1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
代理
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/19(土) 20:53:34.01 ID:QV7j8uht0
出産
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/19(土) 20:53:56.67 ID:ToR9gdsA0
ここが代理スレでいいの?
クソスレが必要
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/19(土) 20:55:00.58 ID:0Z8l0gcV0
感謝!
文章多めの見切り発車ですが良かったらたまにのぞいて下さい。
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/19(土) 20:56:42.58 ID:0Z8l0gcV0
男には恋人がいた。
気さくに話しかけることができる友人もいた。
しかし、一般的に見てごく普通の学生であるだろうと思われるこの少年は
自らを取り囲むこの人間関係に満足していなった。
「愛してる」―――違う。「好きだよ」―――違う。「友達じゃないか」――――違う。
自分が、あるいは相手が紡ぐ言葉を彼は否定することしかできなかった。
薄っぺらい。
そう心の中で吐き捨てて、表面では笑顔を作ってやり過ごす。
それで上手くやってこれた。
だが、やがて限界はやってくる。
画質の悪い、モノクロの言葉を紡ぐ度に、少しずつ少年の心にはひびが入っていた。
だから、全てを放り出した。
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/19(土) 20:59:34.10 ID:5BbmYNQjO
水だ。水をくれ
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/19(土) 21:00:22.91 ID:0Z8l0gcV0
1.
じめじめとした6月の空気の中、目を覚ます。
男はこの季節を一番苦手としていた。
男「……もう今日から学校か」
げんなりした様子で、昨晩から限界まで絞った音量で鳴っていたコンポからCDを取り出すと
お気に入りのアルバムを代わりに入れて音量を上げる。
こうでもしていないとやっていられないのだ。
男「前の学校の教科書を持って行っても仕方ないよな」
手早く着替えを済ませ、荷物を再度確認する。
文房具とノートがあればどうにでもなるだろうと結論を下し
顔を洗いに自室から出るのであった。
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/19(土) 21:01:35.39 ID:ngkENp1TO
21時23分
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/19(土) 21:03:19.71 ID:0Z8l0gcV0
お察しの通り、男は転入生だ。
ずいぶんと中途半端な時期だから不審がられやしないかと心配をしたが
なんとかごまかすしかない。
普通の登校時間よりすこし早目に学校に到着した男は、担任の先生と少し話をしたあと
連れられてホームルームへと向かうことになった。
担任「うちのクラスは、変な子が多いから気を付けてね」
男「はぁ……」
転校生に対する前口上としては、ありふれたものだ。
しかし、担任の目がちっとも笑っていないのに気付くとついため息が漏れてしまうのだった。
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/19(土) 21:05:57.37 ID:0Z8l0gcV0
担任「おはよー」
扉を開けて担任が教室へと入るのに続く。
担任「席に座ってー。おいそこ、朝からなんてもん広げてんだ!」
あたふたと着席をするクラスメイト達。
普段なら次第に喧騒も収まってくるはずなのだが、今日は違う。
その視線の先と、話題の的はもちろん男である。
担任「えー……お察しの通り転入生です」
男「どうも、男と言います。よろしくお願いしま―――っ!?」
言うか言い終わらないかのうちに、教室が先程の倍はあろうかという喧騒に包まれる。
そのほとんどは男や担任に向かって飛んでくる質問だ。
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/19(土) 21:09:39.13 ID:0Z8l0gcV0
担任「落ち着け落ち着け! 質問は挙手しなさい」
男としては質問自体勘弁願いたいものだったが、担任が勝手に挙手を促し
結局は質問に答える羽目になってしまう。
「ハイ! どこから来たんですか?」
「ハイ! 好きな音楽は?」
「ハイ! 好みの男性のタイプをぜひ!」
「ハイ! 身長低いですね!」
男「おかしいだろ色々と!」
担任「まあ、おおむね言った通りだよね」
男「言われていた時点で回避不可能な段階でしたけどね」
ますますげんなりとした男は、重い足取りで割り当てられた席へと向かう。
だがその少年からはもう、笑顔の仮面は消えていた。
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/19(土) 21:12:48.93 ID:0Z8l0gcV0
昼休み。
それまでの短い休憩時間にも、転校生だということもあって何度か話しかけられてはいたが
やはり昼休みともなれば、より多くの人が男に好奇心を働かせて近寄ってくる。
男(まあ、今まで話しかけてくれた人とはなんとなく仲良くなれそうになかったな……)
真っ先にに話しかけて来るような人たちは、その多くが体育会系だ。
これまでずっと文化系で通してきた自分とはやはりノリが違うと男は感じていた。
