ディケイド「ここがMEGA MAXの世界か。」

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1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
〜旧真木邸改め光写真館〜

士「鴻上ファウンデーション?」

里中「はい。わが財団の会長がぜひ門矢士さんにお目にかかりたいと。」

士「なるほどな。面白そうだ。おい、夏みかん仕度しろ。」

夏海「なんでですか。一人で行ってきてください。」

士「せっかくうまいケーキをおごってやろうと思ったのに。」

夏海「ほんとですか!?行きます!」

ユウスケ「士、俺も―。」

士「ユウスケ、お前は残れ。」

キバーラ「じゃあユウスケは私とお・留・守・番。」

夏海「じゃあ、おじいちゃん行ってきます。」

栄次郎「ハイハイ、行ってらっしゃい。私もケーキ作ろうかな。」

栄次郎「琉ちゃんが前に『おいしい』って言ってくれたやつ。」

むくれるユウスケの後ろで地球に接近する隕石群が描かれた背景ロールが揺れた。
2以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:13:07.68 ID:oIjDkVgH0
〜鴻上ファウンデーション本社ビル 会長室〜

里中に連れてこられた二人を待っていたのは派手なスーツを着た長身の男だった。

鴻上「やあ。よく来てくれたね!門矢士君、いやディケイド…!」

士「この俺に何の用だ。」

鴻上「噂はかねがね聞いているよ。『破壊衝動』、それも立派な欲望だ!素晴らしいっ!!」

急に大声を上げた鴻上にたじろぐことなく夏海は口を開いた。

夏海「士君は破壊者じゃありません!」

鴻上「これは失礼した。いや、実は君に頼みがある。」

鴻上「本来はこっちの仮面ライダーに出動してもらうところなんだが、別件で出払っていてね。」

士「聞くだけ聞いてやる。」

鴻上「昨日地球に飛来した隕石に、未知の可能性を秘めた物質が付着していたらしい。」

鴻上「そしてある組織の男、レム・カンナギがその物質を回収中との情報が入ってきた。」

鴻上「もし、その謎の物質が彼らの手に渡ればこの世界は重大な危機に直面するだろう。」

鴻上「そこで君に彼が遂行中のプロジェクトを“破壊”してほしい、というわけだ。どうかね?」
3以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:13:41.48 ID:oIjDkVgH0
士「地球のエネルギー支配を企む財団Xの幹部を潰せってことだな。大体分かった。」

鴻上「素晴らしい理解力だ!さすがはディケイドといったところかな?」

士「で、報酬は?」

鴻上「君は鳴滝という人物の正体について知りたくはないかね?」

士「夏みかん…やるぞ。」

鴻上「交渉成立!ハッピーバースデイ!!!」

そう叫び、机の上に置かれた箱の中身を露わにする鴻上。

そこには「HAPPY BIRTHDAY NEW JOURNEY」の文字が入ったケーキ。
4以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:14:07.08 ID:HvlvR6kD0
みてるから安心したまえ
5以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:14:12.83 ID:iIC2OCKU0
うわつまんね
6以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:14:24.15 ID:oIjDkVgH0
夏海「(おっきいケーキ…。)」

鴻上「君には『ライドベンダー隊特別遊撃班班長』として働いてもらうことになる。里中君、例のものを。」

ギフト包装された箱を運んできた無愛想な秘書に士は尋ねた。

士「お歳暮か?」

里中「カンドロイドの詰め合わせです。説明書は中に入ってるんで。」

士は説明書を読みもせず、赤いカンドロイドを一つ取り出しポケットにしまった。

鴻上「期待しているよ。仮面ライダー…ディケイド!!」

チョコレートケーキを一切れずつ食べ終えた二人は会長室を後にした。

新しい世界を訪れた時にいつも覚える高揚感を胸に。
7以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:14:57.99 ID:oIjDkVgH0
〜鴻上ファウンデーション本社ビル エントランス〜

夏海「『おごってくれる』って言ってたのはさっきのケーキですか?」

士「まあな。うまかったろ?」

夏海「それよりここはいったい何の世界なんでしょうか。士くんの服装が変わってませんけど。」

士「さあな。とりあえずこの世界での俺の役割は『ライドベンダー隊特別司令官』だってことだ。」

夏海「…なんか偉くなってませんか?」

出てきた二人を待ち伏せしていたかのように、二台の車から白い服を着た数人の男が降りてくる。

士「さっそく財団Xか…出待ちとはな。モテる男はつらいな。」

士「おい夏みかん、お前は先に『鳴海探偵事務所』ってとこに行ってろ。」

夏海「だ、誰ですかこの人達!?」

白服達がガイアメモリを取り出したのを見てタカカンドロイドを起動させる士。

士「いいから早く行け!この赤い鳥に聞けばどこにあるかわかる!」

タカカンドロイド「タカー!」

夏海はディケイドライバーを構えた士をしり目に駆け出した。

士「変身!」
8以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:15:38.95 ID:oIjDkVgH0
士がカードをバックルに装填すると同時に男達は一斉に「マスカレイドメモリ」を首筋に挿した。

モノクロの影に包まれるようにディケイドに変身した士と、ドーパントに変身した男達が相対する。

ディケイド「数だけじゃ足止めにもならないってことを思い知らせてやる。」

ディケイドが左腰の銃を抜いた瞬間、ドクロ頭の怪人達が吹っ飛び塵になる。

ディケイド「フン。ウォーミングアップにもならないな。…こいつら変身した意味あるのか?」

そうこぼしながら手を払っていると、それぞれの車の奥から男が一人ずつ降りてきた。

彼らの手には鈍く光る「ビースト」と「アームズ」のメモリが握られていた。

ディケイド「まだいたか。ちょうどいい。遊んでやる。」

二人が屈強なドーパントに変身するのに合わせてカードをベルトに差し込む。 「カメンライドォ...ダブルゥ!」

マゼンタの光沢を放っていたボディが緑と黒の一風変わったツートンカラーに変化した。
9 忍法帖【Lv=5,xxxP】 :2012/02/25(土) 15:16:56.42 ID:kpCET6H90
長くなりましたがこのSSはこれで終わりです。
ここまで支援、保守をしてくれた方々本当にありがとうごさいました!
パート化に至らずこのスレで完結できたのは皆さんのおかげです(正直ぎりぎりでした(汗)
今読み返すと、中盤での伏線引きやエロシーンにおける表現等、これまでの自分の作品の中では一番の出来だったと感じています。
皆さんがこのSSを読み何を思い、何を考え、どのような感情に浸れたのか、それは人それぞれだと思います。
少しでもこのSSを読んで「自分もがんばろう!」という気持ちになってくれた方がいれば嬉しいです。
長編となりましたが、ここまでお付き合い頂き本当に本当にありがとうございました。
またいつかスレを立てることがあれば、その時はまたよろしくお願いします!ではこれにて。
皆さんお疲れ様でした!
10以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:17:01.52 ID:oIjDkVgH0
ディケイド「はあっ!」

