唯「傘がない」

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1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします

唯「ふふー、ふふーん♪」
律「ゴキゲンだな唯」
唯「そりゃそうだよ、今日はあずにゃんに会いに行く日だからね」
律「なんだー?この前喧嘩したとか言ってなかったかー?」
唯「あ、そうだった――。せっかく忘れてたのにー。なんてこと思い出させるのさりっちゃん」
律「忘れてたってお前、まぁいいか。夫婦喧嘩はどーたらって言うしな」
唯「いやん恥ずかしいからやめて」
律「ほんじゃ私行ってくるから」
唯「ほーい。帰りは朝になるんだよね」
律「澪次第だけど多分……。って唯お前私たちが朝帰りしてるってこと」
唯「ふえ?いつものことじゃあ」
律「いい、いいか。私はもう行くからな。それじゃ」
唯「はいはーい。楽しんできてねー」
律「あ、それと髪もうちょっと整えとけよー」
唯「ほーい」
2以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/04(日) 20:45:22.91 ID:k/IWlP3M0 BE:2083864267-2BP(1876)

茶店

澪「ふむふむ」

律「大丈夫、なのかな本当に」

澪「大丈夫かな?ってことは唯をそのまま置いてきたのか?」

律「うんまぁ。だって機嫌良さそうだったしー。遅刻しそうだったしー(朝帰りのこと言われて焦ったしな……)」

澪「律」

律「にゃんだい澪ちゃん?かしこまっちゃって」

澪「馬鹿」

律「なんで馬鹿なんだよー。映画に間に合わなくなるから遅刻するなって言ったの澪だぞー」

澪「最近梓から受けた相談」

律「……ん?」

澪「喧嘩、メールくれない、今更こっちから謝れない」

律「あ、そういえば」

澪「お前は次に『澪、今から唯のところ戻るぞー』と言う」

律「みおーーーー今から唯のところ戻るぞ!!    はっ」
3以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/04(日) 20:46:40.45 ID:k/IWlP3M0 BE:496158252-2BP(1876)

律「でまぁ乗ってきた電車に戻って来たわけだけども」

澪「間に合わない、よな」

律「うん」

澪「だよなぁ」

律「ていうかなんで乗る前に気付かなかったんだよ!!ちょっと考えたら分かるだろ!!」

澪「私だってちょっと気が動転してたんだ」

律「嘘つけー。カッコつけてジョセフの真似してたくせに」

澪「だいたいバカ律が悪いんだろ。梓があれだけ心配してたのに」

律「なんだよ!澪だって二人の仲を上手く取り持とうね、なんて言っといて放置してただろ。それを今になって思い出したみたいにさ、私のせいにして」

澪「律が悪いんだ、すぐ気づいてればよかった」

律「澪が悪い」

澪「律が悪い」
4以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/04(日) 20:47:16.74 ID:k/IWlP3M0 BE:3572338098-2BP(1876)

携帯「キルザキーーーーーン♪」

澪「メール来てるぞ」

律「分かってますー、聞こえてますー。んっと、梓からだ」

澪「何だって」

律「唯が待ち合わせ場所に来てないってさ」

澪「そんな」





澪「で、どうするんだよ」

律「とりあえずさ」

澪「うん」

律「降りよっか、電車」
5以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/04(日) 20:48:20.16 ID:k/IWlP3M0 BE:2083864076-2BP(1876)

スタバ


律「オープンカフェってあるよな」

澪「あー人気だもんな。ムギも好きだって言ってたぞ」

律「私あれ見る度に思うんだけどさぁ」

澪「うん」

律「こういう雨の日ってさ、そのスペース完全に使えなくなるわけじゃん」

澪「まぁ日傘じゃあ限界あるしな」

律「なんかそれって勿体無くね?その分キャパ減って客入らないわ店員余るわで」

澪「まぁなー。その分晴れの日に客来るからいいんじゃないの?店員さんも丁寧な接客できるしさ」

律「まったく、相変わらず優等生な意見ばっかりだなー澪ちゃんは。だからこの前バーでも」

澪「だってまだ18だし」

律「そうだねーこの話題はこれくらいにしとこうねー。色々危ないから」
6以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/04(日) 20:49:16.15 ID:k/IWlP3M0 BE:1587706548-2BP(1876)

