1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
代理
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 21:06:15.80 ID:OS36HxL40
頑張ります!
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 21:09:48.19 ID:ZwuSePSc0
「リリカルマジカル!」
ある休日の昼下がり、閑静な住宅街に可愛らしい声が響き渡った。
田○ゆかりさんがいるのだろうか、あるいは管理局の白い悪魔でも顕現なされたのだろうか
そんなことを考えながら、好奇心にしたがって声のもとへと向かった。
少し奥まったところにぽつんと存在する猫の額ほどの面積しかない公園に、その少女はいた。
「ディバイーンシューター! シュート!」
そう叫びながらノリノリでポーズを決める女の子は、純白のバリアジャケットを身に纏い
年は丁度9歳くらいだろうか、少し茶色がかった髪を二つ結びにしているのも相まって
リリカルな魔法少女にそっくりだった。
ちなみに、ピンク色の光弾は出ていない。
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 21:12:59.25 ID:ZwuSePSc0
「なんだ、ただの幼女か」
「えっ?」
「あ、気にしないで。続けていいよ。」
「見られたー!」
それが俺と少女の出会いだった。
少女「リリカルマジカル!」
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 21:16:20.67 ID:neA/PxWg0
きるぜむおーる!
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 21:18:42.54 ID:ZwuSePSc0
「あわわ……見られちゃった……」
「いやいや、そんな恥ずかしがらなくても君くらいの女の子なら普通だって」
「そういうことじゃないです!」
「へぇー……それにしてもよく出来てるねその服」
顔を真っ赤に染めている少女に話しかける大きなお友達こと俺。
かなりやばい構図だというのは十分に自覚しているので
それはもう、いざという時にはすぐ逃走できるように位置取りに抜かりはない。
"Do you know who he is , Master?"
「うおっ!レイジングハート喋った!すごいなー!」
少女のもつデバイスの先端に付いている赤い宝石が喋り出した。
最近の技術は本当に凄い。
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 21:23:15.65 ID:ZwuSePSc0
「えーと……私の事知ってるんですか?」
驚いた子顔をしながらも慎重そうに質問をしてくる少女。
なるほどこの少女は深夜アニメの類が世間でどう認識されているかは理解できているらしい。
「ああ、なのはでしょ?」
「にゃ!? い、いきなり呼び捨てですか?」
「おー、なりきってるね。でもあいにく俺はフェイトちゃんの方が好きなんだ。」
「なっ!?」
しまった。
なのはのコスプレをしている子に今の発言は酷いというものだ。
「大丈夫!君のコスプレはそれを差し引いても十分可愛らしいよ。」
「一体何の話をしているんですか……。」
支援
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 21:27:59.21 ID:ZwuSePSc0
「なんだかよく分からないけどこの人は普通の人みたいだし、結界が張れてないのかな……さっきのディバインシューターも撃てなかったし……」
"Calm down, Master."
何故か頭をかかえる少女とそれを落ち着かせようとするデバイス。
本当に手が込んでいるなぁ……。
「あれ?ダメか。 ところでお譲ちゃんの名前はなんていうのかな?」
「高町なのはです。 ……さっき自分で言ってたじゃないですか。」
「えっ」
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 21:33:26.91 ID:mwgTVHe00
フェイトちゃん愛してる
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 21:33:31.86 ID:neA/PxWg0
ちゃんと終わらせてくれよ、頼むから
12 :
誤字が……お譲→お嬢です。:2011/06/17(金) 21:35:54.02 ID:ZwuSePSc0
***
「つまりあれだ。君は高町なのはちゃんっていう名前で、魔法使いなんだね?」
「はい……って言っちゃってよかったのかなぁ……」
所変わって喫茶店。
何やら錯乱していた少女を落ち着かせるために、すぐ近くにあったお店に入ってみた。
これは決してやましい事ではないことをここで弁明しておく。
「でもねお嬢ちゃん、アニメと現実を一緒にするのはよくないよ?」
「だから何の話ですか?」
「え、だってそれコスプレでしょ?なのはの。」
「うあっ!そういえばまだこの格好だったんだ。」
ここまできてようやく、自分がどんな格好をしているのか思い出したらしい少女は
すこし頬を染めると目を閉じバリアジャケットを解除する。
「ふぅ……にゃはは、どうもお恥ずかしいところを」
「えっ」
最近のコスプレって本当に凄い。
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 21:41:22.27 ID:ZwuSePSc0
