1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
国王「魔王が再びこの地に現れてしまった」
国王「このままでは、人間は再び滅亡しかねない」
国王「魔王が再び力を蓄え我らを攻撃する前に、魔王を倒さなければならない」
国王「勇者、お主だけが頼みだ」
国王「先代勇者たちの血を引いたお主なら、魔王を倒すことなど簡単だろう」
国王「さあ、直ぐに魔王討伐のための旅に出てくれ」
勇者「はい、わかりました」
--城を出て
勇者「……」
勇者「えっと……」■※-◎×◎▼-☆◎□▲
勇者「あ、もしもし?魔王ちゃん?ボクだよ」
魔王「あ、勇者?」
勇者「うん、今から行くから」
魔王「ええ、わかったわ」
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 21:30:08.28 ID:iXTdUuAm0
期待
3 :
忍法帖【Lv=4,xxxP】 :2012/04/08(日) 21:30:36.80 ID:gF9q5x5w0
てす
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 21:32:12.01 ID:afAgJ0eq0
期待
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 21:32:16.21 ID:ZP4Nrkcw0
プルルルルル
勇者「………」
シコシコシコ
プルルルルル
勇者「…チッ」
勇者「はい…もしもし」
国王「おぉ、勇者か!まおr」
勇者「あ、弟は今不在です」
ガチャ
ツー…ツー…
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 21:32:45.17 ID:iAowM3NQ0
期待
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 21:34:40.72 ID:GQEK18cu0
魔王城
魔王「あ、勇者?」
勇者「魔王ちゃん、復活おめでとー」
魔王「うん、ありがとう♪今お城?」
勇者「うん、今出たばかり」
魔王「そっか、ごめんね。元なら私が復活して直ぐに伝えるべきだったのに」
勇者「いいよ。魔王ちゃん、復活したばかりで忙しいだろうし」
魔王「ありがとう」
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 21:37:08.07 ID:GQEK18cu0
>>1 代行感謝
魔王「装備とかは大丈夫?」
勇者「今は何も…あ、でも城から100Gもらったから?」
魔王「100G?国からそれしか出ないの?!」
勇者「うん?そうだけど…」
魔王「自分たちの未来をかかってるとか散々言う癖に、人間どももダメね」
魔王「ちょっと待って。前に私が隠しておいた金そこにあるはずよ?」
勇者「え、ほんと?どこに?」
魔王「ちょっと待って今思い出してるから」
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 21:39:13.67 ID:GQEK18cu0
魔王「あ、思い出した。ほら、城の隣の街あるでしょ?」
勇者「はじまりの村?」
魔王「そう、そう。そこ行くと温泉あるから、まずそこに行って」
勇者「わかった。じゃあ、そこ行ってまた電話するね」
魔王「ええ」
ピッ
魔王「…ごめん、何の話だっけ」
側近「……」
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 21:41:16.69 ID:GQEK18cu0
魔王「…?どうしたの?」
側近「どうしたの?じゃありません!」
魔王「きゃっ!もう急に叫ばないでよ、びっくりするでしょ?」
側近「びっくりしたのはこっちの方です!むしろ心臓麻痺で死ぬかと思いました」
側近「何普通に勇者と電話しているのですか!」
魔王「え、聞いたの?やだ側近ったら、人の電話内容を盗み聞きするなんて失礼よ」
側近「だーかーら!」
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 21:42:22.84 ID:ucKpNgIX0
待ってたぞ
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 21:42:59.37 ID:GQEK18cu0
側近「何故魔王さまが勇者と電話をしているのかって聞いているのです」
側近「復活したあなたを再び殺すために来る輩ですよ?」
魔王「知ってるわよ。当たり前でしょ?勇者なのだから」
側近「そうだと分かってるのなら、何故電話で勇者の手助けなど…」
♪〜〜
魔王「あ、ごめん、ちょっと待って」
側近「魔王さま!」
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 21:45:08.07 ID:bubD9CMy0
続けろ
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 21:46:10.40 ID:GQEK18cu0
勇者「もしもし?魔王ちゃん、今温泉の前」
