安価で設定決めた後、厨二バトル小説書いて持ってくる
↓
↑
→
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 18:52:11.16 ID:jpHxzA6U0
六夜咲人(りくやさきと)
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 18:53:20.55 ID:jks6pxMWO
38
14歳中二
うわあ、ガチネームだな。ドキッとした。把握。
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 18:53:57.01 ID:VJgeV3OK0
16
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 18:53:57.06 ID:acbfqm2zi
8
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 18:53:59.50 ID:9BwIJ/I1O
3
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 18:54:03.46 ID:9z4Jba7q0
16
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 18:54:41.39 ID:acbfqm2zi
お裁縫
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 18:54:49.77 ID:9BwIJ/I1O
ブリッジオナニー
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 18:55:30.63 ID:+b8Cwhsq0
びっくりするほどユートピア
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 18:55:42.43 ID:acbfqm2zi
お掃除
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 18:57:25.63 ID:jks6pxMWO
両手足を失っても生存できる
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 18:57:34.40 ID:CH1FnLcO0
kskst
触った相手を欲情させる
ガチネーム頼んます↓
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 18:59:12.24 ID:zu9RrA+cO
咲夜六
23 :
【交通事故】:2011/02/11(金) 19:00:04.59 ID:dUY9VMZf0
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:00:08.87 ID:acbfqm2zi
レミファ・美空
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:00:12.65 ID:OnhvHAqO0
齋藤大五郎
>>25やめwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:00:54.69 ID:CH1FnLcO0
ヒロインはお姉さんにしたい気分だな
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:01:23.62 ID:zu9RrA+cO
咲夜六 さくや りく
あ、でも、おkか
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:01:39.15 ID:jks6pxMWO
5
3
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:01:48.57 ID:acbfqm2zi
14歳
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:01:55.09 ID:QaPBtZjb0
大五郎とかお姉さんっぽい名前だよなwwwwwwwwww
安価なら45歳
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:02:23.28 ID:IEicdZIg0
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:02:28.85 ID:yVJrg3yJ0
隻腕
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:03:05.77 ID:acbfqm2zi
どんな貧相な食材からでもフルコース級の料理が作れる
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:03:18.89 ID:zu9RrA+cO
触った相手を萎えさせる
マッハ4でムーンウォーク出来る
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:03:38.76 ID:IEicdZIg0
右手にイマジンブレイカー
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:04:05.33 ID:acbfqm2zi
指を使わないと足し算ができない
ksk
オーガズムをむかえると身体能力が上がる
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:06:53.10 ID:acbfqm2zi
触ったぬいぐるみを自由に操ることができる
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:06:56.78 ID:fxpldIa70
裏返しのトランプの絵柄100%当てられる
トランプ以外には使えない
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:06:57.47 ID:+b8Cwhsq0
亜音速で爪を切ることができる
半径20m以内で誰かのチンコが起つと
ニュータイプっぽくキュピピーンと気付ける
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:07:37.96 ID:IEicdZIg0
なんかヒロインが色々と凄いことに
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:07:38.77 ID:QIgvDHdi0
実はちんkがはえてる
能力まで把握。とりあえず、今までの決定事項を確認しながらプロット書き始めるわ。
安価なら下
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:08:03.74 ID:acbfqm2zi
pta
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:08:11.07 ID:n3bPr50V0
鼻糞を一分に5キロ弱生み出す
電通
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:09:04.11 ID:Shyn4bidO
鳩山内閣
五里五里雄
齋藤大五郎
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:09:25.90 ID:acbfqm2zi
佐藤蛾次郎
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:09:28.86 ID:IEicdZIg0
柿の種
住居不在(ゴーストアイデンティティ)
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:09:56.39 ID:fxpldIa70
殴っただけで地球粉々にする程の怪力
スピードは光速の10000000000倍
宇宙空間で生存可能
食事も睡眠も必要ない
不老不死
体千切れても再生する
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:10:01.28 ID:Shyn4bidO
チンコをマンコに変える力
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:10:11.70 ID:acbfqm2zi
じゃんけんの勝率が異常に低い
エロ方向に持って行きたかったのに
これじゃあ抜けないな
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:10:56.20 ID:acbfqm2zi
ザマス帝王ママゴンヌ
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:11:03.56 ID:CH1FnLcO0
プロジェクトダーク
ksk
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:12:24.94 ID:n3bPr50V0
水虫で悩んでいる
骨盤の形で人を見分けられる
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:12:51.62 ID:Shyn4bidO
ふたなり
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:12:51.10 ID:acbfqm2zi
教頭先生と不倫している
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:12:57.35 ID:+b8Cwhsq0
尿道からドクペ、アナルから唐揚げを出す
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:15:43.42 ID:acbfqm2zi
ksk
安価下
kskst
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:16:51.24 ID:IEicdZIg0
三秒に一回爆発する
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:16:56.21 ID:yVJrg3yJ0
5分に一回は吐く
抱き枕がないと眠れない
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:18:00.25 ID:0h9xVsQ00
国民年金
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:20:14.75 ID:wEdyNsXe0
人口巨大受精卵
バケツ
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:22:23.02 ID:IEicdZIg0
アルカナブレイカー
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:23:36.80 ID:acbfqm2zi
ksk
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:26:53.65 ID:acbfqm2zi
大五郎さんの腕が二本増える
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:27:44.59 ID:U1UpOvph0
300円
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:27:49.12 ID:yVJrg3yJ0
ksk
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:27:59.10 ID:IEicdZIg0
ksk
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:28:09.45 ID:SPL+tJ7z0
くさい
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:28:26.27 ID:U1UpOvph0
野球用品
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:29:06.75 ID:Yl7HHeG6O
アグネス自宅
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:29:16.96 ID:U1UpOvph0
那覇
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:29:19.78 ID:SPL+tJ7z0
大五郎の膣の中
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:29:27.46 ID:+b8Cwhsq0
新宿
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:32:02.67 ID:aacmb+3Ti
ksk
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:33:08.25 ID:+b8Cwhsq0
kskst
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:33:14.61 ID:IEicdZIg0
ksk
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:33:39.32 ID:aacmb+3Ti
kskst
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:34:26.45 ID:9BwIJ/I1O
釣り乙
コンクリートよりアルミニウムの方が軽い
しねかす
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:36:00.14 ID:p9Atprn40
ない
人と人との繋がり(性的な意味で)
ニートは全て消え失せるべき
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:36:28.80 ID:aacmb+3Ti
男は度胸!なんでも試してみるものさ
>>90うわ、プロットから大きくずれざるを得ないか、そのまま行くか……悩むところだ
まあいいか。書いてくる。釣りじゃないからな!
期待
逃げんなよ
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:39:03.09 ID:AHVcdsnk0
106 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:39:26.66 ID:X/Iu81ja0
完成が楽しみだな。
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:40:48.64 ID:IEicdZIg0
>>103 いざとなったらイマジンブレイカーでどうにもなる。思い切って書いてこい
ジェンダーX
112 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 20:19:58.18 ID:8iESFRBl0
とりあえずまとめ頼む
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 20:21:33.75 ID:wEKlIYUy0
1話終わった。予想以上に長引きそうなんだが
さらせ
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 21:04:21.84 ID:IEicdZIg0
/ ̄\
| |
\_/
_|___
/ \
/ ::\:::::::/::\
/ <●>::::::<●> \ 晒せば楽になる!さあ晒そう!そしたら掴めるイッツァミリオンドリーム!
| (__人__) |
\ ` ⌒ ´ ,/
. /⌒〜" ̄, ̄ ̄〆⌒,ニつ
| ,___゙___、rヾイソ⊃
| `l ̄
. |
117 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 21:06:31.75 ID:p0fgCuIU0
晒しあげ
晒すの?全話作ってからのほうがよくないか?
119 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 21:20:49.32 ID:yVJrg3yJ0
SA・RA・SE!SA・RA・SE!
