1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
立ったら書く
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 21:41:14.08 ID:N1jr2xI40
がんがれ
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 21:41:14.53 ID:M/tn9/De0
かまわん続けろ
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 21:43:39.64 ID:TPMv/pMZ0
「ごめんください」
突然激しいノックの嵐で、不愉快に起こされ、ドアを開ける。
マリオ「あぁ?」
そこには見覚えのある人形が立っていた。
マリオ「……お前、ジーノか!?なんで?確か空に帰ったんじゃ……」
ジーノ「大変な事になった」
マリオ「はぁ?」
ジーノ「いいから来てくれ!」
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 21:45:57.81 ID:TPMv/pMZ0
>>1 遅れました、代行ありがとうございます
訳も分からぬまま無理矢理連行され、着いた場所はキノコ城。
俺が惚けているのを余所に、謁見の間へ。
ジーノ「連れて来たぞ」
ピーチ「マリオ!来てくれたのね」
マリオ「……ほぼ強制だったけどな」
周りを見ると、どうもキノピオ達の顔色が険しい。
マリオ「……何かあったのか?」
ピーチ「……実はスターロードに問題が出たらしいの」
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 21:49:57.20 ID:JAD1wU+cO
ああ、マリオRPGネタか
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 21:50:05.44 ID:TPMv/pMZ0
以前、スターロードは武器軍団率いるカジオーに破壊され、7つに砕け散り、それによりキノコワールドは願いの叶わぬ世界になってしまった。
俺達はそれを修復すべく、7つの欠片【スターピース】を集め、紆余曲折を経て何とか修復出来たのだが……。
ジーノ「スターロードには願いを叶えるための力がある。その力の源はスターストーンというとても強い力を持っている物なんだ。だが、突然何者かに奪われてしまった」
ジーノ「そしてその何者かが、それを利用し、何かしようとしている」
マリオ「クッパじゃないのか?」
ジーノ「残念ながら違う。今回彼は何もしていない」
マリオ「……」
ピーチ「今、所々で異変が起きてるの。マシュマロ王国の暴動、ワイン川の氾濫、各地の異常気象」
ピーチ「今世界がめちゃくちゃなの!」
マリオ「そうなのか……知らなかった」
ジーノ「ごく最近の事だからな」
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 21:50:54.01 ID:C8zFdOV90
ただの配管工のくせに
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 21:52:27.12 ID:TPMv/pMZ0
ピーチ「スターストーンを失ったスターロードは願いを叶える力がなくなってしまった……」
ピーチ「このままではまた願いの叶わぬ世界になってしまう」
ピーチ「あの時、世界は願いを失った事で、皆は自暴自棄になって、犯罪に走り、治安と景気が急激に悪化し、世界は大恐慌に陥った」
ピーチ「更に武器軍団による市民の大量虐殺や、武力による理不尽な重圧、人々は精神を壊され、ストレスに耐え切れず自殺者や引きこもりも急増した」
ピーチ「誰もが幸せを得られず、希望も夢も削がれ、ただ、死だけが剥き出しの絶望に満ちた世界……」
ピーチ「そんな凄惨な世界になる前に……お願いマリオ!スターストーンを取り戻して!」
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 21:54:56.46 ID:TPMv/pMZ0
本当にあの時が戻って来るとしたら……。
阻止せねばなるまい……。
だが、
だが、もうあんな思いは二度としたくないんだ……。
目の前の命も救えない悔しさ。
無力感、後悔。
もう懲り懲りだ。
みんなは俺をスーパーヒーローなんて言う。
違う。
一人の子供も救えないただの無力な──。
マリオ「……すまない。それは出来ない」
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 21:55:53.81 ID:C8zFdOV90
想像以上に思い話だった件
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 21:56:34.72 ID:3up/1l3I0
きたあああ
ヤリドヴィッヒは俺の嫁えええ
支援
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 21:57:20.51 ID:TPMv/pMZ0
ピーチ「マリオ!!何故!?」
マリオ「もう嫌なんだ。誰かに期待されるのは」
ピーチ「……」
マリオ「分かるか?目の前で人が死ぬのを何も出来ないまま見ている辛さが」
マリオ「分かるか?当たり前に救ってもらえると思われる期待の重さが」
マリオ「分かるか?それが出来なかった時の非難の言葉の辛さが」
マリオ「もう懲り懲りなんだ。休ませてくれ……」
ピーチ「……マリオ!そんな……」
マリオ「じゃあな」
俺はもう充分だ。
充分働いた。
もういいんだ。
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 21:59:21.71 ID:TPMv/pMZ0
ジーノ「……いつまでそうやって燻ってるつもりだ」
マリオ「……なんだよ」
ジーノ「いつまで引きずっているつもりなんだと聞いている」
マリオ「……」
あれは、ハナチャンの森で起きた。
星の精がローズタウンの宿屋に住む、トイドーのジーノ人形に突然乗り移り、その身体でハナチャンの森へ向かった。
それに気付いた俺と、一緒に旅をして居たマシュマロ王国の王子マロと共に後をつけたんだ。
すると、ジーノは武器軍団の幹部ユミンパと対峙していた。
だが、ジーノはまだ身体が馴染まない様で、かなり押されていた。
俺とマロは、そんなジーノを助けるため、ユミンパの矢の雨が降り注ぐ中走り抜け、加勢する。
激しい接戦、気の抜けない戦いの中、
突然、後ろから声が聞こえた。
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 22:02:28.43 ID:TPMv/pMZ0
「ジーーーノ!!」
俺が振り返ると、
そこには宿屋にいたトイドーが走ってくるではないか!
──危ないっ!
俺は咄嗟に彼に駆け寄ろうとした。
だが、
ドサッ!!
俺の背中に矢が刺さる。
ユミンパの矢は刺さり動けなくなってしまう。
ユミンパ「はーっはっはっは!!ざまあないニャ!」
マロ「マリオさん……!」
ユミンパ「隙ありニャ」
マロ「う……あ」
次にマロも撃たれる。
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 22:04:18.94 ID:TPMv/pMZ0
ユミンパ「次はそのガキニャ」
トイドー「ヒイッ!」
──動けない!
ジーノ「……やめろ!」
ユミンパ「うるせえニャ」
シュッ!
身体が馴染まないジーノでは避けきれず、直撃。
ジーノ「クッソ……!」
ユミンパ「マリオォー!カジオー様の邪魔をするとこうなるんだニャ。見ておけニャ!」
取り出した矢は鋭く尖っていた。
マリオ「逃げろ……逃げてくれ……」
声も出ない。
トイドー「ジ、ジーノ!マリオ!お願い!……立って!!」
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 22:06:18.14 ID:TPMv/pMZ0
トイドー「マリオはクッパより強いって、い、言ってたじゃないかぁ……!立ってよぉ….…証明してよぉ!!お願いだから……」
ユミンパ「死ね」
マリオ「やめろ……やめてくれ……」
ユミンパから矢が放たれ、
トイドーの胸へ、
刺さった。
トイドーが地面に崩れる。
血が、
血が、トイドーから溢れる。
トイド「……う……あ……い……いたいよぉ……」
トイドーが手を伸ばす。
俺へ、
トイドー「た……すけ……て……マリオォ……ジーノ……い…たい……し、しにたく……ない……」
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 22:08:14.32 ID:TPMv/pMZ0
トイドー「たす……けて……みん……なの……スー……パー……ヒーロ……」
マリオ「ぉ……おい……うそだろ?……なんだよこれ……」
ユミンパ「ヒャーハッハッハ!ざまあ!!逆らうからだよクソがニャ!」
マリオ「なんだよこれえええ!!!」
ユミンパ「は?黙れカス」
何故、何故この子が!?
何も関係ないこの子が!
許さない……。
絶対に……こいつを許さない。
マリオ「お前だけは……許さない!絶対にだッ!!!」
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 22:10:26.93 ID:TPMv/pMZ0
こんな時だけ動く身体が憎い。
全てが、
俺の全てが、憎い。
ユミンパ「……な、馬鹿な!?」
マリオ「……お前だけは絶対に殺す!」
ユミンパ「ヒイッ!こ……ガあッ!やめ──」
俺はユミンパの顔面を掴み、そのままファイヤーボールで炸裂させた。
ユミンパは消え、呆気なく終わる。
俺は倒れているトイドーを抱き上げる。
マリオ「しっかりしろトイドー!おい!」
トイドー「……あ…りが……とう……」
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 22:12:54.33 ID:TPMv/pMZ0
マリオ「もういい!喋るな!待ってろ!今治してッ──」
トイドー「さ……すが…スーパー……ヒー……ローだね……」
トイドー「……また……いっしょ…に……あ…そ…ぼ……ぅ……ね──」
マリオ「おい……そんな……うそだろ?」
マリオ「そんな……こんな事って……クソ……」
トイドーは命を落とした……。
その後、俺達はトイドーの遺体を宿屋へ持って行った。
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 22:14:32.15 ID:TPMv/pMZ0
トイドーの母は、遺体を見て、泣き崩れ、
「何がスーパーヒーローよッ!!何がマリオよッ!返してよ!私の子ッ!!あんたさえいなければトイドーは……トイドーじゃ死ななかったッ!!あんたが、あんたが消えれば良かったんだァァァッ!!」
何度も殴られ、罵倒され、彼女は去った。
痛くはなかった。
俺の中の何かが壊れた。
俺は死んだも同然。
もう、何も感じない。
俺は所詮無力な人間だ。
この旅が終わったら消えよう……。
もう必要は……ない。
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 22:16:36.84 ID:TPMv/pMZ0
そして旅を終わらせた。
ただ、敵を倒し、スターピースを取り戻し、
その後俺は、世界から乖離した。
引きこもり。
俺は終わったのさ。
終わったはずだった。
今日までは。
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 22:17:49.25 ID:xyeDzqq40
配管工のマリオと金持ちルイージのSS思い出した
最後にマリオが死ぬ奴
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 22:18:09.22 ID:TPMv/pMZ0
ジーノ「それでトイドーは喜ぶとでも思ってるのか?」
マリオ「……思ってねぇ、けど疲れたんだ。何度も言っただろ」
ジーノ「いい加減にしろッ!」
胸倉を掴まれ、殴られた。
周りが騒がしくなる。
マリオ「ッて!てめえ何すんだ!」
ジーノ「お前がしている事はトイドーに対する裏切りだ!」
ジーノ「あの時、僕も自らの非力さを呪い、恨み、悔やんだ」
ジーノ「僕も同じ気持ちだ。元はと言えば僕の所為で死んでしまったのだから」
ジーノ「それでも僕は立ち上がった。何故だか分かるかい?」
マリオ「……」
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 22:19:29.06 ID:TPMv/pMZ0
ジーノ「それがトイドーの望みだったからさ。強くてかっこいいヒーローみたいな僕をトイドーが慕っていたから、僕はそうある事にした」
ジーノ「それが僕に出来るせめてもの償い」
マリオ「……そうかよ。でも俺はお前とは違う」
お前とは違うんだ。
俺はそんなに強くない。
ジーノ「何が違うんだいマリオ?」
ジーノ「君はトイドーの望みだ。トイドーの心の奥ではずっとスーパーヒーローだったんだ!」
ジーノ「でもどうだ?今の君をトイドーが見たらどう思う?きっと失望するだろう」
ジーノ「それでいいのかい?」
──マリオはクッパより強いって、い、言ってたじゃないかぁ……!立ってよぉ….…証明してよぉ!!お願いだから……。
そんな声が聞こえた気がする。
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 22:21:21.20 ID:TPMv/pMZ0
俺は。
このままでは。
マリオ「ダメなのは……分かってるさ」
マリオ「でも……」
ジーノ「君は何か大切なモノを忘れている」
大切なモノ?
