1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
あんこ「それで、ほんとうにみんながパパのお話を聞いてくれるようになるの」
???「そうだよ。君が地球をあげますって言えば、君のパパは偉大な教祖様になれるんだ」
あんこ「ほんとう!?」
???「おいレフト。今はまだ準備が終わってないぞ」
レフト「そうだったなライト。じゃあ数年後にまた来るから、その時になったらまた返事聞きに来るよ」
ライト「お前の父親とやらのところへ言ってみろ。もう人だかりでもできてるんじゃないか」
あんこ「ありがとう! いい宇宙人さん!」
杏子「……どこ行っちまったのかなぁあの宇宙人達」
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 15:01:05.12 ID:yIPCqFru0
まどか「おはよー杏子ちゃん」
杏子「おはようまどか」
さやか「杏子ったらまた考え事ー?」
杏子「なんだよ、アタシが考え事しちゃ悪いってのかよ」
まどか「杏子ちゃんは悩みなんて無視して突っ走るタイプだから」
杏子「言ったなー!このこの!」
キーンコーンカーンコーン
さやか「おっと席に着かなきゃ」
まどか「そう言えば転校生が来るらしいね!」
杏子「てんこーせい? 私みたいな?」
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 15:06:10.65 ID:yIPCqFru0
せんせー「んーでは転校生を紹介します」
ほむら「……暁美ほむらです。よろしくおねがいします」チラッ
杏子(……こっち見た?)
せんせー「では席はー……佐倉さんの隣が空いてますね」
ほむら「……よろしくお願いします。佐倉……」
杏子「佐倉杏子、よろしく」
ほむら「よろしくね!佐倉杏子さん!」
さやか「いいじゃんキョーコー。いきなり好感度高いじゃん」
まどか「よろしくね暁美さん!」
ほむら「よろしく、鹿目まどかさん」
杏子(……あれ? なんでこいつまどかの名前を?)
第一話『新たなる光』インキュベーター星人登場。
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 15:09:57.95 ID:moov+FfU0
光の国から僕らのために
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 15:12:58.54 ID:yIPCqFru0
さやか「てんこーせいはどんな音楽聴くの?」
ほむら「そうねー。色々、クラシック全般とかジャズとかJ-popとか、あとアニソンも聴くわよ」
まどか「凄いね暁美さん。私なんか音楽全然わからないよ」
ほむら「ほむらでいいわよ、杏子さんはどんな音楽聴くの?」
杏子「え、あっ、アタシ?アタシはー、聖歌とか」
まどか「杏子ちゃんなにそれギャグ?ティヒヒ」
杏子「わ、笑うな!」
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 15:20:12.73 ID:yIPCqFru0
キーンコーンカーンコーン
さやか「てんこーせいも一緒に帰る? てか帰り道は」
ほむら「多分あなた達と一緒」
まどか「じゃあ一緒に帰ろうよ!」
ほむら「うーん、気持ちは嬉しいのだけれど、引っ越してきたのが最近で、早く帰らないと行けないの」
杏子「引越しかー、アタシもこっち来た時は色々大変だったなー」
ほむら「そう言えば杏子さんも転校してきたんでしたっけ?」
杏子「まーな、昔はこっちに住んでたんだけど、随分前に家族が死んじまって」
ほむら「ご家族が……」
杏子「あー、気にしなくていいぜ、もう5年以上前の話だ。こっちとしては笑い話だからな。それよりもう帰ろうぜ」
まどか「また明日ねほむらちゃん!」
さやか「明日もっと話聞かせてよーてんこーせい!」
ほむら「じゃあさようなら、佐倉杏子さん。また明日」
杏子「じゃあな、ほむら」
杏子「……帰る家か……」
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 15:30:57.97 ID:yIPCqFru0
教会跡地
杏子(あの後親戚を転々としながら、再びこの街に帰ってきたのは)
杏子(あの宇宙人との約束を思い出したからだ)
杏子(……アイツらのせいでアタシは……)
ほむら「杏子さん」
杏子「!? なんでほむらが!」
ほむら「ちょっとコンビニに行く途中で貴方がここに入ってくのを見てね」
ほむら「ここはもしかして……」
杏子「あぁ、あたしンちみたいなもんだ」
ほむら「……どうして貴方はこの街に戻ってきたの? 辛いことを思い出さないの?」
杏子「……親戚と中々馴染めなかったのさ。そういうことない?」
ほむら「……そう」
杏子「土地の権利と家が残ってただけ助かったよ。そうだ、アタシの部屋来ないか」
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 15:38:00.55 ID:yIPCqFru0
キョーコの家(廃墟)
杏子「あー、ゆっくり歩いた方がいいぞ、床が抜ける」ギシギシ
ほむら「ここに住んでるの?」
杏子「そりゃな、この街に親戚いねーし」
ほむら「じゃあ生活費は……」
杏子「親戚の仕送りもあるけど、だいたいは父さんが残した遺産だ。当時はお布施がすごかったんだぜ」
杏子「一人暮らしだと意外に電気代とかかからねーしな」ガラガラ
杏子「ここがアタシの部屋だ。まぁゆっくりしていってくれ」
ほむら「ええ、じゃあおじゃまするわ」
杏子「りんごジュースとグレープジュースどっちがいい? オレンジもあるけど」
ほむら「グレープジュースおねがいするわ」
杏子「あいよ、じゃあアタシはりんごジュースっと」
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 15:45:18.55 ID:yIPCqFru0
杏子「ほむらはさー、どうしてこっちに来たんだ?」
ほむら「えっ?」
杏子「ほら、アタシは『親戚に馴染めなかった』って理由があるじゃん。アンタも家庭の事情?」
ほむら「私……心臓病でこっちの大きな病院に手術の為に来たの」
杏子「心臓病? あんなに体育の成績良かったのに見た目によらないもんだな」
ほむら「えぇまぁ、数日前に手術が終わったから……」
杏子「それにしても……じゃあ、いつか帰っちまうのか?」
ほむら「えっ? いや、私も貴方と一緒で一人暮らしよ」
杏子「へぇ、じゃあアタシ達って似たもの同士だな」
ほむら「似たもの同士? ふふっ、面白いこと言うのね貴方」
キュゥべぇ「……」テクテク
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 15:47:50.09 ID:yIPCqFru0
ほむら(……魔女の気配?)