携帯「キルザキーーーーン♪」

澪「梓からか?唯来たって?」

律「がっつくなよ、今読んでるんだから。っと、あー駄目だ。連絡つかないらしい」

澪「どうしたんだろうな、唯」

律「あいつの行動は突拍子もないところあるからなー」

澪「それは律もだ(ボソリ)」

律「梓こっち呼ぶ?どうせ唯が捕まらないなら一人じゃあ寂しいだろ」

澪「二人の待ち合わせ場所は?梓はもうそこにいるんだし、遠かったら私たちが出向かないか?」

律「オッケー。電話して相談するか」
7以下、名無しにかわりましてVIPがお届けします:2011/09/04(日) 20:49:19.52 ID:h8R/Te+A0
ほぉ
8以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/04(日) 20:50:04.62 ID:k/IWlP3M0 BE:297695423-2BP(1876)

どっかの駅前の茶店

梓「あ、律先輩から電話だ」

梓「もしもし。今ですか?えーっと駅前の喫茶店です。エリック・サティっていう、はい」

梓「えっと、今日は澪先輩とデートなんですよね?はい。いや、遠慮っていうか申し訳ないですよ」

梓「あーいやそういうわけではないんですが、はい。」

梓「分かりました。じゃあ待ってるんで来たら連絡ください。外に出ますんで」

梓「え?パンツの色ですか?教えるわけないですよ!!もー、ふざけないでください」

梓「あはは。それじゃまた」


梓「唯先輩、どこにいるの?」

9以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/04(日) 20:50:16.25 ID:Z0rqKeABO
律がチャラい
10以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/04(日) 20:50:39.18 ID:k/IWlP3M0 BE:1190780238-2BP(1876)

律「飽きた」

澪「   」

律「電車飽きたー」

澪「私も飽きたよ!流石に飽きるよこんだけ乗ってりゃ」

律「今なら切符なしで改札をすり抜けられる気がする」

澪「だめだ律。いくら律の思いつきで乗った電車の切符を目的地の7駅前で降りたとしても」

律「分かったよー悪かったよみおー」

澪「え?私は別に唯の所まで帰るために買った切符をたった2駅で降りたから勿体無いーとか、弁償しろーとか言ってないぞ?」

律「うう」

澪「それにずっと立ちっぱなしで肩が凝ったなぁとか映画のチケットどうしようかなーとか思ってないぞ」

律「みおしゃん」

澪「なーに?」

律「顔が怖い、笑ってないです」
11以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/04(日) 20:51:34.74 ID:k/IWlP3M0 BE:2083864076-2BP(1876)

澪「そうかー?もともとこんな顔だろー(マジキチスマイル」

律「焼肉」

澪「個室のカップルシートな」

律「うう……分かったよぅ。だからね、許してくれよ。ほら、そこの席あいたから座ろう」

澪「フフフっ。うん、座ろうか」

律「あ」

澪「なんだ、律?」

律(手握ってくれた。あったかい)

律「なんでもないよ」
12以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/04(日) 20:52:12.05 ID:k/IWlP3M0 BE:1736553757-2BP(1876)

茶店

梓「もしもし、今着いた?あー道路の向こう側に見えます」

梓「分かりました。会計してそっちに行きますね」


澪「梓、久しぶり」

梓「澪先輩。お久しぶりです」

澪「ちょっと背が伸びたんじゃない?」

梓「それはあんまりですけど、どうしてですか?」

澪「梓がちょっと大人っぽく見える」

梓「私も3年生ですからね、部長ですからね(エッヘン」

澪「そっか、それもそうだな。どうあれ可愛い後輩に会えて嬉しいよ」
13以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/04(日) 20:53:20.05 ID:k/IWlP3M0 BE:3125796179-2BP(1876)

澪「それで唯先輩から連絡は?」

梓「まだです」

澪「うん、私もメール入れてみたんだけど返ってこない。ここじゃあれだからどこか入ろう」

梓「はい」

梓(澪先輩、振る舞いが大人びてる。エスコートするのすっごく上手いなぁ。それにポニーテールも素敵だし)

澪「あずさー聞いてるか?」

梓「あう、えっとはいです」

澪「もう1時過ぎてるけど、唯を待ってたってことは昼はまだだよね?」

梓「はい」(コクリ)