ジーノ「今回の旅に出ればきっと思い出すだろう。そうすれば──」
マリオ「答えも見つかる、か」
もう一度立ち上がれるのか?
人を救えるのか?
俺は……トイドーの思い描くヒーローになれるのか?
彼を救えなかった俺に。
でも、
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 22:23:16.62 ID:TPMv/pMZ0
マリオ「……分かった。受けよう」
ピーチ「……ごめんなさいね」
ピーチ「あなたがどれほど辛い思いをしたか分かってるつもり。でもね?」
ピーチ「あなたじゃないと……ダメなの!みんなを待ってる。あなたは……ヒーローだから」
マリオ「はぁ……ヒーローヒーローってみんなして……」
マリオ「……ジーノ行くぞ」
ジーノ「ああ」
ピーチ「待って!私も一緒に行くわ!」
マリオ「は?」
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 22:24:49.93 ID:TPMv/pMZ0
またもがやがやする周り。
隣の大臣が焦っている。
大臣「いけませんぞ姫!姫が──」
ピーチ「うるせえじじい!!行くったら行くの!後はばあやに任せるわ!よろしくね、ばあや!」
ばあや「あ?」
ピーチ「さあ、行きましょうか」
相変わらず強引。
俺もジーノも苦笑い。
ピーチ「ひとまずワイン川の氾濫を止めましょう。あのままでは周辺が水没してしまう」
マリオ「止めましょうったってどうやって?」
ピーチ「とりあえず行けばわかるでしょ!行きましょう!」
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 22:26:01.08 ID:TPMv/pMZ0
キノケロ水路へ
一度前にも来た事あってあっさり奥へ。
マリオ「懐かしいな。初めてマロと来たのを思い出すな」
ピーチ「あーあ、いきなり水浴びするなんてね。水着で来れば良かった」
ジーノ「水着でとか何しに行くんだよ……ってもう奥か」
マリオ「ん?何かいるぞ?」
見覚えのある舌、
犬みたいな化け物。
「僕の昼寝の邪魔する奴はだれなんだな!」
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 22:27:32.91 ID:TPMv/pMZ0
ピーチ「こいつ、妖怪ベロームじゃない!なんで?」
ベローム「ここにいて昼寝のしてたら飴がもらえるからなんだな」
ベローム「さあ、わかったらとっとと消えるんだな。でないと食べちゃうんだな」
威嚇するように舌を出して来た。
ジーノ「……っ!?まさか!」
ジーノ「気をつけろ!奴は……!」
マリオ「え?って…うおっ!何だこいつ!」
ベロームの口が大きく裂け、触手のような舌が無数に出て来た!
物凄い速さでこちらへ伸びて来る。
まるで鞭だ。
ジーノ「来るぞ!」
31 :
忍法帖【Lv=13,xxxPT】 :2011/09/22(木) 22:27:48.06 ID:YiukF3/SI
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 22:28:56.95 ID:TPMv/pMZ0
ピーチ「何これ!まるで化け物じゃない!?前と全然違うわ!」
ヒュッ!
ヒュッ!
間一髪でかわす。
バシィッ!!
外れて当たった壁が粉々に砕けている。
なんて威力だ……。
マリオ「くっ!こっちも!」
ヒュッヒュッ!
チッ!
マリオ「ッ!」
掠めながらも、一気に距離をつめ、
ハンマーを取り出し、
マリオ「食らえ!!」
バキィッ!
マリオ「なっ……!」
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 22:30:45.22 ID:TPMv/pMZ0
ハンマーが折れただと!
馬鹿な!硬すぎる。
一瞬呆気に取られ、
シュッ!
気付くと舌がすぐそこまで迫っていた!
マリオ「……しまった!」
反応出来ないっ!
マリオ「グハッ!!」
舌が俺の腹に刺さる!
そのまま壁に突き刺さる。
ベローム「弱いんだな。それにお前マズイんだな。死──」
ジーノ「ジーノビーム!」
ジーノのビームがベロームを直撃。
しかしあまり効果がない!
ピーチ「てぇや!!」
ピーチは高く飛び、パラソルで目を穿つ。
ベローム、これには流石に怯んだ様だ!
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 22:32:34.26 ID:TPMv/pMZ0
その隙に腹の舌を抜く!
鋭い痛み。
マリオ「……ぐっ!」
ピーチ「大丈夫!?いたいのとんでけ!」
マリオ「助かった……!」
ピーチの魔法で傷口を塞ぎ、何とか立ち上がる。
ベローム「痛いんだな。何するんだな」
マリオ「こいつ、化け物みたい強えぞ」
ジーノ「奴の舌、虹色になっていただろう?おそらく奴はスタードロップを舐めてる」
マリオ「何だそれ?」
ジーノ「スターストーンが力を発した時に出来る副産物だ」
ジーノ「身体能力を極限に高め、身体の進化を促す強力な飴だ。だが──」
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 22:33:57.90 ID:TPMv/pMZ0
ベローム「ん……ぎぎ……ぐう……ヒュー……ヒュー……ああああッ!」
ベローム「ああああっ!!!!」
ベローム「あ、あめがぁ!!飴がきれた、んだな!!」
ベロームが突然暴れだした。
暴れる舌が壁や天井が無茶苦茶に壊されていく。
ジーノ「……その反面、中毒性も非常に高いんだ……効果があるのは少しの時間だけ。そしてそれが切れると酷い禁断症状が出る。悪魔の飴だよ」
ベローム「あああああ!があああああ!」
ジーノ「もう末期だな……一体誰があんなものを与えたんだ……!」
ベローム「ああああ、あめをくれあめをくれあめあめあめあめあめあああ!!!!」
凶暴性が更に増してきた。
このままではこの部屋が壊れてしまう!
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 22:36:12.32 ID:TPMv/pMZ0
ジーノ「このままではマズイ!」
マリオ「でもこれじゃ近寄れない!どうすれば……!」
「兄さん!僕に任せて!」
マリオ「え?」
「はっ!」
突然現れた緑の男。
そいつは宙高くジャンプ、凶暴な舌を華麗に受け流しながらベロームの正面に着地、
すかさず蹴り上げた。
ベローム「ぐえっ!」
宙高く舞うベローム。
更に追撃を浴びせる。
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 22:37:53.92 ID:TPMv/pMZ0
そして手のひらに炎を集め、
そのままベロームの腹を殴り、
「はぁ!」
爆発する。
ベロームは燃え散って消えた。
「兄さん、危なっかしいよ!」
マリオ「ルイージ……!何故ここに!?」
ルイージ「兄さんが外へ出たって聞いたから追いかけて来たのさ!助っ人!」
ルイージ「腕も大分鈍ってる様だね」
マリオ「……」
ルイージ「まあ仕方ないけどさ」
マリオ「……まあ助かった。ありがとう」
ルイージ「良いよ。それよりこのスイッチ何?」
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 22:39:30.87 ID:TPMv/pMZ0
ジーノ「これは……ベロームが押していたのか……」
マリオ「んーどうやらワイン川への水門を開けるスイッチらしいな。ベロームが押してた所為で、水位が異常に増してたみたいだ」
ピーチ「じゃあこれでじきに止まるわね」
マリオ「ああ、だが……」
ガラガラガラガラ!
ピーチ「な、なに!?」
ジーノ「どうやら暴れすぎたらしいな。じき崩れるだろう」
ピーチ「ええ!ちょっと!どうするの!!」
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 22:41:05.65 ID:TPMv/pMZ0
ルイージ「あっそうだ!確かあの奥の土管から川へ出られるはずだ!」
マリオ「いや、でも今は川まだ氾濫してる!危険だ!」
ルイージ「でもこのままでも死んでしまうよ!僅かな望みにかけよう!」
ジーノ「それしか方法はなさそうだな。一か八かに掛けるしかない」
マリオ「……分かった!」
意を決して、土管をくぐる。
ザバーン!
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 22:43:37.97 ID:TPMv/pMZ0
物凄い川の勢い!
前とは比べ物にならない!
