滝壺「むぎのんむぎむぎ」麦野「何なのよ……」

滝麦がいちゃいちゃするだけのSS

ID:+Hmh40Dn0

>>1
乙！面白かった

滝壺「むぎのんむぎむぎ」

麦野「だから一体何なのよ」

滝壺「むぎのんとむぎむぎしたいってことだよ？」

麦野「むぎのん言うな！　それにむぎむぎって結局どういう意味よ！？」

滝壺「とにかくむぎのとむぎむぎしたい」

麦野「……んなことより、いきなりファミレスに呼び出してどうしたのよ？　しかも他の奴らはいないし」

滝壺「ふたりっきり///」ﾎﾟｯ

麦野「……。用がないなら帰りたいんだけど」ｶﾞﾀｯ

滝壺「待ってよ、むぎのん」

麦野「だからむぎのんって呼ぶなー！！」ｳｶﾞｰ

滝壺「私たちってあんまり二人で居ることってないよね？」

麦野「それもそうね。だからなに？」

滝壺「だからもっと仲良くなりたいなって」

麦野「私たちってそんな言う程仲悪いかしら？」

滝壺「そのセリフは、かきねを探すために私を使い捨てようとしたり」

麦野「うっ」ｷﾞｸｯ

滝壺「私を引きずり回して原子崩しを押し当てようとしたり」

麦野「ううっ」ｷﾞｸｷﾞｸｯ

滝壺「楽しみに取っておいた私のプリンを黙って食べたりした人のセリフじゃないよ」

麦野「最後のは絹旗よ！」

滝壺「きぬはた、おしおきかくていだね。ふふふ……」ﾆﾔﾘ

麦野（怖っ……）ﾋﾞｸｯ

滝壺「話が逸れたけど、そんな理由から私たちが二人っきりで話をする機会をみんなに作ってもらったんだよ」

麦野「はぁ？」

滝壺「それじゃあ、『第1回 ドキッ！ポロリ☆二人だけのアイテム会議 〜結局滝麦がキテるって訳よ！〜』始まるよ。わー」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

