ネルフ総司令官執務室の碇と冬月は、その日も同時に達した

このエントリーをはてなブックマークに追加
1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします

リツ子「どう?レイ。初めて乗った初号機は」

《レイ「…碇君の匂いがする」》

リツ子「シンクロ率は、ほぼ零号機の時と変わらないわね」

マヤ「パーソナルパターンも酷似してますからね、零号機と初号機」

リツ子「だからこそシンクロ可能なのよ」

マヤ「誤差、±0.03。ハーモニクスは正常です」

リツ子「レイと初号機の互換性に問題点は検出されず。
    では、テスト終了。レイ、あがっていいわよ」

《レイ「はい」》
2以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 22:40:21.67 ID:55S9rWw10



リツ子「零号機のパーソナルデータは?」

マヤ「書き換えはすでに終了しています。現在、再確認中」

リツ子「被験者は?」

マコト「若干の緊張が見られますが、神経パターンに問題なし」

ミサト「初めての零号機…他のエヴァですもの、無理ないわよ」

《シンジ「あの…」》

リツ子「何かしらシンジくん?」

《シンジ「この機体相互間実験って、アスカと弐号機は参加しないんですか?」》

アスカ「……」
3以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 22:44:30.57 ID:55S9rWw10

リツ子「…ええ。機会があればアスカもやるかもしれないけれど
    今回はとりあえずシンジくんとレイだけよ。なぜ?」

《シンジ「いえ、別に…」》

リツ子「(…なんて、アスカは弐号機にしか乗れないし、弐号機もアスカにしか乗れないのよ。
     惣流キョウコの魂がインストールされた弐号機には…
     みんなはそれを知らないから…それともシンジくんは何か勘付いているのかしら…?)」

ミサト「あーら、もしかしてシンちゃん、アスカの弐号機に乗りたかったのぉ?」

リツ子「ミサト、今はからかってる場合じゃ

《シンジ「はい」》

ミサト「あら」

アスカ「えっ…///」
4以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 22:50:24.51 ID:55S9rWw10

《シンジ「僕が弐号機…て言うより、初号機にはアスカが乗った方がいいかなあって…》」

リツ子「(アスカが初号機?…無理だわそんなの。
     初号機のコアは碇ユイ、だから……
     ……いえ、待って…そういえばシンジくんは弐号機でアスカと一緒にシンクロしたわ…
     本来なら有り得ないはず……
     まさか…何か勘付いているどころか、私の知らないことを知っている!?)」

ミサト「?」
5以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 22:53:17.91 ID:55S9rWw10

リツ子「…どうしてかしら?」

《シンジ「え?」》

リツ子「どうして初号機にはアスカの方がいいと思ったの?」

《シンジ「……いえ、別に大したことじゃ…》

リツ子「遠慮しないで。感じたことがあったら言ってちょうだい」

《シンジ「え、いや…その……初号機って……》

リツ子「……」

《シンジ「凶悪じゃないですか」》

リツ子「……は?」
6以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 22:57:44.43 ID:55S9rWw10

ミサト「きょ、凶悪??」

《シンジ「はい。あの凶悪な面構え、使徒の方がまだ可愛げのある顔してますよ。
     使徒と対峙したらどっちが世界を滅ぼそうとする悪役かわかりませんよ、はは」》

リツ子「な、何が言いたいの?」

《シンジ「紫っていうカラーリングもいかにも悪役って感じですし。
     全然ぼくのイメージと合いませんよ。初号機にはアスカがぴったりだと思うんです」》

アスカ「なっ…!?」
7以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 23:08:31.28 ID:55S9rWw10

《シンジ「ほら、暴走するところなんかもアスカにそっくりじゃないですか。
     ははは…あ、これアスカには言わないでくださいね」》

アスカ「……っ!」ビキビキ

ミサト「ちょっ、シンジくん…

《シンジ「それに赤ってのは昔からリーダーの色だし
     弐号機には僕が乗るべきだと思うんです」》

ミサト「シンジくん!」

《シンジ「はい?」》

ミサト「…アスカもここにいるのよ」

《シンジ「え?…………うわっ》 プツッ!

