やる夫が奥州王を目指すようです

これは、戦国時代末期から江戸時代初期にかけて名を馳せた、
「奥州の独眼竜」こと伊達政宗の物語である。

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　　この物語は、史実をもとにしたフィクションです。
　　史料、通説、俗説などを参考にしておりますが、
　　史実と異なる点や創作となる部分もあります。　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　また、作中の年月日は旧暦（太陰暦）、年齢は数え年です。
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やる夫シリーズを投稿するのは初めてなので、至らない点があるかと思いますが、
生暖かく見守っていただければ幸いです。
よろしくお願いします。

久しぶりにやる夫スレとか見たな

続かねーのかよwww
さらば

第１話　「誕生」

時は永禄10年（1567年）、8月3日未明――――
出羽国、米沢城。（山形県米沢市）

　 　 　 　 　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿　　*
　　　 *　　 　 　 　 　 　　　　　.| 米沢城. |
　 　　　　　　　　*　　　　　　　 |￣￣￣￣　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　∧　　　　　　　　　　*
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　*　　　　　　　　 　　 　 　 ／⌒＼　　　　　　　*
　　　　　 ＿＿＿＿＿＿___］皿皿［-∧-∧､
　　　　／三三三三三三∧._／＼_|,,|「|,,,|「|ﾐ^!､
　　＿_|￣田￣田 /￣￣Π . ∩　 |'|「|'''|「|||:ll;|
　/＿_,|==／＼＝ﾊ,￣￣|「|￣￣￣￣|「|￣￣|
/_| ﾛ ﾛ 「￣￣￣ | |　田 |「|　 田 田　|「|［［［［|
|ll.|ﾛ ﾛ,/| l⌒l.ｌ⌒l.| | 　 　|「| 　 　 　 　|「|ﾐﾐﾐﾐﾐﾐ

＜オギャア！オギャア！


　　　　　|┃ 　　　　 　＿＿＿＿＿
　　　　　|┃ 　　　　／.::::::::::::::::::::::::::.ヽ
　ｶﾞﾗｯ.　|┃　　 　 |.:::::::::γ⌒Ｙ⌒ヽ::.|
　　　　　|┃ 　　 　 |::::::::/　⌒　　⌒　|
　　　　　|┃三　　　|:::::::〉 （ ●） （●）|　　　　おおっ、生まれたかっ！！
　　　　　|┃三　 　（@　::::⌒（__人__）⌒)
　　　　　|┃ 　　　　 |　　　　 |r┬-|　 |
　　　　　|┃ 　　 　　＼ 　　　`ー'´ ／
　　　　　|┃三,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノﾞ-､.
　　　　　|┃ 　:　 　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ　i
　　　　　|┃ 　　 　 |　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i　|
　　　　　|┃ 　　 　 ＞　　 ヽ. ハ　 | 　 |｜

　　　　　　　■伊達　輝宗（だて　てるむね）・・・戦国大名。伊達家16代当主。

やる夫が家康か秀吉かやったのが名作なんだっけ？

俺的にはやる空だが

>>6　家康が名作ですね。リスペクトしてます。


i.　|　　　　 |　 /　　　　 ,′ ハ　　　|　|ヽ/´ ! 　 !　　!ﾊ
ヽ |　　　　 l　 l　　　　 /　/　│　　i|　l ハ　j　　|　　| ﾘ
　N　　　　┼‐|ｰ─ -/t /-　､|　　 j| / { _jzﾑ　∧　│
/　|　　　　 ',　ｌ　 　 / 〃 　_　lヽ / j/　,ｲ仏}//　}　∧
＼_|　　　　 ヽ {　／,ｨ≠テ女､j／　　　 V_;;|　{　 j / ハ　　　ふふん、ちょろいもんよ！
丁∧. 　 　 　 ∨ 〃{か;;;;小　　　　　　　ちj_　!　ｲｌ　　|　　　　どう？　立派な男の子よ！
│|仏　　　　 ハ ヾﾊ圦_:::jハ　　　　　　 `ｧ　　',　 ﾄ、　l
│|/∧　　　　　ヽ　　ヽ^)::ン‐　　　　　　　　　 }i　|ハ　!
│|.厂 ヽ　　　 　 ＼　　｀´　　　 　 　 __ ノ 　 厶 ﾘ　 ', |
└‐ゝ. ｰヽ　　　 ヽ　＼　 　 　 　 ｀￣　　 　 /　 /　　ｌ |
　ヽ､ `'ー‐＼　 　 ＼　＼　　 　 　 　 　 　 /　 /　 　 ｌ.|
　　　＼　　 ｀＼　　　＼　＼　　　　 　 　 /　 /　 　 　ﾘ
ﾍ　　　 ` ｰ- ､　＼　　　' ｰ=＞ーx‐‐ｧ¬′ ,′
　＼　　　　 　 ヽ　｀ミ=-　...__Ｘテ‐ゝ_{__八　｛

　　　　　　　■義姫（よしひめ）・・・輝宗の妻。通称「お東の方」。

　 　 　 - 　- 、




　 　 / (≧ ≦）ヽ　　ｵｷﾞｬｰ

　　 (ヽ （_人_）/^)　　　ｵｷﾞｬｰ
　 　 ヽ　　u　　 /
. 　 　 | 　　 　 　|
　 　　.し　(u)　.Ｊ

　　　 　＿＿＿＿＿
　　　／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
　 　 |.:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ::.|
　 　 |::::::::ゝ　＼　　／　|
　　　|::::::（ （ ＞）　（＜）|　　　お東、でかしたっっ！！
　 　（@　 ::::⌒（__人__）⌒)　　　これで伊達家も安泰じゃ！！
　　　 |　　　　　|r┬-|　 |
　　　 ＼ 　　 　 `ー'´／
　,,.....イ.ヽヽ、___ ーノﾞ-､.
　:　 　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ
　　 　 |　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i


米沢城主・伊達輝宗と正室・お東の方の間に、玉のような男の子が誕生した。

この時代は圧倒的な男尊女卑が当たり前の価値観であり、
（立花�ｧ千代、八戸祢々などのごくまれな例はあるが）
武士の家の相続は男子に限られていた。

男子の生まれない家では、娘婿や親戚の男子を養子にするなど、
八方手を尽くしてなんとか家を存続させていたのである。

それだけに、男子が生まれた喜びはひとしおであった。

（もちろん女子でも嬉しいのだが、戦国大名としては、
政略結婚の道具として利用する以外に道はなかった。）


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>>8 いきなりAAズレた・・・　orz

輝宗はこの長男を「梵天丸」（ぼんてんまる）と名付けた。

　 　 　 　　　　　　　 　 　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.へ
　　___ 　　　　　　　 　 　 　 　 　　　　　　　　　　　　ﾑ　　i
　「 ﾋ_i〉　　　 　 　　　　　　 　 　　　　　　　　　　　　 ゝ　〈
　ﾄ　ノ　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿　　　　　　　　　iニ(()
　i 　{　　　　　　　　　／.::::::::::::::::::::::::::.ヽ 　　..　　　　　| 　ヽ
　i　　i..　　　　　　　　|::::::::/　⌒　　⌒　|　　 .　 　 　　i 　　}
　|　　 i　　　　　　　　|:::::::〉 （ ●） （●）|　　　　　　　 {､　 λ
　ト−┤.　　　　　　（@　::::⌒（__人__）⌒)　　　　 　 ,ノ　￣,!
　i　　　ゝ､_ 　　　　　|　　/// |r┬-|//|　　　,.　,. '´ﾊ　　　,!
.　ヽ、 　　　｀`　､,_　_＼ 　　　`ー'´ ／　　　""　＼ 　ヽ／
　　　＼ノ　ﾉ　　　ﾊ￣r/:::r―--―/::７　　　ﾉ　　　　／
　 　　 　 ヽ.　　　　　　ヽ::〈； . '::. :' |::/　　 /　　　,. "
　　　　　　　 `ｰ ､　　　　＼ヽ::. ;::：|/　　　　　ｒ'"
　　　　　／￣二二二二二二二二二二二二二二二二ヽ
　　　　　| 答 |.　　　　　　梵　　天　　丸　　　　　　　　│|
　　　　　＼＿二二二二二二二二二二二二二二二二ノ

名作かもしれんしな
支援

さて、この永禄10年とはどんな年であっただろうか。

1467年に発生した応仁の乱により室町幕府の権威は失墜し、
戦国時代になってからちょうど100年が経過。

日本全国は麻の如く乱れ、実力のみがものを言う世の中。
戦争は絶えず発生し、時には親子兄弟で殺し合い、人心は荒みきっていた。
血で血を洗う戦国乱世は、終息する気配すらなかった。


