1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
さやか「おーい!まーどかー!……おっかしいなぁ……。
確かにこっちの方に走ってったと思ったんだけど……ん?」
ほむら「っ……美樹、さん……!」
さやか「あれ?あんた転校生の……暁美さん、だっけ。こんなとこで何してんの?」
ほむら「あなた、この近くで白い猫のような生き物を見なかった……!?」
さやか「へっ?いや、見てないけど……それよりさ。そっちこそまどか見なかった?」
ほむら「っ!?鹿目さんがどうしたの……!?」
さやか「それがさ、さっきまでCD屋で一緒だったのに、急にどっか行っちゃって……」
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/30(土) 19:25:45.76 ID:0ilzPAaS0
ほむら「……!」
あいつから一瞬でも目を離した私が馬鹿だった……!
美樹さやかの話と、このソウルジェムの反応……間違いない。
あいつは……キュゥべえはまどかを結界の中に誘い込もうとしている……!
急がないと……!
さやか「へっ、ちょ、ちょっと!?どこ行くのさ!」
ほむら「あなたは家に帰りなさい、鹿目さんは私が見つけるから」
さやか「はぁ!?何それ!意味わかんな……っておい!?待ちなさいよ!」
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/30(土) 19:28:09.06 ID:0ilzPAaS0
ほむら「……ここね……」
そろそろ、結界が出来上がるはず……
さやか「はぁっ……はぁっ……!あ、あんた、足、速すぎ……ぜぇ、ぜぇ……」
ほむら「なっ……!?あなた、どうして……!」
さやか「へ、へへ……撒いたかと思った?残念……撒けてませんでし、おえっ……」
ほむら「家に帰れと言ったはずよ……!ここは危険……っ」
さやか「なっ……え、な、何これ……!?」
ほむら「……遅かった……!」
さやか「景色が、どんどん変わってく……!?」
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/30(土) 19:29:29.87 ID:QHpcPaCXP
ほむむ
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/30(土) 19:29:47.36 ID:AU39QG0a0
さやかちゃんぺろぺろ^^
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/30(土) 19:30:01.40 ID:r6VepmD60
ほむさや…?
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/30(土) 19:30:23.53 ID:0ilzPAaS0
さやか「ね、ねぇ暁美さん……!?これ、夢だよね!あたしたち、変な夢でも見てるんだよね!」
ほむら「……えぇ、そうね……夢だと思ってくれた方が都合が良いわ」
さやか「そう、これは夢、これは夢……」
「だ、誰か居るの……!?」
ほむら「っ!」
さやか「この声……まどか!?」
まどか「さ、さやかちゃん!?それに、ほむらちゃん!?」
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/30(土) 19:33:12.10 ID:0ilzPAaS0
さやか「ま、まどかぁ!良かった、無事で……って、うわっ!?何その変なの!」
QB「変なのとは酷い言われようだね……」
さやか「喋った!?」
ほむら「っ……」
QB「初めまして、僕の名前はキュゥべえ!」
さやか「いや、いきなり自己紹介なんかされても……」
QB「僕はね、もうまどかには言ったけど、まどかと君にお願いがあって来たんだよ。美樹さやか」
さやか「えっ?ど、どうしてあたしの名前を……お願いって……?」
QB「僕と契約して、魔法少女に」
ほむら「その必要はないわ。私を無視して話を進めないでもらえる?キュゥべえ」
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/30(土) 19:35:35.78 ID:0ilzPAaS0
QB「……君は……」
まどか「ほ、ほむらちゃん?」
さやか「どうしたのさ、急に……」
ほむら「っ!2人ともこっちに来て!私から離れないで!」
さやか「え、え……!?な、何!?」
まどか「っ……や、やだ!あそこ、何か居る!」
使い魔「ケケケケケケ!」
QB「……暁美ほむらと言ったね。君は、まさか……」
ほむら「…………」
まどかには、手を出させない。
一瞬で片を付けて……
「ティロ・フィナーレ!」
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/30(土) 19:40:11.16 ID:0ilzPAaS0
ほむら「……!」
この技は……!
