1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
紫原は黒子への想いに苦悩していた。自分は生まれつき同性愛者だが、黒子を含めほとんどの人間はそうではないだろう。
いつか黒子に自分の想いが知られてしまったら、きっと嫌われてしまう。だったらいっそのこと今玉砕したほうが苦しみから解放されるのではないか。そう思った彼は黒子に告白した。
「黒ちん、ちょっと話があるんだけど」
「何ですか?」
「入学したときからずっと好きだった」
「僕も君が好きです」
「男同士なのに気持ち悪いよね。変なこと言ってごめん…って…え!?」
「僕も紫原君のことが好きですよ」
「それマジで言ってんの!?」
「はい」
「じゃあ…付き合っちゃう?」
「よろしくお願いします」
中学2年の夏、二人の交際は始まった。
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 22:06:23.21 ID:6GpLa78H0
赤司って包茎ちんぽをハサミで切ってズル向けになってそう
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 22:06:26.64 ID:/Vtw4VN30
きも
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 22:06:30.26 ID:/HSBYUzL0
青黄「「ハァ!?」」
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 22:10:20.79 ID:n5WAMlZA0
男同士ということもあり、周りの目を気にした二人は他人には交際について口外しなかった。もちろん他のバスケ部員に対してもだ。
元々二人の仲が良かったことと紫原の子供っぽい性格も幸いし、それなりのスキンシップをとっても違和感を感じる者はほとんどいなかった。
「クリスマスデートとか本格的に恋人って感じするよね」
「いつもの放課後や休日のデートとは雰囲気違いますしね」
「でもホントびっくりだよねー。黒ちんもホモだったなんて」
「僕はホモじゃありません」
「だったら何で俺と付き合ってんの?」
「紫原君だから好きになったんです」
ときめきを隠し切れない紫原は黒子にキスをした。唇を合わせる程度の軽いキス。
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 22:15:44.87 ID:n5WAMlZA0
中学2年のクリスマス、二人は初めてのキスをした。
(付き合ってからそろそろ1年か…)
紫原は迷っていた。もうすぐ記念日だ。
(普通の男女のカップルってどれくらいでセックスすんのかな…)
「紫原君、話聞いてますか?」
「あ、ごめんごめん」
「週末に近くで花火大会があるそうです。よかったら一緒に行きませんか?」
「行く行く!浴衣着て来てよ!」
「紫原君も着るなら僕も着ます」
奇しくもその日は記念日だった。
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 22:18:55.11 ID:ASZ3UkdZ0
ま た お 前 か
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 22:20:34.46 ID:n5WAMlZA0
花火大会の日、二人は浴衣で屋台を回っていた。
美少年というわけではないが、精悍な顔立ちとなによりその長躯で紫原は人目を引いた。
「心配です」
黒子が紫原の腕を掴んだ。
「何が?」
「紫原君…女の人からすごい見られてます」
恋愛経験の浅い紫原には、言葉の真意を理解するのに数秒かかった。
「俺は黒ちん以外には興味ないし!一筋だから!」
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 22:23:01.17 ID:4fNFShnp0
またおまえかよ
緑でおねがいします!
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 22:23:50.23 ID:KXm8FccR0
今回は紫はウンコ食わずに済むのか?
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 22:26:00.41 ID:n5WAMlZA0
花火が打ち上げられ始めた。
「綺麗ですね」
「黒ちんのほうがずっと…」
綺麗、と言いかけてやめた。キザな台詞は自分には似合わない。
「花火を見ると、みんなのことを思い出します」
「ああ、キセキの世代のことね」
「はい。紫色ばかりが目に入ってきてしまいますけど」
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 22:30:57.03 ID:n5WAMlZA0
黒子を愛している、そして黒子に愛されていると実感した。
「でもさぁ、俺、花火嫌いかも」
「どうしてですか?」
「だって黒色がないじゃん」
「僕は影ですから、みんなの役に立てればそれでいいです」
「そっか、空が黒くなきゃ花火の色は見えないもんね。黒ちんがいなきゃ俺たちは活躍できないんだよ」
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 22:36:15.37 ID:n5WAMlZA0
数十発の花火が打ち上げられ、花火大会も終盤を迎えていた。
「そろそろ終わりだね」
「今日は楽しかったです」
「はぁ、帰りたくないなー」
「なら、どこかに泊まっていきます?」
(これって…お持ち帰りオッケーってこと?それとも試されてる?)
