1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
ねえちゃんと格闘ゲームをやっていた。
10戦の末にようやく負かしたときに、ねえちゃんはガキみたいにふてくされて床に寝転んだ。
その時に、突然そう言われた。
聡「……へ?」
律「名前は明かさないけどさ。友達が、そいつの妹と付き合ってるんだ」
ねえちゃんはうつ伏せで携帯を開いて言った。
いつもの調子で雑談をしている風だけど、何となく俺のほうをちらちら覗いてくる。
聡「それって……どういう意味だよ」
律「まあ、ふつーうの意味で」
ねえちゃんは強調するように言う。
ねえちゃんの学校は女子高だから、妹さんと付き合ってるってことはつまり、そういうことになる。
聡「えっと、同性愛ってこと……?」
じゃありっちゃんは俺と付き合えばいいっちゃん
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/26(金) 16:19:14.81 ID:gdBSAO4dO
律「んー、とりあえず正解」
ねえちゃんが俺を指差す。
親から教わったことはまるで覚えない人だから、ため息だけ吐いてそこは無視した。
聡「とりあえずって何だよ」
律「もう一つ答えがあるってことさ」
ねえちゃんはどっこいせと起き上がると、俺の前であぐらをかいた。
聡「……いいからもう一戦しようよ。負けたからってしょうもない話しないでさ」
俺はコントローラーを持ち直して、ねえちゃんに促した。
律「しょうもない話なんかじゃないぞ。これでも、けっこう落ち込んでる」
聡「なんでねえちゃんが落ち込むんだよ。その友達のこと好きだったりしたの?」
律「そう……じゃないけど。今日、初めて友達にそのこと聞いたからさ」
律「前から疑っちゃいたから、もしそう打ち明けられたら、あたたかく迎えようって思ってたんだけど……」
ねえちゃんは大袈裟なぐらい項垂れた。
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/26(金) 16:19:25.32 ID:PPzsY7k40
むしろ俺だな
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/26(金) 16:19:39.63 ID:gzqKWLQxO
唯憂なの?律聡なの?
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/26(金) 16:21:58.07 ID:gdBSAO4dO
俺はコントローラーを置いて、画面を見るのをやめた。
聡「友達にひどいこと言っちゃったとか?」
律「そうじゃなくて、私……何も言えなかったんだ」
聡「……あぁ」
前々から予想してても、いざってときは頭が働かないんだよな。
そういうところ、俺たちは似てると思う。
律「友達に、おかしくない、応援するって、たった二言いうだけだったんだけどな……」
律「ほんとに付き合ってるって目の前で言われたら、なんかわけわかんなくなっちゃって」
聡「そりゃ、しょうがないんじゃないかな……」
律「しょうがないかも知れないけど……でもやっぱ、傷つけちゃったと思う」
ねえちゃんは開いていた携帯をちらりと見る。
友達に撮ってもらったのか、ドラムセットに囲まれたねえちゃんが待ち受け。
そして、それだけ。着信もメールもないみたいだ。
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/26(金) 16:24:03.40 ID:gdBSAO4dO
聡「だったら今からでも謝ったらいいんじゃ……」
律「メール送ったが返事なし電話ガン無視」
聡「……明日、学校で言えば済むだろ」
本当に学習しないねえちゃんだ。
過去に澪さんとケンカした時だってこの調子で、
母ちゃんにまで泣きついて、学校で謝ったらいいじゃないという声をその夜で何度聞いたことか。
最後には何故か澪さんがねえちゃんの部屋に来て、ねえちゃんに謝られていたけれど。
あれで事がおさまるのは、ねえちゃんと澪さんが本当に仲がいいからなんだろう。
って、そうじゃなくて。
律「そうなんだけど……また同じことになりそうで」
聡「その時はもう、ねえちゃんには受け入れられないってことでいいんじゃないの?」
律「そうはいくか。大事な友達だし、そいつも私を信じて話してくれたんだ」
律「受け入れなきゃだめなんだ」
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/26(金) 16:26:22.45 ID:gdBSAO4dO
まるで熱血教師みたいな葛藤を抱えて、ねえちゃんは歯噛みした。
聡「……で、その友達がやってることを受け入れるための知恵を出してくれと」
律「そうだ」
聡「俺に?」
律「おまえに」
なんて無茶を言う姉だろうか。
ねえちゃんがなんともできなかった、ねえちゃん自身の問題を、
俺が解決できるはずがないだろうに。
聡「……俺もう寝るやー」
律「待てよ」
聡「はなせっ、めんどくさい!」
律「言うなよ、お前しか頼れないんだから!」
ねえちゃんの言葉に、思わず抵抗の手を止めてしまった。
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/26(金) 16:29:04.78 ID:gdBSAO4dO
聡「……えっ、なんでよりによって」
ちょっと考えてから、そう訊いた。
律「他の誰にも言うなって言われたし」
