小椋「兄貴ー。言われた通り、機動戦士ガンダム見たよー」
1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
小椋の兄が工事用車両の追突事故で死ぬ三ヶ月ほど前、五月の頭の話……
敦志(小椋兄)「それで、どうだった!?」
小椋「どこが面白いかまだわかんない」
敦志「えー、どこまで見たんだよ」
小椋「あーー、えーー、アッザムリーダーってツボみたいなロボが……」
敦志「うーん、俺もその辺は良く覚えてない……」
小椋「もう、お兄ちゃん、人に薦めておいてそれは無くないかな?」
敦志「お、お兄ちゃんとか言うな!」
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:10:59.78 ID:529epAvU0
敦志「でも八話は面白かっただろう?」
小椋「どんなんだったっけ?」
敦志「ほらホワイトベースが囲まれてさぁ!」
小椋「うーん……」
敦志「こっちは民間人が乗ってるからってとりあえず降ろす時間だけくれって交渉してさ」
小椋「……あぁっ、はいはい! 敵の兵隊が救援物資を母子に!」
敦志「そうそれ!」
小椋「うん、あの話は私も好き!」
敦志「だろっ!?」
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:11:24.41 ID:oV0wcPii0
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:15:32.98 ID:529epAvU0
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:15:49.17 ID:529epAvU0
敦志「でも過去に、あの家族の故郷を跡形も無く消し去ったのもジオンなんだよなぁ。そう思うと、素直な気持ちでは見れないよ」
小椋(ふーん、その辺の難しいところは良くわからない……)
敦志「とにかく、最後まで見ろ。そんでつまんなかったらもうガンダム関連一切見なくていいから」
小椋「うん、わかった」
____一週間ほど後
小椋「兄貴兄貴!!」
敦志「んぁ? なんだよ、俺今から寝るんだよぉ」
小椋「もう! 今お昼だよ! 昼夜逆転は体に悪いよ」
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:18:46.52 ID:529epAvU0
敦志「どーせ穀潰しのフーテン息子だし、長生きしないでもいーんだよーだ」
小椋「……やだ、な、なんでそんなこと言うの?」
敦志「? どうしたんだよ。そんなマジな顔して」
小椋「だ、だって……」
敦志「ま、いーや。で何か用? 手早く済ませてくれよ」
小椋「あ、うん、あのね、ガンダム面白くなってきたよ!」
敦志「!? なんだと! そうか! 面白いか!」
小椋「うん!」
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:21:48.80 ID:529epAvU0
小椋「それでね、私が兄貴の言った通り、アニメ見てやったら、もう子供見たいに喜んじゃって」
綾野「きっと寂しいんだよ。由美のお兄さん、えーとほら、今流行りの、『アレ』なんでしょ?」
小椋「そ。無職の引き篭もり」
綾野「あははっ、高等遊民だね」
小椋「そんなんじゃないよ。うちだって兄貴が一生遊んで暮らせるような財産があるわけでもないし」
綾野「でも由美とはそんなに話せるなら、別に引き篭もらなくても大丈夫なんじゃない?」
小椋「妹だと思って馬鹿にしてるだけだよ。世間に出たら縮こまっちゃって他人とコミニケーションとか出来るわけないよ。それにオタクだし」
綾野「う、オタクかぁ。なんかほら、怖いよね。オタクってだけで。あ、由美のお兄さんがそういう人だとは言わないけどさ」
小椋「まぁ風当たり強いよね。今は特に」
榊原「ん?」
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:22:56.80 ID:529epAvU0
小椋「それにうちは両親が厳しいから。あまり家で自由にも動き回れないんじゃないかな。とりあえず引き篭もりって態度で壁作ってた方が話かけられないって思ってるのかも」
綾野「外には出ないの?」
小椋「うん、興味無いみたい。パソコンばっかり弄ってる」
綾野「えーっと、お風呂とかは?」
小椋「やっぱりそんなイメージあるよね。前は限界まで入らないってスタンスだったけど、最近は夜にこっそり起きて、割と頻繁に入ってるみたい。毎日じゃないけどね」
綾野「ま、毎日じゃないんだ……」
小椋「うん、でもいいんじゃないかな。だって外に出ないから服だって汚れないし、運動もしないから汗もかかないしね」
綾野「えーー……」
小椋「前よりはマシだよ。前なんて兄貴の部屋に入るとプーンってどこか刺激臭がしたもん。アンモニア系の」
綾野「うわ……」
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:24:03.87 ID:529epAvU0
綾野「そんな引き篭もりーのお兄さんの部屋に何でわざわざ入るのさ?」
小椋「漫画とか本とかいっぱいあるから借りに行くの」
綾野「由美には悪いけど、私だったら入りたくないかも……」
小椋「だって私が定期的に掃除してあげないと漫画読むスペースすらなくなっちゃうから」
綾野「は?」
小椋「ん? 何? どうしたの?」
綾野「自分の部屋で読めば良くない?」
小椋「持ち出し厳禁なの」
綾野「じ、じゃあ漫画借りて、そのままお兄さんの部屋で読むの? 二人っきりで?」
小椋「うん、そう。それにあまり広げて読むと開き癖つくとか、兄貴あれで神経質だからそういうのも気にするの。だから……」
綾野(ぶ、ブラザーコンプレックスだぁ!)
