣味(ネクロフィリア)って事はないよな?」
江田「ああ、その可能性は考えてなかったね。その時はナニぶち込まれるのがケツだけで済むよう祈っときな」
妹「なに、口に突っ込まれた時にゃ噛みちぎって本人のケツにぶち込んで返してやりゃいいさ」
冥土「ホント発想が駄犬ですわね」
鶴「首輪つけとくネ。このアバズレ鎖で繋いだ方が良いですだよボンクラ」
兄「……本当に大丈夫かな…」
82 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 09:59:01.26 ID:JUa9qCdN0
日曜日、廃墟
部下「雷華さん」
雷華「どうした」
部下「それが…トゥーハンドの兄が入口まで来てます」
雷華「トゥーハンドの兄が? 話は終わったはずだ、追い返せ」
部下「いえ…それが…」
雷華「なんだ、報告はハッキリ述べろ」
部下「…教師を連れてきてます」
雷華「教師か…仕方ない、通せ」
83 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 10:00:24.18 ID:JUa9qCdN0
廃墟内
兄「……」
雷華「久し振りねダッチ。貴方の授業を受けたのはいつが最後だったかしら?」
伊達「愛称で呼ぶのはやめるんだな原雷華。お前が職員室の俺の机にダッチワイフを置いてたことはまだ忘れちゃいねぇんだぜ」
雷華「あら、ほんの軽いジョークじゃないのダッチ。過去の事は忘れましょう」
伊達「おまけに人形の腹に『おかえりアナタ』だと? おかげで俺はダッチワイフを嫁と思ってる哀れな男扱いだ。職員連中は俺が嫁の話をすると哀れみの目を向けてきやがるんだぞ」
兄(…笑うな俺……! ここで笑ってダッチが帰ってしまえば全て台無しだ…!)
雷華「可哀想な姿も魅力の一つよダッチ。お礼ならこちらの話が済んでからにしてちょうだい」
伊達「オーライ。テメェをしょっぴくのはまた今度だ。今日は立ち会いに専念するさ」
雷華「……それで、何の用なのお兄さん」
兄「…! ぜ、前回の話の続きを」
雷華「続き? おかしいね。話はあの時に終わったはずだよ。トゥーハンドは私達と仲良くすると約束したじゃないか」
兄「そのお話を、改めて断りに来ました」コソコソ…ピッ
伊達「……」
84 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 10:01:45.72 ID:JUa9qCdN0
廃墟外
ピリリリリ…
妹「来たぜ、兄貴から合図だ。原雷華と接触できたらしい」
鶴「それじゃ私裏口から行くネ。お前ら正面から。よろしか?」
妹「待てよ、何でテメェが仕切ってんだバカ野郎。私は私の好きにやるぜ」
鶴「馬鹿はお前ネ。どうして素直にうん言わないか? アバズレ本当協調性ないネ。だからいつまでもトゥーハンドですだよ」
妹「うるせぇ、アゴ外されたくなかったら黙ってろ。勝手にやるから私に指図するのはやめろって言ってんだですだよ姉ちゃん」
鶴「私トゥーハンド名前聞いた時、すぐに意味分かったネ。お前友達いない意味ネ」
妹「…くだらねぇ事言ってねぇで行くぞ」
鶴「oh、よく考えたらお前の兄もボンクラね。兄がボンクラなら妹はボッチか?」
妹「……おいテメェ、今なら日本語が不自由だったで済ませてやる。訂正しろ」
鶴「どれ怒ったか? ボンクラ言ったことか? それともボッチか? どっちも事実ネ」
妹「……兄貴にはお前は勇敢に戦ったと伝えとくぜ」スッ…
鶴「どっちにしろ消えるなら今消えとくねアバズレ」スッ
85 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 10:03:33.13 ID:JUa9qCdN0
冥土「……」スタスタ…
妹「! お、おい冥土、なに一人で勝手に行こうとしてんだ」
鶴「そうですだよ。お前一人行ってなに出来るか」
冥土「勝手も何も、合図はあったのでございましょう? むしろアナタ方の行為が勝手と思えますわ」
鶴「…oh、お前正しいこと言うネ。こんなアバズレ相手にした私が悪かたよ。さっさと行くね」スタスタ…
妹「あ、おいテメェ……ちっ…。だいたいですだよ姉ちゃんよぅ…これから戦うって時になんでハイヒールなんだテメェは」スタスタ…
鶴「女ならどんな時も身なりを気にするものネ。私お前と違ってきちんと女やってるねアバズレ」スタスタ…
冥土「サンタマリアの名に誓い……」ブツブツ…
鶴「おいアバズレ、コイツ何か言い出したネ」スタスタ…
妹「昔婆ちゃんに教わった喧嘩に勝てるまじないか何かだろ。ほっとけ」スタスタ…
見張り「…!? お前らは…!?」
ガッ…ドサッ
鶴「あいや? 軽く蹴っただけで倒れたネ。男てこんな弱かたか?」
妹「主食が植物の人もどきだったんだろ。……見てみろ廃墟から蟻見てぇにわんさか出て来やがったぜ。とにかくまずは中に入ることを目標にしようや」
妹「行くぜクソッタレ!」ダッ
86 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 10:05:21.63 ID:JUa9qCdN0
廃墟内
部下「雷華さん……外でトゥーハンドと数名が……」ボソボソ
雷華「……分かった」
兄(妹たちが動き出したか…!)
