ノパ听)ブーン系小説・イラスト練習&総合案内所のようです

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732オラオラお前らもっと投下しろや、歩くようです様のお通りだ
連結部  歩き続けた男と、これからも歩く女の話


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以上が、晩年のブーンからあたしが伝え聞いた、あたしと歩き始める前の彼の旅のすべてです。

これまでに体験したことのないほどに早く訪れた、体感したことのないほどに凍てついた冬。
ロッキー山脈という場所の北端で倒れたブーンは、寒さをしのぐ穴倉の中、亡くなる直前までその話をしてくれました。

それまで、旅の一場面を断片的には話してくれたことはあったブーン。
けれども、このように体系づけて彼が話をしてくれたことは一度たりともありませんでした。

そんなブーンが、まるで遺言のように自らの旅を順を追って語り始めた時、
たき火の赤い光だけが照らす穴倉の中、立ち上がることさえ出来なくなっていた彼を見て、
ああ、ブーンはもう長くないんだなぁと、あたしは泣きながらそう思いました。

そんなあたしに、ブーンは力ない笑みでこう言いました。


「僕が死んだら、僕の体を食べるんだお。お前一人で」