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:24:48.21 ID:529epAvU0
小椋「でもクサイクサイ言ってたらそのうちお風呂入るようになってくれたし、今はそんな嫌な臭いもしなくなったから」
綾野「そ、そう……」
小椋「部屋の片付けも、一緒になって、手伝ってくれるようになったしね」
綾野「へ、へー……」
小椋「ご飯も、兄貴朝晩しか食べないから、私が一緒に食べて、そんで私が自分の分と合わせていっぺんに片すようにしたの。だから、ってのもあるかもしれない。臭いがしなくなったの」
綾野「………」
小椋「? どうしたの、彩」
綾野「い、いや、別に……」
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:25:27.43 ID:529epAvU0
綾野「じゃ、じゃあその調子でお兄さんを無職から、フリーターにでもブラッシュアップさせようぜ!」
小椋「………」
綾野「ん? 何。何か問題ある?」
小椋「出来れば、このまま向こう一年は、引き篭もりでいてくれた方が、いいかもしれない」
綾野「!!!?」
綾野(そ、それはまさかお兄ちゃんのことは私が面倒見たいから! っていう……)
小椋「ほら、始まっちゃったっぽいでしょ……。今年は、ある年だって……」
綾野「ですよね」
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:26:12.90 ID:529epAvU0
小椋「家に引き篭もっていてくれた方が、安全だと思うんだ。兄貴、とてもじゃないけど働くとか無理そうだし。今はあんな感じだけど」
綾野(どんな感じだよ)
小椋「外に出て、働くことでストレスが溜まって、もしも、自殺……とかしたら」
綾野「あ、甘やかし過ぎじゃない?」
小椋「うん、そう思うけどね、今年だけはさ……」
綾野「うーーん……」
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:29:02.59 ID:529epAvU0
____6月某日
敦志「妹!!!」
小椋「……あにき」
敦志「大丈夫だったか! 大変だったんだってな、話は親父とお袋に聞いた。お前、本当怪我とかしてないんだよな!」
小椋父「退け! 馬鹿がっ。とにかくシャワーくらい浴びさせてやれ! その程度のこともわからんのか! だからお前はいつまでたっても……」
小椋「お、お父さん! それは今は関係ないでしょ!」
敦志「い、いや、いいんだ。すまん、引き留めて。大事無いなら、それで……」
小椋父「無いわけないだろ!!! 目の前で教師が首を掻っ切ったんだぞ!!」
小椋母「お父さん!」
小椋「……うっ」
敦志「由美!」ギュッ
小椋「お、にいちゃん……」
敦志「由美……大丈夫だ。安心しろ。もう、大丈夫だから……」
小椋「おにいちゃん、おに……い、ちゃ……。う……うぅ、うわぁああ、こわ、かったよぅ……!!」
小椋父「………」
敦志「大丈夫、大丈夫。安心しろ……。俺がついてる」
小椋「ぁぁぁぁぁっっ……!!」
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:32:45.50 ID:+koTvsgn0
稀有な内容だなー C
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:32:58.27 ID:fWoVlgOC0
さるよけ
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:33:02.53 ID:3t2aCFXF0
小椋「……」
敦志「おー、昨日入っばかりだったのに、お前のせいで大嫌いな風呂にもっかい入る羽目になったわ」
小椋「兄貴、さっきは、ありがとう……」
敦志「ははは、いいっていいって。照れるぜなんか!」
小椋「………あのさ、今日」
敦志「ああ、そうだな。本当、大変だったな」
小椋「そうじゃなくて、今日はこのまま、兄貴の部屋で寝てもいい?」
敦志「ん? 別にいいけど、俺は起きてるぞ。うるさくて寝れないかも。親父かお袋んとこ行けよ」
小椋「んーん、ここがいい。一番落ち着く」
敦志「変なやつ。ま、勝手にしろ」
小椋「うん、おやすみ、お兄ちゃん」
敦志「俺は起きてるがなー」