麦野「ファミレスで拍手は止めなさい！　ウェイトレスが変な目で見てるから！　さらに言うならファミレスでポロリはねーよ！」

滝壺「この番組は世紀末帝王HAMADURAの提供でお送りします」

麦野「世紀末帝王とかアイツ調子に乗り過ぎだろ！　せめて５番隊第６席くらいにしとけよ」

滝壺「気を取り直して、早速始めたいと思うよ」

麦野「冒頭ですでに疲労がヤバいんだけど……」ｾﾞｪｾﾞｪ

滝壺「やっぱりむぎのくらいに歳になると体力が問題だね」

麦野「私はまだ十代だ！　年齢ネタで私をイジるとは、てめぇ本当に仲良くなりてぇのかよ！？」

滝壺「うん、なりたいよ！」ｷﾞﾗｯ

麦野「そんなギラギラした目で私を見るな」

滝壺「またまた気を取り直して、会議のルールを説明したいと思うよ」

麦野「分かったからさっさと終わらせてちょうだい」ﾊｧ

むぎのさんじゅうだい

滝壺「ただ話すだけだとマンネリが心配だから、こっちで議題を用意してあるよ。
　　　そして私たちはその議題について話す。ね、簡単でしょ？」

麦野「いちいち凝ってるのね」

滝壺「ちなみに話題を考えたのは、燃える闘魂HAMADURA」

麦野「二つ名がイノキに変わってんぞ」

滝壺「細かいことを気にしてるから小ジワが増えるんだよ？」

麦野「私はまだそんな歳じゃないわ！！」

滝壺「それじゃ最初のテーマはね……」ｳｰﾝ

麦野「マイペースにも程があんだろ。そろそろいい加減にしとけよ」

滝壺「最初のテーマは、『浜面仕上について』だって」

麦野「ちょっと調子に乗ってるあの男を殺してくるわ」ｶﾞﾀｯ

滝壺「待って、闇のゲームが始まったらどちらかが倒れるまで外には出られないよ」

麦野「会議でどちらかが倒れるってどういう状況だよ。もう付き合いきれないわ」

滝壺「むぎのと仲良くなりたいっていうのは本当だよ？」ｳﾙｳﾙ

麦野「……」

滝壺「お願いだから行かないで……」ｸﾞｽｯ

麦野「最初の話題は浜面についてだっけ？」ﾎﾞｽｯ

滝壺「むぎの……」

麦野「さっさと終わらせて帰るわよ」

しえんぬ

滝壺「ありがとう、むぎの。で、ぶっちゃけはまづらはどうなの？」

麦野「切り替え早いな、おい。
　　　えっと、どうもこうも別にアイツのことは何とも思ってないわよ」

滝壺「ふーん、恋愛感情はないの？」

麦野「何で私みたいな完璧な女が、あんな馬面を好きにならなきゃいけないのよ」

滝壺「タイマンで負けたのに追い回したりしたのに？」

麦野「さすがに超能力者が無能力者に負けたら、キレてあんな感じになるんじゃない。
　　　ほら、第3位も一時期は馬鹿みたいに勝負挑んでたと思うわ」

滝壺「ロシアまで追いかけたのに？」

麦野「私は勝負に強いこだわりがあるからね。当時はとりあえず浜面を殺して満足したかっただけよ」

滝壺「じゃあ、ロシアで言ってた『お前は、滝壺を選んだじゃないか』ってどういう意味？」

麦野「なっ！！　テメェ聞いてやがったのか！？」

滝壺「うん。どういう意味？」

麦野「えーっと、あれはその場の空気を読んでと言うか……」ｱﾀﾌﾀ

滝壺「私にははまづらに自分を選んで欲しかった、っていう意味に聞こえるけど？」

麦野「それはそんな意味じゃなくて、何と言うか……」ｱﾀﾌﾀ

滝壺「じゃあどういう意味なの？」

麦野「……もう分かったわよ！　私は浜面のことが好きだよ！！　こう言えばテメェは満足するんだろ！？」

滝壺「デレ頂きましたー。デレのんもかわいいね///」ﾎﾟｯ

麦野「デレのん言うな！！」

滝壺「デレをくれたお礼に、はまづらを上げても良いよ？」

麦野「今さらもらっても逆に困るわ」

�C

滝壺「じゃあ次の議題は……」ｳｰﾝ

麦野「もう最初の議題終わりなの！？　えらくサクサクだな、おい！　まぁ、別に良いけどさ」

滝壺「浜滝も浜麦もオワコン。今は滝麦の時代。つまりはまづらはもう用なし」

麦野「アイテム崩壊直後とはえらくスタンスが違うな。はまづらは滝壺のものじゃねーのかよ？」

滝壺「ちょっと優しくしたら金魚のフンみたいに付いてきて本当に困ってる。もういい加減にして欲しい」ﾊｧ

麦野「滝壺にそんなこと言われたらアイツ死ぬわね」

滝壺「私が本当に好きなのはむぎのだから。あっ、言っちゃった……///」ﾎﾟｯ

麦野「はいはい、ありがとね」

滝壺「本当だから！」

麦野「はいはい」

滝壺「むー」ﾌﾟｸｰ

滝壺「すごく傷ついたけど、進行役もこなさないといけないのが辛いところ。次の議題は『体晶について』だって」

麦野「アイツの考えたテーマはとことんデリカシーねぇな。今さら体晶について話して何になるのよ」

滝壺「私とむぎのが仲良くなるのが目的」

麦野「それは分かったから」

滝壺「そう言えば、むぎの。ロシアでのあれはいけないよ」

