13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 22:33:59.46 ID:Sr3h2dTD0
次第に旅にも慣れ、「そろそろ私も旅マスターかな」などと調子に乗るまどかと、川辺で洗濯をするほむ婆さん。
キュゥベぇは岩の上で昼寝をしています。
「洗濯ぐらい自分でやるのに」とまどかは言いましたが、ほむ婆さんは断固拒否。
偏執的なまでに洗濯をやりたがるほむ婆さんにまどかは少し引き気味でしたが、洗濯している時のほむ婆さんはとても幸せそうなので、まぁ良いかと思いました。
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 22:35:37.16 ID:G1LcLRiS0
きゅっぷいきゅっぷい
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 22:37:16.95 ID:Sr3h2dTD0
思い思いの時間を過ごしていると、まどか一行のもとにキジがやってきました。
「ケンケン、アタシは杏子ってんだ。桃太郎さん、きびだんごを一つ貰えないかい?」
鬼退治の事と、自分は桃太郎ではないとまどかは説明しました。
「えっ桃太郎じゃないの? まー、きびだんごが食えるならなんでもいいや」
まどかが杏子にきびだんごを与えると、
「うめー!」
と満面の笑みで杏子はだんごをパクついています。
その様子を見ていたほむ婆さんがつぶやきました。
「凄くイージーな子ね」
旅の仲間に杏子が加わります。だんだんとにぎやかになってきました。
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 22:38:57.66 ID:G1LcLRiS0
あんあん!
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 22:39:12.34 ID:VcqjmJeu0
支援
クレしん等を始め、日本昔話パロディってのは鉄板だけど
物書きとしてはかなり高度な能力が求められるな
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 22:40:02.80 ID:Sr3h2dTD0
峠を登るまどか一行。
峠を越えた先に宿場町があるという話を聞いたので、まどか達はそこで羽を休めるつもりです。
中腹まで差しかかったあたりで、サルが道をさえぎりました。
「キャッキャッ、私は稀代の美少女さやかちゃん! あなたが桃太郎でないことは風の噂に知っている! でもでもそんなの関係ねぇ! 私を鬼退治のお供に、あ、加えちゃくれませ……」
「ほむ婆ちゃん、爆破しちゃだめだよ!」
「ちっ」
「えっ……」
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 22:41:40.12 ID:buA65gg0O
もうまな板ばばあだけで鬼狩ってこいよ
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 22:42:03.03 ID:Sr3h2dTD0
不穏な発言を聞いて黙るさやか。
血の気が引いたような顔をしています。
先ほどとはうってかわって萎縮した様子でさやかは言いました。
「あの……ハイ。お供に加えてくれませんかね、多分お役に立てるかと。きびだんご貰えればそれでいいんで、ハイ」
全く、とんだヘタレです。普段の態度がうかがい知れるというものです。
そんなヘタレにも寛容なまどかはきびだんごを取り出そうと、腰袋の中を探ります。
「あれ? あと一個あったはずなのに」
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 22:42:44.29 ID:ZIDTAW7h0
まどかが1番犬っぽいとか、さやかは犬飼ってたとかは関係ないんだろうな
きじに食われたか
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 22:44:14.67 ID:Sr3h2dTD0
「あっ」
何かに気付いたさやかの視線をたどると、今まさに杏子がきびだんごを口に含む様子が見えました。
「アンタなにしてくれてんのよ!」
怒ったさやかは杏子を揺さぶります。
杏子はしょうがないなとでも言いたげに肩をすくめ、「んっ」とさやかに向かって口を突き出しました。
直接食べろという事でしょうか。
「えっ、ちょっ、そんな……」
さやかは茹で上がったタコのように赤面し、固まってしまいました。
ほむ婆さんはイライラした声で言いました。
「さっさと行くわよ、バカップルども」
さてさて、もう仲間も充分でしょう。あとは鬼ヶ島を目指すだけです。
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 22:46:07.94 ID:G1LcLRiS0
あんあんさやさや
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 22:47:50.33 ID:buA65gg0O
驚くほどつまらん
ほむらが邪魔だ
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 22:48:24.35 ID:Sr3h2dTD0
もしかして流れ早すぎですか?