雷華「すまないね。私はちょっと急用が…」ガタッ
伊達「どこへ行く原雷華。テメェがここを離れるなら立ち会いの役目を終えた俺が、帰るついでにこの辺りを巡回する事になるぜ?」
伊達「もし巡回中にうちの生徒が喧嘩なんざやってるのを見掛けたら、さすがに俺の立場上しょっぴかねぇとならねぇ。それでも良いならどこへでも行くがいい」
雷華「……」
兄「……座ってください、原雷華さん」
雷華「……これが狙いかいお兄さん」ガタン
雷華(これだと部下に指示は出せないね……。まったく…厄介な奴を連れてきたもんだ)
87 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 10:07:21.33 ID:JUa9qCdN0
廃墟外
ガスッ
冥土「全ての」
ゴスッ
冥土「悪漢どもに」
ゴッ ガッ
冥土「制裁を」
妹(何だありゃあ……サイボーグか何かか…。まるで未来から来た殺人ロボットだぜ…)
鶴「お前たち何してるか? それで戦てるつもりか? お前たち動きデタラメですだよ」
バキッ ガッ ズンッ
鶴「功夫(クンフー)も出来ないか? 最近の男なにも出来ないネ」
妹(なるほど、ありゃカンフーの動きか)
部下「おらぁ!」
ゴスッ
妹「こりゃ私も負けてられねぇな」
88 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 10:08:30.01 ID:JUa9qCdN0
廃墟内
兄「統率のとれた軍隊ほど、指揮官を失った時は脆いと思いませんか?」
雷華「なるほど、確かに今頃部下の中には私からの指示がなくてオロオロしている者もいるだろう」
部下「……」ボソボソ…
雷華「……しかし、優秀な部下は指揮官がいなくても独自の判断で動けるものさ」
雷華「戦場だけでやるのが戦争とは言わないよ、お兄さん。一つの場所に気をとられていると、思わぬものを奪われるかも知れないよ」
89 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 10:09:08.50 ID:JUa9qCdN0
友宅周辺
ガサガサ…
部下「友の母親の外出を確認。各自突入態勢に入れ」
…
兄「同感です原雷華さん」
…
友宅
友「……」
「なんだい、私の顔をじろじろ見て」
…
兄「だから俺は案山子を立てることにしました」
…
江田「私の顔に何か付いてるのかい?」
90 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 10:09:52.38 ID:JUa9qCdN0
友宅
友「……」
江田「なんだいこの子は、人の顔を見るだけで何も言いやしない」
友(い、妹ちゃんの知り合いだけあって怖い…。妹ちゃんみたいに根は良い人なのかな…?)
ガタン…
江田「……おい嬢ちゃん、消火器はあるかい?」
友「え? は、はい…ありますけど…。あの…原雷華さんの人たちが来るなら玄関の鍵閉めてた方が良いんじゃない…です…か?」
江田「窓をぶち破られたいならそうするんだね…これだね? ちょっとこの消火器借りるよ」
友「あ、はい…良いですけど、あの…もし使うなら外で…」
江田「見てな嬢ちゃん、今から最高のもてなし方を見せてあげるよ」
カチャリ…
江田「……来たよ」
91 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 10:10:42.89 ID:JUa9qCdN0
部下「よし、鍵は開いている。扉を開いた瞬間に突入し友を見つけ出し拘束するぞ」
……ガチャッ!