これでそこらの岩に当たったら即死だ。
マリオ「…っ!!」
必死に避ける。
だが、息が切れる。
次第に意識が遠退き、朦朧としてきた。
マリオ「もう……ダメ……か」
「──……め……ませ」
「……い……し……しろ」
「…リオ、目を覚ませ」
「しっかりしろ」
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 22:44:58.22 ID:TPMv/pMZ0
マリオ「……ん……っ!」
ジーノ「無理に起きるな」
ピーチ「傷はある程度治したけどまだ危ないわ」
マリオ「ここは?」
「どうやら目が覚めたようじゃな」
マリオ「……カエル仙人か。じゃあここはケロケロ湖」
ピーチ「そうよ。カエル仙人が助けて下さったの」
ジーノ「カエル仙人がいなければ危なかった」
カエル仙人「ほっほっほ。まあ無事で何よりじゃ」
マリオ「あれ?ルイージは?」
ピーチ「ルイージならついさっき、ローズタウンへ行くって……」
マリオ「ローズタウン……か」
ジーノ「……」
ピーチ「カエル仙人、ここ最近、各地で異常が起きています」
誰も見てないのに何かいてんだ?
文章力もねー中学生かよ
さっさと落とせ
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 22:46:38.58 ID:TPMv/pMZ0
カエル仙人「ああ、そのようだね。何でもまた武器軍団が復活したとか……」
ジーノ「な、馬鹿な!?あの時武器世界は消え、カジオー軍団は消滅したはず……!」
カエル仙人「だが現にマシュマロ王国は武器軍団によって占拠されておる……」
マリオ「おい、うそだろ!?マロは……!マロは無事なのか!?」
カエル仙人「ああ、今クッパ城に匿われとるよ」
マリオ「クッパ城に!?」
カエル仙人「あやつは情の厚い男じゃ。昔の仲間が危ないと知ると直ぐに助けに向かったそうじゃ。しかし戦力は圧倒的。匿うのが必死じゃったらしい」
カエル仙人「だが、いつまでも安全というわけでもあるまいがなぁ」
マリオ「……早く助けに行かねえと!」
ジーノ「マリオ、今の身体じゃ到底無理だ。それに相手も強い」
カエル仙人「その通りじゃ。それにな、まず行く事が出来ないんじゃ」
文章力はそこらへんのSSと変わらん
ただ、人気ジャンルじゃないってだけだろう
ピーチ「それはどういう事ですか!?」
カエル仙人「各地で異常気象が起きとる。大雪や豪雨、暴風や竜巻、その所為で交通が麻痺しとるんじゃ。だから普通にマシュマロ王国へ行くのは無理なんじゃよ」
マリオ「……くそっ!足止めかよ!」
ジーノ「でも何故急にこんな異常気象が?」
カエル仙人「おそらくマシュマロ王国が武器軍団の手に落ちたのが原因じゃろう。あの国は気象を操作する事に長けとる。それを利用し、奴らは天候でバリケードを張っておるのだろう」
ジーノ「つまりマシュマロ王国を取り戻さねば各地の異常は元に戻らない訳か……」
ピーチ「カエル仙人、それと……スターストーンについては何かご存知ですか?」
カエル仙人「むうー。はて、聞いた事ないなぁ。すまないね、お嬢さん」
ピーチ「そうですか……」
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 22:50:13.75 ID:TPMv/pMZ0
ジーノ「となると唯一の手掛かりは突然現れた武器軍団、か」
マリオ「そうだな。そいつらから聞きゃ何か分かるはずだ」
ピーチ「うん。でも……そこへ行く事は出来ないわよ?」
マリオ「なら……空から行けば良い……下がダメなら上から行くしかねぇだろ」
ジーノ「空からか?でも飛ぶ術なんて誰が……」
マリオ「いるさ。マロを助ける事が出来た──」
ピーチ「クッパね。確かあいつは飛行船を持ってるわ」
マリオ「……よし!クッパ城へ行こう!」
ピーチ「待って?ルイージはどうするの?」
マリオ「ローズタウンに用事があるみたいだし、呼び止める必要もないだろ」
ピーチ「そうねぇ……」
マリオ「そうと決まれば、さあ行こう」
ジーノ「おい待て、マリオ。君の傷だらけの身体では……」
まじめな話、モバゲーで書いた方がいいと思う
多分VIP受けする内容じゃない
カエル仙人「むうー……仕方ないな。これをあげよう」
マリオ「これはケロケロドリンク!……すまねぇな!」
カエル仙人「その代わり、これが終わったらコオロギせんべいをよろしくな」
マリオ「ああ!わかったぜ!」
早速、ケロケロドリンクを飲む。
見る見る傷が癒えていく。
マリオ「これなら文句ねぇだろ?さあ行こうぜ」
クッパ城
「マリオが来たぞォォォォ!!」
「何の用だッ!」
「何しに来たッ!」
敵意剥き出しの見回り兵は増援を呼び、いつの間にか大勢に囲まれた。
マリオ「クッパに会いに来た!」
「貴様なぞに誰が会わせるか!」
「帰れ!クッパ様は多忙の身なのだ!」
ピーチ「お願い!会わせて!」
「……こいつはピーチ姫か!?」
「おい、姫をクッパ様に差し出せばお喜びになるんじゃね!?」
「そうだそうだ!纏めてひっ捕らえろ!」
マリオ「ま、待て!話を聞け!」
「捕らえろ!!!」
ドスン!ドスン!
「やかましい!!!」
ドスの聞いた低く鈍いが、重く、力強い声。
「はっ!申し訳ありません!クッパ様!」
クッパ「何事だ。騒々しい……って貴様、マリオ!!」
牙を剥き出し、身構えるクッパ。
マリオ「待て待て!違う!」
クッパ「何が違うのだ!ワガハイと貴様は永遠のライバル。相対すれば刃を交える関係ではないか」
マリオ「ちょっ、ま、待て!落ち着け!」
クッパ「がああああ!!」
マリオ「うおっ!?」
鋭い爪が頬を掠める。
マリオ「おい!だから話を聞け!」
クッパ「ウルサイ!」
ピーチ「……」
バシィンッ!!
クッパ「ぐああああ!痛ええ!!」
ピーチ「いい加減にして。話聞けよ」
なんて恐ろしい張り手。
速すぎて見えなかった……。
ピーチ「ここにいるんでしょ?マロ」
クッパ「マ、マロォ?……し、知らんなぁ」
バシィンッ!!
クッパ「あああああ!!」
ピーチ「ウソつかない!」
クッパ「ああ!!待て!待て待て!いる!いるぞっ」
マリオ「マロは無事なのか?」
クッパ「フ、フン!当たり前だ」
マリオ「今どこに──」
「マリオさーん!!!」
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 22:59:29.72 ID:TPMv/pMZ0
ザーッ!
大雨が降ってきた。
クッパ「おいおいおい!何回泣くのだ!これ以上ワガハイの城を濡らさんでくれ!!」
マロ「うう……すみません……うわーん」
ザーッ!
ゴロゴロドッカン!
クッパ「おいィィィ!城があああ!」
マロ「マリオさんが来てくれたぁぁ!うわーん!」
クッパ「やめてくれぇぇ!!!」
ピーチ「相変わらず凄いわね」
ジーノ「流石は王子だな」
マリオ「マロ、無事で何よりだ」
マロ「……えぐっ……ありが、どう、ごじゃい、ましゅ……でも……パパと……ヒック……ママがぁぁぁ!!」
ゲリラ豪雨が城を襲う。
クッパ「あああああ……」
マリオ「わかった……わかったから取りあえず泣くのやめろ。男だろ?」
マロ「……はい……ごめんなさい」
サァー。
マリオ「聞かせてくれ。マシュマロ王国で何があった?」
マロ「……少し前に、宮殿に謎の男が訪れ、こう言いました」
「アメは好きかい?」
マロ「訳がわかりませんでした。とにかく気味が悪いし、パパとママはすぐに追い返しました」
マロ「でもその男を追い出してから少しして、宮殿の外が騒がしくなって……外へ出てみると……町が……滅茶苦茶に……」
マロ「……あの、あの武器軍団が攻めて来たんです。倒したはずの奴らが!」
マロ「僕も必死で戦ったのですが……でも前以上に強くなってて太刀打ちできませんでした」
マロ「僕は宮殿へ逃げ、すぐにパパとママに逃げるよう言いました。でも、王たる者民を捨てて逃げる訳にはいかん、と聞きませんでした。そして……ううっ……パパとママは捕まって……マロだけでもって……僕は……!」
クッパ「そこをワガハイがなんとか助けて、今匿っている、という事だ」
クッパ「急にマシュマロ王国から伝令が来てな、助けに来てくれと」
ピーチ「なんでクッパに?」
クッパ「まあ一番近かったからだろう。とりあえずワガハイは向かった訳だ。ワガハイの手下だしな。助けねばならん」
クッパ「しかし、相手は非常に強力でな……マロだけを助け出すのがやっとだったのだ……」
クッパ「……奴ら相当手強いぞ。取り戻すのはかなり難しいだろう……」
ジーノ「……どうするマリオ?」
マリオ「……行くしかねぇだろ」
マリオ「俺達がマシュマロ王国を取り戻す」
マロ「じゃ、じゃあマリオさん……!!」
マリオ「ああ、一緒に戦おう!」
マロ「う……グス……う──」
マリオ「待て待て!泣くのは終わってからだ!」
マロ「はい、すみません」
マリオ「……クッパ、飛行船を出してくれ」
クッパ「フン!誰が貴様何ぞにかs」
バシィン!!
クッパ「ぶべら」
ピーチ「貸せよ」
クッパ「はい」
ジーノ「じゃあ早速行くとしようか」
マシュマロ王国上空
マロ「……は……あ……なに……これ?」
マリオ「これは……酷い」
家屋は全て破壊され、
辺りには夥しい死体の数、
生々しい血の跡、
大量虐殺の跡。
見ただけでどれだけ凄惨だったか窺える。
ピーチ「罪のない人々を……ここまで……出来るやつが居るって言うの……?」
ピーチは泣いていた。
マリオ「そうだな……絶対に許せねぇ」
ジーノ「降りようか……」
現地に着くと、血と死体の臭いで満ちていた。
生き残りはいるのだろうか……?
