亜美「あずさお姉ちゃん、今日も絵本読んでちょうーだーい」
1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
昔々、あるところにロウ村という小さな村で、小さな小さな商店を経営している一人娘がいました。
ティロリロリーン♪
律子「いらっしゃいませー! ちょっと誰かレジ行って〜! いま手離せないからー!」
亡き父親の店を継いで名誉店長となった律子は、労働基準法を越える勢いで働いていました。
律子「いたた……それにしても棚卸作業は腰がやられるわね……」トントン
律子「……」トントン
律子「あ、あぁ〜!そういえば今日は少女向け童話の入荷日だったぁ〜!」
律子「不覚、最近抜けてるわね……反省反省……」バリバリ
律子「……」ペラペラ……
だけど、そんな律子にもささやかな夢があったのです。それは……
律子「はぁぁ〜〜〜、こんなお伽噺のような恋物語なんて、私には到底無理、か」パタンッ
いつか素敵な王子様に巡り合うことでした。
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 21:25:14.07 ID:oc7u01tD0
早くしなさい
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 21:28:54.27 ID:p+Ih7rC20
久しぶりだな期待
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 21:31:11.07 ID:vN2w+JX/0
律子は、身寄りのない3姉妹を従業員として雇っていました。
真「あ、あの、これくださーい!」
伊織「いらっしゃいませぇ……えっと、ゴージャスセレブプリン1個で200ゲイツになりまぁす」カチカチ
律子「伊織! レジの打ち方はこうじゃなくてこう!」タァン!
伊織「ちゃ、ちゃんと打ってたわよ!」
律子「打ててない! それに購買層ボタン間違えた! さっきのはどう見ても10代男性でしょ!」
亜美「おやおや、今日もいおりんはチョ→鬼入ったシゴキをうけてるようですのう」
あずさ「あらあら〜(傍観)」
伊織「うぅ〜……こんなのパワハラだわ……」カチカチ
律子「手を抜かない、お客さんの笑顔あってのロー村でしょ」
伊織「そんなこといっても、この村は貴族に支配されてて笑顔なんてこれっぽちも無いじゃない」
律子「だからこそ頑張るんでしょ」
国は貴族、平民、奴隷の三階級に別れており、他の階級と不用意に干渉することは固く禁じられていました。
ほ
超久々にキタ━━━(゚∀゚)━━━!!
ロー村って何かと思ったらw
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 21:41:56.02 ID:5N0HXY/G0
かなり久しぶりじゃないか
支援
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 21:42:56.52 ID:vN2w+JX/0
律子「それじゃ、今日もお疲れさま。反省会を開きます」
亜美「律ちゃーん、あいパックが全然届かないYO これじゃ棚がすっかすかでちょ〜っとカッコ悪いYO」
あずさ「うぅん、最近は薪と食料くらいしか売れませんねぇ。 この大量のサイリウムの在庫はどうしましょう〜」
律子「嗜好品はまるでダメね……」
伊織「大体ね、貴族がなんでもかんでも独占しすぎなのよ」
亜美「平民の立場としては厳しい世の中ですのぅ……」
伊織「このサイリウムだって歌さえ解禁してくれれば……」
貴族は平民以下に対して、歌うことを固く禁止していました。
律子「滅多なこと言わないの。もし歌ったら私たちなんて、即この国からリストラされるわ」
亜美「リ、リストラは勘弁しちくり〜! いや、ホントにさ!」
あずさ「うぅん、それにしてもどうして歌っちゃダメなのかしら」
律子「歌は人々の心を惑わすから、だと言われているわ。でも実は他に何か理由はあるみたいだけど……」
ロー村は深刻な経営難に陥っていました。
きっつーw
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 21:50:49.28 ID:efhQ8/J90
久しぶりのシリーズだな。支援
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 21:55:25.50 ID:vN2w+JX/0
しかし、3姉妹は文句をいいつつ、なんだかんだ律子の店で働いていました。
律子「はい、今月のお給料」
伊織「あ、ありがと。はぁ、たった400ゲイツじゃお洋服も買えないわよ……」
亜美「うぅ……今日も下着を裏表履き替える作業が始まるんだね……」
あずさ「あらあら〜」
律子「と、まぁそろそろ不平不満が出る頃だと思って……はい、私からのプレゼント」
伊織「へっ」
大きな紙袋をあけると、仕立て屋に作ってもらった上等なお洋服が入っていました。
伊織「こ、これって……」
律子「あんたたちも、年頃の女子でしょ。ちゃ〜んとオシャレして、いつか立派なお婿さんを見つけなさい」