聡「そういうことか……」
ねえちゃんが大事なことを相談する相手は俺よりもまず澪さんだ。
だからもしかしたら、友達って澪さんのことじゃないかと疑った。
澪さんに妹がいるなんて話は聞いたことがなかったから、おかしいとは思ったけれど。
律「それに、澪じゃちょっとな。こういう話は刺激が強そうで」
聡「俺はいいのかよ」
律「人の下着を勝手に持ち出してる奴が純情ぶるなって」
聡「持ち出してないから存分に純情ぶるわ」
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/26(金) 16:30:09.90 ID:gLI7VS4t0
はいはい
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/26(金) 16:32:10.89 ID:gdBSAO4dO
律「で、なんか案ないの」
けろっとした顔で無責任にねえちゃんは言った。
聡「あるわけないだろ……一言おかしくないって言えば済むんだし、それくらい頑張れよ」
律「そんなこと言うなって。お前も友達に相談されてみるか?」
言われて、少し想像する。
なぁ聡、俺……兄貴と付き合ってるんだ。
聡「……友達なんだから頑張れって」
今更ながら気付いた。
これ、俺もけっこう無茶言ってる。
律「はあ……役に立たないヤツ」
聡「ひでぇ。これでも一生懸命相談に乗ってやったのに」
律「悪い悪い。よし、お詫びにもう一戦つきあってやろう」
聡「当たり前だろ。ったく……」
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/26(金) 16:34:25.82 ID:gdBSAO4dO
二人でコントローラーを構えた。
いつものキャラを選んで戦いに赴く。
協力するゲームをやることもあるけれど、大体俺たちはいつも争っている。
俺はねえちゃんとは、そこまで仲がいいわけじゃない。
勝手に、そう思っている。
律「なー、聡」
距離をあけながら、ねえちゃんが言う。
聡「なんだよ……気をそらす作戦ならのらないぞ」
律「私、不思議なんだよ」
聡「だから何が……」
俺は距離を詰めながら、必殺技のコマンドを考えた。
どれでいこう、と。
律「私さ、澪とセックスしたことあるんだ」
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/26(金) 16:37:04.03 ID:gdBSAO4dO
画面がギラギラとひらめく。
一番強力な必殺技を受けて、俺の操作キャラが吹っ飛んだ。
そんなことは、どうでもよかった。
呼吸が速いと思う。
からだが熱いと思う。
眼球が血走っていると思う。
俺は、なにかまずい状態にあった。
律「その時のことについては、納得してるんだ」
勝利の喜びも口にせず、静まった画面を見てねえちゃんは言った。
律「私は澪が好きで、澪も私が好きで、そういうことをした。友達に戻ったけどさ」
なんでまた。
訊きたいけれど、声が出ない。
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/26(金) 16:39:05.14 ID:gdBSAO4dO
律「だから、同性愛については、私はどうでもいいって思ってるんだ」
律「それなのに……友達のことを認めてやれないのは、なんでなんだろうな」
聡「……んなこと、聞かなくてもわかるだろ」
息も絶え絶え。
ねえちゃんと澪さんが、そんなことを?
女同士でセックスって、どうやってやるんだ。
俺は好奇心のせいにして、危険な想像を始める。
ねえちゃんと澪さんがセックスをしている現場の想像だ。
律「まあ、そうなんだけどな」
やめろよ。
絶対に言わないでくれ、ねえちゃん。
今言われたら、俺でも、
そういうものが存在するってことを、考え始めてしまうだろ。
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/26(金) 16:39:12.43 ID:VZHV77k1P
すげえはなしだなや
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/26(金) 16:42:04.24 ID:gdBSAO4dO
律「あの二人が、家族なのに付き合ってるからだろうな……」
聡「……」
俺はコントローラーを固く握りしめる。
震えて指がまともに動かない。
仮にねえちゃんが再戦に応じても、勝てそうにない。
律「聡は、家族に恋することって、そんなにだめなことだと思うか?」
なんて言ってほしいんだよ。
だめだって言ったら、ねえちゃんは友達のことをどうする気なんだよ。
だめじゃないって言ったら、俺たちはその瞬間から、今までの顔で向かい合えなくなるんだぞ。
そこんところ、ねえちゃんはわかってるのかよ。
聡「……い、いいとか、悪いとか、難しいことは分からない、な」
俺は震えを抑えながら、そう答える。
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/26(金) 16:42:59.01 ID:rejcAvH30
おもしろいな
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/26(金) 16:44:27.95 ID:gdBSAO4dO
聡「べ、べつに好きにすればいいんじゃないの。おれは、絶対、やだけど」
ねえちゃんの目を見れない。
