キョン「俺がアサシンのマスターに?」  長門「然り」

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1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
キョン「つまり一体どういうことだってばよ?」

長門「あなたはこれから聖杯戦争に参加しなければならない」

キョン「あの・・長門さん? 言ってる意味がちょっとよくわからないんだが・・・」






1時間経って帰ってみればスレ落ちてやがったwwww

こういう場合って、また最初から書いたほうがいいの?それとも続きから?
2以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 15:02:59.97 ID:oSVbYMiV0
最初のとこを光の速さで貼って行ってほしい
3以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 15:03:52.75 ID:FJWc6XuN0
続きからでいいだろ
4以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 15:05:38.23 ID:1iu4B94J0
なんで落ちたかをゆっくり考えてほしい
5以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 15:11:12.78 ID:FJWc6XuN0
このスレも落ちるぞ
6以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 15:12:23.13 ID:53mRA1Iu0
そうですね
>>2には申し訳ないですが続きから書かせて頂きます

大変申し訳ありませんが、一応前スレ貼っときますので
興味ある人は、なんとかして前スレ見てください

http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332552870/
7以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 15:18:29.06 ID:53mRA1Iu0
では前スレの続きから


朝倉(なるほど・・・仮面ライダーを乗りこなすライダーね。興味深いわ
  使いようによってはそこそこイケそうな感じもするけど、よりによってマスターがアホの谷口君じゃね・・・
  残念だけど、このチームじゃ長門さんの敵にはならない・・・か)


長門をやけに過大評価してるようにも見えるが
朝倉はディケイド達に対し共闘を持ちかけるには値しない連中だと判断した

音も気配も立てず天井裏から消える朝倉



朝倉(そろそろ戻らないと流石に長門さん達に不審がられてしまうものね
  まぁ私の本命は元からバーサーカーだし、もう少し様子を見ても問題ないでしょう)
8以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 15:20:46.21 ID:53mRA1Iu0
朝倉「------と、いうわけでライダーのマスターは谷口君
  ま、あの程度なら放っといても私達の脅威にはならないでしょう
  谷口君なら何処かで勝手に野垂れ死んでも問題ないしね」

キョン「あの・・・朝倉さん? 一応アイツの友人と呼ばれる男がココに思いっきり座っているのですがね・・・」

朝倉「まさか谷口君とも共闘するつもりなの? これ以上お荷物を増やされるのは正直どうかと思うんだけど」

キョン「お荷物ってなんだよオイ!!・・・とにかく放っておくわけにもイカンだろう。一応友人なんだし」

朝倉「私が言うのも何だけど、友達選びは考えたほうがいいわよ
  ああいう人って周りの足しか引っ張らないタイプだから、付き合えば付き合うほどろくな事にならないわよ」

キョン「まさに『おまえが言うな』だな。俺を殺そうとした奴が堂々と説教垂れるな
  そもそも俺の周りにはろくな人間は一人もいない。安心しろ」

朝倉「・・・鼻高々に断言する事じゃないわよそれ」


ほっとけとばかりにソッポを向くキョンであった
9以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 15:25:19.30 ID:53mRA1Iu0

朝倉「まぁライダー組は後で回収するとして、私としては涼宮さんの話を詳しく聞きたいわね
  ランサーを何故すぐに自害させたのか? とか、その辺を詳しく・・・」

キョン「止めてくれ。思い出しただけで吐き気がしてくる」

朝倉「フフフ・・・そんなにヒドかったの? 涼宮さんの落胆した表情、是非とも見たかったわ〜」

キョン「ハルヒも現実に引き戻されたみたいで、今のところ世界に大きな改編は起きてないみたいだがな
  代わりにとんでもない閉鎖空間が発生してるらしいが・・・」

朝倉「!!」ガタッ!

急に朝倉があらぬ方向に顔を向け警戒の態勢を取る。長門も同じ方向を注視していた


長門「・・・来る」

キョン「ん? どうした? ま、まさか!!」

朝倉「ええ、バーサーカーが召喚される気配がするわ。近いわよ?」
10以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 15:28:02.45 ID:53mRA1Iu0
-------所変わって再びキョン達の教室


国木田「遅いよ谷口。いつまで忘れ物取りに・・・って何その3Dな人!!」

谷口「おお、スマン国木田。お前校門に待たせてたの忘れてたわ」

国木田「いやそんな事より、そのやけにリアルな人誰?」

谷口「ディケイドだよディケイド。おまえもTV見て知ってんだろ?」

国木田「え? 仮面ライダーの? ホントに?」

谷口「おう、モノホンの本物だぜ。カッケーだろ? 俺たちはこれから聖杯戦争に参加しなきゃならんのさ」

国木田「・・・なんだかよく分からないけど用事できたんなら先帰るね」

谷口「おい待てよ国木田。どうせおまえヒマなんだろ? 俺たちの戦う勇姿を見ていかないのか?」

国木田「いや、面倒事に首突っ込みたくないから止めとくよ・・・少しは興味あるけど
  こういう時はろくな事が起きたためしが・・・って、手の甲がなんか痛い!!」
11以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 15:30:35.65 ID:KkcJa7zh0
ナガセ「」
12以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 15:30:48.63 ID:53mRA1Iu0
また、さるさん喰らうのはカンベンなので
宜しければカキコ支援していただけるとありがたいです
13以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 15:33:35.99 ID:53mRA1Iu0
谷口「おお!! それ令呪だぜ!! ほら俺と同じ!! いや〜まさかお前も聖杯戦争に参加するとはな・・・」

国木田「ええ!?何それ!? ちょ・・・勝手に変なことに巻き込まないでよ!!」

谷口「いや、そんな事言われてもな。聖杯に選ばれたの俺のせいじゃねーし」

士「この文様はバーサーカーだな。かなり強力なクラスだぞ?」

谷口「うっひょー!! バーサーカーだってよ国木田!!お前もなかなか渋いサーヴァント来てんじゃん!!」

国木田「いや、ちょっ、勘弁してよ・・・ホントこういうの困るから」

士「魔方陣から膨大な魔力がすでに溢れてる。もう現れるぞ」


ドッゴーン!!!

いつものように魔方陣が光り輝き、黒い人影がその姿を現したかと思ったその時
轟音と煙を吐き出しながら突如魔方陣が爆発した

谷口「ゲホゲホ! おい!! 何がどうなった!!?」

国木田「召喚に失敗・・・したの?」

士「いや、居るぞ」

谷口、国木田「!!」
14以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 15:36:36.66 ID:FJWc6XuN0
高校野球観てるから支援忘れる
15以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 15:38:16.27 ID:53mRA1Iu0
爆煙が次第に薄れゆくと同時に
バーサーカーと呼ばれるサーヴァントの姿が徐々に明らかとなった

谷口「!! お、おい。こいつは・・・」

国木田「こ、これが・・僕の、バーサーカー…?」


そのサーヴァントは何もかもが異様だった
奇抜、不自然、違和感と表現したほうが正確かもしれない

まるで純真無垢な少年が突如、怪物や化物や妖怪変化に手づから身を落としたような
そんな感覚をその男は漂わせていた

その大柄な体躯に見合わぬピチピチの子供服を身に纏い
無表情ながらも迫力を備えた精悍なる顔つき
そして何より、頭から生えていた東京スカイツリーと見紛うばかりの逆立った髪の毛

それら全てが普通の人間とは違う別次元から来たという事を指し示していた


そして、その固定化されたような口元が開いたかと思うと、国木田たちに何かを囁いた
それは掠れるような小さい声だったが国木田たちには確かにこう聞こえたのである

「this way」---------と


国木田「ゴン・・さん?」
16以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 15:38:17.31 ID:UWm9JLGz0
おう、がんばれ
17以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 15:41:59.84 ID:53mRA1Iu0