亜美「も、もしかしてこれって律ちゃんの貯金……?」
律子「私はいいの。あんた達は私なんかよりずっと美人だし、責任持って私がプロデュースしてあげるわ」
律子はいつもつぎはぎだらけのボロボロの服を着て、髪の毛も簡単な三つ編みお下げでした。
そんな律子を村の人は『頭にエビフライを付けている』という意味で……
シデンレラと呼んだのです。
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 21:55:56.22 ID:vN2w+JX/0
シデンレラ×
シンデレラ○
痛恨の誤字
意味一生懸命考えたわw
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 22:02:06.11 ID:vN2w+JX/0
律子「ま、せいぜい青春しなさい。ただし、店をサボったら承知しないからね」
伊織「律子……」
亜美「律っちゃん……」ジワッ
あずさ「律子さん……」
律子「若いっていいわね」
あずさ「……」
亜美「……」
あずさ「……」
伊織「……」
あずさ「……」
亜美「あの、一人律っちゃんより年上がいるんだけど」
律子「細かいことはいいのよ」
3姉妹はひもじい生活をしながらも、律子のお店ですくすくと(一人はおっぱいが)育っていきました。
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 22:02:50.08 ID:efhQ8/J90
亜美ちゃん、おじさんにそのパンツくれないかい?
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 22:10:38.43 ID:XmP5DTZM0
あずささん…
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 22:15:21.02 ID:vN2w+JX/0
そんなある日のこと……
──すいませぇん! マッチを買いませんかぁ!
律子「あら、あの外にいる子……」
雪歩「誰かマッチはいらないですかぁ、一度の火遊びでもいいですぅ」
伊織「あぁ、なんだか最近この村でマッチの歩き売りをしてる奴隷みたいよ」
律子「へぇ……」
村人「おっ、丁度火が欲しかったんだ。この葉巻に付けてくれ」
雪歩「フヒッ?!」
雪歩「は、はい、は、はい! ありがとうございますぅ!」カチッ
雪歩「嬉しいな……今日初めてのお客さん……」カチカチッ
しかし、どうしたことでしょう。
いくら擦ってもマッチには火が付きません
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 22:22:19.21 ID:vN2w+JX/0
村人「……」イライラ
雪歩「お、お願い……今日こそは付いて……!」カチカチッ
村人「なんだよ! そのマッチ欠陥品じゃねぇか! この薄汚い奴隷め!」トガッ
雪歩「あっ!」ズサー!
律子「あ、あの子……!」ガタッ!
雪歩「うぅ……どうしてだろ……何でこのマッチ火が付かないんだろ……」シクシク
雪歩「太いし……変な匂いするし……もうやだよぅ……」シクシク
律子「!!!」
博識な律子は、すぐにその状況を理解しました。
律子「……」
律子「……」
律子「……」
律子「あれマッチじゃなくてうまい棒じゃない……」
Little Match Girlは致命的なミスを犯していました。
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 22:24:51.66 ID:uz/mstSp0
うまい棒ならセフセフ
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 22:25:32.01 ID:XmP5DTZM0
僕のうまい棒もすってくれないか!
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 22:33:29.12 ID:XmP5DTZM0
ほ
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 22:35:17.36 ID:vN2w+JX/0
雪歩「お腹減った……これが最後の1本ですぅ……」カチッカチッ
雪歩「やっぱり点かない……」ガクッ
雪歩「……」ボッー……
雪歩「わぁ……なんだか景色が見える……」
雪歩「あれは……」
カーンカーン……
雪歩「……」
雪歩「窓から見える……高速道路……」
雪歩「……」
雪歩「きっとこれは……私の来世の景色なんだね……」ガクッ
……。
伊織「ちょ、ちょっと律子! 奴隷に施しを与えちゃいけないわ!」
雪歩「えっ……」
律子「ちょっと、あなたしっかりして! ていうか餓死する前にその手に持ったのを食べなさい!」
リッチャンハヤサシイデスヨ
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 22:40:04.59 ID:JB1CL8JW0
そもそもなにでうまい棒擦ってたんだろう・・・
袋?