「えーと、さっきから気になってたんですけどコスプレ?ってなんのことですか?」
君がしていたことだよ。
と笑顔で答えてもきっとさっきと同じような問答が繰り返されるんだろうなぁ。
「コスプレって言うのは、アニメとか漫画のキャラクターの格好を真似て楽しむ遊びかな?」
「わー!面白そうですね。 でもなんで私がコスプレをしてるなんて思ったんですか?」
「いや、俺の気のせいだったよ。ごめんね。」
ああ、きっとこの子は納得してくれないんだな。
そう思った俺はいっそ話を合わせることにした。
決してさっきから店員さんの視線が痛いからというわけではない。念のため。
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 21:48:19.70 ID:ZwuSePSc0
「ところでお兄さん。」
「……。」
「お兄さん?」
「なんだい?」
待ってたら呼び方がお兄ちゃんに変わるかもしれない作戦、失敗。
「海鳴市ってここからどのくらいで行けますか?」
そんな場所はありません。
「えーとね、なのはちゃん……でいいかな?」
「はい」
「海鳴市って言うのはアニメの中にしかないんだよ?」
「えーと、私をからかってるんですか?」
「やめて!そんな目で見ないで!」
初めてジト目というもので見られた。可愛いけど実際に向けられると結構きついものがある。
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 21:55:52.59 ID:NDNEZ5z/0
俺は保守する。
ただ、それだけだ
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 21:57:29.23 ID:ZwuSePSc0
「……そう! ここは異世界なんだよ。その証拠にさっきも魔法が使えなかったでしょ?」
とっさに誤魔化す。
とうとう地球が異世界になってしまったが仕方ない。
「そんな……魔法が使えない世界なんて今までなかったのに。」
「何事にも例外があるんだよ。」
「確かに結界も張れなかったし……でも変身はできたしレイジングハートだって。」
"My magical power may be going to be a shortage. "
「嘘……。」
なにやら慌てている少女。
「念話もできないし……ええーっ!」
少女が一際大きな声を上げる。
カウンターの奥にいた店員が電話を手に取る。ちょっとまて。
「なのはちゃん!とりあえず出ようか!」
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 22:03:35.41 ID:iwNRh7zC0
こういうの嫌いじゃないよ
支援
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 22:06:17.65 ID:ZwuSePSc0
「ついにやってしまった……」
喫茶店から逃げ出した後、どうやっても近所の奥様方とかの目があったので
最終的に自分の部屋まで連れ込んでしまった。
六畳一間の、学生としては平均的と思われる部屋にはあまりものは置いていない。
自分がフィギュアやらポスターをを集める人間でなくて本当に良かったと思う。
「ここがお兄さんの部屋ですか」
「ああ、うん。汚くて申し訳ないけど。」
「そんなことないですよ。それじゃあ、お邪魔しまーす。」
少し遠慮がちに入ってくるなのはちゃん。
ああ、こんなところ見られたら確実に檻の中だなぁ……。
「その辺にあるクッションとか、適当に使っていいよ」
「はーい」
しっかりしてるけど、やはり言葉の節々に幼さが残るなぁ。
なにより声がゆ○りんそっくりだし……と、いかんいかん。
まるで俺が危ない人みたいじゃないか。
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 22:08:46.13 ID:mwgTVHe00
俺が良い思いしないなら全面的に支援する
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 22:15:24.49 ID:ZwuSePSc0
「あ、これウーロン茶ね。ごめんね、普段これくらいしか飲まないから。」
「いえいえ、ありがとうございます。」
「それで……どうするつもりなのかな?」
「誰とも連絡が取れないし……どうしたらいいのか……」
しょんぼりとする少女。
俺としてもどうしたものかと思案する。
時刻は現在午後3時30分。遅くとも5時には返さないとこの子の親が警察に駆け込みかねない。
「レイジングハートに聞いても分からないのかな?」
「それが……そろそろ起動できる魔力が無くなってきたみたいで、いざという時のためにスリープモードに入っちゃって。」
「そっか……」
「それに、もし方法があればレイジングハートの方から教えてくれると思うんです。」
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 22:17:58.04 ID:neA/PxWg0
胃炎
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 22:21:29.15 ID:ZwuSePSc0
「うーん、なのはちゃん。 ちょっといいかな?」
「はい?」
「門限って何時頃かな?」
「はい?」
あ、なんかまた凄い目で見られてる。
「やっぱりね、遅くなっちゃうとご両親が心配すると思うんだよ。」