マコト「あ…プラグ側から通信カットされました」

アスカ「うっがああああ!!
    ちょっとあのバカ今すぐ引き摺り下ろして!」

ミサト「お、落ち着いてアスカ、これは大事な実験だから…」

リツ子「…はぁ……くだらない…
    さっさと終わらせてしまいましょう」
8以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 23:14:52.27 ID:UeQ+pxDaO
続けたまえ…
9以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 23:17:32.61 ID:7ZkEXvVzO
期待
10以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 23:19:55.38 ID:55S9rWw10



マヤ「誤差、±0.04。ハーモニクスは正常です」

リツ子「シンジ君と零号機の互換性にも問題点は検出されず、ね。
    では、テスト終了」

アスカ「ふふ…あのバカ、プラグから降りてきたところをすぐさま…」

リツ子「どこ行くのアスカ」

アスカ「決まってんじゃない!バカシンジをぶっ殺しに行くのよ!!」

リツ子「あなたはまだこの後シンクロテストが残っているのよ」

アスカ「あとにして!」

リツ子「アスカ、これは遊びじゃないのよ。
    エヴァンゲリオンパイロットとして、果たすべき義務はきちんと果たしなさい」

アスカ「…ちぃっ」
11以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 23:25:26.87 ID:lqIX0ZL50
意外と…
四円
12以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 23:29:25.94 ID:55S9rWw10



リツ子「おつかれさま」

アスカ「はぁ、毎度毎度なんの変わり映えもしないシンクロテスト、テスト、テスト!
    うんざりだわ…かといって機体互換実験もごめんだけどね!
    いい!?アタシは弐号機にしか乗らないんだからね!!」

リツ子「わかってるわよ」

アスカ「シンジは!?」

ミサト「晩ご飯の支度があるからって、先に帰ったわ」

アスカ「逃げたわね…!」

ミサト「ああ、アスカ。私ももうすぐで終わりだから少し待ってて。
    車で一緒に帰りましょ」
13以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 23:32:25.69 ID:55S9rWw10



ミサト「着いたわ」

アスカ「ふふ…あのバカどう料理してくれようか…ひひひ」

ミサト「アスカ、明日も学校もネルフもあるんだから、ほどほどにね
    半殺しにとどめておきなさいよ」

アスカ「さあね…ふふふ」
14以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 23:36:11.80 ID:55S9rWw10


ミサト「ただいま〜」

アスカ「バカシンジィッ!!」


 し〜ん


ミサト「あれ?シンちゃーん?……いない?
    でもご飯はもう出来てテーブルに並べられてるし…」

アスカ「…隠れてるのかしら……ん?何コレ、書き置き?」

ミサト「ええ!?ま、まさかまた…!」
15以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 23:37:42.26 ID:Tp/3U1PhO
シグルイ?
16以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 23:38:36.88 ID:0OmJygkkO
どういうオチがつくんだろうな
支援
17以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 23:40:14.78 ID:Io83y55p0
こんなスレを見つけたら寝れないじゃないか
18以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 23:47:03.07 ID:55S9rWw10

┌───────────────────┐
│  アスカ、ミサトさんへ     .         │
│              .              │
│  晩ご飯もお風呂の用意も出来てます。 .  │
│  使った食器は水に漬けておいてください。 .│
│  僕は今日は疲れたのでもう寝ます。    .│
│  絶対に起こさないでください。         │
│  おやすみなさい。                │
└───────────────────┘


ミサト「ふぅ…なんだ、びっくりしたわ…」

アスカ「なぁにアイツ、こんなんで逃げられると思ってるのかしら…ふふ」

ミサト「あら、見てアスカ」

アスカ「なによ」

ミサト「これ、ご飯。
    えびピラフにピーマンの肉詰めにチーズチキンカツ。
    全部アスカの大好物じゃない」

アスカ「…ゴクリ」

ミサト「ふふ、許してあげたら?」
19以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 23:47:43.66 ID:MglQQREO0
不覚にも萌えた・・・
20以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 23:49:34.55 ID:CPgrtd1G0
wwwwwwwwwwwwこのスレタイの持て余し気味加減
21以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 23:51:44.58 ID:fVI3uKCX0
全力の私怨
22以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 23:52:54.11 ID:55S9rWw10

アスカ「あ、アマいわね!こんな見え見えのご機嫌取りに引っかかるとでも!?フン!」

ミサト「あら、どこ行くの?食べないの?」

アスカ「お仕置きよ!仕方ないからローキック10発で勘弁してやるわ!」

ミサト「絶対に起こさないでって書いてるけど…」

アスカ「まだ8時前よ、起きてるに決まってるんでしょーが」
23以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 23:57:45.76 ID:55S9rWw10
ガラッ!