魔王「うん、じゃあ、そこでまず南に10歩」
勇者「えっと…1,2……10。着いた」
魔王「そこで回れ左」
勇者「回った」
魔王「じゃあ、そこから後ろに3歩」
勇者「うん……なんで最初から右に回れって言わなかったの?」
魔王「あ、バレた?」
勇者「もう、魔王ちゃんからかったよね」
魔王「ごめん、いいから3歩行って?」
勇者「……うん、行った」
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 21:48:46.75 ID:vlUAOOgD0
金朋先生の声で再生される
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 21:49:48.23 ID:GQEK18cu0
魔王「そこの足元掘ってみて。あんまり深くないから」
勇者「うん、掘るから電話ちょっと切るね」
魔王「うん」
ピッ
魔王「ごめん、どこまで話したっけ」
側近「…いえ、もう良いです」
魔王「あら、そう?」
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 21:53:49.09 ID:GQEK18cu0
側近「これだけ言ってください」
魔王「うん、何?」
側近「なんで勇者が魔王さまの電話番号知ってるんですか?」
魔王「えっと、寝る前に交換したから?」
側近「寝る前って、確か十年前ですよね」
魔王「そうだね。前の勇者に負った傷が酷くてちょっと睡眠期入ってたわね」
側近「その時だとあの勇者まだ子供ですよ?」
魔王「そうだったね。あの時可愛かったわね」
側近「…どうやって会ったのですか?」
魔王「当時の勇者が連れてきてたわよ?」
側近「なんで勇者は自分の息子連れてくるのですか?」
魔王「私が見たいって言った」
側近「結局あんたがおかしいのかよ!」
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 21:57:11.87 ID:GQEK18cu0
側近「いえ、連れてこいと言って連れてくる勇者も相当なものですが…」
魔王「本人も自慢してたからね。正直ちょっとイラッとしたわ。でも、別にそのせいでちょっと本気出して殺しちゃったとかじゃないわよ?」
側近「そこに関してはもう言わないことにします」
側近「しかし、そうなれば、あの勇者は自分の目の前で父親を殺されたことになりますな」
魔王「……そうなるわねー」
側近「何故平気に電話などできるのでしょうか」
魔王「多分、あの勇者一家の天性だと思うわよ?」
魔王「あの子のお父さんも死ぬ時軽かったし、息子もあまり泣かなかったし」
側近「あなたも人のこと言えるほどではありませんけどね」
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 22:02:25.03 ID:GQEK18cu0
魔王「まぁ、でも私は勇者のこと好きよ?彼のお父さんも、ノリは軽くても腕は確かだったし」
魔王「この親子になら倒されちゃってもいいかなぁって」
側近「そんなこと申されては困りますよ!」
側近「魔王さまには魔族の繁栄のために働いてもらわなければなりませんから」
魔王「はい、はい、わかってますって」
♪〜〜
魔王「あ、見つけたかな」ピッ
魔王「うん、みつけた?」
勇者「うん、見つけた」
魔王「中身は?」
勇者「まだ見てない。今から開ける所」
ゆうしゃは 箱を あけた。
ゆうしゃは 1000Gを てに いれた。
勇者「おお!」
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 22:04:05.23 ID:GQEK18cu0
勇者「やった、1000Gあったよ」
魔王「うん、確かそれぐらい入れといた気がするわね」
勇者「ありがとう、魔王ちゃん」
魔王「どういたしまして。じゃあ、それで装備整えて?」
勇者「うん!ありがとう」
魔王「そう何度も言わなくて良いわよ」
魔王「これからも困ったことあったら電話してね。できるだけ手伝うから」
勇者「うん」
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 22:05:20.99 ID:GQEK18cu0
と こんな感じの話です。
ここまで読んで読みづらいとか、
こんなの絶対おかしいよ、とかあったら言ってください。
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 22:06:57.77 ID:9aFEakIe0
魔王と勇者が友達とかおかしいだろwww
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 22:10:25.51 ID:xvQHIdWu0
それ言っちゃ終わっちゃうでしょ
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 22:11:09.97 ID:GQEK18cu0
>>22 そこは私的には全然おかしくないよ!(キリッ
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 22:11:26.97 ID:60IM8mm+0
つづけて?