バーサーカーのサーヴァントとして現れたのはゴン=フリークスと呼ばれる12歳の少年だった
だが、それはとても12歳の年端には見えないマッチョな大男が国木田たちの眼前に立っていたのである


国木田「・・・」

谷口「スッゲェェーーー!!! スゲェよ国木田!! メチャクチャ強そうなサーヴァントじゃん!!
  何この棒立ちしてるだけでのド迫力!! 超カッケェェーーー!!!」

士「おいおいおい・・・何なんだコレは。本当に人間か?」


口をポカンと開け、ただただ絶句する国木田
その国木田の背を叩き、宝くじでも大当りしたかのように大喜びする谷口
得体のしれない未知の深海魚を見るような目で訝しがるディケイド

国木田たちは三者三様に未だ微動だにせぬ筋肉隆々の怒髪天を凝視していた


ゴン「・・・」
18以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 15:43:03.76 ID:FJWc6XuN0
支援
19以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 15:44:02.93 ID:53mRA1Iu0

谷口「さて、と・・・一応これでおまえも共に聖杯戦争を競い合うライバルって事になったワケだが
  友達のよしみだ。しばらくの間、共闘しようぜ? お互い右も左も分からねぇ状態だろ?」

国木田「そもそも争う意味さえ解ってない状態だからねコッチは
  なぜ戦ってまで聖杯とやらを奪い合うのか?とか是非ご教授して頂けるとありがたいんだけど・・・」

谷口「あー…まぁ、おまえのサーヴァントにゃ何を聞いてもウンともスンとも答えやしなさそうだしな
  未だ『this way』以外一言も喋らねーし・・・いいぜ、いろいろ俺が教えてやるよ」

国木田「うん、すごく助かるよ谷口」
20以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 15:45:55.70 ID:hGj1N+AR0
落ちる=支援なし=つまらん=書かなくていい
21以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 15:46:31.54 ID:53mRA1Iu0
支援ありがとうございます!すごく助かります!
22以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 15:47:29.28 ID:53mRA1Iu0

国木田「-------なるほどね。自分の願いを叶えてもらうために聖杯戦争を戦うってことか。ふーん・・・」

谷口「あんま興味ないって感じの反応だな。でもおまえも叶えたい願いっての何かしらあるんだろ?
  『惚れてるあの娘をモノにしたい』とか『世界中の女からモテモテになりたい』とかよ」

国木田「ハハハ。やっぱり谷口の願いはそういう感じか。口に出さずとも容易に想像はついたけどね
  ・・・そうだね、そりゃあ僕も人間だからね。叶えたい願いの一つや二つ、当然あるよ
  でも他の人と争ってまで叶えようとするのは流石にどうかな・・・僕は正直そこまで強欲にはなれないよ」

谷口「カーー!! ったく、こんな時までええカッコしいか?
  時には己の欲望に忠実にならねーと自分の人生3割減で損するぞ国木田?」

国木田「君は欲望に忠実過ぎだけどね。まぁでもキライではないよ、その性格
  ・・・いいよわかった。共闘しようか谷口」

国木田「えーと・・・あの、そういうワケだからライダーとは仲良くして下さい、ね? ゴン、さん・・・」

ゴン「・・・」
23以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 15:48:32.57 ID:hGj1N+AR0
>>21
猿くらうの嫌で支援欲しがってるなら余計な書き込みすんなよw
24以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 15:48:33.15 ID:FJWc6XuN0
高校野球雨で中止……
25以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 15:49:37.06 ID:53mRA1Iu0

谷口(・・・おいおい、人間の言葉ちゃんと通じてんのかコイツ?)ヒソヒソ…

国木田(うん。いや、大丈夫じゃないかな? 多分だけど・・・)ヒソヒソ…

谷口(ならいいんだけどよ。あの容姿で何も喋らねーってのは、さすがに不気味すぎだぜ)ヒソヒソ…

ゴン「・・・」


士「俺はディケイド。ライダーのクラスでこの世界に顕現した。暫くの間だが、宜しくなバーサーカー」

ゴンに歩み寄り手を差し伸べ、紳士的に握手を促すディケイド
それに対し、ゴンは言葉の代わりに『コレ』をもって返答とした



     ボ




国木田「・・・え?」

26以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 15:50:19.30 ID:UWm9JLGz0
俺はハルビンがくると思ったんだがなー
27以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 15:51:26.66 ID:FJWc6XuN0
支援
28以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 15:51:35.70 ID:5CQ6DCfl0
魔力切れとか概念はないのか
29以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 15:52:15.56 ID:53mRA1Iu0
>>23サーセンwwwwwww


『ボ』という、まるで分厚い鉄柱や丸太が振り回されたかのような風切り音の後に国木田たちが見た光景は
首から上が何処かに消し飛んでいたディケイドの姿であった


谷口「うっ、うわわッ!! うわぁああああああぁぁあああーーーーーーッッ!!!!!」

国木田「っっうぇええええええーーーーーー!!!?」

今起きた出来事が理解しきれず腰を抜かす二人



バーサーカーの攻撃。それはあまりにも唐突すぎたのだ
おそらくディケイドは自身が死んだことさえ気が付かなかったであろう


司令部を失ったその体は、まるで糸が切れた操り人形の如く
首から血しぶきをあげ崩れるようにその場に倒れこんだ

ゴン「・・・」



先程までどこか間の抜けた会話を交わしてた谷口と国木田のいる教室は同じ場所とは思えぬほど
ゴンの無慈悲な一撃によって地獄絵図と化したのである
30以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 15:56:52.86 ID:53mRA1Iu0

あまりにも非現実的な出来事ゆえ、谷口はガラにもなく錯乱していた

谷口「ひっ、ひっ、あ、アタマ・・・ラ、ライダーの頭は何処だ? も、戻さなきゃ・・・」キョロキョロ

国木田「たッ谷口落ち着いて!! アンパンマンじゃあるまいし頭を戻してもライダーは生き返らないよ!!」

涙目になってディケイドの頭を探す谷口
だが、あたりを見回してもディケイドの頭部はあるはずがなかった

ゴンの蹴り上げた一撃はディケイドの頭に接触した直後
44マグナムの弾丸に当たったスイカのように、粉々に四散して床や天井に撒き散らされたのだから

パアアアアアアーー…  谷口「!!」

光の塵となって姿を消すディケイド
それを見た谷口はディケイドがもう元には戻らぬ事をようやく理解し、口を噛み締め拳を震わせ立ち上がった

谷口「・・・ちくしょう。よくも・・よくも俺のライダーを・・・・
  バーサーカー・・・テメェの、・・・テメェの血は何色だぁーーーー!!!?」

錯乱した末の蛮勇なのか、無謀にもバーサーカーに殴りかかる何の能力も持たない普通の人間
それに対し、ゴンはまたもやコレをもって返答とした


     ボ

谷口「ぐはぁ…!!」
31以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 15:58:02.45 ID:FJWc6XuN0
支援
32以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 15:59:45.23 ID:53mRA1Iu0
それはディケイドに放った先程の一撃とは違い明らかに手加減した一撃だった
その証拠に谷口の体は四散せず、悶絶してはいたものの致命傷を与える威力ではなかった

ゴン「・・・」

だがこれは決して手心を見せたというワケではなく、ゴンは濁りきった目で侮蔑するように谷口を見ていた


ゴン「」ゴシャ!! バキ!! ドゴッ!! ガスッ!!