おk。晒す
121 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 21:24:56.88 ID:hbdn3Iwv0
「六夜くん、六夜咲人くん。聞いてるの!」
キイキイと声を張り上げながら、女教師が俺に近づいてきた。
木曜5時間目、給食の後の授業。少しくらい寝てたって、良いじゃあないか。
「今やってる掛け算は、とても大切なの。ほら、起きて、授業に集中しなさい。六夜くん」
随分キイキイが近くなってきた。俺に近づいて一体何をするつもりかわわからんが、頼むからほうっておいてくれ。
「の、のぞみ先生、六夜には触らないほうが!」
「何を言っているの?友達の悪さを庇うことは、悪いことです。ほら、六夜くん!」
クラスメイトの静止も聞かず、女教師はぶっきらぼうに俺の肩を掴むと、揺すろうとした。馬鹿だこいつ。何もわかっていない。
揺するために俺を掴んだ手は力なく広がり、足は折れ、全身の糸が切れた操り人形のように俺にのしかかる女教師。
「あ……ぅん、なに、や、やだぁ……か、からだがぁ、あっ……あっふぅぅん」
ビシッと決めたリクルートスーツのスカートから透明の液を流し、熱くなった身体を擦り付けてくる。
ここからは確認できないが、多分、顔面は猿のケツのように真っ赤だろう。
「ろ、六夜くぅん、先生……せんせいぃ、六夜くんに……あっ……さんすう、おしえなきゃ……なのにぃ」
喘ぎ喘ぎ、なんとか教師の体面を保とうとする女教師を振り払い、俺は教室を出た。
女教師は、吹っ飛ばされた時その衝撃で、たまたま手が股に行ったかのように、臭い芝居をしながらオナニーを開始したようだが、俺は知らない見たくもない。
122 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 21:27:16.44 ID:hbdn3Iwv0
教室から離れて、帰路に着く俺。一足早くに下校の時間――ってな。どうせ、担任がああなっちまったら、今日1日は授業にならない。
俺が消えてやるのが、他のクラスメイトのお勉強のためには一番必要なことだろう。
――面倒くさい体。面倒くさい能力。なんの因果か、俺の体に触れた女は今のあいつみたいに、性欲のしもべに成り下がる。
だから、俺は普段から女には触れないように注意しているんだが――全く、びっくりするほどユートピアだぜ。
そういえば、あいつ……のぞみって担任は、新任教師だったか。いいお灸になっただろう。
処女の癖に小3男子の背中に触れただけでリビドーに達しちまって、恐らく、ビビっただろう。あいつは二度と、俺に触れないはずだ。……それでいい。
処女かどうかも、なんとなくわかるってもんだ。これが俺の能力『ジェンダーX』。生まれた時から、その名前も能力も、なんとなく理解している。
「待てやコラ!」
「おい、待てや小僧!!」
突如、二人のブ男が走っているのを視認した。やけに小さい人間を追っているようだ、誰だ?
「おいおいぃ、行き止まりだぜぇ?」
「どうするよボク。殺されたくなかったら、アレを渡すしかねぇよなぁ」
路地裏に追い詰めたみたいだな。本当に、誰を追ってるんだか気になったので見てみると、小1くらいの、隻腕のガキが絡まれていた。
あの年で隻腕かよ……つまりあれか、あのガキは元々ああいう世界に住んでいて、だから隻腕なのか。しかも、ヤクザをすっげえ睨んでるし。
「なんだ、その眼は」
「てめぇ、ブッ殺す!」
大人2人が寄ってたかって小1の、しかもカタワのガキを恐喝か、事情はなんだか知らないけど、助けないわけにはいかない。関わりたくねえけど。
「よいしょっ、と」
「オフゥ、ぐえぇ」
背後から走り寄った俺の前蹴りに玉を潰されて、まずは一人失神。
「な、なんだてめえガキ!」
「動揺してる暇があったら防御に回しなっ」
俺の鮮やかなサマーソルトを喰らって二人目も失神。いや、死んだか?
「……」
――あっけに取られたような目で、俺を見つめる子ども。
「ったく、大人二人がガキを襲うなんて、びっくりするほどユートピアな世界だな」
123 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 21:29:34.50 ID:hbdn3Iwv0
「あ、ありがとう。でも、兄ちゃん、なんでボクを助けてくれたの?」
「ん?ああ、昔、ガキの俺を助けてくれた人がいてな、それ以来、弱いものは助けることにしてる」
まあ、助ける以上の関わり合いはごめんだけどな。さっきのヤクザ屋さんにも、俺の顔は大して見られてないハズだ。
「あの、お兄ちゃん、強いお兄ちゃんにボク、相談したいことがあるんだ」
一本しかない腕で俺に掴みかかる子ども。俺は帰りたい。帰らせてくれ。
「却下」
「きゃっか?」
そんな言葉も理解できないのか。隻腕ってだけで、ただのガキだな。
「面倒なのはごめんだ。ガキが絡まれてた。助けた。俺は帰るぜ」
「ちょ、ちょっと待ってよ!お兄ちゃん強いし、それに、そのランドセルに付いてるマーク、兄ちゃん、VIP小学校の生徒なんだろ?」
「……」
「今の大人達は、PTA……VIP小学校の、保護者会のメンバーなんだ」
――どういうことだ?
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 21:30:17.62 ID:hbdn3Iwv0
ここまで
125 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 21:38:03.78 ID:yVJrg3yJ0
まさかのショタ
126 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 21:42:46.91 ID:hbdn3Iwv0
あ、落ちるな。つまらなかったかな。落ちるね。
128 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 22:11:51.38 ID:Eyl1SYPeO
割と面白いから
ちゃんと最後まで書けよ
129 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 22:12:27.16 ID:IEicdZIg0
\(^o^)/
嬉しくて泣いた。2話書き終わったら投下します。
落ちるか完結するまで寝ません!
僕っ娘は主人公に触っても大丈夫なのか?
>>132だって、掴みかかった手はイマジン……ああっと、なんでもない
悔しいけど期待。
何話で完結できそう?
135 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 22:40:56.99 ID:IEicdZIg0
イマジンブレイカー設定を自分で決めておいてあれだが、面倒臭いなwww
>>134ありがとう。今、2話が書き終わるけど、恐らく5話編成。
でも、がんばって削れば、4話には終わるかも。グインサーガしちゃったらごめん
>>135新しいプロットだと、無いと困る。
あ、でも隻腕がめんどい
138 :
第2話:2011/02/11(金) 23:02:55.49 ID:hbdn3Iwv0
「なるほどな」
俺の目の前に現れた隻腕のガキ。えーと、たしか、名前は齋藤大五郎。
そいつが言うには、俺の通うVIP小学校のPTAは、実は悪の組織であるらしく、アルカナブレイカーという宝石を狙っているらしい。
「作り話だと、思うかな」
うつむいて、しゅんとする大五郎の様子は、素直さと、かわいらしさに満ちていた。ガキだが。
「いや、信じる。つじつまが合うし、お前のその格好と、その……体の傷。ただ事とは思えないしな」
さっきのヤクザ、よくよく思い返せば、たしかに学校の事務室前で見たことがある。それに、俺も学校の異変にはうすうす気付いていた。
「お兄ちゃん――」
嬉しそうにえくぼを作り眼を潤ませる大五郎。
「それに、俺は超常的なことを信じざるを得ないんだ。俺自体が、超常的だからな」
「ちょうじょうてき……?」
「ああ、不思議な能力をな、生まれつき持ってる。いらない力だけど」
「そっか、じゃあボクとおんなじだね!」
同じ?同じって言ったのか。それじゃあ、大五郎も能力を……
「見たいな」
「うん、いいよ」
大五郎は腰に巻いたポーチから、トランプのケースを出すと、逆さまにひっくり返し、全てのトランプを地面に撒いた。
「この中から何枚か、適当に取ってみて。裏返しになってるやつね」
何をする気だかわからないが、兎に角、適当に3枚ほど拾ってやる
「拾ったぞ」
「ハートの8、スペードのK、クラブの1。へへへ、当たってるでしょ」
「……手品か?」
「能力だって」
いたずらっぽく口を尖らせる大五郎。透視能力か。俺以外にも能力者がいたとは、少々驚いた。
139 :
第2話:2011/02/11(金) 23:04:01.03 ID:hbdn3Iwv0
「じゃあ、こいつは解るか?」
ランドセルから出した、名札を裏返しにして、ヒラつかせる。能力者同士、イカした自己紹介だろ?