麦野「どれよ？　私はロシアではいけないことしかしてないと思うわ」

滝壺「体晶一気飲みだよ。体晶は用法・用量をしっかり守らないと一気に症状が進む」

麦野「用量は分かるけど、用法って何よ！！　飲み込む以外に体晶の用法なんてあるの！？
　　　炙って吸引！？　それとも水に溶かして注射！？」

滝壺「それにね、体晶を使う時は犠牲になった能力者の人たちのために、ちゃんと『いただきます』しなきゃいけないんだよ？
　　　ご飯食べる前にも『いただきます』するでしょ？　それと同じ」

麦野「体晶の話題になったら急に饒舌になったわね……」

滝壺「体晶と真剣に向き合うこと、それがげんせいの遺言。あっ、げんせいは体晶ソムリエの師匠だよ」

麦野「もっとマシな遺言残せよ。というより、体晶ソムリエって何だよ？」

滝壺「次の議題は『食べ物について』だって。むぎのはシャケが好きなんだよね？」

麦野「むしろシャケ弁だけどね」

滝壺「何でそんなに好きになったの？　むぎのはお嬢様だから、子供の頃からもっとおいしいもの食べてるでしょ？」

麦野「それを語ると１晩じゃ終わらないわよ？」

滝壺「じゃあいいや」

麦野「おい。………おい」

滝壺「そういえばむぎのはシャケが好きなのに、イクラが食べられないんだって？」

麦野「ねぇ、滝壺？　その話……、誰から聞いた？」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ…

滝壺「チョットカンデイッテミタダケダヨ？」ﾋﾞｸﾋﾞｸ

浜麦浜絹浜レンダ

浜滝？捨てちまえそんなもん

麦野「その話はある男しか知らないはずだけど？　さらに私はその男としゃべったら×××をもぎ取る約束してたはずだけど？」

滝壺「確かむぎのの知り合いの人の恋人から聞いたと思うよ。決して浜面から聞いた訳じゃないよ？」ｱﾀﾌﾀ

滝壺「あっ……」ｼﾏｯﾀ

麦野「良し、ちょっと浜面のチンコもぎ取ってくるわ」ｶﾞﾀｯ

滝壺「さっき伏字にした意味ないよ。とりあえずはまづらのことは置いておいて落ち着こうよ」

麦野「関係ねぇよ！！　カァンケイねェェんだよォォォ！！　何がイクラだ！　何がシャケだ！
　　　卵だろうが成魚だろうが、シャケに変わりねェ！　これが超能力者だ。これが第４位の『原子崩し』だ！！
　　　つけ上がってんじゃねぇぞクソ野郎！　テメェら無能力者のチンコなんざ、
　　　指１本動かさなくても１００回もぎ取れんだよォおおおおおッ！！」

滝壺「意味不明なこと言って誤魔化そうとしても、むぎのがイクラを食べられない事実は変わらないよ」

麦野「そうよ、悪い？　シャケシャケ言ってシャケ弁ばっかり食べてても、イクラは食べられない……。
　　　ハッ、笑えるわね。超能力者がイクラを食べられないなんてね。滝壺、どうせアンタも心の底では笑ってるんでしょ？」ﾊｧ

滝壺「むぎのの中でイクラを食べられないことは、どれだけ辛い事実なの？」

時代は浜絹ってわけですね！

幼女むぎのん超かわいい

麦野「私のアイデンティティが……。シャケ好きというキャラが……」

滝壺「心配しなくても良いよ。シャケ好きっていうキャラがあるだけマシ」ﾊｧ

麦野「滝壺？」

滝壺「私なんて何もないよ？　唯一あったのが体晶中毒ってだけ。
　　　最近ではそれも解決しちゃって、もう私が物語に絡む余地はない」ﾄｵｲﾒ

麦野「そんなことないわよ。ほら、年中ジャージとか隠れ巨乳とか色々あるじゃない」

滝壺「どっちも他に目立つ人居るし、やっぱり私は地味なんだ……」ｸﾞｽｯ

麦野「でも浜面の恋人っていうのもあるわよ。最初にキスしたのアンタたちみたいだし、ラブコメで攻めてみるのはどう？」

滝壺「だってはまづらだよ？　どう攻めろって言うの？」

麦野「そんなに真剣な目で言うなよ」

滝壺「じゃあ次の議題は……、もう無いみたいだからゲストを呼ぼう」

麦野「いやいや、もうちょっと話題を膨らませる努力をしろよ」

滝壺「同じようなこと、はまづらにも言われたことあるな。やっぱり私って話辛いのかな？」ｼｭﾝ

麦野「ふーん、どんな状況で言われたの？」

滝壺「あれはまだ私たちがうまく行ってた時なんだけど……」

〜回想〜

浜面『随分前の話だけどよ、麦野と飯食いに行った時の話なんだけどさ』

滝壺『うん』

浜面『あいつ、シャケ弁シャケ弁言ってる割にはイクラ食えねえみたいだぜ！　ははっ、笑っちまうだろ？』

滝壺『うん、そうだね』

浜面『お、おお。そうだろ』

滝壺『うん』

浜面『うん……』

〜回想終了〜

滝壺「ってことがあってさ……」

麦野「やっぱりバラしたの浜面じゃねえか！！」

滝壺「これ以上はまづらを虐めないで。私に見放されてむぎのにもぎ取られたら、はまづらにはもう何も残らない。
　　　ひと時でも好き合ってた間柄として、せめてもの情けを掛けてあげたい」