谷口「〜〜〜〜〜〜〜ッ!!!」ピクピクピク…

すでに身動きの取れない谷口を執拗に何度も足蹴にするゴン
『なんの力もないタダの人間風情がサーヴァントである俺に襲い掛かるとは身の程知らずも甚だしい』
------こう考えていたのであろうか

自分に攻撃してきた愚かさを後悔させるため、ゴンは谷口を徹底的に痛めつけ
その軽薄さに対する制裁をじっくり加え続ける腹づもりだったのだ


ゴン「」ゴシャ!! バキ!! ドゴッ!! ガスッ!!

国木田「ゴ、ゴンさん!! もう・・・もう、やめたげてぇぇーーーー!!!」


     ボ

国木田「ぐはぁ…!!」
33以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 16:00:32.48 ID:XU7MhceBO
復活してたんか
支援
34以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 16:02:38.98 ID:UWm9JLGz0
>>1とは多分笑いのポイントが違うわ
だが支援
35以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 16:02:46.84 ID:53mRA1Iu0
突如行なったバーサーカーの攻撃
それは部室棟より魔力の揺らぎを注視していた長門と朝倉にも伝わった


朝倉「すごいわねバーサーカー・・・まさかここまでとは」

長門「然り」

キョン「おい、お前ら二人して何わかった気になってるんだ? ちゃんと俺にも説明しろ」

長門「・・・ライダーの霊圧が消えた」

キョン「なん・・・だと? た、谷口が危ない!! 早く助けに行くぞ!! 長門!! 朝倉!!」

朝倉「無駄よ。バーサーカーがもしマスターを殺す気なら今から行っても間に合わないわ
  それより自分達の心配をしたほうが身のためよ
  私たちがバーサーカーの存在に気付いてるのと同様にコッチの存在にも気付かれてるハズだから・・・」

長門「朝倉涼子に同意する。早急に迎撃の態勢を整えるべき」

キョン「いや、しかし・・・」

朝倉「大丈夫よ。谷口君の性格はあなたもよく知ってるでしょ?
  おそらく彼、ライダーが殺された時点でビビッて十中八九逃げてるわよ」

キョン「・・・だと、いいがな」
36以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 16:03:04.57 ID:XU7MhceBO
今ゴンさんとこ
支援
37以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 16:03:34.38 ID:WAwonrO60
地の文入れるなら括弧の前の名前外せよ
38以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 16:05:47.21 ID:53mRA1Iu0
----------ゴンには叶えるべき願いがあった


元いた世界で大事な人を自らの未熟さで助けられなかった・・・
その罪を償うため、ゴンはどうしても聖杯を手に入れなければならなかったのだ

しかし実際にはその人は死んではおらず、彼は女の姿になって生きていたのだが・・・
ピトー戦の直後にこの世界に召喚され、その事実を知らない少年を一体誰が責められようか


ゴンはおそらくどのサーヴァントよりも強い意思でこの聖杯戦争に挑んでいたであろう
彼の願いに対する執念は並大抵のモノではなかった

『邪魔するものは例え女老人子供であろうと容赦はしない、どんな手を使おうとも必ず聖杯を勝ち取ってみせる』
そんな決意と覚悟でゴンはこの聖杯戦争に臨んでいるのだ


そう、全てはカイトを生き返らせるために-----------------



突如ゴンの体が光輝いた

ゴンは残りの敵の情報を事細かに知るため、念能力の『円』を八方へと放射状に展開した
その強力な閃光はゴンの体を中心に、一瞬にして半径5キロ圏内全てを覆い尽くしたのだった
39以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 16:05:55.74 ID:XU7MhceBO
谷口消えそう
40以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 16:08:08.29 ID:XU7MhceBO
41以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 16:09:02.99 ID:53mRA1Iu0
ここから少し更新ペースが遅くなります
最後まで書き溜めはしてますが、手書きのやつをパソコンに打ちこまないといけないので

たびたび色々あって申し訳ありません
42以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 16:10:21.95 ID:UWm9JLGz0
今までが早すぎたくらい
43以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 16:13:18.72 ID:ihmf9IiS0
変身前にやられるとか士さんゴミだろ...

変身したら最強なのに
44以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 16:21:16.91 ID:53mRA1Iu0

教室棟から放たれた強烈な光は部室棟で様子を伺うキョン達にも降り注いだ


キョン「うお!!まぶし!!」

朝倉「クッ・・・これは」

長門「・・・」


キョン「な・・・なんだったんだ今の光は!?
 何か教室棟のほうが光ったと思ったら、突然体の中を見透かされたような感覚に・・・」

長門「おそらくバーサーカーの能力の一種・・・ソナーのような索敵能力だと推測される」

朝倉「敵の情報を事前に詳しく収集したって事?
 ・・・なるほど、バーサーカーだからとて、考えなしで行動してるワケではないって事ね」

キョン「一筋縄では行かないってことか・・・」

長門「・・・コレでバーサーカーの危険度がさらに増した」
45以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 16:26:59.93 ID:FJWc6XuN0
支援
46以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 16:37:58.55 ID:FJWc6XuN0
支援
47以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 16:38:09.95 ID:53mRA1Iu0
ガッツ達三人はすでに北高の正門近くまで戻って来ていた

みくる「ふええ・・・ななななんだったんですかね、今の閃光は?」

鶴屋「北高の校舎が光ったみたいにょろが・・・」

ガッツ「痛ッ!!!」

みくる「ど、どどどどどうしたんですかガッツさん!?」

鶴屋「あ!!首から血が出てるっさ!!」

よく見るとガッツの首にある紋章のような傷から血が滴り落ちている
その拭った血を己の目で確認したガッツは、苦々しい表情で手のひらを強く握り締める

ガッツ「・・・使徒だ。今の光を放った所に居る。それもとんでもなくヤバイのが・・・
 ・・・恐らくゴッドハンドかそれ以上の」

みくる「ええ? し、使徒? ゴッドハンド? わわわ、言ってる意味がわかりませぇん・・・
 エヴァか何か出てくるんですか?」アワアワ…

ガッツ「行くぞ!! ついて来い!!」ダダッ!!

鶴屋「あ!! ちょ、ちょっと待つッさセイバー!!」ダダッ!!

みくる「わわわ。お、置いてかないで下さいー・・・」ダダッ!!

ガッツ(使徒がいる場所はバーサーカーの魔力が感じられた所と全く同じ位置・・・
 まさか、人間ではなく使徒がサーヴァントとして顕現したという事か?
 ・・・人外であるというなら尚のこと、俺が倒さなければなるまい!)
48以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 16:40:27.80 ID:XU7MhceBO
しえ
49以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 16:44:34.71 ID:XU7MhceBO
ゴンさん人外扱いかよっ!
50以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 16:49:33.55 ID:FJWc6XuN0
支援
51以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 16:50:13.66 ID:UWm9JLGz0
アーチャーが気になる支援
52以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 16:55:01.41 ID:53mRA1Iu0


ゴンは円を張り巡らせることにより、魔力のゆらぎでは感知できない詳細な情報を得ることが出来た

---------ランサーは自分がこの世界に顕現する前にすでに自害
ライダーは自身が手づから一撃で始末した

残る敵はセイバー、アーチャー、キャスター、アサシンの4体・・・


次は誰を標的にするか・・・ゴンは獲物を狙う直前の猛禽類のような目でさらに思案を巡らせた

53以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 16:56:46.32 ID:kVwYImRz0
つまらないしなんかくさい
54以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 16:57:15.27 ID:53mRA1Iu0

--------別棟の一室にアサシン、キャスターの姿を確認。両名共に女性である
小柄な方の女性はキャスター、長身の方がアサシンか
両名は揃ってこちらの様子を伺ってるもよう

そばに居る男性はキャスター、アサシンいずれかのマスターか?
もう一方のマスターが居ないのは若干気にかかるが・・・


---------校門方向からセイバーのサーヴァントがこちらに向かってるのを確認
自分に意識を向けてるのがハッキリとわかる
この敵意から察するに、どうやら邂逅直後に戦いを仕掛ける腹づもりらしい・・・

その近くにいる女性二人の内、どちらかがセイバーのマスターだろう
一人はマスター、もう一人はサポート要員といった所であろうか?


