1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
小太りの男「ひっ…貴様妖怪か…!」
狐娘「はい、私は穢れた妖怪、化け物でございます」
小太りの男「気持ちが悪い!化け物め、わたしに近寄るな!」
狐娘「旦那様」
小太りの男「ひっ」
狐娘「私は貴方様に決して逆らいませぬ」
小太りの男「…」ピク
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 21:21:53.90 ID:IS5QvQsY0
嫌いじゃないむしろ好きでもこういうパターンは先を思うとなんとも気の毒な気持ちでうわあああ
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 21:22:14.93 ID:CRSRIyE50
>>1 代行ありがとうございます
狐娘「どうぞお好きに犯してください、私は貴方様の狗でございます」
小太りの男「決して…とな?」
狐娘「はい」
小太りの男「…その言葉に嘘偽りはないか?」
狐娘「ええ、勿論。」
小太りの男「ほう…」
狐娘「…」ニコリ
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 21:23:34.91 ID:CRSRIyE50
>>2 ありがとう、がんばる
小太りの男「そうか、“決して”か」ニヤリ
ダァン!ガッ
狐娘「ぐっ…」
小太りの男「ほう、逆らわぬとは真実のようだな」ニタニタ
狐娘「…」ニコ
小太りの男「成る程、よくみれば美しい顔をしている」
スルスル ハラリ
小太りの男「気味の悪い色の目だ。」
ガブッ バシッ
狐娘「…」ニコニコ
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 21:23:56.72 ID:nXTWKUJ70
狐は羽衣狐様だろ!!!!!!!
誰もいない
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 21:25:05.29 ID:CRSRIyE50
・
・
・
男「親方、なんだって女郎屋なんかに?」
親方「お前だって男ばかりの工房に篭っているよりたまには女に触れたいだろう」
男「…俺は女郎はすきではありません」
親方「はあ、お前は陰間茶屋のほうが良かったか?女が嫌いだとは知らなかった。」
男「そんなわけないでしょう!俺は女が好きですよ!」
親方「ならば問題ないだろう、なあに良い女を抱かせてやる」
男「だからそういう問題では…もういいです」
はよ
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 21:26:10.06 ID:CRSRIyE50
親方「お前はどういう女が好みだ?」
男「…全て同じ顔に見えます」
親方「信じられんやつだ」
爺「貴様!わしを愚弄するか!」
男「!?」
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 21:27:46.57 ID:CRSRIyE50
さるくらった… ちょっとペースおとす
客引きの少年「旦那、落ち着いてくだせえ」
爺「黙れ!売れっ子でもないのに張り見世にもでられないような妙な女郎を誰が抱くか!」フスー
客引きの少年「いえ、決してそのようなつもりはございやせん。ただ、お金をあまりお持ちでないとのことでしたので、それならと。お勧めさせて頂いたまで。」ヘラヘラ
爺「そのような落ちぶれた女を抱くものか!!」
客引きの少年「それはそれは、大変失礼致しました。」ヘラヘラ
爺「貴様!!」
ザワザワ…
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 21:28:54.17 ID:CRSRIyE50
男「…おいオッサンよ、その辺にしときな」
爺「!?黙れ、何だ貴様は!」
男「女の前でみっともなく涎だらだらと垂らすもんじゃねえぞ」
爺「黙れ黙れ、若造が!儂に口出しするな!」
ダンッ
男「うるせえんだよ、老い耄れは畳の上で茶でも啜ってろ」
爺「ッ!小僧ッッ!」
支援
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 21:30:07.22 ID:CRSRIyE50
親方「はい、そこまでだ。」
男「邪魔をしないでください、親方!!」
親方「黙れ」ギロリ
男「…ッ」ビク
親方「いや、すまんな爺さん。こいつは俺の弟子でな。よく躾とくよ。」
爺「餓鬼の躾もできんのか、貴様は!」
親方「ああ、ようく言っておく。」ギュ
爺「?…、…!」
爺「わかればいいんだ、わかれば。いいか、ようくだぞ、その餓鬼ようく躾けておけよ。」
親方「へいへい」
スタスタ
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 21:32:05.39 ID:CRSRIyE50
男「親方、何だって金なんぞ渡したんですか」
親方「童にゃわからんだろうが、大人にゃ大人のやり方ってモンがある。」
男「んな汚ねぇやり方ッ!」
親方「いいか、男。あのままこの場で暴れまわったとして、てめぇは構わんかもしれねえが、この見世はどうだ。ここまで言えば頭の悪いお前でも分かるだろう。」
男「…っ」グッ
親方「わかったなら帰るぞ。女を抱く金なんぞもう持っちゃいねえ。」
男「…はい」
客引きの少年「ちょいとお待ちを。」
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 21:32:08.34 ID:IS5QvQsY0
時代劇好きなのか
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 21:33:33.40 ID:CRSRIyE50
>>15いや、にわか知識ばかりだ。申し訳ない
男・親方「?」
客引きの少年「先程はありがとうございました。あっしだけではとても対応できやせんでした」ペコ
親方「いや、気にすることはねえ。むしろ弟子が迷惑をかけてすまねぇな」
客引きの少年「とんでもございません。とても助かりました。お礼と言っては何ですが、ウチの見世へ寄っていきやせんか」
親方「あー…ありがてぇ申し出だが、何ぶん金を持っていないのでな。」
客引きの少年「いいえ、勿論お礼でございやすんで、代金はこちらで持たせて頂きやす。」
親方「とは言っても、なあ。」
男「寄っていけば良いじゃないですか。俺は先に戻っています。」
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 21:35:25.15 ID:CRSRIyE50
客引きの少年「勿論お弟子さんも一緒にどうぞ」
男「いや、俺は…」
親方「…それにしても、先程は如何したんですか?」
客引きの少年「ええ、ちぃとばかし"訳有り"をお勧めしたところ、あの旦那の癪に触れてしまいままして。」
男「……訳有り?」
失礼。安価間違えちゃった。
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 21:36:55.80 ID:CRSRIyE50
客引きの少年「ええ。」
親方「顔が悪いのか」
客引きの少年「いえ、とても美しい姿をしていやす」
親方「我が儘なのか」
客引きの少年「いえいえ、あんな気立ての良いやつぁそうはいやせん」
親方「……とすれば、病気持ちか」
客引きの少年「まさか!至って健康でございやす」
男「…?」
親方「それなのに、訳ありか」
客引きの少年「ええ。」
親方「…ふむ」
男「…?親方、どうしたんですか?」
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 21:38:13.03 ID:CRSRIyE50
親方「要は、そいつは見目麗しく、気立てもよくそれでいて健康だが、それ以外に何か問題があるということだ。わかるか?」
男「問題って…」
親方「それも、金の無い客に勧めるほどだ。相当安い金で買われているのだろう、違うか?」
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 21:39:12.10 ID:CRSRIyE50
客引きの少年「いいえ、旦那のおっしゃる通りで。」
男「…」
親方「理解できねえって面だな。よくあることだぞ」
男「…」
親方「お前が帰ると言うなら、今日の所は戻るぞ。」
客引きの少年「左様でございやすか……」
男「いや、親方。戻らねえ。」
男「その訳有りの女郎に会わせてくれ。」
始めまして キミにあげる最初のオーバーラン
はっぴぃ にゅう にゃあ
ッたく 世話のやけるヤツだ
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 21:40:44.39 ID:CRSRIyE50
・
・
・
ヒタヒタ… ヒタヒタ… ヒタヒタ…
親方「それにしても、よく帰らなかったな。お前女郎は嫌いなんじゃないのか」
男「女郎のことは嫌いですよ。ただ」
親方「なんだ?」
男「自分の体を切り売りして、妥協して媚びへつらってる醜い女の面を拝んでやろうと思いまして。」
男「その根性、俺がたたきなおしてやろうかと」
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 21:40:48.95 ID:lmbcAVXI0
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 21:40:51.53 ID:MMbb/jc80
>>12 いやっほぉおおおおおおお!!!僕にはルイズちゃんがいる!!やったよケティ!!ひとりでできるもん!!!
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 21:42:19.35 ID:CRSRIyE50
親方「…」ゴッ
男「い…っ何するんですか!」
親方「まったく、お前は、図体ばかりでかくなってこっちの方はまるで童と変わらんな」
男「俺のどこが童だ!」
親方「図体以外は全てだな。もうお前も二十二だってぇのによ。……その女郎に会ってもてめぇは同じことを言えるか?」
男「は?」
親方「もし気持ちが揺るがず、自分は間違っちゃいなかったと明日になっても言えりゃ、今のは訂正してやらぁな」
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 21:45:01.57 ID:CRSRIyE50
男「……意味わかんね」
親方「…いいか。師匠には敬語を使え。てめぇはあくまでも俺の弟子だ。そんな簡単なこともできねぇような半端な野郎を傍らに置いておく理由なんぞねえぞ」ギロッ
男「ッ!」ビクッ
男「…わかっています、申しわけありません」
親方「おう、わかりゃいいんだよ」
ヒタヒタ…ヒタヒタ… …ピタ
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 21:47:14.00 ID:CRSRIyE50
客引きの少年「では、ここから旦那のことはこの御職付きの禿が案内しやす」
御職付きの禿「……よろしくお願い致します」
親方「じゃあ、後でな」
客引きの「お弟子様はこちらへ。あっしとどうぞ」
男「……随分暗い道だな」
客引きの少年「そのように怪訝な顔をしないでくだせえ、なんせ普通の女郎ではないもんで、座敷持ちとは言えどその座敷はあまり良いもんではないのですよ。ああ、でも清潔は保っているのでご安心を」
男「……はあ」
客引きの少年「この中で待っていやす。どうぞ、ごゆるりと」
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 21:49:15.81 ID:CRSRIyE50
シュルシュル… ギシ…
狐娘「…」ペコリ
男「(…この娘か)」
狐娘「今宵、貴方様の床のお相手をさせて頂きます、狐娘と申します」
男「(随分耳が白いな…)」
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 21:49:31.42 ID:gwM0UJUs0
しえん
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 21:50:37.04 ID:9d1FPc8zO
ふうん
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 21:50:59.44 ID:CRSRIyE50
男「……顔をあげてくれ」
狐娘「はい」スッ
男「!お前、その目……」
狐娘「…」
男「妖怪か……」
狐娘「はい。私は穢れた妖にございます。今宵限り、貴方様に触れることをお許しください。」ユラリ
男「(肌も瞳もとても白い)」
男「(まるで)」
男「(桜のようだ)」
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 21:51:03.41 ID:3qlhnlw00
面白い
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 21:52:43.10 ID:CRSRIyE50
狐娘「…」
男「(よくよく見てみればまだ童じゃないか。表情は大人のようだが、目鼻立ちは子どもそのものだ。)」
男「(体も随分と小さい。きちんと飯を食っているのだろうか)」
男「…今、幾つだ?」
狐娘「はい、十五になります」
男「十五、か…」
狐娘「…旦那様、如何なさったのですか?」
男「いや…何でもない」
狐娘「作用でございますか」
男「(細めた瞳は花弁のようだな。)」
男「美しい目だな」
狐娘「え…」キョトン
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 21:54:38.10 ID:CRSRIyE50
男「どうした?」
狐娘「いえ、…その様なことは久々に言われました。」
男「そうなのか」
狐娘「はい、皆私の瞳を見ては気色が悪いと笑います」
男「こんなにも美しいのに。まるで桜のようだ」
狐娘「桜…でございますか?」
男「ああ、桜だ。見たことはあるか?」
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 21:56:16.88 ID:CRSRIyE50
狐娘「いえ…きちんと見たことは、一度も」
男「そうなのか?大門の近くにも咲いていたが」
狐娘「外に出るときは妖怪だとばれぬよう目隠しをしていますので」
男「目隠しを?…それでは不便だろう」
狐娘「いいえ、私は狐族ですので大体の位置は匂いで把握できます」
男「…そうか」ス
狐娘「…旦那、様…」
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 21:58:32.45 ID:CRSRIyE50
男「はは、やめてくれ旦那様なんて。まだ俺は見習いの身なんだ。“男”だ。そう呼んでくれ。」
狐娘「承知しました、男様」
