(,,゚Д゚)ギコと从 ゚∀从ハインと学園都市のようです

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93以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
 メインディッシュであるが故の悩みも当然ある。
 僕が食されるのは、僕以外のすべての料理が食べ終わられ、宴の終わりとなり
 新婦による、儀式が始まるその時なのだ、おそらく、それまで2時間余りある。

 その2時間、ぼくはこの白いクロスで彩られた大テーブルで、
 料理として微動だにせず仰向けで寝そべりペニスを勃起させ続けなければならない。

 言葉にすれば簡単だが、これは中々難しい。

 一般人では、こういう公衆の場では勃起を維持する所か、勃起する事自体難しいのではないだろうか。
 僕も、最初はそうだった。ペニスとして、人に食される為に生まれてきたにも関わらず
 人前で勃起することが、恥ずかしかったのである。

 だが、それも訓練と、信念でなんとかなるものだ。
 僕はこの10年間ガムシャラに訓練し、食らい付き、試練を乗り越え、
 ペニス学校でも五本の指に入るほどの勃起維持力を手に入れた。

 お世辞にも、大きいと言えない僕のペニスが、結婚式という大きな場を任されるようになったのもこのおかげだ。

 僕たちペニスは、見た目は人間となんら変りない。
 だが明確な違いが存在する、それは僕たちペニスは、人に食べられる為だけに存在し、その為に生涯を費やす事だ。
 
 ペニスと人を振り分ける基準点は明確には存在しない、抽選に依って選ばれる。
 選ばれた生まれたての赤ん坊は、ペニス学校に送られ、徹底的に教育される。
 ペニスを増大させる食事法、勃起維持の技術体得、ペニス精神論教育。 
 
 一流のペニスとなる道は険しく、7割は訓練段階で「不可」と判断を下され、処分される。
 ペニスとして生まれたにも関わらず、人に食される事なく散っていった数しれない同士たち......
 そのペニスに成り損ねた多数の同士の屍を乗り越え、この場に残れた僕という幸福、想像に難しくないだろう。