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 22:13:03.43 ID:yinfOfwL0
定期的に魔王と勇者が友達的なスレ立つけど、これ別に倒す必要無いだろっていつも思う。
もっとキャッキャウフフして、いやんあはんな展開にするべきだと思う。
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 22:15:01.38 ID:GQEK18cu0
勇者「ふぅ、今日はこの辺にしてこうと」
勇者「魔王ちゃんのおかげで大分楽にlv上げできる装備になったし」
勇者「しばらくはここでlv上げしておこう」
宿主「はい、一泊で20Gです」
勇者「はい」
宿主「む?もしかして、勇者さまではありませんか?」
勇者「そうだけど」
宿主「やっぱそうか。父に良く似てるな」
宿主「勇者に宿泊料なんてもらえるか。タダだ、タダ」
勇者「ほんと?ありがとう」
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 22:16:04.76 ID:9aFEakIe0
29 :
>>26 いやんは無理。無理:2012/04/08(日) 22:18:27.75 ID:GQEK18cu0
宿主「て、勇者さま一人かい」
勇者「そうだけど…」
宿主「仲間はまだか?」
勇者「仲間要るの?」
宿主「そりゃ要るでしょう。魔王に一人で挑むなんて無茶だ」
勇者「お父さんは一人だったけどね」
宿主「あー、ありゃあの人は別格だったからな……」
勇者「で死んだけど」
宿主「………」
勇者「うーん、そうだね…取り敢えず考えておく」
宿主「(この子、大丈夫なのだろうか)」
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 22:23:53.31 ID:GQEK18cu0
勇者「仲間か……」がちゃ
1長押し
……
魔王「もしもし?」
勇者「あ、魔王ちゃん、ちょっと相談したいことあるんだけど…寝てた?」
魔王「ううん、大丈夫」
勇者「寝るのだったら明日でも別にいいけど」
魔王「いいの、いいの。今直ぐ聞きたくて電話したんでしょ?」
勇者「それはそうだけど……」
魔王「遠慮は要らないから。何?」
勇者「えっとね、お父さんって、仲間居なかったよね」
魔王「そうね…私が知ってる限りは居なかったわね。彼が誰かを連れて来たのはあなたしか居ないはずよ?」
勇者「だよね。ボクもお父さんが仲間連れてるって話は聞いてない」
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 22:26:03.93 ID:GQEK18cu0
魔王「あなたのお母さんは?」
勇者「お母さんは普通の村の人だよ」
魔王「そっか……」
魔王「で、なんでそんなこと聞くの?」
勇者「うん、ボクは仲間集めようかなどうしようかなと思って」
勇者「魔王ちゃんはどう思う?」
魔王「そうね……」
魔王「まぁ、私的にはあなた一人で来てくれた方がいいわよ?♪」
勇者「そういう都合の良い話じゃないよ♪」
魔王「勇者ならきっと一人でもいけるっ!」
勇者「人の死亡フラグ立てようとしないで♪」
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 22:31:31.35 ID:GQEK18cu0
魔王「で、真面目な話。あなたのしたいようにすれば良いと思うわよ?」
勇者「……」
魔王「あなたのお父さんは確かに私に一人で挑んだけど、昔の勇者たちは確かにパーティを組んで魔王に挑むのが一般的だったと聞くし」
魔王「まぁ、もっと昔には一人だったらしいけどね」
魔王「結局どっちにしようがあなた次第よ」
勇者「…そっか」
勇者「ありがとう」
魔王「くしゅん!」
勇者「…アレ?今のは?」
魔王「う、ううん、何でもない」
勇者「…分かった、一人でもうちょっと考えてみるよ」
ピッ
側近「魔王さま、お風呂が長いですが、風邪引きますよ?」
魔王「今出るわ」
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 22:31:39.21 ID:7ihxhDFJ0
おもろいよ、続きはよ♪
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 22:32:49.31 ID:ax8rdPiQO
>>21 側近の「申す」は謙譲語だよ
そこは「おっしゃる」と言うべきだよ
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 22:33:43.57 ID:NJNot3Du0
C
36 :
>>34 教えてくれてありがとう:2012/04/08(日) 22:36:08.22 ID:GQEK18cu0
翌日の朝
魔王「くしゅん!」
側近「復活して早々風邪とは…他の魔物たちに聞かれては笑いものですよ」
魔王「ごめん…」
側近「今日は政務は良いので、ゆっくり休んでてください」
魔王「あーい」
側近「では、お休みください」
バタン
魔王「…うーん」
♪〜〜
魔王「あ、電話だ」
魔王「あ、でも電話出たのに声おかしいとちょっと心配されちゃうかも……」
魔王「どうしようかな」
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 22:39:57.99 ID:GQEK18cu0
