1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 19:46:42.97 ID:C6MXafg00
代理ありがとうございます
もし同性婚が成立したならの話です
初SS、gdgd承知で突き進みます
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 19:48:25.14 ID:C6MXafg00
からん からん
「いらっしゃいませ!」
「あの、カットの予約をしていた中野なんですが…」
「はい!承っております。…田井中さーん、お願い!」
「はーい!…いらっしゃい、梓」
こんにちは。中野梓です。今日は、あるイベントの為に髪を切りに来ました!
「んー、どんな感じにしようか?」シュッシュッ
霧吹きが私の髪を濡らしてゆく
「そうですねぇ…高校時代の律先輩くらいの長さにしてください」
「……かなりバッサリいっちゃうぞ?」
「ええ、構いません!バッサリいっちゃってください!」
「…畏まりました」
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 19:50:28.25 ID:b8pF95Qv0
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 19:50:48.88 ID:C6MXafg00
髪をピンで留められ、私の髪に鋏が入る。
鏡越しに見える鋏の持ち主は、すこし頬を赤らめている
さっき私が言った名前の所為で。ふふふ…ちょっとからかってやろう。
「あれぇ?顔が赤いですねえ?…澪先輩?」ニヤニヤ
うっという声とともに、作業の手が止む。
澪「あああ梓!と、年上をからかうな!」かあっ
まったく可愛い人だ、思わず顔がほころぶ。
ー・−・−・−・−・−・−
澪「そうだ、梓、仕事は順調か?」
すっかり冷静さを取り戻した澪先輩が私に言う。
梓「はい!軌道にのってきてますよ!」
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 19:55:27.69 ID:C6MXafg00
澪「そっか、いいことだ!」
梓「まぁ、相方の馬鹿さにはほとほと呆れますがね…」
澪「あ…あはは…」
澪先輩の乾いた笑いと鋏の音が響いた。
私は今、アイツを連れて、ジャズバンドとして音楽活動をしている。
バンド、と言っても二人なんだけど。
私はムスタングをホロウギターに持ち替えて。
…アイツはSBVをアップライトベースに持ち替えて。
でも、キライな訳じゃなくて、演奏中の横顔はかっこよくて…
ああああ!なんであの馬鹿をかっこいいなんて思うの私!
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 19:58:14.59 ID:C6MXafg00
梓「」ぷしゅー
澪「あ、梓!顔が!ままま真っ赤だぞ!」
梓「あああ大丈夫です、大丈夫」ドキドキ
澪「そ、そうか…良かった…」
…くそう、帰ったら一発ぶん殴ってやる。…馬鹿純。
ー・−・−・−・−・−・−
梓「あ、そうだ。二週間後のアレ、もちろん参列しますよね?」
澪「当たり前だろ?絶対行くよ! 律なんて招待状見ただけでテンション上がっちゃってさ」くすくす
梓「あはは、律先輩らしい」くすっ
律、というのは、今私の髪を切ってくれている人、田井中澪(旧姓 秋山)の旦那さんなんです。
澪先輩は2年前、先輩達が23歳のときに律先輩と結婚した。
澪先輩はこのお店で美容師として働いている。先輩後輩の関係はもう無いけど、やっぱり先輩をつけないとしっくりこない。
で、その旦那様はと言うと……
――――――――――――――――――――――
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 19:58:17.67 ID:iRINHzEr0
つまり律澪、梓純、唯紬と言ったところか、よし帰ろう
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 19:59:52.79 ID:C6MXafg00
「ぶわぁっくしょい!」
「あはは!りっちゃんセンセ、オヤジくせー!」
「イケメンが台無しだよ〜」
律「うるへ!散れい散れい!」ずずっ
「「きゃ〜!!りっちゃんが怒った〜!!」」だだだだ
律「教師をりっちゃんって呼ぶな!しっかり走りこんでこいよアバズレシスターズ!」
「「はーい!!」」だだだだ
ったく。さわちゃんの気持ちが今になって解るよ…
おす!皆のアイドル田井中律だ!私はここ桜高で体育教師やってます!
あ、あとバスケ部の顧問も。さっきのA・Sもバスケ部の部員。
授業も終わって、部活まで一休み。…どれ、一服…
「田井中先生、宜しいですか?」
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 19:59:54.83 ID:DUKRuBjz0
しえ
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 20:03:16.78 ID:C6MXafg00
んあ?私は煙草を銜えたまま振り返る。まあ誰かは声で解るけど。
律「おう!和、お疲れ!」
和「真鍋先生、でしょう?」
律「あはっ!まあいいじゃん!一本いる?」けらけら
和「ハァ… いただくわ」
和はけだるそうに煙草を受け取った。そして私は二人分の煙草に火を着ける。
律「はあ…落ち着くねェ…」ふー
和「ふふふっ、そうね」ふー
私の隣で煙草を吸うのは、真鍋和。桜高の社会科教師だ。
アンダーリムっつうんだっけ?眼鏡がよく似合う美人。
ま!私の嫁には及ばんがなっ!