マフラーが華麗にたなびく、キレのいい回し蹴りに尻込み距離をとるビースト・ドーパント。

大剣を手に接近するアームズ・ドーパントに背を向け、素早くカードを入れ替える。 「フォームライドォ...ダブルゥ!ヒートメタル!」

渾身の一振りを背中のメタルシャフトで受け流され、ひるんだ相手を炎をまとった裏拳で殴り飛ばす。

続いて突進してきたビーストにはメタルシャフトの連打をお見舞いする。

ディケイド「まずはお前からだ。」 「ファイナルアタックライドォ...ダダダダブルゥ!」

両端から火を噴くメタルシャフトの一撃をくらい、爆発する野獣人間。

鋼鉄の左半身でアームズの銃撃を弾きつつディケイドは再び変身。 「カメンライドォ...ディケーイ!」

ディケイド「いい運動になったぜ。これで決まりだ!」 「ファイナルアタックライドォ...ディディディディケェーイ!」

10枚の黄金のカードを通り抜けてきたディケイドのキックを受けたアームズはたちまち爆発を起こす。

士「ダブルの体はバランスがとりにくい。」

変身を解きながら、倒れている白服二人のそばの砕けたメモリに一瞥をくれ、士は夏海の後を追った。
11以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:17:27.76 ID:oIjDkVgH0
〜とある波止場〜

隕石によって歪んだ時空から現れた敵を仮面ライダーアクアと協力して倒すも

その直後に迫ってきた不穏な空気の中、映司と比奈は戸惑っていた。

比奈「映司君、さっきの人達って…。」

映司「うん、ちょっとまずい事になってる気がする…。」

沈黙を遮るように映司の通信端末に鴻上から連絡が入る。

鴻上「火野君!調子はどうだね!?」

火野「それが…。暴走する未来のライダーは止められたんですけど…。」

映司は謎の白い服を着た男が未来のコアメダル3枚を持ち去ったことを告げた。

鴻上「ふむ、非常にやっかいな事態だね。だが心配はいらない。強力な助っ人を頼んである。」
12以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:17:56.15 ID:oIjDkVgH0
映司「助っ人、ですか。」

鴻上「君には彼と協力して白い服の彼ら、財団Xを止めてもらいたい。」

映司「わかりました。それで、まず何から始めたら…。」

画面が里中に切り替わり、現在の状況と今後の段取りを説明した。再び画面が鴻上に切り替わる。

鴻上「素晴らしい。では頼んだよ、火野君。いや、仮面ライダー…オーズ!」

通信の切れた画面を眺めている映司を心配そうに見つめる比奈。

比奈「映司君、体は…。」

映司「え?あぁ、もう全っ然っ平気!」

映司「比奈ちゃんは先にクスクシエに戻っててよ。なんか危なそうだしさ。」

比奈「うん…。気を付けてね、映司君。待ってるから…。」

比奈の姿が見えなくなった後、短いため息をつく映司。

すぐ顔を上げ、そばにあった自動販売機にセルメダルを力強く押し込んだ。
13以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:18:29.47 ID:oIjDkVgH0
〜鳴海探偵事務所〜

翔太郎「(不安定な風向きがちょっと気になるが、静かな昼下がりだ。)」

翔太郎「(うるさい亜樹子も新婚旅行で当分帰ってこないし、こんな時間は―。)」

翔太郎「(ハードボイルド小説を読みふけるに限るぜ…。)」

半熟探偵が気取っていると事務所の呼び鈴が鳴り響き、静かにドアが開いた。

夏海「あの〜、すいません…。」

翔太郎「これは、麗しいお嬢さん。ペット探しからボディガードまでハードボイルドにこなす
鳴海探偵事務所所長代理、左翔太郎がお話伺いましょう。」

夏海「えっと、あの、私、光夏海っていうんですけど、士くん…ディケイドと一緒に旅を…。」

翔太郎「ディケイド!?」

夏海「それで、今彼が財団Xとかいう人達の計画を阻止するために戦ってて…。」

突然帽子が掛かっているドアが開き、少年にも見える不思議な雰囲気の青年が顔を出した。
14以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:19:57.67 ID:oIjDkVgH0
フィリップ「財団X…?詳しく聞かせてもらいたいね。」

夏海はこの世界に来てからの事を二人の探偵に説明した。

翔太郎「…事情はイマイチ飲み込めねえが、ここに来て正解だったと思うぜ。」

夏海「私も話がよくわからなくて。これだけでなんとかなるんでしょうか…?」

翔太郎「フィリップ、検索を始めてくれ。キーワードは『財団X』『カンナギ』『エネルギー』『隕石』。」

フィリップと呼ばれた青年は何も書かれていない本を開き、両手を広げ瞑想するようなポーズをとった。

夏海「??」

フィリップ「検索を完了した。奴が回収したのは"SOLU"と呼ばれる物体のようだ。実に興味深い…。」
15 忍法帖【Lv=5,xxxP】 :2012/02/25(土) 15:20:11.52 ID:kpCET6H90
長くなりましたがこのSSはこれで終わりです。
ここまで支援、保守をしてくれた方々本当にありがとうごさいました!
パート化に至らずこのスレで完結できたのは皆さんのおかげです(正直ぎりぎりでした(汗)
今読み返すと、中盤での伏線引きやエロシーンにおける表現等、これまでの自分の作品の中では一番の出来だったと感じています。
皆さんがこのSSを読み何を思い、何を考え、どのような感情に浸れたのか、それは人それぞれだと思います。
少しでもこのSSを読んで「自分もがんばろう!」という気持ちになってくれた方がいれば嬉しいです。
長編となりましたが、ここまでお付き合い頂き本当に本当にありがとうございました。
またいつかスレを立てることがあれば、その時はまたよろしくお願いします!ではこれにて。
皆さんお疲れ様でした!
16以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:20:25.39 ID:oIjDkVgH0
翔太郎「ハマってる場合じゃねえぞフィリップ。」

フィリップ「現在奴の部下がSOLUを運搬中らしい。ここから結構近いよ。どうする、翔太郎。」

翔太郎「どうするもこうするも止めるっきゃねえだろ!行くぜ相棒!」

フィリップは勢いよく一人飛び出して行った翔太郎を見送った。

夏海「あなたは行かないんですか?」

怪訝な顔で尋ねる夏海に微笑を浮かべながら返事をするフリップ。

フィリップ「行くさ。僕達は二人で一人の仮面ライダーだもの。」

夏海には彼のその不敵な笑顔が士のそれに似ているような気がした。
17以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:21:23.27 ID:oIjDkVgH0
〜風都郊外〜

黒と緑の半分こバイクに回り込まれ、急ブレーキをかける怪しげなトラックとバン。

翔太郎「何を企んでやがる、財団X!」

バンのドアが一斉に開き、数体のクズヤミーと白服を着た男女が現れる。

翔太郎「フィリップ、変身だ。」

Wドライバーを装着した翔太郎はジョーカーメモリを構えながらフィリップに呼びかけた。

フィリップ『ダメだ。今「せんべい汁」について検索中で手が放せない。』

翔太郎「何言ってやがんだ、こんな時に!」

翔太郎は向かってくるクズヤミー達の攻撃をかいくぐりながらメモリのスイッチを連打する。

フィリップ『しょうがない。早く終わらせよう。』 \サイクロン!/

翔太郎&フィリップ「『変身!!』」
18以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:23:29.85 ID:oIjDkVgH0
フィリップからメモリが転送されベルトが起動する。変身の余波の突風で吹き飛ぶクズヤミー達。

