1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
残念ですが冒険の書は代理です
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 21:53:17.75 ID:Z1qelusw0
でろでろでろでろでーん
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 21:53:52.40 ID:yYPWI8LE0
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 21:54:35.82 ID:yYPWI8LE0
第19話
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 21:55:59.51 ID:rWFz+/JtO
ドラクエだと…
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 21:56:43.59 ID:yYPWI8LE0
夜に活気づく場所といえば酒場である。
ブーンは、リムルダールの町の繁華街の一角を彷徨う。
( ^ω^)
繁華街と言っても、明かりは少なく、
道ゆく人の数もそれ程ではない。
路地裏に座り横たわる浮浪者が、酒瓶を枕にして寝ているのが印象的だった。
枯れ草がチリチリと寂しげな風に舞う。
7 :
忍法帖【Lv=11,xxxPT】 【東電 84.0 %】 :2011/03/30(水) 21:57:34.99 ID:Dusn2uKm0
支援
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 21:57:50.57 ID:yYPWI8LE0
( ^ω^)「お、あった。ここかお」
そして、一軒の酒場に入っていく。
赤錆て鈍色(にびいろ)になった鈴が、切なげな音を鳴らした。
('_L')「いらっしゃい」
静かで、全体的に明かりが少なく、暗い佇まいの店だった。
幾人かが、談笑しながら酒を飲んでいる。
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 21:59:26.91 ID:yYPWI8LE0
('_L')「何になさいますか?」
( ^ω^)「葡萄酒を、一杯貰うお」
酒場のマスターは、手慣れた振る舞いでグラスに酒をとくとくと注ぐ。
どうぞ、といって差し出した。
ブーンはそれを口をつけ、息をつく。
葡萄の香りと、渋みのある味わいが、心を落ち着かせる。
( ^ω^)「マスター、ここは色んな情報が集まると聞くお」
('_L')「ええ、ちまたの噂は、大体ここに集まりますね」
( ^ω^)「じゃあ、聞きたい事があるお。ロトの勇者について・・・」
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:00:55.01 ID:wZfLxghq0
支援の始まり
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:01:33.41 ID:yYPWI8LE0
(´・ω・`)
(´・ω・`)「・・・おや。ブーンさんじゃないか」
( ^ω^)「おっ!?ショボン先生!」
カウンターの席を、数席あけて座っていた男性に話しかけられた。
それは、以前ブーンの主治医であった、ショボン医師だった。
入店した時は、暗がりで気がつかなかった。
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:02:02.07 ID:VkY4GLvv0
ワイーヌ
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:02:47.78 ID:yYPWI8LE0
(´・ω・`)「やぁ、偶然だね。その後の経過はどうだい?」
( ^ω^)「先生のおかげ様で、良くなりましたお。
完治じゃないですけど、もう軽い運動もできますお」
(´・ω・`)「そうかい。それはよかった」
そういってショボンは、酒をクイッと口に含んだ。
飲み方が、サマになっている。
( ^ω^)「今日は、仕事の方はもう終わりなんですかお」
(´・ω・`)「ああ。今は、大変な患者さんも抱えていないし、
一応臨時の医師も病院に呼んでいるからね」
(´・ω・`)「それに、明日は休みだ。久々に羽をのばせるよ」
そして、ぐっと景気よく、杯の酒を飲み干した。
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:05:08.93 ID:yYPWI8LE0
('_L')「久々といっても、ここにはしょっちゅう来てるじゃないですか」
(´・ω・`)「ははは、まぁ、いいじゃない。日々の息抜きは必要さ」
( ^ω^)「おっおっ。ショボン先生は、お酒が好きなんですおね」
(´・ω・`)「ああ・・・・・・酒は良い。酒はいいよ」
(´・ω・`)「心の中に溜まった汚れのような物を、洗い流し浄化してくれる」
(´・ω・`)「酒と触れ合うこの時が一番、心安らぐ時なんだ」
ショボンが、ほうっとした遠い目になる。
そして、マスターにおかわりを要求した。
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:05:33.94 ID:wZfLxghq0
支援
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:05:45.98 ID:wZfLxghq0
支援
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:05:58.15 ID:VkY4GLvv0
命の水です
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:07:09.60 ID:yYPWI8LE0
( ^ω^)「先生は、飲み方がカッコいいですお」
(´・ω・`)「はは、そうかい」
(´・ω・`)「それと、ここでは“先生”とは呼ばないでくれないか」
(´・ω・`)「ここに居る時は、仕事の事を忘れて飲みたいんだ」
( ^ω^)「おっ・・・わかりましたお、ショボンさん!」
(´・ω・`)「ふぅ。しかし、今日の酒はいつにも増して沁みるね」
( ^ω^)「そんなにお酒が好きなら、ショボンさんも、
酒場のマスターになったらいいんじゃないですかおw」
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:07:52.29 ID:rWFz+/JtO
4月からじゃなかったのか
大支援
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:09:20.57 ID:yYPWI8LE0
(´・ω・`)「・・・・・・」
( ;^ω^)「おっ、何かまずいこと言いましたかお」
(´・ω・`)「いや、そんな事は無い」
(´・ω・`)「自分の酒場の店を持つ、か・・・そんな事も、時々頭を過(よぎ)るんだ」
( ^ω^)「おお・・・?」
(´・ω・`)「この町では、自分の親の仕事を継ぐのが普通だ」
(´・ω・`)「自分は医者の息子だ。だから、医学を学ぶほかなかった」