麦野「確かに少しやり過ぎかもね。じゃあさっきの話の続きだけど、滝壺は好きな食べ物とかないの？」

滝壺「うーん、甘いものが好きだけど、特にこれっていうのはないかな」

麦野「さっきプリンのこと言ってたしね。シャケとかサバとか言うより女の子らしくてかわいいじゃない」

滝壺「むぎのにかわいいって言われた///」ｷｭﾝ

麦野「……。じゃあ、逆に嫌いなものは？」

滝壺「特にないよ。好き嫌いするほど贅沢な暮しをしてこなかったからね」

麦野「嫌なこと思い出させちゃったかしら？　ごめんなさい……」

滝壺「ううん、むしろむぎのには私の全てを知ってもらいたい」ｼﾞｨｰ

麦野「ジャージのファスナー降ろして何をする気だ！！」ｺﾞﾝｯ

ふむ

滝壺「いきなり叩くなんて酷い」ｸﾞｽｯ

麦野「普段ツッコミなんてしないからそろそろ疲労がヤバい」ｾﾞｪｾﾞｪ

滝壺「本当は突っ込みたいけど、私は突っ込まれる側でも構わないよ///」ﾎﾟｯ

麦野「もうゲスト呼べよ」

滝壺「我儘なむぎのもかわいい///　そんなむぎのに免じてゲストコーナーの説明をするよ。
　　　取り出したるは学園都市製の高性能携帯端末。ハンズフリーにしてゲストと私たち３人で会話するのがこのコーナーの趣旨」

麦野「誰が来んの？」

滝壺「一応私たちに縁のある人が来てくれるよ。ちなみに本名は伏せてラジオネームを名乗ってもらう予定だから詮索は不要」

麦野「ラジオネーム？　……まさかこれ、どっかで放送されてんじゃねえだろうな！？」

滝壺「……そんなことはきっとないと思った方が色々お得だよ？」

麦野「何で中途半端な答えが返ってくるんだよ。もうお嫁にいけないわ……」ﾒｿﾒｿ

滝壺「それじゃあ早速、最初のゲストさんとお電話が繋がっております」

麦野「最初のゲストって、一体何人のゲストが居るんだよ。もう帰りたい……」

滝壺「ざっと２人。これ以上ゲストを放置するのも可哀想だから、ちょっと話しかけてみよう」

滝壺「こんにちは、ゲストさん」

ゲスト１『こんにちは。今日は超よろしくお願いします』

麦野「おい」

滝壺「よろしくお願いします。……えっ、むぎの。どうかした？」

麦野「本名は伏せるんじゃねえのかよ。隠し切れてねぇぞ」

滝壺「今ので正体が分かるなんて、さすが超能力者は違うね」ﾋﾞｯｸﾘ!

麦野「人をおちょくるのも大概にしとけよ。明らかにアイツじゃねえか」

ゲスト１『いやいや、私は「モーストラヴリー」という者です。きっと麦野が思い浮かべている某最も可愛い人とは超違いますよ。
　　　　　……あっ、ちなみに口調が似ているのは私と彼女が超友達だからですよ』

麦野「お前もこれ以上墓穴掘るなよ。『モーストラブリー』とか、明らかに絹ｈ……

滝壺「違うよ、むぎの」

麦野「違わねえよ！　今ので分からねえ奴なんて絶対居ねえよ！！」

滝壺「そっちじゃない。ラジオネームは『モーストラブリー』じゃなくて『モーストラヴリー』。
　　　下唇を噛むように“ヴ”、間違えちゃ失礼。忙しい中、折角来てくれてるんだよ？」

モーストラヴリー（以下ＭＬ）『超失礼しちゃいます！』ﾌﾟﾝﾌﾟﾝ

麦野「はいはい、ごめんなさい。それでモーストラヴリーさんはどうして私たちと話してくれることになったの？」

ＭＬ『いやー、面白そうなことやってるんで、赤い彗星のHAMADURAにお願いして出演させてもらったんですよ』

麦野「えらく出世したな。とうとう大佐かよ」

滝壺「玉の輿が……。ちくしょう」

麦野「アンタも真に受けてんじゃないわよ」

黒夜海鳥ちゃん来るか・・・！

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　　,　　　.,'　　 -t'´　 i＼ヽ　.L! .L!　　,　　　　　 ヽ__ 　　 ,
　 .i　　　/　　 イ　　　|　 ヾ' 　 　 　 　 ',　　　　　　ヽ＼　.i
　 ヽ,　 /　　　.i　　 　 !　　　　　　　　 　 ,　　　　　　 .!　iヽ!
　　 i 7　　　　,　i　 　 |　　　　　　　　　　 ヽ　　　　　　.├´
　　ﾉ´　　　　 !　|　　 .|　　　 　 　 　 　 　 | ｀.,.､　　　　,'
　 .i　　　　　 , リヽ　　|　　　 　 　 　 　 　 |　 | | ｀.r-‐´
　　',　　　 ／　 　 ヽ､.|　　　 　 　 　 　 　 |　 | |　 |　　　