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 23:05:37.23 ID:TPMv/pMZ0
ピーチ「げぼえええっ!」
ジーノ「大丈夫か!?」
ピーチ「ううっ…何よこれ……」
誰もが目を覆いたくなる光景だ。
クッパ「クソッ!誰か!誰かいないのか!」
ジーノ「バカッ!敵に気付かれるだろう!」
「んー誰だぁ」
マリオ「しまった!隠れろ」
「……気の所為かぁ」
ピーチ「宮殿へ……入って行くわよ」
クッパ「あそこが本拠地って事か」
マロ「っ!……ママとパパを助けるんだ!」
マリオ「あっ!おいマロ!待て!」
ジーノ「仕方ない!行くぞ!」
宮殿内部
マリオ「マロ、どこへいった!?」
マロ「──ママァァァ!!パパァァァ!!」
マリオ「マロ!!」
「なんだお前」
マリオ「まずい!マロ!」
「侵入者か、殺す」
「フレイムストーンッ!」
隕石がマロを目掛けて落ちてくる!
マリオ「クッ!」
マロ「うわっ!」
間一髪で回避!
「私は帰って来た!」
マリオ「ケンゾール……」
ケンゾール「死んでもらう」
また魔法を唱える。
ケンゾール「コロナ!」
熱線が回転して、こちらへ伸びてくる。
物凄い熱量……!
壁が溶けている。
マリオ「ッ!」
マロを抱えて逃げる。
マリオ「マロ、魔法だ!」
マロ「はい!カミナリドッカン!」
雷雲が召喚され、ケンゾールへ図太い雷が落ちる。
ケンゾール「ぐぎぎぎ」
ケンゾールの魔法が消えた!
好機だ!
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 23:09:23.25 ID:8UqINij20
鋼の精神だな
さるよけ
マリオ「マロ!キラキラおとしだ!」
マロ「はい!」
星が落ちて、高く飛び、思いっきり踏み付ける!
更に踏み付け、
踏み付け!
踏み付け!
ケンゾール「ぐっ」
そしてハンマーで、
思い切り、撃つ!
バキッ!
ケンゾールはへし折れ、消えた。
マリオ「助かった……」
マロ「すみません、ご迷惑をお掛けしました……あれ?皆さんは?」
マリオ「どうやらはぐれたらしい。急いで合流しよう!」
>>60 ありがとうございます
ピーチ「マリオ、どこ!?」
クッパ「見失っちまったな」
ジーノ「マズイな……」
「おい!貴様ら誰だ!」
ジーノ「しまった!」
クッパ「こいつは……ヤリドヴィッヒか!」
ヤリドヴィッヒ「くくく、貴様らを殺せば出世出来るかもな!」
スッ
マリオ「でりゃ!」
上からの奇襲!
ハンマーを振り下ろす。
だが槍でいとも簡単に止められた!
ヤリドヴィッヒ「フン。小賢しい」
マリオ「ふっ!」
そのままハンマーを横にずらし、頭を狙う。
が、頭部を外され躱された。
甘ぇ!
そのままの勢いで反転、回し蹴り。
これはヒット。
相手はよろめいた。
ヤリドヴィッヒ「ちっ……食らえ!」
チリチリ……
目の前に蒸気が、
マリオ「しまっ……グアッ!!」
ゼロ距離の爆発!
マリオ「かっは……ぐっ!」
身体全体に激しい痛みが襲う。
ピーチ「マリオ……!?」
マリオ「……あ、ぶねえ」
ピーチ「えっ?」
駆け出したピーチの後ろにはヤリドヴィッヒが。
ピーチが、
腹部を貫かれた。
ピーチ「なっ……くっ!」
マリオ「ピーチ!」
ヤリドヴィッヒが残像を残して消えた!
ジーノ「とんでもなく速いっ!」
今度はジーノが背後をとられた!
槍が!
ジーノ「くっ!」
なんとか反応、
ジーノが槍を掴んだ。
ヤリドヴィッヒ「何!」
ジーノ「今だ!クッパ!」
クッパ「おう!」
クッパ「うおおおおああ!」
鋭い爪が敵を裂く!
もうすぐで折れる!
ジーノ「ジーノカッター!!」
刃がヤリドヴィッヒにクリーンヒット。
半分に折れたヤリドヴィッヒは消えた。
マロ「大丈夫ですか!!」
マリオ「お、俺よりもピーチを……マロ、かいふくシャワーをピーチに……」
マロ「は、はい!」
マロのかいふくシャワーでピーチの傷をなんとか塞ぐ。
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 23:18:38.38 ID:8UqINij20
ボスにジーノカッターは・・・ってのは野暮かね
だが、出血しすぎたようで、ふらふらしている。
ピーチ「いたいのとんでけ……!」
傷口が見る見る癒えていく。
流石だ。
だが激痛は残ったまま。
マリオ「くっ……つう!恐ろしいぐらい強いな」
ジーノ「ああ、確実に前より強い」
ピーチ「武器軍団はあと二体……用心して進まないとね……」
相変わらず迷路みたいな宮殿だ。
全く分からない。
マロの案内に付いていく。
マロ「ここが……謁見の間……パパとママを最後に見た部屋……」
マリオ「入るぞ」
中は、兵士の亡骸がいっぱいあった。
激戦だったのだろう。壁や床は傷が大量についている。
マロ「……っ!……ママァァァ!パパァァァ!」
マリオ「……」
ピーチ「酷い……」
クッパ「何なんだよチクショー……!!」
ジーノ「……マロを一人にするのは危険だ。行こう」
謁見の間の奥の部屋に入って行ったマロを追い掛ける。
マロ「……はっ!ママ!パパ!」
マリオ「……良かった!無事だったか!」
二人は手足を縛られて、椅子に座らされていたが、無事のようだ。
マロ「ママ!パパ!助けに来たよ!」
ママ・パパ「あああ……」
ジーノ「……ん?」
マロ「どうしたの!?」
マロママ「あ……あめを、ふらせたわ」
ママパパ「ゆき、ふらせたぞ……」
ママ・パパ「さあ……あめを……あめをくれぇ……」
マロ「な、何言ってるの?」
ジーノ「……っ!」
ジーノが慌てて駆け出した。
そして強引にパパとママの口を開ける。
マロ「ちょっと何するんですか!?」
ジーノ「はっ……な、そんな……!!」
パパ・ママ「あめあめあめあめあめあめあめあめあめをくれあめ」
マロ「ひいっ!ママ?パパ?」
ジーノ「くっ……二人は……スタードロップを舐めさせられている。重度の……中毒者だ」
ジーノ「おそらく飴で魔力を底上げし、各地の天候を操作させてたのだろう……そうしている内に……中毒に……」
マリオ「な、なんだと……!?」
パパ・ママ「あめをよこせぇぇぇ!あああああぁぁぁ!!!」
ガタガタガタガタ!!
マロ「どうしちゃったの!パパ!ママ!」
ジーノ「マロ……彼らは……スタードロップの中毒者だ。もう……元には戻らないだろう……それにもう長くは……」
マロ「うそ……」
マロ「うそだうそだうそだ!!そうですよね?デタラメですよね!?ねえ!マリオさん!?」
マリオ「……」
マロ「そんな……っ!……酷い……酷いよぉ……せっかく会えたのに!せっかく……せっかく……」
「うっせえニャ。黙って雨降らせてろニャ……ってお前ら誰だニャ!」
マリオ「は……っ!お……お前は……ユミンパ……」
ユミンパ「ああ?何だニャ。お前ら。邪魔者は始末ニャ」
マリオ「……っ!!」
──お前だけは許さない!絶対にだ!
憎い。
お前だけは。
何、のうのうと生きてやがる。
マリオ「うおおおおっ!!」
ユミンパ「死ぬのはお前ニャ!オノレンジャー集合!!」
「レッド!ブルー!イエロー!ピンク!ブラック!」
オノレンジャー全「オノレンジ──」
マリオ「どけぇぇ!」
オノレンジャーを蹴散らす!
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 23:26:07.80 ID:8UqINij20
怒りや憎しみで云々
こいつらはあとだ。
先に、
マリオ「ユミンパ!お前だけは……!!」
ユミンパ「な、何ニャこいつ!」
ハンマーでユミンパに横スイング!
シュッ!
ユミンパ「そんなの当たんな…ぐあ!」
反動を利用し、回し蹴り。
そしてジャンプで踏みつける!
更に!
更に踏む!
そこからマウントポジション、
手に溜めたファイヤーボールを顔面に押し付け炸裂、
矢が大量に飛び散る。
その矢を手に取り、ユミンパへ、
突き刺す!
ユミンパ「あああああっ!!」
ユミンパを踏み台にして飛び上がる。
そしてハンマーに炎をため、思い切り叩き潰す!
ユミンパは地面にめり込み、爆発。
そのまま消えた。
ユミンパを倒し、振り返るとオノレンジャーとマロ以外の三人が戦っていた。
ブラック「くっ……かっは!」
クッパの爪がブラックを抉る。
しかしその背後からレッドに切られてしまう。
クッパ「ぐあっ!」
ピーチ「はっ!」
パラソルでレッドを素早く打つ。
すかさず追撃。
華麗な太刀筋だ。
レッドを押している!
レッド「くそっ!ピンク!さくらふぶきだ!」
ピンク「はあい!」
ジーノ「させん!」
ピンクに向けて、ビームを放つ。
イエロー「甘いんだよ!」
だが、イエローがビームを遮る。
ジーノ「くそ!!」
ピンク「さくらふぶ──」
マリオ「甘ぇ!」
素早く距離を詰め、ハンマースイング!
ピンクは吹き飛び、レッドに当たって倒れた。
オノレンジャー単体では戦力は低いらしい。
だが、コンビネーションが厄介だ。
どうする……。
マリオ「……ん?」
マロ「お前達が……」
今まで両親の傍にいたマロが歩いてきた。
レッド「何だお前は?」
マロ「お前達さえいなければ……こんなに……パパとママは……こんなに……」
マロ「うああああああああ!!!消えろ消えろ消えろぉぉぉ!!!」
上からとてつもなくデカイ星が落ちてきた。
オノレンジャーを踏みつぶす。
また踏みつぶす!