(´・ω・`)「丁寧に敷かれた道の上を、ずっと歩き続けて来たんだよ」
ショボンの顔が、ランプの明かりに照らされ、酔いの所為か少し赤く見える。
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:11:16.46 ID:yYPWI8LE0
( ^ω^)「ショボンさんは、すごい医者だと思いますお。
患者さん達も皆、尊敬してますお」
(´・ω・`)「もちろん、医者の仕事もやるからには真剣に、誇りをもって取り組むさ」
(´・ω・`)「・・・昔、ラダトームのとある酒場にいったんだ」
(´・ω・`)「そこで、初めて酒を飲んだ。美味かった」
(´・ω・`)「感激して、それから酒を飲むようになったよ」
(´・ω・`)「医者としての自分が嫌いな訳じゃない」
(´・ω・`)「ただ、そういう夢想いの様な感情が、ときどき胸をくすぐるんだ」
( ^ω^)「・・・・・・」
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:13:27.99 ID:yYPWI8LE0
( ^ω^)「だったら・・・やってみたらいいんじゃないですかお?」
(´・ω・`)「・・・・・・」
( ^ω^)「ショボンさんの人生ですお。
やりたいようにやるのが、一番だと思いますお」
(´・ω・`)「・・・そう簡単には上手くいかないよ。酒場経営のあれこれなんて、
今までまるで勉強して来なかった」
(´・ω・`)「この年になって、今更仕事を鞍替えするなんて、とても出来ないさ」
(´・ω・`)「それに・・・自分の親も、僕が医者として大成する事を望んでいる」
ショボンは自分に言い聞かせるように語る。
酒に魅入られた先ほどの目とは、また違う遠い目を見せた。
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:15:38.70 ID:wZfLxghq0
レールか
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:16:42.54 ID:yYPWI8LE0
( ^ω^)
( ^ω^)「・・・ショボンさん」
(´・ω・`)「ん」
( ^ω^)「自分は、この旅を終えたら、やりたい事がありますお」
(´・ω・`)「ほう。何だい?」
( ^ω^)「料理屋を、やりたいんです」
ブーンは、すり切れて幾つもの傷のある手の甲をなぞる。
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:18:09.09 ID:rWFz+/JtO
ブーンは料理人の才能あるよな
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:19:18.77 ID:yYPWI8LE0
( ^ω^)「その夢があるから、自分はやれる。頑張れる」
( ^ω^)「困難にくじけそうになった時、いつもそれを思い出すんですお」
(´・ω・`)「・・・・・・」
( ^ω^)「一度きりしかない人生だお。
きっと、自分の心に正直に生きたらいい」
( ^ω^)「それがきっと、希望ってやつですお」
( ^ω^)「この世界の人々が忘れかけている、希望なんですお」
(´・ω・`)「・・・・・・」
( ^ω^)「今は自分は、それを取り戻す為に旅をしてるお。
それが叶ったとき、初めて・・・・・・」
( ^ω^)「きっと、人々と共に、自分の夢を心から満喫できるはずですお!」
( ^ω^)「希望は良いものだお。ショボンさんも、無理だと決めつけないで。諦めないで」
( ^ω^)「挑戦してみたらいいんじゃないかって、ブーンは思いますお」
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:20:45.22 ID:VkY4GLvv0
バーボンバーボン
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:22:09.74 ID:yYPWI8LE0
(´・ω・`)「・・・そうだね」
( ;^ω^)「あ。すいませんお、若輩者が・・・・・・」
(´・ω・`)「いや、いいさ。なんだか、君の様な人間を見るのは久しぶりだ」
(´・ω・`)「前向きで、純粋で、自分を信じられる。
そんな情熱的な事を、恥も臆面もなく言いのけてしまう」
(´・ω・`)「羨ましいよ。なにか、嬉しくなってしまうね。
職業柄、暗い気持ちの人とばかり触れ合うものだから」
ショボンは微笑んで、グラスに口をつける。
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:22:13.49 ID:p5tMLo7O0
ギャングや歯車のボリュームを見てきたからドラクエ程度じゃ物足りなくなってきた
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:24:19.96 ID:yYPWI8LE0
(´・ω・`)「今日は、僕が奢るよ。
ロトの勇者の情報を得る為に、ここに来たんだろう?」
(´・ω・`)「酒の美味さも、じっくり味わっていくと良い。
ここのお酒も、美味しいからね」
(*^ω^)「おおっ、ありがとうございますお!」
('_L')「お褒め頂いて恐縮ですが、あんまり飲み過ぎないようにしてくださいよ。
また家まで運ぶなんてしたくありませんからね」
(´・ω・`)「はは、解ってるよ。さ、もう一杯頂こう」
(´・ω・`)(・・・・・・)
(´・ω・`)(“希望”――――――か・・・・・・)
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:26:11.90 ID:rWFz+/JtO
歯車はボリュームあったな
でもドラクエは読みやすくていい
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:27:55.55 ID:yYPWI8LE0
宿屋の自分たちの部屋に、ブーンはフラフラとしながら帰る。
途中、よろけて何処かに頭をぶつけた。
(*^ω^)「ツン、帰ったお」
ξ゚听)ξ「ブーン!遅かったじゃない!」
ξ゚听)ξ「まぁ、お酒臭いわ。随分飲んできたんじゃないの?」
(*^ω^)「うう・・・結構飲んだお・・・」
ξ゚听)ξ「ロトの勇者の情報が得られた?」
(*^ω^)「おお。耳寄りな情報を手に入れてきたお!」
ξ゚听)ξ「よかったわね!」
ξ゚听)ξ「それより、約束でしょ。今日は、ほら、ね?」
ツンは、ブーンの腰に手を回す。
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:29:39.98 ID:yYPWI8LE0
(*^ω^)「う・・・ツン、今日は結構酔ってるんだお。
また明日に・・・」
ξ゚听)ξ「ブーン・・・言ったじゃない。今日は二人でするって」
ξ゚听)ξ「楽しみにしてたのよ・・・・・・」
(*^ω^)「わ、わかったお・・・」
ξ゚听)ξ「うふふっ」
ツンは、ブーンの手を握る。部屋の蝋燭の火が、ユラリ揺らめいた。
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:29:44.99 ID:VkY4GLvv0
なんだと?