---------アーチャーの姿が確認できない
索敵の範囲外だったのか、それとも霊体化して索敵できないのか・・・
いずれにせよ、逃げ隠れしている臆病な輩は後で始末しても問題ないだろう


ゴン「・・・」

まず仕留めるべきは今近場にいるサーバントと判断したゴン
それもココに向かってくる好戦的な黒い剣士に対しゴンは意識を集中した


ベルセルクとバーサーカーの激突が始まろうとしていた
55以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 16:57:24.84 ID:XU7MhceBO
ぺろぺろ
56以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 17:01:37.17 ID:kZDNUa7rO
然り!然り!
57以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 17:04:30.08 ID:FJWc6XuN0
支援
58以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 17:05:29.04 ID:53mRA1Iu0

みくる「ガ、ガッツさん!ままま待ってください!!まずはキョン君達と先に合流を・・・」ハァハァ…

みくるの忠告を無視し校舎を駆け上がり、例の教室の前で立ち止まるガッツ


ガッツ「・・・」

鶴屋「よ、ようやく追いついた・・・あ! ココは!?」ハァハァ

みくる「キョ、キョン君や涼宮さん達のクラスです・・・」ハァハァ


ガッツ「・・・中に居る」

鶴屋、みくる「!!」

鶴屋「ココに居るにょろか? 化物が?」

ガッツ「覚悟はいいか? 入るぞ?」

みくる「ひ、ひえぇ・・・」ガタガタガタ


息を飲む二人を尻目に教室のドアを開けるガッツ

ガッツ「!!」
59以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 17:06:48.84 ID:UWm9JLGz0
そういやまともに宝具使ったのゴンさんだけか
60以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 17:07:16.15 ID:XU7MhceBO
どしたの
61以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 17:12:55.70 ID:FJWc6XuN0
支援
62以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 17:13:03.75 ID:XU7MhceBO
ですか
63以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 17:14:06.55 ID:53mRA1Iu0

そこは既に普通の教室とは違う異様な光景を醸し出していた


教室内で竜巻でも発生したかのように無惨に壊された机や椅子

至るところに飛び散らかされた血痕

死にかけの谷口

教室の真ん中に描かれた魔法陣の上で立ちずむ筋肉隆々の大男と脇に抱えられ気絶した国木田

怒髪天をつくその髪の毛は、教室の高さでも足りずワサワサとムカデのように天井を這いずり回っていた


みくる「ひっ、ひえぇ・・・」ガタガタガタ

鶴屋「なっ・・なんなんさ、コレ・・・?」

ゴン「・・・」

ガッツ「貴様がやったのか? バーサーカー?」

みくる、鶴屋「!!」
64以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 17:20:39.69 ID:FJWc6XuN0
支援
65以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 17:22:18.72 ID:53mRA1Iu0

ガッツの問いかけを無視し、禍々しいほどの殺気を依然放ち続けるゴン
その圧倒的存在感は、まるで人間の言葉が通じないかのように錯覚するほど化物じみていた

確かに人の姿をしているが、それを感じさせない、そう思わせる何かがこの男にはあったのである

鶴屋「こ、こいつが例のバーサーカー・・・」


そう、この「少年」こそ、この聖杯戦争最強にして最凶のサーヴァント

圧縮されし天賦の才

濃縮されし強さの体現

禍々しきチカラの結晶体

その化物こそバーサーカーのサーヴァント
ゴン=フリークス(12)なのである




ゴン「this way」
66以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 17:24:15.89 ID:XU7MhceBO
67以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 17:30:58.29 ID:XU7MhceBO
68以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 17:34:30.17 ID:53mRA1Iu0

ゴン「forrow me」

そう言うとゴンは国木田を小脇に抱えたまま校舎から飛び降り校庭の中ほどまで移動した

そして誰も居ないステージの中央からゴンはガッツに降りてくるようアゴでクイっと促した


ガッツ「・・・なるほど、確かにココで戦うのは狭すぎる、か」

みくる「ふええ・・・ガッツさん。あ、あんなのと戦うんですか・・?」

不安そうにガッツを涙目で見つめるみくる
それを見たガッツはまるで父親が子供をあやすかのように優しくみくるの頭を撫で

ガッツ「大丈夫。勝ってみせるさ。なぁに、あんな化物との戦い、俺にとっちゃ日常茶飯事さ
 いつもの事だ。何も変わりはしない。いつものように化物と戦って勝つ。それだけの事さ」

そう言うとガッツは後者から飛び降りゴンの元に歩みよる


鶴屋「私らも行くっさみくる!」

みくるの手を取り教室を後にする鶴屋とみくる


校舎を駆け下り玄関から出てみるとベルセルクとバーサーカーの戦闘は既に始まっていた
69以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 17:38:37.48 ID:FJWc6XuN0
支援
70以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 17:39:01.31 ID:XU7MhceBO
ガッツじゃなあ…
71以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 17:43:02.25 ID:FJWc6XuN0
支援
72以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 17:43:56.31 ID:UWm9JLGz0
宝具次第では分からん
73以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 17:43:58.43 ID:53mRA1Iu0

ブオ!! ゴア!! ブウン!!

ドラゴン殺しを手に取りゴンに斬りかかるガッツ

かなりの重量物であろう巨大な剣をまるで体の一部であるかのように鬼の形相で振り回すその姿は
まさしくベルセルクという名に相応しいものだった

その斬撃を国木田を抱えたまま無表情でヒラリヒラリとかわし続けるゴン

どちらも超人であり、どちらも化物である


すっかり日も落ちた闇夜の中で
白銀灯だけが煌々と照らし出すそのステージは、人が立ち入る余地などない壮絶な戦場と化していた

みくる「こ、これがサーヴァント同士の戦い・・・」

鶴屋「す、凄すぎるっさ」
74以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 17:49:49.93 ID:XU7MhceBO
範囲攻撃で国木田ごと殺るしか
75以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 17:51:48.99 ID:53mRA1Iu0

ガッツ(なんだコイツ? なぜ攻撃して来ない?)

斬撃を避けるだけに徹しているゴンに違和感を覚えるガッツ

ガッツ(俺の力量を測っているのか? それともただ遊んでいるだけなのか?
 いずれにせよ本気を出すまでもないって事か・・フン、みくびられたものだな、この俺も)ザシャア

一旦距離を置き連続攻撃を終了するガッツ


ガッツ(しかして不気味なのは未だに宝具を見せない事。そもそもコイツの宝具は一体何なんだ?)

ゴン「・・・」

ガッツ「!! そうか! わかったぞ!! コイツの宝具は----------」
76以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 17:56:32.26 ID:FJWc6XuN0
支援
77以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 17:57:06.45 ID:XU7MhceBO
電池切れにござる
充電完了まで残ってますように
78以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 17:59:32.35 ID:53mRA1Iu0

再びゴンに斬りかかるガッツ
先程と同じようにヒラリとかわし続けるゴン

鶴屋「? 同じような攻撃をしていてもバーサーカーには通じないのに、何故セイバーはまた突っ込んだにょろ?」

みくる「それにさっきより攻撃の仕方が雑になっているような気がします。まるで体に当てる気がないような・・・」

鶴屋「!! そうか!わかったにょろ! セイバーはバーサーカーの体ではなく宝具を狙って攻撃してるにょろ!!」

みくる「え? 宝具? 言ってる意味が・・・あ、まさか!!」

鶴屋「そう!! バーサーカーの宝具は『髪の毛』あの異常に長い髪の毛にょろ!!」
79以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 18:04:51.48 ID:FJWc6XuN0
支援
80以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 18:05:15.23 ID:53mRA1Iu0

ザシュ!! ザシュ!!