アップすんの初めてなんでよく分からないんですけど。
多少時間置いた方がいいんでしょうか。
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 22:51:30.30 ID:Sr3h2dTD0
まあいいや。ダーッと書いちゃいます。
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 22:52:08.14 ID:Sr3h2dTD0
〜〜〜〜〜
紆余曲折ありまして、ついにまどか一行は鬼ヶ島の対岸にある村まで辿り着きました。
ここに至るまで様々なことがありました。
特筆すべきは、
ほむ婆さんの”下着ほむほむ事件”と
さやかの”もふもふベルギーワッフル事件”ですが、それはまた別のお話。
とにかく鬼ヶ島に渡らなければなりません。
鬼ヶ島まで乗せてくれる船乗りを探そうという話になりました。
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 22:52:36.31 ID:G1LcLRiS0
ほむん
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 22:53:54.20 ID:Sr3h2dTD0
鬼の住まう危険な場所に赴こうというのですから、船乗り探しは難航すると思われました。しかし、
「ねぇ、あれ……」
まどかが指さす方向に看板があります。
「「 定期、連絡船 」」
「出てるのね。定期的に」
「……」
文字通り、渡りに船であると言えましょう。
どこか釈然としないものを感じながらも、まどか達は次の船出を待つことにしました。
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 22:54:12.30 ID:HpMh3asl0
ばいさるは死んだ
はよ
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 22:55:48.49 ID:Sr3h2dTD0
鬼ヶ島に着いたまどか達が抱いた感想は、”思ったより普通”でした。
血の池地獄や灼熱地獄のような恐ろしい光景を想像していたのですが、目前に広がるのは、のどかな田園地帯。
悪鬼のおどろおどろしい像がこれ見よがしに置いてありますが、のどかな風景と相まって、”ちょっと変わった土着の信仰”にしか見えません。
しかしまどか達は確かな異質さも感じていました。
田畑があるにも関わらず鬼や人の気配がまるで無く、なにより島中央部にある山の怪しさです。
鬼ヶ島は一つの小高い山を囲むように出来ているのですが、その山の頂上に明らかにおかしな城があるのです。
旅の終着点はあの城になるだろう、とまどか達は直感しました。
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 22:57:38.67 ID:Sr3h2dTD0
「あれ……ほむ婆さんは?」
さやかはほむ婆さんが居ないことに気付きました。
「またかい?」
ほむ婆さんは新しい土地に着くとふらっと居なくなり、いつの間にか戻っている、という事が良くあるのですが、まさか敵の本拠地でもその調子だとは皆思いませんでした。
杏子は山を見上げながら答えました。
「まあ、行くとしたらあそこしかないだろう」
「それもそうだね」
まどか達は城を目指して進み始めました。
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 22:59:27.31 ID:Sr3h2dTD0
やはり近くまで来ると感じる違和感も半端ではありません。
なにしろ、どう見ても西洋の城なのです。
ドイツのバイエルン辺りにありそうな、貴族がお茶会でも開いていそうな城です。
鬼が居るような雰囲気は全くありません。申し訳程度に置かれた鬼の像がとても浮いて見えます。
正門の前まで来ると、鬼が立ちはだかりました。ようやく鬼の登場です。
「よくぞここまで辿りついた」
「あ、あなたは!?」
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 23:01:20.12 ID:Sr3h2dTD0
「マミ爺さん!?」
なんということでしょう。マミ爺さんは鬼だったのです。
どこぞの少年誌よろしく、「伏線? そんなもん知るか!」と言わんばかりの急展開です。
過去に縛られず今を生きる力強さが感じられます。
メタボ鬼
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 23:02:23.31 ID:G1LcLRiS0
まみまみ?
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 23:03:38.03 ID:Sr3h2dTD0
マミ爺さんの出で立ちはトラ柄の衣服に赤黒い肌そして二本の角と、鬼のステレオタイプとでも言うべき姿でした。
非常にわかりやすい鬼です。
「今の私はマミ爺さんじゃないわ。すべてのしがらみを解き放った姿……”マミ”よ!」
わけの分からないことを言うマミ爺さん、もといマミ。
「さあ、平和が欲しければ私と戦いなさい! 栄光は自分の手で勝ち取るのよ!」
徹底してわけがわからない行動をとるマミ爺さん。
キュゥベぇでなくとも”わけが分からないよ”と言いたくなります。
どうしたものかとまどか達が考えあぐねていると、突如轟音が響き渡りました。
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 23:04:46.79 ID:Sr3h2dTD0
城の方から爆発音のような音が断続的に鳴り続け、なんと城は崩れ落ちてしまいました。
「あ、ああ……」
マミ爺さんはその場にくずおれました。完成したばかりだったのに、とつぶやいています。
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 23:06:01.88 ID:Sr3h2dTD0
城があった方向から誰かが歩いて来ました。ほむ婆さんです。
「ほむ婆ちゃん!」
「アレ、あんたがやったの?」
ほむ婆さんは髪を掻き上げながらさやかに答えました。
「ええ。構造上の弱点を突けば脆いものだわ」
ほむ婆さんはうなだれているマミ爺さんに気が付きました。
「あらマミ爺さん、なぜここに? ……なにその格好?」
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 23:08:39.72 ID:Sr3h2dTD0
憔悴しきったマミ爺さんに話を聞くと、これまでの経緯をとつとつと語り出しました。
”可愛いまどかに危険な真似はさせられない”と、なんとマミ爺さんは先に鬼ヶ島にきて鬼を懲らしめたというのです。
なぜ悪さをするのかマミ爺さんが鬼に問い詰めた所、食糧難にあえぐ鬼たちは仕方なく人の食料を奪っていたと言いました。
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 23:09:23.91 ID:Sr3h2dTD0
