1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
トップアイドルになることを夢見て、島を飛び出して
知らない土地に、知らない人たち
全然わからないことばかり
全てはトップアイドルになるために
でも、もう挫けてしまうかもしれない
お母さん、ごめんなさい……
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/25(日) 22:48:12.93 ID:jLZaj4dE0
響「わたしは淫乱になるわ」
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/25(日) 22:48:37.75 ID:qcXwOQ5D0
がんばれ
4 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 :2012/03/25(日) 22:48:55.23 ID:8BLuo6pw0
そして都会人の言われるがままラブホテルへ…
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/25(日) 22:49:55.76 ID:68aJdUce0
なんくるないさー
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/25(日) 22:51:14.65 ID:LhwroGDs0
「……」
ああ、今日もはじまるんだ
自分にとって、楽しくない、1日が
「最悪の目覚めだぞ……」
夢を見ていた
事務所のみんなと、楽しい1日を過ごす夢を
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/25(日) 22:52:32.45 ID:s8eyJKZi0
せんぱーいwwwwwwww
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/25(日) 22:54:30.36 ID:LhwroGDs0
笑いあって、ときには喧嘩して
みんなと、過ごす夢を
そう……夢……
「あははっ、夢は気楽で良いよね」
乾いた笑い声
虚しく、部屋のなかに響く
はい
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/25(日) 22:58:21.99 ID:LhwroGDs0
「準備しなくちゃ」
だるい体を動かして、朝の準備をする
顔を洗って、鏡を見ると、酷い顔の自分が映った
あはは、自分、酷い顔だ。こんなのでアイドルと言えるのかな
「ごはん食べよう」
昨日の残り物で、軽くすませよう
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/25(日) 23:01:54.88 ID:LhwroGDs0
こんな時、料理ができて良かったと実感する
懐かしい味、お母さんに教えてもらった料理
一緒に食べてくれる人が欲しいな
でも、みんなには不評だったし、無理かな
「美味しいのになぁ……」
お腹はふくれた。気持ちはからっぽだけど
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/25(日) 23:04:12.43 ID:zhqtszPX0
響原理主義者の俺が来ましたよ
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/25(日) 23:04:50.98 ID:LhwroGDs0
次の準備。時間は待ってくれない
食器を片付けて、歯を磨いて、身支度を整える
まだ肌寒いので、厚手のものを着ていかなくちゃ
もう沖縄は暖かいんだろうなぁ
最後に髪をまとめる。お気に入りの、浅葱色のリボン
「よし、今日も頑張らなくちゃ」
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/25(日) 23:06:45.35 ID:GBzWm9Cr0
虐められてるのか腫れ物扱いされてるのかが問題である
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/25(日) 23:08:14.22 ID:LhwroGDs0
戸締りを確認して、事務所へ行こう
皆がいる、あの事務所へ
「……」
足が重い
体の調子は悪くはない
原因はわかってる。簡単なこと
体は気持ちが動かしてるんだね。面白いなぁ
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/25(日) 23:11:16.26 ID:LhwroGDs0
「……なんくるないさー」
そう呟いて、前に進む
とても重い足を、前へ
歩くなんて簡単なことなのに
右足を動かして、次は左足
一定のリズムで交互に動かす
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/25(日) 23:12:03.64 ID:gEboXj+80
響はいじられてる位がちょうど良い
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/25(日) 23:14:51.28 ID:LhwroGDs0
自宅から事務所まで、決して短い距離じゃない
でも、電車は使わない。酷い目にあったから
人間、足がついてるんだ。歩けば良い
「寒いなぁ」
ほぅ、と白い息をはく
寒いのは嫌だな
やっぱり、暖かいほうが良い
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/25(日) 23:15:32.77 ID:NJf8TdYd0
HAPPYENDなのはわかってるよ
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/25(日) 23:18:32.24 ID:LhwroGDs0
いつもの通り道を、ゆっくりと進む
少し体が温まってきた
体の真ん中は冷たいままだけど
ずっと冷たくて、温まらない
変な感じ……
「あ、たんぽぽ」
隅っこで、ひっそりと咲くたんぽぽを見つけた
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/25(日) 23:22:43.40 ID:LhwroGDs0
鮮やかな黄色の花に、目を奪われる
春もすぐやってくるのかな
雑草に混じりながらも、堂々と咲いている
「お前は強いんだね」
自分もこのくらい堂々としたいものだ
ちょこんと触ってみると、たてがみのような花弁が揺れる
ライオンみたいだ。かっこいいな
>>3 俺はスクリプトに徹底抗戦する
同意してもらえると思った?馬鹿じゃねーの
>>13 それってどういうこと?