少しづつ髪を切り落とされていくゴン

やはり長すぎる髪の毛では、どうしてもガッツの斬撃スピードにはついていけず
30mはあったゴンの髪の毛は四分の一にまで削り落とされていた

ガッツ「どうしたバーサーカー!! 本気を出せ!! つるッぱげになるまで攻撃しないつもりか!?」ザシュ!! ザシュ!!

ゴン「・・・」




     ボ
81以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 18:11:47.74 ID:53mRA1Iu0
ガッツ「うおっ!!」

唐突に放たれた蹴りをかろうじて避けるガッツ


ガッツ「フ・・・たまらず反撃に出たか。そうこなくっちゃな」

ゴン「・・・」


ガッツにクルリと背を向け距離を置くゴン
そして小脇に抱えていた国木田を地面に寝かせつけゴンは両手を自由に使えるようにした

ゴン「・・・」コキッ コキッ


ガッツ「・・・なるほど、ようやく本気を出すみたいだな」

ガッツが言い終えるのを待っていたかのように
ゴンは己の内に潜むどす黒いオーラを火山から噴出するマグマの如く開放させた
82以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 18:17:52.21 ID:FJWc6XuN0
支援
83以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 18:21:29.27 ID:53mRA1Iu0

   ド ン !


もの凄いプレッシャーが北高の敷地内全てを覆い尽くす

キョン「うおおおお!? 今度は何だ!?・・・何か体が急に重たくなったようなこの圧力・・・!!」

朝倉「バーサーカーの魔力開放よ・・・それにしても強力すぎるわね。周りの大気まで震えてるじゃない」

まるで小さい地震が起きたかのように部室のガラス窓が小刻みにガタガタ震えてるのが確認できた


キョン「ま、魔力開放だと? 一体何が起こってるんだ!? ちゃんと説明しろ!!」

長門「・・・現在セイバーとバーサーカーが校庭にて戦闘中」

キョン「なっ!! なんだってー!!? マズイ!! 朝比奈さんが危ない!!
 助けに行くぞ!! 長門!! 朝倉!!」ダダダッ

長門「然り」ダダッ

朝倉「チィ・・・(長門さんめ、余計な事を・・・)」ダダッ
84以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 18:24:44.16 ID:UWm9JLGz0
支援
85以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 18:29:11.86 ID:FJWc6XuN0
支援
86以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 18:29:56.06 ID:53mRA1Iu0



ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・


みくる「あわわわわ・・・あ、あの人の体から黒い煙みたいな湯気が立ち上ってますけど
 ・・・な、なんなんですかコレェ?」

鶴屋「なんだか知んないけど、とてつもなくヤバイって事だけは解るっさ」

尋常ならざるオーラ。それは一般の人間にまで視覚化できるほどの質量であった

ガッツ「バーサーカー・・・まさかこれほどとは・・・」



ゴン「FIRST…COMES…ROCK…」ッキイイイイイイーーーーーン!!!!!

鶴屋「こ!! この呪文は・・!! マズイ!! 逃げるっさセイバー!!!」
87以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 18:34:46.54 ID:53mRA1Iu0

ガッツ「いや!! 行ける!!」ダダッ

みくる「あ!! ガッツさん!!駄目!!」

「危険すぎる」と声をかけようとするみくるを気にもかけず、最速で駆け抜けるガッツ

ガッツ(むしろチカラを溜めてる今がチャンス!!
 俺の斬撃が速いか、貴様が力を溜めるのが速いか・・・勝負だバーサーカー!!)
88以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 18:38:39.69 ID:53mRA1Iu0

ブオ!!

ガッツの振り下ろすドラゴン殺しがゴンの体に触れるその刹那

僅かに・・・ほんの僅かに
ゴンの力が僅かに速く溜め終わってしまっていた・・・


ゴン「JAN・・KEN・・・!!」




     ボ

89以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 18:44:01.55 ID:53mRA1Iu0

ドッゴーン!!!

轟音と共に爆発する校庭。土煙が舞い上がり何が起こったのか確認する事ができない鶴屋とみくる

鶴屋「ゴホゴホ・・・い、一体なにが・・・」

みくる「ガッツさんは? ガッツさんは勝ったんですか?」


時間と共に次第に薄くなる砂塵
そこにはみくるの期待とは違う大男が無傷の姿でそこに立っていた




ゴン「this way」

みくる「あ・・・ああ・・そ、そんな・・・」ガクッ
90以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 18:46:04.46 ID:UWm9JLGz0
支援
91以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 18:50:16.71 ID:53mRA1Iu0

鶴屋「あ、あのセイバーが肉片一つ残さず・・・消し飛ぶなんて・・・」

みくる「ふええん・・・お別れの挨拶も出来ないなんて・・こんなのってないです・・・あんまりですぅ」シクシク

鶴屋「し、信じられない・・・こ、こいつ、無傷どころか髪の毛の長さまで元の長さに戻ってる・・」

まさに化け物である

ゴン「・・・」ワサワサ

今の戦いの余韻を楽しむことも思いを馳せることもなく
バーサーカーの次の矛先はすでに次のターゲットに向けられていた


鶴屋「こっ!! こっちに歩いてくるにょろ!!」
92以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 18:53:20.38 ID:FJWc6XuN0
支援
93以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 18:53:20.62 ID:UWm9JLGz0
アーチャーそういえば傍観してたのか
94以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 18:54:46.08 ID:53mRA1Iu0

ゴン「・・・」ザッザッ

近寄ってくるゴンの視線は間違いなく朝比奈みくるを捉えていた

みくる「ひいいい!!」

鶴屋「こっ!!こいつサーヴァントだけでなくセイバーのマスターまでキッチリトドメを刺すつもりにょろか!?」

みくる「あわわ・・・そ、そんな」

ゴン「this way」
95以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 18:58:24.79 ID:UWm9JLGz0
ってか令呪使えよ
96以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 19:01:20.48 ID:53mRA1Iu0

バッ

みくる「え!?」

歩み近づく殺人鬼からみくるを守るため
両手を広げ震えながらもゴンの前に立ち塞がる少女がいた

鶴屋「悪いけどバーサーカー!! みくるは絶対に殺させないよ!!」

みくる「つ、鶴屋さん・・・」

鶴屋「大丈夫。みくるは私の大事な親友だ。だから---------」

『命に替えても守る』と心の内に決意した鶴屋は令呪の書かれた手を力強く振りかざし
精一杯の声で自分のサーヴァントを呼び出した


鶴屋「出でよ!! アーチャー!!」
97以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 19:08:20.91 ID:FJWc6XuN0
支援
98以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 19:11:24.43 ID:53mRA1Iu0


ぱあああああああ・・!!