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:30:24.63 ID:rWFz+/JtO
おたのしみくるか?!
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:32:15.40 ID:yYPWI8LE0
(||| ^ω^)「おはようだお」
| ^o^ | 「おはようございます。きのうはおたのしみでしたね」
ξ゚听)ξ「おはよう」
(||| ^ω^)(酒を飲み過ぎたのと、睡眠不足とアレで、頭と腰がいたいお・・・)
ブーンは、宿屋の主人に水を1杯、要求した。
朝一番の冷たい水は、多少の気分を良くしてくれる気がする。
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:33:31.35 ID:VkY4GLvv0
おいちょっとまて
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:34:52.06 ID:yYPWI8LE0
| ^o^ | 「それにしても、こんなびじょとまいばんダンスのれんしゅうなんて、うらやましいですなあ」
(||| ^ω^)「あ、はは・・・・・・」
ξ///)ξ「もう、ご主人たら、お上手ですわ」
ブーンは、暇のある時は、ツンにダンスの稽古をつけてもらっていた。
それは、無事にツンをラダトームまで送り届けられたら、
一緒にダンスを踊ろう、という約束からくるものだった。
なので、こうしてとき夜につけ、華麗な舞いの練習をしているのだ。
ツンは、それを熱心に手取り足取り、丁寧に教えてくれる。
姫は美しい。ブーンも悪い気はしないが、
少なくとも今は、それよりも二日酔いの苦痛の方が勝るのである。
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:37:26.20 ID:yYPWI8LE0
( ^ω^)「・・・・・・お」
( ・∀・)「おっと」
酔いで気分の悪いときに、一番見たくない顔に出会った。
( ・∀・)「やあ、おはよう、我が宿命のライバルよ。少しは剣の腕が上がったかい?w」
( ^ω^)「ライバル() ハハッワロワロス。おかげさまで」
同じ宿に泊まっていた。
違う宿屋に鞍替えしようかとも思ったが、
この宿屋は料金が安い。
それに、たったそれだけの事でこちらが動かねばならないのも癪だ。
それなら相手が移動してくれればいい。
と、恐らく向こうも考えているのだが。
しかし、些細な事にツンを付き合わせるのもアレだ。我慢だ。
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:38:41.48 ID:VkY4GLvv0
ふぅ…ワロスワロス
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:40:11.18 ID:yYPWI8LE0
( ・∀・)「で、竜王を倒すっていう話の方はどうなんだい」
( ^ω^)「いい情報を仕入れてきたお。順調だお」
( ・∀・)「そうかい。そりゃ良かった」
( ・∀・)「ま、しかし肝心の強さがなけりゃお話にもならない」
( ・∀・)+「剣術をもっと磨きたかったら、いつでもきなさい。
稽古をつけてあげよう(暗黒イケメン微笑)」
( ^ω^)「ぐぬぬ」
重傷を負っていたとはいえ、一度立ち会いで辛酸を舐めさせられたのは痛い。
事あるごとにそれをチクチクとネタにされる。
本調子であれば、こんなおちゃらけた奴に負ける筈が無いが、
過去は変えられないのが人生の理である。
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:42:32.10 ID:yYPWI8LE0
ξ゚听)ξ「ちょっと貴方!ブーンを侮辱するのは辞めなさい」
ξ゚听)ξ「彼が本気になれば、貴方なんて一蹴よ!」
( ・∀・)「いつも思うが、美しく気品にあふれた女性だ」
( ・∀・)「まるで、どこかの姫君のようだ」
( ;^ω^)ξ;゚听)ξ「えっ」ドキッ
( ・∀・)「くそ、なぜこんな白豚に・・・でも」
そして、二階から女性が降りて来た。
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:44:46.32 ID:yYPWI8LE0
ζ(゚ー゚*ζ「モララー様、ここに居られたんですか!部屋にもいないので」
( ・∀・)「おはよう、デレ。今日も可愛いね」
( ・∀・)「今日は確か、湖畔の方で食事の予定だったね」
ζ(゚ー゚*ζ「ええ、楽しみです!モララー様!」
( ・∀・)「じゃあ、行こうか。魚の料理が美味いらしいんだ」
( ・∀・)「・・・僕のお姫様も、なかなかのもんだろう」
戦士と女性は、出て行った。
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:45:07.49 ID:VkY4GLvv0
モララー爆発しろ
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:45:56.38 ID:rWFz+/JtO
モララーになりたい
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:47:17.57 ID:yYPWI8LE0
( ^ω^)「ツン、僕らもいくかお」
ξ゚听)ξ「ええ、今日はどうするの?」
( ^ω^)「民家の集落でロトの勇者の情報収集と」
( ^ω^)「旅支度、食料の買い込みだお。当面の予定が立ったんだお」
ξ゚听)ξ「まあ、本当!」
( ^ω^)「・・・それと、剣術の稽古・・・かお」
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:50:38.36 ID:yYPWI8LE0
ブーンは、ふいと空を見上げる。
見慣れた薄暗い空が広がるが、珍しく風の穏やかな日だった。
いや、無風といっていい。
まるで何かの前兆のように。
何故か、空の遠くに羽ばたく鳥がいつにも増して多い気がした。
to be continued...!!