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/25(日) 23:26:15.57 ID:LhwroGDs0
あ、あまりゆっくりしてると遅刻しちゃう
たんぽぽにお別れして、また歩き出す
ばいばい、さようなら
少しだけ気分が良くなった
歩みも軽い。ちょっとだけど
後少しで到着だ
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/25(日) 23:29:29.03 ID:LhwroGDs0
今日は良いことあるかな
こんなこと言ってる時点で、無いと思うけどさ
「あははっ……」
おかしくて、笑っちゃった
まぁいいや
考えるだけなら、誰にも迷惑かからないし
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/25(日) 23:33:28.26 ID:LhwroGDs0
「……」
事務所に着いちゃった
うーん、数えられないほど来てるのに
この慣れない感じはなんなんだろ
あの子が辞めてなかったらな
……だめだめ、こんな考えはだめ
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/25(日) 23:33:39.65 ID:u8iaz9vh0
響にはおいらがついてるよ
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/25(日) 23:35:09.59 ID:zhqtszPX0
この一人語り多い響はどこかで見たことがあるな
ミキに劣等感抱いてた響かいたひと?
俺達皆が協力すれば響を幸せにできるはずだ!
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/25(日) 23:37:53.63 ID:LhwroGDs0
「よし……」
階段を上がって、ドアを開けて
元気に挨拶をしよう、挨拶は大事だよね
「おはようございますっ!」
良かった。きちんと声がでた
「おはよう。今日は早いな」
プロデューサーだけ……かな
30 :
>>27 違うよー:2012/03/25(日) 23:41:49.49 ID:LhwroGDs0
他の子たちはまだいないみたいだ
少し、ほっとした
「うん、仕事の確認しておこうと思って」
「そうか。お前なら心配いらないと思うけどな」
「えへへ、自分にお任せさー!」
なんてことない会話
けど、嬉しくなっちゃって顔がにやけちゃう
Pとは普通そうでよかった。
32 :
>>27 違うよー:2012/03/25(日) 23:45:27.61 ID:LhwroGDs0
「よし、じゃあ準備ができたら出発だ」
「わかったよ、プロデューサー」
今日は1人の仕事
準備をして、出発だ
「プロデューサー。準備できたよ」
「ああ、じゃあ行こうか」
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/25(日) 23:49:02.28 ID:V+ufdA6G0
Pにはいじめられてなさそうで安心した
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/25(日) 23:49:12.51 ID:LhwroGDs0
タクシーを拾って、現場へ
2人並んで座るのって良いな
「良い天気でよかったな」
「そうだね、日差しが暖かいさー」
朝と違って、ぽかぽかしてる
うーん、気持ち良いな
自殺はいかんよ
鬱は好物だが
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/25(日) 23:52:46.75 ID:Zq1mr0TM0
お前ら気づけ…まだ一度も「765」の文字が出ていないぞ…
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/25(日) 23:53:02.62 ID:EkIYPXGO0
遥か彼方聞きながら読んでたら凄い鬱になれた
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/25(日) 23:53:12.67 ID:qosn4f280
例の人だろう?
作風もどしたのかい?
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/25(日) 23:53:27.13 ID:LhwroGDs0
「今日は大きなイベントだ。響らしく、元気に頑張ろう」
元気に……か
「うん、わかった」
あ……あの子たちはユニットかな
仲が良さそうで良いなぁ
自分もユニットで活動したいけど……
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/25(日) 23:54:15.51 ID:0K74aZpa0
貴音はどうした
ううわあぁああああ!!