マロ「あああああああああ!」
ただ、ひたすらつぶす。
マリオ「マロ!マロッ!よせ!もう死んでる!」
オノレンジャーは消えていた。
マロ「はあ……はあ……はあ……くっ……うっ……えぐっ……」
雨が降ってきた。
でも、
傘を差す気分ではない。
マロママ「……マロ……なの?泣かないで……?」
マロパパ「……そうだ……男の子……だろ?」
マロ「はっ……!パパ!ママ!良かった!」
ママ「……そう、ね……でももう……だめ……みたい」
マロ「……え?」
パパ「どうやら……力を……使い……すぎたみたいだ」
ママ「もう長く……ない……のよ……」
ママ「よく聞いて……マロ……あなたが、この国……もう一度……立て直すの……」
パパ「マロなら……出来る……俺達の……子供だからな」
ママ「ごめん……ね?親らしい……ことなにも……して……あげられ……なくて… …」
ママ「でも……ね……」
パパ・ママ「わ……た…した……ちは……マロを……あいし……て……」
マロ「ああ……あああ……あああああっ!」
マロ「……うわあああああああああああああ!!!」
マロ「ああああああああああ!!」
雨が勢いを増す。
だが、誰も止めない……。
暫くして、
「マロ王子様か……!」
「マロ王子様!」
声がする。
マロ「へぇ……?」
声を辿ると、そこには生き残りらしい兵士が数人いた。
マロ「み、みんな生きてたの!?」
「はい。何とかですが」
「王様が、城の隠し部屋に私達や街の人々を匿ってくださったのです……ですが……その所為で……王様と女王様が……囮に!」
「……申し訳ありません!!」
「目の前で……苦しんでいるのに……救えない……なんて」
マリオ「……」
マロ「……良いんです。それが王たる者の責任、なんです。皆さんは、悪くありません」
マロ「みんなが生きている……パパとママは、僕に国を立て直せと言った。なら……僕は、パパとママが守ったこの国を……守る!」
マリオ「……」
マリオ「……外、出てるわ」
俺は……。
スーパーヒーロー。
みんなを助ける。
でも、
守ることの出来なかった命。
それに絶望して世界から消えた俺。
でも、それはただの逃避だった。
守れなかった現実を受け入れたくなかった。
そして……怖かった……。
また守れなかったら……と考えると。
でも、俺に助けを求める声を無視していいのか?
──トイドーに対する裏切りだ。
俺はトイドーの夢を裏切り続けていたんだ。
人を救うスーパーヒーローにトイドーは憧れてたんだ。
今の俺にはそんなものはない。
なら、せめて俺は……。
ジーノ「マリオ」
マリオ「ん……ジーノか?どうした」
ジーノ「次は……ハナチャンの森へ……行く事になった」
マリオ「……っ!」
ジーノ「兵士の一人が敵の会話を聞いていたらしく、会話によると、武器軍団を復活させた者がそこで何かを企んでるらしいんだ」
マリオ「……そうか」
ジーノ「マリオ……君は」
俺は、
マリオ「行くよ」
ジーノ「マリオ……」
マリオ「行かなきゃ、大勢の人が血を流すかもしれねえからな……」
マリオ「俺は行くよ」
ジーノ「……分かった」
ジーノ「じゃあ準備が出来次第行く」
俺は……俺の出来る最大限の事をしよう。
それが今の俺に出来る事。
マリオ「さて、戻ろうか」
「あいつら失敗したのか……使えん奴等だ」
マリオ「なっ!誰だ!」
ジーノ「マリオ!上だ!」
上を見上げる。
氷の塊が落ちてくる!
マリオ「うおっ!」
間一髪回避!
ジーノ「貴様は!」
「我が名はメーテルリンク」
マリオ「まさかこいつまで……」
メーテルリンク「お前達の所為で各地の異常気象が収まってしまったではないか」
メーテルリンク「これではあの方に失望されてしまう」
メーテルリンク「せめてお前達の首だけでも手土産に持って行けば……消されずに済むだろう」
メーテルリンク「悪いが死んでもらう」
メーテルリンク「凍れ!」
辺りが急激に冷えこむ。
突然吹雪いてきた。
周りが見えない。
これでは敵がどこにいるか分からない!
メーテルリンク「はっはっは!!」
マリオ「っ!!」
更に巨大な氷の結晶が降ってきた!
当たったらただじゃすまない。
ジーノ「このままじゃ嬲り殺しにされるぞ」
マリオ「……こうなったら魔法範囲の外に出るしかない!」
メーテルリンク「無駄さ。私の魔法はこの街全体だ!」
マリオ「はっ!横がダメなら上だ!」
手に炎をため、真上に放ち、その上へジャンプ。
炎は爆発し、その勢いで更に上へ跳ぶ。
氷の結晶をハンマーで破壊して行き、魔法範囲から出る!
メーテルリンク「なっ!どうやって──」
マリオ「食らえ!」
手に溜めたファイヤーボールを、上空にいたメーテルリンクへ向けてハンマーで打つ。
メーテルリンク「ああっ!」
ファイヤーボールを受け、メーテルリンクが地面に落ちた。
魔法が解ける。
マリオ「ジーノ!!今だ!」
ジーノ「ああ!」
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 23:48:33.28 ID:8UqINij20
s
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 23:49:46.61 ID:l8b4aij7O
くそ
面白い
ジーノ「ジーノカッター!!」
刃がメーテルリンクを切り裂いた。
クリーンヒットだ。
メーテルリンク「くっ……くそがぁっ!!」
着地した俺は、すかさず足に炎をためて、
爆発させる。
推進力を得て、メーテルリンクに突っ込む。
マリオ「おおおおおおっ!」
ハンマーを振り、
メーテルリンク「がっ……」
メーテルリンクは大きく吹っ飛ぶ。
マリオ「とどめだっ!」
高くジャンプし、ハンマーで叩き潰す!
メーテルリンクは地面にめり込む。
マリオ「何とか倒したみてぇだな……」
メーテルリンク「く……くくっ……」
89 :
1:2011/09/22(木) 23:53:25.03 ID:LXydYYiS0
すいません、ID変わりました
ジーノ「何が可笑しい」
メーテルリンク「……今頃……宮殿の中の……お仲間は……どうなって……いるだろうな?」
マリオ「何だと!……どういう意味だ!」
メーテルリンク「私達は……二人一組なのさ……」
ジーノ「はっ……しまった!」
マリオ「まさか……ドルトリンクも!?」
メーテルリンク「もう遅いよ……今頃……バラバラ……かもね……はっははは……!」
最後に笑い声をあげ、メーテルリンクは消えた。
マリオ「……くそっ!!」
急がなくては!
助けなくては!!
次は……次こそは……!
90 :
1:2011/09/22(木) 23:54:34.85 ID:LXydYYiS0
宮殿の奥へ進み、謁見の間の門を開ける。
すると、
そこには血塗れで倒れたクッパとマロ、そして傷だらけのピーチがいた。
ピーチはパラソルで、敵と鍔迫り合っている。
相手は、やはりドルトリンクだ。
ドルトリンク「諦めろ、貴様は死ぬ」
ピーチ「うる……さい!!」
ピーチが押し切った!
そのまま追撃!
刺突の嵐!
だがドルトリンク、物ともせずこれを回避。
ピーチは酷く消耗しているのか、ふらふらしている。
ピーチ「……っ!」
一瞬、攻撃の手が緩んだ。
91 :
1:2011/09/22(木) 23:55:40.78 ID:LXydYYiS0
そこをドルトリンクは見逃さない。
パラソルの切っ先を剣の腹で横に逸らし、
そのまま剣を振り下ろした!
ピーチ「……っ!!」
マリオ「っと!」
ピーチを素早く横から抱え、凶刃を避けた。
危機一髪!
ピーチ「マリオ……!やっと来てくれたのね!!」
マリオ「すまねえな、遅れちまって!」
92 :
1:2011/09/22(木) 23:57:06.64 ID:LXydYYiS0
マリオ「他のみんなは?」
ピーチ「奥の部屋にいる……」
マリオ「そうか……ジーノ!マロとクッパを連れて奥の部屋へ頼む!」
ジーノ「分かった!!」
マリオ「ピーチも奥の部屋で休んでてくれ」
ピーチ「でも貴方はどうするの!?」
マリオ「俺は……大丈夫だ」
マリオ「それにそんな傷だらけじゃ危ないだろ?」
ピーチ「……そうね」
抱えていたピーチを降ろす。
マリオ「頼んだぞ」
ドルトリンク「殊勝な心掛けだな。自らを犠牲にして皆を守るか。ヒーロー気取りめ」
マリオ「違ぇよ、気取ってんじゃねえ。俺がヒーローだ」
93 :
1:2011/09/22(木) 23:58:31.76 ID:LXydYYiS0
ドルトリンク「くだらん……まあいい」
ドルトリンク「貴様を殺し、奴等も殺す」
マリオ「うるせぇよ。お前に俺は殺せねぇ」
ドルトリンク「ほざけ!」
切先をこちらへ向けて構え、突っ込んで来た。
剣が真っ直ぐ伸びて来る!
マリオ「はぁっ!」
剣の背に手を掛け、そのまま横蹴り!
大きく怯むドルトリンク。
すかさずハンマーを取り出し、相手目掛けて振り下ろす。
だが盾で防がれてしまう!
更にそのまま横へ流され、背後を取られた。
相手は剣を水平に構え、
横に薙ぎ払い !
俺は咄嗟に宙返りで回避。
そのまま頭上へハンマーを振り落とす。
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 23:58:44.51 ID:8UqINij20
地の文マリオ視点なのかこれ
カジオーの背後にいる敵はだれだ……
96 :
1:2011/09/22(木) 23:59:56.92 ID:LXydYYiS0
しかしまたも盾で弾かれた!
バランスが崩れる。
マリオ「くっ」
ドルトリンク「はっ!」
反撃の袈裟斬り!
避けれない!
マリオ「ぐあっ!」
正面から受ける!
焼ける様な痛み。
マリオ「くっ!」
二、三歩間合いを空けた。
ドルトリンク「どうしたどうした?この程度か?」
やっぱりマリオRPGといえばひまんパタこうらが欲しいな
98 :
1:2011/09/23(金) 00:02:19.99 ID:NJv2oX5H0
俺は……もう負けられない。
皆が……俺を待ってる。
その皆を、俺が守るんだ。
俺が!!
マリオ「うおおお!!」
足元を爆発させ、突進!
ドルトリンク「むっ!?」
マリオ「はあ!!」
顔目掛けて、ハンマースイング!