魔王「でなくても心配されるのは一緒か」
ピッ
魔王「あい、もしもし」
勇者「魔王ちゃん」
魔王「うん、決めた?」
勇者「うん、当分は一人でも良いかなって」
勇者「まだ仲間が居なくて困ったことはないし」
勇者「その時はその時またなんとかしようと思う」
魔王「そっか。あなたがそうしたいのならそれで良いと思うよ」
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 22:42:54.95 ID:GQEK18cu0
勇者「…ところで魔王ちゃん、ちょっと声が変だけど」
魔王「あ、バレた?ちょっと風邪でね」
勇者「え?大変じゃない。休まないと」
魔王「うん、今休んでるわよ」
勇者「ごめん、ボク知らなくて…電話しないからゆっくり休んでいいよ」
魔王「あ、ううん、そんなこと…」ブツッ
……
魔王「……ないわよ?」
魔王「…話し相手して欲しかったのに」
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 22:43:57.31 ID:NJNot3Du0
ようこんな軽いノリで電話出来るな支援
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 22:48:21.06 ID:GQEK18cu0
♪〜〜
勇者「あれ?電話だ」ピッ
勇者「はい、もしもし?」
国王「勇者か!大変だ!」
勇者「王さま?どうしたんですか?」
国王「姫が、我が娘が魔王に攫われてしまった!」
勇者「……へ?」
魔王城
姫「うーん!、う〜ん!!」
魔王「なんで捕まえてきたの?」
側近「すみません。下の連中が命令を勘違いしたようで」
魔王「どう勘違いしたら国の姫を攫って来るのよ」ハァ
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 22:52:12.82 ID:GQEK18cu0
♪〜〜
魔王「あ、電話来た」
魔王「どうするのよ。私勇者になんと話したらいいわね?」
側近「申し訳ありません」
魔王「はぁ、ちょっと待って。電話受けてから話すから」ピッ
魔王「うん、勇者」
勇者「魔王ちゃん、さっき王さまから電話があったんだけど、魔王ちゃん姫さま連れていったの?」
魔王「うん…今ここに居るけど」
勇者「王さま心配そうだけど、なんとかならない?」
魔王「私は命令してないわ。今直ぐにでも帰らせられるけど」
勇者「とりあえずあの、姫さまと話せる」
魔王「うん、ちょっと待って」
魔王「ちょっとそのボールギャグ外して」
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 22:55:04.04 ID:GQEK18cu0
姫「はぁ…はぁ…」
魔王「ごめんね。あのこれ勇者なんだけど、話してみる?」
姫「……」手が不自由
魔王「はい、私が持ってるから」
姫「…もしもし」
勇者「もしもし、姫さま、大丈夫ですか?」
姫「な、なんとか大丈夫です」
勇者「とりあえず、ボクが話しておきましたから、城に戻してあげると思います」
姫「え?」
勇者「詳しいことは魔王ちゃんに聞いてください。じゃあ」
ブツッ
姫「勇者さま、待ってくだ……」
魔王「…勇者、もうちょっと詳しく話してよ。投げないで」
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 22:57:43.14 ID:GQEK18cu0
姫「…どういうことですか?」
魔王「だから、あなたを拉致したのは完全に部下のミスなのよ」
側近「申し訳ありません。責任者を直ぐに首にします」
魔王「あなたが側近やめてよ」
側近「そ、それは…!」ビックリ
魔王「冗談よ」
魔王「とにかく、直ぐに部隊組んで正式的に送るから」
姫「ま、待ってください」
魔王「うん、何?」
姫「こんな場合って、普通勇者さまが来てあなたを倒して私を連れて帰るのが定番なのでは?」
魔王「……確かにそれはそうだけど、そこまでする必要ないでしょ?」
姫「あります!」
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 22:59:22.83 ID:GQEK18cu0
姫「せっかく、捕まったのに、勇者さまと一緒帰らず一人で戻るなんて、姫として恥ずかしいです」
魔王「…そんなものなの?」
側近「さあ……」
姫「とにかく、勇者さまが来るまで、私帰りませんから」
魔王「…困ったわね……」
側近「ですね」
魔王「まぁ、ここに居させること自体は問題ないけれど」
側近「え?」
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 23:02:09.05 ID:GQEK18cu0
魔王「というわけで、しばらくここで面倒を見ることにしたわよ」
勇者「……そういうものなの?」
魔王「さあ…でも姫さまの気持ちも少しは分かるわね」
魔王「魔王に捕まった自分のために魔王と戦て、壮絶な戦いの末勝った勇者と一緒に城に戻って結婚するのは、姫さまなら誰でも夢見る物語だから」
勇者「うーん、良く分かんない」
勇者「というか姫さまが居たこと自体初めて知ったよ」
魔王「あなたもいい加減周りのこと気にしないわね。そういうとこ父にそっくりよ」
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 23:04:35.70 ID:GQEK18cu0
勇者「とりあえず分かったよ。王さまにはボクが言っておくから」