霊体化していたアーチャーが光を伴って姿を現す

みくる「!! コレが鶴屋さんのサーヴァント・・!?」

それはいかにも魔法少女というようなピンクを基調としたフリフリの衣装を身に纏う
可愛らしい少女の姿だった


鶴屋「まどか!!戦える!?」

まどか「ティヒヒ。うん、おかげさまで少しは体がこの世界に馴染んできたよ鶴屋さん」

みくる「こ、この娘が・・・アーチャー・・?」

鶴屋「そう、『鹿目まどか』。別世界で「円環の理」として存在してた魔法少女さ
 この世界に来ても実体化が不安定だったから、今まで霊体化してたんだけど、この様子だと何とか戦えそうだね」

まどか「ウェヒヒヒヒ。いやぁ実体化するのは久々だったもんで・・・申し訳ないです」
99以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 19:16:03.73 ID:53mRA1Iu0

まどか「あれが私の戦う相手・・・バーサーカーだね、鶴屋さん」

鶴屋「あのセイバーでさえ全く歯が立たなかった相手だけど、勝てるかい? まどか」

まどか「うん・・・やってみないと分からないけど、多分・・」

ゴン「・・・」

鶴屋「頼んだよまどか。・・・アイツは親友を泣かせた。絶対に許せない相手なんだ」
100以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 19:22:31.81 ID:53mRA1Iu0

アーチャーのただならぬ雰囲気を感じたのか
まどかを仁王立ちで見据える怒髪天


まどか「他人のことは言えないけど、普通の霊体ではないよ。このサーヴァント・・・」

鶴屋「ああ、わかってるっさ」

まどか「人間というより、私と同じ『概念』に近い存在みたいだね・・・あ」

鶴屋「ん? どうしたまどか?」

まどか「鶴屋さん。私がこの世界に呼ばれた意味。ようやく分かったよ」

まどか「元の世界で願いをすでに叶えた私が聖杯戦争に呼ばれた理由、それは-------」




     ボ

101以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 19:26:51.77 ID:FJWc6XuN0
支援
102以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 19:27:46.06 ID:53mRA1Iu0

まどかの言葉をさえぎるかのように攻撃に入るゴン
先程の戦いとはうってかわって積極的である

ゴン「!!」

確かに蹴飛ばしたはずの少女がいない
消えた?と思われた少女は上空から雨のように矢を降り注いだ

それを直前で気付き、体に見合わぬ体裁きで全て避けきるゴン

まどか「うーん。流石にすぐには勝たせてくれないか」

ティヒヒと笑うまどかを見上げるゴン


ゴン「・・・」

まどか「さぁ、ジャンジャン行くよ」
103以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 19:33:29.85 ID:FJWc6XuN0
支援
104以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 19:36:47.43 ID:53mRA1Iu0

光の矢を上空より放つまどかに対し、ソレを避け続けることしか出来ないゴンは苦戦を強いられていた

そう、ゴンは空を飛べないのである


鶴屋とみくるがアーチャーとバーサーカーの戦いを見守っている、そんな中
ようやくキョン達一行が校庭へと駆けつけた

キョン「あ!!朝比奈さん!!鶴屋さん!!大丈夫ですか!?」ハァハァ

みくる「あ! キョン君!!」

キョン「ハァハァ・・・ど、どうやら間に合ったようですね」

鶴屋「キョロスケに長門っち!! それにえーと・・・」

みくる「!!」

朝倉「朝倉涼子。キョン君のクラスメートよ
 そんな事より凄い戦いね。あれが噂のバーサーカー?」

みくる「え?え? な、なんで朝倉さんがココに?」

キョン「俺のサーヴァントです。詳しい話は後でしますので、まずは状況の説明を・・・」

みくる「は、はい」
105以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 19:43:22.43 ID:53mRA1Iu0

みくる「-------と、いうわけで、ガッツさ・・いえ、セイバーはすでにバーサーカーに倒されて
 今は鶴屋さんのアーチャーが戦っています」

キョン「なるほど、無傷でセイバーを・・・」

朝倉「・・・」

みくる「ゴメンねキョン君・・・また私あまり役に立てなくて・・・」シュン…

キョン「そんな事ないですよ朝比奈さん。朝比奈さんがいつでも一生懸命なのは充分解ってますから
 そう、落ち込まないでください」

長門「セイバーは強力。ただバーサーカーが別次元に強かっただけ。仕方のない事」

みくる「・・・はい」
106以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 19:45:27.55 ID:UWm9JLGz0
色々がんばれ
107以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 19:48:59.23 ID:53mRA1Iu0

朝倉「・・・どちらかというとバーサーカーが押されてるわね
 遠距離・・・しかも手の届かない上空からの一方的な射撃はかなり厄介よ」

キョン「鶴屋さん。コレもしかして勝てるんじゃないですか?」

鶴屋「いや、相手はあのバーサーカーっさ。一筋縄で勝たせてくれる相手じゃないのはまどかも分かってるはず
 ま、このまま反撃されず勝ってくれれば御の字だけどね」




ゴン「・・・」
108以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 19:52:05.03 ID:5CQ6DCfl0
さるさん
109以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 19:57:10.54 ID:FJWc6XuN0
支援
110以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 20:02:07.24 ID:53mRA1Iu0
戦況を打開すべく、とうとうゴンが行動を開始した

まどかが矢を打ち放つその間隙を縫い、ゴンはその恐るべき膂力でもって地面を蹴り
上空にいるまどか目掛けて突っ込んできた

まどか「え!?」

無論ゴンの脚力なら、まどかがいる高さまで届くのは造作もない事だろう

だが、いくらサーヴァントとはいえ実体化してる以上、地球の重力には逆らえないのである
飛び出した勢いと方角さえ分かれば落下予測地点とその軌道は計算せずとも小学生でも分かる事だ

格好の的として落ち際に狙撃されるのはどう考えても明らかだった

だからこそまどかは驚いたのである

まどか(・・・避け続けるのに耐えられなくなって突っ込んできた? やけになって? それとも何か策があるの?)

長考を与えてくれるほどの時間はなかった

ゴンが接触するより速く、まどかはゴンが飛んできたライン上から離脱しなければならなかった

ゴン「!!」ブオッ!!

むなしく虚空を切る拳

ゴンのジャンプするスピードは砲弾のように速かったが、いかんせん距離が長すぎたのだ


空中という自由の利かぬ場に自ら飛んできた哀れな獲物に、狩人の矢の切っ先が向けられた
111以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 20:05:13.08 ID:XU7MhceBO
充電完了
112以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 20:10:57.02 ID:XU7MhceBO
113以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 20:13:23.15 ID:53mRA1Iu0

重力の檻に閉じ込められたゴンに対し、まどかはすぐには矢を放たなかった
まどかは一抹の不安を抱えながらも、この格好の機を逃すまいと光の矢に自分の魔力を注ぎ込んでいた

ゴンに弾き返せないほどの、ありったけのエネルギーを

ゴン「・・・」

地球の引力に引き戻され放物線を描き地面に落下し始めるゴン
150mは跳んだであろうか。普通の人間なら即死確実の高さだが、ゴンはおそらく無傷で着地するであろう

空中で何事もなく無事に着地できれば、の話だが・・・


鶴屋「おお! スゴイ!!」

朝倉「あ、あれをバーサーカーにぶつけるつもりなの?」


矢というよりは光の槍と表現すべきほどの大きさにまで成長した高エネルギー体
打ち放てば、ゴンは身をねじって避ける事も、手や足を使って弾く事も叶わず光の塵となって消滅するであろう

まどか「これで終わりだよ、バーサーカー」

ワルプルギスの夜を一撃で屠ったまどかの矢がゴンに向かって放たれた
114以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 20:17:14.51 ID:XU7MhceBO
115以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 20:22:53.20 ID:2YyttDPm0

バシュウウウウーーーーン・・・

勢いよく放たれた光の矢はゴンの下数センチをかすめ大気を切り裂き、空の彼方へと消え去った


まどか「え!?」

驚愕するまどか

そう、当たらなかったのである
まどかが放った落下予測地点にはゴンの姿はなかったのだ


まどか「ぇええええええーーーー!????」

さらにまどかは驚愕した

浮くはずのないバーサーカーが注に浮いてたからである


ゴン「・・・」ババババババババババ

そう、ゴンはなんとヘリコプターの回転翼のように自分の髪の毛をブンブン振り回し
あろうことか、その高速回転によって生じた風圧と揚力でもって、空中に静止していたのであった