アスカ「オラァ!バカシンジィ!!」

シンジ「(ビクッ!)」

アスカ「…そんな寝たふりが通用すると思ってんの?」

シンジ「ぐ、ぐーぐー…」

アスカ「今起きないともっと酷い目にあわすわよ」

シンジ「ぐーぐー…
     (起きちゃダメだ!起きちゃダメだ!起きちゃダメだ!起きちゃダメだ…!)」

アスカ「……」
24以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/28(月) 00:03:26.82 ID:kn6CrmK2O
で、スレタイにはいつ到達するのかね?碇くん
25以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/28(月) 00:04:39.63 ID:iXeXTPIY0

アスカ「……仕方ないわね、許してあげるわよ」

シンジ「ほ、ほんと!?」 ガバッ

アスカ「引っかかったわね…」

シンジ「え?」

アスカ「やっぱり狸寝入りじゃないの…」

シンジ「え……あ、あぁ!!
    ひどいよ!ずるいよ今のは!!」

アスカ「ひどいのはどっちかしらぁ?」

シンジ「ええ!?」

アスカ「凶悪だの悪役だの暴走するだの…」

シンジ「そ、それはアスカのことじゃなく初号機が…」

アスカ「問答無用!!覚悟しなさい」

シンジ「ま、待っ……!
26以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/28(月) 00:09:05.70 ID:zU/IGk4L0
本人は知らなかったけど、元々弐号機の予備パイロットとして船に向かわされたんだしな
実は全エヴァにシンクロ出来るシンジさん
27以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/28(月) 00:16:28.44 ID:iXeXTPIY0


アスカ「ふぅ」

ミサト「あら、終わったの」

アスカ「フン、素直に起きてくればローキックだけで勘弁してあげたのに…
    狸寝入りかますからヘッドロックも加えて本当に夢の世界に旅立たせてあげたわ」

ミサト「まったく…過激な愛情表現だこと…」

アスカ「な!なな何が愛情表現よ!気持ち悪いこと言わないで…ってちょっと!
     カツが1つしか残ってないじゃない!!6つはあったはずよ!!」

ミサト「アスカが遅いから悪いのよ」

アスカ「ふっ、ふざけんじゃないわよこのビア樽!!」

ミサト「あーら、そんな悪いこと言う口にはこの最後のカツもお預けね」

アスカ「アンタが作ったわけじゃないでしょ!あっ!ちょっと離しなさい!アタシのカツよ!!」


28以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/28(月) 00:23:16.94 ID:iXeXTPIY0



チュンチュン


アスカ「いってきまーす」

シンジ「いってきます…」

ミサト「はい、いってらしゃーい」


シンジ「痛つ…っ」

アスカ「なにトロトロ歩いてんのよ!遅刻するでしょ!」

シンジ「ア、アスカのせいじゃないか…左の太ももが紫色になってるんだぞ…」

アスカ「あーらイイじゃないの、紫色。それがアンタのイメージカラーよ」
29以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/28(月) 00:29:00.12 ID:iXeXTPIY0

アスカ「そういやアンタ、赤はリーダーだとか、自分に合うとか言ってたわねぇ…」

シンジ「うっ」

アスカ「ハン、馬鹿も休み休み言いなさい、アンタのどこをどうやったら赤が似合うっていうのよ」

シンジ「……」

アスカ「赤はアタシの色って地球が誕生した時から決まってんの!
     アンタには紫とか灰色とか茶色がお似合いなのよ、ほほほ!」

シンジ「(…くそっ、言いたいこと言いやがって…今に見てろよこのナチ野郎…)」
30以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/28(月) 00:40:08.19 ID:iXeXTPIY0