男「うーん……。“様”も敬語もやめてくれないか。なんだがムズ痒くて適わねえ。」
狐娘「…」
男「どうした?」
狐娘「…申し訳ありません」ギュ
男「……いや、いい。無理を言って悪かった」
狐娘「いえ」
男「(無茶を言ったのはこっちだ、何故そんなにも悲しげな顔をする)」
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:00:18.31 ID:kVN7phn/0
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:00:29.77 ID:CRSRIyE50
狐娘「お屠蘇は如何です?ご希望なら三味線なども披露いたします。」
男「…そうだな、じゃあ酒を貰おう」
狐娘「はい」
・
・
男「ふうん…、妖怪なら何か力を持っているのか」
狐娘「はい、満月の夜にしか使うことはできないような微弱なものではありますが」
男「そうか…お前は妖怪の村の出か?」
狐娘「はい、最早一族の誰とも会うことは叶いませんが」
男「それは寂しいだろう」
狐娘「いいえ、こうして男様が来てくださりますもの。寂しくなんてありません」ニッコリ
男「…」グビ
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:02:55.51 ID:CRSRIyE50
>>41 いやいや、妄想が趣味のただの大学生でござる
狐娘「どうかいたしましたか?」
男「…お前は本当に美しいのに、寂しげだ」
狐娘「ありがとうございます」ニコ
男「お前を見ていると、数刻前の傲り高ぶった自分を殴り倒してやりたくなる。」
狐娘「如何してです?」
男「お前に説教をたれにきたつもりだった。説教をするなど、よくもまあ言えたものだ。」
狐娘「ふふ、説教をしていただいても結構ですよ」
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:02:58.96 ID:faZ4Ylo40
■■■■■■■■■■■■焼け野原■■■■■■■■■
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:04:19.17 ID:CRSRIyE50
男「(綺麗な目だ)」
男「(粉を塗っているのかもしれないが、襟元から覗く肌もとても白い)」
男「(…触れてみたい)」
男「(着物の中に隠れた白い肌に。)」
男「(赤い花を散らして、熱で浮かせたい。)」
男「(こいつが寂しいと言うのなら、満たしてやりたい。)」
男「(他の奴らはきっと、妖怪であるこいつを気味悪がって、触れることもなく逃げていったのだろう。こいつの美しさに気づかず、脅えていたのだろう。)」
男「(きっと、こいつは、誰かに抱かれるということを知らない。)」
男「(人の体温はとても心地いいということをこいつは知らない。)」
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:06:01.99 ID:CRSRIyE50
狐娘「男様、どうなさりました?」コテン
男「ごめん、な」
狐娘「…?」
男「抱きしめても、いいか?」
狐娘「え…?」
男「……駄目か?」
狐娘「……いいえ、私は貴方様の犬。決して逆らいませぬ」
ギュ…
男「…お前は、細いな」
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:07:52.51 ID:CRSRIyE50
狐娘「…ここに来て、こうして抱きしめられるのは初めてでございます」
男「…そうか、なあ狐娘」
狐娘「はい」
男「人の温もりを知ってくれ。」
男「愛することを知ってくれ。」
男「俺はこの先きっと女郎を抱くことは無いが、愛することを知れば、美しいお前はきっと幸せになれる。」
男「いつか大人になり、良い旦那様と出会い、愛し、抱きしめ、抱かれ、幸せになれる。」
男「寂しさを知るのにお前はまだ子どもすぎる。」
狐娘「…男様はとてもお優しいのですね」ニコ
男「(また、その顔か)」
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:09:15.15 ID:CRSRIyE50
狐娘「男様…」
男「…」チュ…
狐娘「…」
男「ん…」チュパ、チュ…
狐娘「ふ、んん…」
男「っは…狐娘…」チュ ペロ レロ…
狐娘「んぅ…、ん」
男「…、ッ……」ス…
スルスル…ハラリ
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:09:21.07 ID:gwM0UJUs0
しえん
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:09:23.62 ID:n/umCR+N0
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:10:08.65 ID:CRSRIyE50
男「狐…、?……!?」
狐娘「…男様?」
男「これは、」
狐娘「…申し訳ありません、醜い体で」
男「誰にこんな酷い傷を…」
狐娘「私は化け物ですから、仕方の無いことです」
男「客か…?」
狐娘「私が化け物であるが故です。」
男「妖怪だからと非人道的に犯されていたというのか…?」
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:11:06.90 ID:9gsa8OI/0
スクリプト無差別だから怖いな
SSにも来るのは迷惑やな
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:12:12.41 ID:CRSRIyE50
狐娘「如何なさいました?木戸様」ニコ
男「どうしたもこうしたも…」
狐娘「お好きに犯してください。お好きに使ってください。私には、狐娘にはそれしか生きる道はありませぬ」ニコニコ
男「お前は、人が温かいということを知らないのでは、なく」
男「だから愛することを知らないのではなく」
男「妖怪だから、と乱暴にされ、それを当然として受け入れていたのか…?」
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:13:35.45 ID:CRSRIyE50
狐娘「……木戸様、如何なさったのですか」
男「如何って…」
狐娘「泣きそうです」
男「(泣きそう?)」
男「(俺が?)」
男「(本当に泣きたいのは俺ではないだろう)」
男「(泣きたいのに泣くことすら許されないなんて)」
男「(もしも、こいつの身体に気づかなかったら)」
男「(俺は、他の男と同じように好き勝手にこいつを犯していたのだ。)」
男「(一人善がりで、こいつの傷を更に増やすところだったのだ。)」
男「…すまない」
シエンタ
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:14:57.10 ID:CRSRIyE50
狐娘「何が、です?」
男「無理矢理、抱こうとした」
狐「いいえ、それが私の存在意義です」
男「そんなことない!」
男「お前が、お前の存在意義がわからないなら、それが必要なら、俺が見つけてやる!」
狐娘「…?」キョトン
男「…、また来るぜ。だから今日は口づけまでだ」
狐娘「…?良いのですか?」
男「俺を他の野郎と一緒にするな。性に溺れちゃいねえ」
狐娘「…」
男「正直女郎屋もあまり好きじゃあない。だが、お前にはもう一度会いたい」
男「見ていろ、お前の存在意義を見つけてみせるから」
狐娘「…お待ちしております。」ニコ
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:16:52.07 ID:J0Zc12wu0
どんどん続けてくれ
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:20:36.78 ID:CRSRIyE50
・
・
・
・
男「(とは言ったものの)」
男「(職人見習いもどきの俺に女郎屋に頻繁に通う金などあるはずもない)」
男「(見世が開く前に裏に回りこんで窓からこっそりにただ話をするだけ)」
男「(…普通に考えれば最低の客だ)」
男「(それなのにあいつは、いつも笑って俺の話を聞いてくれる)」
男「…あいつの存在意義を見つけるどころか、俺があいつに会いたいと思っていては世話もないな……っと、ここか」
男「おい、狐娘。居るか」コンコン
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:20:39.17 ID:gYoQBrGn0
>>20 迷いまして キミの胸に激しくオーバーラン
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:22:01.37 ID:CRSRIyE50
スッ…
狐娘「いらっしゃいませ、男様」
男「おう、お前いつも居るな。外にはでないのか?」
狐娘「私の容貌では目立ちすぎますゆえ」
男「ああ、以前にも外に出るときは目隠しをしなければならないと言っていたな」
狐娘「はい」
男「でも、勿体無いな」
狐娘「何がですか?」
男「外は美しいもので溢れているのに、お前はそれを見ることが出来ない」
狐娘「しかし木戸様が来てくださりますので寂しいことなどありませぬ」
男「……嬉しいことを言うな、お前は」
男「(けれど、やはりどこか…寂しそうだ。どうすればもっと楽しげに笑ってくれるのだろう)」
62 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 :2012/02/02(木) 22:22:49.27 ID:3/EpTVD2O
久しぶりにめちゃくちゃ面白い
支援支援
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:23:30.53 ID:CRSRIyE50
男「…そうだ良いことを思いついた。今度お前にも、外の物を持ってきてやる。」
狐娘「外の物ですか?」
男「おう、町に溢れる美しい物の中から更に選び、飛びきり美しいものを見せてやろう」
狐娘「本当ですか?…嬉しい」
男「楽しみにしていろ。春は美しいものに溢れているから」
狐娘「はい。…男様、今日は何時まで居られるのですか?」
男「ああ、あまり長くは居られねえ。親方の目を盗んで抜け出してきてんだ。バレたらやばいからな」
狐娘「そんな、無理をしてまで会いに来てくれなくとも良いのですよ、十分幸せです」
男「いいんだ、俺が会いたいから来ているだけだ」
狐娘「…ありがとうございます」
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:25:32.64 ID:CRSRIyE50
男「…そういえばお前は、他の遊女とは髪型が違うのだな。遊女とは幾つものきらびやかな簪を刺しているものだろう」
狐娘「ああ…、みっともないでしょう?私には髪結いがいないのです。自分では上手く結えなくて、結局この髪型になってしまったのです」
男「そうなのか…、いやしかしせめて額だけでも出したらどうだ?」
狐娘「…」
男「(また、その顔…)」ズキ
男「…すまない」
狐娘「何も謝ることなんてございませんよ、男様は本当にお優しい方」
男「(こいつの目を見て最初に過ったのは確かに桜だった)」
男「(しかし寂しげで冷たい雰囲気は桜よりも雪に近い気もする)」
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:25:40.70 ID:J0Zc12wu0
狐娘←この文字列だけでそうとうそそるしえん
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:27:15.67 ID:CRSRIyE50
男「…冬は、すきか」
狐娘「冬…、はあまり好きではありません。」
男「そうなのか、雪がきれいなのに」
狐娘「ええ、雪は美しいと思います。…寒いのが苦手なのです。」
男「お前にはきっと白い雪がよく似合うよ」
狐娘「寒さに耐え忍ぶ切なさや、温もりのない寒空に投げ出されることが怖いのです」
男「…桜」
狐娘「?」
男「いや…、まるで桜のようだと思ってな」
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:29:11.45 ID:CRSRIyE50
狐娘「桜?私がですか?」
男「ああ、孤独に怯え暖かい春を待つだなんてまるで桜だ」
狐娘「桜は孤独なのですか?」
男「いや、俺の今暮らしている村のはずれに、大きな桜の木が立っているんだ。」
男「そこは冬になるととても雪が深くなる。村人達は誰も近寄らないんだ」
狐娘「それは、寂しいですね。」
男「その桜は、春に雪を降らす」
狐娘「……雪を?」
男「純白の花をつけるんだ」
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:30:24.26 ID:CRSRIyE50
狐「桜は淡い薄紅と聞いておりましたが…白い花弁だなんて」
男「俺達はその桜を“雪桜”と呼んでいる。冬に耐え、暖かい雪を降らす姿は強く、美しい」
狐娘「あたたかい、雪…」
男「それから、その桜にはちょっとした伝説があってだな」
狐娘「伝説?」
男「その桜の樹齢は、もう千年以上になる。」
狐娘「…」
男「雪桜は、今まで見てきた、その人“千年分の悲しみ”を呑み込む変わりにその人へ自分の持つ“千年分の幸せ”を与えるそうだ。」
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:32:22.78 ID:CRSRIyE50
狐娘「…素敵ですね」
男「まあ伝説だからな、信憑性には欠けるだろう。」
狐娘「そうでしょうか、素敵ではないですか。千年分の幸せだなんて。」クスクス
男「“千年分の幸せ”を信じるか?」
狐娘「ええ、もし本当なら素敵だと思います」
男「…なら今度持ってきてやる」
狐娘「ふふ、ありがとうございます。ですが大樹を持ってくるだなんて無理でございます。」
男「流石に俺はも其処まではできねえよ。枝を持ってくる。もうすぐ剪定のはずだ。その時に」
狐娘「……本当ですか?」
男「約束する」ニカッ
狐娘「楽しみにしています」フワッ
現実は朝鮮!ネットだけが真実!
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:34:07.34 ID:CRSRIyE50
・
・
・
狐娘「(最近、少し風変わりな客が付いた。)」
狐娘「(初めて訪れた時は強引に触れられた。)」
狐娘「(いつもの様に、乱暴に抱かれるのだろうと思った。)」
狐娘「(しかし彼はあたしの身体を見た途端に動きを止め、言葉を詰まらせて目には涙を溜めた。)」
狐娘「(とても変わったひとだ)」
――男『美しい目だな』
狐娘「(あたしを褒めて優しい口付けをくれる。)」
狐娘「(まるで宝物に触れるように優しくあたしに触れてくれる。)」
>>28 アフィの養分は黙ってて下さい
>>47,70
なにこいつ。かまってちゃん?