和「あ、そうそう。律、招待状が来たでしょう?」
律「おー!来た来た!ムギがだいぶ前に開けとけって言ってた日、同窓会じゃなかったんだな!」
和「私もてっきり同窓会かと思ってたわ…サプライズが好きなあの子たちらしいわ」くすっ
律「へへっ、だな」
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 20:07:00.26 ID:C6MXafg00
和「…にしても、あなたたちの次がまさか…ねぇ?」くすくす
律「おお!そうだよ!……私的には和たちかと思ってたんだけどぉ?」ニヤニヤ
和「なっ…何を…」かああ
おー。あの和がここまで取り乱すか…おもしれえ!
律「憂ちゃん待ってるんじゃないかにゃあ?」ニヤニヤ
憂ちゃんってのは、私達の親友の妹さん。できた子なんだなぁこれが!
んで、和にとっては幼馴染で、恋人。
今は売れっ子の小説家として絶賛活躍中、って訳だ!
和「う…あうう…」まっかっか
律(憂の声真似)「お姉ちゃんの結婚式は近いんだよお?」
和「律っ!いい加減にしなさいっ!」かああ
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 20:11:26.15 ID:C6MXafg00
律「へーへー!ごめんな?」
和「っゴホン…いいわよ。こっちこそごめんなさい、取り乱したわ」
律「………でも、憂ちゃんは待ってるぞ?」
和「…ええ。百も承知よ……」
律「…そっか」
和「いつか、いや、近いうちに必ずけじめをつけるわ…」
律「よし!」
私はポケットからヘアバンドを取り出し、垂れ下った前髪を持ち上げる。
カチューシャと違っておでこは解放されないが、澪はこっちの方が好きらしいからな!
和「あら、部活見に行くなら後にしたのに…」
律「気にすんなって!」ふんす
和「ふふっ。ありがとう、頑張って、田井中先生」くすくす
律「おう!真鍋センセもな!」
私は体育館へ向かう。さーあ、今日もあいつらをしごいてやるか!
――――――――――――――――――――――
ここまで好きなカプ無し
グッバイ
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 20:14:03.07 ID:C6MXafg00
「むぎちゃん!これどうかな!?」
「うふふ、とっても綺麗よ。唯ちゃん」
ああ、本当に天使のようだ。
唯「ほんと〜?むぎちゃんってば、全部綺麗っていうじゃん!」
紬「だって本当に綺麗なんだもの」くすくす
目の前に居るのは私の最愛の人、平沢唯。…いや、琴吹唯。
唯「う…あう…」かああ
紬「本当に私が貰っていいのかってくらい…」
唯「! 私はむぎちゃんじゃなきゃやだよ!」
私の悪い癖。可愛さのあまりからかってしまう。
紬「あ…私もよ?」
唯「うん…ほんとにだよ?」
紬「ごめんなさいね…つい」
ウエディングドレスに身を包んだ彼女が私の胸に飛び込んでくる
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 20:15:45.25 ID:WrZVMbfzP
のどのど!
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 20:15:56.70 ID:t6e3YN3f0
玉の輿か
唯紬支援
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 20:16:07.74 ID:qJ8qB9yFO
ないというマイノリティスレ
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 20:17:10.28 ID:C6MXafg00
唯「つむぎ……大好き」ぎゅううっ
紬「私も…愛してるわ、唯」
唯「つむ……んっ」
ああ、なんと幸せなんだろうか
「おねえちゃ……あっ」
唯「ううううううう憂!」ばっ!
紬「」
憂「ふふふっ、ラブラブですね」くすくす
唯「あははは…」
紬「うふふふっ」くすっ
憂「あ!そうそう!衣装が決まったら、式場の最終チェックに行きましょう!」
紬「ん…そうね。唯ちゃん、あなたの好きなのを選んで?」
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 20:18:49.63 ID:2b8Rqvj70
のどかちゃんすれからきました!
しえん!
22 :
支援ありがとうございます:2011/03/05(土) 20:20:09.92 ID:C6MXafg00
唯「うん!…どれにしよっかなー」るんるん
憂「お姉ちゃん、嬉しそう」にこにこ
紬「ふふっ、そうねぇ」
ー・−・−・−・−・−・−
紬「あっ憂ちゃんは…「憂」
紬「えっ…」
憂「憂って呼んでください。…お姉ちゃん」
紬「あ…う、憂」
憂「はいっ、お姉ちゃん!」
紬「…うふふっ」にこっ
憂「えへへっ…」にこっ
―――――――――――――――――――
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 20:21:30.16 ID:t6e3YN3f0
紬お姉ちゃんって何かいいな
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 20:24:39.34 ID:C6MXafg00
夕暮れの町を歩く。すっかり短くなった髪が風で舞う。
これで演奏中に髪が邪魔になることもなくなった。
唯先輩とムギ先輩の結婚式にもふさわしいすっきりした髪形になった。
梓「…ただいまー」
お〜かえり〜と間延びした声が聞こえる
「むおっ!ばっさりいったねえ!可愛いよあずにゃヴぇっ!!!
梓「ああー…すっきりした。こら、そんなとこ寝てると邪魔だよ馬鹿純」
純「なんでええ!?私褒めたよ!?何で殴られたのぉ!?」ずきずき
梓「いらいらしてたから…」
純「いらいらしたからって恋人を殴るのか梓ァ!」ずきずき
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 20:28:10.49 ID:C6MXafg00
梓「こいっ…」かああ
純「わああああ!梓は私が嫌いなんだああああ!」びえええ
梓「ちょっ…嫌いじゃなっ…」
純「わああああああああああ」びええええ
梓「………」
純は一度拗ねると手がつけられなくなってしまう。
まあ、今回は私が悪いか… ああもう!