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 22:40:44.69 ID:XmP5DTZM0
ゆりしーなのかあずみんなのか。
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 22:48:26.52 ID:vN2w+JX/0
雪歩「あ、あの、ありがとうございましたぁ。まさかマッチが食べ物だったなんて知りませんでした、えへへ」サクサク
律子「……何だか勘違いしてるみたいだけど、まぁいいわ。ほらっ早く主人の元へ帰りなさい」
雪歩「うっ……やっぱりですかぁ……」
律子「奴隷をかくまってるとなると、色々と面倒なのよ。わかってちょうだい」
雪歩「……」
律子「どうしたの?」
雪歩「マッチが売れなかったらわたし……穴掘って埋められちゃいますぅ……」
律子「えっ……」
雪歩「うちはとっても厳しいところで……今日売れたとしても、また明日も売りに……」シクシク
律子「……」
律子「仕方ないわね。そのうまい棒、今日からうちが毎日仕入れるわ」
雪歩「えっ……!」
律子「ま、利害の一致よ。これなら商売として成立するから問題ないでしょ」
こうして、遠いジパングの名産品、うまい棒がロー村に入荷されました。
リッチャンハヤサシイデスヨ
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 22:55:31.48 ID:XmP5DTZM0
りっちゃん、優しい。
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 23:01:49.69 ID:vN2w+JX/0
うまい棒3000個納品でーす!
律子「はいはい〜。げげっ全部、納豆味じゃない……」ガサガサ
伊織「律子、こんなのデタラメじゃない……。こうして取引を続けてるのもホントはまずいし……」サクサク
伊織「なにより食べると口の中がパサパサするわ! あぁん、すごく飲物が欲しくなるっ!」
あずさ「水も貴族さんが一人占めしてるせいで中々汲めませんね〜」サクサク
律子「無いものねだりしてもしょうがないでしょ。はい、まずはこの大量の在庫をさばくっ!」サクサク
律子のやる気とは裏腹に借金は増えていく一方でした。
そしてまた、ある日……
律子「はぁ……それにしても困ったわ……」テクテク
──ひぃぃぃぃ!
律子「?! な、なにいまの声……?」
鶴「あおいいいいいつるうううううううう」ジタバタ
律子「えっ、なにこれは」
鶴「あおいいいいつるうううううううううう」ジタバタ
律子は大胸筋矯正サポーターにかかってる一匹の鶴をみつけました
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 23:01:50.19 ID:qStM5RRk0
支援
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 23:06:21.17 ID:5en3S1W70
色々混ざりすぎだw
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 23:09:30.49 ID:5N0HXY/G0
これ誰が主役なん?
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 23:12:23.93 ID:JB1CL8JW0
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 23:13:40.80 ID:5en3S1W70
多分律子?多分
大胸筋矯正サポーターの1分間に200回の振動が、鶴の胸をシェイプアップしてゆきます。
ヴヴヴヴヴヴ……!
鶴「くっ」ホッコリ
律子「……」
律子は色々な意味で、とてもかわいそうに思いました。
律子「今、助けてあげるわ」ガシッ
鶴「?! あおいいいいつるううううう!」ジタバタ
律子「コ、コラッ、暴れないの! あっ外れた」カパッ
鶴「!」ガーン!
律子「もう大丈夫よ、それにしても変わった鳴き声ね……」
鶴「あおいぃ……」ションボリ
律子「な、何でガッカリしてるのよ」
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 23:25:01.30 ID:5en3S1W70
シンデレラが元だと思ったんだが色々混ざりすぎてるw
相変わらずシュールな世界観で安心した
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 23:29:35.14 ID:qStM5RRk0
もしかして前に人魚姫の書いてた人か?
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 23:29:38.06 ID:vN2w+JX/0
鶴「ねむりいいい……ひめぇ……」
律子「ってもしかして、これって歌?」
鶴「目覚める私はー……」ボソボソ
律子「ちょ、ちょっと静かにしなさい! 貴族に見つかったら大変なことに……!」シー!