キョン「か、髪の毛振り回して空中ホバリングしただとぉおおおおーーーーーーー!!!???」
116以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 20:25:01.53 ID:FJWc6XuN0
支援
117以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 20:26:22.45 ID:5CQ6DCfl0
テニヌみたいになっとる
118以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 20:28:56.90 ID:XU7MhceBO
息を思い切り吸い込んでから吹けば、ゴジラみたいに飛行できるぞゴンさんなら
119以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 20:31:05.44 ID:2YyttDPm0

キョン「う、うそ・・・だろ?」

キョンは血の気が引くような思いでその光景を見ていた


みくる「ふえぇ・・・」バタン

鶴屋「あ! み、みくる!?」

あまりの恐怖に朝比奈みくるは気絶した


長門「理解不能、理解不能、理解不能」

朝倉「なんなのアレ? なんなのバーサーカー・・・これじゃ本当に本物のバケモノじゃない」ブルブルブル

あの朝倉でさえ身震いしてる


それはその場にいた全ての者の想像の範疇を超えていた
いや、いったい誰が想像できようか。この恐るべき光景を・・・
120以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 20:36:01.60 ID:FJWc6XuN0
シエwん
121以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 20:36:13.77 ID:UWm9JLGz0
すまん・・・・・・ギャグにしか見えんwwwwwwwwwwww
122以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 20:40:35.85 ID:XU7MhceBO
カイト復活の幻覚でも見せてやらんと無理ぽ
123以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 20:42:48.52 ID:2YyttDPm0

-----------後にキョンはこう述懐する

キョン「-------そう、普通は笑うわな。確かに端から見りゃ爆笑モンのギャグ漫画だろうさ
 だが、だがな、その場にいた俺達にゃソレを笑い飛ばそうなんて気を起こす輩は誰一人としていなかったよ」

キョン「・・・いや、俺もな、ハルヒのおかげでさんざ色々な目にあってきたよ
 でもな、あの時ほど恐怖の片鱗を味わった事は今までなかったぜ」

キョン「--------だって信じられるか!?
 ピチピチの服を着た筋肉隆々の大男が腕を組んで魔法も超能力も使わず宝具の風圧だけで宙に浮いてんだぜ!!?
 髪の毛を高速回転させながら!! 仁王立ちで!!」

キョン「・・・少なくともこの場にいた誰一人として、あのバーサーカーには勝てないと理解したよ
 それほど凄い現象をあの化け物は顔色変えず平然とやってのけたのさ
 そしてその時思ったよ。『ああ、俺達は間違いなくコイツに皆殺しにされるな』ってさ・・・」
124以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 20:50:00.66 ID:FJWc6XuN0
支援
125以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 20:56:08.27 ID:2YyttDPm0
ゴン「this way」

地面に降りろと下を指差し促すゴン
ソレに対しまどかは少しの間、思案した

まどか「・・・」

確かに上空での一方的な射撃というまどかのアドバンテージはこれで消滅した
しかしまだ空中での機動力は概念のチカラで浮くまどかの方が依然有利なのであった

だが、まどかはあえてゴンの指示する地上に降りた

決してゴンの迫力に気圧されたのではなく、あくまで自分の意思で


鶴屋「まどか!!」

まどか「・・・ゴメン鶴屋さん。でも思っちゃったんだ。この人とは掛け値なしで思いっきり戦いたいなって
 あのヘリコプターみたいに飛んでる姿を見たら、何故かそう思っちゃったんだ・・・」

鶴屋「ま、まどか・・・」

まどか「ティヒヒ。私もそれほど好戦的じゃないんだけどね・・・でもやっぱ一人だけ安全地帯で戦うのは
 やっぱりちょっとだけ卑怯すぎるよ・・・」

鶴屋「・・・分かったよまどか。思いっきり戦いな。自分の好きなようにさ・・・」

まどか「うん・・・ありがとう鶴屋さん。わがまま言ってゴメンネ」
126以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 20:58:57.36 ID:St6K0q6FO
ギャグにしか見えんて最初からギャグだっつってたじゃん
さっきまでシリアス臭かったけど
127以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 21:02:26.87 ID:FJWc6XuN0
支援
128以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 21:07:57.19 ID:2YyttDPm0

まどか「マミさん!! お願い!! チカラを貸して!!」バッ

まどかが手を上げ、そう叫ぶと
彼女の後ろにまるで見えない壁でもあるかのように、空中の平面上から数え切れない程のマスケット銃が姿を現した

ゴン「!?」

朝倉「あ!!あれはゲート・オブ・バビロン!!? まさか彼女も使えるとでもいうの!!?」

マスケット銃の銃口が怒髪天の化け物にセットされる

ゴン「・・・」

ゴン「FIRST…COMES…ROCK…」ッキイイイイイイーーーーーン!!!!!

チカラのうねりがゴンの右手に収束していく

鶴屋「!! この呪文は!セイバーを倒した時の・・・まどか!!気をつけて!!!」

まどか(大丈夫。鶴屋さん・・・分かってるよ。心配しないで)

まどか「ティロ!フィナーレ!!」

単発式の銃が一斉に撃鉄を落とし、銃口から無数の魔法の弾丸がゴン目掛けて発射された
129以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 21:11:44.46 ID:XU7MhceBO
130以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 21:16:57.68 ID:2YyttDPm0

ドッゴオオオオーーーーン!!!

ゴンが居た場所と同時に校舎の二階部分が破壊され、いつの間にかゴンがまどかの傍に瞬間移動していた

キョン「なっ!!」

ゴンはマスケット銃の弾幕を圧倒的スピードで横に避け
校舎の壁を蹴り一瞬にしてまどかの横に接近してみせたのだった

朝倉「!! (なんという身体能力!! 長門さんより速い!)」ゾゾ…

ゴンの鋭い眼光がまどかの視線を捕らえる

まどか「!!」

ゴン「JAN・・KEN・・・!!」




     ボ
131以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 21:18:06.12 ID:FJWc6XuN0
支援
132以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 21:25:27.19 ID:2YyttDPm0

『ボ』という鈍い音で吹き飛んだのはまどかではなくゴンの右腕だった

ゴン「!!」


濁りきった目が驚きをもって振り返る

さやか「可愛い娘だと思った? 残念、さやかちゃんでした☆」テヘペロッ

ゴン「!?」

キョン「え!? 誰!!?」


まどかはなんとマスケット銃と共に一人の魔法少女を異世界から召喚していたのだった

さやか「へっへーん、どんなもんだい!? あたしの剣のあj・・・

     ボ

さやか「ぐはぁ…!!」

まどか「さ、さやかちゃあーーーん!!!」
133以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 21:32:30.23 ID:XU7MhceBO
134以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 21:36:34.14 ID:FJWc6XuN0
支援
135以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 21:38:24.42 ID:2YyttDPm0

ゴンの蹴りがわき腹にめり込み、校庭の端まで吹き飛ばされた青い剣士
さやかはゴンに一太刀浴びせただけで気絶したまま光の塵となって元の世界へと帰っていった

まどか「さ、さやかちゃん・・・」

    ボ

ゴンの蹴りを後方へ跳んでかわすまどか
空中で半回転して落ちながら弓矢の連続斉射を放つ

それを先程のようにヒラリと回避するゴン

ゴン「・・・」

お互いの距離が離れて間が空いたことで、無くなった右腕に手をあて気にするゴン
切断面から血と共にドス黒い魔力が漏れ出している


まどか「・・・利き腕を失った貴方にもう勝ち目はないよバーサーカー。・・・もう終わりにしよ?」

ゴン「・・・」ギリッ

まどかの言葉にゴンは耳を貸さなかった


------そう、終われる筈がなかった
ゴンの決意と覚悟はたかが右腕を失っただけで諦めきれるモノではなかったのだ

ゴンの心の内には燃え盛る炎のように揺るがぬ闘志が未だみなぎっていた
136以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 21:44:58.77 ID:2YyttDPm0

