1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
たったら書こう
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 05:13:04.14 ID:vPUkZVX00
うんちっち
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 05:16:32.09 ID:0qZOBTWw0
律「おっちゃんもう一杯」
澪「…飲み過ぎじゃないか?」
律「飲まなきゃやってられないんですー」
律「あと、大根もちょーだい」
澪「この時間にそんなに食べたら太るぞ」
律「今日は良いの」
律「…」
澪「何かあったな?」
律「なんでそう思う?」
澪「…聞いて欲しいからわざとそんな態度取ってるんだろ」
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 05:22:08.70 ID:0qZOBTWw0
律「バレた?」
澪「分かりやすいんだよ」
澪「聞いてやるから話してみろ」
律「おう」
律「…実はさ、会社の先輩に付き合って欲しいって言われた」
澪「!」
律「前から好きでした…って」
澪「…それで?」
律「良いかなって思ってる」
澪「良い…って」
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 05:27:01.75 ID:0qZOBTWw0
律「別に付き合っても良いかなって」
澪「…」
澪「…じゃあ付き合えば良いじゃないか」
律「うーん…そうなんだけどさ」
律「それじゃあ澪が一人になっちゃうじゃん?」
澪「ほっとけ」
律「なんだよー」
澪「…知らない!」
澪「(律に彼氏…か)」
澪「(…そんな日が来るなんてなぁ)」
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 05:30:22.61 ID:yneXNN0H0
支援
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 05:30:51.89 ID:GFZtG4pF0
うん
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 05:33:53.44 ID:0qZOBTWw0
澪「(いや、今までそんな浮いた話が一つも無かった方がおかしいんだ)」
澪「(普通の女の子は普通に学生の時に恋をして…)」
澪「(それが実るにしろ実らないにしろ、自分の糧になって成長して…)」
澪「…女になっていく」
律「女?」
澪「!」
澪「…声に出てた?」
律「ばっちり」
律「女になってく…って一体何を想像してたんだ?」
澪「べ、別にその…」
律「あ」
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 05:39:15.39 ID:0qZOBTWw0
律「もしかして変なこと考えてた?」
澪「どういう意味だよ」
律「女になる…つまり処女を捨てるってことだろ?」
澪「へ?//」
律「安心しなよー、私は本当に好きな人に捧げるって決めてるから☆」
澪「そ、そんな意味じゃない!//」
律「あれ、外した?ファール?」
澪「大ファールだ!」
律「じゃあどーゆー意味さ」
澪「…」
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 05:46:09.40 ID:0qZOBTWw0
澪「…律も成長したなってことだよ」
律「まぁ、二十歳も過ぎりゃそりゃあね」
律「恋の一つでもしようかなと思うよ」
澪「…うん」
律「よーし決めた。明日先輩にOKの返事出してくる」
澪「そんな簡単に決めて良いのか?」
律「ありゃ、さっきは付き合えばーとか言ってたじゃん」
澪「う…」
澪「お、男は野獣だぞ〜…」
律「キャー!」
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 05:51:26.03 ID:0qZOBTWw0
律「なんてね」
律「大丈夫だよ、先輩凄い優しい人だし」
律「…それにここだけの話、先輩の実家って結構イイトコらしくてさ」
律「上手くいきゃ玉の…」
澪「お前、それが目的かー!?」
律「じ、冗談だよ!」
澪「本当だろうな…?」
律「ホントホント!」
澪「じー…」
律「(なんて鋭い疑いの目…)」
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 05:58:31.96 ID:0qZOBTWw0
律「…」
律「…好きになっても良いかなって気持ちは本当だよ」
律「ほら、私ってまともな恋したこと無いじゃん?」
律「だからそういうのにちょっと憧れてたというか…」
律「…こんな私に好きって言ってくれて嬉しかったんだ」
澪「律…」
律「私だって女の子だからな」
澪「…女の子」
澪「…」
澪「(まともな恋か…)」
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 06:06:12.79 ID:0qZOBTWw0
澪「だから…付き合うの?」
律「あー…うん…付き合い…たい//」
律「…」
律「なんか今更恥ずかしくなってきた…//」
律「澪も早く良い人見つけろよー!?//」
澪「いたっ!背中を叩くな!」
澪「(良い人って言われたって…)」
澪「…」
澪「(…私の一番はいつだって律だったんだよ?)」
澪「(…そんな私に何で今更そんなことを言うの?)」
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 06:12:45.62 ID:0qZOBTWw0
澪「(なんだか遠いよ…律が…)」
澪「(私が…)」
澪「…」
澪「(って何考えてるんだろ私…)」
澪「(大事な親友に春が来た、それだけのことじゃないか)」
澪「(喜んであげろよ)」
澪「(…笑ってあげろよ)」
澪「(笑って…)」
律「みーお」
澪「…」
律「澪!」
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 06:18:05.21 ID:0qZOBTWw0
澪「!…な、何?」
律「おっちゃん、店閉めるってさ」
澪「そ、そうか…」
澪「お金半分出すよ」
律「いーよ、私が払う」
澪「悪いよそんなの」
律「別に気にすんな、話聞いて貰ったお礼」