急に倒れたフィリップに慌てる数キロ先の夏海ことなど知る由もなく、Wは左手首を軽く動かし士気を高める。

白服の女「お姉さん達には今あなたと遊んでいる暇はありません。え〜ん、ざんねーん。」

白服の男「その命、財団に捧げなさい。」

二人の白服がそれぞれの額に現れたコイン投入口に銀色のメダルを入れると、2体のミイラ男が出現。

不気味にうごめくミイラ達は白と黒のアゲハ蝶のような怪人へと姿を変えた。白い方のヤミーが向かってくる。

W『飛行能力を持っていそうだ。君の側、変えよう。』「ああ。」 \トリガァー!/

Wがメモリを入れ替えると黒い左半身が青に変化した。胸に現れた銃を構えるW・サイクロントリガー。

W「おらぁっ!」

フィリップの予想通り空を飛び回る白いアゲハヤミーに対してサイクロントリガーが弾幕を張った。

アゲハヤミーは羽に風穴を開けられバランスを崩す。

W『もう一体の姿が見えない。ここは一気に決めよう。』「よし!」 \トリガァー!/\マキシマムドライブ/

W「『トリガータービュランス!!』」
19 忍法帖【Lv=5,xxxP】 :2012/02/25(土) 15:23:53.15 ID:kpCET6H90
せめてsage進行にしてよ
20以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:27:22.93 ID:oIjDkVgH0
トリガーマグナムが乱気流を繰り出す。空中でミキサーにかけられたヤミーは爆発、メダルと化す。

W『翔太郎!あっちだ!』

飛び去る黒いヤミーをその視野に捉えたWは、ハードボイルダーで追跡を開始する。

W「なんか持ってるぞ!」『きっとあのカプセルの中身がSOLUだ!アハハハハハハ!』

W「な!?急にどうした!?」『わからないっ…なぜか笑いが止まらな…アハハハハ!』

W「しっかりしろ!笑ってる場合じゃねえ!」『すまない…でも…アハハハハハハ!』

笑いのツボを押しても起きないフィリップを前に困惑する夏海など頭にないWは敵を猛追する。

呼び出していたリボルギャリーに飛び乗り後部ユニットを換装、ハードタービュラーが空中に舞い上がる。
21以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:28:08.99 ID:oIjDkVgH0
クロアゲハヤミー「!」

追手に気付いたヤミーと超高速空中バトルを繰り広げるW。急旋回しながらメモリを交換する。

W「こいつからは逃げられねーぜ!」 \トリガァー!/\マキシマムドライブ/

W「『トリガー…フル!バースト!!』」

振り向くヤミーの眼前に迫る黄色い光弾。ヤミーは追尾を振り切れぬまま爆散し、カプセルが落下していく。

W『しまった!』 \ジョーカー!/

懸命に伸ばしたWの腕が間一髪カプセルをキャッチ。が、ふたの開いたカプセルから中身は消えていた。

W「なんてこった…。」『とりあえず態勢を立て直そう。』

学園祭で盛り上がる中、上空を通過する赤い飛行物体に気づいた生徒は一人もいなかった。
22以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:28:36.69 ID:oIjDkVgH0
〜人通りのないスタジアム〜

風都へと歩みを進める、やたらと脚の長い男の上空をタカカンが旋回していた。

映司「タカちゃん、ありがとね!やっと見つけた…!」

映司はライドベンダーを止めその男に話しかける。

映司「こんにちは、あの、門矢士さん…ですよね?俺、火野映司です。」

士「…?」

映司「あ、あれ……?あっそうか。オーズ。仮面ライダーオーズです。」

士「オーズ…。お前が鴻上の言ってた“こっちの仮面ライダー”か。」

映司「はい!鴻上さんにディケイド…門矢さんと合流するように言われて。」

士「なるほどな…。お前も財団Xを追ってるってわけか。」

映司「そうなりますかね。奴らが宇宙に行く前に止めないと…。」
23以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:29:24.55 ID:oIjDkVgH0
士「大体分かった。お前は空港Xに向かえ。俺は仲間を連れて後から行く。」

映司「わかりました。…いやぁ、でも初めてなのに他人な気がしないなぁ。同じ旅好きの匂いがするっていうか。」

映司「あ、なんかすいません、いきなり馴れ馴れしくて。これ明日のパンツです。どうぞ。」

苦笑いしながらパンツを受け取り、士は胸のカメラのシャッターを切った。

映司がズボンのポケットをまさぐっていると、次元の壁を越え奇妙なバイクが現れた。

士「じゃあな。」

ゴーグルをかけた士を乗せ、マシンディケイダーが遠ざかっていく。

映司は取り出したカンドロイドのプルトップを開けながらその後ろ姿を見送った。
24以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:31:05.41 ID:oIjDkVgH0
〜人通りのない道路〜

カンナギの部下、カタルをロケットステイツの必殺技で撃破したのも束の間、

マシンマッシグラーでカンナギを追跡中のフォーゼに賢吾が話しかける。

賢吾『地球のピンチにわざわざ黄色信号で止まる奴がどこにいる。見失ったじゃないか。』

フォーゼ「うっせぇ!」

レーダースイッチを切り、路肩に停車するフォーゼ。

その背後に忍び寄った青い影がフォーゼの懐から何かをかすめ取った。

フォーゼ「うおっ!誰だお前は!」

ディエンド「この『ロケットスイッチスーパーワン』は大したお宝だね。」

フォーゼ「あっ!返せ!それは青春の落し物なんだ!」

ディエンド「そんなのどうでもいいさ。これはもらっていくよ。」

フォーゼ「待ちやがれ!」 \ランチャー・オン/

フォーゼの右足から発射されたミサイルを避けながらディエンドは銃にカードを装填する。

ディエンド「めんどくさい奴だな。」 「カメンライドォ...アクセル!」「バース!」
25以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:31:32.39 ID:oIjDkVgH0
アクセル「さあ…振り切るぜ!」

バース「お仕事開始だ。」

フォーゼ「なんだ!?仲間か!?」

ディエンド「君にはこれで十分さ。バイバイ、トンガリ頭くん。」 「アタックライドォ...インビジボォ」

フォーゼ「消えた!?(ステルスみたいなもんか…?)おわっ!」

姿を消した盗人に気を取られていたフォーゼに二人のライダーが攻撃を加える。

フォーゼ「何なんだお前ら!おい、話を聞け!」

鳴り響くレーダースイッチに応答できないほどの猛攻だった。

フォーゼ「そっちがその気なら、ダブルでタイマンはらせてもらうぜ!」

宣戦布告もむなしく、アクセルとバースの連携に対し防戦一方のフォーゼ。

クレーンアームのワイヤーに拘束されてしまう。すかさずアクセルが剣を構える。

フォーゼ「やべえ!」

身動きの取れないフォーゼ目がけてアクセルの剣の切っ先からエネルギー弾が放たれた。

???「危ない!」
26以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:32:02.73 ID:oIjDkVgH0
謎の赤い影に突き飛ばされたおかげでアクセルの攻撃がフォーゼから逸れ、

逆に流れ弾を受けたダメージでバースの右腕の武装が解除される。

クウガ「手伝いに来た!要らないかも知れないけど!」

フォーゼ「あんたは…?」

クウガ「クウガ。仮面ライダークウガだ。」

フォーゼ「俺はすべてのライダーと友達になる男、如月弦太朗だ!」

互いの拳をぶつけ合う『友達のしるし』を交わした後、クウガは親指を空に突き立てた。

フォーゼ「これであんたともダチだな…うわ!」

アクセルの攻撃は止まらない。バースはバースバスターを構える。

クウガ「話はこいつらを片付けてからだ!超変身!」

うなずくフォーゼの横でクウガの目が赤から紫に変化。

エンジンブレードを帯電させるアクセル、クウガに狙いを定めるバース。

フォーゼ「ビリビリ勝負か!受けて立つぜ!」 \エレキ/ \エレキ・オン/

けたたましい電子音が鳴り響き、フォーゼの姿が金色に変わった。
27以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:32:07.54 ID:Iv1B3mGK0
carvipの名の下で
28以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:32:37.37 ID:oIjDkVgH0
右手のビリーザロッドでアクセルと切り結ぶフォーゼ。