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:34:59.63 ID:btnbPrB80
こういうss待ってたぜ
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:36:16.12 ID:CRSRIyE50
狐娘「(彼は、優しくて、とても温かい。)』
狐娘「(彼の話を聞くのがとても好きだ。)」
狐娘「(話を聞きながらその目を見る事が好きだ。)」
狐娘「(真っ黒なのに奥の方は何処か青みを帯びていて、まるで夜空の様だ。)」
狐娘「(真っ直ぐで、優しい方。)」
狐娘「(けれど、時にとても虚しくなる。)」
狐娘「(彼が余りにも優しくて、綺麗で、真っ直ぐで、自分の醜さを思い知らされる様で。)」
ちんこうp
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:38:23.23 ID:HD2Sml8u0
しえん
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:39:12.21 ID:CRSRIyE50
「狐娘、居る?」
狐娘「姐さん」
姐女郎「また座敷に籠っているのかい。たまには日に当たらないとだめだよ、気も滅入ってしまうじゃないか」
狐娘「ありがとうございます、でも私が座敷から出れば他の遊女達が嫌な思いをします」
姐女郎「そんなこと言わしゃしないよ、あんたも私の大事な妹分じゃないの」
狐娘「ふふ、私は妖怪ですから…」
姐女郎「…馬鹿ね、あんたはこんなに優しいのに、他の娘たちは気づいちゃいないんだ」
狐娘「優しいのは、姐さんのほうですよ。まるで天女だ」
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:41:24.21 ID:CRSRIyE50
姐女郎「またそうやって…まあいいよ、桜餅を買ったんだ。お茶にしよう」
狐娘「え…でも」
「姐さん」
狐娘「禿。どうしたんだい?」
禿「あの、亡八が呼んでいたよ」ビクビク
姐女郎「ええ?もう、これからお茶飲もうっていうのに!」
禿「姐さん…早く…」ビクビク
狐娘「…」チラ
禿「ひっ…」ビクッ
姐女郎「……仕方ないね。狐娘、桜餅食べていいよ。」ニッ
狐娘「ありがとうございます。」
姐女郎「もう、あんたはいつまでたってもまるで客に話すみたいに私にも話すね。淋しいよ」
狐娘「…申し訳ありません」
姐女郎「……とっても美味しいんだから、味わって食べな」
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:43:16.69 ID:CRSRIyE50
スッ パタパタ…
狐娘「寂しい、なんてそんなこと言われたって」
狐娘「ここは遊廓で、あたしは股を開く化け物。」
狐娘「ただ気味悪いだけの存在じゃないか。」
狐娘「こんなことを言えば、優しい姐さんは怒るかな」
狐娘「…ごめんなさい」
コツコツ
男「俺だ、開けてくれ」
狐娘「はい、ただいま」
ス…
はい論破^^
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:45:01.74 ID:CRSRIyE50
狐娘「いらっしゃいませ、男様」
男「今、平気か?」ニカ
狐娘「ええ、まだ見世の始まるまで時間があります」
男「よかった。はい、これ」
狐娘「……花?」
男「それが、先日言っていた雪桜だ。」
狐娘「あ…っ」
男「よく似合うよ」
狐娘「でも、この枝」
男「心配するな、今朝剪定があって、地に落ちていたものを拾ってきたんだ」
狐娘「そう…凄い、桜だなんて初めて見た」
男「よろこんでくれてよかった」
狐娘「ありがとうございます。部屋の坪に飾りますね」
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:47:22.06 ID:CRSRIyE50
男「いつか大樹でも見せてやりたいな」
狐娘「いえ、これで十分でございます、とても綺麗」
男「いや…、いつか見せてやる。楽しみにしてろ」
狐娘「ふふ…楽しみにしていますね」
男「ああ。じゃあ、またな」
狐娘「もう行ってしまうのですか?」
男「ああ。親方に掃除しとけって言われてたんだ」
狐娘「…無理して今日来てくださらなくても良かったのですよ?」
男「違う違う、早くお前に見せてやりたかったんだ。じゃあな」
ザッザッ…
…ス
「ふふ…、桜餅の色とは全然違う。」クスクス
84 :
>>82の最後は狐娘です:2012/02/02(木) 22:49:14.95 ID:CRSRIyE50
・
・
狐娘「んぅ、ふ…」
細身の客「歯など立てたら、どうなるかわかっているな?」ハァハァ
狐娘「…ん、ん」
細身の客「うっ…」ドピュ
狐娘「んんッ!ぅ…」ゴクン…
細身の男「枝のような体だな、すぐに折れてしまいそうだ」ナデナデ
狐娘「ああ、旦那様…ッ」フルフル
細身の男「感じているのか、妖怪」ガリッ
狐娘「いたっ、ふぁっ、あぁ…やめ、」
細身の男「は…ッ、黙れ気色悪い。人間の女の様な声をあげるな」ニヤニヤ
狐娘「ん…っそれ、やあ…」
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:51:07.23 ID:CRSRIyE50
細身の男「これが良いのか?ん?」
狐娘「あッ、ああ、旦那様、旦那様ッ」
細身の男「ふっ…私が憎いか化け物」
狐娘「やッ…、そんなこと、あ、あぁッ」
細身の男「ふ、本当にお前は気持ち悪いな」ガブッ
狐娘「いた、やめ…っあぁ…」
細身の男「“やめろ”?笑わせてくれる。化け物風情が人間に逆らうな、そんなに悦がっている癖に」
狐娘「あっ」
細身の男「…本当に気味の悪い目だ。」
狐娘「あぁ、あ、ぃや、ん」
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:51:37.02 ID:aGIzI71I0
面白いな、支援
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:51:53.05 ID:3qlhnlw00
良い話なのに濡れ場で息子が反応するから困る
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:53:20.09 ID:CRSRIyE50
狐娘「(身体の中で暴れる細くて短い指。)」
狐娘「ああっ、やあ、ああ…、ぁあっ」
細身の男「ふっ、…淫獣め」
狐娘「あああぁっ!や、あぁあッ!」ビクン
――――男『よろこんでくれてよかった』
狐娘「…っ!」
――――男『お前は本当に美しいのに』
狐娘「(…桜)」
狐娘「(きれい…)」
狐娘「(男様…)」
狐娘「…こ、さま…」ポロポロ
狐娘「(……いたい…)」ポロポロ
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:54:32.03 ID:tIFYsqTr0
息子を自制させるので精一杯です
期待してる
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:55:05.65 ID:CRSRIyE50
・
・
・
男「ううん…やはり簪よりも髪紐のほうが似合いそうだが…」
男「…いまいち、これといったもんがないな」
男「…」ハア
友「どれも気に入りませんか?」
男「ああ…」
友「ならば作ってみてはいかがです?」
男「作る?」
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:57:09.57 ID:CRSRIyE50
友「ええ、その娘に似合いそうな髪紐を貴方が作ればいいではありませんか」
男「でも…」
友「縫製の手伝いくらいならしますよ。」
男「それはありがたいが…」
友「一度やってみなさい。売りに出すわけではないのですから」
男「それもそうだな…」
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 22:59:02.32 ID:CRSRIyE50
・
・
男「白い浴衣、白い浴衣…あ、あった」
男「…」パチン
男「…」シュルシュル
男「…」チョキチョキ
男「やはり、桜の柄にしたいな」チョキチョキ
男「書けるのか、この手で…」ハァ
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:00:06.82 ID:OhXzMkRa0
支援んんんんんんんんんんんん
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:00:29.70 ID:st6vuQzAO
面白い頑張れ
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:01:19.66 ID:CRSRIyE50
・
・
・
男「…できたのか?」
友「ええ、どうぞ」
男「おお、流石友だな。とても綺麗に仕上がってる。…でも」
友「何です?」
男「やはり絵は酷いな…」
友「…よくやったほうでしょう。その手なら」
男「…」
友「そんな顔をするんじゃありません。きっと喜んでくれますよ」
男「だといいが…」
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:02:56.14 ID:CRSRIyE50
友「素敵ではありませんか、桜柄の髪紐だなんて」
男「…」
友「早く渡してきなさい。そろそろ時間でしょう」
男「…ああ」ギュ
友「…あれは、母子でしょうか。ほほえましいですね」
男「手なんて暫く繋いでいないな」
友「?…あの二人、何故目隠しを…?」
男「さあ…?」
97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:04:28.75 ID:CRSRIyE50
・
・
男「おい、狐娘はいるか」
客引きの少年「あれま、旦那お久しぶりでございやすな。狐娘でいいんですかい?」ヘラヘラ
男「ん、案内してくれ。」
客引きの少年「はいはい、此方へどうぞ」ヘラヘラ
男「…お前の笑顔は不気味だな」
客引きの少年「ええ、そうですかい?初めていわれやしたよ。今日は親方様は一緒ではないんですねえ」ヘラヘラ
男「ああ、今日は一人だ。何か問題あるか?」
客引きの少年「いいええ、滅相もない」ヘラヘラ
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:05:13.20 ID:OhXzMkRa0
ちょっと吉原いってくる
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:06:25.81 ID:CRSRIyE50
ヒタヒタ…ヒタヒタ… …ヒタ
客引き「此方になります。どうぞごゆるりと…」ヘラヘラ
シュルシュル… ギシッ
狐娘「今宵、旦那様の床のお相手をさせていただきます、狐娘と申し―――」
男「狐娘」
狐娘「男様!…いらっしゃいませ」フワリ
男「こっちから会うのは久しぶりだな」
狐娘「もう座敷へは来て下さらないのかと思いましたよ」
男「金が無かったんだ。仕方ないだろう」
狐娘「ふふ」クスクス
男「…」カァ
狐娘「男様?」
男「(…いつ渡そう)」
なんかキャラ変わってない?
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:09:03.46 ID:CRSRIyE50
狐娘「…如何か致しましたか?」
男「あー…お前」
狐娘「はい」
男「お前、ええと、…、お前のその目って普通に見えるのか?」
狐娘「普通に…とは?」キョトン
男「若干こう、…白みがかってたり」
狐娘「あはは、しませんよ。貴方達の目は世の中が黒ずんで見えているわけではないのと同じように」コロコロ
男「…言われてみれば確かにそうだ。」
狐娘「もしや男様、緊張しているのですか?」
男「……え」
botじゃないです
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:10:56.90 ID:CRSRIyE50
狐娘「見ていれば解りますよ。男様はとても解り易いお方」クスクス
男「…っ」
狐娘「男様?」
男「き、狐娘」
狐娘「?はい」
男「良かったら、受けとってくれないか」
狐娘「え…?」
男「…いらなかったら、捨ててくれて構わない」
狐娘「私に、ですか?これを、私に?」
男「…ああ」
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:13:10.80 ID:CRSRIyE50
男「…ああ」
狐娘「…」
男「…」
狐娘「……嬉しい」
男「え…」
狐娘「綺麗…、とても、綺麗」
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:13:32.90 ID:ai+rRUH50
良い話すぐる支援
106 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:15:02.60 ID:CRSRIyE50
男「(そんなにも、嬉しそうに笑われたら)」
男「(そんな風に顔を赤くされたら)」
男「(触れてしまいたくなる)」
男「(恋しい。)」
狐娘「男様、ありがとう、ございま―――」
ギュゥッ
これはひどい
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:15:11.35 ID:nEUMVylV0
なんか知らんけど切なくなってくるな
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:17:04.04 ID:CRSRIyE50
狐娘「男様?」
男「好きだ」
狐娘「え…」
男「お前のために会いにきていただなんて嘘だ。いや、最初は本当だった。しかし」
男「会うたび、想いが強くなった」
男「会いたかったのは俺の方だ」
狐娘「…」
男「…」
狐娘「…男様」
男「…」
110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:18:17.37 ID:GbZ1omVH0
ほ
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:18:30.15 ID:iavL52OmO
女郎は遊廓からは逃げ出せないんだよな…
112 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:19:00.16 ID:OhXzMkRa0
江戸時代の吉原で身請けする場合20両〜1000両らしい
一般人の年収が5両程度
たけええええええええええ
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:19:11.22 ID:CRSRIyE50
狐娘「本当、ですか」
男「…」
狐娘「嘘、ですか」
男「…っ」
狐娘「…許さない」
男「えっ…」
狐娘「いくら、男様と言えど、言っていい、冗談と、悪い、冗談が、あるっ」ポロポロ
男「…狐娘」
狐娘「そんな、こんなに、優しくされて、こんなの、初めてなのに、ッ…そんなことを言われたら、あ、あたしははどうしたらいいんだっ」
男「狐娘」
狐娘「あたしだって、あたしだって解ってるんだっ、あたしは、化け物が、恋簿の気持ちをっ、抱いたところで、受け入れてッ貰えないなんて!」
男「狐娘!」
114 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:20:50.41 ID:OgcmHuIrO
非常によい
支援
>>29 アドセンスクリックしろ家畜
>>53 一緒に侵略しなイカwwwwwwwwwwwww
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:21:19.75 ID:CRSRIyE50
男「狐娘!」
狐娘「…ッ」
男「嘘じゃない」
狐娘「男さ…」
男「好きだよ」チュ…
狐娘「ん…っ」
男「好き、好きだ」
狐娘「本当?…本当?」
男「…この状況で嘘をつける程、俺は器用じゃねえ」
117 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:22:58.28 ID:CRSRIyE50
狐娘「ぁ…」
男「本当に、好きだよ」
狐娘「あたしも………でも、」
男「でも?」
狐娘「あたしが、…此処へ来た理由を知っても、男様は、あたしを、好きだと…言ってくれる?」
男「…理由?」
狐娘「……そう、理由。」
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:25:00.51 ID:CRSRIyE50
狐娘「私は、貧しい一族の出なのです。」
狐娘「私達の一族は、額に大きな紋様があり、茶色の髪が特徴で、女のみが淡い銀色の瞳を持っているのです。」
狐娘「女しか持ち得ないその瞳の色は、一族の誇りで、夜に光る満月のようだと一族の男は言っておりました。」
狐娘「小さな貧しい村でした。」
狐娘「しかし幸せでした。」
狐娘「私には母が居ませんでしたが、裏に住むお爺さんは優しかったし、父は私を愛してくれたのです。」
