1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
TARITARI最終回まで見た人向けです
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 20:12:23.96 ID:VLmvWABW0
期待
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 20:13:27.30 ID:dm8EBfEr0
――――とある学食内。
来夏「……あ、やっと来た」
田中「悪い、宮本。遅くなっちまって」
来夏「ホントだよもー。あたし、3限あるって言ったじゃん! その後サークルの練習なんだから、暇じゃないんだよ?」
田中「講義延長されちまったんだから、仕方ねえだろ。ほら、お詫びのアイス」
来夏「ほほー。あの無神経田中くんが、随分と気の利く」
田中「うっせー。溶けるから早く食え」
来夏「はいはーい」モグモグ
田中「…………」
来夏「んー、このクリームが濃厚で良いねー」
田中「……それでさ、宮本」
来夏「んー?」
田中「……その、どうだった?」
来夏「何が?」
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 20:15:01.96 ID:dm8EBfEr0
田中「だから、お前の同じサークルの子だよ。彼氏、居るって?」
来夏「……さー?」
田中「さー? って! 聞いておく、って前に約束しただろ!?」
来夏「そうだっけ?」
田中「なんだよ……急いできたってのに……」
来夏「…………ねぇ、田中」
田中「何だよ」
来夏「……紗羽は?」
田中「…………沖田が……どうしたんだよ」
来夏「とぼけないでよ」
田中「…………今は、今が大事なんだよ」
来夏「答えになってない」
田中「これが答えだって言ってんだよ。俺は今を見てるんだ。結果がわかんないんじゃ、話してても無駄だろ。はぁ……部室行くわ」
来夏「ちょっと! まだ話終わってないよ!?」
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 20:16:40.48 ID:dm8EBfEr0
田中「お前もどっか適当に彼氏見つけたらいいじゃねえか。良かったら紹介してやるぜ。んじゃな」
来夏「田中!」
――――。
和奏「何それ、信じらんない!」
来夏「でしょー!? あの、空港での勇姿はなんだったんだーっての!」
和奏「あ、来夏。あんまり大声は出さないでもらえないかな」
来夏「そっか。ごめん。一人暮らしって大変だね」
和奏「大学生でも、何だかんだでご近所づきあいとかあるからね」
来夏「しっかし、あの純情そうな田中が、すぐ別の女になびくなんて思わなかったよ」
和奏「……ねえ、来夏。それ、本当なの?」
来夏「何が? 本当も本当だよ。同じ大学なんだもん。電話越しじゃなくて、実際に会って話してるんだよ。
あの、ヘラヘラした顔は完全に下半身脳みそって感じだったね」
和奏「…………うーん」
来夏「どうしたの?」
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 20:18:36.92 ID:dm8EBfEr0
和奏「私もそんなに長く、田中と付き合いがあったわけじゃないけど。
嘘ついたり、ごまかしたり出来る器用な性格じゃない、ってことは知ってる」
来夏「……」
和奏「もしかして、無理してるんじゃない?」
来夏「無理!? 何で! 紗羽のことを!? どうして!? 全然無理なんかじゃないでしょ!」
和奏「来夏、トーン」
来夏「あぅ。……どういうこと?」
和奏「嘘でも、ごまかしでもないなら……」
来夏「なら?」
和奏「やっぱ、無理やりでも忘れようとしてるとか……考えられなくて」
来夏「それこそおかしいよ。別に紗羽は田中をフッたわけでもなんでもないんだよ?」
和奏「でも、遠いよ」
来夏「そりゃ……けど、今は色々伝達手段だってたくさんあるでしょ?