ヒカリ「おはようアスカ」

アスカ「おっはよーヒカリ!」

シンジ「おはよう…」

トウジ「なんや、今日も仲良く夫婦揃って登校かいな」

アスカ「殺すわよ」

シンジ「……」

ヒカリ「あれ?碇君、足どうしたの?引きずって」

トウジ「ほんまや、どないしたんシンジ?」

シンジ「昨日アス…

アスカ「(ギロッ!)」

シンジ「(うっ…)
     あ、いや…その…昨日のネルフの訓練でちょっと…」
31以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/28(月) 00:41:36.37 ID:iXeXTPIY0

トウジ「そうなんか。パイロットいうんも大変やなあ」

ヒカリ「大丈夫?無理しちゃダメよ碇君…」

シンジ「う、うん、大丈夫だよ…
    (ああ…やっぱり委員長は優しいなあ…可愛いなあ……)
32以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/28(月) 00:43:22.86 ID:8qffgbTo0
キックアス
33以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/28(月) 00:58:24.37 ID:iXeXTPIY0
シンジ「(委員長が弐号機のパイロットだったらなあ…
     そしたらやっぱり同居なんかしちゃったりして…委員長と同居…同棲…
     くあああああああああああ!!たまんないなあ…)」

ヒカリ「碇君?」

シンジ「(あ!ダメだよ!パイロットなんて危険なこと委員長にさせられないよ!
     そんなのはこのゲルマンゴリラに任せときゃいいんだ!
     委員長は僕が守る!!!!)

トウジ「シンジ?なにぼーっとしとんねん」

シンジ「(ああ…でも委員長と同棲か……楽しいだろうなぁ…
     このバカのように家事一切任せてくるなんてこともないだろうし…
     そうだ、ミサトさんの昇進パーティーの時に委員長が作って持ってきてくれた唐揚げ美味しかったなあ…
     委員長、料理も得意なんだよね…うわぁ!完璧じゃないか委員長!)」

アスカ「ちょっとシンジ?」

シンジ「(やっぱりさ、朝起きたら委員長が朝ご飯作ってくれてたりするんだよね!
      エプロン姿でさ!『おはようアナタ、朝ご飯出来てるわよ』なんつって!なんつって!
      きゃああああああああああああ!!!
      でさ!でさ!夜は台所に並んで一緒に作るんだ!
      それでさ!僕がドジしちゃってさ!包丁で指切ったりするんだよ!
      その指を委員長がパクって咥えて…………ふおおおおおおおおおおお!!!!!)」
34以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/28(月) 01:13:50.93 ID:AE7QH8nmO
早く!!!!!!!!!!!!!!!!!!
35以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/28(月) 01:16:07.15 ID:iXeXTPIY0

シンジ「(そんでもってある日お風呂に入ろうとしたらさ
      委員長が先に入ってるんだよ!それ知らなくてさ!僕も入っちゃうんだよ!
      いや!知らずにだよ!?わざとじゃないよ!?
      委員長がお風呂入ってるの知ってて僕も乗りこむわけじゃないよ!?不可抗力なんだ!
      で…さ、ね?そうするとさ…つまり…ね?…裸で鉢合わせ!!!
      ひょおおおおおおおおおお……ひょう!ひょう!!しゃう!!)」

アスカ「バカシンジ!」 バシッ!

シンジ「痛っ!な、なにするんだよアスカ…」

アスカ「なにするんだじゃないわよ、なにボーッとしてんの。
     とっくに予鈴鳴ってるのよ、席に着きなさいよ」

シンジ「何も叩くことないだろ…」

ヒカリ「碇君…やっぱり体調悪いんじゃない?本当に大丈夫?」

シンジ「う、うん!大丈夫だよ!大丈夫…大丈夫……」

ヒカリ「?」

シンジ「(だめだ…全然大丈夫じゃない…もう限界だ…
      この気持ちを抑えておくのは…!
      このままでは爆発してしまう!
      …………よし!!伝えよう!委員長に!この気持ちを!!
      委員長に告白するんだ!!)」
36以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/28(月) 01:20:57.94 ID:iXeXTPIY0
第1部 完
37以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
試演するよ