『信長公記』によれば、
織田信長が美濃（岐阜県岐阜市）の稲葉山城を攻略したのがこの年の8月15日。
梵天丸が誕生したのとほとんど同じタイミングだった。
信長は地名を「岐阜」と改め、「天下布武」の印章を使い始める。


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>>11 ありがとうございます＾＾

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　　 |;;;;;/｀`''ｰ-､;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾞ,
　　 l;;;;'　　　　　　￣￣｀`'''7;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
.　　 ﾞ;l　　　　　　　　　　　 l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/
　　　'Fﾐz、　　　　__,,,,,,,_　　`i;;;;;;;;;;;;;;;'
.　　　「ヾぶ 　 ‐'ﾔ-;ﾆ､,.　　 l;;;;;;;;; "､ﾞi　　　　・・・・・・であるか。
　　　|.　　　/　　 ｀`ﾞ''ﾞ´　　　.l;;;;;'　 ﾉ/
.　　　i　　 /　　　　　　　　　 l;;;'ｰ''／
　　　 ',.　 ゝ､ ,､　　　　　　　,';;;-r"
　　　 _Lｨ='　.=ｭ､.　　　　　 ''" .l;;|
.　　　 ﾞﾞ、｀ﾆ,''''‐`ヾ､　　　　.　　l;!､,
.　　　 ハ　.ﾊ｀`　.ノ!｀　 ／　　　l:::::ヽ、
　　／::::::l,ﾉﾊi､,r;'"i'ｰ彡'　　　　ハ::::::::ヽ
　　　　　■織田　信長

この時点での有名人たちの年齢は、以下の通りだった。

武田信玄・・・・・・・・・・・・47歳
上杉謙信・・・・・・・・・・・・38歳
織田信長・・・・・・・・・・・・34歳
木下藤吉郎（秀吉）・・・・32歳
徳川家康・・・・・・・・・・・・26歳

梵天丸・・・・・・・・・・・・・・・1歳

パーリィさんの勉強にはなる
でもあいつ歴史の授業にはでてこねーのな

京には、中央政府たる室町幕府がまだ存在していた。
統治能力は失われていたが、いくばくかの権威は残っており、
大義名分や名声を得るための利用価値はあった。

伊達家も代々室町幕府に莫大な献金をし、
「奥州探題」の肩書きをもらって、東北における支配権を正当化している。


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>>14　まあ天下取ってないですからねｗ

義姫ハルヒかよ
銀様の方が合ってる希ガス

戦国随一のDQN、奥州王伊達政宗か





正直こおじいちゃんになってからの落ち着き振りと内政の有能さのが凄いよね

無理にレスしなくていいぜ
ごちゃごちゃするしな

しえん

しかし、あろうことか2年前、
13代将軍・足利義輝が松永久秀らによって公然と攻め殺されてしまい、
将軍の座は空席のままという前代未聞の事態が発生。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　 _ 　　　　　　　　 　 　 | 二条御所炎上中　|
　　　｀)）　　　　　　　　 　 　 　 |￣￣￣￣￣￣￣￣　　　　　ジ
　　　 　　 （ ）　　　 　 　 　 　 ∧　　　　　　　　　　　　　　ジ　ャ
　　　　　　（ ）　　　　　　　 　<⌒>　　　　　（⌒ ⌒)　　　　ャ　|
　ｳｰｳｰ.（ .人　　　　 　 　　／⌒＼　　＼（　,,　　⌒）／/　|　ン
　　　 人／　 ヽ　　＿＿____］皿皿［-∧（　⌒　,,　　,,　）　 ン
　　　（ ( )(　)　 ）.三三三∧_／＼_|,,|「|,,,! （　　,,　　　）　　 !!!
　　＿_|￣田￣田 /￣￣Π . ∩　 |'|「|'''|「（　　 　）
　/＿_,|==／＼＝ﾊ,￣￣|「|ｶﾞｼｬｰﾝ |「| | *　　　+
/_| ﾛ ﾛ 「￣￣￣ | |　田 |「|　 田 田　|「|［［　*
|ll.|ﾛ ﾛ,/| l⌒l.ｌ⌒l.| | 　 　|「| 　 　 　 　|「|ﾐﾐﾐﾐﾐﾐ ++*:
　　　λﾜｰ　 ∧　　　　　λﾜｰ　　　λﾜｰ
　 λﾜｰ　　　| |　　λﾜｰ　　　　λﾜｰ

伊達家は東北でも1、2を争う大名で、
領土は山形県南部、福島県北部、宮城県南部に及んでいた。

凸・・・伊達家の勢力範囲

　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .ﾉ､､　　　　　 .｝　　　　　　ﾘ　
　　　　　　　　　　　.､　　　　　　 l′「.､　　　　 ﾉ′　 .rv''''ﾘ||､
　　　　　　　　　 ../'ﾌ　　　　　　.｝　.､ノ　　　　「　　 ..r″　 .¨
　　　　　　　　　 i!. .┐　　　　_,r^　.,(　　　　r┘凸　 .|
　　　　　　　　　.,〕>┘　 ,,r‐''″　　|　　凸　.｝'''--､ .ﾉ,
　　　　　　　　　.¨′　 .,l′　　　　.,r'^ﾞ'─-┘凸 ¬ﾞ.ﾘ
　　　　　　　　　　　　 丿　　　　　（　　　._　　　　　　 （
　　　　　　　　　　　 .ﾉ′　　 .:-冖´　　 .ﾞ)）　　　　 　 ｝
　　　　　　　　　 .,／｀　　　　/′　　　　　　　　　　　 :|

しかし将軍でさえ弑逆される時勢では、
いつ何時、命を落とすか知れたものではない。

梵天丸を待ち受ける運命は、果たしてどのようなものであるのか・・・。
それは、この物語で語っていくことにしよう。

ｷｨｰｰｰｰｰｰｰﾝﾀﾗﾘﾗｰｰｰｰ

ﾃﾞｯﾃﾞｯﾃﾞｯﾃﾞｯﾃﾞｯﾃﾞｯﾃﾞｯﾃﾞｯﾃﾞｯﾃﾞｯﾃﾞﾃﾞﾃﾞｯﾃﾞｯ

第2話「血縁」

梵天丸はすくすくと成長し、5歳となった。

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　　　　　　　 i　　　　　＼　::::/　ｷｭﾑ
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　　　　　　　　　　　 /　　/　|　|　 |　/ヽ　 , ﾍ.　 ! 　 ! 　 ﾍ
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　　　 　 　 　 　 　 ,'|　　 | 　|　|　 |　|　 　 　 |　 | 　 | 　| i| |
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　　　　　　　　　　 | ヽ　 i|　!tﾆﾑヱ}｣　　　　ﾑ旡ﾆzx_/　 ｨ !
　　　　　　　 　 　 |　 ﾍ_ﾊ__|　 　　　　　　　　　 '¬'　|___/j/　　　梵天丸さま、お菓子ですよ。
　　　　 　 　 　 　 |　（ i 　　|z=＝ミ　　　 　 ｨ＝=ｚ|　　|　|
　 　 　 　 　 　 　 |　/│　　|　　　　　　, 　 　 　　 !　　!　|
　　　　　　　　　　|　|　i! 　　|　　　　　＿_　　　 　 |　　| 　!
　　　　　　 　 　 │ |　 !　 　|ヽ　　　 ｀ー'　　 　, ｲ 　 !! 　|
　　　　 　　 　 　 |　|　│　　! 　 > ､　　　　 , <　│　 || 　 !
　　 　 　 　 　 　 |　|　　ヽ　 |-‐ri| 　＞‐＜ |ー- |　　ﾘ　 │

　　■片倉　喜多（かたくら　きた）・・・梵天丸の乳母（教育係）。源氏名は「政岡」。

　 　 　　　＿＿＿_
　 　　　／⌒　　⌒＼　ﾑｼｬﾑｼｬ
　　　／（ ⌒） 　（⌒）＼
　 ／ :::::⌒（__人__）⌒::::＼　　わーい！萩の月だお！
　 |　　　　'。|r┬-| ,,　　　|　　　おいしいお！！
　 ＼γ⌒○`ー'´＿∬／
　　　(　^ノ　　　 （＿ノDE）

　　　　　　 ＿＿＿＿＿
　　　　　 /:::::::::::::::::::::::::::.＼
　　　　　|.::/⌒Ｙ⌒ヽ:::::::::::.|
　　　　　|　⌒　　⌒　 ｉ:::::::|
　　　　　|（●） （● ） 〈::::::|　　　　はっはっは、
　 　 　 (⌒（__人__）⌒::::　@）　　　　たくさん食べて早う大きくなれよ。
　　　　　| 　|r┬-| 　　　　|
　　　　　＼ `ー'´　　　 ／
　　　　,--　ゝーー ___／ /ゝ--、
　　　ｲ　/ |.!､ _____ ／　ノ　|
　　　|　i　 |,／(__）ヽ／　　 |
　　 ｜ | 　|　ハ ／　 　 ＜