勢い任せにアクセルの剣を弾き飛ばす。

銀の装甲で銃弾を耐えていたクウガの足元に赤い剣が転がってくる。

拾い上げたエンジンブレードをタイタンソードに変換、接近戦でバースに反撃するクウガ。

一方、形勢逆転したフォーゼはベースステイツに戻りロケットモジュールを装備した。

フォーゼ「ライダーロケットパーンチ!」

フォーゼのアッパーカットで上空に打ち上げられるアクセルを見たクウガは再度フォームチェンジ。

手にした剣が青い棒に変化する。そして高々とジャンプ、空中でアクセルに追い打ちを仕掛けた。

クウガ「ぅおりゃあ!」

ドラゴンロッドで地面に叩きつけられたアクセルは爆散。その爆煙の中からフォーゼが飛び出す。

フォーゼ「ライダードリルキッーク!」
29以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:33:14.15 ID:oIjDkVgH0
迎え撃つバースのドリルアームとフォーゼのドリルモジュールが激突、火花を散らす。

フォーゼ「うおおおおお!」 \ドリル/ \リミットブレイク/

回転力を増したフォーゼのドリルがバースの右腕を弾き胸に突き刺さる。深手を負い、消滅するバース。

フォーゼは大きく息を吐きながらしゃがみ込み、変身を解いたユウスケに朗らかに話しかけた。

フォーゼ「そういえばあんたが戦ってる動画、前に友子が見せてくれた―。」

ユウスケ「痛っ…くねぇ、撃たれたけど思ったより痛くないわ。でもちょっと用あるし帰るわ。」

フォーゼ「あ、ああ…。気を付けて…。助けてくれてありがとなー!」

去っていくトライチェイサーに手を振るフォーゼ。強敵を倒した達成感の余韻の中で彼は我に返った。

フォーゼ「…あっ!ぃやっべえ!」

撫子にもらったスイッチはディエンドに奪われたままだった。
30以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:33:44.49 ID:oIjDkVgH0
〜ラビットハッチ〜

うなだれる弦太朗を慰めるライダー部員達のもとに通信が入る。

バッタとクジャクとウナギのカンドロイドを連結させた映司からだった。

映司『あ、どうも。邪魔してごめんなさーい。如月弦太朗君いますか?』

賢吾「(この通信に割り込んできた?)どなたですかうわっ!」

美羽『あなた誰?弦太朗の何なの?』

映司『えーっと…友達、です。俺はオーズ。仮面ライダーオーズ。』

友子「仮面ライダー…素敵…。」

JK『チーッス!俺、JとKでジェイクっす!ぃよろしくー!って、あぁーちょっと!』

ユウキ『あのー私、城島ユウキっていいます。夢は宇宙飛行士でうわっ!賢吾君ちょっと!」

賢吾「あなたがコンタクトしてきたということは、シチュエーションは深刻なんですね?」

映司が無言でうなずく。

賢吾『如月、オーズと名乗る人物から通信が入ってる。レーダーをそのままオンにしておけ。』
31以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:34:25.87 ID:oIjDkVgH0
映司『やあ!弦太朗君!君の友達おもしろいねー。』

フォーゼ「あっ、映司さん。お久しぶりッス。」

映司『急で悪いんだけどさ、俺達は同じ敵を追ってるみたいなんだ。力を貸してくれないかな。』

映司『仮面ライダーの力を合わせて戦わないといけない相手だ。』

フォーゼ「仮面ライダー全員と友達になる男・如月弦太朗、ダチの頼みは断れないッス!」

映司『良かった、助かるよ。じゃ、空港Xってとこで落ち合おう。せば。』

フォーゼ「ウィッス!!」

隼『弦太朗…誰なんだ今のは!?』

フォーゼ「俺の仮面ライダーの友達、第一号だ!」

変身を解除し、髪を撫でつける弦太朗の表情にもう落ち込みの色は無かった。
32以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:35:46.06 ID:oIjDkVgH0
〜鳴海探偵事務所〜

重い足取りの翔太郎が事務所のドアを開く。

翔太郎「戻ったぜ…って、おぁーっ!ディケイド!?なぜここに!?…あれ、夏海ちゃんは?」

士「久しぶりだな、Wの左側。あいつなら帰ったぜ。」

フィリップ「カンナギが大気圏内にいる間は奴の計画を阻止できる。彼と本棚で調べたんだ。」

フィリップ「まだ僕達のミスは挽回できるんだ、翔太郎。ディケイドと一緒に行こう。」

翔太郎「俺達が力を合わせればまだチャンスはあるってわけか…!」

士「財団Xが相手なら人手は多い方がいいからな。オーズも呼んである。」

翔太郎「映司もか!」

フィリップ「なるほど、猫の手も…いや、トラの手も借りたいということか。」

翔太郎「うまいこと言ってる場合かよ、相棒!」

フィリップ「“うまい”といえば、君達は知っているかい、『B級グルメ』というものを!」

翔太郎「お前…財団X追ってるあの状況でそんなもん調べてやがったのか!?」

士「早くしろお前ら。」

二台のスーパーバイクに取り残された排気音をかき混ぜるように、街中の風車が回りだす。
33以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:35:48.02 ID:xMUZSkiOO
スレタイでワイルドスピードかとwktkしたんだぞー
34以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:36:31.31 ID:oIjDkVgH0
〜空港Xに通じるトンネル〜

疾走するライドベンダーがトンネルの出口に差し掛かったところで急停車した。

目の前に飛び出してきた意外な人物に映司が話しかける。

映司「アンク!何してんだ、こんなとこで。お前、未来に帰ったんじゃ…。」

アンク「……。」

逆光で表情は見えないものの、映司は瞬時に違和感を察知した。

映司「アンクじゃない!」

アンクの右手から放たれた不意打ちを紙一重でかわしながらベルトを巻く。

炎に包まれたバイクの爆発と同時にスキャナーを滑らせた。

映司「変身!」 「シャチ!」「クジャク!」「ゾウ!」

メダルのバリアは変身中に攻撃してくる偽アンクを寄せ付けない。

変身を完了し、火炎弾をシャチヘッドの水流で相殺する。

アンク「気付くのが早いよ。」
35以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:36:55.63 ID:Q+XvMLq/0

                        \.   ○○○    ∧ ∧  /
                      ラットラッター   ○・ω・ ○    ミ・ω・,,ミ  ラットラッター
   ⊂""/ヽ-、___            /   ○○○    /:::つ  \
 /⊂_/____/                .c(,_uuノ     〜::( ゝ


                        \   ○○○    ∧ ∧  /
           …             ラッタ   ○・ω・ ○    ミ・ω・,,ミ  ラッタ
   ⊂""/ヽ-、___            /   ○○○    /:::つ  \
 /⊂_/____/                .c(,_uuノ     〜::( ゝ
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


   ∩キ∩                      ○○○    ∧ ∧
   ミ ゚∀゚ミ   ラトラーター?           ○^ω^ ○    ミ^ω^,,ミ
   _|⊃/(_____                ○○○     /:::つ
 / └-(____/                .c(,_uuノ     〜::( ゝ
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