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:51:59.67 ID:yYPWI8LE0
短めなので、続いて次話投下しますですです
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:53:27.32 ID:n//knwLo0
無茶苦茶待ってたわ
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:53:35.99 ID:yYPWI8LE0
( ^ω^)ブーンの今のステータス
LV19
はがねのつるぎ
はがねのよろい
てつのたて
今回登場した敵
特に無し
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:53:42.50 ID:VkY4GLvv0
ならば支援だ
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:54:23.58 ID:yYPWI8LE0
>>50これを忘れていた 投下が久々だったから何とも(´・ω・`)
きてたー支援
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:57:39.10 ID:yYPWI8LE0
第20話
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:57:53.44 ID:1Y5bi0+k0
もう終わりかよ 手抜きすぎ
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 22:59:50.90 ID:yYPWI8LE0
冷たい荒風を総身に受け、
思わずその土埃混じりの風の強さと冷たさに、目を細める。
首元の癒えかけの傷の上に巻かれた包帯がゆるりと解けて、
バタバタと風になびいて揺れた。
相も変わらずの悲しみをたたえた薄暗い曇天に、草木弱々しい乾いた大地。
この邪悪に犯された平地を踏みしめながら、ブーンは、ゆく。
( ^ω^)
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:00:33.78 ID:rg+QZO360
最近全話読んだところだったんだ
wktk
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:01:35.46 ID:yYPWI8LE0
リムルダールで、ロトの勇者の情報の聞き込みをした。
次に彼が向かったのは、リムルダールから南――――――。
“聖なる祠”と呼ばれる場所であった。
今はそれを目指し、南下している。
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:03:41.42 ID:yYPWI8LE0
ローラ姫・・・ツンは、ひとまずリムルダールの安全な場所に置いて来た。
彼女はどうしてもと、ブーンに付いてきたがっていたが、
旅の困難さと危険さを一昼夜かけて説く事で、ようやく納得させてきたのだ。
ツンが戦闘もこなせるというなら話は別だが、
冒険者でもない彼女を連れて、この荒廃したアレフガルドをゆく訳にもいかない。
仮に彼女を伴っても、今のブーンなら彼女を庇護しながら向かう事は出来るかもしれぬ。
それでも、出来るだけ不要な労力や危険は避けるべきだ。
彼女に随分と身を案じられ、それがまた原因で後ろ髪を引かれもしたが、
なに、大丈夫。心配はいらない。
体の怪我も、完治とまではいかないが、ほぼそれに近い。
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:06:17.84 ID:yYPWI8LE0
( ^ω^)「・・・おっ」
てつのさそり「シュアアアアアア・・・・・・」
( ^ω^)「魔物・・・か」
( ^ω^)「おまえのようなタイプは、もうとっくに攻略済だお!」
ブーンは、鋼の剣を振るう。
てつのさそり「シュシャアアアアッッ」
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:09:17.55 ID:yYPWI8LE0
大型の蠍のような魔物は、その剣さばきを鋏(はさみ)で受け凌ぐ。
凄まじい速度で、剣と鋏が応酬される。
その伝わる感触から、敵の硬度が半端な物では無い事が理解できた。
鉄のように、堅い。
( ^ω^)「・・・はっ!!」
ブーンは、その鋏を掴んだ。そして――――――
((♯^ω^)「ふんぬぅおお・・・・・・ッッ!!」
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:10:08.75 ID:VkY4GLvv0
やっぱ剣よね
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:11:52.57 ID:yYPWI8LE0
投げ飛ばそうとする。
((♯ ω ))「ぬぎぎぎっ〜〜〜〜っっ」
が。
((♯ ω ))「・・・・・・」
( ^ω^)(重てえ)
無理だった。重かった。
てつのさそり「シイィィィィィッ!!」
敵のしっぽの針が、ブーンを狙い突き出される。
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:14:29.04 ID:yYPWI8LE0
( ;゜ω゜))「おおっと!そいつはもう勘弁だお!」シュザッ
ブーンは鋏を離し、後方にステップし、躱す。
以前戦ったさそりの化け物と比べ、さらに堅く、そして重量がある。
前の戦法は通用しない。ならばどうする。
( ^ω^)「・・・・・・」
( ^ω^)「なら」
てつのさそり「シャガッシャッ!!」
再びしっぽの攻撃がくる。
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:14:35.33 ID:rWFz+/JtO
はがねのつるぎか
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:16:42.05 ID:yYPWI8LE0
( ^ω^)「しっ・・・・・・!!」ビュキャッ
てつのさそり「シャギギイイイイイイイ?!!」
尻尾の先端を、切り落とす。
(♯^ω^)「はっ!やっ!」ビシィッ!