マミ「危なかったわね、3人とも。でももう大丈夫よ」
さやか「!景色が元に……!」
QB「……ありがとう、マミ。お疲れ様」
マミ「ふふっ、どういたしまして」
まどか「あ、あの……もしかして……」
マミ「ん?なぁに?」
さやか「あなたが、キュゥべえの言ってた、“魔法少女”……?」
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/30(土) 19:43:10.80 ID:0ilzPAaS0
マミ「え?ねぇキュゥべえ、この子たち……」
QB「そうだよ、2人とも素質を持っている」
マミ「驚いた……まさか、結界に飲み込まれた3人のうち2人が素質を持ってるなんて……」
ほむら「…………」
マミ「あ、ごめんなさい。何の話をしてるか分からないわね。えっと……え?」
QB「どうやら、君も気付いたみたいだね、マミ」
マミ「もしかして、あなた……」
ほむら「……えぇ。私もあなたと同じ、魔法少女よ。巴マミさん?」
マミ「……!どうして、私の名前を……」
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/30(土) 19:45:31.00 ID:0ilzPAaS0
まどか「えっ、えっ?ほ、ほむらちゃんが?」
さやか「魔法少女ぉ!?」
QB「…………」
マミ「……あなた、何者?これから、どうするつもりかしら」
ほむら「どうするつもりと言うのは?」
マミ「わからない?私の縄張りを奪うつもりなのか、そう訊いてるの」
ほむら「……そんなに警戒しないで。私は、あなたと敵対するつもりはない」
マミ「……本当に……?」
ほむら「本当に。私は、縄張り争いなんかには興味ないわ」
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/30(土) 19:47:46.70 ID:0ilzPAaS0
マミ「そう……それを聞いて安心したわ。じゃあ、もし良かったら私たちとチームを組まない?」
ほむら「……?」
マミ「あら……もしかして、馴れ合うのはイヤってタイプ?だったら、無理にとは言わないけど……」
ほむら「あ、いや、そういうわけじゃ……」
……何か、違和感がある。
この反応はなんというか……巴マミらしくない。
巴マミは、何よりも自分と一緒に戦ってくれる仲間を欲していたはず。
それに、今なんて言った?
“私たちとチームを組まない”?
“私たち”……?
「ごめんマミさん!遅くなっちゃった!」
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/30(土) 19:50:28.33 ID:0ilzPAaS0
ほむら「…………え?」
マミ「ううん、仕方ないわ。2つも同時に結界が出来上がったんですもの。
むしろ、思ってたよりずっと早い到着だったわよ?さすがだわ」
「そ、そうかな?へへ……」
うそ……なんで。
どうしてこの子が、今、ここに……?
まどか「あ、あのー……」
さやか「もしかして、その子も……?」
マミ「あぁ、ごめんね。紹介するわね。
この町で私と一緒にコンビを組んでる魔法少女、佐倉杏子さんよ」
杏子「ん?どーも」
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/30(土) 19:51:24.17 ID:IeNbpr3/0
あんあん!
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/30(土) 19:52:16.68 ID:itcC+5Gg0
純真あんこちゃんの穢れなさは異常
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/30(土) 19:54:25.39 ID:0ilzPAaS0
杏子「ていうかマミさん、何なの?この子たち」
マミ「えっとね、かくかくしかじかで……」
杏子「……へー、素質持ちかぁ。それも2人も……って、じゃあこっちのは?」
ほむら「…………」
杏子「ん……?っ!あんた、魔法少女か!?」
ほむら「佐倉杏子……。あなた……」
杏子「なっ!?なんであたしの名前を……。まさか……!
あんた、あたしたちの縄張りを奪いに来たんだろ!
そうはさせるか!ここはあたしとマミさんがずっと守ってきたんだ!
これからもこの町はあたしたちが守る!」
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/30(土) 19:57:31.64 ID:SPtCk6DeP BE:2242108984-2BP(0)
ケンカ別れしなかった世界線か
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/30(土) 19:58:28.28 ID:0ilzPAaS0
ほむら「町を、守る……あなたもしかして、正義の味方を目指しているの?」
杏子「ふん!あたしとマミさんは、あんた達みたいな自己チュー魔法少女とは違うんだ。
悪い魔女からみんなを救う、正義の魔法少女になるって決めてんだよ!」
マミ「さ、佐倉さん」
杏子「良いか、もしマミさんに傷1つでも付けてみな!そんときゃあたしが……」
マミ「佐倉さん、落ち着いて。大丈夫よ、この子は敵じゃないわ」
杏子「へっ……?そうなの?本当に?」
ほむら「少なくとも私は敵対するつもりはないわ」
杏子「なーんだ、そういうことは早く言いなよ。紛らわしいっての!」
ほむら「……あなたが勝手に勘違いしたんじゃない」
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/30(土) 20:00:53.85 ID:0ilzPAaS0
QB「盛り上がってるところ悪いけど、ちょっと良いかな」
さやか「あのですね……あたしたち完全に置いてけぼりなんですけど……」
まどか「まず、魔法少女のこともよく分かってないし……」
マミ「あ、ごめんなさい。えーっと……取り敢えず、場所を移しましょうか。
2人とも、今からウチに来ない?お茶でも飲みながら、ゆっくりお話しましょう。ね?」
杏子「ケーキもある!?」
マミ「えぇ、もちろん」
杏子「やった!さっすがマミさん!」
マミ「あなたも来るでしょう?暁美ほむらさん?」
ほむら「…………えぇ。そうさせてもらうわ」
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/30(土) 20:07:02.22 ID:0ilzPAaS0
マミ宅
杏子「いっただっきまーす!ゥンめぇ〜!」
さやか「ん〜!ケーキめちゃうまっすよ〜!」
まどか「マミさん、とっても美味しいです!」
マミ「ふふ、ありがとう」
QB「さて、早速本題に入らせてもらっても良いかな?」
ほむら「…………」
マミ「えぇ、そうね。……あなたたち、魔法少女のことはキュゥべえからどのくらい聞いてる?」
さやか「あたしは、ほとんど何も……」
まどか「わたしは……願い事を1つ叶えてもらったら魔法少女になる、ってことくらいしか……」
杏子「なんだ、ほとんど何も知らないんじゃん。だったら、最初から説明した方が良さそうだね」
杏子はマミさんって言わない
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/30(土) 20:08:44.31 ID:sxWzgiWB0
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/30(土) 20:08:50.74 ID:SPtCk6DeP BE:1401318645-2BP(0)
ケンカ別れの前なら呼んだんじゃね?