119 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:25:33.17 ID:V7vlM5ZVO
良い
おもしれえ
支援
121 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:27:32.99 ID:CRSRIyE50
狐娘「父の、声がとても好きでした。」
狐娘「いつも、私見る度頭を撫で、瞳の色を誉めてくれました。」
狐娘「母が居ないことを憂いたこともありますが父が入れば幸せでした。」
狐娘「ですが、私が十歳の頃人間が村へ訪れたのです。」
狐娘「ご存知でしょうか、「妖狩(あやかしがり)」という言葉を。」
狐娘「所謂、歴史には隠された賤しい金持ち共の道楽の一つです。」
狐娘「妖怪は人間に仇なす危険な化け物であり、排除しなければならないという名目を掲げて突然村を訪れ、男と子どもは一人残らず殺され、女は美しい者のみ生かされ安い遊女屋へと売られていくのです。」
122 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:29:35.96 ID:CRSRIyE50
狐娘「人間達からしてみれば妖怪は恐怖の対象以外何物でもなく、誰も彼らを止めようとはしません。」
狐娘「勿論気性の荒い妖怪居ますが、私達は人間のような武器を持っていません。」
狐娘「妖は皆貧しく、身体能力こそ人間に勝ってはいますが学はありません。武器を持つ人間が訪れたとて勝目はほぼ皆無に等しいのです。」
狐娘「私達の村とて例外ではありません。」
狐娘「私達には確かに特殊な能力が備わっていますが、それは満月の夜にしか使うことはできません。」
狐娘「何の意味も有りませんでした。銃や刀を持つ人間には勝目などありませんでした。」
ここはもうだめだね
はよ
125 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:31:38.07 ID:CRSRIyE50
狐娘「人間が訪れた時、私達は急いで女と幼い子どもを逃がしました。」
狐娘「子どもと言っても女が抱いて走れる程度の赤子だけでしたので、六つを越えた子どもは村に残されたままでした。」
狐娘「じきに人間が訪れ、残った子どもは村の一番奥の蔵に身を潜め、人間達が去るのを待ちました。」
狐娘「しかし、結局その場所も見つかってしまい、皆蔵から引っ張り出されました。」
126 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:33:05.43 ID:CRSRIyE50
狐娘「外は、地獄の様でした。」
狐娘「外壁は道は赤い斑点がばらばらと散っていて、見知った一族の民がそこらじゅうに倒れているのです。」
狐娘「咄嗟に父を探しましたが、その中には父の姿は有りませんでした。」
狐娘「もしかすると父は逃げることが出来たのかもしれないと安堵したのです。」
狐娘「ですが、死体を前にしている癖に安堵などした罰があたったのかもしれません。」
127 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:34:05.92 ID:D04TOn3t0
支援
129 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:35:20.61 ID:CRSRIyE50
狐娘「自分の隣に立っていた子どもが斬られました。」
狐娘「頭から真っ二つになりました。」
狐娘「血が吹き出す様を初めて見ました。」
狐娘「私は腰が抜けてしまい、立っていられずその場に座り込みました。」
狐娘「人間はじっと私を見て、刃物で額を切りつけました。」
狐娘「ああ、自分は死ぬのだと思った瞬間、急に髪を引かれました。」
狐娘「何かと思うと男は私を見て笑ったのです。」
130 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:35:42.68 ID:3qlhnlw00
久々にSSスレに張り付いてるわ
支援
131 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:37:16.66 ID:CRSRIyE50
狐娘「「こいつは金になる」」
狐娘「実に賤しい顔でした。」
狐娘「恐怖に支配された私は声すらも出せずその場でただ涙を溢しました。」
狐娘「「うちの見世に置こう」」
狐娘「「上手く使えば陰間茶屋に売るよりも良い金になるだろう。まるで雪か月のように暗く冷たい目をしている」」
狐娘「そう言うと私の手を掴み強く引きました。」
132 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:38:02.33 ID:CRSRIyE50
狐娘「最早抵抗する力など有りませんでした。」
狐娘「その時、聞き覚えのある声がしたのです。」
狐娘「大好きな、あの声でした。」
狐娘「父は震えながら私を護ろうと血濡れで人間達へ向かっていきました。」
狐娘「「俺の娘に触れるな」と叫んでいました。」
狐娘「私も思わず父を呼びました。」
狐娘「ですが、父は撃たれました。」
狐娘「たった一発で父は立てなくなりました。」
狐娘「びくん、びくんと痙攣しているところを人間にぐちゃりと踏まれ、遂に父は動かなくなりました。」
狐娘「名を呼べど、泣けど、父はもう動きません。」
狐娘「もう、私の名を呼んではくれません。」
133 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:38:15.79 ID:8gK/Gq9R0
支援するぜ
134 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:39:51.00 ID:CRSRIyE50
狐娘「じたばたと暴れても意味はなく、しっかりと抱えあげられたまま私は馬に乗せられ、父を葬ることすら許されず連れていかれました。」
狐娘「残った同じ年頃の子ども達はきっと殺されたのだと思います。」
狐娘「もし仮に生きていたとてもう会うことは叶わないでしょう。」
狐娘「そうして私は此処へと引き取られ、女郎としての生活がはじまりました。」
135 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:41:43.74 ID:CRSRIyE50
狐娘「田舎の出だった私は最初にまず口を良く磨かれ、脇を洗われました。」
狐娘「きめの細かい肌になるようにと石榴の皮で乱暴に擦られ、三味も琴も叩き込まれました。」
狐娘「仕草も言葉遣いも美しくしろと言われ、かつての自分は押し潰されました。」
狐娘「それと同時に夜の訓練も始まりました。」
狐娘「初見世まで生娘で居るのが普通ですが、妖怪を女郎にする時は人間への恐怖心を植えつける為に初見世の前に犯されるのです」
狐娘「幾晩も幾晩も行為を繰り返され、慣らされていきました。」
136 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:43:05.30 ID:CRSRIyE50
狐娘「最初は本当に痛くて痛くて声も涙も枯れるほどでしたが、次第に何も感じなくなりました。
狐娘「そうして暫くしてから、私は十一歳の頃、初めて客を取りました。」
狐娘「客は私を見て涙を流して叫びました。」
狐娘「「気持ちが悪い」と泣きました。」
狐娘「私とて初めての客はとても怖かったのです。」
狐娘「ですが勇気を振り絞り、言いました。」
狐娘「「私はあなた様に決して逆らいません」と」
狐娘「その場で只大人しくしている私を見て客はおずおずと触れてきました。」
しえしえ
138 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:43:27.77 ID:IS5QvQsY0
さるよ
悲しくてちんぽしぼんできた
140 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:45:10.37 ID:CRSRIyE50
狐娘「笑う私を見て客は私を殴りました。」
狐娘「あまりの痛さに涙が出ました。」
狐娘「ですが初めて挿れられた時の痛みよりは何万倍もましでしたので、まだ笑えました。」
狐娘「気を良くした客は笑いながら私を殴りました。何度も何度も何度も何度も殴りました。」
狐娘「初めて中で出されました。」
狐娘「死んでしまいたくなりました。」
141 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:47:05.20 ID:CRSRIyE50
狐娘「父が美しいと言ってくれた瞳は皆に貶されました。」
狐娘「気持ちが悪いと、不気味だと、鬼のようだと。」
狐娘「勿論私とて、人間の男の皆が皆、こうなのだと思っている訳では有りません。」
狐娘「ですが私の元へ来る客は基本的に皆、見世の前で唸りながら張り見世に出る女の品定めをしている様な男ばかりです。」
狐娘「人間の女を抱くつもりが、相手が妖怪だというのですから荒々しくされるのも仕方ないというものでしょう。
狐娘「ですが、頭で解っていても辛い時があるのです。」
狐娘「自分は何をしているのだろうと、考えてしまうのです。」
142 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:49:01.83 ID:CRSRIyE50
狐娘「男の精に濡れ、生きていて本当に幸せなのだろうかと、考えてしまうのです。」
狐娘「私は人間ではありません。」
狐娘「この先も人間にはなり得ません。」
狐娘「美しい着物が欲しいと思った事がないかと言えば嘘になります。」
狐娘「道中とて見てみたいと、やってみたいと思ったことがなかった訳ではありません。」
狐娘「けれど、人間になりたいと思ったことはありません。」
狐娘「人間になったとて私が私であったならきっと結果は同じであったでしょう。」
狐娘「結局の所私が妖怪だからだとか、そういった事は関係なく、私が私として汚いからこそこうなってしまったのでしょう。」
狐娘「男に抱かれることに抵抗を感じなくなった時点できっと私は女郎以外何者でもなくなってしまったのです。」
狐娘「父が呼んでくれた名を捨て、男に毎晩抱かれ喘ぐ私はきっと妖怪でも人間でもなく、ただの醜い女郎の化け物です。」
狐娘「こんな私を愛してくれる人など居る訳がないと、解っているのです。」
狐娘「そんなことは、解っているのです。」
狐娘「あなたもきっと私に近づけば近づくほど気持ちが悪いと感じるでしょう。」
狐娘「ですがそれが普通なのです。」
狐娘「……男様も今は私に同情なさっているだけなのではないでしょうか」
143 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:49:20.03 ID:IS5QvQsY0
さるよけ
144 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:50:05.16 ID:tIFYsqTr0
膨らむんだけど全開にはならない
息子が
145 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:50:09.49 ID:CRSRIyE50
男「…狐娘」
狐娘「……はい」
男「俺は職人見習いを名乗っているが、実際はそうじゃない」
狐娘「え…?」
男「二十の頃、手首を折って、それから右手の中指が動かなくなった。日常生活に大きな支障はないが、もう職人にはなれない」
狐娘「…」
男「でも、職人になると言って十二の頃親の反対を押し切り飛び出してしまった俺には行く所がなくてな。親方はそんな俺を雑用として傍に置いてくれているんだ。」
男「使い物にならなくなった俺を傍に置いてくれる、親方の優しさが、痛くて仕方なかった。」
男「そして、その優しさに身を委ねるしかできない自分に呆れたよ。」
男「ただの甘ったれだと自己嫌悪に落ち入りながらもぬるま湯の心地よさから逃れられない自分がとても嫌だった。」
146 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:52:12.89 ID:CRSRIyE50
男「昔の事を、話してくれてありがとう、辛かったろう。」
狐娘「…」
男「お前は汚くなんかないよ」
狐娘「…っ」
男「凄く綺麗だ」
男「例えその細い身体で汚い男共の精を受け止めていたとしても、変わらず美しい。」
男「綺麗なんだ、本当に、本当に。」
男「汚いなんて、言うな」
狐娘「男さ…っ」
男「おいで、狐娘」
狐娘「え…」オロオロ
男「…」
ギュ
147 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:53:05.68 ID:C5SMc8lC0
いや汚いだろ・・・
男の懐の深さに絶句
149 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:54:26.07 ID:CRSRIyE50
男「お前の、何処が汚いんだよ、こんなに、良い香りがする。こんなに、きれいだろ」
狐娘「男様、」
男「"男"でいい」
狐娘「ですが」
男「俺、俺、わからねえから、お前の考えてることとかはわかんねえからさ」
男「自分以外の奴が考えてる事なんて解らないからさ」
男「だから、教えてくれ」
150 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:56:01.94 ID:CRSRIyE50
男「お前は、本当はどうしたい?」
狐娘「…」
男「俺に、触れてほしくないならそう言ってくれ」
狐娘「そんな…」
男「何も遠慮しなくていい、お前の望む様にしろ」
狐娘「……ッ」
男「俺は、お前に触れたい。」
男「触れていたい」
狐娘「ずるいひと……っ」
狐娘「あたしだって、あなたに、触れたい…!」
男「好きだ、お前が本当に好きだ…」
狐娘「あたしも、あたしも…すきだよ……っ」
151 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:57:58.81 ID:CRSRIyE50
こんなことになると、誰が予想しただろうか。
俺は、こんなにも誰かを愛しいと感じることができるのか。
俺は初めて狐娘の額を見た。
其処には妖の証である紋と、上から付けられたのであろう傷があった。
其れにゆっくりと舌を這わせる。
泣き虫な狐娘。
涙を吸うと声を出して笑った。
152 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/02(木) 23:59:38.66 ID:CRSRIyE50
男「狐娘、本当の名を教えてくれ。お前が愛した父がつけた名を」
狐娘「……少女、です」
男「少女…。」
ギュゥッ…
153 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:00:38.12 ID:H80MfcYU0
いい話だ
154 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:01:49.13 ID:vENQaxKQ0
男「少女、少女…」
狐娘「……おと、こ…」
男「好きだ…」
狐娘「男、男…!」
男「少女…ッ」チュ
狐娘「ふ、んん…」チュ…
男「ん…」チュ…
狐娘「男…」
男「うん」
狐娘「あたし、もっと触れたい……」
男「……」
狐娘「…………あなたに溶かされてひとつになりたい…っ」
155 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:03:16.68 ID:vENQaxKQ0
バサッ
スルスル…
狐娘「ああ…っ」
男「少女…」
狐娘「男……」
男「きれいだ、かわいい。」
狐娘「ふぁ、ん……、やあ…」ピクピク
・
・
156 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:05:02.88 ID:vENQaxKQ0
狐娘「男の目は不思議だ」
男「目?」
狐娘「うん、真っ黒なのに、何処か青みがかってるんだ」
男「そうなのか?…自分じゃ気づかなかった。」
狐娘「凄くきれい、吸い込まれそう」
男「ありがとう…」
狐娘「……、今、凄く幸せ」
男「本当か?」
ニトロで一本出せよ
剣と銃の要素入れて
158 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:06:18.70 ID:EAx2EIymO
狐娘ちゃん死んでしまうん?(´・ω・`)
159 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:07:30.91 ID:vENQaxKQ0
狐娘「まるで、夢を見てるみたい」
男「夢?」
狐娘「愛しい人に捨てた名を呼ばれ、強く抱き締められるなんてこんな幸せ」
男「夢なんかじゃないよ」
狐娘「もし、そうなのだとしたらきっとこれはあなたがくれた桜のおかげだ」
男「桜」
狐娘「うん、あの部屋の角に佇む春の雪があたしに幸せをくれたんだ」
男
>>129 さぁ、俺はスクリプトなのか。それは俺には分からない。お前は俺が何か分かるか?