澪「ホントにただ聞いただけだけどな」
律「それでもいーの」
律「一人で考えてたら収拾つかなそうだったし」
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 06:22:21.56 ID:0qZOBTWw0
律「それに彼氏が出来たら真っ先に澪に報告するって約束してたしな」
澪「…してたなそんな約束」
律「ここにお金置いとくねー!」
律「行こっか澪」
澪「うん」
ーーーーーーーーーー
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 06:29:17.39 ID:0qZOBTWw0
律「はー…夜風が酔った体に効きますなぁ」
澪「おっさんかお前は…」
律「み〜お〜しゃん!」
澪「凄いフラフラしてるぞ…それで電車に間に合うのか?」
律「電車?とっくに終電逃してるっしょ」
澪「嘘!?」
澪「本当だ…マジかぁ…」
律「お家まできびきび歩きましょー」
澪「どっかでタクシー拾った方が…」
律「良いじゃんたまには歩こうぜ?」
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 06:30:51.93 ID:yneXNN0H0
支援
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 06:36:00.16 ID:0qZOBTWw0
澪「明日も仕事なんじゃないのか」
律「いーんだよー」
律「澪と二人で深夜デート!」
澪「なんだそれ…」
律「誰も見てないし腕組もうぜ腕!」
澪「はぁ?//」
律「…明日から私は人の女…だからせめて一時の思い出を私に下さい…よよよ」
澪「随分、芝居がかった台詞だな」
律「澪の隣もーらい!」
澪「ひゃっ!?」
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 06:43:22.34 ID:EsoAkvONP
ほう
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 06:43:52.40 ID:0qZOBTWw0
律「澪、身長高いからこうしてると本当にカップルみたいだなー」
澪「(…私の気も知らないで)」
澪「…」
澪「(天使のようなキミは無邪気に腕を組んでくる)」
澪「(そんな歌をどっかで聞いたっけ…)」
律「♪」
澪「(…このままで良いの?)」
澪「(私の気持ち…伝えなくて良いの?)」
澪「(好きなんでしょ、ずっと前から…出会ったその日から…)」
澪「(律のことが)」
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 06:50:49.78 ID:0qZOBTWw0
澪「…」
澪「(でも言ったら律を困らせる、迷惑がられる、引かれるだけ)」
澪「(そう思ってる私も心のどこかに居る…)」
澪「(…なんで私は女なんだろうな)」
律「みおーさっきからだんまりはヒドイぞー」
澪「あ、うん…」
律「澪も何かあったのか?」
澪「(…あったよ、ちょうどさっきね)」
澪「何も無いよ」
律「…そうか?」
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 06:52:17.05 ID:w5pO+urUO
酔った勢いで既成事実つくって
そのまま結婚しちゃえよ
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 06:57:47.68 ID:0qZOBTWw0
律「澪はいっつも一人で抱え込むからな、なんかあんなら言えよ?」
澪「…ありがと」
澪「(思えば私の悩みの種はいつも律だ)」
澪「(ちっちゃい頃から私を振り回して…)」
澪「(勝手にどっか行っちゃうんだ)」
澪「馬鹿律」
律「な、心配してやったのになんだその言い草は!」
律「もう澪なんて知らないもんね!」
澪「あはは、ごめん」
澪「ごめん」
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 07:02:01.26 ID:yneXNN0H0
切ないな
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 07:04:31.01 ID:5tZvM3GAO
悲しいけれど澪ちゃんには涙が似合ってしまうな
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 07:06:52.31 ID:0qZOBTWw0
律「ぶー!」
澪「(笑ったり心配したり怒ったり…コロコロと表情を変える律が私は好きだ)」
澪「(でももうその顔を独り占めは出来ないんだよな…)」
澪「…」
澪「なぁ律、律に告白した会社の先輩ってどんな人?」
律「うーんとね、凄いカッコいい人」
律「仕事もバリバリ出来ちゃってさー、社内の女子人気ぶっちぎり」
律「ファンクラブまであるくらい」
澪「…そんな人がなんで律なんか好きになったんだろうな」
律「なんかってなんじゃい、なんかって」
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 07:09:28.34 ID:NluX+X1B0
朝方のアンニュイな気配に最適のSS
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 07:13:15.79 ID:0qZOBTWw0
律「私もさ、聞いてみたんだよ」
律「私のどこが好きなんですかって」
澪「なんて言ったの?」
律「いっつも元気一杯で楽しそうなトコって言われた」
律「照れるよなー//ま、元気はりっちゃんの信条だから当然だけどね」
澪「それだけ?」
律「おう…それだけだけども」
澪「分かってない」
澪「その先輩は何も分かってない」
律「は?」
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 07:22:32.73 ID:0qZOBTWw0
澪「律は馬鹿でおっちょこちょいで物忘れ激しくて」
澪「人の嫌がることを平気でやって」
律「おい」
澪「そのくせ、変な所で私を喜ばせようと空回りして、迷惑を掛けて」
澪「あとでそれを一人でうじうじ気にして…私に心配掛けて…」
澪「慰めると凄い可愛い笑顔になって…全部許しちゃえるくらい」
澪「(そんなトコが…律の魅力なんだ)」
澪「…私の方がずっと律を理解してる」