   \Ride on! Right time Ride on! Right time ひ、か、り、放ーちながらー/

;;(⌒〜            ∩キ∩   ○○○   ∧ ∧
 (⌒⌒;;(⌒〜      ヽミ ・ω・ミ/ヽ○ ・ω・○/ヽミ,,・ω・ミ/
(⌒;; (⌒⌒;;(⌒〜    /   /     ○○○   /   /
    (⌒;; (⌒⌒;;(⌒ ≡≡ミ     ≡≡ミ  三@@@
     (⌒;; (⌒⌒;;(⌒〜(⌒;; (⌒⌒;;(⌒〜(⌒;; (⌒⌒;;(⌒〜
36以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:37:04.46 ID:oIjDkVgH0
オーズ「あいつの眼はもっとギラギラしてる。」

星空を凝縮したような煙の中から姿を現すリブラ・ゾディアーツ。

高速でオーズに接近し錫杖で攻め立てる。

オーズ「ふん!」

タジャスピナーでリブラの攻撃をガード、ゾウレッグの重いキックを喰らわせる。

リブラ「できる…!」

不覚を取ったリブラが次に見たものはメダルを入れ替るオーズだった。

サゴーゾコンボにチェンジしたオーズが雄叫びと共に胸をたたく。

リブラ「ぐっ、重い…!!」

サゴーゾが発生させた強い重力に膝をつくリブラ・ゾディアーツ。

ディエンド「やあ。」

オースキャナーを再び構えたオーズに突然現れたディエンドが声をかけた。

オーズ「また敵!?」

ディエンド「オーズの力に興味があってね。」
37以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:37:46.02 ID:oIjDkVgH0
ディエンド「きっと何か凄いものにファイナルフォームライドしてくれると思うんだ。」

オーズ「ファイナルフォームライド…?今それどころじゃない…あーっ!」

目を離した隙に、抑え込んでいたはずのゾディアーツの姿が消えていた。

オーズ「逃がしたか…。ごめんなさい、俺急いでるんで!」

変身を解こうとするオーズにカードを込めた銃を向けるディエンド。

ディエンド「始めからすんなり行くとは思ってなかったけどね。」 「カメンライドォ...コアァ!」

ディエンドが引き金を引くと燃え盛る怪物が召喚された。

オーズ「なっ…!!」

コアが振り下ろした巨大な拳に打ちつけられるサゴーゾ。

オーズ「ぐっ!」

ディエンド「一人でこれ以上戦っても、君が苦しいだけだよ?」

ディエンド「さあ、早くファイナルフォームライドしてみせてくれ。」

オーズ「悪いけど、そんなの知らないな!」

モーションの大きいコアの攻撃の隙間を縫って緑のメダルを装填する。

スキャナーが3つの輪を浮かび上がらせ、オーズがガタキリバコンボに変わる。
38以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:38:16.06 ID:oIjDkVgH0
オーズ「うおおおおおおっ!!」

コア「!!」

咆哮を上げる緑のオーズが重なるように増えていく。

体を覆い尽くさんばかりに群がるガタキリバ達に浮足立つ仮面ライダーコア。

海東「今日のところは引き上げるとするよ。…でもすっごく欲しい。」

50対の刃に切り刻まれるコアを眺めていた海東は捨て台詞を残し去った。

同じくオーズの驚異的な真価を影から見ていたリブラも踵を返す。

リブラ「仮面ライダー…侮りがたし。」
39以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:38:45.06 ID:oIjDkVgH0
疲弊した様子で変身を解除し、そのまま地面に倒れ込む映司。

その虚ろな頭に聞き覚えのある笑い声が響いた。

アンク「オエージ!ずいぶんいい格好だなぁ?」

映司「アンク…?また偽物?」

アンク「あ?何言ってんだ。」

映司「これは本物…?夢…?」

アンク「調子乗ってコンボばっか使うからだ、バカが!」

映司「バカはないでしょ、バカは…。俺だって―。」

アンク「どーでもいいからさっさと起きろ!」

幻聴のような怒号で目を醒ました映司はフラフラになりながら立ち上がる。

じんわりと温かみを帯びたポケットには気付かないまま、

鴻上ファウンデーション製の自販機を探して歩き出した。
40以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:39:14.52 ID:MJ/wlO1K0
つまんねえな
糞スレに一人で延々書き込んでろ
41以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:39:53.61 ID:oIjDkVgH0
〜空港X 滑走路入口〜

トランス状態のフィリップに迫るクズヤミーをファングメモリが弾き飛ばす。

その傍らで士と翔太郎が戦闘員の集団を生身で蹴散らしていた。

士「フン。警備がこんなに手薄とはな。」

翔太郎「ハッ。だから言ったろ、フィリップ。お前は検索に専念していいってな。」

フィリップ「明らかに充分な人員が確保できていない。どうやら奴は組織を離反したようだ。」

3人の耳にライドベンダーのエンジン音が聞こえてくる。

映司「遅れてすいません!あっ、翔太郎さんにフィリップ君!久しぶり!」

フィリップ「久しぶりだね。」

映司「門矢さんが言ってた“仲間”ってWのお二人の事だったんですね!」

翔太郎「『ライダーは助け合い』、だろ。ところであのしゃべる腕はどこ行った?」
42以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:40:18.38 ID:oIjDkVgH0
映司「えっと…。」

答えに窮する映司に士の言葉が被さった。

士「揃ったな。とっとと奴らの宇宙船をブチ壊して…。」

映司「あ、ちょっと待ってください!もう一人、俺の友達が来るんで。」

士「友達?」

映司「さっきこれで連絡取ったから、来てくれるはずです。」

翔太郎「それバッタのおもちゃじゃねえか。そんなので遊んでんのか。」

フィリップ「僕達のガジェットと大して変わらないよ。」

翔太郎「いや、それお前の母ちゃんのセンスのせいだろ!」

4人の気が緩む。その一瞬の隙を突いて

やられたフリをしていた一体のダスタードが起き上がり飛びかかった。
43以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:40:47.58 ID:oIjDkVgH0
しかし、轟音を響かせ突っ込んできた白いバイクの体当たりであえなく星屑と散る。

あっけにとられている4人にヘルメットを脱ぎながら弦太朗が頭を下げた。

弦太朗「すいません!遅れたッス!」

フィリップ「歌星賢吾、17歳!」

映司「俺の友達の如月弦太朗君です。」

弦太朗「全てのライダーと友達になる男、如月弦太朗ッス!よろしくッス!」

士「(全ての仮面ライダーと『友達』に、か…。)俺は通りすがりの仮面ライダーだ。覚えなくていい。」

如月流の握手を交わす弦太朗と士を見ていた翔太郎がつぶやく。

翔太郎「なんか、暑苦しい奴だな?」

フィリップ「翔太郎と弦太朗、似たもの同士かもしれないね。」

翔太郎「俺がぁ!?こんなリーゼントと?…ハッ、笑わせるぜ。」
44以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:41:28.14 ID:oIjDkVgH0
弦太朗「ウィッス!“ダチ”を泣かせる奴は許せないっス!」

翔太郎「お前…(“街”を泣かせる奴は許せない?)…いい奴じゃねえか〜!」

弦太朗「ウィッス!」

翔太郎「ウィッスー!」

弦太朗「ウィッス!!」

翔太郎「ウィッス!!!」

翔太郎と弦太朗の熱いコミュニケーションを遮って映司が状況整理を始める。

4人が話し合っている間、士がつぶやいた。

士「俺としたことが気付くのが遅かったな。ここがMEGA MAXの世界か。」

士「そして俺のここでの役割は、『仮面ライダーディケイド』!」
45以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:43:15.82 ID:oIjDkVgH0
〜空港X〜

