75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 17:54:40.27 ID:UJ3tUKmI0
保守
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 18:06:14.94 ID:3XM2uACsI
食べてきました。
そして結果的に俺と里子は付き合った。
だがここは割愛します。
俺は里子と付き合いつつ、
図書館司書の資格をとり、
臨時職員ではあるが、なんとか地元近くの図書館に就職した。
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 18:09:20.01 ID:wbhdQTgrO
なんかえらい飛んだな
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 18:14:26.47 ID:3XM2uACsI
Sのことは完全に忘れていた。
実家近くに里子と一緒に住んで
俺の生活は順風満帆だった。
俺は毎日大好きな本に囲まれ
毎日幸せだった。
いつ、プロポーズしようか。
悩みはそれだけであった。
25になって俺はカウンターでいつも通り利用者に対応していると見覚えのある顔があった。
Sであった。
Sは一人で絵本を10冊ほど持っていた。
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 18:24:02.15 ID:3XM2uACsI
S「やっぱり俺君やったわあ〜」
Sは嬉しそうだった。
俺「やっぱりってなんで」
S「ここ最近利用し始めたんやけど、あの職員さん、俺君に似てるなあ〜って思っててんwやっと話しかけられたわあ」
と歯茎を出して笑うSは
なんとなく前とは違って見えた。
Sに連絡先を書いた紙をもらい、
上がったあとメールしてみた。
すると、Sは保母さんになっていて、今も実家に住んでいるらしい。
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 18:26:41.92 ID:10+1LUXQ0
なるほど
>>1は本が好きなのか
体育会系っぽくない文体だ
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 18:33:02.31 ID:3XM2uACsI
なんとなく愛しい感じになった。
Sが、じゃなく、過去の記憶が。
家に招待されたので
休館日にSの家に行った。
Sは茶とお茶請けを出すと
嬉しそうに現状報告を始めた。
今も脛男と付き合っていること、もうすぐ結婚すること、保母さんはずっと憧れてた職業なので、すごく楽しいこと。
俺も程々現状報告をすると
少し沈黙になった。
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 18:41:12.82 ID:3XM2uACsI
俺はSと再会してからずっとモヤモヤしていた。
そして今、Sが脛男と結婚すると聞いて、はっきり実感した。
俺はSはずっと俺のことを想い続けるんだろうな、哀れだな、と思っていた。
Sは他の男と接するときと
俺と接するときとは
明らかに態度がちがっていた。
何度馬鹿にしても
ケツさわっても
初めてされたみたいに顔を真っ赤にしていた。
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 18:49:16.04 ID:3XM2uACsI
それを知ってて、俺はSに思わせぶりなことをしていた。
なにをしてもこいつは俺のことが好きだと思っていたから。
Sに好かれていると、安心する。
どうしても誰にも好きになってもらえなかったら、Sと付き合えばいい。
そう思っていたから。
でもそのSは俺ではない人と結婚する。
俺のことはもう好きじゃないんだなあ、と。
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 18:58:15.33 ID:L1DFE9To0
まあ、恋愛感情をいだかないなら昔の話だわな
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 19:00:12.53 ID:3XM2uACsI
俺は涙はでないが感傷的になってきた。
Sに対する隠れた独占欲が急に愛情に変わった気がした。
すまん意味わからんな。
司書のくせに日本語カスで申し訳ない。
言うか迷った。
俺は無駄にプライドが高い。
こんなフられる100%の出来レースに参加する意義なんてあるのか。
今かわいい彼女もいて
念願の司書にもなれた。
こんなブサイクなSを前にして
俺はしゅきです〜という言う意義なんてあるのだろうか。
あるわけない。
俺は狂っとる。
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 19:04:36.10 ID:3XM2uACsI
でも言わなければならない。
これはSに対する謝罪の意味もある。
俺「あんさあ……
お前俺のこと好きやったやろwwwwwwwwww」
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 19:07:40.00 ID:10+1LUXQ0
哀しい結末になりそうだな
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 19:10:10.97 ID:L1DFE9To0
んでんで
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 19:12:37.49 ID:3XM2uACsI
Sは真っ赤になりながら怒った。
アホか!死ね!とクッションを投げてきた。
ちょっとかわいかった。
小さく聞こえないよう
「まあ俺は今好きになったんやけどな…」と言ったら
Sは動きを止めた。
やばい絶対聞こえてもた!と思ってたら
みるみる体温が上がり
俺もSも真っ赤になった。
気まずかったので、
キスしようとしたら出っ歯でガードされ
思い切り蹴られた。
まあそうゆうこともあるよね〜と軽く流しつつ俺は帰った。
別れ際までSは真っ赤だった。
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 19:21:17.89 ID:3XM2uACsI
俺のこと好きやろ、なんて言う気なかった。
素直に好きです。と言うつもりだったのに…もう俺ったらおバカ!