澪「実は私たちもまだなんだ。唯が心配なのは分かるけどお腹すいてちゃゆっくり話もできないかなーと思ってさ」

梓「言われてみるとお腹すいたかもです」

澪「ここはお姉さんに任せなさい」

梓「ご飯行くのは分かったんですけど」

澪「ん?」

梓「律先輩はどこにいるでしょうか?」
14以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/04(日) 20:54:30.66 ID:k/IWlP3M0 BE:1190779946-2BP(1876)

イタメシ屋


澪「おー律、並んでるか?」

律「並んでるか?じゃないよ。ずっと待ってたよ傘差して」

梓「ここ平日でも並ぶって有名なお店ですよね」

律「そうだぞー私がこうして濡れてなきゃお前らのいる場所はあそこだ!!あの最後尾のさらに後ろだぞー」

澪「ほら。今日は私たちの予定も狂っちゃったし、せっかくのデートなんだしさ」

律「だからってーその相手を並ばせときますかねーふつー。家族サービスのお父さんじゃないだぞ!!うら若き乙女なんだぞ」

ウェイトレス「3名でお待ちの田井中様ー」

梓「あ、田井中様呼ばれてますよ」

澪「ホントだ、田井中様だって」

律「よっしゃーやっと入れるぜー」

梓(タイミングよかったみたいですね)

澪(律が単純で良かった)

梓(ていうか切り替え早いですね)
15以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/04(日) 20:54:38.83 ID:DUhvnd7L0
うーん…
16以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/04(日) 20:54:58.46 ID:k/IWlP3M0 BE:297695423-2BP(1876)

律「うめー!!イカスミのパスタうめー」

澪「はしゃいじゃって、ほら律。口の横にイカスミついてるぞ」 ペロ

律「やめろって、恥ずかしいだろ」

澪「う……」

律「梓も引いてるじゃん」

梓「いえ、そんなわけでは(むしろ恥じらう律先輩の顔でビックリです)」

澪「あ、えっと……この味は嘘を付いている味だぜ!!なんて」

律「みおー」

梓「澪先輩」

澪「あう……」
17以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/04(日) 20:55:43.42 ID:k/IWlP3M0 BE:1041932737-2BP(1876)

律「あーそういえば梓、まだ唯から連絡来てないんだよな?」

梓「あの、私何かしたんでしょうか?唯、じゃなかった唯先輩がこんなに遅れてくることなかったのに」

律「心当たりはない、んだよな?」

梓「というかずっと連絡とってなくて」

律「ふむ。でも今日の待ち合わせ場所とか決めるためにメールしたんだろ?」

梓「日付だけは毎回デートの終わりに決めてるです。まぁ前回はその時にちょっと喧嘩になってしまってそれで仲直りのきっかけがつかめないままだったんですけど、昨日突然メールが来て」

律「ふむふむ、それで?(サラダもうめーな)」

梓「何時にどこどこでっていう簡単なメールだったんで、私もあれ?と思ったんですけど」

律「あー喧嘩のことには触れてなかったんだな」

梓「私から蒸し返すのも嫌だったし、了解しましたって返信して」
18以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/04(日) 20:56:24.70 ID:k/IWlP3M0 BE:297695232-2BP(1876)


律「で、今日に至ると」

梓「そうです。喧嘩なんて今まで何度もありましたけど、こんなケースは初めてですし。私嫌われちゃったんですかね?」

律「焦るなって梓」

梓「でも、でもおかしいじゃないですか!!」

律「待てってば、澪がさっきからパスタを水に浸してるからそっちを先になんとかしよう」

澪「恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい」 チャプチャプチャプチャプ

梓「ですね(やべーグラスの水真っ赤だ……)」
19以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/04(日) 20:56:58.96 ID:Se94Nzgo0
都会では自殺する若者が増えている〜♪
20以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/04(日) 20:57:13.77 ID:k/IWlP3M0 BE:595390043-2BP(1876)