米沢だったら米沢牛だろう女子高生・・・

　　　　　　　　　　　　/ヽ / 　/　/　//ヽ,.'ヽヽ ヽ　＼
　　　　　　　　　　 　 〉　/ ! 〈　 {　 | |゛゛"''''|│　〉　　!
　　　　　　　　　　　〈 ヾ| ｉ ヽ_lyz七ﾘ>　　　| |　/　 |　ｌ
　　　　　　　　　　　/｀ﾊﾚレ|,,r==ﾐ 　　　　ﾑ,Lﾊ /　!　!　　殿、梵天丸さまももう5歳。
　　　　　　　　　　 //,' r | l |`V::ｿ　　　　　　 ~∨ /　/　　そろそろ手習いを始めても良いのではないかと。
　　　　　　　　　　// | ヽ|│!. ￣　　　 ,　r=z､ /∨l/
　　　　　　　　　 // │　ヽ! |　　 　rーy　　　/ 〃
　　　　　　　　　//　 !　　｀､!>､ 　r､｀´　　 ,ィ / |
　　　　　　　　 // 　 !!　　 !　　｀ノノ )7 ＜/ﾙ'　 !
　　 　　 　 　 ｒヾ ￣ ||　 　lr‐ 'ﾌ, '／ |ヾ|　!　 |　 !
　　　　　 　 ,',ﾍ　ヾヽ|| 　／　　 ∠- ｧ! ＼|　　!__ヽ
　　　　　　/!　 ヽ　| |||／　　　　 r--'ヽヽ　`ｰ､ヽ ¨ｧ
　　　　　 ,'　〉　 ヽ !_/　　 　,､┬､二ゝﾆ ＼ 　 ヽ!/│
　　　　　 ! /　　　/ |　　 ィ´　! !　　　　| ＼_　 　|_　!

　　　 　＿＿＿＿＿
　　　／.::::::::::::::::::::::::::.ヽ
　 　 |.:::::::::γ⌒Ｙ⌒ヽ::.|
　 　 |::::::::/　⌒　　⌒　|
　　　|:::::::〉 （ ●） （●）|　　うむ、八方手を尽くして探しておるぞ。
　 　（@　::::⌒（__人__）⌒)　　儒学、漢学に詳しく、また人格も立派な第一級の人物をな。
　　　 |　　　　 |r┬-|　 |　
　 　　＼ 　　　`ー'´ ／　　　　　
,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノﾞ-､.
:　 　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ　i
　 　 |　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i　|
　 　 ＞　　 ヽ. ハ　 | 　 |｜

習い事か

　　　　　　　　 ／::::／／-――‐-..｀＼::: :ヽ
　　　　　　　 r'‐_=/:/´/|::::.:.:.:.:.:.:、.:.:.:｀:lヽｫ┴､
　　　　　　　/く_,ｲ:/:::/:ハ::::.:.＼::.ヽ::.:.l:.:l:.:l＼ｲ
　　　　　　〈//:::||:.ト/!::|、::ト､::.:.ヽ::.:ﾄ､:斗:.ﾄ._∧
　　　　　　ﾊ/:.:.j:|:.|:ハ_トヽ|　 ＼:.ﾄ∠}:ﾊﾊ:.ﾄ､〉ﾍ　　　ちょっと待ちなさい！！
　　　　　 i:::/::::小::ﾄKf.:心ﾄﾄ　 ､.イﾁ::.ﾄ〉|A:|:.:.:.:.:!　　普通の人間ではダメよ？
　　　　　 |::|:::::::l::ﾊﾄハぅ_ﾘ 　 ,　　!ぅ_ﾘ　ﾚ |:|:.:.:.:.|　　　宇宙人、未来人、超能力者、
　　 　 　 |::|:::::::l!::.|ハ. ￣ ,.-―- ､￣　 ﾊ´|:|:.:.|:.:|　　　またはそれに準ずる存在じゃないと！！　　　　
　　 　 　 |::l!::|::|:l:.l:.:/:＼　{　　　　}　／::::|::|ﾊ:.:|:.:|
　　　　　 l:ﾊ::|::|::!:|:.|_:／{j ｀ 三 ´イト::＿j::.:ハ:|!/
　　　　　 |　ｨﾍﾄ::l|:.|　　/__　　　　__|　　 |:/７7ヽ
　　　　　　ハ　|:.ﾄﾄ:|　 |-‐ ｀二 ´‐-! 　 ﾉl:.:! !　 l
　　　　　 ハ ヽ !:!　　　|‐二　- ､｀７　 　 !:l l /　!

支倉さんに期待ｂ
ｗｋｗｋ

　　　 ＿＿＿＿＿
　　 /:::::::::::::::::::::::::::.＼
　　|.::/⌒Ｙ⌒ヽ:::::::::::.|
　　|　ノ　　 ＼　 ｉ:::::::|　　　・・・お東、聞いていたのか。
　　|（─） （─ ） 〈::::::|　　　　でも、言っていることがさっぱり理解できんぞ。
　(⌒（__人__）⌒::::　@）
　　|　 |r┬-| 　u　　|
　　＼ `ー'´　　　 ／
　,--　ゝーー ___／ /ゝ--、
ｲ　/ |.!､ _____ ／　ノ　|　　 i
|　i　 |,／(__）ヽ／　　 |　 　l

　　　　　　　　　　　　　　　 ,-‐ｧ´/　 ∠-―‐-､‐ ､　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　 〃 ＿,':　 /-―――-＼ ヽ　　　　　　　　　　　　　　　|
　 　 　 〃　 ￣￣＼　　入{≧ 7:　/::../:/: 　　,ｲ}ﾊ:＼l　　　　 　 　 　 　 　 　 　 |
　　　　 |　　　　　ヾヽｰく<ﾞ{:ﾅ./.::..,'::/厶!:.　／l:: i:::}:!:バ―――― --　 、　　　　|
　　　　 |　　　　　　 !l 　 ¨ヽYl:::::::l:ハ{八Ｘ_ ,　l:;!ィﾘ:: } }´　　　　　　　 　 ヽ 　 　 |
.　　　　 l　　　　　　　l　　　}=l:::::::ｌ:{ ｬtr-ｭﾐ　 jﾉtrｧﾙリ!　　　 ∠彡　　　 / 　 　 |
　　　　　l　　　　　　　l　ノ人fl:::::::ｌ ;.　`ｰ'　　　､｀' {´ｲ::|　　／　　　　　 ./　　　　|
　　　　　 l　　　　　　　k≠＾ヽ|:::::::l ;j.　　　 ＿ ,　 八i ::|'／　　　　　　 /　　　　　|
　　　　　　l　　　　　　　ﾍ＼::ハ :::ﾊ.　 　 '´‐,‐'　ｲ::::l|::l　　　　　　　／　 　 　 　 |
　　　　　　 ヽ　　　　　　　{ハ､::ヽ::::i＞ , ､.. _／:/:: / ﾘ　　　　　 .／　 　 　 　 ヽJ
　　　　　　　　ヽ　　　　　　　|ﾍ:::jヽ::! fﾍ　ヽ::::/{::./　　　　　　／

こんな世の中なんだから、普通の人間に育ててもらってもしょうがないでしょ！
伊達家を大いに盛り上げるためにも。

それに、その方が面白いでしょ？

しえん

ふむふむ

　　　　　＿＿＿＿＿
..　　 ／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
..　 　|:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ :.|
..　　 |:::::::::/ ._ノ 　ヽ　 ..|　　　（ここで逆らっても面倒だしな・・・）
　　　|:::::::〉 （ ○） （○）|　　　うーん、まあ、そのような人物も探すとしよう。
.　　（@　::::⌒（__人__）⌒)　　　だが、最終的に決めるのはわしだぞ？　よいな？
　　　 |　　u 　 |r┬-|　 |
　 　　＼ 　　　`ー'´ ／
,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノﾞ-､.
:　 　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ　i
　 　 |　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i　|
　 　 ＞　　 ヽ. ハ　 | 　 |｜

━┓
┏┛　　　　⌒
・ 　　 .＿__　⌒　 ＿＿＿　　　━┓
　　 ／　―＼　／　―　　＼　 ┏┛
　／ノ　　(● Ｘ　　(●)　 ＼ヽ ・.
｜　(●) 　/_　　（⌒　　(●) /.　父上と母上は、
｜　　 （__/　　 　 ￣ヽ__） ／　　なんの話をしているんだお？
　＼　　／´　　　　_＿_／
　　 ＼|　　　　　 　 ＼
　　　/|´　　　　　　　　|