ちゅっ
純「」
梓「こ、こっち見んな馬鹿純」かああ
純「あずさあああああ!だいすきいいいいい!!」がばあっ
梓「ちょっ…!ばかじゅ…んむっ」
―――――――――――――――――――
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 20:30:24.70 ID:C6MXafg00
あー つっかれたー! 高校生相手にムキになるんじゃなかったなー…
ま!私もまだまだ衰えてないってこったな!
あー 今日の夕飯はなんにしようかな〜
「たっだいま〜!」
部屋の奥からパタパタと足音
3 2 1…
「りつ!おかえり!」がばあっ
はいドンピシャ! かわええなぁ…私の嫁!
律「おうっ!ただいま、澪」
澪「うんっ!待ってたんだぞっ!」すりすり
律「ふふっありがとな」なでなで
澪「ご飯食べよう!律!」
律「作っててくれたの?」
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 20:34:06.80 ID:C6MXafg00
澪「ああ!」にこっ
可愛ええなぁ… これがあるから早く帰ろうってなるんだよなァ…
ー・−・−・−・−・−
澪「どうだ!律の力を借りずに作ったんだ!」ふんす!
律「おおおおお!」
食卓の上には沢山の料理… うまそうだなぁ…料理も、澪も
澪「さあ!食べよう律!」
今は…料理だけを食べるか!
律「ああ!いただきます!」
――――――――――――――――
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 20:37:21.53 ID:C6MXafg00
かたかたかた…たん
お姉ちゃん達の結婚式を間近に控えた私は
かたかたかたかた…たん
締め切りに追われています……
「うええ…終わんないよお…」
週明けまでに寄稿しないと…
ふと携帯を見ると、土曜日、22:40分
まずいよお…
コン コン コン
「うい?ちょっといいかしら?」
憂「和ちゃん!?い、いいよ!はいって!」
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 20:41:13.54 ID:C6MXafg00
和「ふふっ、ごめんね。忙しいだろうに…」
憂「和ちゃんならいつでも歓迎だよ!…で、どうしたの?」
和「が、がんばってるのね 憂。 いや、沼辺 藍先生?」
憂「もう、ペンネームだよそれ」くすっ
和「あ…あははは…」(言え!、言いなさい私!)
憂「?…ふふっ」くすっ
和「あ…あのね、憂…」
どうしたんだろう…和ちゃん… いつもの冷静さがない…
憂「う…うん」
和「憂は…憂はわっ、私がしっ、幸せに…」もごもご
ん?しわ?
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 20:45:51.03 ID:C6MXafg00
憂「ん?なあに?」
和「私が憂を幸せにするから!…いえ」
私と……幸せになってください。…平沢憂さん
えっ? 嘘? 夢?
憂「」つねっ
え?痛い…ってことは!?
「結婚しましょう。憂」
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 20:51:14.21 ID:C6MXafg00
「のどかちゃん…ほんとに私で…いいの?」
「馬鹿言わないで、私は憂がいいの」
「わたし…わたし……」ぎゅうう
「好きよ。愛してるわ…憂」ぎゅっ
あのね、和ちゃん。私のペンネーム、沼辺 藍。Numabe Ai。
これね、
まなべ うい のアナグラムなんだよ?
ありがとう、のどかちゃん。だいすきだよ。ずうっと。
―――――――――――――――――――
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 20:54:25.42 ID:C6MXafg00
>>32 なんか似合わね?ww
申し訳ない 少しはずします
戻ってきたら一気にいきます。
落ちたらSS速報の方でやります
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 21:07:26.22 ID:eHHlnZDwO
律澪唯紬とか俺特
唯紬とか一番有り得ないカプだろ…
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 21:24:41.77 ID:F9zIq98e0
ほっしゅ
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 21:37:47.09 ID:OIEBg05s0
んっっほぉぉぉおおおおお!おっほおおおおおおおお!
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 21:48:13.85 ID:2b8Rqvj70
タバコを吸う和ちゃん…ありだな
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 22:06:01.64 ID:FJYfA4zI0
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 22:07:13.11 ID:C6MXafg00
誰も待ってなくとも帰ってくる…
それが俺さ
保守ありがとうございます!