「だから、帰る方法を……」
「うん、だからお家の近くまで送っていってあげるから一緒に帰ろう?」
「……そうですよね、ごめんなさいご迷惑をおかけして」
ようやく分かってくれたらしい。
少し惜しい気もするけど、気のせいだろう。うん、気のせい。
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 22:25:12.17 ID:ZwuSePSc0
「じゃあ、一緒に行こうか」
「あ、大丈夫ですっ 一人で帰れます。」
「そう……じゃあ気をつけてね」
「はいっ ありがとうございました。にゃはは……」
パタン、と小さな音を立ててドアが閉まる。
あーあ……嫌われちゃったかな。
でもまあ仕方のないことだ。
悪意が無くても保護者に黙って勝手に連れ回すだけで誘拐だって聞いたこともあるし。
「なんだか疲れたな……」
ベッドに寝そべる。
今度あの少女に会えたら、ちゃんと名前を聞いてケーキでも御馳走してあげよう。
そう思って目を閉じた。
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 22:28:46.41 ID:ZAQyo3GS0
珍しいかも
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 22:31:44.34 ID:ZwuSePSc0
***
目が覚める。
いつも通り飾り気のない寂しい部屋。
時計を見ると、時刻は午後8時を回っていた。
夕食を作ろうと思い立ち冷蔵庫を開けるも、中にはウーロン茶のペットボトルしか入っていない。
男の一人暮らしなんてこんなものだ。
「パスタの麺だけあるな……塩パスタは流石になぁ……」
近所のスーパーが10時まで営業してたはずだ。
財布をポケットにねじ込み部屋を出る。
夏ももう目前まで迫っているが、この時間になると流石にもう暗い。
「いってきまーす。」
当然返事はない。
ほとんど日課みたいなものだから。
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 22:35:03.63 ID:F5NA62w90
こういうSSは初めて見た
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 22:38:53.51 ID:ZwuSePSc0
「ホールトマトと、大蒜と……鷹の爪はまだあったよな。」
本日の夕食はアラビアータに決定した。
一人暮らしを始めてからというもの、パスタのレパートリーが異常に進化した。
後は茄子でも海老でも適当に買っておけば数日は回せる。
「さてと、帰りましょうかね。」
静かな夜。
明りは等間隔に配置された電灯と民家からわずかに漏れる光だけ。
閑静な住宅街、といえば聞こえもいいが夜になると少し怖いよなと思う。
「お……ここは……」
今日自称リリカルな少女と出会った場所に差し掛かった。
あの子は無事に帰れたのだろうか。
なんとなく頭の隅に引っかかる。
気がつけば、自然のあの公園に向かって歩いていた。
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 22:44:39.58 ID:RxidO6grP
支援します
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 22:46:42.02 ID:ZwuSePSc0
月明かりに照らされたブランコ。
まるで地球に降り注ぐ月光がすべてそこに注がれているかのような錯覚に陥った。
少女は、そこに腰かけて空に浮かぶ白銀の珠を眺めている。
「なんで……。」
「にゃはは、やっぱり一人で帰れませんでした。」
「最初はお兄さんが知らなかっただけかなと思って、図書館で地図とか見てみたんですけど……」
「やっぱり海鳴市はどこにもなくて、気が付いたらこの公園に戻って来てて。」
「あ、お月さまは私の生れた世界と一緒なんですね。」
そう呟く少女の目はとても哀しそうで。
自分のしてしまったことを後悔した。
まだ10歳にも満たない少女が、何も知らない場所で一人にされて。
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 22:52:35.12 ID:l3oJNCH50
なのはとか俺得すぎておしっこもれそう
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 22:55:22.42 ID:ZwuSePSc0
「えっ……」
気がつけば、少女を抱きしめていた。
その体はとても小さくてそれを認識する度に罪悪感が増していく気がした。
「ごめん。」
「そんな、お兄さんは何も悪くないです。」
「暫く俺の家にいてくれ。 帰る方法は俺も探すから。」
「そんなことっ……頼めないです。」
「辛い時は、我慢しなくていいんだよ。」
それからどれくらいだろう。
家に向かって歩き出す頃には俺のシャツはすっかり泣き虫になってしまったが
「にゃはは……」
隣りを歩く少女は少しだけ恥ずかしそうに笑っていた。
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 22:58:14.47 ID:ZwuSePSc0
ひと段落したので
第1話終了ってことで休憩します。
見てくれてる人ありがとう。
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 23:00:32.13 ID:neA/PxWg0
完結させるんだよな?