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:34:47.85 ID:fWoVlgOC0
支援
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:35:18.40 ID:529epAvU0
小椋父「敦志、入るぞ」
敦志「うぉっとぃ! ノックくらいしろい!」ボソボソ
小椋父「お、お前妹が側で寝てる部屋で何やっとるんだ……」
敦志「ふ……。かくも罪深き人間の三欲よ。働かなくとも腹は減る。妹がいようが抜きたくなる……」
小椋父「……この馬鹿息子が、せっかくさっきの礼を言いに来てやったというのに」
敦志「うわこっぱずかし! いいよそんなん。妹が起きるので、早く出てください」
小椋父「……ちょっと晩酌に付き合え」
敦志「俺ギリギリ未成年ー」
小椋父「隠れて飲んどるのは知ってるんだ。今更嘘をつくな」
敦志「げ、マジか。仕方ない、付き合いましょう」
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:35:25.91 ID:Dd8LVmpg0
小椋さんが狂化されてないのは珍しい
支援
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:36:02.43 ID:529epAvU0
小椋父「ビールでいいか?」
敦志「ベタービール、ベスト、ポン酒!」
小椋父「いいだろう」
敦志「す、すいません。調子乗りました」
小椋父「実はな、磨き三割五分がある。お前の成人用にな」
敦志「なら成人までとっておいたらいいじゃないですか」
小椋父「今じゃなきゃくれてやる気が起きん」
敦志「そうですか」
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:36:08.56 ID:fWoVlgOC0
支援
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:36:58.65 ID:529epAvU0
小椋父「じゃあ、乾杯だ」
敦志「う、うっす……」
小椋父「……うむ」
敦志「これは、かなり、上品な、お味」
小椋父「かなり甘いな」
敦志「え、ちょっと苦くない?」
小椋父「まだまだ子供舌だな」
敦志「うぇー。これでいくらです?」
小椋父「一升で一万円だ」
敦志「ボチボチですね」
小椋父「日本酒で一万円は高級だぞ」
敦志「そんなお高い物をわざわざ開けて頂いて申し訳ない!」
小椋父「お前、もう酔ってるのか?」
敦志「あ、これ素です。すいません……」
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:37:22.46 ID:fWoVlgOC0
支援
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:38:02.14 ID:529epAvU0
小椋父「まったく、お前をそんな軟弱漢に育てた覚えはないぞ!」
敦志「酔っ払いの説教ほど身にならないものもないと思うんで、とりあえず説教ならこれ以上飲む前に済ませて下さい」
小椋父「む、いや、今日はそんなつもりではないんだ」
敦志「ほう」グビリ
敦志(う、やっぱりニガイ。ポン酒はまだ俺にははえーや)
小椋父「今日は、由美を、ありがとう……」
敦志「あ、や、父さん、そんな頭下げないで。家族なんだし、当たり前っしょ?」
小椋父「俺は、お前をただ馬鹿でダメなどーーしようもない息子だと思っていた」
敦志(ちょ、酷い。まぁそうだけど)
小椋父「だが、そうではなかった。由美が一番に頼ったのは、俺や母さんではなくて、お前だった」
敦志「あ、それ俺も思いました。あいつちょっとブラコンの気がヤバイ気しませんか?」
小椋父「………」
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:39:00.10 ID:529epAvU0
小椋父「だから、俺は、お前を誇りに思う!」
敦志「それは言い過ぎです」
小椋父「そうだな。じゃあ見直した。これからも頑張れ!」
敦志「……そのつもりっす」
小椋父「うむ!」
敦志(はぁ、なんだかなー)
敦志(ま、悪い気はせんよね)グビリ
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:39:47.51 ID:529epAvU0