「ごめん、ボクの透視は、トランプ限定なんだ」
トランプ限定の透視能力と、女を発情させる能力。全く、びっくりするほどユートピアな超常だぜ。
撒かれたトランプを拾い集めてしまう大五郎。この能力の見せ場は終わりってわけですね。わかります。
「大五郎」
「なあに」
トランプを集め終わった大五郎は、ケースに入れながら、振り向いた。隻腕では、トランプを仕舞う事さえ、大変そうに見える。
「今持ってるトランプの裏は?」
「なぜかボクが触ってるトランプは判別できないんだ。だから、見ていいかな」
トランプ限定な上に、自分の腕で持っているときは使えない能力なのか、びっくりした。おお、ユートピア。
「ハートの7だった」
「そうか。ありがとう」
「えへへ、どういたしまして」
140 :
第2話:2011/02/11(金) 23:07:36.98 ID:hbdn3Iwv0
大五郎は家がないそうなので、俺の家に入れてやることにした。
俺の部屋は小6の姉貴との2人部屋だが、姉貴は信用できるし、大五郎を受け入れてくれるだろう。
男みたいな話し方をする女だが、それは俺が何回か発情させてしまったのが原因だろう。
気が強くて自分を責めやすい姉貴は、自戒を込めてワザとぶっきらぼうな口調になっているのだろう。
「姉貴は、思うところがあるか?」
俺と、大五郎と、俺の姉貴。大五朗の話を改めて洗いなおす。
「もしも、学校側がそんなことを企んでいたら、やっぱり怪しいのは校長先生じゃあないか」
「校長か、そいつはまたどうして」
「だって、ここ最近に校長先生を見たことないだろう。もしかしたら、3年のおまえは見たことさえ無いかもしれない」
――言われてみれば、姉貴の言うとおりだ。朝会、始業式、卒業式。校長を見たことは一度もなかった。
いつも代行である、教頭の五里狐が会をまとめている。
「病気だという話も聞かない。PTAとの繋がりも強いだろうし、まずは校長先生を調べるべきかもな」
「うちの校長、たしか名前は――旨棒博之。だったか。」
「たしか、そんな名前。良い校長先生に見えたが、調べる価値はあるんじゃないか?」
まあ知らないけどな、と言った雰囲気で目を泳がせる姉貴。その時、俺の横にちょこんと座っていた大五郎が口を開いた。
「狐……狐ならボク、聞いたことがあるよ」
俺たちは大五郎を見やって、話に耳を傾ける。
141 :
第2話:2011/02/11(金) 23:09:57.99 ID:hbdn3Iwv0
「FOXって、狐のことだよね。たしか、この間、襲ってきたPTAの、役員達が、突然、戻っていったことがあったんだ。
その時に、あの人達が携帯電話を片手に持って、たしか「教頭の命令か」「FOXから召集がきた」とか言ってて、その時はなんのことだか、わからなかったけど」
言葉につまりつまり、懸命に説明をする大五郎の意見を聞く限りでは、教頭とPTAは相当な確率で絡んでいるように思える。
「話からすると、校長先生が教頭先生とPTAを裏から操っているのかもしれないな」
「とりあえず、明日は校長室を調べてみようか」
「うん!」
とりあえず、明日の方向性は決まった。姉貴と大五郎と俺で、校長室を散策しよう。
「あ、大五郎ちゃん、咲人。私は、手伝わないからな」
「……」
俺を見る大五郎。男の癖に頼ったような目をするなよ。
「なんでだ、姉貴。大五郎の話を信用してないのか?」
「大五郎ちゃんの話を信用しないわけじゃあない。だけど、知りすぎたり、首を突っ込みすぎちゃいけないとも思うんだ。
この間見たドラマでもあったろ?知りすぎて殺されちゃうヤツ」
あのドラマは、確かに怖かった。アニメのほうが良かったのに、父の勝手で見せられた。
「ドラマと現実は違うだろ!」
「私は怖い。やめておく。お前と、大五郎ちゃんもできれば止めたいが、大五郎ちゃんはドラマがどうだからってハナシで止められる状況じゃあなさそうだし、
咲人は言っても聞かないだろうしな。とにかく私は、やめとく」
「……」
姉貴に言われると、何も返せなくなる。昔からだ。昔から、理詰めで言いくるめてくる姉貴に、口論で勝ったことはない。
「咲人も、大五郎ちゃんも、もう寝ろ。時間も8時を回ったし、頃合だろう」
「……まだ起きてる」
「ボクも、咲人が起きてるなら、起きてるよ」
大五郎は、頭をカクカクさせながら答えた。お前は子どもなんだし寝ろよ。
「バカ、明日潜入するんだから、早く寝ておくべきだろう。咲人、宿題貸せ。ついていくことはできないが、お前の休憩時間くらいは稼いでやる」
――なんだかんだで良い姉貴だ。
142 :
第2話:2011/02/11(金) 23:10:56.69 ID:hbdn3Iwv0
早朝、金曜日。空は青く広がり、穏やかな日和だ。昨日、姉貴が変なことを言うから、俺の布団は雨模様だったが。
大五郎には床で寝てもらうつもりだったが、姉貴は自分の布団を譲っていたようだった。だから、2段ベッドの二階から降りてきて、うなされる俺を揺すり起こしたのは大五郎。
「朝ごはん、大五郎のぶんも取り分けとか無きゃな」
「そうだね。あの娘、どのジャムが好きかな」
朝食はいつものようにトースト。それに、マーガリンかいちごジャムかブルーベリージャムを塗って、思い思いに貪るのがうちのやり方。
持って行ってやると、大五郎は全部塗って食べた。口の中が甘ったるくなるぞ。
大五郎の服があまりにも汚くて臭いので、俺の昔の服をくれてやろうと思った。そうしたら、姉貴がそれを阻止した。
登校時に見たものは、女物の服を着た大五郎。姉貴、それはお前の趣味か。
俺のに着替え直すか聞いたら、まんざらでも無さそうに首を振る大五郎。大五郎、お前そんな趣味が。
143 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 23:12:25.42 ID:IEicdZIg0
トランプ設定が以外と合ってんな
144 :
第2話:2011/02/11(金) 23:32:19.79 ID:hbdn3Iwv0
禁と健全の境を狙う描写をするのって、こんなにもスリリングで、楽しいのか!