画面を見ながら待つ答えが、ひどく恐ろしい。
律「……そうなんだよな。そういうもんなんだ」
律「人には口出さないけど、自分が巻き込まれるかもしれないって思ったら、絶対に拒否る」
律「なんかさ、無責任じゃね」
闇の底から睨み上げるような声だった。
聡「……人と自分は関係ないだろ」
聡「誰かがそうだからって、自分も変わる必要ないって」
歯をがちがち鳴らしながら、俺はもう泣きそうだった。
ねえちゃんはおかしい。
澪さんとの一件とは別に、そう思い始めていた。
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/26(金) 16:45:41.26 ID:VZHV77k1P
珍しくリアルタイムで読んだ方が緊迫感のあるssだわ
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/26(金) 16:46:30.92 ID:gdBSAO4dO
律「近親姦が、どうしてダメだか知ってるか?」
おぞましい響きの言葉が、容赦なく耳をつく。
聡「し、しるかよ……」
律「子供ができたとき、奇形児が生まれてくる可能性が高いらしいんだ。理由は知らないけどさ」
律「でもな、まっとうに言われるダメな理由って、それだけなんだよ」
ねえちゃんが少しだけ、腰を浮かして寄り添うように俺に近づく。
聡「や、……」
拒絶の声が喉で詰まる。
どうしてだよ。
律「だったら子供を作らなきゃいい。そう思わないか?」
律「同性愛だって、もともと赤ちゃんなんてできやしないんだから」
聡「で、できるよ……iPS細胞っていうのが……」
律「聡。今そんな話してないぞ」
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/26(金) 16:48:50.65 ID:IWz3OIPr0
姉弟で性的な話しすぎワロタ
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/26(金) 16:49:05.05 ID:gdBSAO4dO
ねえちゃんの手が肩に触れ、ぐっと掴んでくる。
俺はいよいよねえちゃんの顔を見て、涙が出そうになった。
生まれてからこれまでねえちゃんと暮らしてきても、一度も見たことのない顔だった。
聡「……」
律「ごめんな、聡」
知らない女が俺に言う。
知らない女が俺の胸を撫でてささやく。
律「私、聡としてみたい……」
それは、友達のためなのか、自分のためなのか、俺のためなのか。
それともただひとつの欲望のためなのか。
どれでもいい。
そんな台詞を吐いたねえちゃんが、ただ気持ち悪いという感覚だけが胸に残った。
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/26(金) 16:49:56.54 ID:VZHV77k1P
兄弟だと、どうしても兄側がペースを握れちゃうんだよな。矛盾があっても。
それで俺もよくやられた
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/26(金) 16:52:06.75 ID:gdBSAO4dO
聡「冗談、だよな……?」
律「こんなこと冗談で言える柄じゃないぞ。一応経験あるとは言ってもな」
聡「や……やめろっ」
俺は床に手をついて逃げようとする。
その手を絡めとられて、床に落とされた。
律「まだ、リアルファイトでも私の方が強いな」
ねえちゃんは楽しげにそんなことを言う。
嫌だ。こんな奴はねえちゃんじゃない。
ねえちゃんでもこんなことは嫌だけど、こんなねえちゃんにだけは、触られたくない。
聡「なんでだよっ……なんでこんなこと」
律「……好きなもの同士ですることだろ。言わせるなって」
絶対、ウソだ。
ねえちゃんは間違いなく、家族とのセックスを試してみたいだけだ。
4
スレタイが律なのに聡視点かよ
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/26(金) 16:54:17.17 ID:gdBSAO4dO
聡「ねえちゃん、本当にやめろ。俺は絶対嫌だって言ったろ」
ねえちゃんを睨み付けて言う。
嫌悪に震えながら、吐き気をこらえながら、どうにかこうにか。
そして、ねえちゃんは薄く笑った。
妖艶とか淫靡とかいうよりは、やさしくて、かわいい微笑みで、
俺は一瞬だけ安心した。
律「まだ、ねえちゃんって言ってくれてる」
ねえちゃんは、心底俺のことが愛しそうな目で見つめた。
俺にそっくりの目がそんなふうに歪んでいくところを、はっきりと見てしまった。
律「好き、聡……」
抱きしめてきた体を跳ね返すことはできなかった。
こんな人でも俺は結局、ねえちゃんの言う通り、
まだこの女を、ねえちゃんだと思っているみたいだった。
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/26(金) 16:54:50.50 ID:xrOZOAcY0
いや、いいぞ
まさかけいおんSSで俺の姉センサーが反応するとは思わなかった
緊迫かんすげぇぇぇ支援
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/26(金) 16:57:05.87 ID:gdBSAO4dO
ねえちゃんは、頬をこすり付けるようにしてから、濡らした唇を合わせてくる。
初めてしたキスは、ねえちゃんの夕食の味がした。
律「……聡は初めてだよな」