ウィーンだって、ヤン君と再会出来たってこの前嬉しそうにしてたんだもん。無理じゃないよ」
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 20:21:16.60 ID:dm8EBfEr0
和奏「……ウィーンはウィーンだよ。ヤン君との関係は、田中とは違う」
来夏「ウィーンたら、PACS法使ってまでヤン君と結ばれようとしてるくらい一途なのに……」
和奏「ぱっくす? なにそれ?」
来夏「……ウィーンはいいの。田中の話!」
和奏「あ、そっか」
来夏「ともかく、現代社会において海一つくらい隔てたくらいじゃ、簡単に関係何て切れないよ。
そりゃ、人肌恋しくなるだろうけど……二度と会えないわけじゃないんだもん。諦める理由にならない。まだ始まってもないのに」
和奏「…………」
来夏「……もし、もしも。本当に、そんな情けない理由だったら、あたしは幻滅する。
なんだかんだ言って、あたしは田中の一直線で一生懸命な所に凄く共感してた」
和奏「!」
来夏「約束破らないし、白祭の時も、出来ないなら出来ないなりに頑張ってくれたし。
だから、あたしは同じように夢を追ってる立場の紗羽とお似合いだと思って……」
和奏「……来夏」
来夏「…………」
和奏「無理してるのは……田中じゃなくって、来夏だったみたいだね」
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 20:22:30.43 ID:VLmvWABW0
またPACS出たwww
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 20:24:21.12 ID:dm8EBfEr0
来夏「え?」
和奏「ね、もしかして紗羽よりも、もっと田中のことを気にかけてるのって……来夏なんじゃ」
来夏「違う」
和奏「!」
来夏「そんなことない。そんなことあっちゃダメだもん。だから、違う。全然違う。ありえない」
和奏「…………」
来夏「……ごめんね! 無理に押し掛けたのに湿っぽくしちゃって! せっかくだから久しぶりに、歌でも歌う?」
和奏「だから、大声出しちゃダメだって」
来夏「あ、そうだった」
和奏「ここではダメだけど。歌いたいなら、カラオケにでも行く?」
来夏「え! 行く行く! 和奏も、カラオケとか行くんだ!」
和奏「あんまり行った事ないけど……来夏が好きそうだし」
来夏「大好き! 合唱曲もいいけど、たまーにシャウトとかしたくなるんだよねー!」
10 :
忍法帖【Lv=18,xxxPT】(1+0:15) :2012/09/27(木) 20:25:51.76 ID:OLtp1U/ti
シエンタ
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 20:27:16.25 ID:dm8EBfEr0
和奏「それじゃ、少し歩いたところにあるし行こうか」
来夏「うん! 何歌おっかなー、ふふん♪」
和奏「…………」
――――。
和奏「なんて話、紗羽にしちゃっても仕方ないよね」
紗羽【ううん。そんなことないよ。
わざわざこうやって、パソコン越しでも話してくれるんだもん。和奏の気持ちは伝わったよ】
和奏「……紗羽」
紗羽【ん? なに?】
和奏「今、そっちはどう?」
紗羽【ん? うん。
言葉が不安だったけど、やっぱ使わざるを得ない状況になると見に着くもんだね。
日常会話は困らなくなったけど、専門用語とか混じると大変だからね。今はそっちに向けて勉強中】
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 20:27:24.04 ID:OSyShC8R0
和奏と教頭先生とのレズ展開読みたいな
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 20:30:04.75 ID:dm8EBfEr0
和奏「そうなんだ。紗羽も、頑張ってるんだね」
紗羽【和奏はどう?】
和奏「うん。私は、一浪したからみんなよりスタートは遅いけど、頑張ってるよ」
紗羽【そっか。和奏なら絶対に大丈夫だよ。あんな素敵な歌を作れるんだもん】
和奏「ありがとう」
紗羽【……で、本題の方か】
和奏「……うん」
紗羽【最後まで聞いておいてなんだけど】
和奏「うん」
紗羽【勝手に、とはいえドロドロの渦中にハマってるわたしに相談されても……って感じだね】
和奏「だよね。ごめん」
紗羽【……】
和奏「ねぇ、紗羽」
紗羽【なに?】
和奏「紗羽はどう思ってるの? 田中のこと」
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 20:33:51.23 ID:dm8EBfEr0
紗羽【……相変わらず、和奏は直球で聞いてくるね】
和奏「……」
紗羽【そんな目しなくても、ちゃんと答えるよ】
和奏「うん」
紗羽【正直言うと、別にそこまで思ってなんかなかったよ。
バドミントンに一生懸命で、夢に向かっているのは羨ましく思ってたけど】
和奏「なかったってことは……」
紗羽【あんなギリギリで、気になること言うんだもん。意識しないわけないよ】
和奏「…………」
紗羽【偶にメールとかするんだけど。返事考えるのが凄く大変でさ。
結局、貰ってから数日後とかになっちゃうんだよね。忙しくて、って言い訳するんだけど】