男(そして何より……)
ちらり、と視線を横にやる。
女「……。」
隣の席になった女という名の少女。
唯一男が自分から話しかけた人物なのだが、女は一言「よろしく」とだけ言うとかばんから本を取り出し読み始めてしまった。
その後「教科書見せてくれる?」などと話しかけるに話しかけられなくなってしまった男は、先生に促されるまで黙っていることしかできなかった。
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/19(土) 21:15:34.54 ID:0Z8l0gcV0
初日だし、下手に学食に行くよりはと考えた男は、自らの席の上に弁当を取り出す。
すると女が怪訝そうにこちらを睨んでいるのに気づいた。
男「何?」
女「あなた、私と一緒に食べるつもり?」
男「何言ってんだ。ここは俺の席だ」
女「私の席だってここなの」
ますます眉間に不快の印を深めながら女が答える。
男「お前何――ああ、なるほど。お前友達いないんだな?」
女「なっ!? そ、そんなわけ――!」
男「ふふん、図星だな?」
女友「どーん!」
一瞬で顔を赤くした女を見てさてどうやって追い討ちをしようかなどと考えていた男の思考は
突然の衝撃により遮られた。
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/19(土) 21:21:23.26 ID:0Z8l0gcV0
女友「やだ、なにやっぱこの子可愛い!」
男「……は?」
突如体当たりしてきた少女にもみくちゃにされる男。
異性に抱きしめられた気恥ずかしさよりも混乱が優っているようで、思わず間の抜けた声がでてしまう。
女友「なになに女ちゃん!もう転校生と友達になったの?紹介してよー!」
女「違う……います。この人が勝手に弁当を広げ始めただけ」
女友「それもう友達だよ友達!ねぇねぇ男君!私、女の友達で女友っていうの。よろしくね」
男「絶対嘘だろ」
見れば女は先程よりも更に顔を赤くしてもじもじしている。
100%この少女と女は友達ではないと、男は確信した。
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/19(土) 21:29:34.03 ID:WAkIA3Fu0
>「ハイ! 好みの男性のタイプをぜひ!」
アッー!
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/19(土) 21:30:14.10 ID:0Z8l0gcV0
女友「本当だってー。てかよく見ると女ちゃんもなかなか可愛いわね」
男「ちょっと待て!今よく見るとって言っただろ」
女友「何のことですかなー?」
この女は僅か2行前の発言さえ忘れてしまえるらしい。
男「ていうか、俺が可愛いって?確かに背は低いと思うけど顔は全然可愛くないだろ」
女友「いやいや!!めっちゃキュートだからね君」
胸を張って言う女友。
しかし実際、男の顔は世間で言う「可愛い系」とはほど遠いものだ。
ということはつまり……
男「こいつ、変な奴だ」
女「……うん」
初めて女と意見があった瞬間だった。
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/19(土) 21:31:11.22 ID:uLOOXQSq0
unko
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/19(土) 21:34:57.29 ID:jtNbJ4Bv0
ほうほう
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/19(土) 21:36:49.38 ID:0Z8l0gcV0
結局、女と女友と3人で昼食を取ることになった。
女は先程からだんまりで、黙々と小さな弁当と格闘している。
女友「へー、音楽が好きなんだ!」
男「ああ。といっても聞くだけで演奏したりはしないけどね」
女友「一回くらいやってみようって思ったことはなかったの?」
男「ちょっとだけギター触ったりはしたんだけどね。飽きっぽいから俺」
女友「ふーん……」
何かを考えているかのように一瞬黙る女友。
男にはなんだかそれが、心の底まで見透かされているようでとても嫌なものに感じられた。
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/19(土) 21:43:05.83 ID:0Z8l0gcV0
女「根性無し」
男「え……?」
突然、女が小さく呟いた。
そしていつの間に食べ終えていたのだろうか、弁当箱を片づけると
本を片手に教室を出て行ってしまった。
女友「どうしたんだろう……あの子」
男「さあ……でも、ただ罵倒したにしては変な感じだったな」
二人とも、どうにも分からないと行った様子で
女友は女を心配したようだったが、追いかけても何と言っていいのか分からない以上追いかけることは出来なかった。
男(て言うか、やっぱりこいつ女と友達じゃなかっただろ)
海老フライに向かって「えびふりゃー!」と小さく叫んでからかぶりついている目の前の少女を見て
男は又一つため息をついた。
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/19(土) 22:27:41.48 ID:UdLmPvuRO
まだか
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/19(土) 22:43:56.07 ID:0Z8l0gcV0
すみません。
いま急に連絡が入って、ちょっと出かけなくちゃいけなくなってしまったので
日付が変わるまでに戻ってこれるか怪しいので落としちゃって下さい。
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
以下まずいラーメンスレ