浴衣の襟から覗く黒子のうなじに色気を感じながら、紫原は考えを巡らせた。
「…ホテル、行く?」
「はい」
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 22:38:53.38 ID:bfVkXlHr0
腐女子か
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 22:41:53.42 ID:n5WAMlZA0
二人は近くのラブホテルに入った。無人だったため中学生でも男同士でも入ることができた。
「ここまで来たってことはさ、しちゃっていいってことだよね?」
「もちろんです。今日は最初からそのつもりでした」
黒子がシャワーを浴びた後、紫原もシャワーを浴びた。
(大丈夫かな…男同士でのセックスの仕方なんてわかんないし。ホモビならいくつも見たことあるけどさ)
浴室から出ると、バスローブを着た黒子がベッドに座って待っていた。
「よかったらまた浴衣着てくれない?」
(脱がす楽しみもあるしね)
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 22:44:22.58 ID:ZRRVynX50
紫がレイパーじゃない……だと……
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 22:50:05.47 ID:n5WAMlZA0
「どうせ脱ぐのにどうしてまた着せるんですか?」
「だって浴衣姿の黒ちん、すげーエロいんだもん」
二人はキスをした。クリスマスのときように軽いものではなくディープキス。
舌を絡ませながら紫原は黒子の浴衣を脱がせていった。その舌を首筋に移し、そのまま愛らしい乳首を舐める。
「そこばっかり…刺激しないでください」
「じゃ、もっと下いくね」
はだけた浴衣姿も相まって、黒子の上気した顔は一層扇情的だった。
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 22:51:18.43 ID:k3LzjQb20
紫原もとうとう幸せになれるのか
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 22:55:13.91 ID:n5WAMlZA0
黒子の一物を愛撫すると、すぐに先走りで濡れそぼってきた。
「我慢しないでいいよ」
「嫌です…紫原君と一緒にいきたいです」
黒子も紫原のそれを愛撫し始めた。それはたちまち大きさを増す。
「早くきてください…!」
紫原はローションを手に取り、黒子の後孔に塗りたくった。そしてそこに自身を宛がう。
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 22:56:23.45 ID:XwVaeG6f0
>>18 今までの
>>1とスレタイにわざわざ赤司の名前を入れた意味を考えてみろよ
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 23:00:14.36 ID:n5WAMlZA0
「っ…」
「俺、初めてだから…痛かったらごめん」
黒子の後孔に激痛が走った。性交渉は初めてな上に紫原の一物は常人のそれを凌駕している。
「血が出てる…もうやめよっか?」
「続けてください…。紫原君のためなら痛みでも快感です」
不安になりつつも紫原は黒子の中で果てた。
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 23:03:37.25 ID:FOE9mx3g0
⌒ ヾ 、ミ川川川彡
r/ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ、 ヽ ミ 彡
/. ノ( (゚ッ)/  ̄ ̄~ヽ ヾ 三 こ 駄 三
/ ⌒ ト、.,.. \丶。 三 ら 目 三
彳、_ | ∴\ ヽ 三. え だ 三
| ) r‐ / ノ( \\ |∴ 三 る 三
| ⌒|⌒ ヽ ヽ | 。o 三. ん ま 三
ノ( / | | / 三. だ だ 三,.
.⌒ / ヽ|/゙U 三 吐 三
/ u 三. く 三
三 な 三
彡 ミ
彡川川川ミ.