(♯^ω^)「しあッッ!!」スバァッ!
ブーンの剣撃は、敵の鎧のような甲殻の繋ぎ目の部分に
いとも正確に狙い払われる。
そう。どんなに強固な鎧でも、その繋ぎ目は得てして脆い。
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:19:22.34 ID:yYPWI8LE0
しかし言うは容易いが、ブーンの急所を狙いすまして打ち斬る技量と、
彼の剛力あって初めて成せる事。
普通なら、刃も立たぬ。
てつのさそり「ギシイイイイィィイイィイ!!」
(♯^ω^)「ハァッッ!!」ドシュンッ
尻尾と脚が完全になくなった頃、魔物は完全に沈黙した。
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:20:40.69 ID:VkY4GLvv0
だるーま
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:21:32.49 ID:yYPWI8LE0
( ^ω^)「・・・ふぅ」
( ^ω^)「こいつはやっぱり・・・」
( ^ω^)「食えそうにないおね」
剣をガチンと鞘に収めた。
幾多の試練を乗り越え
ブーンの剣は今、確実に研ぎすまされて来ている。
そして、衣切れでボロボロの衣をばさりと翻し、
この絶望の大地を、また歩き始めるのだ。
遠くに、頂上に雪を抱いた山が見えた。
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:22:26.95 ID:rWFz+/JtO
ブーンかっけえな
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:23:22.07 ID:a5vkKSez0
ブーンが中心の話は単調で退屈
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:24:26.58 ID:yYPWI8LE0
砂ざらの平地に、円形状に山脈が連なる。
岩山だ。それを超えてゆく。
なかなか凄い山道だ。
いや、道なんて物はない。
急斜をガツガツと抉り込むようにして、体全体で登る。
剣のような岩が、手に食い込む。
( ^ω^)
足を滑らせて転げ落ちれば、恐らくは重傷という程度では済まないだろう。
慎重に、少しずつ登っていく。
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:26:12.82 ID:yYPWI8LE0
コッ・・・
コッ・・・ コッ・・・
( ^ω^)(!)
ゴッ・・・ ドゴッ! ゴッ・・・
( ;^ω^)
ゴッ・・・ コッ
コッ・・・
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:27:17.44 ID:VkY4GLvv0
1人旅はいつまで続くのやら
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:27:32.63 ID:dK7Lr2Aq0
ツンは?
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:29:09.07 ID:rWFz+/JtO
危ないからおいてきた
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:29:50.82 ID:yYPWI8LE0
ブーンの顔の、すぐ横を小石が転がっていった。
斜面から転がってくる、石ころや雪、氷塊などにも注意しなければならない。
小さなサイズでも、この山面ではとてつもないスピードで転がってくる。
頭に食らえば、死ぬ。足を砕かれても、死ぬ。
どこに当たっても、衝撃で落ちて死ぬ。
とどのつまり、転がって来ない事を祈るばかりでしかない。
( ^ω^)(ふぅ)
肝を冷やしたが、汗を掻くと危険だ。
山のこの寒さでは、汗はすぐさま凍り付き、凍傷の要因となるからだ。
やはり、ツンはリムルダームに置いて来て正解だった。
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:31:39.85 ID:yYPWI8LE0
( ^ω^)
やっと一つの頂上に着いた。
標高の高い岩山から、見下ろす。
さらに強い風に煽られ、よろめきそうになる。
その山々の中心に、それはあった。
( ^ω^)「あれが・・・」
( ^ω^)「“聖なる祠”――――――」
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:32:21.61 ID:x0dINWoS0
いやっほう!逃亡したかと心配したー!