とか、思いながら3話書いてる。この能力良いな。
145 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 23:34:01.59 ID:hbdn3Iwv0
乙
続き待ってる
147 :
第3話:2011/02/12(土) 00:11:04.77 ID:MqzfVDFa0
校長の部屋は、職員室と繋がっている。校長室にどうにか入った後、職員室からの偵察も防がねばならない。
疑いを持って視察するのだから、普通に入るわけにもいかないし、俺達はまずそこをなんとかしなければならなかった。
「……失礼します」
震えながらトスン、トスンと校長室を叩く保険教員。俺の犬、よしこだ。俺が女にしてやり、犬にしてやった、忠実な下僕。発情犬だ。
犬はキョロキョロ辺りを見回すと、右手を白衣の中に忍ばせて蠢かせている。オナニーしながらノックをするなよ、犬。
「うまくいくかな?」
「大丈夫だろう。犬の話によると、校長は3年前からいないらしいんだ。でも、たまに教頭がいることがある。だから一応ノックしているわけだな」
そうこう話してると、犬が近づいてきた
「はあはぁ……いないみたい」
「なら鍵を持ってきて、開けろ」
「でも、もう、我慢できなくて……おかしくなる前に、いっかいイかせて……おねがぃ」
ロングスカートから汁を垂れ流しながら発情している犬は、たしかに今にでもおかしくなりそうである。
犬と大五郎を連れてトイレに入った俺は、しかたないので一回リビドーまで達させてやることにした。
「パンツ脱げ」
「うん……いれて、六夜くんのぉ、こどもの、おっきいの」
子どもの、とか、いちいち付けるな。時間が無いので適当に指で弄ってやる。
「あっあぁあああっ……あああああああああああああ!」
「よし。行って来い」
「あっ……うぁあ、うっん、だめ……イったばっかりで足に力が……」
蹴り飛ばしたくなった。だが、蹴り飛ばすと付け上がるので、こらえた。
「10秒以内に行って来い。そうすれば後で挿れてやる」
「命令されてる……教師なのに、保険医なのに、逆らえないよぉ」
犬は、なだれ転がるようにトイレから出て行った。
「よかったね、すごいよ咲人!」
キョロっとした目を向ける大五郎。もっと、青ざめて引くと思ってたが、それ以前の知識だったみたいだ。
148 :
第3話:2011/02/12(土) 00:12:40.45 ID:MqzfVDFa0
犬に扉を開けさせ、職員室に通じるドアもしっかりとしめさせた俺達は、校長室の物色を開始する。
「咲人ー、これ」
大五郎が隻腕をパタパタさせながら、呼んでいる。その動きとその服で、完全に女子に見える。男の娘ってヤツか。
「これ、日記だよね。見ちゃって良いのかな」
そういうものを探しに来たのだろうが。
「どこにあった?」
「うんとね、ここ。この棚の後ろ」
ずいぶんと無理矢理なところに在ったんだな。よく見つけたもんだ。
日記を開くと、そこには意外なことが記されていた。記述は3年前の2月で終わっている。
1月末までは、VIP小学校での記録や、今日は生徒が押し花を持ってきて、私にくれたのだなどと、どうでも良い日常が書かれていた。
おかしくなってからの文をいくつか抜粋すると、このように。
『2月1日 晴れ 本日、開かれたPTA役員会議に集まったPTAの皆様は、たった数人ほどしかおられなかった。連絡がよく回っていなかったのかもしれない』
『2月12日 くもり 教頭先生の様子がおかしい。私の業務を手伝わせてほしいとおっしゃられたり、挙動も少しばかり不審だ』
『2月18日 雨 PTAの全ての連絡を、教頭先生が受け持ってくださった。次のPTA総会が楽しみである』
『2月25日 晴れ PTA総会には、全ての保護者が集まった。しかし、点呼上はの話である。ほとんどの役員の方々の顔は、見たことがなく、不思議に思う。
近頃の教頭先生の挙動と、何か関係があるのだろうか』
『2月27日 雨 調べがついた。集まられたPTAの方々は、保護者の方々ではないようだ。教頭先生に詳しく伺うとしよう』
『月日 天気 大会議室テレビ裏』
「――大五郎」
「うん。……教頭先生」
「ああ、どうやら、俺達は核心に近づきつつあるようだ」
黒幕が教頭だとしたら。とにかく、大会議室まで行くことにするか、と思ったその時、第三者の声が鳴り響いた。
「オォ?お前ら、なんだ、その日記はよォ」
149 :
第3話:2011/02/12(土) 00:14:25.96 ID:MqzfVDFa0
教師か、PTA役員か、一瞬心臓が飛び出すほど驚愕したが、立っていたのは少年だった。
出で立ちから察するに、高学年の男子。
「見せろ」
入り口にいたそいつは、気付いたら俺の真横にいて、日記を奪った。
「はァア、なるほど。大会議室ねェエ」
日記をパラパラと日記を捲った後、そういうと、日記を返しながら俺に言った。
「おまえら、大会議室に行くのかァ?その……少女も、行くんだよなァ」
「お前に言う必要はないよな」
喋り方、出で立ち、気に喰わないし怪しいし、変に喋ることもできない。
「ごもっともだァ、ごもっともォ。アァっと、その少女。PTAが血眼になって探してるから気をつけろよォオ」
笑いながらそう言い残すと、その男は消えた。
「……知ってらあ」
既に俺と大五郎しかいない校長室に、俺の声だけが木霊した。
150 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 00:15:50.82 ID:MqzfVDFa0
さあ、後1、2話で終わらせるぞー!
風呂敷を一気に畳む時がきたようだ。
151 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 00:16:34.63 ID:MqzfVDFa0
あ、話に夢中になりすぎて
びっくりするほどユートピア入れるの忘れてた。ごめん
152 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 00:29:33.44 ID:wKBBFqFT0
何か普通に面白くて反応に困る
153 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 00:39:03.29 ID:DDXSEyvqO
これは…釣りとか云って正直スマンかった
154 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 01:20:21.31 ID:pwK/97dyO
保守
155 :
第4話:2011/02/12(土) 01:34:46.59 ID:MqzfVDFa0
泡を吹いて倒れている犬を尻目に、大会議室までやってきた。
VIP小学校3階の最南方に位置するここは、中規模の会議によく使われる。最近だと例えば――保護者会だ。
「いやな予感がする……やっぱり、ボク一人で行こうか」
ここまで来て、何を言い出すんだガキ。
「咲人に迷惑かけたくないし、今ならまだ、PTAにも見つかってないから……」
ドキッとさせられる。女みたいな顔しやがって、俺にホモっ気はないはずなんだがな。
「ここまで来たんだ。悪の組織の真相とやらを暴いて、どうにかしてやる。連中が大五郎を狙ってる理由さえどうにかすれば良いんだろ」
「……」
「俺を信じろ」
不安そうな顔でうつむく大五郎の手を握ると、俺は強く言った。
「もう少しで、お前がそんな体にならなくて良いような、平和な毎日が手に入る。びっくりするほどユートピアな日々が、な」
「うん、ありがとう。咲人」
また、泣いている。隻腕じゃあ涙を拭くのもおっくうか、そっと、手を離してやった。
「涙拭いたら、突入だ。恐らく誰もいないようでも、4、5人はPTAが待機してると見て間違いない。女の比率が多ければ良いが……」
156 :
第4話:2011/02/12(土) 01:35:29.37 ID:MqzfVDFa0
突入してみると、そこは地獄の処刑場だった。
首をもがれて転がっている者もいれば、壁と体が融合してオブジェのようになっている者もいる。
兎に角、処刑されているのは大人、獄卒は先ほどの少年、奇妙な、気味が悪い光景だった。
「よォオ――ん思ったより遅かったなァ。さては入り口辺りでビビッてたかァア?」
ただ一人生き残ってる女を壁に押し付け、周りに棒――恐らく掃除用具を突き刺しながら、ニヤニヤと嘲笑する少年。
壁に押し付けられているのは、顔が腫れててよくわからないが、恐らく教頭。何度か嘔吐したようで、足元に下呂がたまっている。
「お前は、誰だ?味方なのか?」
「オォオ前に言う必要はねェなァ――と、優しい俺はいわねえェ。俺は6年3組男子6番、五里五里雄」
「五里?」
「感付いたかァ、日記を見つけただけはあるなァア」
お褒めに預かり光栄。日記を見つけたのは俺じゃなく、大五郎だけどな。
「俺はこいつ、このアンポンタンのォ、む・す・こ・だァよッ!」
「うわああああああああああ!」
自己紹介をしながら、掃除用具を教頭の手首に突き刺す。
「ほらァ、話しかけるから大切な大切なママの手首を突き刺しちゃったじゃアないかァ……」
ワザとだろ。糞が。大五郎はさっきから俺に両手でしがみついて、震えている。
滴る血、目に映る地獄絵図。これは、目に毒だな。
「素性はわかった。俺は3年2組六夜咲人。お前の味方かはわからないが、こいつの味方だ」
「フフフフフフフフゥン、俺も、お前の味方かはわからなイが、こいつらの敵だ」
狂ったような含み笑いをしながら皮肉る少年は、とても小学6年の出で立ちではなかった。
こいつに構ってたらこっちまでおかしくなる。こっちはこっちで、やろうと思ってたことをやるまでだ。
「敵は同じってことだな。テレビの裏、検めるぜ」
「リョォオオカイッ」
「ああううううううぅうううう!おぇえええ」
叫び、吐しゃ物を撒き散らす。いや、子どもに撒き散らせられる大人。
「アラァ?また刺しちゃったよォ。ごめんね、ママァ。俺も痛がるから許してよ。アウウウウゥゥーンンン」
157 :
第4話:2011/02/12(土) 01:37:21.94 ID:MqzfVDFa0
重い、俺と大五郎の力合わせて、やっとのことで押せるテレビと棚。
俺はそこらへんの高校生以上の筋力はあるつもりでいるし、大五郎も隻腕のくせにそれなりの力はある。逃亡生活の賜物か。