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 23:04:22.12 ID:n5WAMlZA0
「痛そう…」
「大丈夫です。痛いのは最初だけって言いますし」
「うーん…」
「これからもたくさんセックスすればいいだけの話ですよ」
中学3年の夏、二人は初めてセックスした。
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 23:09:35.35 ID:n5WAMlZA0
それからも二人の交際は順調に続き、何度かセックスもした。
やがて中学の卒業式を迎えた。
「黒ちんと違う高校なんて…しかも秋田だし」
「離れていたって僕たちはひとつですよ」
「メールも電話もしようね!」
「そして暇があったら会いましょう」
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 23:09:38.26 ID:E2eoOfnk0
まーた黒子がビッチになるのか
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 23:14:20.89 ID:VPhsyvbVO
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 23:14:23.75 ID:n5WAMlZA0
人目のない木陰で、紫原は涙を流しながら黒子を抱き締めた。
「ねぇ、結婚しない?」
「そうしたいのは山々ですが、日本では同性同士の結婚は認められてませんよ」
「海外に行けばいいじゃん。黒ちんとならどこで暮らしても幸せになれるよ」
「そうですね」
「社会人になって生活が安定したら黒ちんにプロポーズするから」
「待ってます」
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 23:15:18.31 ID:XwVaeG6f0
なんという死亡フラグ
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 23:17:32.12 ID:Zx/fh4x10
黒派は青黄だろ
赤派は緑紫
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 23:19:40.78 ID:n5WAMlZA0
高校生になってから、二人はだんだん疎遠になっていった。
1年生のうちはまだデートをすることもあったのだが、2年生になるとたまに電話をする程度だった。
もちろん紫原はもっと連絡をとりたかったのだが、黒子があまり乗り気ではないらしかった。
(黒ちん、俺に飽きちゃったのかな…)
「どうした?暗い顔して」
話しかけてきたのは紫原の友人で1つ年上の氷室だ。
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 23:24:32.79 ID:n5WAMlZA0
「俺が黒ちんと付き合ってるのは知ってるよね?」
「ああ」
「最近全然電話に出てくれなくてさ」
「嫌われたんじゃないかって?」
「うん…」
「相手の気持ちなんかいくら考えたってわからないだろ。気にするな」
氷室の発言に、紫原は少し腹立った。
「室ちんは好きな人がいないからそんなこと言えるんだよ!」
「そうでもないさ…」
3年生にもなると受験勉強が忙しくなり、メールすらしなくなった。
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 23:31:07.17 ID:F/SawjAd0
腐女子きめえ
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 23:34:27.48 ID:n5WAMlZA0
センター試験が終わった日、赤司から電話がかかってきた。
「久し振りだな。今日の出来はどうだ?」
「英語が易化してて助かったけど、物理が難化してたね」
「自己採点はしたか?」
「うん…微妙。9割いかなかったし。赤ちんは?」
「僕も満点とまではいかなかったな」
久々の赤司との電話に、会話が弾んだ。
中学時代、バスケ部のキャプテンだった赤司は部員に対しては厳しかったが、同時に信頼も集めていた。良きリーダーである。
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 23:39:26.89 ID:n5WAMlZA0
「でさー、彼女が全然連絡くれなくてヘコんでるんだよねー」
「彼女ができたのか」
「中学生の頃から付き合ってる」
「ということは帝光中の生徒か?」
「まあね」
紫原は言いすぎたと後悔した。男と、しかも黒子と付き合っていることなど言えるはずがない。
「誰だ?」
「んー、内緒。赤ちんの知らない人だよ」
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 23:40:29.86 ID:h1G3/Gbh0
よかった
この赤司は鬼畜じゃなさそうだ
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 23:41:02.61 ID:J7yGATg10
赤「はよう糞まみれになろうや」
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 23:44:50.17 ID:n5WAMlZA0
「僕も悩みがある」
「どんな?」
「恋愛だ」
「!?」
紫原はとても驚いた。あの赤司が他人に恋愛感情を抱くなんて。
「彼女とか?」
「彼女はいない。片想いだ」
(赤ちんが惚れる女って相当変人なんだろうな…)
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 23:49:43.76 ID:n5WAMlZA0
「告白しないの?」
「受け入れてもらえないどころか今までの関係が破綻するだろう」