勇者「……姫さまに変なことしないでね」
魔王「しないわよ。ちゃんと優待するわよ」
勇者「今はどこに居るの?」
魔王「部屋で寝てるわよ。長旅で疲れてたみたい」
勇者「そっか…分かったよ。姫さまに何かあったらまた連絡して」
魔王「ええ、わかったわ」
勇者「じゃあね」
魔王「うん」
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 23:08:46.16 ID:Xb0AIm0f0
ほ
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 23:10:29.60 ID:NJNot3Du0
ほ さるよけ
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 23:10:40.71 ID:GQEK18cu0
魔王「最近、勇者から電話が来ない」
魔王「…こっちからかけてみよう」
魔王「…話すネタがない」
魔王「姫さまも元気だし」
魔王「私も元気だし」
魔王「側近はその時半殺しにしてまだ回復してないけどそんなことどうでもいいし」
魔王「……はぁ、勇者早くダンジョン攻略とかしないかな」
♪〜
魔王「もしもし?」
勇者「もしもし、魔王ちゃん、今ボクタンジョンの前なんだけど」
魔王「キタ――(゚∀゚)――!!」
勇者「!?」
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 23:14:28.72 ID:GQEK18cu0
魔王「来た、メインダンジョンきた、これでかつる!」
勇者「えっと、良くわからないけど難しいタンジョンなの?」
魔王「ううん、楽勝!すごい楽勝!初めてのダンジョンなんてただの経験値部屋だから!」
勇者「あ、うん、そう…ありがとう」
魔王「あ、ただ」
勇者「何?」
魔王「一番奥から二番目にある箱は開けちゃダメよ?ミミックだから」
勇者「そっか、分かった」
魔王「万が一でも開けちゃうと大変だからね。即死魔法使われるから」
勇者「うん、奥から二番目だね」
魔王「うん」
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 23:17:57.72 ID:PU8LBUMT0
さるよけ
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 23:18:06.86 ID:GQEK18cu0
側近「魔王さま」
魔王「あら、側近、もう大丈夫なの?」
側近「はい、なんとか……」
魔王「もう引退しても良いのよ?年も考えないと」
側近「私はまだまだ全盛期です」
魔王「人間の年だともうとっくに死んでるけどね」
側近「はぁ…ところで、そろそろ勇者がダンジョンに辿り着くころですね」
魔王「うん、今丁度電話した所」
側近「そうですか」ククク
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 23:18:38.15 ID:NJNot3Du0
さるよけ
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 23:23:08.01 ID:GQEK18cu0
魔王「…何?その笑い方、キモイのだけど」
側近「普通最初のダンジョンは勇者どもに経験値の稼ぎ場に思われるのが一般的」
側近「ですが、今回、このダンジョンだけは一味違います」
側近「なんと、ダンジョン手前で発見できる箱がミミックという初見殺し!」
側近「これでそこそこの勇者は心が折れてこれ以上進めないはず!」
側近「どうですか、魔王さま。私の完璧なプランが……ぶへら!」
魔王「もしもし、勇者!出て!早く電話出て!」
今かけた番号は、相手が電波が通らない場所に居るため、繋がりませんでした。
魔王「ゆうしゃああああああああ」
側近「」
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 23:27:12.01 ID:GQEK18cu0
魔王「勇者、出て…早く出て…」
ピッ
勇者「……もしもし」
魔王「勇者!大丈夫?」
勇者「……」
魔王「…あの、勇者?」
勇者「ウソツキ」
ピッ
魔王「側近!!!!!」メラゾーマ
側近「ひぃぃ!!!!」
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 23:31:06.57 ID:GQEK18cu0
魔王「…」シクシク
魔王「……」1番長押し
今かけた番号は相手から受信拒否されているため、繋がりません。
魔王「……」
魔王「……」シクシク
魔王「…もう魔王やめる」
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 23:31:23.33 ID:NJNot3Du0
急展開
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 23:31:32.09 ID:GuYNHeHG0
支援
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 23:33:42.93 ID:GQEK18cu0
魔王「……」一番長押し
今かけた番号は(ry
魔王「……」
姫「……?」
側近「」返事がない、ただの屍のようだ」
魔王「」シクシク
姫「あの、魔王さま?」
魔王「……姫さま」
姫「…何かあったのですか?」