弦太朗「待ちやがれ!」

宇宙船のタラップの手前で立ち止まり、レム・カンナギは振り返った。

カンナギ「これはこれは、若き仮面ライダーの諸君。わざわざ見送りに来てくれるとは光栄だね。」

カンナギ「アストロスイッチのフォーゼに、オーメダルのオーズ、加頭くんとこの…。」

カンナギ「ガイアメモリの…あぁ、思い出した。ダブル。それから、君……は存じ上げないが…。」

カンナギ「とにかく何人束になろうと、お前達仮面ライダーなどに私を止めることはできない。」

映司「止められるさ。だって俺達は―。」

カンナギ「『正義の味方』だからかね?」

カンナギが邪悪に笑う。

カンナギ「君達の正義など足元にも及ばない力を私は手に入れた!銀河に君臨する力を!!」

士「…いや、俺達は正義なんて玉虫色のものよりもっと強い力、『友情』で結ばれている。」

士「『友情』という名の手でつながった俺達に止められないものなどない!相手が銀河の王でもな。」

カンナギ「…貴様、何者だ?」

士「通りすがりの仮面ライダーだ。覚えておけ!」
46以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:44:55.45 ID:oIjDkVgH0
一列に並んだ5人の腰にベルトが巻きつけられた。

彼らが発する威圧感はカンナギの顔から笑みを消し去る。

弦太朗がトランスイッチをONに入れるとカウントダウンが始まった。

『3…』 映司がメダルを装填、オースキャナーを構え、

『2…』 メモリを持った翔太郎とフィリップの腕が「W」を描き、

『1…』 士がバックルを開き、バーコードの入ったカードをかざす。

士・翔太郎・フィリップ・映司・弦太朗「変身!」

それぞれのドライバーから発せられる電子音が混じり合い、

倒れ込むフィリップの体をタコカンドロイドのクッションが受け止め、

臨戦態勢に入った8つの瞳と、4つのOシグナルがまばゆい閃光を放った。
47以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:45:18.55 ID:oIjDkVgH0
W「『さあ、お前の罪をかぞ―』」

フォーゼ「宇宙、キターーーー!!!!」

W「おわっ!な、なんだって?」

フォーゼ「宇宙ッス!」

しかしカンナギは4人のライダーなど意に介さないそぶりでタラップを上っていく。

背を向けたカンナギに向かって、スラスターを噴射し突撃するフォーゼ。

だが突如現れた3体のグリードにあっけなく弾き返されてしまった。

フォーゼ「いってぇ…。」

オーズ「グリード…?」

見慣れぬメモリを持ったカンナギの部下が説明を加える。

ソラリス「グリードメモリ。欲望の記憶によって、我々の戦闘力は数十倍に増幅される。」

太腿に謎の紫紺のガイアメモリを挿したその女は妖艶なグリードに変貌した。
48以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:45:50.74 ID:oIjDkVgH0
4人のライダーに一斉に襲い掛かるグリードドーパント達。

ガメルの突進をいなしながらフォーゼはフラッシュモジュールを装備した。

フォーゼ「くらえっ!」

激しい光を浴びてひるんだガメルにボディーブローをお見舞いする。

一方、メズールの怒涛の足技に押され気味のオーズ。

オーズ「今だ!」

アクロバティックな動きを見極めバッタレッグのキックを炸裂させる。

ヒートジョーカーにチェンジしたWはカザリと互角の戦いを繰り広げていた。

W「猫舌にはこいつだ!オラァッ!!」

カザリの体にWが炎のパンチをめりこませる。

ウヴァの相手はブレイドにカメンライドしたディケイドだった。

放った雷撃をブレイラウザーでことごとく受け流されるウヴァ。

ウヴァ「虫けらが…!」

ディケイド「フン。俺の実力だ。」

ディケイドは刀身を撫でながら、怒りに震えるウヴァを挑発した。
49以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:45:57.20 ID:hCRnAoJG0
書き溜めありか
がんば
50以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:46:37.15 ID:oIjDkVgH0
一対一では劣勢のグリード達は、陣形を固め時間を稼ぐ作戦に出る。

W『ここは僕らに任せて、君達は先に行ってくれ。』

オーズ「でも…!」

W『初めて会った時に君はこう言った。『ライダーは助け合い』だって。あの時の借り、返すよ。』

オーズ「…わかりました!弦太朗君、行こう!」

フォーゼ「頼んだッス、先輩!」

W「…俺達が先輩か。」 \メタルゥ!/

W『悪くないね。』 \ルナァ!/ \ルナァ!/\メタルゥ!/

離陸準備に入った宇宙船・エクソダスに向かってオーズとフォーゼが走り出した。

二人をブロックしようとするグリード達をメモリチェンジしたWが銀色のムチで抑え込む。
51以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:47:03.44 ID:oIjDkVgH0
ディケイドがカードを取り出そうと、ライドブッカーを開いた瞬間、

カードホルダーから大量の光り輝くカードが溢れだした。

ディケイド「うわっ!?」

地面に散らばった見慣れぬ100枚以上のカードをせっせと拾い集めるディケイド。

W『新しい力、手に入れたみたいだね。』

ディケイド「ああ。こいつで行くぜ!」 「アタックライドォ...イリュージョン」

三つ子のディケイドがさらにカードを入れる。 

「フォームライドォ...オーズ!ラトラーター!」 「フォームライドォ...オーズ!サゴーゾォ!」 「フォームライドォ...オーズ!シャウタァ!」

オーズにカメンライドした3人のディケイドとWがグリード達と対峙する。

ディケイド「「「さっさと片付けるぞ。」」」
52以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:47:07.00 ID:Iv1B3mGK0
carvipでしょそれ
53以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:47:31.75 ID:oIjDkVgH0
エクソダスは着々と離陸の態勢を整えていた。

後方の激しい4対4のバトルには目もくれず、

行く手を阻む戦闘員達を蹴散らし進むフォーゼとオーズ。

間一髪エクソダスに乗り込んだ二人を船内で待ち構えていたのは

不気味な銀色の装置、ギンガオードライバーを掲げるカンナギだった。

カンナギ「よくここまで来られたな、若き仮面ライダー達!」

オーズ「お前の野望はここで砕く!」

フォーゼ「宇宙には行かせねえ!」

離陸準備を完了し、エクソダスが轟音と共に加速し始めた。
54以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:47:50.90 ID:oIjDkVgH0
カンナギ「君達の悪あがきもこれまでだ!」

口から放った衝撃波で二人を壁に叩きつける。

カンナギ「これがメダルとスイッチが作り出す究極の力だ!」

未来のコアメダル3枚とSOLUスイッチがセットされた

ギンガオードライバーを装着し禍々しい姿に変身するカンナギ。

超銀河王「もう誰にも止めさせはしない…。」

超銀河王は凄まじいパワーで二人を圧倒する。

その猛襲にフォーゼが船外に弾き出されてしまった。
55以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:49:01.38 ID:oIjDkVgH0
水の体で空中を泳ぎ回るメズールを縛り電流を流すディケイドシャウタ。

手数で攻めるカザリの攻撃を高速移動でかわすディケイドラトラーター。

重厚な装甲を持つガメルをヘビーな鉄拳で打ち崩すディケイドサゴーゾ。

W・サイクロンメタルの風を切り裂く棒術に手も足も出ないウヴァ。

ふらつくグリード達へのとどめにカードを装填する3人のディケイド。

ディケイド「「「これで終わりだ!」」」 「ファイナルアタックライドォ...オオオオーズ!」

ディケイド「「「はあああああっ!!」」」

八本足のキックがガメルの胸を貫通し、

強力な頭突きがカザリに突き刺さり、

熱線を受け身動きの取れないメズールをトラクローが切り裂いた。
56以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:50:18.19 ID:oIjDkVgH0
W「『メモリブレイクだ!』」 \ジョーカァー!/\マキシマムドライブ/

