1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
V「W兄様、もうそろそろオープンの時間ですよ」
W「今日もたくさんサービスしましょう、V」
V「兄様のファンサービスは、お客様に迷惑がかかりますからお止めください」
W「な、なぜだV! オレの楽しみを奪うのか!」
V「ではレストラン、ファミリー・トロン。オープンです!」
W「なぜだあぁぁぁあああ!!」
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/01(月) 22:11:31.44 ID:SnD7uxWOO
X「今はまだ私が働くときでは無い」
スレ立て代行さんありがとうございます!
携帯からなのでスピードはちと遅め。
客「おい、このチャーハン不味いじゃねぇか!」
W「申し訳ありません…。すぐにお取り替えしますので」
客「もういい! 料理を運んでくるのも遅いし、どうなってんだこの店は!」
W「それはまだ従業員が足りませんので…」
客「あぁ!?」ガッ
W「ぼ、暴力はいけません」
客「知ったことかよっ! オラッ!」
W(……ニャッ)
W「…リバースカード発動! 『聖なるバリアーミラーフォースー』! さぁ、店から出ていってもらおう!」
客「うわぁぁあああ!!」パリーン!
客「く、くそっ! こんな店もう来るか!」
V「……あれを作ったのは兄様ですね」
W「なんだ、何か問題でもあるのか」
V「大アリですよ。兄様は味付けをよく忘れます。これ以上問題を起こすなら料理を作らないでください」
W「オレは問題児って訳かよ。ったく、嫌な役目はいつもオレだ…。窓ガラスの片付けでもやってるさ」
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/01(月) 22:31:29.24 ID:Ofkg6dTWi
V「V兄様……」
V「マジック発動、『処罰の火炎』。このカードは相手のライフに600ポイントのダメージを与える」
V「うわぁぁぁあああ!!」
V LIFE4000→3400
V「い、いきなり何するんですか」
V「私に近づく者は、地獄の業火に包まれる。今私は忙しいんだ」
V「ただ海外発のカードカタログ見てるだけじゃないですか。またデスガイドのページ…。兄様、人が増えて僕たちやバイトの皆さんでは裁ききれなくなってきました。そろそろ働いてください」
V「……今はまだ、私の動く時ではない……」
V「そんな……」
V「あ、またゲーム電源つけっぱなし。切りますよ」プチッ
V「」
V LIFE4000→3600
V「私のライフ(生き甲斐)が……」
V「仕方がありません。トロンのところに行きましょう」
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/01(月) 22:45:25.80 ID:Ofkg6dTWi
トロン「アッハッハ!! シャバドゥビタッチヘンシーン!!」
V「失礼しました」
トロン「……ん? Vか。どうしたんだい?」
V「V兄様が働いてくれないのです。W兄様もまだ料理が上手くならなくて……」
トロン「気にすることはないさ、V。人には役割というものがある。VにはVの、WにはWの。君はよくやってくれているよ。これからも、常に高貴な心を忘れてはいけないよ」
V「は、はい……」
V(……駄目だ、諦めよう)
一方遊馬たちは
遊馬「だーっ!! また負けた!」
アストラル「遊馬、君はデュエルを甘く考えすぎだ。
相手の手札にダンセルが加えられ、墓地にホーネットが存在するならば、ガガガガンマンではなくマエストロークを出すべきだった。
ダメージダイエットも、和睦の使者にしていればあのターンをしのげたはずだ。
それに、君のデッキには除去が足りない。
シャークのようにサイクロンを入れたり、大嵐を入れてみてはどうだろうか」
遊馬「あーーーっ! うるせぇ! 長くて何言ってるかわかんねぇよ! オレのデッキなんだから好きにさせろよ!」
小鳥「おーい遊馬ー! お待たせ!」
遊馬「おぅ!」
小鳥「ごめん、待った?」
遊馬「いや、今ここでデュエルの反省してたんだよ。また負けちまって……」
小鳥「そんな時はデュエル飯! さ、早く食べに行きましょ!」
遊馬「……そういえば小鳥はデッキ持ってないのか?」
小鳥「ううん。持ってるわよ。やったことはないけど……」
遊馬「なんだこれ。…代行者ァ? ちゅうなぁ?」
アストラル「遊馬、このデッキからはとてつもない力を感じる」