42 :
>>38 例の人がわからないよ:2012/03/25(日) 23:58:04.12 ID:LhwroGDs0
「響? どうかしたか」
「ううん、なんでもないよ」
切り替えなくちゃ
今は1人でも、プロデューサーがいてくれるんだから
情けないことはできないしね
「プロデューサー! 自分頑張るからねっ」
「ははっ、頼もしいな」
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 00:04:27.30 ID:vp1ncINq0
頑張れ自分
1人だって仕事はできるんだ
無いものねだりしたって始まらない
今できることを精一杯しよう
皆と一緒に仕事をしたいけど
皆と一緒じゃないほうが、良いと思ってる自分がいる
……変なの
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 00:08:47.45 ID:vp1ncINq0
「よーしお疲れ様。事務所へ帰ろうか」
今日の仕事は終わり
「はーい」
ミスもしないで終わることができた
ふぅ……疲れたな
でも、良い感じだった
このまま何もなければ良いんだけど
帰りも、行きと同じくタクシーを拾う
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 00:12:50.40 ID:vp1ncINq0
空調がきちんとしていて、いつの間にか寝ちゃってたみたいだ
プロデューサーに起こされると、もう事務所についていた
「響。そろそろ起きてくれ」
「んん……あ、うん」
起きたばっかりで頭がはたらかない
寝ぼけたままで事務所に入った時にはもう遅かった
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 00:13:27.01 ID:CRJyONck0
ここからが…!
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 00:13:28.26 ID:vp1ncINq0
ちょっと席外します
おい
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 00:16:14.50 ID:sojk0U/B0
ここからって時に
響抱き締めたい
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 00:28:21.00 ID:4PV4tJ9n0
ドSめ
早く帰ってこい
52 :
ごめんね、戻ります:2012/03/26(月) 00:29:27.23 ID:vp1ncINq0
「あ……」
自分を出迎えてくれたのは、暖かい言葉ではなく
深い憎悪を感じる鋭い視線と、沈黙だった
条件反射のように頭が動き出す
びくりと、自分の体が動くのがわかった
プロデューサーは社長室へ向かったので、自分と相手だけ
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 00:32:30.78 ID:INRDLk6o0
誰だ
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 00:34:34.36 ID:vp1ncINq0
うあ……また何か言われるのかな
それとも、痛いことされるのかな
何をされるかびくびくしていると
言葉をかけられた
自分を貶して、傷つけてくる、そんな言葉
「違うよ……自分そんなことしてない……」
痛いことされるより、言葉の方が傷つくんだよ……
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 00:38:27.57 ID:vp1ncINq0
自分の時だけだ
少し低い声をだして、まるで脅すようにするのは……
人と人との間には何があるのかな?
見えない線でもあるのかな?
だとしたら、自分にはその線が繋がってないんだね
こんなんじゃ駄目なはずなのに
なんでこんなに空回りしちゃうの?
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 00:43:32.53 ID:vp1ncINq0
自分の声は皆に届かない
もう、どうしたらいいの
下を向いて耐えていたけど
ゆっくりと近づく音に、顔を上げたとき
意地悪そうな顔が笑っていて
「きゃあ!」
声に出した時にはもう、突き飛ばされていた
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 00:44:58.04 ID:2klYwcX+0
誰やねん、俺の我那覇くんをいじめるやつは!
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 00:46:43.34 ID:Ns2JIZ000
登場人物にしゃべらせないのは演出なんだろうけど
それで情報量減ってちゃなんも伝わってこない
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 00:47:36.18 ID:vp1ncINq0
それからはもう、攻撃的な言葉だけ
嫌だ、こんな言葉は聞きたくない
嫌だ、皆を信頼したいのに
嫌だ、自分が皆を嫌いになっていくのは
嫌だ、もうこんなの嫌だ……
「うぅ……やめて……もう嫌だよ……」
誰か助けてよ……
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 00:48:59.87 ID:t1iBlPXv0
春香氏ね
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 00:49:17.85 ID:INRDLk6o0
どうせあの二つ結びだろうな
響を大切にしない人となら僕は誰とでも戦います
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 00:52:56.63 ID:vp1ncINq0
どうして自分だけこんな目にあうの
プロデューサー……助けてよぉ
「お前ら何してるんだ!」
あっ……
ドアが開くのと同時に、プロデューサーの大きな声が響く
「プロデューサー……」
顔を見上げると、怒っているのがわかった
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 00:53:02.74 ID:wK0b60XB0
ファッキューハルカッス
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 00:56:16.68 ID:t1iBlPXv0
niceP!
