( ^ω^)ブーンが拗らせた童貞を武器に戦うようです
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以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
しかし、自分の頭を支配する焦燥。
思考が上手く働かない。妙案が浮かんでこない。
もっと時間と余裕があれば、と嘆いてもしょうがない状況だった。
この状況下でも策を捻り出せる力があれば良かったのだ。
結局、自分の力不足だった。
それはショボンの裏切りを見抜けなかったことも、そうだ。
信じきっていた。
ショボンの許で戦い続けることに、疑いなど抱いたことがなかった。
自分は、ショボンに利用されていただけなのか。
ラウンジの天下のために、オオカミを潰すために。
盤上の手駒となって動かされていただけなのか。
あんなに優しく、頼もしかったショボン。
常にヴィップのことだけを考えている、と思えたショボン。
あれら全てが、欺瞞だったというのだ。
できれば否定したかった。
プギャーがこうしてビロードを人質に取っていなければ、信じようとしなかっただろう。
大将の、裏切りなど。
何故、見抜けなかった。
冷静に考えれば、おかしいと思える点はいくつかあったはずなのに。
常に冷静に見ていたはずが、ショボンには上回られていたというのか。
唇を噛み締めた。
無力さが、あまりに腹立たしかった。