1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
「うー、契約契約」
今、魔法少女になってくれそうな子を求めて彷徨っている僕の名前はキュゥべえ。
遠い宇宙にある星からやってきた地球外生命体なんだけど、強いて変わってる所を挙
げるとしたら、殺しても死なないってことカナ?
「うぅ……と、う……さん……かあ……さん……ッ。痛いよ……っ」
ふとハイウェイの事故現場を見ると、一人の少女がひしゃげたセダンの車内で苦しん
でいた。
「うほっ! いい魔法少女候補ッ!!」
歪んだ窓から覗き込むと、中にいた女の子は頭から血を流して、息も絶え絶えの様子
だった。
外から入ってくる光を背負った僕の影が、彼女の小さな身体をスクリーンにして投影
される。
少女は僕の存在に気が付くと、花形の髪飾りで止めた縦ロールの髪の毛を僅かに揺ら
して、虚ろな目を少しだけ見開いた。
まぁ、地球のどこを探しても、どんな図鑑を調べても僕みたいな格好の生き物はいな
いから、驚くのも無理は無いだろうね。
「だ、れ……? 死神? それともあ、くま……?」
薄れ掛けた意識が予期せぬ遭遇で多少は持ち直したのか、少女は瀕死でありながらも
目の前に現れた僕が何なのか、戸惑うだけの気力を残しているようだ。
今の彼女の心理状態なら、もしかしたら僕の話を聞いてくれるかもしれない。
でも、選択の余地が無いままに契約を持ちかけるのって、あまり良い気はしないんだ
よね。
――何はさておき、これが僕と巴マミの出会いだった。
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 18:44:53.52 ID:Lz7G7f210
8点
100点中ね
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 18:46:22.22 ID:rNqAGDTa0
死神だとか悪魔だとか言ってる時点で結構余裕だよねマミさん
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 18:47:45.66 ID:8AUlQx1S0
マミさん脂肪のエアバックで余裕で助かっているだろ
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 18:59:08.78 ID:r5879SGs0
それからマミは、躊躇することも無く僕と契約してくれた。当時の見滝原市では、久
しぶりの魔法少女誕生だ。
「ふぅ、これじゃ落ち着いて紅茶も飲めやしないわね」
生き残った魔獣の最後の一匹をしとめて、マミは魔法でティーカップを取り出した。
「あなたもどう?」
「こんなところでも紅茶とは……」
「一仕事終えた後の一服よ。はい、使い終わったグリーフシードよ」
マミはそう言って結界が消えるのと同時に変身を解いて、黒い結晶体を手渡してきた。
ほむらや杏子はいつも投げて寄越してくるけど、マミは違った。僕の目線に合わせる
ようにしゃがんで、手の平に乗せたグリーフシードを戦利品のように見せてくる。
これは数年前に契約して初めて戦ったときから変わらない。
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 19:01:20.11 ID:OPeTPtWJ0
QB「いいこと考えた」
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 19:02:08.90 ID:rM+EYQM70
QBになりたい
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 19:11:14.55 ID:rM+EYQM70
まみまみ
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 19:13:45.78 ID:r5879SGs0
「君達のおかげでエネルギー回収もだいぶ捗っているよ。とりわけ同じ町に複数の魔法
少女がいるのは大きい」
「……複数、か……。それも今では三人になってしまったわ」
マミの表情が曇った。たぶん、美樹さやかのことを言ってるんだろう。
「さやかがいなくなってしまったのは残念だったね」
「佐倉さん、あまり口に出さないけど今でも気にしてるみたい。戦ってるときも以前と
比べて動きにキレがなくなってるような……」
「そういえばこの間も危なかったね。ほむらと君が駆けつけていなければ、命を落とし
ていたかもしれない」
人間とは感情によってそのポテンシャルを大きく変化させる。あの佐倉杏子とて例外
ではなく、群がる魔獣たちに正面から単身で突っ込むという一見、ヤケを起こしたよう
な無謀な戦法でベテランらしからぬ致命傷を受けたのだ。
じゃけん夜契約しましょうね〜(迫真)
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 19:14:48.36 ID:rM+EYQM70
あんあん……
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 19:18:49.56 ID:pFDWFWSy0
ワルプルギスの夜の淫夢(大嘘)
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 19:29:42.89 ID:r5879SGs0