聡「だったらなんだよ」
律「睨むなって……私に任せといていいからな」
ねえちゃんだって、男は初めてだろうに。
そう言おうとして、とどまった。
そんなことを言ってしまえば、これからどうなるのか自分でも認識できてしまうからだ。
聡「……言っとくけど、俺たってないぞ」
意地のように俺は言った。
律「大丈夫だ」
聡「なにがだよ……」
ねえちゃんは部屋着をするりと脱ぎ捨てて、下着姿で俺の上に跨がった。
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/26(金) 16:59:48.57 ID:PPzsY7k40
私は聡になりたい
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/26(金) 17:00:04.82 ID:gdBSAO4dO
律「……抵抗しなくなったな」
聡「なんか、無駄な気がするし」
律「聡もねえちゃんとしてみたいんだろ?」
うぬぼれたことを言い、ねえちゃんは俺の下を脱がせた。
自分は下着どまりのくせに、こっちはパンツごと降ろすのか。
文句を言う前にねえちゃんは覆い被さって、またキスをした。
律「聡……」
ねえちゃんは俺の名前を呼んで、股のあたりで手をごそごそ動かし始めた。
聡「っぅ」
手の甲に触れる感触が、冷静な心を摩擦し始める。
やがて聞こえてきた水音で、ねえちゃんが何をしているのかわかった。
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/26(金) 17:02:12.81 ID:gdBSAO4dO
たまにキスをされ、ねえちゃんが俺の上で揺れ動く時間が長く続いた。
聡「ねえちゃん……澪さんとどうして別れたんだよ」
退屈だったので、そう訊いた。
律「別れたんじゃないし……友達でいたかっただけだよ」
聡「俺とは家族でいたくなかったのかよ」
ねえちゃんの手が止まった。
律「それは分からない」
ぬるい液体が、熱くなった性器にこぼれた。
湿っぽい空気が鼻をつく。
律「それは、今から……確かめる」
ねえちゃんは腰を浮かし、俺のをまっすぐに立てた。
律「いくぞ、聡」
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/26(金) 17:04:15.20 ID:gdBSAO4dO
それからのことに、俺はただ耐えた。
ねえちゃんは俺の上で何度も揺れ動いた。
俺の知らないねえちゃんの顔。
澪さんの前でだけ見せていたようないくつもの初めてな表情をさらけ出して、俺の名前を呼ぶ。
見たこともない、いつものねえちゃんとはなんの繋がりもない顔を眺めながら、
何時間にも及ぶような苦しい時間を、
吐き気と、
嫌悪と、
悲しみと、
どうしようもない快感とともに過ごした。
初めて目にした、ねえちゃんのその汚い表情は、
それでもねえちゃんの表情として、愛しいように思えた。
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/26(金) 17:07:04.56 ID:gdBSAO4dO
――――
律「昨日のことは、あんま深く考えなくていいからな」
翌朝になって、ねえちゃんはそう言った。
忘れさせてくれるなら、ぜひ忘れたい。
深く、どころか二度と考えたくない事象だ。
ため息をついてから、ねえちゃんが家を出るのを見送る。
ねえちゃんは友達と仲直りできるだろうか。
俺が好き勝手されたおかげでねえちゃんが一種の迷いを振りきれたなら、
それはそれでいいと思う。
部屋へ行って、学校の支度をしながらこれからのことを考えた。
ねえちゃんは多分、昨日の一度で、近親姦に納得したんだろう。
朝に言ったことからして、そうだと思う。
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/26(金) 17:10:04.43 ID:gdBSAO4dO
だったらきっと、ねえちゃんは二度とあんなことはしないだろう。
だけどもし、ねえちゃんがまた迫ったら?
俺は少し考えて、頷いた。
もし俺たちがそんな関係になろうものなら、きっと澪さんが止めてくれる。
大丈夫だ。
もう、忘れよう。
毎朝一緒に登校している友達が鳴らしたのだろう。
呼び鈴の音が耳に届いた。
聡「……今行く!」
荷物を持って玄関へ走り、ドアを開けて。
俺は、元の世界に帰る。帰るんだ。
おしまい
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/26(金) 17:10:20.49 ID:xrOZOAcY0
おつ
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/26(金) 17:11:45.73 ID:IWz3OIPr0
終わりかよ乙
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/26(金) 17:11:58.45 ID:htRdehP9O
意味解んね
乙
何がしたかったんだろうな
乙
よかった
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/26(金) 17:14:29.66 ID:iD+yeKDp0
ふう…
乙
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
ヨスガノリツ