____一月余り後
小椋「兄貴ー、漫画貸してー」
敦志「お前なー、漫画ばっかりじゃなくて活字も読めよ」
小椋「活字読んでても兄貴みたいになるんなら、あんまり意味ないじゃん」
敦志「くっそ、先月まではしょげてて可愛げあったのに……」
小椋「おにーちゃんのおかげだよ!」
敦志「ふーんだ。俺は『糊口を凌ぐ』も読めない妹とは馬鹿馬鹿しくて、話したくないねー」
小椋「む、じゃあなんか面白い小説貸してよ」
敦志「そら、京極夏彦でも読んでボキャブラリーを増やせ」
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:40:36.69 ID:529epAvU0
小椋「兄貴、『吝嗇』ってどういう意味?」
敦志「そ、それはだなぁ……」
小椋「じゃあ、『繰り言』ってどういう言葉?」
敦志「え、えーっと、嘘?」
小椋「辞書で調べよーっと」ペラペラ
敦志「…………」
小椋「全然違う」
敦志「クッソーー!!」
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:40:46.57 ID:EsNSshOH0
小椋さん可愛いよう
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:41:24.79 ID:529epAvU0
敦志「俺だってなぁ! わかんない言葉はいちいち調べるさ! でも読み終わったら半分くらい忘れてても仕方ないだろ!」
小椋「半分ねぇ……」
敦志「もー! じゃあお前のわかんなかった単語このノートにメモっとけよ! 後でどの位俺がボキャブラリーを蓄えてっか見せてやる!」
小椋「はいはい。意味もついでに書き留めておいてあげる」
敦志「ば、馬鹿にしやがってーー!! 次のページに書き留めおいて!」
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:42:26.68 ID:Dd8LVmpg0
書き溜めておいてるのかしら
ペース早くていいね
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:42:31.52 ID:fWoVlgOC0
支援
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:42:48.66 ID:529epAvU0
小椋「兄貴ー」
敦志「なんだよ……」
小椋「もう、そんなに拗ね無い。書き留めた三分の一くらいは私より詳しかったじゃん」
敦志「ちゅ、中学生の妹に気を遣われるなんて……! く、悔しいっ!!」
小椋「あははははっ」
敦志「これは俺もそろそろ行動しなくちゃならないのかもな……」
小椋「ははははっ、は、……え、どういう意味?」
敦志「俺もそろそろ働かなくちゃなーってこと。欲しいもんもあるし」
小椋「ど、どこで?」
敦志「三丁目のパン屋さんでさ、今求人募集してるんだって。ラインだけど。そこ受けよっかなぁーって思ってるんだぜ」
小椋「だ、だめだよ!! 働いちゃだめ!!」
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:44:23.86 ID:fWoVlgOC0
C
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:44:47.34 ID:529epAvU0
小椋(工場のラインなんて……いつ事故が起こるか……)
敦志「働いちゃだめって、どういうあれだよ、わはははは。大人はね、働かなくちゃいけないんだよ。義務だからねー」
小椋「あ、兄貴には絶対無理!」
敦志「ひでぇ! バイトだぞ! 短期で辞めっかもしんねーけど、無理ではないだろー」
小椋「とにかく、そんな底辺がやるようなとこじゃなくて、もっと収入がいいとこ探しなよ。そ、そう。せめて夜見山市の外とか!」
敦志「やだよー。丁度昼夜逆転も一時間ずつズレて再逆転して正常になったんだぞ! それに自宅から通えるからいいんじゃんか」
小椋「とにかく、だめったらだめ!」
敦志「………お前さぁ、もしかして俺が近所で働いてるとみっともないとか思ってるわけ?」
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:45:07.61 ID:UScviOZV0
原作が何か分からん