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 23:02:01.73 ID:h+8jBt/l0
支援
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 23:02:43.38 ID:mwgTVHe00
楽しませてもらってるけど俺がものすごい美味しい思いしそうなのが気がかり
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 23:06:02.02 ID:ZwuSePSc0
今日中とかは厳しいかもしれませんが……落ちても立て直して完結させるつもりです。
あ、先に言っておきますとえっちなシーンとかはないです。
フェイトちゃんは俺の嫁だけど愛がゆえにそんな不埒な事考えられません。
もうすこし頭がすっきりしたら再開しますのでしばしお待ちを。
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 23:08:19.23 ID:iwNRh7zC0
>>36 つまり保守して下さいってことだな
わかった
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 23:09:15.06 ID:mwgTVHe00
>>36 ふむ
フェイトちゃんはおれの嫁だが保守はまかせろ
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 23:10:31.12 ID:089NwGi/0
ホッシュートン
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 23:14:54.37 ID:neA/PxWg0
フェイトちゃんはなのはちゃんの嫁なんだよ!
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 23:20:07.79 ID:FU6aUlq/0
フェイトちゃんが三次元になってしまったらその時点で俺の夢とか希望とか諸々が失われるから追いかけてきて一緒に遭難っていうありがちな展開はやめてくれよ
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 23:28:22.79 ID:iwNRh7zC0
保守
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 23:39:25.63 ID:iwNRh7zC0
保守
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 23:39:38.81 ID:neA/PxWg0
星ル
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 23:47:14.12 ID:tu4+er9yO
いきなり町中でディバインシューターとかぶっ飛んでるな
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 23:53:07.44 ID:ZwuSePSc0
***
目が覚める。
何やら視界がおかしい。
「ああ……そうか。」
俺は毛布にくるまって床で寝ていた。
代わりに、一人暮らしを始めて以来の相棒の上には可愛らしい少女が寝ている。
よほど疲れていたのだろう、ご飯も食べずに寝てしまった。
眠そうにしながらもシャワーを浴びたあたりやっぱり女の子なんだろうなと思う。
「そう、つまりだ。」
当然着替えなんて持っているはずのないこの少女は俺のジャージを着ている。
そして俺が女児用の下着なんて持っているはずがない。
……いや、本当に持ってないからね?
「そういうことなんですよね〜」
ああ、何故か幸せな気持ち。
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 23:54:00.78 ID:mwgTVHe00
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/17(金) 23:57:45.40 ID:ZwuSePSc0
「んぅ……なにがですか?」
「えっ!?」
「ぉはようございます」
「お、おはよう」
見れば少女が起き上がり眠そうに眼をこすっていた。
ああ、大きすぎるジャージって素晴らしい。
にやけそうになる顔を必死で抑えつつ、俺は改めて洗面所まで案内し、顔を洗わせてあげた。
「あ、着替え洗ってあるやつここに干してあるからね。」
「えっ!あっ!わわわっ!」
「ごめんね、出来る限り見ないようにしたから……。」
「うぅ……」
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/18(土) 00:01:13.55 ID:ESM2ucoo0
> ああ、大きすぎるジャージって素晴らしい。
うん、素晴らしい
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/18(土) 00:01:59.90 ID:0eDzcvSB0
顔を真っ赤にする少女。
ちなみに凝視とかそういうのは一切していない。
これはまぎれもない事実なのである。
「当面の問題は洋服だよね。今日一緒に買いに行こうか。」
「え……でも……」
「いいんだよ、気にしないで。それになのはちゃん可愛いんだから、いろんな服を着てもらいたいんだよ。」
「…………。」
なぜかこちらをじーっと見てくる少女。
しまった、やはりいまの発言はアウトだったか。
必死にどうフォローしようか考える。
しかし次の瞬間、頭の中は少女の呟きによって真っ白になった。
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/18(土) 00:05:31.48 ID:0eDzcvSB0
「フェイトちゃんの方が好きって言ってた……」
――――俺は神に感謝した。
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/18(土) 00:06:05.56 ID:Y92MvwI10
ワロタwww
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/18(土) 00:10:25.87 ID:ESM2ucoo0
うひょぉぉぉぉ!!!