遊馬「よーし小鳥! このデッキでオレとデュエルだ!」
小鳥「え、え〜!?」
遊馬「デュエル!」 小鳥「デュ、デュエル!」
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/01(月) 22:59:22.64 ID:Ofkg6dTWi
W「ギミックパペット・デストレインランチを受け取れぇ! ……こちら、お子さまランチです」
客「ありがとうございます。ほらタツヤ、トー○スだぞー」
子供「ト○マス! トーマ○!」
W「失礼しました」
V(店がまた混み始めた……)
V「そろそろV兄様に加勢してもらわないと。……でも、その前に!」
V「現れよ! 『No.33先史遺産ー超兵器マシュ=マック』!」
V LIFE3400→2800
V「!? 一体何が…!?」
※処罰の火炎
通常魔法
相手に600ポイントのダメージを与える。
このカードを発動した次の相手のターンに相手フィールド上にモンスターが攻撃表示で召喚された時、
相手ライフに600ポイントダメージを与える。
V「まぁいいや。マシュ=マックで、V兄様にダイレクトアタック!」
V「……トラップ発動。『奈落の太陽』。Vのトレーに乗っているのはカップが二つ。よって1600のダメージを受けてもらう。さらに和睦の使者をチェーン」
※奈落の太陽
通常罠
自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、
攻撃力2000以上の相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動できる。
相手の手札の枚数×800ポイントダメージを相手ライフに与える。
V LIFE2800→1200
V「くっ!」
V「……V兄様、そろそろ働いてください……」
V「私に在った仕事が見つからない以上、私が働く必要はない」
V「………」
V(さ、仕事仕事)
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/01(月) 23:15:31.42 ID:Ofkg6dTWi
遊馬「また負けた……」
アストラル「完敗だったな」
小鳥「ねぇ遊馬、私にもデュエル、始められるかな?」
遊馬「もう十分すぎるだろ……」
アストラル「完璧なデュエルタクティクスだった」
小鳥「そう? でも、ルールも不安で……」
遊馬「だからもう十分だろ……」
アストラル「彼女のチェーン処理にミスはない」
遊馬「しっかし、小鳥のライフを100まで追い詰めたのによー」
アストラル「遊馬、そのうち3500はビーナスの効果と神の警告のライフコストだ。君の手柄ではない」
遊馬「うるせぇ! わかってる!」
小鳥「さぁ遊馬、レストランに着いたわよ。そんな暗い顔しないで、早く食べましょ♪」
遊馬「ま、待てよ小鳥〜!!」
小鳥「さぁ、外食の時間よ!」
アストラル(………)
アストラル「……レストラン、ファミリー・トロン……」
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/01(月) 23:23:07.35 ID:Ofkg6dTWi
ピロピロピロン♪
V「あ、お客様」
V「いらっしゃいませ。レストラン、ファミリー・トロンへよう……遊馬!?」
遊馬「お、Vじゃねぇか! なんでそんな変な服着てるんだ?」
小鳥「メイド服じゃない! 似合ってる似合ってる!」
V「……いや、これはV兄様が着ろと……」
遊馬「そうなのか! 良かったな!」
V(………)
V「二名様ご案内します」
アストラル「」
小鳥「何食べよっか?」
遊馬「そんなもんメニュー見ねーとわっかんねーよ」
V「注文が決まりましたらそちらのボタンを押してお待ちください。失礼します」
客「ミハエルちゃーん! 注文お願ーい!」
V「はい、ただいまー」
V(ボタン押せよ)
小鳥「ねぇ遊馬! あのポスター見て!」
遊馬「サービスランチぃ? なんだあれ、うまそうだな!」
等々力「……とどのつまり、それは止めておいた方がいいですよ…」
遊馬・小鳥「「委員長!」」
等々力「僕も気になって食べてみましたが、量が多くて食べきれなくて……」
遊馬「誰だ! 委員長をこんな目に逢わせたのは!」
W「このオレだ」
遊馬「W、てめぇ!」
W「お前には彼がファンサービスを喜んでるのがわからないのか? どうだ遊馬、お前もこのオレに挑んでみるか? 30分で完食したら、飯代はタダだ。完食できなければ、そこの負け犬のように代金をいただくが?」