盾でガードされる。
ドルトリンク「はっ!馬鹿め!同じ事を!」
剣を水平に払う。
だが、
ドルトリンク「……なっ!何処だ!」
99 :
1:2011/09/23(金) 00:03:31.28 ID:NJv2oX5H0
マリオ「ここだ!」
ドルトリンク「何っ!?」
顔の前に盾を構えれば死角が出来る。
その隙を突き、背後に回り込んだのだ。
俺は、ハンマーで敵を打ち上げた!
足元へ炎を溜めて、相手目掛けてに飛ぶ!
そして、一直線!
相手の腹部を素手で打つ!
拳は深くめり込む。
ドルトリンク「か……は……」
マリオ「まだだ!」
100 :
1:2011/09/23(金) 00:04:41.62 ID:NJv2oX5H0
相手を踏み台に、更に飛びあがった。
相手はそのまま急降下、地面に叩き付けられる。
マリオ「うおおお!!」
落下の勢いと共に、ハンマーを思い切り振り落として、
叩き潰す!!
ドルトリンクは地面にめり込み、消えた。
……終わった。
101 :
1:2011/09/23(金) 00:06:12.01 ID:NJv2oX5H0
ピーチ「マリオ!!」
ピーチが駆け寄ってきた。
ピーチ「大丈夫!今治すわ!」
マリオ「二人は……無事か?」
ピーチ「ええ、無事よ!」
ピーチの魔法で傷が癒えていく。
マリオ「これで……ここももう大丈夫だろう。後は、ハナチャンの森か……」
ピーチ「……そうね」
ピーチ「ハナチャンの森は、あなたには……辛い場所でしょ?大丈夫なの?」
マリオ「ああ、大丈夫」
マリオ「俺はもう……逃げない」
ピーチ「そう」
102 :
1:2011/09/23(金) 00:07:47.53 ID:NJv2oX5H0
マリオ「ああ……っと!ありがとよ!」
ピーチ「どういたしまして」
マリオ「さて……じゃあ準備が出来たら行くとするか」
マリオ「マズイ事になる前に急がねぇとな」
ピーチ「そうね!急ぎましょ!」
ハナチャンの森へ行く前に、俺達はローズタウンへ向かう事にした。
ハナチャンの森で異変が起きてないか、情報を収集する必要がある。
しかしとんでもない殺伐っぷりだな
104 :
1:2011/09/23(金) 00:09:23.51 ID:NJv2oX5H0
そして分かった事は、普段は温厚なハナチャンが凶暴化していて、度々襲いに来て、街を滅茶苦茶にして行くらしいのだが、その直前、必ず森の奥から虹色の光が発せられると言う。
ジーノ「スターストーンは力を発揮する時、虹色の光を放つ。スターストーンがハナチャンの森にあるのは間違いないだろう」
マリオ「つまりそこに……今回の犯人もいるって事か」
ジーノ「そういう事になるな」
マロ「許せない……絶対に」
ピーチ「……そうね」
クッパ「ワガハイの手下を殺した罪は大きい!必ずぶっ飛ばしてやる!」
マリオ「……」
ジーノ「……マリオ、行けるのか?あの森に……」
105 :
1:2011/09/23(金) 00:10:42.01 ID:NJv2oX5H0
あの森は、俺の絶望の始まり。
あそこから俺の時間は止まっている。
俺の、心が壊れた場所。
よりによって、ここが最終地とは……。
マリオ「お前こそ、どうなんだ」
ジーノにもまた、辛い場所だろう。
彼はどう思っているのだろう?
ジーノ「……辛いさ」
ジーノ「二度とあの地に踏み入りたくない」
マリオ「……」
106 :
1:2011/09/23(金) 00:11:47.17 ID:NJv2oX5H0
ジーノ「しかし、僕には使命がある!」
ジーノ「そして……僕は決別したいんだ、過去の自分と」
ジーノ「あの、非力で誰も救う事の出来なかった弱い自分と」
ジーノ「そのために、僕は行く」
俺は、
俺もまた、
向き合わなければならないのだろう。
逃げられない現実。
あの頃の壊れた俺と、
今の俺。
マリオ「そうか……」
決別する時が来た。
マリオ「俺も、行くさ」
ジーノ「分かった。ならもう何も言うまい」
ジーノ「行こう!僕らの手で、みんなの願いを取り戻そう!」
107 :
1:2011/09/23(金) 00:13:07.51 ID:NJv2oX5H0
ハナチャンの森。
ここで俺の心は一度死んだ。
二度とこの地を踏む事はないと思っていたが、
だが、またこうしてここに来ている。
マリオ「……っ!!」
突然、あの時の記憶がフラッシュバックする。
トイドーが射抜かれる瞬間が脳裏から焼き付いて離れない。
マリオ「ぐっ!げぼえええっ!!」
ピーチ「マリオ!?大丈夫?」
マリオ「はぁ……はぁ……ああ」
胃が痛む。
口の中が酸っぱい。
大量の冷や汗。
身体が引き返そうとする。
身体が震える。
でも、進む。
108 :
1:2011/09/23(金) 00:14:18.05 ID:NJv2oX5H0
この奥に、
いるんだ。
「やあ、来たんだね」
「兄さん」
ルイージ「毎回毎回嫌になっちゃうね」
地面にはハナチャンの亡骸が転がっていた。
ピーチ「……っ!」
あまりに凄惨な現場。
マリオ「お前……」
ルイージ「兄さんがいなくなってからは、僕が代わりにヒーローしてたんだよ」
ルイージ「怪我人を運んだり、泥棒を捕まえたり、溺れている人を助けたり……ってさ」
109 :
1:2011/09/23(金) 00:18:39.34 ID:n2cumXEui
度々ID変わってすみません
エラーが…
ルイージ「……つまらない」
ルイージ「どれもショボい依頼ばかり」
ルイージ「こんなんじゃダメだ」
ルイージ「僕は、もっと大きな存在になりたいんだ!誰もが尊む存在!!」
ルイージ「でもそのためにはもっと大きな出来事が必要だった」
ルイージ「どうしたらいい?僕は考えた。そして思い付いた」
ルイージ「そう!自ら事件を起こし、気づかれぬ様に解決すれば良い」
ルイージ「そしてその大きな問題を解決していけば僕はより大物ヒーローになれる!そしたら認められる!」
ルイージ「……でも、それでもダメだった」
110 :
1:2011/09/23(金) 00:19:45.91 ID:n2cumXEui
ルイージ「解決しても皆は口々に、流石はマリオの弟、とか、ヒーローの弟、とか」
ルイージ「僕の事を、誰一人見てくれなかった」
ルイージ「足りなかったんだ。きっと……事件の大きさが!もっと人々が恐怖し、明日に望みのなくなる様な絶望する事件でないと!」
ルイージ「だから大きくしてやったんだ!」
ルイージ「より惨たらしい事件へと!!アッハハハハ!!」
マロ「そんな……」
マリオ「……」
111 :
1:2011/09/23(金) 00:21:17.22 ID:n2cumXEui
ルイージ「まずスターロードから石を盗んで、願いを奪う」
ルイージ「そして武器軍団を復活させ、各地に異常を起こし、大量虐殺させる」
ルイージ「人々を恐怖する。毎日死と隣り合わせの理不尽な日々、願いも叶わぬ夢のない世界」
ルイージ「そしてそれを救い出す僕!」
ルイージ「完璧だ!みんなが僕を頼ってくれる!ヒーローになれた!最高さ!」
ルイージ「なのに……兄さんは邪魔をした」
ルイージ「後もう少しのところだったのにっ!!」
ルイージ「……兄さんはただ見ていればいい良かったんだ」
ルイージ「わざわざ出て来やがって。一生引きこもってれば良かったんだ」
112 :
1:2011/09/23(金) 00:22:26.23 ID:n2cumXEui
マリオ「……」
ルイージ「でも正直出て来るとは思わなかった。それにここへ来るとも思ってなかったよ」
ルイージ「流石、元・ヒーローだね!」
ルイージ「アッハハハハ!」
ピーチ「……っ!そんなためにマシュマロ王国を滅茶苦茶にしたっていうの!?」
ルイージ「そうだよ?何事にも犠牲は付き物じゃないかピーチ姫」
ルイージ「物事なんて何かの犠牲に成り立ってるモノさ。君の国だってそうだろ?国民の犠牲の上に成り立ってる。一緒だよ」
ルイージ「それに良いじゃないか。君達はマシュマロ王国を取り戻したヒーローになれたんだぜ?」
ルイージ「本当はそれも僕がやるつもりだったんだけどね。全くもって良い迷惑だよ」
ピーチ「……ッ!ふざけないで!」
113 :
1:2011/09/23(金) 00:24:06.32 ID:n2cumXEui
ルイージ「ふざけてないよ?」
マロ「なんで……?そんな……酷いよ……そんな理由でパパとママを……?」
ルイージ「そうだよ。彼等は犠牲になったのさ。ヒーロー誕生のね」
マリオ「お前、自分のした事が分かってんのか?」
ルイージ「うん、分かってるよ。でもね?悪いのは僕を認めないクズ達さ」
クッパ「クズは貴様だ。器の小さい悪にも正義にもなれぬ中途半端なクズだ」
クッパ「認めさせたいならそんな卑怯な手を使わず堂々としたら良いのだ!小さい大きい関係ない!」
クッパ「ヒーローは人を救うのが道理。人を傷つけ、陥れた後にそれを救うなぞヒーローではない。ただの腐った偽善者だ!」
ジーノ「ルイージ、君の大層歪んだヒーロー論には興味ない。だが、君の手にスターストーンは返してもらおう」
ジーノ「君みたいな腐った偽善者悪党が持って良い代物じゃない」
114 :
1:2011/09/23(金) 00:25:28.50 ID:n2cumXEui
ルイージ「……ククク」
ルイージ「アッハハハハ!!皆して虐めるんだから酷いなぁ」
ルイージ「まあいいや」
ルイージ「結局全部無駄になったし」
ルイージ「それと……」
ルイージ「君達は全て知ってしまった。だからここで消えてもらう」
ルイージ「君達は途中ハナチャンの襲撃で討死した哀れなヒーローという事になってもらおう」
ルイージ「アッハハハハ!!」
ルイージの手から虹色の光が伸びて剣の形のなった。
ルイージ「さあて」
突然、ルイージが消えた!