「赤ちんに告られて断る女なんていないと思うんだけどなぁ」
「女じゃない」
「えっ…男?」
「そうだ。お前の知っている奴だよ」
紫原は先ほどよりも驚いた。あの赤司が同性愛者だったなんて。
「お前のことは信頼しているから特別に教えてやろう」
「誰…?」
「テツヤだ」
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/22(土) 23:54:55.95 ID:n5WAMlZA0
「赤ちんも黒ちんのこと好きなの?」
驚きのあまりその言葉は思わず口を出てしまった。
「『も』…?」
「いや、違う違う!俺は黒ちんのことなんか好きじゃないし!」
「そうか、よかった。お前とは友人のままでいたいからな」
友人と争いたくないという思いと自分は黒子と付き合っているという驕りから、赤司には真実を伝えなかった。
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/23(日) 00:01:24.66 ID:Iyh/6c/80
3月某日、有名国立大学前期一般入試の合格発表が行われた。
見事合格した紫原はすぐに黒子に電話をかけた。
「久し振り!全然連絡くれないから心配してた」
「受験勉強が忙しくて」
「大学決まったよ!そろそろ会わない?」
「すみません。僕はまだ大学が決まっていないので」
「あ…ごめん」
「いいえ。では失礼します」
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/23(日) 00:05:09.61 ID:F/4aK0vmO
今日朝から出勤だから早く
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/23(日) 00:07:28.87 ID:Iyh/6c/80
春休み中も紫原は塞ぎ込んでいた。一浪し、彼と同じ大学に進学することになっている氷室は彼の家を訪ねた。
「ずっと家に引き籠ってちゃ体にも心にも悪いぞ。どっか遊びに行かないか?」
「そんな気分になれない」
「また黒子君か?」
「うん。私立が第一志望だったはずなのにまだ大学決まってないって」
「確かにおかしいな。そろそろどんな底辺の私立の入試も終わりなのに」
「やっぱ俺嫌われてんのかな…」
「そんなに気になるなら直接会いに行ったらどうだ?」
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/23(日) 00:12:44.87 ID:Iyh/6c/80
翌日、紫原は黒子に会いに東京へ向かった。
「黒ちん!」
「紫原君…」
「もう入試終わったよね?メールも電話も返してくれないから来ちゃった」
黒子は困惑していた。
「今から暇?よかったらデートしようよ」
「いいえ…」
「遊園地にする?それとも映画とかがいいかな?」
紫原は半ば強引に黒子を連れ出した。
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/23(日) 00:15:33.73 ID:rRk0wna90
勝ち組緑と高尾を見に来ました
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/23(日) 00:17:08.43 ID:Iyh/6c/80
二人は映画館に来た。
「このシリーズね、すごい面白いんだよ」
「…」
映画が始まるまでも、終わってからも、黒子は終始黙っていた。
「面白かったね」
「あの…」
(嫌だ…聞きたくない)
「次はショッピングでもする?」
「僕は…」
(やめて…言わないで)
「そのあとはどっかで夕飯食べようよ。この辺いっぱいレストランあるし」
紫原は黒子の言葉を遮りながら、矢継ぎ早に話し続けた。涙を堪えるのに必死だった。
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/23(日) 00:25:23.14 ID:Iyh/6c/80
最終的に二人はレストランに入った。
「何食べる?」
「食べません」
「お腹空いてないの?」
「ごめんなさい…」
「何で…何で謝るの?」
ついに紫原の瞳からは大粒の涙が零れ始めた。
「もう僕は…君のことが…」
「聞きたくないよ!そんなの!」
「別れましょう…」
「俺のこと嫌いになったの?飽きちゃったの…?」
「紫原君は素敵な人です。すぐに新しい人が見つかります」
「そーゆーのどうでもいいからさ!俺のこと好きか嫌いか言ってよ!」
「好きか嫌いかで言えば好きです。でも…もう恋愛感情はありません」
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/23(日) 00:30:30.06 ID:Iyh/6c/80
レストランの中で人目も憚らず、紫原は大声を張り上げた。
「結婚するって言ったじゃん!約束破るの!?黒ちんのバカ!嘘つき!!」
「僕なんかよりふさわしい人がきっといますよ…」
「黒ちんなんて…黒ちんなんて…、大…好きに決まってんじゃん!!」
「さようなら」
「別れるなんて言わないでよ…お願いだから」
「もう会うのはやめましょう」
「黒ちん以上に俺にふさわしい人なんかいないんだよぉ!!!」
叫ぶ紫原を置いて黒子はレストランから出て行った。
その後は一切黒子にメールも電話も通じず、家はもぬけの殻だった。
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/23(日) 00:32:12.35 ID:8dmAuNcy0
やっぱり黒子ビッチかよ
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/23(日) 00:39:31.62 ID:Iyh/6c/80
しばらく塞ぎ込んでいた紫原だったが、氷室の助けや新生活の始まりということもあって、少しずつ傷は癒えていった。
「だいぶ回復したみたいだな」