部下「よし!突にゅ……ぶわっ!?」
ブシュー!
部下「ゲホゲホッ! なんだ!? 消火器!?」
友「江田さん消火器は外でって今私が……」
江田「ハァーイ。さぁ、懺悔の時間だよ迷える子羊ども。自分の罪を告白しな。適当に聞き流して皆美味しいラム肉にしてあげるよ」
92 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 10:11:34.19 ID:JUa9qCdN0
廃墟外
妹「急に廃墟から出てくる人数が減ったな。打ち止めか?」
鶴「もう終わりか? これだと作戦も何もいらないネ」
冥土「廃墟の中で何か起きていると考えるのが妥当でございましょう」
部下「う、うわぁ助けてくれ」ダッ
ゴスッ ドサッ
鶴「どして中から出てきて『助けて』か? ここコイツらの場所じゃなかたか?」
妹「知らねぇよ、とりあえず中に入ってみようぜ。……っ!」
「これは楽しいね姉様」
「玩具が沢山いて嬉しいわ兄様」
鶴「…コイツら知ってるネ。私相手やりたくないですだよ」
冥土「ヘンゼルとグレーテル…」
ヘン「あ、トゥーハンドがいるよ姉様」
グレ「うふふ、本当ね兄様。……この間の続きをやりましょ、トゥーハンド」
93 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 10:12:13.11 ID:JUa9qCdN0
廃墟内
部下「……」ボソボソ
原雷華「……珍しいのを呼び込んだねお兄さん。あの双子をどうやって手懐けた? 金か?」
兄「彼らがここに来たのは偶然です。手懐けたわけではありません。彼らはどちらの味方でもなく、ただ楽しいことを探してここまでたどり着いたのだと思います」
友宅
友「江田さんやめてえぇぇぇ!これ以上お家の中で暴れないでぇぇぇ!!」
江田「お皿を貰うよ嬢ちゃん! スリッパを履いておきな!」
ガシャーン!パリーン!
<ウワー!サラヲナゲテキヤガッタ!
<アイツショウキカ!?
江田「さぁ破片の上を歩いておいで。歩ききった時にはレッドカーペットの出来上がりだよ」
部下「……」ズカズカ…
江田「あら、大変だ嬢ちゃん。あの羊は靴を履いてるよ。私も履いて良いかい?」
友「すいません土足で上がらないでくださいお願いします…」シクシク…
94 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 10:13:29.56 ID:JUa9qCdN0
廃墟内
ヘン「姉様、トゥーハンドが遊んでくれないよ」
グレ「おかしいわね兄様、どうして逃げるのかしら」
妹「まだテメェらとはやれねぇんだよクソッタレ! 原雷華の兵隊とでも遊んでいやがれ!」
ヘン「つまらないよ姉様。やっぱり先に兵隊さんたちで遊ぼうよ。トゥーハンドは後のお楽しみにとっておこうよ」
グレ「まぁ、兄様ったら焦らし上手なのね。そうしましょう」
妹「いいか! テメェらもこの双子には手を出すなよ!」
冥土「承知してございますわ」
鶴「どうしてネ。それ私に言ってない作戦か?」
妹「ああそうだよ、ですだよ姉ちゃん」
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 10:14:25.71 ID:/OCOYtDt0
最後は皆でお巡りさんに絞られるオチですねわかります
96 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 10:14:39.99 ID:JUa9qCdN0
雷華(……確かに双子を手懐けたわけではないようだ。まさか運良く双子が標的をこちらにする事を当てにしてるわけではあるまいな)
兄(狙い通り双子はきた…! 都合良く味方にはならないだろうが、あとは彼らが来てくれれば…)
雷華「……お兄さん、私の場所を引っ掻き回してくれたのは見事だよ。狙い通り私は無駄に部下が傷つけられて怒っている」
雷華「だがそれだけだ。地の利も数の利もこちらにある。たかが五人の礼儀知らず、我々を潰すには到底足りる数ではない」
兄「……」
雷華「まだ何かあるのかね? 策士殿?」
伊達「……」
友宅
江田「ほらほら、近付くと熱湯をぶっかけるよ? 茹で蛸になりたいなら一列に並ぶんだね。先着一名でバケツでぶっかけるよ」
友「江田さんお家の中水浸しになっちゃうからやめよ? ね?」シクシク…
部下「かかれー!」
江田「そうだね、仲良くお湯をぶっかかりな」
バッシャァァン!
