23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
そう言いながら席に腰かけた。
少し息が乱れてた。
走って来てくれたんだろうか。
そんなささいなことだけで、妙に嬉しくなってしまう。
にやけそうになるのをこらえる。
こらえきれなくて、応急措置。
内側の頬の肉を噛んだ。
いたい。
そんな私を知ってか知らずか、
私とおそろいの学校指定の通学鞄を横の席に置き、メニューに手を伸ばした。
「澪は何頼んだの?あ、問題解いてるなら続けて。こっちは気にしなくていいから」
何でもないことのように名前を呼ばれてドキッとするけど、表には出さない。
「今日はコーヒーだよ。あと1問で終わるから、ちょっと待っててな」
「わかった。てか、コーヒー。へぇー、めずらしい…」
そう言いながら、目はメニューを追っていて私の方を向いてはくれない。