　　　　　 _,.　-ー‐-_- ､ _
　　　,　'´　／｀'‐-'´ ヽ,'´ ｀ヽ-‐ヽ
　　/　　／　 /　　　/　 , ,　　　 ,ﾊ
　 / 　 /　　 /　　l　ﾄ､,-l |　 l　　l ﾊ
　 | __,.|　　　|　　 l　|　　| l　 |　　 | |　　ちょっと難しいお話みたいですね。
　彡ニ|　　 l|ト.､__|__|　 _L斗 |　　 | |　　・・・梵天丸さま、あちらに行って蹴鞠をしましょう。
　{　　 ﾊ＿_|_______,´ 　 _____,ﾞT‐　 l |　　（こ、こんな方針で大丈夫かしら・・・　不安になってきた・・・）
、　l‐- ｒ'|　　| TiiTT　　　｀￣├‐「´´
　|　 'ﾍｌ　　|　|ll| l　　　　　　 l　|
. l　,　　|　　|U　 ,...___　　　　 ﾉ |
.|　,'　　|　　「ヽ -｀ﾆ´,-r‐T´.　 |
|　,'　　 |　　|　 ｀　　´ , ',　| 　　|

そんなのいたんかな

宇宙人：お江
未来人：お江
超能力者：お江
異世界人：お江

おｗｗｗｗｗかｗｗｗｗｗんｗｗｗｗｗ

戦国大名の跡継ぎに生まれたからには、
立派な大名になるための英才教育が施されるのは必然である。

梵天丸の父・伊達輝宗は、この長男を大いに可愛がり、また期待をかけていた。
跡継ぎは、しきたりによって産まれてすぐに母から引き離され、乳母と傅役に育てられる。
そのため母・お東の方とのスキンシップは少なくなってしまっていた。

しえんん

また、戦国大名には恋愛結婚などない。
もちろん輝宗とお東の方は伊達家と最上家の同盟のため、政略結婚である。

この「政略結婚」を最大限に活用したのは、梵天丸の曽祖父・稙宗（たねむね）であった。
稙宗は勢力拡大を進めると共に子作りにも励み、14男7女をもうけ、
周辺の大名や家臣団の養子や嫁としてどんどん送り込んだ。

　　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼
　　　　|　　　ｷﾞｼｷﾞｼｷﾞｼｷﾞｼｷﾞｼｷﾞｼｷﾞｼｷﾞｼ
　　　／￣￣ｱﾝｱﾝｱﾝｱﾝｱﾝｱﾝｱﾝｱﾝｱﾝｱﾝ／


この時代、約束の誓紙などは文字通り紙切れ同然で何の効力もなく、
同盟関係を築くためには政略結婚が欠かせなかった。
このため東北の大名たちはみんな親戚同士となり、
たとえ戦争になっても相手を完全に滅ぼすことはできなかったのである。

この顔とハルヒがギシアンアン…

義姫の兄、最上義光が誰になるのか期待

へー

もっとも、稙宗の外交政策が発端となって伊達家を二分する「天文の大乱」が起こり、
周辺諸国を巻き込んで大混乱になったこともあるので、リスクも大きい。

お東の方は、伊達家にとっては嫁であると同時に人質でもあるが、
最上家にとっては伊達家に派遣した常駐外交官、兼スパイであった。

こうした複雑な立場が、お東の方と梵天丸の間に少しずつ陰を落としていく・・・。

そんなある日のこと・・・。


　 　 　 　 /: : /: : ′: /: : /: : : : {: : : : : : :＼: ﾊ: : : : ',¨＼:ヽ
　　　　 r=＝f{ : : | : : l: : ∧: : : : ヽ: : : : : : : |: : ', : : ハ､　 ミﾍ
　　　　 | 　/ .| : : |: : A ､|_ﾊ: : : : l　＼ : : : A: ‐ j‐: : : | ヽ　 ,′
　　　　 ア　　| : : |: : ハ { 　 ヽ: : |　　‐七/　} ハ: : : : !､　∨:1
　　　　,' >､_ ハ: ::ﾄ {ｨ尓了ミ　 ヽ{　　　ｨ云 ミK.|: : : : |⊥≦: |　　　・・・ちょっと実家に帰りたいんだけど。
　　 　 / / / /: ヽ : {　ﾄｲ } |　　　　　　 |心 j:l　 !: : : : !　{　V
.　 　 / /.7　ハ : : ド､弋__り　　　 　 　 七_り'　 |: : : :ハ ヽ　＼
　　　V: :/ /: :{.∨∧　　　　　　　'　　　　　　　 ,'.: : :,' 八　{＼/
.　　　|: :l　l: :∧ {: :ハ　　　　　　　　　　　 'J　ｲ: : /‐': : l　|: :|
.　　　|: :|V /l: :ハ: : ハ　　　　 - ー-　　　　 /:l :/ : : : : !ィ: .:|
.　　　|/.|:/:.∧ : : ヽ : : {＞‐一、　　　　　 イ: :〃: : : : : ﾉ |: : |
.　　　|　lハ: : ヽ: : : ＼/　_. -、__〉_ . ≦に: :／: : : : :.ィ: : :|: : |
　　　 　　　V_r-ﾍ　〃 ´　 ｀ 〈 /　　　　! ´/: : : ::／: 八: :ﾄ､/
　　　　　.イ l　 |　∨　 ¨￣ヽ }′ 　 　 ハ |: : ／￣7　7- ｧ､

　　　 　＿＿＿＿＿
　　　／.::::::::::::::::::::::::::.ヽ
　 　 |.:::::::::γ⌒Ｙ⌒ヽ::.|
　 　 |::::::::/　⌒　　⌒　|
　　　|:::::::〉 （ ●） （●）|　　　　お東、急にどうしたのだ。
　 　（@　::::⌒（__人__）⌒)　　　　何かあったのか？
　　　 |　　　　 |r┬-|　 |
　 　　＼ 　　　`ー'´ ／
,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノﾞ-､.
:　 　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ　i
　 　 |　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i　|
　 　 ＞　　 ヽ. ハ　 | 　 |｜

カーチャン…

　　　　　　　　 ／.: : ／二二二二_　ヽ| : : : |: : : : : ヽ
　　　　　　　 /.: : : : :/.: : : : : : : : : : :＼| : : : | : : : : : :∧
.　　　　　　 /.: : : : : { : : : : : : : : : : : : : :| : : : |⌒ヽ: : : ∧
　　　　　　/./': : : : ∧: :!、 : : :| : :l : : : :| : : : | ＼　〉 : : :.!
　　　　 　 i:,' l : : : : i斗::| ＼ : :|ヽ｣ｘ' : : | : : : | 　 〉'.: : : : |　　実家の父と兄がいがみ合って、
　 　 　 　 l|　! : : : : |,rfﾄl､ 　 ｘ|' ,ｨﾁえ、| : : : L. ｲ.| : : : : |　　　戦になりそうなのよ。
　　　　　　　 l : :|: : '. ﾄィl　 　 　 {.ノ::ﾘ'^| : : : :|｀i | | : : : : |　　　　さすがに止めてこないとまずいわ。
　　　　　　　 ﾄ､: |: :ﾊ ｰ'　　　　　ｰ‐'　 .| : : : ,'_ﾉ l.｣ : : : : l
　　　　　　　 | :Ｎ :| :'.　　'　 　　　　'J　j : : :/. :レ : : : : :,′
　　　　　　　 | :l | :| : ＼　ｰ ､　　　　 /. : : /.: : : : : : : : /
　　　　　　　 | :| ヽ| : :l : ｀　 . __.. 　 ´'. : : /.: | : : : : : :./
　　　　　　　 ｌ :|　｜ :|∨ : : :r‐}　　/' } :./ﾍ | : : : /.::/
.　　　　 　 　 ヽ!　 ∨:L.ゝ‐'´／ 　 ／,::/　 .ｿ.: ／.::/
　　　　　 　 　 　 /７Ｎ　　∠｀ヽ／　/'　／- '´｀ ｰ'-､

　　　 　＿＿＿＿＿
　　　／.::::::::::::::::::::::::::.ヽ
　 　 |.:::::::::γ⌒Ｙ⌒ヽ::.|
　 　 |::::::::/　ノ　　 ―　|
　　　|:::::::〉 （ ●） （●）|　　　そうか、それは心配だな。
　 　（@　::::⌒（__人__）⌒)　　　わしも父と折り合わずに苦い思いをしておるからよく分かる。
　　　 |　　　　 |r┬-|　 |　　　　　気をつけて行ってくるのだぞ。
　 　　＼ 　　　`ー'´ ／
,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノﾞ-､.
:　 　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ　i
　 　 |　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i　|
　 　 ＞　　 ヽ. ハ　 | 　 |｜