鶴「いまぁー……」ボソボソ
鶴「……」シーン
律子「……静かになった」
鶴「……」
鶴「だ!れ!の!た!す!け!も!!!」
律子「人の話を聞け」
鶴「今は!!! いらないからああああああああ!!!!!!!!!!(怒)」バサバサッ
律子「……」
そして次の日……。
ティロリロリーン♪
千早「こんにちは、バイトの面接に来ました」ガチャッ
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 23:30:54.34 ID:oc7u01tD0
72してんだこのツルツル
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 23:31:18.69 ID:5en3S1W70
シュール過ぎw
絵本のひと?
支援
おもしれぇww
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 23:40:12.67 ID:vN2w+JX/0
律子「え〜っと、それじゃ、意気込みを聞かせてちょうだい」コリコリ
千早「笑顔は苦手ですが、頑張ります」
律子「いきなり減点80点なんだけど……」
千早「くっ……わかりました。そのかわり、商品の提案をさせてください」
律子「へぇ、何かあなたの村でも珍しい特産品があるの?」
千早「はい……」ガサゴソ
千早「あの、カロリーメイトです。これをロー村で独自に仕入れませんか」
伊織「あぁぁぁぁ! また口の中がパサパサする系じゃない!!!」ワシャワシャ!
あずさ「お水が、お水が欲しくなるわ〜!」ウロウロ
千早「そ、それじゃあ……これはどうですか!」ガサゴソ
千早「名付けて、『からあげくん』です。上質な鶴肉を使っています」
伊織「……」
亜美「……」
律子(……いける!)
律子はこの商品にヒットの気配を感じました。
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 23:41:29.75 ID:5en3S1W70
どこに肉があるんすか(絶望
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 23:48:43.71 ID:qStM5RRk0
からあげくん下さい
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 23:51:08.46 ID:vN2w+JX/0
千早はとても不思議な少女でした。
千早「はい、律子。今日も水を仕入れてきたわ」
亜美「うわっ! 千早ねーちゃんすご→い! これでパサパサ祭りも解決だね→!」
あずさ「うぅん、それにしても一体どこで汲んでるのかしら〜。歩いていける場所に井戸なんて無いわ〜」
千早「まぁ、なんでもいいですけれど」スタスタ
律子「千早、ありがとう。これで商品の回りも段々良くなってきたわ。あなたのお陰よ……」
千早「律子、ひとつお願いごとがあるの」
律子「なにかしら、何でも言ってちょうだい。……賃金をあげること以外はね」ニヤリ
千早「どうか深夜に、私の部屋を決して覗かないで」
律子「……?」
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/08(日) 23:57:51.58 ID:XzONqx4t0
鶴の恩返しwww
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 00:00:20.94 ID:G5R047eW0
わざと言う事じゃないだろwww
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 00:05:49.02 ID:0+CByypU0
ロー村の店は人々の生活へ次第に浸透していきました。
しかし、不思議と売上は伸びません。
その理由としては……
やよい「うっうー……もやしとてちて長介や……もやしとてちて長介や……」
長介「お姉ちゃん……! しっかりして……!」ユサユサ
ドサッ
やよい「えっ……空からもやしが……」
律子「出世払いにしておくわ。あんた達が一人前になったらちゃーんと返しにきなさいよ」ニコッ
律子は、奴隷が貧困に苦しむのをどうして放っておけなかったからです。
ボロボロのストライプ、エビフライルックスで相変わらず大人たちからはシンデレラと嘲りをうけていました。
伊織「……あんた、ちょっとは自分の事も考えないと」
律子「あーもー子供が生言わないのー、私はそもそも裏方が似合ってるのよ」スタスタ
伊織「……これは」
亜美「知らぬが仏」
あずさ「ほっとけないわね〜」
千早「……ぷすっwww……くっくくっ……wwww……仏って……www」プルプルプルプル
さて、lそんな律子に、今日これから始まる彼女の伝説となる日が訪れました。
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 00:12:43.31 ID:pYFB6PWl0
C
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 00:16:08.67 ID:0+CByypU0
律子「いらっしゃいませー、からあげくん只今セール中でーす」
赤羽根P「おっ、ここが噂の店か、ぃよっし! 気合い入れて調査しないとな」
律子「……(あ、私と同じメガネ属性じゃない)」
赤羽根P「からあげくんください」
律子「はい! 揚げたてをお持ちいたしますから、もうしばらくお待ちください」
伊織「律……ねぇ……!」
律子「?」
伊織「ちょ、ちょ、ちょっと! 律子こっち来なさい!」チョイチョイチョイ
律子「な、なによ。藪から棒に」
伊織「あ、あのパリッとした服装……間違いなく貴族よ……」
律子「え、えぇ?! ま、まさかでしょ!?」
伊織「ちょっと探りいれましょうよ」
……。
赤羽根P「とてもいい店ですね、いやぁ俺もこういう場所でプロデュースしたいなぁ」
律子(これが貴族……?)