ほむら「あら……もうこんな時間だわ」
杏子「帰るのか? まぁ変な奴らが出る前に早く帰ったほうがいいか」
ほむら「そうするわね。じゃあまた明日ね、杏子」ドタドタ
杏子「おぅ、って走ると」
ほむら「キャァ!」ずぼっ
杏子「いわんこっちゃない」
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 15:50:49.80 ID:yIPCqFru0
杏子「暇だな……」
杏子(あの転校生、中々いいやつだったな)
杏子「…………宿題でもするか」
キュウべぇ「やぁ!」
杏子「うわっ!」
キュウべぇ「そんなに驚かなくてもいいじゃないか」
杏子「な、なんだよお前! 淫獣か!」
キュウべぇ「ひどい言われようだね。ボクは君の願いを叶えにきたのに」
杏子「ね、願い?」
キュウべぇ「ボクと契約して魔法少女になってよ!」
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 15:57:19.37 ID:yIPCqFru0
キュゥべぇ「というカクカクシカジカなんだ」
杏子「ってことはアンタと契約すればなんでも願いを叶えてくれるってことか?」
キュゥべぇ「まぁそういうことだね、魔法少女として戦う運命になるけどね」
杏子「叶えられる願いに制限は?」
キュゥべぇ「そうだね、本人の潜在能力に影響するかもしれないね。でも大丈夫、君の潜在能力は高いよ!」
杏子「じゃあ、なんでもいいってわけか」
キュゥべぇ「ボクとしては今すぐなってもらいたいんだけど、返事はいつでもいいよ」
杏子(……あの宇宙人と似たようなこというな……あの宇宙人?)
杏子「なぁ、願いの範囲は地球だけか?宇宙全体か?」
キュゥべぇ「なにか大きな事を考えているようだね。多分別の宇宙とかでも平気だよ」
杏子「なるほど……」
杏子(……あの宇宙人を呼び出すか? でももうすぐ会いに来るらしいし……)
キュゥべぇ「決まったかい?」
杏子「ちょ、ちょっと待ってくれ、魔法少女ってのは他にもいるのか?」
キュゥべぇ「もちろんさ! 君の知ってる人とかね!」
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 15:59:58.12 ID:LLUyft/L0
メフィラス?
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 16:03:00.32 ID:yIPCqFru0
杏子(アタシの知ってる人? クラスメイトにも魔法少女がいるのか?)
キュゥべぇ(本当はマミとは面識ないだろうけどね。でもあのほむらとか言う奴……)
杏子「あー、分かった。願い決まった」
キュゥべぇ「いいのかい!」
杏子「あぁ、私の願いは『十年前に出会った宇宙人を呼び出すこと』だ、オーケー?」
キュゥべぇ「君は別の宇宙人に会ったことがあるのかい?」
杏子「ああ、うん? 別の? アンタも宇宙人なのかい?」
キュゥべぇ「えっ、ま、まぁ解釈の仕方によればボクは地球の生物ではないからね」
杏子「あぁそういう、じゃあさっさと叶えてくれ」
キュゥべぇ「あぁ、おやすいごようさ!」
15 :
>>13 デザイン的には間違ってない:2012/08/05(日) 16:06:53.79 ID:yIPCqFru0
ボシューウ
杏子「あぁ! これが魔法少女の力か!」
キュゥべぇ「おめでとう! 君の願いは……あれ?」
杏子「……で、その宇宙人はどこへ行ったんだ?」
キュゥべぇ「そ、ソウルジェムがない……」
杏子「ソウルジェム? ていうか宇宙人……」
キュゥべぇ「……あるぇ……」
杏子「あ、アンタまさかアタシを騙したな?」
キュゥべぇ「ち、違うんだよ! 本当なら君の身体にソウルジェムっていう大事なアイテムが!」
杏子「……ないけどそんなの」
キュゥべぇ「……どうしよう……これじゃあノルマが……」
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 16:09:59.61 ID:5Jzw+SXv0
デュワ
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 16:13:55.46 ID:yIPCqFru0
キュゥべぇ(まさか既に対策が施されていた!? 誰に!? まさかその宇宙人に!?)