師匠で先輩だったわけだし
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/30(土) 20:10:02.23 ID:0ilzPAaS0
・
・
・
マミ「……こんな感じで、だいたい理解できたかな」
まどか「魔女……そんなのが、わたしたちの周りに居たなんて……」
さやか「それに魔法少女も、別にみんなが正義の味方ってわけじゃないんだね……」
マミ「えぇ、残念だけど……」
杏子「……それで?まだ肝心なところを聞いてない。
あんた達は何か叶えたい願い事とかあるわけ?」
まどか「え、っと、その……」
さやか「うーん……」
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/30(土) 20:14:38.94 ID:0ilzPAaS0
杏子「やっぱり。あんた達、今のままで十分幸せなんだろ?
だったらそれが一番だ。幸せな人間がわざわざ魔法少女になんてなる必要ないよ」
ほむら「同感ね。魔法少女にならなくて済むなら、それに越したことはない」
マミ「願い事も、無理して考えるようなことじゃないものね」
まどか「そっか……そうだよね。わたしには、命がけで叶えたい願いなんて……」
QB「ちょっと良いかな。1つ提案があるんだけど」
マミ「提案?」
QB「うん。まどか、さやか。2人とも、マミと杏子の魔女退治に付き合ってみるというのはどうだい?」
ほむら「っ……キュゥべえ……!」
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/30(土) 20:19:08.00 ID:0ilzPAaS0
杏子「ちょっとキュゥべえ、あんた……」
QB「今はまだ迷ってるんだろう?だったら、魔女退治がどういうものなのか、
実際にその目で見てからじっくり考えてみれば良い。
危険を冒してまで叶えたい願い事があるかどうかをね。どうだい、2人とも?」
まどか「えっと……も、もしマミさんたちさえ良かったら……」
さやか「だね、せっかくだし……。ちょっと興味もあるしさ」
マミ「うーん……確かに、悪くない考えかもね。じっくり考えるに越したことはないんだし。
良いわ。だったら魔法少女体験、やっちゃいましょうか」
杏子「えっ!?ちょ、ちょっとマミさん!本気なの!?」
マミ「ふざけてるつもりはないけど……」
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/30(土) 20:22:51.49 ID:0ilzPAaS0
杏子「あたしは反対だよ!こんな、覚悟もできてないトーシロ連れてくなんて」
さやか「と、トーシロ?」
杏子「あのね、あんた達。この際はっきり言わせてもらうけど。
魔法少女ナメてもらっちゃ困るんだよ。
そんな『ちょっと興味あるからー』みたいな理由で付いて来られちゃこっちも迷惑だ」
まどか「え、えっと……」
杏子「命張る覚悟がないなら帰ってくんない?
こっちは本気で命がけなんだし、あんた達みたいなヒヨっ子とは覚悟が違うんだよ。
居ても邪魔なだけだっての」
さやか「ひ、ヒヨっ子って……な、何よ、偉そうに……!」
ほむら「でも言ってることは間違ってない。私も一般人を危険に巻きこむような真似には反対よ」
さやか「それは分かるんだけどさ、もうちょっと言い方ってもんが……!」
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/30(土) 20:30:05.73 ID:0ilzPAaS0
マミ「まぁまぁ、落ち着いて。そうね。佐倉さんと暁美さんの言うことも、もっともだわ」
まどか「マミさん……」
マミ「魔女退治に付き合えば、戦いがどんなものか知ることはできるけれど、
それはつまり危険だってことだものね。
もちろん、もし本当にあなた達を連れて行くことになれば私たちは全力で守るけど
それだって100%じゃない……。だから、そうね。もう一度、真剣に考えてみて。
その上で、しっかりとした覚悟が決まったら、一緒に魔女退治に行く。
それでどうかしら?佐倉さん、暁美さん?」
杏子「まぁ……そう言うことなら」
ほむら「……私はあくまで反対。それだけ言っておくわ」
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/30(土) 20:36:02.05 ID:0ilzPAaS0
マミ「……今日はこのくらいでお開きにしましょうか。
もう遅いし、早く帰らないとご家族が心配しちゃうしね」
まどか「わっ、もうこんな時間!」
さやか「ちょっと長居しすぎちゃったかな……それじゃ、お邪魔しました!」
まどか「あれ、ほむらちゃんは……」
ほむら「私は、もう少し残るわ。良いかしら、巴さん」
マミ「あら……わかったわ。それじゃ、鹿目さん、美樹さん、気を付けてね。
魔法少女体験のこと、軽い気持ちじゃなくて真剣に考えるのよ?」
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/30(土) 20:42:19.13 ID:SPtCk6DeP BE:1050989235-2BP(0)
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