和奏「紗羽も女の子なんだねー」
紗羽【なにそれ、ひどーい】
和奏「ふふ、ごめんごめん。…………あのね紗羽。来夏には悪いんだけど」
紗羽【ん?】
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 20:34:23.63 ID:ckNaw1CI0
ウィーンはやっぱりそっちなのか
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 20:37:21.20 ID:dm8EBfEr0
和奏「私は、田中と紗羽はお似合いだと思う」
紗羽【…………】
和奏「でも、だからってどちらか一方の応援はしたくない」
紗羽【変に現実主義なのも、変わらないね】
和奏「そうかな……」
紗羽【わたし達のこと考えて、気を遣ってくれてたり、はっきりと、自分の意見言ってくれたり】
和奏「…………」
紗羽【来夏も、和奏も、一直線で一生懸命だから、好きだよ】
和奏「私も、紗羽のこと好きだよ。困難でも、諦めないで頑張るところとか」
紗羽【ふふ。なんか変な言い合いになっちゃったね】
和奏「たしかに。ふあぁ……」
紗羽【そっち、今の時間だと結構遅いんじゃない? そろそろ寝なくて大丈夫?】
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 20:39:34.73 ID:84laqSLoO
あんな風に扱うなら恋愛要素いらんかったんじゃ
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 20:40:23.45 ID:dm8EBfEr0
和奏「うん。じゃあ、お言葉に甘えて」
紗羽【またメールするね。おやすみ】
和奏「うん。おやすみ」
カチッ。パタン。
紗羽「…………うん!」
――――数日後。
来夏「やっほー、田中」
田中「……なんだ、宮本か。お前も2限か?」
来夏「うん。どうせあんた、一番後ろで寝てるだけでしょ?」
田中「何で知ってんだよ。朝練で疲れてんだから、仕方ねーだろ」
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 20:43:16.45 ID:dm8EBfEr0
来夏「そんなことだろうと思って、はい」
田中「ん? なんだこれ?」
来夏「前回までのプリント」
田中「おー! サンキュー! 教科書見ても空欄わかんねーから、どうしようかと思ってたんだ!」
来夏「だろーね。あの教授、教科書ほとんど使わないし」
田中「そういや、宮本はいつもどこ座ってんだ?」
来夏「ん? あんたのちょっと前」
田中「え? そうなの?」
来夏「どーせ、小さかったから見えなかったわー、とか言うんでしょ」
田中「いや、悪い。単に意識してなかっただけというか。一緒の講義なのは知ってたんだけどさ」
来夏「……そっか。そんじゃ」
田中「あぁ、講義中に写しておくから、終わったら返すわ」
来夏「とかいって、寝てましたとか言わないでね。予習に使うんだから、ちゃんと返してよ?」
田中「わかってるって」
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 20:45:55.27 ID:dm8EBfEr0
――――講義終了。
田中「ほい、助かったぜ」
来夏「ん。」
田中「でさ」
来夏「なに?」
田中「写すのに夢中で、今日の分を書いてないんだわ。あはは」
来夏「……バカ?」
田中「うっせえ! お前、3限は?」
来夏「ないよ」
田中「それじゃ、ついでに学食一緒にどうだ? お礼に奢るぜ」
来夏「ほんと? じゃ、一番高いのお願いしようかな」
田中「えっ」
来夏「男でしょ? 二言はないよね?」
田中「……わかったよ」
21 :
忍法帖【Lv=18,xxxPT】(1+0:15) :2012/09/27(木) 20:46:05.10 ID:OLtp1U/ti
シエンタ
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 20:47:35.26 ID:nd9kpb8C0
これはこれは
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 20:48:58.33 ID:dm8EBfEr0
――――。
<こ〜の〜メロディがーひーかーりをよんでーる〜♪
来夏「ん、電話だ」
田中「その曲、着信音なんだな」
来夏「まーね。あ、和奏からだ、どうしたんだろ」
ピッ
来夏「もしもし、和奏? うん。え、今から食べるとこだよ。……田中? ちょうど一緒に居るけど。
え? 駅前の? 何で? ……よくわかんないけど、わかった。じゃね」
ピッ
田中「坂井、なんて?」
来夏「駅前の喫茶店でお茶しないか、だって。あんたも一緒に」
田中「俺も?」
来夏「和奏も、久しぶりに合唱部のメンバーに会いたくなったんじゃない? あんまり遠くに離れてないの、あたし達だけだしさ」
田中「そっか。じゃあせっかくだし、行くか」
来夏「言っておくけど、奢りのルールは変わらないからね」
田中「えっ」
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 20:50:12.30 ID:VLmvWABW0
ウィーンまだー?