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/18(土) 00:11:06.43 ID:0eDzcvSB0
***
「わぁ〜! すごい広いですね」
最寄駅から30分ほど電車に揺られ、目的地に到着した。
もっとおしゃれな街とかの方が良かったのかもしれないが、あいにく9歳の女の子の服を買う場所なんて分からないので
とりあえず一番手近なショッピングモールへとやってきたのだ。
「海鳴にはないの?」
「こんなに広いところはなかったです。」
「そっか。じゃあ今日は1日付き合ってあげるから好きなだけ見て回ろうね。」
「はーい!」
よし、今日は気合入れないとな。
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/18(土) 00:14:59.10 ID:0eDzcvSB0
「これ、どうですか?」
「うん、とっても似合うよ。」
「こっちのワンピースも」
「それも可愛いね。」
「むー、さっきから適当すぎませんか?」
「だって本当に可愛いんだもん。なのはちゃん、センスいいね。」
こんなテンプレート通りの会話だってしちゃえる。
目下考慮すべきなのはやはり店員さんの目だろうか。
町の喫茶店の店員と違ってしっかりと教育が行きとどいているようで、露骨にこちらを警戒する様子はない。
しかし、時折感じる視線を気にせずには居られなかった。
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/18(土) 00:15:21.12 ID:F8my8HSNO
リリカルマジカルテクニカル!
って言い回しを覚えてる人がどれくらい居るのか
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/18(土) 00:15:21.27 ID:cQzzbR4XO
>>14 この男はお兄さんという呼び方に何の不満があるというんだ
兄系の呼び方では最高じゃないか
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/18(土) 00:17:44.30 ID:ceT3NdMR0
>>57 ゆかりんだぞ
芽衣ちゃん思い出してみろよ
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/18(土) 00:19:30.63 ID:0eDzcvSB0
「ねえねえなのはちゃん。」
「なんですか?」
「ちょっと向こうで待っててもいいかな?」
「えっ あ、ごめんなさい!退屈させちゃって……」
「いや、違う。 そういう事じゃなくて……」
そっと店員さんへと視線を向ける。
「っ!?」
うわ!鏡越しにしっかりとこっちを見てやがる。
おとなのはさん一択だがこれはこれでいいものだ
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/18(土) 00:21:37.96 ID:0eDzcvSB0
「?」
「だからね、例えば知らない大人が、なのはちゃんみたいな可愛い子を連れてると他の人には何事かと思われちゃうんだよ。」
「えっと……つまり、知らない大人の人だと思われなければいいんですよね?」
「うん。」
「えっと……じゃあ、 にゃはは……お兄ちゃんって呼んでもいいですか?」
こうして、図らずとも目標は達成されたわけで。
やっぱりお兄ちゃんですよね。男のロマンとして。
もしくは兄さん。これが譲れないライン。敬語妹って素晴らしい。
朝倉○音こそが至高の妹キャラだと信じて生きてきた。
その後無事に衣類を揃え、遅めの昼食を済ませるころにはすっかり夕方になっていた。
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/18(土) 00:25:07.55 ID:+hP//6un0
裏山
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/18(土) 00:25:58.73 ID:ceT3NdMR0
あれ?
なのはってもしかして可愛いんじゃね?
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/18(土) 00:26:10.24 ID:0eDzcvSB0
「次はどうするんですか?お兄ちゃん。」
「えーと、他に欲しいものとかない?」
「はい!もう十分買ってもらいました。」
「じゃあ、帰る前にもう一か所だけ寄ろうか」
エレベーターを使ってショッピングモールを一気に登る。
時間的にもそろそろ丁度いい頃合いのはずだ。
「どうかな?」
「わぁ……!」
このショッピングモールは埋め立て地に建てられている。
近年急速に開発されたこの辺りは今ではすっかり若者向けののスポットとなっていて、
その中でもこのモールの屋上から見える景色は、ちょくちょく雑誌に取り上げられたりする程度には有名なのだ。
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/18(土) 00:30:52.84 ID:0eDzcvSB0
真っ赤に染まった空。
まばらに浮かぶ雲の絵具で彩られた下に広がる、群青とオレンジの海。
「海鳴市も確か海に面してたよね? その代わりってわけじゃないけど……海が見える景色を見せてあげたくて。」
「すごい……。 あ、あれ、なんだか涙が……。」
「わ、ごめん、大丈夫?」
「大丈夫、です。 ちゃんと、みんなの所に帰りますから。」
「そっか。 なのはちゃんは強いね。」
「……。」
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/18(土) 00:33:08.13 ID:0eDzcvSB0
「少しだけ、ぎゅって、してください。」
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/18(土) 00:34:30.33 ID:+hP//6un0
まんま芽衣ちゃんやがな
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/18(土) 00:38:57.93 ID:0eDzcvSB0
"Caution!"