>>35おっとりぽわぽわコンビのポテンシャルを見くびっちゃあいけねェぜ
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 22:09:57.36 ID:C6MXafg00
「いよいよ、明日…ね」
ふと彼女がつぶやく。私は
「そうだねぇ、でもきっと素敵な式になるよ!」
と返した。すると彼女は
「ふふふっ、…そうね」
と目を細めて笑う。…きれいだと素直に思った。
いよいよ、明日。
私達の式も、りっちゃんとみおちゃんのみたいに、
素敵な式にしようね。…紬。
―――――――――――――――――――
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 22:13:33.42 ID:C6MXafg00
今日は紬と唯の結婚式。
「和ちゃ〜ん、かっこいいよ〜」によによ
憂、私は着せ替えのお人形じゃないのよ。
和「ねえ、憂。なんで私タキシードなの?」
憂「だってかっこいいんだもの〜」にやにや
和「………スーツとってくるわ…」
憂「え〜」ぶー
この子、最近になって姉に似始めたわね。…要注意。
ー・−・−・−・−・−・−
タクシーで会場までは約30分。…あと10分ってとこだろうか
隣に座る婚約者はきょろきょろと落ち着かないようだ。
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 22:15:58.71 ID:Vj/F6ZiV0
結婚式は豪華そうだな
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 22:17:56.25 ID:C6MXafg00
和「憂?どうしたの?そわそわして…」
憂「い、いやね?お姉ちゃん、ちゃんとできるかなって…」
和「なに、そんなこと?」くすくす
憂「そっ、そんなことなんて酷いよ!ばか!」
和「だって紬がついてるじゃない。…あなたに私が居るように」
憂「……そうだね、私の方が馬鹿だったよ!」
和「あなたは優しい子よ…私が隣に居る限り、ね」
憂「ふふっ、和ちゃんは詩人さんだね」くすっ
和「あら、作家先生に褒められちゃったわね」
憂「…うん」
握った憂の手は、ほんのり汗ばんでいて、
この世のなにより、温かかった。
45 :
>>43紬は 至って普通 を求めるんじゃないかと妄想:2011/03/05(土) 22:23:55.87 ID:C6MXafg00
ー・−・−・−・−・−・−
会場の門をくぐり、玄関ホールを目指して歩く。
この手はまだ、離さない
「おっ!アツいねぇ!お二人さん!」
やたらテンションの高い声。
ホストみたいな髪形をした、私の同僚。
和「律、あなたねぇ…」
憂「おはようございます!律さん!」ぺこっ
律「おう!おはよ!…真鍋さんとこの奥さん?」にやにや
憂「り、律さん!?」かあっ
和「はいはい、そこまで。…律、澪は?」
律「あいつは唯の髪をセットしてる。憂ちゃんも行ってきな!」
憂「はい!」たたたた
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 22:29:13.73 ID:C6MXafg00
和「あ…私も…」
律「あーあー!和はダメ!澪曰く嫁さんズ以外は立ち入り禁止なんだと!」けらけら
和「あら、そうなの?」くすっ
律「ま!一服しようや!」
律はいつもの太陽のような笑顔で私に缶コーヒーと煙草を差し出す
和「ありがと。…ところでほかの人たちは?梓や純も来るんでしょう?」
律「おう!だから私が待ってるってわけよ!」にかっ
和「ふふっ、そう」
「うおおお!やっぱでっかいねー!ここ!」
「馬鹿!恥ずかしいでしょ!…ああもう!スーツは着崩すなって何度も…」
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 22:30:28.14 ID:Vj/F6ZiV0
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 22:33:15.97 ID:C6MXafg00
律「おっ!バカップルの登場かぁ?」けらけら
和「あなたが言えたことじゃないでしょう…」
「あ!おーい!律さん!和さん!」ぶんぶん
「えっ!…あ」
律「あははは!おーい!」ぶんぶん
和「相変わらず落ち着きのない子ねぇ」はぁ
純「お久しぶりです!…おおお!律さんの髪カッコいい!」
律「だろぉ!?嫁の自信作なんだ!」ふんす!
梓「じゅーんー…」ごごごごご
純「ひいィっ!あじゅさ!ちゃんと着ますから!」
梓「…ふん。律先輩!和先輩!おはようございます!」
葛藤のない同性カップリングは面白みのかけらも無いな
50 :
>>49:2011/03/05(土) 22:35:38.95 ID:C6MXafg00
和「ふふふっ、おはよう」
律「おはよ!梓!…ほんとにバッサリいったんだな」
梓「はい!さすがに邪魔になってたんで…」
律「私はロングの梓も好きだぜ?」
梓「澪先輩と同じだからでしょう?」くすっ
律「まあな!」あははは
暖かい空気が流れる。でも、やっぱり
憂の方が、…暖かい。
―――――――――――――――――――
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 22:37:10.73 ID:2iJVS8b1O
葛藤も苦悩も全て乗り越えた後なんだろ言わせんな
53 :
>>49 すまん。最近暗い百合ばっかだったから…:2011/03/05(土) 22:37:18.69 ID:C6MXafg00
二人しかいない控室。
私は真っ白な燕尾服に袖を通す。
最愛の人が選んだ、花婿衣装に。
「…お嬢様」
「なあに?、斎藤」
「綺麗に…なられましたな。…お美しゅう…なられました」
「斎藤…」
「私には子がおりません…どうか、どうか今だけ…お許しください」
斎藤の両の腕が私の肩を抱く
すっかり白くなった髪が頬に触れる
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 22:38:59.01 ID:FJYfA4zI0
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 22:40:20.23 ID:C6MXafg00
「…斎藤?」
「……綺麗になったな…紬よ…」
紬。 彼は確かにそう呼んだ。
どんな時も主従の関係を守り続けた彼が―――
わたしを、娘と、そう呼んだ
ありがとう、斎藤。…私の、もう一人のお父さん。
私は、幸せになります。
――――――――――――――――――――
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 22:44:01.14 ID:ZIxMLdDJ0
泣ける
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 22:45:58.05 ID:C6MXafg00