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:46:04.96 ID:529epAvU0
小椋「ま、まさかっ! そんなわけ無いでしょ!」
敦志「ふーん、怪しいなぁ……」
小椋「じゃあ、こんなのどう。クラスにお金持ちのお嬢さんがいるの。その人に頼んで、どこか探して貰う。みっともなかったらそんなこと頼めないでしょ!」
敦志「えー! ヤダよ! それこそ俺がみっともないじゃないかぁ!」
小椋「だったら、自力で探しなよ。とにかく、働くなら夜見山市の外! 今は、その……時期が悪いの! だから、ほら、兄貴パソコン良く弄ってるんだから、そのくらい探しなよ!」
敦志「ホームページがあるとは限らないだろ。こんな田舎なのに……」
小椋「……お願い。とにかく、夜見山市内はダメなの。危ないの」
敦志「……それどこ情報だよー」
小椋「………」
敦志「……しかたねーなぁ。わかったよ」
小椋「兄貴! ありがとう!」
敦志「……お前、後悔すんなよ。引き篭もりーの数少ないやる気奮起を潰したんだからな」
小椋「最悪、私が大きくなったら面倒みてあげる!」
敦志「かぁーー! 小娘が! 言ってろ馬鹿」
小椋「えへへ」
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:46:33.12 ID:529epAvU0
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:47:30.84 ID:fWoVlgOC0
支援
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:47:41.73 ID:529epAvU0
小椋「昨日は危なかったんだ……。兄貴がなんか急に近所で働くとか言い出しちゃってさ」
綾野「そう……」
小椋「もうさ、無理しないで家で大人しくしてればいいんだよ」
綾野「………」
小椋「ね、彩。もし向こうでいい仕事見つかったら、私に教えてくれないかな? 兄貴今日パソコンで探すって言ってたけど、乗り気じゃなかったし。それに住み込みだったら、家よりもっと安全でしょ?」
綾野「はは……由美は、本当お兄さんが大好きなんだね」
小椋「そ、そんなに、好きなわけじゃないよ。家族として、当たり前な程度だもん」
綾野「ははは……」
小椋「もう……気にしないで。大丈夫だから」
綾野「ごめん、由美……」
小椋「大丈夫。私は大丈夫だよ。頼り無いけど、兄貴もいるし」
綾野「………やっぱりブラコンだ」
小椋「そ、そんなことないもん!」
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:47:53.40 ID:UScviOZV0
>>39 げ、マジか
ここ2話見てないからネタバレ避ける為に退散するわ。サンクス
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:48:28.02 ID:529epAvU0
小椋「それじゃあ、ね」
綾野「うん、さよなら。由美」
小椋「うん、ばいばい……」
小椋「………」
小椋「雨か……」
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:49:03.14 ID:529epAvU0
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:49:36.66 ID:upIyVeg+0
ソフトバンクかマリノスの小椋かと
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:49:53.63 ID:529epAvU0
敦志「んーーー、だめだ。こっちの女優は演技がわざとらし過ぎる。だがしかし、裏物はいかんせんブスが多い……」
敦志「……お、雨か。由美傘持って行かなかったよな。濡れ鼠で帰ってこなきゃいいけど」
敦志「そんなことより、今はオナネタを……」カチャカチャ……
________ガシャーーーーン!!!!
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:50:31.74 ID:Dd8LVmpg0
アッー!
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:51:08.07 ID:529epAvU0
傘届けに行けよ!!!