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 20:50:49.62 ID:inqMq2cmO
これは巧妙なラジバンダリスレ
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 20:51:34.89 ID:dm8EBfEr0
――――喫茶店に到着。
来夏「和奏、まだなのかな?」
田中「先に入ってて、って言われたけど……」
来夏「席の場所メールしたし! さーて、何たのもっかなー♪」
田中「宮本……あの、出来るなら常識の範囲で……」
来夏「あ、このパフェセットとか良いなー」
田中「期待するだけ無駄だったか……」
来夏「んーでも、サンドイッチも捨てがたいなぁ。けどちょっと大きすぎるかな」
田中「残った分は食ってやるから。なんでも好きなの頼めよ」
来夏「お、吹っ切れたね」
田中「うっせ」
来夏「んじゃー、田中も一緒に食べられるのにしようか」
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 20:54:29.38 ID:dm8EBfEr0
田中「は? いいよ。そんなの。俺は俺で頼むし」
来夏「お財布大丈夫なのー?」
田中「こんなところで、いらん気遣いを……」
来夏「じゃ、どれにする?」
田中「メニュー反対側からじゃ見えねーよ。横にしてくれ」
来夏「……あ、そっち行くよ。和奏が来るなら、席空けておいてもいいでしょ」
田中「は? って、おい。人の話聞け……って、もう来たし」
来夏「はい、どれがいい?」
田中「……ったく。じゃあ、どれにすっかなー……」
??「盛り上がってる?」
田中・来夏「「!!」」
紗羽「会うのは久しぶりだね。来夏、田中」
28 :
忍法帖【Lv=18,xxxPT】(1+0:15) :2012/09/27(木) 20:55:14.36 ID:IJXOruKR0
C
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 20:56:05.88 ID:/bt5Vavm0
(何イチャイチャしてんだよ・・・)
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 20:57:55.17 ID:dm8EBfEr0
来夏「え……紗羽!? な、何で……」
紗羽「ちょっと無理言って、早めに帰省することにしたんだ。休みもらってね」
田中「沖田……」
紗羽「わたしも、何か頼んでも良い?」
田中「あぁ、そりゃ……」
紗羽「あ、そういえば、和奏は急用入って来れなくなったってさ。せっかくまた会えると思ったのにね」
来夏「……和奏め。そういうことかー!」ボソッ
田中「……」
紗羽「機内でご飯は食べたし……レモンティーにしようかな」
来夏「あたし、スペシャルパフェセット!」
田中「結局一番高いのかよ……」
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 21:00:45.69 ID:dm8EBfEr0
――――。
店員「お待たせしましたー」
来夏「でかっ!」
田中「頼んだんだから責任とって食えよ」
来夏「えー?」
田中「えー、じゃねーよ。俺、甘いもんはパスな」
来夏「……じゃ、紗羽」
紗羽「わたしもお腹いっぱいだよ。そんなには食べれない」
来夏「うー」
田中「……急だな。また」
紗羽「ごめんね。思い立ったらすぐ行動しちゃうもんだから」
田中「そうだったな」
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 21:01:59.71 ID:1sB3VqYd0
4
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 21:04:19.59 ID:dm8EBfEr0
紗羽「田中は、どう? バドミントンは」
田中「どう、って。そのことは最近メールしなかったか?」
紗羽「そうだっけ」
田中「忘れんなよ。いつも時間かけて返事してんのに……」
紗羽「え?」
田中「あ、いや。何でもない」
来夏「…………」 モグモグ
田中「お前の方は、どうなんだ?」
紗羽「田中も人の事言えないじゃん」
田中「え?」
紗羽「最近、メールしたでしょ」
田中「あ、そうだったっけ……悪い」
紗羽「ふふ」
来夏 ……ガツガツパクパクムシャムシャ!!
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 21:06:26.67 ID:OSyShC8R0
空気読まんのがまた来夏らしい
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 21:06:52.35 ID:nd9kpb8C0
焦げれの全域
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 21:08:23.05 ID:dm8EBfEr0
来夏「紗羽も行こ」
紗羽「……うん。良いよ」
田中「……げっ。こんなにするのかよ。食わないと損じゃねえか……ったく」
来夏「先に行ってるよ」
田中「あぁ。どこに?」
紗羽「あの海岸に居るから」
田中「わかった。食ったらすぐ行く!」
来夏「ゆっくりでもいいけど、出来るだけ急いでね」
田中「どっちだよ」
来夏「じゃ、支払い頼んだよ。紗羽の分もね」
田中「えっ」
――――残された田中
田中「……クリームが……重い……」
和奏「手伝おっか?」
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 21:09:39.11 ID:nd9kpb8C0
飛んでない?