杏子「おぉーでもすげえなーこれ。痛くねぇしなんでもできる」
キュゥべぇ「と、とりあえず多分もうすぐ会えるよ!」
杏子「アンタさっきから多分とか多いな……まぁいいや、でその魔女ってのは?」
キュゥべぇ「そ、そうだね。君の能力で感知できるはずだよ」
杏子「能力? おぉ、なんか変な魔力っぽいのが感じられるな」
キュゥべぇ「さ、さぁ早く行こうよ!」
ほむら「この魔力……誰かが魔法少女に?!」
ブサヨの魔女「ホルホルホルホル」
ネトウヨの魔女「ニダニダニダニダ」
ほむら「2vs1じゃ分が悪いわね! マミはこないの!?」
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 16:22:56.34 ID:LLUyft/L0
ヘァッ
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 16:24:01.22 ID:yIPCqFru0
「ホルホルホルホル」
ブサヨの放つ騒音、それは結界中に轟きほむらの動きを封じる。
ほむらの足が固まる、と同時にネトウヨが国旗をほむら目掛けて振り下ろす。
「ちっ!」
魔力を最大限に引き出したバリアーによってそれを防ぐほむら。
だが執拗な攻撃がほむらのバリアーにヒビを入れていく。
「きゃぁ!」
ほむらのバリアーが叩き割られ、その爆風によって彼女は結界の壁に叩き付けられる。
ブサヨはその隙を狙い、ほむらに向かってすかさず火炎瓶を投げつけた。
「あれ、ほむらじゃん」
バリン、と杏子の手によって火炎瓶が叩き割られる。燃え広がる炎は杏子の超能力によって沈静する。
「杏子!? あなたまさか!」
「怪我してるのか。治せるかな」
ほむらの折れた足に向かって手をかざす杏子。バキバキと骨が折れる音が逆再生されていく。
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 16:29:37.09 ID:yIPCqFru0
ほむら「凄い、なんて速さ……じゃない!あなたなんで魔法少女なんかに!」
ネトウヨ「ニダー!ニダー!」どーん! どーん!
杏子「うっせえ奴らだな。サーキュラー!!!!」
杏子が放った十字の刃は、ネトウヨとブサヨ両方を完膚なきまでに切り裂いた。
ほむら「嘘?! あの二体を一撃で!?」
杏子「うーん、こんなもんか。おっ、なんか落ちてきた。グリーフシードだっけ?」
キュゥべぇ「そうそう。それで穢れを浄化できる……っていっても君は必要無さそうだね」
杏子「やるよほむら、アタシいらねーし」
ほむら「貴方はいったい……」
杏子「通りすがりの風来坊さ! ってこういうセリフ一度言ってみたかったんだよねー」
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 16:32:32.84 ID:yIPCqFru0
きょーこの家
ほむら「……インキュベーター」ギリッ
キュゥべぇ「そんな怖い目で見ないでよ。だいたい彼女は厳密に言えば魔法少女じゃないんだから」
杏子「ほむらも魔法少女だったのかー。ソウルジェムってやつ持ってる?」
ほむら「ええ、まぁ」
杏子「ちくしょーアタシにはついてないのかー」
ほむら「付いてないほうがいいんだけどね」
キュゥべぇ「君はどこまで知っているんだい」
ほむら「全部よ全部」
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 16:42:33.80 ID:siZ5+VIW0
ひでぇ魔女だ
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/05(日) 16:42:37.21 ID:yIPCqFru0
ほむら「で、その宇宙人が何かをしたから貴方が魔法少女にならなかったってわけ?」
キュゥべぇ「まったくわるいやつらだよね!」
ほむら「黙れ諸悪の根源」
キュゥべぇ「ボクを根源破滅招来体なんかと一緒にしないでくれ!」
杏子「じゃあアンタが回ってきた世界だと、アタシはもっと前からキュゥべぇと契約していたってわけか?」
ほむら「そういうことね、でも貴方が普通に学校に通っていた時点で何かがオカシイと思っていたわ」
キュゥべぇ「なんとしてでもまどかは契約させてもらうからね」
杏子「じゃあ何か、このキュゥべぇって奴を絶滅させてワルプルギスも倒せばいいってわけ?」
キュゥべぇ「絶滅だなんて酷いな。だいたいボクの母星はとっくに消滅済みさ。母艦に80億体のクローンが眠っているけどね」
杏子「母艦を叩けばいいんだろ」
キュゥべぇ「無理だよ、僕らの母艦はなんたって衛星軌道……」
杏子「シュエア!」
キュゥべぇ「母艦につぐ母艦につぐ! 敵性生命体に注意されたし!」
その日の夜空は、まるで昼のようにひときわ明るく光りました。
そのあと、衛星軌道上で隕石の爆発があったとNASAが発表しました。
第一話、終わり。
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
第二話どうしようかな。とっととワルプルギス倒すか別の魔女や宇宙人や怪獣にするか。