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:51:28.78 ID:529epAvU0
「………あれ? なんだこれ?」
小椋「兄貴! 兄貴! うそ、うそ、ダメ! 絶対だめ! 死ぬなんて許さないから!!!」
「………俺死んだっぽい?」
小椋母「敦志! 敦志!」
小椋父「この馬鹿息子! いつもみたいに昼間は寝ていりゃあ良かったんだ。なんで今日に限って……! この大馬鹿野郎が!!」
「い、いや親父殿、ここ最近貴方の息子は昼型でしたよ!」
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:52:49.86 ID:529epAvU0
「あー俺が救急車で俺を残して運ばれていくー……。でも救急ってことはまだ一応生きてるのかな? 俺もついてった方が良くね? ど、どうやって動くんだよこれ」
「って、フン、馬鹿馬鹿しい。京極夏彦の読者がそんなファンシーな死後を信じるかよ。これは夢だ。今際の際のただの馬鹿な夢」
小椋「やだ! 私を一人にしないで! お兄ちゃん!」
「その証拠に由美の声は聞こえてる。家しか見えないのは俺が最後に見た光景が焼き付いてるからかなー。しかし、妹よ。兄が死んでも親父とお袋がいるではないか。その扱いは可哀想だから思い出してやれよ」
兄貴最期までマウスを握ってたもんな
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:54:40.97 ID:529epAvU0
「やだなー。死にたくないなー。でも親父と酒飲めたし、妹とは仲良しだし、お袋も最近優しかったし。まぁ思い残すことは、ねーか」
「あ、さ来年PS2発売じゃん」
「死にたくねーーーなーー!」
「でも、レス付かないし、この辺で死んどこう! 妹!
ネタバレだけど!
合宿には行くな! 死ぬから!」
小椋「お、お兄ちゃん!? う、うん! わかった! 行かない!」
「では、サラバダ……」
こうして、原作では一ページで行きなり死んだ引き篭もりーで高卒無職の小椋兄は、カッコ良く、妹を守って死んだ……
fin
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:56:29.45 ID:oV0wcPii0
レスが少なくて面倒になったか
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:58:55.02 ID:Dd8LVmpg0
個人的にゃ良かったと思うよ
まぁ鳴かあかざー絡まないと集客には一押し足りないのはわかるが
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 19:59:12.85 ID:529epAvU0
これを書くために原作読んだと言っても過言じゃないのに、本当、小椋さんは名前しかでてこねーし
兄貴は一ページで死ぬし
もー! ぷんぷん!
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 20:01:24.01 ID:Dd8LVmpg0
大丈夫!
小椋さん合宿行ったから!
アニメじゃまだ出番あるから!
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 20:01:58.69 ID:C5+x0crf0
てか原作通りなら赤沢さん火事でしんじゃうんだよな…
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 20:03:48.97 ID:529epAvU0
>>56 ちょ、ザッケローニwww
それってつまり、そういうことじゃねぇーーか!!
>>57 原作赤沢は典型的な高飛車クズだったからいいんだけどね
ほっとんど出番ないし
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 20:04:31.99 ID:VMbehMkJ0
>>57 それ漫画じゃね?
小説だと転落死だと聞いた
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 20:07:18.32 ID:Dd8LVmpg0
ブラコンのあかざーと小椋さんはいいキャラ
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 20:07:59.09 ID:529epAvU0
あかざーさんもブラコンなの?
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 20:10:02.46 ID:Dd8LVmpg0
ブラコンは語弊あるかも…
いや、でもやっぱブラコンだな
ブラコンだったに違いない
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 20:10:34.13 ID:529epAvU0
もう正直アニメ見ないでいいかなーって思ってる
お前ら散々ネタバレしてたし
なんかほら、ミスリードって言うより、アニだとオチがもはや偽りのレベルだし
アニメ向けじゃねーよネタが
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 20:13:15.64 ID:Dd8LVmpg0
そんな!言いがかりだよ!
今週あかざー可愛いから見るといいよ
今週の赤沢はダメだったろ・・・・
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 20:16:47.80 ID:529epAvU0
マジか
というかそれ以前に風呂敷の畳み方が気に入らぬ
なんだあれ。酷い
全然面白くなかったのは俺が死者を知ってたからだけじゃないと思うんだが
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 20:18:42.88 ID:Dd8LVmpg0
あれは主人公サイドに立って考えなければ当然だったと思うよ
恒一と見崎のせいや!って思ってる人はいるでしょ
まぁ鳴が情報隠してたから誤解なんだけど
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 20:20:33.07 ID:+koTvsgn0
あかざーさんって
10話の冒頭でそんな感じだったよな?
夢見てたくらいだし
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 20:21:10.66 ID:529epAvU0
まぁそこはアニメの方が逆に胡散臭く感じるくらいだったけど
でも憎しみとかよりも、苛立ちを露わにしてるってこーいっちゃんも感じてたじゃん
あれは身内贔屓ってことかい?