アストラル「遊馬!」
遊馬「おぅ! やってやろうじゃねぇか! オレのかっとビングを見せてやる!」
ピロピロピロン♪
神代「待てW! その挑戦、俺も受けさせてもらおうか!」
W「……来たな、凌牙」
神代「久し振りだな、トーマス」
W「お前バカにしてるだろ」
神代(ニヤッ)
W(イラッ)
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/01(月) 23:41:39.60 ID:Ofkg6dTWi
W「フッ……フハハハハハハハ! ですが笑えますねぇ。あの一件であなたはデュエルカーニバルのベストW。一方私は今ではこのレストランの店長。収入に随分と差がつきましたぁ。悔しいでしょうねぇ」
神代「てめぇ…!」
W「ならばオレのサービスランチを完食してみせろ! 今ここでなぁ!」
神代「言われなくてもそのつもりだ!」
W「オーダー入りまーす。サービスランチが二つと……」
小鳥「わ、私はまだ考え中」
W「ではサービスランチが二つ。以上でよろしいですか?」
ピロピロピロン♪
カイト「ハルトォォォォォオオオオオオオ!!!」
遊馬「カイトじゃねぇか! どうしたんだよ!」
カイト「ハルトがここにいる気がしてな。ハルトはどこにいる!」
ハルト「兄さん?」
カイト「ハルトォォォォォオオオオオオオ!!!」
V「……来たか、カイト」
カイト「貴様は……クリス!」
V(兄様が仕事場に出てきた!)
カイト「ハルトを返してもらおうか!」
V「生憎と、今彼は食事中でね。私の奢りだ」
カイト「知らん。そんなことは俺の管轄外だ。帰るぞ、ハルト」
ハルト「食べ物を粗末にする兄さんなんて嫌いだ……」
カイト「」
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/01(月) 23:51:35.92 ID:whie46jt0
クリス
トーマス
ミハエル
V「どうだカイト。ここは一つ私と勝負しよう。あのサービスランチを今ハルトの食べているメニューを持ち帰ってもいい。お土産もつけよう。だが完食できなかったその時は……」
カイト「わかっている! 代金を払うんだろう? その勝負受けてたつ。さぁ、材料の準備はできてるか!」
V「ご注文確認させていただきます。サービスランチが一つでよろしいですか?」
カイト「なんだその口調は」
V「マニュアルだ」
V(V兄様が仕事をしてる……!)
W「……いいでしょう。ファンサービスは僕のモットーですから。……希望を与えられ、それを奪われる。その瞬間こそ人間は一番美しい顔をする。それを与えてやるのが、オレのファンサービスだ。」
W「サービスランチ、三つオータムいただきましたァ!」
客「「「うおぉぉぉおおお!!」」」
V「こちら先にお持ちしました。Vランチです」
小鳥「ありがとう! うわー美味しそう!」
遊馬「うまそうだな! 一口貰っていいか?」
小鳥「駄目よ。遊馬にはサービスランチがあるんだから」
遊馬「へへっ、いただきー!」
V(ウザいんだよ! 目障りなんだよ!! リア充のいちいちが!)
遊馬「うんめー!! これ、何で味付けしてんだ?」
V「紋章の力です」
遊馬「え?」
V「ですから、紋章の力です」
遊馬「お、おぅ…」
アストラル「どうやら紋章の力には、私たちが想像できないことまでできるようだ」
W「お待たせしました。こちら、サービスランチになります」
遊馬「なんだこの量!」
神代「………」
カイト「どういう……ことだ……」
W「ルールを説明させていただきます。本日のお題はモウヤンのカレー。玉ねぎ、人参、セロリ、リンゴ、バナナ、トマト、ニンニクなど野菜をふんだんに使いました。他人の助けを借りるのは禁止。制限時間は30分。完食すればお代はいただきません」
神代「わかっている。さっさと始めろ」
W「マニュアルなんだよぉ!」
神代「すまなかった」
W「とくと味わってくれよ……オレのファンサービスランチを!」
遊馬「もう……無理……」
V「遊馬、君の力はその程度か!」
アストラル「遊馬……! 遊馬……!」
遊馬「何だよ……」
アストラル「私もそのカレー、食べてみたいのだが」
遊馬「はぁ!? どうやって?」
アストラル「……ゼアルだ」
遊馬「なるほど!」
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/02(火) 00:11:34.01 ID:vdi+vhQ70
ゼアルーラ!!