澪「で、唯からは場所と時間だけ指定するメールが来ただけだと」

梓「はい、お二人にも相談したとおり最近はちょっと距離があったんで」

澪「なるほどね。でも律が言うにはあれだろ?(なんか味が薄いな)」

律「そう。今日の唯なんてこっちが恥ずかしくなるくらい浮かれてもの」

澪「わざと浮かれてみせる、なんてことしないよなぁ。唯だし」

梓「こんなことになるなら謝っておけば良かった……」

律「とにかくさ、今は唯を見つけなきゃ始まらないだろ」

澪「そうそう。今日は結に会うためにその可愛い服着て来たんだろ?」

梓「はい」

澪「だったらそんな浮かない顔してちゃダメ。ほら、アイス溶けちゃうぞ」

梓「ホントだ……。あ、このアイスおいしい」

澪「今度は唯と来なよ。このお店」

梓「はい、なんかアイス食べてたら元気でてきたかもです」

律「オッケー。そんじゃ唯を見つけるための作戦会議始めるぞー」

澪梓「オー!!」
21以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/04(日) 20:58:05.82 ID:k/IWlP3M0 BE:198463722-2BP(1876)

律「だからな、ミッキー・ロークはそこでこう言うんだ。『俺にはお前たちが家族だぜ!!』って」

梓「あの、律先輩?」

律「にゃーに?」

梓「本当にあれだけで唯先輩は見つかるのでしょうか?」

律「大丈夫だってー。なにせ大学生のお姉さんが考えに考え抜いた作戦なんだから」

澪「怖い怖い怖い(フルフル」

梓「澪先輩に至っては震えてますし」

律「まぁ流血シーンとか普通にある映画だしなー」

梓「いや、もうレスラーの話はいいですって」
22以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/04(日) 20:58:49.65 ID:k/IWlP3M0 BE:496158825-2BP(1876)

律「なんだよー、あれこそロックって感じじゃないか!!」

梓「私見てないですし」

律「だからだよ言ってるんだろー。ふわふわばっかりじゃ駄目なんだよ」

律「ロクデナシの熱い生き様がかっこいいんだから!!」

梓「分かんないですよ」

律「ラム・ジャムタイムって曲を作ろうと思ってるんだ」

梓「好きにしてください」
23以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/04(日) 20:59:41.94 ID:k/IWlP3M0 BE:2778485478-2BP(1876)

携帯「キルザ・キーーーーン」

律「とか言ってるうちに作戦参謀からメールだ」

梓「なんて言ってます?」

律「待ち合わせ場所にもう一回行ってみたらどうですか、だってさ」

梓「意外と普通のアドバイスですね」

律「いや、でも信憑性はあるよ」

梓「まぁ憂の言う事ですから」

律「そんじゃ私たちは一回寮に戻ってみるわ。途中で唯に会うかもしれないしさ。ほら澪、行くぞ」

澪「……ハッ!!怖い話終わった?」

律「今から寮戻るぞ(なんでまだ震えてるんだよ)」

梓「(ずっと耳塞いでたんですね)」
24以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/04(日) 21:01:51.36 ID:iJFGVg9TO
ゆとりには陽水とかレインボーとかジョジョとか分からんだろ
25以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/04(日) 21:03:20.64 ID:Z0rqKeABO
ジョジョは余裕だろ
26以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/04(日) 21:03:39.76 ID:k/IWlP3M0 BE:496158825-2BP(1876)

駅前の広場

梓「まぁ憂の言ったことなら信じられるかな」

梓「律先輩の作戦も適当だよね、憂に丸投げとか」

ザーザーザー

梓「唯先輩のこと誰よりも分かってるのは憂だし」

梓「私はすぐワガママ言って喧嘩しちゃうし」

梓「ワタシって冷たいのかな?」

梓「こうやって自己嫌悪に苛まれてるのも自分のためにやってない?」

梓「酷い子、なんだね私」
27以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/04(日) 21:05:04.15 ID:k/IWlP3M0 BE:595390526-2BP(1876)

広場の反対側

唯「はぁはぁ」

唯「今行くからね、あずにゃん。ちょっと遅れちゃったけど」

唯「はぁはぁ」

ザーザーザー

唯「あれ?こっちだっけ?場所が分かんないよ」

唯「あずにゃ、ん」ドサッ

唯「いったあー、こけちゃった」

女1「何アレー?なんか倒れてるけど大丈夫なの」

女2「ちょっと雰囲気怖いんですけどー。なんか必死な感じ?」

女1「そんなこと言ってないで助けたげなよ」

女2「何ソレー。アンタが行きなさいよー(可愛い子だからどーせ男が助けるでしょ)」
28以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/04(日) 21:05:55.57 ID:k/IWlP3M0 BE:297695423-2BP(1876)