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 00:56:28.70 ID:KpkgqJGk0
なぜみんなリボンの人が主犯だと決めつけるのだ
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 00:56:38.44 ID:MwzDSds9O
なんで春香前提なんだよ
まあ春香だろうけど
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 00:56:42.59 ID:33UxM27g0
わた春香さんはこんなことしないよ
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 00:57:52.74 ID:vp1ncINq0
それは誰に対してなのかはわからなかったけど
「ほら、お前は早くレッスンに行って来い」
相手は何か言いたそうだったけど、すごすごと部屋を出て行く
緊張の糸が緩んだのか、安心したと同時に泣いているのに気づいた
「おいおい泣くなって。怖い思いをさせてすまなかったな」
ああ、この人は自分をちゃんと見てくれてるんだなぁ
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 00:59:14.02 ID:Ym1X3gYa0
どうせ春香だろ
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:01:21.95 ID:TVzFnTal0
Pも突き放す展開はよ
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:02:28.06 ID:4PV4tJ9n0
ヴぁイ!
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:02:53.64 ID:vp1ncINq0
自分が泣いている時も傍にいてくれて
自分に普通に接してくれる
当たり前のことかもしれないけど、とても嬉しい
「ごめんプロデューサー。もう……大丈夫だから」
泣き顔見られるなんて、恥ずかしいな……
「あいつには俺から話をしておくからさ。もう今日は帰っていいぞ」
申し訳なさそうな顔でプロデューサーが言う
どうして真美を無視スレといい目が離せないかなぁ
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:07:13.95 ID:vp1ncINq0
「後さ、いつでも俺を頼れよ? 俺はお前のプロデューサーなんだからな」
優しく微笑んで、自分に言ってくれた言葉
「うん、うん……本当にありがとう」
馬鹿ぁ……そんな言葉かけられたら、また泣いちゃうよ
「じゃあ、お疲れ様でした」
「ああ、お疲れ様。気をつけて帰るんだぞ」
「うん!」
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:13:12.70 ID:vp1ncINq0
またね、と手を振って事務所を出る
いつもプロデューサーに助けてもらってるけど
このままじゃ良くないよね
今は自分の言葉が皆に届かない
そのせいで、すれ違っているのかも
皆が始めにくれた優しさは、嘘じゃないと思うし
うん、今度プロデューサーにも相談してみよう
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:17:57.53 ID:vp1ncINq0
あれ? 携帯がない
さっき突き飛ばされた時に、落としちゃったのかな
まだ事務所から離れてなくて良かったけど
……こっそり取りに行こう
泣いた後の顔を、誰かに見られたくないし
ついでにスケジュールの確認をしようと、ドアに手をかけた瞬間だった
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:19:54.65 ID:x3OHZgeE0
おい
やめれ
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:22:13.42 ID:vp1ncINq0
「お前たちも馬鹿だなぁ」
プロデューサーの声だ
他にも何人か、話し声が聞こえる
「もっと上手くやれよ」
何の話をしているんだろう
「あいつに辞められたら、俺が何を言われるかわかったもんじゃない」
おい
おい
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:23:02.20 ID:INRDLk6o0
え?
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:23:14.57 ID:2klYwcX+0
やめてくれよ…
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:23:14.65 ID:gAVnoJqZ0
うわぁ・・・
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:23:26.22 ID:SWA214bu0
あああああああ
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:23:29.97 ID:BjG7nNRP0
………
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:23:35.30 ID:nw/+mHpJ0
そっ閉じ
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:23:41.30 ID:Ym1X3gYa0
見えない
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:23:41.91 ID:TCpvyP3I0
(´・ω・`)
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:24:20.90 ID:EqnFMYLM0
久々にガチでキレそうだぜ…
…
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:25:25.39 ID:x9LLhMdo0
お前らどっから湧いてきた
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:26:24.03 ID:MfWPiAwA0
vipアイマスSSは響ぼっちのネタ安易に使いすぎだな
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:26:48.07 ID:vp1ncINq0
ドアからそっと手を離す
「いやいや、お前たちの方が可愛いに決まってるだろ?」
なんだろう、この嫌な予感
胸が苦しい
「お前たちには、もっと仕事取ってきてやるからさ」
……
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:29:35.32 ID:INRDLk6o0
相手はアイドル(複数)だからな
おだてておだててやらないとダメなんだよな
そうだよな
うん
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:30:04.12 ID:hLMettg30
うわああああああああああああああああああ
でも響可愛い!
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:30:40.76 ID:vp1ncINq0
「おいおい、あいつだって立派な金づるなんだ。表面上は仲良くしないとな」
最後に、ぼそりと自分の名前を出した
金づる? 自分が? そんな見方だったの?
さっきの言葉は嘘だったの? ねぇ、プロデューサー?