ゴン「・・・ッ!!」ギュリッ

ゴンは右腕の切断面にチカラを込め
その筋肉の収縮によって漏れ出る血と魔力を止めることに成功した

だが、漏れ出した魔力もさることながら
利き腕である右腕の損失はバーサーカーにとってかなりの痛手であった

例えアーチャーを倒したとしても、まだ魔力を温存しているキャスターとアサシンが無傷で後に控えているからである

ゴンの能面のように固められた表情が、ほんの僅かにあせりのこもった顔に変化してるように見えた

ゴン「・・・」



アーチャーとバーサーカーの戦いに幕が下ろされようとしていた
137以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 21:50:32.33 ID:FJWc6XuN0
支援
138以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 21:56:21.52 ID:2YyttDPm0

まどか「・・・」

悲しそうな顔でゴンを見つめていたまどかはそっと目を閉じ
何かを決意したような表情で、バーサーカーに視線を再び戻す


ぱああああああああ・・・

キョン「うお!! 何だ!!?」

突如、まどかの体が光に包まれたかと思うと
ピンクを基調としたフリフリの可愛らしい服から、純白のドレスのような神々しい衣装へと様変わりしていた

キョン「あ、アーチャーの服装が変化した・・・!?」

鶴屋「あ、あの姿はアルティメットまどか!?」


ゴオオオーーー!!!   ゴン「!!」

まどかを中心に膨大な魔力がトルネードのように解き放たれていく

朝倉「な、なんてヤツなのアーチャー・・・まだ切り札を隠し持っていたなんて・・・!!」

まどか(・・・私がこの世界に召喚された意味。それはバーサーカーの呪いを浄化するために・・・
 って事なんだね・・・)

まどか「これで最後だよバーサーカー。私の本気を・・・全開全力を見せてあげる!!」
139以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 22:02:54.85 ID:2YyttDPm0

まどか(この世界でこの姿を維持するには鶴屋さんの魔力供給が持たない・・・
 1分・・・いや、30秒で決着をつけないと)

まどかの矢が光輝くと
ゴンに空中でかわされた先程の矢と同等のエネルギーが一瞬で込められる


朝倉「エ、エネルギー蓄積を一瞬で!? チートすぎるわよアーチャー!!」

鶴屋「ま、まどか・・・」

ゴン「・・・」


ワルプルギスの夜を一撃で倒したまどかの矢が再びゴンに向かって放たれた
140以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 22:08:52.35 ID:FJWc6XuN0
支援
141以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 22:12:20.21 ID:5CQ6DCfl0
はよ
142以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 22:15:23.10 ID:2YyttDPm0
だが先程の空中とは違い、ゴンは現在足を地に付けていた

四肢で弾くことの出来ない高エネルギー体であっても地上ならば
ゴンの身体能力をもってすれば避ける事は充分可能なのである

物凄いスピードでゴンに迫り来る光の矢を、寸前で横に転がりながら避けるゴン

ゴン「!?」

かわしたハズの矢が進行を変えてユーターンで自分に再び襲い掛かってこようとするのを見て驚くゴン

キョン「ホ、ホーミング機能だとぉ!!?」

ゴンは自動追尾で自分に迫る光の矢を再び回避する
だが、またもやかわした矢はゴンを標的に向きを変えようとしていた

ゴン「・・・」

どうやらコレは自分に当たるまで延々と襲ってくるモノと判断したゴンは残された左手に力を凝縮させていく

ゴン「FIRST…COMES…ROCK…」ッキイイイイイイーーーーーン!!!!!

朝倉「ば!馬鹿な!!あれ程の高エネルギー体を撃ち落すつもりなの!!?
 いくらバーサーカーでも無謀すぎるわ!!」

ゴン「JAN・・KEN・・・!!」


     ボ
143以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 22:22:17.67 ID:XU7MhceBO
144以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 22:24:35.69 ID:2YyttDPm0

すさまじいエネルギー同士のぶつかりあいで行き場の失った力は光と熱に変換され爆発
そして土煙を舞い上げ霧散した


そこには光の矢を打ち消すことに成功したゴンの姿があった

ゴンの凝縮された一撃は、なんとワルプルギスさえ倒した高エネルギー体をも退けたのだった

キョン「マ、マジかよ・・・」

朝倉「す、すごすぎる・・・」

だが、表情にこそ出しはしなかったものの、ゴンも安堵の気持ちでいっぱいだったであろう
ゴンにとってもコレは一か八かの選択だったのだ



・・・賞賛すべきは、この一撃さえ布石としたまどかの思慮深さか
結果的にゴンはその賭けに打ち勝った、一瞬の気の緩みが命取りとなったのだが・・・
145以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 22:31:35.84 ID:2YyttDPm0

パァァァーーーーン

ゴン「!?」


ゴンが気がついた時には、既に自分の胸に穴が開いていた

ゆっくりとその場に倒れるゴン


乾いた発砲音の先を見ると、マスケット銃を手にしたまどかが悲しい顔で立っていた


まどかは光の矢を放った後、未だ発射されてないマスケット銃を拾い上げ
ゴンが動きを止めるのを静かに待っていたのだった

結末は何ともあっけなかった・・・


優秀なハンターであるゴンは、ピンク色の髪の小さな狩人にその胸をハントされたのだった



長門「これがホントのハンター×ハンター」
146以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 22:36:47.68 ID:SXxgsPLC0
過去ログ観られない人向けに前スレのdatあげといた。
使い方はぐぐってくれ。

ttp://kie.nu/6yf
147以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 22:40:39.07 ID:XU7MhceBO
ヲイ
148以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 22:41:48.32 ID:2YyttDPm0

キョン「ティロ・フィナった・・・のか?」

朝倉「う、嘘でしょ・・? まさかバーサーカーがこんなにアッサリ終わるなんて・・・」

だがゴンは倒れたままピクリとも動かなかった


まどか「ふう・・・」ぱあああああああ・・・

まどかの礼装が元のフリフリした可愛らしい服装に戻っていく


鶴屋「ま、まどか・・・勝ったの?」

まどか「うん、マミさんの魔法の弾だからね。例え生きてたとしても回復するのは不可能だよ
 可哀想だけど、バーサーカーはもう・・・」

鶴屋「そっか・・・ って、まどか!!後ろ!!!」

まどか「!?」


まどかが振り向くと物凄い形相のバーサーカーが息を荒らげ血を噴き出しながらブルブルと立っていた

まどか「な、なんで・・? 立てるハズが・・・」

ゴン「thithithissssssssssssssssssssss wwwwwwwwwwayyyyyyyyyyyy」ゴガガガガガ
149以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 22:46:59.48 ID:5CQ6DCfl0
フリークス・・・
150以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/24(土) 22:49:16.05 ID:2YyttDPm0

とてつもなく強大なドス黒いオーラがゴンの周りから次々と放出されていく
その場で身を捻り、苦しそうにゴンはもがいていた


ゴン「ffffffffffforrrrrrrrrrrrrrrowwwww mmmememeemeeemmemeememeeeeeeeeee!!!!!!!!」グギゴガガ




キョン「オイオイこりゃ一体どうなってる!!?」

朝倉「こ、このデタラメな魔力開放・・・まさか、魔力回路の暴走!!?」

長門「・・自分の魔力をバーサーカー自身も御し切れていない。とても危険な状況
 このままでは魔力崩壊を起こし、この町ごと爆発する」

鶴屋「!!」


キョン「な、なんだってーーー!!!?」
151以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
国木田が干からびちゃう!