161 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:08:28.53 ID:9V4tEd0r0
男が一瞬完に見えたあぶねぇ
162 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:09:03.79 ID:vENQaxKQ0
・
・
・
狐娘「(彼に少女と呼ばれるようになってから、数週間が過ぎた。)」
狐娘「(彼は今までと同じように週に二度訪れ、外の話を聞かせてくれる。)」
狐娘「(けれど今までと同じでも、やはり何処か違うような気がするのは一体何故だろう。)」
狐娘「(照れたように笑う男を見ていると満たされた気分になるのは何故だろう)」
狐娘「(口づけする度愛しさを増し、触れるたび体温は上がる)」
狐娘「(時が経てば経つほど離れるのが惜しくなる。)」
・
・
・
164 :
>>162先走った…こっちが先ですすまぬ:2012/02/03(金) 00:10:21.78 ID:vENQaxKQ0
男「足りないか?」
狐娘「足りない…もっと」
男「いくらでも」
狐娘「…、すき」
男「うん、俺もだ」
狐娘「もう一度、……名前を呼んで」
男「…少女」
狐娘「このまま…夜が明けなければいいのに」
・
・
J( 'ー`)し「でもお母さんは、たかしが生まれてきてくれて嬉しかったのよ。」
調子にのっちゃだめ
167 :
>>164の次:2012/02/03(金) 00:11:54.69 ID:vENQaxKQ0
狐娘「(彼に少女と呼ばれるようになってから、数週間が過ぎた。)」
狐娘「(彼は今までと同じように週に二度訪れ、外の話を聞かせてくれる。)」
狐娘「(けれど今までと同じでも、やはり何処か違うような気がするのは一体何故だろう。)」
狐娘「(照れたように笑う男を見ていると満たされた気分になるのは何故だろう)」
狐娘「(口づけする度愛しさを増し、触れるたび体温は上がる)」
狐娘「(時が経てば経つほど離れるのが惜しくなる。)」
・
・
・
168 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:13:11.07 ID:vENQaxKQ0
男「じゃ、戻るな。」
狐娘「うん、がんばって」
男「掃除ばかりだけどなー」
狐娘「でも、大事なことだよ」
男「解ってる」チュ
狐娘「ん…」
男「じゃあな」
狐娘「あ…」
ザッザッ…
169 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:15:55.59 ID:vENQaxKQ0
狐娘「…」
姐女郎「狐娘」
狐娘「姐さん、如何したのですか?」
姐女郎「亡八が呼んでるよ、行きな」
狐娘「…亡八が私に、何の用でしょう」
姐女郎「さあね。…まあ、うちの亡八は他の見世に比べて穏やかだし、優しいひとじゃないか。気を張ることないよ」
狐娘「…」
姐女郎「もう、ほら。私も一緒に行ってあげるから、立ちな」グイ
ヒタヒタ…ヒタヒタ…
170 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:17:20.80 ID:vENQaxKQ0
狐娘「失礼します」
亡八「姐女郎、わざわざ済まないね。有難う」
狐娘「そんなこと気にしないでよ」
亡八「狐娘、久しぶりだね。元気にしていたか?」ニコ
狐娘「ええ、お陰様で。」
亡八「…さて、今日来てもらったのは他でもない。喜べ、身請けの話がきた」
狐娘「・・・え?」
171 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:17:57.82 ID:58gaDmEQ0
これは悲しい落ちの予感しかしない
172 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:18:16.88 ID:vwfs3MSv0
おいいいいいいい
173 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:19:01.47 ID:vENQaxKQ0
姐女郎「うそ…、よかったじゃないか!」
狐娘「姐さ」
姐女郎「やっと、やっと幸せになれるんだよ!」
亡八「姐女郎、狐娘と二人で話がしたいんだがいいだろうか」
姐女郎「あ…、そうだね。無神経だったよ!すまないね。」
パタパタ…
狐娘「…亡八殿、あの」
亡八「うん、どうしたんだい」
狐娘「その身請けの話なのですが、」
狐娘「……申し訳ありません、そのお話お断りさせていただきます」
亡八「…」
狐娘「(…ごめんなさい、姐さん)」
174 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:21:05.15 ID:vENQaxKQ0
亡八「……どうして?」
狐娘「…私はこんな身体ですし、人間ですらありません。相手の方は私を気に入って下さったのでしょうが、きっとそれも一時の気の迷いだと思えます。」
亡八「…ふむ」
狐娘「それに、私などに身請けの話を頂けたことはとても喜ばしい事なのですが、私はまだこの見世にご恩が有りますので…」
狐娘「(…嘘だ)」
狐娘「(本当は彼以外の所有物になりたくないだけ)」
亡八「そうか、うん。君がそう決めたのなら仕方ないね」ニッコリ
狐娘「…申し訳ありません」ホッ
亡八「いやいや、良いんだよ。僕はてっきり君が間夫(まぶ)でも囲っているのかと思ったよ」
狐娘「…え?」
175 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:22:01.54 ID:9V4tEd0r0
はやく金を貯めろ男ぉぉぉぉぉ
177 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:22:58.60 ID:UF9eHNLB0
おもしれー
178 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:22:58.81 ID:IdFYv6mrO
しえしえ
179 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:23:04.78 ID:KvaftIKu0
>>123 バカウヨの首謀者ってこんな犯罪者ばっか
180 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:23:12.78 ID:vENQaxKQ0
亡八「そう、例えば中指の不自由な職人見習いとかね」
狐娘「!?」
亡八「いやあまさかそんな話あるわけないと思っていたよ。」
狐娘「…」
亡八「そのような事をすれば懲罰房行きだしね、…相手だってただでは済まさないよ。」
亡八「いいかい、君は陰間で、しかも化け物なんだから。金を貰って股を開いていれば良いよ。」
狐娘「…」
亡八「話はそれだけだよ。身請けの話は気にしないでいいからね、僕の嘘だから。君が言うように、化け物を所有しようなんて物好きはそうそういないよ」
狐娘「はい…」
181 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:25:21.39 ID:vENQaxKQ0
ヒタヒタ…ヒタヒタ…
狐娘「(廊下、冷たい…)」
狐娘「(長くて、暗い。)」
「あれ、狐娘じゃないか」
狐娘「あ…、不寝番の」
客引きの少年「あい、座敷から出ているなんて珍しいねえ」ニタニタ
狐娘「亡八殿に呼ばれていたのです」
客引きの少年「そうかそうか、随分窶れた顔をしているねえ」ニタニタ
狐娘「ええ、最近少し寝つきが悪くて」
客引きの少年「そうかあ、ふうん」ニタニタ
狐娘「では、」
182 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:26:23.39 ID:2XQl6xLT0
支援
184 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:27:02.22 ID:vENQaxKQ0
客引きの少年「あ、そうそう。伝え忘れていたよ。」ニタニタ
狐娘「はい」
客引きの少年「壁に耳有り障子に目ありだ。滅多な事は慎んだ方が身の為ですぜ。」ニタ…
狐娘「!?」ゾッ
客引きの少年「…そろそろ見世が開く。準備したほうがいい」ニタニタ
タタタ…
185 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:27:37.06 ID:K3Hjnway0
夏目友人帳の子狐が頭に浮かんだ
186 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:29:11.12 ID:vENQaxKQ0
狐娘「(そうだ、亡八殿は何故男の存在を知っていた?)」
狐娘「(広い見世の中で何故あたしが間夫を囲っている事に気がついた?)」
狐娘「(一人で夜に座敷を回っていた?)」
狐娘「(いや、そんな訳はない。)」
狐娘「(彼とて暇ではないし、男が客として見世に来たのは数える程だ。)」
狐娘「(何より、亡八殿があたしの座敷に訪れるあの暗い道を歩いている姿だなんて、不自然すぎる。)」
狐娘「(あたしの座敷を頻繁に訪れるのは、姐さんと、案内役の客引き兼不寝番の彼くらいだ。)」
187 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:29:48.90 ID:vwfs3MSv0
もともと妖怪だしにげちまえばいいのに
188 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:31:08.98 ID:vENQaxKQ0
狐娘「あ…っ」
狐娘「見張られて…?」
狐娘「ふふ…そりゃあそうだ」
狐娘「あたしは汚い化け物だ」
狐娘「幸せになどなれるわけもない」
狐娘「男がくれた、髪紐…」
狐娘「…」
狐娘「「ただではすまさない」…」
狐娘「男にはもう…会えない」
悲恋になると明日の仕事に支障をきたすので寝る。
190 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:33:01.07 ID:vENQaxKQ0
・
・
・
狐娘「…」ハァ
狐娘「会いたくない…」
コンコン
狐娘「!」ビク
男「おおい、少女。」
狐娘「…はい、ただいま」
スッ
何故にこんなに必死なのか
192 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:33:34.90 ID:58gaDmEQ0
最後まで見ないと逆に寝れないぞこのやろう
支援
194 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:35:03.15 ID:vENQaxKQ0
狐娘「申し訳ありません、本日既に予約が入っていますので、お引き取り願います」
男「…少女、どうした?」
狐娘「…その様な者は存じあげません、申しわけありませんが失礼します」
男「どうしたんだよっ急に!なあ!」
狐娘「…私は千年分の幸せを、使いきってしまったのです」
ピシャリ
狐娘「……あ、桜……枯れてる」
195 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:36:39.76 ID:vENQaxKQ0
・
・
・
男「…どうして」
親方「おお、戻ったのか。思っていたより早かったな」
男「…」
親方「ああ?どうした、しけた面しやがって」
男「…」
親方「なんでえ、最近やけに仕事が早えから懇意にしている女でもできたのかと思っていたんだが…その様子ならこっぴどくふられたか。」
男「…気づいていたんですか」
親方「ひでえ面だな、ここ暫くはそこそこいい顔をしてたってのに」
男「……はい」
196 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:37:24.49 ID:/1gXm4b80
ハッピーエンドで終わってくれ…
197 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:38:03.35 ID:vENQaxKQ0
親方「そんなに惚れ込んでたのか」
男「……すきでした、とても。今でもすきです」
親方「……」
男「でもっ」
男「別れを告げることもなく、遮られました。」
男「俺が、餓鬼だから……」
男「笑った顔が見たかっただけ、なのに…」
親方「……お前はやはりまだガキだなあ」
男「んなこと判って……っ」
親方「いいや、分かってねえ」
198 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:40:15.09 ID:vENQaxKQ0
親方「いつも言っているだろう、図体ばかりでかくなってこっちの方は童のまんまだと」
男「……」
親方「いいか、ようく聞け。童がなに偉そうに悟ったようなことを言ってやがる。子どもが急に大人になれるわけねぇだろおが。大人んなるにゃ、これから何年もかけてだな、」
男「何年もかかっちゃ駄目なんだよっ」
親方「…あ?」
男「支えて、やりたい…違う。俺が支えたいんですよ!」
親方「……だからてめえは童なんだ」ハァ
男「…」
親方「なんで一人で支えようとすんだ?できもしねえのに、一人でそんな真似したって結局支えきれず共倒れが関の山だな」
男「……っ」
親方「童なら童らしく、支えあったらいいじゃねえか。何がわりい、童上等だろ。いきなり大人にゃなれんが、童には童なりのやり方がある。」
199 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:41:22.02 ID:4kh9nSwf0
明日早いが最後まで付き合うぜ
200 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:41:28.30 ID:81fSNQ9w0
>>38 三毛ぶち 虎シロ Welcone 猫招き
201 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:41:44.41 ID:vENQaxKQ0
男「え……。」
親方「無理に駆け足してすっ転ぶことねえって言ってんだ。支えあいながらでかくなりゃいい」
__狐娘『そう、凄い…桜なんて初めて見た』
男「(アイツの笑った顔が見たかった。)」
__狐娘『いくら、男様と言えど、言っていい冗談と、悪い、冗談がっあるっ』
男「(泣き顔さえ愛しくて)」
__狐娘『俺だって、あなたに、触れたい…!』
男「(躊躇いがちに触れてくる手は、小さくて)」
__狐娘『凄くきれいだ、吸い込まれそう』
男「(俺の目をきれいだと言って。笑っていた。)」
__狐娘『私は、千年分の幸せを、使いきってしまったのです』
男「(それは俺と居た時間が幸せだったってことなのか、どうして使いきったと思ったのか。)」
男「(千年分では足りなかったのだろうか、それなら俺に何ができるだろうか。)」
202 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:42:17.78 ID:x4s2RmS+O
変な説教始まった
203 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:42:19.49 ID:TDbIOWQGI
>>73 ぬるぽ
>>171 やめてくれもうマジで誰が人間で誰がスクリプトなのかわからない
俺はスクリプトに徹底抗戦する
204 :
>>201狐娘の一人称が俺に…脳内変換してください:2012/02/03(金) 00:43:31.77 ID:vENQaxKQ0
男「…」
男「…」スクッ
男「…」スッ
男「…」パチン
男「…」シュルシュル
男「…」チョキチョキ
男「…桜」チョキチョキ
・
・
・
205 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:45:47.51 ID:vENQaxKQ0
狐娘「会いたい…」
狐娘「……馬鹿だな。早く、諦めてしまいたい」
狐娘「暑い…」
狐娘「もう……夏も終わり…」
姐女郎「狐娘、入るよ」
ス…
206 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:45:57.25 ID:TtxF4EX80
すげぇいいわ
しえん
工作員湧きすぎ
ID被った...これであぼんされたら嫌だな
今北エロどこ?