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:33:25.65 ID:yYPWI8LE0
瓜゚∀゚)「ん」
瓜゚∀゚)「誰じゃ」
( ^ω^)「・・・・・・ごめんくださいお」
古めかしい扉がギイギイと音を立て、開く。
そして、老人が出迎えた。
顔には幾つもの皺が刻まれる。
以前、雨の祠で出会った、じぃに似た雰囲気を感じた。
であれば、この老人は――――――。
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:35:53.89 ID:yYPWI8LE0
瓜゚∀゚)「客人か。久々よの」
瓜゚∀゚)「まぁ、かけなさい。茶でも入れようぞ」
( ^ω^)「は。ありがとうございますお」
ブーンは荷物をおろし、石造りの椅子に腰掛ける。ヒヤリと冷たい感触だ。
瓜゚∀゚)「して、ここにきた用件を聞こうかね」
( ^ω^)「はい、実は・・・・・・」
瓜゚∀゚)「おっと、その前に」
( ^ω^)「?」
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:36:21.53 ID:dK7Lr2Aq0
山は危険だよな
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:38:22.75 ID:yYPWI8LE0
瓜゚∀゚)「何か、土産物はないかね。ほら、町の特産品とか」
( ^ω^)「・・・あー」
( ^ω^)「すいませんお。町の名産という訳ではないですが、
こういったものでしたら・・・」
ブーンは荷物の中の、食料袋を漁る。
その中から、干し葡萄(ぶどう)を取り出した。
それは、ブーンが運良く旅の中で見つけた、
野生の葡萄の木の実で作った物だった。
瓜゚∀゚)「おお、これはこれは。葡萄か、ありがたい!」
老人はにんまりとし、茶を入れ始めた。
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:40:48.93 ID:yYPWI8LE0
瓜゚∀゚)「ほれ、飲みなさい。体にいい茶葉を使っておる。
外は寒かったろう、これで温まるぞ」
( ^ω^)「ありがとうございますお」
ブーンは、茶をすする。
気圧と気温の低い標高の高めな山を越えてきたので、
温かい飲み物はありがたい。高山で失った水分と、熱を補給する。
はぁ、と一息つけた。
瓜゚∀゚)「うむ、こりゃいいのう。葡萄なぞ、久しぶりじゃ!」
老人は、干した葡萄を口に放り込み、顔を綻ばせた。
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:43:06.35 ID:yYPWI8LE0
ブーンも一つ取って、齧る。
自然な甘酸っぱさに、唾液がじわりと湧きだす。
葡萄の胸がすくような、清新な山の香りが鼻に抜け、心がふっと安らぐ。
瓜゚∀゚)「いやあ、こうして人里離れたへんぴな所に住んでおると、
こういった来客の土産が嬉しくてな。これだけが楽しみじゃ、ふほほ!」
土産物を要望されるとは思わなかったが、
ロトの勇者の話を聞けると思えば、喜んで差し出すべきだ。
それでも、大事に食べようと思っていた旅の貴重な甘みを失った事は、
食い意地のはるブーンの意気を、少なからず消沈させた。
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:43:56.90 ID:tt72DZxr0
次回作は料理小説で頼む
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:44:20.84 ID:rWFz+/JtO
レーズン嫌いなのに生唾がわくのはなぜだ
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:44:45.23 ID:C3MqSSo30
読者少なすぎだろ…
普段ドラクエドラクエ言ってた奴らはどこいったんだよ
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:46:16.86 ID:pyk4GkTX0
わりいちっと息子が暴れちまってね
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:46:41.88 ID:yYPWI8LE0
茶を飲みながら、老人は語りかける。
瓜゚∀゚)「ふむ、まずは自己紹介じゃな」
( ^ω^)「はいですお。僕は、ブーンという者ですお」
瓜゚∀゚)「そうかね、ブーン君。わしは、づー。この“聖なる祠”に住んで長い老いぼれじゃ」
瓜゚∀゚)「君がここにきた目的は、解る。ロトの勇者の事じゃろう」
( ^ω^)「はいですお。そして、貴方は・・・」
( ^ω^)「“3人の賢者の末裔”・・・ですおね?」
瓜゚∀゚)「ふむぅ。そこまで解っておるなら話は早い」
瓜゚∀゚)「いかにも、わしは“賢者達”の末裔じゃ。
ロトから伝えられしものを、代々守っておる」
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:46:51.02 ID:VkY4GLvv0
葡萄はどう加工しても美味いのだ
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:48:54.35 ID:yYPWI8LE0
( ^ω^)「づーさんは、何を守られて来たのですかお?」
瓜゚∀゚)「うむ。わしはな――――――」
瓜゚∀゚)「知識じゃ」
( ^ω^)「知識・・・・・・」
瓜゚∀゚)「知識とはつまり・・・」
瓜゚∀゚)「魔の島へ、渡る為の方法」
( ^ω^)「!!」
思わず、身を乗り出す。
机にぶつかり、茶が揺れる。
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:49:12.60 ID:VkY4GLvv0
ガタッ
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:49:57.07 ID:rWFz+/JtO
おお、ついに?