115 :
1:2011/09/23(金) 00:27:09.80 ID:n2cumXEui
ルイージ「まずは一人」
マリオ「えっ?」
振り返ると、マロが袈裟斬りを受け、血が噴き出していた。
マロ「えっ……あ……」
マロが倒れる。
マリオ「なっ……」
ルイージがまた消える。
ルイージ「二人目だ」
次は真横のいたクッパが、腹を刺された。
クッパ「くっ……おおお」
ルイージ「……おや?」
クッパ「おおおおおっ!」
ルイージ「ちっ……抜けない」
マリオ「クソッ!」
116 :
1:2011/09/23(金) 00:29:04.23 ID:n2cumXEui
ハンマーを取り出して、ルイージに向けて横スイング!
ルイージ「ほら」
クッパを盾にされ、
マリオ「……ッ!」
スイングを必死で止める。
その瞬間、
後ろから強い衝撃が、
蹴られた!?
マリオ「……ッ!」
前へよろめき、クッパにぶつかった。
直後、
クッパの腹部から覗いている剣が真上に向かって一閃!
大量に血が噴き出し、
マリオ「なっ……!」
一瞬呆気に取られる。
突然、背中に焼ける様な激痛が走った!
117 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/23(金) 00:29:32.10 ID:e4gBojBkO
やはり緑は悪ですぞ!
118 :
1:2011/09/23(金) 00:30:39.31 ID:n2cumXEui
あの一瞬で背中を斬られただと!?
マリオ「……つッ!!」
どうなっている!?
まるでワープしてるかの様だ。
これがスターストーンの力なのか……。
ルイージ「呆気ないなぁー。ヒーロー様達は」
マリオ「黙れ!」
ハンマーをルイージに振り落とす!
ルイージ「兄さん真面目にやってよ」
後ろから肩に手を掛けられた。
マリオ「……っ!」
反射で、回し蹴り。
ドクン……。
ん?
なんだこの違和感は。
119 :
1:2011/09/23(金) 00:32:32.60 ID:n2cumXEui
気付くとルイージ消え、元居た場所へ戻っていた。
マリオ「……なんだ今の?時間が……」
ルイージ「アッハハハハ!所詮この程度ッ!」
また消え……。
はっ!まさか……こいつ!
目の前にルイージが現れ、腹部に激痛が走った。
見ると剣が腹を貫いていた。
血がボタボタ垂れる。
ルイージ「遊びは終わりだ」
マリオ「……くっ……かはっ……へへっ」
ルイージ「ん?」
俺はルイージの手を掴んだ。
マリオ「捕まえたっ……!」
120 :
1:2011/09/23(金) 00:34:10.27 ID:+8VRALhi0
ジーノ「ジーノカッター!」
ルイージ「無駄だ……」
ドクンッ……。
マリオ「はっ!思った通りだ」
ルイージ「なっ!」
マリオ「お前がワープした様に見えたのは……周りの時間を止めて動いてたからだろう……!」
マリオ「お前に肩を触れられた時の違和感で気付いた。一瞬時間が止まったかの様な感覚」
マリオ「お前に触れているものだけが止まっている時間の中を動ける」
マリオ「そうだろ?」
ルイージ「くっ!離せ!」
マリオ「そして……時間を止める力は長くは続かねえ……続くなら最初の段階で皆殺しにしているし……クッパに刺した剣が抜けなくても焦る事はねぇもんな?」
ルイージ「離せ!離せ離せ離せ!」
剣を捻られた!
激痛が襲う!
マリオ「があ……ああ……っ!……は、離さねえよ」
121 :
1:2011/09/23(金) 00:36:35.99 ID:+8VRALhi0
ルイージ「ああ……!あああっ!!」
ドクンッ……。
時間が動きだす。
ジーノカッターがルイージに直撃した。
ルイージ「があぁぁぁっ……!」
ジーノ「やった!」
マリオ「……っまだ……だ!」
力を振り搾り、ハンマーでルイージを打ち上げる!
すかさずジャンプ!
打ち上げたルイージを踏み落とす!
そのままの勢いで回転し、遠心力をつけてハンマーをルイージ目掛けて振り落とす!
マリオ「……やった……か?」
ピーチ「マリオ!!?」
マリオ「……はぁ……はぁ……」
ピーチ「待って!今か回復……」
122 :
1:2011/09/23(金) 00:38:20.89 ID:+8VRALhi0
ルイージ「くそが……手加減してやったってのに調子に乗りやがって」
ルイージ「……もう、手加減はしない……」
ルイージから眩い虹色の光が発せられる。
マリオ「……ピーチ!早くみんな回復させるんだっ!」
ピーチ「もうやってるわ!」
マリオ「こりゃ、マジでヤバイぞ!」
みるみる形が変わっていく。
頭には角が生え、口は裂けて、牙が伸びて剥き出しになり、背中からは翼が生えてきた。
手足は太くなり、爪が鋭く伸びている。
まるで悪魔。
ルイージ「がああああああっ!!ああああああ」
悲鳴にも似た雄叫び。
123 :
1:2011/09/23(金) 00:40:21.52 ID:+8VRALhi0
ジーノ「あれはっ!!スターストーンの力に身体が耐え切れていない……!あのままでは……!」
マリオ「……っ!これ以上はよせ!」
ルイージ「ああああああああ!!」
マリオ「くっ!近付けねえ!」
ルイージ「死ねぇぇぇ!!」
弾丸の如くこちらへ一直線に飛んできた。
マリオ「ぐッ!」
ギリギリ躱す!
しかし、腕を引っ掛けた様だ。
酷く抉れている。
激痛が走る。
ジーノ「あれを食らったら一溜まりもないぞ!」
また来る!!
マリオ「次は……!受け止める!」
124 :
1:2011/09/23(金) 00:42:12.51 ID:+8VRALhi0
マリオ「うおおおお!」
ハンマーを渾身の力でスイング!
ガキィィィン!
重い……!
身体の力を全て削がれる気分だ。
気を抜いたら……終わりだ。
マリオ「ああああぁっ!!!」
ダ、ダメだ……。
力が……。
もう持たない……。
ジーノ「ジーノウェーブ!マリオ!耐えろ!」
ジーノの魔力が注がれ、力が強化された!
……これなら!!
125 :
1:2011/09/23(金) 00:43:51.56 ID:+8VRALhi0
クッパ「貴様だけ良い格好はさせんぞ!行けぇ、ワンワン!」
大きくワンワンを振り回して、ルイージへ投げた。
ルイージ「があああああっ!」
ワンワンがルイージに絡みつき、何度も噛み付く。
勢いが緩んだ!
行ける!!
マロ「僕だって!!カミナリドッカン!!」
ルイージの真上に発生した巨大な雷雲から、強大な雷が落ちる。
ルイージ「が……ああ……」
更に勢いが緩む!
あと一押し!
126 :
1:2011/09/23(金) 00:45:19.25 ID:+8VRALhi0
ピーチ「マリオ、頑張って!いたいのとんでけ!」
身体の傷が治っていく。
片腕にの傷も塞がり、力が戻ってきた!
力が漲ってくる!
ジーノ・ピーチ・クッパ・マロ「行けえええええええ!!」
マリオ「うおあああああっ!」
ルイージ「グッアア!何ぃ!」
押し切った!
マリオ「今だっ!!」
ハンマーを全力で振り落とす!
127 :
1:2011/09/23(金) 00:49:05.75 ID:+8VRALhi0
直撃!
地面へ突っ伏すルイージ。
更に叩く!
叩く!
叩く!
叩く!
ルイージ「あ……ああ……」
そして思い切り蹴り上げ、
ハンマーに炎を込める!
マリオ「これで……終わりだ!!」
ハンマーを爆発させ、思い切りスイング!
ハンマーがルイージに深くめり込む!
マリオ「うっおおおおおお!あああああ!!」
振り切った!!
128 :
1:2011/09/23(金) 00:50:39.31 ID:+8VRALhi0
物凄い勢いで地面を擦りながら吹っ飛ぶ!
そして、
倒れた。
マリオ「はぁ……はぁ……はぁ……」
ルイージ「かはっ……そんな……馬鹿な」
ルイージ「兄さんに……こんな事……出来るはずが……ない」
ルイージ「ただ……引きこもってた……だけの……無力な兄さん……に」
ルイージから虹色の光が消え、身体が元の姿へ戻っていく。
129 :
1:2011/09/23(金) 00:52:15.31 ID:+8VRALhi0
マリオ「あの頃……俺は無力感と後悔に支配され、全てから逃げ、全てを捨てた」
マリオ「あの時の俺は生ける屍の様だったよ。毎日が嫌で、呪った事もある」
マリオ「死のうとした事さえあった」
ピーチ「……」
マリオ「だが今は違う」
マリオ「俺は、俺の大切なものを思い出したんだ」
マリオ「俺は……皆のヒーローなんだ」
マリオ「俺を待っている人がいる……こんな俺でも……まだ……信じてくれる人がいる」
──あなたじゃないと……ダメなの!みんなを待ってる。あなたは……ヒーローだから。
──マリオ……!やっと来てくれたのね!
俺は、
マリオ「その思いがあったから、俺は……今ここにいられるんだ」
130 :
1:2011/09/23(金) 00:54:40.40 ID:8rnhbrHZ0
マリオ「だから俺はもう……立ち止まる訳には行かない」
マリオ「俺は……俺がみんなに出来る最大限の事をする」
マリオ「それが……唯一の償い」
そう、トイドーもきっとそれを望んでいるはず……。
マリオ「だから、ここで負ける訳にはいかない」
ルイージ「……なんだよ……それ……わけ……わかんないよ……」
ルイージ「……あは……はは……は……」
ルイージ「……ククク……アッハハハハ!!!」
ルイージ「ぬるい!ぬるいんだよ!!アッハハハハ!!!」
131 :
1:2011/09/23(金) 00:56:14.36 ID:8rnhbrHZ0
ルイージ「何が償いだ!ヒーローにそんなものはいらないんだよぉぉぉ!!」
ルイージ「くだらないくだらないくだらない!!」
ルイージ「ヒーローはただ強ければいい!人を助けてりゃいい!人から持て囃されればいいのさ!!」
ルイージ「……それが分からないこんな世界……いらない」
ルイージ「いらないよこんな世界!アッハハハハ!!」
ルイージから再び虹色の光が発せられている。
132 :
1:2011/09/23(金) 00:57:26.59 ID:8rnhbrHZ0
マリオ「なっなんだ!」
ジーノ「マズイ!スターストーンが世界を消し去ろうとしている!」
マリオ「なんだと!?……っおお!?」
突然大きな地震が襲う!