わざとらしい重さは、やはり重大ななにかが奥にある印だろう。
棚の向こうには、個室があり、梯子があった。たしか、2階の、この位置はただの壁だったはず。
「隠し部屋……か」
「咲人、死なないでね」
「ああ。大五郎もな」
俺としたことが、優しくなったもんだ。隠し部屋に下れば、何があるかはわからない。もしかしたらそれ自体罠で……考えるだけ無駄だ。降りよう。
158 :
第4話:2011/02/12(土) 01:38:49.88 ID:MqzfVDFa0
「どなた……ですか、おお、君たちは、もしかして生徒の方、でしょうか」
枯れかかったヒマワリのような顔で迎えたのは、手足を手錠で拘束された、校長だった。
手足や体は痩せ細り、屍のようでもあった。どれだけの間拘束されれば、人間はこのような体になるのだろうか。
食事は与えられていたようだが、それだけでは生きられないのであろう。部屋に立ち込める異臭腐臭と、液体の後から、流血や嘔吐の後が感じられる。
「校長……何が、あったんだ」
問う俺の向こう、大五郎に目をやった校長は、涙を流し謝罪した。
「おお、大五郎ちゃん……ごめんよ、ごめんよぉ。私が、私が何とかしてやれなかったから……う、腕が」
枯れたヒマワリから、どうやって出たのか、涙が流れるとは。
「……」
どうしたら良いのかわからないのか、大五郎はおどおどとしている。
「話の腰を折ってしまって、すみません。」
校長は乾燥した口をパクパクと開かせ、言葉を紡ぎ始める。
「まず何から説明すれば良いか、すみません。失礼ですが、あなたのお名前を。恐らく、この3年間に入学してきた方……ですよね」
「さ、3年の、六夜咲人……」
5分ほど前の惨状とは別の意味であっけに取られている俺は、上手く返答できなかった。
「そうでしたか、もしかして、6年3組の、六夜香織さんの兄弟の方でしょうか」
素性を見透かす能力があるのか、姉のことを見透かされてしまった。
「やはりそうでしたか。彼女、あなたのことを大切に思って、いつも、いつもお話してくれましたよ。たしか、三年前でしょうか、押し花をね、持ってきてくれたんです。
かわらしい、パンジーの押し花。お友達と、先生と、弟にあげるんだって。私もいただきました。ずっと、たからものです」
大五郎の緊張もそろそろ取れてきたようで、落ち着いて話を聞いている。
「どうりで、心優しい男の子だ。大五郎ちゃんを、助けてくれたのですね」
「あ、ああ、はい」
「ありがとう。安心して、全てを話せます。しかし、辛いお話です。特に、大五郎ちゃんには」
大五郎は、校長をみつめて、口をギュッとしめている。
「黙っておきたかった。特に、こんな小さな子には、しかし、話すべきでしょう。最初に言っておくべきこと、それは、大五郎ちゃん――」
「あなたが、PTA会長の娘であることです」
159 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 01:39:39.69 ID:MqzfVDFa0
そんなこんなで、4話でした。ごめん。5話までに終わらせるつもりが、6話まで伸びるかもしれなくなった。
160 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 01:42:28.01 ID:t3YEP8YQ0
7話までいって未完の予感
161 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 01:48:22.32 ID:MqzfVDFa0
>>160未完はないよ。一応頭の中では完結してる。
こんなに煮詰めて書けるんなら初めからそう言って!
163 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 01:56:55.19 ID:MqzfVDFa0
でも、アルカナブレイカーの場所的に、ラストはどうしても下になるんだよなあ……
164 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 02:19:51.17 ID:vRxffhts0
イマジンブレイカー<zzz
165 :
第5話:2011/02/12(土) 02:52:23.32 ID:MqzfVDFa0
「PTA会長は、5年前、五里五里雄君という生徒の保護者として、やってきました。母は、五里狐さん。そう、教頭先生です。
彼はPTA会長の座に着くと、様々な企画を出し、ハキハキと意見を出しましたが、その中には子ども達に、固定的な考え方、悪く言うと、
洗脳を施すかのような企画もあり、PTA内の反発も強かったのです。しかし、上層部や、高学年の保護者、私を含む職員達は、みな一様に、彼の意見を支持していました。
最も、それが彼の持つ蒼い玉、アルカナブレイカーによるものだと気付いたのは、そのしばらく後でしたが。ある日を境に、彼を支持する人は極少数になりました。
私は覚えています。定例会議が終わった後、一人大会議室で涙を流す会長を。彼はこう、おっしゃっていました。
――俺と、俺の世界を築くと誓ったじゃないか。美奈よ、どこに行った。アルカナブレイカーよ、私の一人息子よどこへ行ってしまったのだ――と。
一人息子とは、大五郎ちゃんのことです。その予想が立ったのは、会長の妻である、齋藤美奈さんが、私の元に相談に来たからです。子どもになかなか
恵まれなかった二人のもとに、やっとできた子ども。息子を求めていた会長は、お腹の中にいる子どもに、大五郎と名付け、跡継ぎとして育てようと決心して
おられたようです。相談内容は、会長の思惑と、秘石アルカナブレイカーについてです。秘石、アルカナブレイカーは、持つものの威厳と覇厳を大いに高め、
人を支配する魔性の宝石。それを持ち出せたということは、彼女は会長から洗脳を施されておらず、心から信用されていたとも考えられる事でしょう。
しかし、彼女は魔性の宝石を捨て、夫を裏切ろうとした。我が子は女であり、夫を裏切ってしまったと、これが天命ならば、会長は間違った方向に
進んでしまっているのかもしれないと。夫を愛する故に夫への裏切りを決意したように見えました。しかし、会長より洗脳を施されていた私は、彼女への説得を
試みようとした。しかし、その瞬間、私は今度は彼女に洗脳されたのでしょう。二人をかくまう場所を作り、二人を援助した。しかし、彼女もそれを持つには
堪えられなかったのでしょう。大五郎ちゃんが1才のころ、私が美奈さん達を援助しに行くと、何も持たない彼女と、どこからか血を出し泣いている大五郎ちゃん
がおりました。精神的にかなり弱っていた美奈さんをなだめましたが、次の日には、忽然と姿を消してしまいました。私は、もしかしたら心中したのではと
不安になりましたが、良かった、大五郎ちゃん。あなたは生きていてくれた。あなたのほくろの位置や痣の位置、ミルクをあげたことも多い私は、よく覚えておりますよ。
しかし、今思えばなぜ気付かなかったのかと、自分を責めたくなる。会長の息子、五里五里雄くんは、会長と教頭先生の息子だったのです。
教頭先生は書類上、独身であったし、会長の姓も、五里でした。だから、気付かなかった。教頭先生と会長は、私の気付かぬところで暗躍し、アルカナブレイカーを
捜し求めました。そして、3年前のことです。会長と教頭先生はあなたが生きていることを知り、私を抑えての、堂々とした捜索を開始したのです。
アルカナブレイカーがあれば、全教員を手なずけることもできる。見つけたら、私すら、また洗脳するつもりでしょう。アルカナブレイカーは、もう恐らく、どこにもないのに」
「校長先生のお話はァ、いつの世もなげえなァア」
手を叩きながら現れたのは、五里五里雄。
「アルカナブレイカー、もうねえのかァア。欲しかったなァ」
166 :
第5話:2011/02/12(土) 02:53:37.15 ID:MqzfVDFa0
「五里……お前、もしかして、会長の手先なのか?」
「……」
大五郎が俺にしがみつきながら、五里を、兄を見つめる。
瞬間、俺の背後の壁には拳大の穴が開いていた。
「違えよ。糞が」
初めて見た、五里の真顔。本気で、ドスの利いた、暗い意思の篭った声。
「校長ォオ、で、会長先生は今どこにいらっしゃるのですかァ?」
干からびた校長先生の顔面スレスレまでに顔を近づけて、鼻を舐めながら聞く五里。
「恐らく、会長は必ず定例会議にはくるハズ。定例会議は金曜の午後5時。今日は何曜日ですか?」
「アと10分かァア、校長がアルカナブレイカーの場所を知ってると思ってたのにィ、なイんじゃアしょうがねエ……」
五里の目は、うつろに曇っていた。こいつの考えは読めそうに無い。
「それじゃアさ……殺しちまうかなァ。お父様。フヘッヒヒヒフェヘェエ」
よく考えてみれば、会長の所在をこいつが知らないはずがない。意味なく聞いたのだろう。
167 :
第5話:2011/02/12(土) 02:54:47.06 ID:MqzfVDFa0
――午後4時55分。大会議室には机と椅子が綺麗に並べられ、椅子には俺と、大五郎と、死体が並べられていた。
壁をブチ破って入ってきたのは、数人で編成された、黒服のSP。恐らく、惨状をどうにかして察知したので、黒服を先に突入させたようだ。
「プロジェクトダーク!ご子息です!ご子息がおられます!」
黒服の一人が、騒々しく騒ぐ。
一人の黒服は、俺に語りかけてきた。
「動くな。下手に動けば、撃つ。動かずとも、ご命令があれば、ことごとく撃ち殺す」
最後に入ってきた、禿頭のおっさん。
「おお、大五郎よ。我が息子よ。私だプロジェクトダークだ。お父さんだよお」
天井裏から、小さく、歯軋りが聞こえた。
「君、君は誰かね?見たところ、小学生のようだがあ」
「……」
下手なことは言えない。
「大五郎。その人は、誰だい?」
ハゲは大五郎に話を振る
「この人は、ボクの――ボクのことをお父さんの元へ届けにきた――普通の、優しい小学生です」
「そうかあ、みんな死んでるけど、大五郎が無事ならいいやあ、大五郎、お父さんのために持ってきた、アルカナブレイカーを渡しなさい」
――完全に狂ってる……親子して狂ってやがる、ハゲも、五里も。
168 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 02:57:50.48 ID:MqzfVDFa0
次回!最終話!!