友「もう『ヤダ』…」ゲンナリ…
江田「私は『江田』だよ」
97 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 10:15:40.79 ID:JUa9qCdN0
廃墟
ゴスッ ゴスッ ゴスッ
妹「クソッタレ…!今何人目だ!? あまりやり過ぎると兄貴の計画も破綻だぜ!?」
鶴「何かアバズレ? やり過ぎると何が困るますか?」
バキッ ガッ
グレ「この人も面白いわね兄様」
ヘン「だってこの人あの『猟犬』だよ姉様。もっと遊んでもらわなきゃ!」
冥土「……クソガキ」ボソッ
ダッ バキッ
冥土「…ぐっ!」
グレ「ごめんなさい痛かったかしら?」
妹「冥土さがれ! そいつら相手にするな!」
冥土「ご安心くださいまし。貴女に言われずとも」ダッ
ヘン「また逃げられちゃったよ」
グレ「仕方ないわ兄様、後のお楽しみでしょ?」
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 10:16:44.37 ID:Cprqbz3j0
見込んでしまう
99 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 10:17:51.87 ID:JUa9qCdN0
妹(どうする兄貴…! 早く奴らが来てくれねぇと…!)
<ウワー!
妹「! なんだ? 関係ねぇ所から悲鳴が…」
「はっはっは! どうやらまだローストされちゃいねぇみたいだな妹!」
妹「…! やっと来たか…!」
鶴「oh、兄貴なにしに来たか?」
張本「戦況を見て今なら勝算ありと見たのさ! 兄に『勝算はあるか?』と聞いたが、あの時に聞いた勝算ってのはテメェらにじゃねぇ――」
張本「――『俺達』にだ。この戦争、俺達張本ファミリーが漁夫の利をとらせていただく」
鶴「アイヤー! 兄貴来たネ。私どっちに付けば良いか?」
張本「バカ野郎、兄貴が迎えにきたら妹は素直に兄貴の元に帰るもんだ。さぁ、帰ってこい鶴」
鶴「それもそうネ。という事ですだよアバズレ、私帰るネ。帰る、分かるか? ゲロゲーロじゃないですだよ」
妹「おう、とっとと帰れですだよ姉ちゃん。テメェと組むのもそろそろ吐き気がしてきてた所だ」
鶴「oh、口に気を付けるねアバズレ。私帰るということ、つまりお前と敵同士ネ。今からやるか?」
妹「ダンスの誘いならもうちょい待ってくれ、こっちにも都合があるだよ」
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 10:18:30.76 ID:WtH3QjSv0
ブラクラの巻末のアレのマジメ(?)版か
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 10:19:41.91 ID:ppS0VfA8O
何で俺ニヤニヤしてるし
しかし兄が木偶というのは情けないな
102 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 10:19:51.87 ID:JUa9qCdN0
バキッ ガッ
<グワッ!
張本「はっはっはー!さぁ暴れろファミリー達よ! 今日が原雷華の年貢の納め時だ!」
妹(役者は揃ったぜ兄貴…! 後は頼んだぜ!)
張本「ようトゥーハンド! 暫くはテメェらは生かしておいてやる! 原雷華をローストした後はテメェらだ!」
バキッ
<ウワー!