ジーノ「早くルイージからスターストーンを取り返すんだ!」
マリオ「わかった!」
フラつきながらも何とかルイージの元へ。
ルイージはすでに事来れていた。
ポケットに入っている石を急いで取り出す。
虹色の光を放っている石、これがスターストーンか。
ジーノ「早くこちらへ!」
マリオ「おう!」
急いで向かう。
133 :
斧レッド ◆AXRed6MlGI :2011/09/23(金) 00:58:08.48 ID:Wuo7N9Dr0
俺の出番はいつですか?
134 :
1:2011/09/23(金) 00:58:44.02 ID:8rnhbrHZ0
だが、
地面がいきなり大きく音を立た。
マリオ「なんだっ!うおっ!」
地面が大きく裂ける!
マリオ「くっ……」
これでは俺のジャンプでも届かない!
ジーノ「マリオ!大丈夫か!!」
マリオ「ああ!無事だ!」
マリオ「でも、そっちには到底とても渡れそうにねえ!ひとまず石だけ渡すぞ!受け取れっ!」
石をジーノに向けて投げる。
どうやら無事に受け取った様だ。
マリオ「後は頼んだぜっ!」
135 :
1:2011/09/23(金) 01:00:32.61 ID:8rnhbrHZ0
また大きな地震!
マリオ「うおっと!!あらら……」
俺を中心に円を描く様に、大地が孤立した。
更に地面が崩れていく。
いよいよ崩壊が近いみたいだ。
ボロボロとちくわブロックの様に崩れていく。
ジーノ「マリオ!待っててくれ!すぐに助ける!」
マリオ「俺はいい!!それより早く!世界の崩壊を止めろっ!」
ジーノ「だがこのままではお前は!!!」
マリオ「ジーノ!!お前はお前の使命を全うしろ!俺は大丈夫だから」
ジーノ「くっ……分かった……」
136 :
1:2011/09/23(金) 01:02:04.00 ID:8rnhbrHZ0
ピーチ「……そんな!?ダメよ!マリオを放って置けないわ!いやよ!絶対!」
マリオ「大丈夫だ、ピーチ!必ず戻る!」
クッパ「マリオォォォ!ここで死ぬ事は許さんぞ!貴様はワガハイに倒されねばならんのだ!だから必ず戻って来い!でないと──」
マリオ「分かってるよ!死ぬつもりはねぇよ!」
マロ「マリオさん!必ずですよ!?必ず戻って来てください!マシュマロ王国で待ってますからっ!」
マリオ「ああ!必ず行く!!」
もう足場がなくなってきた。
だが、不思議と怖くない。
みんなが待ってる。
その思いが力をくれるから……。
137 :
1:2011/09/23(金) 01:04:23.94 ID:8rnhbrHZ0
マリオ「大丈夫だよ!俺は死なねぇさ!」
そして、
最後の足元は崩れ、俺は常闇の底へと落ちて行く。
でも大丈夫。
俺は、
必ず帰るよ。
みんなが待ってるから。
138 :
1:2011/09/23(金) 01:05:46.22 ID:8rnhbrHZ0
あれから一年経つ。
私はキノコ王国の再建のため、大忙しの日々に辟易していた。
マリオから石を受け取った後、ジーノはスターロードへ戻り、願いを取り消し、石を元に戻した。
崩壊は何とか止まったが、それでも世界中は滅茶苦茶になってしまい、今もあちこちで復興作業だ。
今日も一日疲れたわ……。
少し散歩しましょう。
私は大臣に散歩すると伝え、外へ出た。
139 :
1:2011/09/23(金) 01:07:08.60 ID:8rnhbrHZ0
大臣は、
「何を仰います姫!こんな夜中に外を出歩くなど……!」
と、酷く狼狽していたが、無視しといた。
外は雲一つない星空。
皓々とした満月。
マリオ結局帰って来なかった。
毎日ハナチャン森へ捜索隊を送っているのだが、依然見つからない。
ピーチ「マリオ……」
毎回マリオは私を助けてくれた。
どんな時でも、いつでも駆け付けてくれた。
一年前も、そう。
140 :
1:2011/09/23(金) 01:09:18.83 ID:8rnhbrHZ0
私は……いつも何も出来ない。
救われてばかり。
そんな自分が嫌になる。
何故、私は祈る事しか出来ないの?
貴方を助ける事は私には出来ないの?
せめて一度だけでもチャンスが欲しかった……。
貴方に会いたい……。
会って話したい。
ピーチ「神様、どうかお願い……マリオを返してください……」
夜空に一筋の光。
流れ星。
141 :
1:2011/09/23(金) 01:11:35.41 ID:8rnhbrHZ0
帰ろう……。
マリオはもういない……。
いつのまにか出ていた涙を拭う。
踵を返し城へ向おうとした。
その直後、
後ろの方で空が光った。
何事かと思い、振り返る。
光は真下へ、一筋に伸びていた。
光の筋の元には、見覚えのある家。
ピーチ「……!」
そして、一つの眩い星が光の筋を辿り、降りてくる。
142 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/23(金) 01:12:57.40 ID:e4gBojBkO
しえ
143 :
1:2011/09/23(金) 01:13:00.85 ID:8rnhbrHZ0
ピーチ「……っ!」
気付けば私は走っていた。
無我夢中で走っていた。
もしかして、
もしかして、
そんな考えが頭を駆け巡る。
夢中で走って、
走って、
転んでも、
躓いても、
走って、
走って、
走った。
144 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/23(金) 01:13:16.89 ID:yLcbASus0
レスもないのに延々と投下出来る精神を見習いたい
145 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/23(金) 01:13:53.63 ID:SK/csGJj0
なにこれ中二?
146 :
1:2011/09/23(金) 01:14:39.30 ID:8rnhbrHZ0
その家に着いた頃には、太陽が登り始め、辺りは明るくなっていた。
きっと、
いる。
いつも私を助けてくれるヒーローが、
ここに、
いる。
何故だろう。
緊張して手が震える。
震える手を抑え、ドアをノックする。
147 :
1:2011/09/23(金) 01:15:47.29 ID:8rnhbrHZ0
ピーチ「……ごめんください」
声も、震えていた。
少しして、
ドアノブが回り、ドアが開いた。
そこには、赤い帽子にヒゲ、赤いロングTシャツに青いツナギを着た男が立っていた。
「あぁ?」
「……すまねぇな。待たせて」
私は、
「おかえり、マリオ」
笑ってこう言った。
完
148 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/23(金) 01:20:19.04 ID:e4gBojBkO
乙
149 :
1:2011/09/23(金) 01:22:35.81 ID:cv8viTmq0
こんなクソスレに来てくれた人、ありがとう。そしてすみません。
とりあえずスレを立ててもらった手前、投げ出す訳にもいかなかったので最後まで書いた。
反省はしてない。
150 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/23(金) 01:23:51.02 ID:yLcbASus0
レス少なかったけど乙
vipはもっと軽いいのがウケるよな
151 :
1:2011/09/23(金) 01:27:27.35 ID:cv8viTmq0
>>150 ありがとうございます
なるほど
次からはそうしてみます
152 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/23(金) 01:29:17.07 ID:yLcbASus0
せっかく書き溜めたのにレスが一向に無いとヘコむよな
153 :
忍法帖【Lv=17,xxxPT】 :2011/09/23(金) 01:32:17.92 ID:bNiE1+K60
マリオRPG死ぬほど好きだしおもしろかった
154 :
1:2011/09/23(金) 01:33:35.60 ID:cv8viTmq0
>>152 そうですね
ここまで反応がないとは思ってませんでした。
まあクソみたいな文章でしたし、仕方ないといえば仕方ないですねw
155 :
1:2011/09/23(金) 01:34:42.06 ID:cv8viTmq0
>>153 ありがとうございます
そう言ってもらえると嬉しいです
156 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/23(金) 01:38:37.84 ID:nXD0z7qs0
若干中二臭いが悪くない
っていうよりもマリオRPGSSが珍しいから最後まで見てしまった。
乙。
157 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/23(金) 01:42:34.04 ID:LJZQqBC70
最近は大筋で練って視聴者参加型にしつつ主人公を適度に無双させるのがトレンドっぽい
158 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/23(金) 01:43:07.01 ID:YcjGvcJ50
完走乙!
159 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/23(金) 01:44:18.65 ID:u7Nedu490
これは素晴らしい
ゲームの場面が浮かんできたわ
160 :
1:2011/09/23(金) 01:44:30.50 ID:cv8viTmq0
>>156 ありがとうございます
結構見てくれてる人いるんですね
嬉しい限りです
161 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/23(金) 01:45:28.18 ID:LJZQqBC70
>>160 一般的に重い展開だとレスつけづらいからROMが増えるのよ
162 :
忍法帖【Lv=7,xxxP】 :2011/09/23(金) 01:45:36.92 ID:MThuNu/60
163 :
1:2011/09/23(金) 01:47:52.00 ID:cv8viTmq0
164 :
1:2011/09/23(金) 01:49:47.98 ID:cv8viTmq0
>>160 あ、そうなんだ
てっきりつまんないから見てないのかとばかり・・
>>161 ありがとうございます
165 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/23(金) 01:58:45.49 ID:3nCuqvTiO
上げ
166 :
1:2011/09/23(金) 02:09:22.17 ID:cv8viTmq0
皆さん、こんなクソに付き合っていただきありがとうございました!
また次がありましたらよろしくお願いします
167 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
age