(,,゚Д゚)ギコと从 ゚∀从ハインと学園都市のようです

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329以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
僕は体を動かし、彼女の肩をたたくか、あるいは彼女の顔を眺めるために動こうとしたが、
そう都合よくはいかない。身体は背後でしっかり固定され、眼球がわずかに左右へ動かせるのみである。

今回の幻像……正確には、実際にある場所へ移動しているので幻像ではないが……が今までと違うのは、
視界は幻像のみであるものの、聴覚には幻像と現実の両方の音声が届くという点だ。
だから、相変わらず笑う男の吐息は聞こえてきて、耳の中が物凄く気持ち悪いことになっている。

しかし、何故伊藤さんのところに現われてしまったのだろう? 
これまでに僕が現れた場所は、常に僕自身、あるいは「イヤホンの子どもたち」に関係するところだった。
今回の幻像が後者に関わっているのだとすれば、伊藤さんが「イヤホンの子どもたち」の関係者ということになる。

そして今回は、無声ではなく、音は有る。



118 名前: ◆CtyM0huFrQmy :2009/08/23(日) 01:03:24.33 ID:UJr9dGdmP

(  *川「『……ッ』」

突然、伊藤さんの身体が前に傾いた。吐瀉するような咳を吐き、両手で腹を押さえつけている。

(;´・ω・`)「伊藤さん!?」

僕は叫んだが、この場にマイクはない。僕の声は、彼女に届かないのだ。

頭をキーボードに叩きつけ、キーが二、三個吹き飛んでいく。
何度か咳きこむと、そのうち彼女の口から血飛沫が散った。

(  *川「『ぁ、ぁ……ぁぁぁああああぁあああぁあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!!!』」