「だから私、暁美さんも交えて彼女と一度話をしたいと思ってるのよ」
「このままだと連携に支障をきたすからそうしたほうがいいね」
「とはいっても彼女が素直に相談してくれるとも思えないのよね」
ああ、この感じは何だか僕に何かを頼もうとする雰囲気だ。マミが意味深な眼差しを
送ってきている。
「キュゥべえ、今度佐倉さんと話してみてくれる?」
「話ならいつもしてるよ? 昨夜は確か、たけのこの山ときのこの里について、抹茶味
が許せるかどうか議論をしたっけ。おかげで契約してくれそうな子を探しに行けなかっ
たよ」
「え? 何よそれ……っ。あの子が、そんなことを、あなたに……っ」
別におかしなことを言ったつもりは無いのに、マミは何故か笑い出して腹を抱えた。
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 19:39:27.19 ID:DtCEuOWx0
保守
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 19:40:51.03 ID:rNqAGDTa0
誰が契約して感情を与えたんでしょうね
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 19:43:01.99 ID:r5879SGs0
そもそも議論と言っても、僕は人間の味覚なんて分からないし、杏子が見えない敵と
戦っているみたいに、一方的な主観を述べているのを薄ら返事で相槌を打っていただけ
だ。
「僕、そんなに面白いこと言ったかな……」
「だってそうでしょう? いつもはあんなだけど、私や暁美さんがいないところではそ
んなやりとりをあなたとしてるんですもの」
そんな事を言われても、僕には彼女が「佐倉杏子」そのものにしか思えなかった。
「うん? 君はいつも杏子と会っているだろう? 僕がいつも会っている彼女も杏子の
はずなのに、それがどうして面白いんだい? 訳が分からないよ」
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 19:46:17.45 ID:rM+EYQM70
きゅっぷいきゅっぷい
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 19:51:23.74 ID:bKJhxT6h0
ほ
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 19:59:24.39 ID:4wel8Fpzi
り
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 20:04:05.92 ID:bKJhxT6h0
ま
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 20:07:30.82 ID:r5879SGs0
「うーん、キュゥべえにはちょっと難しい話だったかな。いいのよ、たぶんあなたが疑
問に感じるのは正しいと思うから」
いつからだろう、人間が相手に対する個の認識に相違が生じるようになったのは。僕
にはそんな煩わしさが無いのにな。
「よく分からないけど、とにかく杏子に無謀な戦い方をたしなめればいいんだね?」
「端的に言えばそうなんだけど、それだと彼女を逆に怒らせてしまうかもしれないわ」
「それなら僕が介入しなくてもいいんじゃないかな?」
「それは、そうなんだけど……」
マミは言いよどんで、また暗い顔に戻ってしまった。こんな事でいちいちソウルジェ
ムを穢されたらたまったものじゃない。
しばし顔を見つめる僕をどう思ったのかマミは、
「もう近くに魔獣の気配も無いし、今日はこれで帰るわ。キュゥべえはどうする?」
「僕はこれから契約をしてくれそうな子を探しに行くよ。遅れた分のノルマを取り戻さ
ないと」
「これからって、もう夜よ? 出歩いてる子なんてもういないんじゃないかしら」
「そうかな? 昔の君みたいに、助けを必要としてる誰かがいるかもしれないよ?」
「やだ、急に何を言うのよ」
マミは何故か頬を染めて、取り乱している。やっぱり人間の感情はわけがわからない。
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 20:08:20.16 ID:4wel8Fpzi
うむ
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 20:08:55.38 ID:rM+EYQM70
まみまみ
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 20:10:42.02 ID:nOdHVBKX0
なんか改行が読みにくいな
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 20:15:15.30 ID:bKJhxT6h0
ほ
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 20:19:07.85 ID:4wel8Fpzi
改変後は何だか癒される
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 20:21:04.29 ID:r5879SGs0
「……? じゃあ、僕はもう行くね」
「あ、うんまたねキュゥべえ」
街路灯の明りがチラつき始めたところで、踵を返しながら手を振るマミに、僕は尻尾