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 00:25:05.31 ID:pYFB6PWl0
ほ
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 00:28:03.87 ID:0+CByypU0
律子「あ、あの……お客様……」カチカチ
亜美「うわっ、律ちゃん緊張しまくってる……割と本番に弱いよね……」
赤羽根P「はい?」
律子「と、とてもいい服ですね、もしかして貴族ですか、なぁ〜んて……あは……あはは……」
伊織「直球すぎよ……」
赤羽根P「!? あ、あのあの、違、違い、違……」
あずさ「あらあら〜、あの方も動揺してるわ〜」
赤羽根P「! そうだ……お、俺は……」クルッ
赤羽根P「……」
赤羽根P「赤羽根・ニコラス・ケンジです」
律子「えっ」
赤羽根P「ヘ、ヘロー……アカバァネ・ニコラス……ケンジィ……」
律子「……」
赤羽根P「……」
律子(なんだ、ただの異国の方じゃない)
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 00:29:22.80 ID:FSKXDDfT0
リッチャンハ、チョロイデスヨ
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 00:30:07.86 ID:pYFB6PWl0
バネPw
しゅーろくごー!ネタまで入れてくるとは思ってなかったから変な笑いが出たwwww
あめうじとてちてけんじや
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 00:34:56.39 ID:Mpb5H8Is0
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 00:38:56.54 ID:0+CByypU0
律子「ふぅ、失礼しました。私、てっきりあなたを貴族かと……」
赤羽根P「……イルワケナイダロ!」
律子「そうですよね」
赤羽根P「イルワケナイダロ!」
律子「何で2回言ったんですか?」
赤羽根P「何だかやり切れない感じがして……」
赤羽根P「とにかく、これで俺は失礼しまーす! これカットで!これ絶対カットで!」ダッダッダ
律子「……」
律子「何だったのかしら……」
千早「
http://www.youtube.com/watch?v=hUhAIz9uqAE」
伊織「えっ、千早今何て言ったの?」
千早「今のはまほ……」
亜美「えっ?」
千早「……ゲホゲホ……! ななななな、何でもないわ。調子が悪いので、私はもうタイムカードを切ってあがらせてもらいます」ガショーン
律子「? 千早……風邪ひいたのかしら……」
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 00:46:46.12 ID:Mpb5H8Is0
ほ
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 00:51:01.41 ID:0+CByypU0
律子は看病をしようと、こっそり千早の部屋に行くことにしました。
律子「ここが千早の部屋ね……ていうか店の従業員スペースだけど……」
律子「ちはやーリンゴ摩り下ろしたの作ってきたわよー、これ食べて元気だしなさーい」
律子「……んん? 何だか声が聞こえるわ」
──あー
律子「……?」
──んあー
律子「え゛っ゛」
──ん、んあ、んあー
千早の部屋からは、面妖な喘ぎ声が聞こえてきました。
律子「ちょ、ちょ、ちょっと! あの子、中で何やってるのよ……!!」
律子「……」
律子は迷いましたが、そっと、そぅっとドアを押し開けました。
そこには……
62 :
忍法帖【Lv=25,xxxPT】 :2012/07/09(月) 00:56:42.85 ID:PIuL1mla0
支援
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 00:57:14.86 ID:Mpb5H8Is0
まさか…水って…
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 01:01:08.95 ID:0+CByypU0
鶴「んあー」
なんと、1匹の鶴がそこにいたのです。
律子「あ、あなたはあの時の……!」
鶴「くっ……!」
鶴「……」
鶴「あおいいいいつるううううう」
律子「近所迷惑だからやめなさい」
……。
鶴「ごめんなさい……律子、私は千早じゃなく、明日の行き先など知らない群れを離れた鳥。あなたにどうしても恩返しがしたかった」
律子「……」
鶴「私は以前、森にいる不思議な女性に魔法を教えてもらったの。それで鳥から人になることができた」
律子「……」
鶴「だけどこの変身の魔法には効力があって、毎夜唱えなければいけないの。その呪文が、『んあー』」
律子「……」
鶴「どうしても、聞かれたくなかった」カァァ……
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 01:10:24.44 ID:Mpb5H8Is0
ふむ
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 01:12:09.21 ID:0+CByypU0
律子「そう、だから水も、からあげくんも簡単に調達できたのね。合点がいったわ」
鶴「この姿を見られたらもうここにはいられないわ。もう昨日には帰れない……」
律子「……」
鶴「さようなら、あなたを忘れない」バサバサッ
律子「待ちなさいっ!」