妹「お前とだけはやりたくねぇな…!」
張本「はっはっはー! ようしファミリー達よ! いつものアレやるぞー!」
張本「『張本ファミリーは?』ーー!?」
張部下「……」
張本「『張本ファミリーは?』ーー!?」
張部下「ちょ…『超サイコー!』ーー!!」
張本「はっはっはー!」
妹(テメェしか笑ってねぇじゃねぇか…)
鶴「兄貴はジョークのセンスだけはポンコツですだよ」
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 10:21:06.86 ID:/OCOYtDt0
>>101 こんな厨二展開で強さも何もあったもんじゃないだろw
104 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 10:21:47.05 ID:JUa9qCdN0
廃墟内
部下「……張本がファミリーを引き連れて襲げ…遊びにきました」
伊達「……」
雷華(張本が来たか…。この男ここまで読んでたとするとどうやら、とにかく私を潰せれば良いと考えてるようだね)
雷華(停戦を申し入れるか? いや…この男がそれを飲んだとしても張本が止まらないだろう。奴等はこの男と何の関係もない)
雷華「困ったね。どうやら行くところまで行くしかないようだ。しかし、いくら張本達が加わったところで、ただではやられないよお兄さん」
雷華「それに、私を潰せたところで、どちらにしろトゥーハンド達は張本にやられるだろう? そうしたらどうする? 次は張本達に復讐するのかい?」
兄「…復讐は新たな争いの火種を生むだけです」
雷華「その通りだお兄さん。だったら今すぐトゥーハンド達を連れてかえ…」
兄「…交渉です、原雷華さん」ズイ
雷華「……なんだ?」
兄「貴女が妹を始め俺達に二度と関わらないと約束するなら、俺達は遊び相手を貴女達から張本ファミリー及び双子に切り替えます」
雷華「……」
兄「貴女が外に出している部下と江田をここに合流させれば、張本達を撃退でき、部下の被害もこれ以上は大きくならないでしょう」
兄「……俺達は戦争をしにきたわけじゃありません。ただ自分たちの身の安全を確保しに来たんです、原雷華さん」
105 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 10:26:59.29 ID:JUa9qCdN0
雷華「……」
兄「……」
雷華「………それを私が飲むと思った理由は?」
兄「貴女は他校と喧嘩した時、囮役を自分の部下ではなく俺の妹を利用しました。つまり『部下想い』の貴女なら、これ以上の被害の拡大は防ぎたいはずです」
雷華「………お前が出した条件を私が飲んだとして、その約束を守ると思うか?」
兄「守ります。組織のトップは信用を大事にするものです。もし貴女がこのような約束事を平気で反故にする人なら、こんなにも大勢の部下はついてこないでしょう」
部下「……」
雷華「……ソイツはどうなる?」
伊達「……」
兄「この交渉が無事に済んだら、ダッチには俺の相談にのってもらうためにここに残ってもらいます。貴女が退席してどこで何をしようと構いません」
伊達「……教職者としては、生徒の相談にのる義m」
雷華「分かったお前の条件をのもう。我々は今後お前らには一切関わらない」
兄「…!」
伊達「……」
106 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 10:28:35.94 ID:JUa9qCdN0
廃墟
ピリリリ…
妹「…! おい冥土! 兄貴が交渉に成功した! 相手を変えるぞ!」
冥土「遅うございます。加減して戦うのもいい加減飽きてきたところです」
部下「雷華さんから連絡だ! トゥーハンド達は味方! 敵は張本ファミリーと双子だけだ!」
張本「……コイツは不味いな。トゥーハンドと猟犬が寝返るとはな」
鶴「つまりどういう事ネ? 私誰をやれば良いか?」
妹「テメェの相手は私だよ、ですだよ姉ちゃん」
鶴「…oh、お前かアバズレ。やっとやる気になったか? お前とは牛が合わなくてイライラしてたネ」
妹「合わねぇのは馬だよポンコツ」
鶴「ポンコツはお前ネ」ダッ
妹「私が正しい日本語を拳で叩き込んでやるよ!」ダッ
107 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 10:29:42.01 ID:JUa9qCdN0
友宅
ピリリリ…
江田「おっと交渉が終わったね。残念だったね子羊ども、懺悔の時間は終わりだよ」
部下「…今雷華さんから連絡が入った。貴様と共に廃墟に戻って張本ファミリーを撃退しろとのことだ」
江田「イェーイ。これで私とアンタらは仲間って事だ。仲良くしようじゃないか」
江田「さぁ、早く行こうよ。妹たちが待ってるよ」
ガチャ…バタン
友「行っちゃった……」
友「……お片付けしなくちゃ……」
