ノパ听)ブーン系小説・イラスト練習&総合案内所のようです
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以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
その言葉に、先ほどナイフを取り出したブーンの背中を思い出しました。
彼はきっと、ナイフで自分の体に傷をつけ、その痛みで涙を流せないかを試そうとしていたのでしょう。
彼が泣けないというのは、それほどまでに悲しみが度を越してしまったのではなく、
言葉どおり、本当に彼は泣くことが出来ないのだと後に知らされることになるのですが、
その時のあたしには、そうやって苦しんでいるブーンそのものが彼の涙なのだと、そう思えてなりませんでした。
だから、屈みこんで小さくなってしまった彼の背中に、あたしは思わず、こう声をかけていました。
ξ゚ー゚)ξ「大丈夫。あんたのその姿だけで、ちんぽっぽちゃんには十分伝わっているよ。
だってあんたたちは、ずっとずっと、一緒に旅してきたんでしょ?」
( ^ω^)「……」
ξ゚ー゚)ξ「それに、さ。あたしはあんたから離れない。あんたより先になんか死なないよ。
あんたが死ぬ時はあたしが看取って上げる。だからさ、顔を上げなよ。あんたらしくもない」