「ははっ、俺がいないとあいつひとりぼっちなんだぜ。事務所で縮こまってさ、笑えるよな」
……そっか。そういうことなんだ
ちょっと期待しちゃったけど、勘違いだった
97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:31:19.19 ID:gAVnoJqZ0
やめろおおおおおおおお
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:34:02.07 ID:Lgt3y20S0
いいよ続けて
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:34:35.52 ID:2klYwcX+0
俺が救済してやらなきゃな…
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:35:39.79 ID:vp1ncINq0
自分、馬鹿だなぁ
「……あははっ」
泣きながら笑っちゃうなんて、初体験だ
あーあ、本当にもう……
こんな惨めな思いするのなら、早く辞めちゃえば良かったな
「……うぅ」
本当に、辞めちゃえば、良かった……
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:37:17.72 ID:SdIx0k5H0
そこで俺登場です
おれもいるぜ?
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:38:16.58 ID:hLMettg30
俺だって居るんだぜ?
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:38:35.00 ID:TlDNEyc40
要件を聞こう・・・
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:39:43.93 ID:EqnFMYLM0
Pは俺だろ?
あんなとこ行くなよ響
106 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:40:41.56 ID:dB8vJWK/0
俺がいるよ
107 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:40:41.72 ID:vp1ncINq0
この事務所には自分の居場所なんて無いんだ
夢のために、自分のために、今まで頑張ってきたけど
信頼してたプロデューサーにも裏切られた
自分、何か悪いことしたのかな?
もう、わからないよ……
もう、ひとりぼっちは嫌だよ
響!こっちゃこい!
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:45:23.93 ID:1WbSmM7M0
(>人<;)
110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:45:54.66 ID:vp1ncINq0
「夕焼けが綺麗……」
逃げるように走り出して
気づいたら屋上に来ていた
もう考えることも面倒
もう楽になりたい
もう……疲れたよ
「お母さん、ごめんね……」
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:47:47.52 ID:Lgt3y20S0
やめたげて
112 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:49:30.36 ID:dB8vJWK/0
ダメ!
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:50:17.34 ID:vp1ncINq0
「カット!」
114 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:50:40.08 ID:EqnFMYLM0
!?
115 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:51:11.75 ID:4nQ/PNVx0
これは・・・
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:51:13.22 ID:DHi8x2vAO
なん…だと…
117 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:51:14.07 ID:BjG7nNRP0
救いが来たな
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:51:28.80 ID:HNypkR+CO
,r '" ̄"'''丶,
./.゙゙゙゙゙ .l゙~゙゙゙゙ ヽ\
. i´ ri⌒.'li、 .'⌒ヽ 'i::`i,
.| ′ .゙゜ .゙゙゙″ .:::l::::::!
|, ,r'!ヾ・ ヽ, .::::.|:::::::i アイツはもう消した!
.i, ./,r──ヽ, :::::::i::::,r'
゙ヽ、 .ヾ!゙゙゙゙゙゙'''ヽ、_ノ
`'''゙i ._____ l /ヽ
/\ へ ゙ヽ ___ノ’_/
へ、 | ̄\ー フ ̄ |\ー
/ / ̄\ | >| ̄|Σ | |
, ┤ |/|_/ ̄\_| \|
| \_/ ヽ
| __( ̄ |
| __) 〜ノ
人 __) ノ
119 :
忍法帖【Lv=23,xxxPT】 :2012/03/26(月) 01:51:38.84 ID:O1dZfqGt0
明日朝はやいからさ
120 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:53:19.01 ID:vp1ncINq0
……演技しゅーりょー!