いろいろ複雑になりすぎたけどまとまるのか!?
五里は今のとこあんまライバルっぽくないけどちゃんとライバルになるのか!!?
そして筆者は、安価を全て守れるのかーーーーーーッ!!!?
次回も、びっくりするほどユートピア!
完結するまで保守してやんよ
170 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 03:18:54.01 ID:MqzfVDFa0
ぼく眠いよ……パトラッシュ
目がチカチカするよ……パトラッシュ
171 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 03:29:52.40 ID:MqzfVDFa0
ごめん、目が痛すぎる。明日残ってたら最終話書く。
>>1で、多分今日中って言ったし、良いよね。ごめん。マジごめんorz
…なんだと…
173 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 04:02:11.63 ID:t3YEP8YQ0
(未完)
174 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 04:29:15.73 ID:0LcD/3iEO
ほ
175 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 04:53:56.63 ID:xh5zJkWBO
ほ
176 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 05:34:09.77 ID:n0SyvDcp0
ほ
氏
178 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 07:13:14.66 ID:2GaFHpGj0
ho
179 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 08:50:29.34 ID:tQXPlxg3O
ほ
180 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 09:53:12.33 ID:vRxffhts0
し
181 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 10:41:14.19 ID:/Z8/qzA20
ho
182 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 12:04:40.92 ID:DDXSEyvqO
ほ
183 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 13:37:57.09 ID:wKBBFqFT0
ほ
184 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 14:35:04.79 ID:wKBBFqFT0
し
185 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 15:03:16.34 ID:eT6zu9d0O
ほ
186 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 15:47:34.10 ID:TMDYZ8Dg0
おはよう&ごめんなさいです。
保守感謝。今から書いちゃいます。
早くしろでなければ書け
188 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 16:20:25.79 ID:TMDYZ8Dg0
面白いけど、見にくいから間を開けて書いてほしいぜ
190 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 16:58:56.01 ID:TMDYZ8Dg0
>>190 ああ、それで頼む
だいぶ見やすくなるはず
192 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 17:01:32.46 ID:TMDYZ8Dg0
193 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 17:14:12.10 ID:TMDYZ8Dg0
改行後の1マス開けもするべき?
>>193 出来るならそれもやってくれるとありがたい
195 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 17:29:15.47 ID:TMDYZ8Dg0
>>194了解。いろいろ教えてくれて、ありがとう!
>>156 > 大五郎はさっきから俺に両手でしがみついて、震えている。
隻腕だろ?
197 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 18:18:07.69 ID:TMDYZ8Dg0
>>196うわ、ごめん。全く推敲してなかったから気づかなかった。
隻腕だよ。
198 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 18:20:39.32 ID:TMDYZ8Dg0
よし。第6話(最終話)完了。
199 :
第6話:2011/02/12(土) 18:22:07.83 ID:TMDYZ8Dg0
しかし、思えば、本当にアルカナブレイカーを持っているのかもしれない。近所の3つになるガキを発情させたこともある、俺のジェンダーXが発動しないことには、
それなりの意味があるはずだ。本人は気付いていないかもしれないが。
「聞き及んではいたが、痛々しい肩だあ、大五郎の腕を取ったカス、お父さん、ちゃあんと殺しといたからな。特定できなかったから、たくさん殺したからなあ」
SPが全員、ドサリ……と倒れた。首から血を流しているところを見ると、頚動脈を切られたのかもしれない。
一人のSPが瞬時に起き上がって、会長のほうを向いた。手をヒラヒラさせながら、首をブラブラさせながら、SPは語りだした。
「プロジェクトナントカさァアン、自分ン、アなたみたイなウんこ野郎の下につイてるの、もウ嫌だから、死んじゃイましたァア。ごめんねェエエエエ!」
目を見開いて、SPを見つめる会長。
しかし、会長が見た先には五里の姿はなく、既に懐へ潜っていた。
「うぐぅう……ぶっ、かっ……はっ……」
五里の拳が会長の腹部にまるごと減り込み、体をくの字に曲げた会長は、無様に嘔吐した。
「次はァア、目の前で愛する息子が死んじゃイまアす」
ゆるりと、こっちを向き、にやりと言う五里
「ごめんねェ……親父がイっぱイ、イィイイィイイィイィィイっぱイ辛い思いをするように、キミのこと、殺さなくっちゃイけなイんだァ」
目が完全にイってる。俺は女を何人もイかせてきたが、それとは違う。完全に、狂っている。完全に、イっている。
200 :
第6話:2011/02/12(土) 18:23:39.58 ID:TMDYZ8Dg0
誰の血か既に解らない、大人達の血のカクテルを両腕に付着させて、フラフラニヤニヤと近づいてくる五里はサイコパス(精神異常殺人鬼)そのもののようだった。
「……怖い」
怯えながらも、俺に隠れることはしない。真の恐怖に対面したとき、人間の体は硬直すると聞くが、大五郎は今、まさにそれなのだろう。
大五郎を追ってきた大人達は、すべからく大五郎を生かして捕らえようとしていた。大五郎が硬直したのはそれを超える恐怖があったからだろう。
それを超える恐怖――つまり、五里は大五郎を本気で殺すつもりだ。だとしたら、させるわけにはいかない。
「大五郎――何があっても、俺の側から離れるなよ!」
大五郎は――
こんなに小さな体で、大人たちに動物のように追い回されながら生活した。
こんなに小さな体で、愛を知らずに育ってきた。
こんなに小さな体で、様々な悲しみや辛さを背負ってきた。
こんなに小さな体で、一人で生き抜いてきた。
こんなに小さな体で――俺の心を暖かくしてくれた。
だから、普通の生活をさせてやらなくちゃならない。ここで殺させるわけにはいけない。
大五郎が笑顔で幸せに暮らせる、驚愕に至る程度の理想郷(びっくりするほど、ユートピア)を一緒に見つけてやらなくちゃあ、いけない!