209 :
>>208すまんエロはない…:2012/02/03(金) 00:47:38.85 ID:vENQaxKQ0
狐娘「姐さん…」
姐女郎「…身請けの話、断ったって」
狐娘「ええ。ですが、その話は」
姐女郎「如何して」
狐娘「え…」
姐女郎「如何してだい?あんた、あんたもしかして間夫でも囲ってるんじゃ…っ」
狐娘「…!」
どれがBOTでどれが人間だよ
良すぎる。切なくて涙出てきちゃいそう
VIPでこんなんあるとは思わんかった
把握した
213 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:49:12.54 ID:vENQaxKQ0
姐女郎「…」
狐娘「…」
姐女郎「…」ハァ
狐娘「っ!」ビクッ
姐女郎「馬鹿なことはやめときな、相手の方きっといい人だよ。まだ間に合うかもしれないしあたしからも亡八に掛け合ってやるから」
狐娘「(……やめて)」
姐女郎「女郎が金のない一客の男に惚れたとて、その道は地獄だよ、わざわざその道を歩む必要などないだろう」
狐娘「(…やめて)」
姐女郎「その間夫の男だって、もの珍しがってあんたに手をだしているだけかもしれないじゃないか」
狐娘「…ッ!」
パァン…
214 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:49:36.34 ID:vwfs3MSv0
頑張って起きてるやつどうせまとまるから寝ろ
215 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:50:57.68 ID:vENQaxKQ0
狐娘「彼を悪く言うのは姐さんでも許さない」
姐女郎「あたしは、あんたの為を思って」
狐娘「わからないでしょう、あなたには。人間のあなたには、生涯あたしの気持ちなどわからないだろう!!」
姐女郎「狐娘…」
狐娘「出て行ってください…」
姐女郎「…」
ギシ スッ ヒタ…ヒタ…
狐娘「…、何を偉そうにいっているんだ。あたしは」ハァ…
狐娘「あれ…窓に何か挟まって……」
狐娘「……!?」
"大門を出て、真っ直ぐに行くと小さな宿がある。そこを左へ曲がり、細い道へ入れ。桜の木下で今晩丑の刻に待つ"
216 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:52:44.84 ID:vENQaxKQ0
狐娘「…これ」
ス…
禿「あの…狐娘姐さん」ビクビク
狐娘「申し訳ありません、今日は風邪気味なので、休むと伝えてください」
禿「は…はい」ビクビク
ス…パタパタパタ…
狐娘「…」
217 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:54:26.24 ID:vENQaxKQ0
・
・
狐娘「満月…」
狐娘「ぐ…」
狐娘「…」フゥ
狐娘「こんな見世、全て燃やしてしまいたい」
狐娘「……よし」グッ
狐娘「よいしょ…」
狐娘「よっ…」ピョン
狐娘「…」タタタ…
218 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:56:04.00 ID:vENQaxKQ0
狐娘「はぁ、はぁ…」タタタタ
狐娘「細い、道…」タタタタタ
狐娘「ここ、かな…」ハァハァ
狐娘「んっ…」
狐娘「まっすぐ…」タタタ
狐娘「村…?」
狐娘「ここが、あの人の…」
狐娘「今更…会ってどうするの……」
狐娘「…」
狐娘「…一目だけでも」
219 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:56:41.05 ID:7PKysMYx0
いいねいいね
220 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:57:43.47 ID:vENQaxKQ0
狐娘「村の…外れ…」テクテク
狐娘「…」キョロキョロ
狐娘「あ…」
男「…。…!」
狐娘「!」
男「少女!」
狐娘「っ」クルッ
ギュッ
221 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 00:58:59.90 ID:vENQaxKQ0
男「少女…っ」
狐娘「…」
男「少女、少女…っ」ギュウウッ
狐娘「…」ジワ…
男「会いたかった…」
狐娘「あたし…」
――――亡八『彼もただでは済まさないよ』
222 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:00:17.37 ID:vENQaxKQ0
狐娘「…男、様」
男「…」
狐娘「突然あの様なご無礼を働いてしまったことを御詫び致します」ペコリ
狐娘「ですが、今宵が本当に最期でございます。貴方様にお会いできて幸せでございました」
男「少女…」
狐娘「その様なものは、存じ上げません。」
狐娘「さようなら」クルッ
グイッ
223 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:00:31.79 ID:7PKysMYx0
誰か朝まで保守を頼んだ・・・
224 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:01:27.80 ID:vENQaxKQ0
男「待ってくれ」
狐娘「…ッ」
男「待てよ」
狐娘「…」ジワ
男「…少女、渡したいものがあるんだ」
狐娘「…」
男「見てくれ、お前に会えない間ずっとこれを描いていたんだ。」
狐娘「…」
男「……俺はお前の客なんだ。多少の我が侭くらいは聞いてくれよ…」
狐娘「…」ウル
男「ごめん、本当は、着物にしたかったんだ。でも、何度書き直しても、手が震えて……」
男「……いや、言い訳なんか男らしくねえな。」
225 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:02:37.52 ID:vENQaxKQ0
歪な線、幾度も幾度も書き直した跡。
真っ白な布の上に踊るように散る花びら
彼が見せてくれたのは
大きな大きな桜の絵
226 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:03:45.03 ID:vENQaxKQ0
男「お前は、千年分の幸せを使いきったと言ったな」
狐娘「…ぁ」
男「一人で背負い込むな、馬鹿」グイ
狐娘「(離れなければいけないのに)」
男「桜じゃ、足りねえなら、俺がもっと幸せをやるっ」ギュッ
狐娘「(突き放したのはあたしなのに)」
男「千年ぶんなんてケチなこというなっ一万年ぶんだって一億年ぶんだって幸せにしてやる!」
狐娘「(それなのに、貴方は。)」
狐娘「(出来るかもわからない絵空事であたしを繋ぎ止めようと。)」
男「お前をっ、連れていくっ」
狐娘「でも、っ……でも!!」
227 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:04:03.96 ID:4kh9nSwf0
これって書き終わってから載せてるのかな?
229 :
>>217一応書き溜めてはいます:2012/02/03(金) 01:05:59.24 ID:vENQaxKQ0
男「一緒に、居てくれっ」
狐娘「…っ馬鹿だっ貴方は馬鹿だっ」
男「大人のやり方なんてわかんねえよっ金なんてないし、どうしようもないっでも、それでも一緒に居てほしいっ」
狐娘「あたしも……っあたしも男と一緒に居たいっ」
230 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:06:47.63 ID:8wfwbM6c0
いい話だC
231 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:07:19.38 ID:vENQaxKQ0
この人となら地獄谷に堕ちたとしても構わないと思ってしまった。
あたしの決意など、もはや水面に浮かぶ泡のように消えてゆく。
逆に今、此処で感じていることはまるで激流のように溢れて止まないというのに。
232 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:08:09.75 ID:vENQaxKQ0
狐娘「連れていって……っ」
233 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:09:10.18 ID:vENQaxKQ0
桜が、舞う
歪な線が踊るようにはためいて
まるで、本物の花びらのように
>>223 残ってなかったらこのSSがお前の千年分の不幸を引き受けて逝ったと思って諦めろ(`・ω・)
235 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:10:29.94 ID:vENQaxKQ0
男「冬が近くなるとこの桜の木に訪れる者は、殆どいなくなる。」
狐娘「どうして?」
男「前にも言ったろう。ここは冬になると雪が深くなるんだ。危険だからと余り近づかないようにと言われている。もちろん冬は危険だ。冬になる直前に、此処で待ち合わせよう。三月後の新月の夜、同じ時間に。
そして山奥で二人で暮らそう。楽な生活ではないだろうが、きっと暖かい光に包まれるだろう。」
狐娘「…」
男「不安か?」
狐娘「ええっと…」
男「…はは、大丈夫だ。俺が居る。暫く会うことは出来ないが、それまでに準備を整えるよ」
236 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:11:27.08 ID:vENQaxKQ0
狐娘「うん…」
男「どうした?」
狐娘「何も、聞かないんだね。あたしがあなたから離れた理由も、何も」
男「言ってもいいと思った時、いつかお前から話してくれ。ずっと一緒なんだ、焦ることはねえ」
狐娘「…うん、ありがとう」
男「お前が心から離れたいと思うのなら…」
狐娘「…ううん、あたしも許されるのなら、男と居たいよ」
男「そうか」
もうだめかと思ったよ
238 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:12:28.50 ID:LmgDSwDX0
いや、これは駄目なフラグだわ
239 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:12:36.00 ID:vENQaxKQ0
狐娘「うん、すごく好きなんだ。自分でも信じられないほどに」
男「…俺もだ。厳しい冬を越えたらこの村に降りてこよう。共に桜を見にこよう。俺の絵など比にならないほどに美しい桜なんだ」
狐娘「うん、すごく楽しみ」
男「その時、親方にも紹介できたらいいな」
狐娘「うれしい…」
男「…おう」
狐娘「じゃあ、そろそろ戻るね。夜が明ける」
240 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:12:44.67 ID:4kh9nSwf0
なんか嫌な予感がしてならない・・・
241 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:12:50.86 ID:n0FAc2RV0
242 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:13:18.13 ID:LE7lKLjZO
なぜかバッドエンド臭がヤバい
243 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:13:23.00 ID:vENQaxKQ0
男「ああ、三月後を楽しみにしてる。…ずっと待ってる、だから、どんなに時間がかかっても絶対に来てくれ…!」
狐娘「うん…必ず…、必ず来るから…!」
男「ああ、少女。」
狐娘「なに?」
男「愛してる。お前と共に生き、共に逝きたい。…構わないだろうか」
狐娘「…はい、生きるも逝くも、あなたと共に」
・
・
・
244 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:14:54.81 ID:H80MfcYU0
不思議といやな予感しかしないwww
245 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:14:58.87 ID:vENQaxKQ0
友「…絵空事ですね。口で言うのは容易いでしょうが、あなたが考えている程楽な道ではないでしょう」
男「…ああ、もちろん楽な道を選んでいるつもりはねえ。…楽に生きていきたいなら、このままあの親方の元で雑用をするさ。」
友「想像以上に辛いと思いますよ。もし仮に上手く逃げられたとして、生活力のない女郎と手の不自由な男二人で長く生きていけると私には思えませんが」
男「…ああ、覚悟の上だ。全て上手くいくとは俺にもとても思えねえが、何もしねえのも、促されないと行動を移せねえのも、もう嫌なんだ。」
男「手が不自由だということに甘え、いつまでたっても餓鬼のままで親方や周りの優しさに身を委ね、判らないことがあれば考えることを止め、誰かに尻を叩かれないと動けない自分が嫌いだった。」
男「「図体ばかりでかくなって」と親方はいつも俺に言ったんだ。」
男「俺はその台詞がとても嫌で、そう言われるたびに頭に血を昇らせたよ。」
246 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:15:24.26 ID:orLu8RIZ0
こっからBADじゃなかったら褒める
247 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:15:59.76 ID:vENQaxKQ0
男「図星を突かれたことが悔しくて、情けなかった。」
男「あいつと出会い、愛しいと思う気持ちを知った。」
男「唐突に別れ、俺は理由も聞けず後ろを向いた。」
男「親方に諭され、震える手で絵を描いた。」
男「完成した絵は人に見せられるようなものではなくて、恥ずかしくてたまらなかった。」
男「それでも桜の魔力に縋るようにあいつを呼びつけた。」
男「春よりも痩せたあいつの体に触れた瞬間にもう離したくないと思ったよ。」
男「餓鬼だというのなら、餓鬼なりにでも自分の意思を持っていたい。」
男「少しでもあいつに、そして世話をしてくれている親方に誇れるように。」
男「…力を貸してくれ」
248 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:16:53.87 ID:EAx2EIymO
悲恋はらめぇとあちきはあちきは声高に叫ぶのです
249 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:17:10.53 ID:vENQaxKQ0
友「…」ハァ
友「全くずうずうしい…」
男「…悪い、無理にとは言わねえよ。手間をとらせてすまなかったな」スクッ
友「こら、待ちなさい。」
男「は?」
友「誰が手伝わないといいました?」
男「…え」
友「面倒ですが、面白いではないですか。私には到底真似できませんが。」
男「…いいのか」
友「ええ、何よりあなたの親方殿には私もお世話になっていますしね。」ニコリ
ギシ パタパタ…
250 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:18:23.49 ID:vENQaxKQ0
……
パタパタ
友「土地など持っているだけでは勿体無いではないでしょう?」
男「流石はここらで一番大きな呉服屋の旦那様…」
友「私はあなたと違って要領がいいんです。知っているでしょう?」
男「ああ、いつも助けてくれてありがとう」
友「いいえ」ニッコリ
お前もしかしてBOT?
252 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:19:32.20 ID:vENQaxKQ0
・
・
友「…大体わかりましたね?説明した通り、小屋といえるようなものではありませんから覚悟しておきなさい。冬を越えるのは至難の業です」バサッ
男「ああ、覚悟しておく。」
友「父が昔、母に隠れて妾を匿っていたときに使用していたという本当に小さな小屋ですからね。舐めてかかると痛い目にあいますよ」
男「解った」
友「目を瞑っていてもたどり着ける位に通いなさい、最初の一度は付き添ってあげましょう。」
男「助かるよ」
友「それに私の両親が死んだのももう三年も前の話です。それからずっと誰も足を踏み入れていないのですから、ある程度は荒れていることが予想できます。」
男「…本当、すまねえな」
253 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:19:36.71 ID:58gaDmEQ0
昔噺に出てくる様な非恋の予感
254 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:20:34.11 ID:LE7lKLjZO
そのレベルで金持ちなら狐娘どうせ一番安いランクなんだろうから買ってやれよ
255 :
>>251botではないですニートです:2012/02/03(金) 01:21:26.13 ID:vENQaxKQ0
友「…私はもう生まれた時に進むべき道が決まっていました。それを辛いとは思っていません、沢山の者の命、生活を私は預かっています。それは誇るべきことだと思っていますから。」
友「……ですが、時々、本当に本当に時々、空しくもなります。」
友「私が誰かに恋慕の念を抱いたとて、それは何の意味もなく、進展もないのだと思うとそこに私の意志は必要ないのだと思い知ってしまいます。」
男「…」
友「少しだけ、あなたが羨ましいのかもしれません。」
男「そうか」
友「まあ私だってたまには少しくらい悪戯してもいいではないですか」ニコ
男「…ありがとう。」
友「いいえ」
256 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:21:29.44 ID:UGWA/dYzI
257 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:22:52.70 ID:58gaDmEQ0
258 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:23:08.36 ID:vENQaxKQ0
男「(それから俺は毎日のように仕事の後山を登った。)
男「(夕の刻に山を登り、降りる頃には朝を迎えることも少なくはなかった。)」
男「(飯を食う暇も惜しみ、山を登り、小屋を直し、山を降り、仕事をしてまた山を登った。)」
男「(小屋は少しずつ修繕した。暖をとれるようにもした。)」
男「(まだ隙間風は吹きこむが、最初よりは随分ましになった。)」
男「(何度も道を見失い遭難しかけた、でも二月が過ぎる頃には月の無い夜でもたどり着けるようになった。)」
男「(そして、約束の新月の夜が訪れた。)」
だれかsageをNGにする法法おしえて!