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 20:21:59.24 ID:Dd8LVmpg0
>>66 アニメは結末に変更にあるとかないとか
まぁもうアニメオリジナルの要素あるだろうあかざーやてっしーの動向にしか興味ないけどね
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 20:26:10.08 ID:529epAvU0
原作テッシー行きなり豹変して萎え捲ったわ
あほくさーって
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 20:30:47.68 ID:yM3lmjlL0
確か、あかざーのお兄が死んだ年、
いないものの役割を当てられていた人物が構ってくれーとかわめいて現象起きたとかどっかで見たな
それを図書館なりで千曳から聞くなりして、あかざーは知ってたと思う
だから、いないものの役割を全うできなかった鳴に嫌な感情を抱くのは当然ともいえる
あとは恒一くんに対する嫉妬じゃない?
対策係としての責務を優先しなければならないあかざーに対し、
いないもの同士でイチャイチャして、いないものの役割が解かれた途端に、勅使河原達クラスメイトと仲良くし始めた(ように見えた)ら、
そりゃああかざーの立場だったら怒るよ
原作はまぁそういうわけでもなさそうだが
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 20:32:53.14 ID:529epAvU0
原作はあかざーには何にも設定ねーから!
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 20:35:42.79 ID:yM3lmjlL0
原作じゃあただの糞女だったあかざーが、
「謝罪を」の言葉を口にするまでの過程や心情を想像する余地を加えられたのはいい改変だと思わんかね?
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 20:35:55.50 ID:jGk47QBc0
何も知らない奴のせいにするとかクズじゃね
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 20:38:48.99 ID:yM3lmjlL0
恒一くんのせいにはしてないよ
あかざーは一貫して、悪いのは無能対策係と鳴ちゃんだって主張してる
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 20:39:02.40 ID:529epAvU0
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 20:42:31.14 ID:2KUXnzS90
原作って勅使河原死ぬ?
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 20:42:36.89 ID:taeMCC6u0
>>77 そりゃそのままだと、アニメに起こしたら鳴が可愛いだけのミステリーだし
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 20:44:43.40 ID:529epAvU0
>>79 というか何でアニメ化したのかが謎
姑獲鳥から順繰り百鬼夜行アニメ化せい!
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 20:48:32.56 ID:taeMCC6u0
>>80 たぶん、元々実写映画化が前提にあって、
それを勢い付ける為に先行してアニメにしたって思ってるんだけど
でも映画は……
おや、誰か来たようだ
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 20:50:13.77 ID:529epAvU0
映画って何をやるわけ?
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 20:51:31.10 ID:taeMCC6u0
ググるな、やめろぉ!
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 20:51:46.11 ID:529epAvU0
そいうや千曳先生が始めて出て来た時は、お前が憑き物落とししろよって思って大笑いしたわ
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 20:53:46.34 ID:529epAvU0
へぇ実写映画になるんだ
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 20:54:33.81 ID:taeMCC6u0
>>85 いないものの相手をするのはよせ!
ヤバイんだよ、それ!
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 21:04:36.31 ID:545e3UxR0
最後投げちまったのか、勿体無い
面白かったよ
マジで?
もっと早く言ってくれよ……
レス付かなかったから、書き留め一気に放出しちゃったよ……
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 21:08:03.80 ID:rj4OVEJ+0
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 21:08:27.97 ID:545e3UxR0
気付いたのがさっきだったんだよ
現行のラストまで読んだらレスしようと思ってたのにいきなりぶっ放しジャーマンで哀しみに包まれたよ
>>89 無い。このスレはもう死に体
>>90 まぁぶっちゃけ始めからこんな感じで馬鹿っぽく終わらせるつもりでしたし
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 21:20:55.42 ID:rj4OVEJ+0
>>90 そうか…こういう女子が変態じゃないAnotherSSは最近見かけないから新鮮だったよ
馴れ合うのもほどほどにしとけよ
怖いおっさん達が来るぞ
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 21:21:44.23 ID:rj4OVEJ+0
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/13(火) 21:26:06.00 ID:IZOgsmrR0
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
多々良さん…