魔王「…勇者が…勇者が…」ボロボロ
姫「……」
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 23:33:46.11 ID:7qskn4Ks0
この話好きだぜ
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 23:35:54.80 ID:GQEK18cu0
勇者「……」
不在時の電話 152件
勇者「……」
♪〜
勇者「……」
勇者「…あれ?知らない番号だ」
勇者「…」ピッ
勇者「もしもし?」
姫「あの、勇者さまですか」
勇者「はい……あの、姫さま?」
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 23:37:03.04 ID:NJNot3Du0
多すぎワロタ
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 23:37:44.43 ID:BLOiH/Vv0
ヤンデレ級
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 23:40:38.82 ID:GQEK18cu0
姫「話は魔王さまから伺いました」
姫「あなたは馬鹿ですか?」
勇者「だて、魔王が大丈夫だって言ったもん」
姫「魔王さまも自分の部下の間違いだって言ってましたけど、だからと言って急に電話にも出ないなんて酷すぎます」
姫「せめて言い訳でも聞いてあげてください」
姫「それに、勇者ともあろう方が、魔王の話を信じて騙されたぐらいで拗ねたりしてどうするのです」
勇者「………」
姫「とりあえず、魔王さまに電話をしてください。部屋で一人で泣いてますよ?」
姫「魔王なんてやめるとか、魔物なんて皆滅んでしまえばいいのにとか言ってます」
姫「もうちょっとほっておくと自分の手で実行しそうです」
姫「……あれ?ここは人間の国の姫として放っておいた方が良かったのでしょうか」
勇者「ボクに聞かれても…」
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 23:47:26.44 ID:GQEK18cu0
魔王「……」
♪〜
魔王「……」
発信者:♡勇者♡
魔王「…!」パァ
ピッ
魔王「もしもし!勇者!」
魔王「あのね、さっきのはごめんね!側近が…」
魔王「ううん、私が悪かったよ」
魔王「ちょっとした冗談のつもりだったの」
魔王「勇者がこんなに怒るって知らなくて」
魔王「だから、お願い、嫌いにならないで」
魔王「これからちゃんと手伝ってあげるから」
魔王「これからも…電話して……」
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 23:47:35.77 ID:Xb0AIm0f0
ほ
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 23:48:11.60 ID:GQEK18cu0
勇者「……魔王ちゃん」
魔王「うん、何?何でも言って」
魔王「ダンジョンの構造から、隠し通路まで全部教えてあげちゃうから」
勇者「…ごめんね」
魔王「ううん、勇者は何も悪くないよ。私がちゃんとしてなかったせいで…」
勇者「ボク、ちょっと魔王ちゃんに頼りすぎてたかもしれない」
魔王「…え?」
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 23:51:34.64 ID:GQEK18cu0
勇者「あ、勘違いしないで」
勇者「ボク、魔王ちゃんと電話するの好きだから」
勇者「でも、いつかボク、魔王ちゃんと殺るか殺られるかの戦いしないといけないから…」
勇者「そういうことに関して魔王ちゃんに頼るのって、やっぱ勇者としてダメだと思う」
魔王「……」
勇者「ボク、仲間集めようと思う」
魔王「!」
勇者「ちゃんと仲間とパーティ組んで、一緒に考えてダンジョン攻略して、魔王ちゃんに会いに行こうって思うよ」
勇者「魔王ちゃんに頼らずに、仲間の力を借りてやってみようって……」
魔王「……そっか」
魔王「…成長、したんだね。勇者も」
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 23:53:35.89 ID:GQEK18cu0
魔王「じゃあ、もうこういうこともお終いかな」
魔王「私、勇者とお喋りするの好きだったのにね」
魔王「あなたと毎晩冗談交じりのお話するの、とても楽しかったのに…」
魔王「そういうのも、もうできなくなっちゃうんだ」
魔王「いつかあなたと私、戦わなくちゃいけないもの」
魔王「こんなことしている方がおかしいもんね」
魔王「そうだよね……」
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/08(日) 23:54:55.12 ID:MKxJBrT00
ほ
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
勇者「…魔王ちゃん」
魔王「ごめんね、変なこと言って」
魔王「じゃあ、もう切るね」
魔王「やることいっぱいだからね」
魔王「あなたのためのダンジョンも新調しないといけないし」
魔王「他にもやることいっぱいだからね」
魔王「じゃあね」ピッ
魔王「……」
魔王「……」ブルブル
魔王「……」ボロボロ
魔王「……」
記録された番号を削除しますか? Y/N