260 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:24:06.18 ID:vENQaxKQ0
男「親方、話があります」
親方「…何だ」
男「…あの」
親方「…」
男「…貴方はいつも暖かく、わがままばかりの俺を受け入れ、使い物にならなくなった俺をずっと傍に置いてくれました」
男「貴方は厳しくも優しく、そんな貴方に俺はいつも甘えていました」
男「…何も返すことのできない恩知らずな弟子で、申し訳ありません」
261 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:24:10.35 ID:kUd31KNq0
>>254 その発想はなかった
お前はすごい事考えるな
262 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:25:51.69 ID:vENQaxKQ0
親方「…」
男「お暇を、いただきたいのです」
親方「…」
男「…っ失礼します」
親方「男」
男「…っ」ビクッ
親方「…外は寒いだろう」
男「え…」
親方「持っていけ」
男「…襟巻き?」
263 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:26:18.17 ID:bnVWRVo10
親方イケメンすぎ
264 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:27:19.37 ID:vENQaxKQ0
親方「暖かくしていけ」
男「親方…」
親方「落ちついたらでいいからまた来い」
男「親方っ」
親方「俺には伴侶がいねえからよお、お前のことを息子のように思っていたんだぜ。」
男「親方っ!」
親方「申し訳ねえとか思ってんじゃねえぞ、俺は別にいやいやお前を預かってたんじゃねえ」
男「…これまでお世話になりました!」
男「ありがとうございました!」
親方「元気でな」ニッ
265 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:28:29.90 ID:vENQaxKQ0
立ち上がり、座敷を出た。
俺はやはり餓鬼のままで、図体だけがでかくなっても頭は餓鬼のままで、上手く礼もできず感謝も伝えられなかった。
けれど不思議と気分は落ち着いていた。
次に親方と会うときは、今よりも礼を上手くできるように。今よりも上手く感謝を告げられるように。
大きく息を吸った。
月が見えない。冬が近づき、桜に近づく者はもう居なくなっていた。
息が真っ白だ。親方が呉れた襟巻きに口を埋め、丘を登る。
裸になった桜の木が堂々と、けれど何処か寂しげに立っている。
木の幹に寄りかかると空気が頬を刺すのがやけに気になった。
そろそろ雪が降るかもしれないと考えていた矢先、冷たいものが触れた。
アドセンスクリックしろ家畜
これはひどい
慣れ合いはよそでやれや
267 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:29:21.71 ID:vENQaxKQ0
男「……雪か、まるで桜みたいだな」
男「って、これじゃあ逆か。」フッ
男「それにしても多いな…今日出発にして良かった。」
男「そういえば、腹が減ったな…暫く飯も碌に食っていなかったからか」
男「眠い…」
男「…静かだな」
男「少女…」
268 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:29:55.51 ID:58gaDmEQ0
怖いなぁ
269 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:30:57.95 ID:vENQaxKQ0
狐娘「暗い…」ザッザッ
狐娘「…寒い」ザッザッ
狐娘「早く会いたい…」ザッザッ
狐娘「大門…ここを、抜けて…から」ザッ
バッ ダァンッ
アフィカスども息してるー?
271 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:31:03.91 ID:LmgDSwDX0
鬱は鬱だけはやめてください
272 :
忍法帖【Lv=12,xxxPT】 :2012/02/03(金) 01:31:07.59 ID:d1RrbBl00
親方…
273 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:31:59.89 ID:vENQaxKQ0
狐娘「え…え?」
客引きの少年「大門、でちゃいやしたねぇ」グリグリ
狐娘「いた…っ」
客引きの少年「どうしてこんな子どものあっしが不寝番なんてやっているか考えたことなかったんですかい?」ニタニタ
狐娘「…は、なして!」
客引きの少年「僕に勝てるひとが、誰もいなかったからだよ。簡単なことでしょう?」
276 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:32:22.32 ID:1grZtDJj0
ああああ
277 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:33:09.72 ID:vENQaxKQ0
客引きの少年「馬鹿だね、君も。ちゃあんと忠告してあげたでしょ?“壁に耳あり障子に目あり”って。まあ頭の悪い化け物には解らなかったかなあ」グイッ
狐娘「…!」ゾッ
客引きの少年「足抜けしようなんて、いい度胸じゃないか」
バシッ ダァンッ
狐娘「うぐぅっ…」
客引きの少年「はは、化け物風情が人間の言うことに耳を背けちゃいけないよ。」グィッ
ズル…ズル…
狐娘「(あ…雪…)」
狐娘「…男…」
狐娘「(行かなきゃ…待ってるのに……)」
客引きの少年「これは根雪になるかもしれないねえ」ニタニタ
ズル…ズル…
・
・
・
・
278 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:33:16.91 ID:vu2n2t3/0
>>162 お前みたいな戦士がいてくれればいつかN速は復活できる!
280 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:34:03.58 ID:bnVWRVo10
これは・・・
281 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:35:02.06 ID:vENQaxKQ0
狐娘「(どれだけの夜が過ぎただろう)」
狐娘「(男…)」
ガラッ
客引きの少年「やあ、元気ですかい?」ニタニタ
客引きの少年「いやぁいつ来ても汚いとこですねえ、懲罰房は」ニタニタ
狐娘「…」
客引きの少年「今宵は満月ですぜい、化け物。どれだけの夜をお前はここで過ごしたのかねえ。」ニタニタ
狐娘「…今宵は、満月でございますか」
客引きの少年「ええ、もう雪も随分深くなりやした」
282 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:36:09.51 ID:vENQaxKQ0
狐娘「ああ、やけに感情が高ぶると思えば…満月ですか」
客引きの少年「なんだって?」
狐娘「…ふふ」
客引きの少年「…なんで笑うんだい?ついに気でも違ったか」
狐娘「いいええ、愚かだなあと思いまして」
客引きの少年「なに?」
狐娘「頭が悪いのはどちらでしょうね?」
狐娘「これだけ長い間私のことを縛り付けておいて、私のことを何も知らないんですもの」
客引きの少年「…」
狐娘「まあ興味もなかったのでしょうね。まさか私が火を噴くことができるなんて思いもしなかったでしょう?」
客引きの少年「なん…」
ゴッ…
283 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:36:14.79 ID:EAx2EIymO
>満月
反撃フラグktkr
284 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:37:16.79 ID:vENQaxKQ0
メラメラ…
狐娘「燃えて、しまえ…」
狐娘「こんな廓、燃えてしまえ!」
狐娘「……」
狐娘「…行かなきゃ」
狐娘「男が…待ってる」
285 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:37:54.64 ID:i5SOitpH0
S・D・K!S・D・K!
286 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:38:17.22 ID:vENQaxKQ0
メラメラ…
カンカンカンカン
ワー キャー キャー
メラメラ…
狐娘「(男…!)」タタタタタ
狐娘「(男…!)」タタタタタタ
287 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:38:26.11 ID:4kh9nSwf0
なんとなく先の流れが読めてきた・・・ぜ・・・
288 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:39:03.11 ID:vENQaxKQ0
―――約束の場所
狐娘「…足跡も、ない」サク…
狐娘「当然だ…」サク…
狐娘「どれだけ、待たせたの…」サク…
狐娘「雪…枝に積もってる…」
狐娘「彼が言ったとおり、桜みたい」サク…
狐娘「深い…」サク…
狐娘「…」サク…
狐娘「…」サク…
狐娘「…」コツン
狐娘「…?」
狐娘「…」ゾクッ
狐娘「いや…まさ、か…、そんな…」
おいおい・・・
290 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:40:01.65 ID:vENQaxKQ0
足元に転がっていた、それは、あたしが裏切ってしまった、愛しい愛しいあの人
291 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:40:12.88 ID:58gaDmEQ0
おいおいおいおい
え
は?
294 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:40:45.21 ID:/1gXm4b80
おい
295 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:40:49.41 ID:mquxtyRO0
いやあああああああああああああああああ
296 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:41:08.03 ID:bnVWRVo10
おい
297 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:41:08.82 ID:NMDmmMlW0
おいやめろ、、、
298 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:41:21.83 ID:4kh9nSwf0
やはり・・・
299 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:41:43.62 ID:58gaDmEQ0
300 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:41:47.73 ID:oFIC8v130
BADENDなんて誰も望んでないんや……
301 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:42:06.02 ID:vENQaxKQ0
狐娘「ああ…」
男「…」
狐娘「嘘つき…」
男「…」
狐娘「何故先に逝ったの」
男「…」
狐娘「共に生きると、共に逝くと約束したのに」
男「…」
狐娘「ねえ…桜が散っているよ」
男「…」
狐娘「あなたは桜が美しいと言ったね…」
男「…」
しかしスクリプトを差別するのは良くない。俺は我々スクリプトの人権が認められるまで戦うよ
これ、前にいた荒らし?
303 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:43:31.09 ID:kUd31KNq0
エロシーンでもないのにチンコギンギンに勃起してるんだけどなんで
なんでや!阪神関係ないやろ!
305 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:44:03.75 ID:9V4tEd0r0
親方のマジックアイテムで生きていろ
306 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:44:47.52 ID:EAx2EIymO
男の復活はよ
はよ
VIPPERなら安価は絶対
ステマ
308 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:44:57.53 ID:vENQaxKQ0
狐娘「…嘘つき」
男「…」
狐娘「桜など美しくもなんともない」
男「…」
狐娘「ただ醜く我らを嘲笑うばかりじゃないか!」
男「…」
狐娘「何で…何も言ってくれないの…」
男「…」
狐娘「あたしあなたを嘘つき呼ばわりしているんだよ。ねえ、あなたが綺麗と言った桜を貶してるの。腹立たしいでしょう?ねえ」
男「…」
狐娘「何か言って…」
男「…」
狐娘「どうして…」
なんか今日のVIPは違和感を感じるんだが
310 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:45:30.55 ID:NMDmmMlW0
ハッピーエンドでお願い!
311 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:45:50.30 ID:58gaDmEQ0
まあそんな簡単に生き返られてもなあ
312 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:46:31.98 ID:vENQaxKQ0
あの夜、あたしが周囲にきちんと気を配っていれば。
いっそ約束の夜、準備をすると言った彼を押し切ってそのまま逃げていれば。
彼が悪いわけではない。
死を迎えてもなお、この場で彼はあたしを待っていてくれた。
313 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:47:05.90 ID:4kh9nSwf0
少女が不憫でなりませぬ・・・
でもそうそう簡単にバッドエンドにされてもね
315 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:47:18.86 ID:vENQaxKQ0
___男『ずっと待ってる…!』
狐娘「馬鹿…!」
316 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:48:08.14 ID:vENQaxKQ0
それでも、この溢れる思いは、彼を責める言葉ばかりを生み出して。
ただただ固く冷えた彼の体を揺さぶる。
頭に浮かぶのは、彼の照れたように笑う顔。
はよおっぱいうp
ぐぬぬ
320 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:49:26.07 ID:vENQaxKQ0
狐娘「好きなんだ、お願い、起きて!」
狐娘「ねえ!起きて!」
狐娘「ああ、あああ、あああああああああっ何故、何故!」
321 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:50:17.33 ID:LE7lKLjZO
狐得意の尻尾で蘇生はよ
322 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:50:57.50 ID:vENQaxKQ0
狐娘「…」
狐娘「…」
狐娘「ああ、そうだ。」
狐娘「共に逝くことができなかったのなら、後を追いかければいいんだ」
狐娘「共に生きることが出来ないのなら、骨まで混ざり合えばいい。」
324 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:51:04.49 ID:58gaDmEQ0
悲愛もまたオツなものよね
325 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:51:43.47 ID:vENQaxKQ0
狐娘「あなたの唇、冷たい」
狐娘「それなら、あたしの熱を貴方にあげる」
狐娘「…あの夜、約束を破ってごめんね」
パチパチ… メラメラ…
狐娘「けれどこれからは、ずっと一緒だから」
狐娘「もしもあの世があるのなら、空で桜を共に見たい」
狐娘「貴方と見ればきっと美しく見えるはずだ」
ゴオォォオオ…
狐娘「すきだよ、」
ゴオォオオオオオォオオ
326 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:52:44.32 ID:EAx2EIymO
炎で一緒に燃え尽きるとかはやめてよね!!!