鶴「……」ピタッ
律子「ロー村はいつでも、あなたの来店を待っているわ。奴隷でも、平民でも、貴族でも、鳥でも、関係ない」
鶴「……」
律子「だって……」
律子「ロー村は……どんな時でも……誰でも安心して来れる……」グッ
律子「人と人とを繋ぐ……」
律子「……!」
律子「マチのほっとステーションなんだから!!!」
鶴「律子……ありがとう……ありがとう……」バサッバサッ
律子「……またのご来店……お待ちしておりますっ……!」ポロ……
( ;∀;) イイハナシダナー
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 01:15:42.64 ID:yGlyE9GX0
ローソンのステマ?
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 01:24:49.22 ID:0+CByypU0
そして鶴が過ぎ去ってから……
厳冬の訪れと共に、経営は一層と冷え込みをみせました。
しかし……
律子(あの日、千早が去り際に言った言葉。歌は魔法、か……。どういう意味なのかしら)
ティロリロリーン♪
律子「いらっしゃいませー」
貴音「面妖な郵便です」
律子「ありがと、毎日御苦労さま」パシッ
律子「えーっと……随分とまぁ仰々しい体裁ねぇ。なになに……」
[王子様の嫁オーディション開催]
律子「は?! え、えぇ!? な、ななななんでこんな辺境の村にこんな城の招待状が……!」
律子「まさか……」
──イルワケナイダロ!
律子「あの人、本物の貴族だったわけぇぇぇえええ?!」
ある日突然、律子に千載一遇のチャンスが訪れたのです。
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 01:27:34.99 ID:yGlyE9GX0
貴音w
そういや、中の人か
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 01:34:53.36 ID:EpaEgHZ90
支援
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 01:38:32.45 ID:0+CByypU0
律子「王子様……」
律子は自分の全身を鏡に映してみました。
律子「あはは……我ながら女子力低すぎ……最近は数字と睨めっこしてばかりだし……」
──シンデレラ、おまえ教科書がボーイフレンドかよwwwww
律子「……」
──シンデレラ、おまえキラキラショーウィンドウ興味ねーのかよwwww
律子「……」ギュッ
ティロリロリーン♪
伊織「ち、遅刻だわ〜! あずさいい加減道覚えなさいよ!」
あずさ「ご、ごめんなさい〜」
亜美「んん? 律っちゃん、何凹んじゃってるさ。悩んでもちかたないYO!」
律子「……」
律子「あ、あはは! やっぱり私の計算に狂いはなかったわ!」
律子「みんな喜びなさい、お城からみんなへ舞踏会の招待が来たのよ!」
律子「ちゃーんと踊りは覚えていきなさいよね! 私がみっちり指導してあげるから!」
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 01:46:26.02 ID:yGlyE9GX0
保守
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 01:50:54.57 ID:EpaEgHZ90
スピードがなかなかノらないね
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 01:51:24.51 ID:xBII9Vnz0
貴音かわいいよ貴音
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 01:51:36.93 ID:0+CByypU0
律子「ど、どうしたの? 嬉しくないの?」
伊織「にひひっ、ちょっと出掛けてくるわ。あずさ、亜美行きましょ」
バタンッ
律子「な、なによあの子たち……」
……。
ティロリロリーン♪
亜美「りっちゃん、お待たせー! チョ→ナイスタイミングじゅわぁぁん!」
あずさ「実は、私たちの所にはもう招待状が届いていたんです〜」
伊織「はい、今度は私たちからのプレゼントよ」
律子「こ……これって……」
大きな袋を取り出すと、とっても高そうなドレスが入っていました。
律子「10000ゲイツ以上もするじゃない……! どうしてこ、こんな高いもの……!」
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 01:52:43.33 ID:JS3PUR6S0
しえん
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 01:54:16.48 ID:sguVbVgzO
支援
この時間まで書いてるのって珍しいな
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 01:54:40.86 ID:CqSCbcdR0
貴音の出番はまさかそれだけじゃあるまいなw
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 02:02:12.32 ID:0+CByypU0
伊織「べ、別にあんたのためじゃないんだからね! 踊りもあんたのほうが踊れるだろうし!」
伊織「見事にあんたが玉の輿になれたら、ロー村もちょっとは繁盛すると思ったからよ!」
伊織「……なんてね。にひひっ」
律子「お、お金はどこから?! まさか盗ん……!」
亜美「んっふっふ→ さて、どこでしょうか」
律子「!」