「そうでもないよ」
「そろそろ新しい恋を始めたらどうだ?サークルにもアツシのこと気になるって言ってた女子がいたし」
「そんな気分にはなれないよ…。それに女は対象外だし」
「そういえばアツシはホモなんだっけ?」
「そうだけど…黒ちん以外は見えないな」
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/23(日) 00:46:58.76 ID:Iyh/6c/80
大学4年生になり、内定をもらった者や就職活動を続ける者など同級生たちは皆忙しそうだった。
「アツシはどっか内定もらった?」
「面接すら受けてないし。室ちんは?」
「俺はようやく1社からもらえたよ。アツシもいい加減就活始めないとヤバいんじゃないか?」
「別にどーでもいいよそんなの。フリーターになればいいし最悪親頼ればいいし」
紫原は就職について考えるのが面倒だった。
しかしそろそろ考えなければならないと思っていたとき、赤司から電話がきた。
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/23(日) 00:54:26.34 ID:Iyh/6c/80
彼にとってそれは朗報だった。
「就職先は決まったか?」
「いや、全然」
「そんなことだろうと思ったよ。いい就職先があるんだ」
「どんな仕事?」
「家政婦だ」
就職先を紹介してくれるのはありがたかったが、家政婦なんてお断りだ。
「それはちょっと…」
「面接はない。即時採用だ」
「月収は?」
「50万でどうだ?」
家政婦はやりたくなかったが、面接なしで月収50万という言葉に惹かれ、引き受けることにした。
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/23(日) 01:03:11.33 ID:Iyh/6c/80
紫原は指定された日時に指定された場所へ向かった。そこは高級マンションだった。
「久し振りだな」
「ここって…赤ちんの家?」
「そうだ。僕の家で家政婦として働いてもらう」
友人に雇われるというのは些かプライドが傷ついたが、生活のためだ。そんなことは言っていられない。
「給料は誰が払うの?」
「もちろん僕だ。個人雇用だからな」
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/23(日) 01:13:45.23 ID:kkyTzkc80
待ってた
支援やな
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/23(日) 01:14:36.05 ID:Iyh/6c/80
「まだ大学卒業したばっかだよね?何の仕事してるの?」
「僕は大学生のときからとある組織に入っている。だから資金はいくらでも手に入る」
何の組織なのかはおおよそ予想ができたので聞かなかった。
「赤司君、新しい家政婦が来るのって今日だったんですか?」
懐かしい声が聞こえた。
「そうだ。きっとテツヤも驚くぞ」
紫原と黒子は互いに目を丸くした。
「黒ちん…何でここに…」
「紫原君こそ…」
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/23(日) 01:20:22.84 ID:Iyh/6c/80
「俺は…赤ちんに誘われたんだよ、家政婦やらないかって」
「そうですか…」
元恋人に怨み事のひとつでも言ってやりたかったが、赤司の手前それは我慢した。
「家事はできるか?」
「人並みには」
「早速明日から働いてもらおう」
住み込みで働くこととなった。
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/23(日) 01:24:44.78 ID:Iyh/6c/80
翌日、紫原は家具以外の全ての荷物を持って赤司のマンションへ向かった。
黒子はちょうどいなかった。
「もしよかったら教えてくれない?」
「何をだ?」
「何で黒ちんと一緒に住んでるの?」
「僕たちは付き合っているんだ」
ショッキングな事実だった。
「いつから?」
「大学に入ってからだな」
(俺と別れたのって…赤ちんと付き合ってたからなんだ…)
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/23(日) 01:32:00.90 ID:Iyh/6c/80
1ヶ月ほど経ったが、紫原の働きぶりは順調だった。
仕事は掃除、洗濯、料理など基本的なものばかりで、こんなことくらいで給料をもらってもいいのか逆に怖くなるくらいだった。
「敦がうちに来てからもう1ヶ月か」
「時が経つのって早いよねー」
「…そろそろ潮時かな」
「どういう意味?」
「近いうちにわかるさ…」
このときに逃げていれば、まだ間に合ったかもしれない。
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/23(日) 01:36:08.38 ID:Iyh/6c/80
風呂
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/23(日) 01:42:01.67 ID:e5gbB0fh0
落ちるな
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/23(日) 01:52:48.79 ID:4a1o4EJxO
ほ
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/23(日) 01:53:16.33 ID:Zruiq9wQO
紫…
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/23(日) 02:00:32.96 ID:4a1o4EJxO
ほ
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
も