「よし!完璧だ!」
澪ちゃんが高らかに声をあげた。
「おねえちゃん…綺麗…」
憂がうっとりと呟く
馬子にも衣装、意味はよくわかんないけど、多分、今の私。
唯「えへへ…ありがと!澪ちゃん、憂!」
澪「ふふふっ、すっごく綺麗だ!唯!」
憂「ほんと…きれ…う…」
唯「憂…」
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 22:49:46.12 ID:l3sH3UW+0
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 22:56:36.25 ID:C6MXafg00
憂の目から涙がこぼれ落ちる
唯「憂…泣かないで?」
憂「うん…大丈夫…感動しちゃって…」
えへへ、と憂が笑う
唯「式の時用の涙、とっときなよ?」
憂「…もう」くすっ
よかった。 笑った。
澪「ふふふっ、なんか思い出すなぁ」
澪ちゃんが自分の薬指を見ながらしみじみと言う
唯「澪ちゃんたちの式、綺麗だったなぁー」
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 23:02:01.03 ID:C6MXafg00
澪「ん…ありがとう。…じゃあ、私はこれで」
憂「ありがとうございました!澪さん!」
唯「ホントだよ〜ありがと!」
くすりと笑って、澪ちゃんは部屋を後にした
唯「………」
憂「………」
唯「…お姉ちゃん、先に幸せになるからね?」
憂「…うん!」
ありがと、憂。
次は、憂の番だからね。
――――――――――――――――――――――
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 23:02:05.33 ID:F2+Qnqcg0
なんかいいなぁ
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 23:04:24.70 ID:GIe8G0QN0
俺得カプ俺得雰囲気
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 23:04:50.28 ID:C6MXafg00
「律!だらしなく座るんじゃない!」
「うえーい」
「ほんとに律先輩は…ほら純も!」
「「うえーい」」
「「こんの馬鹿(律・純)!」」
「あ…あははは…」
「まったく…もう…」
ー・−・−・−・−・−・−・−・−
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 23:09:01.10 ID:C6MXafg00
馬鹿の馬鹿な行動をたしなめるのにも疲れた頃、アナウンスが響く
『皆様、これより、新郎が入場されます。カメラをお持ちの方は、撮影しやすいところへ、移動なさってください』
『新郎、入場』
ファンファーレとともに、扉が厳かに開く
激しいフラッシュの光と拍手の中を
白い燕尾服を纏ったムギ先輩が、一歩、また一歩と歩みを進める
美しくも凛々しい金の髪を揺らして。
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 23:12:50.15 ID:C6MXafg00
祭壇に上がったところで、此方に向き直る。
…いいなぁ 私も、いつか
ぎゅっ
横に座る純の手を握る
純は特別驚くこともなく、握り返してくれた
…純、 期待して…いいよね?
ー・−・−・−・−・−・−・−・−
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 23:16:53.45 ID:C6MXafg00
眩しい 目がくらむ
リハーサルと本番では、祭壇の上からの景色が全然違う
あ…澪ちゃん、泣いてくれてる…
さわ子先生も…
お母様も…お父様も…
っ… だめだめっ! 泣くな、私…
あ…りっちゃん…
りっちゃんが…なに? …わ・ら・え?かな?
…ふふふっ ありがとう
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 23:20:11.96 ID:C6MXafg00
『新婦、入場』
き、きたっ!
扉が再び開き、光の中を歩んでくる 愛しい人
私も愛しい人へと近づく。
彼女のお父さんと目が合う。泣きながら笑ってらっしゃる
解ってます。必ず、必ず幸せにします
彼女の手をとり、祭壇へ向かう
ああ 私はなんて幸せなのだろうか――――
ー・−・−・−・−・−・−
登場人物全てをカプに結びつけるのはなぁ
余り物同士無理やりくっつけることに意味あんの?
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 23:23:48.25 ID:F9zIq98e0
あとはさわちゃんと斉藤の干からびたもん同志がくつけば完璧だな
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 23:24:16.64 ID:C6MXafg00
汝、琴吹紬は 平沢唯を妻とし 良き時も悪しき時も 富める時も貧しき時も
病める時も健やかなる時も ともに歩み 他者に依らず
死が二人を分かつまで 愛を誓い 互いを想い 互いにのみに添う事を
神聖なる婚姻の契りのもとに…
誓いますか?
なにを迷う必要があるか
誓います
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 23:29:20.44 ID:C6MXafg00
ここに、指輪の交換を―――――
私のお給料だけじゃ、そんなに良いものは用意できなかった
それでも、最高の愛情を込めた
私の愛が一番綺麗なんだ と彼女は、
唯は そう言ってくれた
それでは誓いのキスを…
「唯、…幸せね…」
「うん…幸せ…すっごく!」
今日ここに、私達は
結ばれた
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 23:31:17.01 ID:xXRS3ze50
―――刹那
「その式ちょっと待ってくださいっ」
唯「ふぇ?」
式場内に響き渡る声
その声は、私が今まで一番聞いた声
誰よりも、なによりも、大切で―――
「…待ってください」
大切?
それだけなの?
“キミの声が聞きたいよ”
今、この時、この場所で、私は何を考えてるの?
想いが加速するように一気に熱くなる
私はその声を聞き間違えるはずがない
だってそれは、私の世界で一番―――
唯「…う…い?」
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 23:34:20.38 ID:C6MXafg00
おしまい
gdgd文にお付き合いいただき、ありがとうございました!
ひとつ、謝罪を
和ちゃんの魅力を120%引き出せなかったことを、ここに謝罪いたします。
和スレ住人、ごめん!