家のベットで足をバタバタさせていると
電話が鳴った。
俺「はい」
脛男「おおwww出たwwww脛男ですwwwwww」
俺「!!!」
脛男「久しぶりwwwwおまえSにしょーもないちょっかい出すなよwwwww」
俺「あ…ごめ、」
脛男「そんなマジにならんくてもwwwwんでお前元気けwww」
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 19:25:24.80 ID:L1DFE9To0
盛り上がってきたな
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 19:36:32.41 ID:3XM2uACsI
脛男は俺の近況が聞きたかったそうで、少し話し込んだ。
脛男は今アパレル系の会社に、いるらしい。
Sとは来年結婚するらしい。
俺「んで、ごめんな…Sに告白してもて…」
脛男「ちょwwwwwwwwwお前wwwwww告白までしたんかよwwwwww」
俺「え」
脛男「Sは俺のこと好きやったやろって言われたとしかゆーとらんぞwwwwww」
俺「ちょ、え、まじ、ごめ、すいませ」
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 19:37:49.43 ID:3XM2uACsI
脛「焦りすぎwwwwww別にいいよwwwwwあいつそんなに欲しいんやったらwwwwwwwww
でもあいつ俺の子供おんで
奪えるもんなら奪ってみいや」
そこで電話が切れ
俺は大きな虚無感に襲われた。
あんなDQN臭い一言に一蹴されるなんて思ってもみなかった。
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 19:39:37.91 ID:fPEYVegki
ああ…
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 19:41:04.21 ID:L1DFE9To0
小説に出来そうな話だな
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 19:43:26.46 ID:+/GyqEoWO
不細工を巡って君ら何してんの?
わりとどうでもいい
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 19:48:16.22 ID:3XM2uACsI
それ以来、Sとも脛男とも連絡はとらず、
俺も里子と結婚した。
式にSと脛男を招待するかとても迷ったが、
俺は喧嘩別れのような状態が全然すっきりしなかったし
ちゃんと謝りたかったので
勇気を出してSの家に電話した。
S「俺君!?」
俺「あぁ…うん。前はすいませんでした。」
S「ほんまによ〜びっくりしたで〜
ほんでなに?どうしたん?」
意外にあっさりしていたのでびっくりしつつ、結婚式の招待状を送ることを伝えた。
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 19:51:17.07 ID:2MyMX3ha0
早く早く
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 19:54:10.84 ID:oPcOLipO0
しえん
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 20:04:41.72 ID:3XM2uACsI
当日二人は来なかった。
用事が入った、とは言っていたが
やっぱりまだ脛男が怒っていたんだと思う。
そら婚約者を口説くような男には会いたくないわな〜と思いつつ、
小さな教会で、Sとは比べもんにならないくらい綺麗な嫁と愛を誓った。
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 20:09:15.03 ID:3XM2uACsI
次の日、Sから電話があった。
S「昨日行けなくてごめんなあ。結婚おめでとう!」
俺「いや、ありがとう。」
S「でな、わたしも俺の言うとおり、俺君のこと大好きやってん」
俺「!!」
S「中1の時から。
一目惚れかなあ〜
なんとか近づこうと必死やったわあw
でもまさか中高生の時の恋が
こんなおばさんになってから報われるとは思わんかったあ
ありがとうなぁ
お互い幸せなろなあ」
Sが俺のことを好きなのはずっと知っていた。分かり切っていた。
でも無性に泣けてきた。
俺もずっと好きやったんやろなあ。
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 20:14:21.09 ID:3XM2uACsI
大きな独り言をつぶやいて、
少し深呼吸してから脛男に電話した。
どうやら本当に脛男もSも用事が入っていたようで
俺のことは全く怒っていないそうだ。
脛男にSを幸せにしろよ、とはなんとかなく言い辛くて、
まあお互いがんばりましょうや、
と言って切った。
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 20:21:53.18 ID:3XM2uACsI
俺はSと脛男の連絡先を消し、電話からリダイヤルもできないようにした。
もうこの二人とは連絡はとらない。
嫁が買い物から帰ってきたので
食材を冷蔵庫にしまうのを助ける。
長いこと浮気してた気分だった。
申し訳ない気持ちで嫁を見つめると
軽く唇にキスをしてきた。
嫁「どうだ!冷たいだろう!