を代わりに振って返して、その場を後にした。
さて、新たな契約候補を探すと言ってもこの町には既に三人の魔法少女が存在する。
頭数が増えれば魔獣の殲滅を取りこぼすことが減るのは事実だが、ソウルジェムの穢れ
を浄化するグリーフシードには限りがある。
相手にする魔獣を一とするなら、それに対して二か三以上の魔法少女で潰すのだから、
下手をすればこのグリーフシードを巡っていさかいが生じてしまう。
ほむらやマミ、杏子みたいに仲良くしてくれればそれに越したことは無いけど、みん
ながみんな、そうとは限らない。
僕にとってはこれが悩みの種だ。なまじ地球のほぼ全土でこういう問題にぶち当たる
から、全と個を共有する存在ってのも難儀なものだ。
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 20:31:29.50 ID:bKJhxT6h0
ほ
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 20:41:07.12 ID:bKJhxT6h0
ほ
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 20:44:50.71 ID:rM+EYQM70
む
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 20:48:22.39 ID:NQ+ESViG0
ポッチャマ…(迫真)
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 20:56:55.95 ID:bKJhxT6h0
ho
33 :
改行の不具合は原因不明。スマン:2012/05/30(水) 20:57:47.59 ID:r5879SGs0
しばらく気の向くままに歩いていると、川原の土手にやってきた。風力発電に用いら
れる風車が月明かりを背負って巨大なボディをアピールしている。
聞くところによれば、自然との調和を目指す街づくりの一環として、このシステムが
採用されたそうだ。
今の時代なら原子炉を使って莫大な熱エネルギーを生み出せるのに、なんだってこん
な効率の悪いものを選んじゃったんだ? もっとも、僕が手がけているビジネスもかな
り効率が悪い手法だけどね。
「にゃーー……」
か細い鳴き声に、ふと振り返ると川の中洲に黒い猫が立ち往生していた。町明りが手
伝って、その様子がはっきり分かる。それにしても何でよりによってあんなところにい
るんだろう。
「泳いで渡ったようには見えないけど……」
先日の大雨で増水した川は普段より流れが激しく、とてもあの猫が泳げるような状態
ではない。
河川敷に降りて更に近づいて見てみると、ふやけて形の崩れた段ボール箱が傍らで野
晒しになっていた。
あの黒猫はどうやら何らかの理由で廃棄されてあの中洲に流れ着いたらしい。生後一
年に満たない子供と見受けるが、古典的な人間もいたものだ。
「災難だったね。でも、僕にはどうすることも出来ないよ。この暗闇と川の流れる音で
は、おそらく誰にも気づいてもらえないだろうね」
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 21:09:34.41 ID:PJQ8wcG40
ほ
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 21:17:25.32 ID:rM+EYQM70
ほむ
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 21:19:24.00 ID:rM+EYQM70
ほむ
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 21:24:13.70 ID:rM+EYQM70
ほむ
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 21:34:24.72 ID:rM+EYQM70
ほーむ
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 21:39:08.67 ID:rM+EYQM70
ほむ
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 21:47:45.85 ID:VRt3aTUY0
きゅー
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 21:54:51.01 ID:zPvX/QaB0
べえー
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 21:55:04.59 ID:XtnMHtvu0
てう
43 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 :2012/05/30(水) 21:55:12.90 ID:Gyr89rwk0
ほむ
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 22:00:33.49 ID:rM+EYQM70
ほむ
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 22:02:43.08 ID:50g46sed0
もどったああああああ!!1?