「我那覇さんお疲れ様! 良い画が取れたよ」
「本当ですか? 良かったです」
監督さんに褒められた
涙を拭って、顔を上げる
主役だからって引き受けたけど、暗すぎだぞ……
もっと明るいのが良いさー
121 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:53:21.13 ID:Ns2JIZ000
だからおまえは誰なんだよ
米倉一派も一枚岩ではないからな
123 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 01:57:12.79 ID:vp1ncINq0
「おーい、響。お疲れ様」
「響。とても良い演技でした」
あ! プロデューサーと貴音だ
見に来てくれてたんだ
「今日は1回もNG出さなかったんだっ! えらいでしょ?」
「ああ、えらいぞ響。よく頑張ったな」
えへへ、もっと褒めても良いんだよ
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 02:01:24.16 ID:9RkyAAYR0
おい
この展開
おい
125 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 02:02:00.29 ID:vp1ncINq0
「ふふっ、響は良く頑張りましたね」
「わっ! た、貴音?」
ふわりと、貴音の腕に包まれる
「演技とはいえ、いたたまれない気持ちになりました……」
暖かくて、優しい匂いがする
「大丈夫だよ、貴音。心配してくれてありがとねっ」
126 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 02:02:19.43 ID:fSRw9JeyO
いやまてまだ油断できない
127 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 02:02:55.35 ID:Kfh5jLLF0
味方は二人だけ
2人も味方がいれば安心だ
129 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 02:06:15.01 ID:vp1ncINq0
いつも自分を心配してくれる
とても優しい自分の友達
「響は強いのですね」
ううん、強くなんてない
自分には支えてくれる皆がいるから
「皆がいるからね。だから頑張れるんだ」
「ふふっ、そうですか」
130 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 02:10:12.55 ID:vp1ncINq0
役の自分はひとりぼっちだったけど
本当の自分には皆がいる
「おーい、俺を忘れてないか?」
それに、プロデューサーもいる
「ごめんごめん。ねぇ、プロデューサー?」
自分たちのために、本当に頑張ってくれている人がいる
「どうした?」
131 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 02:10:59.22 ID:2klYwcX+0
132 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 02:16:17.49 ID:vp1ncINq0
「自分があんな事になったら助けてくれる?」
意地悪な質問だったかな
765プロは、あんな事にはならないけど
「はぁ……」
ためいきと同時に頭にチョップされた
「痛いっ! 何するの!?」
「当然助けるさ。俺はお前たちの、本当のプロデューサーなんだからな」
133 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 02:20:13.72 ID:Lgt3y20S0
おおおおおおおこおおおおお
134 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 02:21:47.22 ID:vp1ncINq0
うぅ……そんな真面目な顔して見つめないでよ
自分たちは本当に助けられてきた
たまに情けない時もあるけど
凄く頼れる、自分の本当のプロデューサー
「それに、あんな奴と俺を一緒にしないでくれよ」
あははっ、質問しなくてもわかってたけどさ
でも、安心したな
135 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 02:26:00.07 ID:IpeiXyOu0
C
136 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 02:26:38.82 ID:vp1ncINq0
この人なら心から信頼できる
この人ととなら、どこまででも行けるはず
「さすがだね。自分が見込んだだけはあるさー」
「ふふっ、私もそう思います」
ほら、貴音だって同じ考えだ
「これは喜んでいいのか?」
137 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 02:29:23.59 ID:vp1ncINq0
皆と
そしてプロデューサーと
もっともっと高みへ
立ち止まってなんかいられない
夢はでっかくトップアイドル
「もちろん! これからもよろしくねっ!」
おしまい
138 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 02:30:07.64 ID:EqnFMYLM0
乙
139 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 02:30:52.65 ID:u9lMoG0o0
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
O 。
, ─ヽ
________ /,/\ヾ\ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|__|__|__|_ __((´∀`\ )< というお話だったのサ
|_|__|__|__ /ノへゝ/''' )ヽ \_________
||__| | | \´-`) / 丿/
|_|_| 从.从从 | \__ ̄ ̄⊂|丿/
|__|| 从人人从. | /\__/::::::|||
|_|_|///ヽヾ\ / ::::::::::::ゝ/||
────────(~〜ヽ::::::::::::|/ = 完 =
140 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 02:31:10.39 ID:MJU2t1wB0
乙
ヒヤヒヤさせんなよ…
141 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 02:32:13.67 ID:IpeiXyOu0
乙
142 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 02:33:43.59 ID:4bcapL330
読み終えて何か涙が出てきた。
乙
143 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 02:34:24.50 ID:4nQ/PNVx0
乙
夢オチとかじゃなくて本当によかった・・・
144 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 02:35:31.23 ID:vp1ncINq0
読んでくれた人に感謝を
もっと上手く騙せれば良かったなー
後、欝展開だと思った人ゴメンね!
145 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 02:38:38.70 ID:TCpvyP3I0
面白かったよ
大層乙であった!!
147 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 02:50:34.27 ID:gm3ooGPJ0
乙
いい話だった
148 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/26(月) 02:50:34.49 ID:UEnyzoHg0
乙
怖くて見逃せなかったぞ!
ハッピーエンドでよかった…
149 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
乙、春香は本当にカスだな