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 23:35:42.18 ID:GIe8G0QN0
乙
幸せそうなのが伝わってきた
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 23:35:48.41 ID:C6MXafg00
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 23:36:14.31 ID:F2+Qnqcg0
乙
結婚式の雰囲気が良かった
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 23:36:36.17 ID:PqPqrpt80
乙
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 23:38:54.34 ID:lnRsmWpD0
こりゃいいや乙
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 23:39:50.74 ID:F9zIq98e0
乙
さぁ次は律澪結婚式があるんだろ
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 23:48:02.26 ID:KRlov0YF0
唯紬の初夜マダー?
乙
みんないい夫婦っぷりだった
>>1乙
カップルで損した気がするけど面白かったよ
乙
唯紬もいいものだ
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 00:22:02.82 ID:AS6NjQte0
呼び捨てもいい
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 00:22:34.02 ID:piBYqXZa0
俺得おつ
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 00:26:09.29 ID:5P8n/aUq0
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 00:37:35.25 ID:Ret6YA1g0
ごく稀にあるけど斉藤が父親役っぽいのっていいよな
幸せを感じるSSだったぜ
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 00:57:21.03 ID:kwJb/mEx0
乙!
唯紬は可愛いコンビ
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 01:32:50.57 ID:x0S+OGbk0
乙
お互い呼び捨てで呼び合うのもなかなか
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 01:49:55.71 ID:vKUkoP1FO
おつー
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 02:56:14.82 ID:EuWTF19U0
おつおつ
最後は唯憂…?
お互いウエディングドレスの方が好きだな
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 02:56:45.94 ID:h85Mc4CKO
きめえ
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 02:57:27.15 ID:EuWTF19U0
騙されてたわすみません
幸せだけでもいいじゃない。あったかくなったよ
おつ
乙々
>>73は時代が時代なら英雄になれたスナイパー
残ってるwww
こんなに読んでもらえてるとは…
皆さんの心が少しでも暖かくなれば、幸いです。
携帯からですいません。
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 09:24:34.26 ID:p3VbDaL6O
律澪の結婚式まだ?
昨日からずっと待ってるんだよ
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 09:29:54.99 ID:KTqbSRHDO
んー 律澪の結婚式かー
唯紬で結婚式ネタは使いきったからなぁ
大学時代の律澪でも書こうか?
つっても律澪スレに落としたやつを引き延ばすだけなんだが
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 10:21:01.29 ID:jkA9wEFuO
書いてくだせえお願いします
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 11:12:01.65 ID:KTqbSRHDO
蛇足だと叩かれそうで怖いが…
せっかく残ってるので
今から手直し、引き延ばししてきます。
爆撃は午後からになると思います。
これと同じ世界観、結婚前の律澪、しりあるな感じでいきます。
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 11:13:57.83 ID:KTqbSRHDO
あ、落ちても、立て直して書くってことはしません
ならばほしゅ
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 11:45:04.22 ID:EuWTF19U0
ほ
106 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 12:18:27.29 ID:KTqbSRHDO
難☆航
もうちょい猶予ををををを!
107 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 12:27:39.52 ID:kwJb/mEx0
しりあるが尻アナルに見えた
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 13:03:06.53 ID:p3VbDaL6O
まだー
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 13:06:50.59 ID:KTqbSRHDO
ごめんねぇぇぇぇ!
もうちょい待ってください!
110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 13:58:49.45 ID:p3VbDaL6O
まとぅわ
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 14:05:56.94 ID:KTqbSRHDO
すごいベタな展開になりそうだ
駄目だ 呑もうwww
もうすぐだよ!
そして期待はずれでも怒っちゃヤダよ!
112 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 14:10:06.06 ID:kwJb/mEx0
俺はたぶん怒らないよ
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 14:16:09.42 ID:p3VbDaL6O
三橋は怒った
伊藤は怒った
俺は待った
114 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 14:22:12.95 ID:eMz1T7+70
恐怖のションベン小僧か
115 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 14:31:14.29 ID:HnKz/ilf0
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 14:32:46.03 ID:HnKz/ilf0
澪「美しい名前」
117 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 14:34:25.89 ID:HnKz/ilf0
ぴっ。 ぴっ。 ぴっ。
真っ白な部屋に規則正しく電子音が鳴る。
私の無力を嘲るように。
ぴっ。 ぴっ。 ぴっ。
涙はとうに枯れた。唇を噛んで不愉快な音を聴く事しかできない。
ぴっ。 ぴっ。 ぴっ。
普段の太陽のような笑みは無い。
ぴっ。 ぴっ。 ぴっ。
管だらけの身体は、酷く華奢に見える。
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 14:35:22.43 ID:fpL923aPO
きも
119 :
>>:2011/03/06(日) 14:36:43.98 ID:HnKz/ilf0
律は一向に目を覚まさない。医者も半ば諦めているのか。
しかし私は認めない、こんな真っ黒でつまらない答え。
「……律…」
酷く喉が痛む
私の声はすっかりかすれていた。
そんな声でも、静かな部屋にはゾッとするほど響いた。
120 :
>>118サーセンwwwww:2011/03/06(日) 14:38:13.58 ID:HnKz/ilf0
――――りつ!