アストラル「私は! 私自身と遊馬でオーバーレイネットワークを構築!!」
アストラル「遠き二つの魂が交わる時、語り継がれし力が現れる! 来い、遊馬!」
遊馬「おぅ! 超かっとビングだぜ! オレ!」
遊馬・アストラル「エクシーズチェンジ・ゼアル!」
ゼアル「「オレ(私)たちは……勝つ!!」」
客「変身したぜ!」
客「あれは、みんなのヒーローゼアルウラ!」
客「頑張れー! ゼアルウラ!」
客「「「ゼアルーラ! ゼアルーラ! ゼアルーラ!」」」
カイト(くっ! フォトンチェンジをしているというのに、なかなかしぶとい……)
V「どうした。もう終わりか……?」
カイト「まだだ! オービタル7!」
7「ハイッ! カイトサマ!」
カイト「お前もこのカレーを食え!」
7「エ、ソ、ソレハ……」
カイト「いいからやれ!」
7「カッ、カシコマリ!」
V「確かに人間の助力を得るのはルール違反だが、ロボットとは……。やるな、カイト」
客「なぁ、あれいいのか?」
客「ジャッジがそう判断したならいいんだろ」
客「なら大丈夫だ、問題ない」
W「オレのサービスをことごとく拒否りやがって! ムカつくぜあいつら! なんでオレに気持ちよくサービスさせねぇんだ、オレはあいつらが苦しむ姿を見ていたいんだよ! いい加減沈めよ! 沈めッ!」
トロン「善戦しているようだね、凌牙」
W「トロン!」
トロン「彼にはこの店で働いてもらうことにしたんだ。僕の復讐に協力してもらうよ。君には話してなかったけどね。そのためには……まずここで勝ってもらおうじゃないか」
W「なっ!?」
トロン「そのために、Vには彼のカレーに細工をしてもらった。彼は辛いものが好きだからね。より食べやすく、より辛くしてあげた」
W「なぜそんなことを!」
トロン「人には役割ってものがあるんだよ。VにはVの。WにはWの。そして、凌牙には凌牙の」
W「それでもオレを! オレを信じられないのか!」
トロン「信じないよ」
W「そんなにオレを勝たせたくないのか!」
トロン「別にいいよ、勝たなくて」
W「くっ!」
トロン「ちなみに君のチャーハン食べてみたよ」
W「!?」
トロン「不味かったよ」ニコッ
W「うわぁぁぁあああ!!」
W LIFE4000→0
遊馬・凌牙・カイト「「「ごちそうさまでした」」」
W「オレのサービスランチが……」
客「「「SUGEEEEEEE!!!」」」
小鳥「やった! 遊馬が勝った!」
等々力「とどのつまり、君たちは勝つと思っていました!」
7「カイトサマ……モウタベラレナイ……ピーガガッ」
トロン「いい食べっぷりだったよ。凌牙」
神代「トロン……!」
トロン「どうだい? 君さえよければ、このレストランで働かないかい?」
神代「なんだと……?」
トロン「バイト代は弾むよ。実績によっては昇進を考えてもいい」
W(!?)
神代「……その提案、受けよう」
遊馬「シャーク! いいのか!?」
神代「あぁ、リオに退院祝いを渡したいし、丁度海皇水精鱗を作りたいと思ってたところでな。金が必要だったんだ」
遊馬「なら仕方ないな!」
ピロピロピロン♪
ドロワ「こんなところにいた……」
ゴーシュ「カイト、早く店に戻るぞ」
遊馬「ドロワ! ゴーシュ! どうしたんだよ!」
カイト「……わかっている」
遊馬「カイト! どういうことだよ!?」
トロン「教えてあげるよ遊馬。あれこそが僕が復讐を誓った相手、Dr.フェイカーの経営するレストラン、『ハート・バーニング』の従業員さ!」
小鳥「『ハート・バーニング』!?」
遊馬「知ってるのか小鳥!」
小鳥「当たり前よ! ハートランドで一、二を争う、有名なレストランよ!」