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:52:10.29 ID:yYPWI8LE0
( ;^ω^)「す、すいませんお」
瓜゚∀゚)「ほっほ、慌てるでない、若者よ」
瓜゚∀゚)「そう、魔の島とは、あの彼方に禍々しき邪気放つ呪いの地」
瓜゚∀゚)「忌々しき竜王のいる、絶海の孤島よ」
( ;^ω^)「・・・・・・」 ゴクリ・・
瓜゚∀゚)「あの陸の孤島には、特殊な結界が張られておる。
加えて、海路、空には魔物がわんさとおるが・・・」
瓜゚∀゚)「その結界の力を弱め、魔除けの力を放つ“橋”を渡す方法がある」
瓜゚∀゚)「それは、ある物を集める事じゃった」
( ^ω^)「あるもの・・・・・・」
支援
97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:54:13.57 ID:yYPWI8LE0
瓜゚∀゚)「そのある物こそが、わしの他の賢者達が受け継いできたもの・・・・・・」
瓜゚∀゚)「すなわち、 “太陽の石” と、 “雨雲の杖” じゃ」
( ^ω^)「おお・・・・・・!」
雨雲の杖。
それは以前、雨の祠で、同じく賢者であるじぃに聞いた話では、
ロトの勇者が、じぃの試練を見事破り、持ち去ったという物だ。
あれは、その為の物だったのか。
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:54:40.71 ID:x0dINWoS0
支援
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:57:15.35 ID:yYPWI8LE0
瓜゚∀゚)「そして、ロトの勇者はわしのもとへ・・・」
瓜゚∀゚)「その二つを持って来たのじゃ」
( ^ω^)「なるほど」
瓜゚∀゚)「わしは、それら二つから、賢者の秘術の力を用いて」
瓜゚∀゚)「あの島への架け橋となる・・・ “虹のしずく” を作り上げた」
( ^ω^)「 虹のしずく・・・・・・ 」
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/30(水) 23:59:00.96 ID:VkY4GLvv0
支援よ
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/31(木) 00:00:30.74 ID:rgS5053V0
瓜゚∀゚)「そう。それを持ち、ロトの勇者、モナーはあの島へ向かっていったのじゃ」
瓜゚∀゚)「結果は・・・・・・お主も知るところじゃろう」
( ^ω^)「・・・・・・」
しんとした空気になる。
しかしづーは、干し葡萄をつまんでうっとりした表情を浮かべる。
( ^ω^)「今、その虹のしずくを手に入れる事は出来ますかお?」
瓜゚∀゚)「・・・材料さえあれば、できる」パクパク
瓜゚∀゚)「ただ此処にはもう、雨雲の杖はあるが、太陽の石が無い」
瓜゚∀゚)「“しずく”を作る過程で、消えてしもうたのだ」
( ^ω^)「おお・・・」
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/31(木) 00:01:19.92 ID:9DfDLB+l0
えぇ…
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/31(木) 00:03:21.95 ID:rgS5053V0
瓜゚∀゚)「じゃが、方法が無い事も無い」
( ^ω^)「むっ。それは、いったい?」
瓜゚∀゚)「方法は2通り考えられる」
瓜゚∀゚)「まず一つは、太陽の石を授けられた賢者の下を訪ねること」
瓜゚∀゚)「そこに、まだ太陽の石の、原石の欠片でも残っていれば、
それを使って再びしずくが作れる」
瓜゚∀゚)「もう一つは、勇者が使った、虹のしずくを手に入れる事」
瓜゚∀゚)「それに再び魔力を足せば、理論上はもう一度使用できるはず・・・」
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/31(木) 00:05:37.49 ID:rgS5053V0
瓜゚∀゚)「ただし、それは絶望的じゃろうな」
瓜゚∀゚)「あの時つかったしずくは、“橋”としての役目を終えたとき、
海に滴り落ちてしまった筈よ。リムルダール側の大陸の近くに沈んでいるはずじゃが・・・」
瓜゚∀゚)「雫とは言う物の、アレはいってみれば魔力変換機じゃ」
瓜゚∀゚)「水に溶けたりする事は無いとはいえ、
広大な海に沈んでしまっては、見つける事は不可能じゃろうからのう」
( ^ω^)「なるほど・・・」
しばしの時の間、二人の間に沈黙が訪れた。
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/31(木) 00:07:34.16 ID:rgS5053V0
瓜゚∀゚)「いくのかね?」
( ^ω^)
茶をすすりながら、づーは問う。
先ほどまでの飄々とした空気は無い。
真剣さを称えた眼で、ブーンを見つめる。
106 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/31(木) 00:08:13.39 ID:lCkvgSog0
支援
107 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/31(木) 00:09:57.16 ID:ZQuB2uCjO
はやくドクオの時みたいな戦争編みたいお
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/31(木) 00:10:07.34 ID:rgS5053V0
( ^ω^)「お・・・」
瓜゚∀゚)「あの魔の島に挑むという事が、どれだけ命知らずな事か・・・
ロトの勇者・・・モナーを追って来た君にならわかる筈じゃろう」
瓜゚∀゚)「あれは、勇者は強かった。しかし破れた」
瓜゚∀゚)「竜王はこの世界の聖なる希望である、
“光の玉”をラダトームから奪い去ってから後・・・」
瓜゚∀゚)「宝玉の力を用いて、次々に魔物を生み出す。
自身もまた、その悪しき力をどんどん肥大させている」
瓜゚∀゚)「モナーが挑んだあの時よりも、さらに強力に力を蓄えている筈じゃ」
瓜゚∀゚)「自殺に等しいと、言われた事は無いかね。わしもそう思う」
瓜゚∀゚)「恐ろしくは、ないか?」
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/31(木) 00:10:17.48 ID:7cut2wbW0
長々話してないでさっさと探しに行けよ
110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/31(木) 00:12:15.14 ID:rgS5053V0
( ^ω^)「恐ろしいお」
瓜゚∀゚)
( ^ω^)
瓜゚∀゚)「無謀だとは思わんかね」
( ^ω^)「思うお」
瓜゚∀゚)
( ^ω^)「無謀だお。恐ろしいお」
瓜゚∀゚)
( ^ω^)
( ^ω^)「でも、いくお」