「っ!」
突然、レイジングハートが警告を発した。
「な、何!?」
「なのはからっ! 離れて!」
襲い来る黒い影。
俺は、目を離すことができなかった。
目を離すには、彼女は美しすぎた。
「フェイトちゃん!?」
次の瞬間、俺の側頭部にバルディッシュがめり込んだ。
支援
支援
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/18(土) 00:43:13.72 ID:cQzzbR4XO
そこそこ有名なスポットで大の大人の即頭部に鈍器を叩き込む金髪美少女
何故俺の所に来ない?
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/18(土) 00:43:16.65 ID:ceT3NdMR0
友達だ・・・!
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/18(土) 00:46:45.72 ID:0eDzcvSB0
***
目が覚める。
あ、これなんかデジャヴ。
気を取り直して。
目を覚ますとそこには、少し面白くなさそうなリリカル少女と、どうみても敵意むき出しのフェイトちゃん。
それにもう一人、見たことのない女性が立っていた。
「えーと……どういう状況?」
「なのはを返してもらいに来た。」
「ちょ、ちょっとフェイトちゃん!」
必死でフェイトちゃんを諌める少女。
「あー、そっちの事情は大体分かった気がする。 こっちの方は?」
「私?」
20歳くらいだろうか、自分とほとんど年が変わらないように見える女性だ。
肩まで伸ばした髪と意志の強そうな眼差し。
ちょっとキツそうな人だなぁ……。
紫煙
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/18(土) 00:55:57.44 ID:ceT3NdMR0
フェイトちゃん!
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/18(土) 00:56:17.16 ID:0eDzcvSB0
「あ、それは私から説明します……。」
と、リリカル少女。
やっぱ絶対ちょっぴり怒ってるよね?
「この人は女さん。 フェイトちゃんがお世話になっている人だって。」
「そ、この子が公園で一人でいたから何事かと思ってね。」
「どこかで聞いたような話だな……。」
「で、君は?」
あれ?
リリカル少女は説明してくれてなかったのか。
「……ロリコン?」
あ、説明しててもこうなりますよねー。
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/18(土) 01:05:24.20 ID:0eDzcvSB0
それから俺は、誤解を解くのに10分近くを要した。
どうやら状況は似ているらしいが、多少の違いもあるようで。
この子は――フェイトちゃんはかなり制限があるものの魔法を使う事ができる。
先ほどの子供の物とは思えない運動能力はこのためだろう。
「まぁ、私もこの子と一緒に元の世界?とやらに戻る方法を探すから。」
「じゃあ俺の方でも何か見つかったら連絡しますね。」
「ん。 よろしく。」
一通り連絡先も交換して、解散の流れになった。
「あ、そういえば。 なのはちゃんなんですけど、そちらで預かってもらった方が……。」
女の子なわけだし、親友と一緒の方が心強いに決まっている。
少し残念だけどね。少し。うん。
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/18(土) 01:06:04.57 ID:+hP//6un0
ねじる
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/18(土) 01:08:59.71 ID:0eDzcvSB0
あー・・・すみません。
元々あまり気にしないように書いてきましたが、そろそろ日本語として限界ギリギリな文章しか書けなくなってきたので寝ます。
数レス見返しても修正したい細かいところがいっぱいでもうだめだ。
>>78だったら
「運動能力はこのためだろう」→「運動能力はこれによるものだったのだろう」
見たいな感じで。
続きの構想は出来ているので、明日また投下します。
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/18(土) 01:22:14.54 ID:ZxanfAe/0
乙
82 :
忍法帖【Lv=11,xxxPT】 :2011/06/18(土) 01:23:13.06 ID:jIk0cipt0
乙乙
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/18(土) 01:50:13.54 ID:Y92MvwI10
保守
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/18(土) 02:02:36.62 ID:3V+triK50
面白い
ほ
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/18(土) 02:35:39.37 ID:+8UaUHCY0
乙
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
しょうがねぇな…結局俺の保守力が必要なわけか