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 21:10:53.26 ID:dm8EBfEr0
うん。飛んでるわ。ちょっと待ってて
39 :
36の前にこっちです。指摘ありがとう:2012/09/27(木) 21:12:11.29 ID:dm8EBfEr0
来夏「んっ!?」
紗羽「来夏?」
田中「そんな急いで食うからだろ。ほら、水」
来夏「……ぷはっ。ありがと」
紗羽「来夏も相変わらずだね」
来夏「……そう?」
紗羽「意地っ張りなところとか。実現したいことに、一直線なところとか」
来夏「!」
紗羽「……」
田中「?」
来夏「……もういいや。お腹いっぱい。人も増えて来たし、そろそろ出ようよ」
田中「え? まだ半分近く残ってるぞ」
来夏「会計よろしく! もったいないと思うなら、食べてよね」
田中「おぉい!?」
40 :
36の続きです。見づらくなってすみません:2012/09/27(木) 21:15:19.48 ID:dm8EBfEr0
田中「うえっ!? さ、坂井!?」
和奏「一人分の量じゃないでしょ。私も食べて良い?」
田中「良いけど……。お前、急用が入ったんじゃ?」
和奏「紗羽がそういったの?」
田中「あぁ」
和奏「信じちゃうんだ。やっぱり面白いね、田中は」クスクス
田中「……なんだ、また俺だけかよ……」
和奏「ねえ、田中」
田中「なんだ?」
和奏「紗羽のこと、どう思ってるの?」
田中「直球だな……」
和奏「教えて」
田中「…………誰にも……いうなよ」
和奏「うん」
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 21:19:01.67 ID:a+inM2jsO
しえん
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 21:19:22.50 ID:dm8EBfEr0
田中「本当は……今もずっと待ってる。期待してる。あいつが、夢叶えて、胸張って日本に戻ってくるまで」
和奏「うん」
田中「もう少し時間が掛かりそうだし。だから、その間に俺は俺で、少しでも夢に近づいた姿で、あいつの隣に立ちたい」
和奏「うん」
田中「……それだけだ」
和奏「そっか」
田中「なんで急にこんなこと聞くんだよ」
和奏「聞いてみたかったから」
田中「なんだそれ」
和奏「でも安心して。田中のことは、紗羽にも来夏にも黙っておくからさ」
田中「……ほんとか?」
和奏「うん。約束だもん」
田中「そっか……なんか、急に湿っぽい話で悪いな」
和奏「良いよ。田中も、やっぱり変わってなくて安心した。でもだからって、他の女の子に手をかけようとするのはダメだと思う」
田中「えっ!? ちょ、ちょっと待て。何でそんなこと知ってるんだよ!」
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 21:20:07.00 ID:/bt5Vavm0
ばかなちゃんマジ天使
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 21:23:12.07 ID:VLmvWABW0
支援
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 21:23:37.01 ID:dm8EBfEr0
和奏「遊びで付き合わされる方の気持ちとかも考えてる? 紗羽の代わりに、ってちょっかいかけるなんて、男として最低だよ」
田中「う……」
和奏「もし本気なら、二度としちゃダメだからね。……けど、何だかんだで誰も引っかからないのが、田中っぽいけどさ」
田中「うぅ……。はい……わかりました……」
和奏「罰として、今から二人を追ってください」
田中「え?」
和奏「待ってるんじゃないかな。田中のこと。今はすぐ伝えなくても良いけど……けど、絶対いつかはちゃんと、伝えた方が良いよ。
言ってくれなきゃ、話してくれなきゃわからないことってあるから」
田中「……それもそうだな。サンキューな、坂井。ここ、俺が出すからさ。会計頼んでおいていいか」
和奏「うん。いってらっしゃい」
田中「いってくる」 ダッ
和奏「……頑張ってね、三人とも」
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 21:27:10.98 ID:dm8EBfEr0
――――一方、海岸際にて。
来夏「…………」
紗羽「…………」
紗羽「聞かなくていいの?」
来夏「何を」
紗羽「和奏から、何か聞いたんじゃないか、って」
来夏「やっぱり……」
紗羽「和奏を責めちゃダメだよ。当人同士での解決のが良いから、ってちょっと手伝ってくれただけだから」
来夏「……」
紗羽「ねぇ、来夏」
来夏「なに」
紗羽「来夏はどうしたいの?」
来夏「何が」
紗羽「とぼける必要、もうないでしょ」
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 21:29:06.42 ID:1sB3VqYd0
4
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 21:31:09.30 ID:dm8EBfEr0
来夏「……紗羽と田中が、好きにすればいいだけじゃん」
紗羽「それでいいの? 来夏は」
来夏「良くないけど、いいの」
紗羽「ダメじゃん」
来夏「だって、田中は紗羽のこと好きなんでしょ! 紗羽も嫌いじゃないなら、さっさと付き合っちゃえばいいじゃない!」
紗羽「……」
来夏「それが一番現実的で、理想だよ。それ以外は考えられない」
紗羽「考えられないんじゃなくて、考えたくないだけでしょ」
来夏「!」
紗羽「そうやって、勝手に諦めるの来夏らしくないよ。無理でも、やりたいなら最後まで頑張るじゃない」
来夏「……でも」
紗羽「……来夏!」
パシッ!