ここ米沢城と、お東の実家・山形城は、早馬で約2時間ほどの距離であった。

　　　　　　/ ／ ,'　 /.:./　 |　 !',　　',　　　 l　 :|..:.|.:|　 .:ﾄ、＼
　　　　　　∨／|　 :!.:/￣｀ト､:! ',　.:.:',　 , 斗‐┼┼|　 .:|､＼　〉
　　　　　　/＼_｣　.:ｌ:,'　 　 ! .:.|ヽ',　.:.l∨　.:| :l.:|.:.:|.:|　 .:| ＼У
　　　　　 ,'　 / ,| .:.:!{　　　 ヽ:{.　 ヽ、', ＼.:|:ﾉ/／l |　 .:|＿_〉|　　　大丈夫よ！　小太刀、薙刀、乗馬なら
　　　　　,　 / ,ハ .:.',　_,,.___,,二　 　 ｀｀二,,＿.,,_ノ.:|　 .:|　|､ヾ　　　そこいらの男どもに引けは取らないわ！
　　　　　!: / // ,l＼ヽ ´¨¨´　　 ' 　 　 　 ｀¨¨｀ノ:,' .:.:.,'!　!:＼＼　　さっさと片付けて帰ってくるから！
　　　　　|:.ｌ　ｌ l { !.:.:.＼、　 　 l二二二'､　　　　 / .:.:./:|　|.:l.:|ｌ　}
　　　　 ｜ﾄ､j｜`!.:.:.:Λ｀　　　',　　 　 /　　　　 ' .:.:./.: |　|.:l.:|| /
　　　　　|:.|　Ｎ.:ｌ:|:.:.:.ｌ:|.:＼　 　 ヽ.__／ 　 　 ,. / .:.:/ .:. レ': l.:|｀
　　　　　',:!　|.:l.:l:|:.:.:.ｌ:|:.:.l:个 ､　　 　 　 ,.ィ'´:/ .:.:/.:.:.: /.:.　j.:|
　　　　　 ヾ　',.',.!:', .:.l:|.:.:{: ｌ／|｀ ー‐ '´　卜/, .:./.:.:.:, '.:.:　/}.:!
　　　　　 　＼ヽヽ.＼:{＞'´ /ﾉ　 　 　 　_／/／.:.／.:.:.　/ 〃
　　　　　, ｰ厂￣´＼｀ヽ.　,' 　 　 　　　__／´/／＼:. ／／

　　　　　＿＿＿＿＿
..　　 ／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
..　 　|:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ :.|
..　　 |:::::::::/ ._ノ 　ヽ　 ..|　　　行ってしまった・・・
　　　|:::::::〉 （ ○） （○）|　　　　武力介入する気じゃないだろうな？
.　　（@　::::⌒（__人__）⌒)
　　　 |　　u 　 |r┬-|　 |
　 　　＼ 　　　`ー'´ ／
,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノﾞ-､.
:　 　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ　i
　 　 |　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i　|
　 　 ＞　　 ヽ. ハ　 | 　 |｜



　　　　 ＿＿＿＿＿
　　　／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
　 　 |.:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ::.|
　 　 |::::::::ゝ　ノ^,　 ^ヽ　|　　フッ、しかし良い事を聞いた。
　　　|::::::（ （(・）　（（・）　|　　最上家が2つに割れれば、そのどちらかを支援し、
　 　（@　 ::::⌒（__人__）⌒)　　乗っ取ることもできるかも知れぬな・・・。
　　　 |　　　　　|r┬-|　 |
　 　　＼ 　　 　 `ー'´ ／
　,,.....イ.ヽヽ、___ ーノﾞ-､.
　:　 　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ
　　 　 |　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i

こんな親戚関係嫌じゃ(´；ω；｀)ﾌﾞﾜｯ

この輝宗の考えは、戦国大名として至極まっとうな発想である。

合戦は勝っても負けても莫大な戦費と兵糧を費やし、死傷者が多数出て恨みを残すため、
もっともコストとリスクが高い方法である。

そのため、まずは外交交渉を行ない、
それで解決しなければ調略によって相手方の武将を味方に付け、
同盟国に援軍を依頼し、それもダメなら最終的に合戦をする。

合戦もにらみ合い、小競り合いが非常に多く、
ある程度の優劣が付いた所で周辺の大名に仲裁を頼み、
領土のやり取りを決めて和睦（休戦）するのが常識であった。

　 　 　 　 　　　　　　　　　　　 　　　　　＿＿＿＿　
　　　 _　　　　　　　　　　　　　　　　　　.| 山形城. |
　　　｀)）　　　　　　　　　　　　　　　　 . |￣￣￣￣
　　　 ´　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　<⌒>
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／⌒＼
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ］皿皿［-∧-∧､
　　　　　　　　 ＿＿＿＿＿＿＿_∧_／＼_|,,|「|,,,|「|ﾐ^!､
　　　　　　　／三三三三三三三 Π . ∩　 |'|「|'''|「|||:ll;|
　　　　＿＿|￣同￣同￣同 /￣￣∧￣￣￣￣∧￣＼
...　　_/＿＿|==／＼＝＝＝ﾊ,￣￣|「|￣￣￣￣|「|￣￣|
　　/_| ﾛ ﾛ 「￣￣￣￣￣￣| |　田 |「|　 田 田　|「|［［［［|
　　|ll.|ﾛ ﾛ /|.l⌒l l⌒ｌ ｌ⌒l l´| | 　 　|「| 　 　 　 　|「|ﾐﾐﾐﾐﾐﾐ､
　 /〃￣ /::|.|　,,||　,;:'ﾞ ﾞ｀ヾ,,.| |　田 |「|　 田 田　|「|:::::::::::|
　 |　|　　|　:|.|,;ヾﾞﾞヾﾞﾞﾞ'';;,,:::ヾﾞﾞヾ''""``ヾ;;,,""~｀ヾﾞﾞ`ヾ､´ﾞﾞヾ"
''""``ヾ;,;ヾﾞﾞヾ

　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　 ..:.:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヾ. ､
　　　　　　　　　　　　　 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾍ ヽ
　　　　　　　　　　　　 ィ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∨:.
　　　　　　　　 　 　 く ｌ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｌ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::ｌ ヾ､　　　義姫が帰ったわよ！
　　　　　　　　 　 　 ノｌ:.:.:.:.:.:.:.:.:.: :ｌ:.:.:.:.:.: :ｌ:.:.:.:.:ｌ 〈く　　　　門を開けなさい！！
　　　　　　　　　　　ヽｌ:.:.:.:.:.:.:.:. : :ｌ:. : :ｌ:.:.:.:l:.:.:.:.:ｌｌ　ヽ
　　　　　　　　　　 　 ｌ:ｌ:.:.:.:.:.ｌ:.:.: :ｌ:.:. : :ｌ:.:. :ｌ:.:.l:.:|ゝﾍ」
　　　　　　　　　　 　 |:|: ｌ:.:.:.|:.:.:.:|:.:.:.:.:.:ｌ: : :ｌ:.:l: :ｌ:/
　 　 　 　 　 　 　 　 从:.|:.:.:.ｌ:.:.:.:ｌ:.:.:.:.:.:ｌ : ｲノ/ﾘ'
　　　　　　　　　　　　ィヾ＼ﾊ:.:.:.ｌ:.:.:.:ィ.:ｲ// ヽ
　　　　　　　　　　 イ: |: : : : : :）:ﾍ/ ／: : ://: /｀ヽ
　　　　　　 　 　 /　l: :|: : : : : : : : : : : : : //: :.ｌ　　 }


＜ははっ！

しえん

　　 ./::l::::::::::::::l::|:::::/.::::/::::::::::::::;／..::::;／ /::::::::/,::::/　i.l:::::|:::::|::::|
　　/,:'|:::i:::::::／i|:::::l:::::/:::::::::::;≠‐-:Z._　 /.::::／/:::/　,!::|:::::|:::::|:: l
　ノ 　 |::l::::/.斤l::::|::;ｲ:::::::／＿.|／ -､｀ﾒ::／　/::/-''7::::|::::|:::::|ﾍ:l
　　　　|::ﾄ::ヽ,弋l:::|/:|::::;ｲ　攵;:cﾘ￣`/／　　/,ィ-ｧ/:::::|::::|:::::|　|:!　　　・・・お義。お帰りなさい。
　　　　.i:| l:::l.:＼,l::::::|::/:|　　　￣　　　　　　/'ﾞｰﾞｲ;':::::::l|:::l|::::| 　ヾ　　　お土産は、輝宗の首ですか？
　　　　　　 ｌ|.ﾉ::|::::l:::|i::::|/:::|　　　　　　　 　 ／､　　/:::::::/.|::l.|:: l
　　　　,ｨ''〈 |::::j:::l !:::::::::|　　　　　　 　　　 　ヽ./:::::::/　ｊﾉ.l::/
　　　/,.;:;:;:;/／ｊﾒ　ヽ:::::|　　　　　　　　　 -‐.T:::::／　 　 j/
　 ／{,.;.;.;.;.;.;ﾞヽ,　＼.ヽ;::ﾄ､　　　｀ｰ-- -‐ ,:ｲ l::::/
／,.;:;:;l,.;.;.;.;.;.;.;.;ヽ,　 ＼N.　`　､　　ー　／|/ .|::/
;:;:;:;:;:;:;:l,.;.;.;.;.;.;.;.;.;.ヽ.　　ヾ､ ／､ﾞ ー '　　　　 |/