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 22:06:11.71 ID:rM+EYQM70
きゅっぷい
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 22:06:46.27 ID:6lFRajms0
べえさんはかわいいなあ!
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 22:11:06.58 ID:Lz7G7f210
改変された世界じゃグリーフシードって存在するの?
魔獣倒して手に入る黒いやつをQBはエネルギーとして回収してるだけじゃない?
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 22:16:26.53 ID:rM+EYQM70
きゅっぷいきゅっぷい
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 22:23:59.04 ID:rM+EYQM70
きゅっぷい?
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 22:28:25.18 ID:rM+EYQM70
きゅっぷい……
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 22:28:52.46 ID:r5879SGs0
いつからあそこにいるのかは知らないが、かなり衰弱している。もってあと二十分と
言ったところか。
黒猫は途切れながらも助けを呼ぶように鳴き続けていたが、その間隔も段々長くなっ
てきてそのうち砂利の上に伏せったまま動かなくなった。
残念だけど、僕の力の及ぶことは何も無い。
「……にゃー……」
尻尾を翻して立ち去ろうとすると、また弱弱しい鳴き声が耳に引っかかってきた。
まさかこの僕に助けを求めているのか。しかし、僕の存在を認識できるのは限られた
人間だけだ。
限られた、といえばマミや杏子を呼んで助けてもらうことも出来なくもないが、彼女
達がここに来るまでにあの黒猫が持ち堪えられるだろうか。
《マミ、杏子、ほむら、誰か聞こえるかい》
テレパシーで呼びかけるも、三人とも返事が無い。杏子はともかく、マミとほむらが
家にいるとしたら、ここからではテレパシーの圏外だ。
ここはやはり今から探しに行って連れてくるべきか。それでも戻ってくる間にあの猫
が生存している可能性は低い。
この僕が行動の選択を決めるのに、ここまで躊躇するとは不覚だ。
その時だ。横から通り過ぎた影が勢いよく川に突っ込んで、バシャバシャと水しぶき
を上げながら黒猫がうずくまる中洲に向かっていった。
うは、落ちたと思ったら復活してやがるwwwwみんなありがとう!
>>48 調べるの面倒だったから一部捏造設定で書いてるよ
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 22:29:45.58 ID:6lFRajms0
べえさんが草はやしたと思っただろぶん殴るぞ
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 22:30:56.75 ID:r5879SGs0
「おや? あの少年は確か……」
少年は僕やあの黒猫の体格では激流になる水流を物ともせずに蹴散らして、あっさり
中洲に辿り着くと横たわる黒猫を優しく抱き上げて、もと来た道ならぬ川を渡って戻っ
てきた。
「ふぅ、酷いことする人がいるもんだなぁ。えぇと、この辺に動物病院なんてあったっ
けか……」
川岸に置いてけぼりにしたバイオリンケースをひょい、と肩に背負った彼――上条恭
介は制服のズボンがずぶ濡れになっているのもお構い無しに、そのまま土手に上がって
歩いていってしまった。
上条恭介とはかつて、美樹さやかが好意を寄せていた少年で、契約するきっかけにも
なった人物だ。もしも彼女が奇跡を願わなかったら、あの少年の腕は今でも猫を抱きか
かえることすら困難な状態だっただろう。
ところで、彼はどうしてこの場所に現れたんだろう。何はともあれ、あの黒猫も一応
助かったことだし、僕が気に病むことは無くなったかな。
翌日。僕はほむらと一緒に公園にやってきていた。
ほむらは休日だというのに、朝から出かけて魔獣退治に余念が無かった。
「……あなたからそんな話を聞かされるなんて、思ってもみなかったわ」
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 22:31:48.85 ID:rM+EYQM70
かみかみかっこいい!