女1「分かったわよ」

女1「あなた大丈夫なの?立てる?」

唯「ダイジョブ」

女1「そう、体を拭くモノ持ってきてあげるからここで待ってなさい(ブラ透けてるしね)」

唯「大丈夫だからね、あずにゃん。今行くからさ。早く買い物しようね」

女1「この子……」


ザーザーザー


女2「ありゃ。結局置いてきたの?(珍しいな)」

女1「あーあれは大丈夫だわ。放っておいてもいい目をしてたから」

女2「薬ですか」

女1「バカ」


唯「行かなくちゃ」
29以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/04(日) 21:06:46.67 ID:k/IWlP3M0 BE:1339627739-2BP(1876)

広場

梓「唯先輩、傘持ってるのかな?」

梓「いやいや、流石に寮に予備のやつとかあるだろーし」

梓「でも、もしどこかで濡れてたら。駅の売店で買えるしね」


ザーザーザー


梓「行かなくちゃ」
30以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/04(日) 21:07:03.99 ID:k/IWlP3M0 BE:2083864076-2BP(1876)

回想

梓「だからー、唯先輩は無駄遣いしすぎですって!!!」

唯「可愛いからいいじゃーん。ほらほら狸だよー」

梓「こんなんじゃ夏休みだって」

唯「ふえ?夏休み?なんのこと?」

梓「まさか(旅行の約束忘れた、とか?)」

唯「狸はいいねー。愛嬌があって可愛いねー」

梓「もういいですっ!!!唯先輩とは話したくありません!!そうやって無駄遣いばっかりしててください!!」
31以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/04(日) 21:08:16.66 ID:k/IWlP3M0 BE:1190779946-2BP(1876)

ロータリー

梓「だめだ、どこにもいない。本当は自分の部屋で寝てたりして」

梓「もう愛想つかされたのかな」

梓「雨が霞んで見えないよ」





「そんなことないよ」

梓「え?」

「私が、あずにゃんのこと嫌いになるはずないでしょ?」
32以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/04(日) 21:08:30.26 ID:eL63rYMk0
都会では自殺する若者が
33以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/04(日) 21:10:45.10 ID:k/IWlP3M0 BE:2679254069-2BP(1876)

梓「唯先輩?」

唯「ごめんね、ちょっと遅れた」

梓「どうしたんですか!!びしょ濡れじゃないですか」

唯「あー本物のあずにゃんだ。わーい」ギュッ

梓「ちょ、唯せんぱーーい(本物って何?)」

唯「あずにゃんはあったかいねー」

梓「みんな見てますよ!」

唯「誰も見てないよ」

梓「え?」

唯「私はあずにゃんしか見てないよ」

梓「なに恥ずかしいこといってですか!!!」

唯「いけない?」

梓「それはその、いけなくはないかもしれないですけど」
34以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/04(日) 21:10:48.10 ID:zmT2D/yj0
支援
35以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/04(日) 21:11:26.54 ID:k/IWlP3M0 BE:1786168894-2BP(1876)

唯「そうだ」

梓「?」

唯「傘、入れてね」

梓「あーもう。分かってますよ、ほら」

唯「ほえ?」

梓「今から家行くです!!お風呂入らないと」

唯「うん」
36以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/04(日) 21:12:19.77 ID:k/IWlP3M0 BE:1984632285-2BP(1876)

梓「唯先輩はダメダメです。今時子供でもこんなにビショビショにはなりませんよ」

唯「まぁまぁ良いではないかあずにゃんよ」

梓「私が言ったこと気にして傘買わなかったんですか?」

唯「申しわけない」 しょぼん

梓「そんなこと謝らないでください。私の方こそ、すみませんでした」

唯「あずにゃん?」

梓「だから今日はいっぱいいっぱいお風呂で仲良くしてくださいね」

唯「あずにゃんのエッチぃ」

梓「そんなつもりじゃ……。やっぱり傘入れてあげないです」

唯「あ、待ってよあずにゃーん」



                                                     唯「傘がない」おわり
37以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
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