ＭＬ『それで二人はどういう話をしてたんですか？』

滝壺「むぎのの性癖の話」

ＭＬ『おお！　それは超ぶっちゃけトークですね！　私も何かぶっちゃけた方が良いんでしょうか？』

麦野「適当なこと言ってんじゃないわよ。浜面と体晶、食べ物の話でしょ。
　　　んで、いつになったら本題に入ってくれるのかしら？」

ＭＬ『さすが麦野、すぐに本当の目的があることに気付きましたね。
　　　実は私が参加したのは、新アイテムの活動開始前に一つの決着を付けたくてですね』

麦野「にゃーるほど。だからわざわざこんなくっだらねぇ場を設けたって訳ね」

滝壺「私の目的はむぎのんとむぎむぎすること」

麦野「滝壺、アンタはちょっと黙っててもらえる？」

滝壺「むー」ﾌﾟｸｰ

ＭＬ『じゃあ麦野、一つ聞いても良いですか？』

麦野「良いわ、何でも答えてあげる。私の答えられる範囲でね」

ＭＬ『「むぎのんむぎむぎ」って何ですか？』

麦野「私が知りたいわー！！」ｶﾞﾁｬｰﾝ

滝壺「落ち着こう、むぎの。ファミレスがめちゃくちゃになっちゃう。でも私ならめちゃくちゃにしても良いよ///」ﾎﾟｯ

麦野「そんな言葉どこで聞いてきたのよ？　発生源は一つしか思い浮かばないけど」ｾﾞｪｾﾞｪ

ＭＬ『いやー、最近ずっと滝壺さんが病的なまでに連呼してたんで気になっただけですよ』

麦野「やっぱテメェかー！！」ｳｶﾞｰ

滝壺「私の気持ちが強い証拠。思わず言葉がこぼれるくらい愛してるよ」ｷﾞｭｰ

麦野「離れろ、この電波っ子が！！」ｸﾞｲｸﾞｲ

電波

ＭＬ『まぁ、ジャブはこれくらいにしておいて……。』
　　　早速最愛ちゃんから麦野宛の手紙を超読みましょうか』

滝壺「正体をバラさずに言いたいことを言う、まさにきぬはたが考えそうな小癪な手」

麦野「アンタ時々容赦ないわね……」

ＭＬ『超拝啓、麦野様。花粉の超多い季節になってきましたが、いかがお過ごしでしょうか？
　　　私は外出するときはマスクが超手放せません。超死にたいです……』ﾍﾟﾗ

麦野「奇妙な時候の挨拶だな。それに超拝啓って何だよ」

ＭＬ『どうやら麦野は私を置いてロシアへ行っていたようですね。そこで滝壺さん達と再会して超よろしくやっていたと聞きました。
　　　本場のボルシチの味は如何でした？　ロシアのシャケはおいしかったですか？　超楽しそうで羨ましいですね。
　　　その時私は一人、日本で映画を見る暇も与えられず暗部の仕事を一人でこなしていました。超死にたいです……』ﾍﾟﾗﾍﾟﾗ

滝壺「大体あってるのかな？　ボルシチ、おいしかったよね？」

麦野「こちとら体中ボロボロな上、体晶の影響でほとんど体動かなかったわ。随分楽しそうなことしてたのね、アンタら……」ｼﾞﾄｰ

滝壺（むぎのが寝てるとき、口移しで食べさせたの覚えてないんだ……。言ったら怒られそうだから黙っとこ）

ＭＬ『さて、私の愚痴はこれくらいにしておいて、麦野たちはロシアで新アイテムを超結成したらしいですね。
　　　私も後から誘われましたが、何だか超腑に落ちません。麦野は何故だか分かりますか？
　　　私の超納得する答えを下さい。それではまた会いましょう。超敬具。……以上です』ﾍﾟﾗ

麦野「ツッコミどころは置いといて、それがアンタの聞きたいことって訳？」

ＭＬ『いいえ、最愛ちゃんの聞きたいことです』

麦野「面倒くせえ設定だな！
　　　で、つまり絹旗は私に『自分でアイテムをぶっ壊しておいて今さらどういうつもりだ』、そう言いたいってことかしら？」

ＭＬ『そんな感じだと思います』

麦野「良いわ、答えて上げる。私がプライドを捨ててアンタたちの前に戻ってきた訳を」

ＭＬ『私じゃなくて最愛ちゃんの前に、ですよね？』

麦野「もうそれは良いわ！　今良いとこじゃないの！　邪魔しないでちょうだい！！」

ＭＬ『じゃあそろそろ真面目にさっきの質問に答えてもらいましょうか』

麦野「脱線したのは主にお前の所為だろ！　私がふざけてるみたいな言い方するな！　……えー、ゴホン。
　　　無くしてから気付いたって感じかな？　私がもう一度アイテムを結成しようと思った訳は。
　　　虫が良すぎるけど、楽しかったあの毎日をもう１度味わいたい、ってね」

ＭＬ『ほほう、それは浜面の言葉で気付いたんですか？』

麦野「半分はそうね。アイツの言葉で目が覚めたってのもムカつくけど、アイツには世話になったわ。
　　　こんなこと、面と向かっては言えないけどね。もう半分はきっと最初から気付いてたけど、気付いてない振りをしてただけ」

ＭＬ（隣で超聞いてることは黙っておきますか……）

麦野「それでアンタ……、じゃなくて絹旗に言いたいことがある。絹旗にアンタの方から伝言を頼めないかしら？」

ＭＬ『ええ、良いですよ。最愛ちゃんもきっと喜びます。では、どうぞ』

麦野「悪かった。あと、ありがとう」

ＭＬ『はい……、きっと麦野の気持ちは伝わったと思いますよ。相変わらずちょっと不器用な所があるんですね』

滝壺「そこがまた良いんだけね。そそる」ｂ＜ｸﾞｯ

麦野「ちょくちょく茶々入れるな！　話が逸れたけど、次はサバ缶持ってアイツんとこ行かなきゃね……」

ＭＬ『そこまで出来たら、きっと皆も麦野を許してくれますよ。文句言う奴は私が懲らしめちゃいます！』

滝壺「むぎの、変わったね。何だか優しくなった」

ＭＬ『いやいや、何気に麦野は昔から優しい所がありましたよ。
　　　任務中に滝壺さんが寝ちゃった時も、車まで運んでもらったりしたじゃないですか』

麦野「そういえばそんなこともあったわね」

ＭＬ『さらにフレンダのサバ缶探しに付き合ったり、私と映画に行ってくれたり、冷蔵庫にあった持ち主不明のプリンをくれたり』

滝壺「ちょっと待って」

ＭＬ『何ですか、滝壺さん？　今超感動的なセリフをじゃべってるんですから止めないでくださいよ』

滝壺「プリンのくだり、もうちょっと詳しく教えて」

麦野「ばっ、止めろ！」ﾀﾞﾗﾀﾞﾗ

ＭＬ『？　……良いですよ。アジトの冷蔵庫にあったプリンがずっと残ってたので、麦野に聞いたら、
　　　「だったら食べちゃえば良いのよ。長い間置いとく奴が悪いんだし」って言って私にくれたんですよ。
　　　超おいしかったですー』ﾎｸﾎｸ