来夏「ひゃあ!?」
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 21:32:48.52 ID:h8FFp4dv0
支援
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 21:34:36.24 ID:dm8EBfEr0
紗羽「わたし、後悔しないよ。田中が例えあんたを選んだとしても」
来夏「いきなりお尻叩く癖やめてよ、もー……」
紗羽「距離のハンディキャップはあるけど、だからこそ、それを縮めるために。絶対騎手のライセンス取って日本に帰ってくる」
紗羽「それが、わたしのもっとも理想の夢。来夏、あんたはどうなの?」
来夏「あたしは……」
紗羽「うん」
来夏「あたし……あたしだって、本当は紗羽に、田中を取られたくない」
紗羽「そうだね」
来夏「だから、田中にあたしを好きになって欲しい!」
紗羽「うん。それでこそ来夏だよ。最初からそうしてりゃ良いのに」
来夏「紗羽……」
紗羽「ま、でも素直になったからって、わたしも引くつもりないけどね」
来夏「あたしだって、負けないよ!」
田中「沖田、宮本ー!」
紗羽・来夏「「あ!」」
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 21:36:21.88 ID:H5ldWhLH0
田中大人気ですやん
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 21:38:03.20 ID:dm8EBfEr0
田中「悪い、思ったよりクリームがしつこくってさ」
紗羽「思ったより早かったね」
田中「まぁ、色々とな。……そうだ、沖田」
紗羽「ん?」
田中「俺、待ってるから。お前が日本に帰ってくるのを」
紗羽「! ……うん。ありがと」
来夏「…………なんだ、本当に和奏の言うとおりだったんだ」ボソッ
紗羽「ねえ、田中」
田中「ん?」
紗羽「食休みに、ちょっと歩かない?」ギュッ
田中「!? ちょ、沖田!? 何を!」
紗羽「何って、腕組みだけど?」
田中「だから、なんでそんなことを……」
来夏「むー……田中はこっち!」
田中「うわっ! なんで宮本も!? つーか、お前は身長差を考えろ!」
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 21:40:40.98 ID:dm8EBfEr0
紗羽「両手に花だなんて、田中は幸せものだねー」
田中「今それどころじゃ! 宮本、せめて背伸びしろ背伸び! 腰を痛める!!」
来夏「うるさい。チビチビ言ってるんだから、あんたが合わせてよ」
田中「最近は言ってないだろ! あぁ、もう!」
紗羽「ふふ。負けないよ、来夏!」
来夏「えへへ。こっちこそ!」
田中「あ、後で坂井も来るんだぞ!? こんなとこ見られたら……その……」
来夏「いいじゃん、別に」
紗羽「モジモジしてキモイよ。男なら胸を張りなさい」
田中「どういうことなんだよ……」
おしまい
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 21:41:16.68 ID:VLmvWABW0
ウィーン....
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 21:41:17.79 ID:H5ldWhLH0
乙
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 21:42:28.14 ID:a+inM2jsO
おつ
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 21:43:11.74 ID:nd9kpb8C0
乙乙
まぁなんだかんだで田中いい奴だからなモジモジしててキモいけど
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 21:43:23.26 ID:dm8EBfEr0
田中くん、かっこいいのでこういうのも有りかな、って思ったり
書いてるうちに、自分の部屋の壁がなくなったり
本放送組は明日が最後。webの人は日曜日が最後です。
もっとSS書く人増えると期待をする。それが私という男だ。
>>54 ぶっちゃけウィーンと和奏ちゃんが一番こういうネタでは使いにくいのです。すみません。
在校時ネタなら、いくらでも使えそうだったり
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 21:45:30.14 ID:1sB3VqYd0
田中好きやわー
おつおつ!
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/27(木) 21:50:04.06 ID:BkiA1cIQO
乙
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
乙