「大五郎は殺させねえぞ、ゴリラ野郎!」
201 :
第6話:2011/02/12(土) 18:25:28.41 ID:TMDYZ8Dg0
「ゴリラァ、酷いこというねェエ……大丈夫、一度には、殺さねェよォ――親父の前で弄って、痛めつけて、目をほじくって、爪を向いて、そんで殺すからさァアアア!」
目を見開いたが、会長のものとは違う。目は血走り、瞳孔が大きく開かれた、殺意の眼差し。それが因果か、大五郎が叫んだ。
「やっ、やだあ!助けて、咲人!助けて、おにいちゃん!」
俺にしがみつこうと、向きを変えた大五郎は、何故か2人に助けを求めた。
言い間違えか、直感か、それとも忘れるほどの深層心理からか、兎に角ここは、俺が大五郎を守らなければならない。しかし、俺以上に、その言葉に反応した者がいた。
「……ッゥア、ウゥ、ば、馬鹿がァ、てめえの、「おにぃちゃぁあん(はぁと)」は、俺だろうがァア、俺に助けを求めてどうするゥ、エェエ?オイィイ」
大五郎の実兄、五里は苛立ったように、机を掴み、壁に投げた。雷が落ちたような音と共に、壁を砕き、飛んでいく机。
「わけがわからねェ……親父ィ」
会長へ近づき、耳元に口を近づける五里。ここに来て何をするつもりかは全く、予期できない。
「わけがわからねエェエエェエエエェエエェェェエエ!」
今度は叫び声。タイヤが破裂したかのような。会長の鼓膜は破れたかもしれない。
更に、容赦なく会長の鳩尾に打ち込まれる膝蹴り。またも嘔吐する会長。
嘔吐している会長の頭を掴むと、今度は床に叩き付けた。スプラッタホラーのように、会長の頭部が飛び散った。
「ハアッハア――ェァ、オィ、親父、親父?死んじまったのか、死んだ……親父が」
嘲笑すると思っていたが、目に見えて活力が無くなったのは、五里。
202 :
第6話:2011/02/12(土) 18:27:56.17 ID:TMDYZ8Dg0
窓から脱出を試みている俺たちに向かって、悲痛の声を上げる。
段々に目が、狂気を取り戻してくる。完全に狂った気迫、大切な人を失ったかのような、憎しみと悲しみと、狂気のオーラ。
兎に角、今は逃げるべきだ。大五郎を連れて、二度とこいつと会わなければ、PTAのように捜索することも、追っ手をよこすこともしないだろう。
「大五郎、飛び降りるぞ!」
この下には学校の林がある。大五郎を抱えて、木を掴みながら降りれば、骨折程度で済むだろう。ここにいるよりはマシだ。
「……」
しかし、動こうとしない大五郎。
「おにいちゃんは、寂しかったんだ。ボクと同じで」
そんなこと言ってる場合じゃあない!無理矢理持ち上げて、窓を降りてやる。
しかし、五里はいつものように消え、恐らくは、瞬間移動をし、大五郎は奪われていた。
隻腕の妹の胸ぐらを掴み、ガクガクと揺らすサイコパス野郎。しかし、眉間に皺を寄せ、その表情は見たことないくらいに、人間的だった。
「俺が、寂しいだァ?だったらなんで殺す。お袋を、親父を、俺はなんで殺したァア!言ってみろ妹ちゃんよオ」
いけない、このままじゃ、こいつは大五郎を殺す。そんな直感が走った。五里の腕を必死に握る、細い隻腕。
しかし、完全におかしくなっている五里は、そのまま大五郎を、体全体を使って、俺のほうに投げ飛ばした。
203 :
第6話:2011/02/12(土) 18:29:13.04 ID:TMDYZ8Dg0
こいつの腕力は、人知を遥かに超越している。移動力も、瞬間移動だ。不老不死でもおかしくないし、体を引きちぎっても死なないかもしれない。
しかし、大五郎は明らかに、小学6年生に投げられた、速度、威力で飛んできた。
飛んできた大五郎を、抱きとめる俺。その時、大五郎の様子がおかしくなった。
「ん、やぁあああ、なに、おかひぃっ、いぃあぁああ」
5歳のガキにも関わらず、劣情と激情の潮を、スカート先から垂れ流す大五郎。非処女である。この判別と現象は間違いなく、俺の能力『ジェンダーX』によるものだ。
「ふっ、ふぁあっ、あ、あ、やぁっ、あぁうぅ……おまたがぁ、おまたがおかしいよぉ、たすけてぇ、さきとぉ」
隻腕で股を抑えながら、顔を猿のケツのように真っ赤にし、喘ぐ大五郎。
その時、大五郎が体を捻らせ、下腹部のほうから音が聞こえてくるのがわかった。
音はだんだんにksk(加速)していく。
「やぁっ、なんかでりゅっ、でりゅっ、でひゃぁあ」
だらしなく開いた口と、高揚した顔。しかし、さっきの音は、今度は大五郎のパンツから聞こえてきた、そしてそのまま、スカートから転がり落ちた。
大五郎から出てきた何かは、淫猥な滴と共に床に落ちている。目を変えたのは、五里。妹の淫らな姿に驚愕していたが、それ以上に、落ちた物を注視していた。
「アルカナブレイカァア……」
204 :
第6話:2011/02/12(土) 18:30:24.47 ID:TMDYZ8Dg0
激動に包まれていた大会議室全体が、硬直したように静かになる。
俺は大五郎の隻腕を掴み、抱きしめていた。発情も大方、沈静化している。
ここに来るまでに、俺は大五郎の、本当の特徴がわかった。
自分が持っているトランプを透視できない理由。
俺に触れても発情しなかった理由。
五里から攻撃を受けても無事だった理由。
大五郎の右腕には『能力を無力化する能力』があるのだろう。名付けるならば、『幻想殺し(イマジンブレイカー)』。
だから、この手を握っている間は、女である大五郎を、情動とは関係なく、抱きしめてやれる。
「蒼イ……美しイィ……これが、親父の、親父の求めてイたァ……アルカナブレイカァ」
アルカナブレイカーは、いつのまにか、五里の手中にあった。瞬間移動で拾い、自らのものとしたのだろう。
「親父ィ、命令だア、俺に謝れェエ」
会長の死体にアルカナブレイカーを擦り付ける五里。こいつが何を考えているのか、俺は未だにわからないが、大五郎は理解したかのように、
やつに悲しい目を向けていた。
205 :
第6話:2011/02/12(土) 19:04:00.80 ID:TMDYZ8Dg0
しばらくして、五里は俺達の方を向いた。
「立てェ……」
逆らえない。調教された動物のように、洗脳を施されたカルト信者のように、立ち上がるしかなかった。
イマジンブレイカーのせいか、影響を受けていないように見える大五郎も、俺を見ながら従う。
「俺に、従ウと言ってェエ、靴を舐めろ。二人共だア」
瞬間移動してきて、俺達の前に汚い上履きを突き出した。
「お前の、言う通りに、従ってやる」
五里の洗脳が完全にはなっていないのか、逆らう余地がまだあった。心までは奪われていない。まだ、心酔はしていない。
靴を舐めようとした俺の頭を、衝撃が襲う。サッカーボールのように蹴り上げられた頭に体も付いていき、壁に激突した。
恐らく本気の蹴りではなく、大事ではなかった。が、少し、目が覚めた。俺が屈服したら、こいつから大五郎を守れるヤツはもういないのだから。
「敬語使エや、下僕ゥゥウウウ」
「悪いが、俺は俺にしか従わないって決めてるもんでね」
五里がキレたのが解った。青筋を走らせて襲い掛かる五里。もっと、上手くやるべきだったか、洗脳と本心の狭間を行きかう状態の俺は、平静を欠いていた。
駄目元で突き出す、自らの拳――は、虚しく空を切った。瞬間移動をするヤツに、当たるはずもなく、俺は自分が殺されたのだと感じた。
206 :
第6話:2011/02/12(土) 19:06:26.94 ID:TMDYZ8Dg0
――しかし、そうではなかった。五里の動きが遅く、俺に到達していなかったのだ。
「やめてっ、お兄ちゃん!」
そこで気付いたが、大五郎が俺を庇い、小さな体で五里を必死に抑えている。
イマジンブレイカー。能力を消され、五里は普通の小学6年生となっている。
しかし、大五郎を引きずりながら、にじり寄る五里。拳は振り上げている。
どうあっても俺をブン殴るつもりなのだろう。今は恐らく、それしか考えていない。こいつの思考はさっぱりわからないが、一つだけわかった
ことがある。こいつは、衝動的に思い立った行動を完遂させる。だから殺人もするし、今は俺を殴り殺す。
望むところだ。俺もお前をブン殴りたい。
――交差する拳。ブン殴り飛ばされて、床に頭を擦りながら吹き飛んだのは、五里だった。
207 :
第6話:2011/02/12(土) 19:08:21.72 ID:TMDYZ8Dg0
そして、恐らく初めてダメージを受けた五里は、目を見開き頬を抑えている。口からは、血が流れていた。
「もウゥ、どウでも良くなっちまったァア……」
うつろな眼差しで、天井を見つめる、五里。
「咲人、とかァ、言ったなァア」
「……」
「3分やる。俺を殺せェ。3分経ったら、学校の奴皆殺しにして、好きに生きる」
この世に絶望したかのような、暗い目と顔をしている五里。足元へ、懐からナイフを転がした。
「イーチィ、ニィーイ、サァーン……」
こいつは本気だろう。殺すしか、道は無い。
「――わかった」
ナイフを拾い、五里の元に目掛けて歩く俺。の前に、大五郎が立ちふさがった。右腕のみの隻腕だが、立ち方を見るに、両手を広げているのだろう。
「咲人――殺さないで、お兄ちゃんを、助けてあげて」
妹が、兄を助ける。姉がいる俺にも、その気持ちは少しだけ、わかった。
208 :
第6話:2011/02/12(土) 19:09:37.62 ID:TMDYZ8Dg0
「大五郎……」
「ごめん、ボク、どうしたらいいかわからない、でも、お兄ちゃんには、いなくなってほしくない」
「大切な家族だからかァア」
笑いながら大五郎を見る五里。