外はこんなにも寒いんだぞ!」
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 20:25:29.29 ID:Oh+gDnVs0
まだやってたのか
106 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 20:27:40.41 ID:3XM2uACsI
俺はSと脛男の連絡先を消し、電話からリダイヤルもできないようにした。
もうこの二人とは連絡はとらない。
嫁が買い物から帰ってきたので
食材を冷蔵庫にしまうのを助ける。
長いこと浮気してた気分だった。
申し訳ない気持ちで嫁を見つめると
軽く唇にキスをしてきた。
嫁「どうだ!冷たいだろう!
外はこんなにも寒いんだぞ!」
107 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 20:27:48.35 ID:UJ3tUKmI0
俺はみてるぞ
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 20:29:19.74 ID:3XM2uACsI
嫁を抱きしめる。
一度だけSを抱きしめた時感じた固さとは比べものにならないくらいやわらかい。
嫁はへにゃへにゃと笑う。
俺のことが大好きだったあいつの片想いと、俺の片想いは
14年もの年月を経てやっと終わりを迎えることができた。
終
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 20:30:57.23 ID:3XM2uACsI
1です。
長いことお付き合いありがとうございました。
もし質問等ございましたら
お答えします。
駄文失礼しました。
110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 20:31:36.46 ID:UJ3tUKmI0
乙、浮気すんなよ
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 20:32:53.98 ID:3XM2uACsI
>>110ありがとうございます。
ないようですので、これで失礼します。
112 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 20:33:47.18 ID:79+EeS8x0
すげーおもろかったわ
俺も高校行こうかな
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 20:34:09.77 ID:g3m10Ju00
おつ
114 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 20:34:42.68 ID:10+1LUXQ0
Sが
>>1を想ってる事を分かっていながら傍に居続けた友人が不憫過ぎる
115 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 20:35:44.58 ID:L1DFE9To0
新しい人生の始まりだな
色々葛藤があると思うけど、お互い別々の人生を選んだんだ
がんばれよ
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 20:38:17.87 ID:fPEYVegki
やはりSは結婚したの?出産はちゃんとできた?
117 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 20:47:08.35 ID:10+1LUXQ0
1乙おもしろかった
なんだか切ないハッピーエンドだな
ただ
>>2は赤字にならない
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 20:49:05.21 ID:4oviNE5BO
お疲れさまでした。
119 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 20:53:44.72 ID:2MyMX3ha0
自然と過去を懐かしんでしまう文章だった…
乙!
120 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 20:55:56.17 ID:3XM2uACsI
121 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 21:00:36.73 ID:3XM2uACsI
では、本当にありがとうございました
122 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 21:03:11.11 ID:aGCX4O2a0
おまいんとこの女ってみんなそんな口調なのか
123 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/04(金) 21:20:31.39 ID:WFMou2rlO
そんな長い歳月があると、未練なんて残らないくらいすっきりするもんなの?
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
乙!
何かスッキリする終わり方やった
俺大学生やけど、まだ青春できるかな?