律子「ま……まさか……!」
あずさ「うふふ〜」
伊織「えぇ……」
律子「あれは、あなた達の父親の形見じゃ……」
あずさ「いいんです〜、皆で決めたことですから〜」
伊織「えぇ……」
伊織「質に入れたから、七彩ボタン」
律子「……!」
はよー
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 02:15:13.66 ID:0+CByypU0
伊織「ま、ちゃーんと、私たちの手元に返ってくるって信じてるわ」
亜美「律ちゃん、すぅぅんごいお土産持って帰ってきてYO!」
あずさ「うぅん、結婚は律子さんに、先を越されちゃいそうですね〜」
律子「あんたたち……」
律子「……」
律子「……ばかっ……」
伊織「お説教は、帰ってから聞くわ」
……。
旅立ちの日には、ロー村の常連が盛大に見送りをしました。
伊織「行ってらっしゃい、レジ打ちはこの伊織ちゃんが完璧にやっておくから安心しなさい!」
プチピーマン「ボク、開店以来、毎日通ってました!」
やよい「もやし炒めたくさん食べてきてくださいねー!」ガルーン!
律子「みんな……」スゥゥゥ……
律子「……世界の果てまで行ってきM@S!」ビシィッ
そして、シンデレラは遠い地にある、王子様のいるお城へと向かいました。
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 02:17:27.72 ID:0+CByypU0
もう今日は限界でございM@S
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 02:18:33.36 ID:CqSCbcdR0
おい・・・おい
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 02:19:07.42 ID:xOrD0Bnc0
え?
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 02:20:50.92 ID:9DzSeqts0
そりゃないでありM@S
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 02:22:46.29 ID:FSKXDDfT0
ここで寝たらスレが落ちM@S
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 02:26:50.15 ID:0+CByypU0
すまぬ……すまぬ……
帰ってきて残ってたらすぐに書きM@S
これまで読んでくれた人、保守してくれた人ありがとうございました
りっちゃんSSでいいんだよな?いいんだよな?
りっちゃん幸せにしてやってくれよぉ。
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 02:39:30.24 ID:yGlyE9GX0
マジですか!
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 02:54:34.88 ID:EpaEgHZ90
落ちてしまいます
だが眠い俺も限界・・・
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 02:58:55.20 ID:CqSCbcdR0
ミンゴスと先生が出てる恋チョコおもしろいのか?
2人が出てるようで少し興味あるんだが。
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 03:20:32.67 ID:IZgtsFqS0
まだだよ
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 03:45:22.25 ID:FSKXDDfT0
ほ
>>93 原作は凡ゲー
アニメはまだ見てないから知らない
春香の中の人の役は嫌われてる ミンゴスは空気
97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 04:05:33.89 ID:LJJk4ozg0
ほ
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 04:13:08.85 ID:CqSCbcdR0
微妙ってことか…ありがとう
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 04:15:43.93 ID:5csLLlxeO
し
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 04:49:46.83 ID:N7/WmZHO0
がんばるんだ
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 05:08:34.57 ID:CqSCbcdR0
い
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 06:05:32.50 ID:yGlyE9GX0
み
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 06:08:42.36 ID:zEi/QIt80
保守はまかせたー
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/09(月) 06:31:30.57 ID:zEi/QIt80
ほ
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
ほ