再びサイクロンジョーカーとなったWのマキシマムドライブが発動する。

W「『ジョーカーエクストリーム!』」

半分こキックをまともに喰らいながらも立ち上がるウヴァ。

W「耐えやがった!」『さすがに硬いな。』

ウヴァ「このままじゃ…このままじゃすまさん!」

唸り声をあげながらウヴァが数十体に分裂した。
57以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:51:50.62 ID:oIjDkVgH0
ディケイド「往生際の悪い虫野郎だ。いったい何体に増えたんだ?」

W「あ?えーと、1、2…あ〜っ、めんどくせえ!」『50体といったところか。』

W「50対3は卑怯だろ!」

ウヴァA「勘違いするな!俺達は1の力を50分割して戦ってるだけだ!」

W『力を50等分した結果、今の奴ら1体1体の力はクズヤミー以下だ。問題ない。』

ディケイド「手こずらせやがって。」

「ファイナルフォームライド W」のカードを取り出したディケイドを緑色の手が制する。

W『それを使う必要はないよ、ディケイド。』

Wが変身を解除すると飛来したエクストリームメモリからフィリップが現れた。
58以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:52:12.84 ID:oIjDkVgH0
フィリップ「今の僕らにはこれがある。」

ロストドライバーを巻きつけ、それぞれジョーカーとサイクロンのメモリを構えるWの二人。

翔太郎&フィリップ「「変身!」」

二人の探偵は色違いの仮面ライダー、ジョーカーとサイクロンに変身した。

サイクロン&ジョーカー「「さあ、お前の罪をかぞ―」」

フォーゼ「うわあああああああ!」

空から火の玉となって落下してきたフォーゼが地面に激突する。
59以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:52:41.27 ID:oIjDkVgH0
ジョーカー「(こいつ…またしても決め台詞の邪魔を…!)」

ディケイド「大丈夫か?」

フォーゼ「な、なんとか。でも映司さんが…!」

サイクロン「ディケイド。切り札、持ってるよね?」

ディケイド「ああ。こっちは頼んだぜ。」

ジョーカー「任せとけ。行くぜ?相棒!」

サイクロンとジョーカーがウヴァの軍勢の中に飛び込んでいく。

そしてディケイドは仮面ライダー部のマークが入ったカードを装填した。

ディケイド「ちょっとくすぐったいぞ。」 「ファイナルフォームライドォ...フォフォフォフォーゼ!」

フォーゼ「え…?おおおお!」

ディケイドに背中をまさぐられたフォーゼがオレンジ色のロケットに変形する。

フォーゼ「えらいことなってんぞ、これ…。」

ディケイド「宇宙、行くぜ!」

右手でフォーゼロケットを掴んだディケイドがはるか上空を目指し飛び立った。
60以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:53:32.26 ID:oIjDkVgH0
〜エクソダス船内〜

超銀河王に為す術のないオーズ。

オーズ「なんてパワーだ…。でもスピードなら!」

オーズは3枚の黄色いメダルでラトラーターコンボにチェンジ。

たてがみから熱風を発し、瞬発力を活かして一気に距離を詰める。

オーズ「セイヤー!!!」

決まったと確信した鋭い爪が空を切る。

オーズ「えっ…!?」

超銀河王「君達など足元にも及ばないと言ったろう。」

いつの間にか背後に回っていた超銀河王の攻撃がオーズにクリティカルヒットした。
61以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:53:58.38 ID:oIjDkVgH0
タトバコンボで奮闘するも満身創痍のオーズ。

超銀河王「力の差を思い知っただろう。お前達は絶対に勝てない。」

オーズ「絶対なんてことは…絶対ありえない!」

超銀河王「それがあるのだよ。」

再び視界の外に消えた超銀河王の掌打でオーズが宙に舞う。

その体を乗り込んできたディケイドとフォーゼが受け止めた。

フォーゼ「映司さん!」

ディケイド「しっかりしろ。こいつを止められるのは俺達―。」

オーズ「仮面ライダーだけってわけですね…!」
62以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:54:22.13 ID:oIjDkVgH0
超銀河王「フン…止められるものなら止めてみろ!」

瞬間移動並の速さでライダー達を翻弄する超銀河王。

ディケイド「なんてスピードだ…。」

オーズ「もしかして……時間を止められるのか!?」

フォーゼ「どうすりゃいいんだそんなの!うあっ!」

鋭利な刃となった超銀河王のローブが3人に襲い掛かる。

超銀河王「どうした!?その程度か、仮面ライダー!ハッハッハッハっぐあ!?」

ライダー達を追い込み、高笑いする超銀河王に虚空から銃撃が浴びせられた。
63以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:57:06.47 ID:oIjDkVgH0
〜空港X〜

群がるウヴァの分身体を次々と撃破していく二人。

ジョーカー「あ゛ーっ!もう!うじゃうじゃと!」

サイクロン「キリがないね。…そうだ、こうしよう。」

飛び掛かってきた一体をチョップで両断しながらスタッグフォンを操作するサイクロン。

するとリボルギャリーが現れ、爆音をあげながら次々にウヴァ達を跳ね飛ばしていく。

サイクロン「ハハハ。ウヴァがゴミのようだ。ゾクゾクするねぇ。」

ジョーカー「…ちょっと手荒すぎるんじゃねえのか?」

サイクロン「あのとっておきで一気に終わらせるためさ。準備はいいかい?」

ジョーカー「フッ、なるほどな。」
64以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:57:27.04 ID:oIjDkVgH0
サイクロン「これで決まりだ!」 \サイクロン!/\マキシマムドライブ/

サイクロン&ジョーカー「「ヘブンズトルネード!!」」

サイクロンメモリの力を増幅させて旋風を纏ったサイクロンを

ジョーカーが持ち上げ、軽快なリズムに乗せて頭上で回転させる。

二人の生み出した強力な風の渦は、巻き込んだウヴァの分身を一人残らず消し去った。
65以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 15:58:09.28 ID:oIjDkVgH0
〜エクソダス船内〜

超銀河王「ぐっ…何者だ!?」

???「知らないというのは悲しいね。」

透きとおった影が徐々に青みを帯びていく。

ディケイド「海東…!」

オーズ「あーっ!さっきの!」

フォーゼ「さっきのコソ泥野郎!」

ディエンド「このスイッチ、僕には使えないから返すよ。」

ロケットスイッチスーパーワンをフォーゼに放り投げるディエンド。

フォーゼ「おいコラ!ていねいに扱え!ていねいに!」
66以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 16:02:17.88 ID:mK5CJ5sI0
>>33
俺もだわwww
671:2012/02/25(土) 16:03:23.42 ID:dGhNtA7m0
ディケイド「お前、何しに来たんだ。」

ディエンド「ライダーは助け合いだからね。」

ディケイド「お前が言うな!」

ディエンド「それにすごいお宝も見つけたんだ。じゃあね。」 「アタックライドォ...インビジボォ」

ディエンドは手にした銀色のアタッシュケースと共に消えていく。

超銀河王が呆然としている隙にディケイドがケータッチを取り出した。
68以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 16:03:27.64 ID:r07V/d5b0
>>63
7127
691:2012/02/25(土) 16:04:09.01 ID:dGhNtA7m0
ディケイドはコンプリートカードをケータッチに挿入。