108 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 10:30:45.34 ID:JUa9qCdN0
廃墟内
雷華「それじゃあ、私は退席させてもらうよ。このつまらない遊びを早く終わらせないとね」
雷華「トゥーハンドに謝っておいてちょうだい、お兄さん」
ガタッ…スタスタ…
兄「待ってください」
雷華「…なんだ」ピタ
兄「俺の妹は『トゥーハンド』なんかじゃありません」
雷華「……妹によろしくね」
スタスタ…ガチャ、バタン
兄「……俺は上手くやれてたかな…ダッチ?」
伊達「…上出来だ」
兄「後は妹たち次第か…」
109 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 10:31:40.26 ID:JUa9qCdN0
廃墟
バキッ ガッ
鶴「アバズレお前なかなかやるネ!体小さいのにどこにそんな力あるか?」
妹「小さいのは余計だですだよ姉ちゃん! テメェこそダンスみてぇな動きしやがってやる気あんのか!」
ガスッ ゴッ
鶴「ohちょっと待つねアバズレ」ヌギヌギ…
妹「あ?なんだ今さらハイヒールなんざ脱いで」
鶴「ハイヒール動きにくいネ。これ脱いだ。意味分かるか?」
妹「いいから来るならさっさと来いポンコツ」
鶴「私靴脱ぐ、それつまり…」ダッ
妹(…っ!はえぇ!)
鶴「本気ですだよ」
バキッ
110 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 10:32:25.12 ID:JUa9qCdN0
グレ「あら、何だか様子がおかしいわ兄様」
ヘン「ホントだね姉様」
張本「やれやれ困った、犬とじゃれるのは好きじゃないんだが…」
冥土(……! 私の攻撃を全てギリギリでかわしている…!?)
バキッ
冥土「くっ…!」ガクッ
張本「犬はキチンとしつけねぇとな」
グレ「楽しそうね貴方」
張本「…あ?」
ヘン「楽しそうだねお兄さん」
張本「やれやれ犬の次はクソガキか」
グレ「私達と」
ヘン「僕達と」
グレヘン「遊んでね」ダッ
111 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 10:33:35.54 ID:JUa9qCdN0
張本「二人同時攻撃か…、くだらねぇな。二人同時に来たところで――」
ガッ ゴッ
ヘン「……っ!」ドサッ
グレ「あ…綺麗だわ…空…」ドサッ
張本「――二人同時にやられるだけだぜ」
鶴「…兄貴、ここから空見えたか?」
張本「知るかそんなもん、強く蹴っちまったから幻覚でも見たんだろ。テメェはいつまでソイツにてこずってやがる」
鶴「悪いネ兄貴。でもコイツ強いですだよ」
妹「余所見すんなよですだよ姉ちゃん!」ブンッ
鶴「oh怖いねアバズレ」サッ
江田「アロハ〜。まだパーティは終わってないだろうねぇ?」
冥土「サンタマリアの…名に誓い…」ググ…
張本「ちっ…面倒な事になりやがった」
妹「三対二でも五分五分だろうな…」
鶴「兄貴、ファミリー達がやられてるネ。これじゃ原雷華に勝てるか分からないですだよ」
112 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 10:33:48.15 ID:iOGkryDk0
ここまで支援なしで
>>1だけで頑張ってるSS初めて見た
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 10:34:57.46 ID:gcFS6hE90
みんな見入ってるんだろ
114 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 10:35:11.75 ID:JUa9qCdN0
張本「……行くところまで行くしかねぇな」スッ
鶴「兄貴往生際悪いネ。でも仕方ないから付き合うですだよ」スッ
妹「…!」スッ
江田「やだねぇ勝てる気がしないよ」スッ
冥土「ハァ…ハァ…」スッ
雷華「はーい、そこまでよ諸君」パンパン
張本「原雷華…!」
雷華「こんにちはベイヴ。今日は随分と積極的ね」
張本「…たまにはテメェをデートに誘ってやろうと思ってなフライフェイス」
雷華「相変わらずジョークが笑えない男ね」
雷華「今引けば今日の事は水に流してあげるわ。まさか勝算のない戦いを続けるつもりじゃないでしょうね?」
張本「……ふん。おい、帰るぞ鶴」
鶴「え?帰るか兄貴?ちょ、ちょっと待つですだよ」
115 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 10:35:59.18 ID:JUa9qCdN0
張本「おらぁテメェら帰るぞ! 辛気くせぇ顔すんな!いつもの行くぞ!」スタスタ…
ガチャ…バタン
<ハリモトファミリーハー?