　　　　■最上　義光（もがみ　よしあき）・・・・・・お東の方（義姫）の兄。

　　　　　　　 　 　 ┌‐ ｧ :´: : : : : : : : : : : : ＼　ヽ : ､: : : ,
　　　　　　　　　 　 |／/.: : 〃: : : :{: : : .＼: : : :.､ }. : :! : : : ,
　 　 　 　 　 　 　 く　/.: /:八: : : :八 : : : :..ヽ: : : :|. : :|_]､: : :,
　　　　　　　　　 /. :7 : /:/＼＼ : : : ＼: : : :.ｉ : : :|. : :|∧＼ :,
　　　　　　　　 ./ : / : :{: i ﾑ=ﾐ､{＼: : :! ＼: ム-=|. : :|'/ﾊ//>　　　兄さん、いきなりそれ？
　　　　　 　 　 , :〃. : :八《 {,ﾄ-}ヽ　＼{≦斗ﾐ∧:ﾘ. : :|/ノ／ :!　　　　それよりも、父さんと何を争ってるのよ。
　　　　　　 　 .{/{{: : : : { {　 vソ　　 　 ´{,ﾄ--}》ﾚ′: :!「 :!.: : :|　　　　　最上家がそんなことじゃ、
　　　　　　　　　八: : : :乂_ 　 　 ,　　 　 v_ン　/ . : :八 :| :ﾊ |　　　　　　私が伊達家に嫁いだ意味がないでしょ！
　　　　　 　 　 　 ∧: : :.八　　　　　　　 　 　 / . : :/ : l :|/　ﾘ
　　　 　 　 　 　 / ||).: : : :)＼　｀ 　一 　　　/. : :, '. : :八!
　　　　　　　　　′|| }人 ( 　/丶　＿　.. イ/. :／. : .:/
　　　　 　 　 　 |　:||　　 　 /ヽ　　′　-=彡〃._:彡' ＼

　　 ./::l::::::::::::::l::|:::::/.::::/::::::::::::::;／..::::;／ /::::::::/,::::/　i.l:::::|:::::|::::|
　　/,:'|:::i:::::::／i|:::::l:::::/:::::::::::;≠‐-:Z._　 /.::::／/:::/　,!::|:::::|:::::|:: l
　ノ 　 |::l::::/.斤l::::|::;ｲ:::::::／　 .|／ -､｀ﾒ::／　/::/-''7::::|::::|:::::|ﾍ:l
　　　　|::ﾄ::ヽ,弋l:::|/:|::::;ｲ　､＿＿ _, `/／　 ./,ィ　/ :::::|::::|:::::|　|:!
　　　　.i:| l:::l.:＼,l::::::|::/:|　　￣￣｀ ゛　　　 /ﾞｰ=ｲ;':::::::l|:::l|::::| 　ヾ　　・・・父上にも困ったものです。
　　　　 ｌ|.ﾉ::|::::l:::|i::::|/:::|　　　　　　　 　 ／､　　/:::::::/.|::l.|:: l　　　　　嫡男の私を差し置いて、
　　　　,ｨ''〈 |::::j:::l !:::::::::|　　　　　　 　　　 　ヽ./:::::::/　ｊﾉ.l::/　　　　　弟の義時に最上家を継がせるなどと・・・。
　　　/,.;:;:;:;/／ｊﾒ　ヽ:::::|　　　　　　　　　 -‐.T:::::／　 　 j/
　 ／{,.;.;.;.;.;.;ﾞヽ,　＼.ヽ;::ﾄ､　　　｀ｰ-- -‐ ,:ｲ l::::/
／,.;:;:;l,.;.;.;.;.;.;.;.;ヽ,　 ＼N.　`　､　　ー　／|/ .|::/
;:;:;:;:;:;:;:l,.;.;.;.;.;.;.;.;.;.ヽ.　　ヾ､ ／､ﾞ ー '　　　　 |/
:;:;:;:;:;:;:;:;l,.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;:ヽ､　　＼__. ヽ､::,＼

最上家は室町幕府の管領・斯波家の分家で、代々「羽州探題」を称し、
出羽国（秋田県・宮城県）の支配権を主張できる家柄であった。

室町時代初期に勢力を伸ばしたが、その後分家筋との争いが起こり、
一時は伊達稙宗の支配下に置かれたこともあった。

先述した「天文の大乱」で伊達家の勢力が弱まったため独立を回復したが、
依然として分家の天童家などは従っておらず、
この時点では山形城（山形県山形市）周辺のわずかな領土しか持っていない。

>>62　訂正

×出羽国（秋田県・宮城県）
　　　　↓
○出羽国（秋田県・山形県）

義光は文武に優れた武将だったが、父・義守（梵天丸の母方の祖父）とは折り合いが悪く、
義守は中野家を継いでいた次男・義時に最上家を継がせようとしていたのだった。


　　 　 　 　 　 ﾄ VVVVVVV_ﾉ＼
　 　 　 　 　 　 ＼　　 　 　 　 　 ＼
　　　　　 　 　 　 ﾊ　　　 　 　 　 　 ＼
　　　　 　 　 ⌒≧ ／　 ／＾＾＼〆 ､　＼
　　　 　 　 　 　 彡　 〆　　　　 ＼　＼　ヽ　　　オヤジがいいって言うんだからよぉ
　　　　　　　 　 〃　ﾊ 　 _ノ　　 ―＼　l　 |　　　オレが跡継ぎなんじゃん？
　　　　　　　　　ﾙ从§ （●）　（●）　ヾ　 |　　　兄貴ざまあｗｗｗｗｗ
　　 　 　 　 　 　 乂§ 　 （__人__）　　 从ｲ
　　　　　　　　　 　 ＼　　　｀ー´　　　／
　　　　　　　　　 　 ／　　　　 　 　 　 ＼

　　　■中野　義時（なかの　よしとき）・・・義光・義姫の弟。

　　l::::::::::::｣::::::::::l::::::: ﾄ.:::|:::::::::::ヾ::l.::＼:::::lヾ:::::::| ヾ､:.、
　　 〉:::::::l::|:::::::::::ｌ:::::|:.ヾ!:.:.:.:.:.:.:.:.｀:.ヽ.＼ｌ:.|::､:::|　　 ｀
.　　' |:､:::|:::',::::::::::ヾ::|: : ｀: : : : : : : : ノ: : : l::l.∨
　　　1 l:;:ヾ､ヾ:::::::::Ｎ　　　　　　　　 _　 /::!　　　　　・・・それに、あのうつけ者だけはどうしようもありません。
　　　　 ﾘ ヾ:::｀ト.､:::|　　 　 　 -=ﾆ -' ,ｲ|::|　　　　　　最上一門の恥さらしです。抹消しないといけませんね。
　　　　　　　∨ﾘ　ヾﾄ､　　　　　　 ´ ./l| ｀
　 　 　 　 　 /ｰ ､._ ｀　｀ - ､_　　　_/
　　　　　　 r､ 　 　 ｀　 ‐ ､.._　7ﾆ´
　　　　 　 /:.:.:｀ヽ 、　　　　　｀7 ﾄ､
　　　　　,<:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀ヽ 、　　/'´: :ヽ‐､.._
　　　　 ':.:.:｀ヽ､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀ヽﾍ: : : : :ヽ:.:.:.:ヽ