律「半分以上罵倒じゃねーか」
澪「私の方がいっぱい律のこと好きなんだ」
澪「…と、友達として」
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 07:24:53.23 ID:yneXNN0H0
ああ……
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 07:27:18.05 ID:LGHH0cVQO
と、ともだちとして
律「ちっ…」
唯紬梓「ちっ…」
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 07:29:27.43 ID:0qZOBTWw0
律「…」
律「澪、先輩に嫉妬してる?」
澪「…そんな訳無い」
律「嘘だ。急にペラペラ喋り出すんだもん」
律「別に先輩と付き合っても澪と離れる訳じゃないぞ?」
律「澪とはずっと親友だ!」
澪「親友…ずっと…」
律「そう、ずっと!」
澪「…」
澪「(…親友ってコトバがこんなにも辛く聞こえるのは初めてだ)」
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 07:35:58.99 ID:0qZOBTWw0
律「私達は切っても切れない腐れ縁ってね」
律「例えるなら…月と太陽みたいな関係?」
澪「月と太陽か…」
澪「(なら気づいてよ律)」
澪「(月は一人じゃ輝けないんだ)」
澪「(太陽が照らしてくれなきゃ…一緒に居てくれなきゃ…)」
澪「(輝けないんだよ律)」
澪「(…これが言えたらどんなに楽か)」
澪「そうだな、私は月で律が太陽だ!」
律「へ?違うよ、あたしが月で澪が太陽だよ」
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 07:42:11.94 ID:GFZtG4pF0
ふむ
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 07:43:56.21 ID:0qZOBTWw0
澪「ええ…?違うだろ…」
律「違わないよ、だって澪が居るから私は輝けるんだもん」
律「澪がいつも隣に居たから今の私が居るんだ」
律「だから澪が太陽で私が月!」
澪「…」
澪「私だってそうだよ、律が引っ張ってくれたから今の私が居るんだ」
澪「だから律が太陽で私は月」
律「…私ら似た者同士だな!」
澪「…そうだな!」
律「へへっ」
澪「ふふっ」
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 07:45:35.98 ID:yneXNN0H0
うん
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 07:48:17.32 ID:BwcnPS5J0
朝からいいすね
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 07:52:44.18 ID:0qZOBTWw0
澪「あ、見て律」
律「何?」
澪「星空だ」
律「凄い…都会でこんなにハッキリ見れるなんて珍しいな」
澪「うん…綺麗」
律「写真撮っとく?」
澪「…それはちょっと無粋だからやめとく」
律「そっか」
澪「…」
律「…」
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 07:59:52.57 ID:0qZOBTWw0
澪「…」
澪「(この大きな星空の下に広がるちっぽけな世界で私は律と出会った)」
澪「(それはきっと素敵な偶然だろう)」
澪「(でももし神様が居て、神様が私達を出会わせてくれたなら…)」
澪「(…ありがとう)」
澪「律」
律「ん?」
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 08:03:54.02 ID:yneXNN0H0
そのポエム嫌いじゃない
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 08:04:40.17 ID:0qZOBTWw0
澪「私ね、ずーっと律に言いたかったことあるんだ」
澪「子供の時からずーっと」
律「…また罵倒じゃないよね」
澪「ふふ、違うよ」
律「じゃあ何さ?」
澪「でも言わなーい」
律「なんじゃそら!」
律「気になるだろー!言えー!」
澪「いーやーだー」
澪「そうだなぁ、私達がヨボヨボのおばあちゃんになったら言うよ」
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 08:08:31.84 ID:zvvKIm5L0
律は澪を嫉妬させるために嘘をついてるっていう設定だったらいいのに
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 08:10:02.06 ID:0qZOBTWw0
律「そん時には忘れてるかもしんないだろー!今言え今!」
澪「忘れないよ絶対」
律「どうしてそう言い切れるんだよ」
澪「…それも教えない!」
律「はいー?」
澪「逃げろー!」
律「あ!待てコラ教えろー!」
澪「女はミステリアスなのー!」
律「私そーゆー秘密とか大嫌いなんだよー!」
澪「知ったことかー!」
律「なんだとー!」
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 08:13:53.32 ID:0qZOBTWw0
澪「(これで良いんだ、私は)」
澪「(これで…)」
澪「…」
律「うわ!急に立ち止まるなよ」
澪「あはっ」
澪「天使のようなキミはなんにも知らずに…ってね」
おしまひ
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 08:15:10.48 ID:yneXNN0H0
悲恋も百合の醍醐味
乙
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 08:17:28.20 ID:5tZvM3GAO
哀愁があるいいね
乙
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/29(土) 08:19:31.09 ID:GFZtG4pF0
おつ
よかったよ
気づいてる人いるか分かんないけどまた懲りずにTMRネタです
元ネタは良い曲なんで機会があったら聴いてみて下さい
ありがとうございました