律「なんでぇ、みおしゃん。でっかい声でぇ」
澪「カレー作ろうって言ったろ!なんでルゥを買い忘れるんだ!」
律「あー…てへッ☆!」
澪「馬鹿律!」グッ
律「あー!あー!買いなおす!もっかい行くから!」ビクビク
澪「当たり前だ!…ほら、お金」
律「おお!……物は相談なんだけど…?」
澪「ん?何だ?」
律「お釣りで煙草買っていい?」
澪「」
へへっ!いってきます!―――――
121 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 14:40:30.25 ID:HnKz/ilf0
がばっ!
澪「…っ!」
夢だった。私と律が最後に話した日の夢。
何度も何度も夢に見た、一生私に圧し掛かるだろう、あの日の夢
あの夢の続きで、律は。
ー・−・−・−・−・−・−・−・−
「そおだ〜ホッチキスで〜♪」るんるん
私はルゥを求めてスーパーへの道を逆戻り中!
さっさと買って澪とカレーを作るんだ!
122 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 14:40:31.46 ID:jkA9wEFuO
ktkr
123 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 14:44:08.65 ID:HnKz/ilf0
ポケットからジッポを取り出す
澪が私の22の誕生日にくれた、宝物。
「ふふふっ」
My sweet heart Ritu!
ジッポに刻まれた、こっ恥ずかしい文字
思わず笑みがこぼれる
さあ!買い物をすませて、澪に…
きゃああああああ!ひったくりよ!誰か!
なんだなんだ!? 只ならぬ悲鳴に振り向く
座り込む女性、走り去る黒服
…そういうことか!
「体育大生 なめんなよ!」
ー・−・−・−・−・−・−・−
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 14:49:52.45 ID:HnKz/ilf0
「はあッ!はあ…」
くっそ…はえーなあオイ!
「待てやコラァ!」
…待てって言われて待つ奴なんか居ねぇよなあ!
曲がりやがった!ちょこまかと!
私のコーナーテクをなめんな!
ずんっ
下っ腹に違和感。
目の前に知らない男
125 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 15:10:47.50 ID:jkA9wEFuO
しえ
126 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 15:16:27.91 ID:KTqbSRHDO
きwwwせwwwいwww
すげぇ忍者が攻めてきたんだが…
127 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 15:19:35.93 ID:i1wHfXbR0
, ':: :: :: :/ :: :: :: :: ::i :: :: :: :: :: :: :: ::ヽ, :: :: ::ヽ,
/:/ :: ::/ :: :: :: :: :: :|:: ::,:: :: :, :: :: :: :: ::ヽ :: :: :::ヽ
,//:,' :: :: /:: :: :: :: :: :: :l :: ::', :: ::', :: :: :: :: :: ', :: :: :: :ヽ
'´ /::, :: :: ,':: ,i :: :: :: :: :: | :: :: ' :: :::l :: :: :: :: :: ::', :: :: :: ::i
. /::/ :: :: :|::/ !:: :: :: :: ::/', :: :: |:: :: l :: :: :: :: :: :: i:_ -‐─ - ,_
/::/! :: :: :,リ- ', :: :: :: / ', :: ::l :: ::|:: ::, -‐ ´ ̄ : : : : : : : : : : : :`' . . 、
/'´ |::,':: :iz==、,ヽ:: ::/ ¨`'ヽ:: ::' :: :!/ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
レ|: l 弋ソ__V ==-、,ヽ,_',:/ :,ヽ、 _ : : : : : `' ‐、 : : : : : : : : : : : : : :
|:,'ヽ__/.‐‐| 弋メ=,|イ : : ', : : :` - 、__: : : : :ヽ, : : : : : : : : : : : : :ヽ
リ', :| ̄ '===== '´ ./':| : : : ',、 : : : : : : :` ‐- 、 :ヽ:, ' ヽ、: : : : : : : : :'
ヽ,! ヽ , : : ', : : : ヽ ̄_ ‐─ -,-─ =-、(^ヽ'i : : ヽ, : : : :',
' , ! :__', : : : :',´ _ ', : : : : : ', l.| : : : :ヽ, : : : ,
', ` ‐ ‐ | i─':|ヽ,: : : :', xメ´ ' : : : : : :', ' ,!: : : : : : :', : : ヽ
、 __ , !:|== 'l´ ヽ、 : \ , : : : : : :',´',: : : : : : : :, : : :ヽ
 ̄i:, ̄-. ',:', : : | ` '─' i: :i: : : : :' i : : : :',: : : ヽ : : : ,
, -‐ ´:/|`lr‐-‐|: ' ::i:l メ゙´ 、 l: |: : : : : :' l: : : : :|: : : : :',: : :
/ / .!_.|! ', ',: ヽ,',ヽ ` _ |∧ : : : : :| ' :i: : ::l : l: : : l: : : :!