しえんなん

　　　　　　　　 ／::::／／-――‐-..｀＼::: :ヽ
　　　　　　　 r'‐_=/:/´/|::::.:.:.:.:.:.:、.:.:.:｀:lヽｫ┴､
　　　　　　　/く_,ｲ:/:::/:ハ::::.:.＼::.ヽ::.:.l:.:l:.:l＼ｲ
　　　　　　〈//:::||:.ト/!::|、::ト､::.:.ヽ::.:ﾄ､:斗:.ﾄ._∧
　　　　　　ﾊ/:.:.j:|:.|:ハ_トヽ|　 ＼:.ﾄ∠}:ﾊﾊ:.ﾄ､〉ﾍ
　　　　　 i:::/::::小::ﾄKf.:心ﾄﾄ　 ､.イﾁ::.ﾄ〉|A:|:.:.:.:.:!　　ちょっと待って！
　　　　　 |::|:::::::l::ﾊﾄハぅ_ﾘ 　 ,　　!ぅ_ﾘ　ﾚ |:|:.:.:.:.|　　　実の弟を・・・　兄さん、正気？
　　 　 　 |::|:::::::l!::.|ハ. ￣ ,.-―- ､￣　 ﾊ´|:|:.:.|:.:|
　　 　 　 |::l!::|::|:l:.l:.:/:＼　{　　　　}　／::::|::|ﾊ:.:|:.:|
　　　　　 l:ﾊ::|::|::!:|:.|_:／{j ｀ 三 ´イト::＿j::.:ハ:|!/
　　　　　 |　ｨﾍﾄ::l|:.|　　/__　　　　__|　　 |:/７7ヽ
　　　　　　ハ　|:.ﾄﾄ:|　 |-‐ ｀二 ´‐-! 　 ﾉl:.:! !　 l

お家関係は聞くとややこしいな　しえん

　　　　　　　　　　　　 __　,.-¬-　､._
　　　　　　 　 　 　 ／　'´,　 ､　　 、 ｀ヽ､
　　　　　　　　　 ｒ´　 　 /　l　ヽ　　＼　､ヽ
　　　　 　 　 　 /　　/ /l.　 l、　＼　　ヽ ', lヽ
　　　　　　　　/,　l. / /´ヽ　lヽ 　 ヽ. !　ヽ. ト ヽ､
　　　　　　　 '´|　 V　'＿_ヽ. ﾄ＼､＿',| 　 ',｜
　　　　　　　　 | l. ,|　|　__　＼ﾞ､ヽ.__ヽl.　　ﾄ.|　　　　フフッ、僕はいつでも正気ですよ。
　　　　 　 　 　 lﾊｌﾍ｜´　｀ 　 ヽ´　｀｀〉,^! | !　　　　それに、僕が最上家を継ぐのが、
　　　　　　　　 　 l＼ｌ|　　　　|　　　　//ｨ N　　　　　一番賢い選択だと思いませんか？
　　　　　　　　　　| ﾊ ヽ　　＿＿ 　 /ﾊ/ ｀　　　　 　 _
　　　　　　　　　　'′lﾊn＼ ｀ニ´／! !　　　　　　　 ,ｲ |
　　　　　　　　　　 _,.-' /ヽ ｀ - ´ ,ﾊ＼　　　　　　　| |ヽ
　　　　　　 _,　- ' / 　 |　　ヽｪ､ ' 　 |　ヽｰ､　 　 _　| ﾄ. ヽ
　　,.､-‐　´　 　 /　　｜　 /　　〉 　 | 　 ヽ　｀⌒.l ヽ',ヽヽヽ
　 / ヽ　　　　　〈　　,.-|ヽ/ ヽ-/ ヽ/|､　　,〉 　 　 |　l_! ヽ　ﾞl

　 　 　 　 /: : /: : ′: /: : /: : : : {: : : : : : :＼: ﾊ: : : : ',¨＼:ヽ
　　　　 r=＝f{ : : | : : l: : ∧: : : : ヽ: : : : : : : |: : ', : : ハ､　 ミﾍ
　　　　 | 　/ .| : : |: : A ､|_ﾊ: : : : l　＼ : : : A: ‐ j‐: : : | ヽ　 ,′
　　　　 ア　　| : : |: : ハ { 　 ヽ: : |　　‐七/　} ハ: : : : !､　∨:1
　　　　,' >､_ ハ: ::ﾄ {ｨ尓了ミ　 ヽ{　　　ｨ云 ミK.|: : : : |⊥≦: |　　（これは本気でまずいわ・・・
　　 　 / / / /: ヽ : {　ﾄｲ } |　　　　　　 |心 j:l　 !: : : : !　{　V　　　　なんとか父さんを説得しなきゃ・・・）
.　 　 / /.7　ハ : : ド､弋__り　　　 　 　 七_り'　 |: : : :ハ ヽ　＼
　　　V: :/ /: :{.∨∧　　　　　　　'　　　　　　　 ,'.: : :,' 八　{＼/
.　　　|: :l　l: :∧ {: :ハ　　　　　　　　　　　 'J　ｲ: : /‐': : l　|: :|
.　　　|: :|V /l: :ハ: : ハ　　　　 - ー-　　　　 /:l :/ : : : : !ィ: .:|
.　　　|/.|:/:.∧ : : ヽ : : {＞‐一、　　　　　 イ: :〃: : : : : ﾉ |: : |
.　　　|　lハ: : ヽ: : : ＼/　_. -、__〉_ . ≦に: :／: : : : :.ィ: : :|: : |
　　　 　　　V_r-ﾍ　〃 ´　 ｀ 〈 /　　　　! ´/: : : ::／: 八: :ﾄ､/
　　　　　.イ l　 |　∨　 ¨￣ヽ }′ 　 　 ハ |: : ／￣7　7- ｧ､

今北支援

　　　　 -‐ '´￣￣｀ヽ、
　　 ／::::::::::､::::::::::::::/ 　 て
　∠／::::::::/'´￣￣｀｀ 　　ヽ
　ノ／/::::/ 　__ノ　ヽ､ヽ　　｜　　なに？　お義が来た？
　ｲ /: :从 　（●）（●）ﾚレ|　　　　　まあよい。通せ。
　　 |ﾊ　|　　　（__人__）./ﾉ
　　　　ｲ|　　　 ｀⌒´　ﾉ
　　　.　 ヽ　　　　　 　 }
　　　　　 ヽ　　　　　ノ
　　　　　　/　　　 く
　　　　　　|　　　　 ＼
　　　　 　 |　　　　|ヽ、二⌒)

　　■最上　義守（もがみ　よしもり）

.　　　　　　　 　 ｎ　　 　 | 　 　 バン！！
　　　　　　fヽ　 | l　　_　 |
　　　　 ＿_＼`┘ V´/.　|
　　　　 `ー-､　て　　{
　　　　　fﾆﾆ -､　-‐ｲ)ヽ.　　　　　　　　　　,　‐--‐ ､
　　　　　　　　　｀rf彡く.: .＼　　　　　　　／::/=＝=ヽ＼
､　　　　　 :|l　　　 ＼: : : : 　＼　　　　 夊l::/ト､ﾍ＼ﾙﾍ心　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
:.＼　 　 　 ||　　　　　＼ : : : : . ＼ 　 <／l:fｾﾕ` ´ﾋﾕﾊ＼>　　　　　＜　　やっほー父さん！！
　　＼　 　 ||　　　 　 　 ＼ : : : : 　＼ |::::::|:l　 r==ｫ 　|:l):::|　　　　　　 |　　元気にしてた？
　　　 ＼　 ||　　 　 ミ　　|: ＼: : : : .　X_j_;ﾍ:ゝ.｀__´ィ´ﾘ'::/!　　　　　_　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_
　　　 　 ＼||　　　　　 　 |.　　＼.: : : : .　＼＼＼ｰﾄ{_:;//:ﾉ　　　,r'^/〈
　　　　　　　　　　　　　　|　　 　 ＼: : : : . : ＼＼ヾ＞ﾚぐ　　　　>=､Y
　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　 ＼: : :ヽ: : :＼＼ﾍ　_jヽ, 　 /　　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　＼: : : : ..: :＼ヽ: Ｈ:7‐＜　: : :/
　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　 ヽj: : : : : : :ゝ V/: :| : ヽ: :/

　　　　 -‐ '´￣￣｀ヽ、
　　 ／::::::::::､::::::::::::::/ 　 て
　∠／::::::::/'´￣￣｀｀ 　　ヽ
　ノ／/::::/ 　シ　 .ヽヽ　　｜　　　要件は察しがついておる。
　ｲ /: :从 　（─）（─）ﾚレ|　　　　　義光のことじゃろう。
　　|ﾊ　|　　　（__人__）./ﾉ
　　　　ｲ|.ｌ^l^lｎ｀⌒´ 　ﾉ　　　　　　　・・・あれは父をないがしろにする不届き者じゃ。
　　.　　 ヽ 　 L　　　　}　　　　　　　　あんな生意気なヤツよりも、
　　　 　　ゝ 　ﾉ　　　ノ　　　　　　　　　馬鹿だが可愛げのある義時に家督を譲ったほうが・・・
　　　 　／ 　/　　　 ＼
　　　 ／　 /　　 　 　　＼
　　. /　　/　　　　　　|ヽ、二⌒)
　　　ヽ＿＿ﾉ