滝壺「むぎの、食べ物の恨みは恐ろしいんだよ？」ｺﾞｺﾞｺﾞ…

麦野「分かったわよ！　プリンを注文すれば良いんでしょ！　そこのウェイトレスさん、プリン１つ！！」

滝壺「だからむぎのは好き///」ﾎﾟｯ

いつになってもアイテムいいよね

支援

ＭＬ『話が超逸れましたが、これからも超よろしくお願いします』

麦野「はいはい、よろしく」

滝壺「うん、よろしくね」

ＭＬ『……って最愛ちゃんなら言うと思います』

麦野「もう今更だよ！」

ＭＬ『じゃあ、そろそろ私は引き上げます。次のゲストは曲者ですが頑張ってくださいね、麦野』

麦野「？　ええ、ありがとね」

滝壺「ありがとう、モーストラヴリー」

ＭＬ『それでは健闘を祈ります』ﾌﾞﾂｯ

誰なんだッ……

半分こ娘？

滝壺「ということで、最初のゲストはどうだった？」

麦野「何だかスッキリしたかな。ま、しこりが残って無いみたいで良かったわ」

滝壺「そうだね、でも私はちょっと嫉妬しちゃった。むぎの分を補給したい」ｷﾞｭｰ

麦野「だからくっつくなって言ってるでしょうがー！！」ｸﾞｲｸﾞｲ

滝壺「じゃあむぎのがキレる前に、次のゲストを呼ぼう」ﾋﾟﾋﾟｯ

ゲスト２『これ光ってるけど、もう繋がってんのか？　え、今繋がった？　マジか！！　あー、うんうん。
　　　　　……よう、第４位。待たせたな』ｷﾘｯ

麦野「コイツいきなりパニくってんぞ」

滝壺（あれ？　男の人？）

ゲスト２『テメェのパシリが面白そうなことをやってるみたいだから、飛び入りで参加させてもらったぜ』

麦野「で、アンタは誰なの？」

垣根か？

ていとくん！

ゲスト２『これって正体バラしちゃいけなかったんだっけか？　あ、やっぱバラしちゃダメ？
　　　　　ちっ、しょうがねぇな……。じゃあ、俺のことは「メルヘン」とでも呼んでくれ』

麦野「メルヘン？　全く見当が付かないわね。滝壺、アンタ誰か分かる？」

滝壺「うーん……、全然心当たりがないね。でもはまづらが出演を許可したから、きっと私たちと会ってる人だと思うけど。
　　　ちょっと聞いてみよう。めるへんは私たちと会ったことある？」

メルヘン『会ったことあるどころか殺し合った仲だぞ！　マジで覚えてねぇの？』

滝壺「やっぱり会ったことあるって。この人誰だろう？」

麦野「ヒント、ヒントをちょうだい！」

メルヘン『しょうがねぇな……、それじゃあ１つ目のヒントだ！　「１回死んだことがある」。ま、あれは実質引き分けだけどな』

滝壺「１つ目のヒントが出たね。むぎの選手、これで正解すれば５０点獲得」

麦野「殺されたけど、生き返ったってこと？　うーん、マジで分からねぇ。左方のテッラ？」

メルヘン『全然ちげぇよ！　お前らテッラと面識ねぇだろ！！　それにあの死に方のどこに引き分けの要素があるんだよ！！』

ていとくんもねーだろｗｗ

人のこと言えるのかｗｗｗｗ

滝壺「残念だけど、不正解みたいだね。めるへん、次のヒントをお願い。ちなみに私もまだ分からない」

メルヘン『さすがの俺でもこれは絶望しそうだ……。つーか、これ正体バレんじゃね？　あ、もう今更だから良い？
　　　　　じゃあ次のヒントだ！！　「素粒子工学研究所で戦った」。大ヒントだ、これで分かるだろ？』

麦野「あー！　分かった分かった！！　アイツか！」ﾋﾟｺｰﾝ!

メルヘン『そうかそうか。これで分からなかったらどうしようかと思って焦ったぜ』ｳﾝｳﾝ

滝壺「ここで正解すれば３０点獲得。それではむぎの選手、解答を発表してください」

麦野「テメェの正体は、ヘッドギアを付けてた男だ！！」ﾊﾞｰﾝ

メルヘン『ちがーう！　ぜってぇちがーう！！　あんなのと一緒にすんじゃねぇ！！』

麦野「あのヘッドギア、まだ家にあるけど返した方が良いかしら？　血とか着いてたから、洗濯機で洗っといたけど」

メルヘン『あっ、わざわざ丁寧にありがとうございます。……って、だから違うって言ってるだろうが！
　　　　　というかヘッドギアは一応電化製品なんですけど！　洗濯したとか明らかぶっ壊れてんですけど！！』