/ i´ //iji'´r'、 ヽ : :` :ヽ ヽ ' !: : : : :l .|,'、 : ::|ヽ,: : : iヽ : |
, ヽ//' /!| | .〉´ \ : : : :ヽ, ./ ヽ : , ' .! .,'、: :|ヽl: : / ', l
,' / / ./// || .!/, i‐-- 、__: : ‐- __ /-、 .V / /! ,' .i| :/` ‐-リ__
/ / ヽ/.//| ,/ .i :_/ / ヽ : |.ヽ .| r,__, -‐´ ./ リ |'´ /ヽ
/ / | /.Y i/ ノ! / ', :| | .| .i=三'/ ヽ ./ | /
,'., ' | ./ ./ __ -‐ ´ .| / リ l | l//i.|ヽ .〉 | , ',
,:/ | .i/ , - ´ ', :i / | .,V | .||', ', ./、 /, ./ l
,'i .l. / / ' ', ./ ', ! ./.! | ||.| Y \/ | ,' i
VIP列島@けいおん!! ーVIPPERで街を作るー
http://vipquality.sakura.ne.jp/town/start.htm 【列島Wiki】
http://www21.atwiki.jp/viprettou/pages/1.html 【紹介フラッシュ】
http://vipquality.sakura.ne.jp/town/flash/viprettou.swf
128 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 15:38:21.98 ID:jkA9wEFuO
!ninjaのしくみよくわからんけどもしもしからも投下できない?
129 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 15:39:02.31 ID:p3VbDaL6O
ホントについ最近のだな
こういうの大好き
>>128 携帯から行けるなら、それでもいいと思う。
!ninjaは●の有無でレベルアップに差が出るらしいよ
と、携帯からレスしてみる。
131 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 15:44:32.88 ID:KTqbSRHDO
馬鹿の一つ覚えみたいに改行()笑してるからなぁ…
なにこの忍者
そんなに俺のクナイをぶち込まれたいのか
132 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 16:04:09.81 ID:kwJb/mEx0
保守
133 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 16:24:01.67 ID:HnKz/ilf0
いけるか
134 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 16:25:43.60 ID:4n4oywkm0
期待してるぞかなり
135 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 16:36:47.84 ID:HnKz/ilf0
足から力が抜ける、立っていられない。地面に伏す。
ああ、そういうこと。うわあ、なんか映画みたい
ポケットから何かが出た
手探りで掴む。 離してなるもんかと
「っ…ごめんなァ……みおぉ…」
真っ黒い沼に、身体を預けた。
ー・−・−・−・−・−・−・−・−
136 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 16:38:52.93 ID:KTqbSRHDO
忍法帳を破棄しまくりながら落っことす
ペース遅くなります
137 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 16:47:49.56 ID:HnKz/ilf0
ルゥを買いに行く道すがら、律は女性が引ったくりに遭うのを見た。
正義感の強い律は、引ったくり犯を追いかけた
そして深追いし過ぎた律は、
その犯人の仲間に刺されてしまった。
引ったくりに遭った女性が見つけた律は血まみれで横たわっていたらしい
私があげたジッポを握りしめて。
今は私が握っている、このジッポを。
澪「……うあぁ…」
なぜ?何故あの時私は律に着いていかなかった?
何のために私の身体が、腕が、掌が、律より大きい?
こんな無力な両手―――切り落としてしまいたい
なあ神様、こんな二人きりのドリームタイムならいらないよ
時間を戻してくれ、頼むから
一生のお願いだ、今だけ、今だけ
私たちの為だけに世界を回してくれよ
……ぴくん
139 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 17:03:13.75 ID:HnKz/ilf0
澪「!! りつっ!」
ぴっ。 ぴっ。 ぴっ。
澪「はは…は…うぅ」
律の手が私の手を握り返した…気がした
握ってる律の手に変化は…無い
しかし、あの頃のような安心感に満ちた手でもない
煙草を吸うときの格好いい手
バスケットボールをする活き活きとした手
小さいころから、何度も私を泥沼から引き上げてくれた
世界一、温かい手
倒れても尚、私に温もりをくれる
…罰を添えて
140 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 17:09:47.97 ID:HnKz/ilf0
澪「…ああ、そうか」
これは罰なんだ
澪「そうだろ?…神様」
どんな罰でも受けるさ、律が目を覚ますなら
だから、私達を引き裂かないでくれよ
目を覚ましておくれよ
正直こういう気持ち悪いのはブログでやれって思う
142 :
忍法帖【Lv=2,xxxP】 :2011/03/06(日) 17:21:59.60 ID:kwJb/mEx0
「…りつ りつ、りつ」
「…律」
法律の律、旋律の律
「り、つ」
ああ、なんて美しい名前なんだろう
「律、りつ…りつ」
――――へへっ!今頃気付いたのかあ?
そんな声が、聞こえた気がした
―――――――――――――――――――――――
季節外れの海、少し肌寒い。
晴れ渡った空、青すぎる海
心地良い、慣れ親しんだ煙の匂い
確かに私の肩を抱く、やさしい旋律、温もり
その温かな旋律が、私に声をかける
「 。」
たった五文字。互いに未来を差し出すという意味の、五文字
何より待った、愛の言葉
145 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/06(日) 17:30:26.25 ID:p3VbDaL6O
避難所の時より面白いよ
そして私は、
その旋律の
「 」
世界一、美しい名前を呼ぶ
おわり
*この短編は律澪スレに投下したのを長くしたものです。
はい、これで公開オナヌも完全に終了とさせていただきます。
蛇足だったとか怒らんといて!
予想外に好評で調子こいたんです、すいませんでした。
読んでくださった方、容赦ない罵倒をくださった方、ありがとうございました。
それでは、お疲れ様でした。
148 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
律澪は甘々もシリアルも何でも似合う
本編もおまけも面白かた
規制めんどかっただろう本当におつ