農業の技術を知らぬ鬼たちにマミ爺さんは農業を教え、その結果鬼ヶ島に田園が築かれることに。
お礼がしたいと鬼たちが申し出たので、マミ爺さんはかねてよりの夢だった、西洋風の城を建築する手伝いを鬼たちにお願いしました。
つい先日完成したばかりだったそうです。
マミ爺さんはまどかにやられるフリをして花を持たせようと考えていたのですが、まどか達は一向に鬼ヶ島に現れません。
城建築は暇つぶしの一環だったのですが、まさか完成させられるとは思わず、喜びもひとしおだったとか。
鬼達は城建築が終わり一段落したので地獄に帰省中とのことです。
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 23:10:32.52 ID:VnFXv6WUO
俺は好きだぞ、このノリ
ほむらちゃんはフリーダムなくらいが丁度良いなって
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 23:12:06.49 ID:Sr3h2dTD0
>>43 ありがとう。
変態ほむらさんのイメージが強すぎて、こんなことになっちゃってます。
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 23:13:38.50 ID:Sr3h2dTD0
マミ爺さんの話を聞き、まどか達は黙ってしまいました。
さすがにほむ婆さんもバツが悪そうです。
しばらく身動きすら出来ないまどか達でしたが、まどかが不意にマミ爺さんのもとまで歩いて行きました。
まどかは意気消沈するマミ爺さんに寄り添い、やさしい声で言いました。
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 23:15:16.82 ID:Sr3h2dTD0
「マミ爺さん、私のために本当にありがとう。お城が崩れちゃったのは悲しいけど、大丈夫だよ。だって、私達が居るんだもの。皆で力を合わせれば、またあっという間にお城を作れるよ!」
なんという健気で優しい娘でしょう!
優しいまどかに心を打たれた一行は、
「マドカァ!」
「あんたって子は……! 私の嫁だよ!」
「大福うめぇ」
「これが感情というものかい」
「ありがとう、まどか!」
と声を震わせています。
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 23:17:14.00 ID:Sr3h2dTD0
その後、一致団結したまどか達はあっという間にお城を再建し、鬼達と末永く仲良く暮らしたそうな。
めでたし、めでたし。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 23:18:27.47 ID:Sr3h2dTD0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「どうかな、わたしの脚本!」
まどかは自信ありげな声で尋ねました。
来月の文化祭でまどか達は劇をやることになり、脚本をまどかが書いて来たのです。
まどか以外の面々は難しい顔をしています。
「ま、まどか……」
「あんたって子は……」
「アタシ、食い意地張りすぎだろ!」
「わけが分からないよ」
「か、鹿目さん……」
まどかは皆の困った顔を見て、極上の笑みで声を漏らしました。
「ティヒヒ!」
お し ま い。
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 23:19:29.58 ID:G1LcLRiS0
乙乙乙
まどか「ダメかなー?」
ほむら「ダメだよー」
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 23:20:12.99 ID:Sr3h2dTD0
以上です。
かなり駆け足でUPしてしまいましたが、
お付き合い下さいましてありがとうございました。
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 23:21:52.92 ID:LTcUtTJI0
乙
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 23:28:10.93 ID:Sr3h2dTD0
しかし、やっぱ伸びないもんですね。pixivにも上げたんですけど。
やっぱ地の文より会話だけにした方が良いのかな。
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 23:29:38.09 ID:JO3TbVIcP
乙 昔話とまどかちゃんのほのぼのしたところが合うな
こころがゆるーくなった
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 23:30:39.16 ID:XQCeNUWW0
乙。俺はシンプルで好きだぞ
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 23:36:23.20 ID:LTcUtTJI0
ボリュームも少なめだし伸びについてはこんなもんじゃないかと
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 23:38:17.99 ID:VnFXv6WUO
乙。<こ、これは寝そべって膝を抱えてるだけで別に乙してる訳じゃないんだからねっ!
確かにVIPだと会話形式の方がウケが良いな
このスレの地の文は一般的なラノベと比べてもそんなにくどくないから読み易いとは思うぞ
それに昔話形式だからこうなるのは仕方無いしな
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 23:42:17.16 ID:v1d8oCkA0
単純に内容が微妙
後はpixivとかいいだすな
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 23:48:00.07 ID:HpMh3asl0
支部とか言っちゃうと荒れるので注意
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 23:51:30.93 ID:Sr3h2dTD0
そうなんですね。危ねえ、ID晒すとこだった。
なんでpixivで荒れるんだろう?
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/17(金) 23:54:37.23 ID:buA65gg0O
乙
伸びないのは内容が微妙だから
終わったならズルズルとレス乞食やらずに落とせ
まとめに乗りたいからVIPでやるんだろ? 終わっとけ
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
あと、ちょっと一文が長くなりすぎて見づらい所がありましたね。
けっこうWEB用に改行したつもりだったんですけど、
もうちょいチマチマ改行しないと駄目ですね。勉強になりました。
まあ、なんか言われてるので素直に落ちます。ありがとうございました。