滝壺「『血とか』の『とか』って、なに？」ｶﾞｸﾌﾞﾙ

ちょっと助けてやったら彼女面してんのは滝壺のほうだよな

滝壷とかの声優誰になるんだろうな
垣根は大体想像できるけど

麦野「うそうそ、本当は分かってるわよ。で、天下の第２位が私たちに何か用？」

メルヘン『暗部も解体されたし、何やってっかなーと思ってな。ちょっと顔出して聞いｔ』

ウェイトレス「お待たせしましたぁー。プリンでーす。ごゆっくりどうぞー」ｺﾄ

麦野「あっ滝壺、プリン来たわよ」

滝壺「ありがとう。むぎの、一口食べる？」

麦野「私はいらないわ。１人で食べて良いわよ」

滝壺「そんなこと言わずに一口だけでも。ほら、あーん」ｱｰﾝ

麦野「じゃあお言葉に甘えて。……あーん」ﾊﾟｸｯ

滝壺「おいしい？」

麦野「おいしいわ。滝壺、ありがとね」ﾆｺ

滝壺「えへへ……///」

メルヘン『俺の扱い雑すぎるだろ！　もっと丁寧に扱えコラ！！』

滝壺「残念だけど尺もないので、めるへんとはここでお別れ」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

麦野「本当に残念だわー。心の底から本当に残念だわー。じゃあねー」

メルヘン『おい、待て！　まだ何も話してねぇじゃ』ﾌﾞﾂｯ

滝壺「さて次が最後のゲストだね。むぎの、準備は良い？」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

麦野「ええ、早く終わらせちゃいましょう。さっきのバカでかなり疲れたわ……」

滝壺「じゃあ呼んでみよう」ﾋﾟｯ

ゲスト３『……』

滝壺「聞こえてる？」

ゲスト３『……』ｶﾞｻｺﾞｿ

麦野「まだ準備出来てないんじゃない？」

ゲスト３『にゃあ』

んでんでんでｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ

ていとくんが出て安心してたのに彼女はやはり彼/女なのか……？

麦野「えっ、ネコ？　ネコとの会話を放送されるとかどんな拷問だよ！　ほぼ私の妄想で会話が行われるじゃない！！」

滝壺「ネコなむぎの……、つまり『むぎにゃん』ってこと？　それも良いけど、そんなゲストじゃないよ」

ゲスト３『私はネコじゃなくてフレメア。にゃおーん』

麦野「フレメア？　人語をしゃべるなら一応人間みたいね……。で、アンタは私の事は知ってるの？」

フレメア『知らない。大体おばさんは誰？』

麦野「私はまだおばさんじゃねぇ！！」ｶﾞﾁｬｰﾝ

麦野「滝壺、コイツは私たちのことを知らないみたいなんだけど！　あの野郎、ミスったんじゃないの！？」

滝壺「そのうち分かるよ。続けよう」

麦野「……まぁ、いいわ。それでフレメアは何で私たちと話そうと思ったのかしら？」

フレメア『浜面がやってって言ってたから。女の人たちに詰め寄られてて大体可哀想だったから助けてあげようと思って』

麦野「結局テメェが黒幕かよ……」

滝壺「むぎののためなら私は何でもするよ？」

フレメア『結局おばさんは誰なの？』

麦野「だからおばさんじゃねぇって言ってるだろうがー！！　いい加減にしねえと原子崩し打ち込むぞゴルァ！！」ｳｶﾞｰ

滝壺「私は滝壺だよ。１回会ったの覚えてる？」

フレメア『うん、大体覚えてる。浜面の元恋人さん』

滝壺「そうそう、“元”恋人」

麦野「やけにそこ強調するわね……」

滝壺「隣に居るのはむぎの。私の今の恋人///」ﾎﾟｯ

麦野「変なこと教えるな！　えーと、私は誰の恋人でもない麦野沈利。良く分からないけど、よろしく頼むわ」

フレメア『大体よろしく、麦野』

麦野「呼び捨てかよ、普通は“さん”付けだろうが！　その上大体よろしくとか、明らかよろしくする気ねぇだろ！！」

フレメア『それじゃあ超よろしく、麦野おばさん？』

麦野「余計なものが付いてんぞ、主に二つ」

フレメア『よろしく、麦野さん？』

麦野「それでよろしい。全く、親の顔が見てみたいわ……」ﾊｧ

滝壺「私はむぎのの両親に挨拶したいけどね」

フレメア『私は大体親の顔知らない。にゃあ』

麦野「アンタ天真爛漫な性格してるけど、意外に壮絶な人生歩んでるのね」

滝壺（またスルー……。いつになったら私の気持ちは伝わるんだろう？）ﾒｿﾒｿ

フレメア『赤ちゃんの時にお姉ちゃんと一緒に学園都市に送られたみたい。大体私は覚えてないけど』

麦野「ふーん、それじゃあフレメアは姉と一緒に住んでるんだ」

フレメア『ううん、しばらくお姉ちゃんには会ってない』

麦野「マジ？　全く酷い姉も居たもんね。じゃあ、アンタは今どうやって生活してるのよ？」

滝壺「……」

フレメア『優しいお兄ちゃん達がご飯食べさせてくれたりするから大体大丈夫。あと服とかもたくさん買ってくれる』

麦野「まだまだ世の中も捨てたもんじゃないわね。そんなに温かい人たちが居るなんて」ﾎﾛﾘ

フレメア『でも時々囲まれて写真いっぱい撮られる』

麦野「警備員でも風紀委員でも良いから早くフレメアを助けて上げて！　ロリコン達に目ぇ付けられてるから！！」

フレメア『そういえば最近は駒場のお兄ちゃんを見ないけど、麦野さんは知ってる？』

麦野「駒場？　ロリコンの親分的な存在なのかしら？　残念だけど、そっちの人とは全く関わりがないから知らないわ」

フレメア『そっか。大体残念』

麦野「姉はどこ行ったか知らないの？　ソイツが見つかればアンタも暮らしも多少はマシになるんじゃない？」

フレメア『大体知らない。もう何カ月も会ってないから』

麦野「ふーん、その姉はどんな人なのよ？　名前とか特徴とか分かれば探せるかもしれないし」

フレメア『えーっと、金髪で』

麦野「うんうん」

フレメア『足が細くて脚線美が自慢で』

麦野「羨ましいわね」

フレメア『サバ缶が大好物で』

麦野「変な趣味だな」

フレメア『「結局」が口癖の』

麦野「……」

フレメア『フレンダお姉ちゃん』

麦野「そっか、フレメアのお姉ちゃんはそんな人なんだ……」

フレメア『うん、大体そんな感じ』

麦野「そうなんだ……」

滝壺「……」

フレメア『大体どうしたの、麦野さん？』

麦野「ううん、何でもない。フレメアはお姉ちゃんに会いたい？」

フレメア『うん、会いたい。会いたい……』

麦野「そう、ごめんね……」

フレメア『どうして麦野さんが謝るの？』

麦野「ごめん、ごめんねフレメア……」ﾎﾟﾀｯ

フレメア『泣いてるの？　どうして？　私大体何かした？』

麦野「ううん、そうじゃない。フレメアは何も悪くないんだよ。悪いのは私。そう、悪いのは私なの」ﾎﾟﾀﾎﾟﾀｯ

フレメア『何、浜面？　えっ、もう良いの？　でも、……うん大体分かった。
　　　　　もう時間が大体ないみたい。麦野さんとまたお話したいな』

(´；ω；｀)泣けるで

麦野「ありがとう。私もフレメアと話せて良かった。次は会って話をしましょう」

フレメア『うん。学校が終われば私は大体ヒマだから』

麦野「分かったわ。それじゃあね、フレメア」

フレメア『またね』ﾌﾞﾂｯ

滝壺「むぎの、どうだった？」

麦野「私を騙してこんなことして、アンタたちって本当悪趣味」ｸﾞｲｯ

滝壺「それは褒め言葉として受け取っておくね。でもやっぱりケジメはつけなきゃ」

麦野「分かってる、私は罪を犯した。だからその罪を償わなきゃならない」

滝壺「そう、そのために今日この会議は開かれた。今後のアイテムはどうするか、そしてむぎの自身はどうするのか。
　　　それを最後に決めてもらいたい」

麦野「私は、フレンダの代わりにフレメアを守りたい」

麦のん……

麦野「フレンダは制裁を加えられて当然のことをした。でも、フレンダは私たちを裏切ってまであの子を守ろうとしたんだ。
　　　そして私も同時に罪を犯してしまった。あの時は頭に血が上ってたけど、それは変えようのない事実」

滝壺「うん」

麦野「だったら、私があの子を守ってやらなきゃいけないじゃない」ｷﾞﾘｯ

滝壺「良かった。むぎのならそう言ってくれると思ってた」

麦野「そう言わせたのはアンタでしょ」

滝壺「そんなことない。むぎのは自分で答えを出したんだよ」

麦野「ふんっ……」

滝壺「実はフレメアなんだけど……」

麦野「どうかしたの？」

滝壺「今、学園都市の暗部から追われてる」

麦野「！？　どうしてあの子が！　フレメアは暗部とは何も関わりがないじゃない！！」

滝壺「その理由は私たちにも分からない。今はアイテムのアジトに匿ってるけど、いつまで連中の目を誤魔化せるか……」

麦野「分かった。私が絶対に守ってみせる。ニ度と殺してたまるかよ……」

滝壺「ありがとう、むぎの。でも一つ間違ってる所があるよ。
　　　フレメアを守るのはむぎのだけじゃなくて、私たち。『アイテム』があの子を守る」

麦野「そうね、私たちはもう人殺しの『道具』じゃない。フレメアを守るためにこの力を使うんだ！」

滝壺「むぎの……」

麦野「もう１度、フレメアと電話と繋げられないかしら？　少しだけ話があるわ」

滝壺「うん、大丈夫だよ。…………繋がった」ﾋﾟｯ

麦野「ありがと。……フレメア、まだそこに居る？」

フレメア『うん、まだ居る。麦野さんは、もう大体大丈夫？』

麦野「もう大丈夫よ。心配かけたわね」

フレメア『ううん、そんなことない。それでどうしたの？』

麦野「その前に聞きたいんだけど、絹旗と浜面は一緒かしら？」

フレメア『大体一緒』

垣根『俺も居るぞ』

麦野「……それなら良かった。フレメア、聞いてちょうだい。今日からは私がアナタを守るわ」

フレメア『本当？　本当に本当？』

麦野「本当に本当よ。何があっても、アナタを傷つけたりさせない。
　　　今まで怖いことがたくさんあったかもしれないけど、今日からは絶対に大丈夫。なんたって、私が一緒に居るんだから！」