「家族を奪ったのは誰だ、俺だァアア。な、俺なんかいらないんだ。必要ないんだ。だろォオ?なあ、妹よォオオオオオオ」
「でも……ボクは……」
「家族を殺した俺はお前も殺す、そいつも殺す、だから早く俺を消せ、ヒャクニジュウゥ!ヒャクニジュウイチィ!」
カウントが大きく飛びやがった。もう、のんびりしていられない。
「大五郎。どいてくれ。そいつは殺さなきゃならない」
「嫌……嫌だよぉ」
俺が一歩歩くと、一歩下がる大五郎。そしていずれ、大五郎は腰を下ろし、背中を五里に当てる体制までになっていた。
「オイオイオイオイ、なんなんだこのばかオンなァアアア」
また、カウントをストップする五里。
209 :
第6話:2011/02/12(土) 19:14:53.47 ID:TMDYZ8Dg0
「お父さんも、お母さんもいないボクの、最後の家族……おにいちゃんは、ボクの、大切な……」
「……」
五里の表情から、色が消えた。
「大切な、家族だから!」
しかし、今は殺るしかない。大五郎がどう思おうと、そいつは大五郎を殺す。読めないが、それだけは確信に近いものがある。
「……」
大五郎の腹に、五里の手が回る。絞め殺すか?ならば、その前に殺す
「五里、てめえっ、大五郎を……」
――五里は、泣いていた。
210 :
第6話:2011/02/12(土) 19:17:00.74 ID:TMDYZ8Dg0
「大五郎、手を貸せェ……」
大五郎の手を握る、五里
「手ェ……アったけえなァ、大五郎……アったけェ、家族かァ、いいなあ」
――ゴリュッ。響く、嫌な音。
嫌な音は、五里が自らの下を噛み切ったから。
最後の家族を失った少女の悲痛の叫びが、俺の耳を、つんざく。
そして、大五郎と俺の戦いは、終わった。
ジェンダーX 完
そして、後日談へ
211 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 19:19:08.52 ID:aJ1d6Xi50
乙!釣りとかいってごめん
212 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 19:19:45.14 ID:TMDYZ8Dg0
「そして、」いらないな……
脳内で消しといてくださいwww
よし、パンツ脱いだ
214 :
後日談:2011/02/12(土) 19:41:25.06 ID:TMDYZ8Dg0
緋色に輝く空、日を映す海、夕焼けに照る景色は良いものだ。
左を向けばそこには、海を眺める大五郎の横顔がある。
3日前の惨事を、今はもう乗り越えたようで、二人でチョコバーを食べながらこうしていられるほどになった。
元々、強い娘だから、ここまで堪えられるのだろう。しかし、2日前、俺に再会した時は、涙を流して抱きついてきた。
無垢な笑顔を見れるのは、今日が初となる。
「校長先生との暮らしはどうだ」
「うんとね、優しくて、すごく楽しいよ!」
「そうか、良かった」
「あのね、ボク、来週から学校にいけるんだ!そうしたらさ、そうしたら……」
もじもじとする大五郎。
「咲人と一緒の教室に、なりたいな」
「あー、いや、それは、無理だな」
「ボク、咲人といっしょに勉強して、遊んで、お給食食べたいよ?」
215 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 19:42:14.55 ID:TMDYZ8Dg0
216 :
後日談:2011/02/12(土) 19:43:49.43 ID:TMDYZ8Dg0
緋色に輝く空、日を映す海、夕焼けに照る景色はびっくりするほどユートピアだ。
左を向けばそこには、海を眺める大五郎の横顔がある。
3日前の惨事を、今はもう乗り越えたようで、二人でチョコバーを食べながらこうしていられるほどになった。
元々、強い娘だから、ここまで堪えられるのだろう。しかし、2日前、俺に再会した時は、涙を流して抱きついてきた。
無垢な笑顔を見れるのは、今日が初となる。
「校長先生との暮らしはどうだ」
「うんとね、優しくて、すごく楽しいよ!」
「そうか、びっくりするほどユートピアか。良かった」
「あのね、ボク、来週から学校にいけるんだ!そうしたらさ、そうしたら……」
もじもじとする大五郎。
「咲人と一緒の教室に、なりたいな」
「あー、いや、それは、無理だな」
「ボク、咲人といっしょに勉強して、遊んで、お給食食べたいよ?」
217 :
後日談:2011/02/12(土) 20:04:39.22 ID:TMDYZ8Dg0
そうか、思い返せば、大五郎は学校に通ったことがない。だから、知らないのだろう。
「学校ってのはな、年齢別に分けられてるんだ。だから、1年生の大五郎は、俺と同じ教室にはなれない。俺は3年生だから」
「そうかぁ……じゃあ、学校では咲人にくっついてられないのかな」
「休み時間になったら、会いにくればいい」
「……休み時間?」
「んー、まあとにかく、学校でも会えるってことさ」
アルカナブレイカーは、既に粉と化していた。思い返せば、五里がキレた時には、もう既に握り潰されていたようだった気がする。
日も落ちてきた。大空の東が黒くなり、西がスカーレットカラーを極める。びっくりするほどユートピアだ。
「大五郎」
「なあに、咲人」
「手、繋ごうか」
「――うん!」
俺が唯一握れる、普通に温かい、火照らない、優しい手。
ずっと、ずっと守っていこうと思う。この手を、この温もりを。
後日談 完
218 :
俺たちの戦いはこれからだ!:2011/02/12(土) 20:06:48.72 ID:TMDYZ8Dg0
219 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 20:56:19.79 ID:vRxffhts0
普通に良い作品だった。
イマジンブレイカー強し。
お話はおもしろかった。
221 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 21:03:14.57 ID:TMDYZ8Dg0
>>219ライバルの能力がチート過ぎて、イマジンブレイカーがなければ盛り上がらなかったカモ……
>>220けど……キャラの掛け合いが、イマイチ。とかですかね?
>>221 なんというか、話の展開が早すぎるというか、「さりげ」がなさ過ぎるように感じた。
要素要素を最短距離で結んでいる感がすごく強い。
早く書くというのが必要だったからある程度は仕方が無かったとは思う。
いつか、ちゃんと書いてみた君の作品を読んでみたい。
223 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 21:15:15.85 ID:TMDYZ8Dg0
>>222なるほど。たしかに「さりげ」は大事ですね。
ふむふむ。ありがとうございます。次に股機会があれば、意識して書いてみますね。
たしかに、「さりげ」がないことで、教頭が封殺されたり、校長がベラベラ演説してしまいましたwww
224 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 21:16:39.87 ID:TMDYZ8Dg0
悪い、「さりげ」が有りすぎる、だった。偉そうなこと言っててごめん。
226 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 21:19:57.19 ID:TMDYZ8Dg0
>>225いや、「さりげなさ」がなさすぎる。って解釈してたから、大丈夫
227 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 21:59:31.32 ID:rQcW0dyU0
乙
面白かった
228 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 22:14:24.96 ID:Dt0dHCRzi
乙!
8歳とかPTAにしちゃって最初は申し訳なく感じたけど
>>1が予想を遥かに上回るほど上手く料理してくれて嬉しかったよ
229 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 22:22:06.21 ID:TMDYZ8Dg0
>>228おまえかwwwでも、PTAはやりやすかったかなw主人公8歳はスルーすることにしたw動きは中学生っていうね。
リーダー伝たけしとかバトルロワイヤルみたいな。
大五郎の膣の中にキーアイテム入れた人とライバルの能力考えた人への肉染みは消えないが
230 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 23:08:58.71 ID:3x0rcZkSO
次!!安価!!
231 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 00:15:14.20 ID:yMQlBj700
232 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 01:02:21.58 ID:Wu1VDz/OO
次回作安価待ち
そんなに期待されると、やりたくなっちゃうけど……
今回みたいに、早くはできないよ?
234 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 03:25:35.26 ID:RptHfirbO
期待上げ
ho