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 22:36:04.55 ID:rM+EYQM70
きゅっぷい
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 22:39:54.26 ID:6lFRajms0
後のスフィンクスである
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 22:43:58.46 ID:rM+EYQM70
きゅっぷいきゅっぷい
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 22:49:19.04 ID:bKJhxT6h0
ほ
60 :
忍法帖【Lv=21,xxxPT】 :2012/05/30(水) 22:51:42.43 ID:YHUQiWkKO
ZP ジッペイ
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 22:52:38.65 ID:r5879SGs0
僕の話を聞きながら朝露に濡れたアジサイを眺めていたほむらはにべもなく感想を述
べた。
「彼がそんなことをするなんて、美樹さやかが惹かれるわけね」
「もしあそこで命を落とすようなことがあれば、人間への憎しみで魔獣になっていただ
ろうね」
ほむらは横に並んで歩く僕に意地悪っぽい顔で、
「そうなったら、あなたにとって都合がいいだけなんじゃないの?」
「それで誰かが契約してくれるならいいけど、現れたのは普通の人間だったからね」
「あら、私がしているのは誰も来なかった場合の話よ?」
「何が言いたいんだい?」
「あなたは何故かその猫を助けようと、私達を呼ぼうとした。放っておけば力尽きて魔
獣になっていたかもしれないのに。でもそうしなかった」
「……わからないな」
「わからなくていいわ。たぶん、悪いことじゃないから」
ほむらはそう言って肩にかかる髪を払った。
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 22:53:30.81 ID:rM+EYQM70
ほむほむ
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 23:01:53.35 ID:rM+EYQM70
ほむ
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 23:06:58.30 ID:rM+EYQM70
ほむほむ?
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 23:10:56.80 ID:rM+EYQM70
ほむほむ……
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 23:14:40.40 ID:bKJhxT6h0
明日まで残ってろください
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 23:16:02.30 ID:ALRsS2Wj0
途中で書くの飽きそう
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 23:20:10.78 ID:rM+EYQM70
ほむぅ……
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 23:20:36.02 ID:r5879SGs0
それから目に付いたベンチに腰掛けて、僕も隣に座った。
「マミにも似たようなことを言われたよ。そうそう、マミといえば杏子のことだけど」
「なにかしら?」
「杏子がさやかの一件で悩んでいるのを何とかしたいんだってさ。で、君も交えて話を
したいそうだ」
「そう……。やっぱりそれなりに堪えているのね」
「僕としても毎度あんなことになっていさかいを起こされるのも困るし、穏便に頼むよ」
「いさかい、とは?」
「君達は和を乱されるのを何よりも忌避するんだろう? 杏子の今の心理状態では魔獣
との戦いに差し支えるおそれがある。そしたら君達だってその分怪我をすることも多く
なるよ」
するとアメジストみたいに透き通るほむらの瞳が驚いたように丸くなった。その後す
ぐに涼しげな表情に戻って、
「……なんだか仲直りしろと言っているように聞こえるけど、私たち別に喧嘩なんかし
てないわよ」
「マミは君達の関係が、険悪になり始めているのを懸念しているようだよ」
「まさか。この間も同じテーブルを囲んでケーキを食べたのよ。彼女もしょうがないわ
ね。あれで抱え込む癖があるみたいだから」
それにしても、とほむらは続けて、
「あなたがそんなに他人を心配するような発言をするなんて、そっちのほうが何か裏が
あるんじゃないかと疑ってしまうわ」
「どうしてだい?」
「以前にも話したように、私がいた世界のあなたは人間の常識から斜め上に突き抜けた
思考の持ち主だったわ」
「魔法少女を絶望させることで、膨大なエネルギーがどうこうって言ってたあの世界かい?」
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/30(水) 23:22:07.31 ID:rM+EYQM70
きゅっぷいきゅっぷい
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
ほむほむ