<チョ、チョーサイコー!
<ハッハッハー!
妹「……」
雷華「助かったわ妹。といっても元々は貴女達がきっかけで始まった争いなのだけれど」
妹「はっ、元の元はテメェが私を利用したからだろうが原雷華」
雷華「それに関しては謝るわ妹。それにしても、貴女のお兄さんにはしてやられたわ」
妹「当たり前だクソッタレ。うちの兄貴を二度とボンクラ呼ばわりすんじゃねぇぞ」
江田「それは別の女だよ妹」
雷華「あの子は見事に貴女を守ったわ。貴女だけでなく、その周りもね。素敵なお兄さんじゃないの、大事になさい」
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 10:36:14.08 ID:WtH3QjSv0
まぁ、ヤジは少ないが読んでる人はまぁまぁいるんだと思う
お陰様で読みやすい
117 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 10:37:23.33 ID:ppS0VfA8O
ふぅ……
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 10:37:23.99 ID:aq2jAwQ00
俺はしっかり見てるぞ
119 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 10:37:36.45 ID:JUa9qCdN0
兄「静かになったから来てみたけど、どうやら終わったみたいだね」
妹「兄貴! やったぜ! 全部兄貴のお陰だ!」
兄「や、やめてくれよ妹…妹たちがいないと交渉すらできなかったんだ。むしろ妹たちのお陰だよ」
伊達「妹が手放しで誉めるなんざ、明日は洗濯物は部屋に干せと嫁に伝えておこう」
雷華「それは人形じゃない方のかい?」
伊達「…そういえばテメェとの話がまだだったな」
雷華「冗談よダッチ。今は話をする気分じゃないわ」
妹「さすが兄貴だぜ! それでこそ私の兄貴ってもんだ!」
冥土「…雨よりもヒョウが降りそうでございますね」
江田「どこまで行けばお金が降るようになるかねぇ? おい妹、兄貴とキスしてみな」
妹「江田! その口を二度と開けるんじゃねぇぞ! 次なにか言ったら二度と閉まらなくしてやるからな!?」
兄「はは…、まぁとにかくこれで」
兄「めでたしめでたし、かな」
120 :
◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 10:38:06.03 ID:JUa9qCdN0
友宅
友「片付けなきゃ…片付けなきゃ…グスン」ゴシゴシ…
完
121 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 10:38:09.92 ID:vnhtHmck0
見てるよ
122 :
ちんちん ◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 10:38:44.84 ID:JUa9qCdN0
パロディ元:ブラックラグーン
企画:ちんちん
脚本:ちんちん
制作:ちんちん
監督:ちんちん
終わり
123 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 10:38:45.13 ID:ldRfmAac0
おうずっと見守ってた
乙
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 10:39:23.30 ID:ppS0VfA8O
乙www
125 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 10:40:16.04 ID:vnhtHmck0
乙
126 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 10:40:56.15 ID:gcFS6hE90
おっつかれーい
127 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 10:42:28.49 ID:IIMYZ0nA0
乙
言い回しがブラクラみたいだなーと思って読んでたら
出てくるキャラもブラクラキャラのオマージュで笑った。乙
129 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 10:44:21.90 ID:aq2jAwQ00
乙
よく1人で完走
130 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 10:45:32.39 ID:gkbkiQLG0
乙
131 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 10:46:21.31 ID:WtH3QjSv0
132 :
ちんちん ◆DCPmUu/AIjbw :2012/12/09(日) 10:49:56.24 ID:9O0WaWHd0
>>131 後日話を聞いた妹が江田に払った報酬三万を慰謝料として友に渡させます
おっつー
134 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 10:57:07.61 ID:zGJWXVEB0
おちんちん
135 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 11:02:39.66 ID:/OCOYtDt0
結局馴れ合いオチかよ
136 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 11:28:47.04 ID:RMdXYkM90
おつ
137 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
おつ