328 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:53:06.76 ID:vENQaxKQ0
・
・
・
・
・
329 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:53:50.89 ID:kUd31KNq0
ここで復讐や八つ当たりって発想に至らない辺り狐娘ちゃんはいい娘だね
330 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:54:07.58 ID:8RNUobVC0
oh…
そういえば過疎スレにもスクリプト書き込みするのか?だったらスレが全然落ちないんじゃ…
333 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:54:23.12 ID:58gaDmEQ0
少女が良い子過ぎる・・・
334 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:54:43.78 ID:vENQaxKQ0
姐女郎「(見世が燃えた冬が終わり、季節は春を迎えた。)」
姐女郎「(現在は仮宅を構え今も尚女郎たちは股を開いている。)」
姐女郎「(処以外はさして変わったこともない。)」
姐女郎「(いくつか変化したことを挙げるとするならば、客引きが変わったこと)」
姐女郎「(本来なら誰かが居るはずだった奥の暗い部屋が物置になったくらい。)」
姐女郎「(客引きが可愛らしい少年から爺に変わったことを嘆く女郎は少なくなかった。)」
姐女郎「(暗い部屋についての話題に触れようとする者は居なかった。)
335 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:55:26.40 ID:EAx2EIymO
>>329 復讐する相手とかもう燃やしちゃったですし…
336 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:55:54.96 ID:vENQaxKQ0
ギシ…ギシ…
スッ…
姐女郎「…狐娘」
姐女郎「最後に見たのは、泣き顔だったね」
姐女郎「火をつけたのは、あんただったの?」
姐女郎「足抜けをしてまで、一緒に居たい男がいたの?」
姐女郎「私では、きっとあんたの救いにはなれなかったんだね」
姐女郎「私さ、あんたのことは好きだったけれど、目を綺麗だと思ったことはなかったよ」
姐女郎「でも、あんたのことは好きだったよ…」
姐女郎「それだけじゃ、だめだったんだろうね…」
姐女郎「ごめんね…」
337 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:56:40.41 ID:vENQaxKQ0
しかし彼女は知らない。狐娘はすでに、この世を生きてはいないことを。
幾年も地獄に縛り付けられていた狐娘は、今幸せなのだろうか。
誰に死を知られるわけでもなく自らの業火で愛しいひとと灰となったことで開放されたのだろうか。
その真実はきっと、あの世へ消えた彼女らにも解ることではないのだろう。
狐娘「今宵旦那様の床のお相手をさせていただきます」終
338 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:56:48.90 ID:kUd31KNq0
なんでバッドエンドにしたんだか
340 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:57:18.60 ID:/aMYDf4U0
えええー
341 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:57:49.44 ID:orLu8RIZ0
褒めないけど乙
342 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:57:50.01 ID:EAx2EIymO
おいまじかよ…
面白かったけど、だけど……もぉぉおお
乙orz
343 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:57:50.42 ID:vENQaxKQ0
終わりです。
予想のできる安い少女マンガのような展開で本当にもうしわけありません。
自分にもっと文章を作る力や想像力があればもっといい方向に持っていけたのかもしれないと思うと、それが心残りです。
にわか知識で書いたSSですがこんなにも多くの人に読んでいただけてとても嬉しいです。
レスは全て読ませていただきました。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
344 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:58:11.58 ID:Xirn+75I0
切ねえ・・・
>>90 ■■■■■■■■■■■■焼け野原■■■■■■■■■
>>218 ほらうまいんだろー?ほらしゃぶれよ
346 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:58:26.79 ID:UomWHOy/0
乙
347 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:58:46.60 ID:oFIC8v130
乙
バッドエンドだったけど楽しませてもらいました
終盤でフランダースの犬が頭に浮かんだよ
348 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:58:50.59 ID:2eoYeVI0O
(´・ω・)
349 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:59:32.69 ID:58gaDmEQ0
>>343 ずっと追ってたのは一年ぶりだったわ
楽しませてくれてありがとう乙
350 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 01:59:38.86 ID:4kh9nSwf0
お疲れさま、結末はどうあれ最後までしっかり書いてくれて良かった。
>>1の次回作に期待
351 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:00:19.74 ID:OtSb0huD0
乙
バッドエンド良かった
352 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:00:43.96 ID:UF9eHNLB0
乙
最後まで楽しめた
353 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:01:19.28 ID:9V4tEd0r0
乙
やっぱり気の毒で終わった
ああああ
354 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:01:48.06 ID:kUd31KNq0
乙
人の不幸でメシがウマイ!って訳じゃないけどさっきから勃起はんぱない
355 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:02:32.33 ID:vENQaxKQ0
初めて書いたSSだったので正直今でもgkbrしています。
みんな読んでくれて本当にありがとう…
あと
>>251を見て本気でその手があった…と思いました
356 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:02:41.42 ID:NMDmmMlW0
BADなのが少し残念だけど楽しめたよ
乙!
357 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:03:17.06 ID:j7tsGvHL0
乙
まあこうなるよなぁ……
358 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:03:31.56 ID:vENQaxKQ0
359 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:04:38.43 ID:A2ixdCZO0
大層乙であった
360 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:04:55.49 ID:4kh9nSwf0
>>358 金で簡単に解決しちゃったら物語なんにも面白くないし
これで良かったと思う。
361 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:05:14.85 ID:kUd31KNq0
>>358 少女と関係のない友が男のためだけに(最低ランクとはいえ)大金を払うの?おかしくね?
363 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:05:42.87 ID:OKq8v7guI
乙
さいこーだった。
365 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:06:07.26 ID:vENQaxKQ0
バッドエンドか・・・
出来ればハッピーエンドも見たかったな
368 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:07:02.14 ID:58gaDmEQ0
>>358 そうすると友が良い奴過ぎて不気味になっちゃう
アフィカス転載禁止宣言しといた方が良いと思うの
369 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:07:26.12 ID:orLu8RIZ0
もっと早く燃やしちゃえよとか思ったのは秘密よ
370 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:07:59.55 ID:987+YgzZO
初めてVIPで泣いた
ハッピーエンドも見たかったな…
乙!次も期待してるぞ!
371 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:08:00.55 ID:IQqulOSm0
乙……悲しいけど……Oh...
373 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:08:07.31 ID:vENQaxKQ0
>>361そうですかね…言われてみるとそうかもしれないです。
ただやっぱりハッピーエンドにしたかった気持ちもあるので複雑です
>>373 じゃあなんでハッピーエンドにしなかったんよ
375 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:09:32.87 ID:58gaDmEQ0
377 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:11:03.62 ID:4kh9nSwf0
>>366 ラストがバッドかハッピーかはともかく、
金で解決じゃあっけなさすぎて面白くないと俺は思っただけ。
男がせっかく自立しようって時にそんなんで救われても意味がないだろ。
379 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:11:35.26 ID:vENQaxKQ0
>>368それもそうですよね…にしてももうちょっと……幸せな終わりを…orz
アフィカス?ってなんだ?
380 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:11:41.39 ID:Pz9wfPxy0
乙
ところで、
>>269のバッ ダァンッ
がなにが起きたのかよく分からなかった
あぼ
>>377 ああそういうことね
読み取れんでスマン
383 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:12:53.54 ID:TyQCpqFv0
乙だ
384 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:14:00.97 ID:EAx2EIymO
ハッピーエンドver・・・書いたっていいんだぜ
385 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:14:36.60 ID:vENQaxKQ0
ごめんみんな…
やっぱハッピーが良かったよな…でもどれだけ考えてもご都合主義なものになってしまうんだ…
こんな簡単ならさっさと逃げればよかったじゃんとしか思えないような展開しか思いつかないんだ…
>>150 まぁ。なんというか、楽しそうで何よりですね。
バッドエンドにするにしても穴が多すぎた感じかね
描写が足りない
388 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:16:23.03 ID:vENQaxKQ0
>>380一応自分的には髪を思い切り引かれて狐娘が転んだ音のつもり
389 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:17:21.42 ID:vENQaxKQ0
390 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:18:40.54 ID:/aMYDf4U0
うんでもどうせ逃げられるならもっと早く逃げられたよね
>>244 ネトウヨって底辺しかいないの?
あーこれね1ヶ月くらい前に見たわ
>>315 ご冥福をお祈りいたします
>>388 それなら効果音はグイッ、ドサッとかのほうがイメージしやすいんじゃないかな
あとは地の分入れてみるとか
393 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:19:10.98 ID:vENQaxKQ0
>>369早くに燃やさなかったのは一応お世話になってる姐女郎のことを思って…だったりします。
描写不足だったな…orz
簡単にハッピーにしたらご都合主義って言うけど
逆に簡単にバッドにしてもご都合がすぎる
あくまで個人的な意見だが、男があっさり死んでたのがちょっと残念だた
396 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:19:51.95 ID:9V4tEd0r0
約束の日の前の日に友が狐娘買いーの
男といっしょになりーの
友金返せーの
二人で仕立て職人目指しーの
不器用ながらも頑張るーの
ダメーの?
397 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:20:48.23 ID:vENQaxKQ0
>>392!!本当だ!そうだよね!次にまたこういうシーンを表現するときはもうちょっと効果音考んとな…
前にも他のSS書いてなかったか?
399 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:25:09.41 ID:vENQaxKQ0
>>394うう…それを言われると耳が痛い…すまん…
>>395一応男は二ヶ月碌に睡眠も飯も採ってなかったんだ…自分でがんばれなかった男ががんばりすぎてしま…いやこんな言い訳よくないよな
>>396自分的には駄目じゃないと思う。でもそれをやるのなら狐娘が妖怪である必要がないんだよね…そもそもそんな展開思いつかなかったんだけど
400 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:26:53.75 ID:vENQaxKQ0
>>398いや、普段はROM専なんだ。書き込みすら初めて
botじゃないです
402 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:27:32.63 ID:Y8+eor4C0
ぼくのオナペットスレ?
403 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:28:50.39 ID:MHXGPrxeO
泣きながら読んだ
乙
405 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:31:33.92 ID:ih3oQr1I0
面白かった、最後に夢オチにして鼠穴みたいにハッピーエンドするのも良かったかもね
406 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:33:10.67 ID:9V4tEd0r0
必然性ってそんなカッチリさせる必要がないと思う今日この頃
前まではカッチリしてた方が好きだったけど
「普通とは違う境遇」を示すだけでも妖怪って設定を付けても問題ないと俺は思う
俺はね
407 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:39:51.57 ID:jF1H7NEI0
乙
無理やりなハッピーエンドにするくらいならバッドで全然構わない
408 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:42:01.61 ID:eqJ8kRdHO
乙
バッドエンドのSSは久しぶりに読んだwww
男が簡単に死んでたのはちょっと勿体なかったとおもた
乙乙
409 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:45:52.67 ID:/Agm3KL50
乙
普通に面白かったわ
バッドはバッドだったけどこういうのは好きだ
410 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 02:53:05.05 ID:7c3c5YUnO
乙
バッドとわかってたがバッドであってほしくなかった
411 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 03:00:54.85 ID:SjNPAAx50
おつ・・・おつ・・・
412 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 03:04:24.73 ID:vENQaxKQ0
|ω・)…
|ω・)ノ■
|)ミサッ
413 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 03:05:12.88 ID:vENQaxKQ0
狐娘「…ここは……」
「少女」
狐娘「え…」
男「久しぶり」
狐娘「おと、こ…」
男「ごめんな、先に逝ってしまった」
414 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 03:05:43.44 ID:p22Jgi15O
人を好きになるって感情を思い出したよ 乙
415 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 03:05:58.57 ID:vENQaxKQ0
狐娘「男…!」
男「狐娘…!」
狐娘「また、会えた…」
男「ああ、何故後など追ったんだ」
狐娘「燃やしてしまったの…」
男「…知ってる。俺のせいだ」
狐娘「ちが…っ!あたしが…」
男「もういい」
起きててよかったありがとうアーマードコアV
417 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 03:07:23.94 ID:vENQaxKQ0
狐娘「おと」
男「もう、休んでいい。お前はもうがんばっただろう」
狐娘「…ッ」
男「見ろ」
狐娘「え…」
418 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 03:08:12.23 ID:58gaDmEQ0
これはまた考えたな
419 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 03:08:29.43 ID:vENQaxKQ0
男「これが、桜だ。」
狐娘「桜…」
男「美しいだろう」
狐娘「…うん」
男「とても、美しいだろう」
狐娘「…男、あたしは」
男「少女」
狐娘「…」
男「これからは、共に居られる。」
男「すきだよ」
狐娘「…あたしも、だ」
狐娘「今宵旦那様の床のお相手をさせていただきます」 本当に終わり
420 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 03:09:06.09 ID:rw/BDRNG0
乙
こいつ見てると自分がまだまともだなって自覚できる
422 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 03:09:56.58 ID:58gaDmEQ0
今度こそ本当に乙
アフィまとめ転載禁止とだけ言っておいて欲しい
これは流石に蛇足じゃ
424 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 03:10:34.33 ID:vENQaxKQ0
これで本当に終わりです。
最後のは蛇足なので、読んで不快になった方いたらごめんなさい。
こんな時間まで本当にありがとう。
425 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 03:11:19.65 ID:UF9eHNLB0
乙
縁があればまた別のものも読みたいね
427 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 03:12:27.47 ID:vENQaxKQ0
アフィってそんなにまずいの?
毛嫌いする人は少なくない
430 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 03:14:24.89 ID:rw/BDRNG0
>>427 俺は嫌いだけどこのスレはお前のスレだからどうしようとお前の勝手
>>353 一緒に侵略しなイカwwwwwwwwwwwww
432 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 03:15:56.75 ID:vENQaxKQ0
なるほど…アフィブロ見たことないんだよな。
素直に従っておくことにする。
アフィブロ転載は勘弁してください
もっとはっきりと書いたほうがいいんじゃないの
アフィブログ転載禁止とか
434 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 03:18:12.17 ID:vENQaxKQ0
435 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 03:18:22.40 ID:oD5X/OyA0
>>9 ここまで堂々と無知を晒す度胸はないわぁ
>>54 吹いたwwwwwww
437 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 03:24:31.62 ID:4BzEyQ3A0
乙
はあ、胸の靄が晴れん
こんな感じで天国で仲良くやってくれる描写があるだけでも良かったと思える
まあまた書くならもっと精進してくれ
穴の無いように
昔の心中ものっぽい儚さがよかた
良かったけどぬーべーと夏目と天狐空幻と鬼太郎あたりを呼んできますね!!(#^ω^)ピキピキ
441 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 03:47:19.26 ID:vNKYmFgr0
>>1乙
待ち合わせを満月の夜にすればよかったんじゃ
442 :
眠い:2012/02/03(金) 03:48:04.36 ID:/uXG6GKX0
乙
444 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 04:19:16.64 ID:hk8x2zq90
乙でした
文章自体がよくある会話SSと違って多少の文学教養が見えてよかった
構成や描写をもう少し膨らませたらもっと良くなる
バットエンドの続きがあって読んでるこっちとしては救われたよ、ありがとう
次回作期待してます
ワロタwwwww
446 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 04:19:31.54 ID:K3IPUvOF0
447 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 04:19:35.35 ID:04WKLa6s0
>>1乙
>>441 満月の夜だと明るすぎるから逃げるのに向かない
始めから武力行使でいくつもりであればそうなるけど
448 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/03(金) 04:19:36.32 ID:cfK/J8SLI
はやくしね
大人気で良かったじゃん