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/31(木) 00:12:25.49 ID:NtjKiIIY0
このへんどうするのかなーってずっと気になってたのよね
112 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/31(木) 00:14:42.59 ID:rgS5053V0
瓜゚∀゚)「うむ」
瓜゚∀゚)「君は、この澱み濁りつつある世界を」
瓜゚∀゚)「未だ愛しているのだな」
づーは、にっこりと微笑んで頷いた。
瓜゚∀゚)「恐れを知らぬ戦士など居ない」
瓜゚∀゚)「己の中に潜む恐怖の存在に目を背けず、
認め、砕き、打ち勝ってこそ本当の戦士よ」
瓜゚∀゚)「時として、その恐怖が君に牙を剥くかもしれん」
瓜゚∀゚)「それに飲み込まれんよう、気をつけなさい」
瓜゚∀゚)「恐怖を克服する勇気を持てば・・・きっと誰もが“勇者”になれるのだ」
( ^ω^)
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/31(木) 00:17:32.78 ID:rgS5053V0
瓜゚∀゚)「ラダトームじゃ。ラダトームにいくのだ、若き戦士よ」
瓜゚∀゚)「そこに・・・・・・お主の求める最後の“賢者”が居る筈じゃ」
瓜゚∀゚)「太陽の石を・・・ここに持て。さすれば、道は開かれん」
( ^ω^)
ラダトーム。
ローラ姫も連れている今、次の行き先がラダトームである事は幸いだった。
自分は少しずつ、少しずつ・・・近づいて来ている。
技量も、場所へも。あのロトの勇者へ。
諸悪の根源――――――宿敵の、竜王の元へ。
114 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/31(木) 00:18:46.34 ID:ZQuB2uCjO
ラダトーム帰還か
115 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/31(木) 00:19:54.38 ID:rgS5053V0
次なる目的地は、わが故郷。
全てのはじまりの地、あのラダトームだ。
( ^ω^)(ギコ。待ってるお。今、帰るお)
( ^ω^)(お前の魂を・・・・・・お前の勇気を――――――)
共に連れて行くお。世界の平和を、一緒に掴みとるために。
to be continued...!!
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/31(木) 00:22:36.50 ID:9DfDLB+l0
カーチャン…
117 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/31(木) 00:23:40.62 ID:rgS5053V0
( ^ω^)ブーンの今のステータス
LV19
はがねのつるぎ
はがねのよろい
てつのたて
今回登場した敵
てつのさそり:表皮が鉄のように堅いさそりの魔物。
この魔物もまたしっぽに毒をもつが、以前のさそりの上位互換。
これを呪文無しで倒せるなら、一人前の戦士と言って良いだろう。
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/31(木) 00:24:17.05 ID:x7PsXo0N0
おつ
119 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/31(木) 00:25:35.96 ID:ZQuB2uCjO
話の終わり方が綺麗なんだよな
120 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/31(木) 00:26:42.00 ID:9DfDLB+l0
おつー
ジョルジュは今何を
121 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/31(木) 00:30:31.82 ID:rgS5053V0
以上で今回分の投下終わりです。
支援、たいへん感謝ですξ///)ξ涙がでるぜ。
随分と投下の間隔を空けてしまって申し訳ないです。
少々震災の影響が・・・
次回から、週一くらいで投下できればなーと思っていますが、どうかな・・・
夜分遅くまでお付き合い頂きありがとうございます。
( ・∀・)乙かれ様でしたζ(゚ー゚*ζ
122 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/31(木) 00:30:50.07 ID:KxToKB4g0
おつん
おつー、大丈夫か?
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/31(木) 00:32:14.66 ID:MzyYRs7BO
おつ
125 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/31(木) 00:32:35.54 ID:w+RQkRzc0
乙
震災の影響あんなら無理せずやってくれ
126 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/31(木) 00:32:43.84 ID:ZQuB2uCjO
乙!がんばれ!
次回も期待してる
127 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/31(木) 00:33:40.05 ID:Ke7u1qxn0
今一魅力のないブーンプッシュの為に誂えたどうでもいいような話だった
主人公としてブーンは完全に失敗してる
128 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/31(木) 00:48:55.85 ID:7P3aq9Vc0
乙
俺はこういうのも好きだけど、確かに話に起伏が少ないかな
129 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/31(木) 01:00:16.00 ID:Ym2rjT3eO
前回敵襲で終わってたのに、何でこんなまったりした回なんだ
130 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/31(木) 01:00:51.49 ID:rgS5053V0
(´・ω・`)たしかに今回は盛り上がりの見せ場があまりなかったですねー。
参考にしつつ、精進します。ありがとうございます!
131 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/31(木) 01:01:44.96 ID:NtjKiIIY0
オリジナルのドラクエ1もそんな派手な話じゃないから
こういう雰囲気はむしろマッチしてるんじゃないかなと個人的に思った
ブーンの一歩一歩苦難を乗り越えて、真っ直ぐな感じ、俺には十分魅力的だ
132 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
>>129 時系列的な問題じゃね
まだ戦争なってないんだろ