ディケイド「…。」 「クウガァ! アギトォ! リュウキィ! ファーイズ! ブレーイ! ヒビキィ! カブトォ!デンオー! キバァ!」

秘密兵器のタッチパネルを器用になぞるディケイド。 「ファイナルカメンライドォ...ディケーイ!」

バックルとケータッチを差し替えると、ディケイドがライダー図鑑にフォームチェンジした。

超銀河王「何っ!?」

ディケイド「お前の能力はこいつで封じる。」 「カブトォ...カメンライドォ...ハイパァー」

ディケイドのそばにパーフェクトゼクターを携えたハイパーカブトが召喚された。
701:2012/02/25(土) 16:05:04.30 ID:dGhNtA7m0
ディケイド「くらえ!」 「ドレイクパワー」 「ファイナルアタックライドォ...カカカカブトォ!」

ライドブッカーとパーフェクトゼクターから光弾が発射される。

瞬時に超銀河王が時を止め、攻撃をかわしつつディケイドを床に叩きつけた。

ディケイド「ぐあっ!」

時が動き出し、通常の姿に戻ったディケイドを踏みつける超銀河王。

だが、それた光弾が無数のホーミング光線となってギンガオードライバーを貫いた。

超銀河王「グオオオオッ!!バッ…バカな!」

うろたえる超銀河王の顔面をフォーゼとオーズのパンチが強打する。

超銀河王「グアッ!な……時間が…止まらない!?」

ディケイドの攻撃でひびが入ったメダルは本来の力を失っていた。
71以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 16:05:29.63 ID:dGhNtA7m0
エクソダスはすでに大気圏を突破していた。

超銀河王「勝った気になっているようだが、もう遅い!」

無限のコズミックエナジーを得るため、船外へ移動する超銀河王。

フォーゼはロケットスイッチスーパーワンをドライバーに装填し、

タジャドルにコンボチェンジしたオーズとディケイドが敵を追う。

フォーゼ「行くぜ!」 \ロケット/「スーパー」 \ロケット・オン/

瞳が澄んだ地球のような青、ボディが燃え盛る太陽のようなオレンジ色に染まる。

3人の仮面ライダーとコズミックエナジーを吸収した超銀河王の決戦の火蓋が切って落とされた。
72以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 16:06:00.69 ID:dGhNtA7m0
高速飛行でローブのカッターの追尾を振り切るタジャドル。

ディケイドにライドブッカーで弾き飛ばされたカッターは

フォーゼの両腕のロケットに粉砕される。

超銀河王が3人を消し去るために巨大なコズミックエナジーの光弾を放つ。

超銀河王「終わりだっ!!」

フォーゼ「終わりなのはてめえだ!!」

光弾がフォーゼのロケットモジュールに吸収されていく。

超銀河王「おっ…おのれーっ!!」

狼狽する銀河の王に向かって3ライダーの必殺技が繰り出される。
731:2012/02/25(土) 16:07:31.64 ID:dGhNtA7m0
「ファイナルアタックライドォ...ディディディディケーイ!」 「スキャニングチャージ!!!」 「リミットブレイク」

ディケイド「はあああああっ!」

オーズ「セイヤーッ!!!」

フォーゼ「ライダーディメンションプロミネンス超宇宙キーック!!!!」

ピンクと赤とオレンジの鮮やかなグラデーションのエネルギーを帯びた

強烈なキックの衝撃で超銀河王はエクソダスの船首へ弾き飛ばされる。

超銀河王「残・念・無・念…!」

断末魔と共に超銀河王はエクソダスもろとも宇宙の彼方に散っていった。
741:2012/02/25(土) 16:07:56.76 ID:dGhNtA7m0
〜空港X〜

フィリップ「(ミュータニットといえどメモリブレイクには耐えられないのか。興味深い。)」

気絶したソラリスをつつくフィリップの後ろで

デンデンセンサーを通して空を見ていた翔太郎が声を上げる。

翔太郎「おい、ディケイドと後輩達がやってくれたみたいだぜ!」

フィリップ「じゃあ、彼らの予想着陸地点を検索して迎えに―。」

翔太郎「もういいだろ。帰ろうぜ、ミックのご飯の時間だしよ。」

フィリップ「君、冷たいねぇ。」

翔太郎「何言ってんだ。これこそ『ハードボイルド』だぜ。」

翔太郎「男同士の友情には別れの挨拶なんていらねぇのさ…。」

二人は残党の一掃された空港を後にした。
751:2012/02/25(土) 16:08:53.19 ID:dGhNtA7m0
〜夢見町〜

財団Xの脅威を撃破し、地球に降り立つ3人。

士がジャケットの内ポケットから一枚のカードを取り出した。

士「これはお前が持っておくべきだ。」

「仮面ライダーなでしこ」のカメンライドカードを弦太朗に差し出す。

弦太朗「いや、いいッス。あいつは俺の心の中にいる!」

弦太朗「恋は青春の大黒柱だーっ!!うおーっ!」

士は、両腕を上げ叫びながら走り去る弦太朗をカメラに収めた。

映司「青春って、いいなぁ…。士さんは次どこに行くんです?」

士「未来につながる旅へ。おまえもそうだろ?」

互いの拳を数回突き合わせ後、別れる二人。

すっかり暗くなった空で流れ星が煌めいた。
761:2012/02/25(土) 16:10:27.12 ID:dGhNtA7m0
〜光写真館〜

夏海「お帰りなさい!」

栄次郎「お!お帰り〜。」

くたびれた様子の士が無言でソファに腰掛ける。

ユウスケ「ただいま、だろ士!で、ここは何の世界なんだ?」

士「MEGA MAXの世界だ。俺が加わったことでギガマックスになったがな。」

夏海「鴻上さんとはどうだったんですか?」

士「あの親父…!」

士がイラつきながら回想する。
771:2012/02/25(土) 16:10:48.66 ID:dGhNtA7m0
士『おい、財団Xの計画を破壊してやったぜ。報酬をよこせ。鳴滝の正体だ。』

鴻上『あの時、私は君にこう問いかけた。“知りたくはないかね?”と。』

士『ああ、知りたいよ!早く言え!』

鴻上『その答えはこうだ!「私も知りたい」。』

士『ふざけんな!!』

嘲笑う海東とキバーラ。

ユウスケ「してやられたな、士。」

夏みかん「でもいいじゃないですか。友達が増えたんですから。」

士「まあな。」

パンツと二枚の写真を眺めながら微笑む士。

映司の写真にはアンクが、弦太朗の写真には撫子が、彼らを見守るように写っていた。
781:2012/02/25(土) 16:12:35.63 ID:oIjDkVgH0
士「ところで海東。お前が持ってたケース、何が入ってたんだ。」

海東がケースを開けてみせるとライダーメダルとスイッチが納まっていた。

夏海「なんですか、これ。」

ユウスケ「どうやって使うんだ?」

海東「さあね。次の世界に行けばわかるんじゃないかな。」

栄次郎「ささ、士君もケーキ食べてよ。」

奥から栄次郎がやってきた瞬間、新たな背景ロールが豪快に下りてきた。

夏海「これって…?」

士「赤い…海賊船……!」


                               おわり
79以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 16:12:38.19 ID:ODVdsv0U0
おまえ十分キチッてるわ
80以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 16:17:51.98 ID:hCRnAoJG0
81以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 16:19:54.63 ID:PG9zxfAy0
ワイルドスピードかとおもた
82以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 16:29:35.48 ID:SWVLR/uTO

小ネタをはさみながら それらしくできてた
83以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/25(土) 16:29:39.62 ID:0z4u/vbj0
なかなか面白かった 乙
84以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
乙乙