信長の野望の最上義守使えなさすぎる
支援

　　　　　　　　　　　　　　　 ,-‐ｧ´/　 ∠-―‐-､‐ ､
　　　　　　　　　　　　　　 〃 ＿,':　 /-―――-＼ ヽ
　 　 　 〃　 ￣￣＼　　入{≧ 7:　/::../:/: 　　,ｲ}ﾊ:＼l
　　　　 |　　　　　ヾヽｰく<ﾞ{:ﾅ./.::..,'::/厶!:.　／l:: i:::}:!:バ―――― --　 、
　　　　 |　　　　　　 !l 　 ¨ヽYl:::::::l:ハ{八Ｘ_ ,　l:;!ィﾘ:: } }´　　　　　　　 　 ヽ　　はいはい、父さんの言い分はわかった。
.　　　　 l　　　　　　　l　　　}=l:::::::ｌ:{ ｬtr-ｭﾐ　 jﾉtrｧﾙリ!　　　 ∠彡　　　 /　　でもねえ、仮にも一国一城の主として、
　　　　　l　　　　　　　l　ノ人fl:::::::ｌ　　`ｰ'　　　､｀' {´ｲ::|　　／　　　　　 ./　　　その選択は正しいのかしら？
　　　　　 l　　　　　　　k≠＾ヽ|:::::::l 　 　 　 ＿ ,　 八i ::|'／　　　　　　 /
　　　　　　l　　　　　　　ﾍ＼::ハ :::ﾊ.　 　 '´‐,‐'　ｲ::::l|::l　　　　　　　／　　　　最上家を盛り上げたいの？
　　　　　　 ヽ　　　　　　　{ハ､::ヽ::::i＞ , ､.. _／:/:: / ﾘ　　　　　 .／　　　　　　滅ぼしたいの？
　　　　　　　　ヽ　　　　　　　|ﾍ:::jヽ::! fﾍ　ヽ::::/{::./　　　　　　／
　　　　　　　 　 丶　　 　 　 !| |lV j/|>‐<ﾍ　ヽ{ﾊ:{　　　　　／
　　　　　　　　

　 　　　　　　 　　 -‐ '´￣￣｀ヽ、
　　　　　　　　 ／::::::::::､::::::::::::::/ 　 て
　　　　　　　∠／::::::::/'´￣￣｀｀ 　　ヽ
　　　　　　　ノ／/::::/ _ノ　 .ヽ、ヽ　　｜
　　　　　　　ｲ /: :从 （●）（●）　ﾚレ|
.　　　　　　　　|ﾊ　|　　（__人__）　./ﾉ
　　　　　　　　　　ｲ|　　 ｀ ⌒´ 　ﾉ　　　　問題ない！
　　　　　　　　　　　ヽ　　._　　　.}　　　　　義時は馬鹿だが、わしが後見すれば大丈夫！
　　　　　　　　　　　　ヽ_/ }　.　ﾉ　　　　　　最上家は万々歳じゃ！！
　　　　　　　　　　　 ／､ 〈　　く
　　　　　　　　　　　ﾊ ヽ Y｀ー.､i
　　　　　　　　　　　{　ヽ_ゾﾉ-‐１
　　　　　　　　　　　｀¨´┬'　.　｜

あらやだ　この国詰んでる

　　　　　　　　　ﾄ､／/ |-‐::!::| :::::! l :::::|'i::::::::::::::::::::i:::::lﾞi:::::il::i:::: !　,>',:::: |
　　　　　　　　 /´:::ゝ､i〉 :::::!:it::､_i　i::::::i　＼::::::::::::::!:_;|-!‐!l::!:::: !ｲiヽヽ: |
　 　 　 　 　 　i .::/ //∧ :::| ! ＼ !｀ヾ､:ヽ.　＼::::／i|ム‐|､i:/!:: | ! ', ヽヽ!
　 　 　 　 　　 | /　!/ i::::〉:::ﾄ:! ,ィ≠ﾐ:ヽ｀ 丶 　 '　ゞ;ｨ=≠ﾐゝ|::: l,.|　i::::i　|
　　　　　　　　i i､_｣i　|:/∧:::ﾞi｀代〃 ::ﾊ 　 　 　 　 fヾ〃:ﾉ/ !::: !^l　|::::ソ!　　　・・・ふーん。
　　　　　　　　| ::i ｀'＼! | i´t､ﾞi.　ゝ- '　　　　,　　　 ゞ-‐' '　|:::ﾑ./'"::::::| |　　　よく分かったわ。
　　　　　　　　ｌ ::| ::::::::ii､!ヽ ｀ヾ_ゝ　　 　､＿_,.._＿, 　　　　/::/´::::l:::::: :! |
　　 　 　 　 　 !:::i :::::::::i:ヾ. ｀　　｀‐ ､_　　　　　　　　　　／!:/:::::::::i::::: / |　　　ところで父さん。
　　　　　　　　 ! :|i :::::::ヾ ゝ　　　　　 ￣ ヽ　　　　　.イ:::/:/::::::::::/::: /:: l　　　私のバニー姿、見たい？
　　　　　　　　 | :i l ::::::::::ヽ ＼.　　　　　　　｀i _, ＜　.|｀メ/::::::::/::::::/}: /
　　　　　　　　 ヽ.! ヽ :::::_;; ゝ;:〉=-. ,_._　　　/　　　　 メ　i:::::::/‐-､/ ﾚ

　　　　 -‐ '´￣￣｀ヽ、
　　 ／::::::::::､::::::::::::::/ 　 て
　∠／::::::::/'´￣￣｀｀ 　　ヽ
　ノ／/::::/ 　シ　 .ヽヽ　　｜
　ｲ /: :从 　（○）（○）ﾚレ|
　　|ﾊ　|　　　 （__人__）./ﾉ　　　　・・・それは・・・・・・
　　　　 |　　　　|r┬-|　|　　　　　・・・・・・・・・見たい・・・・・です・・・・
　　　.　 |　ι 　`ー'´　}
　　　.　 ヽ　　　　　u 　}
　　　　　 ヽ　　　　　ノ
　　　　　　/　　　 く
　　　　　　|　　　　 ＼
　　　　 　 |　　　　|ヽ、二⌒)

ハルヒの見た目って最高だよな。すごくかわいい
性格は問題あるが

どういう展開ｗｗｗ

　　　　　　　　　　　　　　／ ￣￣ ヽ　　　_　　--―――――-､
　　　　　　　　　　　　 ／､　　　　　/　 /´､　　　　　　　　　　　ノ
　　　　　　　　　　　　 {　　 ーrー'´　 /　　ﾉ＿　　　　_　 -‐'´
　　　　　　　　　　　　　＼　　}―‐‐-/　／　　　￣￣
　　　　　　　　　　　　／::::＼, ゝ―＜／ヽ
　　 　 　 　 　 　 　 /:::::,:/:fィ:´丁:､::｀ヽlヽ:ヽ
　　　　　　　　　　 /:::rｨﾜ:::ﾚﾄk八:::ヽ::',::}::l:::::l
　　　　　　　　　　,':::::〉ﾃ!:::l ｨ=ﾐｰ＼{ﾑイ::P!:|　　　　　　はいっ。
　　　　　 　 　 　 l::!〈/ｲ:!:::lﾍｭ;j　　　{:;ﾄi:::l)i::|
　　　　　 　 　 　 |::!:::ｌヾﾍ:::!　　､＿', ｀ ﾊj/i::!　　　　　　でも、これより下の部分が見たければ、
　　　　　　　　 　 ﾚ!:::|::', :ヽ:ﾄ.､　　　／/'ハ :!　　　　　　私の言うことを聞くこと！　わかったわね！？
　　　　　　　　　　　ヾﾍヾ::::'f`ｔ≧tく-v{:/ 　ﾘ
　　　　　　　　　　　　　＞ﾍ:｢｛　ﾉﾍ_>￣ﾞヽ　　

何という専制君主・・・
これは従わざるを得ない・・・

・・・こうして、義姫の説得により最上親子の争いはいったん収まった。

義守は隠居して義光に家督を譲り、義光は最上家11代当主に就任。
弟の中野義時は、そのまま中野城主に留まった。

地元の人間は伊達は良いとこ取りで東北納めた感じと思ってるよ

―――――しかしその頃、米沢城ではただならぬ事態が勃発していたのである。


第3話へ続く

今日はここまでです。
ご支援ありがとうございました！

いちおつ

>>78
帰りましょうおひい様
ここは危ないですわ！

おつ

次はいつになるのかな

次は団長のポニテが見られるのか

第1話は下書きしていましたが、
第2話はその場で書きながら投稿してました。

>>90
暇人なので、少し書きためて、また近日中に投稿したいと思います。

>>91
まだわかりませんｗｗ

いちおつ

乙
南部領で一揆あおったり政宗様汚すぎ