フレメア『それじゃあもう安心。麦野さんなら大丈夫』

麦野「嬉しいけど、どうしてすぐに私を信じられるの？　私たち、まだお互いの顔も知らないし、ほんの少し話しただけよ？」

フレメア『少しの時間だったけど、すごく優しい人だと思った。
　　　　　最初は少し怖かったけど、私とお話してくれようとがんばってるのが分かったから』

麦野「信頼してくれるのね。だったらがんばっちゃおうかしら」

フレメア『うん、よろしく麦野さん』

麦野「よろしく、フレメア」

滝壺（やっぱり、むぎのにリーダーを任せて良かった……）ｸﾞｽｯ

麦野「さて、そこに浜面は居るわよね？」

浜面『おう、最初から居るぞ』

麦野「こっちまで至急迎えに来てちょうだい。とりあえず合流しましょう」

浜面『フレメアも連れてくか？』

麦野「そんなことしたら居場所がバレて狙われるでしょ！　移動中は危険すぎるだろ！　少しは頭使え、この馬鹿面！！」

浜面『ひぃぃいいいい！！　すみません、麦野様ぁー！！！』

麦野「ちっ、私が行くまでそこに居るバカを使って警護させときなさい」

浜面『分かった。このバカだな』

垣根『ん？』

麦野「それと、浜面」

浜面『何だ？　行きにシャケ弁でも買ってくか？』

麦野「なんかゴメン。良く分からないけど、ゴメン」ﾁﾗｯ

滝壺「？」

浜面『それは言わない約束だぜ……』

麦野「それじゃあフレメア、すぐに行くからちょっとだけ待っててね」

フレメア『うん、待ってる。にゃあ』ﾌﾞﾂｯ

麦野「よし。それじゃあ滝壺、出発の準備をしなさい。……あと、ありがとね」ﾌﾟｲｯ

滝壺「うん、分かった。……えっ、それだけ？」ｷｮﾄﾝ

麦野「それだけよ」

滝壺「デレのんは私に微笑まない。私の予定ではこうだったのに……」ｼｸｼｸ

〜滝壺 当初の予定〜

麦野『滝壺には本当に感謝してるわ。お礼にむぎむぎでも何でもさせてあげる』ｷﾗｷﾗ

滝壺『むぎの、良いの？』ｷﾗｷﾗ

麦野『ええ、いらっしゃい。こんなことしか出来ないけど……』

滝壺『それじゃ、早速。……むぎむぎ』ﾑｷﾞﾑｷﾞ

麦野『んっ……』ﾋﾞｸﾝ

滝壺『むぎむぎむぎむぎ』ﾑｷﾞﾑｷﾞ

麦野『あっ……ダメっ………』ﾋﾞｸﾋﾞｸ

滝壺『むぎのんむぎむぎ』ﾑｷﾞﾑｷﾞ

麦野『うっ……くっ………も、もう！　……あ、ああぁぁぁあああぁあああ！！！』ﾋﾞｸﾝﾋﾞｸﾝ


滝壺「……ってなる予定だったのに」ｼｭﾝ

麦野「くだらないこと考えてないで行くわよ。もう浜面来てるし」ｶﾞﾀｯ

滝壺「むー」ﾌﾟｸｰ

浜面「待たせちまったな……」ｾﾞｪｾﾞｪ

麦野「ま、少しだけなら良いけどね……」ﾎﾞｿｯ

滝壺「えっ、むぎの何か言った？」

麦野「何も言ってないわよ！　ほらさっさと立って歩く！」

滝壺「はーい」ｶﾞﾀｯ

滝壺「本当は聞こえてたよ。ありがとう、むぎの」ﾎﾞｿｯ

浜面（何だ、この空間……。俺、かなり邪魔者じゃないか？）ｽﾞｰﾝ

麦野「それじゃあ、新アイテム出動よ！！」

滝壺・浜面「「おー！！」」

くうきぬはた

　　　◇　　　◇　　　◇

絹旗「また私だけ仲間外れにされてる気が超するんですが……」

垣根「ブラッド＆デストロイおもしれー！！」ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ

フレメア「垣根、大体上手い。ぎゃおー！！」ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ

絹旗「何ですか、この異質な空間は？」ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

垣根「おい、お前もやろうぜ？　最高だぜ、このゲーム」ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ

フレメア「敵を追い詰める感覚が、大体堪らない」ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ

絹旗「スプラッタは映画だけでお腹一杯です！　はぁ……、３人とも早く帰ってきてくださいよー！！」ｼｸｼｸ




終わり

終わり！？

えっ

垣根「さてと、ふざけるのもこれぐらいにして……」ｽｸｯ

フレメア「垣根、大体どうかした？　垣根のキャラやられちゃうよ？」ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ

垣根「もうゲームは良いんだ。もっと楽しいことが始まるからよ」ｸﾞｲｯ

フレメア「！？　垣根、放して。私のキャラもやられちゃう！」

垣根「お前もゲームなんかやってないで、こっちに参加しろよ」ｷﾞｭ

フレメア「痛い！　放して！！」ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

絹旗「何をやってるんですか！？　アナタは『戦う理由はない。だから敵ではない』、そう言ったじゃないですか！？」

垣根「ああ、確かにさっきまでは敵じゃなかった。だがな、もう始まっちまったんだよ」

垣根「殺し合いという名の祭りがよ……」

　垣根がそう呟き腕を振るうと、アイテムのアジトが吹き飛んだ

　　　◇　　　◇　　　◇

麦野「コラ、もっと飛ばせ！　この馬鹿面！！」

浜面「こんな街中で１００キロ以上出せとか無茶にも程があるだろ！！」ﾋｨｨｲｲｲ

滝壺「車内ってどうしてこんなに眠くなるんだろう？」ｳﾄｳﾄ

浜面「このスピードの車の中でどうして眠れるんですかー！？」

麦野「アホ面！！　前見ろ、前！！」

浜面「うおー！！　車道に人ぉー！！！」

　浜面は思い切りブレーキを踏むが、猛スピードで走っていた車がそう簡単に止まることはなかった

浜面「ヤベェ！　ぶつかるー！！！」

　３人が乗っていたワゴン車は、車道に立っていた人物に突っ込んだ
　ドン、という衝撃と共に一人の少女が宙を舞う

浜面「……どうする？　人、轢いちまった」

おや？

麦野「何をやってんだ、この馬鹿面！！」ﾊﾞｷｯ

浜面「どうする？　どうするんだ、俺？」ﾀﾞﾗﾀﾞﾗ

滝壺「早く救急車を呼ばなきゃ。まだ生きてるかもしれない」ﾋﾟｯﾋﾟｯ

麦野「そうよ！　あの子はどこ！？」ｶﾞﾗｯ

　慌てて車外に飛び出した麦野が見たのは、血だらけになった少女を抱える一人の白髪の少年だった

麦野「アンタ、何やってんの！？　勝手に動かしたらダメじゃない！！　うちのが救急車呼んだからすぐが来るはず」

？？「…………テメェかァ？」ﾎﾞｿｯ

麦野「えっ、何？　良く聞こえないんだけど？」

？？「このガキをこンなにしたのはテメェかって聞いてンだよォ！！」ｸﾞｵｯ

　白髪の少年は赤い瞳で麦野を睨んだ
　その瞳にはその少年が失ったはずの憎悪が宿る
　そしてその背中からは大きな黒い翼が飛び出していた

　
　学園都市の陰謀と数奇な運命によって、アイテムの４人は再び暗い世界へと足を踏み入れる
　皮肉にもこの出来事は、バラバラだった４人の心を強く結びつけることとなる

あれ？あれ？

と言ったところで書き溜め分がなくなりましたので終わりです
続きはまたいつか機会があれば投下しに来ます
腑抜けな俺をどうか許してください
もしよろしければどなたか続きをどうぞ
ここまで読んで頂きまして、ありがとうございました！

そしてごめんなさい！！
調子に乗っていらん部分まで投下してしまいました
もしまとめて頂けるなら、終わりの部分まででおながいします

一応前作？
麦野「にゃんにゃんむぎにゃんむぎにゃんにゃん♪」

乙
前のも読んだわ